JP2013231208A - バブル発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体中に、微小気泡を安定に発生させることが可能なバブル発生装置を提供する。
【解決手段】液体20中に少なくとも一部が浸漬される極性の異なる複数の電極を有し、液体20を電気分解し、気体化する手段と、電極の少なくとも1つに振動を印加する手段と、を備え、複数の電極の少なくとも1つの表面に、ナノ構造体が設けられ、複数の電極で発生した微小気泡を、振動を印加する手段により複数の電極の少なくとも1つに印加される振動によって液体20中または液体20外に取り出すバブル発生装置10。
【選択図】図1

Description

本発明は、バブル発生装置に関する。
通常、水中に含まれる気泡は、水面に向かって上昇して破裂していまい、水中に存在することができない。ところが、水中に含まれる、直径が50μm以下の気泡(マイクロバブル)は、水面に向かって上昇しながら収縮し、消滅するか、あるいは、直径が100nm以下の微少気泡(ナノバブル)となって、水中に安定に分散し、存在することができる。
このようなナノバブルは、細胞を刺激し、生物の血流や成長を促進する効果、水中の溶存酸素濃度を高め、その高濃度に酸素を含む水を摂取した生物の酸欠を防止する効果、微生物の働きを活性化する効果などを有することが知られている。
また、ナノバブルは、負の電位を有しているので、汚れなどを付着、除去する効果を有するものと期待されている。
さらに、ナノバブルは、分散性、拡散性、凝集性に優れていることが知られている。
このような特性から、ナノバブルは、水、環境、健康などに多大の効果を発揮するものと期待されている。
ナノバブルの発生装置としては、例えば、矩形管の底面全面に設けられた電気分解用の陽極と、矩形管に連通する水素排出用配管内に設けられた陰極と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。なお、特許文献1には、電極の詳細な構成が開示されていない。
しかしながら、正確にナノバブルを発生させるためには、電極の表面形状を制御する必要がある。しかも、微細なナノ形状が、ナノバブル発生のきっかけとなることが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
特許第4016099号公報
"Observation of Nanobubble on Carbon Nanotubes",Applied Physics Express 3,065103,2010
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、液体中に、微小気泡を安定に発生させることが可能なバブル発生装置を提供することを目的とする。
本発明のバブル発生装置は、液体中に少なくとも一部が浸漬される極性の異なる複数の電極を有し、前記液体を電気分解し、気体化する手段と、前記電極の少なくとも1つに振動を印加する手段と、を備えたバブル発生装置であって、前記複数の電極の少なくとも1つの表面に、ナノ構造体が設けられ、前記複数の電極で発生した微小気泡を、前記振動を印加する手段により前記複数の電極の少なくとも1つに印加される振動によって前記液体中または前記液体外に取り出すことを特徴とする。
本発明のバブル発生装置において、前記振動を印加する手段は、超音波を印加する手段であってもよい。
本発明のバブル発生装置は、液体中に少なくとも一部が浸漬される極性の異なる複数の電極を有し、前記液体を電気分解し、気体化する手段と、前記液体を攪拌する手段と、を備えたバブル発生装置であって、前記複数の電極の少なくとも1つの表面に、ナノ構造体が設けられ、前記複数の電極で発生した微小気泡を、前記液体を攪拌する手段によって前記液体中または前記液体外に取り出すことを特徴とする。
本発明のバブル発生装置において、前記複数の電極のうちナノ構造体が設けられた電極を取り囲むように、前記複数の電極のうちナノ構造体が設けられていない電極が配設されていてもよい。
本発明のバブル発生装置において、前記複数の電極のうちナノ構造体が設けられていない電極を取り囲むように、前記複数の電極のうちナノ構造体が設けられた電極が配設されていてもよい。
本発明のバブル発生装置において、前記複数の電極のうち少なくとも1つは、絶縁性基材上に設けられていてもよい。
本発明のバブル発生装置において、前記導電膜の表面に前記ナノ構造体が設けられていてもよい。
本発明のバブル発生装置において、前記複数の電極のうちナノ構造体が設けられた電極は、正の電位を有していてもよい。
本発明のバブル発生装置において、前記ナノ構造体は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を陽極酸化することにより形成された多孔質膜から構成されていてもよい。
本発明のバブル発生装置において、前記ナノ構造体は、ナノチューブおよびナノ粒子からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
本発明のバブル発生装置において、前記複数の電極のうちナノ構造体が設けられた電極は、インジウム錫酸化物膜(ITO)またはインジウム亜鉛酸化物膜(IZO)から構成されていてもよい。
本発明のバブル発生装置において、前記液体の電気分解によって発生した気体のうち少なくとも1種を排気する手段を備えていてもよい。
本発明のバブル発生装置によれば、液体の電気分解によって、陽極または陰極において、直径が1000nm以下の微小気泡を安定に発生させることができる。また、超音波を印加する手段や液体を攪拌する手段によって、陽極または陰極で発生した微小気泡を、液体中に取り出すことができる。
バブル発生装置の第一実施形態を示す概略斜視図である。 陽極酸化アルミナ膜のSEM像である。 陽極酸化アルミナ膜の模式図である。 カーボンナノチューブからなるナノ構造体のSEM像である。 窒化アルミニウムのナノ粒子からなるナノ構造体のSEM像である。 花弁状アルミナのナノ粒子からなるナノ構造体のSEM像である。 酸化銅のナノ粒子からなるナノ構造体のSEM像である。 算術平均粗さ(Ra)が1.0nmのインジウム錫酸化物膜のAFM(原子間力顕微鏡)像である。 バブル発生装置の第二実施形態を示す概略斜視図である。 バブル発生装置の第三実施形態を示す概略斜視図である。 バブル発生装置の第四実施形態を示す概略斜視図である。 バブル発生装置の第五実施形態を示す概略斜視図である。 バブル発生装置の第六実施形態を示す概略斜視図である。 バブル発生装置の第七実施形態を示す概略斜視図である。 バブル発生装置の第八実施形態を示す概略斜視図である。 バブル発生装置の第九実施形態を示す概略斜視図である。 実施例1のバブル発生装置によって発生した気泡の粒径の測定結果を示すグラフである。 比較例1のバブル発生装置によって発生した気泡の粒径の測定結果を示すグラフである。 実施例2のバブル発生装置によって発生した気泡の粒径の測定結果を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明に係るバブル発生装置の実施形態について説明する。
なお、以下に示す実施形態は、発明の趣旨をよりよく理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴を分かりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
(1)第一実施形態
図1は、バブル発生装置の第一実施形態を示す概略斜視図である。
本実施形態のバブル発生装置10は、所定の間隔を隔てて配置された一対の陽極11および陰極12と、陽極11に超音波を印加する超音波振動子13と、陽極11と陰極12の間に電流を通電するための電源14とから概略構成されている。
バブル発生装置10では、陽極11と陰極12が、その少なくとも一部が液体20中に浸漬されて用いられる。
陽極11は、電極基材と、その表面に設けられたナノ構造体とを備えたものである。ナノ構造体とは、ナノオーダーレベルの大きさの構造体である。なお、ここで言う「電極基材の表面」とは、液体20に接する電極面のことである。本実施形態では、ナノ構造体は、溶液中の電極基材以外の面にも設けられていてもよい。
電極基材としては、アルミニウム、アルミニウム合金、白金、金など金属からなる基材や、炭素電極、また、ガラス、セラミックス、プラスチックなどからなる絶縁性基材上に、前記の金属からなる基材が積層されたものなどが用いられる。
ナノ構造体としては、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる電極基材を、シュウ酸水溶液や希硫酸中で陽極酸化することにより形成された多孔質膜からなるものが挙げられる。この多孔質膜は、具体的には、図2および図3に示すように、アルミニウム基板31を、シュウ酸水溶液や希硫酸中で陽極酸化することにより、アルミニウム基板31の表面に形成された陽極酸化アルミナ膜(アルマイト皮膜)40である。この陽極酸化アルミナ膜40は、バリアー層41と微細孔42を有する六角柱状のセル43の集合体である。それぞれのセル43の中心に微細孔42が存在し、微細孔42は、アルミニウム基板31と陽極酸化アルミナ膜40との界面に生成したバリアー層41まで通じている。
微細孔42の開口部の直径は、1000nm以下であることが好ましく、より好ましくは1〜300nmである。微細孔42の開口部の直径が1000nmを超えると、液体20の電気分解によって発生した気体の直径を1000nm以下とすることができなくなることがある。
また、ナノ構造体としては、例えば、ナノチューブおよびナノ粒子からなる群より選択される少なくとも1種を含むものが挙げられる。すなわち、この例のナノ構造体は、ナノチューブおよびナノ粒子からなる群より選択される少なくとも1種からなる集合体が電極基材の表面の一部にナノレベル(1000nm以下)の凹凸構造を形成したものである。
また、ナノ構造体が多数のナノ粒子からなる集合体である場合、電極基材の表面に、多数のナノ粒子が堆積され、ナノ粒子同士の間に微小な間隙が形成される。
ナノチューブとしては、例えば、カーボンナノチューブ、窒化ホウ素系ナノチューブ、シリコンナノチューブ、金属錯体タイプ有機ナノチューブ、チタニアナノチューブなどが挙げられる。
ナノチューブの直径は、1000nm以下であることが好ましい。ナノチューブの直径が_1000nmを超えると、電極基材の表面に微細なナノレベルの凹凸構造を形成できず、液体20の電気分解によって発生した気体の直径を1000nm以下とすることができなくなることがある。
これらの中でも、カーボンナノチューブからなるナノ構造体は、例えば、図4に示すSEM像のように、電極基材の表面に一端が接するように設けられた多数のカーボンナノチューブの集合体である。図4に示すSEM像から分かるように、カーボンナノチューブからなるナノ構造体は、多孔質状の膜を構成している。
ナノ粒子としては、例えば、窒化アルミニウムのナノ粒子、花弁状アルミナのナノ粒子、酸化銅のナノ粒子、ニッケルのナノ粒子などが挙げられる。
ナノ粒子の平均粒子径は、1000nm以下であることが好ましい。ナノ粒子の平均粒子径が1000nmを超えると、電極基材の表面に微細なナノレベルの凹凸構造を形成できず、液体20の電気分解によって発生した気体の直径を1000nm以下とすることができなくなることがある。
窒化アルミニウムのナノ粒子からなるナノ構造体は、例えば、図5に示すSEM像のように、電極基材の表面に堆積された多数の窒化アルミニウムのナノ粒子の集合体である。図5に示すSEM像から分かるように、窒化アルミニウムのナノ粒子からなるナノ構造体は、多孔質状の膜を構成している。
花弁状アルミナのナノ粒子からなるナノ構造体は、例えば、図6に示すSEM像のように、電極基材の表面に堆積された多数の花弁状アルミナのナノ粒子の集合体である。図6に示すSEM像から分かるように、花弁状アルミナのナノ粒子からなるナノ構造体は、多孔質状の膜を構成している。
酸化銅のナノ粒子からなるナノ構造体は、例えば、図7に示すSEM像のように、電極基材の表面に堆積された多数の酸化銅のナノ粒子の集合体である。図7に示すSEM像から分かるように、酸化銅のナノ粒子からなるナノ構造体は、多孔質状の膜を構成している。
なお、ナノ構造体としては、導電体と絶縁体を組み合わせたもの、無機物質と有機物質を組み合わせたもの、電極基材の表面に多数のスチレンなどのポリマーのナノ粒子を堆積してなるもの、ポリマー多孔質膜なども用いられる。
また、ナノ構造体の形成方法としては、メッキにより、金属からなるナノ粒子を電極基材の表面に堆積(固着)させる方法、上記のナノチューブやナノ粒子を含むレジストを用いて、ナノインプリントにより、電極基材の表面にナノチューブやナノ粒子を含むレジストを含む多孔質膜を形成する方法、上記のナノ粒子を、電極基材の表面に噴射コートする方法、電極基材の表面に形成されたナノオーダーレベルの大きさの凹凸形状の上に、電極を形成する方法なども用いられる。
また、陽極11は、インジウム錫酸化物(ITO)膜から構成されていてもよい。この例では、インジウム錫酸化物(ITO)膜が電極基材およびその表面に設けられたナノ構造体をなす場合と、インジウム錫酸化物(ITO)膜が上記の電極基材の表面に設けられたナノ構造体をなす場合とが挙げられる。
算術平均粗さ(Ra)が1.0nmのインジウム錫酸化物膜は、例えば、図8に示すように、微細なナノレベルの凹凸を有している。
陽極11を構成するインジウム錫酸化物膜は、その表面粗さが、算術平均粗さ(Ra)で1.0nm以下であることが好ましい。
陰極12としては、アルミニウム、アルミニウム合金、白金、金など金属からなる基材や、炭素電極、また、ガラス、セラミックス、プラスチックなどからなる絶縁性基材上に、前記の金属からなる基材が積層されたものなどが用いられる。
超音波振動子13は、陽極11の上端側(液体20中に浸漬される側とは反対側)において、少なくとも陽極11の一部に接するように設けられ、陽極11に対して直接、超音波を印加するようになっている。これにより、陽極11で発生した酸素の微小気泡(ナノバブル)21を、液体20中に取り出すことができる。
超音波振動子13としては、圧電セラミックス素子、圧電高分子膜振動子、圧電薄膜振動子などが用いられる。
圧電セラミックスは、酸化チタン、酸化バリウムなどの高純度の粉体を高温で焼き固めた多結晶体セラミックスから構成されている。この多結晶体セラミックスに分極処理を施すことにより、圧電性が生じる。
圧電高分子膜は、重合体の溶解体、または、溶液から作製した膜に分極処理を施すことにより得られる。
圧電薄膜は、スパッタリング法により、石英、サファイアなどの媒体に、酸化亜鉛(ZnO)を堆積することにより得られる。石英、サファイアなどの媒体に、酸化亜鉛(ZnO)をC軸配向させることにより、圧電性が生じる。
電源14としては、特に限定されるものではない。
バブル発生装置10によって電気分解される液体20としては、電気分解によって気体化するもの、すなわち、電気分解によって気体を発生するものであれば特に限定されるものではない。液体20が電気分解によって酸素および水素を発生するものである場合、液体20としては、例えば、水、水を溶媒として種々の溶質が溶解した溶液、水を分散媒として種々の物質が分散した分散液などが挙げられる。
なお、図1では、一対の陽極11および陰極12を用いた場合を例示したが、電極の数はこれに限定されるものではなく、陽極一に対して複数の陰極、または、陰極一に対して複数の電極を用いることもできる。
次に、図1を参照して、バブル発生装置10を用いたバブル発生方法について説明する。
ここでは、液体20として水を用いた場合を例示する。
液体20内に、所定の間隔を隔てて配置された陽極11および陰極12を浸漬し、電源14から、陽極11と陰極12の間に連続的に直流電流、または、パルス的に直流電流を通電することにより、液体20を電気分解する。
このとき、陽極11と陰極12の少なくとも一部を、液体20中に浸漬する。
また、陽極11と陰極12の間に直流電流を通電している際、超音波振動子13により、陽極11に超音波を印加する。
このとき、陰極12では、下記の化学反応式(1)で示される化学反応が生じ、水素が発生する。
2HO + 2e → H + 2OH ・・・(1)
一方、陽極11では、下記の化学反応式(2)で示される化学反応が生じ、酸素が発生する。
2OH → HO + 1/2O + 2e ・・・(2)
液体20に浸漬した陽極11と陰極12の間に通電する電流密度は、100〜10000mA/cmであることが好ましい。
超音波振動子13により、陽極11に印加する振動子の周波数は、100Hz〜100kHzであることが好ましく、より好ましくは10kHz〜100kHzである。
本実施形態のバブル発生装置10によれば、液体20の電気分解によって、陽極11において、直径が100nm以下の酸素の微小気泡(ナノバブル)21を安定に発生させることができる。また、超音波振動子13によって、陽極11で発生した酸素の微小気泡(ナノバブル)21を、液体20中に取り出すことができる。したがって、酸素の微小気泡(ナノバブル)21が安定に分散し、存在する液体20を得ることができる。
一方、陰極12において、水素の気泡22が発生するが、超音波振動子13によって陽極11に印加された超音波により液体20が振動することにより、水素の気泡22は液体20外に排出される。
(2)第二実施形態
図9は、バブル発生装置の第二実施形態を示す概略斜視図である。
本実施形態のバブル発生装置50は、筒状の陰極51と、陰極51内において、陰極51の中心に配置された陽極52と、陽極52に超音波を印加する超音波振動子53と、陰極51と陽極52の間に電流を通電するための電源54と、液体60の電気分解によって発生した気体を排気する排気口55とから概略構成されている。
すなわち、バブル発生装置50では、陽極52を取り囲むようにして、筒状の陰極51が設けられている。そして、中心に配置された陽極52と、それを取り囲む陰極51とが所定の間隔を隔てて配置されている。
バブル発生装置50では、陰極51と陽極52が、その少なくとも一部が液体60中に浸漬されて用いられる。
陰極51は、その上端51a側が閉じられて、上面(液体60中に浸漬される側とは反対側の面)51bを形成し、かつ、下端51c側が開口された筒状の形状をなしている。そのため、陰極51の下端51c側を、液体60中に浸漬した場合、陰極51の内側に液体60が入り込む。その結果、陰極51と、陰極51内に配置された陽極52とが、液体60に接する。
陰極51に対する陽極52の表面積は、特に限定されるものではないが、電気分解反応を効率的に行うためや、液体60中の陽極52の電流密度を増大させるためには陰極の表面積が大きい方が好ましい。
陰極51としては、上述の第一実施形態における陰極12と同様のものが用いられる。
陽極52としては、上述の第一実施形態における陽極11と同様のものが用いられる。
超音波振動子53は、陰極51の上面51b上において、少なくとも陽極52の一部に接するように設けられ、陽極52に対して直接、超音波を印加するようになっている。これにより、陽極52で発生した酸素の微小気泡(ナノバブル)61を、液体60中に取り出すことができる。
超音波振動子53としては、上述の第一実施形態における超音波振動子13と同様のものが用いられる。
排気口55は、陰極51の上面51bにおいて、陰極51の内側面51dの近傍に設けられる。これにより、陰極51内で発生した水素を、効率的に陰極51の外部に排出することができる。
排気口55としては、水素などの気体によって損傷しない、安定な材質からなるものが用いられる。排気口55の材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、メタクリル樹脂、シリコン樹脂などが挙げられる。
バブル発生装置50によって電位分解される液体60としては、上述の第一実施形態における液体20と同様のものが挙げられる。
次に、図9を参照して、バブル発生装置50を用いたバブル発生方法について説明する。
ここでは、液体60として水を用いた場合を例示する。
液体60内に、所定の間隔を隔てて配置された陰極51および陽極52を浸漬し、電源54から、陰極51と陽極52の間に連続的に直流電流、または、パルス的に直流電流を通電することにより、液体60を電気分解する。
このとき、陰極51と陽極52の少なくとも一部を、液体60中に浸漬する。
また、陰極51と陽極52の間に直流電流を通電している際、超音波振動子53により、陽極52に超音波を印加する。
本実施形態のバブル発生装置50によれば、液体60の電気分解によって、陽極52において、直径が100nm以下の酸素の微小気泡(ナノバブル)61を安定に発生させることができる。また、超音波振動子53によって、陽極52で発生した酸素の微小気泡(ナノバブル)61を、液体60中に取り出すことができる。したがって、酸素の微小気泡(ナノバブル)61が安定に分散し、存在する液体60を得ることができる。
一方、陰極51内で発生した水素の気泡62を、排気口55を介して、効率的に陰極51の外部に排出することができるので、酸素の微小気泡(ナノバブル)61が高純度かつ安定に分散し、存在する液体60を得ることができる。
(3)第三実施形態
図10は、バブル発生装置の第三実施形態を示す概略斜視図である。
本実施形態のバブル発生装置70は、筒状の陽極71と、陽極71内において、陽極71の中心に配置された陰極72と、陰極72に超音波を印加する超音波振動子73と、陽極71と陰極72の間に電流を通電するための電源74と、液体80の電気分解によって発生した気体を排気する排気口75とから概略構成されている。
すなわち、バブル発生装置70では、陰極72を取り囲むようにして、筒状の陽極71が設けられている。そして、中心に配置された陰極72と、それを取り囲む陽極71とが所定の間隔を隔てて配置されている。
バブル発生装置70では、陽極71と陰極72が、その少なくとも一部が液体80中に浸漬されて用いられる。
陽極71は、その上端71a側が閉じられて、上面(液体80中に浸漬される側とは反対側の面)71bを形成し、かつ、下端71c側が開口された筒状の形状をなしている。そのため、陽極71の下端71c側を、液体80中に浸漬した場合、陽極71の内側に液体80が入り込む。その結果、陽極71と、陽極71内に配置された陰極72とが、液体80に接する。
陽極71に対する陰極72の長さや表面積は、特に限定されるものではない。
陽極71としては、上述の第一実施形態における陽極11と同様のものが用いられる。
陰極72としては、上述の第一実施形態における陰極12と同様のものが用いられる。
超音波振動子73は、陽極71の上面71b上において、少なくとも陰極72の一部に接するように設けられ、陰極72に対して直接、超音波を印加するようになっている。これにより、陰極72で発生した水素の気泡82を、液体80外に取り出す(排出する)ことができる。
超音波振動子73としては、上述の第一実施形態における超音波振動子13と同様のものが用いられる。
排気口75は、陽極71の上面71bにおいて、陽極71の内側面71dの近傍に設けられる。これにより、陽極71内で発生した水素を、効率的に陽極71の外部に排出することができる。
排気口75としては、上述の第二実施形態における排気口55と同様のものが用いられる。
バブル発生装置70によって電位分解される液体80としては、上述の第一実施形態における液体20と同様のものが挙げられる。
次に、図10を参照して、バブル発生装置70を用いたバブル発生方法について説明する。
ここでは、液体80として水を用いた場合を例示する。
液体80内に、所定の間隔を隔てて配置された陽極71および陰極72を浸漬し、電源74から、陽極71と陰極72の間に連続的に直流電流、または、パルス的に直流電流を通電することにより、液体80を電気分解する。
このとき、陽極71と陰極72の少なくとも一部を、液体80中に浸漬する。
また、陽極71と陰極72の間に直流電流を通電している際、超音波振動子73により、陰極72に超音波を印加する。
本実施形態のバブル発生装置70によれば、液体80の電気分解によって、陽極71において、直径が100nm以下の酸素の微小気泡(ナノバブル)81を安定に発生させることができる。また、超音波振動子73によって、陰極72で発生した水素の気泡82を、液体80外に取り出す(排出する)ことができる。その結果、液体80には、陽極71内で発生した酸素の微小気泡(ナノバブル)81のみが取り出され、酸素の微小気泡(ナノバブル)81が安定に分散し、存在する液体80を得ることができる。また、陰極72で発生した水素の気泡82を、排気口75を介して、効率的に陽極71の外部に排出することができる。
(4)第四実施形態
図11は、バブル発生装置の第四実施形態を示す概略斜視図である。
本実施形態のバブル発生装置90は、所定の間隔を隔てて配置された一対の陽極91および陰極92と、陽極91に超音波を印加する超音波振動子93と、陽極91と陰極92の間に電流を通電するための電源94とから概略構成されている。
バブル発生装置90では、陽極91と陰極92が、その少なくとも一部が液体100中に浸漬されて用いられる。
陽極91は、ガラス、セラミックス、プラスチックなどからなる絶縁性基材95上に設けられている。
陽極91としては、上述の第一実施形態における陽極11と同様のものが用いられる。
陰極92は、ガラス、セラミックス、プラスチックなどからなる絶縁性基材96上に設けられている。
陰極92としては、上述の第一実施形態における陰極12と同様のものが用いられる。
超音波振動子93は、陽極91の上端側(液体100中に浸漬される側とは反対側)において、陽極91または絶縁性基材95の少なくとも一部に接するように設けられ、陽極91に対して直接または間接に、超音波を印加するようになっている。これにより、陽極91で発生した酸素の微小気泡(ナノバブル)101を、液体100中に取り出すことができる。
超音波振動子93としては、上述の第一実施形態における超音波振動子13と同様のものが用いられる。
次に、図11を参照して、バブル発生装置90を用いたバブル発生方法について説明する。
ここでは、液体100として水を用いた場合を例示する。
液体100内に、所定の間隔を隔てて配置された陽極91と陰極92を浸漬し、電源94から、陽極91と陰極92の間に連続的に直流電流、または、パルス的に直流電流を通電することにより、液体100を電気分解する。
このとき、陽極91と陰極92の少なくとも一部を、液体100中に浸漬する。
また、陽極91と陰極92の間に直流電流を通電している際、超音波振動子93により、絶縁性基材95上に設けられた陽極91に超音波を印加する。
本実施形態のバブル発生装置90によれば、液体100の電気分解によって、陽極91において、直径が100nm以下の酸素の微小気泡(ナノバブル)101を安定に発生させることができる。また、超音波振動子93によって、陽極91で発生した酸素の微小気泡(ナノバブル)101を、液体100中に取り出すことができる。したがって、酸素の微小気泡(ナノバブル)101が安定に分散し、存在する液体100を得ることができる。
一方、陰極92において、水素の気泡102が発生するが、超音波振動子93によって陽極91に印加された超音波により液体100が振動することにより、水素の気泡102は液体100外に排出される。
(5)第五実施形態
図12は、バブル発生装置の第五実施形態を示す概略斜視図である。
本実施形態のバブル発生装置110は、所定の間隔を隔てて配置された一対の陽極111および陰極112と、陽極111に超音波を印加する超音波振動子113と、陽極111と陰極112の間に電流を通電するための電源114とから概略構成されている。
バブル発生装置110では、陽極111と陰極112が、その少なくとも一部が液体120中に浸漬されて用いられる。
陽極111は、ガラス、セラミックス、プラスチックなどからなる絶縁性基材115上に設けられている。また、陽極111における絶縁性基材115に接している面とは反対側の面に、ナノ構造体116が設けられている。
陽極111としては、アルミニウム、アルミニウム合金、白金、金など金属からなる電極や炭素電極が用いられる。
ナノ構造体116としては、上述の第一実施形態におけるナノ構造体と同様のものが用いられる。
陰極112は、ガラス、セラミックス、プラスチックなどからなる絶縁性基材117上に設けられている。
陰極112としては、上述の第一実施形態における陰極12と同様のものが用いられる。
超音波振動子113は、陽極111の上端側(液体120中に浸漬される側とは反対側)において、陽極111、絶縁性基材115またはナノ構造体116の少なくとも一部に接するように設けられ、陽極111に対して直接または間接に、超音波を印加するようになっている。これにより、陽極111で発生した酸素の微小気泡(ナノバブル)121を、液体120中に取り出すことができる。
超音波振動子113としては、上述の第一実施形態における超音波振動子13と同様のものが用いられる。
次に、図12を参照して、バブル発生装置110を用いたバブル発生方法について説明する。
ここでは、液体120として水を用いた場合を例示する。
液体120内に、所定の間隔を隔てて配置された陽極111と陰極112を浸漬し、電源114から、陽極111と陰極112の間に連続的に直流電流、または、パルス的に直流電流を通電することにより、液体120を電気分解する。
このとき、陽極111と陰極112の少なくとも一部を、液体120中に浸漬する。
また、陽極111と陰極112の間に直流電流を通電している際、超音波振動子113により、絶縁性基材115上に設けられた陽極111およびナノ構造体116に超音波を印加する。
本実施形態のバブル発生装置110によれば、液体120の電気分解によって、陽極111において、直径が100nm以下の酸素の微小気泡(ナノバブル)121を安定に発生させることができる。また、超音波振動子113によって、陽極111で発生した酸素の微小気泡(ナノバブル)121を、液体120中に取り出すことができる。したがって、酸素の微小気泡(ナノバブル)121が安定に分散し、存在する液体120を得ることができる。
一方、陰極112において、水素の気泡122が発生するが、超音波振動子113によって陽極111に印加された超音波により液体120が振動することにより、水素の気泡122は液体120外に排出される。
(6)第六実施形態
図13は、バブル発生装置の第六実施形態を示す概略斜視図である。
本実施形態のバブル発生装置130は、筒状の陽極131と、陽極131内において、陽極131の中心に配置された陰極132と、陰極132に超音波を印加する超音波振動子133と、陽極131と陰極132の間に電流を通電するための電源134とから概略構成されている。
すなわち、バブル発生装置130では、陰極132を取り囲むようにして、筒状の陽極131が設けられている。そして、中心に配置された陰極132と、それを取り囲む陽極131とが所定の間隔を隔てて配置されている。
バブル発生装置130では、陽極131と陰極132が、その少なくとも一部が液体140中に浸漬されて用いられる。
陽極131は、その上端131a側が閉じられて、上面(液体140中に浸漬される側とは反対側の面)131bを形成し、かつ、下端131c側が開口された筒状の形状をなしている。そのため、陽極131の下端131c側を、液体140中に浸漬した場合、陽極131の内側に液体140が入り込む。その結果、陽極131と、陽極131内に配置された陰極132とが、液体140に接する。
陽極131に対する陰極132の長さや表面積は、特に限定されるものではない。
陽極131としては、上述の第一実施形態における陰極12と同様のものが用いられる。
陰極132としては、上述の第一実施形態における陽極11と同様のものが用いられる。
超音波振動子133は、陽極131の上面131b上において、少なくとも陰極132の一部に接するように設けられ、陰極132に対して直接、超音波を印加するようになっている。これにより、陰極132で発生した水素の微小気泡(ナノバブル)142を、液体140中に取り出すことができる。
超音波振動子133としては、上述の第一実施形態における超音波振動子13と同様のものが用いられる。
バブル発生装置130によって電位分解される液体140としては、上述の第一実施形態における液体20と同様のものが挙げられる。
次に、図13を参照して、バブル発生装置130を用いたバブル発生方法について説明する。
ここでは、液体140として水を用いた場合を例示する。
液体140内に、所定の間隔を隔てて配置された陽極131および陰極132を浸漬し、電源134から、陽極131と陰極132の間に連続的に直流電流、または、パルス的に直流電流を通電することにより、液体140を電気分解する。
このとき、陽極131と陰極132の少なくとも一部を、液体140中に浸漬する。
また、陽極131と陰極132の間に直流電流を通電している際、超音波振動子133により、陰極132に超音波を印加する。
本実施形態のバブル発生装置130によれば、液体140の電気分解によって、陰極132において、直径が100nm以下の水素の微小気泡(ナノバブル)142を安定に発生させることができる。また、超音波振動子133によって、陰極132で発生した水素の微小気泡(ナノバブル)142を、液体140中に取り出すことができる。したがって、水素の微小気泡(ナノバブル)142が安定に分散し、存在する液体140を得ることができる。
一方、陽極131において、酸素の気泡141が発生するが、超音波振動子133によって陽極131に印加された超音波により液体140が振動することにより、酸素の気泡141は液体140外に排出される。
(7)第七実施形態
図14は、バブル発生装置の第七実施形態を示す概略斜視図である。
本実施形態のバブル発生装置150は、所定の間隔を隔てて配置された一対の陽極151および陰極152と、陰極152に超音波を印加する超音波振動子153と、陽極151と陰極152の間に電流を通電するための電源154とから概略構成されている。
バブル発生装置150では、陽極151と陰極152が、その少なくとも一部が液体160中に浸漬されて用いられる。
陽極151は、ガラス、セラミックス、プラスチックなどからなる絶縁性基材155上に設けられている。
陽極151としては、上述の第五実施形態と同様のものが用いられる。
陰極152は、ガラス、セラミックス、プラスチックなどからなる絶縁性基材156上に設けられている。また、陰極152における絶縁性基材156に接している面とは反対側の面に、ナノ構造体157が設けられている。
ナノ構造体157としては、上述の第一実施形態におけるナノ構造体と同様のものが用いられる。
超音波振動子153は、陰極152の上端側(液体160中に浸漬される側とは反対側)において、陰極152、絶縁性基材156またはナノ構造体157の少なくとも一部に接するように設けられ、陰極152に対して直接または間接に、超音波を印加するようになっている。これにより、陰極152で発生した水素の微小気泡(ナノバブル)162を、液体160中に取り出すことができる。
超音波振動子153としては、上述の第一実施形態における超音波振動子13と同様のものが用いられる。
次に、図14を参照して、バブル発生装置150を用いたバブル発生方法について説明する。
ここでは、液体160として水を用いた場合を例示する。
液体160内に、所定の間隔を隔てて配置された陽極151と陰極152を浸漬し、電源154から、陽極151と陰極152の間に連続的に直流電流、または、パルス的に直流電流を通電することにより、液体160を電気分解する。
このとき、陽極151と陰極152の少なくとも一部を、液体160中に浸漬する。
また、陽極151と陰極152の間に直流電流を通電している際、超音波振動子153により、絶縁性基材156上に設けられた陰極152およびナノ構造体157に超音波を印加する。
本実施形態のバブル発生装置150によれば、液体160の電気分解によって、陰極152において、直径が100nm以下の水素の微小気泡(ナノバブル)162を安定に発生させることができる。また、超音波振動子153によって、陰極152で発生した水素の微小気泡(ナノバブル)162を、液体160中に取り出すことができる。したがって、水素の微小気泡(ナノバブル)162が安定に分散し、存在する液体160を得ることができる。
一方、陽極151において、酸素の気泡161が発生するが、超音波振動子153によって陽極151に印加された超音波により液体160が振動することにより、酸素の気泡161は液体160外に排出される。
(8)第八実施形態
図15は、バブル発生装置の第八実施形態を示す概略斜視図である。
本実施形態のバブル発生装置170は、所定の間隔を隔てて配置された一対の陽極171および陰極172と、液体190を攪拌する攪拌装置180と、陽極171と陰極172の間に電流を通電するための電源173とから概略構成されている。
バブル発生装置170では、陽極171と陰極172が、その少なくとも一部が液体190中に浸漬されて用いられる。
陽極171は、ガラス、セラミックス、プラスチックなどからなる絶縁性基材174上に設けられている。また、陽極171における絶縁性基材174に接している面とは反対側の面に、ナノ構造体175が設けられている。
陽極171としては、上述の第五実施形態と同様のものが用いられる。
ナノ構造体175としては、上述の第一実施形態におけるナノ構造体と同様のものが用いられる。
陰極172は、ガラス、セラミックス、プラスチックなどからなる絶縁性基材176上に設けられている。
陰極172としては、上述の第一実施形態における陰極12と同様のものが用いられる。
攪拌装置180は、回転軸181の先端に支持され、液体190を攪拌する攪拌翼182と、回転軸181を介して攪拌翼182を回転させる直流モーター183とから概略構成されている。
攪拌翼182は、例えば、陽極171と陰極172の間に配置され、陽極171と陰極172の間の液体190を攪拌するようになっている。これにより、陽極171で発生した酸素の微小気泡(ナノバブル)191を、液体190中に取り出すことができる。
次に、図15を参照して、バブル発生装置170を用いたバブル発生方法について説明する。
ここでは、液体190として水を用いた場合を例示する。
液体190内に、所定の間隔を隔てて配置された陽極171と陰極172を浸漬し、電源173から、陽極171と陰極172の間に連続的に直流電流、または、パルス的に直流電流を通電することにより、液体190を電気分解する。
このとき、陽極171と陰極172の少なくとも一部を、液体190中に浸漬する。
また、陽極171と陰極172の間に直流電流を通電している際、攪拌装置180により、液体190を攪拌する。
本実施形態のバブル発生装置170によれば、液体190の電気分解によって、陽極171において、直径が100nm以下の酸素の微小気泡(ナノバブル)191を安定に発生させることができる。また、攪拌装置180によって、陽極171で発生した酸素の微小気泡(ナノバブル)191を、液体190中に取り出すことができる。したがって、酸素の微小気泡(ナノバブル)191が安定に分散し、存在する液体190を得ることができる。
一方、陰極172において、水素の気泡192が発生するが、攪拌装置180により、液体190を攪拌することにより、水素の気泡192は液体190外に排出される。
なお、本実施形態のバブル発生装置170は、上述の第六実施形態および第七実施形態のような水素の微小気泡(ナノバブル)を発生させる場合にも応用するこができる。
(9)第九実施形態
図16は、バブル発生装置の第九実施形態を示す概略斜視図である。
本実施形態のバブル発生装置200は、所定の間隔を隔てて配置された一対の陽極201および陰極202と、液体220を攪拌する攪拌装置210と、陽極201と陰極202の間に電流を通電するための電源203とから概略構成されている。
バブル発生装置200では、陽極201と陰極202が、その少なくとも一部が液体220中に浸漬されて用いられる。
陽極201は、ガラス、セラミックス、プラスチックなどからなる絶縁性基材204上に設けられている。また、陽極201における絶縁性基材204に接している面とは反対側の面に、ナノ構造体205が設けられている。
陽極201としては、上述の第五実施形態と同様のものが用いられる。
ナノ構造体205としては、上述の第一実施形態におけるナノ構造体と同様のものが用いられる。
陰極202は、ガラス、セラミックス、プラスチックなどからなる絶縁性基材206上に設けられている。
陰極202としては、上述の第一実施形態における陰極12と同様のものが用いられる。
攪拌装置210は、液体循環ポンプ211と、一端が液体220に浸漬され、他端が液体循環ポンプ211に接続されて、液体220を液体循環ポンプ211に導入する導入管212と、一端が液体循環ポンプ211に接続され、他端が液体220に浸漬されて、液体循環ポンプ211で吸引した液体220を、液体220が収容された容器(図示略)内に排出する(戻す)排出管213とから概略構成されている。
攪拌装置210では、少なくとも排出管213が陽極201と陰極202の間に配置されている。そして、液体循環ポンプ211によって、導入管212を通して吸引した液体220を、排出管213を通して、再び、液体220が収容された容器内に戻すという、液体220の循環を繰り返すことにより、結果として、液体220が攪拌されるようになっている。これにより、陽極201で発生した酸素の微小気泡(ナノバブル)221を、液体220中に取り出すことができる。
次に、図16を参照して、バブル発生装置200を用いたバブル発生方法について説明する。
ここでは、液体220として水を用いた場合を例示する。
液体220内に、所定の間隔を隔てて配置された陽極201と陰極202を浸漬し、電源203から、陽極201と陰極202の間に連続的に直流電流、または、パルス的に直流電流を通電することにより、液体220を電気分解する。
このとき、陽極201と陰極202の少なくとも一部を、液体220中に浸漬する。
また、陽極201と陰極202の間に直流電流を通電している際、攪拌装置210により、液体220を攪拌する。
本実施形態のバブル発生装置200によれば、液体220の電気分解によって、陽極201において、直径が100nm以下の酸素の微小気泡(ナノバブル)221を安定に発生させることができる。また、攪拌装置210によって、陽極201で発生した酸素の微小気泡(ナノバブル)221を、液体220中に取り出すことができる。したがって、酸素の微小気泡(ナノバブル)221が安定に分散し、存在する液体220を得ることができる。
一方、陰極202において、水素の気泡222が発生するが、攪拌装置210により、液体220を攪拌することにより、水素の気泡222は液体220外に排出される。
なお、本実施形態のバブル発生装置200は、上述の第六実施形態および第七実施形態のような水素の微小気泡(ナノバブル)を発生させる場合にも応用するこができる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
「実施例1」
図1に示すバブル発生装置を用いて、水の電気分解を行った。
陽極としては、アルミニウム基材を、シュウ酸水溶液中で陽極酸化することにより形成された多孔質膜からなるナノ構造体を有するものを用いた。
陽極と陰極の間隔を5mmとした。
次いで、20℃において、容器内に収容した水に、陽極と陰極を浸漬した。
この状態で、陽極と陰極の間に、1分間、直流電圧(ピーク値)を±30V印加した。このとき、印加した電界の電流密度が1.0mA/cmとなるように、陽極と陰極の間隔を調整した。
また、陽極と陰極の間に直流電圧を印加している間、超音波振動子により、陽極に対して周波数20kHzの超音波を印加した。
すると、陽極と陰極の間に直流電圧を印加している間に、陽極から酸素の気泡が発生した。
ファイバー光学動的光散乱光度計(商品名:FDLS−3000、大塚電子社製)を用いて、陽極から発生した酸素の気泡の粒径を測定した。結果を図17に示す。なお、図17において、縦軸が粒径の存在頻度(散乱強度分布)を表わし、横軸が気泡の粒径を表す。
図17の結果から、実施例1のバブル発生装置によれば、平均粒径が30nmの酸素ナノバブルを発生させることができることが分かった。
「比較例1」
陽極として、アルミニウム基材を用いた以外は実施例1と同様にして、バブル発生装置を用いて、水の電気分解を行った。
また、実施例1と同様にして、陽極から発生した酸素の気泡の粒径を測定した。結果を図18に示す。なお、図18において、縦軸が粒径の存在頻度(散乱強度分布)を表わし、横軸が気泡の粒径を表す。
図18の結果から、比較例1のバブル発生装置では、平均粒径が数μmの酸素バブルしか発生させることができないことが分かった。
「実施例2」
図12に示すバブル発生装置を用いて、水の電気分解を行った。
陽極としては、ガラス基板上に、スパッタリング法により、膜厚1.0μmのインジウム錫酸化物(ITO)膜を形成し、さらに、その上に、平均粒径200μmの銅粒子を電着させたものを用いた。
陽極と陰極の間隔を5mmとした。
次いで、20℃において、容器内に収容した水に、陽極と陰極を浸漬した。
この状態で、陽極と陰極の間に、1分間、直流電圧(ピーク値)を±50V印加した。このとき、印加した電界の電流密度が5.0mA/cmとなるように、陽極と陰極の間隔を調整した。
また、陽極と陰極の間に直流電圧を印加している間、超音波振動子により、陽極に対して周波数20kHzの超音波を印加した。
すると、陽極と陰極の間に直流電圧を印加している間に、陽極から酸素の気泡が発生した。
ファイバー光学動的光散乱光度計(商品名:FDLS−3000、大塚電子社製)を用いて、陽極から発生した酸素の気泡の粒径を測定した。結果を図19に示す。なお、図19において、縦軸が粒径の存在頻度(散乱強度分布)を表わし、横軸が気泡の粒径を表す。
図19の結果から、実施例2のバブル発生装置によれば、平均粒径が300nmの酸素ナノバブルを発生させることができることが分かった。
本発明のバブル発生装置は、洗濯機(洗濯物汚れ除去やドラムのカビ抑制など)、冷蔵庫(健康水の精製や槽内カビの抑制など)、スチームオーブン(オーブン内のカビの抑制など)、アイロン(スチームによるカビの抑制など)、炊飯器、浄水器、エアコン、加湿器などに用いることができる。
10,50,70,90,110,130,150,170,200 バブル発生装置
11,52,71,91,111,131,151,171,201 陽極
12,51,72,92,112,132,152,172,202 陰極
13,53,73,93,113,133,153 超音波振動子
14,54,74,94,114,134,154,173,203 電源
20,60,80,100,120,140,160,190,220 液体
55,75, 排気口
95,96,115,117,155,156,174,176,204,206 絶縁性基材
116,157,175,205 ナノ構造体
180,210 攪拌装置
181 回転軸
182 攪拌翼
183 直流モーター
211 液体循環ポンプ
212 導入管
213 排出管

Claims (12)

  1. 液体中に少なくとも一部が浸漬される極性の異なる複数の電極を有し、前記液体を電気分解し、気体化する手段と、前記電極の少なくとも1つに振動を印加する手段と、を備えたバブル発生装置であって、
    前記複数の電極の少なくとも1つの表面に、ナノ構造体が設けられ、前記複数の電極で発生した微小気泡を、前記振動を印加する手段により前記複数の電極の少なくとも1つに印加される振動によって前記液体中または前記液体外に取り出すことを特徴とするバブル発生装置。
  2. 前記振動を印加する手段は、超音波を印加する手段であることを特徴とする請求項1に記載のバブル発生装置。
  3. 液体中に少なくとも一部が浸漬される極性の異なる複数の電極を有し、前記液体を電気分解し、気体化する手段と、前記液体を攪拌する手段と、を備えたバブル発生装置であって、
    前記複数の電極の少なくとも1つの表面に、ナノ構造体が設けられ、前記複数の電極で発生した微小気泡を、前記液体を攪拌する手段によって前記液体中または前記液体外に取り出すことを特徴とするバブル発生装置。
  4. 前記複数の電極のうちナノ構造体が設けられた電極を取り囲むように、前記複数の電極のうちナノ構造体が設けられていない電極が配設されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバブル発生装置。
  5. 前記複数の電極のうちナノ構造体が設けられていない電極を取り囲むように、前記複数の電極のうちナノ構造体が設けられた電極が配設されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバブル発生装置。
  6. 前記複数の電極のうち少なくとも1つは、絶縁性基材上に設けられたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のバブル発生装置。
  7. 前記導電膜の表面に前記ナノ構造体が設けられたことを特徴とする請求項6に記載のバブル発生装置。
  8. 前記複数の電極のうちナノ構造体が設けられた電極は、正の電位を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のバブル発生装置。
  9. 前記ナノ構造体は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を陽極酸化することにより形成された多孔質膜からなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のバブル発生装置。
  10. 前記ナノ構造体は、ナノチューブおよびナノ粒子からなる群より選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のバブル発生装置。
  11. 前記複数の電極のうちナノ構造体が設けられた電極は、インジウム錫酸化物膜(ITO)またはインジウム亜鉛酸化物膜(IZO)からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のバブル発生装置。
  12. 前記液体の電気分解によって発生した気体のうち少なくとも1種を排気する手段を備えたことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のバブル発生装置。
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