JP2013234255A - 被覆熱膨張性マイクロカプセル - Google Patents

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Abstract

【課題】高い発泡倍率を維持しつつ、シルバーや白斑点が生じにくい発泡成形体を作製することが可能な被覆熱膨張性マイクロカプセル、及び、該被覆熱膨張性マイクロカプセルの製造方法を提供する。
【解決手段】重合体からなるシェルに、コア剤として揮発性膨張剤が内包された熱膨張性マイクロカプセルと、前記シェル表面に付着したシリカと、前記シェル及びシリカを被覆する被覆層とを有することを特徴とする被覆熱膨張性マイクロカプセル。
【選択図】なし

Description

本発明は、高い発泡倍率を維持しつつ、シルバーや白斑点が生じにくい発泡成形体を作製することが可能な被覆熱膨張性マイクロカプセル、及び、該被覆熱膨張性マイクロカプセルの製造方法に関する。
発泡成形体は、素材や形成された気泡の状態等を変化させることにより、遮熱性、断熱性、遮音性、吸音性、防振性、軽量化等の諸性能を発現させることができることから、様々な用途で用いられている。このような発泡成形体としては、例えば、化学発泡剤を発泡させることにより得られる発泡ポリウレタン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリ塩化ビニル等の発泡樹脂の表面に、ポリ塩化ビニルやオレフィン系熱可塑性エラストマー等からなる樹脂シートや、このような樹脂シートにファブリック等を表皮材として貼り合わせた複合成形体からなるクッション材等が用いられている。また、近年では、表皮材を貼り合わせたものではなく、化学発泡剤を含有する熱可塑性エラストマーと表皮用樹脂とをキャビティームーブ法によって射出成形することにより得られる表皮付き発泡体についても提案されている。
しかしながら、化学発泡剤を含有する成形用樹脂組成物は、成形時に化学発泡剤からの分解ガスが、樹脂中に拡散し、金型と成形体表面との間に抜けることで、成形体表面にガスの通り道が発生していた。その結果、シルバーといわれる筋状の傷が付き、外観が著しく悪化する問題があった。また、使用する樹脂の種類によっては充分な発泡倍率を得ることができず成形体として所望の硬度を得ることができない場合があった。
これに対して、特許文献1には、低沸点の脂肪族炭化水素等の揮発性膨張剤をモノマーと混合した油性混合液を、油溶性重合触媒とともに分散剤を含有する水系分散媒体中に攪拌しながら添加し懸濁重合を行うことにより、揮発性膨張剤を内包する熱膨張性マイクロカプセルを製造する方法が開示されている。
この方法によって得られた熱膨張性マイクロカプセルは、シルバーの発生が無いという点で非常に優れている。しかしながら、熱膨張性マイクロカプセルを用いた発泡成形体の表面を目視した場合に、白斑点が生じて外観が著しく損なわれるという問題が新たに生じていた。
国際公開WO99/43758号パンフレット
本発明は、高い発泡倍率を維持しつつ、シルバーや白斑点が生じにくい発泡成形体を作製することが可能な被覆熱膨張性マイクロカプセル、及び、該被覆熱膨張性マイクロカプセルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、重合体からなるシェルに、コア剤として揮発性膨張剤が内包された熱膨張性マイクロカプセルと、前記シェル表面に付着したシリカと、前記シェル及びシリカを被覆する被覆層とを有する被覆熱膨張性マイクロカプセルである。
以下、本発明を詳述する。
本発明者らは、従来の熱膨張性マイクロカプセルを使用した場合に、発泡成形体に白斑点ができる主な原因は、熱膨張性マイクロカプセルの表面に付着している無機粉体であることを突き止めた。そして、熱膨張性マイクロカプセルの表面を被覆層で被覆することにより、発泡成形体の白斑点を抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の被覆熱膨張性マイクロカプセルは、重合体からなるシェルに、コア剤として揮発性膨張剤が内包された熱膨張性マイクロカプセルと、シェル表面に存在するシリカと、被覆層とを有する。
上記熱膨張性マイクロカプセルは、重合体からなるシェルにコア剤として揮発性膨張剤を内包する構造を有する。このような構造を有することにより、例えば、本発明の熱膨張性マイクロカプセルをマトリックス樹脂に配合して成形することによって、成形時の加熱により上記コア剤がガス状になるとともに上記シェルが軟化して膨張し、発泡成形体等を製造することができる。
上記重合体を形成するためのモノマー組成物は、ニトリル系モノマーを含有することが好ましい。上記モノマー組成物が上記ニトリル系モノマーを含有することにより、得られる熱膨張性マイクロカプセルは高い耐熱性とガスバリア性とを有する。
上記ニトリル系モノマーは特に限定されず、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマルニトリル、又は、これらの混合物等が挙げられる。これらのなかでは、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルが特に好ましい。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記モノマー組成物中の上記ニトリル系モノマーの含有量は、好ましい下限が全モノマー成分100重量部に対して50重量部、好ましい上限が99重量部である。上記ニトリル系モノマーの含有量が50重量部未満であると、ガスバリア性が低下することにより、発泡倍率が低下することがあり、99重量部を超えると、カルボキシル基の含有量が不充分となり、加熱発泡時に熱硬化性樹脂と結合することによって得られる効果が不充分となることがある。
より好ましい下限は60重量部、より好ましい上限は95重量部である。
上記モノマー組成物は、上記ニトリル系モノマーに加えて、上記カルボキシル基を有するモノマーを含有することが好ましい。
上記カルボキシル基を有するモノマーを含有することにより、得られる熱膨張性マイクロカプセルは、加熱発泡させる際の熱によって、カルボキシル基と熱硬化性樹脂とが結合するため、耐熱性や耐久性を更に向上させることが可能となる。
上記カルボキシル基を有するモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸等の不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸等が挙げられる。また、これらの塩や無水物等を用いてもよい。これらのなかでは、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
上記モノマー組成物中の上記カルボキシル基を有するモノマーの含有量は、好ましい下限が全モノマー成分100重量部に対して1重量部、好ましい上限が50重量部である。上記カルボキシル基を有するモノマーの含有量が1重量部未満であると、加熱発泡時に熱硬化性樹脂と結合することによって得られる効果が不充分となることがあり、50重量部を超えると、シェルのガスバリア性を阻害し、発泡倍率が低下することがある。
より好ましい下限は5重量部、より好ましい上限は40重量部である。
上記モノマー組成物は、上記ニトリル系モノマー、カルボキシル基を有するモノマー以外に、上記ニトリル系モノマーと共重合することのできる他のモノマー(以下、単に他のモノマーともいう)を含有してもよい。
上記他のモノマーは特に限定されず、得られる熱膨張性マイクロカプセルに必要とされる特性に応じて適宜選択することができるが、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、分子量が200〜600のポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアリルホルマールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、上記他のモノマーとして、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ジシクロペンテニルアクリレート等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、イソボルニルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、スチレン等のビニルモノマー等も挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記モノマー組成物が上記他のモノマーを含有する場合、上記モノマー組成物中の上記他のモノマーの含有量は特に限定されないが、全モノマー成分100重量部に対する好ましい上限が40重量部である。上記他のモノマーの含有量が40重量部を超えると、上記ニトリル系モノマーの含有量が低下して、得られる熱膨張性マイクロカプセルは、耐熱性及びガスバリア性が低下し、高温において、破裂及び収縮を生じやすく、高発泡倍率で発泡できないことがある。
上記モノマー組成物には、金属カチオン塩を添加してもよい。
上記金属カチオンを添加することにより、例えば、上記カルボキシル基含有モノマーのカルボキシル基と、上記金属カチオンとがイオン架橋を形成し、得られる熱膨張性マイクロカプセルは、シェルの架橋効率が上がって耐熱性が向上し、高温においても、破裂及び収縮を生じにくく、高発泡倍率で発泡することができる。また、上記イオン架橋を形成することにより、得られる熱膨張性マイクロカプセルは、高温においてもシェルの弾性率が低下しにくい。そのため、このような熱膨張性マイクロカプセルは、マトリックス樹脂に配合された後、強い剪断力が加えられる混練成形、カレンダー成形、押出成形、射出成形等の成形方法により成形される場合でも、破裂及び収縮を生じにくく、高発泡倍率で発泡することができる。
上記金属カチオン塩を形成する金属カチオンは、例えば、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーのカルボキシル基とイオン架橋を形成することのできる金属カチオンであれば特に限定されず、例えば、Na、K、Li、Zn、Mg、Ca、Ba、Sr、Mn、Al、Ti、Ru、Fe、Ni、Cu、Cs、Sn、Cr、Pb等のイオンが挙げられる。これらのなかでは、2〜3価の金属カチオンであるCa、Zn、Alのイオンが好ましく、Znのイオンが特に好ましい。
また、上記金属カチオン塩は、上記金属カチオンの水酸化物であることが好ましい。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記金属カチオン塩を2種以上併用する場合、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のイオンからなる塩と、上記アルカリ金属又はアルカリ土類金属以外の金属カチオンからなる塩とを組み合わせて用いることが好ましい。上記アルカリ金属又はアルカリ土類金属のイオンは、カルボキシル基等の官能基を活性化することができ、該カルボキシル基等の官能基と、上記アルカリ金属又はアルカリ土類金属以外の金属カチオンとのイオン架橋形成を促進させることができる。
上記アルカリ金属又はアルカリ土類金属は特に限定されず、例えば、Na、K、Li、Ca、Ba、Sr等が挙げられる。これらのなかでは、塩基性の強いNa、K等が好ましい。
上記モノマー組成物中の上記金属カチオン塩の含有量は特に限定されないが、全モノマー成分100重量部に対する好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が10重量部である。上記金属カチオン塩の含有量が0.01重量部未満であると、得られる熱膨張性マイクロカプセルの耐熱性を向上させる効果が充分に得られないことがある。上記金属カチオン塩の含有量が10重量部を超えると、得られる熱膨張性マイクロカプセルは、高発泡倍率で発泡できないことがある。
上記モノマー組成物には、重合開始剤を添加することが好ましい。
上記重合開始剤は特に限定されず、例えば、過酸化ジアルキル、過酸化ジアシル、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、アゾ化合物等が挙げられる。
上記過酸化ジアルキルは特に限定されず、例えば、メチルエチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド等が挙げられる。
上記過酸化ジアシルは特に限定されず、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド等が挙げられる。
上記パーオキシエステルは特に限定されず、例えば、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシネオデカノエート、(α,α−ビス−ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン等が挙げられる。
上記パーオキシジカーボネートは特に限定されず、例えば、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピル−パーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルエチルパーオキシ)ジカーボネート、ジメトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチルパーオキシ)ジカーボネート等が挙げられる。
上記アゾ化合物は特に限定されず、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)等が挙げられる。
上記モノマー組成物には、更に、必要に応じて、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、シランカップリング剤、色剤等を添加してもよい。
上述のようなモノマー組成物を重合させて得られる重合体の重量平均分子量は特に限定されないが、好ましい下限は10万、好ましい上限は200万である。上記重量平均分子量が10万未満であると、得られる熱膨張性マイクロカプセルは、シェルの強度が低下し、高温において、破裂及び収縮を生じやすく、高発泡倍率で発泡できないことがある。上記重量平均分子量が200万を超えると、得られる熱膨張性マイクロカプセルは、シェルの強度が高くなりすぎ、発泡性能が低下することがある。
上記熱膨張性マイクロカプセルを構成するシェルは、熱硬化性樹脂を含有することが好ましい。
上記熱硬化性樹脂は、上記モノマー組成物の重合時ではなく、熱膨張性マイクロカプセルの加熱発泡時に硬化するため、発泡時の膨張が阻害されることなく、発泡倍率を高めることができる。
上記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂等が挙げられる。これらのなかでは、エポキシ樹脂、フェノール樹脂が好ましい。
上記エポキシ樹脂としては特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記フェノール樹脂としては、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、ベンジリックエーテル型フェノール樹脂等が挙げられる。これらのなかでは、ノボラック型フェノール樹脂が好ましい。
上記シェルにおける熱硬化性樹脂の含有量の好ましい下限は、シェルを構成する重合体全体に対して0.01重量%、好ましい上限は30重量%である。
上記熱硬化性樹脂の含有量が0.01重量%未満であると、加熱発泡時に熱硬化特性が現れないことがある。上記熱硬化性樹脂の含有量が30重量%を超えると、シェルのガスバリア性が低減し、発泡を阻害することがある。より好ましい下限は0.1重量%、より好ましい上限は15重量%である。なお、上記シェルを構成する重合体全体とは、熱硬化性樹脂を除いたシェルを構成する重合体全体のことをいう。
また、上記熱硬化性樹脂と上記カルボキシル基を有するモノマーとの比率は、1倍以上(カルボキシル基含有モノマー/熱硬化性樹脂≧1)とすることが好ましい。上記範囲とすることで、熱硬化性樹脂の未反応部分を低減し、硬化性を発揮することが可能となる。
上記熱膨張性マイクロカプセルは、コア剤として揮発性膨張剤を内包する。
本明細書中、揮発性膨張剤とは、上記シェルの軟化点以下の温度で、ガス状になる物質をいう。
上記揮発性膨張剤としては、例えば、エタン、エチレン、プロパン、プロペン、n−ブタン、イソブタン、ブテン、イソブテン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、n−へキサン、ヘプタン、石油エーテル等の低分子量炭化水素、CClF、CCl、CClF、CClF−CClF等のクロロフルオロカーボン、テトラメチルシラン、トリメチルエチルシラン、トリメチルイソプロピルシラン、トリメチル−n−プロピルシラン等のテトラアルキルシラン等が挙げられる。なかでも、イソブタン、n−ブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−へキサン、石油エーテル、及び、これらの混合物が好ましい。これらの揮発性膨張剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記熱膨張性マイクロカプセルでは、上述した揮発性膨張剤のなかでも、炭素数が10以下の低沸点炭化水素を用いることが好ましい。このような炭化水素を用いることにより、発泡倍率が高く、速やかに発泡を開始する熱膨張性マイクロカプセルとすることができる。
また、揮発性膨張剤として、加熱により熱分解してガス状になる熱分解型化合物を用いることとしてもよい。
上記熱膨張性マイクロカプセルにおいて、コア剤として用いる揮発性膨張剤の含有量の好ましい下限は10重量%、好ましい上限は25重量%である。
上記シェルの厚みはコア剤の含有量によって変化するが、コア剤の含有量を減らして、シェルが厚くなり過ぎると発泡性能が低下し、コア剤の含有量を多くすると、シェルの強度が低下する。上記コア剤の含有量を10〜25重量%とした場合、熱膨張性マイクロカプセルのへたり防止と発泡性能向上とを両立させることが可能となる。
本発明の被覆熱膨張性マイクロカプセルは、シェル表面にシリカを有する。
上記シリカとしては、コロイダルシリカに由来するものを使用できる。
また、上記シリカとしては、表面処理が行われているものを使用してもよい。
本発明の被覆熱膨張性マイクロカプセルは、上記シェル及びシリカを被覆する被覆層を有する。
従来の熱膨張性マイクロカプセルでは、製造工程で分散剤として使用される無機粉体が、熱膨張性マイクロカプセルルの表面に残存し、発泡成形時後の発泡成形体表面の白斑点の原因となっているが、本発明では、このような被覆層を有することで、被覆熱膨張性マイクロカプセル表面における無機粉体の存在量を低下させて、白斑点が生じることを防止することができる。
上記被覆層の材質としては、例えば、ラジカル重合性モノマー、シランカップリング剤、 水溶性樹脂、樹脂微粒子等を用いて得られる材料等が挙げられる。なお、上記ラジカル重合性モノマー、シランカップリング剤、水溶性樹脂、樹脂微粒子については、後述する。
上記被覆層の厚みの好ましい下限は10nm、好ましい上限は1000nmである。
上記範囲内とすることで、被覆熱膨張性マイクロカプセル表面における無機粉体の存在量を低下させて、白斑点が生じることを防止する効果が高く、かつ、熱膨張性を高いまま保つことが可能となる。より好ましい下限は50nm、より好ましい上限は500nmである。
上記被覆層は、単層であってもよく、2層以上を有するものであってもよい。また、表面に凹凸形状を有するものであってもよい。
本発明の被覆熱膨張性マイクロカプセルの最大発泡温度(Tmax)は特に限定されないが、好ましい下限が200℃である。上記最大発泡温度が200℃未満であると、熱膨張性マイクロカプセルは、耐熱性が低くなり、高温において、破裂及び収縮を生じやすく、高発泡倍率で発泡できないことがある。また、上記最大発泡温度が200℃未満であると、例えば、熱膨張性マイクロカプセルを用いてマスターバッチペレットを製造する場合に、ペレット製造時の剪断力により発泡が生じてしまい、未発泡のマスターバッチペレットを安定して製造できないことがある。上記熱膨張性マイクロカプセルの最大発泡温度は、より好ましい下限が210℃である。
なお、本明細書中、上記最大発泡温度は、熱膨張性マイクロカプセルを常温から加熱しながらその径を測定したときに、熱膨張性マイクロカプセルが最大変位量となったときの温度を意味する。
本発明の被覆熱膨張性マイクロカプセルは、発泡開始温度(Ts)の好ましい上限が200℃である。上記発泡開始温度が200℃を超えると特に射出成形の場合、発泡倍率が上がらないことがある。上記発泡開始温度の好ましい下限は130℃、より好ましい上限は180℃である。
本発明の被覆熱膨張性マイクロカプセルの体積平均粒子径は特に限定されないが、好ましい下限が10μm、好ましい上限が50μmである。上記体積平均粒子径が10μm未満であると、例えば、熱膨張性マイクロカプセルをマトリックス樹脂に配合して成形する場合に、得られる発泡成形体の気泡が小さすぎ、軽量化が不充分となることがある。上記体積平均粒子径が50μmを超えると、例えば、熱膨張性マイクロカプセルをマトリックス樹脂に配合して成形する場合に、得られる発泡成形体の気泡が大きくなりすぎ、強度等の面で問題となることがある。上記体積平均粒子径は、より好ましい下限が15μm、より好ましい上限が40μmである。
本発明の被覆熱膨張性マイクロカプセルを製造する方法は特に限定されず、シリカを含有する水性分散媒体を調製する工程と、該水性分散媒体中に、重合性モノマーと、揮発性膨張剤とを含有する油性混合液を分散させる工程と、上記重合性モノマーを重合させることで、熱膨張性マイクロカプセルを作製する工程と、上記熱膨張性マイクロカプセルの表面に被覆層を形成する工程を有する方法を用いることができる。
上記水性分散媒体を調製する工程では、例えば、重合反応容器に、水、シリカ、分散安定剤、及び、必要に応じて補助安定剤を加えることにより、分散安定剤を含有する水性分散媒体を調製する。また、上記水性分散媒体には、必要に応じて、亜硝酸アルカリ金属塩、塩化第一スズ、塩化第二スズ、重クロム酸カリウム等を添加してもよい。
上記分散安定剤は特に限定されず、例えば、リン酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化第二鉄、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、シュウ酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。
上記補助安定剤は特に限定されず、例えば、ジエタノールアミンと脂肪族ジカルボン酸との縮合生成物、尿素とホルムアルデヒドとの縮合生成物、水溶性窒素含有化合物、ポリエチレンオキサイド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ゼラチン、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ジオクチルスルホサクシネート、ソルビタンエステル、各種乳化剤等が挙げられる。
上記水溶性窒素含有化合物は特に限定されず、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート及びポリジメチルアミノエチルアクリレートに代表されるポリジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ポリジメチルアミノプロピルアクリルアミド及びポリジメチルアミノプロピルメタクリルアミドに代表されるポリジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ポリアクリルアミド、ポリカチオン性アクリルアミド、ポリアミンサルフォン、ポリアリルアミン等が挙げられる。これらのなかでは、ポリビニルピロリドンが好ましい。
上記分散安定剤と上記補助安定剤との組み合わせは特に限定されず、例えば、水酸化マグネシウム又はリン酸カルシウムと乳化剤との組み合わせ等が挙げられる。該縮合生成物としては、ジエタノールアミンと脂肪族ジカルボン酸との縮合生成物が好ましく、ジエタノールアミンとアジピン酸との縮合生成物、ジエタノールアミンとイタコン酸との縮合生成物が特に好ましい。
上記シリカは、コロイダルシリカとして添加することが好ましい。
上記コロイダルシリカの形状として、例えば、球状、鎖状等が挙げられる。これらのなかでは、コロイダルシリカが凝集体となる過程において、パッキングが容易であることから、球状が好ましい。
上記コロイダルシリカは、平均粒子径の好ましい下限が5nm、好ましい上限が50nmである。平均粒子径が5nm未満であると、コロイダルシリカの凝集体が大きくならず、懸濁後の油性物質からなる液滴の安定性が低下することがあり、50nmを超えると、コロイダルシリカの凝集体が大きく成長しすぎ、補助安定剤が取り囲んで保護することができなくなってしまい、懸濁後の油性物質からなる液滴の安定性が低下することがある。
上記コロイダルシリカの添加量は、重合性モノマー100重量部に対する好ましい下限が1重量部、好ましい上限が20重量部である。コロイダルシリカの添加量が1重量部未満であると、分散安定剤としての効果が不充分となって熱膨張性マイクロカプセルが得られないことがあり、20重量部を超えると、油性物質の液滴径が小さくなり、熱膨張性マイクロカプセルの粒子径が小さくなることがある。コロイダルシリカの添加量のより好ましい下限は2重量部、より好ましい上限は9重量部である。
上記水性分散媒体には、上記シリカ、分散安定剤及び上記補助安定剤に加えて、更に、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等の無機塩を添加してもよい。このような無機塩を添加することで、より均一な粒子形状を有する熱膨張性マイクロカプセルを得ることができる。
上記無機塩の添加量は特に限定されないが、全モノマー成分100重量部に対する好ましい上限は100重量部である。
上記水性分散媒体は、上記分散安定剤及び上記補助安定剤を脱イオン水に配合して調製され、上記脱イオン水のpHは、使用する分散安定剤及び補助安定剤の種類によって適宜決定することができる。例えば、上記分散安定剤としてコロイダルシリカ等のシリカを用いる場合には、必要に応じて塩酸等の酸を加えて系のpHを3〜4に調整し、後述する工程において酸性条件下で重合が行われる。また、上記分散安定剤として水酸化マグネシウム又はリン酸カルシウムを用いる場合には、系をアルカリ性に調整し、後述する工程においてアルカリ性条件下で重合が行われる。
本発明の被覆熱膨張性マイクロカプセルを製造する際には、次いで、上記水性分散媒体中に、上記モノマー組成物と熱硬化性樹脂と上記揮発性膨張剤とを含有する油性混合液を分散させる工程を行う。
この工程では、上記モノマー組成物と熱硬化性樹脂と上記揮発性膨張剤とを別々に上記水性分散媒体に添加して、該水性分散媒体中で上記油性混合液を調製してもよいが、通常は、予め両者を混合して油性混合液としてから、上記水性分散媒体に添加する。この際、上記油性混合液と上記水性分散媒体とを予め別々の容器で調製しておき、別の容器で攪拌しながら混合することにより上記油性混合液を上記水性分散媒体に分散させた後、重合反応容器に添加してもよい。
なお、上記モノマー組成物中のモノマーを重合するために重合開始剤が用いられるが、上記重合開始剤は、予め上記油性混合液に添加してもよく、上記水性分散媒体と上記油性混合液とを重合反応容器内で攪拌混合した後に添加してもよい。
上記水性分散媒体中に、上記モノマー組成物と上記揮発性膨張剤とを含有する油性混合液を分散させる工程では、上記水性分散媒体中に上記油性混合液を所定の粒子径で乳化分散させる。
上記乳化分散させる方法は特に限定されず、例えば、ホモミキサー(例えば、特殊機化工業社製)等により攪拌する方法、ラインミキサー、エレメント式静止型分散器等の静止型分散装置を通過させる方法等が挙げられる。なお、上記静止型分散装置には上記水性分散媒体と上記油性混合液とを別々に供給してもよく、予め混合、攪拌した分散液を供給してもよい。
本発明の被覆熱膨張性マイクロカプセルを製造する際には、次いで、上記モノマー組成物を共重合させる工程を行う。上記共重合する方法は特に限定されず、例えば、加熱することにより上記モノマー組成物を重合させる方法が挙げられる。
このようにして、ニトリル系モノマー及びカルボキシル基を有するモノマーを含有するモノマー組成物を重合させてなる重合体と、熱硬化性樹脂とを含有するシェルに、コア剤として揮発性膨張剤を内包する熱膨張性マイクロカプセルが得られる。得られた熱膨張性マイクロカプセルは、続いて、脱水する工程、乾燥する工程等を経てもよい。
本発明の被覆熱膨張性マイクロカプセルの製造方法では、次いで、上記熱膨張性マイクロカプセルの表面に被覆層を形成する工程を行う。
上記熱膨張性マイクロカプセルの表面に被覆層を形成する方法としては、例えば、
(A)熱膨張性マイクロカプセルとシランカップリング剤とを反応させてシランカップリング剤を表面に付着させることにより被覆層を形成する方法、
(B)熱膨張性マイクロカプセルとシランカップリング剤とを反応させてシランカップリング剤を表面に付着させた後、更に、上記シランカップリング剤と反応する被覆層用モノマーを重合させることにより被覆層を形成する方法、
(C)ラジカル重合性モノマー及び水溶性ラジカル重合開始剤の水溶液に、熱膨張性マイクロカプセルを分散させた後、重合させることにより被覆層を形成する方法、
(D)水溶性樹脂の水溶液に、熱膨張性マイクロカプセルを分散させた後、乾燥させることにより被覆層を形成する方法、
(E)樹脂微粒子を表面に付着させることにより、被覆層を形成する方法
等を用いることができる。
上記(A)〜(E)のなかでは、被覆層を厚くすることができ、成形体外観をより良好にできることから、(B)法、(E)法が好ましい。特に(B)法がより好ましい。
上記(A)法は、具体的には、熱膨張性マイクロカプセルを水中に分散させ、水酸化ナトリウム等でアルカリ性にした後、エタノール等に溶解したシランカップリング剤を添加して、加熱攪拌する方法等が代表的に挙げられる。
上記シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のラジカル重合性の二重結合を有するシランカップリング剤や、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン類、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン類等が挙げられるが、ラジカル重合性の二重結合を有するシランカップリング剤が好ましい。特に、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
上記(B)法は、具体的には、上記(A)法で得られた被覆熱膨張性マイクロカプセルと、被覆層用モノマーと、重合開始剤とを水中で混合し、加熱攪拌する方法等が代表的に挙げられる。この手法により、上記(A)法よりもさらに厚い被覆層を形成することができる。
上記被覆層用モノマーとしては、上記シランカップリング剤がラジカル重合性の二重結合を有している場合は、ラジカル重合性のモノマーである必要があり、重合開始剤もラジカル発生剤である必要がある。
このようなラジカル重合性のモノマーとしては、ラジカル重合性の二重結合を有しているモノマーであれば何でも構わない。具体的には例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、分子量が200〜600のポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアリルホルマールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、上記他のモノマーとして、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ジシクロペンテニルアクリレート等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、イソボルニルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、スチレン等のビニルモノマー等も挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記重合開始剤は特に限定されず、上述したものと同様のものを用いることができる。
上記(B)法では、更に、得られた被覆熱膨張性マイクロカプセルと、ラジカル重合性モノマーと、重合開始剤とを水中で混合し、加熱攪拌する方法を用いてもよい。この手法により、さらに厚い被覆層が形成される。上記ラジカル重合性モノマーとしては、上述したものと同様のものを使用することができる。
上記(C)法は、具体的には、熱膨張性マイクロカプセルをラジカル重合性モノマー及び水溶性ラジカル重合開始剤の水溶液に分散、重合させることで被覆層を形成する方法である。
上記(C)法では、上記ラジカル重合性モノマーが水溶性ラジカル重合開始剤の作用を受けて、水相で重合を開始し、重合進行と共に水に不溶化したポリマーが、エネルギー的に最も安定な、熱膨張性マイクロカプセルの表面に局在化、析出することによって、被覆層を形成される。
上記水溶性ラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムのような過硫酸塩や、2,2’−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)ジサルフェートジハイドレート、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス(N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン)ハイドレート、2,2’−アゾビス(2−(1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン、2,2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド等のアゾ化合物を用いることができる。
上記(D)法では、具体的には、熱膨張性マイクロカプセルを水溶性樹脂の水溶液に分散させた後に乾燥させて被覆層を形成する。
上記水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールのカルボン酸変性体、ポリビニルアルコールのスルホン酸変性体、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸のカルボン酸変性体、ポリ(メタ)アクリル酸のスルホン酸変性体、ポリ(メタ)アクリル酸のマレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート及びポリジメチルアミノエチルアクリレートに代表されるポリジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ポリジメチルアミノプロピルアクリルアミド及びポリジメチルアミノプロピルメタクリルアミドに代表されるポリジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ポリアクリルアミド、ポリカチオン性アクリルアミド、ポリアミンサルフォン、ポリアリルアミン等が挙げられる。
上記乾燥方法としては、噴霧乾燥、凍結乾燥、熱風乾燥、真空静置乾燥、真空振動乾燥等が挙げられるが、噴霧乾燥法が特に好ましい。
上記(E)法は、具体的には、水及び樹脂微粒子を含有する水中で、熱膨張性マイクロカプセルの表面に樹脂微粒子を付着させる方法である。
上記(E)法では、樹脂微粒子が、水中でエネルギー的に最も安定な熱膨張性マイクロカプセルの表面に局在化、積層することによって、被覆層が得られる。
上記樹脂微粒子としては、付着性の点からアクリル樹脂又はスチレン系樹脂からなるものが好ましい。
また、上記樹脂微粒子は、平均粒子径が0.1〜1.0μmであることが好ましい。
上記平均粒子径が0.1μm未満であると、被覆層が薄くなり、白斑点抑制効果が低下することがある。1.0μmを超えると、付着性が悪くなり、発泡成形において、熱可塑性樹脂等との混合時に樹脂微粒子が剥離し、白斑点抑制効果が低下することがある。
上記(E)法では、樹脂微粒子を表面に付着させた後、上記樹脂微粒子のガラス転移温度以上に加熱させて樹脂微粒子を融着させることが好ましい。これにより、熱膨張性マイクロカプセルの表面に樹脂微粒子をより強固に付着させることができる。
上記樹脂微粒子のガラス転移温度は、熱膨張性マイクロカプセルの発泡開始温度よりも低いことが好ましく、具体的には100℃以下であることが好ましい。
本発明の被覆熱膨張性マイクロカプセルの用途は特に限定されず、例えば、本発明の被覆熱膨張性マイクロカプセルをマトリックス樹脂に配合し、射出成形、押出成形等の成形方法を用いて成形することにより、遮熱性、断熱性、遮音性、吸音性、防振性、軽量化等を備えた発泡成形体を製造することができる。本発明の被覆熱膨張性マイクロカプセルは、表面が有機コーティングされているために、熱可塑性樹脂と混合し、発泡成形をする際に、表面に白斑点を発生させにくくする効果があるので、自動車の内装材や外装材など、外観を特に重視する発泡成形にも好適に適用される。
本発明の被覆熱膨張性マイクロカプセルに、熱可塑性樹脂等のマトリックス樹脂を加えたマスターバッチペレットは、射出成形等の成形方法を用いて成形し、成形時の加熱により、上記熱膨張性マイクロカプセルを発泡させることにより、発泡成形体を製造することができる。このようなマスターバッチもまた本発明の1つである。
上記熱可塑性樹脂としては、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレン等の一般的な熱可塑性樹脂;ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等のエンジニアリングプラスチックが挙げられる。また、エチレン系、塩化ビニル系、オレフィン系、ウレタン系、エステル系等の熱可塑性エラストマーを使用してもよく、これらの樹脂を併用して使用してもよい。
上記熱可塑性樹脂100重量部に熱膨張性マイクロカプセルの添加量は0.5〜20重量部、好ましくは1〜10重量部が適量である。また、炭酸水素ナトリウム(重曹)やADCA(アゾ系)等の化学発泡剤と併用することもできる。
上記マスターバッチペレットを製造する方法としては、特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂等のマトリックス樹脂、各種添加剤等の原材料を、同方向2軸押出機等を用いて予め混練する。次いで、所定温度まで加熱し、本発明の被覆熱膨張マイクロカプセル等の発泡剤を添加した後、更に混練することにより得られる混練物を、ペレタイザーにて所望の大きさに切断することによりペレット形状にしてマスターバッチペレットとする方法等が挙げられる。
また、熱可塑性樹脂等のマトリックス樹脂や熱膨張性マイクロカプセル等の原材料をバッチ式の混練機で混練した後、造粒機で造粒することによりペレット形状のマスターバッチペレットを製造してもよい。
上記混練機としては、熱膨張性マイクロカプセルを破壊することなく混練できるものであれば特に限定されず、例えば、加圧ニーダー、バンバリーミキサー等が挙げられる。
本発明によれば、高い発泡倍率を維持しつつ、高温においても、破裂や収縮を生じにくい熱膨張性マイクロカプセル、該熱膨張性マイクロカプセルを用いた発泡性熱可塑性樹脂マスターバッチ、発泡成形体及び該熱膨張性マイクロカプセルの製造方法を提供することができる。
実施例1の被覆熱膨張性マイクロカプセルを用いて得られた成形体表面を撮影した拡大写真である。 実施例2の被覆熱膨張性マイクロカプセルを用いて得られた成形体表面を撮影した拡大写真である。 実施例3の被覆熱膨張性マイクロカプセルを用いて得られた成形体表面を撮影した拡大写真である。 実施例4の被覆熱膨張性マイクロカプセルを用いて得られた成形体表面を撮影した拡大写真である。 実施例5の被覆熱膨張性マイクロカプセルを用いて得られた成形体表面を撮影した拡大写真である。 実施例6の被覆熱膨張性マイクロカプセルを用いて得られた成形体表面を撮影した拡大写真である。 実施例7の被覆熱膨張性マイクロカプセルを用いて得られた成形体表面を撮影した拡大写真である。 比較例1の熱膨張性マイクロカプセルを用いて得られた成形体表面を撮影した拡大写真である。
以下に実施例を掲げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(熱膨張性マイクロカプセルの作製)
重合反応容器に、水250重量部と、分散安定剤としてコロイダルシリカ(旭電化社製20重量%、平均粒子径10nm)25重量部及びポリビニルピロリドン(BASF社製)0.8重量部と、1N塩酸1.8重量部とを投入し、水性分散媒体を調製した。
次いで、アクリロニトリル30重量部、メタクリロニトリル50重量部、メタクリル酸20重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート1重量部、イソペンタン21重量部、イソオクタン9重量部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1重量部、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5重量部を加えた油性混合物を作成した。この油性混合物を先の水性分散媒体に添加し、懸濁させて、分散液を調製した。得られた分散液をホモジナイザーで攪拌混合し、窒素置換した加圧重合器内へ仕込み、加圧(0.5MPa)しながら60℃で6時間、80℃で5時間反応させることにより、反応生成物を得た。得られた反応生成物について、ろ過と水洗を繰り返した後、乾燥することにより、熱膨張性マイクロカプセルを得た。
(被覆熱膨張性マイクロカプセルの作製)
得られた熱膨張性マイクロカプセル100重量部に、0.1NのNaOHを5重量部加え、70%エタノール水溶液900重量部に3−メタクリロキシトリメトキシシラン(シランカップリング剤)1重量部を溶解させた液に投入した後、70℃24時間反応させて、シランカップリング剤が表面に付着した被覆熱膨張性マイクロカプセルを得た。
(実施例2)
実施例1で得られた被覆熱膨張性マイクロカプセル100重量部と、スチレン100重量部、スチレンスルホン酸ナトリウム0.5重量部、アゾビスイソブチロニトリル1.5重量部を70%エタノール水溶液1400重量部に分散させた分散液とを混合し、70℃12時間反応させることで被覆熱膨張性マイクロカプセルを得た。
(実施例3)
実施例2で得られた被覆熱膨張性マイクロカプセル100重量部と、ラウリル硫酸ナトリウム2.5重量部とを10%エタノール水溶液500重量部に分散させた分散液に、スチレン150重量部と過酸化ベンゾイル2.5重量部とを10%エタノール2000重量部に分散させた分散液を混合し、常温で24時間攪拌させた。その後、70℃で12時間反応させて、被覆熱膨張性マイクロカプセルを得た。
(実施例4)
実施例1で得られた熱膨張性マイクロカプセル100重量部を0.5重量%のポリビニルアルコール水溶液1000重量部に分散し、得られた分散液を噴霧乾燥機で入口温度90℃で乾燥させることで、被覆熱膨張性マイクロカプセルを得た。
(実施例5)
実施例1で得られた熱膨張性マイクロカプセル100重量部を1000重量部の水に分散させ、次にスチレン30重量部を投入した分散液を70℃まで昇温し、70℃に到達後、過硫酸アンモニウム0.3重量部を投入し、24時間反応させることで、被覆熱膨張性マイクロカプセルを得た。
(実施例6)
スチレン50重量部とアクリル酸nブチル50重量部と水1000重量部とスチレンスルホン酸ナトリウム0.5重量部を分散させ、液を70℃まで昇温し、70℃に到達後、過硫酸アンモニウム0.3重量部を投入し、反応させ、光散乱式粒度分布計(LA−920、堀場製作所社製)にて測定した体積平均粒子径が250nmのポリスチレン/アクリル酸nブチル共重合体微粒子が水に分散した分散液xを得た。
得られた微粒子分散液x100重量部と、実施例1で得られた熱膨張性マイクロカプセル100重量部とを水1000重量部に分散させた分散液を噴霧乾燥機で入口温度90℃で乾燥させることで、被覆熱膨張性マイクロカプセルを得た。
(実施例7)
実施例6で得られた微粒子分散液xを凍結乾燥機で乾燥させ、微粒子乾燥粉体yを得た。得られた微粒子乾燥粉体y10重量部と、実施例1で得られた熱膨張性マイクロカプセル100重量部を乾式ミキサーで混合した後、80℃のオーブンで1時間加熱することで、被覆熱膨張性マイクロカプセルを得た。
(比較例1)
実施例1で得られた熱膨張性マイクロカプセルをそのまま用いた。
(評価)
実施例、比較例で得られた被覆熱膨張性マイクロカプセル、熱膨張性マイクロカプセルについて、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
(1)発泡性
得られた被覆熱膨張性マイクロカプセル、熱膨張性マイクロカプセル240μg〜280μgを直径7mmのアルミパンに量りとり、TMA(ティーエーインスツルメント社製)を用いて、30℃から280℃まで毎分5℃で加熱したときの、上下方向の変位を計測した。変位が測定初期の変位をゼロとし、変位がゼロからプラスに転じた時の温度を発泡開始温度Ts(℃)、変位が最大になる時の温度を最大発泡温度Tmax(℃)、Tmaxにおける変位を最大発泡変位Dmax(μm)とした。
(2)表面状態の確認
得られた被覆熱膨張性マイクロカプセル、熱膨張性マイクロカプセルを熱硬化性エポキシ樹脂に分散し、加熱オーブン中で硬化させ、マイクロカプセルのエポキシ樹脂包埋体を得た。包埋体をウルトラミクロトームで切削し、マイクロカプセルの断面が析出した樹脂サンプルを得た。得られたサンプルについて、走査電子顕微鏡組み込み型エネルギー分散型X線分析装置(日本電子社製)を用いて、倍率10000倍のコア、シェル、被覆層からなるマイクロカプセル断面画像におけるケイ素、炭素の元素マップを取得し、ケイ素層の厚みと、ケイ素層の外側に存在する炭素層の厚みを、ノギスで測り、ケイ素層の表面の炭素層の厚みが10nm未満である場合は「被覆層が形成されていない」、即ちシリカが表面に存在しているとした。また、炭素層の厚みが10nm以上である場合、その厚みの「被覆層が形成されている」とした。
(3)成形体の外観評価
(発泡性熱可塑性樹脂マスターバッチの製造)
粉体状及びペレット状の低密度ポリエチレン100重量部と、滑剤としてステアリン酸10重量部とをバンバリーミキサーで混練し、約100℃になったところで、得られた熱膨張性マイクロカプセル100重量部を添加した。その後、更に30秒間混練して押し出すと同時にペレット化しマスターバッチペレットを得た。
(発泡成形体の製造)
得られたマスターバッチペレット4重量部と、TPE(三菱化学社製、ラバロンMJ4300C)100重量部と、顔料(カーボンブラック/PE)3重量部を混合し、得られた混合ペレットをアキュムレーターを備えたスクリュー式の射出成形機のホッパーに供給して溶融混練し、射出成形を行い、板状の発泡成形体を得た。なお、成形条件は、シリンダー温度:230℃、金型温度:50℃とした。
(外観の評価)
得られた成形体表面を、マイクロスコープ(キーエンス社製 VHX−2000)で倍率200倍で観察し、一視野(1600mm×1200mm)中に確認される白斑点の数を計測した。そして、以下の基準で評価した。
なお、実施例1〜7、比較例1の被覆熱膨張性マイクロカプセル、熱膨張性マイクロカプセルを用いて得られた成形体表面を撮影した拡大写真を図1〜図8に示す。
◎:白斑点が4個以下
○:白斑点が5個以上29個以下
△:白斑点が30個以上99個以下
×:白斑点が100個以上
本発明によれば、高い発泡倍率を維持しつつ、シルバーや白斑点が生じにくい発泡成形体を作製することが可能な被覆熱膨張性マイクロカプセル、及び、該被覆熱膨張性マイクロカプセルの製造方法を提供することができる。

Claims (9)

  1. 重合体からなるシェルに、コア剤として揮発性膨張剤が内包された熱膨張性マイクロカプセルと、前記シェル表面に付着したシリカと、前記シェル及びシリカを被覆する被覆層とを有することを特徴とする被覆熱膨張性マイクロカプセル。
  2. 請求項1記載の被覆熱膨張性マイクロカプセルを製造する方法であって、
    シリカを含有する水性分散媒体を調製する工程と、
    該水性分散媒体中に、重合性モノマーと、揮発性膨張剤とを含有する油性混合液を分散させる工程と、
    前記重合性モノマーを重合させることで、熱膨張性マイクロカプセルを作製する工程と、
    前記熱膨張性マイクロカプセルの表面に被覆層を形成する工程を有する
    ことを特徴とする被覆熱膨張性マイクロカプセルの製造方法。
  3. 熱膨張性マイクロカプセルの表面に被覆層を形成する工程において、
    前記熱膨張性マイクロカプセルとシランカップリング剤とを反応させてシランカップリング剤を表面に付着させることにより被覆層を形成する
    ことを特徴とする請求項2記載の被覆熱膨張性マイクロカプセルの製造方法。
  4. 熱膨張性マイクロカプセルの表面に被覆層を形成する工程において、
    前記熱膨張性マイクロカプセルとシランカップリング剤とを反応させてシランカップリング剤を表面に付着させた後、更に、前記シランカップリング剤と反応する被覆層用モノマーを重合させることにより被覆層を形成する
    ことを特徴とする請求項2記載の被覆熱膨張性マイクロカプセルの製造方法。
  5. 熱膨張性マイクロカプセルの表面に被覆層を形成する工程において、
    ラジカル重合性モノマー及び水溶性ラジカル重合開始剤の水溶液に、前記熱膨張性マイクロカプセルを分散させた後、重合させることにより被覆層を形成する
    ことを特徴とする請求項2記載の被覆熱膨張性マイクロカプセルの製造方法。
  6. 熱膨張性マイクロカプセルの表面に被覆層を形成する工程において、
    水溶性樹脂の水溶液に、前記熱膨張性マイクロカプセルを分散させた後、乾燥工程を行うことにより被覆層を形成する
    ことを特徴とする請求項2記載の被覆熱膨張性マイクロカプセルの製造方法。
  7. 乾燥工程において、噴霧乾燥法を用いることを特徴とする請求項6記載の被覆熱膨張性マイクロカプセルの製造方法。
  8. 熱膨張性マイクロカプセルの表面に被覆層を形成する工程において、
    樹脂微粒子を表面に付着させることにより、被覆層を形成する
    ことを特徴とする請求項2記載の被覆熱膨張性マイクロカプセルの製造方法。
  9. 樹脂微粒子を表面に付着させた後、前記樹脂微粒子のガラス転移温度以上に加熱させることにより、被覆層を形成する
    ことを特徴とする請求項8記載の被覆熱膨張性マイクロカプセルの製造方法。
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