JP2013255084A - 電子機器の作動制御を行う作動制御装置 - Google Patents

電子機器の作動制御を行う作動制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザの生体周期を加味してその時々の状態に応じた調整を行いつつ、人の五感に働きかける情報を出力することを可能にする。
【解決手段】音声など人の五感に働きかける情報を出力する電子機器の作動制御を行う作動制御装置に、生体周期にしたがって変動する身体状態の各々に対応付けて当該身体状態に適した情報出力態様を示すデータを格納したテーブルを記憶させておく。そして、当該作動制御装置の制御部には、自装置のユーザについての生体周期を示すデータを記憶させ、以降の日時におけるユーザの身体状態を当該生体周期に基づいて判定する処理と、その判定結果に適した情報出力態様を上記テーブルの格納内容を参照して特定し、当該情報出力態様による情報の出力が行われるように電子機器を作動制御する処理とを実行させる。
【選択図】図3

Description

この発明は、電子機器の作動制御を行う技術に関し、特に、人の五感に働きかける情報を出力する電子機器の作動制御技術に関する。
音や映像などの人の五感に働きかける情報を出力する電子機器は、ユーザの好みに応じて情報出力態様を調整できるように構成されていることが多い。楽音再生装置(例えば、オーディオプレイヤ)や電話機は、出力する音における高域と低域の強度のバランスや音量等をユーザの好みに応じて調整できるように構成されており、液晶テレビなどの映像表示装置は輝度や色合いをユーザの好みに応じて調整できるように構成されている、といった具合である。これは、電子機器のユーザが自身の好みに則した映像や音声の視聴を行えるようにするためである。
特許3201412 特開2004−86189号公報 特開平05−176999号公報 特許3768347 特許3451992
人の五感の感受性は、生理周期(月経周期とも呼ばれる)や睡眠周期などの生体周期にしたがって変化する身体状態に応じて多少変動すると言われている。したがって、人の五感に働きかける情報を出力する電子機器のユーザがその時々の身体状態に適した態様で映像や音声の視聴を行うには、電子機器の情報出力態様をその時々の五感の感受性(或いは身体状態)に応じて逐一調整しなければならない。
本発明は上記課題に鑑みて為されたものであり、ユーザの生体周期を加味してその時々の身体状態に応じた調整を行いつつ、人の五感に働きかける情報を出力できるようにする技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、ユーザインタフェース部と、制御部と、を備え、前記制御部は、自装置のユーザについての生体周期を示すデータを前記ユーザインタフェース部を介して受け取り、当該生体周期を記憶する生体周期記憶処理と、前記生体周期記憶処理により生体周期の記憶が行われた以降の日時におけるユーザの身体状態を当該生体周期に基づいて判定する身体状態判定処理と、生体周期にしたがって変動する身体状態の各々に対応付けて当該身体状態に適した情報または当該身体状態に適した情報出力態様を示すデータを格納したテーブルの格納内容を参照して、自装置のユーザについて前記身体状態判定処理により判定された身体状態に適した情報または当該身体状態に適した情報出力態様を特定し、当該情報の出力または当該情報出力態様による情報の出力が行われるように電子機器の作動制御を行う調整処理と、を実行することを特徴とする作動制御装置を提供する。
本発明によれば、ユーザの生体周期の記憶が行われた以降の日時においては上記身体状態判定処理によってユーザの身体状態が判定され、その身体状態に適する情報の出力または当該身体状態に適する情報出力態様での情報の出力が行われる。例えば、上記電子機器が電話機であれば、通話相手の音声を出力する際の音響特性を示すデータを上記情報出力態様を示すデータとして上記テーブルに格納しておくことで、通話相手の音声を出力する際の音響特性をユーザの身体状態に応じて調整しつつ通話音声を出力することが可能になる。また、上記電子機器が楽曲再生装置であれば、楽曲を再生する際の音響特性、楽曲特性或いは音場特性をユーザの身体状態に応じて調整しつつ楽曲再生を行う態様や、再生対象の楽曲をユーザの身体状態に応じて選択して再生する態様が考えられる。
このように本発明によれば、ユーザの生体周期を加味してその時々の身体状態に応じた調整(出力する情報の選択や情報出力態様の設定)を行いつつ、人の五感に働きかける情報を出力することができる。なお、本発明の別の態様としては、コンピュータに上記各処理を実行させるプログラムを提供する態様が考えられ、このようなプログラムの具体的な提供態様としては、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に当該プログラムを書き込んで配布する態様や、インターネットなどの電気通信回線経由のダウンロードにより配布する態様が考えられる。このようなプログラムによれば、一般的なコンピュータを本発明の作動制御装置として機能させることが可能になる。
特許文献1には、***周期をモニタする技術が開示されているが、特許文献1にて開示された発明は人の五感に働きかける情報の出力制御に***周期のモニタ結果を利用するものではなく、本願発明とは全く異なる技術である。特許文献2には、車両の現在位置などのシチュエーションに応じて楽曲検索を行う発明が開示されているが、特許文献2におけるシチュエーションにはユーザの身体状態は含まれておらず、この特許文献2に開示の発明も本願発明とは全く異なるものである。特許文献3には、就寝中のユーザの体動などの生体情報を音響再生に関連させる技術であるが、生体情報の検出にセンサを用いており、ユーザの身体状態の判定にセンサを用いない本願発明とは全く異なる発明である。特許文献4には、収集した生理データから時間的な変動リズムを算出し、オーディオ信号に対応付ける技術の開示があるが、生理データの収集にセンサを用いており、本願発明とは全く異なる技術である。特許文献5には、バイオリズム表示機能を有する携帯電話機が開示されている。バイオリズムとは、身体、感情および知性の各々の変動を表す正弦波であるとされており、誕生日を基準として算出されるとされている。特許文献5に開示の携帯電話機はバイオリズムの状態をイラスト等により表示する機能を有しているが、バイオリズムの状態を情報出力態様の制御等に用いている訳ではない。よって、特許文献5に開示された技術も本願発明とは全く異なる技術である。
より好ましい態様においては、ユーザ認証を行う認証部を上記作動制御装置に設け、予め定められたユーザであるとの認証結果が得られた場合に上記各処理を制御部に実行させる態様が考えられる。このような態様によれば、ユーザの個人情報である生体周期が他者に漏洩してしまうことを防止することができる。また、上記作動制御装置による作動制御の対象となる電子機器が複数のユーザによって共用されるものである場合には、生体周期記憶処理では、認証部により認証されたユーザ毎に生体周期を示すデータを記憶し、身体状態判定処理では、認証部により認証されたユーザについての生体周期を示すデータを用いて身体状態の判定を行うようにする態様が考えられる。このような態様によれば、上記複数のユーザの各々の個人情報(生体周期)の保護を図りつつ、それら複数のユーザに上記電子機器を共用させることが可能になる。
また、上記課題を解決するために本発明は、ユーザインタフェース部と、制御部と、を有し、前記制御部は、電子機器が出力可能な複数の情報のうちの何れかの出力を指示する出力指示または前記電子機器に対して設定可能な複数種の情報出力態様のうちの何れかの設定を指示する情報出力態様設定指示を前記ユーザインタフェース部を介して受け取ったことを契機として、当該出力指示または当該情報出力態様設定指示にしたがって電子機器の作動制御を行うとともに、当該出力指示により出力を指示された情報または当該情報出力態様設定指示により設定を指示された情報出力態様を示すデータとその入力日時を示すデータとを対応付けて記憶装置に記憶させる履歴記録処理と、前記ユーザインタフェース部を介して出力を指示された情報の時系列または設定を指示された情報出力態様の時系列に周期性が現れているか否かを前記記憶装置の格納内容を参照して判定し、周期性が現れていると判定された場合には、以後、前記複数の情報の各々の出力または前記複数種の情報出力態様の各々の設定がその周期にしたがって為されるように前記電子機器の作動制御を行う調整処理と、を実行することを特徴とする作動制御装置、を提供する。
このような装置によっても、ユーザの生体周期を加味してその時々の身体状態に応じた調整を行いつつ、人の五感に働きかける情報を出力することが可能になる。その理由は以下の通りである。人の五感の感受性が生体周期の中で多少変動することは前述した通りである。したがって、電子機器が出力可能な複数の情報のうちからユーザが所望の情報を選択してその出力を指示する際や当該電子機器に設定可能な複数種の情報出力態様のうちから所望の情報出力態様を選択しその設定を指示する際には、電子機器のユーザは無意識のうちにその時点の身体状態に適するものを選択していると考えられる。つまり、ユーザにより出力を指示された情報の時系列やユーザにより設定を指示された情報出力態様の時系列にはユーザの生体周期が反映されていると考えら、上記履歴記録処理により記憶装置に記憶されたデータの時系列にはユーザの生体周期が反映されていると考えられる。上記作動制御装置は、上記記憶装置の格納内容に周期性が現れているか否かを判定し、現れている場合にはその周期にしたがって情報の出力または情報出力態様の設定が為されるように上記電子機器の作動制御を行い、当該周期はユーザの生体周期に他ならない。したがって、上記作動制御装置によっても、ユーザの生体周期を加味してその時々の身体状態に応じた調整を行いつつ、人の五感に働きかける情報を出力することが可能になるのである。なお、本発明の別の態様としては、一般的なコンピュータを上記作動制御装置として機能させるプログラム(すなわち、上記履歴記録処理および調整処理を当該コンピュータに実行させるプログラム)を提供する態様も勿論考えられる。
より好ましい態様としては、履歴記録処理においては、電子機器が出力可能な複数の情報の各々または前記電子機器に設定可能な複数種の情報出力態様の各々に当該情報または当該情報出力態様を好んで選択すると推定される身体状態を示す情報を対応付けて格納したデータベースを参照してユーザの身体状態を制御部に推定させ、当該推定結果に則した報知を当該制御部に行わせる態様が考えられる。例えば、不特定多数の者を対象として情報或いは情報出力態様の選択傾向と身体状態との相関を統計的に求めたデータベースを上記記憶装置に予め格納しておき、このデータベースの格納内容を参照してユーザの身体状態を推定する態様が考えられる。また、ユーザにより情報の出力等を指示された日時と上記記憶装置の記憶内容とから選択される情報或いは情報出力態様(すなわち、その時点の身体状態に適していると推定される情報または情報出力態様)と実際にユーザにより出力を指示された情報(或いはユーザにより選択された情報出力態様)との乖離の大きさを所定の閾値と比較してユーザの心身の疲れ具合を推定し(例えば、乖離の大きさが上記所定の閾値を上回っている場合に、疲れた状態にあると判定するなど)、その推定結果に応じた報知(例えば、心身の疲れを労うような内容や休息を取ることをアドバイスするような内容のメッセージの出力)を行う態様も考えられる。
ここで、上記所定の閾値については、不特定多数の者を対象としたアンケートなどの統計的な手法により定めるようにすれば良い。また、上記アンケートの結果を集計したデータベース(すなわち、不特定多数の者についての上記乖離の大きさと心身の疲れ具合を示すデータ(例えば、疲れ具合を0〜5までの整数で表すデータであって、値が大きいほど疲れていることを示すデータ)とを対応付けて格納したデータベース)を上記記憶装置に格納しておき、ユーザについて実測された乖離の大きさをキーとして当該データベースを検索して得られた疲れ具合を示すデータ(複数該当する場合にはそれらの平均値)に基づいて当該ユーザの心身の疲れ具合等を推定するようにしても良い。
さらに好ましい態様としては、ユーザの個人情報である生体周期が他者に漏洩することを防止するために、ユーザ認証を行う認証部を上記作動制御装置に設け、予め定められたユーザであるとの認証結果が得られた場合に上記各処理を制御部に実行させる態様が考えられる。また、上記作動制御装置による作動制御の対象となる電子機器が複数のユーザによって共用されるものである場合には、履歴記録処理では、認証部により認証されたユーザに対応付けて、出力を指示された情報または設定を指示された情報出力態様を示すデータとその入力日時を示すデータとを前記記憶装置に記憶させ、調整処理では、認証部により認証されたユーザに対応付けて前記記憶装置に記憶されているデータを参照して周期性が現れているか否かの判定する態様が考えられる。このような態様によれば、上記複数のユーザの各々の個人情報(生体周期)の保護を図りつつ、それら複数のユーザに上記電子機器を共用させることが可能になる。
本発明の第1実施形態である電話機1Aの構成例を示す図である。 生体周期の一例である生理周期を説明するための図である。 同電話機1Aの制御部120が制御プログラム144aにしたがって実行する処理を説明するための図である。 本発明の第2実施形態である電話機1Bの構成例を示す図である。 同電話機1Bの制御部120が制御プログラム144dにしたがって実行する処理を説明するための図である。 本発明の第3実施形態である電話機1Cの構成例を示す図である。 同電話機1Cの制御部120が制御プログラム144fにしたがって実行する処理を説明するための図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。
(A:第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態である電話機1Aの構成例を示す図である。
電話機1Aは、例えばヘルプデスク業務に従事するオペレータの使用するビジネスフォンである。ヘルプデスクとは、各種電子機器やソフトウェア或いはサービスなどの利用者からの質問や苦情などを受け付ける専門窓口のことをいい、ヘルプデスク業務に従事するオペレータとは、それら質問や苦情に応対する担当者のことをいう。ヘルプデスク業務においては、オペレータが女性であるほうが、問い合せ元が老若男女の何れであるかを問わず、事態を紛糾させず円満な解決に導けることが経験的に知られている。本実施形態においても電話機1Aのユーザは女性である。
ヘルプデスク業務に従事するオペレータには、その職質上、過大な精神的負荷がかかることが知られている。本実施形態の電話機1Aは、ユーザ(すなわち、ヘルプデスクオペレータ)に対する情報出力態様(具体的には、高域と低域の強度のバランスやダイナミックレンジの広さなど通話音声の出力態様)を、生体周期(本実施形態では、女性の生理(月経)周期)にしたがって変動する当該ユーザの身体状態に適したものに調整することにより、ヘルプデスクオペレータにかかる精神的負荷を軽減することを目的としたものである。
図1に示すように、電話機1Aは、音声通話部110、制御部120、ユーザインタフェース部130、記憶部140、およびこれら各部間のデータ授受を仲介するバス150を含んでいる。音声通話部110は、ユーザの音声を収音するためのマイクロホン、通話相手の音声を出力するためのスピーカ、音声CODEC、音量調整のためのアンプ、音質調整のためのイコライザ、ダイナミックレンジ調整のためのコンプレッサ、および一般公衆回線を介して音声信号を送受信するための通信インタフェース部を含んでいる(図1では、何れも図示略)。
制御部120は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部120は記憶部140に記憶されている制御プログラム144aを実行することにより電話機1Aの制御中枢として機能する。制御部120が制御プログラム144aにしたがって実行する処理については後に明らかにする。ユーザインタフェース部130は、例えば液晶ディスプレイとその駆動回路からなる表示部と、テンキーなどの各種操作子からなる操作部とを含んでいる(図1では何れも図示略)。表示部は制御部120による制御の下で各種画像を表示する。操作部は、操作子に対するユーザの操作内容に応じたデータを制御部120に引き渡す。これによりユーザの操作内容が制御部120に伝達される。例えば、電話機1Aのユーザは、ユーザインタフェース部130の操作子を操作することで、一般的な電話機における場合と同様に音声通話部110による通話音声の出力態様を適宜調整することができる。
記憶部140は、揮発性記憶部142と不揮発性記憶部144とを含んでいる。揮発性記憶部142は、例えばRAM(Random Access Memory)である。揮発性記憶部142は、上記制御プログラム144aを実行する際のワークエリアとして制御部120によって利用される。不揮発性記憶部144は、例えばハードディスクである。不揮発性記憶部144には、本実施形態の特徴を顕著に示す処理(すなわち、音声通話部110における通話音声の出力態様をユーザの身体状態に適したものに調整する処理)を制御部120に実行させるための制御プログラム144aと情報出力態様管理テーブル144bが記憶されている。また、不揮発性記憶部144には、制御プログラム144aにしたがって作動する制御部120によって、電話機1Aのユーザの生体周期を表す生体周期データ144cの書き込みが行われる。
情報出力態様管理テーブル144bには、生体周期にしたがって変動するユーザの身体状態の各々に対応付けて、当該身体状態に適した通話音声の出力態様を示す情報出力態様設定データが予め格納されている。前述したように本実施形態では、生体周期として女性の生理周期が採用されている。生理周期とは、月経開始日を1日目として、次の月経が開始する前日までの日数をいう。この生理周期は、個人差はあるものの概ね20日〜40日であり、標準的には28日である。月経開始日から次の月経が開始する前日までの期間は、生理期、卵胞期、***期、および黄体期の4つの期間に区分けされ、これら4つの期間を通じて基礎体温が図2に示すように変動することが知られている。生理周期が28日の場合、図2に示すように、生理期は概ね5日間、卵胞期は概ね7日間、***期は概ね5日間、黄体期は概ね11日間である。生理期においては、貧血や生理痛、代謝が悪くなり免疫が低下するなどの症状が現れることが知られている。卵胞期においては、代謝が良くなり髪や肌のツヤが良くなるとともに気力も充実することが知られている。***期においては肌のツヤが最も安定するものの、人によっては***痛を伴う場合もある。黄体期においては体調が低下し、精神的にも不安定になりがちであることが知られる。
生体周期として生理周期を採用する場合には、生理期、卵胞期、***期、および黄体期の各々を示す情報に対応付けて、その時点の身体状態に適した通話音声の出力態様を示す情報出力態様設定データを情報出力態様管理テーブル144bに格納しておけば良い。例えば生理の開始前後(すなわち、生理期および黄体期)においてはその他の期間に比較して高域(高周波成分)を好ましく感じる傾向がある場合には、生理期および黄体期を示す情報には高域(高周波成分)を強調することを示す情報出力態様設定データを対応付けておくといった具合である。また、生理の開始前後においてはその他の期間に比較して音量に対する感受性が鋭敏になる傾向がある場合には、生理期および黄体期を示す情報には出力音声のダイナミックレンジを狭める(コンプレッサをかける)ことを示す情報出力態様設定データを対応付けておけば良い。この情報出力態様管理テーブル144bについては、電話機1Aの工場出荷時点で、不特定多数の女性を対象とする統計等により求めた嗜好傾向を反映するように格納内容を調整しておけば良い。また、電話機1Aのユーザに自身の好みに応じた通話音声の出力態様を示す情報出力態様設定データを登録等することで情報出力態様管理テーブル144bの格納内容をカスタマイズできるようにしても良い。生理周期の各期間においてどのような出力態様を好ましく感じるかについては個人差があると考えられるからである。
制御部120は、ユーザインタフェース部130に設けられた操作子の操作により制御プログラム144aの実行を指示されると、当該制御プログラム144aを不揮発性記憶部144から揮発性記憶部142に読み出してその実行を開始する。この制御プログラム144aにしたがって作動している制御部120は、図3に示すように、生体周期記憶処理、身体状態判定処理および情報出力態様調整処理の3種類の処理を実行する。
生体周期記憶処理は、音声通話部110による通話音声の出力態様をユーザの身体状態に適したものに調整する際の基準となる生体周期を規定する生体周期データ144cをユーザに入力させ、当該データを不揮発性記憶部144に書き込む処理である。本実施形態のように、生体周期として生理周期を採用する場合には、直近の生理(月経)開始日を示すデータを生体周期データ144cとしてユーザに入力させることが考えられる。前述したように、生理周期は個人差はあるものの概ね28日間であり、直近の開始日が入力されれば、上記4種類の期間の各々の開始および終了日時を推定することができるからである。なお、生理周期の長さが標準値(28日間)から乖離している場合には、直近の生理開始日の他に生理周期の期間を示すデータを入力させるようにしても良く、また、直近のN(Nは2以上の整数)回の生理開始日を入力させて生理期間の長さの平均値を算出し、その算出結果に基づいて次ぎ以降の生理開始日時と終了日時とを推定するようにしても良い。また、生理周期を規定する情報は直近の生理開始日に限定されるものではなく、***痛のあった日(***期の開始日と思われる日付)を用いても良い。***痛のあった日から生理期の開始日を算出することは可能だからである。また、生理開始日や***痛のあった日を入力するのではなく、基礎体温を日々入力し、基礎体温の時系列を生体周期データ144cとしても良い。オギノ式などの周知の方法により基礎体温の時系列から生理周期を割り出すことが可能だからである。
身体状態判定処理は、生体周期記憶処理によりユーザの生体周期の記憶が行われた以降の日時における当該ユーザの身体状態を当該生体周期に基づいて判定する処理である。この身体状態判定処理においては、制御部120は、当該処理の実行時点の日時(以下、現在日時)を示す現在日時データを取得し、この現在日時データの示す日時と生体周期データ144cの示す生体周期とから、その時点におけるユーザの身体状態を判定する。ここで、身体状態判定処理(および当該処理に後続する情報出力態様調整処理)の実行タイミングの具体例としては種々の態様が考えられる。例えば、生体周期記憶処理によりユーザの生体周期の記憶が行われた以降、日ごとに定刻(例えばオペレータ業務の開始時刻)に実行する態様や、ユーザにより通話開始を指示される毎に実行する態様が考えられる。また、現在日時データの具体的な取得態様としては、電話機1Aにリアルタイムクロックを設け当該リアルタイムクロックから現在日時データを取得する態様や、電話機1AにGPS受信機や標準電波受信機を設け、GPS衛星から送信される時刻情報や標準電波から現在日時を特定する態様であっても良い。また、電話機1AがLAN(Local Area Network)やインターネットなどの通信ネットワークに接続される機器である場合には、NTP(Network Time Protocol)に準拠した通信をNTPサーバと行って現在日時データを取得する態様も考えられる。
例えば、生体周期として標準的な生理周期(28日間)が採用されており、生体周期データ144cとして直近の生理開始日を示すデータが用いられている場合には、制御部120は、以下に示す要領でユーザの身体状態を判定する。すなわち、現在日時データの示す日時と生体周期データ144cの示す日時との差Dが0から4(または、0から4に28N(Nは0以上の自然数)を加算した値)である場合には、ユーザの身体状態は生理期であると判定する。同様に、制御部120は、上記差Dが5から11(または、5から11に28Nを加算した値)である場合には卵胞期であると判定し、上記差Dが12から16(または、12から16に28Nを加算した値)である場合には***期であると判定し、上記差Dが17から27(または、17から27に28Nを加算した値)である場合には黄体期であると判定する。
情報出力態様調整処理は、身体状態判定処理にて判定された身体状態に適した通話音声の出力態様を情報出力態様管理テーブル144bの格納内容を参照して特定し、当該情報出力態様による情報(通話音声)の出力が行われるように当該電話機1A(より正確には、音声通話部110)の作動制御を行う処理である。この情報出力態様調整処理では、制御部120は、身体状態判定処理にて判定された身体状態を示すデータに対応付けて情報出力態様管理テーブル144bに格納されている情報出力態様設定データを読み出し、音声通話部110の出力する通話音声における各周波数成分の強度(或いはダイナミックレンジの広さ)が当該情報出力態様設定データの示すものとなるように音声通話部110におけるイコライザの設定(或いはコンプレッサの設定)を行う。
このように本実施形態の電話機1Aによれば、ユーザの生体周期を加味してその時々の身体状態に応じて出力態様の調整を行いつつ、通話音声の出力が行われる。ユーザは自らの身体状態に適した出力態様で出力される通話音声を聴くことができ、通話音声の聴き心地が向上する。このため、本実施形態によれば、電話機1Aのユーザのリラックス感の向上や心の活性化などの心理効果、心拍の安定化や筋肉の緊張緩和などの生理効果が期待され、当該ユーザの心身にかかる負荷を軽減することができる。また、本実施形態では、ユーザの身体状態の判定に生体センサ(体温、血圧、心拍数、脳波或いは体動などの生体情報を収集するためのセンサ)を用いていないため、生体センサを用いて身体状態を判定する場合に比較して電話機1Aの製造コストを抑えることができるといった効果もある。
(B:第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態の電話機1Bの構成例を示す図である。
本実施形態の電話機1Bも前述した電話機1Aと同様にヘルプデスク業務に従事するオペレータの使用するビジネスフォンであり、当該オペレータ(すなわち、電話機1Bのユーザ)は上記第1実施形態と同様に女性である。そして、当該ユーザに向けて出力する通話音声の出力態様を生体周期にしたがって変動する当該ユーザの身体状態に適したものに調整することにより、当該ユーザにかかる精神的負荷を軽減することを目的としている点は前述した第1実施形態と同様である。
図4では、図1と同一の構成要素には同一の符号が付されている。図4と図1とを対比すれば明らかなように、電話機1Bは電話機1Aと同一のハードウェア構成を有するが、ソフトウェア構成が電話機1Aと異なる。すなわち、電話機1Bでは、制御プログラム144aに換えて制御プログラム144dが不揮発性記憶部144に格納されている点と、情報出力態様管理テーブル144bに換えて履歴テーブル144eが不揮発性記憶部144に格納されている点と、不揮発性記憶部144に生体周期データ144cが格納されていない点が電話機1Aと異なる。以下、第1実施形態との相違点である制御プログラム144dおよび履歴テーブル144eを中心に説明する。
図5は、電話機1Bの制御部120が制御プログラム144dにしたがって実行する処理を説明するための図である。図5に示すように、制御プログラム144dは設定履歴記録処理と情報出力態様調整処理の2種類の処理を制御部120に実行させるプログラムである。
図5の設定履歴記録処理は、音声通話部110に対する通話音声の出力態様の設定指示(以下、情報出力態様設定指示)をユーザインタフェース部130を介して受け取ったことを契機として実行される処理である。この設定履歴記録処理では、制御部120は、情報出力態様設定指示の示す情報出力態様で情報(本実施形態では通話音声)の出力が行われるように音声通話部110の作動制御を行うとともに、当該情報出力態様設定指示の示す通話音声の出力態様とその入力日時を示す日時データとを対応付けて履歴テーブル144eに書き込む。つまり、図5の設定履歴記録処理では、ヘルプデスク業務に従事するユーザにより日々設定される通話音声の出力態様の時系列が記録され、履歴テーブル144eは当該時系列を表すデータを記録するためのテーブルである。
図5の情報出力態様調整処理も、日ごとに定刻に実行される処理である。本実施形態の情報出力態様調整処理では、制御部120は、ユーザにより設定された通話音声の出力態様の時系列に周期性が現れているか否かを履歴テーブル144eの格納内容を参照して判定し、周期性が現れていると判定された場合には、以後、その周期にしたがって通話音声の出力態様の変更が為されるように音声通話部110の作動制御を行う。ユーザにより設定された通話音声の出力態様の時系列に周期性が現れているか否かの判定については、例えば相互相関係数を算出するなどの周知のアルゴリズムを用いるようにすれば良い。なお、日ごとに定刻に情報出力態様調整処理を実行する場合には、周期性が現れているとの判定結果が初めて得られたときにその旨の報知(周期性発見済みランプの点灯やメッセージ出力)を行い、以降、通話音声の出力態様を設定する必要がないことをユーザに通知するようにしても良い。また、日ごとに定刻に当該情報出力態様調整処理を実行する場合には、履歴テーブル144eの格納内容に基づいて周期性の有無に関する尤度を算出し、当該尤度が所定の閾値未満である場合にはユーザに通話音声の出力態様の設定を促す処理を制御部120に実行させるとともに、尤度が高まるにつれて通話音声の出力態様の設定を促す処理の実行頻度を引き下げるようにしても良い。さらに、ユーザの指示に応じて履歴テーブル144eの格納内容をリセットし(すなわち、履歴テーブル144eに格納されたデータを削除し)、通話音声の出力態様の時系列の記憶および周期性の有無の判定をやり直せるようにしても良く、また、周期性有りと判定されてから所定期間(例えば3ヶ月など)に亘って電話機1Bが使用されなかった場合には、自動的に上記リセットを行うようにしても良い。このような態様によれば、個人情報を容易に保護することができるといった効果がある。
本実施形態の電話機1Bによっても前述した第1実施形態の電話機1Aと同様に、ヘルプデスク業務に従事するユーザの心身にかかる負荷を軽減することができる。その理由は以下の通りである。人の五感の感受性が生体周期の中で多少変化することは前述した通りである。ユーザが通話音声の出力態様の調整を行う際には、無意識のうちにその時点の身体状態に適する態様(心地よく感じる態様)を選択していると考えられる。つまり、ユーザがヘルプデスク業務を遂行する過程で設定した通話音声の出力態様の時系列には、ユーザの生体周期(上記ユーザが女性であれば、生理周期など)が反映されていると考えられる。したがって、履歴テーブル144eに蓄積されデータの示す通話音声の出力態様の時系列に現れている周期にしたがって通話音声の出力態様を調整するようにすれば、その時々の身体状態に応じた出力態様で通話音声の出力が行われることになり、ユーザは自らの身体状態に適した出力態様で通話音声を聴くことができる。
また、本実施形態によれば、前述した第1実施形態に比較して、ユーザに自らの生体周期を示すデータ(前述したように生体周期が生理周期である場合には、生理の開始日時を示すデータなど)の入力を行わせる必要はなく、予め情報出力態様管理テーブル144bを不揮発性記憶部144に格納しておく必要もないといった利点もある。
(C:第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態の電話機1Cの構成例を示す図である。本実施形態の電話機1Cも前述した電話機1Aや電話機1Bと同様にヘルプデスク業務に従事するオペレータの使用するビジネスフォンであり、電話機1Cのユーザも女性である。図6では、図4と同一の構成要素には同一の符号が付されている。図6と図4とを対比すれば明らかなように、電話機1Cのハードウェア構成は電話機1Bのハードウェア構成と同一であるが、制御プログラム144dに換えて制御プログラム144fが不揮発性記憶部144に格納されている点が電話機1Bと異なる。以下、第2実施形態との相違点である制御プログラム144fを中心に説明する。
図7は、電話機1Cの制御部120が制御プログラム144fにしたがって実行する処理を説明するための図である。制御プログラム144fは、前述した設定履歴記録処理および情報出力態様調整処理を制御部120に実行させるプログラムであるが、本実施形態の設定履歴記録処理では、さらに、ユーザによる通話音声の出力態様の設定内容から当該ユーザの身体状態を推定し、その推定結果に則した報知(例えば、ユーザが疲れた状態にあると推定される場合には、心身の疲れを労うような内容や休息を取ることをアドバイスするような内容のメッセージを表示部に表示させる等)を行う点が上記第2実施形態と異なる。なお、本実施形態においても前述した第2実施形態と同様に、周期性が現れているとの判定結果が初めて得られたときにその旨の報知を行う処理や、ユーザの指示に応じて履歴テーブル144eをリセットする処理、および電話機1Cが所定期間に亘って未使用であった場合に履歴テーブル144eを自動的にリセットする処理を電話機1Cの制御部120に実行させるようにしても良いことは勿論である。
本実施形態の設定履歴記録処理では、制御部120は、電話機1Cにおいて設定可能な複数種類の情報出力態様(通話音声の出力態様)の各々に当該情報出力態様を好んで選択すると推定される身体状態を示す情報を対応付けて格納した統計データベースを参照し、電話機1Cに対して情報出力態様設定指示を与えたユーザの身体状態を推定する。例えば、不特定多数の女性を対象として情報出力態様の選択傾向と身体状態との相関を統計的に求めて作成した統計データベースを予め不揮発性記憶部144に格納しておき、この統計データベースの格納内容を参照してユーザの身体状態を推定するのである。なお、このような統計データベースを不揮発性記憶部144に予め格納しておくのではなく、インターネットなどの電気通信回線経由で当該統計データベースにアクセスできるようにしておいても良い。要は統計データベースの格納内容を制御部120が参照できる態様であれば統計データベースの所在場所は問わない。
本実施形態によれば、前述した第1および第2実施形態と同様に、ヘルプデスク業務に従事するユーザの心身にかかる負荷を軽減することができることに加えて、ユーザの心身の疲れ具合等の推定結果に応じた報知が行われるため、心労により心身に不具合が生じることを未然に防ぐことが可能になる。
(D:その他の実施形態)
以上本発明の一実施形態について説明したが、これら実施形態に以下に述べる変形を加えても勿論良い。
(1)上記各実施形態では、電話機における通話音声の出力態様(音量や音質)の調整に本発明を適用したが、通話相手へ送信する音声の音量や音質の調整に本発明を適用することも可能である。ユーザが発する音声の音量や音質についてもユーザの身体状態に応じて変化することが考えられるが、本発明を適用することによってこのような変化を和らげ、通話相手に無用な誤解を生じさせないようにすることが可能になる。
(2)上記各実施形態では、本発明の実施形態である電話機のユーザが女性である場合について説明したが、これは通話音声の出力態様の調整の際の基準となる生体周期として生理周期が採用されていたからである。しかし、通話音声の出力態様の調整の際の基準となる生体周期は生理周期に限定されるものではなく、睡眠周期や所謂バイオリズムを採用しても良い。例えば生体周期として睡眠周期を採用する場合には、生体周期データとして日々の平均的な就寝時刻および起床時刻を示すデータをユーザに入力させるようにすれば良い。また、所謂バイオリズムを生体周期として採用する場合には、ユーザの誕生日を示すデータを生体周期データとして入力させるようにすれば良い。このように生体周期として睡眠周期やバイオリズムを採用する場合には、ユーザが女性に限定されないことは言うまでもない。
(3)上記各実施形態では、ヘルプデスク業務に従事するオペレータの使用するビジネスフォンの作動制御への本発明の適用例を説明した。しかし、本発明の適用対象は、このようなビジネスフォンの作動制御に限定されるものではない。所謂スマートフォンなどの携帯電話機や、携帯型(或いは据え置き型)のゲーム機、オーディオプレイヤなどの楽音再生装置や電子楽器、テレビ受像器やDVDプレイヤなどの映像再生装置、カーナビゲーション装置、目覚まし時計の作動制御に本発明を適用しても良い。
例えば楽曲再生装置やオーディオプレイヤアプリを実行するスマートフォンや電子楽器に本発明を適用する場合には、楽音再生の際の音量や音質等の楽音の出力態様を生体周期にしたがって変動するユーザの身体状態に応じて調整することが考えられる。また、楽曲再生装置やオーディオプレイヤアプリを実行するスマートフォンや電子楽器に本発明を適用する場合には、予め定められた複数の楽曲のうちの何れかを自動的に選択して再生する際の楽曲選択に本発明を適用しても良い。すなわち、ユーザの生体周期を加味してその時々の身体状態に適した楽曲を選択するようにするのである。同様に、目覚まし時計の作動制御に本発明を適用する場合には、目覚まし時計に放音させるアラーム音の種類や音質を生体周期にしたがって変動するユーザの身体状態に応じて調整することが考えられる。また、本発明をカーナビゲーション装置に適用する場合には、道順を案内するナビゲーション音声(すなわち、自動車運転のための補助情報)として声質が異なる複数のものを用意しておき、生体周期にしたがって変動するユーザの身体状態に応じた声質のナビゲーション音声を選択するようにすれば良い。
スマートフォンや映像再生装置、カーナビゲーション装置、或いはゲーム機や電子楽器(鍵盤部が光ったりあるいは操作パネルに液晶ディスプレイなどの表示部を有する電子楽器)などの視覚に働きかける情報を出力する電子機器の作動制御に本発明を適用する場合には、表示画像の明度や色合い(RGB)などをユーザの身体状態に応じて調整する態様が考えられる。また、ゲーム機等を利用した学習支援(資格取得のための学習の支援)などのCAIにおける教材(すなわち、学習補助情報)の選択(予め用意された複数の教材のうちから身体状態に応じて最も学習効果が高い教材を選択するなど)に本発明を適用することも考えられる。また、キーボードなどの鍵盤楽器における押鍵時のタッチ感の調整に本発明を適用しても良く、ゲームの進行に合わせてコントローラが振動するゲーム機における振動制御に本発明を適用するなど、触覚に働きかける情報を出力する電子機器の作動制御(すなわち、触覚に働きかける情報の出力態様の調整)に本発明を適用することも勿論可能である。なお、スマートフォンや映像再生装置、カーナビゲーション装置或いはゲーム機など、人の五感のうちの複数のもの(例えば、視覚と聴覚など)の各々に働きかける情報を同期させて出力する電子機器については、それら情報の種類毎に出力態様等の制御を別個に行うようにしても良い。このようなことを情報の種類毎に情報出力態様管理テーブル144b(或いは履歴テーブル144e)を設け、情報の種類毎に情報出力態様調整処理を行うようにすれば良い。
また、味覚や嗅覚に働きかける情報を出力する電子機器の作動制御への本発明の適用態様としては、ユーザの生体周期を加味してその時々の身体状態に適した献立や飲み物或いは香り(アロマ)のレシピを提示するアプリを実行するスマートフォンへの適用が考えられる。さらに、出発地から目的地までの移動経路(或いは移動手段)を検索して提示するアプリを実行するスマートフォンに本発明を適用し、生体周期にしたがって変動するユーザの身体状態に応じてその時点の身体状態に適した移動経路(或いは移動手段)が提示されるようにすることも可能である。出発地から目的地までの移動経路(或いは移動手段)が異なれば、移動中のユーザの五感の各々に働きかける情報の重みは自ずから異なるものとなる。例えば、出発地から目的地までの移動手段が自家用車である場合には、ユーザは周囲の安全に配慮しつつ運転する必要があるため、視覚や聴覚に働きかける情報の重みが高くなる一方、電車やバスなどの公共交通機関を利用する場合には、他者の身体との接触や車両の振動が気になるなど触覚に働きかける情報の重みが高くなる、といった具合である。したがって、視覚や聴覚の感受性が低くなっている身体状態では安全確保のために公共交通機関を移動経路(移動手段)としてユーザに提示し、触覚の感受性が鋭敏になっている身体状態では無用な不快感をユーザに抱かせないようにするために、自家用車を上記移動手段として提示することが考えられる。
以上説明したように、人の五感に働きかける情報を出力する電子機器であれば、その作動制御に本発明を適用することによって、生体周期にしたがって変動するユーザの身体状態に適した調整を行いつつ情報を出力させることができるようになる。
(4)上記各実施形態では、人の聴覚に働きかける情報の出力態様に調整例として高域と低域の強度のバランスの調整およびダイナミックレンジの広さの調整を説明したが、その他にもイコライザ設定やリバーブ、パン、音の広がり感、各パートの音量バランス、定位バランス、テンポ、音量の絶対値や変化幅、調性(Key)を調整する態様やそれらのプリセット選択による調整が考えられる。
(5)上記各実施形態では、本実施形態の特徴を顕著に示す処理を実現するための構成要素(第1実施形態であれば、制御プログラム144aや情報出力態様管理テーブル144bが予め格納され、生体周期データ144cの書き込みが行われる記憶部140、制御部120、およびユーザインタフェース部130)がユーザの使用する電話機に予め組み込まれていた。しかし、電話機のように人の五感に働きかける情報を出力する電子機器の作動制御を行うための作動制御装置を、制御部120、ユーザインタフェース部130および記憶部140を組み合わせて構成し、当該作動制御装置を一般的な電話機の音声通話部に接続して上記各実施形態の電話機を実現しても良い。
また、携帯型(或いは据え置き型)のゲーム機、オーディオプレイヤなどの楽音再生装置や電子楽器、テレビ受像器やDVDプレイヤなどの映像再生装置、カーナビゲーション装置、目覚まし時計などの電子機器の作動制御に本発明を適用する場合には、これらの電子機器内に本発明の仕組みを実装しても良いし、これら作動制御の対象となる電子機器(以下、制御対象電子機器)とは別個の電子機器(例えば、携帯電話機やスマートフォン、ノート型パーソナルコンピュータなど:以下、作動制御側電子機器)に本発明の仕組みを実装し、赤外線リモコン機能や無線リモコン機能、Bluetooth(登録商標)や無線LANなどのネットワーク通信機能を利用した遠隔操作により(すなわち、作動制御側電子機器を制御対象電子機器のリモコンとして使用して)、制御対象電子機器に出力させる情報の選択または情報出力態様の設定を行っても良い。この場合、遠隔操作により選択された情報または遠隔操作により設定された情報出力態様を制御対象電子機器から作動制御側電子機器へフィードバックしても良いが、その場合は、赤外線リモコン機能や無線リモコン機能、Bluetooth(登録商標)や無線LANなどのネットワーク通信機能を利用して当該フィードバックを行えば良いことは言うまでもない。
また、上記第1実施形態では、電話機1Aの不揮発性記憶部144に制御プログラム144aおよび情報出力態様管理テーブル144bが予め格納されており、また、生体周期データ144cも不揮発性記憶部144に格納された。しかし、インターネットなどの電気通信回線を介して電話機1Aの制御部120がアクセス可能な記憶装置に不揮発性記憶部144の役割を担わせても良い。第2および第3実施形態についても同様に、電話機1B(或いは電話機1C)の不揮発性記憶部144の役割を、インターネットなどの電気通信回線を介して電話機1B(或いは電話機1C)の制御部120がアクセス可能な記憶装置に担わせても良い。このような態様によれば、所謂クラウドコンピューティング対応の作動制御装置を提供することが可能になる。
(6)上記実施形態では、本発明の特徴を顕著に示す処理を制御部120に実行させる制御プログラムが不揮発性記憶部144に予め記憶されていた。しかし、当該プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体(例えばメモリーカードや、CD−ROMなど)に書き込んで配布しても良く、また、インターネットなどの電気通信回線経由のダウンロードにより配布しても良い。このようにして配布される制御プログラムにしたがって一般的なコンピュータを作動させることで、当該コンピュータを上記作動制御装置として機能させることが可能になるからである。
(7)上記作動制御装置(或いは当該作動制御装置により作動制御される電子機器)にユーザの認証を行う認証部を設け、予め定められたユーザであるとの認証結果が得られた場合に上記各実施形態の処理を実行させるようにしても良い。上記第1実施形態の生体周期記憶処理により記憶される生体周期データ144cや第2或いは第3実施形態の履歴テーブル144eの格納内容から判別される生体周期等の個人情報の保護を図るためである。なお、ユーザ認証の具体的な方法としては、ユーザIDおよびパスワードによる方法、音声や指紋、虹彩などの生体情報を利用する方法、或いはこれらの併用(ユーザIDおよびパスワードと生体情報の併用や複数種の生体情報の併用など)が考えられる。また、ユーザ認証の実行タイミングとしては、ユーザが上記作動制御装置(或いは当該作動制御装置により作動制御される電子機器)の操作を行う毎に当該ユーザの認証を行う態様も考えられるが、ユーザ認証が頻発することの煩雑さを避け、ユーザの使い勝手を向上させるために、一度認証に成功したら一定時間(例えば、3時間など)或いは一定の時刻まで(夕方19時までとか、翌日の午前0時まで(すなわち、日付が変る時刻まで))再認証を不要としても良い。
また、ヘルプデスク業務においては複数人のオペレータが交代で業務に従事することが一般的であるから、例えば前述した第1実施形態においては、電話機1Aを使用してヘルプデスク業務に従事する複数人のオペレータの各々に生体周期データ144cを入力させるとともに、電話機1Aに上記認証部を設けてオペレータが交代する毎にユーザ認証を行い、その認証結果に応じた生体周期データ144cを用いて身体状態判定処理および情報出力態様調整処理を行うようにしても良い。このような態様によれば、各オペレータの個人情報を保護しつつ、1台の電話機1Aを複数人のオペレータが交代で利用して効率的にヘルプデスク業務を行うことが可能になる。第2実施形態(或いは第3実施形態)の電話機1B(或いは電話機1C)についての同様に、複数のオペレータが交代で使用する場合には、履歴テーブル144eをオペレータ毎に設けるとともに、オペレータが交代する毎にユーザ認証を行ってその認証結果に応じた履歴テーブル144eを用いて設定履歴記録処理および情報出力態様調整処理を行うようにすれば良い。なお、オペレータの配置転換等に備えて、ユーザの指示に応じて、或いは予め定められたユーザであるとの認証結果が得られなかった場合に、新規ユーザ登録(新たなユーザ認証情報の登録など)を行うようにしても良い。このような態様によれば、新たなオペレータが手間をかけずに迅速に上記各電話機の使用を開始することが可能になる。
1A,1B,1C…電話機、110…音声通話部、120…制御部、130…ユーザインタフェース部、140…記憶部、142…揮発性記憶部、144…不揮発性記憶部、144a,144d,144f…制御プログラム、144b…情報出力態様管理テーブル、144c…生体周期データ、144e…履歴テーブル、150…バス。

Claims (5)

  1. ユーザインタフェース部と、制御部と、を有し、
    前記制御部は、
    電子機器が出力可能な複数の情報のうちの何れかの出力を指示する出力指示または前記電子機器に対して設定可能な複数種の情報出力態様のうちの何れかの設定を指示する情報出力態様設定指示を前記ユーザインタフェース部を介して受け取ったことを契機として、当該出力指示または当該情報出力態様設定指示にしたがって電子機器の作動制御を行うとともに、当該出力指示により出力を指示された情報または当該情報出力態様設定指示により設定を指示された情報出力態様を示すデータとその入力日時を示すデータとを対応付けて記憶装置に記憶させる履歴記録処理と、
    前記ユーザインタフェース部を介して出力を指示された情報の時系列または設定を指示された情報出力態様の時系列に周期性が現れているか否かを前記記憶装置の格納内容を参照して判定し、周期性が現れていると判定された場合には、以後、前記複数の情報の各々の出力または前記複数種の情報出力態様の各々の設定がその周期にしたがって為されるように前記電子機器の作動制御を行う調整処理と、を実行する
    ことを特徴とする作動制御装置。
  2. 前記制御部は、前記履歴記録処理においては、前記電子機器が出力可能な複数の情報の各々または前記電子機器に設定可能な複数種の情報出力態様の各々に当該情報または当該情報出力態様を好んで選択すると推定される身体状態を示す情報を対応付けて格納したデータベースを参照してユーザの身体状態を推定し、当該推定結果に則した報知を行うことを特徴とする請求項1に記載の作動制御装置。
  3. ユーザ認証を行う認証部を有し、
    前記制御部は、前記履歴記録処理では、前記認証部により認証されたユーザに対応付けて、前記出力指示により出力を指示された情報または前記情報出力態様設定指示により設定を指示された情報出力態様を示すデータとその入力日時を示すデータとを前記記憶装置に記憶させ、前記調整処理では、前記認証部により認証されたユーザに対応付けて前記記憶装置に記憶されているデータを参照して周期性が現れているか否かの判定を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の作動制御装置。
  4. ユーザインタフェース部と、制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    電子機器のユーザについての生体周期を示すデータを前記ユーザインタフェース部を介して受け取り、当該生体周期を記憶する生体周期記憶処理と、
    前記生体周期記憶処理により生体周期の記憶が行われた以降の日時におけるユーザの身体状態を当該生体周期に基づいて判定する身体状態判定処理と、
    生体周期にしたがって変動する身体状態の各々に対応付けて当該身体状態に適した情報または当該身体状態に適した情報出力態様を示すデータを格納したテーブルの格納内容を参照して、自装置のユーザについて前記身体状態判定処理により判定された身体状態に適した情報または当該身体状態に適した情報出力態様を特定し、当該情報の出力または当該情報出力態様による情報の出力が行われるように電子機器の作動制御を行う調整処理と、を実行する
    ことを特徴とする作動制御装置。
  5. ユーザ認証を行う認証部を有し、
    前記制御部は、前記生体周期記憶処理では、前記認証部により認証されたユーザ毎に生体周期を示すデータを記憶し、前記身体状態判定処理では、前記認証部により認証されたユーザについての生体周期を示すデータを用いて身体状態の判定を行うことを特徴とする請求項4に記載の作動制御装置。
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