JP2013514430A - 炭化水素精製プロセスにおける汚れ軽減のためのポリアルキレンエポキシポリアミン添加剤 - Google Patents

炭化水素精製プロセスにおける汚れ軽減のためのポリアルキレンエポキシポリアミン添加剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、粗炭化水素を精製プロセスに供給する工程と、ポリマー基本単位およびポリアミン基を含有する防汚剤を粗炭化水素に添加する工程とを含む炭化水素精製プロセスにおける、粒子状物質誘発汚れを含む、汚れの低減方法を提供する。この防汚剤は、エポキシ化試薬を、ポリプロピレンまたはポリ(エチレン−コ−プロピレン)などの、ビニル末端ポリマーと反応させて末端エポキシ基を形成し、引き続きポリアミンをこのエポキシ基と反応させることによって得ることができる。

Description

本発明は、粗炭化水素製油所構成要素の汚れを低減するための添加剤、ならびにそれを使用する方法およびシステムに関する。
石油製油所は、汚れとこの汚れによって引き起こされる結果として生じる付随する非能率さとのために、追加のエネルギーコストおそらく年間何十億を被る。より具体的には、熱交換器などの、伝熱設備における原油、ブレンドおよび留分の熱処理は、原油中に見いだされる可能性がある不溶性アスファルテンおよびその他の汚染物質(すなわち、粒子状物質、塩など)の沈着によって妨げられる。さらに、アスファルテンおよびその他の有機物は、高いヒーターチューブ表面温度に曝されるときに熱分解してコークスになることが知られている。
石油型プロセス流れを受け取る熱交換器における汚れは、化学反応、腐食、流れ中の存在する不溶性不純物の沈着、およびプロセス流れと熱交換器壁との間の温度差(ΔT)によって不溶性状態にされる物質の沈着を含む多数のメカニズムによって生じ得る。たとえば、天然起源アスファルテンは、原油プロセス流れから沈澱し、熱分解してコークを形成し、熱い表面に付着し得る。さらに、伝熱操作に見いだされる高いΔTは、プロセス流れがヒーターチューブ表面に導入されるときに高い表面またはスキン温度をもたらし、そのプロセス流れ(又は処理流れ)は不溶性粒子状物質の沈澱に寄与する。汚れの別の共通原因は、原油流れ中に見いだされる塩、粒子状物質および不純物(たとえば、無機汚染物質)の存在に起因する。たとえば、酸化鉄/硫化鉄、炭酸カルシウム、シリカ、塩化ナトリウムおよび塩化カルシウムはすべて、汚れたヒーター棒の表面におよびコーク沈着の全体にわたって直接付着することが分かっている。これらの固形分は、原油の追加の汚れを促進するおよび/または可能にする。
伝熱設備における不溶性沈着物の堆積は、望ましくない断熱効果を生み出し、伝熱効率を低下させる。汚れはまた、プロセス設備(又は処理設備)の断面積を低下させ、それは流量および所望の圧力差を低下させて最善ではない運転を提供する。これらの欠点を克服するために、伝熱設備は通常オフラインに持ち込まれ、機械的にきれいにされるかまたは化学的にきれいにされ、生産時間の損失をもたらす。
したがって、粒子状物質およびアスファルテンの沈澱/付着を、加熱面から、およびアスファルテンが熱分解するかまたはコークになる前に減らして汚れを防止する必要がある。これは、伝熱設備の性能を向上させ、汚れ軽減努力のための計画的な機能停止を減らすかまたは排除し、処理活動に関連したエネルギーコストを削減するであろう。
本発明の一態様に従って、炭化水素精製プロセスにおける汚れの低減方法が提供される。本方法は、粗炭化水素(未処理炭化水素又は原油炭化水素)を精製プロセス(処理、過程又は方法)に供給(又は提供)する工程と、添加剤を粗炭化水素に添加する工程であって、添加剤が、
Figure 2013514430
[式中、Rは分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基であり;
mは1〜10(両端を含む又は1及び10を含む)の整数であり;
は−CH−(CHCHO)−(CH−L(ここで、wは0または1であり、zは0〜6(両端を含む)の整数であり、ただし、wが1であるとき、zはゼロではなく;Lは(a)−CR21(OH)−CH(ここで、R21は水素または−CHである);(b)−CH−CH=;(c)−CH−CH;(d)
Figure 2013514430
および(e)
Figure 2013514430
から選択され、ここで、(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)の構造における星印(又はアステリスク)は、Rと結合(又は連結)する窒素とのLの結合点(又は連結点)を示し、ただし、Lが−CH−CH=または
Figure 2013514430
である場合、Lに直接結合する窒素上のR31は存在しない)で表され;
はC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり;
31は水素であるかまたは原子価によって定められる通り存在せず;
およびRは共に独立して、水素および
Figure 2013514430
(ここで、Rは上記のRと同じものと定義され、RはC10〜C800の分岐もしくは直鎖のアルキルもしくはアルケニル基である)からの群から選択され、
式中、R31が水素であるとき、基−NR31−は
Figure 2013514430
(ここで、Rは上記のRと同じものと定義され、Rは分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基であるか、またはRおよびRは一緒に、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキル基である)
で任意選択的に置き換えられ;
かつ、式中、−N(R31)−R−繰り返し単位は、複素環式または単素環式(又は同素環式)シクロアルキル基で1つ以上の場所において任意選択的に割り込まれている]
で表される工程を含む。
本発明の別の態様によれば、炭化水素精製プロセスにおける汚れの低減方法が提供される。本方法は、粗炭化水素を精製プロセスに供給する工程と、添加剤を粗炭化水素に添加する工程であって、添加剤が、
(a)ビニル末端基を有する分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基である、ポリマー基本単位R11
(b)R11のビニル末端基をエポキシ基に転化することができるエポキシ化試薬;および
(c)
Figure 2013514430
[式中、R12は、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキル又は水素であり、R13はC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり、xは1〜10(両端を含む又は1と10を含む)の整数である]
で表されるポリアミン
の反応生成物である工程を含む。
本発明のさらに別の態様によれば、炭化水素精製プロセスにおける汚れを低減するために有用な防汚剤の製造方法が提供される。本方法は、
(a)ビニル末端基を有する分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基である、ポリマー基本単位R11を、ビニル末端基をエポキシ基に転化するためにエポキシ化試薬と反応させる工程;
(b)(a)において形成された生成物を、
Figure 2013514430
[式中、R12は、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキル又は水素であり、R13はC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり、xは1〜10(両端を含む又は1及び10を含む)の整数である]
で表されるポリアミンと反応させる工程
を含む。
本発明のさらに別の態様によれば、炭化水素精製プロセスにおける汚れを低減するために有用な防汚剤の製造方法であって、
(a)ビニル末端基を有する分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基である、ポリマー基本単位R11を、
(1)ビニル末端基を末端エポキシ基に転化するためにエポキシ化試薬;または
(2)ビニル末端基を転化して末端ヒドロキシル基を形成し、引き続き末端ヒドロキシル基を含有するその生成物をX−(CH−CH(O)CH(式中、Xは脱離基であり、sは1〜6(両端を含む又は1及び6を含む)の整数である)と反応させて末端エポキシ基を含有する生成物を形成するために水
と反応させる工程;
(b)任意選択的に、(a)(1)の反応生成物における末端エポキシ基を還元してヒドロキシル基を形成し、引き続きヒドロキシル基を含有するその生成物をX−(CH−CH(O)CH(式中、Xは脱離基であり、sは1〜6(両端を含む又は1及び6を含む)の整数である)と反応させて末端エポキシ基を含有する生成物を形成する工程;
(c)任意選択的に、(a)(1)、(a)(2)、または(b)の1つにおいて形成された生成物を酸と反応させて生成物の末端エポキシ基をアルデヒドまたはアセチル基に転化する工程;
(d)(a)(1)、(a)(2)、(b)、または(c)の1つにおいて形成された生成物を、
Figure 2013514430
[式中、R12は、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキル又は水素であり、R13はC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり、xは1〜10(両端を含む又は1及び10を含む)の整数である]
で表されるポリアミンと反応させる工程
を含む方法が提供される。
さらに、本発明は、上記方法に記載されるような添加剤、そのような添加剤を含む防汚組成物、ならびにそのような添加剤および組成物を含有する炭化水素の精製システム(系統、系又は組織)を提供する。
本発明を以下添付の図面と併せて説明する。
本発明の添加剤のための非限定的な注入点を示すと注釈を付けられる、石油精製所原油予熱系統の図である。 本発明の実施例2において用いられるAlcor Hot Liquid Process Simulator(Alcor温液プロセスシミュレーター)(HLPS)の略図である。粒子状物質誘発汚れに対する本発明で開示する添加剤の影響をどのように確認できるかを明示するために、例示的な汚れ計算を示し、実施例2においてさらに説明する。 図2に描かれるAlcor HLPS装置によって測定されるような、対照原油ブレンド試料および約6.45重量%の全窒素含有率を有する50wppmのポリプロピレンエポキシポリアミン(PP−E−PAM)添加剤で処理された原油ブレンド試料の汚れの影響を明示するグラフである。 図2に描かれるAlcor HLPS装置によって測定されるような、対照原油ブレンド試料および約6.09重量%の全窒素含有率を有する50wppmのポリプロピレンエポキシポリアミン(PP−E−PAM)添加剤で処理された原油ブレンド試料の汚れの影響を明示するグラフである。
定義
以下の定義を、限定の目的ではなく、例示の目的で提供する。
本明細書において使用される場合、用語「汚れ」は、処理設備など、特に炭化水素精製プロセスにおける処理設備の表面上への望ましくない物質の蓄積を一般に意味する。
本明細書において使用される場合、用語「粒子状物質誘発汚れ」は、種々の有機もしくは無機粒子状物質の存在によって主として引き起こされる汚れを一般に意味する。有機粒子状物質(沈澱アスファルテンおよびコーク粒子などの)としては、プロセス条件(又は処理条件)の変化(たとえば、温度、圧力、もしくは濃度変化)または原料油流れの組成の変化(たとえば、化学反応の発生による変化)時に溶液から沈澱する不溶性物質が挙げられるが、それに限定されない。無機粒子状物質としては、シリカ、酸化鉄、硫化鉄、アルカリ土類金属酸化物、塩化ナトリウム、塩化カルシウムおよびその他の無機塩が挙げられるが、それらに限定されない。これらの粒子状物質の一主要源は、脱塩および/またはその他の粒子状物質除去プロセス中の不完全な固形分除去に由来する。固形分は、伝熱設備の表面積を変えることによる物理的効果のために原油およびブレンドの汚れを促進し、壁温度でのより長いホールドアップ時間を可能にし、アスファルテンおよび/または原油からのコーク形成を引き起こす。
本明細書において使用される場合、用語「アルキル」は、二重または三重結合をまったく含有しない、そして分岐もしくは直鎖に配置された一価の炭化水素基を意味する。
本明細書において使用される場合、用語「アルキレン」は、二重または三重結合をまったく含有しない、そして分岐もしくは直鎖に配置された二価の炭化水素基を意味する。
本明細書において使用される場合、用語「アルケニル」は、1つ以上の二重結合を含有する、そして分岐もしくは直鎖に配置された一価の炭化水素基を意味する。
本明細書において使用される場合、「ヒドロカルビル」基は、一価のアルキル、アリールおよびシクロアルキル基を含む、炭化水素に由来するあらゆる一価ラジカル(又は官能基)を意味する。
本明細書において使用される場合、用語「粗炭化水素製油所構成要素」は、汚れに敏感であるか、または敏感であり得る、石油精製所プロセスなどの、粗炭化水素を精製するためのプロセスの装置または手段を一般に意味する。粗炭化水素製油所構成要素としては、熱交換器、ファーネス(炉又は加熱炉)、原油予熱器、コーカー予熱器、または任意のその他のヒーター、FCCスラリーボトム、脱ブタン塔交換器/脱ブタン塔、その他の原料/流出液交換器および製油所施設におけるファーネスエア予熱器、製油所施設におけるフレアコンプレッサー構成要素および石油化学施設における水蒸気分解炉/改質装置チューブなどの伝熱構成要素が挙げられるが、それらに限定されない。粗炭化水素製油所構成要素としてはまた、分留塔(又は分別塔)または蒸留塔、スクラバー、反応器、液体ジャケット付きタンク、パイプスチル、コーカーおよびビスブレーカーなどの、伝熱が行われ得るその他の手段をまた挙げることができる。「粗炭化水素製油所構成要素」は、本明細書において使用される場合、チューブ、配管、邪魔板および上述の粗炭化水素製油所構成要素のいずれか1つの内部である、いずれか1つを少なくとも部分的に構成する、および/またはいずれか1つと直接流体連絡しているその他のプロセス輸送メカニズムを包含することが理解される。
本明細書において使用される場合、粒子状物質誘発汚れの低減(または「減らすこと」)は、加熱設備表面に付着する粒子状物質の能力が低下させられるときに一般に達成され、それによって、原油、ブレンド、およびその他の製油所プロセス流れの汚れを促進するそれらの影響を軽減する。
本明細書において使用される場合、特定のポリマー(たとえば、ポリプロピレンまたはポリ(エチレン−コ−プロピレン))である群への言及は、ポリマー鎖に沿って無視できる量のその他の置換および/または割り込みとともにそれぞれのモノマーを主として含有するポリマーを包含する。言い換えれば、ポリプロピレン群である群への言及は、この群がいかなる連結基(又は結合基)、置換、不純物またはその他の置換基(たとえば、アルキレンもしくはアルケニレン置換基)もなしに100%プロピレンモノマーからなることを必要としない。そのような不純物またはその他の置換基は、それらが、100%純度のそれぞれのポリマー置換基を含有する同じ添加剤と比べて、添加剤の工業的性能に影響を及ぼさない限り、比較的少量で存在することができる。
本発明およびそのクレームの目的のためには、ポリマーがオレフィンを含むと言われるとき、ポリマー中に存在するオレフィンは、このオレフィンの重合形態である。
本明細書において使用される場合、コポリマーは、少なくとも2つの異なるモノマー単位(プロピレンおよびエチレンなどの)を含むポリマーである。ホモポリマーは、同じモノマー(プロピレンなどの)の単位を含むポリマーである。プロピレンポリマーは、少なくとも50モル%のプロピレンを有するポリマーである。
「アリル鎖末端」または「ビニル含量」とも言われる、用語「ビニル末端」は、式I:
Figure 2013514430
(式中、「・・・・」はポリマー鎖を表す)
で表される少なくとも1つの末端を有するポリマーであると定義される。
好ましい実施形態においてはアリル鎖末端は、式II:
Figure 2013514430
で表される。
アリル鎖末端の量(%ビニル末端とも呼ばれる)は、500MHz機で溶媒として重水素化テトラクロロエタンを使用して120℃でH NMRを用いて測定され、選択された場合には13C NMRによって確認される。Resconiは、J American Chemical Soc 114 1992、1025−1032に、ビニル末端プロピレンポリマーについてプロトンおよびカーボン帰属を報告している(ニートの完全に重水素化されたテトラクロロエタンがプロトンスペクトルについては使用されたが、通常のおよび完全に重水素化されたテトラクロロエタンの50:50混合物がカーボンスペクトルについては使用され;すべてのスペクトルは、プロトンについては300MHzで、カーボンについては75.43MHzで動作するBruker AM 300スペクトロメーターで、100℃で記録された)。尚、この報告は、本明細書において有用であり、参照することによってその全体は本明細書に組み込まれる。
「イソブチル鎖末端」は、式:
Figure 2013514430
(式中、Mはポリマー鎖を表す)
で表される少なくとも1つの末端を有するポリマーであると定義される。好ましい実施形態においては、イソブチル鎖末端は、次式:
Figure 2013514430
(式中、Mはポリマー鎖を表す)
の1つで表される。
イソブチル末端基の百分率は、13C NMR(2009年6月19日出願の第12/488,066号明細書の実施例セクションに記載されているように)と100%プロピレンポリマーについてのResconiら、J Am.Chem.Soc.1992、114、1025−1032でのおよびE−Pポリマーについて図2に示されている化学シフト帰属とを用いて測定される。
「イソブチル鎖末端対アリリックビニル基比」は、イソブチル鎖末端の百分率対アリリックビニル基の百分率の比であると定義される。
反応域は、ガラスバイアル、重合反応器、反応押出機、管型反応器などの、反応が起こる任意の容器である。
本明細書において使用される場合、用語「ポリマー」は、100g/モル以上のMnを有するモノマーの鎖を意味する。
次に上記定義を考慮して本発明の様々な態様について言及する。
本明細書において提供される技法は、少なくとも一部は、本発明による防汚添加剤と、汚れを引き起こす傾向がある原油中の物質、たとえば、微粒子の不純物/汚染物質およびアスファルテンとの間の相互作用に基づく。この相互作用は、吸収、会合、または化学結合などの物理的または化学的手段のものでありえる。汚れ物質は、防汚添加剤との相互作用の結果として原油中により溶ける状態になりえ、それ故交換器金属表面上への汚れを低減するまたは排除することができる。
本発明の一態様に従って、汚れの低減方法が提供される。本方法は、粗炭化水素を精製プロセスに供給する工程と、
Figure 2013514430
[式中、Rは分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基であり;
mは1〜10(両端を含む又は1及び10を含む)の整数であり;
は−CH−(CHCHO)−(CH−L(ここで、wは0または1であり、zは0〜6(両端を含む又は0及び6を含む)の整数であり、ただし、wが1であるとき、zはゼロではなく;Lは(a)−CR21(OH)−CH(ここで、R21は水素または−CHである);(b)−CH−CH=;(c)−CH−CH;(d)
Figure 2013514430
および(e)
Figure 2013514430
から選択され、ここで、(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)の構造における星印は、Rと結合する窒素とのLの結合点を示し、ただし、Lが−CH−CH=または
Figure 2013514430
であるとき、Lに直接結合する窒素上のR31は存在しない)で表され;
はC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり;
31は水素であるかまたは原子価によって定められる通り存在せず;
およびRは両方とも独立して、水素および
Figure 2013514430
(ここで、Rは上記のRと同じものと定義され、RはC10〜C800の分岐もしくは直鎖のアルキルもしくはアルケニル基である)からの群から選択され、
式中、R31が水素であるとき、基−NR31−は
Figure 2013514430
(ここで、Rは上記のRと同じものと定義され、Rは分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基であるか、またはRおよびRは一緒に、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキル基である)
で任意選択的に置き換えられ;
かつ、式中、−N(R31)−R−繰り返し単位は、複素環式または単素環式シクロアルキル基で1つ以上の場所において任意選択的に割り込まれている]
から選択される1つ以上の添加剤(汚れ防止剤(antifouling agent)または防汚剤(antifoulant)とも言われる)を粗炭化水素に添加する工程とを含む。
ある種の実施形態においては、式IのR、R、およびRの少なくとも1つは、アタクチックポリプロピレンかアイソタクチックポリプロピレンかのどちらかであることができる、ポリプロピレン(PP)を含む。代わりの実施形態においては、式Iの添加剤のR、R、およびRの少なくとも1つはポリエチレン(PE)を含む。
さらなる実施形態においては、式Iの添加剤のR、R、およびRの少なくとも1つはポリ(エチレン−コ−プロピレン)(EP)を含む。ポリ(エチレン−コ−プロピレン)中のエチレン単位およびプロピレン単位のモル百分率は変動することができる。たとえば、ある実施形態においては、ポリ(エチレン−コ−プロピレン)は、約10〜約90モル%のエチレン単位および約90〜約10モル%のプロピレン単位を含有することができる。ある種の実施形態においては、ポリ(エチレン−コ−プロピレン)は約20〜約50モル%のエチレン単位を含有する。
上記方法のある実施形態においては、式Iの添加剤のR、R、およびRの少なくとも1つは、約300〜約30,000g/モル(鎖当たり1つのオレフィン不飽和を仮定して、H NMRによって測定されるように)の数平均分子量を有する。あるいは、式Iの添加剤のR、R、およびRの少なくとも1つは、約500〜5,000g/モルの数平均分子量を有する。一実施形態においては、式Iの添加剤のR、R、およびRに含まれるPPおよびEPは、個別に、約300〜約30,000g/モル、または約500〜約5000g/モルの分子量を有する。一実施形態においては、PPおよびEP基は、個別に、約500〜約2500g/モルの範囲の分子量、または約500〜約650g/モルの分子、または約800〜約1000g/モルの分子量、または約2000〜約2500g/モルの分子量を有する。
特定の実施形態においては、上記方法における式Iの添加剤は、
Figure 2013514430
[式中、pおよびqは両方とも独立して0または1であり、ただし、pおよびqは両方とも0であることはなく、nは5〜1000の整数であり、mは1〜10(両端を含む又は1及び10を含む)の整数である]
で表される。
上記方法のある種の実施形態においては、式Iの添加剤中の窒素含有率は、添加剤の総重量を基準として約1重量%〜約10重量%である。
本発明の別の態様に従って、汚れの低減方法が提供される。本方法は、粗炭化水素を精製プロセスに供給する工程と、
(a)ビニル末端基を有する分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基である、ポリマー基本単位R11
(b)R11のビニル末端基をエポキシ基に転化することができるエポキシ化試薬;および
(c)
Figure 2013514430
[式中、R12は、水素または1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキルであり、R13はC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり、xは1〜10(両端を含む又は1及び10を含む)の整数である]
で表されるポリアミン
の反応生成物である1つ以上の添加剤を粗炭化水素に添加する工程を含む。
上記方法の具体的な実施形態においては、上記方法のポリアミンは、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、もしくはペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、ヘキサエチレンヘプタミン(HEHA)、またはより高分子量化学種である。これらのポリアミンは、様々な線状、環状、および分岐構造物の複雑な混合物をさらに含有することができる。たとえば、Dow Chemical製の、Heavy Polyamine X(HPA−X)として知られる商業的に入手可能なポリアミンを使用することができる。
ある実施形態においては、ポリマー基本単位R11とポリアミンとのモル比は約2:1または約1:1である。
上記方法のある種の実施形態においては、ポリマー基本単位R11は、300〜30,000g/モル(鎖当たり1つのオレフィン不飽和を仮定して、H NMRによって測定されるように)、およびあるいは、約500〜5,000g/モルの数平均分子量を有する。
上記方法のある実施形態においては、ポリマー基本単位はポリプロピレンを含む。ポリプロピレンはアタクチックポリプロピレンかアイソタクチックポリプロピレンかのどちらかであることができる。ポリマー基本単位R11はまたポリエチレンを含むことができる。
代わりの実施形態においては、ポリマー基本単位R11はポリ(エチレン−コ−プロピレン)を含む。ポリ(エチレン−コ−プロピレン)は、約1または10モル%〜約90または99モル%のエチレン単位および約99または90モル%〜約10または1モル%のプロピレン単位を含有することができる。一実施形態においては、ポリ(エチレン−コ−プロピレン)ポリマーは、約2または20モル%〜約50モル%のエチレン単位を含有する。
一実施形態においては、添加剤式IのR11中に含まれるPPまたはEPは、個別に、約300〜約30,000g/モル、または約500〜約5000g/モル(鎖当たり1つのオレフィン不飽和を仮定して、H NMRによって測定されるように)の数平均分子量(M)を有する。一実施形態においては、PPまたはEP基は、個別に、約500〜約2500g/モルの範囲の分子量、または約500〜約650g/モルの分子、または約800〜約1000g/モルの分子量、または約2000〜約2500g/モルの分子量を有する。
ポリマー基本単位R11がポリプロピレンまたはポリ(エチレン−コ−プロピレン)を含む実施形態においては、そのような基は、たとえば、プロピレンまたはエチレンとプロピレンとの混合物のメタロセン触媒重合によって、製造することができ、それは次に鎖末端において高いビニル基含有率でもって停止される。PPまたはEPの数平均分子量(M)は、H NMRスペクトロスコピーによって測定されるように、約300〜約30,000g/モルであることができる。さらなる化学的官能化に好適なビニル末端アタクチックもしくはアイソタクチックポリプロピレン(v−PP)またはビニル末端ポリ(エチレン−コ−プロピレン)(v−EP)は、おおよそ約300〜約30,000g/モル、好ましくは約500〜5,000g/モルの分子量(M)を有することができる。末端オレフィン基は、ビニリデン基またはアリリックビニル基(両方とも式Iにカバーされる)であることができる。ある種の実施形態においては、末端オレフィン基はアリリックビニル基である。これに関連して、参照することによって、その全体が本明細書に組み込まれる、同時係属出願、米国特許出願第12/143,663号明細書に開示されているような末端アリリックビニル基に富むPPまたはEPを使用することができる。この同時係属出願によるビニル末端EPまたはPPの幾つかは、90%超のアリリック末端ビニル基を含有する。
別の実施形態においては、R、RおよびR10基の1つ以上は独立して、プロピレンと0.5重量%未満のコモノマー、好ましくは0重量%のコモノマーとを含むプロピレンポリマーであって、
i)少なくとも93%(好ましくは少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%、好ましくは少なくとも98%)のアリル鎖末端;
ii)H NMRによって測定されるように、鎖当たり1つのオレフィン不飽和を仮定して、約500〜約20,000g/モル(好ましくは500〜15,000、好ましくは700〜10,000、好ましくは800〜8,000g/モル、好ましくは900〜7,000、好ましくは1000〜6,000、好ましくは1000〜5,000)の数平均分子量(Mn);
iii)0.8:1〜1.3:1.0のイソブチル鎖末端とアリリックビニル基との比、
iv)1400ppm未満(好ましくは1200ppm未満、好ましくは1000ppm未満、好ましくは500ppm未満、好ましくは100ppm未満)のアルミニウム
を有するポリマーからなる群から選択される。
別の実施形態においては、R、RおよびR10基の1つ以上は独立して、H NMRによって測定されるようにおよび鎖当たり1つのオレフィン不飽和を仮定して、300〜30,000g/モル(好ましくは400〜20,000、好ましくは500〜15,000、好ましくは600〜12,000、好ましくは800〜10,000、好ましくは900〜8,000、好ましくは900〜7,000g/モル)のMnを有し、10〜90モル%(好ましくは15〜85モル%、好ましくは20〜80モル%、好ましくは30〜75モル%、好ましくは50〜90モル%)のプロピレンおよび10〜90モル%(好ましくは85〜15モル%、好ましくは20〜80モル%、好ましくは25〜70モル%、好ましくは10〜50モル%)の1つ以上のアルファ−オレフィンコモノマー(好ましくはエチレン、ブテン、ヘキセン、またはオクテン、好ましくはエチレン)を含むプロピレンコポリマーであって、少なくともX%のアリル鎖末端(全不飽和に対して)を有し、ここで、1)10〜60モル%のエチレンがコポリマー中に存在するとき、X=(−0.94(組み込まれたモル%エチレン)+100{あるいは1.20(−0.94(組み込まれたモル%エチレン)+100)、あるいは1.50(−0.94(組み込まれたモル%エチレン)+100)})、および2)60モル%超および70モル%未満のエチレンがコポリマー中に存在するとき、X=45(あるいは50、あるいは60)であり、および3)70〜90モル%のエチレンがコポリマー中に存在するとき、X=(1.83*(組み込まれたモル%エチレン)−83、{あるいは1.20[1.83*(組み込まれたモル%エチレン)−83]、あるいは1.50[1.83*(組み込まれたモル%エチレン)−83]})である、ポリマーからなる群から選択される。あるいは、Xは80%以上、好ましくは85%以上、好ましくは90%以上、好ましくは95%以上である。
あるいは、ポリマーまたはコポリマーは、少なくとも80%のイソブチル鎖末端(イソブチルおよびn−プロピル飽和鎖末端の合計を基準として)、好ましくは少なくとも85%のイソブチル鎖末端、好ましくは少なくとも90%のイソブチル鎖末端を有する。あるいは、ポリマーは、0.8:1〜1.35:1.0、好ましくは0.9:1〜1.20:1.0、好ましくは0.9:1.0〜1.1:1.0のイソブチル鎖末端とアリリックビニル基との比を有する。
別の実施形態においては、R、RおよびR10基の1つ以上は独立して、90モル%超(好ましくは95〜99モル%、好ましくは98〜9モル%)のプロピレンおよび10モル%未満(好ましくは1〜4モル%、好ましくは1〜2モル%)のエチレンを含む、プロピレンポリマーであって、
少なくとも93%(好ましくは少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%、好ましくは少なくとも98%)のアリル鎖末端;
H NMRによって測定されるようにおよび鎖当たり1つのオレフィン不飽和を仮定して、約400〜約30,000g/モル(好ましくは500〜20,000、好ましくは600〜15,000、好ましくは700〜10,000g/モル、好ましくは800〜9,000、好ましくは900〜8,000、好ましくは1000〜6,000)の数平均分子量(Mn);
0.8:1〜1.35:1.0のイソブチル鎖末端とアリリックビニル基との比、ならびに
1400ppm未満(好ましくは1200ppm未満、好ましくは1000ppm未満、好ましくは500ppm未満、好ましくは100ppm未満)のアルミニウム
を有するポリマーからなる群から選択される。
別の実施形態においては、R、RおよびR10基の1つ以上は独立して、
少なくとも50(好ましくは60〜90、好ましくは70〜90)モル%のプロピレンおよび10〜50(好ましくは10〜40、好ましくは10〜30)モル%のエチレン
を含むプロピレンポリマーであって、
少なくとも90%(好ましくは少なくとも91%、好ましくは少なくとも93%、好ましくは少なくとも95%、好ましくは少なくとも98%)のアリル鎖末端;
H NMRによって測定されるようにおよび鎖当たり1つのオレフィン不飽和を仮定して、約150〜約20,000g/モル(好ましくは200〜15,000、好ましくは250〜15,000、好ましくは300〜10,000、好ましくは400〜9,500、好ましくは500〜9,000、好ましくは750〜9,000)のMn;ならびに
0.8:1〜1.3:1.0のイソブチル鎖末端とアリリックビニル基との比
を有し、4個以上炭素原子を有するモノマーが0〜3モル%で(好ましくは1モル%未満で、好ましくは0.5モル%未満、好ましくは0モル%で)存在する
ポリマーからなる群から選択される。
別の実施形態においては、R、RおよびR10基の1つ以上は独立して、
少なくとも50(好ましくは少なくとも60、好ましくは70〜99.5、好ましくは80〜99、好ましくは90〜98.5)モル%のプロピレン、0.1〜45(好ましくは少なくとも35、好ましくは0.5〜30、好ましくは1〜20、好ましくは1.5〜10)モル%のエチレン、および0.1〜5(好ましくは0.5〜3、好ましくは0.5〜1)モル%のC〜C12オレフィン(ブテン、ヘキセンまたはオクテン、好ましくはブテンなどの)
を含むプロピレンポリマーであって、
少なくとも90%(好ましくは少なくとも91%、好ましくは少なくとも93%、好ましくは少なくとも95%、好ましくは少なくとも98%)のアリル鎖末端;
H NMRによって測定されるようにおよび鎖当たり1つのオレフィン不飽和を仮定して、約150〜約15,000g/モル(好ましくは200〜12,000、好ましくは250〜10,000、好ましくは300〜10,000、好ましくは400〜9,500、好ましくは500〜9,000、好ましくは750〜9,000)の数平均分子量(Mn);ならびに
0.8:1〜1.35:1.0のイソブチル鎖末端とアリリックビニル基との比
を有するポリマーからなる群から選択される。
別の実施形態においては、R、RおよびR10基の1つ以上は独立して、
少なくとも50(好ましくは少なくとも60、好ましくは70〜99.5、好ましくは80〜99、好ましくは90〜98.5)モル%のプロピレン、0.1〜45(好ましくは少なくとも35、好ましくは0.5〜30、好ましくは1〜20、好ましくは1.5〜10)モル%のエチレン、および0.1〜5(好ましくは0.5〜3、好ましくは0.5〜1)モル%のジエン(C〜C12のアルファ−オメガジエン(ブタジエン、ヘキサジエン、オクタジエンなどの)、ノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、ノルボルナジエン、およびジシクロペンタジエンなどの)
を含むプロピレンポリマーであって、
少なくとも90%(好ましくは少なくとも91%、好ましくは少なくとも93%、好ましくは少なくとも95%、好ましくは少なくとも98%)のアリル鎖末端;
H NMRによって測定されるようにおよび鎖当たり1つのオレフィン不飽和を仮定して、約150〜約20,000g/モル(好ましくは200〜15,000、好ましくは250〜12,000、好ましくは300〜10,000、好ましくは400〜9,500、好ましくは500〜9,000、好ましくは750〜9,000)の数平均分子量(Mn);ならびに
0.7:1〜1.35:1.0のイソブチル鎖末端とアリリックビニル基との比
を有するポリマーからなる群から選択される。
本明細書において製造されるプロピレンポリマーのいずれもが、1400ppm未満のアルミニウム、好ましくは1000ppm未満のアルミニウム、好ましくは500ppm未満のアルミニウム、好ましくは100ppm未満のアルミニウム、好ましくは50ppm未満のアルミニウム、好ましくは20ppm未満のアルミニウム、好ましくは5ppm未満のアルミニウムを好ましくは有する。
上に記載されるPPまたはEP中の末端アリリックビニル官能性は、有機溶媒中0〜25℃でエポキシ化試薬、たとえば、m−クロロペルオキシ安息香酸(MCPBA)などの化学量論量の有機ペルオキシ酸によって定量的にエポキシ化することができる。(末端ビニリデン基は、内部エポキシド基を提供するために同様にエポキシ化することができる。)そのような反応は、高収率(たとえば、95%超)で、優れた化学選択性および効率でエポキシ末端基を持った官能化PPまたはEPを生成する。これは、この変換に必要とされる穏和な条件が、180〜200℃の範囲の操作温度が典型的には用いられる、PPまたはEPへのコハク酸無水物基の導入のために用いられるマレイン化と比べられるときにかなりのコスト削減をもたらすことができるので、特に有利である。
上記反応において、エポキシ化試薬は、有機ペルオキシ酸である必要はなく、あるいは、たとえば、金属ポルフィリンなどの好適なエポキシ化触媒と一緒に化学量論量の分子状酸素、過酸化水素、またはアルキルヒドロペルオキシドの組み合わせであることができる。米国特許第7,381,675号明細書に開示されているような、形態チタンシリケートゼオライトに由来するものなどの遷移金属ゼオライトなどの、その他のエポキシ化触媒を使用することができる。さらに、次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)およびマンガン(III)シッフ(Schiff)塩基触媒がエポキシ化触媒の別の例である(E.N.Jacobsen,W.Zhang,A.R.Muci,J.R.Ecker,L.Deng,J.Am.Chem.Soc.,1991,113,7063−7064を参照されたい)。
ポリプロピレンまたはポリ(エチレン−コ−プロピレン)鎖末端におけるエポキシド官能性への様々な鎖長およびアミン官能基の数のポリアミン(PAM)(たとえば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、およびペンタエチレンヘキサミンなどのエチレンアミンオリゴマー)の付加は、下に概略的に例示されるように、ポリプロピレンエポキシポリアミン(PPE−PAMもしくはPP−E−PAM)またはポリ(エチレン−コ−プロピレン)ポリアミン(EPE−PAMもしくはEP−E−PAM)の最終反応生成物を生成することができる。
Figure 2013514430
異なる分子量のビニル末端ポリプロピレンまたはポリ(エチレン−コ−プロピレン)と異なる鎖長および分子組成のポリアミン(たとえば、HN−(CHCHNH)−CHCH−NHの一般式のエチレンアミンオリゴマーまたはHN−(CHCHCHNH)−CHCHCH−NHの式のプロピレンアミンオリゴマー、ここで、m=0、1、2、3、4、…)とを選択することによって、これらの添加剤は、異なる量の塩基性窒素含有率を、それ故に原油中での様々な程度の分散性を有するように分子設計することができる。いかなる特定の理論によって制約されることなく、PP−E−PAMまたはEP−E−PAMにおける極性ヘッド基(すなわち、ポリアミン)は、粒子状物質を原油中に分散させるそれらの能力に少なくとも部分的に関与すると考えられる。
エポキシ末端基は、PAMとの反応の前に任意選択的に変性することができる。たとえば、エポキシは、末端ヒドロキシル基を生成するために先ず還元することができる。あるいは、ビニル末端ポリマー基本単位は、エポキシ化工程を経由することなく、同じ末端ヒドロキシル基を生成するために(水によって)直接水和させることができる。末端ヒドロキシル基は次に、グリシジルエーテル官能性をポリマー鎖末端に形成するためにエピクロロヒドリン(Cl−CH−CH(O)CH)および塩基と反応させることができる。結果として生じるグリシジルエーテルは次にPAMと反応して結合を形成することができる。同様に、一般式X−(CH−CH(O)CH[ここで、Xは、ハロゲン(たとえば、Cl、Br、もしくはI)またはp−トルエンスルホネートなどの、脱離基である]のより一般的なアルキル化剤から選択し、それを使用してヒドロキシル末端ポリマーと反応させることができる。この反応は下に例示される:
Figure 2013514430
さらに、PAMを加える前に、上に例示された反応によって任意選択的に変性される、エポキシド末端基はまた、アルデヒドおよびケトンを含むその他の官能基に変換することができる。エポキシ基をケトンまたはアルデヒドに変換するための反応は、酸触媒の転位/異性化反応であり、ここで、この酸はルイス酸触媒、たとえば、三フッ化ホウ素であることができる。PAMは次に、還元的アミノ化によってアルデヒドまたはケトンと反応することができる。例としてジエチレントリアミンを使用する(上記のあらゆるその他のPAMをまた使用することができる)、これらの反応は次の通り例示することができる:
Figure 2013514430
異なるレベルの理論的塩基性窒素含有率のポリプロピレンエポキシポリアミン組成物を生成するための分子量変化、使用されるポリアミンのタイプおよび化学量論の影響を例示するいくつかの代表例は、次表に示される。塩基性窒素のレベルは、結果として生じる分散剤添加剤中の重量ベースで幅広い範囲の値(下表における約3〜約10%、しかしこの範囲は1%〜20%などさらに幅広いものであることができる)を提供するためにコントロールすることができる。
Figure 2013514430
本発明のさらに別の態様に従って、炭化水素精製プロセスにおける汚れを低減するために有用な防汚剤の製造方法が提供される。本方法は、
ビニル末端基を有する分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基である、ポリマー基本単位R11を、ビニル末端基をエポキシ基に転化するためにエポキシ化試薬と反応させる工程;
(b)(a)において形成された生成物を、
Figure 2013514430
[式中、R12は、水素または1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキルであり、R13はC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり、xは1〜10(両端を含む又は1及び10を含む)の整数である]
で表されるポリアミンと反応させる工程
を含む。
ポリマー基本単位R11としては、たとえば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)またはポリ(エチレン−コ−プロピレン)(EP)を挙げることができる。エポキシ化試薬としては、たとえば、m−クロロペルオキシ安息香酸などの有機ペルオキシ酸、または(A)分子状酸素、過酸化水素、もしくはアルキルヒドロペルオキシドの1つと;(B)金属ポルフィリン、遷移金属ゼオライトもしくは遷移金属錯体などの、エポキシ化触媒との組み合わせを挙げることができる。ポリアミンは、たとえば、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、またはペンタエチレンヘキサミン(PEHA)であることができる。これらのポリアミンは、様々な線状、環状、および分岐構造物の複雑な混合物をさらに含有することができる。たとえば、Dow Chemical製の、Heavy Polyamine X(HPA−X)として知られる商業的に入手可能なポリアミンを使用することができる。
具体的な実施形態においては、上記方法によって製造される防汚剤は、
Figure 2013514430
[式中、pおよびqは両方とも独立して0または1であり、ただし、pおよびqは両方とも0であることはなく、nは5〜1000の整数であり、mは1〜10(両端を含む又は1及び10を含む)の整数である]
で表される。
本発明の別の態様は、少なくとも1つの粗炭化水素製油所構成要素を含む、炭化水素を精製するためのシステムを提供し、そのシステムにおいて粗炭化水素製油所構成要素には、本明細書に記載される添加剤のいずれか1つから選択される添加剤が含まれる。粗炭化水素精製構成要素は、熱交換器、ファーネス、原油予熱器、コーカー予熱器、FCCスラリーボトム、脱ブタン塔交換器、脱ブタン塔、原料/流出液交換器、ファーネスエア予熱器、フレアコンプレッサー構成要素、水蒸気分解炉、水蒸気改質装置、蒸留塔、分留塔、スクラバー、反応器、液体ジャケット付きタンク、パイプスチル、コーカー、およびビスブレーカーから選択することができる。好ましい一実施形態においては、粗炭化水素精製構成要素は、熱交換器(たとえば、原油予熱系統熱交換器)である。
本発明の別の態様は、上記添加剤のどれかの少なくとも1つ、およびボロネート化剤(boronating agent)を含む、汚れを低減するための組成物を提供する。このボロネート化剤は、ホウ酸、オルト−ボレート、またはメタ−ボレート、たとえば、ホウ酸、トリメチルメタボレート(トリメトキシボロキシン)、トリエチルメタボレート、トリブチルメタボレート、トリメチルボレート、トリエチルボレート、トリイソプロビルボレート(トリイソプロポキシボラン)、トリブチルボレート(トリブトキシボラン)およびトリ−t−ブチルボレートから選択される任意の1つ以上の化合物であることができる。参照することによって、その全体が本明細書に組み込まれる、2009年7月31日出願の同時係属出願米国特許出願第12/533,465号明細書に開示されている、その他のボロネート化剤を使用することができる。
好ましい実施形態においては、本明細書に記載される合成法は連続法である。本明細書において使用される場合、用語連続は、中断または休止なしに動作するシステムを意味する。たとえばポリマーを製造するための連続法は、反応剤が1つ以上の反応器へ連続的に導入され、ポリマー生成物が連続的に取り出されるものであろう。
汚れを低減するためのさらなる組成物
本発明の添加剤は、粒子状物質誘発汚れを含む、汚れを防止する組成物に使用することができる。本発明の添加剤に加えて、組成物は、本添加剤のための疎水性油可溶化剤および/または本添加剤のための分散剤をさらに含有することができる。
好適な可溶化剤としては、たとえば、参照することによって全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第4,368,133号明細書に開示されている窒素を含有しリンを含まないカルボン酸可溶化剤等の、カルボン酸可溶化剤、界面活性剤を例示できる。
参照することによって全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第4,368,133号明細書に開示されているようにまた、本発明の組成物に含めることができる界面活性剤としては、たとえば、カチオン性、アニオン性、非イオン性または両性型の界面活性剤を挙げることができる。たとえば、参照することによって全体が本明細書に組み込まれる、ページ17−33を含む、McCutcheon’s Division,MC Publishing Corporation,Glen Rock,New Jersey,U.S.A.によって出版された、McCutcheonの「Detergents and Emulsifiers(洗剤および乳化剤)」、1978,North American Editionを参照されたい。
本発明の組成物は、たとえば、粘度指数向上剤、消泡剤、摩耗防止剤、乳化破壊剤、酸化防止剤、およびその他の腐食防止剤をさらに含むことができる。
さらに、本発明の添加剤は、当業者に公知の石油精製プロセスにおいて起こり得るその他の問題に対処するその他の相溶性成分とともに添加することができる。
製油所プロセスにおける本発明の添加剤および組成物の使用
本発明の添加剤は、典型的な炭化水素製油所流れに一般に可溶であり、単独でかまたは汚れを低減する又は他のプロセス・パラメーターを向上させるその他の添加剤と組み合わせて又は単独で、プロセス流れにこのように直接添加することができる。
添加剤は、汚れ(たとえば粒子状物質誘発汚れ)を防止することが望まれる特定の粗炭化水素製油所構成要素(たとえば、熱交換器)の上流に、たとえば、導入することができる。あるいは、添加剤は、精製プロセスに導入する前に、または精製プロセスの冒頭で原油に添加することができる。
水がホウ素含有添加剤に悪影響を及ぼし得ることが指摘される。したがって、最小量の水を有するプロセス位置(又は場所)でホウ素含有添加剤を添加することが賢明である。
それに限定されないが、本発明の添加剤は、粒子状物質誘発汚れを低減するまたは防止するのに特に好適である。このように本発明の一態様は、粒子状物質誘発汚れに寄与することが知られている、または寄与すると考えられる本発明の少なくとも1つの添加剤をプロセス流れに添加する工程を含む、特に、粒子状物質誘発汚れの低減および/または防止方法を提供する。適切な注入点の決定を容易にするために、プロセス流れ中の粒子状物質レベルを確認するための測定を行うことができる。このように、本発明の一実施形態は、比較的高い粒子状物質レベルを有する精製プロセスの特定のエリアを特定する工程と、これらのエリアにごく接近して(たとえば、高い粒子状物質レベルを有すると特定されたエリアの少し上流に)本発明の添加剤のいずれか1つを添加する工程とを含む。
本発明の一実施形態においては、有機および無機粒子状物質を含む、少なくとも50wppmの粒子状物質を含有するプロセス流れと流体連絡している粗炭化水素製油所構成要素に上述の防汚添加剤のいずれか1つまたは組成物を添加する工程を含む汚れの低減方法が提供される。本発明の別の実施形態においては、プロセス流れと流体連絡している粗炭化水素製油所構成要素に上述の防汚添加剤のいずれか1つまたは組成物を添加する工程を含む汚れの低減方法が提供される。本発明の別の実施形態においては、上に定義されたような、有機および無機粒子状物質を含む、少なくとも250wppm(または1000wppm、または10,000wppm)の粒子状物質を含有するプロセス流れと流体連絡している粗炭化水素製油所構成要素に上述の防汚添加剤のいずれか1つを添加する工程を含む汚れの低減方法が提供される。
本発明の一実施形態においては、本発明の添加剤または組成物は、無機塩などの、問題のある量(たとえば1〜10,000wppm)の有機もしくは無機粒子状物質を含有することが知られている、またはおそらく含有する、選択された原油プロセス流れに添加される。したがって、本発明の添加剤は、流れが比較的未精製であるはるか上流(たとえば製油所原油予熱系統)に導入することができる。添加剤はまた、たとえば、不完全な塩除去の影響を弱めるために脱塩装置の後に、または汚れにつながる高温を弱めるために分留塔からの塔底出口流れに添加することができる。
図1は、本発明の添加剤のための製油所原油予熱系統内での可能な添加剤注入点を明示し、図中、番号付き円は熱交換器を表す。図1に示されるように、添加剤は、原油貯蔵タンクにおよび予熱系統における幾つかの場所で導入することができる。これには、原油チャージポンプで(原油予熱系統の冒頭で)、および/または脱塩装置の前後で、および/またはフラッシュドラムからのボトム流れに、が含まれる。
プロセス流れに添加される添加剤の総量は、当業者によって決定することができる。一実施形態においては、約1000wppm以下の添加剤がプロセス流れに添加される。たとえば、添加剤は、その濃度が、添加時に、約50ppm、250ppmまたは500ppmであるように添加することができる。多かれ少なかれ添加剤は、たとえば、流れ中の粒子状物質の量、特定のプロセスに関連したΔTおよび添加剤のコストを考慮して望まれる汚れ低減の程度に応じて添加することができる。
本発明の添加剤または組成物は、固体(たとえば粉末または顆粒)でまたは液体形態でプロセス流れに直接添加することができる。上述の通り、添加剤または組成物は、単独で、または汚れ(たとえば粒子状物質誘発汚れ)を低減するための組成物を形成するためにその他の成分と組み合わせて添加することができる。それが用いられるプロセスを考慮して当業者によって公知であるような、あらゆる好適な技法を、プロセス流れに添加剤を添加するために用いることができる。非限定的な例として、添加剤または組成物は、添加剤とプロセス流れとの十分な混合を可能にする注入によって導入することができる。
本発明は、以下に提示される実施例によってさらに説明される。そのような実施例の使用は、例示的であるにすぎず、本発明のまたはあらゆる例示用語の範囲および意味を決して限定しない。同様に、本発明は、本明細書に記載されるあらゆる特定の好ましい実施形態に限定されない。実際に、本発明の多くの修正および変形は、本明細書を読むと当業者には明らかであろう。本発明はそれ故、クレームが権利を与えられる等価物の全範囲と一緒に添付のクレームの条項によってのみ限定されるべきである。
実施例1−本発明の添加剤−PP−E−PAMの合成
A.ビニル末端PPのエポキシ化
A1
0℃での塩化メチレン(50ml)中のビニル末端ポリプロピレン(M1736、M468、鎖当たり1つの不飽和を仮定する、NMR平均分子量982.99)(5.00g、5.087ミリモル)の溶液に、3−クロロペルオキシ安息香酸(77%純度、1.31g、5.85ミリモル、1.15当量)を小分けして加えた。生じた混合物を0℃で1時間撹拌し、撹拌しながら一晩室温に暖まるに任せた。混合物を、希5%水性亜硫酸水素ナトリウム、5%水性炭酸水素ナトリウム、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物として無色オイル(4.83g、95%)を得た。粗生成物の構造および純度は、Hおよび13C NMR(CDCl、それぞれ、400および100MHz)によって確定され、それらは、相当するエポキシ結合へのビニル基の完全な転化を裏付けた。
A2
0℃での塩化メチレン(300ml)中のビニル末端ポリプロピレン(M850、M255、鎖当たり1つの不飽和を仮定する、NMR平均分子量570.73)(20.00g、35.04ミリモル)の溶液に、3−クロロペルオキシ安息香酸(77%純度、9.82g、43.80ミリモル、1.25当量)を小分けして加えた。生じた混合物を0℃で1時間撹拌し、撹拌しながら一晩室温に暖まるに任せた。混合物を、希5%水性亜硫酸水素ナトリウム、5%水性炭酸水素ナトリウム、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物として無色オイル(18.7g、91%)を得た。
B.ポリアミンでのエポキシ末端PPの官能化
B1
ポリプロピレンエポキシ(3.30g、3.30ミリモル)およびペンタエチレンヘキサミン(0.77g、3.30ミリモル、1.0当量)、トルエン(15ml)ならびに無水エタノール(200標準強度、15ml)の混合物を、60時間窒素雰囲気下に還流で加熱した。混合物をロータリーエバポレーターで濃縮して粗生成物として粘稠な淡黄色オイル(4.00g)を得た。この生成物は、約6.45重量%の全窒素含有率を有する。この添加剤によってもたらされる原油の汚れの低減を図3に示す。
B2
ポリプロピレンエポキシ(5.00g、8.52ミリモル、1.4当量)およびテトラエチレンペンタミン(1.15g、6.08ミリモル、1.0当量)、トルエン(10ml)ならびに無水エタノール(200標準強度、10ml)の混合物を、720時間窒素雰囲気下に還流で加熱した。混合物をロータリーエバポレーターで濃縮して粗生成物として粘稠な淡黄色オイル(6.00g)を得た。この生成物は、6.09重量%の全窒素含有率を有する。この添加剤によってもたらされる原油の汚れの低減を図4に示す。
実施例2−Alcor HLPS(温液プロセスシミュレーター)において測定される汚れ低減
図2は、汚れに対する原油への粒子状物質の添加の影響および本発明の添加剤の添加が汚れの軽減に対して及ぼす影響を測定するために用いられるAlcor HLPS(Hot Liquid Process Simulator(温液プロセスシミュレーター))試験装置を描く。この試験配置には、供給原料(feed supply)の原油を含有する溜め10が含まれる。供給原料の原油は、全体原油を含有するベース原油または2つ以上の原油を含有する混合原油を含有することができる。供給原料は、約150℃/302°Fの温度に電気加熱され、次に垂直配向加熱棒12を含有する外殻11中へ供給される。加熱棒12は炭素鋼(1018)から形成されている。加熱棒12は、熱交換器のチューブをシミュレートしている。加熱棒12は、370℃/698°Fまたは400℃/752°Fの表面温度に加熱され、試行の間ずっとそのような温度に維持される。供給原料は、約3.0mL/分の流量で加熱棒12を横切ってポンプ送液される。使用済み供給原料は、溜め10の最上部分に集められる。使用済み供給原料は、密封ピストンによって未処置供給原料油から分離され、それによってワンススルー運転を可能にする。このシステムは、ガスが試験の間ずっと油中に溶解したままであることを確実にするために窒素(400〜500psig)で加圧される。熱電対読みが、バルク流体入口および出口温度についてならびに棒12の表面について記録される。
一定表面温度試験中に、汚物が加熱表面上に沈着し、堆積する。汚物沈着物は熱分解してコークになる。コーク沈着物は、表面の上方を通過する油を加熱する表面の効率および/または能力を低下させる断熱効果をもたらす。結果として生じる出口バルク流体温度の低下は、汚れが続くにつれて時間とともに続く。温度のこの低下は、出口液体ΔTまたはΔTと言われ、原油/ブレンドのタイプ、試験条件および/または、塩、沈降物またはその他の汚れ促進物質の存在などのその他の効果に依存し得る。標準Alcor汚れ試験は、180分間実施される。時間にわたっての出口液体温度の全低下によって測定されるような、全汚れは、図3および図4のy軸上にプロットされ、観察出口温度(Toutlet)マイナス最高観察出口温度Toutlet max(たぶん、いかなる汚れも存在しない場合に達成される)である。
図3は、180分にわたる製油所構成要素の汚れの影響を例示する。2つのブレンド:添加剤なしの原油対照、および50wppmのPP−E−PAM添加剤(実施例1.B1における方法に従って製造された)入りの同じ流れがAlcor装置で試験された。図3が明示するように、時間にわたっての出口温度の低下(汚れによる)は、添加剤なしの原油対照と比べて50wppmの添加剤を含有するプロセスブレンドについてより少ない。これは、PP−E−PAMが熱交換器の汚れを低減するのに有効であることを示唆する。図4は、別のPP−E−PAM添加剤(実施例1.B2における方法に従って製造された)を使用するAlcor試験の結果を明示する。図4が示唆するように、このPP−E−PAMもまた汚れを低減するのに有効であった。
本発明は、本明細書に記載される具体的な実施形態によって範囲が限定されるべきではない。実際に、本明細書に記載されるものに加えて本発明の様々な修正が、前述の記載および添付の図面から当業者に明らかになるであろう。そのような修正は添付のクレームの範囲内に入ることを意図される。
すべての値は近似値であり、説明のために提供されていることがさらに理解されるべきである。
そのそれぞれの開示があらゆる目的のために全体を参照により本明細書に援用される、特許、特許出願、刊行物、製品説明書、およびプロトコールは、本出願の全体にわたって引用される。
そのそれぞれの開示があらゆる目的のために全体を参照により本明細書に援用される、特許、特許出願、刊行物、製品説明書、およびプロトコールは、本出願の全体にわたって引用される。

以下に本発明の主な態様を記載する。
1.粗炭化水素を精製プロセスに供給する工程;
添加剤を前記粗炭化水素に添加する工程であって、
前記添加剤が、
Figure 2013514430
[式中、R は分岐もしくは直鎖のC 10 〜C 800 アルキルもしくはアルケニル基であり;
mは1〜10(両端を含む)の整数であり;
は−CH −(CH CH O) −(CH −L(ここで、wは0または1であり、zは0〜6(両端を含む)の整数であり、ただし、wが1であるとき、zはゼロでなく;
Lは(a)−CR 21 (OH)−CH (ここで、R 21 は水素または−CH である);(b)−CH −CH= ;(c)−CH −CH ;(d)
Figure 2013514430
および(e)
Figure 2013514430
から選択され、ここで、(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)の構造における星印(又はアステリスク:*)は、R と結合する窒素とのLの結合点を示し、ただし、Lが−CH −CH= または
Figure 2013514430
であるとき、Lに直接結合する窒素上のR 31 は存在しない)で表され;
はC 〜C 10 の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり;
31 は水素であるかまたは原子価によって定められる通り存在せず;
およびR は両方とも独立して、水素および
Figure 2013514430
(ここで、R は上記のR と同じものと定義され、R はC 10 〜C 800 の分岐もしくは直鎖のアルキルもしくはアルケニル基である)からの群から選択され、
式中、R 31 が水素であるとき、基−NR 31 −は
Figure 2013514430
(ここで、R は上記のR と同じものと定義され、R は分岐もしくは直鎖のC 10 〜C 800 アルキルもしくはアルケニル基であるか、またはR およびR は一緒に、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC 〜C 10 の分岐もしくは直鎖のアルキル基である)
によって、任意選択的に置き換えられ;
かつ、式中、−N(R 31 )−R −繰り返し単位は、複素環式または単素環式シクロアルキル基で1つ以上の場所において任意選択的に割り込まれている]
で表される工程
を含む炭化水素精製プロセスにおける汚れの低減方法。
2.R 、R 、およびR の少なくとも1つがポリプロピレンを含む、上記1に記載の方法。
3.前記ポリプロピレンがアタクチックポリプロピレンまたはアイソタクチックポリプロピレンである、上記2に記載の方法。
4.R 、R 、およびR の少なくとも1つが300〜30000g/モルの数平均分子量を有する、上記2に記載の方法。
5.R 、R 、およびR の少なくとも1つが500〜5000g/モルの数平均分子量を有する、上記2に記載の方法。
6.R 、R 、およびR の少なくとも1つがポリエチレンを含む、上記1に記載の方法。
7.R 、R 、およびR の少なくとも1つがポリ(エチレン−コ−プロピレン)を含む、上記1に記載の方法。
8.R 、R 、およびR の少なくとも1つが約1〜約90モル%のエチレン単位および約99〜約10モル%のプロピレン単位を含む、上記7に記載の方法。
9.R 、R 、およびR の少なくとも1つが約10〜約50モル%のエチレン単位を含む、上記8に記載の方法。
10.前記添加剤が、
Figure 2013514430
[式中、pおよびqは両方とも独立して0または1であり、ただし、pおよびqは両方とも0であることはなく、nは5〜1000の整数であり、mは1〜10(両端を含む)の整数である]
で表される、上記1に記載の方法。
11.前記添加剤中の窒素含有率が、前記添加剤の総重量を基準として約1重量%〜約10重量%である、上記1に記載の方法。
12.粗炭化水素を精製プロセスに供給する工程;
添加剤を前記粗炭化水素に添加する工程であって、前記添加剤が、
(a)ビニル末端基を有する分岐もしくは直鎖のC 10 〜C 800 アルキルもしくはアルケニル基である、ポリマー基本単位R 11
(b)R 11 の前記ビニル末端基をエポキシ基に転化することができるエポキシ化試薬;および
(c)
Figure 2013514430
[式中、R 12 は、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC 〜C 10 の分岐もしくは直鎖のアルキル又は水素であり、R 13 はC 〜C 10 の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり、xは1〜10(両端を含む)の整数である]
で表されるポリアミン
の反応生成物である工程;
を含む炭化水素精製プロセスにおける汚れの低減方法。
13.前記ポリアミンが、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、およびヘキサエチレンヘプタミンからなる群から選択される、上記12に記載の方法。
14.R 11 がポリプロピレンを含む、上記12に記載の方法。
15.R 11 とポリアミンとのモル比が約2:1または約1:1である、上記14に記載の方法。
16.R 11 が300〜30000g/モルの数平均分子量を有する、上記14に記載の方法。
17.R 11 が500〜5000g/モルの数平均分子量を有する、上記16に記載の方法。
18.前記ポリプロピレンがアタクチックポリプロピレンまたはアイソタクチックポリプロピレンである、上記14に記載の方法。
19.R 11 がポリエチレンを含む、上記12に記載の方法。
20.R 11 がポリ(エチレン−コ−プロピレン)を含む、上記12に記載の方法。
21.R 11 が約1〜約90モル%のエチレン単位および約99〜約10%のプロピレン単位を含有する、上記20に記載の方法。
22.R 11 が約10〜約50モル%のエチレン単位を含有する、上記21に記載の方法。
23.前記エポキシ化試薬が有機ペルオキシ酸を含む、上記12に記載の方法。
24.前記有機ペルオキシ酸がm−クロロペルオキシ安息香酸(MCPBA)である、上記23に記載の方法。
25.前記エポキシ化試薬が、(A)分子状酸素、過酸化水素、およびアルキルペルオキシドからなる群から選択される酸化剤と;(B)エポキシ化触媒とを含む、上記12に記載の方法。
26.前記エポキシ化触媒が、金属ポルフィリン、遷移金属ゼオライト、および遷移金属錯体からなる群から選択される、上記25に記載の方法。
27.前記末端ビニル基の少なくとも50%がアリリックビニル基である、上記12に記載の方法。
28.炭化水素精製プロセスにおける汚れを低減するために有用な防汚剤の製造方法であって、
(a)ビニル末端基を有する分岐もしくは直鎖のC 10 〜C 800 アルキルもしくはアルケニル基である、ポリマー基本単位R 11 を、前記ビニル末端基をエポキシ基に転化するためにエポキシ化試薬と反応させる工程;
(b)(a)において形成された生成物を、
Figure 2013514430
[式中、R 12 は、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC 〜C 10 の分岐もしくは直鎖のアルキル又は水素であり、R 13 はC 〜C 10 の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり、xは1〜10(両端を含む)の整数である]
で表されるポリアミンと反応させる工程
を含む方法。
29.R 11 がポリプロピレンを含む、上記28に記載の方法。
30.前記ポリプロピレンがアタクチックポリプロピレンまたはアイソタクチックポリプロピレンである、上記29に記載の方法。
31.R 11 が300〜30000g/モルの数平均分子量を有する、上記29に記載の方法。
32.R 11 が500〜5000g/モルの数平均分子量を有する、上記31に記載の方法。
33.R 11 がポリエチレンを含む、上記28に記載の方法。
34.R 11 がポリ(エチレン−コ−プロピレン)を含む、上記28に記載の方法。
35.R 11 が約1〜約90モル%のエチレン単位および約99〜約10%のプロピレン単位を含有する、上記34に記載の方法。
36.R 11 が約10〜約50モル%のエチレン単位を含有する、上記35に記載の方法。
37.前記エポキシ化試薬が有機ペルオキシ酸を含む、上記28に記載の方法。
38.前記有機ペルオキシ酸がm−クロロペルオキシ安息香酸である、上記37に記載の方法。
39.前記エポキシ化試薬が、(A)分子状酸素、過酸化水素、およびアルキルペルオキシドからなる群から選択される酸化剤と;(B)エポキシ化触媒とを含む、上記28に記載の方法。
40.前記エポキシ化触媒が、金属ポルフィリン、遷移金属ゼオライト、および遷移金属錯体からなる群から選択される、上記39に記載の方法。
41.炭化水素精製プロセスにおける汚れを低減するために有用な防汚剤の製造方法であって、
(a)ビニル末端基を有する分岐もしくは直鎖のC 10 〜C 800 アルキルもしくはアルケニル基である、ポリマー基本単位R 11 を、
(1)前記ビニル末端基を末端エポキシ基に転化するためにエポキシ化試薬;または
(2)前記ビニル末端基を転化して末端ヒドロキシル基を形成し、引き続き前記末端ヒドロキシル基を含有するその生成物をX−(CH −CH(O)CH (式中、Xは脱離基であり、sは1〜6(両端を含む)の整数である)と反応させて末端エポキシ基を含有する生成物を形成するために水
と反応させる工程;
(b)任意選択的に、(a)(1)の反応生成物における前記末端エポキシ基を還元してヒドロキシル基を形成し、引き続き前記ヒドロキシル基を含有するその生成物をX−(CH −CH(O)CH (式中、Xは脱離基であり、sは1〜6(両端を含む)の整数である)と反応させて末端エポキシ基を含有する生成物を形成する工程;
(c)任意選択的に、(a)(1)、(a)(2)、または(b)の1つにおいて形成された生成物を酸と反応させて前記生成物の前記末端エポキシ基をアルデヒドまたはアセチル基に転化する工程;
(d)(a)(1)、(a)(2)、(b)、または(c)の1つにおいて形成された生成物を、
Figure 2013514430
[式中、R 12 は、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC 〜C 10 の分岐もしくは直鎖のアルキル又は水素であり、R 13 はC 〜C 10 の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり、xは1〜10(両端を含む)の整数である]
で表されるポリアミンと反応させる工程
を含む方法。
42.工程(c)が三フッ化ホウ素によって触媒される、上記41に記載の方法。
43.R 11 がポリプロピレンを含む、上記41に記載の方法。
44.R 11 が300〜30000g/モルの数平均分子量を有する、上記43に記載の方法。
45.R 11 が500〜5000g/モルの数平均分子量を有する、上記44に記載の方法。
46.R 11 がポリ(エチレン−コ−プロピレン)を含む、上記41に記載の方法。
47.R 11 が約1〜約90モル%のエチレン単位および約99〜約10%のプロピレン単位を含有する、上記46に記載の方法。
48.R 11 が約10〜約50モル%のエチレン単位を含有する、上記47に記載の方法。
49.前記エポキシ化試薬が有機ペルオキシ酸を含む、上記41に記載の方法。
50.前記有機ペルオキシ酸がm−クロロペルオキシ安息香酸である、上記49に記載の方法。
51.前記エポキシ化試薬が、(A)分子状酸素、過酸化水素、およびアルキルペルオキシドからなる群から選択される酸化剤と;(B)エポキシ化触媒とを含む、上記41に記載の方法。
52.前記エポキシ化触媒が、金属ポルフィリン、遷移金属ゼオライト、および遷移金属錯体からなる群から選択される、上記51に記載の方法。
53.
Figure 2013514430
[式中、R は分岐もしくは直鎖のC 10 〜C 800 アルキルもしくはアルケニル基であり;
mは1〜10(両端を含む)の整数であり;
は−CH −(CH CH O) −(CH −L(ここで、wは0または1であり、zは0〜6(両端を含む)の整数であり、ただし、wが1であるとき、zはゼロではなく;Lは(a)−CR 21 (OH)−CH (ここで、R 21 は水素または−CH である);(b)−CH −CH= ;(c)−CH −CH ;(d)
Figure 2013514430
および(e)
Figure 2013514430
から選択され、ここで、(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)の構造における星印は、R と結合する窒素とのLの結合点を示し、ただし、Lが−CH −CH= または
Figure 2013514430
であるとき、Lに直接結合する窒素上のR 31 は存在しない)で表され;
はC 〜C 10 の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり;
31 は水素であるかまたは原子価によって定められる通り存在せず;
およびR は両方とも独立して、水素および
Figure 2013514430
(ここで、R は上記のR と同じものと定義され、R はC 10 〜C 800 の分岐もしくは直鎖のアルキルもしくはアルケニル基である)からの群から選択され、
式中、R 31 が水素であるとき、基−NR 31 −は
Figure 2013514430
(ここで、R は上記のR と同じものと定義され、R は分岐もしくは直鎖のC 10 〜C 800 アルキルもしくはアルケニル基であるか、またはR およびR は一緒に、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC 〜C 10 の分岐もしくは直鎖のアルキル基である)
で任意選択的に置き換えられ;
かつ、式中、−N(R 31 )−R −繰り返し単位は、複素環式または単素環式シクロアルキル基で1つ以上の場所において任意選択的に割り込まれている]
で表される化合物。
54.R 、R 、およびR の少なくとも1つがポリプロピレンを含む、上記54に記載の化合物。
55.R 、R 、およびR の少なくとも1つがポリ(エチレン−コ−プロピレン)を含む、上記54に記載の化合物。
56.
Figure 2013514430
[式中、pおよびqは両方とも独立して0または1であり、ただし、pおよびqは両方とも0であることはなく、nは5〜1000の整数であり、mは1〜10(両端を含む)の整数である]
で表される、上記54に記載の化合物。
57.(a)ビニル末端基を有する分岐もしくは直鎖のC 10 〜C 800 アルキルもしくはアルケニル基である、ポリマー基本単位R 11 を、前記ビニル末端基をエポキシ基に転化するためにエポキシ化試薬と反応させる工程;
(b)(a)において形成された生成物を、
Figure 2013514430
[式中、R 12 は、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC 〜C 10 の分岐もしくは直鎖のアルキル又は水素であり、R 13 はC 〜C 10 の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり、xは1〜10(両端を含む)の整数である]
で表されるポリアミンと反応させる工程
を含む方法によって製造される化合物。
58.R 11 がポリプロピレンを含む、上記57に記載の化合物。
59.前記ポリプロピレンがアタクチックポリプロピレンまたはアイソタクチックポリプロピレンである、上記58に記載の化合物。
60.R 11 がポリ(エチレン−コ−プロピレン)を含む、上記57に記載の化合物。
61.
Figure 2013514430
[式中、pおよびqは両方とも独立して0または1であり、ただし、pおよびqは両方とも0であることはなく、nは5〜1000の整数であり、mは1〜10(両端を含む)の整数である]
で表される、上記57に記載の化合物。
62.(a)ビニル末端基を有する分岐もしくは直鎖のC 10 〜C 800 アルキルもしくはアルケニル基である、ポリマー基本単位R 11 を、
(1)前記ビニル末端基を末端エポキシ基に転化するためにエポキシ化試薬;または
(2)前記ビニル末端基を転化して末端ヒドロキシル基を形成し、引き続き前記末端ヒドロキシル基を含有するその生成物をX−(CH −CH(O)CH (式中、Xは脱離基であり、sは1〜6(両端を含む)の整数である)と反応させて末端エポキシ基を含有する生成物を形成するために水
と反応させる工程;
(b)任意選択的に、(a)(1)の反応生成物における前記末端エポキシ基を還元してヒドロキシル基を形成し、引き続き前記ヒドロキシル基を含有するその生成物をX−(CH −CH(O)CH (式中、Xは脱離基であり、sは1〜6(両端を含む)の整数である)と反応させて末端エポキシ基を含有する生成物を形成する工程;
(c)任意選択的に、(a)(1)、(a)(2)、または(b)の1つにおいて形成された生成物を酸と反応させて前記生成物の前記末端エポキシ基をアルデヒドまたはアセチル基に転化する工程;
(d)(a)(1)、(a)(2)、(b)、または(c)の1つにおいて形成された生成物を、
Figure 2013514430
[式中、R 12 は、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC 〜C 10 の分岐もしくは直鎖のアルキル又は水素であり、R 13 はC 〜C 10 の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり、xは1〜10(両端を含む)の整数である]
で表されるポリアミンと反応させる工程
を含む方法によって製造される化合物。
63.R 11 がポリプロピレンを含む、上記62に記載の化合物。
64.前記ポリプロピレンがアタクチックまたはアイソタクチックポリプロピレンである、上記63に記載の化合物。
65.R 11 がポリ(エチレン−コ−プロピレン)を含む、上記62に記載の化合物。
66.少なくとも1つの粗炭化水素製油所構成要素;ならびに
前記少なくとも1つの粗炭化水素製油所構成要素と流体連絡した粗炭化水素であって、
Figure 2013514430
[式中、R は分岐もしくは直鎖のC 10 〜C 800 アルキルもしくはアルケニル基であり;
mは1〜10(両端を含む)の整数であり;
は−CH −(CH CH O) −(CH −L(ここで、wは0または1であり、zは0〜6(両端を含む)の整数であり、ただし、wが1であるとき、zはゼロではなく;Lは(a)−CR 21 (OH)−CH (ここで、R 21 は水素または−CH である);(b)−CH −CH= ;(c)−CH −CH ;(d)
Figure 2013514430
および(e)
Figure 2013514430
から選択され、ここで、(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)の構造における星印は、R と結合する窒素とのLの結合点を示し、ただし、Lが−CH −CH= または
Figure 2013514430
であるとき、Lに直接結合する窒素上のR 31 は存在しない)で表され;
はC 〜C 10 の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり;
31 は水素であるかまたは原子価によって定められる通り存在せず;
およびR は両方とも独立して、水素および
Figure 2013514430
(ここで、R は上記のR と同じものと定義され、R はC 10 〜C 800 の分岐もしくは直鎖のアルキルもしくはアルケニル基である)からの群から選択され、
式中、R 31 が水素であるとき、基−NR 31 −は
Figure 2013514430
(ここで、R は上記のR と同じものと定義され、R は分岐もしくは直鎖のC 10 〜C 800 アルキルもしくはアルケニル基であるか、またはR およびR は一緒に、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC 〜C 10 の分岐もしくは直鎖のアルキル基である)
で任意選択的に置き換えられ;
かつ、式中、−N(R 31 )−R −繰り返し単位は、複素環式または単素環式シクロアルキル基で1つ以上の場所において任意選択的に割り込まれている]
で表される添加剤を含む粗炭化水素
を含む炭化水素を精製するためのシステム。
67.前記少なくとも1つの粗炭化水素製油所構成要素が、熱交換器、ファーネス、原油予熱器、コーカー予熱器、FCCスラリーボトム、脱ブタン塔交換器、脱ブタン塔、原料/流出液交換器、ファーネスエア予熱器、フレアコンプレッサー構成要素、水蒸気分解炉、水蒸気改質装置、蒸留塔、分留塔、スクラバー、反応器、液体ジャケット付きタンク、パイプスチル、コーカー、およびビスブレーカーから選択される、上記66に記載のシステム。

Claims (67)

  1. 粗炭化水素を精製プロセスに供給する工程;
    添加剤を前記粗炭化水素に添加する工程であって、
    前記添加剤が、
    Figure 2013514430
    [式中、Rは分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基であり;
    mは1〜10(両端を含む)の整数であり;
    は−CH−(CHCHO)−(CH−L(ここで、wは0または1であり、zは0〜6(両端を含む)の整数であり、ただし、wが1であるとき、zはゼロでなく;
    Lは(a)−CR21(OH)−CH(ここで、R21は水素または−CHである);(b)−CH−CH=;(c)−CH−CH;(d)
    Figure 2013514430
    および(e)
    Figure 2013514430
    から選択され、ここで、(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)の構造における星印(又はアステリスク:*)は、Rと結合する窒素とのLの結合点を示し、ただし、Lが−CH−CH=または
    Figure 2013514430
    であるとき、Lに直接結合する窒素上のR31は存在しない)で表され;
    はC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり;
    31は水素であるかまたは原子価によって定められる通り存在せず;
    およびRは両方とも独立して、水素および
    Figure 2013514430
    (ここで、Rは上記のRと同じものと定義され、RはC10〜C800の分岐もしくは直鎖のアルキルもしくはアルケニル基である)からの群から選択され、
    式中、R31が水素であるとき、基−NR31−は
    Figure 2013514430
    (ここで、Rは上記のRと同じものと定義され、Rは分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基であるか、またはRおよびRは一緒に、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキル基である)
    によって、任意選択的に置き換えられ;
    かつ、式中、−N(R31)−R−繰り返し単位は、複素環式または単素環式シクロアルキル基で1つ以上の場所において任意選択的に割り込まれている]
    で表される工程
    を含む炭化水素精製プロセスにおける汚れの低減方法。
  2. 、R、およびRの少なくとも1つがポリプロピレンを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ポリプロピレンがアタクチックポリプロピレンまたはアイソタクチックポリプロピレンである、請求項2に記載の方法。
  4. 、R、およびRの少なくとも1つが300〜30000g/モルの数平均分子量を有する、請求項2に記載の方法。
  5. 、R、およびRの少なくとも1つが500〜5000g/モルの数平均分子量を有する、請求項2に記載の方法。
  6. 、R、およびRの少なくとも1つがポリエチレンを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 、R、およびRの少なくとも1つがポリ(エチレン−コ−プロピレン)を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 、R、およびRの少なくとも1つが約1〜約90モル%のエチレン単位および約99〜約10モル%のプロピレン単位を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 、R、およびRの少なくとも1つが約10〜約50モル%のエチレン単位を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記添加剤が、
    Figure 2013514430
    [式中、pおよびqは両方とも独立して0または1であり、ただし、pおよびqは両方とも0であることはなく、nは5〜1000の整数であり、mは1〜10(両端を含む)の整数である]
    で表される、請求項1に記載の方法。
  11. 前記添加剤中の窒素含有率が、前記添加剤の総重量を基準として約1重量%〜約10重量%である、請求項1に記載の方法。
  12. 粗炭化水素を精製プロセスに供給する工程;
    添加剤を前記粗炭化水素に添加する工程であって、前記添加剤が、
    (a)ビニル末端基を有する分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基である、ポリマー基本単位R11
    (b)R11の前記ビニル末端基をエポキシ基に転化することができるエポキシ化試薬;および
    (c)
    Figure 2013514430
    [式中、R12は、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキル又は水素であり、R13はC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり、xは1〜10(両端を含む)の整数である]
    で表されるポリアミン
    の反応生成物である工程;
    を含む炭化水素精製プロセスにおける汚れの低減方法。
  13. 前記ポリアミンが、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、およびヘキサエチレンヘプタミンからなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
  14. 11がポリプロピレンを含む、請求項12に記載の方法。
  15. 11とポリアミンとのモル比が約2:1または約1:1である、請求項14に記載の方法。
  16. 11が300〜30000g/モルの数平均分子量を有する、請求項14に記載の方法。
  17. 11が500〜5000g/モルの数平均分子量を有する、請求項16に記載の方法。
  18. 前記ポリプロピレンがアタクチックポリプロピレンまたはアイソタクチックポリプロピレンである、請求項14に記載の方法。
  19. 11がポリエチレンを含む、請求項12に記載の方法。
  20. 11がポリ(エチレン−コ−プロピレン)を含む、請求項12に記載の方法。
  21. 11が約1〜約90モル%のエチレン単位および約99〜約10%のプロピレン単位を含有する、請求項20に記載の方法。
  22. 11が約10〜約50モル%のエチレン単位を含有する、請求項21に記載の方法。
  23. 前記エポキシ化試薬が有機ペルオキシ酸を含む、請求項12に記載の方法。
  24. 前記有機ペルオキシ酸がm−クロロペルオキシ安息香酸(MCPBA)である、請求項23に記載の方法。
  25. 前記エポキシ化試薬が、(A)分子状酸素、過酸化水素、およびアルキルペルオキシドからなる群から選択される酸化剤と;(B)エポキシ化触媒とを含む、請求項12に記載の方法。
  26. 前記エポキシ化触媒が、金属ポルフィリン、遷移金属ゼオライト、および遷移金属錯体からなる群から選択される、請求項25に記載の方法。
  27. 前記末端ビニル基の少なくとも50%がアリリックビニル基である、請求項12に記載の方法。
  28. 炭化水素精製プロセスにおける汚れを低減するために有用な防汚剤の製造方法であって、
    (a)ビニル末端基を有する分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基である、ポリマー基本単位R11を、前記ビニル末端基をエポキシ基に転化するためにエポキシ化試薬と反応させる工程;
    (b)(a)において形成された生成物を、
    Figure 2013514430
    [式中、R12は、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキル又は水素であり、R13はC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり、xは1〜10(両端を含む)の整数である]
    で表されるポリアミンと反応させる工程
    を含む方法。
  29. 11がポリプロピレンを含む、請求項28に記載の方法。
  30. 前記ポリプロピレンがアタクチックポリプロピレンまたはアイソタクチックポリプロピレンである、請求項29に記載の方法。
  31. 11が300〜30000g/モルの数平均分子量を有する、請求項29に記載の方法。
  32. 11が500〜5000g/モルの数平均分子量を有する、請求項31に記載の方法。
  33. 11がポリエチレンを含む、請求項28に記載の方法。
  34. 11がポリ(エチレン−コ−プロピレン)を含む、請求項28に記載の方法。
  35. 11が約1〜約90モル%のエチレン単位および約99〜約10%のプロピレン単位を含有する、請求項34に記載の方法。
  36. 11が約10〜約50モル%のエチレン単位を含有する、請求項35に記載の方法。
  37. 前記エポキシ化試薬が有機ペルオキシ酸を含む、請求項28に記載の方法。
  38. 前記有機ペルオキシ酸がm−クロロペルオキシ安息香酸である、請求項37に記載の方法。
  39. 前記エポキシ化試薬が、(A)分子状酸素、過酸化水素、およびアルキルペルオキシドからなる群から選択される酸化剤と;(B)エポキシ化触媒とを含む、請求項28に記載の方法。
  40. 前記エポキシ化触媒が、金属ポルフィリン、遷移金属ゼオライト、および遷移金属錯体からなる群から選択される、請求項39に記載の方法。
  41. 炭化水素精製プロセスにおける汚れを低減するために有用な防汚剤の製造方法であって、
    (a)ビニル末端基を有する分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基である、ポリマー基本単位R11を、
    (1)前記ビニル末端基を末端エポキシ基に転化するためにエポキシ化試薬;または
    (2)前記ビニル末端基を転化して末端ヒドロキシル基を形成し、引き続き前記末端ヒドロキシル基を含有するその生成物をX−(CH−CH(O)CH(式中、Xは脱離基であり、sは1〜6(両端を含む)の整数である)と反応させて末端エポキシ基を含有する生成物を形成するために水
    と反応させる工程;
    (b)任意選択的に、(a)(1)の反応生成物における前記末端エポキシ基を還元してヒドロキシル基を形成し、引き続き前記ヒドロキシル基を含有するその生成物をX−(CH−CH(O)CH(式中、Xは脱離基であり、sは1〜6(両端を含む)の整数である)と反応させて末端エポキシ基を含有する生成物を形成する工程;
    (c)任意選択的に、(a)(1)、(a)(2)、または(b)の1つにおいて形成された生成物を酸と反応させて前記生成物の前記末端エポキシ基をアルデヒドまたはアセチル基に転化する工程;
    (d)(a)(1)、(a)(2)、(b)、または(c)の1つにおいて形成された生成物を、
    Figure 2013514430
    [式中、R12は、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキル又は水素であり、R13はC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり、xは1〜10(両端を含む)の整数である]
    で表されるポリアミンと反応させる工程
    を含む方法。
  42. 工程(c)が三フッ化ホウ素によって触媒される、請求項41に記載の方法。
  43. 11がポリプロピレンを含む、請求項41に記載の方法。
  44. 11が300〜30000g/モルの数平均分子量を有する、請求項43に記載の方法。
  45. 11が500〜5000g/モルの数平均分子量を有する、請求項44に記載の方法。
  46. 11がポリ(エチレン−コ−プロピレン)を含む、請求項41に記載の方法。
  47. 11が約1〜約90モル%のエチレン単位および約99〜約10%のプロピレン単位を含有する、請求項46に記載の方法。
  48. 11が約10〜約50モル%のエチレン単位を含有する、請求項47に記載の方法。
  49. 前記エポキシ化試薬が有機ペルオキシ酸を含む、請求項41に記載の方法。
  50. 前記有機ペルオキシ酸がm−クロロペルオキシ安息香酸である、請求項49に記載の方法。
  51. 前記エポキシ化試薬が、(A)分子状酸素、過酸化水素、およびアルキルペルオキシドからなる群から選択される酸化剤と;(B)エポキシ化触媒とを含む、請求項41に記載の方法。
  52. 前記エポキシ化触媒が、金属ポルフィリン、遷移金属ゼオライト、および遷移金属錯体からなる群から選択される、請求項51に記載の方法。
  53. Figure 2013514430
    [式中、Rは分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基であり;
    mは1〜10(両端を含む)の整数であり;
    は−CH−(CHCHO)−(CH−L(ここで、wは0または1であり、zは0〜6(両端を含む)の整数であり、ただし、wが1であるとき、zはゼロではなく;Lは(a)−CR21(OH)−CH(ここで、R21は水素または−CHである);(b)−CH−CH=;(c)−CH−CH;(d)
    Figure 2013514430
    および(e)
    Figure 2013514430
    から選択され、ここで、(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)の構造における星印は、Rと結合する窒素とのLの結合点を示し、ただし、Lが−CH−CH=または
    Figure 2013514430
    であるとき、Lに直接結合する窒素上のR31は存在しない)で表され;
    はC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり;
    31は水素であるかまたは原子価によって定められる通り存在せず;
    およびRは両方とも独立して、水素および
    Figure 2013514430
    (ここで、Rは上記のRと同じものと定義され、RはC10〜C800の分岐もしくは直鎖のアルキルもしくはアルケニル基である)からの群から選択され、
    式中、R31が水素であるとき、基−NR31−は
    Figure 2013514430
    (ここで、Rは上記のRと同じものと定義され、Rは分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基であるか、またはRおよびRは一緒に、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキル基である)
    で任意選択的に置き換えられ;
    かつ、式中、−N(R31)−R−繰り返し単位は、複素環式または単素環式シクロアルキル基で1つ以上の場所において任意選択的に割り込まれている]
    で表される化合物。
  54. 、R、およびRの少なくとも1つがポリプロピレンを含む、請求項54に記載の化合物。
  55. 、R、およびRの少なくとも1つがポリ(エチレン−コ−プロピレン)を含む、請求項54に記載の化合物。
  56. Figure 2013514430
    [式中、pおよびqは両方とも独立して0または1であり、ただし、pおよびqは両方とも0であることはなく、nは5〜1000の整数であり、mは1〜10(両端を含む)の整数である]
    で表される、請求項54に記載の化合物。
  57. (a)ビニル末端基を有する分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基である、ポリマー基本単位R11を、前記ビニル末端基をエポキシ基に転化するためにエポキシ化試薬と反応させる工程;
    (b)(a)において形成された生成物を、
    Figure 2013514430
    [式中、R12は、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキル又は水素であり、R13はC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり、xは1〜10(両端を含む)の整数である]
    で表されるポリアミンと反応させる工程
    を含む方法によって製造される化合物。
  58. 11がポリプロピレンを含む、請求項57に記載の化合物。
  59. 前記ポリプロピレンがアタクチックポリプロピレンまたはアイソタクチックポリプロピレンである、請求項58に記載の化合物。
  60. 11がポリ(エチレン−コ−プロピレン)を含む、請求項57に記載の化合物。
  61. Figure 2013514430
    [式中、pおよびqは両方とも独立して0または1であり、ただし、pおよびqは両方とも0であることはなく、nは5〜1000の整数であり、mは1〜10(両端を含む)の整数である]
    で表される、請求項57に記載の化合物。
  62. (a)ビニル末端基を有する分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基である、ポリマー基本単位R11を、
    (1)前記ビニル末端基を末端エポキシ基に転化するためにエポキシ化試薬;または
    (2)前記ビニル末端基を転化して末端ヒドロキシル基を形成し、引き続き前記末端ヒドロキシル基を含有するその生成物をX−(CH−CH(O)CH(式中、Xは脱離基であり、sは1〜6(両端を含む)の整数である)と反応させて末端エポキシ基を含有する生成物を形成するために水
    と反応させる工程;
    (b)任意選択的に、(a)(1)の反応生成物における前記末端エポキシ基を還元してヒドロキシル基を形成し、引き続き前記ヒドロキシル基を含有するその生成物をX−(CH−CH(O)CH(式中、Xは脱離基であり、sは1〜6(両端を含む)の整数である)と反応させて末端エポキシ基を含有する生成物を形成する工程;
    (c)任意選択的に、(a)(1)、(a)(2)、または(b)の1つにおいて形成された生成物を酸と反応させて前記生成物の前記末端エポキシ基をアルデヒドまたはアセチル基に転化する工程;
    (d)(a)(1)、(a)(2)、(b)、または(c)の1つにおいて形成された生成物を、
    Figure 2013514430
    [式中、R12は、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキル又は水素であり、R13はC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり、xは1〜10(両端を含む)の整数である]
    で表されるポリアミンと反応させる工程
    を含む方法によって製造される化合物。
  63. 11がポリプロピレンを含む、請求項62に記載の化合物。
  64. 前記ポリプロピレンがアタクチックまたはアイソタクチックポリプロピレンである、請求項63に記載の化合物。
  65. 11がポリ(エチレン−コ−プロピレン)を含む、請求項62に記載の化合物。
  66. 少なくとも1つの粗炭化水素製油所構成要素;ならびに
    前記少なくとも1つの粗炭化水素製油所構成要素と流体連絡した粗炭化水素であって、
    Figure 2013514430
    [式中、Rは分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基であり;
    mは1〜10(両端を含む)の整数であり;
    は−CH−(CHCHO)−(CH−L(ここで、wは0または1であり、zは0〜6(両端を含む)の整数であり、ただし、wが1であるとき、zはゼロではなく;Lは(a)−CR21(OH)−CH(ここで、R21は水素または−CHである);(b)−CH−CH=;(c)−CH−CH;(d)
    Figure 2013514430
    および(e)
    Figure 2013514430
    から選択され、ここで、(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)の構造における星印は、Rと結合する窒素とのLの結合点を示し、ただし、Lが−CH−CH=または
    Figure 2013514430
    であるとき、Lに直接結合する窒素上のR31は存在しない)で表され;
    はC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキレン基であり;
    31は水素であるかまたは原子価によって定められる通り存在せず;
    およびRは両方とも独立して、水素および
    Figure 2013514430
    (ここで、Rは上記のRと同じものと定義され、RはC10〜C800の分岐もしくは直鎖のアルキルもしくはアルケニル基である)からの群から選択され、
    式中、R31が水素であるとき、基−NR31−は
    Figure 2013514430
    (ここで、Rは上記のRと同じものと定義され、Rは分岐もしくは直鎖のC10〜C800アルキルもしくはアルケニル基であるか、またはRおよびRは一緒に、1つ以上のアミン基で任意選択的に置換されたC〜C10の分岐もしくは直鎖のアルキル基である)
    で任意選択的に置き換えられ;
    かつ、式中、−N(R31)−R−繰り返し単位は、複素環式または単素環式シクロアルキル基で1つ以上の場所において任意選択的に割り込まれている]
    で表される添加剤を含む粗炭化水素
    を含む炭化水素を精製するためのシステム。
  67. 前記少なくとも1つの粗炭化水素製油所構成要素が、熱交換器、ファーネス、原油予熱器、コーカー予熱器、FCCスラリーボトム、脱ブタン塔交換器、脱ブタン塔、原料/流出液交換器、ファーネスエア予熱器、フレアコンプレッサー構成要素、水蒸気分解炉、水蒸気改質装置、蒸留塔、分留塔、スクラバー、反応器、液体ジャケット付きタンク、パイプスチル、コーカー、およびビスブレーカーから選択される、請求項66に記載のシステム。
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