JP2013252795A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用空調装置の空調性能の確保と不必要なエネルギ消費の抑制との両立を図る。
【解決手段】停止時除霜実行手段が、車両の停止時には、プレ空調スタートスイッチ60a、70aによってプレ空調運転の実行が要求されている場合に除霜運転を実行する。これにより、プレ空調運転の実行が要求されて近い将来に乗員が車両に乗車する予定がある場合には、除霜運転を実行して車両用空調装置の空調性能を確保できるとともに、近い将来に乗員が車両に乗車する予定がない場合には、除霜運転が実行されてしまうことを抑制して、車両用空調装置における不必要なエネルギ消費を抑制できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、冷凍サイクルにて蒸発器として機能する熱交換器に着霜が生じた際に、これを除霜する除霜運転を実行可能に構成された車両用空調装置に関する。
従来、特許文献1に、電気自動車に適用された車両用空調装置が開示されている。この特許文献1の車両用空調装置は、外部電源(商用電源)から供給される電力をバッテリ(蓄電手段)へ充電している時にも、乗員が車室内に乗り込む前に車室内の空調を行うプレ空調運転や、冷凍サイクルにて蒸発器として機能する室外熱交換器に着霜が生じた際に、これを除霜する除霜運転を実行可能に構成されている。
特開平7−212902号公報
ところが、特許文献1に開示された車両用空調装置の制御フローによれば、乗員が近い将来(例えば、翌日等)に当該車両に乗車する予定がない場合であっても、すなわち、近い将来に車両用空調装置を作動させる予定がない場合であっても、外部電源からバッテリへ充電している時に除霜運転を実行してしまうことがある。このような場合に実行される除霜運転は、車両用空調装置の性能を確保するために何ら寄与するものではないので、外部電源から供給される電気エネルギを不必要に消費してしまう原因となる。
上記点に鑑み、本発明は、車両用空調装置における不必要なエネルギ消費を抑制することを目的とする。
また、本発明は、車両用空調装置の空調性能の確保と不必要なエネルギ消費の抑制との両立を図ることを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために案出されたもので、請求項1に記載の発明では、車室内へ送風される送風空気の温度を調整する蒸気圧縮式の冷凍サイクル(10)を備え、冷凍サイクル(10)にて冷媒と外気と熱交換させる室外熱交換器(16)に着霜が生じた際に室外熱交換器(16)を除霜する除霜運転、並びに、乗員が車室内に乗り込む前に車室内の空調を開始するプレ空調運転を実行可能に構成された車両用空調装置であって、
乗員の操作によってプレ空調運転の実行を要求するプレ空調要求手段(60a、70a)と、車両の停止時であって、かつ、プレ空調要求手段(60a、70a)によってプレ空調運転の実行が要求されているときに、除霜運転を実行する停止時除霜実行手段(S137)とを備えることを特徴としている。
これによれば、停止時除霜実行手段(S137)を備えているので、車両の停止時には、プレ空調要求手段(60a、70a)によってプレ空調運転の実行が要求されている場合に除霜運転を実行することになる。
ここで、プレ空調運転の実行が要求されていることは、近い将来に乗員が車両に乗車する予定があることを意味する。従って、近い将来に乗員が車両に乗車する予定がある場合には、必要に応じて除霜運転を実行することで、着霜による室外熱交換器(16)の熱交換性能の低下を抑制して車両用空調装置の空調性能を確保できる。一方、近い将来に乗員が車両に乗車する予定がない場合には、除霜運転が実行されてしまうことを抑制して、車両用空調装置における不必要なエネルギ消費を抑制することができる。
より具体的には、請求項1に記載の発明の車両用空調装置を、外部電源から供給される電力を蓄える蓄電手段(V)および車両走行用の駆動力を出力する電動モータを有する電気自動車に適用し、停止時除霜実行手段(S137)が、車両の停止時で、かつ、プレ空調要求手段(60a、70a)によってプレ空調運転の実行が要求されているときであって、さらに、蓄電手段(V)の充電が完了しているときに除霜運転を実行するようにすればよい。
これにより、外部電源を不必要に消費してしまうことを抑制できるとともに、蓄電手段(V)の充電が完了しているときにプレ空調運転を実行するので、除霜運転を実行することによって外部電源から蓄電手段(V)への充電が妨げられてしまうことも抑制できる。
なお、この欄および特許請求の範囲に記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
一実施形態の車両用空調装置の全体構成図である。 一実施形態の車両用空調装置の電気制御部を示すブロック図である。 一実施形態の車両用空調装置の制御処理を示すフローチャートである。 一実施形態の車両用空調装置の制御処理のうち、除霜モードの運転を行うためのフローチャートである。
以下、図面を用いて、本発明の一実施形態を説明する。本実施形態の車両用空調装置1は、車両走行用の駆動力を走行用電動モータから得る電気自動車に適用されている。この電気自動車では、車両停止時に外部電源(商用電源)から供給される電力を蓄電手段であるバッテリVに充電し、車両走行時にバッテリVに蓄えられた電力を走行用電動モータへ供給して走行する。
さらに、この電気自動車では、バッテリVに蓄えられた電力あるいは外部電力から供給される電力を、後述する空調制御装置50を介して車両用空調装置1の各種電動式の構成機器へ供給することによって車両用空調装置1を作動させている。従って、車両停止時に外部電源が車両(具体的には、バッテリV)に接続されている場合であっても、乗員が車室内へ乗り込む前に車室内の空調を行うプレ空調運転を実行することができる。
次に、図1、図2を用いて車両用空調装置1の詳細構成を説明する。本実施形態の車両用空調装置1は、車室内へ送風される送風空気の温度を調整する温度調整手段としての蒸気圧縮式の冷凍サイクル10、冷凍サイクル10によって温度調整された送風空気を車室内へ吹き出すための室内空調ユニット30、および車両用空調装置1の各種電動式の構成機器の作動を制御する空調制御装置50等を備えている。
まず、冷凍サイクル10は、送風空気を冷却して車室内を冷房する冷房モードの冷媒回路、送風空気を加熱して車室内を暖房する暖房モードの冷媒回路、さらに、暖房モード時に冷凍サイクル10にて冷媒を蒸発させる蒸発器として機能する室外熱交換器16に着霜が生じた際に、これを除霜する除霜モード(除霜運転)の冷媒回路を切替可能に構成されている。
なお、図1では、冷房モードにおける冷媒の流れを破線矢印で示し、暖房モードにおける冷媒の流れを実線矢印で示し、さらに、除霜モードにおける冷媒の流れを二重線矢印で示している。
冷凍サイクル10は、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機11、送風空気を加熱あるいは冷却する室内熱交換器としての室内凝縮器13および室内蒸発器18、冷媒を減圧膨張させる減圧手段としての暖房用固定絞り14および冷房用固定絞り17、並びに、冷媒回路切替手段としての開閉弁15aおよび三方弁20等を備えている。
また、この冷凍サイクル10では、冷媒としてHFC系冷媒(具体的には、R134a)を採用しており、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない蒸気圧縮式の亜臨界冷凍サイクルを構成している。もちろん、HFO系冷媒(例えば、R1234yf)等を採用してもよい。さらに、冷媒には圧縮機11を潤滑するための冷凍機油が混入されており、冷凍機油の一部は冷媒とともにサイクルを循環している。
圧縮機11は、車室外となる車両ボンネット内に配置され、冷凍サイクル10において冷媒を吸入し、圧縮して吐出するもので、吐出容量が固定された固定容量型圧縮機構11aを電動モータ11bにて駆動する電動圧縮機として構成されている。固定容量型圧縮機構11aとしては、具体的に、スクロール型圧縮機構、ベーン型圧縮機構等の各種圧縮機構を採用できる。
電動モータ11bは、インバータ61から出力される交流電圧によって、その作動(回転数)が制御される交流モータである。また、インバータ61は、空調制御装置50から出力される制御信号に応じた周波数の交流電圧を出力する。そして、この周波数(回転数)制御によって、圧縮機11の冷媒吐出能力が変更される。従って、電動モータ11bは、圧縮機11の吐出能力変更手段を構成している。
圧縮機11の吐出口側には、室内凝縮器13の冷媒入口側が接続されている。室内凝縮器13は、室内空調ユニット30において車室内へ送風される送風空気の空気通路を形成するケーシング31内に配置されて、その内部を流通する冷媒と送風空気とを熱交換させることで送風空気を加熱する加熱用熱交換器である。
室内凝縮器13の冷媒出口側には、暖房モード時に冷媒を減圧させる暖房用固定絞り14を介して室外熱交換器16の冷媒入口側が接続されている。この暖房用固定絞り14としては、オリフィス、キャピラリチューブ等を採用できる。もちろん、暖房モード時に冷媒を減圧させる機能を発揮できれば、固定絞りに限定されることなく全開機能付き電気式膨張弁等の可変絞り機構を採用してもよい。
さらに、本実施形態では、室内凝縮器13から流出した冷媒を、暖房用固定絞り14を迂回させて室外熱交換器16の冷媒入口側へ導くバイパス通路15が設けられている。このバイパス通路15には、バイパス通路15を開閉する開閉弁15aが配置されている。
開閉弁15aは、冷房モードにおける冷媒回路、暖房モードにおける冷媒回路、および除霜モードにおける冷媒回路を切り替える冷媒回路切替手段を構成するもので、空調制御装置50から出力される制御信号によって、その作動が制御される電磁弁である。具体的には、本実施形態の開閉弁15aは、冷房モード時および除霜モード時に開き、暖房モード時に閉じる。
なお、開閉弁15aが開いた状態で冷媒がバイパス通路15を通過する際に生じる圧力損失は、開閉弁15aが閉じた状態で冷媒が暖房用固定絞り14を通過する際に生じる圧力損失に対して極めて小さい。従って、開閉弁15aが開いた状態では、室外熱交換器16から流出した冷媒のほぼ全流量がバイパス通路15を介して室外熱交換器16側へ流れる。
室外熱交換器16は、車両ボンネット内に配置されて、内部を流通する冷媒と送風ファン16aから送風された車室外空気(外気)とを熱交換させるものである。送風ファン16aは、空調制御装置50から出力される制御電圧によって回転数(送風能力)が制御される電動式送風機である。
室外熱交換器16の冷媒出口側には、三方弁20が接続されている。この三方弁20は、開閉弁15aとともに上述した各運転モードにおける冷媒回路を切り替える冷媒回路切替手段を構成しており、空調制御装置50から出力される制御信号によって、その作動が制御される電気式の三方弁である。
具体的には、三方弁20は、冷房モード時には図1の破線矢印で示すように室外熱交換器16の冷媒出口側と冷房用固定絞り17とを接続する冷媒回路に切り替え、暖房モード時および除霜モード時には図1の実線矢印あるいは二重線矢印で示すように室外熱交換器16の冷媒出口側とアキュムレータ19の入口側とを接続する冷媒回路に切り替える。
冷房用固定絞り17の基本的構成は暖房用固定絞り14と同様である。室内蒸発器18は、室内空調ユニット30のケーシング31内のうち、室内凝縮器13の送風空気流れ上流側に配置されて、その内部を流通する冷媒と送風空気とを熱交換させて送風空気を冷却する冷却用熱交換器である。
室内蒸発器18の冷媒出口側には、アキュムレータ19の入口側が接続されている。アキュムレータ19は、内部に流入した冷媒の気液を分離して、サイクル内の余剰冷媒を蓄える気液分離器である。さらに、アキュムレータ19の気相冷媒出口には、圧縮機11の吸入口側が接続されている。
次に、室内空調ユニット30について説明する。室内空調ユニット30は、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)の内側に配置され、その外殻を形成するケーシング31内に送風機32、前述の室内蒸発器18、室内凝縮器13、エアミックスドア34等を収容して構成されたものである。
ケーシング31は、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えば、ポリプロピレン)にて成形されており、その内部に車室内へ送風される送風空気の空気通路を形成している。このケーシング31の送風空気流れ最上流側には、ケーシング31内へ内気(車室内空気)と外気(車室外空気)とを切替導入する内外気切替手段としての内外気切替装置33が配置されている。
内外気切替装置33は、ケーシング31内へ内気を導入させる内気導入口および外気を導入させる外気導入口の開口面積を、内外気切替ドアによって連続的に調整して、内気の風量と外気の風量との風量割合を連続的に変化させるものである。内外気切替ドアは、内外気切替ドア用の電動アクチュエータ62によって駆動され、この電動アクチュエータ62は、空調制御装置50から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
内外気切替装置33の空気流れ下流側には、内外気切替装置33を介して吸入した空気を車室内へ向けて送風する送風機(ブロワ)32が配置されている。この送風機32は、遠心多翼ファン(シロッコファン)を電動モータにて駆動する電動送風機であって、空調制御装置50から出力される制御電圧によって回転数(送風量)が制御される。
送風機32の空気流れ下流側には、前述の室内蒸発器18および室内凝縮器13が、送風空気の流れに対して、室内蒸発器18→室内凝縮器13の順に配置されている。換言すると、室内蒸発器18は、室内凝縮器13に対して、空気流れ上流側に配置されている。
また、ケーシング31内には、室内蒸発器18通過後の送風空気のうち、室内凝縮器13を通過させる風量と室内凝縮器13を通過させない風量との風量割合を調整するエアミックスドア34が配置されている。エアミックスドア34は、エアミックスドア駆動用の電動アクチュエータ63によって駆動され、この電動アクチュエータ63は、空調制御装置50から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
具体的には、本実施形態では、冷房モード時および除霜モード時には図1の破線で示すように、室内蒸発器18通過後の送風空気の全風量を室内凝縮器13を迂回させる冷房位置に、エアミックスドア34を変位させ、暖房モード時には図1の実線で示すように、室内蒸発器18通過後の送風空気の全風量を室内凝縮器13へ流入させる暖房位置に、エアミックスドア34を変位させる。
さらに、ケーシング31の空気流れ最下流部には、室内凝縮器13を通過した送風空気あるいは室内凝縮器13を迂回した送風空気を、空調対象空間である車室内へ吹き出すための開口穴が設けられている。この開口穴としては、具体的に、車両前面窓ガラス内側面に向けて空調風を吹き出すデフロスタ開口穴37a、車室内の乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すフェイス開口穴37b、乗員の足元に向けて空調風を吹き出すフット開口穴37cが設けられている。
これらのデフロスタ開口穴37a、フェイス開口穴37bおよびフット開口穴37cの空気流れ下流側は、それぞれ空気通路を形成するダクトを介して、車室内に設けられたフェイス吹出口、フット吹出口およびデフロスタ吹出口(いずれも図示せず)に接続されている。
従って、例えば、冷房モード時に、エアミックスドア34の開度を調整して、室内蒸発器18にて冷却された送風空気の一部を室内凝縮器13にて再加熱することで、フェイス吹出口、フット吹出口およびデフロスタ吹出口から車室内へ吹き出される送風空気の温度を調整するようにしてもよい。
また、デフロスタ開口穴37a、フェイス開口穴37bおよびフット開口穴37cの空気流れ上流側には、それぞれ、デフロスタ開口穴37aの開口面積を調整するデフロスタドア38a、フェイス開口穴37bの開口面積を調整するフェイスドア38b、フット開口穴37cの開口面積を調整するフットドア38cが配置されている。
これらのデフロスタドア38a、フェイスドア38bおよびフットドア38cは、吹出口モードを切替える吹出口モード切替手段を構成するものであって、リンク機構等を介して、吹出口モードドア駆動用の電動アクチュエータ64に連結されて連動して回転操作される。なお、この電動アクチュエータ64も、空調制御装置50から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
また、吹出口モード切替手段によって切り替えられる吹出口モードとしては、フェイス吹出口を全開してフェイス吹出口から車室内乗員の上半身に向けて空気を吹き出すフェイスモード、フェイス吹出口とフット吹出口の両方を開口して車室内乗員の上半身と足元に向けて空気を吹き出すバイレベルモード、フット吹出口を全開するとともにデフロスタ吹出口を小開度だけ開口して、フット吹出口から主に空気を吹き出すフットモード、およびフット吹出口およびデフロスタ吹出口を同程度開口して、フット吹出口およびデフロスタ吹出口の双方から空気を吹き出すフットデフロスタモードがある。
さらに、乗員が操作パネル60に設けられた吹出モード切替スイッチをマニュアル操作することによって、デフロスタ吹出口を全開してデフロスタ吹出口から車両フロント窓ガラス内面に空気を吹き出すデフロスタモードとすることもできる。
次に、本実施形態の電気制御部について説明する。図2に示す空調制御装置50は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている。そして、そのROM内に記憶された空調制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、その出力側に接続された圧縮機11用のインバータ61、冷媒回路切替手段を構成する開閉弁15aおよび三方弁20、送風ファン16a、送風機32、各種電動アクチュエータ62〜64の作動を制御する。
また、空調制御装置50の入力側には、車室内温度(内気温)Trを検出する内気温検出手段としての内気センサ51、車室外温度(外気温)Tamを検出する外気温検出手段としての外気センサ52、車室内へ照射される日射量Tsを検出する日射量検出手段としての日射センサ53、圧縮機11吐出冷媒の吐出冷媒温度Tdを検出する吐出温度センサ54、圧縮機11吐出冷媒の吐出冷媒圧力Pdを検出する吐出圧力センサ55、室内蒸発器18における冷媒蒸発温度(蒸発器温度)Teを検出する蒸発器温度センサ56、室外熱交換器16の室外器温度Toutを検出する室外熱交換器温度センサ57等の空調制御用のセンサ群の検出信号が入力される。
なお、本実施形態の吐出冷媒圧力Pdは、冷房モードでは、圧縮機11の冷媒吐出口側から冷房用固定絞り17入口側へ至るサイクルの高圧側冷媒圧力となり、暖房モードでは、圧縮機11の冷媒吐出口側から暖房用固定絞り17入口側へ至るサイクルの高圧側冷媒圧力となる。
また、本実施形態の蒸発器温度センサ56は、具体的には、室内蒸発器18の熱交換フィン温度を検出している。もちろん、蒸発器温度センサ56として、室内蒸発器18のその他の部位の温度を検出する温度検出手段を採用してもよいし、室内蒸発器18を流通する冷媒自体の温度を直接検出する温度検出手段を採用してもよい。このことは室外熱交換器温度センサ57についても同様である。
さらに、空調制御装置50の入力側には、車室内前部の計器盤付近に配置された操作パネル60に設けられた各種空調操作スイッチからの操作信号が入力される。この操作パネル60に設けられた各種空調操作スイッチとしては、具体的に、車両用空調装置1の作動スイッチ、車両用空調装置1の自動制御を設定あるいは解除するオートスイッチ、運転モードを切り替える運転モード切替スイッチ、吹出口モードを切り替える吹出モード切替スイッチ、送風機32の風量設定スイッチ、車室内の目標温度Tsetを設定する目標温度設定手段としての車室内温度設定スイッチ等がある。
また、本実施形態の空調制御装置50は、乗員が携帯する無線端末70(具体的には、リモコン)あるいは移動体通信手段(具体的には、携帯電話、スマートフォン)と制御信号の送受信を行う送受信部50aを有している。
そして、操作パネル60および無線端末70には、それぞれプレ空調運転を開始させるプレ空調スタートスイッチ60a、70aおよび予め定めた時刻にプレ空調運転を開始させるためのタイマー設定スイッチといったプレ空調運転の実行を要求するプレ空調要求手段が設けられている。
なお、この空調制御装置50は、その出力側に接続された各種空調用構成機器を制御する制御手段が一体に構成されたものであるが、それぞれの空調用構成機器の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)が、それぞれの空調用構成機器の作動を制御する制御手段を構成している。
例えば、本実施形態では、空調制御装置50のうち、圧縮機11の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)が圧縮機制御手段50bを構成し、冷媒回路切替手段を構成する開閉弁15aおよび三方弁20の作動を制御する構成が冷媒回路制御手段50cを構成している。
次に、図3、図4のフローチャートを用いて、上記構成における本実施形態の作動を説明する。この制御処理は、車両停止時であっても、バッテリから空調制御装置50に電力が供給されていれば実行される。なお、図3、図4中の各制御ステップは、空調制御装置50が有する各種の機能実現手段を構成している。
まず、ステップS1では、車両用空調装置1を作動させるか否か、すなわち、操作パネル60の作動スイッチが投入された状態でオートスイッチが投入(ON)されているか否か、あるいは、プレ空調スタートスイッチ60a、70aが投入(ON)されているか否かを判定する。そして、車両用空調装置1を作動させると判定された際にステップS2へ進む。なお、プレ空調スタートスイッチ60a、70aが投入されていることには、前述のタイマー設定によるプレ空調運転の開始も含まれる。
ステップS2では、フラグ、タイマー等の初期化、および上述した電動アクチュエータを構成するステッピングモータの初期位置合わせ等のイニシャライズが行われる。なお、このイニシャライズでは、フラグや演算値のうち、前回の車両用空調装置1の作動終了時に記憶された値が維持されるものもある。
次に、ステップS3では、操作パネル60の操作信号等を読み込んでステップS4へ進む。ステップS4では、空調制御に用いられる車両環境状態の信号、すなわち上述の空調制御用のセンサ群51〜57等の検出信号を読み込んでステップS5へ進む。
ステップS5では、車室内吹出空気の目標吹出温度TAOを算出する。目標吹出温度TAOは、内気温Trを速やかに乗員の所望の目標温度Tsetに近づけるために決定される値であって、下記数式F1により算出される。
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×Ts+C…(F1)
ここで、Tsetは車室内温度設定スイッチ60aによって設定された車室内の目標温度であり、Trは内気センサ51によって検出された車室内温度(内気温)であり、Tamは外気センサ52によって検出された車室外温度(外気温)であり、Tsは日射センサ53によって検出された日射量である。また、Kset、Kr、Kam、Ksは制御ゲインであり、Cは補正用の定数である。
なお、上記数式F1にて算出された目標吹出温度TAOは、冷房モード時および暖房モード時の双方において用いることのできる制御目標値であるが、暖房モード時には消費電力の抑制のために上記数式F1にて算出された目標吹出温度TAOよりも若干低い値とする補正を行ってもよい。
続くステップS6〜S12では、空調制御装置50の出力側に接続された各種空調用構成機器の制御状態が決定される。まず、ステップS6では、目標吹出温度TAOに基づいて、予め空調制御装置40のROM内に記憶された制御マップを参照して、送風機32により送風される空気の目標送風量(すなわち、送風機32の電動モータに印加するブロワモータ電圧)を決定する。
具体的には、この制御マップでは、目標吹出温度TAOの極低温域(最大冷房域)および極高温域(最大暖房域)でブロワモータ電圧を最大値付近の高電圧にして、送風機32の送風量が最大風量に近づくように制御する。さらに、目標吹出温度TAOが極低温域あるいは極高温域から中間温度域に向かうに伴って、ブロワモータ電圧を減少させて送風量を減少させるように制御する。
ステップS7では、吸込口モード、すなわち内外気切替装置33の切替状態を決定する。この吸込口モードも目標吹出温度TAOに基づいて、予め空調制御装置50に記憶された制御マップを参照して決定する。本実施形態では、基本的に外気を導入する外気モードが優先されるが、目標吹出温度TAOが極低温域となって高い冷房性能を得たい場合等には内気を導入する内気モードが選択される。
ステップS8では、吹出口モードを決定する。この吹出口モードも目標吹出温度TAOに基づいて、予め空調制御装置50に記憶された制御マップを参照して決定する。本実施形態では、目標吹出温度TAOが低温域から高温域へと上昇するに伴って吹出口モードをフェイスモード→バイレベルモード→フットモードへと順次切り替える。
従って、目標吹出温度TAOが低温域となりやすい夏季は主にフェイスモード、目標吹出温度TAOが中温域となりやすい春秋季は主にバイレベルモード、そして、目標吹出温度TAOが高温域となりやすい冬季は主にフットモードが選択される。
さらに、車両窓ガラス近傍の相対湿度を検出する湿度検出手段を設け、湿度検出手段の検出値から算出される窓ガラス表面の相対湿度RHWに基づいて、窓ガラスに曇りが発生する可能性が高いと判定された場合に、フットデフロスタモードあるいはデフロスタモードを選択するようにしてもよい。
ステップS9では、エアミックスドア34の制御状態が決定される。前述の如く、本実施形態では、冷房モード時および除霜モード時には室内蒸発器18通過後の送風空気の全風量を室内凝縮器13を迂回させるようにエアミックスドア34を変位させ、暖房モード時には室内蒸発器18通過後の送風空気の全風量を室内凝縮器13へ流入させるようにエアミックスドア34を変位させる。
ステップS10では、圧縮機11の吐出冷媒温度Tdに基づいて、予め空調制御装置50に記憶された制御マップを参照して送風ファン16aの稼働率、すなわち送風ファン16aの回転数を決定する。具体的には、この制御マップでは、吐出冷媒温度Tdの上昇に伴って送風ファン16aの稼働率(回転数)が増加するように決定する。
ステップS11では、運転モード切替スイッチによって設定された運転モードに応じて、冷媒回路切替手段である開閉弁15aおよび三方弁20の作動状態を決定する。具体的には、冷房モード時には、開閉弁15aを開くとともに、室外熱交換器16の冷媒出口側と冷房用固定絞り17の冷媒入口側とを接続するように三方弁20の作動を制御する。一方、暖房モード時には、開閉弁15aを閉じるとともに、室外熱交換器16の冷媒出口側とアキュムレータ19の冷媒入口側とを接続するように三方弁20の作動を制御する。
ステップS12では、圧縮機11の冷媒吐出能力(具体的には、圧縮機11の回転数)を決定する。冷房モードでは、目標吹出温度TAO等に基づいて、予め空調制御装置50に記憶されている制御マップを参照して、空調フィーリングを悪化させないように、蒸発器温度センサ56によって検出される冷媒蒸発温度Teの目標蒸発温度TEOを決定する。
そして、この目標蒸発温度TEOと冷媒蒸発温度Teの偏差En(TEO−Te)を算出し、今回算出された偏差Enから前回算出された偏差En−1を減算した偏差変化率Edot(En−(En−1))とを用いて、予め空調制御装置50に記憶されたメンバシップ関数とルールとに基づいたファジー推論に基づいて、前回の圧縮機回転数fCn−1に対する回転数変化量Δf_Cを求める。
また、暖房モードでは、目標吹出温度TAO等に基づいて、予め空調制御装置50に記憶されている制御マップを参照して、吐出圧力センサ55によって検出される吐出冷媒圧力(高圧側冷媒圧力)Pdの目標高圧PDOを決定する。
そして、この目標高圧PDOと吐出側冷媒圧力Pdの偏差Pn(PDO−Pd)を算出し、今回算出された偏差Pnから前回算出された偏差Pn−1を減算した偏差変化率Pdot(Pn−(Pn−1))とを用いて、予め空調制御装置50に記憶されたメンバシップ関数とルールとに基づいたファジー推論に基づいて、前回の圧縮機回転数fHn−1に対する回転数変化量Δf_Hを求める。
次のステップS13では、室外熱交換器16の除霜を行う除霜モードでの運転を実行するか否かを決定する。このステップS13のより詳細な制御内容については、図4を用いて説明する。まず、図4のステップS131では、車両運転中であるか否かが判定される。なお、本実施形態の車両運転中とは車両の走行中のみを意味するものではなく車両システムが起動している状態、つまり車両停止時ではない状態を意味する。
ステップS131にて車両運転中と判定された場合はステップS132へ進み、室外熱交換器16に着霜が生じているか否かが判定される。このような着霜の判定は、様々な手法を採用できる。例えば、室外熱交換器温度センサ57によって検出された室外器温度Toutが予め定めた基準温度(例えば、0℃)以下となった際に、室外熱交換器16に着霜が生じていると判定すればよい。
ステップS132にて室外熱交換器16に着霜が生じていると判定された場合はステップS133へ進み除霜モードでの運転が実行される。具体的には、ステップS133では、開閉弁15aを開き、室外熱交換器16の冷媒出口側とアキュムレータ19の冷媒入口側とを接続するように三方弁20の作動を制御し、圧縮機11の回転数を予め定めた所定回転数とする。ステップS132にて室外熱交換器16に着霜が生じていると判定されなかった場合は、ステップS14へ進む。
一方、ステップS131にて車両運転中ではないと判定された場合はステップS134へ進み、バッテリVの充電が完了しているか否かが判定される。このようなバッテリVの充電が完了しているか否かの判定は、様々な手法を採用できる。例えば、車両に外部電源が接続された状態で、バッテリVの蓄電残量が予め定めた所定残量以上となっている場合には、バッテリVの充電が完了していると判定すればよい。
ステップS134にてバッテリVの充電が完了していないと判定された場合は、ステップS14へ進む。一方、ステップS134にてバッテリVの充電が完了していると判定された場合は、ステップS135へ進み、プレ空調要求手段を構成する操作パネル60および無線端末70の操作信号に基づいて、プレ空調運転の実行が要求されているか否かが判定される。
ステップS135にてプレ空調運転の実行が要求されていないと判定された場合は、ステップS14へ進む。一方、ステップS135にてプレ空調運転の実行が要求されている場合は、ステップS136へ進み、室外熱交換器16に着霜が生じているか否かが判断される。このステップS136では、上述したステップS132と同様の判定が行われる。
ステップS136にて室外熱交換器16に着霜が生じていると判定された場合はステップS137へ進み除霜モードでの運転が実行される。すなわち、上述したステップS133と同様の制御が行われ、ステップS14へ進む。また、ステップS136にて室外熱交換器16に着霜が生じていると判定されなかった場合にもステップS14へ進む。
以上の説明から明らかなように、上述した制御ステップS137では、制御ステップS131にて車両停止時であることが判定され、制御ステップS135にてプレ空調運転の実行が要求されていることが判定された際に、除霜モードでの運転を実行している。従って制御ステップS137は、特許請求の範囲に記載された停止時除霜実行手段を構成している。逆に、前述した制御ステップS132を運転時除霜実行手段と表現してもよい。
続くステップS14では、上述のステップS6〜S13で決定された制御状態が得られるように、空調制御装置50より各種空調用構成機器11(61)、15a、20、16a、32、62〜64に対して制御信号および制御電圧が出力される。続くステップS15では、制御周期τの間待機し、制御周期τの経過を判定するとステップS3へ戻る。
本実施形態の車両用空調装置1は、以上の如く制御処理が実行されるので、運転モードに応じて以下のように作動する。
(a)冷房モード
冷房モードでは、空調制御装置50が、開閉弁15aを開き、室外熱交換器16の冷媒出口側と冷房用固定絞り17の冷媒入口側とを接続するように三方弁20の作動を制御する。さらに、空調制御装置50が、室内蒸発器18通過後の送風空気の全風量が室内凝縮器13を迂回するようにエアミックスドア34を変位させる。
これにより、図1の破線矢印に示すように、圧縮機11(→室内凝縮器13→バイパス通路15)→室外熱交換器16(→三方弁20)→冷房用固定絞り17→室内蒸発器18→アキュムレータ19→圧縮機11の順に冷媒が循環する冷凍サイクルが構成される。つまり、室外熱交換器16を冷媒に放熱させる放熱器として機能させ、室内蒸発器18を冷媒を蒸発させる蒸発器として機能させる冷凍サイクルが構成される。
なお、冷房モードでは、エアミックスドア34の作用によって、送風空気が室内凝縮器13へ流入しないので、室内凝縮器13では冷媒は殆ど放熱しない。
従って、圧縮機11にて圧縮された高圧高温冷媒は、室外熱交換器16にて送風ファン16aから送風された外気と熱交換して冷却され、冷房用固定絞り17にて減圧膨張される。冷房用固定絞り17にて減圧された低圧冷媒は室内蒸発器18へ流入し、送風機32から送風された送風空気から吸熱して蒸発する。この冷媒の吸熱作用により、室内蒸発器18を通過する送風空気が冷却され、車室内の冷房が実現される。
また、室内蒸発器18から流出した冷媒は、アキュムレータ19へ流入する。アキュムレータ19にて気液分離された気相冷媒は、圧縮機11に吸入されて再び圧縮される。
(b)暖房モード
暖房モードでは、空調制御装置50が、開閉弁15aを閉じ、室外熱交換器16の冷媒出口側とアキュムレータ19の冷媒入口側とを接続するように三方弁20の作動を制御する。さらに、空調制御装置50が、室内蒸発器18通過後の送風空気の全風量が室内凝縮器13へ流入するようにエアミックスドア34を変位させる。
これにより、図1の実線矢印に示すように、圧縮機11→室内凝縮器13→暖房用固定絞り14→室外熱交換器16(→三方弁20)→アキュムレータ19→圧縮機11の順に冷媒が循環する冷凍サイクルが構成される。つまり、室内凝縮器13を放熱器として機能させ、室外熱交換器16を蒸発器として機能させる冷凍サイクルが構成される。
従って、圧縮機11にて圧縮された冷媒は、室内凝縮器13にて送風機32から送風された送風空気に放熱する。これにより、室内凝縮器13を通過する送風空気が加熱され、車室内の暖房が実現される。また、室内凝縮器13から流出した冷媒は、暖房用固定絞り14にて減圧されて室外熱交換器16へ流入する。
室外熱交換器16へ流入した冷媒は、送風ファン16aから送風された車室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器16から流出した冷媒は、三方弁20を介してアキュムレータ19へ流入する。アキュムレータ19にて気液分離された気相冷媒は、圧縮機11に吸入されて再び圧縮される。
(c)除霜モード
除霜モードでは、空調制御装置50が、開閉弁15aを開き、室外熱交換器16の冷媒出口側とアキュムレータ19の冷媒入口側とを接続するように三方弁20の作動を制御する。さらに、空調制御装置50が、室内蒸発器18通過後の送風空気の全風量が室内凝縮器13を迂回するようにエアミックスドア34を変位させる。
これにより、図1の二重線矢印に示すように、圧縮機11(→室内凝縮器13→バイパス通路15)→室外熱交換器16(→三方弁20)→アキュムレータ19→圧縮機11の順に冷媒が循環するホットガスサイクルが構成される。なお、冷房モードでは、エアミックスドア34の作用によって、送風空気が室内凝縮器13へ流入しないので、室内凝縮器13では冷媒は殆ど放熱しない。
従って、圧縮機11にて圧縮された高圧高温冷媒は、室外熱交換器16へ流入して放熱する。これにより、室外熱交換器16が加熱されて室外熱交換器16の除霜が実現される。室外熱交換器16から流出した冷媒は、三方弁20を介してアキュムレータ19へ流入する。アキュムレータ19にて気液分離された気相冷媒は、圧縮機11に吸入される。
本実施形態の車両用空調装置1は、以上の如く作動して、車室内の冷房および暖房を実現することができるとともに、室外熱交換器16に着霜が生じた際に、除霜モードの運転を実行することで室外熱交換器16を除霜することもできる。
さらに、本実施形態の車両用空調装置1では、停止時除霜実行手段を構成する制御ステップS137にて、車両の停止時には、プレ空調運転の実行が要求されている場合に除霜運転を実行するようにしている。
ここで、プレ空調運転の実行が要求されていることは、近い将来に乗員が車両に乗車する予定があることを意味する。従って、近い将来に乗員が車両に乗車する予定がある場合には、室外熱交換器16に着霜が生じた際に除霜運転を実行することで、着霜による室外熱交換器16の熱交換性能の低下を抑制して車両用空調装置の空調性能を確保できる。
一方、近い将来に乗員が車両に乗車する予定がない場合には、除霜運転が実行されてしまうことを抑制して、車両用空調装置1における不必要なエネルギ消費を抑制することができる。その結果、本実施形態の車両用空調装置1によれば、空調性能の確保と不必要なエネルギ消費の抑制との両立を図ることができる。
さらに、本実施形態の制御ステップS137では、室外熱交換器16に着霜が生じた際に、プレ空調運転が実行される前に除霜モードでの運転を実行している。換言すると除霜モードでの運転が完了した後に空調を行っている。従って、より一層確実に、車両用空調装置1の空調性能を確保できる。
さらに、本実施形態の車両用空調装置1は、外部電源から供給される電力を蓄える蓄電手段であるバッテリVを有する電気自動車に適用されており、制御ステップS137では、バッテリVの充電が完了した後に除霜モードでの運転を実行している。従って、プレ空調運転を行うことによってバッテリVの充電が妨げられてしまうことを抑制できる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、冷凍サイクル10として、冷房モードの冷媒回路と暖房モードの冷媒回路とを切替可能に構成されたものを採用した例を説明したが、もちろん、冷凍サイクル10は冷媒回路を切替可能に構成されたものに限定されない。
例えば、冷凍サイクル10の室内凝縮器13にて送風空気を加熱するように構成された車両用空調装置において、停止時除霜実行手段を構成する制御ステップS137にて、車両の停止時であって、かつ、プレ空調運転の実行が要求されているときに、除霜運転を実行するようになっていてもよい。
(2)上述の実施形態の冷凍サイクル10では、冷媒回路切替手段を、開閉弁15aおよび三方弁20にて構成した例を説明したが、冷媒回路切替手段はこれに限定されない例えば、室外熱交換器16の冷媒出口側とアキュムレータ19の冷媒入口側とを接続する下流側バイパス通路を設けて、この下流側バイパス通路に開閉弁15aと同様の構成の下流側開閉弁を配置してもよい。
(3)上述の実施形態では、車両用空調装置1を電気自動車に適用した例を説明したが、本実施形態の適用はこれに限定されない。例えば、内燃機関および走行用電動モータの双方から車両走行用の駆動力を得る車両であって、車両停車時に外部電源(商用電源)から供給される電力をバッテリVに充電することができる、いわゆるプラグインハイブリッド車両に適用してもよい。
10 冷凍サイクル
16 室外熱交換器
60a、70a プレ空調スタートスイッチ
S137 停止時除霜実行手段

Claims (3)

  1. 車室内へ送風される送風空気の温度を調整する蒸気圧縮式の冷凍サイクル(10)を備え、
    前記冷凍サイクル(10)にて冷媒と外気と熱交換させる室外熱交換器(16)に着霜が生じた際に前記室外熱交換器(16)を除霜する除霜運転、並びに、乗員が前記車室内に乗り込む前に前記車室内の空調を開始するプレ空調運転を実行可能に構成された車両用空調装置であって、
    乗員の操作によって前記プレ空調運転の実行を要求するプレ空調要求手段(60a、70a)と、
    車両の停止時であって、かつ、前記プレ空調要求手段(60a、70a)によって前記プレ空調運転の実行が要求されているときに、前記除霜運転を実行する停止時除霜実行手段(S137)とを備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. さらに、前記停止時除霜実行手段(S137)は、前記プレ空調運転が実行される前に前記除霜運転を実行するものであることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記車両は、外部電源から供給される電力を蓄える蓄電手段(V)および車両走行用の駆動力を出力する電動モータを有する電気自動車であって、
    さらに、前記停止時除霜実行手段(S137)は、前記蓄電手段(V)の充電が完了しているときに、前記除霜運転を実行するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
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