JP2013245627A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アイドリングストップ条件の成立時に、後の再始動時にウェイストゲートバルブ31を閉弁させるための負圧を必要とすることが予測される場合に、アイドリングストップの実行許可条件を厳しくすることによって、ウェイストゲートバルブ31の閉弁に必要な負圧を確保することを優先可能とする。
【解決手段】制御装置100は、過給機20のウェイストゲートバルブ31を閉弁させるための負圧を発生する負圧源がエンジン1により駆動されるバキュームポンプ32とされ、アイドリングストップ条件の成立時に、前記負圧源の負圧が所定の閾値以上であることを条件としてアイドリングストップの実行を許可する判定部と、この判定部による判定に先立ち、後のエンジン再始動時にウェイストゲートバルブ31を閉弁させるための負圧を必要とすることが予測される場合、必要としないと予測される場合に比べて前記閾値を高く設定する設定部とを含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、負圧を利用して閉弁されるウェイストゲートバルブ付きの過給機が付設されるエンジン(内燃機関)をアイドリングストップ条件の成立時に自動停止させるとともに、再始動条件の成立時に前記エンジンを自動的に再始動させる制御装置に関する。
例えば特許文献1には、「可変ノズルベーン機構によりタービン側を可変容量化した可変容量型過給機を備えるエンジンにおいて、アイドリングストップの実行条件が成立してエンジンを停止する際、前記可変ノズルベーン機構の作動源である負圧アクチュエータ内の負圧を維持することで前記可変ノズルベーン機構の作動状態(ノズルベーン開度小)を維持させるようにする」ということが記載されている。
なお、可変ノズルベーン機構は、タービンホイールの外周側に複数のノズルベーンが周方向等間隔に配設され、これらノズルベーンを互いに同期して回動(開閉動作)させることによって、互いに隣り合うノズルベーンそれぞれの対向間隔(ノズルベーン開度)つまりノズルベーン間の流路面積(スロート面積)を変化させると、タービンホイールに向けて導入される排気ガスの流速を調整することができる。
例えば前記可変ノズルベーン機構を備える可変容量型過給機は、エンジンの低回転時に前記流路面積を減少させると、排気ガスの流速を増加させることが可能になって、エンジン低速域から高い過給圧を得ることが可能になる。
また、前記負圧アクチュエータに負圧を供給する負圧源としては、エンジンにより駆動されるバキュームポンプが用いられている。そして、バキュームポンプと負圧アクチュエータとの間に、負圧遮断弁を設けている。
この他、例えば特許文献2には、「インテークマニホールドがブレーキブースタの負圧室を負圧状態にするための負圧源となる構成において、エコラン制御のためにエンジンへの燃料噴射を停止させる条件として、前記ブレーキブースタの負圧が所定の閾値を超えていること」ということが記載されている。
さらに、例えば特許文献3には、「エンジン停止中にブレーキブースタ負圧が所定以下になると、バキュームポンプを駆動してブレーキブースタ負圧を所定以上にする」ということが記載されている。
特開2012−7544号公報 特開2011−64188号公報 実開昭59−91445号公報
上記特許文献1には、エンジンの停止から始動までの間に負圧ポンプと負圧アクチュエータとの間に設置される負圧遮断弁を閉鎖状態にするということ、ならびにアイドリングストップの実行条件が成立してエンジンを停止する際、過給機の可変ノズルベーン機構の作動状態(ノズルベーン開度小)を維持させるということが記載されているので、エンジン再始動時に高い過給効果を得ることが可能になると言える。
しかしながら、この特許文献1に記載している過給機は、ウェイストゲートバルブが装備されていないタイプであるので、本願発明とは発明の前提となる構成が相違している。そのため、当然ながら、特許文献1には、アイドリングストップからのエンジン再始動時にウェイストゲートバルブの制御に関する記載はない。
上記特許文献2は、ブレーキブースタの負圧の供給源をインテークマニホールドとしていて、エンジンで駆動されるバキュームポンプを利用していない。
上記特許文献3には、バキュームポンプの駆動源が記載されていないので、エンジン停止中にバキュームポンプを駆動するときに、バキュームポンプをどのようにして駆動するのかが不明である。
このような事情に鑑み、本発明は、負圧を利用して閉弁されるウェイストゲートバルブ付きの過給機が付設されるエンジンをアイドリングストップ条件の成立時に自動停止させるとともに、再始動条件の成立時に前記エンジンを自動的に再始動させる制御装置において、アイドリングストップ条件が成立したときに、後の再始動時に前記ウェイストゲートバルブを閉弁させるための負圧を必要とすることが予測される場合に、アイドリングストップの実行許可条件を厳しくすることによって、前記ウェイストゲートバルブの閉弁に必要な負圧を確保することを優先可能とすることを目的としている。
本発明は、負圧を利用して閉弁されるウェイストゲートバルブ付きの過給機が付設されるエンジンをアイドリングストップ条件の成立時に自動停止させるとともに、再始動条件の成立時に前記エンジンを自動的に再始動させる制御装置であって、前記ウェイストゲートバルブを閉弁させるための負圧を発生する負圧源が前記エンジンにより駆動されるバキュームポンプとされ、前記アイドリングストップ条件が成立したとき、前記負圧源の負圧が所定の閾値以上であることを条件としてアイドリングストップの実行を許可する判定部と、この判定部による判定に先立ち、後の再始動時に前記ウェイストゲートバルブを閉弁させるための負圧を必要とすることが予測される場合、必要としないと予測される場合に比べて前記閾値を高く設定する設定部とを含む、ことを特徴としている。
なお、バキュームポンプがエンジンの停止に伴い停止するものであることを前提にしているので、アイドリングストップを実行すると、バキュームポンプの駆動が停止する。
この明細書で使用する「負圧」とは、大気圧を基準としてマイナスの圧力の大きさ(絶対値)として用いており、真空に近いほど大きいと表現し、また、大気圧に近いほど小さいと表現する。
さらに、前記ウェイストゲートバルブを閉弁すると、エンジン回転の上昇要求に応じて過給機の過給圧を速やかに高めることが可能になるので、エンジンレスポンス(加速要求に対するエンジン回転の反応)が向上するようになる。このことから、前記「ウェイストゲートバルブを閉弁させるための負圧を必要とする」とは、「エンジンレスポンス向上を必要とする」と言い換えることができる。
この点を考慮して、本発明では、アイドリングストップ条件が成立したときに、その実行を許可するか否かを判定するにあたって、後のエンジン再始動時にウェイストゲートバルブを閉弁させるための負圧を必要とすることを予測するようにし、必要とすると予測される場合には前記アイドリングストップの実行許可条件の判定に用いる閾値を高く設定することにより、アイドリングストップの実行許可基準を厳しくしている。
この構成では、アイドリングストップの実行に先立ち、後のエンジン再始動時にウェイストゲートバルブを閉弁させるための負圧が必要とすることが予測される場合でかつ前記負圧を確保できない場合には、前記アイドリングストップの実行を許可せずに、エンジンによりバキュームポンプを駆動することにより前記ウェイストゲートバルブの閉弁に必要な負圧を確保させるようにすることができる。
一方、アイドリングストップの実行に先立ち、後のエンジン再始動時にウェイストゲートバルブを閉弁させるための負圧が必要とすることが予測される場合でかつ前記負圧を確保できる場合には、前記アイドリングストップの実行を許可して、燃費向上を図るようにしながら、後の再始動時に前記ウェイストゲートバルブを確実に閉弁させることが可能になる。
好ましくは、前記バキュームポンプは、前記ウェイストゲートバルブを開閉駆動するためのアクチュエータと車両の制動装置のブレーキブースタとの両方に負圧を導入するための負圧源として利用されるように構成され、前記判定部は、前記ブレーキブースタの残負圧が所定の閾値以上であることを条件としてアイドリングストップの実行を許可する、構成とすることができる。
この構成では、バキュームポンプを、ウェイストゲートバルブ駆動用の負圧アクチュエータの負圧源だけでなくブレーキブースタの負圧源としても利用するようになっている。
ここで、例えばエンジンの停止前有る停止中に運転者によりブレーキ操作(制動動作)が繰り返し行われると、ブレーキブースタの残負圧が小さくなるが、そのような状況では、後でエンジンを再始動することに伴いバキュームポンプが駆動されたとしても、前記ブレーキブースタの負圧室を所定の負圧にするまでに時間がかかることが予想される。したがって、そのような状況では、前記バキュームポンプの駆動開始時点つまりエンジン再始動時点から前記ウェイストゲートバルブの閉弁に必要な負圧を確保するまでに要する時間が長くなることになり、エンジン再始動時にウェイストゲートバルブを速やかに閉弁できなくなることが懸念される。
本願発明者は、その点に着目して、前記ブレーキブースタの残負圧が所定の閾値以上であるか否かを調べることによって、アイドリングストップの実行許可条件が成立しているか否かを判定することが可能になると発想するに至ったのである。
好ましくは、前記設定部は、停車時に加速要求に対するエンジン回転の反応(エンジンレスポンス)を通常より高くするためのパワーモードが選択されている場合に、前記ウェイストゲートバルブを閉弁する必要が有ると予測する、構成とすることができる。
ここでは、アイドリングストップからエンジンを再始動するときに前記ウェイストゲートバルブを閉弁してエンジンレスポンスを向上させる必要が有るか否かを判定するための具体例を特定している。仮に、一時停車時にアイドリングストップしてから、エンジンを再始動して発進するときに、パワーモードであるにもかかわらずエンジンレスポンスが悪いと、運転者に違和感を与えるおそれがあるが、この構成のように設定すると、エンジンレスポンスが向上するので、運転者に違和感を与えずに済むようになる。
好ましくは、前記設定部は、停車時に車両の方向指示器が作動されているときに当該方向指示器の作動方向がハンドルの舵角方向と一致する場合に、前記ウェイストゲートバルブを閉弁する必要が有ると予測する、構成とすることができる。
ここでは、アイドリングストップからエンジンを再始動するときに前記ウェイストゲートバルブを閉弁してエンジンレスポンスを向上させる必要が有るか否かを判定するための具体例を特定している。仮に、一時停車時にアイドリングストップしてから、エンジンを再始動して右折発進または左折発進するときに、エンジンレスポンスが悪いと、運転者に違和感を与えるおそれがあるが、この構成のように設定すると、エンジンレスポンスが向上するので、運転者に違和感を与えずに済むようになる。
好ましくは、前記制御装置は、前記判定部で許可すると判定したときに前記アイドリングストップを実行する実行部をさらに含む、構成とすることができる。
ここでは、本発明に係る制御装置の機能実現要素をさらに特定している。
本発明は、負圧を利用して閉弁されるウェイストゲートバルブ付きの過給機が付設されるエンジンをアイドリングストップ条件の成立時に自動停止させるとともに、再始動条件の成立時に前記エンジンを自動的に再始動させる制御装置において、アイドリングストップ条件が成立したときに、後の再始動時に前記ウェイストゲートバルブを閉弁させるための負圧を必要とすることが予測される場合に、アイドリングストップの実行許可条件を厳しくすることによって、前記ウェイストゲートバルブの閉弁に必要な負圧を確保することを優先可能とすることができる。
本発明に係る制御装置の適用対象となるエンジンおよびその周辺の一実施形態の概略構成を示す図である。 図1の制御装置の概略構成および入出力系を示す図である。 図1の制御装置によるエコラン制御の実行許可条件の説明に用いるグラフである。 図1の制御装置によるエコラン制御の制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1から図4に、本発明の一実施形態を示している。この実施形態で例示するエンジン1は例えば直列4気筒になっているが、その気筒数やエンジンの型式については特に限定されるものではない。
エンジン1の図示していないシリンダヘッドには、各気筒に吸入空気を分配して供給するためのインテークマニホールド2と、各気筒から排出される排気ガスを集合させるためのエキゾーストマニホールド3とが取り付けられている。
インテークマニホールド2には、大気中から空気を取り込むための吸気管4が接続されている。この吸気管4の入口にはエアクリーナ5が取り付けられている。このインテークマニホールド2と吸気管4とが吸気通路を構成している。
なお、インテークマニホールド2において吸気流れ方向の上流側には、エンジン1の吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ6が設けられている。このスロットルバルブ6は、そのスロットルモータ6aを制御装置100により制御することにより作動される電子制御式となっている。
エキゾーストマニホールド3は、その上流側がエンジン1の各気筒の各排気ポートに接続されるようになっており、下流側で集合して1本になった形状になっている。
このエキゾーストマニホールド3の下流端には、ターボチャージャと呼ばれる過給機20の下記タービンハウジング24に連通連結されている。
過給機20は、排気圧を利用して吸入空気を過給してエンジン1に供給するものであって、タービンホイール21、コンプレッサインペラ22などを備えている。
タービンホイール21は、タービンハウジング24内に回転自在に設けられている。コンプレッサインペラ22は、吸気管4の途中に設置されるコンプレッサハウジング25内に設けられている。このコンプレッサインペラ22はタービンホイール21と一体のタービンシャフト23に取り付けられている。これにより、タービンホイール21とコンプレッサインペラ22とは一体に回転するようになっている。
このタービンハウジング24の下流側には排気ガスを大気に放出するための排気管9が接続されている。この排気管9には、排気ガスを浄化するための触媒10が設けられている。なお、エキゾーストマニホールド3と排気管9とが排気通路の一部を構成している。
この過給機20の基本的な動作としては、エンジン1からエキゾーストマニホールド3に排出される排気エネルギーによってタービンホイール21が回転され、これと一体にコンプレッサインペラ22が回転されることにより、吸気管4に吸入される空気を過給して、エンジン1の各気筒の燃焼室に強制的に送り込む。このコンプレッサインペラ22によって過給された空気はインタークーラ7によって冷却される。インタークーラ7は、吸気管4においてコンプレッサインペラ22よりも吸気流れ方向の下流側に設置されている。
この実施形態の過給機20には、ウェイストゲートバルブ(WGV)31が設けられている。
このウェイストゲートバルブ31は、エンジン1からの排気ガスの一部を分流させることによりタービンホイール21に吹き付けられる排気ガスの量を調節するものである。例えば、タービンホイール21に吹き付けられる排気ガスの流速が過上昇する場合に、ウェイストゲートバルブ31を開弁するとタービンホイール21の回転の過上昇を抑制することが可能となる。
タービンハウジング24には、エンジン1から排出される排気ガスをタービンホイール21をバイパスして触媒10に導くためのバイパス通路27が設けられている。
このバイパス通路27は、タービンハウジング24においてその入口側と出口側とを短絡するように設置されている。このバイパス通路27の排出口は、タービンハウジング24においてタービンホイール21を回転駆動した排気ガスの排出口26の隣に設けられている。
ウェイストゲートバルブ31は、バイパス通路27の排出口側に開閉可能に設置されており、このバイパス通路27の開度を調整して排気ガスのバイパス量を調節するものである。この排気ガスのバイパス量を調節することにより、例えば過給圧を制御することが可能になる他、例えばエンジン1を冷間始動してから速やかに触媒10を活性化できるように制御することが可能になる。
このウェイストゲートバルブ31を駆動するための駆動装置としては、例えばバキュームポンプ32、アクチュエータ33、蓄圧タンク34、バキュームスイッチングバルブ(VSV)35、逆止弁36などを備えている。
バキュームポンプ32は、エンジン1により駆動されることにより負圧を発生する。詳細に図示していないが、例えばバキュームポンプ32の駆動軸は、エンジン1のクランクシャフトの回転動力が補機ベルトおよびプーリなどの動力伝達ユニットを介して入力されることにより駆動されるようになっている。
つまり、このバキュームポンプ32は、エンジン1の駆動と共に駆動し、エンジン1の停止と共に停止する。このため、バキュームポンプ32は、エンジン1の停止時には負圧の発生も停止することになる。
アクチュエータ33は、バキュームポンプ32により発生する負圧を作動源としてウェイストゲートバルブ31を開閉駆動する。蓄圧タンク34は、バキュームポンプ32により発生する負圧を蓄積するものである。VSV35は、バキュームポンプ32で発生されかつ蓄圧タンク34に蓄積した負圧をアクチュエータ33に供給(導入)する量を調節するものである。逆止弁36は、蓄圧タンク34内の負圧をバキュームポンプ32側への漏洩を防止するものである。
前記VSV35の動作を説明する。まず、VSV35の電磁ソレノイドが非励磁状態にあるときには、アクチュエータ33のシリンダ33aを大気開放する状態にすることにより、シリンダ33a内が大気圧とされる。この場合、アクチュエータ33のロッド33cがリバーススプリング(図示省略)の付勢力によってシリンダ33aから最も押し出されるので、ウェイストゲートバルブ31が開弁される。
一方、VSV35の電磁ソレノイドが励磁状態にあるときには、バキュームポンプ32とアクチュエータ33とを連通する状態にすることにより、アクチュエータ33のシリンダ33a内が負圧とされる。この場合、アクチュエータ33のロッド33cが前記リバーススプリングの付勢力に抗してシリンダ33a内に引き込まれるので、ウェイストゲートバルブ31が閉弁される。このようにウェイストゲートバルブ31を閉弁すると、タービンホイール21への排気ガスの流速を高くできて、過給機20の過給圧を速やかに高くすることが可能になる。
このように、アクチュエータ33のシリンダ33a内に所定の負圧を導入すると、シリンダ33a内のダイアフラム33bに連結されるロッド33cが引き込まれることによってウェイストゲートバルブ31が閉弁される一方、アクチュエータ33のシリンダ33a内を大気圧にすると、リバーススプリング(図示省略)の付勢力によりロッド33cが押し出されることによりウェイストゲートバルブ31が開弁される。
この実施形態では、前記したバキュームポンプ32が、車両に備える制動装置40のブレーキブースタ42の負圧源としても利用されるように構成されている。
前記制動装置40は、ブレーキペダル41、ブレーキブースタ42、マスターシリンダ43、逆止弁44などを備えている。
ブレーキペダル41は、車両を制動するために運転者によって踏み込み操作されるペダルであって、ブレーキブースタ42の入力ロッド45と連結されている。
ブレーキブースタ42は、ブレーキペダル41に付与された踏力に比例したアシスト力を発生させる装置であって、図示していないが、マスターシリンダ43側に負圧室が設けられている。このブレーキブースタ42の出力ロッド(図示省略)がマスターシリンダ43の入力軸(図示省略)に連結されている。
マスターシリンダ43は、ブレーキペダル41の踏力およびブレーキブースタ42からのアシスト力に応じて油圧を発生させる。このマスターシリンダ43は、図示していないが、油圧回路を介して各車輪のディスクブレーキのキャリパに設けられたホイルシリンダにそれぞれ接続されている。この各ホイルシリンダはマスターシリンダ43から供給された油圧によってブレーキパッドを前記ディスクブレーキに押し付けることにより制動力を発生する。
そして、ブレーキブースタ42の負圧室は、負圧通路46を介してバキュームポンプ32と蓄圧タンク34とを接続する負圧通路37の途中に接続されている。
この負圧通路46とブレーキブースタ42の負圧室との接続部分には、逆止弁44が設けられている。この逆止弁44は、負圧通路37(蓄圧タンク34)の負圧(絶対値)が、ブレーキブースタ42の負圧室の負圧(絶対値)よりも大きい場合に開く。これによってブレーキブースタ42の負圧室に負圧が蓄積される。
そして、バキュームポンプ32とブレーキブースタ42とを接続する負圧通路46には、圧力センサ51が設けられている。この圧力センサ51は、ブレーキブースタ42の残負圧に応じた信号を、制御装置100に入力する。
この圧力センサ51は、既存のものを利用できる。というのは、従来、ブレーキブースタ42の負圧源としてインテークマニホールド内の負圧を利用するような構成では、一般に、ブレーキブースタ42の残負圧を検出するためにブレーキブースタ42の負圧室の入口に圧力センサを設置するようにしている。この圧力センサを前記圧力センサ51として利用することができるのである。そのため、設備コストの無駄な上昇を抑制するうえで有利になると言える。
制御装置100は、図2に示すように、一般に公知のエレクトロニックコントロールユニット(ECU)とされており、CPU101、ROM102、RAM103ならびにバックアップRAM104などを備えている。
ROM102には、エンジン1の各種動作を制御するための制御プログラムや、下記するエコラン制御に関する制御プログラムを少なくとも記憶している。CPU101は、ROM102に記憶された前記プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAM103はCPU101での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリである。バックアップRAM104はエンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
これらCPU101、ROM102、RAM103ならびにバックアップRAM104はバス107を介して互いに接続されているとともに、入力インターフェース105および出力インターフェース106と接続されている。
入力インターフェース105には、アクセル開度センサ61、スロットル開度センサ62、クランクポジションセンサ63、車輪速センサ64、ブレーキスイッチ65、圧力センサ51などが少なくとも接続されている。出力インターフェース106には、燃料噴射弁11、スロットルモータ6a、VSV35などが少なくとも接続されている。
制御装置100は、アクセル開度センサ61からの信号入力に基づいてアクセルペダル(図示省略)の踏み込み量を検出し、スロットル開度センサ62からの信号入力に基づいてスロットルバルブ6の開度を検出し、クランクポジションセンサ63からの信号入力に基づいてエンジン1の回転速度を検出し、車輪速センサ64からの信号入力に基づいて図示していない車輪の回転速度ならびに車両の走行速度(車速)を検出し、ブレーキスイッチ65からのオン信号に基づいてブレーキペダル41が所定以上踏み込み操作されたことを検出する。
この実施形態では、ノーマルモードとパワーモード(またはスポーツモード)とのいずれか一方を選択するためのパワースイッチ66が設けられている。このパワースイッチ66がオフの場合に「ノーマルモード」が選択され、また、オンの場合に「パワーモード」が選択される。
前記パワーモードとは、車両の加速要求(例えばアクセルペダル操作)に対するエンジン回転の反応(レスポンス)を通常(ノーマルモード)よりも高くする形態のことである。また、前記ノーマルモードとは、エンジンレスポンス向上よりも燃費向上を優先する形態のことである。
−エコラン制御−
エコラン制御とは、交差点での信号待ち等のように一時的に停車した状態において、アイドリングストップ条件が成立したときにエンジン1を自動停止させるとともに、アイドリングストップ中に再始動条件が成立したときにエンジン1を自動的に再始動させる制御のことである。
前記アイドリングストップ条件は、(1)イグニッションがONであること、(2)車速がゼロであること(車輪速センサ64からの出力信号の入力に基づいて検知)、(3)アクセルペダル(図示省略)が踏み込み解除操作されていること(アクセル開度センサ61からの出力信号の入力に基づいて検知)、(4)ブレーキペダル41が踏み込み操作されていること(ブレーキスイッチ65からのオン信号の入力に基づいて検知)とされる。これら4つの条件すべてが成立している場合にアイドリングストップ条件が成立しているものとする。
前記再始動条件は、(1)ブレーキペダル41が踏み込み解除操作されていること(ブレーキスイッチ65からのオフ信号の入力に基づいて検知)、(2)アクセルペダル(図示省略)が踏み込み操作されていること(アクセル開度センサ61からの出力信号の入力に基づいて検知)とされる。これら2つの条件が共に成立している場合にエンジン再始動条件が成立しているものとする。
具体的に、制御装置100は、アイドリングストップを実行するときに、燃料噴射弁11(図2のみ記載)の燃料噴射動作を停止する処理(フューエルカット)を実行することによりエンジン1を一時的に停止するとともに、VSV35を閉弁する。
このようにエンジン1をアイドリングストップすると、バキュームポンプ32の駆動が停止されるが、蓄圧タンク34とバキュームポンプ32との間に設置されている逆止弁36と閉弁されたVSV35とによって蓄圧タンク34が密閉される。これにより、バキュームポンプ32の駆動が停止された後も、蓄圧タンク34内の負圧およびアクチュエータ33のシリンダ33a内の負圧が維持される。そのため、アクチュエータ33のロッド33cがシリンダ33a内に引き込まれたままになるので、ウェイストゲートバルブ31が閉弁されたままの状態に維持される。また、ブレーキブースタ42の負圧室と負圧通路46との接続部分に逆止弁44が設けられているので、前記負圧室内の負圧も維持される。
また、アイドリングストップ中において再始動条件が成立した場合、制御装置100は、燃料噴射弁11による燃料噴射動作を開始すると同時に、図示していないスタータモータを作動させてエンジン1をクランキングすることにより、エンジン1を始動させる。
エンジン1が始動すると、クランクシャフト(図示省略)の回転に伴いバキュームポンプ32が駆動されることになるので、蓄圧タンク34およびブレーキブースタ42の負圧室内にそれぞれ負圧が供給される。
そして、エンジン1の再始動時にはVSV35を開弁することにより、蓄圧タンク34に蓄積している負圧をアクチュエータ33のシリンダ33aに供給させる。
ところで、この実施形態では、前記アイドリングストップ条件が成立したときに、ブレーキブースタ42の残負圧が所定の閾値以上であることを条件として前記アイドリングストップの実行を許可するようにしている。前記閾値は、車両停止に必要な制動力を確保することが可能となるブレーキブースタ42の残負圧に基づいて適宜に設定される。
しかも、前記閾値については、アイドリングストップからの再始動時にウェイストゲートバルブ31を閉弁させるための負圧を必要とすることが予測される場合、言い換えるとエンジンレスポンス向上を必要とすることが予測される場合、必要としないと予測される場合(通常の場合)に比べて高く設定するようにしている。
このように閾値を変更する理由を説明する。
この実施形態のように、エンジン1の駆動に伴いバキュームポンプ32を、WGV駆動用のアクチュエータ33およびブレーキブースタ42の両方の負圧源として利用する構成を前提にしている場合、使用する蓄圧タンク34の容量が大きいほど、ブレーキブースタ42側の影響を受けない。
しかしながら、車両において蓄圧タンク34の搭載スペースなどが制約される場合には、前記のような容量に余裕のある蓄圧タンク34を使用することができない。そこで、前記制約により容量の小さい蓄圧タンク34を使用する場合には、蓄圧タンク34に蓄積される負圧にブレーキブースタ42の残負圧を合わせた負圧でもってウェイストゲートバルブ31の閉弁に必要な負圧を確保するように設計せざるを得ない。
ここで、前記したように、アイドリングストップを実行することによりエンジン1を停止した状態では、蓄圧タンク34に蓄積されている負圧が維持されるのであるが、例えばエンジン1の停止前あるいは停止中に運転者によりブレーキ操作が繰り返し行われると、ブレーキブースタ42の残負圧が小さくなる。
そのような状況では、後でエンジン1を再始動するときにVSV35を開弁したとしてもウェイストゲートバルブ31の閉弁に必要な負圧を速やかに確保できなくなる可能性が高くなるので、ウェイストゲートバルブ31を完全に閉弁するまでに時間がかかることが懸念される。その原因としては、前記エンジン1の再始動に伴いバキュームポンプ32が駆動されるものの、バキュームポンプ32の動作タイムラグなどによりブレーキブースタ42の負圧室を所定の負圧に到達させるまでにある程度時間がかかるからである。
この点について、図3を参照して説明する。
図3において、縦軸はバキュームポンプ32の駆動開始からアクチュエータ33の内圧がウェイストゲートバルブ31を閉弁するために必要な負圧に到達するまでの時間(到達時間)であり、横軸は蓄圧タンク34の容量である。
また、図3において、一点鎖線は目標到達時間を示しており、太実線はブレーキブースタ42の残負圧に基づいて決定されたエコラン制御の実行を許容するための通常の許容限界ラインを示している。この許容限界ラインを境にして実行禁止領域と実行許容領域とに分けられる。なお、二点鎖線はアイドリングストップからの再始動時にエンジンレスポンス向上が必要となる場合に適した許容限界ラインを示している。
まず、例えば蓄圧タンク34の容量を図3の「Va」よりも大きくできる場合には、ブレーキブースタ42の残負圧の大小(図3Pmin〜Pmax)に関係なく、前記到達時間が前記目標到達時間以下になる。
このような蓄圧タンク34を使用できる場合には、仮に、エコラン制御のアイドリングストップ条件が成立したときにブレーキブースタ42の残負圧が図3のPmin、例えば大気圧であったとしても、蓄圧タンク34に蓄積している負圧のみでアクチュエータ33の内圧をウェイストゲートバルブ31の閉弁に必要な負圧に速やかに到達させることが可能になるので、アイドリングストップの実行を許容しても後の再始動時に速やかにエンジンレスポンスを向上させる状態にできると言える。したがって、この場合には、ブレーキブースタ42の残負圧の判定閾値として、図3のPminに設定しても問題ないと言える。そのため、この場合には、前記判定閾値を、前記しているように車両停止に必要な制動力を確保することが可能となるブレーキブースタ42の残負圧に基づいて適宜に設定すればよい。
しかしながら、蓄圧タンク34の容量を前記搭載上の制約などによって図3の「Va」よりも小さくしなければならない場合には、ブレーキブースタ42の残負圧が小さくなるほど、前記到達時間が前記目標到達時間を超えることになってしまう。
例えば蓄圧タンク34の容量を図3の「Va」よりも小さい「Vb」に設定した場合には、ブレーキブースタ42の残負圧が図3の所定値Pxよりも小さくなると前記到達時間が前記目標到達時間を上回ることになり、また、ブレーキブースタ42の残負圧が図3の所定値Px以上であると前記到達時間が前記目標到達時間以下になる。
したがって、この場合には、仮に、アイドリングストップ条件が成立したときにブレーキブースタ42の残負圧が図3の所定値Pxよりも小さいと、アクチュエータ33の内圧をウェイストゲートバルブ31の閉弁に必要な負圧に到達させるのに時間がかかり過ぎるので、再始動時にエンジンレスポンスを向上可能とする状態にできないと言える。しかしながら、仮に、アイドリングストップ条件が成立したときにブレーキブースタ42の残負圧が図3中の所定値Px以上であると、アクチュエータ33の内圧をウェイストゲートバルブ31の閉弁に必要な負圧に速やかに到達させることができるので、再始動時にエンジンレスポンスを向上可能とする状態にできると言える。
このようなことから、アイドリングストップの実行許可条件であるブレーキブースタ42の残負圧の判定閾値については、後の再始動時にエンジンレスポンスを向上させる必要が有る場合には前記Pxに設定すればよく、また、後の再始動時にエンジンレスポンスを向上させる必要が無い場合には前記Pxよりも小さい側で適宜に設定すればよいと言える。
したがって、エンジンレスポンス向上が必要となる場合には、前記閾値について、車両停止に必要な制動力を確保することが可能となるブレーキブースタ42の残負圧よりも高い適宜の値に設定することが好ましいと言える。
次に、図4のフローチャートを参照して、この実施形態での制御装置100によるエコラン制御の制御手順の一例を詳細に説明する。このフローチャートの処理は、例えばエンジン1が始動されることに伴い実行開始され、所定周期(数msec)毎にエントリーされる。
まず、ステップS1において、エンジン停止フラグが「1」であるか否かを判定することにより、アイドリングストップを実行中か否かを判定する。このエンジン停止フラグは、エンジン1を停止したとき(アイドリングストップ以外も含む)に「1」にセットされ、エンジン1が始動されたとき(アイドリングストップ解除に伴う再始動以外も含む)に「0」にリセットされる。
ここで、エンジン停止フラグが「0」である場合には前記ステップS1で否定判定し、下記ステップS2からS8の処理に移行するが、「1」である場合には前記ステップS1で肯定判定し、下記ステップS9からS11の処理に移行する。
先に、ステップS2からステップS8の流れについて説明する。ステップS2では、エコラン制御によるアイドリングストップ条件が成立しているか否かを判定する。
ここで、アイドリングストップ条件が成立していない場合には前記ステップS2で否定判定して、このフローチャートを終了する。一方、アイドリングストップ条件が成立している場合には前記ステップS2で肯定判定して、続くステップS3に進む。
このステップS3では、アイドリングストップからの再始動時にエンジンレスポンスを向上するためにウェイストゲートバルブ31を閉弁する必要が有るか否かを予測する。
なお、アイドリングストップからの再始動時にウェイストゲートバルブ31を閉弁する必要がある場合とは、アイドリングストップ条件が成立した時点でパワーモードが選択されている場合(パワースイッチ66がオンになっていることを検出した場合)、あるいは停車時に車両の方向指示器(図示省略)が作動されている状態において、当該方向指示器の作動方向と車両のハンドル(図示省略)の舵角方向とが一致している場合のことである。したがって、前記ステップS3では、これらの状況を調べるようにしている。
ここで、再始動時にエンジンレスポンスを向上する必要が無いと予測した場合には前記ステップS3で否定判定して、ステップS4において下記ステップS6の閾値を通常の閾値に設定する。一方、再始動時にエンジンレスポンスを向上する必要が有ると予測した場合には前記ステップS3で肯定判定して、ステップS5において下記ステップS6の閾値を通常の閾値よりも高い閾値に設定する。なお、前記通常の閾値および前記通常よりも高い閾値については、図3を参照して説明したように、使用する蓄圧タンク34の容量などに基づいて適宜に設定すればよい。
前記ステップS4,S5を実行した後は、共にステップS6に進む。このステップS6では、アイドリングストップの実行許可条件が成立したか否かを判定する。このアイドリングストップの実行許可条件とは、ウェイストゲートバルブ31を閉側に駆動するために必要な負圧が所定の閾値以上であることとされる。
この実施形態の場合、前記ステップS6において、圧力センサ51からの出力信号の入力に基づいてブレーキブースタ42の残負圧を検出し、この検出結果を前記閾値と対比するようにしている。この閾値については、前記したようにステップS4またはステップS5で設定される。
ここで、アイドリングストップの実行許可条件が成立していない場合には前記ステップS6で否定判定して、このフローチャートを終了する。一方、アイドリングストップの実行許可条件が成立している場合には前記ステップS6で肯定判定し、続くステップS7においてアイドリングストップを実行し、さらに続くステップS8においてエンジン停止フラグを「1」にセットしてから、このフローチャートを終了する。
次に、前記ステップS9からステップS10の流れについて説明する。ステップS9では、エコラン制御によるエンジン1の再始動条件が成立しているか否かを判定する。
ここで、再始動条件が成立していない場合には前記ステップS9で否定判定し、このフローチャートを終了する。一方、再始動条件が成立している場合には前記ステップS9で肯定判定して、続くステップS10においてエンジンを再始動する処理を実行し、さらに続くステップS11においてエンジン停止フラグを「0」にリセットしてから、このフローチャートを終了する。
以上の説明から明らかなように、エコラン制御のアイドリングストップ条件が成立したときに、その実行に先立ち、後の再始動時にウェイストゲートバルブ31を閉弁するための負圧を必要とすることが予測される場合でかつ当該負圧を確保できる場合にアイドリングストップの実行を許容するようにしている。
この場合には、停車時にアイドリングストップを実行するから、燃費向上に貢献できるようになる。しかも、再始動時にウェイストゲートバルブ31を速やかに閉弁させることができるから、再発進するときに運転者による加速要求に対するエンジンレスポンスを向上することが可能になるので、運転者に違和感を与えずに済むようになるなど、ドライバビリティの向上に貢献できるようになる。
一方、エコラン制御のアイドリングストップ条件が成立したときに、その実行に先立ち、後の再始動時にウェイストゲートバルブ31を閉弁するための負圧を必要とすることが予測される場合でかつ当該負圧を確保できない場合にはアイドリングストップの実行を禁止するようにしている。
この場合には、停車時にアイドリングストップしないので、燃費向上に貢献できないものの、停車中においてエンジン1により駆動されるバキュームポンプ32でウェイストゲートバルブ31の閉弁に必要な負圧を確保することが可能になるので、再始動時にウェイストゲートバルブ31を速やかに閉弁させることができて、再発進するときに運転者の加速要求に対するエンジンレスポンスを向上することが可能になるので、運転者に違和感を与えずに済むようになるなど、ドライバビリティの向上に貢献できるようになる。
このような実施形態において、ステップS6が請求項に記載している判定部に相当し、ステップS4,S5が請求項に記載している設定部に相当し、ステップS7が請求項に記載している実行部に相当している。
以上説明したように本発明を適用した実施形態では、エコラン制御のアイドリングストップが成立したときに、その実行に先立って、後の再始動時にエンジンレスポンス向上を必要としないと予測される場合に、最大限にアイドリングストップを行うことが可能であり、その一方で、後の再始動時にエンジンレスポンス向上を必要とすると予測される場合にのみ、アイドリングストップの実行許可条件を厳しくすることにより、燃費向上よりもエンジンレスポンスを向上させることが可能になる。
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲内で適宜に変更することが可能である。
(1)上記実施形態のエンジン1はガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンのいずれであってもよく、また、それらのエンジンとモータとを駆動源とするハイブリッド車両に対しても本発明を適用することが可能である。
(2)上記実施形態では、バキュームポンプ32を、ウェイストゲートバルブ駆動用のアクチュエータ33およびブレーキブースタ42の両方の負圧源として利用するようにした例を挙げているが、バキュームポンプ32をブレーキブースタ42の負圧源として利用しないような構成であっても本発明を適用することが可能である。
本発明は、負圧を利用して閉弁されるウェイストゲートバルブ付きの過給機が付設されるエンジンをアイドリングストップ条件の成立時に自動停止させるとともに、エンジン再始動条件の成立時にエンジンを自動的に再始動させる制御装置に適用可能である。
1 エンジン
20 過給機
31 ウェイストゲートバルブ(WGV)
32 バキュームポンプ
33 アクチュエータ
34 蓄圧タンク
35 バキュームスイッチングバルブ(VSV)
37 負圧通路
40 制動装置
41 ブレーキペダル
42 ブレーキブースタ
51 圧力センサ
66 パワースイッチ
100 制御装置

Claims (5)

  1. 負圧を利用して閉弁されるウェイストゲートバルブ付きの過給機が付設されるエンジンをアイドリングストップ条件の成立時に自動停止させるとともに、再始動条件の成立時に前記エンジンを自動的に再始動させる制御装置であって、
    前記ウェイストゲートバルブを閉弁させるための負圧を発生する負圧源が前記エンジンにより駆動されるバキュームポンプとされ、
    前記アイドリングストップ条件が成立したとき、前記負圧源の負圧が所定の閾値以上であることを条件としてアイドリングストップの実行を許可する判定部と、
    この判定部による判定に先立ち、後の再始動時に前記ウェイストゲートバルブを閉弁させるための負圧を必要とすることが予測される場合、必要としないと予測される場合に比べて前記閾値を高く設定する設定部とを含む、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 請求項1に記載のエンジンの制御装置において、
    前記バキュームポンプは、前記ウェイストゲートバルブを開閉駆動するためのアクチュエータと車両の制動装置のブレーキブースタとの両方に負圧を導入するための負圧源として利用されるように構成され、
    前記判定部は、前記ブレーキブースタの残負圧が所定の閾値以上であることを条件としてアイドリングストップの実行を許可する、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のエンジンの制御装置において、
    前記設定部は、停車時に加速要求に対するエンジン回転の反応を通常より高くするためのパワーモードが選択されている場合に、前記ウェイストゲートバルブを閉弁する必要が有ると予測する、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  4. 請求項1または2に記載のエンジンの制御装置において、
    前記設定部は、停車時に車両の方向指示器が作動されているときに当該方向指示器の作動方向がハンドルの舵角方向と一致する場合に、前記ウェイストゲートバルブを閉弁する必要が有ると予測する、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載のエンジンの制御装置は、
    前記判定部で許可すると判定したときに前記アイドリングストップを実行する実行部をさらに含む、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
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