JP2013249354A - 増粘剤含有組成物及び液体洗浄剤ならびにこれらの製造方法 - Google Patents

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亮 井上
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貴通 長谷川
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Abstract

【課題】容易に製造でき、かつ水性媒体への分散性に優れる増粘剤含有組成物を提供する。
【解決手段】(A)成分:増粘多糖類と、(B)成分:水溶性溶剤と、(C)成分:アニオン界面活性剤と、(D)成分:水と、を含有し、前記(B)成分/前記(C)成分で表される質量比が0.5〜4、前記(B)成分/前記(D)成分で表される質量比が0.3〜5、前記(C)成分/前記(D)成分で表される質量比が0.15〜4であることよりなる。
【選択図】なし

Description

本発明は、増粘剤含有組成物及び液体洗浄剤ならびにこれらの製造方法に関する。
トイレ用液体洗浄剤等の洗浄剤、シャンプー、リンス、化粧品等は、付着性を高めたりする目的で、増粘剤によって任意の粘度に調整されている。この粘度調整には、キサンタンガム、グアーガム、ジェランガム等の増粘多糖類等の増粘剤が用いられている。
増粘剤を他の成分と共に水等の水性媒体に加え、単に撹拌しても、増粘剤が継粉になって分散しなかったり、増粘剤を分散するのに過大な時間を要する等の問題があった。このため、増粘剤を溶剤や界面活性剤に分散させて膨潤させ、流動性のある増粘剤含有組成物を調製し、これを他の成分と共に水性媒体に分散させて、各種製品を製造する方法が知られている。
例えば、キサンタンガムをエタノール等の溶媒に懸濁化して懸濁液とし、この懸濁液を水に添加して撹拌する方法が開示されている(例えば、特許文献1)。
また、例えば、キサンタンガムを界面活性剤で処理する易溶性キサンタンガムの製造法が提案されている(例えば、特許文献2)。特許文献2の発明によれば、キサンタンガムを界面活性剤で処理することで、水等に容易に分散させられる。
特表2001−518969号公報 特開昭63−230703号公報
しかしながら、特許文献1の発明では、増粘剤の配合量を高めようとすると、溶剤の量が多くなり、最終製品の品質に影響を及ぼす場合がある。このため、増粘剤の配合量が制限されるという問題がある。加えて、多量の増粘剤を溶剤に分散させるには、長時間を要する。さらに、混合装置等で増粘剤含有組成物を水性媒体に分散する際、増粘剤が混合装置等に付着して、水性媒体に良好に分散できないという問題がある。
特許文献2の発明では、易溶性キサンタンガムを得るために、粉末のキサンタンガムの表面に界面活性剤をコーティングしたり、溶剤に界面活性剤を溶解させた溶液をキサンタンガムと混合し、その後、溶剤を除去する等、煩雑な作業を要する。
そこで、本発明は、容易に製造でき、かつ水性媒体への分散性に優れる増粘剤含有組成物を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、増粘多糖類と水溶性溶剤とアニオン界面活性剤と水とを所定の比率で混合することで、容易に製造でき、かつ水性媒体への分散性に優れる増粘剤含有組成物を得られることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明の増粘剤含有組成物は、(A)成分:増粘多糖類と、(B)成分:水溶性溶剤と、(C)成分:アニオン界面活性剤と、(D)成分:水と、を含有し、前記(B)成分/前記(C)成分で表される質量比が0.5〜4、前記(B)成分/前記(D)成分で表される質量比が0.3〜5、前記(C)成分/前記(D)成分で表される質量比が0.15〜4であることを特徴とする。
本発明の液体洗浄剤は、前記の本発明の増粘剤含有組成物が配合されてなることを特徴とする。
本発明の増粘剤含有組成物の製造方法は、前記の本発明の増粘剤含有組成物の製造方法であって、前記(A)〜(D)成分を混合する混合工程を備えることを特徴とする。
前記混合工程は、前記(A)成分と前記(B)成分とを混合し、次いで、前記(C)成分と前記(D)成分とを加え混合することが好ましい。
本発明の液体洗浄剤の製造方法は、前記の本発明の液体洗浄剤の製造方法であって、前記(A)〜(D)成分を混合して前記増粘剤含有組成物を得る混合工程と、得られた前記増粘剤含有組成物を水性媒体に分散する分散工程とを備えることを特徴とする。
本発明の増粘剤含有組成物によれば、容易に製造でき、かつ水性媒体への分散性に優れる。
(増粘剤含有組成物)
本発明の増粘剤含有組成物は、(A)成分:増粘多糖類と、(B)成分:水溶性溶剤と、(C)成分:アニオン界面活性剤と、(D)成分:水とを含有するものであり、他の成分等と共に水性媒体に分散されて、液体洗浄剤、シャンプー、リンス、化粧品等の製品(以下、増粘剤含有組成物が配合されて得られる製品を最終製品ということがある)とされるものである。
増粘剤含有組成物の粘度は、流動性を維持できれば特に限定されないが、例えば、100〜550mPa・sが好ましく、150〜500mPa・sがより好ましく、200〜450mPa・sがさらに好ましい。上記下限値未満では、最終製品を所望の粘度とするために、多量の増粘剤含有組成物を要するおそれがあり、上記上限値超では、粘度が高すぎて取り扱いが煩雑になるおそれがある。
<(A)成分:増粘多糖類>
(A)成分は、増粘多糖類である。増粘剤含有組成物は、増粘剤である(A)成分を含有することで、任意の粘度となる。
増粘多糖類としては、最終製品の組成等を勘案して決定され、例えば、キサンタンガム、グアーガム、ジェランガム、カラギーナン、タマリンドガム、ジェランガム等が挙げられ、中でも、キサンタンガムが好ましい。キサンタンガムを用いた増粘剤含有組成物は、水性媒体への分散がより良好となる。
加えて、キサンタンガムは、pH3以下での安定性に優れるため、トイレ用液体洗浄剤等、低pH(pH3以下)の製品の製造に用いられる増粘剤含有組成物の(A)成分として好適である。
キサンタンガムとしては、少ない配合量で所望の粘度を得る観点から、重量平均分子量10万〜1000万のものが好ましい。
このようなキサンタンガムとしては、ケルザンT(商品名、キサンタンガム透明グレード、ケルコ社製)、ケルザンAST(商品名、キサンタンガム耐酸性グレード、ケルコ社製)等が挙げられ、中でも、ケルザンASTが好ましい。キサンタンガムの骨格には、末端の水酸基がアセチル基で修飾された箇所があり、これが酸性条件下で加水分解する原因となっている。ケルザンASTではこのアセチル基を外し、水酸基が遊離可能となったキサンタンガムの割合を増やすことで、通常のキサンタンガムよりも高い耐酸性を発揮できる。
(A)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
増粘剤含有組成物中の(A)成分の含有量は、(A)成分の種類や増粘剤含有組成物に求める粘度等を勘案して決定され、例えば、7〜30質量%が好ましく、9〜20質量%がより好ましい。上記下限値未満では、最終製品を所望の粘度とするために、多量の増粘剤含有組成物を用いることになるおそれがあり、上記上限値超では、粘度が高すぎて取り扱いが煩雑になるおそれがある。
<(B)成分:水溶性溶剤>
(B)成分は、水溶性溶剤である。(B)成分を含有することで、(A)成分が(D)成分に良好に分散し、かつ水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性が良好となる。
「水溶性溶剤」とは、20℃で液体の化合物であって、20℃の蒸留水1000gに1g以上溶解する化合物を示す。「溶解する」とは、均一な溶液となることを示す。
(B)成分としては、例えば、アルコール類、エーテル類等が挙げられる。
アルコール類としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール等、炭素数1〜4の1価アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール;グリセリン等が挙げられる。
エーテル類としては、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のアルキルグリコールエーテル;イソステアリルグリセリルエーテル等のアルキルグリセリルエーテル;アルキルエーテルカルボン酸アミドアルコール;フェノキシエタノール等が挙げられる。
中でも、(B)成分としては、グリコール、アルキルグリコールエーテルが好ましく、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルがより好ましく、プロピレングリコールがさらに好ましい。(B)成分としてプロピレングリコールを用いると、(D)成分への(A)成分の分散性がより高まって、増粘剤含有組成物をより短時間で製造できると共に、水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性をより高められる。
(B)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
増粘剤含有組成物中の(B)成分の含有量は、(A)成分、(B)成分の種類等を勘案して決定され、例えば、20〜50質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましく、30〜40質量%がさらに好ましい。上記下限値未満では、(D)成分への(A)成分の分散性が低下したり、水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性が低下するおそれがあり、上記上限値超では、増粘剤含有組成物の粘度が低下するおそれがある。
増粘剤含有組成物中、(A)成分/(B)成分で表される質量比(以下、A/B比ということがある)は、特に限定されないが、0.2〜1.3が好ましく、0.2〜0.8がより好ましい。A/B比が上記下限値未満では、増粘剤含有組成物を所望する粘度にできないおそれがある。A/B比が上記上限値超では、(D)成分への(A)成分の分散性が損なわれたり、水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性が損なわれたりするおそれがある。
<(C)成分:アニオン界面活性剤>
(C)成分は、アニオン界面活性剤である。(C)成分を含有することで、水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性が良好となる。
加えて、攪拌羽根付きの混合装置等を用いて増粘剤含有組成物を水性媒体に分散する際、混合装置の内面や攪拌羽根に(C)成分が優先的に付着し、(A)成分が混合装置の内面や攪拌羽根に付着するのを防止して、増粘剤含有組成物の分散性を高められる。
さらに、(C)成分は、水性媒体中に(A)成分が分散するのを促進する。
(C)成分としては、従来公知のアニオン界面活性剤を用いることができる。(C)成分としては、例えば、炭素数10〜20の第二級アルカンスルホン酸塩、炭素数10〜20のポリオキシエチレン(エチレンオキシドの平均付加モル数2〜10)アルキルエーテル硫酸塩、炭素数8〜16のアルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数10〜20のα−オレフィンスルホン酸塩、炭素数6〜20のアルキルジフェニルエーテルスルホン酸塩等が挙げられ、中でも、炭素数10〜20の第二級アルカンスルホン酸塩が好ましい。第二級アルカンスルホン酸塩は、炭化水素基に分岐構造を有し、混合装置の内面や攪拌羽根に付着しやすいため、水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性をより高められる。
(C)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
増粘剤含有組成物中の(C)成分の含有量は、(C)成分の種類等を勘案して決定され、例えば、10〜40質量%が好ましく、20〜30質量%がより好ましい。上記下限値未満では、混合装置等への(A)成分の付着抑制が不十分となり、分散性が低下するおそれがある。上記上限値超では、増粘剤含有組成物の粘度が低下するおそれがある。
増粘剤含有組成物中、(A)成分/(C)成分で表される質量比(以下、A/C比ということがある)は、特に限定されないが、0.2〜1.3が好ましく、0.3〜1がより好ましい。A/C比が上記下限値未満では、増粘剤含有組成物を所望する粘度にできないおそれがあり、A/C比が上記上限値超では、(D)成分への(A)成分の分散性が損なわれたり、水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性が損なわれたりするおそれがある。
増粘剤含有組成物中、(B)成分/(C)成分で表される質量比(以下、B/C比ということがある)は、0.5〜4であり、0.62〜2.5が好ましく、0.8〜2がより好ましい。B/C比が上記下限値未満では、増粘剤含有組成物の粘度が高くなりすぎたり、(D)成分への(A)成分の分散性が損なわれる。B/C比が上記上限値超では、水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性が損なわれる。これは、(A)成分を水性媒体に分散させるための(C)成分の量が少なくなりすぎるためと推測される。加えて、B/C比が上記上限値超では、増粘剤含有組成物の粘度が(A)成分の含有量に見合う粘度よりも低くなったりする。B/C比が上記範囲内であれば、増粘剤含有組成物を容易に製造でき、かつ水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性を高められる。
<(D)成分:水>
(D)成分は、水である。(D)成分は、水道水、井戸水、純水、イオン交換水等のいずれであってもよい。
増粘剤含有組成物中の(D)成分の含有量は、増粘剤含有組成物に求める粘度等を勘案して決定され、例えば、10〜50質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましい。上記下限値未満では、(D)成分への(A)成分の分散性が損なわれたり、増粘剤含有組成物の流動性が低下して取り扱いが煩雑になるおそれがある。上記上限値超では、増粘剤含有組成物の粘度が低くなりすぎて、最終製品を所望の粘度とするために、多量の増粘剤含有組成物を用いることとなるおそれがある。
増粘剤含有組成物中、(A)成分/(D)成分で表される質量比(以下、A/D比ということがある)は、特に限定されないが、0.2〜1.3が好ましく、0.3〜1がより好ましい。A/D比が上記下限値未満では、増粘剤含有組成物を所望する粘度にできないおそれがあり、A/D比が上記上限値超では、(D)成分への(A)成分の分散性が損なわれたり、水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性が損なわれたりするおそれがある。
増粘剤含有組成物中、(B)成分/(D)成分で表される質量比(以下、B/D比ということがある)は、0.3〜5であり、0.4〜2.5が好ましく、0.8〜2がより好ましい。B/D比が上記下限値未満では、(D)成分への(A)成分の分散性が損なわれる。B/D比が上記上限値超では、(A)成分を水性媒体に分散させるための(C)成分の量が少なくなりすぎて、水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性が損なわれる。加えて、B/D比が上記上限値超では、増粘剤含有組成物の粘度が(A)成分の含有量に見合う粘度よりも低くなったりする。B/D比が上記範囲内であれば、増粘剤含有組成物を容易に製造でき、かつ水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性を高められる。
増粘剤含有組成物中、(C)成分/(D)成分で表される質量比(以下、C/D比ということがある)は、0.15〜4であり、0.4〜1.5が好ましく、0.8〜1.2がより好ましい。C/D比が上記下限値未満では、(D)成分への(A)成分の分散性が損なわれて、増粘剤含有組成物を製造するのが煩雑になる。C/D比が上記上限値超では、(D)成分への(A)成分の分散性が損なわれ、増粘剤含有組成物を製造するのが煩雑になる。C/D比が上記範囲内であれば、増粘剤含有組成物を容易に製造でき、かつ水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性を高められる。
<任意成分>
増粘剤含有組成物は、(A)〜(D)成分以外に、任意成分として、洗浄剤に通常使用される成分を含有できる。任意成分としては、例えば、(C)成分以外の界面活性剤、抗菌剤、香料、色素等が挙げられる。
増粘剤含有組成物中の任意成分の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意成分の種類に応じて適宜決定される。
(製造方法)
本発明の増粘剤含有組成物の製造方法は、(A)〜(D)成分を混合する工程(混合工程)を備えるものである。
(A)〜(D)成分を混合する方法は特に限定されず、例えば、従来公知の攪拌羽根付きの混合装置に(A)〜(D)成分を投入し、混合する方法が挙げられる。本発明においては、(B)〜(C)成分が配合されているため、従来公知の混合装置を用いて(A)〜(D)成分を混合するという簡単な方法で、(A)成分が継粉にならず速やかに(D)成分に分散される。
(A)〜(D)成分の投入順序は、特に限定されず、例えば、(A)成分と(B)成分とを混合し、これに(C)成分と(D)成分とを加え混合する方法(混合方法I)、(B)成分と(C)成分と(D)成分の一部とを混合し、これに(A)成分を加え混合し、次いで(D)成分の残部を加え混合する方法(混合方法II)、(B)〜(D)成分を全て混合し、これに(A)成分を加え混合する方法(混合方法III)、(B)成分と(C)成分とを混合し、これに(A)成分を加え混合し、次いで(D)成分の全てを加え混合する方法(混合方法IV)等が挙げられる。混合方法としては、混合方法I、II、IVが好ましく、混合方法Iがより好ましい。混合方法Iで混合することで、(A)成分がより均一に分散された増粘剤含有組成物をより短時間で得られる。
混合方法IIの場合、(B)成分及び(C)成分と混合される前記の「(D)成分の一部」の量は、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対し100質量部以下が好ましく、80質量部以下がより好ましい。上記上限値超では、(A)成分を分散する時間が長くなるおそれがある。
混合工程における(A)成分の配合量は、(A)成分の種類や増粘剤含有組成物に求める粘度等を勘案して決定され、例えば、7〜30質量%が好ましく、9〜20質量%がより好ましい。上記下限値未満では、最終製品を所望の粘度とするために、多量の増粘剤含有組成物を用いることになるおそれがあり、上記上限値超では、粘度が高すぎて取り扱いが煩雑になるおそれがある。
混合工程における(B)成分の配合量は、(A)成分、(B)成分の種類等を勘案して決定され、例えば、20〜50質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましく、30〜40質量%がさらに好ましい。上記下限値未満では、(D)成分への(A)成分の分散性が低下したり、水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性が低下するおそれがあり、上記上限値超では、増粘剤含有組成物の粘度が低下するおそれがある。
混合工程における(C)成分の配合量は、(C)成分の種類等を勘案して決定され、例えば、10〜40質量%が好ましく、20〜30質量%がより好ましい。上記下限値未満では、混合装置等への(A)成分の付着抑制が不十分となり、分散性が低下するおそれがある。上記上限値超では、増粘剤含有組成物の粘度が低下するおそれがある。
混合工程における(D)成分の配合量は、増粘剤含有組成物に求める粘度等を勘案して決定され、例えば、10〜50質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましい。上記下限値未満では、(D)成分への(A)成分の分散性が損なわれたり、増粘剤含有組成物の流動性が低下して取り扱いが煩雑になるおそれがある。上記上限値超では、増粘剤含有組成物の粘度が低くなりすぎて、最終製品を所望の粘度とするために、多量の増粘剤含有組成物を用いることとなるおそれがある。
混合工程におけるA/B比は、特に限定されないが、0.2〜1.3が好ましく、0.2〜0.8がより好ましい。A/B比が上記下限値未満では、増粘剤含有組成物を所望する粘度にできないおそれがある。A/B比が上記上限値超では、(D)成分への(A)成分の分散性が損なわれたり、水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性が損なわれたりするおそれがある。
混合工程におけるA/C比は、特に限定されないが、0.2〜1.3が好ましく、0.3〜1がより好ましい。A/C比が上記下限値未満では、増粘剤含有組成物を所望する粘度にできないおそれがあり、A/C比が上記上限値超では、(D)成分への(A)成分の分散性が損なわれたり、水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性が損なわれたりするおそれがある。
混合工程におけるA/D比は、特に限定されないが、0.2〜1.3が好ましく、0.3〜1がより好ましい。A/D比が上記下限値未満では、増粘剤含有組成物を所望する粘度にできないおそれがあり、A/D比が上記上限値超では、(D)成分への(A)成分の分散性が損なわれたり、水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性が損なわれたりするおそれがある。
混合工程におけるB/C比は、0.5〜4であり、0.62〜2.5が好ましく、0.8〜2がより好ましい。B/C比が上記下限値未満では、増粘剤含有組成物の粘度が高くなりすぎたり、(D)成分への(A)成分の分散性が損なわれる。B/C比が上記上限値超では、水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性が損なわれる。これは、(A)成分を水性媒体に分散させるための(C)成分の量が少なくなりすぎるためと推測される。加えて、B/C比が上記上限値超では、増粘剤含有組成物の粘度が(A)成分の含有量に見合う粘度よりも低くなったりする。B/C比が上記範囲内であれば、増粘剤含有組成物を容易に製造でき、かつ水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性を高められる。
混合工程におけるB/D比は、0.3〜5であり、0.4〜2.5が好ましく、0.8〜2がより好ましい。B/D比が上記下限値未満では、(D)成分への(A)成分の分散性が損なわれる。B/D比が上記上限値超では、(A)成分を水性媒体に分散させるための(C)成分の量が少なくなりすぎて、水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性が損なわれる。加えて、B/D比が上記上限値超では、増粘剤含有組成物の粘度が(A)成分の含有量に見合う粘度よりも低くなったりする。B/D比が上記範囲内であれば、増粘剤含有組成物を容易に製造でき、かつ水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性を高められる。
混合工程におけるC/D比は、0.15〜4であり、0.4〜1.5が好ましく、0.8〜1.2がより好ましい。C/D比が上記下限値未満では、(D)成分への(A)成分の分散性が損なわれて、増粘剤含有組成物を製造するのが煩雑になる。C/D比が上記上限値超では、(D)成分への(A)成分の分散性が損なわれ、増粘剤含有組成物を製造するのが煩雑になる。C/D比が上記範囲内であれば、増粘剤含有組成物を容易に製造でき、かつ水性媒体への増粘剤含有組成物の分散性を高められる。
混合工程における温度条件(混合温度)は、特に限定されないが、例えば、5〜50℃とされる。上記下限値未満では、(A)成分が分散しにくいおそれがあり、上記上限値超では、(A)成分が分解して増粘剤含有組成物の粘度が低下するおそれがある。
混合工程における混合時間は、混合方法に応じて適宜決定される。
混合方法Iにおいて、(A)成分と(B)成分とを混合する操作の時間は、例えば、1〜20分間とされる。上記下限値未満では、(A)成分が(B)成分に均一に分散されないおそれがあり、上記上限値超としても(A)成分の分散状態のさらなる均一化が図れないおそれがある。
混合方法Iにおいて、(A)〜(B)成分の混合物に(C)成分と(D)成分とを混合する操作の時間は、例えば、1〜30分間とされる。上記下限値未満では、(A)成分が(D)成分に均一に分散されなかったり、(B)〜(D)成分による(A)成分の膨潤が不十分になるおそれがあり、上記上限値超としても、(A)成分の膨潤が進行しないおそれがある。
混合方法IIにおいて、(B)成分と(C)成分と(D)成分の一部とを混合する操作の時間は、例えば、1〜30分間とされる。上記下限値未満では、(B)〜(D)成分が均一に混合しないおそれがあり、上記上限値超としても(B)〜(D)成分の混合状態のさらなる均一化が図れないおそれがある。
混合方法IIにおいて、(B)成分と(C)成分と(D)成分の一部との混合物に(A)成分を混合する操作の時間は、例えば、1〜20分間とされる。上記下限値未満では、(A)成分の分散状態が不均一になって、(D)成分の残部を混合した際に、(A)成分が継粉になりやすい傾向になる。上記上限値超としても、(A)成分の分散状態のさらなる均一化が図れないおそれがある。
混合方法IIにおいて、(D)成分の残部を加え混合する操作の時間は、例えば、1〜20分間とされる。上記下限値未満では、(B)〜(D)成分による(A)成分の膨潤が不十分になるおそれがあり、上記上限値超としても、(A)成分の分散状態のさらなる均一化が図れないおそれがある。
混合方法IIIにおいて、(B)〜(D)成分を全て混合する操作の時間は、例えば、1〜30分間とされる。上記下限値未満では、(B)〜(D)成分が均一に混合しないおそれがあり、上記上限値超としても(B)〜(D)成分の混合状態のさらなる均一化が図れないおそれがある。
混合方法IIIにおいて、(B)〜(D)成分を全て混合した混合物に(A)成分を混合する操作の時間は、例えば、1〜20分間とされる。上記下限値未満では、(A)成分が(D)成分に均一に分散されなかったり、(B)〜(D)成分による(A)成分の膨潤が不十分になるおそれがあり、上記上限値超としても、(A)成分の膨潤が進行しないおそれがある。
混合方法IVにおいて、(B)成分と(C)成分とを混合する操作の時間は、例えば、1〜20分間とされる。上記下限値未満では、(B)〜(C)成分が均一に混合しないおそれがあり、上記上限値超としても(B)〜(C)成分の混合状態のさらなる均一化が図れないおそれがある。
混合方法IVにおいて、(B)〜(C)成分の混合物に(A)成分を混合する操作の時間は、例えば、1〜20分間とされる。上記下限値未満では、(A)成分の分散状態が不均一になって、(D)成分を混合した際に、(A)成分が継粉になりやすい傾向になる。上記上限値超としても、(A)成分の分散状態のさらなる均一化が図れないおそれがある。
混合方法IVにおいて、(A)〜(C)成分の混合物に(D)成分の全てを混合する操作の時間は、例えば、1〜20分間とされる。上記下限値未満では、(B)〜(D)成分による(A)成分の膨潤が不十分になるおそれがあり、上記上限値超としても、(A)成分の膨潤が進行しないおそれがある。
混合工程において、混合装置の撹拌スピードが速すぎると、(A)成分に過度の剪断力が加わり、増粘剤含有組成物の粘度が低下するおそれがあり、混合装置の撹拌スピードが遅すぎると、(A)成分が(D)成分に均一に分散しにくく、混合時間が長くなる傾向にある。従って、撹拌スピードは、混合装置の種類に応じて適宜決定される。
こうして得られた増粘剤含有組成物は、水性媒体に分散され、任意の成分(以下、製品任意成分ということがある)が配合されて、液体洗浄剤、シャンプー、リンス、化粧品等の最終製品とされる。
以下、本発明の増粘剤含有組成物が配合された最終製品の製造方法について、液体洗浄剤の製造方法の一例を挙げて説明する。
本実施形態の液体洗浄剤の製造方法は、増粘剤含有組成物を得る混合工程と、得られた増粘剤含有組成物を一時的に貯留する貯留工程と、貯留されている増粘剤含有組成物を水性媒体に分散する分散工程とを備えるものである。即ち、本実施形態の液体洗浄剤の製造方法は、上述の混合工程で得られた増粘剤含有組成物を貯留し、所望する最終製品の粘度に応じて、水性媒体に任意の量の増粘剤含有組成物を分散するものである。増粘剤含有組成物は水性媒体に速やかかつ均一に分散するため、増粘剤含有組成物を製造し、これを水性媒体に分散することで、安定した品質の最終製品を効率的に製造できる。加えて、増粘剤含有組成物の配合量を調節するだけで、粘度が異なる複数種の製品を効率的に製造できる。
水性媒体は、例えば、水、水溶性溶剤(洗浄剤用の水溶性溶剤)、水と洗浄剤用の水溶性溶剤との混合液等が挙げられる。洗浄剤用の水溶性溶剤としては、(B)成分と同様のものが挙げられる。
貯留工程は、混合工程で得られた増粘剤含有組成物を分散工程に供するまでの間、一時的に貯留する工程である。貯留工程においては、例えば、混合工程で用いた混合装置内で、増粘剤含有組成物を撹拌しながら又は撹拌せずに貯留したり、増粘剤含有組成物を任意の容器に移し、撹拌しながら又は撹拌せずに貯留したりする。
貯留工程における温度条件は、例えば、5〜40℃が好ましく、15〜30℃がより好ましい。上記下限値未満では、増粘剤含有組成物の流動性が低下して、取り扱いが煩雑になるおそれがあり、上記上限値超では、(A)成分が分解して粘度が低下するおそれがある。
貯留工程における貯留時間は、特に限定されない。
分散工程は、水性媒体に増粘剤含有組成物を分散できるものであればよく、例えば、混合装置に水性媒体を仕込み、これに増粘剤含有組成物を加え混合する方法、混合装置に増粘剤含有組成物を仕込み、これに水性媒体を加え混合する方法、混合装置に増粘剤含有組成物と水性媒体とを供給しつつ混合する方法等が挙げられる。いずれの方法においても、本発明の増粘剤含有組成物は、水性媒体に速やかに分散し、かつ(A)成分が混合装置等に付着しにくい。
混合装置としては、連続ニーダー、容器内に攪拌羽根が設けられたバッチ式のニーダー等、従来公知の混合装置が挙げられる。
分散工程における、増粘剤含有組成物/水性媒体で表される質量比は、増粘剤含有組成物中の(A)成分の含有量等を勘案して決定され、例えば、0.01〜0.5が好ましく、0.05〜0.2がより好ましい。上記下限値未満では、最終製品を所望の粘度にしにくいおそれがあり、上記上限値超では、最終製品における他の成分(例えば、後述する洗浄剤任意成分)の含有量が少なくなって、最終製品の品質が低下するおそれがある。
分散工程において、混合装置の撹拌スピードが速すぎると、(A)成分に過度の剪断力が加わり、最終製品の粘度が低下するおそれがあり、混合装置の撹拌スピードが遅すぎると、増粘剤含有組成物が水性媒体に均一に分散しにくく、分散工程の時間が長くなる傾向にある。従って、撹拌スピードは、混合装置の種類に応じて適宜決定される。
液体洗浄剤は、必要に応じて、界面活性剤、有機酸、無機酸、洗浄性ビルダー、pH調整剤、香料、色素等の洗浄剤任意成分を含有してもよい。洗浄剤任意成分は、液体洗浄剤の用途を勘案して、適宜選択され組み合わされて用いられる。例えば、トイレ用液体洗浄剤であれば、界面活性剤、有機酸及び/又は無機酸、香料、色素が挙げられる。また、衣料用の液体洗浄剤であれば、界面活性剤、洗浄性ビルダー、pH調整剤、香料、色素が挙げられる。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、半極性界面活性剤等、公知の界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
有機酸としては、クエン酸、リンゴ酸、酢酸、酒石酸、メタキシレンスルホン酸、グリコール酸等が挙げられる。これらの有機酸は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
無機酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、スルファミン酸、リン酸等が挙げられる。これらの無機酸は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
洗浄性ビルダーとしては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の無機ビルダー;ヒドロキシ酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩等のヒドロキシカルボン酸塩、ピロメリット酸塩等のシクロカルボン酸塩、カルボキシメチルタルトロネート等のエーテルカルボン酸塩、ポリアクリル酸塩、アクリル酸−アリルアルコール共重合体の塩、アクリル酸−マレイン酸共重合体の塩等の有機ビルダーが挙げられる。これらの洗浄性ビルダーは、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
洗浄剤任意成分は、一部又は全部が、分散工程において水性媒体に予め分散されていてもよいし、分散工程の後、増粘剤含有組成物と水性媒体との混合物に混合されてもよい。
上述の通り、本発明によれば、(A)〜(D)成分を含有し、B/C比0.5〜4、B/D比0.3〜5、C/D比0.15〜4であるため、(A)〜(D)成分を混合するという簡単な方法で、水性媒体への分散性に優れる増粘剤含有組成物を得られる。
本発明の増粘剤含有組成物は、洗浄対象物への適度な付着力を要求されるトイレ用液体洗浄剤や、塗布対象物への適度な残留性を要求される化粧品等を製造するのに好適に用いられる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を表す。
(使用原料)
<(A)成分>
A−1:キサンタンガム(三晶株式会社製、商品名;KELZAN T、重量平均分子量;約200万)。
A−2:グアーガム(三晶株式会社製、商品名;JAGUAR HP−105)。
A−3:ジェランガム(三晶株式会社製、商品名;KELCOGEL AFT)。
<(B)成分>
B−1:プロピレングリコール(ADEKA株式会社製、商品名;化粧用プロピレングリコール、有効成分100%)。
B−2:ジエチレングリコールモノブチルエーテル(日本乳化剤株式会社製、商品名;ブチルジグリコール、有効成分100%)。
B−3:ヘキシレングリコール(三井石油化学株式会社製、商品名;ヘキシレングリコール(85%)、有効成分85%)。
<(C)成分>
C−1:第二級アルキルスルホン酸Na塩(クラリアント株式会社製、商品名;Hostapur SAS 60A、水分含量40%、有効成分30%)。表中、「SAS」と記載。
C−2:ポリオキシエチレン(平均2モル)ラウリルエーテル硫酸Na塩(新日本理化株式会社製、商品名;シノリンSPE−1250、水分含量30%、有効成分70%)。表中、「AE(2)S−Na」と記載。
C−3:アルキルベンゼンスルホン酸Na塩(テイカ株式会社製、商品名;テイカパワー L121、水分含量5%、有効成分95%)。表中、「LAS−Na」と記載。
C−4:α−オレフィンスルホン酸Na塩(ライオン株式会社製、商品名;リポラン LB440、水分含量70%、有効成分30%)。表中、「AOS−Na」と記載。
<(C’)成分:(C)成分の比較品>
C’−1:直鎖アルキル(C12)アルコールエチレンオキシド(平均10モル)付加物(日本エマルジョン株式会社製、商品名:EMALEX 710、有効成分100%)。表中、「C12EO10」と記載。
C’−2:直鎖アルキル(C12)アルコールエチレンオキシド(平均20モル)付加物(日本エマルジョン株式会社製、製品名:EMALEX 720、有効成分100%)。表中、「C12EO20」と記載。
(実施例1〜23、比較例1〜8)
表1〜4の組成に従い、200mLガラスビーカーに、(A)〜(B)成分を入れ、マグネチックスターラー(Fine製、F−606N、スターラーチップ;3cm)を用い、200rpmで、(A)成分が均一に分散するまで撹拌した。さらに、(C)成分又は(C’)成分と(D)成分をビーカーに入れ、未膨潤の(A)成分がないと目視で認識できるまで撹拌して、各例の増粘剤含有組成物100gを得た(混合工程)。混合工程に要した時間(混合時間)を「製造性」として、表中に記載した。また、得られた増粘剤含有組成物について、粘度を測定すると共に、分散性と製品の粘度を測定し、その結果を表中に示す。表中、本例の混合方法を「I」と記載する。
なお、表中の各成分の配合量は、純分換算した値である(以降において同じ)。
(実施例24)
表3の組成に従い、200mLガラスビーカーに、(B)成分、(C)成分及び(D)成分((C)成分の原料中の水)を入れ、マグネチックスターラー(Fine製、F−606N、スターラーチップ;3cm)を用い、200rpmで、十分に撹拌した。次いで、(A)成分を1分間かけて加え、未膨潤の(A)成分がないと目視で認識できるまで撹拌した。さらに(D)成分(30質量%相当)を加えて撹拌して、増粘剤含有組成物100gを得た(混合工程)。混合工程に要した時間(混合時間)を「製造性」として、表中に記載した。また、得られた増粘剤含有組成物について、粘度を測定すると共に、分散性と製品の粘度を測定し、その結果を表中に示す。表中、本例の混合方法を「II」と記載する。
(実施例25)
表3の組成に従い、200mLガラスビーカーに、(B)成分、(C)成分(原料中の水を含む)及び(D)成分を入れ、マグネチックスターラー(Fine製、F−606N、スターラーチップ;3cm)を用い、200rpmで、十分に撹拌した。次いで、(A)成分を1分間かけて加え、未膨潤の(A)成分がないと目視で認識できるまで撹拌して、増粘剤含有組成物100gを得た(以上、混合工程)。混合工程に要した時間(混合時間)を「製造性」として、表中に記載した。また、得られた増粘剤含有組成物について、粘度を測定すると共に、分散性と製品の粘度を測定し、その結果を表中に示す。表中、本例の混合方法を「III」と記載する。
(測定方法)
<増粘剤含有組成物の粘度>
BL型粘度計(東機産業株式会社製)により、各例の増粘剤含有組成物の粘度を下記測定条件で測定し、ローター回転開始60秒後の値を読み取った。
≪粘度測定条件≫
ローター:No.3。
回転数:60rpm。
測定温度:25℃。
<分散性>
1Lガラスビーカーにイオン交換水900mLを入れ、これをマグネチックスターラー(Fine製、F−606N、スターラーチップ;7cm、200rpm)で撹拌しつつ、各例の増粘剤含有組成物100gを2分間かけて加えた。その後、回転速度を500rpmにして攪拌し、目視で、未膨潤の(A)成分がないと認識できるまで撹拌した(以上、分散工程)。分散工程に要した時間(分散時間)を「分散性」とした。
<製品の粘度>
上記の<分散性>で得られた液体の粘度を上記の<増粘剤含有組成物の粘度>と同様にして測定し、これを製品の粘度と擬制した。
Figure 2013249354
Figure 2013249354
Figure 2013249354
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表1〜3に示すように、本発明を適用した実施例1〜25は、製造性の評価における混合時間が15分間以下であり、分散性の評価における分散時間が80分間以下であった。即ち、実施例1〜25は製造性及び分散性が良好なものであった。
加えて、実施例1と、実施例24〜25との比較において、混合方法Iを採用することで、製造性及び分散性をより高められていた。
一方、表4に示すように、B/C比が0.5未満である比較例1、C/D比が4超である比較例6は、混合時間が20分間であり、製造性に劣るものであった。B/C比が4超である比較例2、B/D比が5超である比較例4は、分散時間が100分間以上であり、分散性に劣るものであった。(C)成分に換えて(C’)成分を用いた比較例7〜8は、混合時間が15分間超で、かつ分散時間が180分間以上であった。なお、B/D比が0.3未満である比較例3、及びB/D比が0.3未満でかつC/D比が0.15未満である比較例5については、混合工程において(A)成分が継粉になったため、製造性及び分散性の評価を行わなかった。
以上の結果から、本発明を適用することで、水性媒体への分散性に優れる増粘剤含有組成物を容易に製造できることが判った。

Claims (5)

  1. (A)成分:増粘多糖類と、(B)成分:水溶性溶剤と、(C)成分:アニオン界面活性剤と、(D)成分:水と、を含有し、
    前記(B)成分/前記(C)成分で表される質量比が0.5〜4、
    前記(B)成分/前記(D)成分で表される質量比が0.3〜5、
    前記(C)成分/前記(D)成分で表される質量比が0.15〜4であることを特徴とする増粘剤含有組成物。
  2. 請求項1に記載の増粘剤含有組成物が配合されてなることを特徴とする液体洗浄剤。
  3. 請求項1に記載の増粘剤含有組成物の製造方法であって、
    前記(A)〜(D)成分を混合する混合工程を備えることを特徴とする増粘剤含有組成物の製造方法。
  4. 前記混合工程は、前記(A)成分と前記(B)成分とを混合し、次いで、前記(C)成分と前記(D)成分とを加え混合することを特徴とする請求項3に記載の増粘剤含有組成物の製造方法。
  5. 請求項2に記載の液体洗浄剤の製造方法であって、
    前記(A)〜(D)成分を混合して前記増粘剤含有組成物を得る混合工程と、得られた前記増粘剤含有組成物を水性媒体に分散する分散工程とを備えることを特徴とする液体洗浄剤の製造方法。
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