関連出願
本願は、2010年2月24日に出願された、複数入力複数出力システムにおける低複雑性高性能繰り返しデコーディングと題された米国仮出願番号第61/307,768号に対する35U.S.C.§119(e)の下の優先権を主張し、この結果その内容はその全てについてここに参照されることによって組み込まれる。
本出願は、概ねワイヤレス通信システムに向けられている。より具体的には、これのみではないが、本願は、対数尤度比(LLR)を決定するために、繰り返しデコーディングおよびアプリオリ情報を使用して通信システムにおける送信を受け取りおよびデコードするための方法および装置に関する。
背景
ワイヤレス通信システムは、音声、データ、ビデオなどのような様々な通信コンテンツを提供するために広く配備され、配備は、Long Term Evolution(LTE)システムのような新しいデータ指向システムの導入とともに増加しそうである。ワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソース(例えば、帯域幅および送信パワー)の共有により、多数のユーザとの通信をサポートすることが可能なマルチアクセスシステムでもよい。そのようなマルチアクセスシステムの例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、Third Generation Partnership Project(3GPP)Long Term Evolution(LTE)システム、および他の直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムを含む。
一般に、ワイヤレス多元接続通信システムは、複数のワイヤレスターミナル(ユーザ機器(UE)、またはアクセスターミナル(AT)としても知られる)に対する通信を同時にサポートすることができる。各ターミナルは、1つ以上の基地局(アクセスポイント(AP)、ノードB、フォワードおよびリバースリンク上の通信を経由する発展ノードB(eNB)としても知られる)と通信する。フォワードリンク(ダウンリンクまたはDLとも呼ばれる)は、基地局からターミナルへの通信リンクを指し、リバースリンク(アップリンクまたはULとも呼ばれる)は、ターミナルから基地局への通信リンクを指す。これらの通信リンクは、単一入力単一出力(SISO)、単一入力複数出力(SIMO)、複数入力単一出力(MISO)、または複数入力複数出力(MIMO)システムによって確立されるとしてもよい。
MIMOの直交周波数分割多元(OFDM)は、キャパシティと速度とを増加させるために、LTE-Adcanced(LTE−A)システムに対して適用されている。LTEの目標は、ローカルエリアで1ギガビット/秒(Gb/s)およびワイドエリアで1メガビット/秒(Mb/s)のような、野心的なターゲットデータレート満たすようにセットされている。これらの目標を満たすために、MIMO技術および100MHzの広いスペクトル割り当てが展開されることを期待され、無線リンクキャパシティにおける潜在的に十分な増加を提供するべきです。しかしながら、MIMO実装の挑戦は、レシーバモジュールにおける復調およびデコーディングの複雑性にあった。
概要
この開示は、概ね、ワイヤレス通信システムに関連する。特にしかし排他的でなく、この開示は、ワイヤレス通信システムにおける送信信号をデコードするためのシステム、方法、および装置に関連する。デコーディングは、デコーディング性能を増強しおよび/または処理の複雑性を低減するために、アプリオリ(a priori)情報を使用することを含む。
ある態様において、本開示は、送信された信号をデコードするために使用されてもよい対数尤度比(LLR)メトリックを生成する方法に関連する。この方法は、値のK−bestのセット(a K-best set of values)を生成することと、LLRメトリックを生成するための値のK−bestのセットを合計することと、を含むとしてもよい。値のK−bestのセットは、アプリオリ優先値に少なくとも部分的に基づいて、決定されるとしてもよい。アプリオリ値は、ターボデコーダからのように、デコーダモジュールから提供されるとしてもよい。
別の態様において、この開示は、送信された信号のデコーディングにおける使用のための対数尤度比(LLR)メトリックを生成する方法に関連する。この方法は、例えば、LLRメトリックの合計項(summation term)に対する非ガウス(non-Gaussian)近似を決定することと、前記合計項の前記非ガウス近似を推定することと、前記推定の一部に基づいて前記LLRメトリックを生成することと、を含むとしてもよい。
別の態様において、この開示は、受信された信号のデコーディングにおける使用のための離散(discrate)の確率質量関数(pmf)の非ガウス近似を生成する方法に関連する。この方法は、例えば、pmfに対応する非ガウス関数の近似を決定することと、前記非ガウス関数を積分し、前記受信された信号のデコーディングにおける使用のための値の生成において合計を置き換えることと、を含むとしてもよい。
別の態様において、この開示は、ワイヤレス通信システムにおける送信された信号のデコーディングにおける使用のための対数尤度比(LLR)メトリックを生成する方法に関連する。この方法は、例えば、ターボデコーダから提供されたアプリオリ値に少なくとも部分的に基づいて値のK−Bestのリストを生成することと、前記値のK−Bestのリストに基づいて合計を決定することと、前記合計に少なくとも部分的に基づいて前記LLRメトリックを生成することと、を含むとしてもよい。
別の態様において、この開示は、コンピュータに上述の方法を実行させるための命令を持つコンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品に関連する。
別の態様において、この開示は、上述の方法を実行するように構成された通信装置およびデバイスに関連する。
別の態様において、この開示は、上述の方法を実行するための手段を含む通信デバイスおよび装置に関連する。
追加の態様、特徴、および機能性は、添付の図面とともに以下にさらに説明される。
本出願は、添付の図面と共に与えられる以下の詳細な説明に関してより十分に認識されることができ、ここで:
図1は、ワイヤレス通信システムを例証する。
図2は、複数のセルを持つワイヤレス通信システムを例証する。
図3は、ワイヤレス通信システムにおける基地局とユーザターミナルとの実施形態を例証する。
図4は、MIMO送信を送るおよび受けるたけのシステムの実施形態を例証する。
図5は、図4のシステムに関連するチャネルモデルを例証する。
図6は、MIMOレシーバアーキテクチャの詳細の実施形態を例証する。
図7は、対数尤度比(LLR)を計算する方法を例証する。
図8は、例示のガウス(Gaussian)および非ガウスの確率質量関数(pmf)の近似を例証する。
図9は、LLRメトリックの決定における使用のための非ガウス関数を決定するためのプロセスを例証する。
図10は、リスト値のセットの生成における使用のためのコンステレーションと超球を例証する。
図11は、アプリオリ情報を使用してリストを決定するためのプロセスを例証する。
図12は、多項式近似を使用してリスト値を決定する方法を例証する。
詳細な説明
ここで後述されるような様々な態様にしたがって、他の通信システムと同様にMIMO−OFDMにおける使用のための効率的な繰り返し検出およびデコーディング装置および方法が、記述される。
繰り返しレシーバアーキテクチャにおいて、検出器およびデコーダは、情報を交換するとしてもよい。様々なアルゴリズムは、ソフト情報が検出器からどのように生成されるかで相違する。しかしながら、異なる処理アルゴリズムは、LLR値またはメトリック計算において干渉に対してガウス近似を使用することに等しいと示される。しかしながら、ガウスの近似は、LTEおよびLTE−Aで使用される64または256の直交振幅変調(QAM)のような高オーダの変調に対してうまく働かない場合がある。様々な態様において、このおよび他の問題を取り扱うための方法と装置がここに記述される。
様々な付加的な態様、詳細、機能および実装が、添付された図面と共にさらに以下で記述される。以下の様々な態様はLTEシステムのコンテキストで主に記述され、LTEの用語を使用するが、様々な実装において、ここに記述される方法および装置は、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA)ネットワーク、Wi−Maxネットワーク、同様の他の通信ネットワークのような、ワイヤレス通信ネットワークに使用されてもよい。ここに記述されるように、用語「ネットワーク」および「システム」は、交換可能に使用されてもよい。
CDMAネットワークは、Universal Terrestrial Radio Access(UTRA),cdma2000などのような無線技術を実装してもよい。UTRAは、広帯域CDMA(W−CDMA)、時分割複信CDMA(TD−SCDMA)、同様に、UTRA/UMTS-TDD 1.28 Mcps Low Chip Rate(LCR)を含む、cdma2000IS−2000、IS−95およびIS−856標準をカバーする。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))のような無線技術を実装してもよい。
OFDMAネットワークは、発展UTRA(E−UTRA)、IEEE802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、Flash−OFDAなどのような無線技術を実装してもよい。UTRA、E−UTRA、およびGSMは、Universal Mobile Telecommunication System(UMTS)の一部である。特に、Long Term Evolution(LTE)E−UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E−UTRA、GSM、UMTS、およびLTEは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)と名付けられた組織から提供された文書に記述されており、cdma2000は、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP23)と名付けられた組織から提供された文書に記述されている。LTEは、ユニバーサルUniversal Mobile Telecommunications System(UMTS)モバイルフォン標準の改善を目指した3GPPプロジェクトである。3GPPは、3GPPは、モバイルネットワーク、モバイルシステム、およびモバイルデバイス次世代の仕様を定義する場合がある。
単語「例示的な」は「例、実例、または例証として与えられる」ことを意味するためにここで使用される。「例示の」としてここに記述される任意の態様および/または実施形態は、必ずしも、他の態様および/または実施形態を越えてより好ましいまたは有益であるとして解釈されない。
MIMOシステムは、データ送信のために、複数(NT)の送信アンテナと、複数(NR)の受信アンテナとを使用する。NT個の送信アンテナとNR個の受信アンテナによって形成されるMIMOチャネルは、NS個の独立チャネルに分解されてもよく、NS個の独立チャネルはまた、空間チャンネルと呼ばれてもよい。もし線形レシーバが使用された場合の最大空間多重化NSは、1次元に対応するNS個の独立チャネルのそれぞれを持つ、min(NT,NR)である。これは、NSがスペクトルの効率を増すことを提供する。複数の送信および受信アンテナによって作成される追加の次元が利用される場合には、MIMOシステムは、改善された性能(より高いスループットおよび/またはよち大きい信頼性)を提供することができる。空間の次元は、ランクの用語で記述されてもよい。
MIMOシステムは、時分割複信(TDD)と周波数分割複信(FDD)の実装をサポートする。TDDシステムにおいて、相互主義(reciprocity principle)がリバースリンクチャネルからフォワードリンクチャネルの推定を可能にするように、フォワードおよびリバースリンク送信は、同じ周波数領域を使用する。これは、複数のアンテナがアクセスポイントで利用可能な場合に、アクセスポイントがフォワードリンクの送信ビームフォーミングのゲインを抽出することを可能にする。
いくつかの実装において、システムは時分割複信(TDD)を利用してもよい。TDDに対して、ダウンリンクとアップリンクとは、同じ周波数スペクトルまたはチャネルを共有し、ダウンリンクとアップリンクの送信は同じ周波数スペクトル上で送られる。ダウンリンクチャネルのレスポンスは、このように、アップリンクチャネルのレスポンスと相互に関連してもよい。相互主義は、ダウンリンクチャネルがアップリンクを介して送られる送信に基づいて推定されることを可能にする。これらのアップリンク送信は、リファレンス信号またはアップリンク制御チャネル(それらは復調の後にリファレンスシンボルとして使用されてもよい)でもよい。アップリンク送信は、複数のアンテナによって空間選択性チャネル(space-selective channel)の推定を許可するとしてもよい。
LTEにおいて、モバイルステーションまたはデバイスは、「ターミナル」、「ユーザデバイス」または「ユーザ機器」(UE)と呼ばれる場合がある。基地局は、発展NodeBまたはeNBと呼ばれる場合がある。準自律基地局は、ホームeNBまたはHeNBと呼ばれる場合がある。HeNBは、したがって、eNBの一例の場合がある。HeNBおよび/またはHeNBのカバレッジエリアは、フェムトセル、HeNB、セル、または、closed subscriber group(CSG)セル(アクセスが制限される)と呼ばれる場合がある。
図1は、例示の多元接続ワイヤレス通信システム(例えば、LTE/LTE−Aシステム)を例証し、さらに後述されるような態様が実装される。基地局または発展NodeB(eNB)100(アクセスポイントまたはAPとしても知られる)は、複数のアンテナグループを含むとしてもよく、1つは104と106を含み、別のものは108と110を含み、さらに1つは、112と114を含む。図1において、2つのアンテナのみがそれぞれのアンテナグループに対して示されており、しかしながら、とり多くまたはより少ないアンテナがそれぞれのアンテナグループに対して利用されてもよい。基地局100のアンテナは、基地局に関連するセルのカバレッジエリアを定義してもよい。
ユーザ機器(UE)116(アクセスターミナルまたはATとしても知られる)は、セルカバレッジエリア内にあるとしてもよく、アンテナ112および114と通信中としてもよく、アンテナ112および114は、フォワードリンク(ダウンリンクまたはDLとしても知られる)120を越えてUE116に情報を送信し、リバースリンク(アップリンクまたはULとしても知られる)118を越えてUE116から情報を受信する。別のUE122(および/または、図示されない追加のUE)は、アンテナ106および108と通信中としてもよく、フォワードリンク126を越えてUE122に情報を送信し、リバースリンク124を越えて情報を受信する。
周波数分割複信(FDD)システムにおいて、通信リンク118,120,124,126は、通信のために異なる周波数を使用してもよい。例えば、フォワードリンク120は、そのときリバースリンク118によって使用されるものと異なる周波数を使用してもよい。時分割複信(TDD)システムにおいて、ダウンリンクとアップリングは、同じスペクトルを共有してもよい。
アンテナの各グループおよび/またはエリアは、通信のために設計され、度々基地局のセクタと呼ばれ、セクタカバレッジエリアと関係付けられてもよく、セクタカバレッジエリアは基地局セルカバレッジエリアのサブエリアとしてもよい。アンテナグループは、基地局100によってカバーされているセルエリアのセクタにおけるUEへ通信するように、それぞれ設計されている。フォワードリンク120および126を越える通信において、基地局100の送信するアンテナは、異なるUE116および122に対するフォワードリンクの信号対ノイズ比を改善するためにビームフォーミングを利用してもよい。また、基地局は、そのカバレッジエリアを通ってランダムに散在されているUEに送信するためにビームフォーミングを使用してもよく、それは、そのすべてのUEへ単一のアンテナを通して送信するeNBより、近隣のセルにおけるUEへより少ない干渉を起こすことができる。
基地局100のようなeNBは、UEと通信するために使用される固定局としてもよく、また、アクセスポイント、ノードB、または、いくつかの他の等価な用語で呼ばれてもよい。ヘトロジニアス(heterogenous)ネットワークのようないくつかのシステム構成において、基地局またはeNBは、様々なタイプおよび/またはパワーレベルのうちの1つとしてもよい。例えば、eNBは、マクロセル、フェムトセル、ピコセル、および/または、他のタイプのセルに関連付けられてもよい。eNBは、パワーレベルの範囲のいずれかを持つマクロセルeNBのタイプのうちの1つのように、異なるパワーレベルの範囲のうちの1つとしてもよい。
UEは、また、アクセスターミナル、AT、ワイヤレス通信デバイス、ターミナル、または、あるいはいくつかの他の等価な用語として表されてもよい。UEは、ワイヤレスハンドセット、コンピュータまたはコンピュータとともに使用するためのワイヤレスモジュールまたはデバイス、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピュータまたはデバイスの形式で、または、任意の他の類似または等価のデバイスまたはシステムによって、実装されてもよい。
図2を参照すると、それはワイヤレス通信ネットワーク200(例えば、LTEまたはLTE−Aネットワーク)の詳細を例証する。ワイヤレスネットワーク200は、多数の基地局または発展NodeB(eNB)と同様に他のネットワークエンティティを含むとしてもよい。eNBは、ユーザターミナルまたはUEと通信する基地局としてももよい。各基地局またはeNBは、特定の地理的なカバレッジエリア、および/または、時および/または周波数多重化されたカバレッジエリアのために通信カバレッジを提供してもよい。
図2に示されるように、例の通信ネットワーク200は、セル202,204および206を含み、各セル202,204および206はそれぞれ基地局またはeNB242,244および246に関係付けられている。セル202,204および206は、互いに隣接して示されており、これらのセルおよび関連するeNBsのカバレッジエリアは、互いにオーバーラップおよび/または隣接してもよい。例えば、eNB242,244および246のようなeNBは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、および/または、他のタイプのセルに通信カバレッジを提供してもよい。マクロセルは、比較的大きな地理的なエリア(例えば、半径で数キロメータ)をカバーしてもよく、サービス加入によりUEによって制限のないアクセスを許可してもよい。ピコセルは、比較的小さな地理的なエリアをカバーしてもよく、1つ以上のマクロセルでオーバーラップしてもよく、および/または、サービス加入によりUEによって制限のないアクセスを許可してもよい。同様に、フェムトセルは、比較的小さな地理的なエリア(例えば、家)をカバーしてもよく、マクロセルおよび/またはピコセルでオーバーラップしてもよく、および/または、例えば家の中のユーザに対するUE、特別なサービスプランに加入しているユーザに対するUEなどのようなフェムトセルに関連付けられたUEに対してのみ制限されたアクセスを許可してもよい。マクロセルのためのeNBは、マクロeNBまたはマクロ基地局またはマクロセルノードと呼ばれる場合がある。ピコセルのためのeNBは、ピコeNB、ピコ基地局またはピコセルノードと呼ばれる場合がある。フェムトセルのためのeNBは、フェムトeNB、ホームeNB、フェムト基地局またはフェムトセルノードと呼ばれる場合がある。
ネットワークコントローラ要素またはコアネットワーク要素250は、eNBのセットに連結されるとしてもよく、これらのeNBに調整と制御を提供するとしてもよい。ネットワークコントローラ250は、単一のネットワークエンティティまたはネットワークエンティティの集合でもよい。ネットワークコントローラ250は、コアネットワーク(Cン)機能に対するバックホール接続(backhaul connection)により、eNB242,244および246と通信するとしてもよい。eNB242,244および246は、また、例えば、ワイヤレスまたはワイヤラインのバックホールにより直接的にまたは間接的に、互いに通信してもよい。
いくつかのインプリメンテーションにおいて、ワイヤレスネットワーク200は、マクロ基地局またはeNBのみを含むホモジニアス(homogeneous)ネットワークとしてもよい。ワイヤレスネットワーク200は、また、例えばマクロeNB、ピコeNB、フェムトeNB、中継ノード(RN)などのような、異なるタイプのeNBを含むヘテロジニアスネットワークまたはhetnetとしてもよい。これらの異なるタイプのeNBsは、異なる送信パワーレベル、異なるカバレッジエリア、および、ワイヤレスネットワーク200における干渉のに対する異なる衝撃を持つ場合がある。
例えば、マクロeNBは高い送信パワーレベル(例えば20ワット)を持つが、ピコeNB、フェムトeNB、および中継器は、より低い送信パワーレベル(例えば1ワット)を持つ場合がある。ここに記述された様々な技術および様相は、ホモジニアスおよびヘテロジニアスネットワークに対して、異なる実装で使用されてもよい。
ネットワーク200は、1つ以上のUEを含むとしてもよい。例えば、ネットワーク200は、UE230,232,234,236,238および240(および/または別の示されていないUE)を含むとしてもよい。様々なUEは、ワイヤレスネットワーク200をわたって分散されてもよく、各UEは、固定で、モバイルで、または両方でもよい。以前に記述されたように、UEは、ダウンリンク(DL)およびアップリンク(UL)によってeNBと通信してもよい。ダウンリンク(またはフォワードリンク)は、eNBからUEへの通信リンクを示し、アップリンク(またはリバースリンク)は、UEからeNBへの通信リンクを示す。UEは、マクロeNB、ピコeNB、フェムトeNB、中継ノード、および/または、他のタイプのeNBと通信することができるとしてもよい。図2において、2つの矢を持つ実線ラインは、UEとサービングeNBとの間の所望の送信を示し、このサービングeNBは、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でUEを取り扱うように設計されているeNBである。
図3を参照すると、それは基地局310(すなわち、eNB、HeNBなど)およびUE350の実施形態のブロック図を例証し、ここで後述されるような態様および機能性が実装されてもよい。他のセルおよび/またはネットワークの他の基地局(図示せず)との通信のような、様々な機能は、基地局310中(および/または図示されない他のコンポーネント中)に示されるようにプロセッサおよびメモリによりインプリメントされるとしてもよく、これにより他の基地局およびUEからシグナリングを送信および受信し、同様にMIMO信号送信および受信処理の機能性のようなここで説明されるような他の機能性を提供する。
例えば、UE350は、基地局350および/または他の基地局(図示されない、非サービング基地局、または、ここで以前に記述された他のネットワークタイプの基地局)から信号を受信し、基地局をアクセスし、DL信号を受信し、チャネル特性を決定し、チャネル推定を実行し、受信されたデータを復調して空間情報を生成し、パワーレベル情報および/または基地局310または他の基地局(図示せず)に関連する他の情報を決定する1つ以上のモジュールを含むとしてもよい。
基地局310は、ここで記述されるように他の基地局と協働し、フォワードハンドオーバーのようなオペレーションを促進するとしてもよい。これは、プロセッサ314,330およびメモリ332のような基地局310の1つ以上のコンポーネント(または、他の図示されない他のコンポーネント)により行われてもよい。基地局310は、また、送信モジュール322のようなeNB310の1つ以上のコンポーネント(または、図示されない他のコンポーネント)を含む送信モジュールを含むとしてもよい。基地局310は、プロセッサ330,342、復調器モジュール340、メモリ332のような1つ以上のコンポーネント(または、図示されない他のコンポーネント)を含む干渉キャンセレーションモジュールを含み、サーブされるUEのリダイレクション、関連するMMEとの通信、または、他のネットワークノードの機能性、シグナリングリダイレクション情報、PSサスペンション情報、ハンドオーバーおよびコンテキスト情報、および/または、ここに記述されるような他の情報、を提供するとしてもよい。
基地局310は、プロセッサ330,314およびメモリ332のような、1つ以上のコンポーネント(または、図示されない他のコンポーネント)を含むプロセッサモジュールを含み、ここで後述されるような基地局機能、および/または、UE、または、他の基地局、MMEなどのような他のノードと通信するために使用される場合があるトランスミッタおよび/またはレシーバモジュール、を実行するとしてもよい。基地局310は、また、制御レシーバ機能性のための制御モジュールを含むとしてもよい。基地局310は、ネットワーク接続モジュール390を含み、モジュール390経由で、またはここに示されるような他のコンポーネントにより、コアネットワーク(CN)におけるバックホールシステム、同様に他の基地局/eNBのような、他のシステムとのネットワーキングを提供するとしてもよい。
同様に、UE350は、レシーバ354のような1つ以上のコンポーネントを含む受信モジュールを含み、MIMO信号を受信および処理するとしてもよい。UE350は、また、プロセッサ360および370、およびメモリ372のような1つ以上のコンポーネント(または、図示されない他のコンポーネント)を含むプロセッサモジュールを含み、ここで後述されるMIMO機能性に関連する処理機能を実行するとしてもよい。これは、例えば、2つ以上のアンテナから受信された信号を、受け取り、デコードし、処理することを含む。
UE350で受信された2つ以上の信号は、DL信号を受け取り、および/または、DL信号からMIBおよびSIB情報のような情報を抽出するために処理される。追加の処理は、チャネル特性、パワー情報、空間情報、および/または、基地局310のようなeNBに関連する他の情報、および/または、ノードB(図示せず)のような他の基地局を推定することとともに、異なるネットワークの基地局またはノードBのような、他のセルまたはネットワークおよび関連するノードと通信することを促進すること、を含むとしてもよい。
メモリ332(および/または、図3に図示されない他のメモリ)は、MIMO信号受信および処理に関するここに記述される態様および機能性に関連する処理をインプリメントするために、プロセッサ314,320,330および342(および/または、図示されない基地局310の他のプロセッサ)のような1つ以上のプロセッサ上の実行のためのコンピュータコードを記憶するために使用されるとしてもよい。同様に、メモリ372(および/または、図示されない他のメモリ)は、ここに記述される態様および機能性に関連する処理をインプリメントするために、プロセッサ338,360および370のような1つ以上のプロセッサ上の実行のためのコンピュータコードを記憶するために使用されるとしてもよい。メモリは、例えば、コンテキスト情報、セルおよびユーザターミナル識別情報のような情報とともに、ワイヤレスデバイスおよびシステムオペレーションに関連する他の情報を記憶するために使用されるとしてもよい。
基地局310では、多数のMIMOデータストリームのに対するトラフィックデータは、データソース312から送信(TX)データプロセッサ314へ提供されてもよく、そのデータは、処理され、1つ以上のUE350へ送信されるとしてもよい。1つの態様において、各データストリームは、処理され、基地局310のそれぞれのトランスミッタサブシステム(トランスミッタ3221-322Ntおよびアンテナ3241-324 Ntで示される)を越えて送信される。TXデータプロセッサ314は、コード化されたデータを提供するために、データストリームに対して選択された特定のコーディングスキームに基づいて、各データストリームに対するトラフィックデータを、受け取り、フォーマットし、コード化し、インタリーブする。特に、基地局310は、特定のリファレンス信号とリファレンス信号パターンとを決定し、リファレンス信号および/または選択されたパターンにおけるビームフォーミング情報とをを含む送信信号を提供するように構成されるとしてもよい。
各データストリームに対するコード化されたデータは、OFDM技術を使用してパイロットデータとともに多重化されてもよい。パイロットデータは、典型的に、既知のやり方で処理される既知のデータパターンであり、チャンネル応答を推定するためにレシーバシステムで使用されるとしてもよい。例えば、パイロットデータは、リファレンス信号を含むとしてもよい。パイロットデータは、図3に示されるようなTXデータプロセッサ314に提供され、コード化されたデータで多重化されるとしてもよい。各データストリームに対する多重化されたパイロットおよびコード化されたデータは、次に、変調シンボルを提供するために、データストリームに対して選択された特定の変調スキーム(例えば、BPSK、QSPK、M−PSK、M−QAMなど)に基づいて、変調(すなわち、シンボルマップ)されてもよく、そのデータおよびパイロットは、異なる変調スキームを使用して変調されてもよい。各データストリームに対するデータレート、コード化、および変調は、メモリ332中に、または、他のメモリまたはUE350の命令記憶媒体(図示されず)中に記憶されている命令に基づいて、プロセッサ330によって実行される命令によって決定されてもよい。
すべてのデータストリームに対する変調シンボルは、次に、さらに変調シンボルを処理するとしてもよい(例えば、OFDMインプリメンテーションのため)TX MIMOプロセッサ320へ提供されるとしてもよい。TX MIMOプロセッサ320は、次に、Nt個のトランスミッタ(TMTR)3221−322NtへNt個の変調シンボルストリームを提供してもよい。様々なシンボルは、送信のために関連するRBにマップされるとしてもよい。
TX MIMOプロセッサ320は、データストリームのシンボルにビームフォーミング重みを適用してもよく、シンボルが送信されている1つ以上のアンテナに対応付ける。これは、リファレンス信号によって、または、リファレンス信号とともに提供される、チャネル推定情報、および/または、UEのようなネットワークノードから提供される空間情報のような情報の使用により行われるとしてもよい。例えば、ビームB=転換([b1b2…bNt])は、各送信アンテナに対応する重みのセットから構成する。ビームに沿って送信することは、そのアンテナに対するビーム重みによって変更されたすべてのアンテナに沿って変調シンボルxを送信することに相当する;すなわち、アンテナtにおいては、送信される信号がbt×xである。複数のビームが送信される場合、1つのアンテナの送信される信号は、異なるビームに対応する信号の合計である。これは、B1x1+B2x2+BNsxNsのように数学的に表現されることができ、Ns個のビームが転送され、xiはビームBiを使用して送られる変調シンボルである。様々な実装では、ビームは、多くの方法で選択されることができた。例えば、ビームは、UEからのチャネルフィードバック、基地局で利用可能なチャネル知識に基づいて、または、隣接するマクロセルを持つような干渉緩和を促進するためにUEから提供される情報に基づいて、選択されることができた。
各トランスミッタサブシステム3221−322Ntは、1つ以上のアナログ信号を提供するために、それぞれのシンボルストリームを受け取り、処理し、さらに、MIMOチャネルを越えて送信するために適した変調された信号を提供するために、アナログ信号を調節(例えば、増幅、フィルタリングおよびアップコンバート)する。トランスミッタ3221−322NtからのNt個の変調された信号は、次に、それぞれNt個のアンテナ3241−324Ntから送信される。
UE350では、送信された変調された信号は、Nr個のアンテナ3521−352Nrによって受信され、各アンテナ352から受信された信号は、それぞれのレシーバ(RCVR)3541−352Nrに提供される。各レシーバ354は、それぞれの受信された信号を調節(例えば、フィルタ、増幅およびダウンコンバート)し、調節された信号をデジタル化し、サンプルを提供し、さらに、サンプルを処理し、対応する「受信された」シンボルストリームを提供する。
RXデータプロセッサ360は、次に、Ns個の送信されたシンボルストリームの推定を提供するためにNs個の「検出された」シンボルストリームを提供するために特定のレシーバ処理技術に基づいて、Nr個のレシーバ3541−352NrからのNr個の受信されたシンボルストリームを受信および処理する。RXデータプロセッサ360は、次に、データストリームに対するトラフィックデータを復元するために、各検出されたシンボルストリームを、復調し、デインタリーブし、およびデコードする。RXデータプロセッサ360のよる処理は、典型的に、基地局310におけるTX MIMOプロセッサ320とTXデータプロセッサ314とによって実行されるものに対して相補的である。
プロセッサ370は、周期的にプリコーディング行列を決定してもよい。プロセッサ370は、次に、行列インデックス部分およびランク値部分を含むとしてもよいリバースリンクメッセージを公式化してもよい。様々な態様において、リバースリンクメッセージは、通信リンクおよび/または受信されたデータストリームに関する様々なタイプの情報を含むとしてもよい。リバースリンクメッセージは、次に、TXデータプロセッサ338によって処理されるとしてもよく、TXデータプロセッサ338は、また、データソース336から多数のデータストリームに対するトラフィックデータを受け取ってもよく、次にデータソース336から多数のデータストリームは、変調器380によって変調され、トランスミッタ3541−354Nrによって調節され、基地局310へ送り返される。基地局310に送り返された情報は、基地局310からの干渉を緩和することをビームフォーミングに提供するためのパワーレベルおよび/または空間情報を含むとしてもよい。
基地局310では、UE350からの変調された信号は、アンテナ324によって受信され、レシーバ322によって調節され、復調器340によって復調され、UE350によって送信されたメッセージを抽出するためにRXデータプロセッサ342処理される。プロセッサ330は、次に、ビームフォーミング重みを決定するために使用するプリコーディング行列を決定し、次に、抽出されたメッセージを処理してもよい。
図4は、信号送信装置410を備えるMIMOシステム400を例示し、信号送信装置410は、基地局(図3)のような基地局の送信モジュールのコンポーネント、および/または、UE350(図3)のようなユーザターミナルの送信モジュールでもよい。同様に、MIMOレシーバ装置450は、ユーザターミナルまたは基地局のレシーバモジュールのコンポーネントでもよい。送信装置410は、データエンコーダモジュール412を含むとしてもよく、データエンコーダモジュール412は、例えば、ターボデコーダであり、そのターボデコーダは、MIMO送信のために、対応するストリームとアンテナへビットをマップしてもよい。モジュール410は、プリコーダモジュール416とトランスミッタモジュール418を含むとしてもよく、前コーダモジュール416は、ストリームにコーディングを適用してもよく、トランスミッタモジュール418は、複数のアンテナ経由のためのRF信号を生成し増幅するために使用されてもよい。送信された信号は、チャネル430を通って伝達し、チャネル430は、チャネル行列Hを使用してここで後述されるように特徴付けられるとしてもよい。
受信装置450は、複数のアンテナを含むとしてもよい(後述される例において、2つのアンテナが使用されるが、他のアンテナ構成およびアンテナ数が様々な実施形態で使用されてもよい)。1つ以上のレシーバフロントエンドモジュール452は、複数のアンテナから受け取られた信号をダウンコンバートし、MIMOプロセッサ454への出力を提供する。MIMOプロセッサは、デマッパモジュールを含み、デマッパモジュールは、受け取られた信号のデコーディングで使用するためのLLRメトリックを生成するための、後述されるような、ジョイントLLRモジュールを含むとしてもよい。ターボデコーダ456は、後に例証および記述されるような、デマッパモジュールに連結されるとしてもよい。特に、ターボデコーダ456からのアプリオリ情報は、ここで後述されるように、デコーディング性能を、改善し、および/または、単純化するために特に使用されてもよい。
図5は、2つのアンテナ(例えば、2つの送信および2つの受信アンテナ)を備えるMIMOに対するチャネルモデル500を例証する。モデル500において、受信された信号ベクトルyは、それぞれ、アンテナ1(y1)およびアンテナ2(y2)で受信されたシンボルを表わす。同様に、ベクトルxは送信された信号ベクトルを表わし、Hはトランスミッタとレシーバとの間のMIMOチャネル(例えば、チャネル行列)を表わし、nはノイズ成分(コンポーネント)を表わし、ノイズ成分は単位共分散行列(identity covariance matrix)を持つ複素ガウスとして表されるとしてもよい。レシーバでの目標は、例えば受信された信号y1およびy2であるyから、例えばシンボルx1およびx2である送信されたベクトルxを共同でデコードすることである。
この例および後の例は、明確化のために2アンテナの構成に関して例証されるが、様々な態様は、様々な構成において2つより多いアンテナを持つ構成のシステムで実現されてもよいことは、注目される。
図6は、例えば、図5に示されるような、送信ベクトルxを送るワイヤレス通信デバイスのレシーバ装置600内で使用されてもよい繰り返しデコーダの構成の一例の詳細を例証する。装置600は、畳み込み符号のようなコードをデコードするためのデコーダ632のようなデコーダ要素を含むとしてもよい内側ループモジュールまたは装置630で構成されるとしてもよい。内側ループ装置630は、加算器モジュール630の出力としてのいわゆる外部の情報を生成してもよく、加算器モジュール630の出力は、デコーディング性能を改善するために、デマッパまたは外側ループ装置610に提供されるとしてもよい。インタリーバ640およびデインタリーバ620は、示されうように、内側ループ装置630とデマッパ装置610との間に連結されてもよい。
デマッパ610では、外部の情報は、対数尤度比(LLR)モジュール612に提供される受信された信号の推定を改善するために使用されてもよい。LLRモジュール612は、LLRメトリックL(bk)を計算するように構成されるとしてもよい。合計モジュール614および634は、示されるように信号成分を加えるために含まれるとしてもよく、LE1およびLE2を生成する。
図7は、ビットbkに関連するLLR値またはメトリック(さらに簡潔さのために「LLR」とここでは表される)を決定するための処理計算メカニズム700の詳細を例証する。この処理の実施形態は2つのアンテナの場合および2つの対応する合計(x1とx2に関する)に関して例証されているが、処理は、追加の合計を加えることによって、後述の等価な連続関数近似と同様に、任意のアンテナ構成へ拡張することができる。
式710に示されるように、LLRであるL(bk)は、bk=0およびbk=1がx1とx2に関して合計された条件付き確率の比率の対数として定義されるとしてもよい。式710は、図7に示されるように、式720および730の形式で書き直されてもよい。式730は、外側合計項732(x1)と内側合計項734(x2)として表されるとしてもよい。
しかしながら、式730を解くために必要な計算の複雑性は、特に、大きいシンボルコンステレーション(symbol constellation)のために、複雑でありプロセッサ集約となる場合がある。例えば、256QAMシンボルコンステレーションの場合、256値に関するx1およびx2(2つのアンテナに対する)を合計することは、64K(すなわち、65,536)の計算を要求する。さらに、さらに、2つより多いアンテナによる構成は、LLRの生成のために、複雑性と時間とを加える。したがって、合計における項の数を減らすこと、そうでなければ、計算を単純化することは、望ましい場合がある。
式720に見ることがでいるように、項‖y−Hx‖は、ノイズ絶対値メトリック(noise magnitude metric)を表わす。xの推定の値が正確な値に近づくと、式720および730におけるノイズメトリック項(y−Hx)の絶対値は減少し、この項の2乗はしたがってより小さくなるだろう。したがって、マイナスの2乗項の指数関数は、より大きいノイズメトリック値に関して大きいであろう。これは、合計において、実際の値に近いxの値に対応するほんの少数の項が合計を支配する結果を生じる場合がある。したがって、1つの単純化アプローチにおいて、y−Hxに対するより小さい値の項は、それらが合計に比較的少ない量を加えることになるとして、放棄されてもよい。これは、入れ子式の合計にほとんどの値を与えるより少ない合計項を確認する場合に見ることができる。
図7に示されるx
2に関する合計の単純化の1つの解決は、確率質量関数(pmf)に対するガウス近似を使用することによって、合計を積分に置き換えることを含む。このアプローチの例は、以下に例証され、x
2に関する合計は、以下のように積分によって置き換えられる:
既存のインプリメンテーションは、式(2)におけるx
2に対する確率密度関数がガウスであると仮定し、それは、以下のように閉形式の様式で解くことができる:
上述のような確率密度のガウス推定は、離散の確率質量関数(pmf)を近似することによってLLRの決定を簡略化するために使用されてもよいが、それらは、確率特性のよいモデルを提供しない場合がある。
ある態様にしたがって、この開示は、LLRの決定における使用のために非ガウス確率近似の生成および使用に関する。非ガウス近似は、後述のようにLLR決定において直接的に使用されてもよい。あるいはまたはさらに、それらは、この開示において後で議論されるように使用され、合計で使用するための値のK−bestリストを決定し、LLRを決定する。
1例として、非ガウス近似の使用を動機づけるために、4つの位相振幅変調(4−PAM)構成は、X=−3,−1,1,3のシンボルXの値に対応する4つの可能なシンボル値が送信される、シンボルコンステレーションを持つとしてもよい。
この分布は、例えば、次のようなグレイコードマッピング(または、例えば、シンボルエラーに関連するビットエラーの数を最小化する他のコード)によりマッピングする2つのビット(b1,b2)に対応してもよい:(双ビット(0,1)はシンボル値−3にマップし、(0,0)は−1にマップし、(1,0)は1にマップし、(1,1)は値3にマップする)。
ビットb1=1の確率が0.6であり、ビットb2=1の確率が0.8の場合に、対応する確率は、以下のpmfによって記述される:
Pr(X=−3)=0.32
Pr(X=−1)=.08 (8)
Pr(X=1)=.12
Pr(X=3)=.48
連続確率密度関数の推定は、上記の(8)に示される離散のpmf値に対応して生成されてもよく、次に、それは(図7の内側合計720に示されるように合計されるよりむしろ)積分されてもよい。例えば、ガウス分布は、式(4)において前述されたように使用されてもよい。
しかしながら、ガウス近似は、実際の離散の確率質量と貧弱な一致を持つ場合があり、したがって、図7に示される合計のよい積分近似を提供しない場合がある確率密度の推定を生成する場合がある。この例が図8に示され、図8は、ガウス分布推定820に対応する連続関数推定を例証する。基礎をなす離散の確率質量関数は、テール(例えば、X=−3およびX=3)でより大きい値を持ち、分布の中央(X=0)近くでより小さい値を持ち、これに対して、ガウス推定は、分布の中央近くでピークとなる。
ガウス確率推定を使用することに代えて、非ガウス推定または近似が、様々な実施形態でLLRメトリックを生成するために使用されるとしてもよい。いくつかのインプリメンテーションにおいて、非ガウス推定は、連続確率密度関数推定として生成されてもよい。
記述されている4−PAMの場合について使用されてもよい非ガウス関数830のある実施形態の例が、図8に例証される。この場合において、非ガウス関数の値は、関心のあるシンボル(例えば、X=−3,−1,1,3)近くの離散の確率分布により近くに近似する。離散のpmfは:Pr(X=−3)=0.32;Pr(X=−1)=0.08;Pr(X=1)=0.12;Pr(X=3)=0.48。例えば非ガウス関数を使用することは、LLR生成および全面的なレシーバ検出性能を改善することができる。
例えばLLR決定のために使用されるとしてもよい非ガウス関数を生成するための処理の実施形態の例が、さらに後述される。
例として、2位相偏移変調(BPSK)の変調の場合において、ランダム変数X(送信されたシンボルに対応する)は、離散値+1および−1となり、ここで確率X=1(Pr(X=1))=p、および、Pr(X=−1)=1−p)である。
この離散の確率質量関数(pmf)は、以下で示された関数によって近似されることができ、次に積分される:
Pr(X=x
i)=PiおよびΣPi=1とともに、与えられた変調コンステレーションQに対して、pmfは、次のような多項式形式で書くことができる:
閉形式が2次多項式に対して存在するが、閉形式が3次またはより高次の多項式に対して知られないため、式(11)で上に示される多項式は、積分することが困難である。
様々な実施形態において、pmfは、任意のコンステレーションに対する指数関数における2次多項式近似により、代えて近似されてもよい。例えば、Pr(X=x)に対する次の近似が使用されてもよい:
この場合において、係数は以下のように決定されるとしてもよく、それは所望の値への距離を最小化する:
図8の曲線830は、前述された4−PAMの例に対するそのような2次多項式のインプリメンテーションを例証する。
確率密度関数に対する閉形式近似を生成することによって、例えば、上述の非ガウス近似または係数を使用すること、および結果である連続関数に関して積分をすることによって、簡略化された閉形式のLLR近似値が、決定されるとしてもよく、それは、デコーダの効率および/または性能を改善するために使用されてもよい。いくつかのインプリメンテーションにおいて、他の関数、例えば閉形式またはそうではない十分な積分処理を提供する他の関数形式が、多項式の代わりに、または、多項式に加えて使用されてもよい。
さらに、いくつかの実施形態において、LLRメトリックを生成するために使用されるx2の合計(または、他の類似または等価な合計)のための積分の境界を制限することは望ましい場合がある。例えば、ここで前述され図8で例証されたような閉形式のガウス関数積分は、典型的に、マイナス無限から無限まで与えられるだろう。しかしながら、実際的なコンステレーションは、有限のアルファベット持つ。例えば、2次元のパルス振幅変調(2D−PAM)では、アルファベットは[-2D+1,−2D+3,…,2D−3,2D−1}に制限される。したがって、積分は1つの範囲内に制限されてもよい。例えば、範囲は、−UからUのとしてもよく、Uの1つの可能な値は、2Dとしてもよい。同様の積分境界は、前述された非ガウスの合計近似のような他の関数で使用されてもよい。
注意が今図9に向けられ、その図9は、LLRメトリックを決定するために、例えば、UEまたは他のデバイスのようなユーザターミナル、および/または、eNBまたは他の基地局のような基地局に組み込まれてもよいレシーバ装置に使用されてもよいプロセス900の詳細を例証する。
いくつかのインプリメンテーションにおいて、前述されたような非ガウスの近似は、LLR生成を簡略化するために、合計項(例えば、図7に示されるような内側の合計項)を置き換えるために使用されることができる。この場合、合計は、次に、(x2とx1とに関する2つの入れ子型の合計ではなく)x1に関する積分のセットに関して行われるとしてもよく、それによって、処理複雑性を低減する。
しかしながら、いくつかのインプリメンテーションにおいて、さらに、合計する値のリストを生成するためにガウスおよび非ガウスの情報を使用することはさらに効果的な場合がある。例えば、図4および6に示されるようなターボデコーダモジュールから提供されるとしてもよいアプリオリ情報の効果を得るために、リスト選択は、既存のアプローチを越えて増強されるとしてもよい。
以前に示されるように、一般に、式730で示される合計のある項が重要な場合がある。あるインプリメンテーションにおいて、合計は、決定された最大の項(例えば、大きな量を合計のトータル値に与える項)と取り替えられてもよい。この場合において、他の用語は放棄されてもよく、ここで最大値が合計の代わりに使用される。このアプローチは、MAX−LOG近似(MLM)として知られており、次のようもLLR値を近似するために使用されることができる:
他のアプローチは、K−Bestインプリメンテーションとして知られる(また、「伝統的なK−Best」アプローチとしてここでは示される)。
伝統的なアプローチにおいて、「K」bestの候補(Kは、3,4,8,16または他の値のような予め決定された値を得る)は、2乗されたノイズ項(例えば、‖y−Hx‖)を最小化するために識別される。
例えば、このアプローチは、図10に示されるような2次元信号コンステレーションのコンテキストにおいて考慮されるとしてもよい。図10に示されるように、受信された信号1020を用いて、超球1020が識別されてもよい(例えば、示されるような2次元コンステレーションでの円)。list sphere decoder(LSD)は、超球内で決定された値のリストに関してのみサーチするために使用されてもよい。
このアプローチにおいて、超球の半径rは、例えば2乗された‖y−Hx‖の関数として、ノイズメトリックに基づいて選択されるとしてもよい。したがって、もし、ノイズメトリックが小さい場合、超球1030の半径は小さくなるだろう。ところが、より高いノイズメトリックにより、半径はより大きくなるだろう。半径は、リストに追加するためのK−best値へのサーチを狭くするように繰り返されるとしてもよく、すなわち、目標は、超球によって定義されるエリア、ボリュームなどの中でK個の仮定値1010を識別することである。リストは、例えば、次のように、半径rの超球内のポイントだけをチェックすることにより生成される:
しかしながら、伝統的なK−Bestアプローチは、リスト生成のためにアプリオリ情報を使用しない。ある態様にしたがって、付加的な性能改善は、リスト値を決定または選ぶために、アプリオリ情報を使用することによってレシーバにおいて得られることができる(さらに、アプリオリK−Bestリストまたはアプリオリリストとここで示される)。この情報は、例えば、図4および6に示されるようなデマッパとターボデコーダ要素との間で交換されてもよい。例えば、付加的なアプリオリ情報を備えたK−Bestアプローチに基づくインプリメンテーションは、リストを決定するために使用されてもよい。
このアプローチのある実施形態は、次のようにインプリメントされるとしてもよい。bkがデータストリーム1に所属すると仮定すると、Kbest x1の値が決定され、これにより、yで条件付けされたx1の条件付き確率は最大化される(すなわち、maxPr(x1/y))。
図11は、このアプローチをしようしてLLRメトリックを決定するためのプロセス1100の実施形態を例証する。ステージ1110では、LLRメトリックの生成における使用のための値のK−Bestリストのセットは、受信された信号yに与えられるx1の条件付き確率の最大に基づいているとしてもよく、ここでリストは、アプリオリ情報に少なくとも部分的に基づいて決定される。ステージ1120では、合計における使用のための値のセットが決定されてもよい。これらは、例えば、K−Bestリスト値、および/または、追加の値、および/または、リスト値のサブセットとしてもよい。ステージ1130では、値のセットは、LLRを生成するために、合計されてもよい。
条件付き確率を生成する1つのアプローチは、Pr(x
1/y)のガウス近似を使用することである。例えば、条件付き確率Pr(x
1/y)は、次のように決定されてもよい:
x
2の確率に関する情報は、ターボデコーダから知られるとしてもよい。上記の式(16)では、合計の項は、積分によって近似されることができる:
この積分は、x
2のpmf(例えば、f(x
2))に対してガウスまたは非ガウスの連続関数近似を使用してもよい。例えば、ガウス近似の閉形式の解は、次のように使用される:
あるいは、前述のように、非ガウス関数近似がf(x2)に対して使用されてもよい。
このアプローチの使用によって、値のセットは、合計を最大化するために選択されるとしてもよい(例えば、yで条件付けされたx1を最大化する(例えば、式18を最大化する)ようにK−Best x1を選ぶ)。各x1について、最良のx2は、見つけられることができ、この結果、x1,x2のK−Bestペアが生じる。これらのK−bestペアは、次に、LLRメトリックを生成するための合計で使用されてもよい。
例えば、x
1,x
2の値(または、追加のアンテナを持つシステムの場合、yで条件付けられた受信された信号のトータルに関する最良の値)のK−Bestリストが見つけられた(すなわち、上述のようにアプリオリ情報を考慮に入れることによって)後、以下の式(19)は、リスト値のみに関して求められてもよい(例えば、全ての可能な値に関する合計を実行するよりむしろ、アプリオリであり決定されたK−Bestリストの値のみが合計に含まれる):
式(18)が2次形式であるので、続いて説明されるような処理は計算を単純化するために使用されてもよい。一般に、アプリオリK−Best値を決定するために、目標は、アプリオリK−Best値に対応するペアx1,x2を決定することである(例えば、各決定されたx1値に対する最良のx2値)。アプリオリK−Best値を計算する直接のアプローチは、リストを生成するために、最大値化されたx1,x2ペアを見つけるための各x1に対する式を求めることであろう。しかしながら、これは、各x1が求められなければならないため、コンステレーションサイズが増加する場合に、複雑性を生じる(例えば、256QAMコンステレーションに対して、256のx1の値が求められる必要があるだろう)。
あるアプローチにおいて、x
1値が一旦端見つかると、最良のx
2の値が、次に、式(19)に示されるように見つけられ、式(18)から各x
1 (k)について、Hard−SIC仮説が次のように計算されてもよい:
この場合において、x
1 (k),x
2の確率は、前述のようなガウス関数のような、連続関数によって近似されてもよい。この場合、それは、x
2の2次になり、それによって、続いて説明されるように、十分な算出が可能である。このアプローチを使用して、LLRメトリックは、次に、以下のように決定されるとしてもよい:
式20に対する閉形式の解は、x2の2次多項式として表されることができ、指数関数形式も二次である。同様に、非ガウス近似に対して、(ここに前述されたように)2次多項式が使用されることができる。
このアプローチを使用すると、値は、多項式カーブ上で最小値を見つけることにより容易に識別されることができる。この例は、図12のグラフ1200で例証される。この例において、例示の多項式関数1210(式22)が例証される。
Ax1 2+2Bx1+C (22)
多項式関数1210は、前述されたような、ガウスまたは非ガウス近似のいずれかに対応してもよい。アプリオリK−Best値は、多項式関数の最小値を決定すること、および、最も近いシンボル値をサーチすることによって得られるとしてもよい。例えば、あるサーチストラテジーにおいて、リスト値は、最小関数値―B/Aからジグザグ法でサーチされる。
例えば、図11の例では、最小の多項式の値1212は、開始ポイントを提供してもよく、(K=3と仮定して)−1,0,1に位置する3つの最も近いシンボルのコンステレーション値1220は、最小値1212から、最も接近している値(例えば、この例におけるポイント1220)に対して、次第に外へサーチすることによって識別されるとしてもよい。
式16−18,20,21に関して前述されたように、アプリオリK−bestのx1の値がPr(x1,y)が最大化されるように識別される合計の実施形態が、説明されている。このアプローチは、アプリオリK−Bestの合計アプローチとして表されてもよい。
アプリオリK−best最大アプローチとして表される他の実施形態において、アプリオリK−Bestのx1の値は、maxx2Pr(x1,x2/y)が最大化されるように、決定されてもよい。このアプローチにおいて、例えばガウスまたは非ガウス関数を使用して、連続関数近似が使用されてもよい。もし、前述のようにx2がガウスとして近似されると、図12に関して記述された多項式サーチ方法が使用されてもよい。ガウス近似が使用される場合、アプリオリK−best最大アプローチは、アプリオリK−best合計アプローチと等価であることを示すことができる。
式(18)に示されるように、行列反転(マトリクスインバージョン)は、指数関数は指数関数を算出するために要求される(すなわち、R-1)。一般に、この反転の算出は複雑である。別の態様にしたがって、行列反転は、行列の次元を削減することによって簡略化される場合がある。このアプローチのある実施形態は、後の例示の実施形態セクションに記述される。さらに、チャネル反転を実行するための処理の例示の実施形態の詳細も記述される。
後の開示は、LTE OFDM構成のための実施形態に関連する様々な追加の詳細、特徴、機能を提供する。これらの詳細は、様々な態様のさらなる説明のために提供され、どのような方法においても限定されるとして意図されない。
M個の送信およびN個の受信アンテナを備える例のMIMO OFDMシステムは、次のように考察される場合がある。例のシステムは、OFDMブロック内にN
sのサブキャリアを持つ。送信されるべきM個のデータストリームがある。コンステレーションQ
mは、ストリームm上で適用され、C
mはコンステレーションシンボルごとのビット数である。長さN
sC
mR
m,m=1,…,Mの各ストリームmの入って来るビットは、レートR
mのチャネルコード(典型的には、畳み込みまたはターボコード)を使用してエンコードされ、この結果ビットベクトルb
mを生じる。エンコードされたビットマッピング関数x
i,m=M
m(b
m((i−1)C
m+1:iC
m))(例えば、グレイマッピングおよびセットパーティショニングマッピング)、i=0,…,N
s−1、を使用してシンボルに変換される。ここで、x
i,mは、(Matlab表記を使用して)サブキャリアiおよびアンテナmに関して送信されるべきシンボルである。データブロックx
0,m,…,x
Ns-1,mの逆離散フーリエ変換(IDFT)は、時間領域シーケンスを生じ、すなわち、
である。
時間領域シンボルX
j,mは、コンポーネントに関してエネルギー制約E{2X
j,m2
2}=E
s/Mに従うように仮定される。周期プリフィックス(CP)は、前のOFDMシンボルにより、残差のISIに対して緩和するために加えられる付け加えられます。パラレル・シリアル(P/S)変換の後、信号は、対応するアンテナから送信される。各トランスミッタ/レシーバのペア間のチャネルは、マルチパスのチャネルとしてモデル化される。送信アンテナmと受信アンテナnとの間のチャネルは、以下のように表される:
Γn、mはタップの数であり、αn,m,lはl番目のコンプレックスパスゲインであり、τn,m,lは対応するパスディレイである。ブロックフェーディングモデルが仮定されてもよく、ここでチャネルは各OFDMデータブロックにおいて一定であると仮定される。
レシーバ側では、シリアル・パラレル(S/P)変換がまず実行され、CPが削除される。DFTオペレーションの後、周波数領域における受信された信号は、以下のように表されることができる
ここで、nは、レシーバアンテナのインデックス付けを表し、w
i,nは、ゼロ平均と分散σ
2を持つ加法性ホワイトガウスノイズ(AWGN)であり、
である。
ここで、T
sは、シンボルデュレーションであり、(A4)は以下のようにベクトル形式で書かれることができる。
MIMO−OFDMシステムは、図4に示すようにモデル化されてもよい。(A5)で記載された信号は、各サブキャリアのMIMOシステムと同様に考えられることができ、(A5)における添え字iは、一般に、明瞭さのために以下で省略される。いくつかのMIMOモデルにおいて、コーディングは送信アンテナのすべてにわたって行われるが、コーディングは、MIMO−OFDMでは、サブキャリアのすべてにわたって行われ、M個のデータストリームは、独立と仮定される。
既存の繰り返しでコーディングと検出アルゴリズムとの間の関係が以下に記述される。チャネルコードとMIMOチャネルとは、外側チャネルエンコーダを用いるシリアルに連結されるスキームと、各サブキャリアでブロックエンコーディング行列Hiを用いる内側コンステレーションマッピングとして、考えられることができる。b1,…,bmをデコードするために、最適な結合の検出器およびデコーダは、すべてのサブキャリア上のすべての受信された信号y0,…,yNs-1を与えられる各ビットの可能性を計算すべきである。しかしながら、これは一般に計算上実際には非実用的である。示された書類において以前に記述されたような、いくつかのアルゴリズムは、「ターボ原理」を使用して近似的にこの問題を解決し、ここで、情報は、所望の性能が達成されるまで、繰り返し手法で、検出器(内側マッピング)および検出器(外側エンコーダ)の間で交換される。
各サブキャリアの外部の情報は、チャネルデコーダからの各ビットのアプリオリ情報を使用してこのサブキャリア上の受信された信号を使用してもよい。すべてのサブキャリア上の生成された外部の情報は、次に、次の繰り返しのコーディングおよび検出のために、ソフトインおよびソフトアウトチャネルデコーダ(例えば、Bahl-Cocke-Jelinel-Raviv(BJCR)アルゴリズム)内に置く。
異なる結合の検出およびデコーディングアルゴリズムは、同じ外側チャネルデコーダを共有する。それらの違いは、内側マッピングからの外部の情報が生成され使用される方法にある。図6に示される構成と一致するMIMO−OFDMに対する繰り返しデコーディングおよび復調は、様々なインプリメンテーションにおいて使用されるとしてもよい。
アプリオリ確率(APP)は、通常、対数尤度比(LLR)の値として表現され、その大きさは、決定の信頼度を示す。以下で記述される例として、それぞれ、ビットに対する論理セロは振幅レベルbi=−1であり、論理1は振幅レベルbi=+1で表される。
チャネルデコーダからのAPPを得た後(初期的に、APPはゼロにセットされる)、受信されたベクトルyに条件付けされるビットbi,
である。
エンコーダでのインタリーバが理想的であり、各変調シンボル中のビットが互いにほぼ統計的に独立であると仮定すると、(A6)は、以下のようにベイズの定理を使用して書き換えられることができる。
のシンボルベクトルのセットであり、i番目のビットは+1または−1であり、すなわち、
は、x=M(b)の逆マッピングであり、Bj(x)はB(x)のj番目のビットである。
(A5)におけるようなガウスチャネルの場合において、L(b
i|y)はさらに以下のように書かれることができる:
L
A(b
i)の定義を使用して、(A8)は以下のように書き換えられることができる:
直接的に(A9)を使用する代わりに、最大対数(max-log)近似が以下のようなL
E(b
i|y)を計算するために適用される:
しかしながら、式(A10)の単純化には、まだ、ビットの総数において複雑な指数関数または
がある。list sphere decoder(LSD)は、N
cand個の要素を含むリスト
に関してのみサーチすることによってこの問題を解決するために使用される。すなわち、
である。
リストは、半径rの超球内のポイントのみをチェックすることによって生成される。すなわち、
である。
このリストは、‖2y−Hx‖の最小を作る超球内のN
cand個のポイントを選ぶ。超球内のポイントの数がN
candから離れないように、半径rは、ノイズの分散にしたがって選ばれる。LSDに基づくアルゴリズム性能は、リストのサイズに依存する。リストのサイズが、すべての可能なコンステレーションポイントの数と等しい、すなわち、
の場合、(A11)は(A10)に縮小する。
あるインプリメンテーションにおいて、ガウス近似に使用する繰り返し検出が使用されてもよい。前述されるように、直接的に(A7)からLLR値を計算することの複雑性は、高い。(A7)は、以下のように書かれる:
ここで、x
mは、biが所属するシンボルを表し、すなわち、
は、ベクトルがm番目のエントリを除くすべてのエントリを含むことを表し、Xm i,+1およびXm i,-1は、それぞれ、biが+1または−1となるような、2Cm-1シンボルのセットである。(A13)から、ΣX-mPr(y|X-m.xm)Pr(X-m)は、任意の与えられたxmに対して計算される。
次善のアプローチは、x
-mに関する合計を、連続分布に関する積分に置き換えることがである。1つの典型的な仮定は、ガウス分布を使用することである。x
-mのエントリを仮定することは、平均:
ここで、積分は各次元で−∞から∞までであり、H
-mは、m番目のカラムを除くHのカラムを含み、h
mは、Hのm番目のカラムであり、
であり、I
Nは、N×Nの単位行列である。(A16)を(A13)に代入すると、ガウス近似の下でLLR値が得られる。LLRの計算の複雑性は、
から2Cmへ減少する。
probabilistic data association(PDA)法は、暗号化されないMIMOシステムに適用されてもよい。その概念は、Pr(y|xm)を計算するコード化システムに拡張させることができる。PDAでは、H-mx-m+wは、一致された平均H-mμ-mおよび(A17)の共分散Rmとを持つガウスであると仮定される。PDA法は、(A16)のようなPr(y|xm)を得る。
繰り返すマルチユーザ検出において、ソフトMMSE干渉キャンセレーションスキームが使用されてもよい。このスキームをMIMOの場合に変換すると、LLRを計算する場合、(A14)を使用するx
mを除くすべてのシンボルのソフト推定は、yの干渉をソフトキャンセルするために使用されるとしてもよく、以下の式を得る:
もし、y
mが直接使用され、y
mの干渉を仮定することがガウスである場合、Pr(y|x
m)が(A16)によって与えられることが示されてもよい。直接的にLLRを生成するためにy
mを使用することに代えて、線形MMSEフィルタu
mは、y
mに適用され、以下の式を得る:
ここで、u
mは、x^
mおよびx
mの間の平均2乗誤差を最小化するために選ばれ、すなわち、
である。
である。
である。
(A23)の干渉η
mは以下のガウシアンとして近似される:
(A24)が(A16)から異なるように見える場合があるが、(A24)は、(A16)に比例することが示されることができ、それは、(A16)と(A24)とによって計算されたLLR値が等しいことを意味する。umが反転可能でないならば、それらは一般的に等しくない(例えば、umはM×Mマトリクスである)。これは、データ処理テーマから興味ある現象であり、ymおよびxmの間の相互情報量(mutual information)は、x^mおよびxmの間のもの以上となる。
ガウス信号に対して、線形MMSEフィルタは、相互情報量を変えない。送信された信号のガウス仮定をすることによって、たとえN×1ベクトルyおよび(A24)の作業がスカラーx^mを使用するのみであっても、LMMSEはまたLLR値を保護することは理解できる。近似(A24)は、(A16)よりも複雑性の有効性を持つ。(A24)において、xmとuH mhmを得るために2つのベクトルの掛け算のみがあり、Pr(x^m|xm)の計算はその後スカラー演算を含むのみである。他方で、(A16)において、ベクトル演算は各xmに必要とされる。
MMSEの等化(equalization)において、MMSEイコライザは、アフィンフィルタを受信された信号yに直接に適用し(LMMSEフィルタがソフトシンボル推定をキャンセルした後に適用される場所と異なる)、すなわち、
である。
に依存することが注意され得る。LA(bi’)が(A13)におけるPr(y|xm)の計算後に使用される場合、アプリオリ情報は、xmに関して使用されるべきではなく、すなわち、xmは、QmまたはE{xm}=0に一様に分布されると仮定する。(A26)と(A21)とを比較すると、(A25)におけるum=amおよびx^mは、(A19)のそれらと等しいことが見られる。したがって、MMSEイコライザは、いくつかの場合で、ソフトMMSE干渉キャンセレーションと等価としてもよい。
したがって、処理アルゴリズムは(A13)のような、ガウス近似を使用することとして見なされることができる。そのようにして、それらは、性能劣化を犠牲にしてLLR値の複雑性を減少させる。
上述のような既存の処理アルゴリズムに関連する様々な問題がある。LTEのような多数の実際的なワイヤレス通信標準について、64QAMまたは256QAMのような高次のコンステレーションが適用された。(A10)における最大対数近似は、(A7)における合計中の項の数が大きい場合に、高次のコンステレーションを用いてうまく働かない場合がある。さらに、LSDは、その連続する性質によりハードウェア中で直接インプリメントすることが困難な場合がある。
ガウス近似に基づくアルゴリズムは、最大対数近似を避けるが、ガウス仮定はいくつかの性能ロスを負う。PDAまたはガウス近似アルゴリズムの性能は、高次の変調に対してよくない場合があることが注目される。
これらの関係を取り扱うとともに、他の潜在的な利点および/または改良を提供するために、非ガウス近似のクラスが、LLRメトリック計算に使用されてもよい。実際的なコンステレーションが有限のアルファベット構造を持つ場合、非ガウス分布は、−∞から+∞に代えて境界のあるセットに関して積分されてもよい。
他の態様において、K−bestアルゴリズムと非ガウス近似との組み合わせが使用されてもよい。K−bestアルゴリズムにおいて、K個の分岐(branch)は、各デコーディングステージで維持されてもよく、分岐は、非ガウス近似を使用して除去されてもよい。(A10)のようにK個の残りのメトリックの最大のみを使用することに代えて、すべてのK個のメトリックの合計は、LLRを計算するために使用されるとしてもよい。結果として生じるアルゴリズムは、ハードウェアで容易に並列化されることができる。
以下の実施形態の例において、2乗QAM(squared-QAM)がすべての送信アンテナで使用され、それは多数のワイヤレス通信標準の場合であることが、仮定される。しかしながら、提案される処理方法およびアルゴリズムは、容易に他の一般的なコンステレーションに拡張されることができる。
2乗QAMにより、(A5)は実システムとして書かれることがで、すなわち、
ここで、Y(x)およびT(x)は、それぞれ、xの実数部および虚数部とを表し、X~iのエントリは、PAMコンステレーションからである。表記のわずかな変更で、(A5)は、なお、PAMからxiのエントリとともに、次のとおり実システム(A27)を表すために使用されてもよい。
ここに前述のように、非ガウス近似を動機付けるために、BPSKコンステレーション、すなわち、X 0{+1,−1}により始めることができる。Pr(X=+1)=pおよびPr(X=−1)1−pとする。この確率質量関数(pmf)は、次のような単一の式として書かれてもよい。
このpmfの連続近似は、∫Pr(X=x)dx=1を維持するように、スケーリングファクタによりxを実数になるように緩和することによって生成されることができる。pmf(A28)のいくつかの選択があることが注目される。例えば、
を選ぶことができる。しかしながら、この関数は、xが∞に行く場合に∞に行くだろう。それは望ましくない。
もまた、選ばれてもよいが、しかしながら、この関数は、閉形式積分を得ることが困難である。
このアプローチは、高次の変調へ拡張されてもよい。一般に、Pr(X=x
i)=piおよび3piとともに、与えられた変調Qに対して、pmfは以下のような単一の式で書かれるとしてもよい:
pdf近似は、xを実数になるように緩和することによって得られるとしてもよい。|Q|>2の場合、もし(A29)が(A16)に直接に使用される場合、積分は、指数関数中の2次より大きい多項式を含み、その閉形式は得ることが困難な場合がある。したがって、したがって、pmf(A29)は、任意のQについて、指数関数中の2次多項式を用いて近似されるとしてもよく、すなわち、
である。
ガウス分布は(A30)の特別のケースであり、それは2つの変数のみを含むことが注目される。係数a,r,cは、次を解決により見つけられてもよい:
ここで、ωi≧0は、シンボルxiに対する重みである。実際的なシステムにおいて、最大の確率を持つシンボルのみ考慮されてもよい。このケースにおいて、3つの最大確率シンボルに対してωi=1、その他に対してωi=0を選んでもよい。(A32)の解は、少なくとも2乗アプローチによって容易に得られることができる。
しかしながら、前で注目されたように、ガウス近似は、いくらかのpmfに対してよくない場合があり、(A16)における積分は、−∞から+∞であり、それはLLR値をゆがめる場合がある。実際的なコンステレーションは、典型的には、通常、有限のアルファベットであり、例えば、2D-PAMは{−2D+1,−2D+3,…,2D−3,2D−1}であることは、注目される。積分範囲は、例えば、その代わりとして、−UからUまで積分することによって制限されてもよい。Uの可能な選択は、2Dまたは2D−1+σを含む。
U=2Dの場合、Pr(X=d)は、d−1とd+1との間の積分によって近似されてもよい。U=2D−1+σの場合、Pr(X=d)は、U=2の場合と同様に近似されてもよく、しかし、2つの境界ポイントでノイズ分散を考慮に入れる。(A30)および有限の積分により、(A16)は、以下のように書かれることができる:
ここで、r-m=[r1,…,rm-1,rm+1,…,rM]TおよびA-m=diag{a1,…,am-1,am+1,…,aM}、rm’およびam’は(A31)および(A32)から得られるとしてもよい。(A16)と比較すると、2つの主な違いがあることが注目されてもよい。第1に、r-mおよびA-mは、一致された平均および分散からではなく、直接にpmfと一致することからである。第2に、積分は−UからUまでである。
(A33)における積分を計算するために、R
mの特異値分解に、V
TΛVおよびg(x
m)=Vb
-mとさせてもよく、Λ=diag{λ
1,…,λ
M-1}であり、z=Vx
-mを定義することによって、変数の変化を行う。しかしながら、zの積分領域は、M−1の次元のポリトープであり、それは、積分を計算することを困難にする。簡単化のために、積分領域は、次元iのために境界
をセットすることにより、拡大されてもよい。(A33)は、次に、以下のように、上限付け(upper bounded)されてもよい:
(A34)における第2の積(second product)はさらにxmに依存することは注目される。いくつかのケースで、λiは負としてもよい。したがって、積分は、Q関数に書かれることができない。
(ここに簡単に前述されたような)ガウス近似と非ガウス近似との間の違いを例証するために、例が考慮されてもよい。例として、Q={−3,−1,1,3}の4PAMコンステレーションを使用する。2つのビット(b1,b2)は、グレイマッピング(0,1)→−3,(0,0)→−1,(1,0)→1,(1,1)→3によりQへマップされてもよい。Pr(b1=1)=0.6およびPr(b2=1)=0.8とする。これは、Pr(X=−3)=0.32、Pr(X=−1)=0.08、Pr(X=1)=0.12、Pr(X=3)=0.48という結果を生じる。非ガウスおよびガウス近似のpdfは、ここに前述されたように計算されてもよく、非ガウスのパラメータは(A32)を使用して得られる。
2iおよび2i−2,i=−1,0,1,2の間のエリアは、非ガウス近似について0.3130,0.0906,0.1049,0.4915であり、ガウス近似について0.1480,0.2909,0.3348,0.2263である。ガウス近似は、いくつかのビットが信頼できない場合に、離散分布と一致しないことは明白である。この問題は、特に、各シンボルが2ビットより多く含む場合に厳しい。これは、PDAの性能が高次の変調によくない理由の場合がある。このケースでは、(A30)においてa<0であることに注意する。
一般的なビットマッピングについて、多項式の次数の制約により、(A30)は、大きいコンステレーションにおけるすべてのシンボルに対してpmfを適合させない場合がある。グレイマッピングが繰り返す結合の検出およびデコーディングでうまく実行しないことが注目されます。セットパーティショニングマッピングのような他のマッピングは、よりよい性能を持つ。セットパーティショニングマッピングについて、多項式の次数の制約は、コンステレーション分解によって解決されることができる。例えば、論理的な1に対してb
i=+1および論理的なゼロに対してb
i=−1とする。2
C-PAM(Q={−2
C+1,−2
C +3,…,2
C−3,2
C−1})は、次のように書かれるとしてもよい:
ここで、d=[1,2,…,2
C-1]
Tおよびb=[b
0,…,b
C-1]
Tである。変調のスケーリングファクタは、ユニット平均パワー(unit average power)を維持するために無視されたことが注目される。bの各エントリがBPSKを持つ場合、pmfへの連続近似は、(A28)に与えられる。
と定義してもよい。(A33)におけるH
-mをH~
-mに、x
-mをb
-mに置き換えることにより、(A34)と同様の形式が得られることができる。唯一の違いは、新しい固有値λ~
iが負でないということである。したがって、(A34)は次のように書き直されるとしてもよい:
として簡単に定義される。このアプローチは、コンステレーションパーティショニングを生じる他の類似のビットマッピングに拡張されてもよい。
様々な実施形態において、アプリオリK−best処理のインプリメンンテーションは、LLR値の計算において使用されてもよく、潜在的な性能および/または効率の利点を提供する。LSDが(A7)におけるすべての
の項の中の最大項を考慮するのみであることが注目され、リストは、アプリオリ情報Pr(x
m’)、m’=1,…,Mを使用しないのみでありPr(y|x
1,…,x
M)を使用することによって生成される。さらに、LSDがi番目のデータストリームに来る場合、それは次の式を満たすシンボルをただチェックする:
ここで、HのQR分解はH=QRであり、Ri,jはRの(i,j)番目のエントリであり、y~=QHyおよびx~jは、xjのトライアル値である。(A37)を使用することは、データストリーム1,…,i−1上のxiを選ぶことの結果を考慮しない。他方で、前述されたガウス近似アルゴリズムは、(A7)における合計を考慮するが、ガウス近似は、高次のコンステレーションによくない。
したがって、アプローチされる双方を使用する処理のインプリメンテーションが使用されてもよい。特に、ガウス近似および/または非ガウス近似は、K−bestリストサーチを導くためのメトリックとして使用されてもよく、ストリーム1,…,i−1上のストリームiの結果を考慮に入れる。
LSDのインプリメンテーションを用いる場合、K個のラティスポイントのリストを見つけることも望ましい場合がある。しかしながら、LSDから離れて、各b
i=±1に対するK個のポイントを含んでいるリストL
i,±1を見つけることを試みることは望ましい場合がある。(A7)におけるビットb
iのLLR値は、次に、以下の式のように近似されてもよい:
LSDアプローチからの他の相違は、最大対数アプローチよりもむしろ合計対数(sum-log)アプローチをしようすることであるとしてもよい。さらに、他の相違は、リストが生成される方法に関する。例えば、Pr(y|x)が最大化されるよりむしろ、Pr(x|y)が最大化されるようなK個のラティスポイントx∈Xi,±1を見つけ、ここで、アプリオリ情報が前のケースで活用されることが望ましいとしてもよい。
修正されたK−bestアルゴリズムを使用してリストを生成するいくつかの方法があり−これは、x~
m∈X
m i,±1合計アルゴリズムおよび最大アルゴリズムとして表されてもよい。合計アルゴリズムアプローチにおいて、初期ステップでは、Pr(x~
m|y)はb
iがデータストリームmに所属すると仮定して、まず、それぞれ、Pr(x
m|y)が最大化されるようにK個の候補を見つけるため、および、セットVへmを加えるため、チェックしてもよい。これは、次のように書かれることができる:
(A39)の直接の2Σ
M m=1C
m-1の計算は、合計を要求し、それは計算上重たい場合がある。前述されたように、(A39)の合計は、以下のような積分によって置き換えられてもよい:
ここで、f(x
-m)は、x
-mの一致されたpdfであり、それはガウスまたは非ガウスのいずれにもなることができる。例えば、ガウス近似を用いると:
である。
ここで、μ-mおよびRmKx~mは、(A41)においてPr(x~m|y)で定義される。最大のものはリストLへ加えられてもよく、それは0で初期化されてもよい。
処理は、次に、xj,j≠m x1,x2,…,xMに行ってもよい。それが終了に到着する前に、V={m,1,…,j−1}を持つとしてもよく、リストLは、それぞれ、形式xv={xm,x1,…,xj-1}Tを持つK個の候補を含む。
それぞれのx
v∈Lについて、次に、それぞれのx~
j∈Q
jに対してPr(x
V,x~
j|y)を計算するとしてもよい。結果であるK|Q
j|[x
T V,x~
j]
Tが生じている間、Pr(x
V,x~
j|y)が最大化されるようにそれらのうちのK個をただ選び、K個の選ばれたベクトルを用いてリストLを更新し、Vへjを加えるとしてもよい。Pr(x
V,x~
j|y)は、式(A40)と同じ方法で近似されることができる。ガウス近似の使用のケースにおいて、:
を持つ。
ここで、μ
-AはAの中にないμのエントリを構成し、H
-AはAの中にはないHのカラムからなり、そして、
である。
処理は、次にj=Mの場合に終了する。
最大処理アルゴリズムを使用する他のインプリメンテーションにおいて、Pr(x
V,x~
j|y)は連続的に最大化され、Pr(x~|y)は直接最大化されてもよい。第1のステップで、それぞれのx~
m∈X
m 1,±1について、対応するx~
-mは、次のように見られてもよい:
X~mは、全ての可能なラティスポイントを含む。Kx~mは、Pr(x~m,X~-m|y)が最大となるようにリストLの中に置かれ、mをセットVの中に加える。(A44)を解くことが高い計算の複雑性を持つ場合、Pr(x~m,X~-m)は、連続ガウスまたは非ガウス近似へ置き換えられてもよく、離散セットX-mから連続セットC-mへ置き換えられてもよい。
C
-mが制限される場合、x
jの境界は、Q
jにおける最大および最小の要素によって定義される。例えば、Q
j={−3,−1,1,3}の場合、−3≦x
j≦3が選ばれるとしてもよい。(A30)における非ガウス近似が使用される場合、(A45)が解かれる必要がある。
(A45)がx
-mの2次方程式の場合、(A45)の目的関数は凸であり、x^
-mは凸最適化法を用いて見つけられるとしてもよい。もしそうでなければ、下記の周囲にローカルの最小が見つかるとしてもよい:
x~-m=x^-mまたはマップX^-mは、X-mにおける閉ラティスポイントへセットされるとしてもよい。(A37)と比較すると、(A45)は、r-mおよびA-mを通じてアプリオリ情報を使用し、それはPr(x~m,X~-m|y)上のシンボルx~mの結果をカウントする。
プロセスは、次に、それがxj,j≠m,V={m,1,…、j−1}に達し、リストLがK個の候補を含む前に、x
1、x
2、…、x
Mに行くとしてもよく、そのそれぞれはx
V=[x
m,x
1,…,x
j-1]
Tを持つ。各X~
V∈Lおよび各x~
j∈Q
jについて、次のように、対応するX
-{V,j}を見つけるとしてもよい。
結果として生じているK|Qj|[X~T V,x~j]Tの中から、Pr(X~V,x~j,X~-{V,j}|y)が最大化されるように、それらのうちのK個をただ選び、K個の選択されたベクトルを用いてリストLを更新し、jをVの中へ加えてもよい。
(A45)中では、x~
-mは、次式を解くことによって近似されるとしてもよい:
ここで、表記は、(A42)および(A45)のものと類似である。
合計アルゴリズムと最大アルゴリズムとの間の違いは、後のケースにおいてこの確率を最大化する最大のX
-{V,j}を得るが、前のケースにおいてすべての可能なX
-{V,j}に関する合計により、X
-{V,j}の効果がPr(X~
V,x~
j,X
-{V,j},|y)から除去される事実にあることは注目される。C
-mが制限されず、ガウス近似が使用される場合、(A44)を解くことは、次を解くことと等価であることが理解できる:
である。
基礎アルゴリズムは、また、様々な方法で拡張されることができる。これらのバリエーションのいくつかの例が後述される。
共通(Common)リストアルゴリズム:2つの基礎リストアルゴリズムを使用して、各ビットのLLR計算のための2つのリスト(+1に対する1つ、および、−1に対する他のもの)が見つけられる必要がある。ビットの総数が大きい場合、これは高い計算上の複雑性を招く場合がある。複雑性を縮小するために、同じリストLが、すべてのビットのLLR計算に使用されてもよい。リストは、Pr(x|y)が最大されるように、Kラティスポイントを選ぶように生成されてもよい。合計アルゴリズムおよび最大アルゴリズムの両方は、この目的に使用されることができる。x
mから始まる基礎アルゴリズムから異なり、共通リストアルゴリズムにおいてx
1からx
2,…と始めてもよく、ここで、x
jは
からである。最後に、ビットb
iのLLR値は、その後:
の場合、[4]におけるLSDは、予め決定された飽和されたLLR値±B、例えばB=8を使用することを提案する。Pr(y|x
m)に対するガウスまたは非ガウス近似とともに
を使用することを提案する。
ここで、Ci,±1は、χi,±1の実際の緩和である。
並列アルゴリズム:基礎アルゴリズムにおいて、リストは、連続してx
m,x
1,…,x
Mを巡回することによって生成される。また、各x
iについてリストL
iを生成することにより、並列にリストを生成することができ、ここで、L
iはPr(x
i|y)を最大化するためにQiにおける最良のKi個の要素を選ぶことにより生成される。このケースにおいて、リストは、L=L
1×L
2×…×L
Mによって与えられ、それは
のサイズである。このアプローチを使用して、異なるリストLiは並列に生成されることができ、それはハードウェアのインプリメンテーションに適している。
ビットワイズ(Bit-wise)アルゴリズム:基礎アルゴリズムは、シンボルからシンボルに移る。しかしながら、両方のアルゴリズムは、また、ビット上で実行することができる。例えば、セットパーティショニングマッピングが、式(A35)に示されるように、使用される場合、2C-PAMは、ビットの重み付けされた合計として書かれることができる。両方のアルゴリズムは、両方のアルゴリズムにおけるxを(A35)を用いてbに置き換えることによってビットに関して働くことができる。
ビットワイズアルゴリズムは、また、任意のマッピングのために導かれることができる。合計アルゴリズムが例として考察されてもよい。L(b
i|y)を計算するために、b
iで始め、
を計算してもよい。(A40)において、x
mを除くすべてのx
jは、ガウスまたは非ガウス連続値へ置き換えられてもよく、Pr(b
i=±1|y)は、χ
m i,±1中のすべての可能なx
mに関する合計によって計算されてもよい。x
mは、また、連続変数によって近似されてもよい。例えば、x
mがガウスであると仮定された場合、一致される平均および分散は、
のように、決定されてもよい。
非ガウス分布が使用される場合、その分布は、χ
m i,±1のみにおけるシンボルに関する分布を合わせることによって得られるとしてもよい。確率Pr(b
i|y)は(A41)におけるように得られるとしてもよい。アルゴリズムがビットb
jに達し、その対応しているシンボルがx
m’である場合、シンボルx
m’+1,…,x
m-1,x
m+1,…,x
Mは巡回しながった。例えば、b
j=[b
1,…,b
j,b
i]
Tとする。リストLからの任意のb~
jについて、
のように、xm’について一致された平均および分散を計算することができる。
は、bjにおける対応しているビットがb~jと等しくなるようなxm’に対するコンステレーションポイントのセットである。アルゴリズムの残りは、シンボルに基づくアルゴリズムのものと同じまたは類似する方法でインプリメントされてもよい。
対応するシンボルの最初のいくつかのビットがK個の要素を持つリスト中で選ばれない場合、いくつかのシンボルが初期に除去されることができることは、ビットワイズアルゴリズムの潜在的な利点である。
初期の停止および変化されるK:上述のように、基礎アルゴリズムは、一般的に、x
mに到達後に停止する。しかしながら、任意のx
jでアルゴリズムを停止してもよい。このケースで、LLR値は、
は、次に、ガウスまたは非ガウス近似を使用することによって近似されてもよい。停止レベルは、性能と複雑性との間のトレードオフを与える。初期の停止は、また、例えば、コンステレーションにおけるすべてのシンボルがおおよそ同じ確率を持つような、いくつかのシンボルが信頼できない場合に使用されてもよい。このケースにおいて、異なる候補は、おおよそ同じメトリックを持つとしてもよい。最良のK個の候補を選ぶことはよくない場合がある。シンボルは、低い信頼性のシンボルが最後のいくつかのシンボルに対応するように、整理し直されてもよく、初期の停止は、アルゴリズムが低い信頼性のシンボルに達する場合に、使用されてもよい。
リストサイズKは、また、異なるシンボルに対して変化されるとしてもよい。リストサイズKjは、シンボルxjが巡回された後、Kjとして選ばれるとしてもよい。例えば、Kjは、これらのシンボルの選択がすべての性能にとって重要であるほど、最初のいくつかの巡回されるシンボルに対して大きい値となるように選択されることができ、Kjは、アルゴリズムが終わりに近づいて複雑性が減じられている場合に、小さい値となるように選択される。
実際的なプロトコルでは、いくつかのCRCチェックビットが常に存在する。特定のデータストリームがCRCチェックをパスした場合、このデータストリームは、将来の繰り返し復調およびデコーディングに含まれる必要はない。例えば、このデータストリームは、直接またはハードSICを使用してキャンセルされてもよい。
行例反転に関してここに前述されたように、開示のいくらかの態様が複雑性の低減に関連した。以前に示したように、(A42)または式(4)の直接の計算は、すべてのx~j∈Q
jに対して行列反転および行列積を要求する。(43)におけるR
{v,j}の式と行列反転テーマから、以下の式を持つ:
ここで、g
j=R
v -1h
jである。初期的に、(Hdiag{v
2}H
H+σ
2I
N)
-1を計算する必要があり、それは、複雑性O(N
2.376+NM
2)を持つ。(A56)を(A42)へ代入し:
が得られる。
h
j Hg
jおよびg
j Hyは、2(N−1)の加算と2Nの積算とが必要である。yR
v -1yおよびy−H
-vμ-vは、前のステップから継承される。H
vX
vは更新され、リスト中に保存され、その更新はKNの積算とKNの加算を必要とする。計算
は、Nの積算と2Nの加算を必要とする。
リスト中のすべての要素に対する係数A,B,Cを計算するための加算の総数は、3(K+1)N+K−2であり、積算の総数は、(2K+3)N+5である。(A57)がx~jにおけるスカラー関数の場合、各Xvに対するQjに関してサーチすることができ、最大(A42)を持つK個の候補を見つける。このアルゴリズムは、2K|Qj|の積算および2K|Qj|の加算を要求し、それによって、計算の複雑性を低減する。
別のインプリメンテーションは、各Xvに対する(A57)を最大化するκx~jを見つけることを試み、例えばκ=4である。リストは、結果として得るκK個の候補から、更新されてもよい。(A57)に対する最良のκを見つけるために、2次多項式の特性が以下のように使用されてもよい。
lをB/Aと最も近いQ
jにおけるコンステレーションポイントのインデックスとする。もしB/A>Q
j(l)であれば、最良のκx~
jは単にQ
j(l),Q
j(l+1),Q
j(l−1),Q
j(l+2),…であり、もしB/A<Q
j(l)であれば、最良のκx~
jは単にQ
j(l),Q
j(l−1),Q
j(l+1),Q
j(l−2),…である。基礎合計アルゴリズムの総複雑性は、
である。共通リストが使用される場合、複雑性はO(N2.376+K(MN+κ)+NM2)になる。
開示のいくつかの態様は、MIMO-OFDMに適用されてもよいように、チャネルインバージョンに関連する。前述のように、コンピューティング(Hdiag{v2}HH+σ2IN)-1の複雑性は、総複雑性の大きな部分からなる。MIMO-OFDMにおいて、異なるサブキャリアは、一般的に各サブキャリアに対して計算されることが必要な異なるチャネルHを持つ。さらに、復調器とデコーダとの間の各繰り返しは、新しいv2を与え、この行列反転は、は各繰り返しに対して計算される必要がある。
行列反転計算の複雑性を低減するために、v2は0−1ベクトルξに置き換えられてもよく、vj 2がしきい値(例えば、0.5)より大きい場合にξj=1を選択し、他の場合にξj=0を選択する。vj 2が大きい場合、シンボルは信頼できず、シンボルは一様に分布されて、ξj=1という結果を生じる。他方で、vj 2が小さい場合、シンボルは信頼でき、ξj=1という結果を生じるこのシンボルのハード決定を使用するとしてもよい。したがって、(A56)から、(HiHi H+σ2IN)-1がi番目のサブキャリアで計算されることをただ必要とする。
MIMO-OFDMシステムにおいて、隣接したサブキャリアは、類似のHiを持ち、ゆえに、類似する(HiHi H+σ2IN)-1を持つ。この相関は、行列反転を計算する複雑性を低減するために使用されるとしてもよい。例えば、各送信および受信アンテナの間のチャネルがフラットフェージングの場合、すべてのHiは同一であり、行列反転は、たった一度の計算に使用され、Nsのファクタにより複雑性を低減する。
とする。Ξ
i=H
iH
i H+σ
2I
Nの各エントリは、たかだか2Υの次数の
である。
ここで、adj(Ξ
i)は、Ξ
iの随伴行列(adjugate)であり、行列はΞ
iの余因子(cofactor)によって形成した。随伴行列および行列式(determinant)の定義から、adj(Ξ
i)およびdet(Ξ
i)の各エントリは、それぞれ、たかだか2Υ(N−1)および2ΥNの次数の
における多項式である。もし、adj(Ξ
i)およびdet(Ξ
i)がPおよび|P|≧22Υのサブキャリアに関して計算されると、Pでないサブキャリアでこれらの多項式の係数およびΞ
i -1は、
を、adj(Ξi)およびdet(Ξi)に対応する多項式に代入することによって得られることができると決定することができ、それは補間法の形式である。
しかしながら、adj(Ξ
i)の計算の複雑性は、O(2ΥN
3)であり、それは、直接的にΞ
i -1の計算の複雑性より大きく、すなわち、0(N
2.376)である。したがって、線形補間は、adj(Ξ
i)およびdet(Ξ
i)の代わりに使用されてもよい。例えば、Pのサブキャリアは、隣接のサブキャリアのインデックスの差がD=2
lとなるように、選ばれるとしてもよい。任意の2つの隣接のサブキャリアi,j∈Pおよびj−i=Dに対して、まず、Δ=(adj(Ξ
j)−adj(Ξ
i))/Dおよびδ=(det(Ξ
j)−det(Ξ
i))/Dを計算してもよく、それはビットシフトを使用して十分に計算されることができる。任意のサブキャリアi<k<jに対して:
を持つ。
それは、それぞれ、N2の加算と積算を必要とするのみである。パラメータDは、性能と複雑性との間でトレードオフを与える。
開示のいくつかの態様は、カラムのリオーダリングに関連する。チャネル行列Hのカラムのリオーダリングは、コード化されないMIMOシステムの性能に重要であることが認識される。もし、最適な結合のMAP検出およびデコーディングが例えば(A7)で示されるように使用される場合、カラムのリオーダリングは支援しない。前述されたアルゴリズムに基づく連続する干渉キャンセレーションが考察される場合、異なるデータストリームを処理する順序は、LLR値の計算に影響する場合がある。さらに、実際的なシステムでは、単一のチャネルデコーダのみがあるとしてもよい。
したがって、データストリームのデコーディングは、連続して行われてもよく、データストリーム後にデコードされ、そのアップデートのアプリオリ情報は、残りのストリームのデコーディングのために使用されてもよい。このアプローチは、アップデートされたアプリオリ情報が現在のではなく次の繰り返しデコーディングに対してのみ使用される他のそのアルゴリズムから異なる。このケースにおいて、異なるチャネル行列のリオーダリングは、異なる収束レートおよび性能に導くとしてもよい。
また、単一のチャネルマトリクスのみが考慮される技術から異なるので、MIMO-OFDMにおける各データストリームのビットは、いくつかのサブキャリアに及ぶ。さらに、次のデータストリームを処理する前に、全体のデータストリームがデコードされる必要がある。したがって、すべてのチャネルのチャネルメトリクスは、同じ方法で好ましくリオーダされるべきである。困難は、すべてのサブキャリアのチャネルを考慮に入れることにある。これを取り扱うために、よいチャネル条件を備えたデータストリームは、成功するデコードの確率が高くなるように、好ましくは最初にデコードされるべきであり、他のデータストリームはこれから利益を得ることができる。
2つの可能なリオーダリングスキームが後述される。まず、リオーダリングは、サブキャリアをわたって平均SNRにしたがって行なわれてもよい。すなわち、
ここで、h
i,jは、H
iのj番目のカラムであり、H
i,-jは、カラムjを除くH
iのカラムを構成する。最大の(A60)を持つものは、最初にデコードされてもよく、mとして表される。mは、次に、0に初期化されるセットSへ加えられてもよい。次のステップで、ストリームmは、完全にキャンセルされることができ、以下の式にしたがって次のデコードされたストリームを見つける:
Sの中にない最大の(61)を備えたデータストリームは、デコードされてもよく、このデータストリームはSに加えられる。プロセスは、次に、すべてのデータストリームがSへ加えられるまで、継続してもよい。
他のインプリメンテーションにおいて、容量は、平均SNRよりむしろチャネル行列をリオーダするために平均されてもよい。これは(A61)を
に置き換えることにより行われることができる。
ガウスチャネル容量式は(62)中で使用される。しかしながら、有限のコンステレーションに対する容量式も使用されてもよい。(A61)の計算は、(A56)および(A57)中のように繰り返しで行われるとしてもよい。複雑性を減ずるために、ストリームキャンセレーションをのぞいてただ(A60)に基づいてデータストリームを簡単にリオーダすることもできる。このケースでは、K(K+1)/2回よりむしろK回、SNRまたは容量を計算する必要があるのみである。
オーダリングは、アプリオリ情報を使用して改良されることもできる。(A5)中のy
iとx
iとの間の相互情報量を考慮すると、データストリームjについて、(A5)は、以下のように書かれることができる:
ここで、x~
i,jは、平均ゼロおよび分散v
2 i,jを持つガウスとして仮定される。定数は相互情報量を変更しないので:
を持つ。
ここで、Λi,-j=diag{v2 i,1,…,v2 i,j-1,v2 i,j+1,…,v2 i,M}は、データストリームをリオーダするために(A62)の代わりに使用されることができる。
いくつかのコンフィグレーションにおいて、ワイヤレス通信のための装置は、ここに記述されたような様々な機能を実行する手段を含む。ある態様において、前述の手段は、実施形態が属し、前述の手段によって示される機能を実行するように構成される、1つのプロセッサまたは複数のプロセッサ、および、関連するメモリとしてもよい。前述の手段は、例えば、ここに記述されているような機能を実行するための、UE、eNB、および/または、他のワイヤレスネットワークノードに属するモジュールまたは装置であるとしてもよい。他の態様において、前述の手段は、前述の手段によって示される機能を実行するように構成されたモジュールまたは装置としてもよい。
1つ以上の例示的な実施形態では、記述した機能、方法および処理は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実現してもよい。ソフトウェア中で実現した場合、機能は、1つ以上の命令またはコードとしてコンピュータ読み取り可能媒体上に記憶、または、エンコードされてもよい。コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされることができる任意の利用可能な媒体でもよい。例示によると、このようなコンピュータ読み取り可能媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM、あるいは他の光ディスク記憶デバイス、磁気ディスク記憶デバイス、または他の磁気記憶デバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを伝送または記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる他の何らかの媒体を含むことができるが、これらに限定されない。ここで使用したようなディスク(diskおよびdisc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル汎用ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイ(登録商標)ディスクを含むが、一般的に、ディスク(disk)は、データを磁気的に再生する一方で、ディスク(disc)はデータをレーザによって光学的に再生する。先のものを組み合わせたものもまた、コンピュータ読み取り可能媒体の範囲内に含められるべきである。
記述したプロセスおよび方法におけるステップまたはステージの特定の順序または階層は、例示的なアプローチの例であることは理解される。設計の選択に基づいて、プロセスにおけるステップの特定の順序または階層は、本発開示の範囲内に残る間は再配置されてもよいことは理解される。添付している方法の請求項は、サンプルの順序における様々なステップの要素を与え、与えられた特定の順序または階層に限定されることが目的ではない。
当業者は、情報および信号は、様々な異なる技術および技巧のいずれかを使用して表わされるとしてもよいことを理解するだろう。例えば、上記の説明を通じて表されることができたデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁気粒子、光学フィールドまたは光学粒子、または、それの任意の組み合わせによって表わされてもよい。
当業者は、ここに開示された実施形態に関連して説明された様々な例証の論理ブロック、モジュール、回路及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または双方の組み合わせとしてインプリメントされてもよいことを、さらに認識するだろう。このハードウェアおよびソフトウェアの互換性を明確に例証するために、様々な例証のコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップは、一般的に、それらの機能性に関して上述されている。それらの機能性がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、全体のシステムに課される特定のアプリケーションおよび設計条件に依存する。当業者は、各特定のアプリケーションに対して、異なる方法で記述された機能性を実装してもよいが、そのような実装の決定は、開示の範囲からの逸脱を引き起こすとは解釈されるべきではない。
ここに開示された実施形態に関連して記述された、様々な例証の論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、または、ここで記述した機能を実行するように設計されているこれらの任意の組み合わせでインプリメントされ、または、実行されてもよい。汎用目的プロセッサはマイクロプロセッサでもよいが、代替では、プロセッサは、何らかの従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンでもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせとして、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせとして、複数のマイクロプロセッサとして、DSPコアに関連した1つ以上のマイクロプロセッサとして、または、このような他の何らかの構成として実現してもよい。
ここでの開示した実施形態に関連して記述した、方法、プロセス、またはアルゴリズムのステップまたはステージは、ハードウェアで、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、または、2つのものを組み合わせたもので直接的に具体化されてもよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバルディスク、CD−ROM、または技術的に知られている記憶媒体の他の何らかの形態に属するとしてもよい。プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ったり、記憶媒体に情報を書き込んだりできるように、例示的な記憶媒体はプロセッサに結合されている。代替では、記憶媒体はプロセッサと一体化されていてもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC中に存在してもよい。ASICは、ユーザターミナルに存在していてもよい。代替では、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザターミナル中にディスクリートコンポーネントとして存在してもよい。
請求項は、ここに記述された態様に限定されることを意図しないが、請求項の言語と一致する十分な範囲が与えられることになり、単数における要素への言及は、特に別記しない限り「1つおよび1つだけ」を意味するようには意図されず、むしろ「1つ以上」である。他のものを特に記述しない限り、「いくつか」の用語は、1つ以上を示す。「少なくとも1つの」アイテムのリスト、を示す句は、単体のメンバーを含む、それらのアイテムの任意の組み合わせを示す。例として、「少なくとも1つのa、b,または、c」は、a;b;c;aおよびb;aおよびc;bおよびc;a,bおよびc、をカバーすることを意図される。
開示された態様の先の説明は、当業者が、本開示作るまたは使用することができるように提供されている。これらの態様に対する様々な改良は、当業者に容易に明らかになるだろう。そして、ここで規定した一般的な原理は、この開示の精神または範囲から逸脱することなく他の態様に適用されてもよい。したがって、この開示は、ここに示された態様に限定されることを意図しているものではなく、ここで開示された原理と新規な特徴と矛盾しない最も広い範囲が与えられるべきである。次の請求項およびそれらの等価なものは、開示の範囲を定義することが意図される。