JP2013248831A - 車両の内装品の成形方法および車両の内装品の成形装置 - Google Patents

車両の内装品の成形方法および車両の内装品の成形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で、表皮の温度を低下させることなく容易に且つ短時間で確実に表皮型に吸着させて基材と成形接合し、高品質の車両の内装品を成形する。
【解決手段】本発明の車両の内装品の成形装置は、湾曲した形状の基材Kと表皮Hとを加圧して成形接合するものであって、表皮Hを保持する表皮保持手段1と、表面が内装品Nの表面形状に応じた形状の成形部20を有する表皮型2と、表皮保持手段1に保持された表皮Hを表皮型2の成形部20の表面に吸着させる吸着手段3と、基材Kを保持する基材型4と、表皮Hを軟化させるための加熱手段5とを備えており、表皮保持手段1に保持された表皮Hが表皮型2の成形部20の表面に吸着されるまでの伸び量を平均化させる関係に、表皮保持手段1に保持された表皮Hに対して表皮型2が相対的な姿勢に保持されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の内装品の成形方法および車両の内装品の成形装置に関し、さらに詳しくは、湾曲した形状の基材の表面に表皮を成形接合する車両の内装品の成形方法と、その成形装置に関するものである。
車両の内装品として例えば、インストルメントパネルは一般に、自動車のフロントガラスに沿って運転席および助手席と対向する位置に取付けられるもので、車幅方向を長手方向として伸びており、その幅方向、すなわち自動車の前後方向における断面が湾曲した形状となっている。
このようなインストルメントパネルは、その基本的な形状を形成すべく断面が湾曲した形状の基材の車内側表面に表皮を成形接合することにより成形されている。ここで、図6は、基材Kと表皮Hを成形接合する車両の内装品の成形装置の従来の一般的な技術を説明するために示したもので、表皮Hを保持する表皮保持手段1’と、表面が内装品の表面形状に応じた形状の成形部20’を有する表皮型2’と、表皮保持手段1’に保持された表皮Hを表皮型2’の成形部20’の表面に吸着させる吸着手段3’と、基材Kを保持する基材型4’と、表皮Hを軟化させるための加熱手段5’とを備えている。図6に示した形態では、表皮保持手段1’が表皮Hを水平に保持するよう構成され、また、表皮型2’が基材型4’の上方に配置されて、油圧シリンダなどからなる昇降手段15’により昇降移動することが可能となっている。したがって、基材型4’と表皮型2’との相対的な移動方向(型開閉方向)は、図6における上下方向となっている。
基材型4’は、断面(図6の左右方向)における略中央近くに頂部を有するよう凸状に成形されており、その表面に湾曲した断面形状の基材Kに応じた保持部40’が構成されている。基材型4’のベース部41’は型開閉方向と直交するよう略水平で、表皮Hと略平行に伸びるように配置されている。表皮型2’は、断面(図6の左右方向)における略中央近くに底部を有するように凹状に成形されており、その内側に成形する自動車の内装品の車内側表面の形状に応じた表面の成形部20’が構成されている。表皮型2’の表皮Hを吸着させるときに表皮型2’の最初に表皮Hと接する下端周縁(シールライン)20a’は、表皮保持手段1’によって水平に保持された表皮Hと略平行となり、また、表皮型2’の型開閉方向(鉛直方向)と直交するよう、略水平に成形されている。そして、表皮型2’のベース部21’も、型開閉方向と直交するよう略水平で、シールライン20a’および表皮Hと略平行に伸びるように配置されている。さらに、表皮型2’は、その内部に空間22’を有しており、空間22’と成形部20’の表面とを連通する通気孔23’が形成されている。表皮型2’の空間22’には、通気孔23’を介して表皮Hを吸引して成形部20’の表面に吸着するための吸着手段3’が接続されている。
さらに、成形装置は、表皮保持手段1’を、表皮型2’と基材型4’との間であって表皮型2’に表皮Hを吸着させる吸着位置A’と、表皮Hを表皮保持手段1’に保持させるセット位置B’と、加熱手段5’により表皮Hを加熱して軟化させる加熱位置C’とに搬送するための搬送手段6’を備えている。
このように構成された成形装置では、基材型4’の保持部40’の表面に基材Kをセットして保持させると共に、セット位置B’で表皮保持手段1’に表皮Hを水平に保持させ、搬送手段6’により表皮保持手段1’を加熱手段5’の加熱位置C’まで水平方向に搬送して、表皮Hを所定の温度まで加熱して軟化させ、その後、搬送手段6’により表皮保持手段1’を表皮型2’と基材型4’との間の吸着位置A’に水平方向に搬送し、昇降手段15’を伸長駆動して表皮型2’を下降させ、表皮Hに近付ける。このとき、吸着手段3’が駆動されて表皮型2’の内部の空間22’が減圧された状態となっており、軟化された状態の表皮Hが表皮保持手段1’による保持から解放されて成形部20’の表面に吸着される。
この状態で、油圧シリンダなどからなる加圧手段9’を伸長駆動して基材型4’を上昇させ、基材型4’に保持された基材Kと軟化した状態で表皮型2’に吸着された表皮Hとを保持部40’の表面と成形部20’の表面との間で加圧して成形接合する。
ここで、表皮保持手段1’によって水平に保持された表皮Hを表皮型2’の成形部20’の表面に吸着するとき、図6に示した従来の技術では、表皮型2’の成形部20’の表面がその断面における略中央近くに底部を有する凹状に成形されていたため、表皮Hの底部に吸着される部分の伸び量が大きく、端縁に近付くにしたがって伸び量が小さくなる(図6に示した矢印の長さを参照)。このように表皮Hの伸び量が偏る結果、表皮Hを所望の厚さに成形することができないなどの問題が生じる。
そこで、このような問題を解決することを目的とした従来の技術として、特許文献1が知られている。特許文献1には、射出成形された基材を基材側真空吸引型にセットし、基材側真空吸引型と表皮側真空吸引型との型締めにより、あらかじめ基材側真空吸引型と表皮側真空吸引型とを離間させた状態で、それらの真空吸引型間に平面状に配置され、周縁部がクランプで固定された表皮を基材に接触させると共に、表皮側真空吸引型の内面に沿わせ、この状態で表皮側真空吸引型により表皮を真空吸引して表皮を成形し、次に、表皮側真空吸引型による真空吸引を停止した後、基材側真空吸引型により基材の通気部を介して表皮を基材側に真空吸引して表皮を基材に接着させる内装品の真空成形方法において、前記基材側真空吸引型と前記表皮側真空吸引型との型締め時に、表皮の両真空吸引型との干渉量が少なく、かつその干渉量が前後左右方向でバランスする角度に表皮を傾斜保持させることなどを特徴とする内装品の真空成形方法が開示されている。
図7は、特許文献1に開示された技術を適用するための成形装置の具体例を示したもので、基材型4”のベース部41”は型開閉方向と直交する方向に伸びるように配置されており、保持部40”の表面は、図7の左方向が低くて右方向が高く突出するように、ベース部41”に対して傾斜する断面形状に成形されており、表皮型2”のベース部21”は型開閉方向と直交する方向に伸びるように配置されており、成形部20”の表面は、図7の左方向の下方への突出量が大きく右方向の下方への突出量が小さくなるように、ベース部21”に対して傾斜する断面形状に成形されている。したがって、表皮型2”のシールライン20a”も、型開閉方向と直交する方向(図7では型開閉方向が鉛直方向であることから、その直交する方向は水平方向となる)に対して傾斜している。そして、表皮Hを保持する表皮保持手段1”は、搬送手段6”に対して軸1a”により俯仰または回動可能に支持されている。
このように構成された成形装置では、セット位置B”で表皮Hを水平に保持させるときと、加熱位置C”で表皮を所定の温度まで加熱して軟化させるときと、各位置A”、B”、C”に搬送するときとにおいては、表皮保持手段1”の姿勢を水平に保持する。一方、吸着位置A”で表皮Hを表皮型2”に吸着させるときにおいては、図7に示すように、表皮型2”の水平に対するシールライン20a”の傾斜と対応させるように、軸1a”を中心として表皮保持手段1”の姿勢を俯仰または回動させる。これにより、基材型4”と表皮型2”との型締め時または表皮型2”に対して表皮Hを吸着させる時に、表皮Hの基材型4”および表皮型2”による干渉量が少なく、かつその干渉量が前後左右方向でバランスし、その結果、表皮Hの伸び量(図7に示した矢印の長さを参照)が部分によって偏らないような角度に表皮Hを傾斜保持させることができる。
特開2009−78419号公報
しかしながら、上記特許文献1にあっては、表皮Hを保持した表皮保持手段1”の姿勢を水平に維持した状態で搬送手段6”により加熱手段5”から表皮型2”と基材型4”との間の吸着位置A”に水平方向に搬送し、その後、図7に示したように、軸1a”を中心として表皮保持手段1”の姿勢を、表皮型2”の水平に対するシールライン20a”の傾斜と平行となるように俯仰または回動させて、表皮型2”を下降させて吸着手段3”により表皮型2”の成形部20”の表面に吸着させる必要がある。そのため、加熱手段5”で軟化された状態の表皮Hを保持した表皮保持手段1”の姿勢を、水平に維持した状態から軸1a”を中心として表皮型2”のシールライン20a”の傾斜と平行となるように俯仰または回動させるため、その俯仰または回動のための機構と制御が必要となるという問題があった。また、軸1a”を中心として表皮保持手段1”を俯仰または回動させる動作時間が必要となるために、成形サイクルの時間を短縮することが困難であり、さらに、表皮Hを表皮型2”の成形部20”の表面に吸着させて基材Kと成形接合するまでに表皮Hの温度が低下し易く、型表面の転写性が低下し、高度の品質の成形が困難となる問題があった。
本発明は、上述した問題を優位に解決するためになされたもので、簡単な構成で、表皮の温度を低下させることなく容易に且つ短時間で確実に表皮型に吸着させて基材と成形接合し、高品質の車両の内装品を成形することができる方法とその成形装置を提供することを目的とする。
請求項1の車両の内装品の成形方法に係る発明は、上記目的を達成するため、湾曲した形状の基材を基材型に保持するとともに、内装品の表面形状に応じた形状を有する表皮型の成形部の表面に表皮を吸着し、基材型と表皮型とを相対的に近接移動させて型閉じして基材と表皮とを加圧し成形接合する車両の内装品の成形方法であって、表皮を表皮型の成形部の表面に吸着させる前の状態から吸着させるまでの表皮の伸び量が平均化される関係に、表皮型の表皮に対する相対的な姿勢を保持することを特徴とする。
請求項2の車両の内装品の成形方法に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明において、表皮に対して表皮型のシールラインが平行となるよう、表皮型の表皮に対する相対的な姿勢を保持することを特徴とする。
請求項3の車両の内装品の成形方法に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項1または2のいずれかに記載の発明において、成形表面に表皮が吸着された表皮型と基材を保持した基材型とを型閉じし、その後、基材型と表皮型のいずれか一方の自重により他方との間で基材と表皮を加圧する関係に、型閉じされた基材型と表皮型の姿勢を変更することを特徴とする。
請求項4の車両の内装品の成形方法に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、表皮型と対向する位置で表皮を加熱手段により加熱し、該位置から加熱手段を退避移動させて、表皮を表皮型の成形部の表面に吸着することを特徴とする。
請求項5の車両の内装品の成形方法に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、表皮型と対向する位置から外れた位置で表皮を加熱手段により加熱し、該位置から表皮型と対向する位置に表皮を平行移動させて、表皮を表皮型の成形部の表面に吸着することを特徴とする。
また、請求項6の車両の内装品の成形装置に係る発明は、上記目的を達成するため、湾曲した形状の基材と表皮とを加圧して成形接合する、車両の内装品の成形装置であって、表皮を保持する表皮保持手段と、表面が内装品の表面形状に応じた形状の成形部を有する表皮型と、表皮保持手段に保持された表皮を表皮型の成形部の表面に吸着させる吸着手段と、基材を保持する基材型とを備えており、表皮保持手段に保持された表皮が表皮型の成形部の表面に吸着されるまでの伸び量を平均化させる関係に、表皮保持手段に保持された表皮に対する相対的な姿勢に表皮型が保持されていることを特徴とする。
請求項7の車両の内装品の成形装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項6に記載の発明において、表皮保持手段に保持された表皮に対して表皮型のシールラインが平行となるよう、表皮保持手段に保持された表皮に対する相対的な姿勢に表皮型が保持されていることを特徴とする。
請求項8の車両の内装品の成形装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項6または7のいずれかに記載の発明において、成形表面に表皮が吸着された表皮型と基材を保持した基材型とを型閉じした状態で、表皮型と基材型のいずれか一方が他方に対して上方に位置するよう、表皮型と基材型の姿勢を変更する型姿勢変更手段を備えていることを特徴とする。
請求項9の車両の内装品の成形装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項6〜8のいずれか1項に記載の発明において、表皮型と対向する位置で表皮を加熱し、表皮を表皮型の成形部の表面に吸着させる前に前記位置から退避移動する加熱手段を備えていることを特徴とする。
請求項10の車両の内装品の成形装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項6〜8のいずれか1項に記載の発明において、表皮型と対向する位置から外れた位置で表皮を加熱する加熱手段と、該位置から表皮型と対向する位置に表皮を保持した表皮保持手段を平行移動させる搬送手段とを備えていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、表皮を表皮型の成形部の表面に吸着させる前の状態から吸着させるまでの表皮の伸び量が平均化される関係に、表皮型の表皮に対する相対的な姿勢を保持するという簡単な工程により、表皮の温度を低下させることなく容易に且つ短時間で確実に表皮型の成形部の表面に吸着させて基材と成形接合し、高品質の車両の内装品を成形することが可能な方法を提供することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1に記載の発明において、表皮に対して表皮型のシールラインが平行となるようにすることにより、表皮を表皮型の成形部の表面に吸着させる前の状態から吸着させるまでの表皮の伸び量が平均化される関係に、表皮型の表皮に対する相対的な姿勢を保持することが具現化できる。
請求項3の発明によれば、請求項1または2のいずれかに記載の発明において、成形部の表面に表皮が吸着された表皮型と基材を保持した基材型とを型閉じし、その後、基材型と表皮型のいずれか一方の自重により他方との間で基材と表皮を加圧する関係に、型閉じされた基材型と表皮型の姿勢を変更することにより、表皮型と基材型との間で容易に基材と表皮を加圧することができる。
請求項4の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、表皮型と対向する位置で表皮を加熱手段により加熱し、該位置から加熱手段を退避移動させて、表皮を表皮型の成形部の表面に吸着することにより、軟化した状態の表皮の温度が降下する前に短時間で表皮型の成形部の表面に対する吸着を開始することができ、したがって、表皮の温度を低下させることなく容易に且つ短時間で確実に表皮型との成形部の表面に吸着させて基材型との間で基材と成形接合し、高品質の車両の内装品を成形することが具現化できる。
請求項5の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、表皮型と対向する位置から外れた位置で表皮を加熱手段により加熱し、該位置から表皮型と対向する位置に表皮を平行移動させて、表皮を表皮型の成形部の表面に吸着することにより、軟化した状態の表皮の温度が降下する前に短時間で表皮型の成形表面に対する吸着を開始することができ、したがって、表皮の温度を低下させることなく容易に且つ短時間で確実に表皮型との成形部の表面に吸着させて基材型との間で基材と成形接合し、高品質の車両の内装品を成形することが具現化できる。
また、請求項6の発明によれば、表皮保持手段に保持された表皮が表皮型の成形部の表面に吸着されるまでの伸び量を平均化させる関係に、表皮保持手段に保持された表皮に対する相対的な姿勢に表皮型が保持されているという簡単な構成により、表皮の温度が低下することなく容易に且つ短時間で確実に表皮型の成形部の表面に吸着して基材と成形接合し、高品質の車両の内装品を成形することが可能な装置を提供することができる。
請求項7の発明によれば、請求項6に記載の発明において、表皮保持手段に保持された表皮に対して表皮型のシールラインが平行となるよう、表皮保持手段に保持された表皮に対する相対的な姿勢に表皮型が保持されていることにより、表皮保持手段に保持された表皮が表皮型の成形表面に吸着されるまでの伸び量を平均化させる関係に、表皮保持手段に保持された表皮に対する相対的な姿勢に表皮型を保持することが具現化できる。
請求項8の発明によれば、請求項6または7のいずれかに記載の発明において、型閉じした状態の表皮型と基材型の姿勢を変更する型姿勢変更手段を備えていることにより、成形表面に表皮が吸着された表皮型と基材を保持した基材型とを型閉じしてから、表皮型と基材型のいずれか一方が他方に対して上方に位置するよう姿勢を変更すると、基材型と表皮型の上方に位置されたいずれか一方の自重により他方との間で基材と表皮を加圧することができ、したがって、表皮型と基材型との間で容易に基材と表皮を加圧することができる。
請求項9の発明によれば、請求項6〜8のいずれか1項に記載の発明において、表皮型と対向する位置で表皮を加熱し、表皮を表皮型の成形部の表面に吸着させる前に前記位置から退避移動する加熱手段を備えていることにより、表皮の温度が低下することなく容易に且つ短時間で確実に表皮型に吸着して基材と成形接合することができ、したがって、高品質の車両の内装品を成形することが具現化できる。
請求項10の発明によれば、請求項6〜8のいずれか1項に記載の発明において、表皮型と対向する位置から外れた位置で表皮を加熱する加熱手段と、該位置から表皮型と対向する位置に表皮を保持した表皮保持手段を平行移動させる搬送手段とを備えていることにより、表皮の温度が低下することなく容易に且つ短時間で確実に表皮型に吸着して基材と成形接合することができ、したがって、高品質の車両の内装品を成形することが具現化できる。
本発明による成形装置の第1の実施の形態を説明するために示した概念図である。 図1の状態から型閉じする状態を説明するために示した概念図である。 本発明による成形装置の第2の実施の形態を説明するために示した概念図である。 図3の状態から表皮型と基材型を型締めしてその姿勢を変更し、表皮と基材を加圧する状態を説明するために示した概念図である。 本発明による成形装置の第3の実施の形態を説明するために示した概念図である。 従来の一般的な成形装置の一例を説明するために示した概念図である。 本発明に関連する従来の技術を説明するために示した概念図である。
最初に、本発明による車両の内装品の成形装置の実施の一形態を図1および図2に基づいて詳細に説明する。なお、図において同じ符号は、同様または相当する部分を示すものとする。
本発明の車両の内装品の成形装置は、概略、湾曲した形状の基材Kと表皮Hとを加圧して成形接合するものであって、表皮Hを保持する表皮保持手段1と、表面が内装品Nの表面形状に応じた形状の成形部20を有する表皮型2と、表皮保持手段1に保持された表皮Hを表皮型2の成形部20の表面に吸着させる吸着手段3と、基材Kを保持する基材型4と、表皮Hを軟化させるための加熱手段5とを備えており、表皮保持手段1に保持された表皮Hが表皮型2の成形部20の表面に吸着されるまでの伸び量を平均化させる関係に、表皮保持手段1に保持された表皮Hに対して表皮型2が相対的な姿勢に保持されている。
この実施の形態において成形される車両の内装品Nは、その一例として自動車のフロントガラスに沿って運転席および助手席と対向する位置に取り付けられるインストルメントパネルであり、その幅方向(車両の前後方向)における断面が湾曲した形状となっている。そのため、基材Kの断面形状も湾曲するよう成形されている。表皮Hは、基材Kの車両室内側の表面に全面にわたって、または、部分的に覆うように成形接合される。
基材型4の基材Kを保持する保持部40の断面形状は、基材Kの断面形状に応じて成形されており、図7に示した形態と同様に、型開閉方向に対して直交する方向に伸びるよう成形されたベース部41に対して傾斜するよう成形されている。なお、この実施の形態では、基材型4が上方に配置されており、図1に鎖線で示したように、基材Kをセットするときには保持部40の表面が上向きで、表皮型2に対して型開閉するときにはその成形部20の表面(この姿勢あるいは向きについては後述する)と対面すべく下向きとなるよう、昇降移動にともなって異なる向きに変化するとともに図1の左右方向にも移動するよう、屈曲したガイド部42に支持されている。
また、表面に表皮型2の表皮Hが吸着される成形部20の断面形状は、内装品Nの断面形状の表面形状に応じて成形されており、図7に示した形態と同様にベース部21に対して傾斜するよう成形されている。表皮型2の内部には空間22が形成されており、空間22と連通し成形部20の表面に開口する通気孔23が設けられている。また、表皮型2のベース部21には、空間22と連通する吸気孔24が形成されており、この吸気孔24には、吸着手段3として、モータ30の駆動により駆動される減圧ポンプ31(後述する第2、第3の実施の形態を示した図3〜図5を参照)が接続される。表皮型2は、所定の角度を有する傾斜台25にベース部が支持されており、そのシールライン20aが後述するように表皮保持手段1によって略水平に保持された表皮Hと平行となる姿勢に、すなわちシールライン20aが水平となる姿勢に保持されている。
表皮保持手段1は、表皮Hの対向する一対の側縁を挟み込み、またはフック状の治具で引っ掛けることなどにより、この実施の形態では表皮Hを略水平に保持することができるよう構成されている。そして、表皮保持手段1は、搬送手段6(図3〜図5を参照)に支持されている。この搬送手段6は、表皮保持手段1を表皮型2の上方の吸着位置A(図1)と表皮Hを保持させるセット位置B(図2)とに水平移動させ、さらに、吸着位置Aで表皮型2のシールライン20aに表皮Hが接するよう昇降移動(矢印S)させることができるよう構成されている。
また、加熱手段5は、この実施の形態の場合、吸着位置Aで表皮Hを加熱する位置と、吸着位置Aから見てセット位置Bとは反対側に基材型4と表皮型2の間から外れた位置C(退避位置C)との間で移動可能に支持されている(図1の矢印Tを参照)。なお、本発明は、この実施の形態に限定されることはなく、表皮保持手段1の水平移動を、吸着位置A(図1)およびセット位置B(図2)と、さらに基材型4と表皮型2の間から外れた位置Cとに移動させることができるよう構成し、この基材型4と表皮型2の間から外れた位置C(以下、加熱位置という)に加熱手段5を固設することもできる。加熱位置Cは、例えば、吸着位置Aから見てセット位置Bとは反対側に設定することができる。
なお、この実施の形態においては、上述したように、表皮型2が水平に対して所定の角度を有する傾斜台25にベース部21が支持されているため、この表皮型2に対して基材型4が型閉じする直前および型開きした直後における型開閉方向は、表皮型2のベース部21に対して直交する方向、すなわち鉛直方向に対して傾斜した状態となっている。
次に、本発明の車両の内装品の成形方法の実施の一形態を、上述したように構成された成形装置を使用する場合により、その作動と共に説明する。
本発明の車両の内装品Nの成形方法は、概略、湾曲した形状の基材Kを基材型4に保持するとともに、内装品Nの表面形状に応じた形状を有する表皮型2の成形部20の表面に表皮Hを吸着し、基材型4と表皮型2とを相対的に近接移動させて型閉じして基材Kと表皮Hとを加圧し成形接合するものであって、表皮Hを表皮型2の成形部20の表面に吸着させる前の状態から吸着させるまでの表皮Hの伸び量が平均化される関係に、表皮Hに対して表皮型2を相対的な姿勢に保持しておき、この表皮型2の成形部20の表面に対して表皮Hを吸着させる。
吸着位置Aにおいて表皮Hが表皮保持手段1により略水平に保持されており、また、表皮型2のベース部21が所定の角度を有する傾斜台25に支持されて、成形部20のシールライン20aが略水平となっており、吸着位置Aにおいて略水平に保持された表皮Hに対して表皮型2のシールライン20aが平行となるよう保持されていることは、上述したとおりである。
車両の内装品Nを成形するに際して、最初に、基材型4を上昇させ、搬送手段6により表皮保持手段1をセット位置B(図2)に配置しておく。この状態で、表皮保持手段1に表皮Hを略水平となるよう保持させ、搬送手段6により表皮保持手段1を吸着位置Aに水平移動させる。また、基材型4の保持部40に基材Kを保持させる。なお、基材型4に対する基材Kのセットは、作業員Mにより手作業で行ってもよく、また、ロボットなどにより機械的に行うこともできる。このとき、この実施の形態では、基材Kを基材型4にセットするときには保持部40の表面が上向きとなっているため、作業員Mにより手作業で基材Kを基材型4に容易にセットすることができる。また、ロボットなどにより機械的に基材Kを基材型4にセットする場合にも、ロボットなどの制御が容易となる。
次いで、この実施の形態では加熱手段5を基材型4と表皮型2との間の吸着位置Aに進入移動させ(図1における矢印Tを参照)、表皮Hを所定の温度に加熱して軟化させ、その後、加熱手段5を基材型4と表皮型2との間から外れた位置Cに退避移動させる(図1における矢印Tを参照)。また、基材型4と表皮型2の間から外れた位置Cに加熱手段5を固設した場合には、表皮保持手段1を搬送手段6により位置Cに水平移動させ、表皮Hを所定の温度に加熱して軟化させ、その後、表皮保持手段1を吸着位置Aに水平移動させる。そして、搬送手段6により表皮保持手段1を下降移動させて(図1における矢印Sを参照)、表皮Hを表皮型2のシールライン20aに当接させると共に、吸着手段3のモータ30を駆動して真空ポンプ31により成形部20内の空間22を減圧することにより、通気孔23を介して表皮Hを成形部20の表面に吸着させる。
このとき、表皮型2のベース部21に対して成形部20のシールライン20aが傾斜していても、かかるシールライン20aと略水平に保持された表皮Hとが平行となるように、表皮型2のベース部21が傾斜した状態の姿勢で傾斜台25に支持されている。そのため、表皮Hがシールライン20aに当接された状態から成形部20の表面に吸着されるまでの表皮Hの伸び量の差が小さくなるように平均化され、その結果、表皮Hの厚さが均一化されることとなる。
さらに、この実施の形態では、加熱手段5により表皮Hを吸着位置Aで加熱してから、加熱手段5を基材型4と表皮型2との間から外れた位置Cに退避移動させるだけであり、表皮保持手段1の姿勢を従来の技術(図7)のように回動または俯仰させる必要がない。したがって、表皮保持手段1を表皮型2に近づけるよう下降移動させるだけで、加熱が完了してから短時間で表皮型2に対して表皮Hを吸着させることができる。なお、基材型4と表皮型2の間から外れた位置Cに加熱手段5を固設して、この加熱手段5の位置に表皮保持手段1を水平移動させることができるよう搬送手段6を構成した場合にも、加熱手段5によって表皮Hを所定の温度に加熱してから、搬送手段6により表皮保持手段1を加熱手段5から吸着位置Aに水平移動させて表皮型2に近づけるよう下降移動させるだけであるため、加熱が完了してから短時間で表皮型2に対して表皮Hを吸着させることができる。
表皮型2の成形部20に表皮Hが吸着されると、基材型4が図1の鎖線Rに示すように下降移動するとともにその姿勢が変換され、基材型4が表皮型2に対して型閉じされ、所定の力で型締される。これにより、基材Kと表皮Hとが基材型4の保持部40と表皮型2の成形部20との間で加圧されて成形接合される。このとき、上述したように表皮Hが表皮型2に吸着されるときの表皮Hの伸び量が平均化されていることにより、表皮Hの厚さが均一化されており、しかも、この伸び量が平均化するような関係に表皮型2の表皮Hに対する姿勢が保持されているために、表皮Hの姿勢を変更することがないことから、成形サイクルの時間を短縮することができ、したがって、表皮Hの温度が低下する前に基材Kと成形接合することができるため、高品質の車両の内装品Nを容易に且つ確実に成形することができる。
次に、本発明の車両の内装品Nの成形装置の第2の実施の形態を、図3および図4に基づいて説明する。なお、上述した第1の実施の形態と同様または相当する構成については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる構成についてのみ説明することとする。
この実施の形態における成形装置は、表皮型2の姿勢を変更する型姿勢変更手段7と、表皮型2に対して型閉じされた基材型4を保持するクランプ手段8とを備えている。
この実施の形態における表皮型2は、一側縁が軸支されることにより俯仰可能な可動盤26に支持されている。可動盤26には、型姿勢変更手段7として、油圧シリンダ70のピストンロッドが接続されている。さらに、可動盤26と表皮型2のベース部21との間には、可撓性を有するチューブ状で、内部に圧縮空気などが送給されることにより可動盤26に対して表皮型2を上昇させるよう構成された加圧手段9が設けられている。
クランプ手段8は、表皮型2に対して型閉じされた基材型4を押さえるものであり、少なくとも一対で、その基端部がそれぞれ可動盤26に揺動可能に取り付けられている。
次に、本発明の車両の内装品の成形方法の第2の実施の形態を、図3および図4に示したように構成された成形装置を使用する場合により、その作動と共に説明する。なお、上述した第1の実施の形態と同様または相当する構成については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる構成についてのみ説明することとする。
車両の内装品を成形するに際して、型姿勢変更手段7を構成する油圧シリンダ70のピストンロッドが伸長駆動されており、可動盤26が水平に対して傾斜した状態に保持されており、表皮型2は、その成形部20のシールライン20aが略水平で、ベース部21が水平に対して傾斜した状態となる姿勢に保持されている。また、この実施の形態においても、表皮Hは、表皮保持手段1により略水平に保持されている。したがって、表皮型2は、そのシールライン20aが略水平に保持された表皮Hと平行となる姿勢に保持されている。このとき、各クランプ手段8は、その先端が互いに離間しており、開いた状態とされている。
次いで、この実施の形態では、表皮保持手段1を搬送手段6により加熱手段5が固設された加熱位置Cに水平移動させ、表皮Hを所定の温度に加熱して軟化させ、その後、表皮保持手段1を吸着位置Aに水平移動させる。なお、加熱手段5を移動可能に設けた場合には、基材型4と表皮型2との間の吸着位置Aに進入移動させ(図1における矢印Tを参照)、表皮Hを所定の温度に加熱して軟化させ、その後、加熱手段5を基材型4と表皮型2との間から外れた位置Cに退避移動させる(図1における矢印Tを参照)。そして、搬送手段6により表皮保持手段1を下降移動させて(図1における矢印Sを参照)、表皮Hを表皮型2のシールライン20aに当接すると共に、吸着手段3のモータ30を駆動して真空ポンプ31により成形部20内の空間22を減圧することにより、通気孔23を介して表皮Hを成形部20の表面に吸着させる。
このとき、型姿勢変更手段7によって可動盤26が水平に対して傾斜しており、表皮型2のシールライン20aと表皮Hとが共に略水平で平行となっているため、表皮Hがシールライン20aに当接された状態から成形部20の表面に吸着されるまでの表皮Hの伸び量が平均化され、その結果、表皮Hの厚さが均一化されることとなる。
表皮型2の成形部20に表皮Hが吸着されると、基材型4が図3の鎖線Rに示すように下降移動するとともにその姿勢が変換され、基材型4が表皮型2に対して型閉じされる。この実施の形態では、その後図4に示すように、型姿勢変更手段7の油圧シリンダ70のピストンロッドが退縮駆動され、可動盤26を水平にさせる。これにより、この実施の形態では、成形部20の表面に表皮Hが吸着された表皮型2の上方に基材型4が位置し、この基材型4の自重により、基材Kと表皮Hが表皮型2と基材型4との間で加圧されることとなる。
さらにこの実施の形態では、各クランプ手段8の先端を互いに近接させるよう揺動させて閉じ、基材型2が上昇しないように押さえた状態で可動盤26と表皮型2のベース部21との間に設けられた加圧手段9の内部に圧縮空気などを送給して膨大させることにより、可動盤26に対して表皮型2を上昇させて基材型4に対して型締して、基材型4の自重に加えて基材Kと表皮Hを加圧する。
このとき、上述したように表皮Hが表皮型2に吸着されるときの表皮Hの伸び量が平均化されていることにより、表皮Hの厚さが均一化されており、しかも、この伸び量が平均化するような関係に表皮型2の表皮Hに対する姿勢が保持されているため、表皮Hの姿勢を変更することがないことから、成形サイクルの時間を短縮することができ、したがって、加熱された表皮Hの温度が低下する前に基材Kと成形接合することできるため、高品質の車両の内装品Nを容易に成形することができる。また、この実施の形態では、基材型4の自重も利用して、基材Kと表皮Hを容易に且つ確実に加圧することができる。
次に、本発明の車両の内装品の成形装置の第3の実施の形態を、図5に基づいて説明する。なお、上述した第1および第2の実施の形態と同様または相当する構成については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる構成についてのみ説明することとする。
この実施の形態における成形装置は、基材型4が下方に配置されると共に、その上方に表皮型2が昇降可能に配置されており、略水平に保持された表皮Hに対して表皮型2が回動可能に支持されている。
基盤10上には、複数のガイドバー11が立設されており、ガイドバー11の上端には端盤12が設けられている。ガイドバー11には、基材型4が取り付けられる加圧盤13と、表皮型2の軸27を支持する昇降盤14とが挿通されている。加圧盤13には、油圧シリンダなどからなる加圧手段9が接続されている。また、昇降盤14には端盤12に設けられた油圧シリンダなどからなる昇降手段15が接続されている。したがって、この実施の形態における型開閉方向は、基材型4に対して表皮型2が鉛直方向に移動するよう構成されている。
加圧盤13の上面は略水平に伸びており、この上面に基材型4のベース部41が取り付けられている。したがって、この実施の形態においては、図7に示した従来の技術と同様に、基材型4の保持部40は、水平に対して傾斜した状態となっている。
昇降盤14は一対で構成されており、各昇降盤14の端部近傍がガイドバー11に挿通されており、表皮型2の所定の位置に設けられた軸27が両昇降盤14の中間部にそれぞれ軸支されている。表皮型2の成形部20は、ベース部21に対して傾斜した状態となっている。表皮型2には、型姿勢変更手段7としてサーボモータなどが接続されており、その成形部20のシールライン20aが略水平となる姿勢と、ベース部21が略水平となる姿勢とに回動される。
端盤12上には、吸着手段3として、減圧ポンプ31と、この減圧ポンプ31を駆動するモータ30とが設けられており、表皮型2のベース部21に形成された吸気孔24と減圧ポンプ31とは、可撓性を有する(必要に応じて伸縮性も有する)パイプ32により接続されている。
次に、本発明の車両の内装品の成形方法の第3の実施の形態を、図5に示したように構成された成形装置を使用する場合により、その作動と共に説明する。なお、上述した第1および第2の実施の形態と同様または相当する構成については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる構成についてのみ説明することとする。
車両の内装品Nを成形するに際して、昇降盤14は昇降手段15により上昇した位置にあり、表皮型2は、型姿勢変更手段7によりシールライン20aが略水平となる姿勢に保持されている。また、基材型4が取り付けられている加圧盤13は、加圧手段9が退縮されており、下降した位置に保持されている。
この状態で、表皮保持手段1は、搬送手段6によってセット位置Bに位置され、このセット位置Bで表皮Hがセットされ、その後、加熱位置Cへ水平方向に搬送されて、加熱手段5により表皮Hが所定の温度に加熱され軟化される。続いて、この軟化した表皮Hを保持した表皮保持手段1を吸着位置Aまで水平方向に移動させる。この実施の形態においても、表皮保持手段1の姿勢を従来の技術(図7)のように回動または俯仰させる必要がないため、昇降手段15によって表皮型2を表皮保持手段1に近づけるよう下降移動させるだけで、加熱が完了してから短時間で表皮型2に表皮Hを吸着させることができる。なお、加熱手段5を吸着位置Aと退避位置(加熱位置C)との間で移動可能とした場合(図1の矢印Tを参照)には、セット位置Bで表皮保持手段1に表皮Hを保持させてから吸着位置Aに水平移動させ、加熱手段5を吸着位置Aに進入させて表皮Hを所定の温度に加熱して軟化させ、その後、加熱手段5を退避位置に移動させてから、昇降手段15によって表皮型2を表皮保持手段1に近づけるよう下降移動させて、表皮型2に表皮Hを吸着させる。この場合にも、表皮保持手段1の姿勢を従来の技術(図7)のように回動または俯仰させる必要がなく、加熱が完了してから短時間で表皮型2に表皮Hを吸着させることができる。
そして、昇降手段15を伸長駆動して昇降盤14を下降させて表皮型2のシールライン20aを表皮Hに当接し、吸着手段3により成形部20の空間22内を減圧し、通気孔23を介して表皮Hを成形部20の表面に吸着させる。このとき、表皮型2の姿勢は、その成形部20のシールライン20aと表皮Hとが略水平で平行となっている。そのため、表皮Hがシールライン20aに当接された状態から成形部20の表面に吸着されるまでの表皮Hの伸び量が平均化され、その結果、表皮Hの厚さが均一化されることとなることは、上述した実施の形態と同様である。
続いて、表皮型2のベース部21が水平方向に伸びるよう軸27を中心として回転駆動し、その後、昇降手段15をさらに伸長駆動して昇降盤14を下降させて表皮型2を基材型4に対して型閉じし、加圧手段9を伸長駆動して基材型4が取り付けられている加圧盤13を上昇させて型締し、基材型4の自重に加えて基材Kと表皮Hを加圧する。
この実施の形態においても、この伸び量が平均化するような関係に表皮型2の表皮Hに対する姿勢が保持されており、表皮Hを吸着した後で表皮型2の姿勢を基材型4と型閉じできるよう変更するために、表皮Hの姿勢を変更することがない。そのため、成形サイクルの時間を短縮することができ、したがって、加熱された表皮Hの温度が低下する前に基材Kと成形接合することできるため、高品質の車両の内装品Nを容易に且つ確実に成形することができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されることはなく、表皮Hの一側縁を保持してその対向側縁を垂下させ、表皮型2の姿勢を、その成形部20のシールライン20aが鉛直となるように保持するよう構成することもできる。
K:基材、 H:表皮、 N:内装品、 1:基材保持手段、 2:表皮型、 3吸着手段、 4:基材型、 5:加熱手段、 6:搬送手段、 7:型姿勢変更手段、 8:クランプ手段、 9:加圧手段、 20:成形部、 20a:シールライン、 21:ベース部、 40:保持部、 41:ベース部

Claims (10)

  1. 湾曲した形状の基材を基材型に保持するとともに、内装品の表面形状に応じた形状を有する表皮型の成形部の表面に表皮を吸着し、基材型と表皮型とを相対的に近接移動させて型閉じして基材と表皮とを加圧し成形接合する車両の内装品の成形方法であって、
    表皮を表皮型の成形部の表面に吸着させる前の状態から吸着させるまでの表皮の伸び量が平均化される関係に、表皮型の表皮に対する相対的な姿勢を保持することを特徴とする車両の内装品の成形方法。
  2. 表皮に対して表皮型のシールラインが平行となるよう、表皮型の表皮に対する相対的な姿勢を保持することを特徴とする請求項1に記載の車両の内装品の成形方法。
  3. 成形部の表面に表皮が吸着された表皮型と基材を保持した基材型とを型閉じし、
    その後、基材型と表皮型のいずれか一方の自重により他方との間で基材と表皮を加圧する関係に、型閉じされた基材型と表皮型の姿勢を変更することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の車両の内装品の成形方法。
  4. 表皮型と対向する位置で表皮を加熱手段により加熱し、該位置から加熱手段を退避移動させて、表皮を表皮型の成形部の表面に吸着することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の内装品の成形方法。
  5. 表皮型と対向する位置から外れた位置で表皮を加熱手段により加熱し、該位置から表皮型と対向する位置に表皮を平行移動させて、表皮を表皮型の成形部の表面に吸着することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の内装品の成形方法。
  6. 湾曲した形状の基材と表皮とを加圧して成形接合する、車両の内装品の成形装置であって、
    表皮を保持する表皮保持手段と、
    表面が内装品の表面形状に応じた形状の成形部を有する表皮型と、
    表皮保持手段に保持された表皮を表皮型の成形部の表面に吸着させる吸着手段と、
    基材を保持する基材型とを備えており、
    表皮保持手段に保持された表皮が表皮型の成形部の表面に吸着されるまでの伸び量を平均化させる関係に、表皮保持手段に保持された表皮に対する相対的な姿勢に表皮型が保持されていることを特徴とする車両の内装品の成形装置。
  7. 表皮保持手段に保持された表皮に対して表皮型のシールラインが平行となるよう、表皮保持手段に保持された表皮に対する相対的な姿勢に表皮型が保持されていることを特徴とする請求項6に記載の車両の内装品の成形装置。
  8. 成形部の表面に表皮が吸着された表皮型と基材を保持した基材型とを型閉じした状態で、表皮型と基材型のいずれか一方が他方に対して上方に位置するよう、表皮型と基材型の姿勢を変更する型姿勢変更手段を備えていることを特徴とする請求項6または7のいずれかに記載の車両の内装品の成形装置。
  9. 表皮型と対向する位置で表皮を加熱し、表皮を表皮型の成形部の表面に吸着させる前に前記位置から退避移動する加熱手段を備えていることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の車両の内装品の成形装置。
  10. 表皮型と対向する位置から外れた位置で表皮を加熱する加熱手段と、該位置から表皮型と対向する位置に表皮を保持した表皮保持手段を平行移動させる搬送手段とを備えていることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の車両の内装品の成形装置。
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