JP2013245993A - フィルタ器具及び検査用キット - Google Patents

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Abstract

【課題】検査用キットを小型化することができると共に、検体が分散された抽出液のろ過処理を効率よく行うことができるフィルタ器具及び検査用キットを提供する。
【解決手段】試料液が収容された容器の試料液排出口と連結されて試料液をろ過するフィルタ器具1は、一端に外筒開口部20を有し、他端にろ液取出口25を有する外筒体2と、外筒体2の内部にこの外筒体と同軸に配置され、一端に内筒開口部30を有し、他端に試料液供給口33を有する内筒体3と、内筒体3の試料液供給口33と外筒体2のろ液取出口25との間にろ過面が軸方向と略垂直となるように配置された、内筒体3の内径よりも大きい径を有するフィルタ4とを備えている。容器へのフィルタ器具1の連結時に、内筒開口部30は容器の試料液排出口近傍の内壁に嵌合し、外筒開口部20は容器の試料液排出口近傍の外壁に嵌合するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、鼻汁、咽頭液、喀痰又は尿等の検体の検査を行うために用いられるフィルタ器具及びそれを含む検査用キットに関する。
近年、患者の健康状態を診断する臨床検査において、イムノクロマト法を利用した臨床検査が多く採用されている。イムノクロマト法は(1)特別な測定機械を必要とせず、目視で判定できる、(2)検査にかかる時間が数十分程度と極めて短時間で済む、(3)検査のための操作が簡単であり、特別な技術を必要としない、等の優れた特徴を有している。これらの特徴により、イムノクロマト法は、医療現場において主にインフルエンザ等のウイルス検査や細菌感染検査に用いられており、検査診断後の迅速な治療の開始や的確な処置を可能としている。
イムノクロマト法によるウイルス検査や細菌感染検査は、主に患者の鼻腔、咽頭又は結膜等を綿棒やスワブ等の検体採取具で拭って採取された検体について行われる。採取された検体は、検体調整液に浸漬することにより分散又は溶解され、イムノクロマトグラフィー測定用の展開液として調整される。その際、検体調整液中には、採取された検体由来の粘性の高い分泌物や細胞片等の不要な物質が多く含まれていることから、これらの不要な物質が検査の検出精度を低下させることを防ぐため、検体調整液中の不要な物質をフィルタにより除去することが行われている。
上述のように、イムノクロマト法による検査を行う際には、検体採取具での検体の採取や、検体が分散された調整液のろ過等の処理が行われるため、感染力の強いウイルスや細菌等が検体に含まれている場合には、検査に用いた検体採取具や検体調整液が取扱者に接触することによる感染や、検体調整液等が外部環境に漏れることによる微生物汚染のおそれがある。そのため、検査中だけでなく、検査後の検体採取具や検体調整液等の廃棄に至るまで、感染及び微生物汚染の防止対策を行う必要がある。
そこで、本出願人は、取扱者に触れることなく検体を処理して、検査を行うことができる検査用キットを提案している(特許文献1、特許文献2)。
特許文献1で提案された検査用キットは、検体採取治具と、検体抽出液が内部に収容された容器と、検体採取治具を折り曲げることなく容器に収容したまま開口部を封止できる検体採取治具収容機能付き封止蓋とを主に備えている。
特許文献2で提案された検査用キットは、応力を加えることにより変形可能な小径部を有する検体採取冶具と、検体抽出液が内部に収容された容器と、容器の開口部を封止する開口封止蓋とを主に備えている。それゆえ、この検査用キットは、検体採取治具で検体を採取した後、検体採取冶具をその小径部を折り曲げて短くした状態にして容器本体内部に収容させた後、開口封止蓋で封止することにより、検体抽出液と使用済みの検体採取治具を容器内部に密閉することができる。また、容器には、検体抽出液を外部に排出して検査に供するための抽出液排出口として、容器底部に配設された薄膜状部分と、この薄膜状部分に抽出液を通過させるための貫通孔を形成させる貫通孔形成用尖端部と、容器の内周面と密着するようにはまりこむ筒状部及び固形物等をろ過して除去するためのフィルタが配設された開封冶具が備えられている。
特許第4801030号公報 特開2012−37501号公報
検体採取治具は、一般的に、患者の鼻孔や口から挿入して鼻腔や咽頭を拭えるように軸方向の長さが長いものが多く使用されている。そのため、特許文献1に記載された検査用キットでは、検体採取治具を容器本体に収容して検体採取冶具収容機能付き封止蓋を施した際に、全体の寸法が大きくなってしまうことから、検査用キットの小型化が望まれていた。特許文献2に記載された検査用キットによれば、検体採取具を折り曲げて容器内部に収容できるため、全体として検査用キットは小型化されている。
しかしながら、特許文献1及び2に記載されたいずれの検査用キットにおいても、検体抽出液をイムノクロマトグラフィー測定用の展開液として外部に排出する抽出液排出口において、抽出液のろ過が行われるフィルタは、抽出液排出口を構成する容器底部の内周面に嵌合して抽出液を通液させる筒状部の内部に設けられている。それゆえ、フィルタの面積は容器底部の面積よりも小さく構成されることから、粘性の高い検体や不溶性の物質を多く含んだ検体を使用した場合には、フィルタがつまりやすく、イムノクロマトグラフィー測定用の展開液となるろ液が規定量まで得られ難いことがあった。そのため、無理にろ液を得ようとして容器を加圧すると、抽出液が筒状部の外に漏れてしまったり、容器底部から筒状部が外れてしまうおそれがあった。また、この問題を解消するために、フィルタ自体の面積を大きくすると、容器底部の面積を大きくしなくてはならず、その結果、小型化が要望されている検査用キットが全体として大型になってしまい、さらに、検体採取具の検体採取部を充分に浸漬させるために、容器内部に収容される検体抽出液の量も多く必要になるという問題があった。
本発明の目的は上述した点に鑑み案出されたもので、検査用キットを小型化することができると共に、検体が分散された抽出液のろ過処理を効率よく行うことができるフィルタ器具及び検査用キットを提供することにある。
本発明のその他の目的は、ウイルスや細菌等が含まれている可能性のある検体が、取扱者に接触したり、外部環境に露出することのないように、検体及び検体が付着した器具を安全に処理することができるフィルタ器具及びそれを含む検査用キットを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明によれば、試料液が収容された容器の試料液排出口と連結されて試料液をろ過するフィルタ器具は、一端に外筒開口部を有し、他端にろ液取出口を有する外筒体と、外筒体の内部にこの外筒体と同軸に配置され、一端に内筒開口部を有し、他端に試料液供給口を有する内筒体と、内筒体の試料液供給口と外筒体のろ液取出口との間にろ過面が軸方向と略垂直となるように配置された、内筒体の内径よりも大きい径を有するフィルタとを備えている。容器へのフィルタ器具の連結時に、内筒開口部は容器の試料液排出口近傍の内壁に嵌合し、外筒開口部は容器の試料液排出口近傍の外壁に嵌合するように構成されている。
本発明のフィルタ器具は、外筒開口部とろ液取出口を有する外筒体の内部に試料液をろ過するフィルタと、一端に内筒開口部を有し、他端に試料液供給口を有する内筒体とが備えられている。内筒体は、外筒体と同軸に配置され、外筒体のろ液取出口との間に配置されたフィルタ上に、すなわち、フィルタのろ過面上に内筒体の試料液供給口が隣接するように配置されている。この内筒体の内筒開口部は容器へのフィルタ器具の連結時に、容器の試料液排出口近傍の内壁に嵌合するように構成されており、連結された際に、容器に収容されていた試料液が内筒体の内筒開口部から内筒体の内部を通り、試料液供給口を通じて、外筒体内に設置されているフィルタに供給される。このフィルタは、内筒体の内径よりも大きい径を有する。それゆえ、試料液が供給される筒体内部に設置される従来のフィルタよりも大きいフィルタでろ過処理を行うことができるため、固形物を多く含んだり、粘性が高い試料液であっても、フィルタが詰まり難く、効率よくろ過処理を行うことができる。また、容器へのフィルタ器具の連結時に、内筒体の内筒開口部が容器の試料液排出口近傍の内壁に嵌合し、外筒体の外筒開口部が容器の試料液排出口近傍の外壁に嵌合するように構成されているため、試料液排出口との連結部分から試料液が漏れることを防ぐことができる。それゆえ、取扱者に接触することや、外部環境に露出することが望ましくないウイルスや細菌等が含まれる検体が分散等された試料液を効率よく、より安全に処理することができる。
また、内筒体は、その外壁の周方向に沿って少なくとも1つの内筒側係合手段を備え、内筒側係合手段は、容器の試料液排出口近傍の内壁の周方向に沿って配設された排出口側係合手段と係合するように構成されていることが好ましい。このような内筒側係合手段及び排出口側係合手段を設けることにより、試料液が連結部から漏れることをより効果的に防げると共に、容器とフィルタ器具との連結をより確実に維持することができる。
さらに、フィルタ器具の内筒体の試料液供給口には、外筒体の内壁に周方向に沿って密着する鍔部が内筒体と一体的にかつ同軸に形成されていることも好ましい。内筒体の試料液供給口の外周に内筒体と一体的にかつ同軸に形成された鍔部が外筒体の内周面と密着し、内筒体が外筒開口部から外れるのを防ぎ、外筒体に安定して固定される。それゆえ、容器の試料液排出口に内筒体が安定して連結される。さらに、この鍔部によって、フィルタが鍔部と外筒体のろ液取出し口との間に確実に支持固定される。それゆえ、使用できるフィルタが限定されず、さまざまな素材、厚み及び物性のフィルタを使用することができる。
鍔部は、外筒体の内壁に周方向に沿って配設された段部に支持され、フィルタは段部と鍔部に囲まれた空間に格納されていることも好ましい。鍔部が段部に支持されることにより、フィルタが格納される空間が鍔部と段部に囲まれた空間に形成され、フィルタがさらに確実にフィルタ器具の内部に支持固定される。それゆえ、使用できるフィルタが限定されず、さまざまな素材、厚み及び物性のフィルタを使用することができる。
また、鍔部には、内筒体と一体的にかつ同軸に形成された筒状のフィルタ格納部が備えられており、フィルタはフィルタ格納部内に格納されていることも好ましい。フィルタが格納される空間が鍔部と内筒体と一体的にかつ同軸に形成された空間に形成され、フィルタがさらに確実にフィルタ器具の内部に支持固定される。それゆえ、使用できるフィルタが限定されず、さまざまな素材、厚み及び物性のフィルタを使用することができる。
また、外筒体は、その内壁の周方向に沿って、少なくとも1つの外筒側係合手段を備えており、外筒側係合手段は、容器の試料液排出口近傍の外壁の周方向に沿って配設された容器側係合手段と係合するように構成されていることが好ましい。このような外筒側係合手段及び容器側係合手段を設けることにより、容器とフィルタ器具との装着や連結をより確実に維持することができる。
また、フィルタ器具の内筒体の内筒開口部には、容器の試料液排出口近傍の内部に備えられた蓋体に貫通孔を形成するための貫通孔形成用尖端部が備えられていることも好ましい。フィルタ器具が容器に連結される、すなわち、内筒体が試料液排出口と連結されると同時に、内筒開口部の端部に配置された貫通孔形成用尖端部が、試料液排出口近傍の内部に備えられた蓋体に貫通孔を形成するため、試料液を内筒体の内部に供給することができる。それゆえ、フィルタ器具を試料液排出口に嵌装するのみで密閉状態にある容器から試料液を排出させてろ過処理を行うことができ、効率よく処理を行うことができる。
また、本発明の検査用キットは上述のフィルタ器具と、容器と、ろ液取出口を封止する封止蓋と、検体を採取するための検体採取具とを含むことが好ましい。上述の特徴を有するフィルタ器具が含まれる、安全かつ効率よく検査を行うことができる検査用キットが提供される。
本発明によれば、以下のような優れた効果を有するフィルタ器具及び検査用キットを提供することができる。
(1)検査用キット全体を小型化しつつ、内筒体の外径より、すなわち、容器の試料液排出口の径よりも大きな径を有するフィルタを使用することができるため、フィルタが詰まり難く、ろ過処理を効率よく行うことができる。
(2)内筒体の内筒開口部が容器の試料液排出口近傍の内壁に嵌合し、外筒体の外筒開口部が容器の試料液排出口近傍の外壁に嵌合するため、試料液排出口から試料液が漏れにくく、高い密封性を有する。
(3)内筒体に備えられた内筒側係合手段が試料液排出口近傍に備えられた排出口側係合手段と係合して固定されるため、容器とフィルタ器具との連結状態を確実に保持してろ過処理を行うことができる。
(4)内筒体の試料液供給口の外周に備えられた鍔部が外筒体の内周面と密着して外筒体に固定されるため、鍔部と外筒体のろ液取出し口との間に確実にフィルタが支持固定される。それゆえ、使用できるフィルタが限定されず、さまざまな素材、厚み及び物性のフィルタを使用することができる。
(5)取扱者に接触することや、外部環境に露出することが望ましくない検体及び検体が付着した器具等を効率よく、より安全に処理して検査を行うことができる。
本発明の第一の実施形態に係るフィルタ器具の概略的な構成を示す斜視図である。 図1に示すフィルタ器具の概略的な構成を示す分解斜視図である。 図1に示すフィルタ器具を含む検査用キットの構成を概略的に示す図であって、(A)図1に示すフィルタ器具、容器及び封止蓋の軸断面図及び検体採取具の正面図、及び(B)フィルタ器具及び容器のAB部分の軸断面拡大図である。 図1に示す本発明のフィルタ器具及び検査用キットの使用状態を概略的に示す説明図であって、(A)容器の試料液排出口にフィルタ器具を途中まで嵌装した状態を概略的に示す図、(B)容器の試料液排出口にフィルタ器具を嵌装して蓋体に貫通孔を形成させ、ろ過処理を行った状態を概略的に示す図、及び(C)フィルタ器具及び容器のCD部分の軸断面拡大図である。 本発明の第二の実施形態に係るフィルタ器具の軸断面図である。
以下、図1〜図4を参照しつつ、本発明の第一の実施形態にかかるフィルタ器具1及び検査用キット10について説明する。
図1及び図2に示すように、本発明の第一の実施形態に係るフィルタ器具1は、外筒体2と、外筒体2の内部に同軸に配置された内筒体3と、外筒体2に同軸に配置されたフィルタ4とから構成されている。
まず、外筒体2について説明する。図1及び図2に示すように、外筒体2は、筒体の一端に外筒開口部20を有し、他端にろ液取出口25を有している。この外筒開口部20側を上側、ろ液取出口25側を下側として以下説明する。外筒体2は上下方向で上側約2/3程度は大径の円筒状に形成されており、下側約1/3程度は下側に向かってすり鉢状に径が減縮した後、小径の円筒状に形成されている。
外筒開口部20は、外筒体2内部の空間及び液通路24を介してろ液取出し口25につながっている。外筒開口部20は、後述する容器5の試料液排出口55近傍の外壁(外周面)54にその内壁26が嵌合するように形成されている。本実施形態では、容器5の試料液排出口55からの試料液6の漏れを防ぐと共に、容器5とフィルタ器具1との連結状態を確実に維持する観点から、試料液排出口55近傍の外径と外筒開口部20の内径とが略同じか外筒開口部20の内径が若干大きくなるように形成されている。
外筒体2の内壁には、後述する内筒体3の鍔部34に備えられた鍔部側嵌着手段34aと嵌合して、内筒体3が外筒体2に対して少なくとも軸方向上方に移動するのを防ぐための外筒側嵌着手段22が設けられている。本実施形態において、外筒側嵌着手段22は周方向に沿って連続する凸部であり、鍔部側嵌着手段34aはこの凸部に嵌合するように周方向に沿って連続する凹部である。なお、外筒側嵌着手段22は、鍔部側嵌着手段34aと嵌合して内筒体3を外筒体2の内部に嵌着できる構造であればどのような構造のものでもよい。具体的には、例えば、周方向に沿って環状に連続する単数又は複数の凸部、凹部、凹状の溝若しくはリブ、周方向にらせん状に連続する単数又は複数の凸部、凹部、凹状の溝若しくはリブ、又はこれらの任意の組み合わせからなる構造が挙げられる。外筒体2の内壁26において、この外筒側嵌着手段22の下方には、内筒体3の鍔部34の周端底部を支持して、内筒体3が外筒体2の軸方向下方に移動するのを確実に防ぐための段部23が、外筒体2の内壁に周方向に沿って連続して設けられている。
前述したように、外筒体2は、上方の大径の円筒状部分と、この部分の下方に続き、下方に向かってすり鉢状に径が減縮するすり鉢状部分と、この部分の下方に続く小径の円筒状部分(液通路24)とを有している。フィルタ4は、このすり鉢状部分の斜面の上に、この斜面の略全面を覆うように載置されている。フィルタ4の下側のすりばち状部分の斜面上には、放射状に伸長する複数の案内リブが設けられている。これら案内リブはフィルタ4の底部と接触し、フィルタ4でろ過されたろ液を液通路24に案内する役割を果たす。さらに、液通路24の周囲には、複数の案内板が設けられており、ろ液取り出し口25にろ液が集められるように構成されている。
さらに、外筒体2の内壁26には、容器5の試料液排出口55近傍の外壁と係合する位置に外筒側係合手段21が4つ設けられている。本実施形態において、外筒側係合手段21は、4つの独立した凸部からなり、周方向に等間隔で配置されている。図3及び図4に示すように、この外筒側係合手段21は、容器5の試料液排出口55近傍の外壁54の周方向に沿って設けられた容器側係合手段57と係合することにより、容器5の試料液排出口55にフィルタ器具1を途中まで嵌装した状態、すなわち、仮連結された状態を維持する機能を有する。これにより、検査を実施する前に、予めフィルタ器具1と容器5とを仮連結した状態としておき、検査時の手間を減らすことができる。この外筒側係合手段21は、試料液排出口55近傍の外壁54に設けられた容器側係合手段57と係合できる構造であればよく、具体的には、例えば、外筒体2の内壁において、周方向に沿って環状に連続する単数又は複数の凸部、凹部、凹状の溝若しくはリブ、周方向にらせん状に連続する単数又は複数の凸部、凹部、凹状の溝若しくはリブ、又はこれらの任意の組み合わせからなる構造が挙げられる。なお、外筒側係合手段21又は容器側係合手段57の配置を調整することによって、容器5とフィルタ器具1とを連結した際に、容器5とフィルタ器具1との連結状態を確実に維持する機能を有するようにすることも可能である。
次に内筒体3について説明する。図1及び図2に示すように、内筒体3は、一端に内筒開口部30を有し、他端に試料液供給口33を有している。内筒体3は、外筒体2の内部に同軸上に配置できるように、外筒体2の内径よりも小さい外径を有する円筒形状に形成されており、内筒体3の試料液供給口33側の端部には、外筒体2の内壁26と密着して当接し、この内筒体3を外筒体2に固定させるための鍔部34が備えられている。
内筒開口部30は、内筒体3内部の空間を介してその試料液供給口33に連通しており、図3及び図4に示すように、内筒開口部30は容器5の試料液排出口55に連結できるように構成されている。すなわち、内筒開口部30が、試料液排出口55と連結して、容器5内の試料液6をフィルタ器具1に供給するように構成されている。内筒開口部30は、試料液排出口55からの試料液6の漏れを防ぐと共に、容器5とフィルタ器具1との連結状態を確実に維持する観点から、試料液排出口55近傍の内壁53と密着した状態で試料液排出口55と連結されることが好ましい。そのために、この内筒開口部30は、その外径が試料液排出口55の内径と略等しくなるように形成されている。
図1及び図2に示すように、本実施形態の内筒体3の内筒開口部30の端部には、図3に示す試料液排出口55を封止している薄膜状の蓋体56に貫通孔56aを形成するための貫通孔形成用尖端部31が設けられている。この貫通孔形成用尖端部31には、蓋体56に貫通孔56aを形成させると共に貫通孔56aの孔周辺に試料液6を排出させる隙間を好適に形成させるために、先端側の肉薄部分31aと基端側の肉厚部分31bとが備えられており、先端側の肉薄部分31aと、基端側の肉厚部分31bとの間には段差が形成されている。さらに、貫通孔形成用尖端部31には、蓋体56を貫通する方向に略平行な複数のスリット31cが形成されている。これにより、貫通孔形成用尖端部31で試料液排出口55を封止している蓋体56を突き破って貫通孔56aを形成した際に、確実に試料液6をスリット31cの間から試料液排出口55側に排出させ、内筒開口部30に供給することができる。
内筒体3の外壁35には、容器5の試料液排出口55近傍の内壁53に設けられた排出口側係合手段55aと係合する位置に内筒側係合手段32が設けられている。本実施形態において、内筒側係合手段32は、内筒体3の外壁35の周方向に連続する凸部であり、排出口側係合手段55aはこの凸部に嵌合するように周方向に沿って連続する凹部である。なお、この内筒側係合手段32は、排出口側係合手段55aと係合して固定されることにより、試料液排出口55と内筒体3との連結状態を確実に維持し、試料液排出口55からの試料液6の漏れを防ぐ。内筒側係合手段32は、試料液排出口55近傍の内壁に設けられた排出口側係合手段55aと係合できる構造であればよく、具体的には、内筒体3の外壁35において、周方向に沿って環状に連続する単数又は複数の凸部、凹部、凹状の溝若しくはリブ、周方向にらせん状に連続する単数又は複数の凸部、凹部、凹状の溝若しくはリブ、又はこれらの任意の組み合わせからなる構造が挙げられる。
さらに、内筒体3の試料液供給口33には、その全周にわたって、軸方向に略垂直な面内で放射外方向に広がる鍔部34が内筒体3と一体的にかつ同軸に形成されて備えられている。鍔部34は外筒体2の内壁26に周方向に沿って密着し、内筒体3が外筒体2の内部に固定されるように構成されている。本実施形態では、内筒体3が外筒開口部20から抜け出てしまうと共に鍔部34と外筒体2とで囲まれた空間に格納されていたフィルタ4が抜け出てしまうのを防ぐため、鍔部34には、前述したように、外筒体2の内壁26に備えられた外筒側嵌着手段22と嵌合する鍔部側嵌着手段34aがその側面に設けられている。本実施形態において、鍔部側嵌着手段34aは凹部であり、鍔部34の側面の周方向に沿って連続して備えられている。鍔部側嵌着手段34aは、外筒側嵌着手段22と嵌合して内筒体3を外筒体2の内部に嵌着できる構造であればよく、具体的には、鍔部34の側面の周方向に沿って環状に連続する単数又は複数の凸部、凹部、凹状の溝若しくはリブ、周方向にらせん状に連続する単数又は複数の凸部、凹部、凹状の溝若しくはリブ、又はこれらの任意の組み合わせからなる構造が挙げられる。
フィルタ器具1の外筒体2及び内筒体3は、内筒体3の内筒開口部30に供給された試料液6が、外筒体2のろ液取出口25に向かってろ過処理される状態を目視で確認することができるように、透明又は半透明の樹脂で形成されていることが好ましい。特に限定されないが、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル又はポリスチレン等の合成樹脂が好適に用いられる。
次にフィルタ4について説明する。図1及び図2に示すように、フィルタ4は、やや厚みのある円盤形状に構成されており、そのろ過面が外筒体2の軸方向に略垂直となるように配置されている。このフィルタ4は、外筒体2のすりばち状の斜面の略全面を覆っており、内筒体3の試料液供給口33から供給される試料液6を効率よくろ過できるよう、外筒体2の内径と略同じか僅かに小さいくらいの外径を有している。それゆえ、試料液6が供給される筒体、すなわち内筒体3の内部に設置される従来のフィルタと比較して、はるかに大きな面積のろ過面を備えており、ろ過効率が非常に高い。なお、本実施形態においては、内筒体3内部の試料液供給口33近傍の断面積は約0.14cmであるのに対し、外筒体2の段部23内部の断面積は約0.40cmであり、使用されるフィルタのろ過面の面積は2.5倍以上となっている。
フィルタ4は、鍔部34と外筒体2の内壁に周方向に沿って配設された段部23に囲まれた空間に格納されている。それゆえ、フィルタ4は、上記空間に格納できるものであって、試料液6から不要な物質を吸着又は捕集してろ液から除去できるものであればよく、さまざまな素材、厚み及び物性の材料を使用することができる。具体的にフィルタ4としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂やガラス繊維等が焼結された焼結フィルタが主に用いられるが、メンブレンフィルタ、微細なメッシュ、綿、布、スポンジ若しくはビーズ等又はこれらの組み合わせを用いることもでき、フィルタの種類、厚さ、剛性及びその他の物性は限定されない。
図2に示すように、本実施形態においては、外筒体2と内筒体3とを別個に形成しておき、外筒体2の内部にこれも別個に形成されたフィルタ4を挿入した後に、内筒体3を鍔部34を介して外筒体2に嵌着させることにより、内部にフィルタ4を備えたフィルタ器具1を形成している。外筒体2への内筒体3の嵌着は、外筒体2の内部に設けられている段部23に内筒体3の鍔部34の周端底部を当接させつつ、外筒体2の内壁26に備えられている外筒側嵌着手段22に、内筒体3の鍔部34の側面に備えられている鍔部側嵌着手段34aを嵌合させることにより行われる。これにより、内筒体3は、外筒体2の内部に同軸に配置された状態で固定される。
図1に示すように、このように形成されたフィルタ器具1の外筒開口部20と内筒開口部30との間には、容器5の試料液排出口55が嵌入する環状の間隙27が形成されている。この環状の間隙27に試料液排出口55が嵌合することにより、容器5とフィルタ器具1とが連結されて試料液排出口55と内筒開口部30とが連結し、試料液排出口55からフィルタ器具1の内筒開口部30に試料液6が供給される。図4に示すように、この間隙27に試料液排出口55が嵌入すると、内筒開口部30は試料液排出口55近傍の内壁53と密着して嵌合し、外筒開口部20は試料液排出口55近傍の外壁54に嵌合する。それゆえ、連結の際及び連結後に、試料液排出口55から試料液6が漏れることを防ぐことができる。さらに、内筒体3の外壁35に設けられた内筒側係合手段32が試料液排出口55近傍の内壁53に設けられた排出口側係合手段55aと係合して固定されることにより、容器5の試料液排出口55とフィルタ器具1との連結状態を確実に維持し、試料液排出口55から試料液6が漏れることを防ぐ。
次に、図3に示す本発明のフィルタ器具1を含む検査用キット10について説明する。図3に示すように、本発明の一実施形態に係る検査用キット10は、上述したフィルタ器具1と、容器6と、封止蓋7と、検体採取具8とを備えている。なお、本実施形態に係る検査用キット10は、一例としてインフルエンザの検査に用いる検査用キットを示しているが、対象となる検査はこれに限定されない。
まず、容器5について説明する。図3及び図4に示すように、容器5は、検体採取具8で採取した検体を分散又は溶解させるための試料液6を収容しており、一端側に検体採取具8を挿入するための開口部51を、他端側に試料液を排出するための試料液排出口55をそれぞれ備えている。
図3に示すように、容器5の開口部51と反対側である他端側には、試料液6を外部に排出して検査に供するための試料液排出口55が設けられており、その奥には、この試料液排出口55を封止する蓋体56が設けられている。この蓋体56は、本実施形態では、試料液排出口55から所定距離離れた位置に配設された薄膜から形成されている。この薄膜から構成される蓋体56は、フィルタ器具1の内筒体3に設けられた貫通孔形成用尖端部31で貫通孔56aが形成されることによって、試料液排出口55から試料液6を排出するように構成されている。
容器5の試料液排出口55から所定距離離れた位置には、薄膜状の蓋体56が設けられており、試料液排出口55と蓋体56との間には収容領域55bが形成されている。試料液排出口55は、前述したフィルタ器具1の外筒体2と内筒体3との間に形成された環状の間隙27に嵌入する形状に形成されている。この試料液排出口55と内筒体3の内筒開口部30とが連通することにより、試料液6がフィルタ器具1の内筒開口部30に供給される。
この試料液排出口55の近傍の内壁53には、フィルタ器具1の間隙27に試料液排出口55が嵌合した際に、内筒体3の外壁35に設けられた内筒側係合手段32と係合する位置に排出口側係合手段55aが設けられている。本実施形態において、排出口側係合手段55aは、収容領域55bの内壁53の周方向に沿って連続して設けられた凹部から構成されている。排出口側係合手段55aは、内筒体3の内筒側係合手段32と係合して、試料液排出口55と内筒体3との連結状態を確実に維持すると共に、試料液排出口55からの試料液6の漏れを防ぐように構成されている。排出口側係合手段55aは、フィルタ器具1の内筒側係合手段32と係合できる構造であればよく、具体的には、内壁53において、周方向に沿って環状に連続する単数又は複数の凸部、凹部、凹状の溝若しくはリブ、周方向にらせん状に連続する単数又は複数の凸部、凹部、凹状の溝若しくはリブ、又はこれらの任意の組み合わせからなる構造が挙げられる。
さらに、この試料液排出口55の近傍の外壁54には、外筒体2の内壁26に設けられた外筒側係合手段21と係合して、図4(A)に示すように試料液排出口55にフィルタ器具1が途中まで嵌装された状態、すなわち、仮連結された状態を維持するための容器側係合手段57が設けられている。これにより、検査を実施する前に、予めフィルタ器具1と容器5とを仮連結した状態としておき、検査時の手間を減らすことができる。本実施形態において、容器側係合手段57は、外壁54の周方向に沿って連続して設けられた凸部から構成されている。容器側係合手段57は、フィルタ器具1の外筒側係合手段21と係合できる構造であればよく、具体的には、外壁54において、周方向に沿って環状に連続する単数又は複数の凸部、凹部、凹状の溝若しくはリブ、周方向にらせん状に連続する単数又は複数の凸部、凹部、凹状の溝若しくはリブ、又はこれらの任意の組み合わせからなる構造が挙げられる。なお、容器側係合手段57又は外筒側係合手段21の配置を調整することによって、容器5とフィルタ器具1とを連結した際に、容器5とフィルタ器具1との連結状態を確実に維持する機能を有するようにすることも可能である。
図4に示すように、フィルタ器具1を容器5の試料液排出口55から収容領域55b内に押し込むことにより、フィルタ器具1の間隙27に容器5の試料液排出口55が嵌入してフィルタ器具1の内筒部3が収容領域55b内に嵌入する。このとき、容器5の薄膜状の蓋体56を内筒体3の貫通孔形成用尖端部31が突き破り、貫通孔56aが形成される。
次に、図3に基づき、容器5の一端側に備えられている開口部51について説明する。この開口部51には、収容されている試料液6が外部に流出したり、異物が混入するのを防ぐための蓋体52が予め設けられている。この蓋体52は、検体採取具8を挿入するために取り外し可能に構成されている。蓋体52として、開口部51の端面に接着剤やヒートシール、超音波溶着等で樹脂製フィルムを張り付けて開口部51を覆うフィルムシール蓋や、ねじ式の蓋、押し込み栓等が使用される。この蓋体52を取り外すことにより容器5の密閉状態をいったん解除して、検体採取後の検体採取具8の検体採取部80及び軸部81を容器内部50に挿入することができる。
蓋体52が取り外されて密閉状態が解除された容器5は、図4に示すように、検体採取部80及び軸部81が容器内部50に収容された後、検体採取具8のキャップ部82で開口部51が封止されて再び密閉されるように構成されている。開口部51の開口形状は、検体採取具8のキャップ部82で封止される形状であればよく、本実施形態においては、キャップ部82の封止部82bと嵌合する大きさの略円形の開口形状に形成されている。即ち、この開口部51には、検体採取具8のキャップ部82との密封性をより高める観点から、開口部側係合手段51aが備えられている。本実施形態では、開口部側係合手段51aとして、開口部51近傍の内壁53に周方向に沿って連続する凸部が設けられており、検体採取具8のキャップ部82のキャップ部側係合手段83と係合して、キャップ部82の封止部82bを開口部51に確実に固定し、かつ開口部51を封止する。この開口部側係合手段51aは、キャップ部側係合手段83と係合できる構造であればいかなる構造であってもよい。具体的には、例えば、開口部51の内壁53又は外壁54において、周方向に沿って環状に連続する単数又は複数の凸部、凹部、凹状の溝若しくはリブ、周方向にらせん状に連続する単数又は複数の凸部、凹部、凹状の溝若しくはリブ、又はこれらの任意の組み合わせからなる構造が挙げられる。
また、密閉された容器5に外部から力が加えられると、容器5が変形して、キャップ部82等で封止された開口部51の形状も変形し、その結果、容器5の密閉状態が維持できなくなるおそれがある。そのため、開口部51は、その周辺の強度を高めて容器5の密閉状態を確実に維持させる観点から、補強手段51bを備えていることが好ましい。本実施形態においては、補強手段51bとして、図3に示すように、開口部51の外壁54に複数の凸状リブが環状に配置されているが、補強手段51bはこの開口部51周囲の強度を高める構造であればよく、例えば、開口部51近傍の容器の厚みを高めるような構造としてもよい。
容器5は、内部に収容された検体採取具8の状態又は試料液6の量を目視で確認することができるように、透明又は半透明の樹脂で形成されていることが好ましい。また、容器5は、可撓性を備えた材料から形成されていることが好ましく、例えば、低密度ポリエチレンが好適に用いられる。その場合には、容器5とフィルタ器具1の内筒体3とを連結させた後に、容器5の胴部を押圧しながら、試料液をフィルタ器具1に供給し、ろ過処理を容易に行うことができる。
また、容器5の、試料液排出口55側寄りの胴部の壁面は、開口部51寄りの胴部の壁面よりも柔軟に構成されていることが望ましい。具体的には、試料液排出口55寄りの胴部の厚みを、他の部分の厚みよりも薄くすること等により、容器5の試料液排出口55寄りの胴部を柔軟にし、その壁面を指で押さえることで容易に変形させ、押圧力を取り除くと元の形状に復元するように構成することが好ましい。このようにした場合、試料液排出口55寄りの胴部を押圧することにより、試料液6を迅速にフィルタ器具1に供給してろ過処理を行うことができる。
次に、図3に基づき、封止蓋7について説明する。封止蓋7は外筒体2のろ液取出口25及びその側面を覆うように形成されている。封止蓋7はろ液取出口25に対して、脱着可能に取り付けることができ、取り付けることにより、ろ液取出口25からろ過された試料液60が漏出するのを防ぐことができるように構成されている。
次に、図3及び図4に基づいて検体採取具8について説明する。検体採取具8は、軸部81と、軸部81の長手方向の一端に一体的に設けられた検体採取部80と、その長手方向の他端に一体的に設けられたキャップ部82とから主に構成されている。キャップ部82は、検体採取具8を操作する際に取扱者が把持する把持部82aと、容器5の開口部51を封止する封止部82bとから構成されており、把持部82aと封止部82bとは、射出成形により一体形成されている。検体採取具8の軸部81の長手方向の他端はキャップ部82のこの封止部82bに接続されて一体化されている。本実施形態においては、軸部81の端部が封止部82bの孔に脱着可能に埋着されているが、軸部81の端部が封止部82bに固着されていてもよいし、軸部81と封止部82bとが一体成形されていてもよい。
本実施形態のキャップ部82の封止部82bは、容器5の開口部51近傍の内壁53に接しつつ、この開口部51に嵌合することにより、開口部51を封止するように構成されている。しかしながら、変更態様においては、封止部82bは容器5の開口部51を封止して容器5を密閉できるように構成されていれば、いかなる構成であってもよく、例えば、開口部51近傍の外壁54に接しつつこの開口部51に嵌合することにより開口部51を覆って封止するように構成されていてもよい。また、把持部82aは、本実施形態では略円筒形状に形成されているが、検体採取具8を操作する際に把持可能な形状であればよく、多角筒形状、楕円筒形状、板状又は種々のデザインを施した形状であってもよい。
キャップ部82の封止部82bには、キャップ部82の封止部82bと容器5との密封性をより高める観点から、キャップ部側係合手段83が備えられていることが好ましい。本実施形態では、キャップ部側係合手段83として、封止部82bの外壁に、周方向に沿って連続する凹部又は凹状の溝と、これに並んだ先端側に周方向に沿って連続する凸部が設けられている。このキャップ部側係合手段83は、容器5の開口部側係合手段51aと係合して、封止部82bを容器5の開口部51に確実に固定し、かつ開口部51を封止する。具体的には、密封は、キャップ部82における把持部82aの封止部82b側の先端面と容器5の開口部51の先端面との密着、及び封止部82bのキャップ部側係合手段83と容器5の開口部側係合手段51aとの密着によってなされる。なお、キャップ部側係合手段83は、開口部側係合手段51aと係合できる構造であればいかなる構造であってもよい。具体的には、例えば、封止部82bの外表面又は封止部82bの外側に設けた外周筒の内壁(図示なし)において、周方向に沿って環状に連続する単数又は複数の凸部、凹部、凹状の溝若しくはリブ、周方向にらせん状に連続する単数又は複数の凸部、凹部、凹状の溝若しくはリブ、又はこれらの任意の組み合わせからなる構造が挙げられる。なお、キャップ部82の材質としては、特に限定されないが、樹脂が好ましく、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン又はABS樹脂等が挙げられる。
次に、図3及び図4に基づいて、検体採取具8の軸部81の構成について説明する。軸部81は、患者の鼻孔や口等から検体採取具8を挿入し、鼻やのどの奥をその先端部に設けられた検体採取部80で拭って検体を採取できる程度の長さに構成されている。本実施形態では、軸部81は、可撓部81aと基部81bとから構成されている。可撓部81aは、所定の位置から検体採取部80までの細径の部分であり、応力を加えることにより変形する可撓性を有している。基部81bは、可撓部81aとの境界部からキャップ部82までの太径の部分であり、可撓部81aよりも高い剛性を有している。これにより、容器5の内部に検体採取部80及び軸部81を収容する際に、軸部81の可撓部81aに力を加えることにより、可撓部81aを折り曲げたり、湾曲させて変形させ、収容された状態での軸部81の長さを短くすることができる。なお、検体採取具8の軸部81の基部81bは可撓部81aよりも剛性を有することから、検体採取時の操作性が損なわれることはない。
図3に示すように、本実施形態の軸部81の可撓部81a及び基部81bは一体成形されており、可撓部81aは応力を加えることにより変形する可撓性を有する程度の小径に調整されており、基部81bは可撓部81aより大きい大径に形成されており、剛性を有することができるように構成されている。さらに本実施形態に係る検体採取具8は、検体採取時や容器5に収容する際などの検体採取具8の操作性を向上させるために、可撓部81aの基部81bに近い部分の剛性が遠い部分の剛性よりも高くなるように、可撓部81aの径が基部81b方向に向けて段階的に大きくなるように構成されている。
軸部81の基部81bの所定位置には、この基部81bを軸方向と垂直の方向に容易に切断し、分割するための切り欠き81cが設けられている。切り欠き81cが設けられた位置で基部81bを折り曲げることにより、基部81bが容易に切断され、その軸方向に関して分割するため、容器5に収容された状態の軸部81の長さをさらに短くすることができる。切り欠き81cは、本実施形態においては、軸部81を製造する際にこの基部81bに成形される周方向に連続するV字形状断面の溝である。しかしながら、変更態様においては、切り欠きのない軸部を形成した後、鋭利な刃などを用いて、深さが基部81bの径の1/5から1/30程度となる切り込みを周方向に連続して形成することにより、切り欠き81cを形成してもよい。切り込みによる切り欠き81cを形成することにより、ノッチ効果によってその切り欠き81cの部分に応力集中が生じて耐折損強度が低下するため、所定の位置で確実に基部81bを切断することができる。また、このような切り込みによる切り欠き81cによれば、軸部81を大きく折り曲げても折損し難いため、検体採取時の安全性に優れると共に、単に折り曲げるだけでは切断し難い材料(例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂)で検体採取具8が形成された場合にも、その切り込みによる切り欠き81cの位置で、基部81bを容易かつ確実に切断することが可能になる。
また、検体採取具8の可撓部81a及び基部81bの長さは、可撓部81aが折り曲げられた後、又は、可撓部81aが折り曲げられると共に基部81bが分割された後の軸部81と検体採取部80とからなる全長が、元の軸部81と検体採取部80とからなる全長の70%以下になるように定められることが好ましく、60%以下となるように定められることがより好ましく、50%以下になるように定められることがさらに好ましい。なお、本実施形態では、検体採取具8の軸部81の可撓部81aの長さと、基部81bの長さとは略同じに設定されており、軸部81の基部81bに設けられた切り欠き81cは、軸部81のキャップ部82側の端から軸部81の長さの約1/3の長さだけ離隔した位置で軸部81が分割されるように形成されている。
なお、検体採取具8の軸部81は、上述のもののほか、全体として略同径に形成されており、検体採取時の操作性が損なわれない程度の剛性を有する太さに形成されたものであってもよい(図示せず)。その場合には、軸部81の所定位置には、軸部81を軸方向と垂直の方向に容易に切断し、分割するための切り欠き81cが少なくとも1箇所以上設けられていることが好ましく、2箇所以上に設けられていることがさらに好ましい。切り欠き81cが設けられた位置で軸部81を折り曲げることにより、軸部81が切り欠き81cの位置で容易に切断され、軸方向に関して軸部81が分割されるため、容器5に軸部81の長さを短くして収容することができる。例えば、切り欠き81cを軸部81の軸方向に対して等間隔に2箇所設けることにより、軸部81を3つに分けて容器5に収容することができる。
軸部81を構成する材料としては特に限定されないが、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン又はポリエステル等の樹脂が好適に用いられる。また、軸部81に可撓部81aを備える本実施形態では、応力を加えることにより変形する可撓性を有する材料が選択される。
次に、検体採取具8の検体採取部80について説明する。検体採取部80は、軸部81の可撓部81a側の端に一体的に設けられている。検体採取部80は、検体を付着させることができるものであればよく、綿球、綿球を備えた綿棒、スポンジ又はブラシ等が適宜選択される。特に、検体採取機能に優れることから、合成繊維をフロック加工して綿球を形成した綿棒が好適に用いられる。
検体採取具8は、衛生的な観点及び検査の正確性を保つために、滅菌又は殺菌処理されていることが好ましく、さらに1本又は複数本ずつ滅菌的に包装されていることが好ましい。包装は、袋又はチューブに収納されること等により行われる。なお、検体採取具8のキャップ部82の把持部82aについては、検体が付着する部分ではなく、患者に接触することなく、取扱者が手で把持して操作する部分であることから、包装することなく外部に露出させていてもよい。また、チューブ型の包装で検体採取具8が包装される場合には、キャップ部82の封止部82bでチューブ型の包装の開口部を封止するように構成することも可能である。
次に、図1〜図4に基づいて、本実施形態に係るフィルタ器具1及び検査用キット10の使用方法について説明する。
まず、図3に示す検体採取具8を用いて検体を採取する。検体を採取する際には、キャップ部82の把持部82aを持って検体採取部80及び軸部81を操作する。検体は、患者の鼻孔、咽頭、結膜、尿道、子宮、膣、糞便、尿又は喀痰等を検体採取部80で拭うことにより採取される。採取された検体は検体採取部80に付着し、保持される。一方、容器5の開口部51から蓋体52を取り外しておき、検体採取後の検体採取具8を、キャップ部82の把持部82aを持った状態で、容器5の開口部51から検体採取部80を先端にして挿入する。これにより、容器5に収容されている試料液6に検体採取部80を浸漬させ、この試料液6内に検体採取部80に付着していた検体を分散又は溶解させる。
次に、検体採取具8のキャップ部82の把持部82aを持って、検体採取部80と軸部81とを容器内部50に押し込む。図4に示すように、検体採取部80や軸部81の可撓部81aを容器内部50の壁面や底部に押し当てて力を加え、可撓部81aを湾曲させてループ状に変形させる。これにより、容器5の容器内部50に収容される検体採取具8の軸部81及び検体採取部80を実質的に短くすることができる。さらに、検体採取具8の軸部81の基部81bの切り欠き81cが施された位置を開口部51の端縁に押し当て折り曲げることにより、この位置で基部81bを切断して分割する。これにより、容器5の容器内部50に収容される検体採取具8の軸部81及び検体採取部80の実質的な長さをさらに短くすることができる。可撓部81aが折り曲げられ、基部81bが切り欠き81cが形成された位置で分割された後の検体採取具8の軸部81及び検体採取部80の実質的な長さは、検体採取具8の元の全長の50%以下とすることが可能である。なお、可撓部81aの変形の態様は、必ずしも図示のごとくループ状である必要はなく、例えば、曲率が大きい湾曲状やS字状などであってもよい。
このように、検体採取具8のキャップ部82の把持部82aを持った状態で、図4に示すように、軸部81の基部81bの分割した部分を容器5の容器内部50に収容し、そのまま、キャップ部82の封止部82bで容器5の開口部51を封止して密閉する。このように、検体採取時から使用済みの検体採取具8の封じ込めまでを、利き手に検体採取具8のキャップ部82の把持部82aを持ったままで操作し、処理することができるため、効率がよく、安全かつ簡単に検査を行うことができる。また、キャップ部82の封止部82bで容器5の開口部51を封止する際には、キャップ部の封止部82bに備えられたキャップ部側係合手段83と、容器5の開口部51に備えられた開口部側係合手段51aとが係合し、容器5は確実に密閉される。そのため、容器5全体を揺動させたり、振盪したりしても試料液6が漏れることはなく、検体と試料液6とを十分に混合して処理することが可能になる。
次に、図4(A)に示すように、フィルタ器具1のろ液取出口25に封止蓋7を取り付けた状態で、フィルタ器具1を容器5の試料液排出口55から収容領域55bに押し込んで嵌入させる。このとき、フィルタ器具1の外筒体2と内筒体3との間の間隙27に試料液排出口55が嵌入するように嵌めこむ。このとき、前もって、容器5の外壁54に設けられた容器側係合手段57と、外筒体2の内壁26に設けられた外筒側係合手段21とを係合させておき、予めフィルタ器具1と容器5とを仮連結した状態としておくことができる。これにより、検査時に容器5とフィルタ器具1とを嵌めこむ手間を減らすことができる。
次に、図4(B)及び(C)に示すように、フィルタ器具1を容器5の試料液排出口55から収容領域55bにさらに押し込んで嵌入させる。これにより、内筒体3の外壁35に設けられた内筒側係合手段32が、試料液排出口55近傍の収容領域55bの内壁53に設けられた排出口側係合手段55aと係合し、フィルタ器具1の内筒体3と試料液排出口55とが連結する。それゆえ、試料液排出口55からの試料液6の漏れを防ぐと共に、容器5とフィルタ器具1との連結状態が確実に維持される。さらに、内筒開口部30に備えられた貫通孔形成用尖端部31が容器5の薄膜状の蓋体56を押し上げて破り、試料液6を通過させる貫通孔56aを形成する。貫通穴56aを通じて、容器内部50から試料液排出口55に流出した試料液6は、連結されたフィルタ器具1の内筒開口部20に供給され、内筒体2の内部を通り、試料液供給口33からフィルタ4に供給される。外筒体2の内部に配置されたフィルタ4は、試料液6が供給された内筒体2の断面積よりも広い面積を有しているため、高い粘性を有していたり、固形物が多いような試料液6についても、効率的にろ過処理を行うことができる。ろ過処理された試料液60は、ろ液取出口25から滴下される。なお、封止蓋7がフィルタ器具1に取り付けられている間は、ろ過された試料液60が外部に漏出することはなく、安全に取り扱うことができる。
検査を行う際には、図4(B)に示すように、封止蓋7を取り外し、ろ過された試料液60をろ液取出口25より外部に取り出して検査に供する。そして、ろ過された試料液60の取り出し後には、封止蓋7によりろ液取出口25を封止する。これにより、試料液6又はろ過された試料液60が外部に漏出しない状態で、検査用キット1を廃棄処理することができる。このように、ウイルスや感染力の高い細菌などが含まれる可能性のある検体について検査を行う際に、検体を効率よく取り扱い、処理することが可能になる。
次に、図5を参照しつつ、本発明の第二の実施形態にかかるフィルタ器具101について説明する。
本発明の第二の実施形態に係るフィルタ器具101は、第一の実施形態にかかるフィルタ1と同様に、外筒体102と、外筒体102の内部に同軸に配置された内筒体103と、外筒体102に同軸に配置されたフィルタ104とから構成されている。
まず、外筒体102について説明する。図5に示すように、外筒体102は、筒体の一端に外筒開口部120を有し、他端にろ液取出口125を有している。外筒体102の内壁126には、内筒体103の鍔部134に備えられた鍔部側嵌着手段134aと嵌合して、内筒体103が外筒体102に対して少なくとも軸方向上方に移動するのを防ぐための外筒側嵌着手段122が設けられている。本実施形態において、外筒側嵌着手段122は周方向に沿って連続する凸部であり、鍔部側嵌着手段134aはこの凸部に嵌合するように周方向に沿って連続する凹部である。なお、本実施形態の外筒体102の外筒側嵌着手段122の下方には、第一の実施形態にかかる外筒体2とは異なり、その内壁126に段部は設けられていない。なお、外筒体102の構成に関するその他の説明は、上述した第一の実施形態の場合と同様であり、その作用効果も同様である。
次に内筒体103について説明する。図5に示すように、内筒体103は、一端に内筒開口部130を有し、他端に試料液供給口133を有している。内筒体103は、外筒体102の内部に同軸上に配置できるように、外筒体102の内径よりも小さい外径を有する円筒形状に形成されている。内筒体103の試料液供給口133側の端部には、その全周にわたって、軸方向に略垂直な面内で放射外方向に広がる鍔部134が内筒体103と一体的にかつ同軸に形成されて備えられている。鍔部134は外筒体102の内壁126に周方向に沿って密着し、内筒体103が外筒体102の内部に固定されるように構成されている。本実施形態では、内筒体103が外筒開口部120から抜け出てしまうと共に鍔部134と後述するフィルタ格納部136とで囲まれた空間に格納されていたフィルタ104が抜け出てしまうのを防ぐため、鍔部134には、外筒体102の内壁126に備えられた外筒側嵌着手段122と嵌合する鍔部側嵌着手段134aがその側面に設けられている。本実施形態において、鍔部側嵌着手段134aは凹部であり、鍔部134の側面の周方向に沿って連続して備えられている。さらに、鍔部134には、この鍔部134と一体的に形成されており、内筒体103と一体的にかつ同軸に形成された筒状のフィルタ格納部136が備えられている。フィルタ格納部136は、鍔部134の端部の全周にわたって、筒状の壁面を内筒体103と同軸に形成しており、外筒体102の内壁126と全周にわたって当接している。フィルタ104は、このフィルタ格納部136と鍔部134とに囲まれた空間に格納されている。なお、内筒体103の構成及び内筒体103に備えられた鍔部134の構成に関するその他の説明は、上述した第一の実施形態の場合と同様であり、その作用効果も同様である。
次にフィルタ104について説明する。フィルタ104は、やや厚みのある円盤形状に構成されており、そのろ過面が外筒体102の軸方向に略垂直となるように配置されている。このフィルタ104は、外筒体102のすりばち状の斜面の略全面を覆っており、内筒体103の試料液供給口133から供給される試料液を効率よくろ過できるよう、筒状のフィルタ格納部136の内径と略同じか僅かに小さいくらいの外径を有している。それゆえ、試料液が供給される筒体、すなわち内筒体103の内部に設置される従来のフィルタと比較して、はるかに大きな面積のろ過面を備えており、ろ過効率が非常に高い。なお、本実施形態においては、内筒体103内部の試料液供給口133近傍の断面積は約0.14cmであるのに対し、フィルタ格納部136内部の断面積は約0.40cmであり、使用されるフィルタのろ過面の面積は2.5倍以上となっている。
フィルタ104は、鍔部134と鍔部134と一体的に形成された筒状のフィルタ格納部136に囲まれた空間に格納されている。それゆえ、フィルタ4は、上記空間に格納できるものであって、試料液から不要な物質を吸着又は捕集してろ液から除去できるものであればよく、さまざまな素材、厚み及び物性の材料を使用することができる。なお、フィルタ104の構成に関するその他の説明は、上述した第一の実施形態の場合と同様であり、その作用効果も同様である。
本実施形態においては、外筒体102と、鍔部134及びフィルタ格納部136を備えた内筒体103とを別個に形成しておき、フィルタ格納部136の内部にこれも別個に形成されたフィルタ104を挿入した後、鍔部134を介して内筒体103を外筒体102に嵌着させることにより、内部にフィルタ104を備えたフィルタ器具101を形成している。その他のフィルタ器具101の構成及びこのフィルタ器具101を用いた検査用キットに関する説明は、上述した第一の実施形態の場合と同様であり、その作用効果も同様である。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載された発明の要旨を逸脱しない範囲内での種々、設計変更した形態を技術的範囲に含むものである。
1、100 フィルタ器具
10 検査用キット
2、102 外筒体
20、120 外筒開口部
21、121 外筒側係合手段
22、122 外筒側嵌着手段
23 段部
24、124 液通路
25、125 ろ液取出口
26、126 内壁
27、127 間隙
3、103 内筒体
30、130 内筒開口部
31、131 貫通孔形成用尖端部
31a、131a 肉薄部分
31b、131b 肉厚部分
31c、131c スリット
32、132 内筒側係合手段
33、133 試料液供給口
34、134 鍔部
34a、134a 鍔部側嵌着手段
35、135 外壁
136 フィルタ格納部
5 容器
50 容器内部
51 開口部
51a 開口部側係合手段
51b 補強手段
52 蓋体
53 内壁
54 外壁
55 試料液排出口
55a 排出口側係合手段
55b 収容領域
56 蓋体
56a 貫通孔
57 容器側係合手段
6 試料液
60 ろ過された試料液
7 封止蓋
8 検体採取具
80 検体採取部
81 軸部
81a 可撓部
81b 基部
81c 切り欠き
82 キャップ部
82a 把持部
82b 封止部
83 キャップ部側係合手段

Claims (8)

  1. 試料液が収容された容器の試料液排出口と連結されて該試料液をろ過するフィルタ器具であって、
    一端に外筒開口部を有し、他端にろ液取出口を有する外筒体と、
    前記外筒体の内部に該外筒体と同軸に配置され、一端に内筒開口部を有し、他端に試料液供給口を有する内筒体と、
    前記内筒体の前記試料液供給口と前記外筒体の前記ろ液取出口との間にろ過面が軸方向と略垂直となるように配置された、前記内筒体の内径よりも大きい径を有するフィルタと、を備え、
    前記容器への当該フィルタ器具の連結時に、前記内筒開口部は前記容器の前記試料液排出口近傍の内壁に嵌合し、前記外筒開口部は前記容器の前記試料液排出口近傍の外壁に嵌合するように構成されていることを特徴とするフィルタ器具。
  2. 前記内筒体は、その外壁の周方向に沿って少なくとも1つの内筒側係合手段を備え、
    前記内筒側係合手段は、前記容器の前記試料液排出口近傍の前記内壁の周方向に沿って配設された排出口側係合手段と係合するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ器具。
  3. 前記内筒体の前記試料液供給口には、前記外筒体の内壁に周方向に沿って密着する鍔部が該内筒体と一体的にかつ同軸に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルタ器具。
  4. 前記鍔部は、前記外筒体の内壁に周方向に沿って配設された段部に支持され、前記フィルタは前記段部と前記鍔部に囲まれた空間に格納されていることを特徴とする請求項3に記載のフィルタ器具。
  5. 前記鍔部には、前記内筒体と一体的にかつ同軸に形成された筒状のフィルタ格納部が備えられており、前記フィルタは該フィルタ格納部内に格納されていることを特徴とする請求項3に記載のフィルタ器具。
  6. 前記外筒体は、その内壁の周方向に沿って、少なくとも1つの外筒側係合手段を備えており、
    前記外筒側係合手段は、前記容器の前記試料液排出口近傍の前記外壁の周方向に沿って配設された容器側係合手段と係合するように構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルタ器具。
  7. 前記内筒体の前記内筒開口部には、前記容器の前記試料液排出口近傍の内部に備えられた蓋体に貫通孔を形成するための貫通孔形成用尖端部が備えられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のフィルタ器具。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のフィルタ器具と、前記容器と、前記ろ液取出口を封止する封止蓋と、検体を採取するための検体採取具とを含む検査用キット。
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