JP2013229067A - 磁気ヘッド及び磁気記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロ波アシスト記録方式を用いる場合において、信頼性が高くマイクロ波強度の向上が可能な磁気ヘッド及び信頼性が高く高記録密度化が可能な磁気記憶装置を提供する。
【解決手段】
磁気記憶装置において、磁気記録媒体130と、記録磁極122と対向磁極124とコイル123と高周波磁界発生素子140とを備える磁気ヘッドとを含み、高周波磁界発生素子140は、コイル123に流れる記録電流の変化によって生じる高周波磁界145により磁気記録媒体130への書き込みをアシストする。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気ヘッド及びそれを搭載した磁気記憶装置に関する。
インタネット環境の進化、クラウドコンピューティングの浸透などによるデータセンタの増設などにより、生成される情報量が近年急増している。記録密度が最も高く、ビットコストに優れた磁気ディスク装置(HDD)などの磁気記憶装置が”ビッグデータ時代”のストレージの主役であることは間違いない。このためには、磁気記憶装置の大容量化、それを支える高密度化が必須である。現在、磁気記憶装置は、主磁極・シールド磁極型の磁気記録ヘッドと磁性層表面層(キャップ層とも呼ばれる)における結晶磁気異方性エネルギーを小さくして記録し易さを飛躍的に改善したECC(Exchange Coupled Composite)媒体と呼ばれる磁気記録媒体による垂直磁気記録方式の性能向上により、高密度化を達成してきた。高密度化の基本はスケーリング則で、磁気ヘッドのトラック幅、ヘッド・磁気記録媒体間のスペーシング、磁気記録媒体の結晶粒などを小さくする事が必須である。しかし磁気記録媒体の結晶粒を小さくすると、磁化状態を保とうとする上記異方性エネルギーが小さくなり、熱擾乱により、記録された磁化状態が乱されやすくなる。この現象は超常磁性効果と呼ばれ、非特許文献1に記載されているように、1 Tb/in程度の時代になると現状方式の単なる延長では実用限界の壁があるとされる。高密度化のためにはこれを越える技術を開発することが最大の課題となっている。
これに対して特許文献1では、外部に設けた高周波源を磁気ヘッドの動きに追従させることで、磁気共鳴条件を満たす高周波磁界を磁気記録媒体に供給し、磁気記録媒体のスピンが高周波磁界のエネルギーを吸収して保磁力が実効的に低下することを利用して、磁気記録媒体の温度を事実上上昇させることなく高保磁力磁気記録媒体にも低磁界で書き込みが行えるスピン加熱記録方法が提案されていた。
近年、スピントルクによって高速回転し高周波磁界を発生する、高周波磁界発生層FGL(Field Generation Layer)を利用した微小構造の実用的なスピントルク型高周波発振素子(STO:Spin Torque Oscillator)が非特許文献2で提案され、次いで非特許文献3では、同種の構造の高周波発振素子STOを垂直磁気ヘッドの主磁極に隣接して配置し、STOからのマイクロ波帯域の高周波磁界で媒体磁化の才差運動を励起しスウィッチング磁界を下げながら磁気異方性の大きな磁気記録媒体に情報を磁気記録し高密度化を図るマイクロ波アシスト記録方式が開示された。より詳しくは、例えば特許文献2や特許文献3では、低い保磁力を有するスピントルク型高周波発振素子STOを垂直磁気ヘッドの主磁極に隣接して配置、もしくはさらにシールド(補助磁極)を設けて主磁極との間に配置する構造として、スピントルク電流によりFGL磁化の才差運動を誘起することにより安定した高周波磁界アシスト記録を可能にする磁気ヘッドが提案されている。また、特許文献4には、スピントルク電流を流すことによりSTOを発振させるとともに、STOに加える外部磁界に信号磁界以外の変調を加えることにより、STOの発振周波数を制御する方法が記載されている。これらにより、マイクロ波アシスト記録方式(MAMR)の実用化に向けた研究開発が近年急速に加速されるようになった。
特開平7−244801号公報 米国特許第7616412号明細書 特開2009−70541号公報 特開2010−129152号公報
Y. Shiroishi,et al,"Future Options for HDD Storage", IEEE Trans. Magn., Vol.45, No.10, pp3816−3822 (2009) X.Zhu and J.−G.Zhu, "Bias−Field−Free Microwave Oscillator Driven by Perpendicularly Polarized Spin Current" IEEE Trans. Magn., vol.42, No.10, pp.2670−2672, 2006. J−G.Zhu, X.Zhu, and Y.Tang,"Microwave Assisted Magnetic Recording", IEEE trans. Magn., Vol.44, No.1,pp125−131(2008)
高周波発生素子(STO)を用いたマイクロ波アシスト記録方式(MAMR)は従来の熱アシスト方式に比べて磁気ヘッドの小型化が可能であり、高記録密度化に有望と思われる。そこで本発明者らは、高周波発生素子(STO)を搭載した磁気記憶装置を従来装置と同様の種々の環境条件で鋭意検討、試験をしたところ、実用化に向けて以下の課題があることが判明した。
第1の問題点は、STOに電流を流すことに起因する信頼性の低下、即ち、故障率の増大や歩留まりの低下である。高周波磁界発生層(FGL)にスピントルク伝達(STT:Spin Torque Transfer)電流を流して磁化を回転させることにより交流磁界発生させる方法では、長期間にわたり高電流密度の電流を流すことにより、エレクトロマイグレーションによる断線が生じる。特に、高密度化に伴い記録ビットの幅を縮小するためにはFGLの幅を狭める必要があり、これに伴い高周波磁界発生層(FGL)の面積(電流方向に垂直な)が縮小すると、その影響はさらに増大する恐れがある。又、STOを挟んで主磁極と補助磁極間に上記電流を流すためには、主磁極と補助磁極間に電圧をかける必要がある。このとき、磁気記録媒体と主磁極又は補助磁極のいずれかの間に電位差が生じる。磁気記録媒体表面と主磁極表面は各々保護膜でおおわれているが、その表面の間隔は1−2nmであり、しかも磁気記録媒体回転に伴いしばしば接触すると考えられている。例えばSTOの必要な電流密度を1×1012(A/m)、抵抗・面積積RAを0.1(Ω・μm)とすると上記電圧は0.1Vとなる。このとき、磁気記録媒体との間隙1nmとすると電界強度は10(V/m)と、空気や保護膜(有機膜)の絶縁破壊電界(3.5×10〜10(V/m))と同程度かそれ以上となり、絶縁破壊が生じる恐れがある。
第2の問題点は、交流磁界強度を増大するためにFGL膜の膜厚を厚くすることが難しいという点である。前記STOの構成では、磁化方向の固定された固定層から極薄の非磁性中間層を介してFGL層を積層する。ここで、例えばFGL層から固定層へ直流電流を流すと、スピン偏極電子がFGLに注入され、FGL磁化にスピントルクが作用する。又、固定層からFGL層へ電流を流すと、固定層内電導度のスピン偏極方向依存性によりFGL内に固定層と逆方向のスピン偏極電子が蓄積し、FGL磁化にスピントルクが作用する。しかし、FGL内部の電子スピンのコヒーレント長は1nm程度であり、上記スピントルクの作用する領域はFGL層と中間層の界面から距離1nm程度の領域に限定される。このような狭い領域のスピン偏極だけで厚いFGL膜全体の磁化を駆動するには限界がある。一方、磁気記録媒体面で得られるAC磁界強度はFGL膜厚が厚いほど大きい。十分なアシスト効果を得るためには大きなAC磁界強度が必要である。従って、上記STOを用いたMAMR方式では、得られるアシスト効果に限界があり、高記録密度化する上での課題となる。
しかしながら、特許文献1〜4や非特許文献1〜3では、スピン注入によるスピントルク効果を用いた新構造の高周波発生素子を用いて実際の磁気記憶装置に適用した場合の問題点、特にその信頼性については十分に検討されておらず、又、性能上の限界についても開示されていない。
本発明の目的は、マイクロ波アシスト記録方式(MAMR)を用いる場合において、信頼性が高くマイクロ波強度の向上が可能な磁気ヘッド及び信頼性が高く高記録密度化が可能な磁気記憶装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、記録磁界を発生する記録磁極と、前記記録磁極に対向して設けられた対向磁極と、前記記録磁極および対向磁極の間に設けられた高周波磁界発生素子と、前記記録磁極を励磁するコイルとを有し、前記高周波磁界発生素子は、前記コイルに流れる記録電流の変化によって生じる高周波磁界により誘起された前記高周波磁界発生素子の磁化の才差運動により生じる高周波磁界により、磁気記録媒体への書き込みをアシストするものであることを特徴とする磁気ヘッドとする。
また、磁気記録媒体と、前記磁気記録媒体に情報を書き込むための記録磁界を発生する記録磁極と前記記録磁極に対向して設けられた対向磁極と前記記録磁極を励磁するコイルと前記磁気記録媒体から情報を読み取る磁気再生素子と前記記録磁極および対向磁極の間に設けられた高周波磁界発生素子とを備える磁気ヘッドとを含み、前記高周波磁界発生素子は、前記コイルに流れる記録電流の変化によって生じる高周波磁界により誘起された前記高周波磁界発生素子の磁化の才差運動により生じる高周波磁界により、前記磁気記録媒体への書き込みをアシストするものであることを特徴とする磁気記憶装置とする。
以上、本発明によれば、マイクロ波アシスト記録方式を用いる場合において、信頼性の高い磁気ヘッド及び高記録密度化が可能な磁気記憶装置を提供することができる。
本発明の第1の実施例に係る磁気記録装置における情報記録動作を説明するための模式図である。 従来のMAMRの磁気記憶装置における情報記録動作を説明するための模式図である。 本発明の第1の実施例に係る磁気記憶装置の主要部の構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施例に係る磁気記憶装置の全体構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施例に係る磁気記憶装置において、磁気記録媒体に記録を行う時の高周波磁界発生層の磁化状態を説明するための模式図である。 本発明の第1の実施例に係る磁気記憶装置において、記録電流に加えた摂動によりFGL磁化の才差運動が誘起され、これにより発生したAC磁界により記録磁界方向に媒体磁化が反転することを説明するための特性図であり、(a)は記録信号電流又はSTO磁場(規格化量)の時間変化、(b)は規格化FGL磁化の時間変化、(c)はAC磁界の時間変化、(d)はFGL有の場合の規格化媒体磁化の時間変化、(e)は周波数の時間変化、(f)はFGL無の場合の規格化媒体磁化の時間変化を示す。 本発明の第1の実施例に係る磁気記憶装置において、FGL磁化の過渡特性の、三角波の時間幅Δtと深さ(底のレベルΔH/H)に対する依存性を説明するための特性図である。 本発明の第1の実施例に係る磁気記憶装置において、媒体磁化の過渡特性の、三角波の時間幅Δtと深さ(底のレベルΔH/H)に対する依存性を説明するための特性図である。 本発明の第2の実施例に係る磁気記憶装置において、磁気記録媒体に記録を行う時の高周波磁界発生層の磁化状態を説明するための模式図である。 本発明の第2の実施例に係る磁気記憶装置において、記録電流に加えた摂動によりFGL磁化の才差運動が誘起され、これにより発生したAC磁界により記録磁界方向に媒体磁化が反転することを説明するための特性図であり、(a)は記録信号電流又はSTO磁場(規格化量)の時間変化、(b)は規格化FGL磁化の時間変化、(c)はAC磁界の時間変化、(d)はFGL有の場合の規格化媒体磁化の時間変化、(e)は周波数の時間変化、(f)はFGL無の場合の規格化媒体磁化の時間変化を示す。 本発明の第2の実施例に係る磁気記憶装置において、FGLの過渡特性の、正弦波の周波数fと深さ(そこのレベルΔH/H(%)に対する依存性を説明するための特性図である。 本発明の第2の実施例に係る磁気記憶装置において、媒体磁化の過渡特性の、正弦波の周波数fと深さ(そこのレベルΔH/H(%)に対する依存性を説明するための特性図である。 本発明の第3の実施例に係る磁気記憶装置において、磁気記録媒体に記録を行う時の高周波磁界発生層の磁化状態を説明するための模式図である。 本発明の第3の実施例に係る記憶装置に適合した情報記録方式(媒体がAC消磁された状態)を説明するための特性図である。 本発明の第3の実施例に係る記憶装置に適合した情報記録方式(媒体がDC消磁された状態)を説明するための特性図である。
発明者等は、マイクロ波アシスト磁気記録方式(MAMR)の磁気ヘッドや磁気記憶装置の信頼性向上のためには高周波磁界発生層(FGL)を含む高周波発生素子(STO)にスピントルク伝達(STT)電流を流さなければよいと考えた。更に、STOにSTT電流を流さずにマイクロ波を発生させる手法について検討を行った。その結果、情報を書き込むための記録磁界の変化によりSTOがマイクロ波を発生することが分かった。本発明はこの新たな知見に基づいて生まれたものである。
一実施形態を以下に示す。磁気記録媒体と、磁気記録媒体に情報を書き込むための記録磁界を発生する記録磁極と、前記記録磁極と対向して設けられた対向磁極と、記録磁極を励磁するコイルと、磁気記録媒体から情報を読み取る磁気再生素子を少なくとも備える磁気ヘッドを含み、記録信号に対応して正負両方向に変調された信号電流を上記コイルに流すことにより、上記記録信号に対応する情報を上記記録媒体に書き込む記録装置において、前記記録磁極と対向磁極との間に設けられた高周波磁界発生素子(STO)を有し、上記高周波磁界発生素子に電流を通電しないことを特徴とする。
主磁極に誘起された磁束は、媒体記録層を通過して媒体下地層へ向かう部分が記録磁界、STOを通過して対向磁極又はトレーリングシールドへ向かう部分がFGL磁界となる。FGLに加わる磁界が一定でSTT電流が0のとき、FGLの磁化はFGL内の有効磁界と平行な方向を向いて静止したつり合い(平衡)状態にある。ここで、主磁極を駆動するコイル電流に摂動を加えると、FGLに加わる外部磁界が変調される。FGLに加わる外部磁界が速やかに変化すると、上記つり合い状態が崩れて(磁化にトルクが作用して)磁化は外部磁界を中心に才差運動を開始し、これに伴いAC磁界が発生する。このように本実施形態によればSTOにSTT電流を通電することなく、STOの磁化を振動させAC磁界を発生できる。上記外部磁界の変化としては、主に以下の2つが考えられる。第1に、主磁極に印加する信号磁界方向が反転すると、FGL位置での外部磁界の方向も反転する。これに伴いFGL磁化のつり合いが崩れて才差運動が開始する。第2に、主磁極を励磁するコイルに流す記録電流に別の周波数又は波形の電流を重畳することにより、FGL位置での外部磁界に摂動を加えると、これに伴いFGL磁化のつり合いが崩れて才差運動が開始する。
ここで、外部磁界の変化により誘起されたFGL磁化の才差運動はダンピングにより減衰し、これに伴い磁気記録媒体に加わるAC磁界も減衰する。このため、トラック方向に長い記録パターンを記録する場合、記録の途中でAC磁界が弱まり記録困難となる恐れがある。従って、所望の長さの記録パターンを記録する期間を通じて、媒体磁化反転に必要なAC磁界を発生する才差運動が継続することが望ましい。そのため、FGLのダンピング係数はできるだけ小さいことが望ましい。特に、上記第1の方法では、AC磁界発生は、記録磁界の反転から一定期間の間に限られるので、一般に任意の長さの記録パターンを記録するのは難しい。このため、記録方式に制限が生じる。一方、上記第2の方法は、FGL磁化の才差運動を継続させることが可能なため、任意の長さの記録パターンを記録することができる。但し、FGL磁界を変化させると記録磁界も変化してしまうので、FGL磁界変調の大きさは極力抑えることが望ましい。
ここで上記第2の摂動による方法について述べると、前記コイルに流す信号電流に、上記記録信号の最大周波数より大きな第2の周波数で変調された第2の電流成分を重畳することによって、前記高周波磁界発生素子における磁化を振動させることが、上記課題解決に有効である。このとき、前記第2の電流は、前記信号電流の振幅Iwに対し、その振幅ΔIと周波数fを、ΔI/Iw>0.1、F>10GHz、の正弦波状とすることが好ましい。なお、この正弦波は、正弦波を発生する装置の誤差範囲内であれば実用上使用することができる。又、前記コイルに流す信号電流を、上記記録信号の最小変調周期以下の周期で、上記最小変周期より十分に短い期間、その絶対値を前記信号電流の最大振幅Iwより小さなレベルに設定することによって、前記高周波磁界発生素子における磁化を振動させてもよい。このとき、前記期間は、上記記録信号の最小周期の20%以下で、前記レベルは前記信号電流の最大振幅Iwの20%以下であることが好ましい。上記外部磁界に加える摂動の波形の代表的な例としては実施例で述べるが、他にも様々な波形が使用可能である。
なお、前記高周波磁界発生素子(STO)は、FGLのみ、又はFGLと固定層のみから構成すればよい。ここで、上記FGLは、負の磁気異方性を有することが好ましい。FGLが負の異方性をもっていると、上記才差運動はそのFGL面内成分が大きくなり、磁気記録媒体面に生じるAC磁界が増大するためである。
上記実施の形態によれば、マイクロ波アシスト磁気記録方式(MAMR)において、STOに直流通電電流を流すことなく、簡便なSTO構造を用いてマイクロ波帯の高周波磁界を磁気記録媒体に印加することが可能なため、エレクトロマイグレーション等の現象によりSTO素子が劣化故障することがない。又、主磁極又は対向電極に電圧を印加することがないので、ヘッドと磁気記録媒体との間で絶縁破壊を生じる等の問題が生じない。又、FGLの膜厚方向にほぼ均一な磁界により磁化の才差運動を駆動するので、比較的膜厚の厚いFGL内でも均一な才差運動を発生することができ、磁気記録媒体面で強いAC磁界が得られる。このため、マイクロ波アシスト磁気記録方式(MAMR)により、従来垂直磁気記録方式の超常磁性限界の壁を越えて記録密度を増大することができる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
第1の実施例について、図1〜図6、図7A、図7Bを用いて説明する。
本実施例に係る磁気記録再生装置の構成例の一部である磁気記録再生ヘッドの概略図を図3に示す。なお、各図において同一符号は同一構成要素を示す。磁気記録再生ヘッドは、磁気記録媒体130上をクリアランス101で相対的に符号100で示す方向に走行するスライダ150上に形成された、再生ヘッド部110、記録ヘッド部120を有する。符号151はCVD−C、FCAC(Filtered Cathodic Arc Carbon)などからなるヘッド保護層、符号152は磁気記録再生ヘッドの浮上面(ABS:Air Bearing Surface)である。スライダ150は、磁気ヘッド磁極部の浮上量が磁気記録媒体全周に亘って10nm程度になるように、Al−TiCセラミックスのABS面を負圧が発生するようにエッチング加工を施したもので、大きさはフェムト型で0.85×0.7×0.23mm程度である。本実施例では、磁気記録再生ヘッドは再生ヘッド部110が先頭で記録ヘッド部120が後方になる向きに磁気記録媒体130が相対的に移動する構成としているが、逆構成であったとしても良く、またヘッド保護層はなくても良い。
再生ヘッド部110は、シールド層111、再生センサ素子112、上部磁気シールド113と下部磁気シールド114を有する。再生センサ素子112は磁気記録媒体からの信号を再生する役割を担うもので、その構成としては、TMR(Tunneling Magneto−Resistive)効果、CPP(Current Perpendicular to Plane)−GMR効果、ないしはEMR(Extraordinary Magneto−Resistive)効果を有するもの、更にはSTO(Spin Torque Oscillator)効果を応用したものや、いわゆる差動型であっても良い。その素子幅Trは、目標とする記録磁界、記録密度に応じて設計、加工され、その大きさは80nmないし5nm程度である。なお同図で出力の取り出し端子は省略して記載してある。
記録ヘッド部120は高周波磁界145を発生するための高周波磁界発生素子140、記録ヘッド磁界121を発生するための第1の記録磁極122、高周波磁界発生素子140の磁化回転方向などを制御するための第2の記録磁極124、記録磁極を励磁するためのCuなどからなるコイル123で構成される。なお、図面上ではコイル123が第1の記録磁極122の左右に分かれて記載されているが、実際は第1の記録磁極122を取り巻くように配置されている。符号125は、第1の記録磁極122と第2の記録磁極124との間の磁気ギャップ部を示す。ここでこれらの記録磁極は、FeCoNi、CoFe合金などの高飽和磁束軟磁性膜をメッキ法もしくはスパッタ法などで形成される。記録に寄与する記録素子の幅Twwは、目標とする記録磁界、記録密度に応じて設計、加工され、その大きさは160nmないし10nm程度である。また構造を適正化して第1の記録磁極と第2の記録磁極の役割を変えてもよい。
高周波磁界発生素子140は、FeCo、NiFeなどの軟磁性合金、CoPt、CoCrなどの硬磁性合金、Fe0.4Co0.6、Fe0.01Co0.99、Co0.8Ir0.2などの負の垂直磁気異方性を有する磁性合金、またCoFeGe、CoMnGe、CoFeAl、CoFeSi、CoMnSiなどのホイスラー合金、TbFeCoなどのRe−TM系アルモファス系合金、Co/Fe、Co/Irなどの磁性人工格子などからなる高周波磁界発生層(FGL)141を含む。なお、高周波磁界発生層(FGL)141に隣接してスピン固定層(回転ガイド強磁性層)143設けてもよい。スピン固定層143は高周波磁界発生層141の第1の記録磁極122の側、第2の記録磁極124の側のいずれに設けてもよく、また両方に設けてもよい。スピン固定層143は、垂直異方性を持った材料を用いることによりFGL141の発振を安定させることが出来るので、Co/Pt、Co/Ni、Co/Pd、CoCrTa/Pdなどの人工磁性材料を用いることが好ましい。なお、STO通電電流を用いる従来型の高周波発振素子同様、高周波磁界発生層141と上記スピン固定層143との間に、Au、Ag、Pt、Ta、Ir、Al、Si、Ge、Ti、Cuなどの非磁性伝導材料などからなる非磁性中間層142を設けてもかまわない。FGL141の幅WFGLは、目標とする記録磁界、記録密度に応じて設計、加工され、その大きさは150nmないし5nm程度である。
磁気記録媒体130は、ガラスやNiPメッキAlなどから構成される非磁性基板136上に、FeCoTaZrなどからなる軟磁性下地層135、CoCrPt、L12−Co3Pt基合金、L12−(CoCr)3Pt基合金、L11−Co50Pt50基合金、CoCrB/Pt、CoB/Pd磁性人工格子、L10型FePt、などを主な構成要素とする磁性膜からなる第一、第二の記録層134、133、更にCなどからなる保護層132、及び潤滑層131などから構成される。ここで記録層134、133の少なくとも一層は垂直磁気異方性を持つ材料であることが好ましく、その磁化の共鳴周波数と高周波磁界発生素子140の高周波磁界の発振周波数は大きくは違わないことが好ましい。なお磁気的な結合を制御するための中間層を両層の間に設けてもよい。また軟磁性下地層135と非磁性基板136との間に少なくとも一層の非磁性層を、また軟磁性下地層135と磁性層(第1記録層134)との間にRuなどの少なくとも一層の非磁性中間層やそれに加えて磁性中間層を設けても良い。更に軟磁性下地層135を、Ruなどを介した2層構造としたり、磁性層(記録層)を単層もしくは、3層以上の多層構造としても良い。なお本実施例では、基板の片面に磁性層などを設けた例を示したが、これらを非磁性基板136の両面に設けても良い。本実施例では磁気記録媒体130は各ビットが連続して存在する連続媒体の例を示したが、基板上に10nm程度の磁性パターンを設けたパターン媒体でもよい。
図4に、本実施例に係る磁気記憶装置の一つである磁気記録再生装置の構成例を示す。上位システムからの記録、再生の命令に従い、磁気記録媒体201は所定の回転数でスピンドルモータ200により回転、再生ヘッドにより、予め装置製造工程で磁気記録媒体に記録されたサーボ情報からの信号を用いて磁気記録媒体上の位置を検出し、再生ヘッド部と記録ヘッド部とを含むヘッドスライダ203及びサスペンション204とからなる、磁気ヘッドHGA(Head Gimbal Assembly)205を、アーム202を介してアクチュエータ206で制御することで磁気記録媒体201の所定の記録トラック上に移動(シーク動作)、その位置でフォローイング動作をする。次いでそのトラック上で、情報記録時には、記録信号は、サスペンション204に予め設けられた配線を通じて、R/W−IC、信号処理系などを含む回路系207によって制御されつつ、記録ヘッド部によって磁気記録媒体上の該記録トラックにマイクロ波アシスト方式で記録される。また情報再生時には、再生ヘッド部により信号が再生され、信号処理系での再生、復調信号処理などを経て情報が読み出される。アクチュエータ206がロータリー型のアクチュエータであれば、装置の小型軽量化の点で好ましい。本実施例では、磁気記録媒体が1個、磁気ヘッドスライダが2個の場合を示したが、磁気記録媒体1個に対し磁気ヘッドスライダが1個でも良く、また磁気記録媒体、磁気ヘッドを目的に応じて複数個に適宜増やしても良い。
図1を用いて、本実施例に係る磁気記憶装置における情報記録動作を模式的に説明する。コイル123に両極性の記録信号電流を流すことにより、第1の記録磁極122、第2の記録磁極124、磁気記録媒体130の軟磁性下地層を含む磁気回路に磁束を発生する。これにより、磁気記録媒体130及び高周波磁界発生素子140の位置に、記録信号電流の向きに応じた記録磁界121が生じる。ここで、上記信号電流に図1の上部左図に模式的に示したような摂動を加える。これによりFGL141の磁化が才差運動を行い、高周波磁界145が発生する。磁気記録媒体内において一定強度以上の記録磁界121と高周波磁界145が重畳した領域で、上記高周波磁界145のアシスト効果により上記記録磁界121の方向に応じて磁気記録媒体130の記録層が磁化される。磁気記録媒体130を記録ヘッド部120に対してトラック方向に移動させることにより、記録情報に応じた磁化情報がトラック方向に順次記録される。なお、符号137、138は、それぞれ磁気記録媒体に記録された上向き、下向きの磁化を示す。比較のため図2を用いて、従来マイクロ波アシスト記録による情報記録動作を模式的に説明する。従来法では、図2に模式的に示す通りコイル123に流す信号電流には摂動を加えず、高周波磁界発生素子140の高周波磁界発生層141の磁化を才差運動させるために直流のSTO通電電流(STT電流)149を流す必要がある。次に、直流のSTO通電電流149を流さず、信号電流に摂動を加えることにより高周波磁界発生素子140の磁化を才差運動させる方法の詳細について図1、図5を用いて以下に説明する。
(最適化方法及び効果)
磁気記録媒体130に含まれる磁気記録媒体磁性層(記録層133、134)に記録された上向きの磁化137を下向きの磁化138に書き換える場合について説明する。なお、図1では磁気記録媒体層を符号133で示す。第1の記録磁極122から、図1で下向きの記録磁界121が発生するように記録ヘッドのコイル123に記録電流を通電する。このとき、第1の記録磁極122からの磁界の一部が第2の記録磁極124に向けてSTO140が配置されているギャップ部に発生する。本実施例では、一定周期毎に、信号磁界の立ち上がり時間程度の幅でほぼ逆三角波状に磁界の最小値がほぼ0になるように記録電流に摂動を加える(図1の上部左図の上図)。なお、ここでは、上記周期を最短bit長に対応する周期としたが、これに限らない。また、記録磁界121は記録磁極における渦電流発生、磁化の飽和等により、必ずしも記録電流に比例して変化しない。従って、記録磁界121が所望の時間変化を達成するように記録電流を制御する。ここでは、上記立ち上がり時間程度の幅で電流を0とした。この幅については、最も大きなアシスト効果が得られるように調整することが望ましい。また、記録用磁場をできるだけ垂直に近い形状で立上げるために、記録電流は立ち上がり時にオーバーシュートさせている(図示せず)。
図5に、磁気記録媒体130の磁気記録媒体層133に記録を行う時の高周波磁界発生層(FGL)141の磁化状態を模式的に示す。ここで符号147は、高周波磁界発生層(FGL)141の磁化、符号148は高周波磁界発生層(FGL)の磁化147の回転方向である。
まず、記録磁界に摂動を加えずに低温の定常状態にある場合について図5(a)に示す。FGL141は負の異方性を持っているので、磁化をFGL面内方向に向けようとする有効磁界の磁気異方性に起因する成分(磁気異方性起因有効磁界成分161)と、磁化をFGL面の法線方向へ向けようとする外部磁界162がつり合った状態で静止する。簡単のため反磁界と交換磁界を無視すると、図で右向きの外部磁界162と左向きの磁気異方性起因有効磁界成分161がつり合う角度θ1で有効磁界(=外部磁界+磁気異方性起因有効磁界成分)は0となり静止する。ここで図5(b)に示すように、摂動により外部磁界162が速やかに(磁化が追随しない速度で)減少すると、有効磁界163は図において左向きとなり、磁化147はこれからトルク164を受けて面内方向148に回転運動を始める。同時に、図5(b)に示すように磁化147はダンピング165を受け、図5(c)に示すように新たなつり合い角θ2に向かって面内方向に傾き、負の有効磁界の磁気異方性起因有効磁界成分161が減少し、有効磁界163も減少する。やがて図5(d)に示すように、外部磁界162が元の値にもどると、今度は、有効磁界163は図で右向きとなり、磁化147は逆方向に回転をはじめる。この回転(才差)運動は図5(a)に示した最初の定常状態に達するまで継続する。これにより、高周波磁界発生層141の磁化147が高速回転し、磁気記録媒体層133の上向きの記録磁化137の運動をアシストする性質の高周波磁界を発生する。最終的にこの高周波磁界145のアシスト効果に助けられ、下向きの記録磁界121によって磁気記録媒体の上向き磁化137は下向きの磁化138に反転、情報の書き換えが行われることになる。磁気記録媒体層133に記録された下向きの磁化138を上向きに書き換える場合についても、各磁界及び磁化の回転方向が逆になることを除き、上記と全く同様である。
上記回転の周波数を増大するには、異方性磁界と外部磁界の差を大きくして磁化に作用するトルクを増大することが好ましい。このためには、高周波磁界発生層(FGL)141の負の異方性を増大する、外部磁界を増大する、磁化が摂動による外部磁界変化に追随しないように外部磁界変化の速度を速くする等することが望ましい。又、上記才差運動が長期間継続するために、高周波磁界発生層(FGL)141のダンピング係数を小さくする等することが望ましい。
図6を用いて、記録電流に加えた摂動によりFGL磁化の才差運動が誘起され、これにより発生したAC磁界により記録磁界方向に媒体磁化が反転することを説明する。図6(a)に示すように、記録電流に摂動を加えることにより、一定周期毎にSTO位置での磁界に、最大時間幅Δtが0.1nsecで磁界最小値ΔHが最大値の10%の三角波状の摂動を加えた。これにより、FGL磁化は図6(b)に示すような才差運動を行い、媒***置に図6(c)に示すような高周波磁界が生じた。ここで、上向きの記録磁界を印加した状態で上記高周波磁界にさらされた磁気記録媒体の磁化を強制的に下向きにリセットすると、図6(d)に示すようにリセット後一定時間を経過した後、媒体磁化は上向きに反転する(“−1”から“1”へ変化)。比較のため、上記高周波磁界を加えず上向き記録磁界のみにさらした場合には媒体磁化反転は起こらず(“−1”のまま)、磁化は下向きのままであった(図6(f))。ここで、図6(e)はAC磁界の周波数と媒体磁化の才差運動周波数の時間変化である。両者がクロスして一致した時点で磁化反転が生じることがわかる。
本実施例では、一定時間毎に外部磁界が磁気記録媒体に記録されることになるので媒体移動速度×摂動間隔が静止記録時のビット長(記録領域のダウントラック方向の分布の長さ)より小さい必要がある。LLGシミュレーションによる磁化分布計算結果によれば、マイクロ波アシストによる静止記録時のbit長は10nm程度であり、ヘッド−磁気記録媒体間の相対移動速度を20m/secとすると、摂動間隔を0.5nsec以下とすることにより上記条件は満たされる。
FGL及び媒体磁化の過渡特性の、三角波の時間幅Δtと深さ(底のレベルΔH/H)に対する依存性を図7A及び図7Bに示す。時間幅Δtと底のレベルΔHの最適値は磁気記録媒体に依存するが、例えば、Δt≦0.1nsec、ΔH/H≦10%程度とすることにより、媒体磁化を反転させることができる(図7Bの2段目左図と3段目左図)。
公知のLLGシミュレーションによれば、FGLは、その膜厚を1ないし100nm、より好ましくは5ないし30nmとし、その幅と高さを40〜20nm程度以下の範囲で最適化して、強い磁界を印加することにより、軟磁性材料、硬磁性材料、負の垂直磁気異方性材料のいずれの材料でも、磁区構造をつくることなく、安定して発振することが確認された。FGLの材料物性及び動作条件としては、Hk(負の異方性磁界)がおよそ−10kOeから−20kOe、飽和磁化が約1500emu/ccから2000emu/cc、主磁極からの磁界強度が約5kOeから15kOe、ダンピング係数が0.01から0.1の間に設定した。
このことから、マイクロ波アシスト記録方式は特に高密度記録に適しているといえる。なお上記で、これら記録磁極の構造を調整し、第1の記録磁極と第2の記録磁極の役割を変えても同様の効果が得られた。また本構成とすることによりSTOへの通電端子が不要になるので、磁気ヘッドや装置製造工程、および耐外来ノイズの面で特に好ましかった。
図3に示す磁気ヘッドにおいて、FGLの膜厚を30nmとし三角波の摂動を記録磁界に与えたところ、STT電流を流す従来法に比してマイクロ波強度を数倍に増加することができた。また、電流を流すための配線が無いため信頼性が大幅に向上した。更に、当該磁気ヘッドを図4に示す磁気記憶装置に搭載した結果、信頼性および磁気記録密度を向上することができた。
以上本実施例によれば、マイクロ波アシスト記録方式(MAMR)を用いる場合において、信頼性が高くマイクロ波強度の向上が可能な磁気ヘッド及び信頼性が高く高記録密度化が可能な磁気記憶装置を提供することができる。
第2の実施例について、図8、図9、図10A、図10Bを用いて説明する。なお、実施例1に記載され本実施例に未記載の事項は特段の事情が無い限り本実施例にも適用することができる。
本実施例では、STO通電電流が不要であるだけでなく、FGLの発振周波数も制御することのできる磁気記憶装置の例を説明する。本実施例では実施例1とほぼ同様の装置構成を用いるので、装置構成については説明を省略する。以下、本実施例の動作について説明する。
磁気記録媒体磁性層(記録層133、134)に記録された上向きの磁化を下向きに書き換える場合について説明する。第1の記録磁極122から、図3で下向きの記録磁界121が発生するように記録ヘッドのコイル123に記録電流を通電する。このとき、第1の記録磁極122からの磁界の一部が第2の記録磁極124との間のギャップ部125にも発生する。本実施例では、記録電流に周期的な摂動を加えることにより、記録磁界及びギャップ部に発生する磁界を、ほぼ正弦波状(H=H−ΔH+ΔH・sin(2πf・t))に変化させる。発生する磁界は磁極における渦電流発生、磁化の飽和等により、必ずしも記録電流に比例して変化しないので、磁界が所望の時間変化を達成するように記録電流を制御する。ここでは、記録電流の最大値の15%の振幅を持つ周波数20GHzの正弦波電流を信号電流に重畳した。上記振幅と周波数については、最も大きなアシスト効果が得られるように調整することが望ましい。このとき、上記摂動の周波数fとその振幅ΔHが十分大きくなると、FGL141の磁化は上記摂動の周波数と同じ周波数で、膜面内方向に連続的な振動をはじめる。
図8に、磁気記録媒体130に記録を行う時の高周波磁界発生素子140の各層の磁化状態を模式的に示す。実施例1同様、磁界に摂動を加えずに低温の定常状態にある場合、図8(a)に示すように、高周波磁界発生層141の磁化147は、磁化をFGL面内方向に向けようとする負の磁気異方性による磁気異方性起因有効磁界成分161と、磁化をFGL面の法線方向へ向けようとする外部磁界162がつり合った状態で静止する。簡単のため反磁界と交換磁界を無視すると、図で右向きの外部磁界162と左向きの磁気異方性起因有効磁界成分161がつり合う角度θ1で有効磁界(=外部磁界+磁気異方性起因有効磁界成分)は0となり静止する。ここで、図8(b)に示すように、摂動により外部磁界162が速やかに(磁化が追随しない速度で)増加すると、有効磁界163は図において右向きとなり、磁化はこれからトルク164を受けて+y方向に振られる。やがて、図8(c)に示すように、外部磁界162が減少すると、有効磁界163は図において左向きとなり、磁化はこれからトルク164を受けて−y方向に振られる。この様に、本実施例では磁化は主としてy方向(クロストラック方向)に振動する。これにより、磁気記録媒体130の上向きの記録磁化の反時計回りの才差運動をアシストする性質の高周波磁界が発生し、最終的にこの高周波磁界145のアシスト効果に助けられ、下向きの記録磁界121によって磁気記録媒体の上向き磁化は下向きに反転、情報の書き換えが行われることになる。
図9に記録電流に加えた摂動によりFGLに誘起された磁化の才差運動で発生したAC磁界により、記録磁界方向に媒体磁化が反転することを説明する。図9(a)に示すように、記録電流に摂動を加えることにより、STO位置での磁界に、周波数fが15GHzで振幅ΔHが磁界最大値の10%の正弦波状の摂動を加えた。これにより、FGL磁化は図9(b)に示すような才差運動を行い、図9(c)に示すような高周波磁界が磁気記録媒***置に生じた。なお図9上では磁界とFGL磁化の振動周波数が異なるが、実際には両者は等しい。ここで、上向きの記録磁界と上記高周波磁界にさらされた磁気記録媒体の磁化を強制的に下向きにリセットすると、図9(d)に示すようにリセット後一定時間を経過した後、媒体磁化は上向きに反転する(“−1”から“1”へ変化)。比較のため、上記高周波磁界を加えず上向き記録磁界のみにさらした場合には媒体磁化反転は起こらず(“−1”のまま)、磁化は下向きのままであった(図9(f))。
FGL及び媒体磁化の過渡特性のΔH、f依存性を図10A及び図10Bに示す。信号周波数の数倍程度のfではFGL振動は誘起できないが、10GHz以上になるとFGLは摂動振動数で連続振動をはじめる。fを最適化することで、最大磁界の1割のΔHにより媒体磁化を反転させることができた(図10Bの3段目の左から2番目の図)。
第1の記録磁極から磁気記録媒体に印加される磁界強度を最大化するために、上記記録電流はその最大値において第1の記録磁極の磁化がほぼ飽和磁化に達するように設定することが好ましい。また、摂動により主磁極から磁気記録媒体に印加される磁界強度の平均値は低下するので、摂動の振幅ΔHは所望のアシスト効果が得られる範囲でできるだけ小さいことが好ましい。
磁気記録媒体に記録された下向きの磁化を上向きに書き換える場合についても、各磁界及び磁化の回転方向が逆になることを除き、上記と全く同じ機構によりAC磁界が発生する。
なお、本実施例では、10GHz以上でコイル電流に摂動を加えることが望ましいので、主磁極渦電流損失を抑制するとともに、コイル駆動伝送回路系の伝送帯域を拡大すべく、これらの設計を最適化した。
実施例1と同様に、これら記録磁極の構造を調整し、第1の記録磁極と第2の記録磁極の役割を変えても同様の効果が得られた。
図3に示す磁気ヘッドにおいて、FGLの膜厚を30nmとし、正弦波の摂動を記録磁界に与えたところ、STT電流を流す従来法に比してマイクロ波強度を数倍に増加することができた。また、電流を流すための配線が無いため信頼性が大幅に向上した。更に、当該磁気ヘッドを図4に示す磁気記憶装置に搭載した結果、信頼性および磁気記録密度を向上することができた。
以上本実施例によれば、マイクロ波アシスト記録方式(MAMR)を用いる場合において、信頼性が高くマイクロ波強度の向上が可能な磁気ヘッド及び信頼性が高く高記録密度化が可能な磁気記憶装置を提供することができる。また、正弦波の摂動を与えることにより、FGLの発振周波数を制御することができる。
第3の実施例について、図11〜図13を用いて説明する。なお、実施例1又は2に記載され本実施例に未記載の事項は特段の事情が無い限り本実施例にも適用することができる。
本実施例では、STT電流が不要であるだけでなく、記録電流に摂動を加える必要のない磁気記憶装置の例を説明する。本実施例では実施例1とほぼ同様の装置構成を用いるので、装置構成については説明を省略する。本実施例では、上記実施例1及び2と異なり記録電流に一定周期で摂動を加えることはしない。しかしながら、高周波発生素子に直流電流を流さない点は共通している。以下、本実施例の動作について説明する。
図11に、磁気記録媒体130に記録を行う時の高周波磁界発生層(FGL)141の磁化状態を模式的に示す。ここで符号147は、高周波磁界発生層(FGL)141の磁化、符号148は高周波磁界発生層(FGL)の磁化147の回転方向である。まずはじめ磁化は、磁化147を磁気記録媒体面内方向に向けようとする負の磁気異方性による磁気異方性起因有効磁界成分161と、磁化147を磁気記録媒体面法線方向へ向けようとする外部磁界162がつり合った状態にある(図11(a))。ここで図11(b)に示すように、記録電流の符号が逆転して、FGLに加わる外部磁界162の向きが反転すると、有効磁界163は図において左向きとなり、磁化147はこれからトルク164を受けて面内方向に回転運動を始める。磁化147は、新たなつり合い角θ3に向かって面内方向に傾き、負の磁気異方性実効磁界は減少する。この回転(才差)運動は、図11(c)に示す新たな定常状態に達するまで継続する。上記回転の周波数を増大するには、磁気異方性起因有効磁界成分161と外部磁界162の和を大きくして磁化に作用するトルクを増大することが好ましい。このためには、高周波磁界発生層(FGL)141の負の異方性を増大する、外部磁界を増大する、磁化が摂動による外部磁界変化に追随しないように外部磁界変化の速度を速くすることが望ましい。又、上記才差運動が長期間継続するために、高周波磁界発生層(FGL)141のダンピング係数を小さくすることが望ましい。
本実施例では、記録電流の符号が逆転して、FGLに加わる外部磁界の向きが反転したとき、FGL磁化のつり合い状態が壊れて磁化の回転運動が誘起され、これによりAC磁界が発生し、このときの記録磁界の向きに応じた方向に磁気記録媒体が磁化される。FGLの磁化運動がダンピングにより減衰してACアシスト効果が減少すると、媒体磁化は記録磁界の方向に従わない。即ち、磁気記録媒体上の記録電流極性切り替えのタイミングに対応する位置近傍でのみ記録が行われるため、ビット長の長い記録パターンを記録することが難しい。このため、本実施例に適合した情報記録方式を用いる必要がある。以下、本実施例に適した情報記録方式の例について図12、図13を用いて説明する。図12は本実施例に係る記憶装置に適合した情報記録方式(媒体がAC消磁された状態)を説明するための特性図、図13は本実施例に係る記憶装置に適合した情報記録方式(媒体がDC消磁された状態)を説明するための特性図である。
まず、簡単のため、最初に磁気記録媒体がAC消磁された状態にある場合について図12を用いて説明する。図12(a)の情報を記録するとする。コイル123に、図12(b)の記録電流を与えると、磁気記録媒体にはトラック方向に図12(c)の磁化情報が記録される。これを再生ヘッドで検出すると図12(d)の信号が再現されるが、図12(d)の信号を時間方向に積分することにより、図12(e)の信号が得られる。図12(e)の信号は比較器等を通すことにより元の記録信号が再現される。
一方、媒体磁化の初期状態がDC消磁された状態にある場合には、情報の記録は記録電流の立ち上がりか立下りのどちらか片方でしか行うことができない。このため、達成可能な記録密度は半分になる。しかしながら、図13(b)(bb)に示すように、元の記録信号を2つの信号に分解して、その各々を磁気記録媒体上の同一位置に重ねて記録することにより、高密度記録が可能となる。即ち、図13(a)の記録情報から図13(b)の信号I及び図13(bb)の信号IIを分割生成する。次に、コイル123に、上記信号Iに従って図13(c)に示す電流を与えると、磁気記録媒体にはトラック方向に図13(d)に示す磁化情報が記録される。次に、磁気記録媒体上の上記信号Iの記録領域に重なるように、コイル123に上記信号IIに従って図13(c)に示す電流を与えると、磁気記録媒体にはトラック方向に図13(dd)に示す磁化情報が記録される。これを再生ヘッドで検出すると図13(e)のように元の記録信号が再現される。図13(e)の信号は比較器等を通すことにより元の記録信号が再現される。
図3に示す磁気ヘッドにおいて、FGLの膜厚を20nmとし、記録磁界に変化を与えたところ、AC消磁の場合でもDC消磁の場合でもSTT電流を流す従来法に比してマイクロ波強度を2倍に増加することができた。また、電流を流すための配線が無いため信頼性が大幅に向上した。更に、当該磁気ヘッドを図4に示す磁気記憶装置に搭載した結果、信頼性および磁気記録密度を向上することができた。
以上本実施例によれば、マイクロ波アシスト記録方式(MAMR)を用いる場合において、信頼性が高くマイクロ波強度の向上が可能な磁気ヘッド及び信頼性が高く高記録密度化が可能な磁気記憶装置を提供することができる。また、STT電流が不要で、かつ記録電流に摂動を加える必要のないMAMR用の磁気ヘッドや磁気記憶装置を提供することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
100:磁気ヘッドの走行方向、101:磁気ヘッドと磁気記録媒体のクリアランス、110:再生ヘッド部、111:シールド層、112:再生センサ素子、113:上部磁気シールド、114:下部磁気シールド、120:記録ヘッド部、121:記録ヘッド磁界、122:第1の記録磁極、123:コイル、124:第2の記録磁極、125:磁気ギャップ部、130:磁気記録媒体、131:潤滑層、132:保護層、133:第二の記録層(多層構造を有する記録層)、134:第一の記録層、135:軟磁性下地層、136:非磁性基板、140:高周波磁界発生素子部、141:高周波磁界発生層(FGL)、142:非磁性中間層、143:スピン固定層、145:高周波磁界、147:FGLの磁化、148:FGLの磁化の回転方向、149:STO通電電流(STT電流)、150:スライダ、151:ヘッド保護層、152:磁気記録再生ヘッド浮上面(ABS)、161:有効磁界の磁気異方性に起因する成分(磁気異方性起因有効磁界成分)、162:外部磁界、163:有効磁界、164:トルク、165:ダンピング、200:スピンドルモータ、201:磁気記録媒体、202:アーム、203:磁気記録再生素子搭載ヘッドスライダ、204:サスペンション、205:磁気ヘッド(HGA)、206:アクチュエータ、207:R/W−ICや信号処理系などを含む回路系。

Claims (15)

  1. 磁気記録媒体と、
    前記磁気記録媒体に情報を書き込むための記録磁界を発生する記録磁極と、前記記録磁極に対向して設けられた対向磁極と、前記記録磁極を励磁するコイルと、前記磁気記録媒体から情報を読み取る磁気再生素子と、前記記録磁極および対向磁極の間に設けられた高周波磁界発生素子とを備える磁気ヘッドとを含み、
    前記高周波磁界発生素子は、前記コイルに流れる記録電流の変化によって生じる高周波磁界により誘起された前記高周波磁界発生素子の磁化の才差運動により生じる高周波磁界により、前記磁気記録媒体への書き込みをアシストするものであることを特徴とする磁気記憶装置。
  2. 前記高周波磁界発生素子にはスピントルク伝達電流を通電する機能が設けられていないことを特徴とする請求項1記載の磁気記憶装置。
  3. 前記記録電流は、記録信号に対応して正負両方向に変調された第1の電流と、前記記録信号の最大周波数以上の周波数で変調された第2の電流とが重畳されたものであり、
    前記記録電流の変化は、前記第2の電流の変化に対応するものであることを特徴とする請求項1記載の磁気記憶装置。
  4. 前記第2の電流は、前記記録電流の振幅Iwに対し、その振幅ΔIと周波数fが、
    ΔI/Iw>0.1、
    f>10GHz、
    の正弦波状であることを特徴とすることを特徴とする請求項3記載の磁気記憶装置。
  5. 前記記録電流は、前記記録信号の最小変調周期以下の周期で、前記周期以下の期間、その絶対値が前記記録電流の最大振幅Iwより小さなレベルに設定されるものであり、この設定が前記記録電流の変化を生じさせることを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の磁気記憶装置。
  6. 前記期間は、前記記録信号の最小周期の20%以下で、前記レベルは前記記録電流の最大振幅Iwの20%以下であることを特徴とすることを特徴とする請求項5記載の磁気記憶装置。
  7. 前記高周波磁界発生素子は、高周波磁界発生層と固定層のみからなることを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の磁気記憶装置。
  8. 前記高周波磁界発生層は、負の磁気異方性を有することを特徴とする請求項7記載の磁気記憶装置。
  9. 前記磁気記録媒体は、前記記録磁極からの記録磁界だけでは十分な記録ができないことを特徴とする請求項1記載の磁気記憶装置。
  10. 記録磁界を発生する記録磁極と、
    前記記録磁極に対向して設けられた対向磁極と、
    前記記録磁極および対向磁極の間に設けられた高周波磁界発生素子と、
    前記記録磁極を励磁するコイルとを有し、
    前記高周波磁界発生素子は、前記コイルに流れる記録電流の変化によって生じる高周波磁界により誘起された前記高周波磁界発生素子の磁化の才差運動により生じる高周波磁界により、磁気記録媒体への書き込みをアシストするものであることを特徴とする磁気ヘッド。
  11. 前記高周波磁界発生素子には、スピントルク伝達電流を通電する機能が設けられていないことを特徴とする請求項10記載の磁気ヘッド。
  12. 前記高周波磁界発生素子は、高周波磁界発生層と固定層のみからなることを特徴とする請求項11記載の磁気ヘッド。
  13. 前記記録電流は、記録信号に基づく第1の電流と、前記記録信号の周波数とは別の周波数を有する第2の電流とを重畳したものであり、前記記録電流の変化は、前記第2の電流の変化に対応するものであることを特徴とする請求項10記載の磁気ヘッド。
  14. 前記第2の電流は、逆三角形状の波形を有することを特徴とする請求項13記載の磁気ヘッド。
  15. 前記記録電流の変化は、記録信号に基づく前記記録電流の立上り、立下りに対応することを特徴とする請求項10記載の磁気ヘッド。
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