JP2013234938A - 磁気センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 特に、延出部の延出方向が異なる複数のミアンダ状素子に対して、一種類の導体部のパターンで足りる磁気センサを提供することを目的とする。
【解決手段】 第1素子11は、Y方向に延出しX方向に間隔を空けて配列された複数本の第1延出部11aが接続されてなるミアンダ状素子である。第2素子12は、X方向に延出しY方向に間隔を空けて配列された複数本の第2延出部12aが接続されてなるミアンダ状素子である。第1素子11及び第2素子12の少なくとも一方が、磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗効果素子である。導体部14が、間隔を挟んで対向する第1延出部11a間あるいは第2延出部12a間に接続されている。導体部14は、X方向に延びる第1の辺14a及び、Y方向に延びる第2の辺14bを有する正方形である。第1の辺の長さ寸法L1は、間隔T1よりも大きく、第2の辺の長さ寸法L2は、間隔T2よりも大きい。
【選択図】図1

Description

本発明は、延出方向が異なる複数のミアンダ状素子及び抵抗調整用の導体部を備えた磁気センサに関する。
特許文献1には、ハイブリッド回路装置に関する発明が開示されている。特許文献1は磁気センサに関する発明ではないが、特許文献1にはミアンダ状素子の抵抗層間をミアンダループ(導体部)で短絡させて、抵抗調整を行う構成が開示されている。
一方、特許文献2には、角度測定用のAMRセンサ素子に関する発明が開示されている。例えば特許文献2の図1には2つのホイートストンブリッジ11,12が設けられ、各ホイートストンブリッジは夫々、4つのミアンダリング抵抗体13で構成される。4つのミアンダリング抵抗体13の延出方向(抵抗体の延びる方向)は45度ずつ変化している(特許文献1の[0022]欄)。
特許文献2のセンサ素子に対し、特許文献1に示された抵抗調整用の導体部を使用して、各ミアンダリング抵抗体13の抵抗がほぼ同じとなるように調整しようとする場合、各ミアンダリング抵抗体13の延出方向が45度ずつ異なるため、同じように45度ずつ傾く導体部を各ミアンダリング抵抗体13ごとに作製する必要があった。すなわち延出方向が異なるミアンダ状素子が設けられた磁気センサに対し、抵抗調整用の導体部を用いる場合、一種類の導体部では対応できず、各ミアンダ状素子に適した導体部を作製することが必要であった。
このように従来では何種類も導体部のパターンを用意しなくてはならず、その結果、製造コストの上昇や製造工程の複雑化の問題が生じた。また特性精度のばらつきが生じやすくなり、安定したセンサ特性を得にくくなる問題があった。
特表2002−507329号公報 特表2007−518090号公報
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するためのものであり、特に、延出部の延出方向が異なる複数のミアンダ状素子に対して、一種類の導体部で抵抗調整を行うことができる磁気センサを提供することを目的とする。
本発明における磁気センサは、
平面内の所定方向に延出し前記所定方向に対する直交方向に間隔を空けて配列された複数本の延出部が端部間で電気的に接続されてなるミアンダ状素子と、前記間隔を挟んで対向する前記延出部間を電気的に接続する抵抗調整用の導体部と、を有し、
前記ミアンダ状素子は、第1素子と第2素子とを有し、
前記第1素子を構成する前記延出部は、前記平面内の第1の方向に延出し前記第1の方向に対する直交方向に第1の間隔を空けて配列されており、
前記第2素子を構成する前記延出部は、前記第1の方向とは異なる前記平面内の第2の方向に延出し前記第2の方向に対する直交方向に第2の間隔を空けて配列されており、
前記第1素子及び前記第2素子の少なくとも一方が、磁性層と非磁性層とが積層されて成る磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗効果素子であり、
前記導体部は、前記第1の方向に対する直交方向に平行な第1の辺及び、前記第2の方向に対する直交方向に平行な第2の辺を有する多角形状であり、前記第1の辺の長さ寸法は、前記第1の間隔よりも大きく、前記第2の辺の長さ寸法は、前記第2の間隔よりも大きいことを特徴とするものである。これにより、延出部の延出方向が異なる第1素子及び第2素子に対して一種類の導体部により抵抗調整を行うことができる。また本発明では、導体部により、延出部間を、延出方向とは直交する方向にて短絡でき、抵抗調整を高精度に行うことができる。
以上により本発明では製造コストを低減できるとともに、製造プロセスを容易化でき、しかも高精度なセンサ特性を得ることができる。
本発明では、前記導体部は正多角形であることが好適である。
また本発明では、前記第1素子、前記第2素子及び第3素子を備え、前記第3素子を構成する前記延出部は、前記第1の方向及び前記第2の方向とは異なる前記平面内の第3の方向に延出し前記第3の方向に対する直交方向に第3の間隔を空けて配列されており、
前記導体部は、前記第1の辺と、前記第2の辺と、前記第3の方向に対する直交方向に平行な第3の辺を有する多角形状であり、前記第1の辺の長さ寸法は、前記第1の間隔以上であり、前記第2の辺の長さ寸法は、前記第2の間隔以上であり、前記第3の辺の長さ寸法は、前記第3の間隔以上であることが好ましい。これにより、一種類の導体部により、第1素子、第2素子及び第3素子の各延出部間を延出方向に対する直交方向に短絡できる。
上記において、前記導体部は六角形であることが好ましい。
また、前記第1の延出部、前記第2の延出部及び前記第3の延出部の幅寸法は略同一であり、前記第1の間隔、前記第2の間隔及び前記第3の間隔は略同一であり、
頂点を二つ置きにして引いた各対角線の長さ寸法は、(前記延出部の幅寸法×2+前記間隔の大きさ)以上の寸法で形成されることが好ましい。これにより、より高精度に抵抗調整を行うことができる。
また本発明では、前記第1の方向を0°としたとき、前記第2の方向は前記第1の方向に対して120°、前記第3の方向は前記第1の方向に対して240°傾いており、
前記第1の延出部、前記第2の延出部及び前記第3の延出部の幅寸法は略同一であり、前記第1の間隔、前記第2の間隔及び前記第3の間隔は略同一であり、
前記導体部は、正六角形であることがより好適である。
また本発明では、前記磁気抵抗効果素子は、前記延出部の延出方向に対して直交する方向に感度軸方向を備えることが好ましい。
また本発明では、前記磁気抵抗効果素子は、セルフピン止め型のGMR素子であることが好ましい。これにより、GMR素子からなる複数のミアンダ状素子を同一基板上に形成できる。
また本発明では、前記磁気抵抗効果素子は、延出方向が前記感度軸方向と直交する前記延出部を備えたミアンダ部分と、延出方向が前記感度軸方向と平行な前記延出部を備えたミアンダ部分とを有するGMR素子であることが好ましい。これにより、AMR効果をキャンセルでき、センサ特性の向上を図ることができる。
また本発明では、ブリッジ回路にて同じ感度軸方向を備える前記ミアンダ状素子同士が素子形成面の中心を対称点とする点対称で配置されていることが好ましい。これにより、ブリッジ回路の中点電位のばらつきを小さくでき、安定したセサ特性を得ることができる。
本発明によれば、製造コストを低減できるとともに、製造プロセスを容易化でき、しかも高精度なセンサ特性を得ることができる。
図1は、第1の実施形態の磁気センサに搭載される第1素子及び第2素子の一例を示す平面図である。 図2(a)は、第2の実施形態の磁気センサに搭載される複数のミアンダ素子の構成と、磁石とを有する3相エンコーダの模式図である。 図2(b)は、3相エンコーダのU相ブリッジ回路図、V相ブリッジ回路図、W相ブリッジ回路図を示す。 図3は、第2の実施形態の磁気センサに搭載される複数のミアンダ素子の平面図である。 図4は、図3に示すミアンダ素子(第1素子)21の拡大平面図である。 図5は、図3に示す点対称に配置された複数のミアンダ素子の拡大平面図である。 図6は、第2の実施形態における磁気センサと磁石とを備える3相エンコーダのU相、V相及びW相の波形図である。 図7は、第3の実施形態における磁気センサの平面図を示す。 図8は、本実施形態におけるミアンダ素子の部分拡大縦断面図である。 図9は、磁気センサと磁石との配置を示す平面図である。 図10は、ミアンダ素子のミアンダ形状の具体例を示す部分平面図である。
図1は、第1の実施形態の磁気センサに搭載される第1素子及び第2素子の一例を示す平面図である。
ここで図1に示す第1の実施形態では、Y方向を第1の方向とし、Y方向に対し直交するX方向を第2の方向とする。X方向及びY方向は平面内にて直交する2方向を示している。一方、Z方向は、X方向及びY方向の双方に対して直交する高さ方向(厚さ方向)を示している。
磁気センサS1には、同じ基板上に複数のミアンダ状素子11,12が形成されている。
ミアンダ状素子11は、第1素子であり、以下、第1素子11と称する場合がある。またミアンダ状素子12は、第2素子であり、以下、第2素子12と称する場合がある。
図1に示すように第1素子11は、第1の方向であるY方向に延出しX方向に第1の間隔T1を空けて配列された複数本の第1延出部11aがミアンダ状となるようにY側端部間で接続されて一体化したミアンダ状素子である。
また図1に示すように第2素子12は、X方向に延出しY方向に第2の間隔T2を空けて配列された複数本の第2延出部12aがミアンダ状となるようにX側端部間で接続されて一体化したミアンダ状素子である。
本実施形態では第2素子12は、第1素子11を平面内にて90°回転させた形状に同一である。よって、第1素子11及び第2素子12を構成する各延出部11a,12aの幅寸法は同寸法であり、また第1の間隔T1及び第2の間隔T2も同寸法である。
図8は、第1素子11を図1に示すA−A線に沿って切断し矢印方向から見た部分拡大縦断面図である。
第1素子11は、基板1表面にて、下から、シード層2、固定磁性層3、非磁性材料層4、フリー磁性層5及び保護層6の順に積層されて成膜されたセルフピン止め型のGMR素子である。第1素子11を構成する各層は、例えばスパッタにて成膜される。
シード層2は、NiFeCrあるいはCr等で形成される。シード層2と、基板1との間に、Ta,Hf,Nb,Zr,Ti,Mo,W等からなる下地層が形成されていてもよい。
固定磁性層3は、第1磁性層3aと第2磁性層3cと、第1磁性層3a及び第2磁性層3c間に介在する非磁性中間層3bとの、人工反強磁性(AAF(Artificial-AntiFerro magnetic))構造からなる。
図8に示すように矢印方向は、第1磁性層3a及び第2磁性層3cの固定磁化方向を示す。図8に示すように、第1磁性層3aの固定磁化方向と、第2磁性層3cの固定磁化方向は反平行となっている。各磁性層3a,3cはCoFe合金などの軟磁性材料で形成されている。また非磁性中間層3bはRuやRh等である。非磁性材料層4はCuなどの非磁性材料で形成される。フリー磁性層5は、NiFe合金などの軟磁性材料で形成されている。この実施形態では、フリー磁性層5は、CoFe合金層5aとNiFe合金層5bとの積層構造で形成されるが、フリー磁性層5の構造は限定されるものでない。保護層6はTaなどである。
本実施形態では固定磁性層3をAAF構造として、第1磁性層3aと第2磁性層3cとが反平行に磁化固定されたセルフピン止め型である。すなわち図8に示すセルフピン止め型では、反強磁性層を用いず、よって磁場中熱処理を施すことなく固定磁性層3を構成する各磁性層3a,3cを磁化固定している。少なくとも第1磁性層3aの成膜時に、磁場中成膜することによりこれを実現する。なお、各磁性層3a,3cの磁化固定力は、外部磁界が作用したときでも磁化揺らぎが生じない程度の大きさであれば足りる。
ただし図8の第1素子11の積層構造は一例である。下からシード層2、フリー磁性層5、非磁性材料層4、固定磁性層3、及び保護層6の順に積層された積層構造とされてもよい。また固定磁性層3は、第1の磁性層3aと第2の磁性層3cとの磁化量の大きさが同じで磁化方向が反平行である構成にできる。
第1素子11aを構成する第2磁性層3cの固定磁化方向(P;感度軸方向)が固定磁性層3の固定磁化方向である。
第2素子12も図7と同じ積層構造のセルフピン止め型のGMR素子である。第2素子12の固定磁性層の固定磁化方向(感度軸方向)は、第1素子11の感度軸方向Pに対して90°傾いた方向である。
図1には、第1素子11の感度軸方向をP1で示し、第2素子12の感度軸方向をP2で示した。第1素子11及び第2素子12の感度軸方向P1,P2は夫々、各延出部11a,12aの延出方向に対して直交方向を向いている。
上記したように、セルフピン止め型のGMR素子で第1素子11及び第2素子12を形成することで磁場中熱処理が必要でなく、したがって感度軸方向P1,P2が異なる第1素子11及び第2素子12と同じ基板1上に成膜することができる。
ただし別々の基板への成膜となるが、反強磁性層を用いたGMR素子で第1素子11と第2素子12とを形成することも可能である。
図1に示す感度軸方向P1,P2が異なる第1素子11と第2素子12とを用いてブリッジ回路を構成できる。
図1に示す磁気センサS1は例えば回転センサやエンコーダに適用されるが、用途を限定するものでなく、地磁気センサや磁気スイッチ等としても使用可能である。
また第1素子11及び第2素子12のうち、少なくとも一方が磁性層と非磁性層とが積層されてなる磁気抵抗効果を発揮するGMR素子等の磁気抵抗効果素子で形成されればよく、例えば第1素子11が磁気抵抗効果素子で、第2素子12が固定抵抗素子である構成にもできる。
図1に示すように、第1素子11の表面には抵抗調整用の導体部14が、第1の間隔T1を挟んで対向する第1延出部11a,11a間に電気的に接続されている。導体部14の電気抵抗率は、第1素子11の電気抵抗率(特に導体部14が接触する第1素子11の表面層(図8では保護層6)の電気抵抗率)よりも低い。導体部14はCu、Au、Ag、Cr、Ta、W、Al等で形成されてもよい。導体部14は、磁気センサS1を構成する全てのミアンダ状素子の素子抵抗が同じとなるように調整するために設けられたものである。
このように電気抵抗率の低い導体部14が、第1延出部11a,11a間に電気的に接続されたことで、導体部14を介して第1延出部11a,11a間が短絡した状態になり、第1素子11の抵抗値を、初期状態(導体部14を接続していない状態)に比べて小さくできる。
図1では、第2素子12にも導体部14が接続されているが、導体部14を、初期状態において抵抗値が高いミアンダ状素子側だけに設けて抵抗調整を行うことが可能である。よって導体部14は第1素子11及び第2素子12の少なくともいずれか1箇所に設けられていればよい。
図8に示すように導体部14は、第1延出部11a間の第1の間隔T1内を埋める絶縁層15の表面から保護層6の表面にかけて形成されている。このとき、多少、保護層6の表面をエッチングしたうえで、導体部14を形成する。
図1に示す導体部14は、第1の方向であるY方向と直交するX方向に延出する第1の辺14a、及び第2の方向であるX方向と直交する方向に直交するY方向に延出する第2の辺14bを備える正方形である。このため図1に示すように、第1素子11の第1延出部11a間を、導体部14の第1の辺14aにより、第1延出部11a間の延出方向(Y方向)に対して直交する方向(X方向)に短絡でき、第1の辺14aの位置に応じて第1素子11の抵抗計算を容易化できる。したがって本実施形態の導体部14を用いることで、第1素子11に対する抵抗調整を高精度に行うことができる。例えば導体部14の第1の辺14aがX方向に対して斜めに延びていたり、あるいは、導体部14が円形状等、外周が曲面状であると、導体部14の短絡位置に応じた第1素子11の抵抗計算が複雑化し、また抵抗ばらつきが大きくなりやすい。これに対して第1延出部11a間に、延出方向(X方向)に対して直交する方向にて導体部14を交わらせることで抵抗計算が簡単になり、また調整抵抗のばらつきを小さくでき、第1素子11を所定の抵抗値に簡単且つ高精度に調整することが可能になる。
図1に示すように導体部14の第1の辺14aのX方向への長さ寸法L1は、第1の間隔T1よりも大きい。また図1では、第1の辺14aの長さ寸法L1は、(第1の間隔T1+第1延出部11aの幅寸法(X方向への寸法)×2)よりも大きい寸法となっている。ただし、3本の第1延出部11aが同時に導体部14により短絡しないように、導体部14の長さ寸法L1は、(第1の間隔T1×2+第1延出部11aの幅寸法(Y方向への寸法)×2)よりも小さい寸法となっている。
上記したように導体部14の第1の辺14aの長さ寸法L1が第1の間隔T1よりも大きく設定されることで、導体部14の位置がX方向に多少ずれたとしても、第1の間隔T1を挟んで対向する第1延出部11a,11a間を適切に導体部14により短絡でき、高精度な抵抗調整を行うことが可能になる。
上記したように導体部14には、Y方向と平行な方向に延出する第2の辺14bが設けられ、第2の辺14bの長さ寸法L2は、第2の間隔T2よりも大きい。このため第2素子12に対して抵抗調整を行う場合にも第1素子11と同形状の導体部14を用いて抵抗調整が可能になる。すなわち図1に示すように、導体部14の第2の辺14bにより、第2の間隔T2を挟んで対向しX方向に延出する第2延出部12a,12a間を、延出方向に対して直交するY方向にて短絡でき、第2素子12の抵抗を簡単且つ高精度に調整できる。
このように本実施形態では、一種類の導体部14のパターンを用いて、第1素子11及び第2素子12の各延出部間を延出方向に対する直交方向に短絡できる。よって一種類の導体部14により、第1素子11及び第2素子12の抵抗調整を小さいばらつきで高精度に行うことができ、第1素子11と第2素子12とを用いてブリッジ回路を構成したときの中点電位等のセンサ特性を高精度に調整できる。
以上により本実施形態では、一種類の導体部14により、延出方向の異なる第1素子11及び第2素子12に対して抵抗調整が可能であり、製造コストを低減できるとともに、製造プロセスを容易化でき、しかも高精度なセンサ特性を得ることが可能になる。
図2(a)は、第2の実施形態の磁気センサに搭載される複数のミアンダ素子の構成と、磁石とを有する3相エンコーダの模式図である。図2(b)は、3相エンコーダのU相ブリッジ回路図、V相ブリッジ回路図、W相ブリッジ回路図を示す。図3は、第2の実施形態の磁気センサに搭載される複数のミアンダ素子の平面図である。図4は、図3に示すミアンダ素子(第1素子)21の拡大平面図である。図5は、図3に示す点対称に配置された複数のミアンダ素子の拡大平面図である。図6は、第2の実施形態における磁気センサと磁石とを備える3相エンコーダのU相、V相及びW相の波形図である。
図2(a)に示す実施形態では、平面内にて互いに120°ずつ角度差のある3方向を第1の方向、第2の方向及び第3の方向とする。どの方向を第1の方向、第2の方向及び第3の方向と規定するかは任意に決定できるが、本実施形態では、第1の方向をY1方向とし、第1の方向から120°反時計回りに傾いた方向を第2の方向とし、第1の方向から240°反時計回りに傾いた方向を第3の方向とした。
図2(a)に示すように、磁気センサS2には平面内に、12個のミアンダ状素子21〜32が配置されている。
図2(a)に示す矢印は各ミアンダ状素子21〜32の感度軸方向Pである。各ミアンダ状素子21〜32は例えば図8に示すセルフピン止め型のGMR素子であり、全てのミアンダ状素子21〜32が同じ基板1上に配置される。セルフピン止め型のGMR素子であるため、磁場中熱処理が必要なく、同じ基板1上に配置された各ミアンダ状素子21〜32を図2(a)に示す各感度軸方向Pに適切に向けることができる。
図2(a),図3に示すように延出部が第1の方向であるY方向に延びており、感度軸方向PがX方向と平行な方向であるミアンダ状素子21〜24が第1素子(以下、第1素子21〜24と称する場合がある)を構成している。
図2(b)に示すように、各第1素子21〜24によりU相ブリッジ回路が構成される。第1素子21と第1素子22の感度軸方向Pは同方向(X1)であるが、第1素子23と第1素子24の感度軸方向Pは、第1素子21,22の感度軸方向Pに対して反対方向(X2)を向いている。
また、図2(a),図3に示すように延出部が第2の方向(第1の方向から半時計回りに120°の傾き方向)に延びており、感度軸方向Pが第2の方向に対して直交方向であるミアンダ状素子25〜28が第2素子(以下、第2素子25〜28と称する場合がある)を構成している。
図2(b)に示すように、各第2素子25〜28によりV相ブリッジ回路が構成される。第2素子25と第2素子26の感度軸方向Pは同方向であるが、第2素子27と第2素子28の感度軸方向Pは、第2素子25,26の感度軸方向Pに対して反対方向を向いている。
また、図2(a),図3に示すように延出部が第3の方向(第1の方向から反時計回りに240°の傾き方向)に延びており、感度軸方向Pが第3の方向に対して直交方向であるミアンダ状素子29〜32が第3素子(以下、第3素子29〜32と称する場合がある)を構成している。
図2(b)に示すように、各第3素子29〜32によりW相ブリッジ回路が構成される。第3素子29と第3素子30の感度軸方向Pは同方向であるが、第3素子31と第3素子32の感度軸方向Pは、第3素子29,30の感度軸方向Pに対して反対方向を向いている。
図4は第1素子21の拡大平面図である。図4に示すように第1素子21は、第1の方向であるY方向(Y1−Y2)に延出しX方向(X1−X2)に第1の間隔T1を空けて配置された複数本の第1延出部21aがY側端部間でミアンダ状となるように接続されて一体化したミアンダ状素子である。他の第1素子22〜24も図4と同様の幅寸法からなる第1延出部21a及び第1の間隔T1を備えている。
第2素子25〜28は、第2の方向に延出し第2の方向に対する直交方向に第2の間隔T2を空けた複数本の第2延出部がミアンダ状となるように端部間で接続されて一体化されたミアンダ状素子である。図5には第2素子25が図示されており、第2延出部25a及び第2の間隔T2が示されている。
第3素子29〜32は、第3の方向に延出し第3の方向に対する直交方向に第3の間隔T3を空けた複数本の第2延出部がミアンダ状となるように端部間で接続されて一体化されたミアンダ状素子である。図5には第3素子30が図示されており、第3延出部30a及び第3の間隔T3が示されている。
第1素子21〜24、第2素子25〜28及び第3素子29〜32は、延出部の傾き方向が異なるだけで図4に示すミアンダ形状と同形状である。したがって、第1素子21〜24、第2素子25〜28及び第3素子29〜32を構成する各延出部の幅寸法は同寸法であり、また各間隔T1〜T3も同寸法である。
図4に示すように抵抗調整用の導体部40が第1の間隔T1を空けて対向する第1素子部21a間に電気的に接続されている。
導体部40には、第1の方向であるY方向に直交するX方向と平行な第1の辺40a、第2の方向に対する直交方向に平行な第2の辺40b、及び第3の方向に対する直交方向に平行な第3の辺40cを備えて構成される。
T1=T2=T3の場合、図4に示すように導体部40は正六角形で形成される。
図4に示すように、第1の辺40aの長さ寸法L1は、第1の間隔T1よりも大きい寸法で形成される。また、導体部40の頂点を二つ置きにして引いた対角線D1の長さ寸法L4は、(第1延出部21aの幅寸法×2+第1の間隔T1)以上の寸法で形成される。対角線D1の長さ寸法L4は、(第1延出部21aの幅寸法×2+第1の間隔T1)よりも大きい寸法で形成されることが好ましい。また、対角線D1の長さ寸法L4は、(第1延出部21aの幅寸法×2+第1の間隔T1×2)よりも小さい寸法で形成される。あと二本、同じように対角線を引くことができるが、導体部40は正六角形であるため、いずれの対角線も同寸法である。一例であるが、各第1延出部21aの幅寸法を7μm、第1の間隔T1を5μmとし、第1の辺40aの長さ寸法Lを10μm、対角線D1の長さ寸法L4を20μmに設定した。
また導体部40は正六角形であるため、第2の辺40b及び第3の辺40cの長さ寸法L2,L3は、いずれも第1の辺40aの長さ寸法L1と同寸法である。
図4に示すように、第1の間隔T1を挟んで対向する第1延出部21a,21a間を、導体部40の第1の辺40aにより延出方向(Y方向)に対する直交方向(X方向)にて短絡させることができ、第1の辺40aの位置(短絡位置)に応じて第1素子21の抵抗計算を容易化できる。したがって本実施形態の導体部40を用いることで、第1素子21に対する抵抗調整を高精度に行うことができる。図4では第1素子21を用いて説明したが、他の第1素子22〜24を導体部40により抵抗調整する場合も同じ効果が得られる。
図4に示すように導体部40の第1の辺40aのX方向への長さ寸法L1が、第1の間隔T1よりも大きく設定されることで、導体部40の位置がX方向に多少ずれたとしても、第1の辺40aの直線部分が第1延出部21a、21a間を短絡でき、第1の間隔T1を挟んで対向する第1延出部21a,21a間を適切に導体部40により短絡でき、高精度な抵抗調整を行うことが可能になる。
図4に示す導体部40は、第2の辺40b及び第3の辺40cを備えている。第2の辺40bは、第2の方向に対する直交方向と平行であるから、図5に示すように、図4と同じ導体部40を用いて、第2素子25に対する抵抗調整を適切に行うことができる。すなわち図5に示すように、第2の間隔T2を挟んで対向する第2延出部25a,25a間を、導体部40の第2の辺40bにより延出方向(第2の方向)に対する直交方向にて短絡させることができ、第2の辺40bの位置(短絡位置)に応じて第2素子25の抵抗計算を容易化できる。したがって本実施形態の導体部40を用いることで、第2素子25に対する抵抗調整を高精度に行うことができる。図5では第2素子25を用いて説明したが、他の第2素子26〜28を導体部40により抵抗調整する場合も同様の効果が得られる。
図5に示すように導体部40の第2の辺40bの長さ寸法L2が、第2の間隔T2よりも大きく設定されることで、導体部40の位置が、第2の方向に対する直交方向に多少ずれたとしても、第2の間隔T2を挟んで対向する第2延出部25a,25a間を適切に導体部40により短絡でき、高精度な抵抗調整を行うことが可能になる。
また導体部40の第3の辺40cは、第3の方向に対する直交方向と平行であるから、図5に示すように、図4と同じ導体部40を用いて、第3素子30に対する抵抗調整を適切に行うことができる。すなわち図5に示すように、第3の間隔T3を挟んで対向する第3延出部30a,30a間を、導体部40の第3の辺40cにより延出方向(第3の方向)に対する直交方向にて短絡させることができ、第3の辺40cの位置(短絡位置)に応じて第3素子30の抵抗計算を容易化できる。したがって本実施形態の導体部40を用いることで、第3素子30に対する抵抗調整を高精度に行うことができる。図5では第3素子30を用いて説明したが、他の第3素子29,31,32を導体部40により抵抗調整する場合も同様の効果が得られる。
図5に示すように導体部40の第3の辺40cの長さ寸法L3が、第2の間隔T3よりも大きく設定されることで、導体部40の位置が、第3の方向に対する直交方向に多少ずれたとしても、第2の間隔T3を挟んで対向する第3延出部30a,30a間を適切に導体部40により短絡でき、高精度な抵抗調整を行うことが可能になる。
このように本実施形態では、一種類の導体部40のパターンを用いて、第1素子、第2素子、及び第3素子の各延出部間を延出方向に対する直交方向に短絡できる。よって一種類の導体部40により、第1素子、第2素子及び第3素子の抵抗調整を小さいばらつきで高精度に行うことができ、図2(b)に示すU相ブリッジ回路、V相ブリッジ回路及びW相ブリッジ回路の中点電位等のセンサ特性を高精度に調整できる。
以上により本実施形態では、一種類の導体部40により、延出方向の異なる第1素子、第2素子及び第3素子に対して抵抗調整が可能であり、製造コストを低減できるとともに、製造プロセスを容易化でき、しかも高精度なセンサ特性を得ることが可能になる。
なお導体部40は、全てのミアンダ状素子21〜32に設けられていなくてもよい。導体部40が接続されたミアンダ状素子が1つであってもよい。いずれにしても、本実施形態では、一種類の導体部40を設けることで、第1素子、第2素子及び第3素子のどの素子に対しても適切に抵抗調整を行うことができる。
図2(a)に示すように3相エンコーダは、磁気センサS2と磁石(磁界発生部材)Mとを有して構成される。磁石Mはリング状であり、N極とS極とが交互に着磁されている。図2(a)に示すように磁石Mが中心O2を回転軸として回転すると、磁気センサS2に磁石Mからの外部磁界が与えられる。
各ミアンダ状素子21〜32は、外部磁界によりフリー磁性層5の磁化方向(図8参照)が変化して抵抗変化する。フリー磁性層5の磁化方向が固定磁性層3の固定磁化方向(感度軸方向P)と同方向となったら電気抵抗値は最小になり、フリー磁性層5の磁化方向が固定磁性層3の固定磁化方向(感度軸方向P)と反平行になったら電気抵抗値は最大になる。
図2(a)(b)に示すU相ブリッジ回路を構成する各第1素子21,22の感度軸方向PはX1方向である。よって、各第1素子21,22に対し、磁石Mからの外部磁界がX1方向に作用したら、各第1素子21,22の電気抵抗値は最小になり、磁石Mからの外部磁界がX2方向に作用したら、各第1素子21,22の電気抵抗値は最大になる。一方、U相ブリッジ回路を構成する各第1素子23,24の感度軸方向PはX2方向である。よって、各第1素子23,24に対し、磁石Mからの外部磁界がX2方向に作用したら、各第1素子23,24の電気抵抗値は最小になり、磁石Mからの外部磁界がX1方向に作用したら、各第1素子23,24の電気抵抗値は最大になる。
外部磁界の作用により、図2(b)に示すU相ブリッジ回路から第1の出力(中点電位;OUT1)を得ることができる。この第1の出力に基づいてU相の波形を整形して矩形波とした(図6の実線の波形)。
また、図2(a)(b)に示すV相ブリッジ回路を構成する各第2素子25,26の感度軸方向Pは、第1素子21,22の感度軸方向に対して反時計回りに120°傾いている。またV相ブリッジ回路を構成する各第2素子27,28の感度軸方向Pは、第2素子25,26の感度軸方向Pに対して反対方向である。
そして本実施形態では、外部磁界の作用により、図2(b)に示すV相ブリッジ回路から第2の出力(中点電位;OUT2)を得ることができる。この第2の出力に基づいてV相の波形を整形し矩形波とした(図6の点線の波形)。
また、図2(a)(b)に示すW相ブリッジ回路を構成する各第3素子29,30の感度軸方向Pは、第1素子21,22の感度軸方向Pに対して反時計回りに240°傾いている。またW相ブリッジ回路を構成する各第3素子31,32の感度軸方向Pは、第3素子29,30の感度軸方向Pに対して反対方向である。
そして本実施形態では、外部磁界の作用により、図2(b)に示すW相ブリッジ回路から第3の出力(中点電位;OUT3)を得ることができる。この第3の出力に基づいてW相の波形を整形して矩形波とした(図6に示す一点鎖線の波形)。
図6では、各波形のベースラインの位置を紙面上下方向にずらして、各波形を見やすくした。
図6に示すように、U相とV相とでは120°の位相ずれが生じており、V相とW相とでは120°の位相ずれ(U相とW相とでは240°の位相ずれ)が生じている。
そして、図6に示すU相波形、V相波形及びW相波形の取得により、磁石Mの回転角度、回転速度、回転方向等の回転情報を得ることができる。
本実施形態では、図3に示すように導体部40を用いて各ミアンダ状素子21〜32の電気抵抗値が同一となるように抵抗調整を行っている。
ところで導体部40による抵抗調整は良好なセンサ特性を得るうえで重要であるが、U相、V相及びW相の位相ずれやデューティ比[VH/(VL+VH)×100(%);図6参照]のばらつきをより小さくして、より安定したセンサ特性を得るには、ミアンダ状素子21〜32を次に示す構成とすることが好ましい。
図2(a),図3に示すO1は、素子形成面33の中心を示す。素子形成面33は、各ミアンダ状素子21〜32を形成するための表面を構成し、例えば、図8に示す基板1の表面を指す。素子形成面33の中心O1は、形成面内にて直交するX方向及びY方向の中央である。図2(a)に示す各ミアンダ状素子21〜32は、例えば図8に示すセルフピン止め型のGMR素子であり、全てのミアンダ状素子21〜32が同じ基板1(図8参照)上に形成されている。
素子形成面33の中心O1と、磁石Mの回転中心O2は、Y方向の直線上にて一致している。
図3に示すように、素子形成面33を中心O1を通るY方向の仮想線Bによって二分したとき、仮想線Bの図示左側に配置された各ミアンダ状素子と、仮想線Bの図示右側に配置された各ミアンダ状素子とは、線対称の配置とされる。
また図2(a)、図3に示すように、同じ感度軸方向Pを有するミアンダ状素子同士は、素子形成面33の中心O1を対称点とする点対称で配置される。点対称とは、中心Oを回転中心として180度回転させた形状に一致する状態を指す。
すなわち、図2(a)、図3に示す第1素子21と第1素子22、第1素子23と第1素子24、第2素子25と第2素子26、第2素子27と第2素子28、第3素子29と第3素子30、及び、第3素子31と第3素子32は、夫々、点対称配置となっている。
今、磁石Mが、図2(a)に示す配置である場合、磁石Mからの外部磁界は、図3に示す仮想線B上で略水平方向(X1−X2)に生じており、仮想線Bから左右方向に離れるにつれ徐々に水平方向からの角度誤差が大きくなっていく。X1−X2方向への外部磁界に抵抗値が最大、あるいは最小になる第1素子21〜24について考察すると、同じ感度軸方向Pを有する第1素子21と第1素子22、及び第1素子23と第1素子24とを夫々、点対称で配置することで、外部磁界の角度誤差成分をキャンセルすることができ、図2(b)に示すU相ブリッジ回路から得られる第1の出力(中点電位;OUT1)を安定したものにできる。第2素子25〜28及び第3素子29〜32についても同様に点対称配置にすることで、図2(b)に示すV相ブリッジ回路から得られる第2の出力(中点電位;OUT2)及びW相ブリッジ回路から得られる第3の出力(中点電位;OUT3)を安定したものにできる。
また本実施形態では、図3に示すように、各ミアンダ状素子21〜32を各延出部の延出方向(長手方向)が感度軸方向Pと直交するように傾けた配置としている。すなわち、全てのミアンダ状素子21〜32を、例えば図4に示すミアンダ状素子21と同じ形状とし、感度軸方向Pだけを図2(a)に示す方向に夫々、向けることも、セルフピン止め型のGMR素子を用いれば可能であるが、各ミアンダ状素子21〜32の延出部の方向が全て同じとなる構成に比べて、本実施形態のように、各ミアンダ状素子21〜32の延出部の延出方向を、U相、V相,W相に応じて120°ずつ傾ける構成とすることで、中点電位のばらつきを小さくでき、安定したセンサ特性を得ることができる。
以上により、図6に示すU相波形、V相波形及びW相波形の位相ずれを小さくでき、またデューティ比のばらつきを小さくでき、高精度な回転情報を得ることができる。
さらに本実施形態では図7に示す磁気センサS3を構成することで、より安定したセンサ特性を得ることが可能になる。
図7は、図3に示す各ミアンダ状素子21〜32の夫々に対して直交するミアンダ部分を接続している。
例えば図7のミアンダ状素子21について説明すると、延出部の延出方向(長手方向)がY方向とされた第1ミアンダ部分21bと、延出部の延出方向(長手方向)がX方向とされた第2ミアンダ部分21cとが一体化した構造となっている。他のミアンダ状素子22〜32についても、延出方向が直交するミアンダ部分を備えた構成となっている。図7に示すように各ミアンダ状素子21〜32を、直交する第1ミアンダ部分と第2ミアンダ部分とで構成することで、AMR効果をキャンセルでき、図6の構成に比べて、より安定したセンサ特性を得ることが可能になる。
図1、図3、図7に示す各実施形態では、ミアンダ状素子を構成する各延出部の幅寸法を同じ寸法で形成し、また延出部間の間隔を同じ寸法で形成した。これにより、導体部を正多角形で形成できる。ただし、本実施形態では、ミアンダ状素子を構成する各延出部の幅寸法が異なる寸法であったり、また延出部間の間隔が異なる寸法であってもよい。
また、図1では、延出方向が異なる第1素子と第2素子との組み合わせ、図3、図7では、延出方向が異なる第1素子、第2素子及び第3素子の組み合わせであったが、延出方向が異なるミアンダ状素子の種類を限定するものではない。また図1、図3、図7に示す各ミアンダ状素子の延出方向は、一例である。ただし、延出方向を120°ずつずらした図3、図7の磁気センサS2,S3であれば、3相エンコーダに適した構成にできる。
また本実施形態では、図9(a)に示すように、磁気センサS4を、磁石(磁界発生部材)Mの側面に所定の間隔を空けて配置してもよいし、あるいは磁気センサS5を、図9(b)に示すように磁石Mの下面あるいは上面に所定の間隔を空けて対向させる形態とすることができる。
また図1等に示すように、ミアンダ状素子全体を、磁気抵抗効果を発揮する素子によるミアンダ形状としてもよいし、図10(a)に示すように、ミアンダ状素子を構成する複数の延出部(磁気抵抗効果を発揮する素子部分)42間を非磁性の導電部43で電気的に接続してミアンダ状に形成することができる。あるいは、図10(b)に示すように、延出部(磁気抵抗効果を発揮する素子部分)44に所定の間隔を空けてフリー磁性層にバイアス磁界を供給するためのハードバイアス層45を配置することも可能である。ハードバイアス層45に代えて非磁性の電極層を配置することもできる。
M 磁石
O1 素子形成面の中心
P,P1、P2 感度軸方向
S1〜S5 磁気センサ
T1 第1の間隔
T2 第2の間隔
T3 第3の間隔
1 基板
3 固定磁性層
4 非磁性材料層
5 フリー磁性層
6 保護層
11、21〜24 第1素子(ミアンダ状素子)
11a、21a 第1延出部
12、25〜28 第2素子(ミアンダ状素子)
12、25a 第2延出部
14、40 導体部
14a、40a 第1の辺
14b、40b 第2の辺
15 絶縁層
29〜31 第3素子
30a 第3延出部
33 素子形成面
40c 第3の辺

Claims (10)

  1. 平面内の所定方向に延出し前記所定方向に対する直交方向に間隔を空けて配列された複数本の延出部が端部間で電気的に接続されてなるミアンダ状素子と、前記間隔を挟んで対向する前記延出部間を電気的に接続する抵抗調整用の導体部と、を有し、
    前記ミアンダ状素子は、第1素子と第2素子とを有し、
    前記第1素子を構成する前記延出部は、前記平面内の第1の方向に延出し前記第1の方向に対する直交方向に第1の間隔を空けて配列されており、
    前記第2素子を構成する前記延出部は、前記第1の方向とは異なる前記平面内の第2の方向に延出し前記第2の方向に対する直交方向に第2の間隔を空けて配列されており、
    前記第1素子及び前記第2素子の少なくとも一方が、磁性層と非磁性層とが積層されて成る磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗効果素子であり、
    前記導体部は、前記第1の方向に対する直交方向に平行な第1の辺及び、前記第2の方向に対する直交方向に平行な第2の辺を有する多角形状であり、前記第1の辺の長さ寸法は、前記第1の間隔よりも大きく、前記第2の辺の長さ寸法は、前記第2の間隔よりも大きいことを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記導体部は正多角形である請求項1記載の磁気センサ。
  3. 前記第1素子、前記第2素子及び第3素子を備え、前記第3素子を構成する前記延出部は、前記第1の方向及び前記第2の方向とは異なる前記平面内の第3の方向に延出し前記第3の方向に対する直交方向に第3の間隔を空けて配列されており、
    前記導体部は、前記第1の辺と、前記第2の辺と、前記第3の方向に対する直交方向に平行な第3の辺を有する多角形状であり、前記第1の辺の長さ寸法は、前記第1の間隔以上であり、前記第2の辺の長さ寸法は、前記第2の間隔以上であり、前記第3の辺の長さ寸法は、前記第3の間隔以上である請求項1又は2に磁気センサ。
  4. 前記導体部は六角形である請求項3記載の磁気センサ。
  5. 前記第1の延出部、前記第2の延出部及び前記第3の延出部の幅寸法は略同一であり、前記第1の間隔、前記第2の間隔及び前記第3の間隔は略同一であり、
    頂点を二つ置きにして引いた各対角線の長さ寸法は、(前記延出部の幅寸法×2+前記間隔の大きさ)以上の寸法で形成される請求項4記載の磁気センサ。
  6. 前記第1の方向を0°としたとき、前記第2の方向は前記第1の方向に対して120°、前記第3の方向は前記第1の方向に対して240°傾いており、
    前記第1の延出部、前記第2の延出部及び前記第3の延出部の幅寸法は略同一であり、前記第1の間隔、前記第2の間隔及び前記第3の間隔は略同一であり、
    前記導体部は、正六角形である請求項4又は5に記載の磁気センサ。
  7. 前記磁気抵抗効果素子は、前記延出部の延出方向に対して直交する方向に感度軸方向を備える請求項1ないし6のいずれか1項に記載の磁気センサ。
  8. 前記磁気抵抗効果素子は、セルフピン止め型のGMR素子である請求項7記載の磁気センサ。
  9. 前記磁気抵抗効果素子は、延出方向が前記感度軸方向と直交する前記延出部を備えたミアンダ部分と、延出方向が前記感度軸方向と平行な前記延出部を備えたミアンダ部分とを有するGMR素子である請求項7又は8に記載の磁気センサ。
  10. ブリッジ回路にて同じ感度軸方向を備える前記ミアンダ状素子同士が素子形成面の中心を対称点とする点対称で配置されている請求項1ないし9のいずれか1項に記載の磁気センサ。
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