JP2013229206A - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】セパレータ間からの流体の漏洩の有無および漏洩箇所を簡易かつ迅速に検査することができる、燃料電池を提供する。
【解決手段】
セパレータ13の一端面29には、セパレータ13の周方向における同一位置に、同一のV字状の切れ込み30がセパレータ13の厚さ方向の全幅にわたって形成されている。セパレータ13の切れ込み30は、セルスタック構造において、その積層方向に延びる1本の凹溝となる。そのため、セパレータ13間からの窒素ガスの漏洩の有無および漏洩箇所の検査の際に、セパレータ13の切れ込み30に界面活性剤が注入されると、その界面活性剤は、凹溝内を流れて、その全域に行き渡る。そして、界面活性剤は、凹溝内からセパレータ13間に流入し、セパレータ13間のガスケット28の表面に沿って流れる。
【選択図】図1
【解決手段】
セパレータ13の一端面29には、セパレータ13の周方向における同一位置に、同一のV字状の切れ込み30がセパレータ13の厚さ方向の全幅にわたって形成されている。セパレータ13の切れ込み30は、セルスタック構造において、その積層方向に延びる1本の凹溝となる。そのため、セパレータ13間からの窒素ガスの漏洩の有無および漏洩箇所の検査の際に、セパレータ13の切れ込み30に界面活性剤が注入されると、その界面活性剤は、凹溝内を流れて、その全域に行き渡る。そして、界面活性剤は、凹溝内からセパレータ13間に流入し、セパレータ13間のガスケット28の表面に沿って流れる。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池に関する。
燃料電池自動車に搭載される燃料電池は、複数の単位セルが積み重ねられたセルスタック構造を有している。各単位セルは、電解質膜の一方面および他方面にそれぞれアノード(燃料極)およびカソード(酸素極)を接合してなる膜/電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)をセパレータで挟み込むことにより構成されている。
アノード側の各セパレータの膜/電極接合体と接触する部分には、凹溝が燃料流路として形成されている。カソード側の各セパレータの膜/電極接合体と接触する部分には、凹溝が空気流路として形成されている。各単位セルにおいて、燃料流路および空気流路にそれぞれ液体燃料および空気が流れることにより、膜/電極接合体に燃料および空気が供給されて、電気化学反応(発電反応)が生じ、その電気化学反応による起電力が発生する。
また、膜/電極接合体を挟まずに対向するセパレータ間には、凹溝が冷却水流路として形成されている。冷却水流路を冷却水が流れることにより、燃料電池が冷却される。
膜/電極接合体を挟んで対向するセパレータ間には、ガスケットがその周縁部の全周にわたって設けられ、そのガスケットにより、膜/電極接合体を収容する空間が取り囲まれている。また、膜/電極接合体を挟まずに対向するセパレータ間にも、ガスケットがその周縁部の全周にわたって設けられ、そのガスケットにより、冷却水流路が取り囲まれている。これにより、セパレータ間からの燃料、空気および冷却水などの流体の漏洩が防止されている。
燃料電池の製造時には、セパレータ間からの流体の漏洩の有無が検査される。その手法として、たとえば、シール部分に石鹸水を塗布し、流路に気体を供給して、シール部分からの気体の漏洩を観察することにより、流体の漏洩の有無および漏洩箇所を検査する方法が提案されている。
この方法では、各セパレータ間のガスケットに石鹸水を塗布しなければならず、流体の漏洩の検査に手間および時間がかかる。
本発明の目的は、セパレータ間からの流体の漏洩の有無および漏洩箇所を簡易かつ迅速に検査することができる、燃料電池を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る燃料電池は、膜/電極接合体と、前記膜/電極接合体の両側に前記膜/電極接合体と対向して配置され、流体が流通する流路が少なくとも前記膜/電極接合体側の面に形成されたセパレータとを単位セルとして、前記単位セルが複数積層されたセルスタック構造を有している。互いに隣接する前記セパレータ間には、ガスケットが前記流路の周囲をその全周にわたって取り囲むように形成されている。各前記セパレータの周縁部には、その周方向の同一位置に同一形状の切れ込みが前記セパレータの厚さ方向の全幅にわたって形成されている。そして、前記燃料電池は、前記セルスタック構造を前記単位セルの積層方向の両側から挟み込み、前記積層方向の両端に配置される前記セパレータに形成された前記切れ込みと前記積層方向に対向する流下防止壁部を備えている。
各セパレータの切れ込みは、セルスタック構造において、その積層方向に延びる1本の凹溝となる。そのため、セパレータ間からの流体の漏洩の有無を検査するときには、凹溝(切れ込み)に界面活性剤を注入すれば、界面活性剤が凹溝内を流れて、凹溝内の全域に界面活性剤が行き渡る。凹溝の端部には、流下防止壁部が対向しており、流下防止壁部により、凹溝の端部からの界面活性剤の流出が防止される。そのため、凹溝内の界面活性剤は、凹溝からセパレータ間に流入し、セパレータ間のガスケットの表面に沿って流れる。その結果、各ガスケットの表面の全周に界面活性剤を速やかに行き渡らせることができる。
そして、流路に窒素ガスなどの流体を供給することにより、セパレータ間からの流体の漏洩の有無および漏洩箇所を検査することができる。
よって、セパレータ間からの流体の漏洩の有無および漏洩箇所を簡易かつ迅速に検査することができる。
また、界面活性剤は、凹溝内およびセパレータ間を流れ、セパレータの周面における凹溝外の部分に付着しない。そのため、検査により、セパレータ間からの流体の漏洩箇所が特定されたときに、その漏洩箇所をマーカでマーキングすることができる。
本発明によれば、セパレータ間からの流体の漏洩の有無および漏洩箇所を簡易かつ迅速に検査することができる。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池セルの分解斜視図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池セルの分解斜視図である。
燃料電池1は、所定数(たとえば、100〜200)のセル2が一方向に積層された、いわゆるセルスタック構造を有している。複数のセル2は、その積層方向の両側から出力端子付の集電板3(図2参照)によって挟まれ、さらにその両外側からエンドプレート4(図2参照)によって挟まれている。
各セル2は、膜/電極接合体(MEA:Membrane Electrode
Assembly)11と、膜/電極接合体11の両側に配置されるガス拡散層(GDL:Gas Diffusion
Layer)12と、ガス拡散層12の外側に配置されるセパレータ13とを備えている。
Assembly)11と、膜/電極接合体11の両側に配置されるガス拡散層(GDL:Gas Diffusion
Layer)12と、ガス拡散層12の外側に配置されるセパレータ13とを備えている。
膜/電極接合体11は、アノード(燃料極)およびカソード(酸素極)が固体高分子膜を挟んで互いに対向した構造を有している。膜/電極接合体11は、たとえば、六角形板状をなしている。
ガス拡散層12は、その表面に直交する方向から見た平面視で膜/電極接合体11とほぼ同じ形状に形成されている。
セパレータ13は、セル2の積層方向(以下、単に「積層方向」という。)に厚さを有する矩形薄板状をなしている。セパレータ13には、積層方向の一方側の一方面14および他方側の他方面15の中央部に、それぞれ凹溝(図示せず)が形成されている。アノード側のセパレータ13の一方面14の凹溝は、燃料流路として形成されている。アノード側のガス拡散層12は、アノード側のセパレータ13の一方面14の中央部に接触し、凹溝を積層方向から閉塞する。また、カソード側のセパレータ13の他方面15の凹溝は、空気流路として形成されている。カソード側のガス拡散層12は、カソード側のセパレータ13の他方面15の中央部に接触し、凹溝を積層方向から閉塞する。アノード側のセパレータ13の他方面15の凹溝およびその他方面15と対向するカソード側のセパレータ13の一方面14の凹溝は、積層方向に互いに重なって、各セル2間に、冷却水流路を形成する。
セパレータ13の周縁部には、燃料入口16、燃料出口17、空気入口18、空気出口19、冷却水入口20および冷却水出口21が厚さ方向に貫通して形成されている。
燃料入口16、燃料出口17、空気入口18および空気出口19は、それぞれセパレータ13の角部に形成されている。具体的には、セパレータ13を一方面14側から見て、セパレータ13の右下角部、左上角部、右上角部および左下角部に、それぞれ燃料入口16、燃料出口17、空気入口18および空気出口19が形成されている。燃料入口16および燃料出口17は、ほぼ同じ開口面積を有する略台形状をなしている。空気入口18および空気出口19は、ほぼ同じ開口面積を有する略台形状をなしている。燃料入口16および燃料出口17の開口面積は、空気入口18および空気出口19の開口面積よりも大きい。
冷却水入口20は、2つ形成されている。2つの冷却水入口20は、燃料出口17と空気出口19との間において、セパレータ13の一辺に沿って並べて形成され、それぞれその一辺に沿う方向に長い矩形状をなしている。
冷却水出口21は、2つ形成されている。2つの冷却水出口21は、燃料入口18と空気入口18との間において、セパレータ13の一辺に沿って並べて形成され、それぞれその一辺に沿う方向に長い矩形状をなしている。
そして、セパレータ13の一方面14には、シール部22,23,24,25,26,27がそれぞれ燃料入口16、燃料出口17、空気入口18、空気出口19、冷却水入口20および冷却水出口21の周縁に沿って、それらを個別に取り囲むように設けられている。そして、シール部22,23,24,25,26,27は、互いに隣接する部分が接続されることにより、一体をなし、全体として、セパレータ13の一方面14の周縁部に配置され、その中央部に形成されている流路の周囲を全周にわたって取り囲む環状のガスケット28をなしている。
ガスケット28は、セルスタック構造において、ガスケット28が設けられたセパレータ13の一方面14と対向するセパレータ14の他方面15に押圧されている。これにより、それらのセパレータ13間において、ガスケット28に囲まれる空間は、ガスケット28によって封止されている。
また、セルスタック構造において、燃料入口16は、積層方向に重なり、各燃料入口16の間は、シール部22によって封止される。これにより、燃料電池1には、セルスタック構造を積層方向に貫通する燃料導入路が形成されている。また、セルスタック構造において、燃料出口17は、積層方向に重なり、各燃料出口17の間は、シール部23によって封止される。これにより、燃料電池1には、セルスタック構造を積層方向に貫通する燃料導出路が形成されている。燃料導入路および燃料導出路は、各セル2の燃料流路と連通している。
セルスタック構造において、空気入口18は、積層方向に重なり、各空気入口18の間は、シール部24によって封止される。これにより、燃料電池1には、セルスタック構造を積層方向に貫通する空気導入路が形成されている。また、セルスタック構造において、空気出口19は、積層方向に重なり、各空気出口19の間は、シール部25によって封止される。これにより、燃料電池1には、セルスタック構造を積層方向に貫通する空気導出路が形成されている。空気導入路および空気導出路は、各セル2の空気流路と連通している。
さらに、セルスタック構造において、冷却水入口20は、積層方向に重なり、各冷却水入口20の間は、シール部26によって封止される。これにより、燃料電池1には、セルスタック構造を積層方向に貫通する冷却水導入路が形成されている。また、セルスタック構造において、冷却水出口21は、積層方向に重なり、各冷却水出口21の間は、シール部27によって封止される。これにより、燃料電池1には、セルスタック構造を積層方向に貫通する冷却水導出路が形成されている。冷却水導入路および冷却水導出路は、各セル2間の冷却水流路と連通している。
燃料導入路には、燃料の一例として、ヒドラジンが供給される。空気導入路には、空気が供給される。燃料導入路に供給されるヒドラジンは、燃料導入路から各セル2の燃料流路に流入し、各燃料流路を流れる。その一方で、空気導入路に供給される空気は、空気導入路から各セルの空気流路に流入し、各空気流路を流れる。これにより、各セル2では、電気化学反応が生じ、その電気化学反応による起電力が発生する。
すなわち、アノードにおいて、反応式(1)で示される反応が生じ、窒素ガス(N2)、水(H2O)および電子(e−)が生成される。電子は、外部回路(図示せず)を介して、カソードに移動する。具体的には、電子は、アノード側のセパレータ13を伝導し、外部回路を介して、集電板3に流れ込み、集電板3からカソード側のセパレータ13を伝導してカソードに達する。一方、カソードでは、反応式(2)で示される反応が生じ、アニオン(OH−)が生成される。アニオンは、膜/電極接合体11の固体高分子膜を透過して、アノードに移動する。
NH2NH2+4OH−→N2+4H2O+4e− ・・・(1)
O2+2H2O+4e−→4OH− ・・・(2)
NH2NH2+4OH−→N2+4H2O+4e− ・・・(1)
O2+2H2O+4e−→4OH− ・・・(2)
この結果、各セル2のアノードとカソードとの間に、電気化学反応による起電力が発生する。
冷却水導入路には、冷却水が供給される。冷却水導入路に供給される冷却水は、冷却水導入路から各セル2間の冷却水流路に流入し、各冷却水流路を流れる。これにより、燃料電池1が冷却される。
そして、各セパレータ13の一端面29には、セパレータ13の周方向における同一位置に、同一のV字状の切れ込み30がセパレータ13の厚さ方向の全幅にわたって形成されている。セパレータ13の一端面29における切れ込み30の位置は、その一端面29が延びる方向の中央よりも少し一方側に片寄っている(オフセットしている)。具体的には、燃料出口17および空気入口18は、一端面29に沿って並んで形成され、燃料出口17の開口面積は、空気入口18の開口面積よりも大きい。そのため、燃料出口17と空気入口18との間の部分は、一端面29が延びる方向の中央よりも少し空気入口18側に片寄っている。そして、これに対応して、燃料出口17および空気入口18をそれぞれ取り囲むシール部23,24の境界部分(接続部分)は、一端面29が延びる方向の中央よりも少し空気入口18側に片寄っている。切れ込み30は、一端面29が延びる方向において、シール部23,24の境界部分と同じ位置に形成されている。
ガスケット28の外周縁は、シール部23,24の境界部分において、一端面29側に向けて開放される略V字状をなしている。そのため、シール部23,24の境界部分と一端面29との間の間隔は、シール部23,24の境界部分の両側部分と一端面29との間の間隔よりも大きくなっている。そして、切れ込み30は、シール部23,24の境界部分と一端面29との間に形成されている。これにより、切れ込み30を深く形成することができる。その結果、後述するリークチェックにおいて、切れ込み30に界面活性剤が注入されるときの流量を大きくすることができるので、各ガスケット28の表面の全周に界面活性剤を速やかに行き渡らせることができる。
図2は、燃料電池を組み立てる際に使用される締結治具を図解的に示す斜視図である。
燃料電池1の組立てには、締結治具31が用いられる。
燃料電池1の組立てには、締結治具31が用いられる。
締結治具31は、燃料電池1(セル2、集電板3、エンドプレート4)がセットされる載置台32と、載置台32上の一端部に設けられた油圧ジャッキ33とを備えている。
載置台32は、油圧ジャッキ33が相対的に上方に位置するように、傾斜して設けられている。
油圧ジャッキ33は、油圧により、載置台32の下り傾斜方向と平行な方向に圧力を与えることができる。
図3A,3Bは、燃料電池における流体のリークチェック(漏洩検査)の手順を示すフローチャートである。
燃料電池1のリークチェックでは、まず、締結治具31の載置台32上の最も下方となる位置に、エンドプレート4がセットされる(ステップS1)。エンドプレート4は、図2に示されるように、積層方向から見て、セル2のセパレータ13および集電板3よりもサイズが大きい矩形状をなしている。
次に、集電板3がエンドプレート4に対して載置台32の傾斜方向(以下、単に「傾斜方向」という。)の上方に隣接するようにセットされる(ステップS2)。なお、集電板3は、積層方向から見て、セパレータ13と同一形状をなし、図示されないが、集電板3の一端面にも、セパレータ13の切れ込み30と対応する位置に同一形状の切れ込みが形成されている。集電板3は、その切れ込みが形成されている一端面を上方に向けてセットされる。
その後、集電板3に対して傾斜方向の上方に、20個のセル2がセットされる(ステップS3〜S6)。
具体的には、セパレータ13が一端面29を上方に向けてセットされる(ステップS3)。このセパレータ13に対して傾斜方向の上方に、ガス拡散層(GDL)12、膜/電極接合体(MEA)11およびガス拡散層12がこの順にセットされる(ステップS4)。その後、セパレータ13が一端面29を上方に向けてセットされる(ステップS5)。ステップS2〜S5の手順を1セットとして、その手順が20回繰り返されることにより、20個のセル2がセットされる。なお、各セパレータ13は、一方面14を同一方向に向けてセットされる。
20個のセル2がセットされると、油圧ジャッキ33により、集電板3、エンドプレート4および20個のセル2の積層構造物に圧力が加えられる(ステップS7:油圧プレス)。これにより、ガスケット28がセパレータ13の他方面15に押圧される。
その後、図3Bに示されるように、燃料入口16、空気入口18および冷却水入口20に窒素ガスが供給される(ステップS8)。このとき、燃料出口17、空気出口19および冷却水出口21は、閉塞されている。これにより、窒素ガスは、燃料入口16、空気入口18および冷却水入口20から各セル2の燃料流路および空気流路ならびに各セル2間の冷却水流路に流入する。その結果、燃料流路、空気流路および冷却水流路内には、たとえば、1気圧の窒素ガスが封入される。
その後、燃料流路、空気流路および冷却水流路内の圧力の低下が生じた場合、各セパレータ13間のいずれかのガスケット28によるシールが不良であり、そのシールが不良な部分から窒素ガス(流体)の漏洩が生じていると予想される。
そこで、燃料流路、空気流路および冷却水流路内の圧力の低下が生じた場合には(ステップS9のYES)、傾斜方向の最上方のセパレータ13の切れ込み30に界面活性剤が注入される(ステップS10)。
集電板3の切れ込みおよび各セパレータ13の切れ込み30は、それらの積層方向に延びる1本の凹溝をなしている。そのため、傾斜方向の最上方のセパレータ13の切れ込み30に界面活性剤が注入されると、界面活性剤は、重力により、凹溝内を流れて、凹溝内の全域に行き渡る。このとき、積層方向の最下方に配置されるエンドプレート4は、凹溝を積層方向の下方から閉塞し、凹溝の下端からの界面活性剤の流下を防止する流下防止壁部として機能する。
そして、凹溝内からセパレータ13間に界面活性剤が流入し、界面活性剤がセパレータ13間のガスケット28の表面に沿ってその重力および表面張力によって流れる。その結果、各ガスケット28の表面の全周に界面活性剤が速やかに行き渡る。
ガスケット28における窒素ガスの漏洩箇所では、気泡が発生する。気泡が発生している箇所が確認されると(ステップS11)、セパレータ13の端面における気泡発生箇所の近傍の部分がマーカでマーキングされる(ステップS12)。
その後、油圧ジャッキ33による加圧が解除されて、マーキングされたセパレータ13を含むセル2が交換される。そして、油圧ジャッキ33により、集電板3、エンドプレート4および20個のセル2の積層構造物に圧力が加えられ(ステップS7)、燃料入口16、空気入口18および冷却水入口20に窒素ガスが供給されて(ステップS8)、燃料流路、空気流路および冷却水流路内の圧力の低下の有無が再び調べられる(ステップS9)。
燃料流路、空気流路および冷却水流路内の圧力の低下がなければ(ステップS9のNO)、所定数のセル2が締結治具31の載置台32上にセットされたか否か、つまり燃料電池1を構成するすべてのセル2が載置台32上にセットされたか否かが確認される(ステップS13)。
載置台32上に所定数のセル2がセットされていない場合には(ステップS13のNO)、ステップS3の手順に戻り、載置台32上に20個のセル2が追加してセットされる。
こうして、ステップS3〜S13の手順が繰り返されて、載置台32上に所定数のセル2がセットされ、各ガスケット28からの窒素ガスの漏洩がないことが確認されると、集電板3およびエンドプレート4が載置台32上にセットされる。その後、油圧ジャッキ33により、セル2、集電板3およびエンドプレート4の積層構造物に圧力が加えられる。そして、その状態でセル2、集電板3およびエンドプレート4の積層構造物が締結具で締結されることにより、燃料電池1が完成する。
以上のように、各セパレータ13の切れ込み30は、セルスタック構造において、その積層方向に延びる1本の凹溝となる。そのため、傾斜方向の最上方のセパレータ13の切れ込み30に注入される界面活性剤は、凹溝内を流れて、凹溝内の全域に行き渡る。凹溝の端部には、エンドプレート4が対向しており、エンドプレート4により、凹溝の端部からの界面活性剤の流出が防止される。そのため、凹溝内の界面活性剤は、凹溝内からセパレータ13間に流入し、セパレータ13間のガスケット28の表面に沿って流れる。その結果、各ガスケット28の表面の全周に界面活性剤を速やかに行き渡らせることができる。
そして、燃料流路、空気流路および冷却水流路に窒素ガスを供給することにより、セパレータ13間からの窒素ガスの漏洩の有無および漏洩箇所を検査することができる。
よって、セパレータ13間からの窒素ガスの漏洩の有無および漏洩箇所を簡易かつ迅速に検査することができる。
また、界面活性剤は、凹溝内およびセパレータ13間を流れ、セパレータ13の周面における凹溝外の部分に付着しない。そのため、検査により、セパレータ13間からの窒素ガスの漏洩箇所が特定されたときに、セパレータ13における漏洩箇所の近傍の部分にマーカでマーキングすることができる。
また、セパレータ13の一端面29における切れ込み30の位置は、その一端面29が延びる方向の中央よりも少し一方側に片寄っている。そのため、各セパレータ13が互いに対向するように、セパレータ13を締結治具31の載置台32上にセットすれば、セパレータ13の一方面14を確実に同一方向に向けることができる。よって、セパレータ13の一方面14および他方面15の向きを間違えることがなく、燃料電池1の組立てに要する手間および時間を短縮することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、締結治具31の載置台32上に20個のセル2がセットされる度に、セパレータ13間からの窒素ガスの漏洩の有無および漏洩箇所の検査が行われるとしたが、20個よりも少ない数のセル2がセットされる度に、その検査が行われてもよいし、20個よりも多い数のセル2がセットされる度に、その検査が行われてもよい。
また、セパレータ13の一端面29に1つの切れ込み30が形成された構成を取り上げたが、セパレータ13の端面に2つ以上の切れ込み30が形成されてもよい。この場合、セルスタック構造において、その積層方向に延びる2本以上の凹溝が形成される。リークチェックにおいて、各凹溝に界面活性剤を注入することにより、各ガスケット28の表面の全周に界面活性剤を一層速やかに行き渡らせることができる。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 燃料電池
2 セル(単位セル)
4 エンドプレート(流下防止壁部)
11 膜/電極接合体
13 セパレータ
28 ガスケット
30 切れ込み
2 セル(単位セル)
4 エンドプレート(流下防止壁部)
11 膜/電極接合体
13 セパレータ
28 ガスケット
30 切れ込み
Claims (1)
- 膜/電極接合体と、前記膜/電極接合体の両側に前記膜/電極接合体と対向して配置され、流体が流通する流路が少なくとも前記膜/電極接合体側の面に形成されたセパレータとを単位セルとして、前記単位セルが複数積層されたセルスタック構造を有する燃料電池であって、
互いに隣接する前記セパレータ間には、ガスケットが前記流路の周囲をその全周にわたって取り囲むように形成され、
各前記セパレータの周縁部には、その周方向の同一位置に同一形状の切れ込みが前記セパレータの厚さ方向の全幅にわたって形成され、
前記セルスタック構造を前記単位セルの積層方向の両側から挟み込み、前記積層方向の両端に配置される前記セパレータに形成された前記切れ込みと前記積層方向に対向する流下防止壁部を備える、燃料電池。
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JP2012101015A JP2013229206A (ja) | 2012-04-26 | 2012-04-26 | 燃料電池 |
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2012
- 2012-04-26 JP JP2012101015A patent/JP2013229206A/ja active Pending
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