JP2013227621A - ビスマスの電解精製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の塩化浴を用いたビスマスの電解精製において発生していた電解スライムの発生量を効果的に減らすことができ、歩留まりを改善し、効率よいビスマスの電解精製を達成する。
【解決手段】本発明は、ビスマスを用いてアノードを製造し、このアノードを用いてビスマスを電解精製する方法において、電解液の温度を25℃以下に維持しながら電解する方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ビスマスの電解精製方法に関し、詳細にはビスマスを塩化浴で電解精製する際に、電解スライムの生成を抑制して効率よく電解精製して高純度ビスマスを得る方法に関する。
ビスマスの製錬では硫化鉱から乾式法により製錬する方法が知られている。しかし最も多くビスマスを生産する方法は、銅や鉛を製錬する際の副生成物として回収する方法である。
上記各種製錬工程でビスマスを分離する方法は、溶液に溶け込んでいるビスマスにはイオン交換法、熔体に混入しているものは不純物塊として凝集−濃縮回収された後に浸出する等の方法でビスマス濃厚液を得、これを還元して粗ビスマス金属とした後に電解精製により高純度ビスマスを得る方法である。(非特許文献1、特許文献1、2)。
この電解精製は、塩酸酸性の電解浴である塩化浴を用いて行うことができる。この場合、アノード側では塩素が生成し、これが水と反応して次亜塩素酸イオンを生じる。塩素や次亜塩素酸は酸化力が強く、設備や作業性の面でその生成は好ましくない。
この塩素や次亜塩素酸イオンの生成を防ぐため、正極と陰極を隔膜で隔てて陰極側を硫酸浴として電解を行う方法、あるいはケイフッ酸を電解質として電解する方法がある(非特許文献2、特許文献1、3)。
特開2000−045087号公報 特開2010−196140号公報 特開平08−311679号公報
田中和明 「よくわかる最新レアメタルの基本と仕組み」 秀和システム J.-G. Yang, C-B. Tang, S.-H. Yang Hydrometallurgy, 100, 5-9, 2009
ところで、塩化浴において隔膜で隔てて電解する方法は、大規模な電解精製には向かない。また、ケイフッ酸を電解質とした場合は電解液の浄液や排出に手間がかかるという欠点がある。そのため、現実的には塩化浴で通常電解する方法を採用せざるを得ないのが現状であり、ビスマスの電解精製に際して、上述のような塩素系酸化剤の生成は避けられない。
ここで、塩素もしくは次亜塩素酸などの塩素系酸化剤が生成した場合、この塩素系酸化剤がアノードである粗ビスマスとその表面で反応し、もしくは溶出したビスマスイオンが加水分解してビスムチルイオン(BiO+)となって塩化物イオンと反応することで、水に難溶性のオキシ塩素ビスマス(BiOCl)沈殿を生じる。
この沈殿は電解スライムとして回収され、ビスマス品位が高いため、元の鉛の乾式製錬工程に繰り返されるがその量は決して少なくない。
また、ビスマスの電解精製においては、電解液中のビスマス濃度を一定に保つために、アノードのビスマスをイオンとして電解液に溶出させてビスマスイオンとして供給され続ける必要がある。すなわち、電解液中のビスマスイオン濃度の低下が電解不能につながるおそれがある。そのため、電解スライムの増加は歩留まりの悪化につながるとともに、電解液中のビスマスイオン濃度の低下をもたらすため、電解スライムとして回収されるこのオキシ塩化ビスマス沈殿を最小限に抑える必要がある。
そこで、本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ビスマスの塩化浴を用いた電解精製において、電解液の温度を25℃以下に調整することで電解スライムの生成を抑制して電解精製できることを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)ビスマスを用いてアノードを製造し、このアノードを用いてビスマスを塩化浴で電解精製する方法において、電解液の温度を25℃以下に維持しながら電解する方法。
(2)(1)に記載に方法において、前記電解液の温度を15〜25℃に調節することを特徴とする方法。
本発明によれば、ビスマスの電解精製工程において電解液の温度を25℃以下に保つことで、従来の塩化浴を用いたビスマスの電解精製において発生していた電解スライムの発生量を効果的に減らすことができ、歩留まりを改善し、効率よいビスマスの電解精製を達成できる。
電解液の温度と(電解スライムBi量/アノードBi溶出量)の分配比(%)の関係を示すグラフである。
以下、本発明を説明する。
本発明は、ビスマスを用いてアノードを製造し、このアノードを用いてビスマス電解精製する方法において、電解液の温度を25℃以下に維持することを特徴としている。また、この電解精製は、塩化浴を用いて行うことが好ましい。
この電解精製は、具体的には、粗ビスマスを用いて製造されるアノードと、チタン板から製造されるカソードを、電解液に浸漬させて通電し、アノードから溶出したビスマスイオンがカソード板上に電着するものである。
この電解精製を、塩化浴を用いて行う場合、アノード表面では以下の(式1)〜(式4)に示す一連の反応が起こり、場合によっては電解液中では(式5)の加水分解反応も起こる。
(式1)2Cl- → Cl2
(式2)Cl2+H2O → HOCl+HCl
(式3)2Bi+3Cl2+2H2O → 2BiOCl+4HCl
(式4)2Bi+3HOCl → 2BiOCl+HCl+H2
(式5)Bi3++Cl-+H2O → BiOCl+2H+
(式3)〜(式5)の反応の結果生じる、BiOClの水に対する溶解度は、常温で30mg/Lと低く、電解スライムとして電解槽に沈殿するため、歩留まりの低下を引き起こす。
また、電解精製においては、通電することからジュール熱による発熱で電解液温度が上昇することは明らかであり、この温度上昇に対して特に手段を講じない場合は(式1)〜(式5)の一連の反応が促進される結果となる。
電解液もしくは電解槽全体を冷却すれば上述のようなBiOCl形成反応の進行を遅らせることが出来るが、過度に温度を下げると冷却に必要なコスト分の増加は当然ながら、電解槽内への結晶の析出、およびビスマスの電着性状の悪化を引き起こす。
このように電解精製の際の電流効率は、電解液の温度が高すぎても低すぎても良好なものとはなりにくいのであるが、本発明者等により、温度が高いときに析出する電解スライムの沈殿による影響の方が、温度が低いときの影響よりも電流効率の悪化に与える影響が大きいことが見出されている。
したがって、電解液は常時25℃以下に調節しながら電解精製を行うこととし、これにより電解スライムの生成量を効果的に抑えて、適当な電流効率で電解ビスマスを得ることができる。
また、電流効率の観点からは電解液の温度を低くしても実用上問題とならないが、上述のように冷却にかかるコスト等を考慮すれば、電解液の温度を15〜25℃にて維持して電解精製を行うことが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
Biが35g/L、HClが65g/Lからなる電解液を冷却し22℃に維持しながら、電流密度90A/m2で通電してビスマスの電解精製を行った。この電解精製において、カソードはチタン板、アノードは粗ビスマス(Bi:>90%、Ag:1%、Cu:0.1%、Pb:0.1%)とした。
(比較例1)
電解液温度を一定温度に保つよう調整しなかった以外は、実施例1と同じ条件でビスマスを電解した。電解液の温度は調節せず電解精製を行ったため、電解精製の時間にわたって電解液の温度は35℃±5℃であった。
なお、実施例1および比較例1では、それぞれの電解終了後にカソード電着ビスマス重量、電解スライム重量、電解精製後の残りアノード重量を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2013227621
電解液温度を調節しない場合(比較例1)では電解スライム生成量が極めて多く、アノードの溶出が半分程度になったところで電解精製を一度中断してこれを排出せざるを得なかった。このようにビスマスが電解スライムとして沈殿してしまい、歩留まりが悪くなることに加えて、沈殿した電解スライムを排出させる必要性が生じるなど電解精製処理にも制約が生じてしまうことがわかる。
(実施例2)
Biが35g/L、HClが65g/Lからなる電解液を各種温度で電流密度90A/m2で通電してビスマスの電解精製を行った。この電解精製において、カソードはチタン板、アノードは粗ビスマス(Bi:>90%)とした。電解終了後に電着ビスマス重量、電解スライム重量、電解精製後の残りアノード重量を測定した。この測定結果に基づいて、電解精製中の電解液の温度に対し、アノードから溶出したビスマスのうち、電着されずに電解スライムとして沈殿した量を算出したところ図1に示したような関係が得られた。
これによれば、電解液を25℃以下に調節することで安定的に電解スライムの生成を抑制できることがわかり、特に25℃から15℃程度までは冷却の効果が高いことが推察される。

Claims (2)

  1. ビスマスを用いてアノードを製造し、このアノードを用いてビスマスを塩化浴で電解精製する方法において、電解液の温度を25℃以下に維持しながら電解する方法。
  2. 請求項1に記載に方法において、前記電解液の温度を15〜25℃に調節することを特徴とする方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015178641A (ja) * 2014-03-18 2015-10-08 Jx日鉱日石金属株式会社 ビスマスの電解方法
JP2018016893A (ja) * 2017-11-06 2018-02-01 Jx金属株式会社 ビスマスの電解方法
JP2019203199A (ja) * 2019-07-23 2019-11-28 Jx金属株式会社 ビスマスの電解方法

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