JP2013233900A - 車両用シート及びその表皮材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的シンプルな構成により、表皮材の通気汚れを極力阻止することにある。
【解決手段】表皮材6Sが、シート構成部材の着座側に配置されて通気性を有する第一部位31と、第一部位31に積層されて発泡樹脂原料の侵入を阻止する第二部位32と、第二部位32に設けられてエアの通過可能な通過部位34とを有し、キャビティ内に表皮材6Sを配置しつつ、突出部位64を通過部位34に対面配置するとともに、通過部位34を被覆するだけの寸法を有するとともに通気性を備えた40を、通過部位34と突出部位64の間に介装した状態でクッション材を成形することにより、通気部材40が、通過部位34を被覆しつつ、クッション材と表皮材6Sに一体化される構成とした。
【選択図】図6

Description

本発明は、クッション材と、クッション材の流路部(送風装置のエアが通過可能な部位)と、クッション材を被覆する表皮材とを備えた車両用シート及びその表皮材の製造方法に関する。
この種の車両用シートとして、シートクッションと、シートバックを有する車両用シートが公知である(特許文献1を参照)。
シートクッションとシートバック(シート構成部材)は、各々、クッション材と、表皮材を有する。表皮材は、クッション材を被覆可能な面状部材である。
またクッション材は、シート外形をなす弾性部材(発泡樹脂製)であり、成形装置(第一型,第二型,キャビティ)にて成形できる。ここで第一型と第二型は互いに閉じ合せ可能な型部材である。またキャビティは、クッション材の形状に倣った空間部であり、第一型と第二型の間に形成される。
公知技術では、第一型と第二型の間に表皮材を配置したのち、キャビティ内で発泡樹脂材料を発泡させることにより、クッション材を成形しつつ表皮材に一体化する。
ここで上述の車両用シートでは、シート構成部材に送風装置を取付けて、乗員に向かって送風することができる。
このときクッション材に、流路部(クッション材を厚み方向に貫通する部位)を設けて、送風装置のエアを通過可能とする。流路部は、上述の成形装置を用いて、クッション材の成形と同時に形成できる。例えば第二型内面に突出部位(流路部の外形に倣った部位)を形成する。つぎに第一型と第二型を閉合せることで、突出部位を、第一型内面に向けて突出させつつ表皮材に押し当てる。この状態で発泡樹脂材料を発泡させることにより、突出部位によって流路部を形成しつつクッション材を成形できる。
ところで上述の構成では、シート性能向上の観点などから、表皮材を複数の素材で構成することが望ましい。
例えば表材(第一部位に相当)と、通気材と、裏材(第二部位に相当)を積層した表皮材(面状)を用いる。表材は、表皮材の着座側をなす面材であり、貫通孔を備えた皮革にて構成できる。また通気材は、通気性を備えた面材であり、表材と略同一寸法を有する。そして裏材は、低通気性又は非通気性の面材であり、複数の貫通孔が設けられてエアの通過が許容される。
つぎに表材と通気材と裏材を、この順で積層しつつ接着にて一体化する(表皮材を形成する)。
このとき裏材の貫通孔の位置を通気材側にマーキングしつつ通気材と裏材を接着する。つぎに通気材の全面に接着剤を塗布したのち、表材の貫通孔とマーキング位置(裏材の貫通孔)を位置合わせしつつ表材に接着する。
またクッション材の成形に際しては、上述の突出部位を裏材の貫通孔に押し当てて溶融樹脂の流入を阻止する。そして裏材により、表材側への発泡樹脂材料の含浸を阻止することで、表皮材本来の性質(柔軟性等)を極力維持しつつ、クッション材と表皮材を一体化できる。
そしてクッション材を表皮材で被覆することにより、送風装置のエアが、裏材の貫通孔から流入して、通気材(通気性を備えた面材)を通過しつつ表材の貫通孔から吹出される。このとき通気材により、エア内のごみやチリを捕獲することで、表材をクリーンに保つことができる(表皮材の通気汚れを防止できる)。
特開2008−142244号公報
ところで上述の構成では、表材と裏材の間に通気材を介装して、表皮材の通気汚れを防止する。しかし通気材は、表材と同寸法の面材であることから、送風不要の箇所(裏材の通気孔とは異なる箇所)にも配設されることがあった。このため上述の構成は、シートの製造コスト削減の観点から、すんなり採用できる構成ではなかった。
本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、比較的安価な構成により、表皮材の通気汚れを極力阻止することにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の車両用シートは、シートクッションやシートバックなどのシート構成部材と、シート構成部材に配設の送風装置を有する。
シート構成部材は、シート外形をなす発泡樹脂製のクッション材と、送風装置のエアが通過可能なクッション材の流路部と、クッション材を被覆可能な表皮材を有し、送風装置から吹出されるエアを、流路部を介して表皮材側に送風可能である。そしてクッション材を成形装置のキャビティ内で成形するとともに、流路部を、キャビティ内に配設される突出部位にて形成する。
本発明では、上述の表皮材が、シート構成部材の着座側に配置されて通気性を有する第一部位と、第一部位に積層されて発泡樹脂材料の侵入を阻止する第二部位と、第二部位に設けられてエアの通過可能な通過部位とを有する。このように第二部位により発泡樹脂材料の侵入を極力阻止することで、表皮材本来の性質(柔軟性等)を極力維持しつつ、クッション材と表皮材を一体化できる。
そしてこの種の構成では、比較的安価な構成により、表皮材の通気汚れを極力阻止できることが望ましい。
そこで本発明では、キャビティ内に表皮材を配置しつつ、突出部位を通過部位に対面配置する。そして通過部位を被覆するだけの寸法を有するとともに通気性を備えた通気部材を、通過部位と突出部位の間に介装した状態でクッション材を成形することにより、通気部材が、通過部位を被覆しつつ、クッション材と表皮材に一体化される構成とした。
本発明では、通過部位を被覆するだけの寸法を有する通気部材(比較的狭小な面積の部材)にて、送風装置のエア内のごみやチリを捕獲することができる。
第2発明の表皮材の製造方法は、第1発明の表皮材の製造方法であって、下記の第一工程と第二工程を有する。
第一工程:エアの通過可能な孔部を第一部位に設ける。
第二工程:通過部位と孔部を対面配置しつつ、通過部位を除く第二部位の表面に接着剤を塗布して第一部位に接着固定する。
本発明では、通過部位と孔部を対面配置しつつ(直接位置合わせしつつ)、第一部位と第二部位を接着固定できる。そして通過部位を除く第二部位(比較的狭小な範囲)の表面に接着剤を塗布するため、接着剤の使用量を低減できる。
本発明に係る第1発明によれば、比較的安価な構成により、表皮材の通気汚れを極力阻止することができる。また第2発明によれば、比較的シンプルな手順にて表皮材を安価に製造することができる。
車両用シートの斜視図である。 シートバック一部の断面図である。 (a)は、実施例に係る通気部材の斜視図であり、(b)は、変形例に係る通気部材の斜視図である。 型閉じ後の成形装置一部の断面図である。 型閉じ途中の成形装置一部の断面図である。 通気部材と表皮材の断面図である。 型閉じ後の通気部材と表皮材の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図7を参照して説明する。なお各図には、各部材前方に符号F、各部材後方に符号B、各部材上方に符号UP、各部材下方に符号DWを適宜付す。
図1の車両用シート2は、シートクッション4と、シートバック6と、ヘッドレスト8を有する。これらシート構成部材は、各々、シート骨格をなすフレーム部材(4F,6F,8F)と、シート外形をなすクッション材(4P,6P,8P)と、クッション材に被覆の表皮材(4S,6S,8S)を有する。
ここでフレーム部材(4F,6F)は、典型的に略矩形又は略長方形状の枠体であり、クッション材(4P,6P)を支持できる。
そしてシートバック6は、上述の構成(6F,6P,6S)と、送風装置10と、流路部20を有する(各部材の詳細は後述、図1及び図2を参照)。
本実施例では、シートバック6に送風装置10を取付けつつ、シートバック6内の流路部20に連通する。そして送風装置10から吹出されるエアを、流路部20を介して表皮材6S側に吹出すのであるが、この種の構成では、比較的安価な構成により、表皮材6Sの通気汚れを極力阻止できることが望ましい。
そこで本実施例では、後述の安価な構成(通気部材40)により、表皮材6Sの通気汚れを極力阻止することとした。以下、各構成について詳述する。
[送風装置]
本実施例の送風装置10は、中空の箱体(短尺な円筒状)であり、送風機構を内蔵する(図2を参照)。
送風機構として、例えば遠心式の機構(装置軸方向から吸気しつつ遠心方向に送風する機構)を使用できる。この種の送風機構として、多翼ファン(シロッコファン)、プレートファン、ターボファン、翼形ファン、リミットロードファンを例示できる。
[クッション材]
クッション材6Pは、シート外形をなす略長方形状の部材であり、後述の流路部20と蓋部材26を有する(図1及び図2を参照)。
ここでクッション材6Pの材質は特に限定しないが、ポリウレタンフォーム(密度:10kg/m3〜60kg/m3)を例示できる。
本実施例のクッション材6P(起立状態)は、端部(上端部や下端部など)がシート後方に向けて屈曲する。そしてクッション材6P中央に、端部よりも着座側に凹む箇所(収納部)を形成して、送風装置10を収納可能とする。そしてクッション材6P(収納部)の裏面側を、ボード部材(樹脂製)により被覆することができる。
(流路部・蓋部材)
流路部20は、送風装置10の送風を着座側に導く流路であり、溝部22と、複数の孔部位24を有する(図2を参照)。
溝部22は、例えば略H字状(正面視)の凹み部位であり、クッション材6P裏面(収納部内)に形成できる。また複数の孔部位24は、それぞれクッション材6Pを厚み方向に貫通する貫通孔であり、一端側が着座側に開口し、他端側が溝部22に開口する。
そして蓋部材26は、溝部22を被覆可能な略矩形状(正面視)の部材であり、一般的に非通気性又は低通気性の材質(発泡樹脂等)で構成できる。
[表皮材]
表皮材6Sは、クッション材6Pを被覆可能な袋状部材である(図2、図6及び図7を参照)。本実施例の表皮材6Sは、第一部位31と、第二部位32(通過部位34)を有する。
第一部位31は、表皮材6Sの着座側に配置されて通気性を有する部位である。また第二部位32は、表皮材6Sの裏面側に配置される部位であり、成形時におけるクッション材6Pの発泡樹脂材料の侵入を阻止できる。
(第一部位・第二部位)
第一部位31は、孔部Hを備えた皮革(天然皮革,合成皮革)や、通気性を備えた布帛(織物,編物,不織布)にて構成できる。
また第二部位32は、第一部位31に積層される部位であり、通過部位34を有する(図6及び図7を参照)。ここで第二部位32は、クッション材6Pの発泡樹脂材料(溶融樹脂)の侵入を極力阻止できる素材からなる。この種の素材として、低通気性のスラブウレタン(通気度:0cc/cm2・sec〜10cc/cm2・sec)や布帛や皮革や樹脂層(フィルム状)を例示できる。
そして通過部位34は、第二部位32を厚み方向に貫通する略円形状の貫通孔である(径寸法L1)。本実施例では、複数の通過部位34(略円形状)を、第二部位32に適宜の間隔で形成できる。
(表皮材の製造)
本実施例では、第一工程と第二工程(比較的シンプルな手順)にて、表皮材6Sを製造できる(図6及び図7を参照)。
第一工程では、エアの通過可能な孔部Hを第一部位31(皮革製)に設ける(図6及び図7では、便宜上、一つの孔部にのみ符号を付す)。
このときシート構成に応じて、単数又は複数の孔部Hを第一部位31に設けることができる。ここで孔部Hの形成方法は特に限定しないが、パンチ機構(物理的手段)やレーザ(光学的手段)を例示できる。
また第二工程では、通過部位34と孔部Hを対面配置しつつ、通過部位34を除く第二部位32の表面に接着剤を塗布して第一部位31に接着固定する。
ここで第一部位31に複数の孔部Hを設ける場合には、複数の孔部Hの少なくとも一部を通過部位34に対面配置できる。こうすることで送風装置10のエアを着座側に導くことができる。
そして本実施例では、通過部位34と孔部Hを対面配置しつつ(直接位置合わせしつつ)、第一部位31と第二部位32を接着固定できる(他部材の介装作業や、他部材にマーキングを施す作業が省略される)。このとき通過部位34を除く第二部位32(比較的狭小な範囲)の表面に接着剤を塗布するため、接着剤の使用量を低減できる。このため本実施例によれば、比較的シンプルな手順にて表皮材6Sを安価に製造できる。
なお接着剤の種類は特に限定しないが、セメントやセラミックなどの無機系接着剤、天然ゴムやデンプンなどの天然系接着剤、ニトロセルロースなどの半合成系接着剤、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などの樹脂系接着剤、プロロプレンゴムやニトリルゴムなどのゴム系樹脂系接着剤、エラストマなどの複合系接着剤を例示できる。
[通気部材]
通気部材40は、通過部位34を被覆するだけの寸法を有する面状部材(シート状やマット状等)であり、通気性を備える材質にて形成できる(図3(a)、図6及び図7を参照)。
通気部材40(材質)として、高通気性のスラブウレタン(通気度:200cc/cm2・sec〜400cc/cm2・sec)、天然繊維(綿材等)や合成繊維を積層してなる繊維積層体、布帛や皮革の積層体を例示できる。
そして通気部材40は、25%ILD(硬度)が50N以下の剛性(典型的に表皮材6Sよりも劣る剛性)を備えることが望ましい。25%ILD(硬度)は、JIS K6400に準拠して測定できる。
本実施例の通気部材40は、略円筒形状の面状部材(径寸法L2、L2>L1)であり、対面部位42を有する(図6を参照)。
ここで通気部材40の寸法(径寸法L2)を、通過部位34を被覆可能な範囲(比較的狭小な範囲)に設定することで、複数又は単数の通気部材40が表皮材6Sに部分的に配置されることとなる。
なお通気部材40の具体的な寸法(径寸法L2)は特に限定しないが、通過部位34に嵌り込まない寸法(実質的に同一寸法)であればよく、典型的に通過部位34よりも1mm〜50mm程度大きいことが好ましい。
そして対面部位42は、通過部位34に対面可能な部位であり、通気部材40の他部位よりも剛性が低めに設定される。本実施例の対面部位42はすり鉢状の部位(肉薄な円形部位)であり、通気部材40の他部位よりも剛性が低めである。本実施例では、対面部位42の径寸法L3を通過部位34よりも大きめに設定する(通過部位34をより確実に被覆可能とする)ことで、クッション材6Pの発泡樹脂材料の漏れ出しを好適に阻止することができる。
[変形例]
ここで通気部材は、上述の構成の他、各種の構成をとることができる(図3(b)を参照)。
例えば変形例の通気部材40Aでは、複数のすり鉢状の部位42a(上方視で略半楕円状)が形成されており、全体として一つの対面部位を形成する。すり鉢状の部位42aは、通気部材40Aの中心周りに例えば略90°間隔で配置できる。
このように対面部位が、複数のすり鉢状(肉薄)の部位42aで構成されることにより、通気部材40Aの他部位よりも剛性を低めに設定できる。
[成形装置]
本実施例のクッション材6Pは、成形装置50(第一型51,第二型52,キャビティ54)を用いて成形できる(図4及び図5を参照)。
第一型51と第二型52(詳細後述)は、互いに閉じ合せ可能な型部材である。またキャビティ54は、クッション材6Pの外形に倣った空間部であり、第一型51と第二型52(型閉じ状態)の間に形成される。
(第一型)
第一型51は、補完型51aと第一軸部51bと凹部位51cを備えており、補完型51aにて補完されることで全体として略矩形の部材となる(図4を参照)。
第一型51(補完型51aで補完した状態)の凹部位51cは、第一型51中央の窪み部分であり、クッション材6Pの表面形状に倣った形状を有する。
また補完型51aは、断面視で略長方形状の部材(第一型の側部形状に倣った部材)である。本実施例では、第一型51の側方下部に第一軸部51b(棒状)を配設するとともに、第一軸部51bを介して第一型51側部に補完型51aを回転可能に取付ける。
そして補完型51aが、第一型51を補完する補完状態と、第一軸部51bを回転中心として第一型51から離間する展開状態との間で変位可能である。展開状態の補完型51aは、軸部材周りに回転したのち(第一型51から離間したのち)、略水平方向に展開した状態となる。
(第二型)
第二型52は、第一型51に閉じ合せ可能な部材であり、第一可動型52aと、第二可動型52bと、第二軸部52c(棒状)を備える(図4を参照)。
第一可動型52aは、略矩形の部材であり、上下方向に昇降(第二型52に近接又は離間)可能である。そして第一可動型52aの裏面が、クッション材6Pの裏面形状(中央部分の一部)に倣った形状を有する。
また第二可動型52b(詳細後述)は、クランク状(断面視)の部材であり、同可動型裏面が、クッション材6Pの裏面形状(専ら側方部分)に倣った形状を有する。
本実施例では、第一型51の側方上部に第二軸部52cを配設するとともに、第二可動型52bを、第二軸部52c周りに回転可能に取付ける。そして第二可動型52bが、第二軸部52c周りに回転することで、第一型51内(凹部位51c)に配置する収納状態と、第一型51内から抜き出された状態との間で変位可能である。
ここで本実施例の第二可動型52bは、クランク状(凹部位内に延設したのち第一型に向かって延びる形状)であり、第一平板部61と、第二平板部62と、第三平板部63と、突出部位64を有する(図4及び図5を参照)。
第一平板部61は、第二軸部52cから直線状に延びる平板部位であり、第二軸部52cを回転中心として、第一型51(上面)に対して起倒可能である。
また第二平板部62は、第一平板部61の端部から直角に屈曲する部位であり、一面側(補完型51aを臨む側)が、クッション材6Pの裏面形状(側方部分)に倣った形状を有する。第二平板部62は、第二可動型52bを収納状態とすることで、凹部位51cに向かって垂直に延設される。
また第三平板部63は、第二平板部62の端部から直角に屈曲する部位であり、クッション材6Pの裏面形状(中央部分の他部)に倣った形状を有する。第三平板部63は、第二可動型52bを収納状態とすることで、凹部位51cの中央に向かって延設しつつ第一可動型52aに当設する。そして第三平板部63の裏面と第一可動型52aの裏面が面一状となることで、クッション材6Pの裏面形状に倣った形状とされる。
そして複数の突出部位64は、それぞれ流路部20に倣った円筒状の部位である。複数の突出部位64は、第二可動型52bを収納状態とすることで、第三平板部63から第一型51に向かって突設配置する(表皮材6Sに当接可能に配置する)。
[クッション材の成形作業]
図4〜図7を参照して、成形装置50にて、クッション材6Pを成形しつつ表皮材6Sに一体化する。
本実施例では、表皮材6Sを、キャビティ54内に配置しつつ、第一型51の裏面に張り付ける(図5を参照)。このとき第一部位31を第一型51に当接させつつ、第二部位32(通過部位34)をキャビティ54側に露出させる。
つぎに第二可動型52bを、第二軸部52c周りに回転させて第一型51に閉じ合せたのち、第二可動型52bを降下させて第一型51に閉じ合せする(図4を参照)。
このとき第一平板部61を第一型51側に倒しつつ、第二平板部62を、凹部位51c内に配置する。そして第三平板部63を第一型51(裏面)に対面させつつ、第一可動型52aに当接することにより、第一型51と第二型52の間にキャビティ54を形成することができる。
(通気部材の介装作業)
図4〜図7を参照して、第二可動型52bを型閉じして、突出部位64を通過部位34に当接させることにより、通過部位34からの発泡樹脂材料の漏出しを防止する。
そしてこのとき突出部位64が表皮材6Sを過度に押圧するなどして、表皮材6S一部が第一型51(着座側)に向けて凹み変形することが懸念される。
そこで本実施例では、通気部材40(典型的に表皮材6Sよりも剛性に劣る部材)を、通過部位34上に配置しつつ、通過部位34と突出部位64の間に介装する(図4及び図5を参照)。そして対面部位42(より低剛性な部位)を通過部位34に対面配置(被覆)する。
こうすることで通気部材40(低剛性な部材)により、突出部位64の押圧力を吸収するなどして、表皮材6Sの凹み変形を抑えることができる。このとき対面部位42(より低剛性な部位)を通過部位34に対面配置したことで、表皮材6Sの凹み変形をより確実に抑えることができる。そして対面部位42の径寸法L3を通過部位34よりも大きめに設定することで、発泡樹脂材料の漏れ出しを好適に阻止できる。
つぎに発泡樹脂材料を第二型52からキャビティ54内に射出したのち、発泡樹脂材料を発泡させる。そして発泡樹脂材料が硬化することにより、クッション材6Pを成形しつつ、クッション材6Pの表面に表皮材6Sを一体的に取付ける。
このとき第二部位32にて、第一部位31側への発泡樹脂材料の侵入を極力阻止することで、表皮材6S本来の性質を極力維持しつつ、クッション材6Pと表皮材6Sを好適に一体化できる。
またクッション材6Pの成形と同時に、第二型52(突出部位64)にて、クッション材6Pに流路部20を形成できる。
そして本実施例では、クッション材6Pと表皮材6Sの間に通気部材40が介装された状態で、クッション材6Pと表皮材6Sが一体化される(図2を参照)。
これにより通気部材40が、通過部位34を被覆しつつ、クッション材6Pと表皮材6Sに一体化されることとなる。本実施例では、表皮材6Sと通気部材40を接着固定する必要がないため、製造工程を簡略化できるとともに、接着剤の使用量を更に低減できる(より安価なシート構成とすることができる)。
[送風装置の配設作業]
図3を参照して、送風装置10をクッション材6P内(収納部)に配置しつつ、フレーム部材6Fに固定する。
そして送風装置10を、ダクト部材54を介して流路部20に接続することにより、送風装置10を流路部20に連通できる。このように流路部20を送風装置10に連通することで、送風装置10から吹出されるエアを、流路部20を介して乗員に送風することができる。
本実施例では、送風装置10から吹出されるエアが、流路部20から通気部材40を通過して、表皮材6S(通過部位34)に導かれる。このとき流路部20から、エアとともにごみやチリが表皮材6S(第一部位31側)に流れることが懸念される。
そこで本実施例では、通過部位34を被覆する通気部材40にて、送風装置10のエア内のごみやチリを捕獲することにより、表皮材6Sの通気汚れを極力阻止できる。
以上説明したとおり本実施例では、通気部材40(比較的狭小な面積の部材)にて、表皮材6Sの通気汚れを極力阻止できる。このため第一部位31と第二部位32に他部材(通気材等)を介装不要とすることで、シートの部品点数を削減できる。
また本実施例では、表皮材6Sの製造に際して、第一部位31と第二部位32を直接的に接着できる(マーキングを施す作業を省略できる)。また通過部位34を除く第二部位32(比較的狭小な範囲)の表面に接着剤を塗布するため、接着剤の使用量を低減することができる。
このため本実施例によれば、比較的安価な構成により、表皮材6Sの通気汚れを極力阻止することができる。
本実施形態の車両用シートは、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。
(1)本実施形態では、円筒状の通気部材40を例示したが、通気部材の構成を限定する趣旨ではない。通気部材は、正面視で円形状のほか、楕円形状や多角形状等の各種形状をとることができ、また円筒状のほか、各柱状や球状等の各種外形形状をとることができる。
(2)また本実施形態では、通気部材40に対面部位42を設ける例を説明したが、対面部位を省略することもできる。
(3)また本実施形態では、通過部位34(形状,形成数,形成箇所等)の構成を例示したが、通過部位34の構成を限定する趣旨ではない。
(4)また本実施形態では、シートバック6を一例に説明したが、本実施例の形態は、シートクッション4などの各種シート構成に適用できる。
2 車両用シート
4 シートクッション
6 シートバック
8 ヘッドレスト
6P クッション材
6F フレーム部材
6S 表皮材
10 送風装置
20 流路部
31 第一部位
32 第二部位
34 通過部位
40 通気部材
42 対面部位
50 成形装置

Claims (2)

  1. シートクッションやシートバックなどのシート構成部材と、前記シート構成部材に配設の送風装置とを有し、
    前記シート構成部材が、シート外形をなす発泡樹脂製のクッション材と、前記送風装置のエアが通過可能な前記クッション材の流路部と、前記クッション材を被覆可能な表皮材を有し、前記送風装置から吹出されるエアを、前記流路部を介して前記表皮材側に送風可能であり、
    前記クッション材を成形装置のキャビティ内で成形するとともに、前記流路部を、前記キャビティ内に配設される突出部位にて形成する構成の車両用シートにおいて、
    前記表皮材が、前記シート構成部材の着座側に配置されて通気性を有する第一部位と、前記第一部位に積層されて発泡樹脂材料の侵入を阻止する第二部位と、前記第二部位に設けられてエアの通過可能な通過部位とを有し、
    前記キャビティ内に前記表皮材を配置しつつ、前記突出部位を前記通過部位に対面配置するとともに、前記通過部位を被覆するだけの寸法を有するとともに通気性を備えた通気部材を、前記通過部位と前記突出部位の間に介装した状態で前記クッション材を成形することにより、前記通気部材が、前記通過部位を被覆しつつ、前記クッション材と前記表皮材に一体化される構成とした車両用シート。
  2. エアの通過可能な孔部を前記第一部位に設ける第一工程と、
    前記通過部位と前記孔部を対面配置しつつ、前記通過部位を除く前記第二部位の表面に接着剤を塗布して前記第一部位に接着固定する第二工程とを有する請求項1に記載の表皮材の製造方法。
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