JP2013239538A - 電磁アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 内燃機関のバルブリフト調整装置に適用され2つの規制ピンを備える電磁アクチュエータにおいて、作動状態を効率的に検出可能な電磁アクチュエータを提供する。
【解決手段】 電磁アクチュエータ40は、プランジャ651、652を後退方向に吸引する2つの永久磁石501、502が、磁極の向きが互いに反対となるように、静止部であるホルダ45に固定される。また、コイル47の通電方向を切り替えることで、2つの永久磁石501、502の一方に対して逆方向のコイル磁束を発生させ、吸着力を低下させる。そして、永久磁石501、502の吸着力が低下した側の規制ピン601、602をスプリング751、752の付勢力によって前進方向に作動させる。また、プランジャ651、652が対応する永久磁石501、502に近接するときコイル47に発生する誘導起電圧を、規制ピンが最後退位置に戻りつつあることを示す後退信号として出力する。
【選択図】図10

Description

本発明は、内燃機関のバルブリフト調整装置に適用され、規制ピンを前進させて係合溝に係合させることでスライダの位置を切り替える電磁アクチュエータに関する。
従来、内燃機関の吸気バルブ又は排気バルブのリフト量を調整するバルブリフト調整装置において、カムシャフトと共に回転しつつカムシャフトに対し軸方向に相対移動可能に設けられたスライダの位置を切り替えるものが知られている。また、スライダの位置を切り替える手段として、スライダの移動方向に応じて2つの規制ピンのいずれか一方を択一的に作動させ、スライダに形成された係合溝に規制ピンの先端部を嵌合させる電磁アクチュエータが知られている。
このような電磁アクチュエータにおいて、さらに規制ピンの作動状態を検出可能としたものがある。例えば、特許文献1に記載の電磁アクチュエータは、1つの規制ピンの基端側に永久磁石が取り付けられており、永久磁石の反規制ピン側には規制ピンの軸を中心とするコイルが設けられている。規制ピンの先端部がカムシャフトによって押し戻され、規制ピンと共に永久磁石が移動すると、コイルを貫く磁束が変化し誘導起電圧を発生する。この誘導起電圧を検出することで、電磁アクチュエータの作動状態を検出する。
独国DE202005011901U1明細書
特許文献1の電磁アクチュエータは、永久磁石からの磁束がコイル以外へ漏れることによって、発生する誘起起電圧が小さくなる。また、磁束の変化(dΦ/dt)による誘起起電圧を検出可能な程度に大きくするためには、永久磁石を十分速く動かす必要がある。しかし、永久磁石の移動速度は、カムシャフトによる押し戻し速度によってのみ決まり、電磁アクチュエータ側で自由に変えることができない。
また、2つの規制ピンを備える電磁アクチュエータに特許文献1の構成を適用しようとすると、2つのコイルが必要となる。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、内燃機関のバルブリフト調整装置に適用され2つの規制ピンを備える電磁アクチュエータにおいて、作動状態を効率的に検出可能な電磁アクチュエータを提供することにある。
本発明は、内燃機関のバルブリフト調整装置に適用され、コイルの通電方向を切り替えることにより2つの規制ピンの一方を択一的に作動させる電磁アクチュエータにおいて、プランジャを後退方向に吸引する2つの永久磁石を、磁極の向きが互いに反対となるように静止部に固定したこと、また、コイルの通電方向を切り替えることで2つの永久磁石の一方に対して逆方向の磁束を発生させ吸着力を低下させること、そして、永久磁石の吸着力が低下した側の規制ピンをスプリングの付勢力によって前進方向に作動させること、を特徴とする。
また、作動側規制ピンが最後退位置に戻りつつあることを示す後退信号を外部の検出装置に出力する後退信号出力手段を備えることを特徴とする。これにより、電磁アクチュエータの作動状態を監視し、異常検出や周辺システムの制御等に利用することができる。
具体的には、後退信号出力手段をコイルとし、作動側規制ピンに連結されたプランジャが対応する永久磁石に近接するときコイルに発生する誘導起電圧を後退信号として出力する構成とすることができる。また、例えば永久磁石のプランジャ側の端部に、軟磁性体で形成され永久磁石によって磁化されるアダプタを設けてもよい。
プランジャが永久磁石又はアダプタと離れた状態では間に存在する空気層が磁気抵抗となるため、磁束が流れにくい。それに対し、一般に軟磁性体の透磁率は、空気の透磁率の数千〜数万倍である。したがって、軟磁性体であるプランジャと永久磁石又はアダプタとの距離がゼロ、又はゼロに近い微小距離になるまで近接すると、プランジャと永久磁石又はアダプタとの間を流れる磁束が急激に増加するため、それによりコイルに発生する誘導起電圧を後退信号として出力することができる。この後退信号は急峻であるため、検出装置におけるSN比が向上する。
また、2つの永久磁石は磁極の向きが互いに反対となるように配置されるため、コイルは、対応するプランジャのいずれが最後退位置に戻りつつあるかによって、正負が反対の誘導起電圧を外部の検出装置に出力することができる。よって、出力された誘導起電圧の正負を検出することで、1つのコイルで2つの規制ピンの作動を区別して検出することができる。
本発明の一実施形態による電磁アクチュエータが適用されるバルブリフト調整装置において小リフト状態から大リフト状態へ移行し始めるときの図である。 図1のII−II線断面図である。 本発明の一実施形態による電磁アクチュエータが適用されるバルブリフト調整装置において小リフト状態から大リフト状態へ移行する途中の図である。 図3のIV−IV線断面図である。 本発明の一実施形態による電磁アクチュエータが適用されるバルブリフト調整装置において大リフト状態から小リフト状態へ移行し始めるときの図である。 図5のVI−VI線断面図である。 本発明の一実施形態による電磁アクチュエータの非通電時の断面図である。 図7のVIII−VIII線断面図である。 図7のIX−IX線断面図である。 本発明の一実施形態による電磁アクチュエータの第1方向通電時の断面図である。 本発明の一実施形態による電磁アクチュエータの第2方向通電時の断面図である。 本発明の一実施形態による電磁アクチュエータの要部拡大断面図である。 本発明の一実施形態による電磁アクチュエータにおいて、作動側規制ピンの作動に伴い外部の検出装置が検出する電圧を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(一実施形態)
本発明の一実施形態による電磁アクチュエータは、内燃機関の吸気バルブのリフト量を調整するバルブリフト調整装置に適用される。
まず、バルブリフト調整装置について図1〜図6を参照して説明する。以下の説明で、「図1等」とは図1、図3、図5をいい、「図2等」とは図2、図4、図6をいう。
図1〜図6に示すように、バルブリフト調整装置10は、カムシャフト11と共に回転するスライダ21に一体に設けられたカムによって、ローラ31、32及びスイングアーム33、34を介してリンクされた吸気バルブ91、92のリフト量を調整する。
カムシャフト11は、図示しないクランクシャフトに連動して一定方向に回転する。この回転方向は、カムシャフト11を図1等の左側から見たときの反時計方向に相当する。
図2等に示すように、カムシャフト11は、スライダ21が嵌合する部分の外面にスプライン外歯が形成されている。なお、図1等ではスプライン外歯の図示を省略している。
筒状のスライダ21は、内面に形成されたスプライン内歯がカムシャフト11のスプライン外歯と噛み合うことにより、カムシャフト11と共に回転しつつカムシャフト11に対し軸方向に相対移動可能に設けられている。すなわち、スライダ21は、カムシャフト11に鍔状に固定された2つのスライダリミッタ12、22の間を軸方向に往復移動可能に設けられている。
スライダ21の両端には、切替部20、小リフト用カム18、28及び大リフト用カム19、29が一体に設けられている。切替部20は、カムシャフト11に対するスライダ21の軸方向の位置を切り替える。
切替部20は、前段部15、移行部16、後段部17からなる第1係合溝14と、前段部25、移行部26、後段部27からなる第2係合溝24とが図1等において左右対称に形成されている。2つの係合溝14、24は、後段部17、27同士が重なり、図1等の視方向で「Y字」を呈するように形成されている。
第1係合溝14の前段部15及び後段部17は、軸方向の異なる位置で、それぞれ軸に直交する方向に延びている。また、図2に示すように、前段部15は回転方向前方に向かうにつれて溝の深さが浅くなり、図6に示すように、後段部17は回転方向後方に向かうにつれて溝の深さが浅くなる。移行部16は、軸に直交する方向に対して、回転方向前方が前段部15に近づき、回転方向後方が後段部17に近づくように傾斜しつつ、前段部15と後段部17とを接続している。
第2係合溝24についても同様である。
バルブリフト調整装置10に適用される電磁アクチュエータ40は、第1係合溝14及び第2係合溝24にそれぞれ対応する2つの規制ピン601、602を備えている。
電磁アクチュエータ40がカムシャフト11の回転タイミングに同期して第1規制ピン601を前進させ、第1係合溝14に係合させたとき、スライダ21は、カムシャフト11の回転に伴ってスライダリミッタ12側へ移動する。一方、電磁アクチュエータ40がカムシャフト11の回転タイミングに同期して第2規制ピン602を前進させ、第2係合溝24に係合させたとき、スライダ21は、カムシャフト11の回転に伴ってスライダリミッタ22側へ移動する。この詳しい動作に関しては後述する。
第1小リフト用カム18及び第1大リフト用カム19は、図1等においてスライダ21の左端と切替部20との間に、互いに隣接して設けられている。図2等に示すように、第1小リフト用カム18及び第1大リフト用カム19は、回転方向の一方で基準円に対し外側に偏心している。また、第1大リフト用カム19は、第1小リフト用カム18よりも基準円からの偏心量が大きくなるように形成されている。
第2小リフト用カム28及び第2大リフト用カム29は、図1等においてスライダ21の右端に、互いに隣接して設けられている。また、第2小リフト用カム28及び第2大リフト用カム29は、第1小リフト用カム18及び第1大リフト用カム19に対し、軸方向に同じ向きでオフセットし、回転方向に偏心部の位相を約180°ずらした向きで配置されている。
ローラ31、32及びスイングアーム33、34は、2組の小リフト用カム18、28及び大リフト用カム19、29にそれぞれ対応し、カムシャフト11の回転運動を吸気バルブ91、92の往復運動に変換する。
ローラ31、32は、小リフト用カム18、28及び大リフト用カム19、29と、スイングアーム33、34の中央部との間に介在されている。
スイングアーム33、34は、アームの一端がラッシュアジャスタ35、36に当接し、アームの他端が吸気バルブ91、92に当接している。スイングアーム33、34は、ラッシュアジャスタ35、36との当接部を支点として、アームの他端が吸気バルブ91、92に接近または離間するように揺動する。なお、スイングアーム33に対応するラッシュアジャスタ35を図2等で図示し、スイングアーム34に対応するラッシュアジャスタ36については図示を省略する。
続いて、バルブリフト調整装置10の作動を図1〜図6を参照して説明する。
図1、図2に示すように、スライダ21がスライダリミッタ22側にあるとき、ローラ31は、小リフト用カム18の偏心部の外周面に当接し、スイングアーム33を押し下げる。これにより、シリンダヘッド90の吸気バルブ91は、相対的に小さなリフト量L1だけ開弁する。また、ローラ32は、ローラ31と約180°ずれた位相で小リフト用カム28の偏心部の外周面に当接し、スイングアーム34を押し下げる。これにより、吸気バルブ92は、リフト量L1だけ開弁する。
以下、バルブリフト調整装置10のこの状態を「小リフト状態」という。これに対し、ローラ31が大リフト用カム19の偏心部の外周面に当接する状態を「大リフト状態」という。
小リフト状態では、電磁アクチュエータ40の第1規制ピン601は、第1係合溝14の前段部15の直上に位置している。そこで、小リフト状態から大リフト状態に移行するとき、電磁アクチュエータ40は、カムシャフト11の回転位置が図1、図2に示す位置になったタイミングで第1規制ピン601を前進させ、第1係合溝14に係合させる。
第1規制ピン601が第1係合溝14に嵌合した状態でスライダ21がカムシャフト11と共に回転すると、第1規制ピン601の嵌合する溝の位置が前段部15から移行部16を経て後段部17に移るとともに、スライダ21は、図1に矢印X1で示すようにスライダリミッタ12側へ移動する。
図1、図2に示す位置P0からスライダ21が90°回転したときのカム18、19の位置P1を、図3、図4に実線で示す。また、位置P0からスライダ21が180°及び270°回転したときのカム18、19の位置P2、P3を図4に破線で示す。位置P1から位置P3までの回転範囲では、ローラ31はカム18、19の基準円部分の外周面に当接しているため、吸気バルブ91、92は閉弁状態を保っている。
また、位置P3を過ぎた回転位置では、後段部17の溝の深さが浅くなり、後段部17の底壁が電磁アクチュエータ40の第1規制ピン601を押し戻す。
その後、図5、図6に示すように、位置P0からスライダ21が360°回転した位置P4では、ローラ31は、大リフト用カム19の偏心部の外周面に当接し、スイングアーム33を押し下げる。すなわち、バルブリフト調整装置10は大リフト状態となる。これにより、シリンダヘッド90の吸気バルブ91は、相対的に大きなリフト量L2だけ開弁する。また、ローラ32は、ローラ31と約180°ずれた位相で大リフト用カム29の偏心部の外周面に当接し、スイングアーム34を押し下げる。これにより、吸気バルブ92は、リフト量L2だけ開弁する。
大リフト状態では、電磁アクチュエータ40の第2規制ピン602は、第2係合溝24の前段部25の直上に位置している。そこで、大リフト状態から小リフト状態に移行するとき、電磁アクチュエータ40は、カムシャフト11の回転位置が図5、図6に示す位置になったタイミングで第2規制ピン602を前進させ、第2係合溝24に係合させる。
第2規制ピン602が第2係合溝24に嵌合した状態でスライダ21がカムシャフト11と共に回転すると、第2規制ピン602の嵌合する溝の位置が前段部25から移行部26を経て後段部27に移るとともに、スライダ21は、図5に矢印X2で示すようにスライダリミッタ22側へ移動する。
以上のように、バルブリフト調整装置10は、カムシャフト11の回転タイミングに同期して電磁アクチュエータ40の作動を制御することで、吸気バルブ91、92のリフト量をリフト量L1とリフト量L2のいずれかに切り替えることができる。
具体的には、内燃機関の回転数や負荷に応じてバルブリフト量を調整することで、運転条件を適切に改善することができる。
次に、本発明の要部である電磁アクチュエータの詳細な構成について、図7〜図12を参照して説明する。
図7〜図12に示すように、電磁アクチュエータ40は、2つの規制ピン601、602を並設しており、そのうちいずれか一方を「作動側規制ピン」として択一的に作動させる。電磁アクチュエータ40は、2つの規制ピン601、602に対応して、プランジャ651、652、スプリング751、752、永久磁石501、502、及び、アダプタ551、552を各2つ備える。
ここで、3桁符号の末尾が「1」の部材同士が対応し、3桁符号の末尾が「2」の部材同士が対応する。以下、適宜、3桁符号末尾が「1」の部材の名称の前に「第1」を付け、3桁符号末尾が「2」の部材の名称の前に「第2」を付けて区別する。
規制ピン601、602及びプランジャ651、652は「可動部」に相当する。第1規制ピン601及び第1プランジャ651はピン軸O1上に一体に結合され、図7に示す最後退位置から図10に示す最前進位置まで往復移動する。また、第2規制ピン602及び第2プランジャ652はピン軸O2上に一体に結合され、図7に示す最後退位置から図11に示す最前進位置まで往復移動する。
ここで、最後退位置を「ゼロストローク」、最前進位置を「フルストローク」とし、最後退位置からの前進距離をストローク(mm)で示す。以下の説明で、「前進方向」または「前方」は、図7、図10〜図12の下方向に対応し、「後退方向」または「後方」は、図7、図10〜図12の上方向に対応する。また、規制ピン601、602が前進後退する方向を、電磁アクチュエータ40の「軸方向」といい、電磁アクチュエータ40の軸方向に直交する方向を「径方向」という。
さらに電磁アクチュエータ40は、2組の規制ピン601、602等に対して、共通にヨーク41、ホルダ46、コイル47、スリーブ70等を備える。これらのヨーク41、ホルダ46、コイル47、スリーブ70、並びに、永久磁石501、502及びアダプタ551、552等は、「静止部」を構成する。
以下、静止部の構成について順に説明した後、可動部の構成について説明する。
ヨーク41は鉄等の軟磁性体で二重の筒状に形成され、コイル47、永久磁石501、502、及びプランジャ651、652等の間で磁気回路を構成する。
本実施形態では、図8、図9に示すように、ヨーク41の径方向の断面形状は、ピン軸O1を中心とする半円と、ピン軸O2を中心とする半円とを共通の接線でつないだ長円形状を呈している。また、ヨーク41は、ピン軸O1とピン軸O2とを含む仮想平面Vに対して対称に形成される。なお、以下の説明で単に「断面形状」という場合、径方向の断面形状を意味し、また「断面積」という場合、径方向の断面積を意味するものとする。
ヨーク41の外筒部42は、後方に開口421が形成され、前方に底壁422が設けられる。ヨーク41の内筒部43は、図9に示すように、2つのプランジャ穴431、432が隔壁433を挟んで形成される。
ステータ44は鉄等の軟磁性体で板状に形成され、ヨーク外筒部42の開口421を覆っている。
ホルダ45は、ヨーク41内の後方であって、ボビン46とステータ44との間に支持される。ホルダ45は、図8に示すように、永久磁石501、502をそれぞれ収容する2つの収容部451、452が隔壁453を挟んで形成される。
ボビン46は樹脂で形成され、コイル47の周囲を覆って絶縁する。ボビン46は、ヨーク41内の前方では、径方向において、外筒部42と内筒部43との間に設けられる。また、ボビン46は、ヨーク41内の後方では、径方向において、外筒部42とホルダ45との間に設けられる。コネクタ48は、ボビン46と一体に樹脂で形成される。
軸方向のボビン46の後端面とステータ44との間は、Oリング491によってシールされる。径方向のボビン46の外壁とヨーク外筒部42の内壁との間は、Oリング492によってシールされる。
コイル47は、外部の電源81からコネクタ48を経由して通電されることにより、コイル磁束を生成する。このコイル磁束は、軟磁性体であるヨーク41、ステータ44、プランジャ651、652等を流れる。また、外部の通電方向切替手段82によって通電方向を切り替えることにより、コイル47は、反対方向のコイル磁束を生成する。
永久磁石501、502は、静止部であるホルダ45に固定される。詳しくは図12に示すように、永久磁石501、502は、ホルダ45の収容部451、452に側壁52がそれぞれ嵌合する。
図8に示すように、本実施形態では永久磁石501、502の断面形状は円形である。永久磁石501、502の直径は、対応するプランジャ651、652の直径よりも大きく設定される。永久磁石501、502の磁石軸Q1、Q2は、仮想平面上において、ピン軸O1、O2の両外側に配置される。また、図8、図9に示すように、永久磁石501、502間の距離dmは、プランジャ651、652間の距離dpと同等に設定される。言い換えれば、ホルダ45の隔壁453の最小幅は、ヨーク内筒部43の隔壁433の最小幅と同等に設定される。
さらに、第1永久磁石501及び第2永久磁石502は、磁極の向きが互いに反対となるように軸方向に着磁されている。第1永久磁石501は、ステータ44側がS極であり、第1プランジャ651側がN極である。第2永久磁石502は、ステータ44側がN極であり、第2プランジャ652側がS極である。
加えて本実施形態では、永久磁石501、502のプランジャ651、652側の端部に、鉄等の軟磁性体で形成されたアダプタ551、552が設けられる。
図12に示すように、アダプタ551、552の後方の端面56は、永久磁石501、502の前方の端面53に当接し、或いは微小隙間を介して近接している。また、アダプタ551、552の前方の端面58には、非通電時、プランジャ651、652の後方の端面66が当接する。
ここで、永久磁石501、502の端面53の面積Amは、プランジャ651、652の端面66の面積Apよりも大きい。これに対応し、アダプタ551、552は、永久磁石側の端面56の面積が永久磁石501、502の端面53の面積Amに準じ、プランジャ側の端面58の面積がプランジャ651、652の端面66の面積Apに準ずる。そのため、永久磁石側の端面56からプランジャ側の端面58に向かって断面積が漸減する。
アダプタ551、552の側壁57は、互いに離隔する側が斜面で形成され、互いに近接する側がピン軸O1、O2と平行な面で形成されている。すなわち、アダプタ551、552は、ほぼ斜円錐台状に形成されている。
この構成により、アダプタ551、552は、永久磁石501、502によって磁化されるとともに、永久磁石501、502の磁束をプランジャ651、652に集める「集磁部材」として機能する。
また、仮にアダプタ551、552を設けない場合、永久磁石501、502がプランジャ651、652を吸引したとき、プランジャ651、652の衝突によって永久磁石501、502が割れ、アクチュエータが作動不能となるおそれがある。そこで間にアダプタ551、552を設けることで、プランジャ651、652が永久磁石501、502に吸着されるときの衝撃を緩和する。すなわち、アダプタ551、552は、「緩衝部材」としても機能する。
スリーブ70は、フランジ部71と本体部72とから構成されている。
フランジ部71は、ヨーク41の前方の底壁422に接合されている。フランジ部71と底壁422との間は、Oリング493によってシールされる。
本体部72は、規制ピン601、602及びスプリング751、752を収容する収容穴721、722が形成されている。収容穴721、722は、ヨーク内筒部43のプランジャ穴431、432に連通する。ブッシュ731、732は、収容穴721、722に規制ピン601、602の鍔部631、632が収容された後、収容穴721、722の後方開口部に挿入される。また、収容穴721、722の穴底741、742には、摺動穴751、752が形成されている。
スプリング751、752は、規制ピン601、602の軸本体611、612に外挿され、両端がブッシュ731、732と鍔部631、632との間に支持される。スプリング751、752が鍔部631、632をブッシュ731、732から遠ざけるように付勢することで、規制ピン601、602は前進方向に付勢される。
次に、可動部である規制ピン601、602及びプランジャ651、652について、第1規制ピン601及び第1プランジャ651を例として説明する。
第1規制ピン601は、軸本体611に対し、第1プランジャ651に連結される連結部621、及び、第1スプリング751の座面を構成する鍔部631がピン軸O1上に同軸に形成されている。鍔部631は、例えば、軸本体611と別体のカラーを圧入して形成してもよく、或いは、軸本体611と一体で製作してもよい。
軸本体611は、先端部641を除く大部分がスリーブ70に収容される。軸本体611は、スリーブ70の後方においてブッシュ731の穴に案内され、スリーブ70の前方において摺動穴751に案内されて摺動する。先端部641はスリーブ70から突出し、前進時、バルブリフト調整装置10の第1係合溝14に係合する。
第1プランジャ651は、鉄等の軟磁性体で筒状に形成され、第1規制ピン601の連結部621に連結される。第1プランジャ651は、ヨーク内筒部43の第1プランジャ穴431に案内され、第1規制ピン601と一体に前進後退する。
ここで、第1プランジャ651の最後退位置で、第1プランジャ651の外壁とヨーク内筒部43の第1プランジャ穴431の内壁とは軸方向、すなわち第1プランジャ651の作動方向において、少なくとも一部がオーバーラップする。このオーバーラップ部分は、ヨーク41から第1プランジャ651への磁束伝達経路を構成する。
以上の構成は、第2規制ピン602及び第2プランジャ652についても同様である。第2規制ピン602の先端部642は、前進時、バルブリフト調整装置10の第2係合溝24に係合する。
最後に、電磁アクチュエータ40の周辺の構成について説明する。電磁アクチュエータ40の外部には、周辺構成として、電源81、通電方向切替手段82、電圧検出装置83、及び接続配線84が設けられる。
電源81は、接続配線84がコネクタ48に接続されることで、コイル47に駆動電流を供給する。
通電方向切替手段82は、電源81からコイル47へ供給される電流の通電の方向を切り替え、或いは通電を遮断する。
電圧検出装置83は、プランジャ651、652が最後退位置に戻りつつあるとき電磁アクチュエータ40から出力される誘導起電圧を検出する。
続いて、以上の構成による電磁アクチュエータ40の作用について、図7、図10、図11、及び、図13のタイミングチャートを参照して説明する。
(非通電時)
図7に示す非通電時には、第1規制ピン601及び第2規制ピン602は、共に最後退位置に保持される。ここでは、第1規制ピン601を例として説明する。
非通電時には、第1永久磁石501による磁石吸着力、及び第1スプリング751によるスプリング力が第1プランジャ651に作用する。
磁石吸着力は、第1プランジャ651を後退させる方向に作用し、ストロークが増すにつれ減少する。スプリング力は、第1プランジャ651を前進させる方向に作用し、ストロークが増すにつれ直線的に減少する。ゼロストロークS0では磁石吸着力がスプリング力を上回るため、第1プランジャ651は第1永久磁石501に吸着保持される。
一方、第2規制ピン602についても同様に第2プランジャ652が第2永久磁石502に吸着保持される。
これにより、第1規制ピン601及び第2規制ピン602の先端部641、642は、非通電時にいずれも最後退位置に維持され、バルブリフト調整装置10において係合溝14、24から離間する。
(第1方向通電時)
図10に示すようにコイル47に第1方向の電流を通電すると、コイル47は、第1永久磁石501の磁束Φm1と逆向きのコイル磁束Φsol1を生成する。すなわち、第1永久磁石501の磁束Φm1がN極からS極に向かって図の上向きに貫くのに対し、コイル磁束Φsol1は、第1永久磁石501を図の下向きに貫く。このように、第1方向の通電は、第1永久磁石501にとって、「磁石の磁束と逆方向のコイル磁束を発生させる通電」(以下、「逆方向通電」という。)となる。
このとき、ヨーク内筒部43の第1プランジャ穴431の内壁と第1プランジャ651の外壁とが軸方向にオーバーラップしているため、コイル磁束Φsol1は、このオーバーラップ部分を経由して伝達される。コイル磁束Φsol1によって、第1永久磁石501を貫く磁束が相殺されるため、第1永久磁石501の磁石吸着力は減少する。言い換えれば、第1永久磁石501は、コイル磁束Φsol1によって「減磁」される。
図13に示すように、電圧検出装置83は、第1方向通電を開始した時刻t11で駆動電圧Vd1の立ち上がりを検出する。そして、第1方向通電によりコイル磁束Φsol1が生成される結果、ゼロストロークS0での磁石吸着力がスプリング力よりも小さくなるため、第1規制ピン601は第1スプリング751のスプリング力によって前進する。そして、前進途中の時刻t12で通電を停止しても、第1規制ピン601はスプリング力によって時刻t13でフルストロークSfまで到達する。つまり、第1方向通電時には、第1規制ピン601が「作動側規制ピン」として作動する。
これにより、第1規制ピン601の先端部641は、バルブリフト調整装置10の係合溝14に係合する。そして、カムシャフト11の回転によってスライダ21を図1の矢印X1の方向に移動させ、バルブリフト量をリフト量L1からリフト量L2に切り替える。
スライダ21の移動に続き、切替部20の回転によって第1規制ピン601の先端部641が押し戻されることにより、第1プランジャ651は、時刻t14でフルストロークSfから、時刻t15で近接ストロークSnまで後退する。この間、第1プランジャ651と第1アダプタ551とは離れており、間に存在する空気層が磁気抵抗となっている。そのため、第1プランジャ651の位置が変化しても顕著な磁束変化を生じず、したがって電圧検出装置83の検出電圧はほとんど変化しない。
近接ストロークSnでは第1永久磁石501の磁石吸着力がスプリング力を上回るため、第1プランジャ651は、第1アダプタ551に当接するまで後退方向に吸引される。第1永久磁石501の磁石吸着力は第1アダプタ551に接近すると強くなるため、速度を増して時刻t16でゼロストロークS0に戻る。
一般に軟磁性体の透磁率は、空気の透磁率の数千〜数万倍である。そのため、共に軟磁性体である第1プランジャ651と第1アダプタ551との距離がゼロ、又はゼロに近い微小距離になるまで近接すると、第1プランジャ651と第1アダプタ551との間を流れる磁束が急激に増加する。その結果、時刻t15から時刻t16の間に、急激な磁束変化による誘導起電圧Vi1がコイル47に発生する。コイル47は、誘導起電圧Vi1を電圧検出装置83に出力する。電圧検出装置83は、誘導起電圧Vi1を、第1規制ピン601がゼロストロークS0すなわち最後退位置に戻りつつあることを示す「後退信号」として検出する。このように、コイル47は、「後退信号出力手段」として機能する。
一方、第1方向通電時、第2永久磁石502については、磁束Φm2と同じ向きのコイル磁束Φsol1が第2永久磁石502を貫くこととなる。このように、第1方向の通電は、第2永久磁石502にとって、「磁石の磁束と同方向のコイル磁束を発生させる通電」(以下、「同方向通電」という。)となる。
同方向通電で生成されたコイル磁束Φsol1により、第2永久磁石502を貫く磁束が重畳されるため、第2永久磁石502の磁石吸着力は増加する。そのため、第2プランジャ652は、非通電時よりも大きな力で第2永久磁石502に吸着保持される。したがって、第2規制ピン602は、非通電時と同様に最後退位置に維持される。
(第2方向通電時)
図11に示すように、コイル47に第2方向の電流を通電すると、コイル47は、第1永久磁石501の磁束Φm1と同じ向きであって第2永久磁石502の磁束Φm2と逆向きのコイル磁束Φsol2を生成する。すなわち、第2方向の通電は、第2永久磁石502にとって逆方向通電となる。したがって、第2方向通電時には、第1方向通電時とは逆に第2永久磁石502が減磁され、第2プランジャ652を吸引する磁石吸着力が減少する。そして、第2スプリング752のスプリング力によって第2規制ピン602が「作動側規制ピン」として作動する。
これにより、第2規制ピン602の先端部642は、バルブリフト調整装置10の係合溝24に係合する。そして、カムシャフト11の回転によってスライダ21を図5の矢印X2の方向に移動させ、バルブリフト量をリフト量L2からリフト量L1に切り替える。
スライダ21の移動に続き、切替部20の回転によって第2規制ピン602の先端部642が押し戻され、さらに第2永久磁石502の吸着力によって、第2プランジャ652は、第2アダプタ552に当接するまで後退方向に吸引される。
図13に示すように、時刻t21から時刻t26までの第2プランジャ652及び第2規制ピン602の作動は、時刻t11から時刻t16までの第1プランジャ651及び第1規制ピン601の作動と同様である。ただし、第1永久磁石501と第2永久磁石502とは磁極の向きが互いに反対に設けられているため、電圧検出装置83が検出する電圧の正負が反対となる。つまり、第1方向通電時の駆動電圧Vd1、及び、第1プランジャ651が最後退位置に戻りつつあるときコイル47に発生する誘導起電圧Vi1に対し、第2方向通電時の駆動電圧Vd2、及び、第2プランジャ652が最後退位置に戻りつつあるときコイル47に発生する誘導起電圧Vi2は、電圧の正負が反対となる。
一方、第1永久磁石501にとって第2方向の通電は同方向通電となるため、第1プランジャ651は、非通電時よりも大きな力で第1永久磁石501に吸着保持される。したがって、第1規制ピン601は、非通電時と同様に最後退位置に維持される。
このように電磁アクチュエータ40は、非通電時には第1規制ピン601及び第2規制ピン602はいずれも作動せず、第1方向通電時には第1規制ピン601のみが作動し、第2方向通電時には第2規制ピン602のみが作動する。すなわち、電磁アクチュエータ40は、通電方向切替手段82による切替動作に応じて、2つの規制ピン601、602のいずれか一方を択一的に作動させることができる。
ところで従来技術の電磁アクチュエータでは、磁気回路を固定し永久磁石を作動させていた。それに対し、本実施形態の電磁アクチュエータ40は、永久磁石501、502を固定し、磁気回路を構成するプランジャ651、652を作動させることで磁気回路自体を変化させるという点で技術的思想が異なる。この技術的思想に基づき、電磁アクチュエータ40は、プランジャ651、652が永久磁石501、502に近接するときにコイル47に発生する誘起起電圧を後退信号として出力することを特徴とする。
具体的には、後退信号出力手段としてのコイル47は、プランジャ651、652が最後退位置に戻りつつあることを示す後退信号として、コイル47に発生する誘導起電圧Vi1、Vi2を外部の電圧検出装置83に出力する。さらに詳しくは、コイル47は、第1プランジャ651、第2プランジャ652のいずれが最後退位置に戻りつつあるかによって、正負が反対の誘導起電圧Vi1、Vi2を外部の電圧検出装置83に出力する。
(効果)
本実施形態の電磁アクチュエータ40の効果について説明する。
(1)本実施形態の電磁アクチュエータ40は、プランジャ651、652を後退方向に吸引する2つの永久磁石501、502が、磁極の向きが互いに反対となるように、静止部であるホルダ45に固定される。また、コイル47の通電方向を切り替えることで、2つの永久磁石501、502の一方に対して逆方向のコイル磁束を発生させ、吸着力を低下させる。そして、永久磁石501、502の吸着力が低下した側の規制ピン601、602をスプリング751、752の付勢力によって前進方向に作動させる。
また、作動側規制ピンが最後退位置に戻りつつあることを示す後退信号を出力する後退信号出力手段を備えることで、電磁アクチュエータ40の作動状態を監視し、異常検出や周辺システムの制御等に利用することができる。
(2)電磁アクチュエータ40は、プランジャ651、652が永久磁石501、502に近接するときコイル47に発生する誘起起電圧を後退信号として電圧検出装置83に出力する。プランジャ651、652とアダプタ551、552との距離が、間に空気層が存在している状態から、ゼロ、又はゼロに近い微小距離になるまで近接すると、これらの間を流れる磁束が急激に増加するため、それによりコイル47に発生する誘導起電圧を後退信号として出力することができる。この後退信号は急峻であるため、電圧検出装置83におけるSN比が向上する。
(3)第1永久磁石501及び第2永久磁石502は磁極の向きが互いに反対となるように配置されるため、コイル47は、第1プランジャ651、第2プランジャ652のいずれが最後退位置に戻りつつあるかによって、正負が反対の誘導起電圧Vi1、Vi2を外部の電圧検出装置83に出力することができる。よって、出力された誘導起電圧の正負を検出することで、1つのコイル47で2つの規制ピン601、602の作動を区別して検出することができる。
(4)後退信号出力手段として機能するコイル47は、電磁アクチュエータ40の駆動に不可欠な部材であるため、電磁アクチュエータ40の作動状態の検出のみを目的とした専用の部材を設ける必要がない。
(5)ヨーク41は、コイル47の外側に位置しステータ44を経由して永久磁石501、502と磁気的に接続する外筒部42、及び、コイル47の内側に位置しプランジャ651、652と磁気的に接続する内筒部43から構成される。これにより、プランジャ651、652が最後退位置に戻りつつあるとき、永久磁石501、502とプランジャ651、652との間の磁束変化が効率的にコイル47に伝達される。
(6)永久磁石501、502とプランジャ651、652との間にアダプタ551、552を設けることで、プランジャ651、652が永久磁石501、502に吸着されるときの衝撃を緩和することができる。よって、作動時の衝撃によって永久磁石が割れ、その結果、アクチュエータが作動不能となることを防止することができる。
(その他の実施形態)
(ア)後退信号出力手段は、上記実施形態のように誘導起電圧を後退信号として出力するコイル47に限らない。例えば、プランジャと永久磁石又はアダプタとの電気的又は機械的な接触を検出するスイッチや、プランジャと永久磁石又はアダプタとの隙間の大きさを検出するセンサ等を後退信号出力手段として設けてもよい。
或いは、後退信号出力手段として専用の磁気検出素子をプランジャに埋め込み、この磁気検出素子によってプランジャと永久磁石又はアダプタとの接近を検出し、信号を出力してもよい。この場合も、2つの永久磁石は磁極の向きが互いに反対であるため、どちらのプランジャの検出信号であるか区別することができる。
(イ)上記実施形態では、コイル47の外側及び内側に二重の筒状に設けられるヨーク41によって、永久磁石501、502とプランジャ651、652との間の磁束変化が効率的にコイル47に伝達される。しかし、この構成に限らず、プランジャの後退に伴う磁束変化によってコイルに検出可能な誘起起電圧が発生すれば、ヨークは設けられなくてもよい。
(ウ)上記実施形態では、プランジャ651、652が最後退位置に戻ったときの永久磁石501、502への衝撃を緩和する緩衝部材として、アダプタ551、552が設けられる。しかし、例えば規制ピンとスリーブとの間等、他の部位にプランジャ後退時のストッパが設けられる場合には、緩衝部材としてのアダプタは設けられなくてもよい。
アダプタを設けない場合、上記実施形態でのプランジャ651、652の後退時におけるプランジャ651、652とアダプタ551、552との磁気的な関係は、プランジャと永久磁石との関係に置き換えて説明することができる。
(エ)バルブリフト調整装置は、吸気バルブに限らず排気バルブのリフト量を調整するものであってもよい。
(オ)バルブリフト調整装置のカム、スライダ等の構成は、上記実施形態に例示したものに限らず、電磁アクチュエータの規制ピンの前進後退によって切替可能なものであればどのような構成であってもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
10 ・・・バルブリフト調整装置、
11 ・・・カムシャフト、 14、24 ・・・係合溝、
21 ・・・スライダ、
40 ・・・電磁アクチュエータ 47 ・・・コイル(後退信号出力手段)、
501、502 ・・・永久磁石、
551、552 ・・・アダプタ、
601、602 ・・・規制ピン、 641、642 ・・・先端部、
651、652 ・・・プランジャ、
751、752 ・・・スプリング、
91、92 ・・・吸気バルブ。

Claims (3)

  1. 内燃機関の吸気バルブ(91、92)又は排気バルブのリフト量を調整するバルブリフト調整装置(10)に適用され、前記バルブリフト調整装置のカムシャフト(11)と共に回転しつつ前記カムシャフトに対し軸方向に相対移動可能なスライダ(21)に形成された係合溝(14、24)に2つの規制ピン(601、602)のうちいずれか一方である作動側規制ピンの先端部(641、642)を係合させるとき前記作動側規制ピンを前進させ、前記作動側規制ピンの先端部を前記係合溝から離間させるとき前記カムシャフトのトルクによって前記作動側規制ピンが押し戻される電磁アクチュエータ(40)であって、
    前記係合溝に対し前進可能に並設される第1規制ピン(601)及び第2規制ピン(602)と、
    軟磁性体で形成され、一方の端部に前記第1規制ピンが連結される第1プランジャ(651)、及び、一方の端部に前記第2規制ピンが連結される第2プランジャ(652)と、
    前記第1プランジャ及び前記第2プランジャに対して静止した静止部に磁極の向きが互いに反対となるように固定され、前記第1プランジャを後退方向に吸引する第1永久磁石(501)、及び、前記第2プランジャを後退方向に吸引する第2永久磁石(502)と、
    通電方向を切り替えることで、前記第1永久磁石及び前記第2永久磁石の一方に対して逆方向の磁束を発生させ、対応する前記プランジャを吸引する吸着力を低下させるコイル(47)と、
    前記第1規制ピン及び前記第2規制ピンを前進方向に付勢し、前記コイルへの通電によって前記永久磁石の吸着力が低下した側の前記規制ピンを付勢力によって前進方向に作動させる第1スプリング(751)及び第2スプリング(752)と、
    前記作動側規制ピンが前進位置から最後退位置に戻りつつあることを示す後退信号を外部の検出装置(83)に出力する後退信号出力手段と、
    を備えることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  2. 前記後退信号出力手段は前記コイルであり、
    前記作動側規制ピンに連結された前記プランジャが対応する前記永久磁石に近接するとき前記コイルに発生する誘導起電圧を前記後退信号として出力することを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
  3. 軟磁性体で形成され、前記コイル、前記永久磁石、及び前記プランジャの間で磁気回路を構成するヨーク(41)を備えることを特徴とする請求項2に記載の電磁アクチュエータ。
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