JP2013238529A - 移動体の情報処理装置、移動体の情報処理方法及び運転支援装置 - Google Patents

移動体の情報処理装置、移動体の情報処理方法及び運転支援装置 Download PDF

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Abstract

【課題】地図データを利用できない場合であれ、移動体の経路逸脱を適切に判定することのできる移動体の情報処理装置、及び移動体の情報処理方法、及び移動体の情報処理装置を用いて移動体の運転を支援する運転支援装置を提供する。
【解決手段】ストレージには、車両の移動先である停止位置P2と、停止位置P2へ向かって車両10が移動しているか否かを判定する領域として同停止位置P2を含んで設定される判定領域A1と、判定領域A1の端から停止位置P2まで、車両10を実際に移動させるとき要する距離である道のり距離L2とが記憶されている。車両10の情報処理装置は、道のり距離L2と車両10が判定領域A1に進入してから実際に移動した走行距離Lnとの差から算出される道のりの残り距離、及びGPSにて検出した現在位置Pnと停止位置P2との間の直線距離Ldの関係に基づいて車両10が停止位置P2に向かって移動しているか否かを判定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両などの移動体の移動情報を処理する移動体の情報処理装置、及び移動体の情報処理方法、及び移動体の情報処理装置を用いて移動体の運転を支援する運転支援装置に関する。
従来から、車両などの移動体の運転を支援する運転支援装置として、出発位置と目標位置とから適切な走行経路を選択し、この選択した走行経路をドライバに提供するナビゲーションシステムが知られている。こうしたナビゲーションシステムでは、車両の現在位置に対応する道路地図データを同ナビゲーションシステムの記憶装置から取得するとともに、この取得した道路地図データに対応付けられている経路情報や走行実績等に基づいて車両の現在位置に対する運転支援(案内)を行う。
ところで、こうした運転支援は、出発位置から目標位置まで継続して提供されるようになっているものの、走行経路の途中でドライバが目標位置を変更したり、経路を変更したりすることもある。そうした場合、当初選択された走行経路に基づいて運転支援が継続されると、当該運転支援はドライバに煩わしさを与えることになる。このため、ナビゲーションシステムは、支援対象とする走行経路を車両が外れたことを検出すると、走行支援を中止又は中断するようにしている。このような装置の一例が、例えば特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載の装置は、車両が経路を逸脱したこと、又は経路に沿って走行していることを確実に判定するための装置であって、車両の現在位置を算出するロケータと、算出した現在位置に基づいてドライバを目標位置まで経路誘導するコントローラとを有している。コントローラは、目標位置が設定されると、目標位置までの最適経路を計算する。そしてコントローラは、車両が一定距離走行する毎に、車両の現在位置から最適経路を構成するリンクに下ろした垂線の長さである逸脱距離を判定距離として計算し、この判定距離が200m以上である場合、車両が最適経路を逸脱したと判定する。これにより、この装置では、車両が最適経路を逸脱した場合、ドライバへの案内などの走行支援の提供を中断することができるようになる。
特開平07−55489号公報
ところで近年、車両では、携帯用ナビゲーションシステムが利用されたり、ナビゲーションシステムが車両に後付けされることも少なくない。この場合、道路地図データを必要とする特許文献1に記載のような装置では、道路地図データが取得できないため、適切な逸脱判定が行えなくなるなど、運転支援に支障をきたしかねない。そのため、地図情報データがない場合であっても、運転支援を行うに際して適切に逸脱判定することのできる技術についての検討が進められている。なお、こうした技術についての検討は、車両に限らない他の移動体に関しても共通する検討課題となっている。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、地図データを利用できない場合であれ、移動体の経路逸脱を適切に判定することのできる移動体の情報処理装置、及び移動体の情報処理方法、及び移動体の情報処理装置を用いて移動体の運転を支援する運転支援装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、移動体の現在位置を検出する位置検出装置と、移動体が移動する移動位置の位置情報を記憶する記憶装置とを有し、検出した現在位置に対応する位置情報に基づいて移動体の移動情報を求める移動体の情報処理装置であって、前記記憶装置には、移動体の移動先である目標位置と、前記目標位置へ向かって移動体が移動しているか否かを判定する領域として同目標位置を含んで設定される判定領域と、前記判定領域の端から前記目標位置まで、移動体を実際に移動させるとき要する距離である道のり距離とが記憶されており、前記道のり距離と移動体が前記判定領域に進入してから実際に移動した距離との差から算出される道のりの残り距離、及び前記現在位置と前記目標位置との間の直線距離の関係に基づいて移動体が前記目標位置に向かって移動しているか否かを判定することを要旨とする。
上記課題を解決するため、請求項9に記載の発明は、移動体が移動する移動位置に対応して記憶装置に記憶されている位置情報を、位置検出装置から得られる移動体の現在位置に基づいて取得し、取得した位置情報に基づいて移動体の移動情報を求める移動体の情報処理方法であって、移動体が目標位置へ向かって移動しているか否かの判定を行う領域として前記目標位置を含んで設定される判定領域の端から前記目標位置まで移動体を実際に移動させるときに要する距離である道のり距離を求めるとともに、この道のり距離と移動体が前記判定領域に進入してから実際に移動した距離との差から算出される道のりの残り距離、及び前記現在位置と前記目標位置との間の直線距離の関係に基づいて移動体が前記目標位置に向かって移動しているか否かを判定することを要旨とする。
上記課題を解決するため、請求項10に記載の発明は、車両の現在位置を検出する位置検出装置と、車両が移動する移動位置の位置情報を記憶する記憶装置とを有し、検出した現在位置に対応する位置情報に基づいて車両の運転を支援する運転支援装置であって、前記記憶装置には、車両の移動先である目標位置と、前記目標位置へ向かって車両が移動しているか否かの判定を行う領域として前記目標位置を含んで設定される判定領域と、前記判定領域の端から前記目標位置まで、車両を実際に移動させるとき要する距離である道のり距離とが記憶されており、前記道のり距離と車両が前記判定領域に進入してから実際に移動した距離との差から算出される道のりの残り距離、及び前記現在位置と前記目標位置との間の直線距離の関係に基づいて車両が前記目標位置に向かって移動しているか否かを判定し、該判定結果に基づいて車両の運転を支援することを要旨とする。
このような構成又は方法によれば、判定領域に進入した移動体について、目標位置と、現在位置と、実際に移動した距離と、道のりの残り距離とから、目標位置に向かって移動しているか否かを判定することができる。
通常、移動体が実際に移動する道のり距離は、判定領域の端と目標位置とから算出される直線距離以上の距離になる。同様に通常、道のりの残り距離も、移動体の現在位置から目標位置までの直線距離以上になる。このことから、直線距離が道のりの残り距離よりも長い場合、移動体が現在の位置から道のりの残り距離を移動したとしても目標位置には到達しない、つまり目標位置に向かって移動していないことが推測される。逆に、直線距離が道のりの残り距離以下であれば、移動体の現在位置は目標位置に近い位置であることから目標位置に向かって移動していることが推測される。つまり、現在位置から目標位置までの移動経路において、移動体が目標位置に向かって移動しているか否かを判定できる、すなわち、移動体が移動経路から逸脱しているか否かを判定することができる。
これにより、道路地図データ(リンク)がない場合であれ、移動体が移動経路に沿って目標位置に向かって移動しているか否か、すなわち経路を逸脱しているか否かを判定することができるようになる。
例えば、移動体で目標位置に対する運転支援を行っている場合、経路逸脱を判定して運転支援を中止することで、不要な運転支援(エコ運転支援など)により生じる燃費の悪化やドライバの不快感を防止することもできる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の移動体の情報処理装置において、前記道のりの残り距離及び前記直線距離の関係が、前記直線距離が前記道のりの残り距離より長いとき、移動体は前記目標位置に向かって移動していないと判定することを要旨とする。
このような構成によれば、直線距離が道のりの残り距離よりも長いとき、目標位置に向かっていないと判定できる。これによって、移動体が目標位置へ向かって移動していることを前提に当該移動体で実施されている移動支援などの各種処理を中止等することができるようになる。
これにより、移動体では、向かわなくなった目標位置、いわゆる過去の目標位置に対する各種処理を中止等させることができるようになるため、移動している途中で目標位置が変わるような場合であれ、過去の目標位置に対する各種処理が移動体の移動に影響を及ぼすことが防止される。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の移動体の情報処理装置において、前記道のり距離は、移動体が実際に移動した距離に基づいて設定された距離であることを要旨とする。
このような構成によれば、道のり距離が高い精度で取得できるため、道のりの残り距離も高い精度で算出されるようになる。これにより、移動体が目標位置に向かって移動しているか否かの判定精度の向上が図られるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の移動体の情報処理装置において、前記目標位置に向けて移動する移動体が通過する位置に前記判定領域の端が設定されていることを要旨とする。
このような構成によれば、移動体が判定領域の端から目標位置まで移動する移動経路と、道のり距離が得られた移動経路とが一致する可能性が高くなる。これによって、移動体が目標位置に向かって移動しているか否かの判定精度の向上が一層図られるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の移動体の情報処理装置において、前記移動体には、標高を取得する標高取得装置が併せて設けられているとともに、前記記憶装置には、前記判定領域内の道のりに対応する標高が併せて記憶されており、前記移動体の現在位置の標高が前記記憶装置に記憶されている道のりに対応する標高と相違することを条件に、前記移動体が目標位置に向かって移動していないことを併せて判定することを要旨とする。
このような構成によれば、移動体の標高に基づいて移動体が目標位置に向かって移動していないことが判定できる。例えば、移動体が車両であれば、一般道と高速道路とが平行するような場合であれ、標高が違うことに基づいて移動体が目標位置に向かって移動しているのか否かを判定することができるようにもなる。これにより、目標位置に向かって移動していないことの判定が、道のりの残り距離、及び直線距離の関係のみならず、標高の相違によっても判定されるようになるため、経路逸脱をより高い精度で判定することができるようになる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の移動体の情報処理装置において、前記相違する条件が、前記移動体の現在位置の標高が前記標高に含まれる最高値よりも高いこと、もしくは同標高に含まれる最低値よりも低いこととされることを要旨とする。
このような構成によれば、現在位置の標高を対比させる道のりに対応する標高として、最高値と最低値とのみを用いるため経路逸脱の判定が容易に行える。また、道のりに対応する標高として、最高値と最低値とのみを記憶しておけばよいため、必要とする記憶領域が少なく済むようにもなる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の移動体の情報処理装置において、前記移動体には、進行方向の角度を取得する角度取得装置が併せて設けられているとともに、前記記憶装置には、前記判定領域内の道のりに対応する角度が併せて記憶されており、前記移動体の現在位置の進行方向の角度が前記記憶装置に記憶されている道のりに対応する角度と相違することを条件に、前記移動体が目標位置に向かって移動していないことを併せて判定することを要旨とする。
このような構成によれば、移動体の進行方向の角度に基づいて移動体が目標位置に向かって移動していないことが判定できる。例えば、移動体の進行方向の角度が目標位置に向かう経路から外れるような角度に向くような場合、移動体が目標位置に向かって移動していないことを判定できるようになる。これにより、目標位置に向かって移動していないことの判定が、道のりの残り距離、及び直線距離の関係のみならず、移動体の進行方向の角度の相違によっても判定されるようになるため、経路逸脱をより高い精度で判定することができるようになる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の移動体の情報処理装置において、前記相違する条件が、前記移動体の現在位置の進行方向の角度が前記道のりに対応する角度により定まる角度範囲に含まれないこととされることを要旨とする。
このような構成によれば、移動体の現在位置の進行方向の角度を道のりに対応する角度範囲と比較することによって経路逸脱を判定することから経路逸脱の判定が容易である。また、道のりに対応する角度範囲は、角度範囲を規定する2つの境界値のみを記憶しておけばよいため、必要とする記憶領域が少なく済むようにもなる。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の運転支援装置において、前記現在位置がGPS(グローバル・ポジショニング・システム)に基づいて検出されることを要旨とする。
このような構成によれば、位置検出にGPSを用いることができるため、運転支援装置の構成を簡単にすることができるようになる。これにより、こうした運転支援装置の設計自由度や適用可能性が向上するようになる。
本発明にかかる車両の運転支援装置を具体化した第1の実施形態について、そのシステム構成を示すブロック図。 同実施形態の運転支援装置の演算処理部について詳細な構成を示すブロック図。 同実施形態において移動体の移動位置と目標位置との関係を模式的に示す模式図。 同実施形態における逸脱判定の処理手順の概略を示すフローチャート。 同実施形態における逸脱判定の処理手順の詳細を示すフローチャート。 本発明にかかる車両の運転支援装置を具体化した第2の実施形態について、その装置による逸脱判定の態様を模式的に示す模式図。 同実施形態における逸脱判定の処理手順の概略を示すフローチャート。 同実施形態における逸脱判定の処理手順の詳細を示すフローチャート。 本発明にかかる車両の運転支援装置を具体化した第3の実施形態について、その装置による逸脱判定の態様を模式的に示す模式図。 同実施形態における逸脱判定の処理手順の概略を示すフローチャート。 同実施形態における逸脱判定の処理手順の詳細を示すフローチャート。
以下、本発明にかかる移動体の情報処理装置を備えた運転支援装置を具体化した第1の実施形態について、図1〜5に従って説明する。
図1に示すように、移動体としての車両10には、運転支援装置としての運転支援部11と、運転支援部11に通信可能に接続されていて車両10の運転制御などを行う車両制御部12と、運転支援部11に通信可能に接続されていてドライバに各種情報を提供する情報処理部13とが設けられている。
また、車両10には、現在の位置を検出する位置検出装置及び角度取得装置としてのGPS(グローバル・ポジショニング・システム)14Aと、現在の標高を検出する標高取得装置としての高度計14Bとが設けられている。さらに、車両10には、アクセルペダルの操作量を検出するアクセルペダルセンサ15Aと、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキペダルセンサ15Bとが設けられている。また、車両10には、車両10の速度を検出する速度センサ16Aと、車両の加速度を検出する加速度センサ16Bと、車両の旋回方向への角速度を検出するヨーレートセンサ16Cとが設けられている。さらに、これらGPS14A、高度計14B、アクセルペダルセンサ15A、ブレーキペダルセンサ15B、速度センサ16A、加速度センサ16B及びヨーレートセンサ16Cはそれぞれ運転支援部11に電気的に接続されている。このため、GPS14A、高度計14B、アクセルペダルセンサ15A、ブレーキペダルセンサ15B、速度センサ16A、加速度センサ16B及びヨーレートセンサ16Cはそれぞれの検出信号を運転支援部11へ出力することができる。
運転支援部11と、車両制御部12と、情報処理部13とは、CAN(Control Area Network)などの車載ネットワークを介して相互通信可能に接続されている。
GPS14Aは、いわゆる全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)であって、GPS衛星からの信号を利用して車両10の現在位置や進行方向を逐次検出するとともに、それら逐次検出された車両位置情報を含む信号を運転支援部11へ出力する。そして、運転支援部11は、GPS14Aから入力された車両位置情報から車両10の現在位置及び進行方向を得られる。高度計14Bは、いわゆる気圧高度計であって大気の絶対圧力に基づいて車両10の標高を検出する。
アクセルペダルセンサ15Aは、ドライバの車両操作にかかるアクセルの踏み込み量を検出するとともに、当該検出されたペダルの踏み込み量の情報を含む信号を運転支援部11へ出力する。ブレーキペダルセンサ15Bは、ドライバの車両操作にかかるブレーキの踏み込み量を検出するとともに、当該検出されたペダルの踏み込み量の情報を含む信号を運転支援部11へ出力する。なお、説明の便宜上、図1には、アクセルペダルセンサ15Aやブレーキペダルセンサ15Bのみ図示し、それら以外のペダルセンサの図示を省略している。
速度センサ16Aは、車両10の走行状態に関する状態として速度を検出するとともに、当該検出された速度の情報を含む信号を運転支援部11へ出力する。加速度センサ16Bは、車両10の走行状態に関する状態として加速度を検出するとともに、当該検出された加速度の情報を含む信号を運転支援部11へ出力する。ヨーレートセンサ16Cは、車両10の走行状態に関する状態として角速度を検出するとともに、当該検出された角速度の情報を含む信号を運転支援部11へ出力する。また、説明の便宜上、図1には、速度センサ16A、加速度センサ16B及びヨーレートセンサ16Cのみを図示し、その他の車両センサの図示を省略している。
運転支援部11、車両制御部12及び情報処理部13はそれぞれ、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、センサ等が接続される入出力インターフェース、メモリ等を備えたマイクロコンピュータを中心に構成されている。
車両制御部12は、例えば、車両10のブレーキの制御等を行うブレーキコントロールコンピュータ(ブレーキECU)や、車両10のエンジンの制御等を行うエンジンコントロールコンピュータ(エンジンECU)などである。例えば、ブレーキECUでは、運転支援部11から伝達される運転支援のための信号に基づいて、車両10の減速や停止を支援するための制御、例えば予備制動やアシストブレーキを行う制御などが行なわれるようにもなっている。また例えば、エンジンECUでは、運転支援部11から伝達される運転支援のための信号に基づいて、車両10の減速や停止を支援するための制御、例えばエンジンの回転数を抑制したり、エンジンへの燃料供給を停止したり(フューエルカット)する制御などが行なわれるようにもなっている。
情報処理部13は、例えば、画像表示装置やスピーカなどの動作制御等を行うことによりドライバへ各種情報を提供するコントロールコンピュータである。例えば、画像表示装置には、運転支援部11から伝達される運転支援のための信号に基づいて、ドライバに対して注意を喚起するための警告表示等の画像データが表示される。また例えば、スピーカからは、運転支援部11から伝達される運転支援のための信号に基づいて、ドライバへの注意を喚起するための音声情報などが出力される。つまり、情報処理部13は、ドライバに対してアクセルOFFを誘導する情報提供などを行う。
また、本実施形態では、情報処理部13には車両10の移動先である目標位置を設定することができるとともに、情報処理部13にて設定された目標位置が運転支援部11に伝達されるようになっている。なお、目標位置は、情報処理部13が自動に設定してもよいし、ドライバが設定してもよい。また目標位置の設定に際し、運転支援部11に記憶されている位置情報を目標位置の候補にしてもよい。
また、図1に示すように、運転支援部11には、CPUなどから構成される演算処理部20、ROMやRAMなどから構成されるメモリ21、不揮発性の記憶装置であるストレージ22が設けられている。メモリ21やストレージ22には、運転支援部11が各種走行支援を実行するために必要とするプログラムや、各種走行支援に用いられる各種パラメータなどが記憶されている。各種パラメータには、車両10の特性や性能を示す値なども含まれる。つまり、運転支援部11は、演算処理部20による各種プログラムや各種パラメータの実行処理に基づいて、車両10に各種の走行支援を提供する。なお、本実施形態では、運転支援部11には、走行経路を案内する運転支援プログラムと走行経路からの逸脱を検出する逸脱判定プログラムとが設けられており、運転支援部11では、運転支援プログラムによる走行経路案内を支援情報として提供しつつ、逸脱判定プログラムによる走行経路からの逸脱判定も行うようにしている。
ストレージ22は、不揮発性の記憶装置であるHDD(Hard Disk Drive)などから構成されている。ストレージ22には、運転支援に関する情報を記憶させるデータベースとしての学習データベース23が設けられている。学習データベース23は、車両10が移動する複数の移動位置が記憶されている。移動位置には、緯度・経度や標高などの位置情報や、当該位置での車両10の走行状態の情報やドライバの車両操作情報などが含まれている。学習データベース23に記憶されている移動位置には、車両10の移動先となる目標位置に対応する位置も含まれている。なお目標位置は、例えば、自宅の駐車場や会社の駐車場として判断又は設定されている位置や、進行方向が分岐する分岐点として判断又は設定されている位置である。
また、目標位置に対応する移動位置には、当該目標位置へ向かって車両10が移動しているか否かを判定するための領域として同目標位置を含んで設定される判定領域A1(図3参照)と、この判定領域の端からその目標位置まで、車両10を実際に移動させるとき要する距離である道のり距離L2(図3参照)とが含まれている。
図3に示すように、判定領域A1は、例えば目標位置(停止位置P2)を中心として所定の領域半径R1[m]を有する円として規定される領域などである。また、道のり距離L2は、判定領域A1の端から目標位置(停止位置P2)までの走行経路である道のりの距離である。道のりが一直線であれば、道のり距離L2の長さは領域半径R1と同じ長さになり、道のりが蛇行などしていれば、道のり距離L2の長さは領域半径R1よりも長い長さになる。
運転支援部11は、GPS14Aから現在位置に関する信号を取得して車両10の現在位置を、例えば緯度経度で算出し、高度計14Bから現在の高度に関する信号を取得して車両10の現在の標高を算出する。このとき、運転支援部11は、車両10の進行方向を現在位置の経時変化から算出することもできるとともに、車両10の標高をGPS14Aからの信号に基づいて算出することもできる。また、運転支援部11には、アクセルペダルセンサ15Aからアクセルの踏み込み量が入力され、ブレーキペダルセンサ15Bからブレーキペダルの踏み込み量が入力される。さらに、運転支援部11には、速度センサ16Aから車両10の速度が入力され、加速度センサ16Bから車両10の走行距離が入力され、ヨーレートセンサ16Cから車両10の角速度が入力される。なお、運転支援部11は、速度から車両10の移動距離を算出することができるとともに、各速度の経時変化から車両10の進行方向を算出することもできる。
図2に示すように、演算処理部20には、車両10が移動した移動位置を学習する学習部30と、車両10の現在位置に適した支援情報を求める支援部31とが設けられている。
学習部30は、車両10が移動した移動位置を位置情報などとともに学習する。なお、学習する移動位置としては、車両10の走行状態やドライバの車両操作に変化が生じた位置などが自動的に又は手動で選択される。そして、学習部30は、学習対象とした移動位置に対し、同様の車両10の走行状態やドライバの車両操作が繰り返されること、いわゆる再現性があることを判断するとこの再現性のある状態等を移動位置に関する学習結果(移動情報)として学習データベース23に記憶させる。これにより、移動位置に対して学習された移動情報が運転支援に用いられるようになる。
本実施形態では、学習部30は、移動位置のうち、特に、減速停止行動が行われた移動位置を目標位置の候補にさせる。減速停止行動は、ブレーキペダルセンサ15Bや、速度センサ16Aや、加速度センサ16Bなどから判定される。また学習部30は、目標位置に対して判定領域を設定するとともに、当該判定領域に車両10が進入する地点である判定領域の端から目標位置まで車両10が実際に移動したとき要する距離である道のり距離も学習する。例えば、図3参照して、学習部30は、車両10が停止する停止位置P2を車両10の移動先である目標位置の候補とする。また、学習部30は、この停止位置P2に対して判定領域A1を設定するとともに、該判定領域A1の端であって該判定領域A1に進入する車両10が通過する地点であるエリア進入位置P1から停止位置P2までの道のり距離L2を車両10の走行実績に基づいて学習する。こうして学習した道のり距離L2なども学習結果として学習データベース23に記憶されて、運転支援に用いられるようになる。
支援部31は、移動情報などから運転支援情報を算出し、車両10に提供するものである。支援部31は、車両10が目標位置に向かって移動しているとき、目標位置までの残距離や、目標位置における速度などを出力することができる。また、本実施形態では、支援部31は、車両10が目標位置に向かって移動しているか否かの判定、いわゆる逸脱判定を実施する。支援部31には、逸脱判定の開始を判断する開始判断部32と、逸脱判定の終了を判断する終了判断部33と、車両10が目標位置に向かって移動していないこと、つまり経路を逸脱していることを判定する逸脱判定部34とが設けられている。
開始判断部32は、逐次移動する車両10の位置、及び設定された目標位置に対応する判定領域の関係に基づいて逸脱判定の実行開始を判断する。例えば、図3を参照して、開始判断部32は、逐次移動する車両10の位置、及び設定された停止位置P2に対応する判定領域A1の関係に基づいて、車両10の現在位置がエリア進入位置P1に一致したことを検出すると逸脱判定の実行を開始させる。
終了判断部33は、逐次移動する車両10の位置、及び設定された目標位置の関係に基づいて目標位置への到達を判断する。例えば、図3を参照して、終了判断部33は、逐次移動する車両10の位置、及び設定された停止位置P2の関係に基づいて、車両10の現在位置が停止位置P2の周囲に設けられた到達判定領域A2内に進入したことを検出すると停止位置P2へ到達したと判断して、逸脱判定の実行を終了させる。到達判定領域A2は、例えば、停止位置P2を中心にした半径200mの領域として設定されている。
逸脱判定部34は、逸脱判定の実行が開始されると、車両10が目標位置へ向かう経路を逸脱していないか否かを判定する。この逸脱判定は、車両10が目標位置への到達することによって終了される一方、車両10が目標位置への経路から逸脱したことが判定されることによっても終了される。例えば、図3を参照して、逸脱判定部34では、車両10の現在位置Pn、停止位置P2(目標位置)、停止位置P2に対応する判定領域A1、及び当該判定領域A1の端であるエリア進入位置P1から停止位置P2までの道のり距離L2に基づいて、車両10が停止位置P2に向かって移動しているか否かの逸脱判定を実施する。この逸脱判定は、終了判断部33によって車両10が停止位置P2へ到達したと判断することによって終了される一方、逸脱判定部34が車両10が停止位置P2への経路から逸脱したと判定することによっても終了される。
ここで、本実施形態の逸脱判定について詳細に説明する。
図3に示すように、車両10が停止位置P2の判定領域A1の端であるエリア進入位置P1に到達すると逸脱判定部34による逸脱判定が開始される。逸脱判定は、エリア進入位置P1から停止位置P2までの道のり距離L2と車両10が判定領域A1に進入してから走行した走行距離Lnとの差から算出される道のりの残り距離Lx、及び現在位置Pnと停止位置P2との間の直線距離Ldの関係に基づいて判定される。このとき、道のりの残り距離Lxは、道のり距離L2と走行した走行距離Lnとから下記、式(1)により算出される。
Lx=L2−Ln・・・(1)
一方、直線距離Ldは、現在位置Pnの座標を(Xn,Yn)とし、停止位置P2の座標を(X2,Y2)とし、座標系を長さ[m]に変換する係数をQとすると、下記、式(2)により算出される。なお、sqrtは平方根を算出することを示す。
Ld=Q×sqrt[(X2−Xn)+(Y2−Yn)]・・・(2)
通常、車両10が実際に移動する道のり距離L2は、エリア進入位置P1と停止位置P2とから算出されるエリア進入位置P1に対する直線距離Ld以上の距離になる(L2≧Ld)。同様に通常、道のりの残り距離Lxも、現在位置Pnに対する直線距離Ld以上になる。一方、現在位置Pnが逸脱位置P3にあるとき、逸脱位置P3に対する直線距離Ldが道のりの残り距離Lxよりも長くなるため、車両10が現在位置Pn(逸脱位置P3)から道のりの残り距離Lxを移動したとしても停止位置P2には到達しない、つまり車両10は停止位置P2に向かって移動していないことが推測される。このように、車両10が停止位置P2に向かう移動経路から逸脱していることが、下記式(3)が成立すること、もしくは下記式(4)が不成立であることに基づいて判定できる。
逆に、現在位置Pnに対する直線距離Ldが道のりの残り距離Lx以下であれば、車両10の現在位置Pnは停止位置P2に近い位置であることから、車両10が停止位置P2に向かって移動していることが推測される。すなわち、車両10が停止位置P2に向かう移動経路から逸脱していないことが、下記式(4)が成立すること、もしくは下記式(3)が不成立であることに基づいて判定できる。
Ld>Lx・・・(3)
Ld≦Lx・・・(4)
つまり、逸脱判定によって、車両10が現在位置Pnから停止位置P2に向かって移動しているか否かを判定することができる。
次に、本実施形態の作用について説明する。
まず、逸脱判定に用いられる道のり距離L2の学習の詳細について図4を参照して説明する。道のり距離L2の学習は、車両10が停止位置P2の判定領域A1に進入することに伴って開始される。
図4に示すように、道のりの学習手順において逸脱判定部34の学習部30は、まず、車両10の現在位置Pnが判定領域A1の端のエリア進入位置P1であることを検出する(ステップS10)。そして、学習部30は、エリア進入位置P1から車両10の走行距離Lnの累積を開始する(ステップS11)。その後、学習部30は、車両10の現在位置Pnが停止位置P2であることを検出すると車両10の走行距離Lnの累積を終了する(ステップS13)。そして、学習部30は、エリア進入位置P1から停止位置P2までに車両10が実際に移動した距離である道のり距離L2を算出・学習し、学習結果を停止位置P2に関連付けて学習データベース23に記憶させる(ステップS14)。なお、学習は公知の方法により行われる。
続いて、逸脱判定の手順の詳細について図5を参照して説明する。経路逸脱判定は、車両10にて停止位置P2への運転支援が開始されることに伴って実施される。
図5に示すように、逸脱判定の手順において支援部31の逸脱判定部34は、まず、車両10の現在位置Pnが判定領域A1の端のエリア進入位置P1であることを検出して車両10の走行距離Lnの累積を開始する(ステップS20)とともに、停止位置P2までの道のり距離L2を学習データベース23から取得する(ステップS21)。そして、支援部31は、エリア進入位置P1から現在位置Pnまでの走行距離Lnから道のりの残り距離Lx(=L2−Ln)を算出する(ステップS22)とともに、現在位置Pnと停止位置P2までの直線距離Ldを算出する(ステップS23)。それから上記式(4)「直線距離Ld≦道のりの残り距離Lx」が成立するか否かを判定する(ステップS24)。上記式(4)「Ld≦Lx」が成立すると判定した場合(ステップS24でYES)、支援部31は、走行経路を逸脱していないと判定する。続いて、支援部31は、車両10の現在位置Pnが停止位置P2に到達したかを判定する(ステップS25)。停止位置P2への到達は、車両10の現在位置Pnが停止位置P2を含む到達判定領域A2に含まれることにより判定される。そして車両10が停止位置P2に到達したと判定された場合(ステップS25でYES)、支援部31は、車両10が目標位置到達処理を行う(ステップS26)。このとき支援部31は、停止位置P2に対する運転支援などを終了させる。そして、経路逸脱判定が終了する。
一方、車両10の現在位置Pnが停止位置P2に到達していないと判定された場合(ステップS25でNO)、支援部31は、処理をステップS22に戻して道のりの残り距離Lxを算出するとともに、それ以降の処理を繰り返す。
また、上記式(4)が成立しないと判定された場合(ステップS24でNO)、支援部31は、車両10が停止位置P2への経路を逸脱していると判定して停止位置P2に対する運転支援を中止させる処理などを行う(ステップS27)。支援部31は、例えば、車両10の現在位置Pnが走行距離L1となる逸脱位置P3にあるため「Ld>Lx」となるとすると、車両10は停止位置P2への経路を逸脱していると判定する。そして、経路の逸脱判定が終了する。
道路地図データに基づいて、走行経路をリンクで把握している場合、車両の現在位置と、最も近いリンクとの離間距離から車両が走行経路から逸脱しているか否かを判断することができるが、走行経路に対応するリンクが得られない場合、車両が目標位置に向かって移動しているか否かを判定することは容易ではない。
しかしながら本実施形態によれば、走行経路のリンクが得られない場合であっても、リンクを利用せずに、車両10が目標位置に向かって移動していないことが検出できる。これによって、経路を逸脱した後、不要な運転支援を提供することが防止され、ドライバに煩わしさを感じさせることが防止されるようになる。
以上説明したように、本実施形態の移動体の情報処理装置によれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(1)判定領域A1に進入した車両10について、停止位置P2と、現在位置Pnと、実際に移動した走行距離Lnと、道のりの残り距離Lxとから、停止位置P2に向かって移動しているか否かを判定することができる。
通常、車両10が実際に移動する道のり距離L2は、判定領域A1の端のエリア進入位置P1と停止位置P2とから算出される直線距離Ld(=領域半径R1)以上の距離になる。同様に通常、道のりの残り距離Lxも、車両の現在位置Pnから停止位置P2までの直線距離Ld以上になる。このことから、直線距離Ldが道のりの残り距離Lxよりも長い場合、車両10が現在位置Pnから道のりの残り距離Lxを移動したとしても停止位置P2には到達しない、つまり停止位置P2に向かって移動していないことが推測される。逆に、現在位置Pnに対する直線距離Ldが道のりの残り距離Lx以下であれば、車両10の現在位置Pnは停止位置P2に近い位置であることから停止位置P2に向かって移動していることが推測される。これらのことから、現在位置Pnから停止位置P2までの移動経路において、車両10が停止位置P2に向かって移動しているか否かを判定できる、すなわち、車両10が移動経路から逸脱しているか否かを判定することができる。
これにより、道路地図データ(リンク)がない場合であれ、車両10が移動経路に沿って停止位置P2に向かって移動しているか否か、すなわち経路を逸脱しているか否かを判定することができるようになる。
例えば、車両10で目標位置に対する運転支援が行なわれている場合、経路逸脱の判定により運転支援を中止することで、不要な運転支援(エコ運転支援など)により生じる燃費の悪化やドライバの不快感を防止することもできる。
(2)特に、直線距離Ldが道のりの残り距離Lxよりも長いとき、停止位置P2に向かっていないと判定する。これによって、車両10が停止位置P2へ向かって移動していることを前提に当該車両10で実施されている移動支援などの各種処理を中止等することができるようになる。
つまり、車両10では、向かわなくなった停止位置P2、いわゆる過去の目標位置に対する各種処理を中止等させることができるようになる。これにより、移動している途中で目標位置が変わるような場合であれ、過去の目標位置に対する各種処理が車両10の移動に影響を及ぼすことが防止される。
(3)車両10が実際に移動した距離に基づいて道のり距離L2が学習される。つまり、
道のり距離L2が高い精度で取得できるため、道のりの残り距離Lxも高い精度で算出されるようになる。これにより、車両10が停止位置P2に向かって移動しているか否かの判定精度の向上が図られるようになる。
(4)エリア進入位置P1が車両10の通過する位置に設定されることで、車両10が判定領域A1の端のエリア進入位置P1から停止位置P2まで移動する走行経路と、道のり距離L2が得られた走行経路とが一致する可能性が高くなる。これによって、車両10が停止位置P2に向かって移動しているか否かの判定精度の向上が一層図られるようになる。
(第2の実施形態)
次に、本発明にかかる移動体の情報処理装置について、図6〜8を参照して説明する。
本実施形態の装置は、第1の実施形態の装置の経路逸脱判定に加え、車両の左右方向の進行角度に基づく経路逸脱判定を併せ行うことが相違する一方、その他の構成は同様であることから、以下では第1の実施形態に対して相違する点を中心に説明し、同様の構成については同一の符号を付しその詳細な説明を割愛する。
本実施形態では、目標位置には、逸脱判定の領域として同目標位置を含んで設定される判定領域A1(図6参照)と、この判定領域の端からその目標位置まで、車両10を実際に移動させるとき車両10が向く左右方向の進行角度とが関連付けられている(図6参照)。
図6に示すように、判定領域A1は、例えば目標位置(停止位置P2)を中心として所定の領域半径R1[m]を有する円として規定される領域などである。また、車両10が左右方向に向く進行角度のうち、道のりのうちで最も左側に向くときの角度を最左角度θaとし、道のりのうちで最も右側に向くときの角度を最右角度θbとしている。
本実施形態では、学習部30は、移動位置のうち、特に、停止位置P2に対し、判定領域A1を設定するとともに、当該判定領域A1の端であるエリア進入位置P1から停止位置P2まで車両10が実際に移動したときの左右方向の進行角度を学習する。これにより、例えば、エリア進入位置P1から停止位置P2までの道のりにおける車両10の進行角度の最左角度θaと最右角度θbとが車両10の走行実績に基づいて学習される。こうして学習された最左角度θaと最右角度θbは学習結果として停止位置P2に関連付けられて学習データベース23に記憶され、運転支援に用いられるようになる。なお、学習部30は、車両10の移動位置毎に対応する左右方向への進行角度を学習しておいてもよい。この場合、逸脱判定では学習された進行角度から必要に応じて最左角度θaと最右角度θbとを抽出することができる。
本実施形態では、支援部31の逸脱判定部34は、逸脱判定の実行が開始されると、車両10が目標位置へ向かう経路を逸脱していないか否かを判定する。この逸脱判定は、車両10が目標位置へ到達することによって終了される一方、車両10が目標位置への経路から逸脱したことが判定されることによっても終了される。図6を参照して、例えば、逸脱判定部34では、車両10の現在位置Pnの進行角度θnと、車両10の停止位置P2(目標位置)と、停止位置P2に対応する判定領域A1と、エリア進入位置P1から停止位置P2までの道のりにおける最左角度θaと最右角度θbとに基づいて、車両10に対する逸脱判定が実施される。この逸脱判定は、終了判断部33によって車両10が停止位置P2へ到達したと判断することによって終了される一方、逸脱判定部34が車両10が停止位置P2への経路から逸脱したと判定することによっても終了される。
ここで、本実施形態の逸脱判定について詳細に説明する。
図6に示すように、車両10がエリア進入位置P1に到達すると逸脱判定部34による逸脱判定が開始される。逸脱判定は、エリア進入位置P1から停止位置P2までの道のりにおける最左角度θaと最右角度θb、及び車両10の現在位置Pnの進行角度θnに基づいて判定される。このとき、車両10の現在位置Pnの進行角度θnが最左角度θaと最右角度θbとにより規定される角度範囲に含まれるか否かが下記式(5)が成立するか否かによって判定できる。
θb≦θn≦θa・・・(5)
通常、車両10が実際に移動する道のりにおける現在位置Pnの進行角度θnは、同じ道のりを走行する場合、学習された最左角度θaと最右角度θbとにより規定される角度範囲内になる。このことから、進行角度θnが最左角度θaよりも左側に大きい場合、又は進行角度θnが最右角度θbよりも右側に大きい場合、車両10の現在位置Pnは停止位置P2への走行経路には含まれてない方向に向かっていること、つまり車両10が停止位置P2に向かって移動していないことが推測される。すなわち、車両10が移動経路から逸脱していると判定できる。
逆に、現在位置Pnの進行角度θnが最左角度θaと最右角度θbとにより規定される角度範囲内にあるとき、車両10は運転支援を行っている走行経路を走行している可能性がある。そこでこの場合、本実施形態では、車両10は走行経路を外れていないと推測する。すなわち、車両10が移動経路から逸脱していないと判定する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
まず、逸脱判定に用いられる左右方向の進行角度の学習について図7を参照して説明する。左右方向の進行角度の学習は、目標位置の判定領域に進入することに伴って開始される。
図7に示すように、左右方向の進行角度の学習手順において逸脱判定部34の学習部30は、まず、車両10の現在位置Pnが判定領域A1の端のエリア進入位置P1であることを検出する(ステップS30)。そして、学習部30は、エリア進入位置P1から車両10の各移動位置(現在位置Pn)における進行角度θnの検出を開始する(ステップS31)。その後、学習部30は、車両10の現在位置Pnが停止位置P2であることを検出すると車両10の各移動位置における進行角度θnの検出を終了する(ステップS32)。そして、学習部30は、エリア進入位置P1から停止位置P2までに車両10が実際に移動した走行経路に含まれる進行角度θnから当該道のりにおける最左角度θaと最右角度θbとを抽出・学習し、学習結果を停止位置P2に関連付けて学習データベース23に記憶させる(ステップS33)。
続いて、逸脱判定の手順について図8を参照して説明する。経路逸脱判定は、目標位置への運転支援が開始されることに伴って実施される。
図8に示すように、逸脱判定の手順において支援部31の逸脱判定部34は、まず、車両10の現在位置Pnが判定領域A1の端のエリア進入位置P1であることを検出する(ステップS40)と、停止位置P2までの道のりにおける最左角度θaと最右角度θbとを学習データベース23から取得する(ステップS41)。そして、支援部31は、車両10の現在位置Pnにおける進行角度θnを算出する(ステップS42)とともに、算出した進行角度θnが最左角度θaと最右角度θbとにより規定される角度範囲に含まれるか否かを判定する(ステップS43)。上記、式(5)「θb≦θn≦θa」が成立すると判定した場合(ステップS43でYES)、支援部31は、車両10が停止位置P2への走行経路を逸脱していないと判定する。続いて、支援部31は、車両10の現在位置Pnが停止位置P2に到達したか否かを判定する(ステップS44)。そして車両10が停止位置P2に到達したと判定された場合(ステップS44でYES)、支援部31は、目標位置到達処理を行う(ステップS45)。このとき支援部31は、停止位置P2に対する運転支援などを終了させる。そして、経路逸脱判定が終了する。
一方、車両10の現在位置Pnが停止位置P2に到達していないと判定された場合(ステップS44でNO)、支援部31は、処理をステップS42に戻して車両10の現在位置Pnの進行角度θnを算出するとともに、それ以降の処理を繰り返す。
また、上記、式(5)が成立しないと判定された場合(ステップS43でNO)、支援部31は、車両10が停止位置P2への経路を逸脱していると判定して停止位置P2に対する運転支援を中止させる処理などを行う(ステップS46)。支援部31は、例えば、車両10の現在位置Pnが逸脱位置P3にあるとき、現在位置Pnの進行角度θ3>最左角度θaとなるとすると、車両10は停止位置P2への経路を逸脱していると判定する。そして、経路の逸脱判定が終了する。
本実施形態によれば、道路地図から走行経路に対応するリンクが得られずリンク情報が利用できない場合であっても、現在位置Pnの進行角度θn、及び最左角度θaと最右角度θbとが規定する角度範囲との関係に基づいて、車両10が目標位置に向かって移動していないことが検出できる。これによって、経路を逸脱した後、不要な運転支援を提供することが防止され、ドライバに煩わしさを感じさせることが防止されるようになる。
以上説明したように、本実施形態の情報処理装置によれば、先の第1の実施形態で記載した効果(1)〜(4)に加え、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(5)車両10の現在位置Pnの進行角度θnに基づいて車両10が停止位置P2に向かって移動していないことが判定できる。例えば、車両10の進行角度θnが停止位置P2に向かう経路から外れるような角度範囲外に向くような場合、車両10が停止位置P2に向かって移動していないことを判定できるようになる。これにより、停止位置P2に向かって移動していないことの判定が、道のりの残り距離Lx、及び直線距離Ldの関係のみならず、車両10の現在位置Pnの進行角度θnの相違によっても判定されるようになるため、経路逸脱をより高い精度で判定することができるようになる。
(6)車両10の現在位置Pnの進行角度θnを道のりに対応する角度範囲と比較することによって経路逸脱を判定することから経路逸脱の判定が容易である。また、道のりに対応する角度範囲は、角度範囲を規定する2つの境界値である最左角度θa及び最右角度θbのみを記憶しておけばよいため、必要とする記憶領域が少なく済むようにもなる。
(第3の実施形態)
次に、本発明にかかる移動体の情報処理装置について、図9〜10を参照して説明する。
本実施形態の装置は、第1の実施形態の装置の経路逸脱判定に加え、車両の上下方向の高さ(標高)に基づく経路逸脱判定を併せ行うことが相違する一方、その他の構成は同様であることから、以下では第1の実施形態に対して相違する点を中心に説明し、同様の構成については同一の符号を付しその詳細な説明を割愛する。
本実施形態では、目標位置には、逸脱判定の領域として同目標位置を含んで設定される判定領域A1(図9参照)と、この判定領域の端からその目標位置まで、車両10を実際に移動させるとき車両10が走行する標高とが関連付けられている(図9参照)。
図9に示すように、判定領域A1は、例えば目標位置(停止位置P2)を中心として所定の領域半径R1[m]を有する円として規定される領域などである。また、車両10が走行する高さ(標高)のうち、道のりのうちで最も高い標高を最高値としての最高位置Hhiとし、最も低い標高を最低値としての最低位置Hlowとしている。
本実施形態では、学習部30は、移動位置のうち、特に、停止位置P2に対しては、判定領域A1を設定するとともに、当該判定領域A1の端であるエリア進入位置P1から停止位置P2まで車両10が実際に移動したときの標高を学習する。これにより、例えば、エリア進入位置P1から停止位置P2までの道のりにおける車両10の標高について最高位置Hhiと最低位置Hlowとが車両10の走行実績に基づいて学習される。こうして学習された最高位置Hhiと最低位置Hlowとが学習結果として停止位置P2に関連付けられて学習データベース23に記憶され、運転支援に用いられるようになる。なお、学習部30は、車両10の移動位置毎に対応する標高を学習しておいてもよい。この場合、逸脱判定では学習された標高から必要に応じて最高位置Hhiと最低位置Hlowとを抽出することができる。
本実施形態では、支援部31の逸脱判定部34は、逸脱判定の実行が開始されると、車両10が目標位置へ向かう経路を逸脱していないか否かを判定する。この逸脱判定は、車両10が目標位置へ到達することによって終了される一方、車両10が目標位置への経路から逸脱したことが判定されることによっても終了される。図9を参照して、例えば、逸脱判定部34では、車両10の現在位置Pnの標高Hnと、車両10の停止位置P2(目標位置)と、停止位置P2に対応する判定領域A1と、エリア進入位置P1から停止位置P2までの道のりにおける最高位置Hhiと最低位置Hlowとに基づいて、車両10に対する逸脱判定を実施する。この逸脱判定は、終了判断部33によって車両10が停止位置P2へ到達したと判断することによって終了される一方、逸脱判定部34が車両10が停止位置P2への経路から逸脱したと判定することによっても終了される。
ここで、本実施形態の逸脱判定について詳細に説明する。
図9に示すように、車両10の現在位置Pnがエリア進入位置P1に到達すると逸脱判定部34による逸脱判定が開始される。逸脱判定は、エリア進入位置P1から停止位置P2までの道のりにおける最高位置Hhiと最低位置Hlow、及び車両10の現在位置Pnの標高Hnに基づいて判定される。このとき、車両10の現在位置Pnの標高Hnが上下方向の最高位置Hhiと最低位置Hlowとにより規定される高さ範囲に含まれるか否かが下記式(6)が成立するか否かによって判定できる。
Hlow≦Hn≦Hhi・・・(6)
通常、車両10が実際に移動する道のりにおける現在位置Pnの標高Hnは、同じ道のりを走行する場合、学習された最高位置Hhiと最低位置Hlowとにより規定される高さ範囲内になる。このことから、現在位置Pnの標高Hnが最高位置Hhiよりも高い場合、又は最低位置Hlowよりも低い場合、車両10の現在位置Pnは停止位置P2への走行経路には含まれていない標高を走行していること、つまり車両10が停止位置P2に向かって移動していないことが推測される。すなわち、車両10が移動経路から逸脱していると判定できる。
逆に、現在位置Pnの標高Hnが最高位置Hhiと最低位置Hlowとにより規定される高さ範囲にあるとき、車両10は運転支援を行っている走行経路を走行している可能性がある。そこでこの場合、本実施形態では、車両10は走行経路を外れていないと推測する。すなわち、車両10が移動経路から逸脱していないと判定する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
まず、逸脱判定に用いられる標高の学習について図10を参照して説明する。標高の学習は、目標位置の判定領域に進入することに伴って開始される。
図10に示すように、標高の学習手順において逸脱判定部34の学習部30は、まず、車両10の現在位置Pnが判定領域A1の端のエリア進入位置P1であることを検出する(ステップS50)。そして、学習部30は、エリア進入位置P1から車両10の各移動位置(現在位置Pn)における標高Hnの検出を開始する(ステップS51)。その後、学習部30は、車両10の現在位置Pnが停止位置P2であることを検出すると車両10の各移動位置における標高Hnの検出を終了する(ステップS52)。そして、学習部30は、エリア進入位置P1から停止位置P2までに車両10が実際に移動した走行経路に含まれる標高Hnから当該道のりにおける最高位置Hhiと最低位置Hlowとを抽出・学習し、学習結果を停止位置P2に関連付けて学習データベース23に記憶させる(ステップS53)。
続いて、逸脱判定の手順について図11を参照して説明する。経路逸脱判定は、目標位置への運転支援が開始されると適宜実施される。
図11に示すように、逸脱判定の手順において支援部31の逸脱判定部34は、まず、車両10の現在位置Pnが判定領域A1の端のエリア進入位置P1であることを検出する(ステップS60)と、停止位置P2までの道のりにおける最高位置Hhiと最低位置Hlowとを学習データベース23から取得する(ステップS61)。そして、支援部31は、車両10の現在位置Pnにおける標高Hnを算出する(ステップS62)とともに、算出した標高Hnが最高位置Hhiと最低位置Hlowとにより規定される高さ範囲に含まれるか否かを判定する(ステップS63)。上記、式(6)「Hlow≦Hn≦Hhi」が成立すると判定した場合(ステップS63でYES)、支援部31は、車両10が走行経路を逸脱していないと判定する。続いて、支援部31は、車両10の現在位置Pnが停止位置P2に到達したか否かを判定する(ステップS64)。そして車両10が停止位置P2に到達したと判定された場合(ステップS64でYES)、支援部31は、目標位置到達処理を行う(ステップS65)。このとき支援部31は、停止位置P2に対する運転支援などを終了させる。そして、経路逸脱判定が終了する。
一方、車両10の現在位置Pnが停止位置P2に到達していないと判定された場合(ステップS64でNO)、支援部31は、処理をステップS62に戻して車両10の現在位置Pnの標高Hnを算出するとともに、それ以降の処理を繰り返す。
また、上記、式(6)が成立しないと判定された場合(ステップS63でNO)、支援部31は、車両10が停止位置P2への経路を逸脱していると判定して停止位置P2に対する運転支援を中止させる処理などを行う(ステップS66)。支援部31は、例えば、車両10の現在位置Pnが逸脱位置P3にあるとき、現在位置Pnの標高H3>最高位置Hhiとなるとすると、車両10は停止位置P2への経路を逸脱していると判定する。そして、経路の逸脱判定が終了する。
本実施形態によれば、道路地図から走行経路に対応するリンクが得られずリンク情報が利用できない場合であっても、現在位置Pnの標高Hn、及び最高位置Hhiと最低位置Hlowとが規定する高さ範囲との関係に基づいて、車両10が目標位置に向かって移動していないことが検出できる。これによって、経路を逸脱した後、不要な運転支援を提供することが防止され、ドライバに煩わしさを感じさせることが防止されるようになる。
以上説明したように、本実施形態の情報処理装置によれば、先の第1の実施形態で記載した効果(1)〜(4)に加え、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(7)車両10の現在位置Pnの標高Hnに基づいて車両10が停止位置P2に向かって移動していないことが判定できる。例えば、一般道と高速道路とが平行するような場合、標高Hnが違うことに基づいて車両10が学習された経路を通り停止位置P2に向かって移動しているのか否かを判定することができるようにもなる。これにより、停止位置P2に向かって移動していないことの判定が、道のりの残り距離Lx、及び直線距離Ldの関係のみならず、車両10の現在位置Pnの標高Hnの相違によっても判定されるようになるため、経路逸脱をより高い精度で判定することができるようになる。
(8)車両10の現在位置Pnの標高Hnを対比させる道のりに対応する標高として、最高位置Hhiと最低位置Hlowとのみを用いるため経路逸脱の判定が容易に行える。また、道のりに対応する標高として、最高位置Hhiと最低位置Hlowとのみを記憶しておけばよいため、必要とする記憶領域が少なく済むようにもなる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、例えば以下のような態様にて実施することもできる。
・上記各実施形態では、車載ネットワークがCANである場合について例示した。しかしこれに限らず、車載ネットワークは、イーサーネット(登録商標)やフレックスレイ(FlexRay)(登録商標)などその他のネットワークであってもよい。これにより、運転支援装置の構成の自由度が向上するようになる。
・上記実施形態では、運転支援部11は支援情報を車両制御部12と情報処理部13とに伝達する場合について例示した。しかしこれに限らず、運転支援部は、車両に支援情報を提供する必要がない場合、支援情報を車両制御部及び情報処理部のいずれか一方に伝達しなくてもよいし、両方に伝達しなくてもよい。これにより、移動体の情報処理装置の設計自由度や適用可能性の向上などが図られる。
・上記各実施形態では、高度計14Bが設けられている場合について例示した。しかしこれに限らず、高度計が設けられていなくてもよい。必要であればGPSなどから算出してもよい。また、各種センサについても、逸脱判定に必要とされないものであれば、運転支援部に接続されていなくてもよい。
これにより、移動体の情報処理装置の設計自由度や適用可能性の向上などが図られる。
・上記各実施形態では、GPS14Aを利用して車両10の現在位置や進行方向が検出される場合について例示した。しかしこれに限らず、地上設備などにより現在位置や進行方向が特定されてもよい。
・上記各実施形態では、ナビゲーションシステムが設けられていないなど道路地図データがない場合について例示した。しかしこれに限らず、ナビゲーションシステムが設けられていているなどして道路地図データがあってもよい。この場合、走行経路に対する学習結果がないとき、道路地図データに基づいて走行経路における道のり距離や、角度範囲や、高さ範囲を算出してもよい。これによって、走行支援を提供できる可能性を高めることができる。
・上記各実施形態では、道のり距離L2、角度範囲、及び高さ範囲を、車両10の走行により学習する場合について例示した。しかしこれに限らず、目標地点と、判定領域と、エリア進入位置とに基づいて、道のり距離L2、角度範囲、及び高さ範囲を、センターなどにて算出させて取得するようにしてもよい。これにより、学習されていない走行経路に対しても経路逸脱判定ができるようになるため、移動体の情報処理装置の適用可能性の向上などが図られる。
・上記第2の実施形態では、道のりの残り距離Lxによる逸脱判定と、進行角度θnによる逸脱判定とが併せ実施される場合について例示した。しかしこれに限らず、走行経路の逸脱判定は、進行角度による逸脱判定のみが実施されてもよい。
・また、上記第3の実施形態では、道のりの残り距離Lxによる逸脱判定と、標高Hnによる逸脱判定とが併せ実施される場合について例示した。しかしこれに限らず、走行経路の逸脱判定は、標高による逸脱判定のみが実施されてもよい。
・さらに、進行角度による逸脱判定と標高による逸脱判定とが併せ実施されてもよいし、これに更に道のりの残り距離Lxによる逸脱判定が併せ実施されてもよい。
各逸脱判定は、判定に際して干渉するおそれは小さいため、2つの逸脱判定を別々に実施することも可能であるとともに、各逸脱判定を2つ以上組み合わせて実施することも可能である。これにより、逸脱判定の組み合わせが増えれば車両の走行経路からの逸脱をより高い精度で判定することができるようになる。一方、逸脱判定の組み合わせを減らせば逸脱判定を簡易にすることもできる。
これにより、移動体の情報処理装置の設計自由度や適用可能性の向上などが図られる。
・上記各実施形態では、到達判定領域は、目標位置を中心にした半径200mの領域としている場合について例示した。しかしこれに限らず、到達判定領域の半径は200mより大きくても、逆に小さくてもよい。これにより、移動体の情報処理装置の設計自由度や適用可能性の向上などが図られる。
・上記各実施形態では、判定領域が目標位置を中心として所定の半径を有する円として規定される領域である場合について例示した。しかしこれに限らず、判定領域は、楕円、四角形、三角形を含め、いびつな形状など円以外の形状であってもよい。こうした場合、判定領域の進入方向に対応して道のり距離が得られるのであれば、車両が進入した判定領域の端に対応する道のり距離に基づいて経路逸脱の判定をすることができる。このように、判定領域の進入方向鬼応じた道のり距離に基づいて経路逸脱判定を行えば、逸脱判定の精度を高めることができるようにもなる。これにより、移動体の情報処理装置の設計自由度や適用可能性の向上などが図られる。
・上記実施形態では、減速停止行動が行われた移動位置を目標位置の候補にする場合について例示した。しかしこれに限らず、目標位置の候補にする移動位置は、アクセルペダル操作やステアリング操作などのドライバ操作があった位置や、加速、減速、カーブなど車両状態が変化した位置などでもよい。
また、運転支援は、車両の移動に対する支援であれば、減速停止に対する支援に限られない。
これにより、移動体の情報処理装置の適用可能性の向上などが図られる。
・上記各実施形態では、運転支援部11が車両10に搭載されている場合について例示した。しかしこれに限らず、運転支援部は、車両と通信可能な地上設備に設けられていてもよいし、車両と通信可能な他の移動体に搭載されていてもよい。また、車両に持ち込むことができるスマートフォンなどの機器に搭載されていてもよい。これにより、運転支援装置としての設計自由度や適用可能性の向上が図られるようになる。
・上記各実施形態では、運転支援部11がECUである場合について例示した。しかしこれに限らず、運転支援部は、位置情報が取得できるとともに、道のり距離などを記憶、もしくは算出することが可能であればどのようなコンピュータであってもよい。これにより、運転支援装置としての設計自由度や適用可能性の向上が図られるようになる。
・上記各実施形態は、移動体が道路を走行する車両10である場合について例示した。しかしこれに限らず、移動体は、車輪で道路を走行するもの以外のもの、例えば、鉄道用車両、歩行型ロボット、船舶などであってもよい。これにより、運転支援装置としての適用可能性の向上が図られるようになる。
10…車両、11…運転支援部、12…車両制御部、13…情報処理部、14A…GPS、14B…高度計、15A…アクセルペダルセンサ、15B…ブレーキペダルセンサ、16A…速度センサ、16B…加速度センサ、16C…ヨーレートセンサ、20…演算処理部、21…メモリ、22…ストレージ、23…学習データベース、30…学習部、31…支援部、32…開始判断部、33…終了判断部、34…逸脱判定部、θa…最左角度、θb…最右角度、θn…進行角度、A1…判定領域、A2…到達判定領域、Hn…標高、L1…走行距離、L2…距離、Ld…直線距離、Ln…走行距離、Lx…道のりの残り距離、P1…エリア進入位置、P2…停止位置、P3…逸脱位置、Pn…現在位置、R1…領域半径、Hhi…最高位置、Hlow…最低位置。

Claims (11)

  1. 移動体の現在位置を検出する位置検出装置と、移動体が移動する移動位置の位置情報を記憶する記憶装置とを有し、検出した現在位置に対応する位置情報に基づいて移動体の移動情報を求める移動体の情報処理装置であって、
    前記記憶装置には、移動体の移動先である目標位置と、前記目標位置へ向かって移動体が移動しているか否かを判定する領域として同目標位置を含んで設定される判定領域と、前記判定領域の端から前記目標位置まで、移動体を実際に移動させるとき要する距離である道のり距離とが記憶されており、
    前記道のり距離と移動体が前記判定領域に進入してから実際に移動した距離との差から算出される道のりの残り距離、及び前記現在位置と前記目標位置との間の直線距離の関係に基づいて移動体が前記目標位置に向かって移動しているか否かを判定する
    ことを特徴とする移動体の情報処理装置。
  2. 前記道のりの残り距離及び前記直線距離の関係が、前記直線距離が前記道のりの残り距離より長いとき、移動体は前記目標位置に向かって移動していないと判定する
    請求項1に記載の移動体の情報処理装置。
  3. 前記道のり距離は、移動体が実際に移動した距離に基づいて設定された距離である
    請求項1又は2に記載の移動体の情報処理装置。
  4. 前記目標位置に向けて移動する移動体が通過する位置に前記判定領域の端が設定されている
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の移動体の情報処理装置。
  5. 前記移動体には、標高を取得する標高取得装置が併せて設けられているとともに、前記記憶装置には、前記判定領域内の道のりに対応する標高が併せて記憶されており、
    前記移動体の現在位置の標高が前記記憶装置に記憶されている道のりに対応する標高と相違することを条件に、前記移動体が目標位置に向かって移動していないことを併せて判定する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の移動体の情報処理装置。
  6. 前記相違する条件が、前記移動体の現在位置の標高が前記標高に含まれる最高値よりも高いこと、もしくは同標高に含まれる最低値よりも低いこととされる
    請求項5に記載の移動体の情報処理装置。
  7. 前記移動体には、進行方向の角度を取得する角度取得装置が併せて設けられているとともに、前記記憶装置には、前記判定領域内の道のりに対応する角度が併せて記憶されており、
    前記移動体の現在位置の進行方向の角度が前記記憶装置に記憶されている道のりに対応する角度と相違することを条件に、前記移動体が目標位置に向かって移動していないことを併せて判定する
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の移動体の情報処理装置。
  8. 前記相違する条件が、前記移動体の現在位置の進行方向の角度が前記道のりに対応する角度により定まる角度範囲に含まれないこととされる
    請求項7に記載の移動体の情報処理装置。
  9. 移動体が移動する移動位置に対応して記憶装置に記憶されている位置情報を、位置検出装置から得られる移動体の現在位置に基づいて取得し、取得した位置情報に基づいて移動体の移動情報を求める移動体の情報処理方法であって、
    移動体が目標位置へ向かって移動しているか否かの判定を行う領域として前記目標位置を含んで設定される判定領域の端から前記目標位置まで移動体を実際に移動させるときに要する距離である道のり距離を求めるとともに、この道のり距離と移動体が前記判定領域に進入してから実際に移動した距離との差から算出される道のりの残り距離、及び前記現在位置と前記目標位置との間の直線距離の関係に基づいて移動体が前記目標位置に向かって移動しているか否かを判定する
    ことを特徴とする移動体の情報処理方法。
  10. 車両の現在位置を検出する位置検出装置と、車両が移動する移動位置の位置情報を記憶する記憶装置とを有し、検出した現在位置に対応する位置情報に基づいて車両の運転を支援する運転支援装置であって、
    前記記憶装置には、車両の移動先である目標位置と、前記目標位置へ向かって車両が移動しているか否かの判定を行う領域として前記目標位置を含んで設定される判定領域と、前記判定領域の端から前記目標位置まで、車両を実際に移動させるとき要する距離である道のり距離とが記憶されており、
    前記道のり距離と車両が前記判定領域に進入してから実際に移動した距離との差から算出される道のりの残り距離、及び前記現在位置と前記目標位置との間の直線距離の関係に基づいて車両が前記目標位置に向かって移動しているか否かを判定し、該判定結果に基づいて車両の運転を支援する
    ことを特徴とする運転支援装置。
  11. 前記現在位置がGPS(グローバル・ポジショニング・システム)に基づいて検出される
    請求項10に記載の運転支援装置。
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