JP2013247000A - イオンガイド及び質量分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】分析実行中に分析対象のイオンの質量範囲等に応じて多重極型イオンガイドの極数を切り替えて良好な分析結果を得る。
【解決手段】イオン光軸Cの周りに回転対称に配置された8本の電極21〜28と矩形波状の高電圧±Vを生成する電圧生成用スイッチ53との間の配線路に、電極の接続状態を切り替える電極切替え用スイッチ54を設ける。スイッチ54を図のように切り替えると、周方向に隣接する2本のロッド電極同士が接続されて1組となり、周方向に隣接する組に位相が逆である矩形波電圧が印加され、実質的に四重極電場が形成される。スイッチ54を切り替えると、周方向に隣接するロッド電極に位相が逆である矩形波電圧が印加され八重極電場が形成される。このようにして、質量範囲等に応じてスイッチ54を切り替えて、多重極電場の極数を高速で切り替えて適切にイオンを輸送することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、イオンを収束させつつ後段へと輸送するイオンガイド、及び該イオンガイドを用いた質量分析装置に関する。
質量分析装置において高い検出感度を実現するには、イオン源で発生させた試料成分由来のイオンを、できるだけ効率よく四重極マスフィルタ等の質量分析器に送り込むことが重要である。特に、液体クロマトグラフ質量分析装置のように大気圧下でイオン化を行う質量分析装置においては、低真空雰囲気、つまりは残留ガス分子が比較的多い状況の下でも、そうしたガス分子との衝突による散乱の影響をできるだけ軽減して、損失を抑えながらイオンを質量分析器へと輸送することが重要である。こうした目的を達成するべく、前段から送られて来るイオンを収束させつつ後段の例えば質量分析器に送り込むために、イオンガイドと呼ばれるイオン光学素子が用いられる。
イオンガイドの一般的な構成は、4本、6本、8本、或いはそれ以上の本数の略円柱状のロッド電極を、イオン光軸を取り囲むように互いに同一の角度間隔離し、且つ互いに平行になるように配置した多重極型の構成である。こうした多重極型のイオンガイドでは、通常、イオン光軸周りの周方向に隣接する2本のロッド電極に、振幅及び周波数が同一で位相が互いに反転した高周波電圧がそれぞれ印加される。このような高周波電圧を各ロッド電極に印加すると、電極間に発生する高周波電場によって擬似的にポテンシャルの壁が形成され、イオンはこのポテンシャルの壁の間を反射しながら下流へと進行する。これにより、残留ガス分子との衝突により散乱されるイオンも安定的に輸送することが可能となり、装置の高感度化が可能となる。
多重極型イオンガイドとして通常よく用いられるのは、四重極型、六重極型、或いは八重極型の構成である。ロッド電極に印加される電圧が同じである場合、極数が多いほど、ロッド電極近傍でのイオンの閉じ込めポテンシャルが大きいことが知られている。一方、イオンをイオン光軸付近に収束させる能力は、極数が少ないほうが高いことも知られている。図8は、四重極型イオンガイドと八重極型イオンガイドとにおける、イオン光軸(中心)からの半径方向の距離rと閉じ込めポテンシャルφとの関係を模式的に描いた図である(特許文献1など参照)。
八重極型イオンガイドでは、ロッド電極に近い(中心から離れた)位置で閉じ込めポテンシャルが急峻に立ち上がっており、イオンの閉じ込め能力が高いことが判る。その反面、ポテンシャル井戸の底が広いため、イオンはイオン光軸付近だけでなく該光軸から離れた位置にも存在し易い。つまり、イオン光軸近傍へのイオンの集中度はあまり良好ではない。これに対し、四重極型イオンガイドでは、閉じ込めポテンシャルの立ち上がりが緩やかであるためイオンの閉じ込め能力は相対的に低いが、ポテンシャル井戸の底はイオン光軸付近の狭い範囲に限られるため、イオンはイオン光軸付近に収束されることになる。
なお、四重極型イオンガイドでは、各ロッド電極に印加する高周波電圧の振幅値を大きくすることで閉じ込めポテンシャルを大きくすることが可能ではあるが、四重極型イオンガイドでは低質量カットオフ(LMC)の制約条件(特許文献2など参照)が存在し、駆動電圧を上げるほどLMCが大きくなる。そのため、閉じ込めポテンシャルを大きくするために駆動電圧を上げすぎると、低質量電荷比のイオンが安定的に輸送されにくくなるという問題が生じることから、駆動電圧を上げるのにも限界がある。
このように四重極型イオンガイドと八重極型イオンガイドとでは、さらにはそれ以外の極数の多重極型イオンガイドでも、イオンの輸送特性が相違するため、分析対象であるイオンの質量電荷比範囲等の使用条件に応じて、適切な極数のイオンガイドを選択することが望ましい。具体的には、広い質量電荷比範囲に亘るイオンを分析する場合には閉じ込め能力の高い八重極型イオンガイドを用いることが好ましく、特定の質量電荷比をもつイオン又は狭い質量電荷比範囲のイオンを高感度で検出する場合には四重極型イオンガイドを用い、イオン光軸付近にイオンを収束させて次段のイオン光学系へと低損失でイオンを輸送することが好ましい。こうしたことから、良好な分析結果を得るためには、液体クロマトグラフ質量分析(LC/MS)やガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)の実行中でも、多重極型イオンガイドの実質的な極数を高速に切り替えられることが望ましい。
しかしながら、従来の質量分析装置では次のような理由により、上記のような実質的な極数の切替えは困難であった。即ち、多重極型イオンガイドの各ロッド電極に印加される高周波電圧としては数百V程度の振幅値が必要であり、そうした電圧を発生するために、従来一般的には、インダクタンスとキャパシタンスとを利用したLC共振回路が使用されている。図7は、従来の八重極型イオンガイドの電極構成及び駆動回路を示す概略構成図である。
図7において、イオンガイド電極部2に含まれる8本のロッド電極21〜28は、イオン光軸Cを中心とする仮想円筒体Pに内接し、且つ周方向に互いに等角度間隔(45°)離して配置されている。この8本のロッド電極21〜28のうち周方向に1本おきの4本の電極(ロッド電極21、23、25、27、及びロッド電極22、24、26、28)が電気的に接続されており、その2組の電極群にそれぞれ電源部500から電圧が印加される。電源部500からイオンガイド電極部2をみたとき、周方向に隣接するロッド電極間には静電容量C’が存在し、その静電容量C’は容量がCである可変容量コンデンサ53と並列接続される。この静電容量C’及び可変容量コンデンサ53の容量C、並びに、コイル502のインダクタンスLにより形成されるLC共振回路によって、高周波信号発生部501から入力される高周波信号の振幅は増大され、各ロッド電極21〜28に印加される。共振周波数は固定であり、LC共振回路の共振周波数fLCを特定の周波数fに合わせるために可変容量コンデンサ503の容量Cが調整される。
図7において、周方向に隣接する2本のロッド電極を1組として4組の電極ペアを形成し、周方向に隣接する電極ペアどうしには逆極性の高周波電圧が印加されるように、電磁リレーなどの切替え手段により電気的接続を切り替えると、ロッド電極21〜28で囲まれる空間に四重極電場を形成することができる。つまり、実質的な極数を8から4へ変更することができる。ところが、このような切替えを行うと、ロッド電極間の静電容量C’が変化するためにLC共振回路の共振周波数fLCが特定の周波数fからずれてしまい、十分な振幅増幅を行うことができなくなる。言い換えれば、実質的な極数を変更するためには、ロッド電極間の静電容量C’の変化に応じて可変容量コンデンサ503の容量Cを調整しなおさなければならないため、上述したような高速の切替えは不可能であった。また、切替え自体が非常に面倒な作業であり、実用的ではなかった。
特開2009−222554号公報 特開2012−84288号公報
本発明は上記課題に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、分析実行中においても、分析対象であるイオンの質量電荷比範囲や分析目的などに応じてそれぞれに好適な、異なる極数の多重極電場を形成して良好にイオンを輸送することができるイオンガイド及び該イオンガイドを備えた質量分析装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明は、N本(ただし、Nは6以上の整数)の棒状又は板状の電極がイオン光軸を取り囲むように配置されてなる電極部を含み、該N本の電極で囲まれる空間に形成される高周波電場の作用によりイオンを収束させつつ後段へ輸送するイオンガイドにおいて、
a)前記N本の電極で囲まれる空間に高周波電場を形成するための電圧として、所定周波数で所定振幅の第1矩形波電圧と、該第1矩形波電圧とは逆位相の第2矩形波電圧と、を生成する電圧生成手段と、
b)前記N本の電極の中で、周方向に隣接する2本以上の電極からなる組を1組以上含み、それぞれが1本又は複数本の電極からなる2M個の組(ただし、Mは2以上の整数)が形成された第1状態と、複数本の電極からなる組を形成する場合に該複数本の電極は周方向に隣接する電極であるという条件の下で、それぞれが1本又は複数本の電極からなる2L個の組(ただし、Lは3以上で且つMよりも大きい整数)が形成された第2状態と、を切り替え可能とし、且つ、該第1又は第2の状態のいずれでも、周方向に隣接する互いに異なる組の一方には第1矩形波電圧が印加され、他方には第2矩形波電圧が印加されるように、前記電圧生成手段と前記電極部の各電極との間の電気的接続を切り替える接続切替え手段と、
を備えることを特徴としている。
本発明に係るイオンガイドにおいて、接続切替え手段は半導体スイッチング素子を用いたスイッチ又は金属接点を有するリレーのいずれでもよいが、高速に切替えを行う場合には前者が適当である。
本発明に係るイオンガイドの好ましい一態様は、前記第2状態では全ての組がそれぞれ1本ずつの電極からなり、前記第1状態では全ての組がそれぞれ周方向に隣接するP本(ただし、Pは2以上の整数)ずつの電極からなるように、切り替え可能である構成とするとよい。
また本発明に係るイオンガイドの好ましい別の態様は、前記第2状態では全ての組がそれぞれ周方向に隣接するP本ずつの電極からなり、前記第1状態では全ての組がそれぞれ周方向に隣接するQ本(ただし、QはPよりも大きい整数)ずつの電極からなるように、切り替え可能である構成とするとよい。
上記2つの態様では、第1状態、第2状態のいずれの状態においても、各組を構成する電極の本数は等しくなっている。また、同組に属する複数本の電極には同じ矩形波電圧が印加されるから、その複数本の電極の間の空間には電位勾配は生じず、その複数本の電極は電場の上では1本の電極であるとみなすことができる。そのため、上記2つの態様では、第1状態、第2状態のいずれの状態でも、各電極に印加される矩形波電圧によって、それら電極で囲まれる空間には、イオン光軸に直交する面内でイオン光軸の周りに対称である高周波電場が形成される。したがって、イオンガイドに導入されたイオンは高周波電場の作用によりイオン光軸付近で振動しながら、全体としてイオン光軸に沿って進行することになる。
一方、接続切替え手段の電気的接続の切替えにより第1状態と第2状態とを切り替えると、少なくとも一部の電極に印加される電圧が、第1矩形波電圧から第2矩形波電圧へ又はその逆に変化する。第1状態と第2状態とではイオン光軸の周りに配置される組の数が相違するから、切替えによって高周波電場の実質的な極数が変化する。上述したように、イオンの閉じ込め能力やイオン光軸付近へのイオン収束能力は高周波電場の極数に依存するから、例えば分析対象であるイオンの質量電荷比範囲等に応じて実質的な極数が変わるように電気的接続を切り替えることで、幅広い質量電荷比範囲に亘るイオンを全般的に効率よく捕捉しつつ後段へと輸送したり、或いは狭い質量電荷比範囲のイオンを特にイオン光軸付近に集中させて後段へと輸送したりすることができる。
本発明に係るイオンガイドでは、上記のような高周波電場の実質的な極数の変更を行う際に電圧生成手段により生成される矩形波電圧を切り替えるだけであるので、その切替えは短時間で終了し、切替え直後から切替え後の印加電圧に応じた電場が形成される。そのため、分析実行中にもほぼリアルタイムで切り替えを行い、切替えに伴うイオンの不感時間をほぼゼロにすることができる。また、電圧生成手段により生成される矩形波電圧の周波数や振幅は負荷である電極の影響を殆ど受けないので、その切替えに伴う何らの調整も不要である。
本発明に係るイオンガイドにおいて、N、M、及びLの各パラメータ値はそれぞれの制約の下で任意の値を採り得る。ただし、M、Lと同様にNも通常、偶数である。また、典型的には、4M=2L=N、即ち、第2状態では全ての組がそれぞれ1本ずつの電極からなり、第1状態では全ての組がそれぞれ周方向に隣接する2本ずつの電極からなるように、切り替え可能とするとよい。
さらに好ましくは、M=2、L=4、N=8とするとよい。この場合、本発明に係るイオンガイドは、接続切替え手段による接続の切替えによって、実質的に四重極型イオンガイドと八重極型イオンガイドのいずれかとして機能する。上述したように、四重極型イオンガイドとして機能するときには、イオンの閉じ込め能力は相対的に低いものの閉じ込められたイオンはイオン光軸付近に収束されるため、特定の質量電荷比をもつイオン又は狭い質量電荷比範囲の比較的少量のイオンを低損失で後段へ輸送するのに有用である。一方、八重極型イオンガイドとして機能するときには、イオンの閉じ込め能力が高いから、幅広い質量電荷比範囲の多量のイオンを後段へ輸送するのに有用である。
また本発明に係るイオンガイドでは、各組を構成する電極の本数を不均等とすることにより、電極で囲まれる空間に形成される高周波電場の形状をイオン光軸の周りで非対称とすることもできる。これにより、擬似的なポテンシャル井戸の底を電極配置の中心軸からずらすことができ、イオンガイドへ入射するイオンのイオン光軸とイオンガイドから出射するイオンのイオン光軸とがずれた軸ずらしイオン光学系を実現することができる。それによって、接続切替え手段により、軸ずらしイオン光学系と入射軸と出射軸とが一直線上に位置する通常のイオン光学系とを高速に切り替えることができ、例えばノイズとなる中性粒子が多い状況の下では軸ずらしイオン光学系を用い、中性粒子の影響が殆どない状況の下では通常のイオン光学系を用いるといった使い分けが可能である。
また本発明に係るイオンガイドを備えた質量分析装置は、分析対象であるイオンの質量電荷比範囲を含む分析条件に応じて前記接続切替え手段による接続の切替えを制御する制御手段を備える構成とするとよい。この構成により、例えば、所定の質量電荷比範囲に亘るスキャン測定と特定の質量電荷比をターゲットとするSIM測定とを短時間で切り替えながら実行するような場合に、本発明に係るイオンガイドを、スキャン測定とSIM測定とにそれぞれ合った多重極型イオンガイドとして機能させることができ、いずれの測定においても良好な分析結果を取得することができる。
本発明に係るイオンガイド及び質量分析装置によれば、分析実行中においても、分析対象であるイオンの質量電荷比範囲や分析目的などに応じてそれぞれに好適な、異なる極数の多重極電場を形成して良好にイオンを後段へ輸送し、良好な分析結果を得ることができる。
本発明の一実施例による質量分析装置の概略構成図。 本実施例による質量分析装置における電極部及び電源部を含むイオンガイドを八重極型イオンガイドとして機能させるときの要部の構成図。 本実施例による質量分析装置における電極部及び電源部を含むイオンガイドを四重極型イオンガイドとして機能させるときの要部の構成図。 本実施例による質量分析装置においてロッド電極に印加される矩形波電圧の波形図。 本発明の他の実施例による質量分析装置におけるイオンガイドの要部の構成図。 本発明の他の実施例による質量分析装置におけるイオンガイドの要部の構成図。 従来の八重極型イオンガイドの電極構成及び駆動回路を示す概略構成図。 四重極型イオンガイドと八重極型イオンガイドとにおけるイオン光軸(中心)からの半径方向の距離rと閉じ込めポテンシャルφとの関係の模式図。
以下、本発明の一実施例(第1実施例)である質量分析装置について、添付図面を参照して説明する。
図1は第1実施例による質量分析装置の概略構成図、図2は本実施例による質量分析装置における電極部及び電源部を含むイオンガイドを八重極型イオンガイドとして機能させるときの要部の構成図、図3は図2に示したイオンガイドを四重極型イオンガイドとして機能させるときの要部の構成図、図4はロッド電極に印加される矩形波電圧の波形図である。
図1に示すように、本実施例の質量分析装置は、試料成分をイオン化するイオン源1、イオン源1で生成されたイオンを収束しつつ後段へと送るイオンガイド電極部2、イオンガイド電極部2により輸送されたイオンのうち特定の質量電荷比を有するイオンのみを選択的に通過させる四重極マスフィルタ3、四重極マスフィルタ3を通り抜けてきたイオンを検出する検出器4、を図示しない真空チャンバの内部に備える。CPUなどを含んで構成される制御部7の制御の下に、イオンガイド電源部5はイオンガイド電極部2に含まれる複数のロッド電極に所定電圧を印加し、四重極電源部6は四重極マスフィルタ3に含まれる複数のロッド電極に所定電圧を印加する。
分析対象の試料がガス状である場合には、電子イオン化法(EI)や化学イオン化法(CI)等によるイオン源1が用いられる。分析対象の試料が液体状である場合には、エレクトロスプレイイオン化法(ESI)や大気圧化学イオン化法(APCI)等によるイオン源1が用いられる。この場合、イオン源1は真空下ではなく大気圧下に配置され、多段差動排気系の構成が採られる。また、分析対象の試料が固体状である場合には、マトリクス支援レーザ脱離イオン化法(MALDI)等によるイオン源1が用いられる。一方、質量分析器として四重極マスフィルタに代えて、飛行時間型質量分析器等の他の方式のものを用いることもできる。
本実施例の質量分析装置において、イオンガイド電極部2及びイオンガイド電源部5からなるイオンガイドは、イオン源1で生成された試料成分由来のイオンを高い効率で以て後段の四重極マスフィルタ3へ送り込む機能を有する。ただし、分析には不要であるイオンやそのほかの粒子を除去する作用をイオンガイドに持たせる場合もある。例えば、分析には支障となる多量の試料溶媒由来のイオンが四重極マスフィルタ3に導入されると、該フィルタ3の汚染等を引き起こすおそれがあるから、こうしたイオンを除去する(発散させる)機能をイオンガイドに持たせる場合もある。
本実施例において、イオンガイド電極部2は、図2に示すように、直線状のイオン光軸Cの周りに45°の回転角度間隔離して互いに平行に配置された8本の略円柱状のロッド電極21〜28からなる。それらロッド電極21〜28はイオン光軸Cを中心軸とする仮想円筒体Pに内接しており、これらロッド電極21〜28の配置はイオン光軸Cを中心に回転対称である。この配置は図7に示した従来の八重極型イオンガイドの電極配置と同じである。なお、図2及び図3に示されているイオンガイド電極部2は、図7と同様にイオン光軸Cに直交する面で各電極21〜28を切断した断面図である。
イオンガイド電源部5は正弦波状の高電圧を発生するものではなく、矩形波状の高電圧を発生する回路を含む。即ち、イオンガイド電源部5は、電圧値が+HVである直流正電源51、電圧値が−HVである直流負電源52、及び、直流正電源51による電圧と直流負電源52による電圧とを高速に切り替えることにより、図4に示すような、振幅が2HVで周波数がfである第1矩形波電圧(+V)と、これと位相が逆である(位相が180°ずれた)第2矩形波電圧(−V)とを生成する電圧生成用スイッチ53、を本発明における電圧生成手段として含む。電圧生成用スイッチ53を構成する各スイッチは動作の高速性と耐高電圧性が要求されるので、通常、電力用MOSFETなどの半導体スイッチング素子が用いられる。
イオンガイド電源部5はさらに、直流正電源51、直流負電源52、及び電圧生成用スイッチ53、からなる矩形波電圧生成部と、各ロッド電極21〜28とを接続する配線路中に挿入された電極切替え用スイッチ54を、本発明における接続切替え手段として含む。この電極切替え用スイッチ54は、2個の2入力/1出力スイッチ54a、54bを含み、その一方が第1矩形波電圧(+V)印加用、他方が第2矩形波電圧(−V)印加用となっている。この電極切替え用スイッチ54は電圧生成用スイッチ53と同様に半導体スイッチング素子を用いたものとすればよいが、切替えの高速性がそれほど要求されない場合には金属接点を持つリレーでもよい。電極切替え用スイッチ54に含まれる2個の2入力/1出力スイッチ54a、54bは連動して切り替わり、図2及び図3に示すように、一方が上の入力を選択しているときには、他方は下の入力を選択しているように切り替わる。
次に、上記構成のイオンガイドの動作について説明する。
このイオンガイドを八重極型イオンガイドとして機能させたい場合、制御部7は電極切替え用スイッチ54を図2に示す状態に設定する。この状態では、8本のロッド電極21〜28のうち、2入力/1出力スイッチ54aを通して4本のロッド電極22、24、26、28が互いに接続され、2入力/1出力スイッチ54bを通して4本のロッド電極21、23、25、27が互いに接続される。即ち、図7に示した電極の接続状態と同様に、イオン光軸Cの周りに1本おきのロッド電極が互いに接続される。そして、一方の4本のロッド電極21、23、25、27には第1矩形波電圧(+V)が印加され、他方の4本のロッド電極22、24、26、28には、振幅が同一で位相が逆である第2矩形波電圧(−V)が印加される。
これにより、8本のロッド電極21〜28で囲まれる空間には八重極電場が形成され、この空間に導入されたイオンは八重極電場により収束されつつ輸送される。このときの八重極電場はイオン光軸Cを中心とする対称形状であるので、直径方向の閉じ込めポテンシャルは図8中に示したようになる。即ち、高い閉じ込め能力により多量のイオンを安定的に後段へ送ることができる。
一方、このイオンガイドを四重極型イオンガイドとして機能させたい場合、制御部7は電極切替え用スイッチ54を図3に示す状態に切り替える。この状態では、8本のロッド電極21〜28のうち、2入力/1出力スイッチ54aを通して4本のロッド電極21、22、25、26が互いに接続され、2入力/1出力スイッチ54bを通して4本のロッド電極23、24、27、28が互いに接続される。即ち、図3中に点線で示したように、周方向に隣接する2本のロッド電極を1組として4つの組2A、2B、2C、2Dが形成され、イオン光軸Cを挟んで対向する2つの組同士2Aと2C、2Bと2Dが互いに接続される。一方の2つの組2A、2Cに属する4本のロッド電極21、22、25、26には第1矩形波電圧(+V)が印加され、周方向に隣接する他の2つの組2B、2Dに属する4本のロッド電極23、24、27、28には、振幅が同一で位相が逆である第2矩形波電圧(−V)が印加される。
同じ組に属する、周方向に隣接する2本のロッド電極には同一矩形波電圧が印加されるので、その2本のロッド電極の間には電位差は生じず、実質的な電場は存在しない。したがって、同じ組に属する2本のロッド電極は仮想的には1本のロッド電極であるとみなすことができ、この場合、4本の仮想的ロッド電極を有し、周方向に隣接する仮想的ロッド電極同士で互いに逆位相の矩形波電圧が印加された四重極型の構成とみることができる。それにより、8本のロッド電極21〜28で囲まれる空間には実質的に四重極電場が形成され、この空間に導入されたイオンは四重極電場により収束されつつ輸送される。このときの四重極電場はイオン光軸Cを中心とする対称形状であるので、直径方向の閉じ込めポテンシャルは図8中に示したようになる。即ち、閉じ込め能力は図2に示した八重極型の構成に比べて劣るものの、捕捉されたイオンはその大部分がイオン光軸C付近に集まるので、後段の四重極マスフィルタ3等のイオン光学素子へより効率よくイオンを送り込むことができる。
前述したように、電極切替え用スイッチ54による接続状態を切り替えると、周方向に隣接するロッド電極間の静電容量が変化するが、第1、第2矩形波電圧(+V、−V)の振幅や周波数はそうした静電容量の変化の影響を受けないので、切替え直後からイオンガイドを四重極型又は八重極型として機能させることができる。それによって、例えば分析の途中であっても高速にイオンガイドの実質的な極数の切替えを行うことが可能であり、分析対象であるイオンの質量電荷比範囲などに応じて適宜の切替えを行える。
上記第1実施例では、8本のロッド電極からなるイオンガイド電極部2を八重極型又は四重極型のいずれかとして動作させるものであったが、それ以外の多重極型への拡張も可能である。
図5は本発明の他の実施例(第2実施例)による質量分析装置におけるイオンガイドの概略構成図である。
この第2実施例におけるイオンガイド電極部8は、イオン光軸Cの周りに回転対称に配置された12本のロッド電極81〜8Cを備える。図5(a)に示すように、周方向に1本おきのロッド電極81、83、85、87、89、8Bと82、84、86、88、8A、8Cをそれぞれ1組として、一方の組に第1矩形波電圧(+V)を印加し、他の組に第2矩形波電圧(−V)を印加すれば、十二重極型イオンガイドとして機能する。図5(b)に示すように、周方向に隣接する2本のロッド電極を組とし、周方向に隣接する組の一方に第1矩形波電圧(+V)を印加し、他方に第2矩形波電圧(−V)を印加すれば、実質的に六重極型イオンガイドとして機能する。さらに、図5(c)に示すように、周方向に隣接する3本のロッド電極を組とし、周方向に隣接する組の一方に第1矩形波電圧(+V)を印加し、他方に第2矩形波電圧(−V)を印加すれば、実質的に四重極型イオンガイドとして機能する。このように各ロッド電極81〜8Cの接続状態を切り替えるための電極切替え用スイッチの構成は、図示しないものの、第1実施例における説明から明白である。
上記第1、第2実施例のいずれでも、生成される多重極電場はイオン光軸Cの周りに対称であり、基本的にイオン光軸C付近に最もイオンが存在し易い。これは、複数のロッド電極の配置が回転対称であり、さらに、周方向に隣接する複数のロッド電極を組にする場合に、各組のロッド電極の本数を等しくしていることによる。これに対し、各組に属するロッド電極の数を意図的に変えるように接続状態の切替えを可能とすることで、イオン光軸Cの周りに非対称な多重極電場を形成し、それによってイオンの挙動を制御することができる。
図6は本発明の他の実施例(第3実施例)による質量分析装置におけるイオンガイドの概略構成図である。
この第3実施例におけるイオンガイド電極部2は上記第1実施例におけるイオンガイド電極と同じく8本のロッド電極21〜28を備えるが、図示しない電極切替え用スイッチの切替えにより、周方向に隣接する2本のロッド電極21、22とロッド電極23、24とをそれぞれ1組とし、他の4本のロッド電極25〜28はそれぞれ単独で1組となるようにしている。こうして形成された、1本又は2本のロッド電極をそれぞれ含む6組の仮想的ロッド電極2A、2B、25、26、27、28について、周方向に隣接する2組の仮想的ロッド電極の一方に第1矩形波電圧(+V)を印加し、他方に第2矩形波電圧(−V)を印加する。これにより、8本のロッド電極21〜28で囲まれる空間には六重極電場が形成されるが、仮想的ロッド電極の配置がイオン光軸Cの周りに非対称であるために、形成される電場形状も非対称になる。
この場合、閉じ込めポテンシャルの底の中心は図6中に示したイオン光軸Cとはならない。即ち、このイオンガイドのロッド電極21〜28で囲まれる空間におけるイオン光軸は図6中の符号Cの位置ではなく該位置からずれることになり、このイオンガイドはイオン入射光軸とイオン出射光軸とが一直線上にない軸ずらしイオン光学系となる。したがって、図2又は図3に示したようなロッド電極の接続状態と図6に示したようなロッド電極の接続状態とを切り替え可能とすることにより、軸ずらしイオン光学系と軸ずらしでない(イオン入射光軸とイオン出射光軸とが一直線上に位置する)通常のイオン光学系との切り替えが可能となる。
軸ずらしイオン光学系では、電場の影響を受けない中性粒子をイオンと分離して除去することが可能である。そこで、一例としては、軸ずらしイオン光学系としてイオンガイドを動作させたときにイオンが出射してくる位置と、通常のイオン光学系としてイオンガイドを動作させたときにイオンが出射してくる位置とにそれぞれ別の質量分析器を設けておく。そして、分析目的や分析条件などに応じていずれの質量分析器を用いた質量分析を実行するのかを切り替えることで、中性粒子などが多い条件の下では軸ずらしによって該粒子を除去して高いSN比での分析を行い、中性粒子などが少ない条件の下では軸ずらしを行わずに効率よくイオンを質量分析器に送り込んで高感度の分析を行うといった使い分けが可能である。また、質量分析器を共通とし、軸ずらしイオン光学系としてイオンガイドを動作させたときに出射してきたイオンをイオン輸送管等を通して共通の質量分析器へと導入する構成としてもよい。
また、上記実施例はいずれも本発明の一例にすぎず、本発明の趣旨の範囲で適宜変形、修正、追加を行っても、本願特許請求の範囲に包含されることは明らかである。例えば、本発明に係るイオンガイドは四重極マスフィルタ等の質量分析器へイオンを送り込む場合のみならず、タンデム四重極型質量分析装置においてコリジョンセルへイオンを送り込む場合や、イオントラップ型質量分析装置(又はイオントラップ飛行時間型質量分析装置)において三次元四重極型イオントラップへイオンを送り込む場合などに利用できることは明らかである。
1…イオン源
2、8…イオンガイド電極部
21、22、23、24、25、26、27、28、81、82、83、84、85、86、87、88、89、8A、8B、8C、…ロッド電極
2A、2B、2C、2D…仮想的ロッド電極
3…四重極マスフィルタ
4…検出器
5…イオンガイド電源部
51…直流正電源
52…直流負電源
53…電圧生成用スイッチ
54…電極切替え用スイッチ
54a、54b…2入力/1出力スイッチ
6…四重極電源部
7…制御部
8…イオンガイド電極部
C…イオン光軸

Claims (6)

  1. N本(ただし、Nは6以上の整数)の棒状又は板状の電極がイオン光軸を取り囲むように配置されてなる電極部を含み、該N本の電極で囲まれる空間に形成される高周波電場の作用によりイオンを収束させつつ後段へ輸送するイオンガイドにおいて、
    a)前記N本の電極で囲まれる空間に高周波電場を形成するための電圧として、所定周波数で所定振幅の第1矩形波電圧と、該第1矩形波電圧とは逆位相の第2矩形波電圧と、を生成する電圧生成手段と、
    b)前記N本の電極の中で、周方向に隣接する2本以上の電極からなる組を1組以上含み、それぞれが1本又は複数本の電極からなる2M個の組(ただし、Mは2以上の整数)が形成された第1状態と、複数本の電極からなる組を形成する場合に該複数本の電極は周方向に隣接する電極であるという条件の下で、それぞれが1本又は複数本の電極からなる2L個の組(ただし、Lは3以上で且つMよりも大きい整数)が形成された第2状態と、を切り替え可能とし、且つ、該第1又は第2の状態のいずれでも、周方向に隣接する互いに異なる組の一方には第1矩形波電圧が印加され、他方には第2矩形波電圧が印加されるように、前記電圧生成手段と前記電極部の各電極との間の電気的接続を切り替える接続切替え手段と、
    を備えることを特徴とするイオンガイド。
  2. 請求項1に記載のイオンガイドであって、
    前記第2状態では全ての組がそれぞれ1本ずつの電極からなり、前記第1状態では全ての組がそれぞれ周方向に隣接するP本(ただし、Pは2以上の整数)ずつの電極からなるように、切り替え可能であることを特徴とするイオンガイド。
  3. 請求項1に記載のイオンガイドであって、
    前記第2状態では全ての組がそれぞれ周方向に隣接するP本ずつの電極からなり、前記第1状態では全ての組がそれぞれ周方向に隣接するQ本(ただし、QはPよりも大きい整数)ずつの電極からなるように、切り替え可能であることを特徴とするイオンガイド。
  4. 請求項2又は3に記載のイオンガイドであって、
    4M=2L=Nであることを特徴とするイオンガイド。
  5. 請求項4に記載のイオンガイドであって、
    M=2、L=4、N=8であることを特徴とするイオンガイド。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のイオンガイドを備えた質量分析装置であって、
    分析対象であるイオンの質量電荷比範囲を含む分析条件に応じて前記接続切替え手段による接続の切替えを制御する制御手段を備えることを特徴とする質量分析装置。
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