JP2013221840A - 渦電流探傷システム及び渦電流探傷方法 - Google Patents

渦電流探傷システム及び渦電流探傷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】検査員が複数の管の探傷データを確認する際の負担を軽減することができる渦電流探傷システム及び渦電流探傷方法を提供する。
【解決手段】探傷コイル(201a、201b)と、管の構造が変化する部位を表す基準部位に応じた基準信号を出力する光検出器202を有するプローブ101と、渦電流探傷器103と、挿入引抜機102と、基準信号に基づいて複数の前記管の探傷データにおいて前記基準部位を示す信号をそろえるように探傷データをシフトするデータ配列装置106と、シフトされた複数の管の探傷データを二次元表示する表示装置107を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、渦電流探傷システム及び渦電流探傷方法に係り、特に、複数の管の探傷データにおいて管端を示す信号等をそろえることができる渦電流探傷システム及び渦電流探傷方法に関する。
発電プラントの熱交換器には、多数の伝熱管が規則的に配列されている。伝熱管は直管形状或いはU字形状で、両端が熱交換器内の管板によって固定されている。伝熱管の長さは十数メートルあり、振動抑制のために支持板が配置されている。
伝熱管検査では、プローブを管内に一旦挿入した後、プローブのケーブルを引抜走査して探傷波形(探傷信号)を取得する。一般的に、探傷波形としては、ある参照信号(正弦波信号)に対して、同相(X)成分とそれと90°位相のずれた異相(Y)成分の2つの信号波形が取得される。検査員は、それらの振幅をしきい値判定して欠陥の有無を判断する。或いは、2つの波形の軌跡に相当するリサージュを評価して判定精度の向上を図っている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−296241号公報
特許文献1に開示された渦流探傷装置では、リサージュを評価して判定精度の向上を図ることにより、検査員が探傷データを確認する際の負担が軽減される。しかしながら、この渦流探傷装置は、複数の管の探傷データを確認する際の負担を軽減するものではなかった。
一方、複数の管の探傷データを確認する際の負担を軽減するため、複数の管の探傷データを2次元表示して視覚的に確認することが想定される。
その場合、位置の基準となる信号により、複数の管の探傷データを構造物の位置に対応させて表示することが求められる。
本発明の目的は、検査員が複数の管の探傷データを確認する際の負担を軽減することができる渦電流探傷システム及び渦電流探傷方法を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、複数の管の欠陥を検出する渦電流探傷システムであって、前記管に渦電流を誘起し、誘起された渦電流の変化を検出する探傷コイルと、前記管の構造が変化する部位を表す基準部位に応じた基準信号を出力する基準部位センサを有するプローブと、前記探傷コイルに励磁電圧を印加して探傷する渦電流探傷器と、前記プローブを前記管に挿入し、挿入された前記プローブを前記管から引抜く挿入引抜部と、前記基準部位センサから出力された基準信号に基づいて、複数の前記管の探傷データにおいて前記基準部位を示す信号をそろえるように前記探傷データをシフトするデータ配列装置と、シフトされた複数の前記管の探傷データを二次元表示する表示装置を備えるようにしたものである。
これにより、検査員は、基準部位の位置を基準としてそろえられた、複数の管の探傷データを相互に比較しながら欠陥の有無を確認することができるため、複数の管の探傷データを確認する際の負担が軽減される。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記データ配列装置は、前記挿入引抜部によって前記プローブが前記管から引抜かれる間、前記プローブの位置を示す位置データを測定し、前記挿入引抜部によって前記プローブが前記管から引抜かれる間、前記探傷コイルによって検出された渦電流の変化から探傷し、探傷データと測定された前記プローブの位置データを対応付けて記憶し、前記基準部位センサから出力された基準信号に基づいて、前記管の基準部位を検出し、前記管の基準部位を検出したときに測定された前記プローブの位置データを記憶し、前記管の基準部位を検出したときに測定された前記プローブの位置データに基づいて、複数の前記管の探傷データにおいて前記基準部位を示す信号をそろえるように前記探傷データをシフトするようにしたものである。
これにより、検査員は、基準部位の位置を基準としてそろえられた、複数の管の探傷データを相互に比較しながら欠陥の有無を確認することができるため、複数の管の探傷データを確認する際の負担が軽減される。
(3)上記(2)において、好ましくは、前記基準部位センサは、光を検出する光検出器を有し、前記光検出器は、検出された光量の変化に基づいて前記管の基準部位に応じた基準信号を出力するようにしたものである。
これにより、管外が明るい場合に、基準部位センサは管の基準部位を検出することができる。
(4)上記(3)において、好ましくは、前記プローブは、さらに、光源を有し、前記光検出器は、前記光源から照射された光が前記管の表面で反射された反射光の変化に基づいて前記管の基準部位に応じた基準信号を出力するようにしたものである。
これにより、管外が暗い場合に、基準部位センサは管の基準部位を検出することができる。
(5)上記(4)において、好ましくは、前記基準部位センサは、前記管の基準部位として前記管の端を検出するようにしたものである。
これにより、基準信号が大きく変化する管端の位置を基準として、データ配列装置は確実に探傷データにおいて前記基準部位を示す信号をそろえることができる。
(6)上記(1)において、好ましくは、前記基準部位センサは、光ファイバを有し、前記光ファイバの一端は前記プローブの外周上に配置され、前記渦電流探傷システムは、さらに、前記光ファイバの一端から取り込まれ、前記光ファイバの他端から出力された光信号を電気信号に変換し、この電気信号を基準信号として前記データ配列装置に出力する光検出装置を備えるようにしたものである。
これにより、基準部位センサのための電源配線が不要となる。
(7)上記(1)において、好ましくは、前記基準部位センサは、前記管に渦電流を誘起し、誘起された渦電流の変化を検出する渦電流探傷センサを有し、前記渦電流探傷センサは、検出された渦電流の変化に基づいて前記管の基準部位に応じた基準信号を出力するようにしたものである。
これにより、基準部位センサは、管端を管の基準部位として検出することができる。
(8)上記目的を達成するために、本発明は、複数の管の欠陥を検出する渦電流探傷方法であって、前記管に渦電流を誘起し、誘起された渦電流の変化を検出する探傷コイルと、前記管の構造が変化する部位を表す基準部位に応じた基準信号を出力する基準部位センサを有するプローブを前記管に挿入し、挿入された前記プローブを前記管から引抜く挿入引抜工程と、前記基準部位センサから出力された基準信号に基づいて、複数の前記管の探傷データにおいて前記基準部位を示す信号をそろえるように前記探傷データをシフトするシフト工程と、シフトされた複数の前記管の探傷データを二次元表示する表示工程を有するようにしたものである。
これにより、検査員は、基準部位の位置を基準としてそろえられた、複数の管の探傷データを相互に比較しながら確認することができるため、複数の管の探傷データを確認する際の負担が軽減される。
本発明によれば、検査員が複数の管の探傷データを確認する際の負担を軽減することができる。
本発明の第1の実施形態である渦電流探傷システムの概略構成図である。 本発明の第1の実施形態であるプローブの概略構成図である。 熱交換器の構成及び渦電流探傷システムの使用状況を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態である渦電流探傷システムの動作を示すフローチャートである。 探傷信号と基準信号を説明するためのタイミングチャートである。 基準信号の行列式から探傷信号をシフトする行列式を求める処理を説明するための図である。 探傷信号の遷移を示す図である。 伝熱管におけるプローブの位置と探傷信号の対応関係を示す図である。 本発明の第2の実施形態である渦電流探傷システムの概略構成図である。 本発明の第2の実施形態であるプローブの概略構成図である。 本発明の第3の実施形態である渦電流探傷システムの概略構成図である。 本発明の第3の実施形態であるプローブの概略構成図である。
以下、本発明の第1の実施形態を、図1〜図8を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態である渦電流探傷システムの概略構成図である。渦電流探傷システムは、プローブ101、挿入引抜機102、渦電流探傷器103、信号増幅器104、A/D変換器105、データ配列装置106、表示装置107を備える。ここで、渦電流探傷システムは、熱交換器に用いられる伝熱管等の管群の欠陥を検出するシステムである。熱交換器の構成の詳細については、図3を用いて後述する。
プローブ101は、伝熱管に誘起された渦電流の変化に基づく電圧信号を、渦電流探傷器103に供給する。また、プローブ101は、基準部位(例えば、管端であり、その詳細は、図3を用いて後述する)に応じた基準信号を、信号増幅器104に供給する。プローブ101と渦電流探傷器103は、電気的に接続されている。また、プローブ101と信号増幅器104は、電気的に接続されている。プローブ101の構成の詳細については図2を用いて後述する。
挿入引抜機102は、検査員の指示に応答し、プローブ101に接続されたケーブル203を一定の速度で引き抜いて、プローブ101を伝熱管から引抜く。なお、検査員は、挿入引抜機102に引き抜かれたケーブル203を引き出して手で管内に送り出すことにより、又はプローブ101をエアガンの圧縮空気で管内に送り出すこと等により、プローブ101を伝熱管に挿入する。
渦電流探傷器103は、所定の周波数の交流電圧(励磁電圧信号)をプローブ101に供給(印加)する。また、渦電流探傷器103は、プローブ101から供給された探傷信号を位相検波することにより、探傷信号を励磁電圧信号と同相成分のX成分と励磁電圧信号と異相成分のY成分に分離し、分離された探傷信号のX成分とY成分をそれぞれA/D変換器105に供給する。渦電流探傷器103とA/D変換器105は、電気的に接続されている。
信号増幅器104は、プローブ101から供給された基準信号を増幅し、増幅された基準信号をA/D変換器105に供給する。信号増幅器104とA/D変換器105は、電気的に接続されている。
A/D変換器105は、渦電流探傷器103から供給されたアナログの探傷信号(X成分とY成分に分離されたもの)及び信号増幅器104から供給されたアナログの基準信号をデジタルの探傷信号及び基準信号に変換し、変換されたデジタルの探傷信号及び基準信号をデータ配列装置106に供給する。A/D変換器105とデータ配列装置106は、電気的に接続されている。
データ配列装置106は、例えば、プロセッサなどの制御部、メモリなどの記憶部、RTC(Real Time Clock)などの計時部、キーボードなどの操作部を備えたPC(Personal Computer)で構成される。制御部が記憶部に記憶された所定のプログラムを実行することにより、データ配列装置106は、A/D変換器105から供給された探傷信号とこの探傷信号が供給された時間(タイミング)を対応付けて伝熱管毎に記憶部に記憶し、A/D変換器105から供給された基準信号に基づいて、記憶部に記憶された探傷信号(探傷データ)を、基準部位が検出されたタイミングを基準としてそろえ、そろえられた探傷データの画像情報を表示装置107に供給するという機能を実現する。データ配列装置106と表示装置107は、ビデオケーブルで電気的に接続されている。また、データ配列装置106は、操作部によって入力された検査員からの指示を、挿入引抜機102、渦電流探傷器103などに通知する。データ配列装置106の機能の詳細については、図4以降で後述する。
表示装置107は、データ配列装置106から供給された画像情報に基づいて、1つの伝熱管の探傷信号を表示したり、複数の管の探傷信号を二次元的に並べて表示したりする。
図2は、本発明の第1の実施形態であるプローブ101の概略構成図である。プローブ101は、第1の探傷コイル201a、第2の探傷コイル201b、光検出器202、ケーブル203及びプローブ筐体204を備える。
第1の探傷コイル201aと第2の探傷コイル201bは、1本の導線をプローブ101の中央部の外周に巻回して構成される。第1の探傷コイル201aと第2の探傷コイル201bは、プローブ101の中央部に離間して配置される。第1の探傷コイル201aと第2の探傷コイル201bはそれぞれ渦電流探傷器105のコネクタ端子に接続され、励磁電圧信号が供給される。これによる磁場で伝熱管には、渦電流が生じる。
一方、第1の探傷コイル201aと第2の探傷コイル201bには、渦電流の変化によって誘導電流が生じる。第1の探傷コイル201aと第2の探傷コイル201bは、渦電流の変化によって生じた誘導電流(探傷信号)を渦電流探傷器103に供給する(自己誘導自己比較型)。
光検出器202は、フォトダイオードなどで構成され、光が持つ電磁気的なエネルギーを検出し、検出したエネルギーに応じた電気信号(基準信号)を信号増幅器104に供給する。光検出器202は、基準部位に応じた基準信号を出力する基準部位センサとして機能する。光検出器202は、第1の探傷コイル201aの軸に垂直で第1の探傷コイル201aに接する面のうち、第2の探傷コイル201bに近い第1の面S1と、第2の探傷コイル201bの軸に垂直で第2の探傷コイル201bに接する面のうち、第1の探傷コイル201aに近い第2の面S2との距離が等しい第3の面S3とプローブ101の外周面との交線上に配置されている。これにより、基準部位において基準信号が大きく変化するタイミングを中心とした探傷波形が得られる。
ケーブル203は、第1の探傷コイル201aと第2の探傷コイル201bの配線及び光検出器の配線を内部に含んでいる。第1の探傷コイル201aと第2の探傷コイル201bの配線は2本の同軸線で構成され、励磁電圧信号を渦電流探傷器103から第1の探傷コイル201a及び第2の探傷コイル201bに伝える。一方、光検出器202の配線は2本の同軸線で構成され、基準信号を光検出器202から信号増幅器104に伝える。
プローブ筐体204は、例えば、略円柱形状に成型された樹脂で構成される。ケーブル203の内部に含まれる配線が第1の探傷コイル201a、第2の探傷コイル201b、及び光検出器202と結線され、プローブ筐体204に樹脂を流し込んで固化させてケーブル203と接合する。
次に、第1の実施形態である渦電流探傷システムの動作を説明する。以下、渦電流探傷システムが熱交換器を構成する伝熱管を検査する場合を例にして説明する。なお、本実施形態では、伝熱管の管外が明るいことを前提とする。
図3は、熱交換器1000の構成及び渦電流探傷システムの使用状況を説明するための図である。渦電流システムによって検査される熱交換器1000は、複数の伝熱管1001(管群)、管板1002及び支持板1003(1003〜1003)を備える。複数の伝熱管1001は、略円筒形状の金属管で構成される。管板1002は、略円盤形状の金属板で構成され、伝熱管1001の管端と嵌合する複数の穴を備える。支持板1003は、略円盤形状の金属板で構成され、伝熱管1001を固定する複数の穴を備える。伝熱管1001がこれらの穴を通すことで複数の伝熱管1001の振動が抑制される。また、複数の伝熱管1001は、管板1002及び支持板1003によって略平行に固定される。なお、この熱交換器1000では、伝熱管1001は、直管形状であるが、伝熱管1001の途中でU字形状に曲げられ、伝熱管1001の両端が1つの管板1001に嵌合するものもある。ここで、伝熱管1001の管端、伝熱管1001が支持板1003と密着する部位、伝熱管1001が管板1002と密着する部位、伝熱管1001の途中でU字形状に曲げられた部位のように、伝熱管1001の構造が変化する部位を基準部位とし、主に管端を基準とした。
検査員は、図3に示すように、挿入引抜機102を用いて、このような熱交換器1000の伝熱管1001にプローブ101を順次挿入し、伝熱管1001の検査を行う。
図4は、本発明の第1の実施形態である渦電流探傷システムの動作を示すフローチャートである。検査員は、まず、プローブ101を伝熱管1001の一方の管端(図3の右側)に配置し、ケーブル203を手で管内に送り出す。これにより、ケーブル203に接続されたプローブ101が伝熱管1001の内部に挿入される。
次に、検査員は、データ配列装置106の操作部を用いて、挿入引抜機102にケーブル203の引き抜きを指示する。挿入引抜機102は、検査員の指示に応答して、ケーブル203を一定の速度で引き抜く。これにより、プローブ101は、伝熱管の一方から他方へ一定の速度で移動する。
このようにして、渦電流探傷システムは、プローブ101を伝熱管1001に挿入し、挿入されたプローブ101を伝熱管1001から引抜く(図4のステップS10)。
渦電流探傷器103は、挿入引抜機102がケーブル203の巻き取りを開始したことに応答して、励磁電圧信号をプローブ101の第1の探傷コイル201a及び第2の探傷コイル201bに供給(印加)する。
プローブ101の第1の探傷コイル201a及び第2の探傷コイル201bは、供給された励磁電圧信号に基づいて磁場を生成する。これにより、伝熱管1001に渦電流が生じる。一方、第1の探傷コイル201aと第2の探傷コイル201bには、渦電流の変化によって誘導電流が生じる。第1の探傷コイル201aと第2の探傷コイル201bは、生じた誘導電流(探傷信号)を渦電流探傷器103に供給する。
プローブ101の光検出器202は、周囲からの光を電気信号(基準信号)にして信号増幅器104に供給する。
信号増幅器104は、供給された基準信号を増幅し、増幅された基準信号をA/D変換器105に供給する。
A/D変換器105は、所定のクロックのタイミングで、渦電流探傷器103から供給されたアナログの探傷信号及び信号増幅器104から供給されたアナログの信号をデジタルの探傷信号及び基準信号に変換し、変換されたデジタルの探傷信号及び基準信号をデータ配列装置106に供給する。
図5は、探傷信号と基準信号を説明するためのタイミングチャートである。なお、以下では、説明を簡単にするため、管板1002は無いものとし、支持板は1つのみ記載する。また、図5(B)〜(F)の横軸は、時間を示しており、それぞれの図の右方向に時間が進む。ここで、プローブ101は、挿入引抜機102によって一定の速度で伝熱管1001から引き抜かれるため、図5(B)〜(F)の横軸で表される時間は、図5(A)に示す伝熱管1001におけるプローブ101の位置に対応する。
図5(B)の縦軸は、A/D変換器105がA/D変換するときの、クロック(クロックパルス)の電圧値を示している。クロックパルスの電圧値は、一定の周期でハイレベルの電圧値とローレベルの電圧値を繰り返す。なお、クロックパルスは、デジタル信号である。
図5(C)の縦軸は、探傷信号の保存を開始するトリガーとなる取込開始信号Sig1及び探傷信号の保存を終了するトリガーとなる取込終了信号Sig2の電圧値を示している。図5(C)では、一例として、取込開始信号Sig1及び取込終了信号Sig2を、矩形波で示す。なお、取込開始信号Sig1及び取込終了信号Sig2は、デジタル信号である。
図5(D)の縦軸は、位相検波により得られた探傷信号のX成分の電圧値を示している。また、図5(E)の縦軸は、位相検波により得られた探傷信号のY成分の電圧値を示している。なお、探傷信号のX成分及びY成分は、アナログ信号である。
図5(F)の縦軸は、光検出器202が出力する基準信号の電圧値を模式的に示している。なお、基準信号は、アナログ信号である。
以下、図5(A)〜図5(F)を用いて、探傷信号と基準信号を説明する。
第1の探傷コイル201a及び第2の探傷コイル201bが出力する電圧信号は、渦電流探傷器103によって位相検波されることにより、励磁電圧信号と同相成分のX成分と励磁電圧信号と異相成分のY成分に分けられる。探傷信号のX成分及びY成分は、図5(D)、(E)にそれぞれに示すように、伝熱管1001の管端において大きく変化する。この探傷信号X1,X3及び探傷信号Y1,Y3は、管端に対応する信号である。また、探傷信号のX成分及びY成分は、伝熱管1001が支持板1003の部分において小さく変化する。この探傷信号X2及び探傷信号Y2は、支持板1003に対応する信号である。
一方、光検出器202が出力する基準信号は、図5(F)に示すように、伝熱管1001の管端において大きく変化する。光検出器202が伝熱管1001の管外にあるときは、光検出器202の周囲は明るく、光検出器202が伝熱管1001の管内にあるときは、光検出器202の周囲は暗いからである。なお、図5(F)では、基準信号(アナログ)を模式的に表している。
探傷信号及び基準信号は、図5(B)に示すクロックのタイミングで、アナログ信号からデジタル信号に変換される。また、検査員の指示により、図5(C)に示すように、探傷信号の保存を開始する取込開始信号Sig1(図5(C)のイベントにおいて、左側の矩形信号)及び探傷信号の保存を終了する取込終了信号Sig2(図5(C)のイベントにおいて、右側の矩形信号)が生成される。これらの動作の詳細については、後述する。
A/D変換器105は、図5(B)に示すクロックのタイミングで、渦電流探傷器103から供給されたアナログの探傷信号及び信号増幅器104から供給されたアナログの基準信号をデジタルの探傷信号及び基準信号に変換し、変換されたデジタルの探傷信号及び基準信号をデータ配列装置106に供給する。データ配列装置106は、A/D変換器105から供給された探傷信号に基づいて、探傷信号の画像情報を生成し、生成した探傷信号の画像情報を表示装置107に供給する。表示装置107は、データ配列装置106から供給された画像情報に基づいて、検査中の伝熱管1001の探傷信号を表示する。
検査員は、プローブ101を走査開始位置に配置し、データ配列装置106の操作部を用いて、データ配列装置106に探傷信号の保存の開始を指示する。このとき、図5(C)に示すように、データ配列装置106は、探傷信号の保存を開始する取込開始信号Sig1を生成する。
データ配列装置106は、探傷信号の保存を開始する取込開始信号Sig1に応答して、A/D変換器105から供給されたデジタルの探傷信号と計時部から取得した時間t(探傷信号の保存を開始してからの時間)を対応付けて記憶部に記憶する。ここで、挿入引抜機102は、ケーブル203を一定の速度で引き抜くため、探傷信号の保存を開始してからの時間tは、探傷信号の保存を開始したときのプローブ101の伝熱管1001における位置に対応する。データ配列装置106は、探傷信号を渦電流探傷器103等を介して取得し、基準信号を信号増幅器104等を介して取得するが、探傷信号及び基準信号の時間的な遅れは走査速度に対して十分に小さいからである。
すなわち、データ配列装置106は、挿入引抜機102によってプローブ101が伝熱管1001から引抜かれる間、プローブ101の位置を示す位置データ(時間t)を測定し、探傷信号(探傷データ)と測定されたプローブ101の位置データ(時間t)を対応付けて記憶する。このようにして、渦電流探傷システムは、挿入引抜機102によってプローブ101が伝熱管1001から引抜かれる間、プローブ101の位置を示す位置データを測定し(図4のステップS20)、探傷信号(探傷データ)と測定されたプローブ101の位置データを対応付けて記憶する(図4のステップS30)。
一方、データ配列装置106は、基準信号の振幅が所定の閾値以上であるか否かを判定することにより、基準信号を二値化する。データ配列装置106は、二値化された基準信号が変化したときに、計時部から取得した時間kを伝熱管1001毎に記憶部に記憶する。二値化された基準信号が変化したときの時間kは、プローブ101が伝熱管1001の管内から管外に出たタイミングに対応する。
すなわち、データ配列装置106は、二値化された基準信号が変化したときの時間kにより、基準部位としての管端を検出し、管端を検出したときに測定されたプローブ101の位置データとして時間kを記憶する。このようにして、渦電流探傷システムは、基準信号に基づいて、基準部位としての管端を検出し(図4のステップS40)、管端を検出したときに測定されたプローブの位置データ(時間k)を記憶する(図4のステップS50)。
検査員は、プローブ101が伝熱管1001の他方の管端(図5(A)の右側)から管外に出たことを目視により確認したとき、又は表示装置107に表示された探傷信号の振幅が最初の管端に対応する探傷信号と同様に大きく変化したとき、プローブ101が、伝熱管1001の他方の管端(図5(A)の右側)から外に出たと判断する。検査員は、このように判断した後、データ配列装置106の操作部を用いて、データ配列装置106に探傷信号の保存の終了を指示する。このとき、データ配列装置106は、図5(C)に示すように、探傷信号の保存を終了する取込終了信号Sig2を生成する。
データ配列装置106は、探傷信号の保存を終了する取込終了信号Sig2に応答して、探傷信号の記憶を終了する。
すべての伝熱管1001について、このような処理が繰り返されることにより、それぞれの伝熱管1001(i=1〜n)について、探傷信号の時系列と基準信号が変化した時間k(i=1〜n)が記憶部に記憶されていく。
次に、検査員は、データ配列装置106の操作部を用いて、データ配列装置106に探傷信号をそろえるように指示する。
データ配列装置106は、検査員の指示に応答して、それぞれの伝熱管1001(i=1〜n)の探傷信号の時系列を時間(N−k)(i=1〜n,N:予め設定された値)だけ時間軸方向にシフトする。これにより、それぞれの伝熱管1001(i=1〜n)の探傷信号が、管端位置を基準としてそろえられる。詳細については、図8を用いて後述する。
このようにして、渦電流探傷システムは、基準部位としての管端を検出したときに測定されたプローブ101の位置データに基づいて、複数の伝熱管1001の探傷信号(探傷データ)において前記基準部位を示す信号をそろえるように探傷データをシフトする(図4のステップS60)。
表示装置107は、例えば、t<Nの範囲において、伝熱管1001(i=1〜n)について、そろえられた探傷信号を2次元的に表示する。これにより、検査員は、所望の範囲の探傷信号を容易に確認することができる。
このようにして、渦電流探傷システムは、シフトされた複数の伝熱管1001の探傷データを二次元表示する(図4のステップS70)。
続いて、本実施形態の作用効果を図6〜図8を用いて説明する。
図6は、基準信号の行列式から探傷信号をシフトする行列式を求める処理を説明するための図である。また、図7は、探傷信号の遷移を示す図である。以下では、伝熱管1000(i=1〜n)について、A/D変換器105から供給されたj番目のデジタルの探傷信号のX成分をXij(i=1〜n,j:自然数)とし、そのY成分をYij(i=1〜n,j:自然数)とする。また、A/D変換器105から供給されたj番目のデジタルの基準信号をSij(i=1〜n,j:自然数)とする。
基準信号(Sij)からなる行列G11を図6に示す。また、データ配列装置106が探傷信号をそろえる前における、探傷信号のX成分(Xij)からなる行列G14、探傷信号のY成分(Yij)からなる行列G15を図7に示す。
データ配列装置106は、基準信号Sijの振幅が所定の閾値S以上であるか否かを判定する。データ配列装置106は、基準信号Sijの振幅が所定の閾値S以上であると判定した場合、基準信号Sijを1とし、基準信号Sijの振幅が所定の閾値S未満であるときに、基準信号Sijを0とする。これにより、基準信号Sijが二値化される。
データ配列装置106は、二値化された基準信号が0から1に変化したときに計時部から時間kを取得し、取得した時間kを記憶部に記憶する。この時間kからなる行例G12を図6に示す。データ配列装置106は、予め設定された値Nと時間kの差分(N−k)を計算する。この差分(N−k)からなる行列G13を図6に示す。データ配列装置106は、探傷信号のX成分(Xij)及び探傷信号のY成分(Yij)を、この差分(N−k)だけシフトする。これにより、図7に示すように、探傷信号のX成分(Xij)からなる行列G14は、行列G16に遷移し、探傷信号のY成分(Yij)からなる行列G15は、行列G17に遷移する。
図8は、伝熱管1001におけるプローブの位置と探傷信号の対応関係を示す図である。以下では、説明の便宜上、渦電流システムが5本の伝熱管1001〜1001を検査した場合の例を説明する。また、伝熱管1001〜1001において、探傷信号の保存を開始する位置は、図8(A)に示すように、ばらついているものとする。また、伝熱管1001には、傷や減肉などの欠陥があるものとする。なお、図8では、支持板1003〜1003がある。
検査員が探傷信号の保存の開始を指示するタイミングは、それぞれの伝熱管1001によって異なるため、探傷信号の保存を開始するときのプローブ101の位置は、図8(A)に示すように、伝熱管1001毎に異なっている。
図8(B)は、データ配列装置106によってそろえられる前の探傷信号を模式的に示した図である。探傷信号の保存を開始したときのプローブ101の位置が異なるため、探傷信号の保存を開始した時間(t=0)を基準とすると、それぞれの伝熱管1001〜1001の探傷信号において、伝熱管1001が支持板1003と密着する部分における探傷信号を示す支持板信号及び伝熱管1001の管端における探傷信号を示す管端信号がそろっていない。また、伝熱管1001には、傷や減肉などの欠陥があるため、これらの探傷信号には、図8(B)に示すように、欠陥部分における探傷信号を示す欠陥信号が現れる。さらに、データの保存を開始してから終了するまでの時間(データ保存期間)は、伝熱管1001毎に異なっている。したがって、支持板信号、管端信号、欠陥信号等を容易に区別することができず、検査員が複数の伝熱管1001の探傷信号を確認する際の負担が大きい。
一方、図8(C)は、データ配列装置106によってそろえられた後の探傷信号(再配列データ)を模式的に示した図である。探傷信号は、伝熱管1001の管端位置を基準としてそろえられているため、支持板信号が現れる位置もそろっている。
以上説明したように、本実施形態によれば、検査員は、管端位置を基準としてそろえられた、伝熱管1001の探傷信号を相互に比較しながら欠陥の有無を確認することができる。このため、複数の伝熱管1001の探傷信号を確認する際の負担が軽減される。
(変形例)
プローブ101は、基準部位センサとしての光検出器202の代わりに、渦電流探傷センサを備えるようにしてもよい。渦電流探傷センサは、探傷コイルなどで構成され、渦電流の変化によって生じた電気信号(基準信号)を出力する。本変形例では、第1の探傷コイル201aと第2の探傷コイル201bを、渦電流探傷センサとして利用する。これにより、プローブ101における配線を減らすことができる。
次に、本発明の第2の実施形態を、図9〜図10を用いて説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態である渦電流探傷システムの概略構成図である。なお、以下では、第1の実施形態と同一の部分に同一の符号を付し、適宜説明を省略する。また、本実施形態では、伝熱管1001の管外が暗いことを前提とする。
第1の実施形態と比較すると、本実施形態の渦電流探傷システムは、プローブ701と光励起/検出装置704を備える点が異なる。
プローブ701は、探傷信号を渦電流探傷器103に供給する。また、プローブ701は、基準信号を光励起/検出装置704に供給する。さらに、プローブ701は、光源を有する。プローブ701の構成の詳細については、図10を用いて後述する。
光励起/検出装置704は、供給された基準信号を増幅し、増幅された基準信号をA/D変換器105に供給する。さらに、光励起/検出装置704は、光源で光を励起するために用いられる電圧信号(光励起電圧信号)をプローブ701に供給する。
図10は、本発明の第2の実施形態であるプローブ701の概略構成図である。プローブ701は、光源805を備える。光源805は、LED(Light Emitting Diode)などで構成され、光励起/検出装置704から供給される光励起電圧信号により光を励起し発光する。光源805は、第1の探傷コイル201aの軸に垂直で第1の探傷コイル201aに接する面のうち、第2の探傷コイル201bに近い第1の面S1と、第2の探傷コイル201bの軸に垂直で第2の探傷コイル201bに接する面のうち、第1の探傷コイル201aに近い第2の面S2との距離が等しい第3の面S3とプローブ101の外周面との交線上に配置されている。ここで、光源805から放出された光が直接光検出器202で検出されないように、光源805と光検出器202の向きが調整されている。
これにより、光源805が伝熱管1001の管内にあるときは、光源805から放出された光は伝熱管1001の表面(内周面)で乱反射され、乱反射された光が光検出器202で検出される。一方、光源805が伝熱管1001の管外にあるときは、乱反射された光が光検出器202で検出されない。このため、伝熱管1001の管端において光検出器から出力される電気信号(基準信号)が大きく変化する。
本実施形態によれば、伝熱管1001の管外が暗い場合に、伝熱管1001の管端を検出することができる。
光源805は、一定の周期で点滅するようにしてもよい。この場合、データ配列装置106は、基準信号のピーク値が一定の周期で出現するか否かを判定することにより、基準信号を二値化する。これにより、伝熱管1001の管外が明るいか否かにかかわらず、伝熱管1001の管端を検出することができる。
次に、本発明の第3の実施形態を、図11〜図12を用いて説明する。
図11は、本発明の第3の実施形態である渦電流探傷システムの概略構成図である。なお、以下では、第1の実施形態と同一の部分に同一の符号を付し、適宜説明を省略する。また、本実施形態では、伝熱管1001の管外が明るいことを前提とする。
第1の実施形態と比較すると、本実施形態の渦電流探傷システムは、プローブ501と光検出装置504を備える点が異なる。
プローブ501は、探傷信号を渦電流探傷器103に供給する。また、プローブ501は、プローブ501の周囲から取り込んだ光信号を光検出装置504に供給する。プローブ501の構成の詳細については、後述する。
光検出装置504は、供給された光信号を電気信号(基準信号)に変換して増幅し、増幅された基準信号をA/D変換器105に供給する。
図12は、本発明の第3の実施形態であるプローブ501の概略構成図である。プローブ501は、光ファイバ603を備える。光ファイバ603の一端は、第1の探傷コイル201aの軸に垂直で第1の探傷コイル201aに接する面のうち、第2の探傷コイル201bに近い第1の面S1と、第2の探傷コイル201bの軸に垂直で第2の探傷コイル201bに接する面のうち、第1の探傷コイル201aに近い第2の面S2との距離が等しい第3の面S3とプローブ101の外周面との交線上に配置されている。これにより、伝熱管1001の管端において光信号が大きく変化するタイミングと同じタイミングで、探傷信号も大きく変化する。光ファイバの他端は、光検出装置504に接続されている。
本実施形態によれば、プローブ101に光検出器202がないため、プローブ101及びケーブル203に基準信号用の電気配線を設ける必要がない。
(変形例)
プローブ101は、複数の光ファイバ603を備え、光ファイバ603の一端は、前述した面S3とプローブ101の外周面との交線上に等間隔で配置してもよい。これにより、プローブ101が管内から管外に出たときに、この交線上に配置された光ファイバ603の一端から確実に管外の光が取り込まれる。
本発明は、上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。上記の各構成、機能、処理部、処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば、集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に保存することができる。
上記第1〜第3の実施形態では、基準部位が管端である場合を例にして説明したが、基準部位は、伝熱管1001が管板1002と密着する部位、伝熱管1001の途中でU字形状に曲げられた部位などであってもよい。
上記第1〜第3の実施形態では、データ配列装置106は、探傷信号と探傷信号の保存を開始してからの時間を対応付けて記憶部に記憶しているが、挿入引抜機102がケーブル203を引抜く速度に基づいて、探傷信号とプローブ101の位置を対応付けて記憶してもよい。この場合、データ配列装置106は、挿入引抜機102がケーブル203を引抜く速度に基づいて、二値化された基準信号が変化したときのプローブ101の位置を記憶部に記憶する。データ配列装置106は、このときのプローブ101の位置に基づいて、複数の前記管の探傷データにおいて前記基準部位を示す信号をそろえるように前記探傷データをシフトする。
上記第1〜第3の実施形態では、第1の探傷コイル201a及び第2の探傷コイル201bは、自己誘導方式により渦電流の変化を検出しているが、相互誘導方式により渦電流の変化を検出してもよい。
上記第1〜第2の実施形態では、光検出器202は、前述した面S3とプローブの外周面との交線上に配置されているが、光検出器202は、この交線上の位置からプローブの軸方向にずらして配置されてもよい。これにより、管端において基準信号が大きく変化するタイミングの前/後のタイミングで、探傷信号が大きく変化する。検査員は、表示装置107で探傷信号と基準信号を確認することにより、管端が検出されたことを2重にチェックすることができる。
101,501,701…プローブ
102…挿入引抜機
103…渦電流探傷器
104…信号増幅器
105…A/D変換機
106…データ配列装置
107…表示装置
201a,201b…探傷コイル
202…光検出器
203…ケーブル
204…プローブ筐体
504…光検出装置
603…光ファイバ
704…光励起/検出装置
805…光源
1000…熱交換器
1001…伝熱管
1002…管板
1003…支持板

Claims (8)

  1. 複数の管の欠陥を検出する渦電流探傷システムであって、
    前記管に渦電流を誘起し、誘起された渦電流の変化を検出する探傷コイルと、前記管の構造が変化する部位を表す基準部位に応じた基準信号を出力する基準部位センサを有するプローブと、
    前記探傷コイルに励磁電圧を印加して探傷する渦電流探傷器と、
    前記プローブを前記管に挿入し、挿入された前記プローブを前記管から引抜く挿入引抜部と、
    前記基準部位センサから出力された基準信号に基づいて、複数の前記管の探傷データにおいて前記基準部位を示す信号をそろえるように前記探傷データをシフトするデータ配列装置と、
    シフトされた複数の前記管の探傷データを二次元表示する表示装置を備えることを特徴とする渦電流探傷システム。
  2. 請求項1に記載の渦電流探傷システムであって、
    前記データ配列装置は、
    前記挿入引抜部によって前記プローブが前記管から引抜かれる間、前記プローブの位置を示す位置データを測定し、
    前記挿入引抜部によって前記プローブが前記管から引抜かれる間、前記探傷コイルによって検出された渦電流の変化から探傷し、探傷データと測定された前記プローブの位置データを対応付けて記憶し、
    前記基準部位センサから出力された基準信号に基づいて、前記管の基準部位を検出し、
    前記管の基準部位を検出したときに測定された前記プローブの位置データを記憶し、
    前記管の基準部位を検出したときに測定された前記プローブの位置データに基づいて、複数の前記管の探傷データにおいて前記基準部位を示す信号をそろえるように前記探傷データをシフトすることを特徴とする渦電流探傷システム。
  3. 請求項2に記載の渦電流探傷システムであって、
    前記基準部位センサは、光を検出する光検出器を有し、
    前記光検出器は、検出された光量の変化に基づいて前記管の基準部位に応じた基準信号を出力することを特徴とする渦電流探傷システム。
  4. 請求項3に記載の渦電流探傷システムであって、
    前記プローブは、さらに、光源を有し、
    前記光検出器は、前記光源から照射された光が前記管の表面で反射された反射光の変化に基づいて前記管の基準部位に応じた基準信号を出力することを特徴とする渦電流探傷システム。
  5. 請求項4に記載の渦電流探傷システムであって、
    前記基準部位センサは、前記管の基準部位として前記管の端を検出することを特徴とする渦電流探傷システム。
  6. 請求項1に記載の渦電流探傷システムであって、
    前記基準部位センサは、光ファイバを有し、前記光ファイバの一端は前記プローブの外周上に配置され、
    前記渦電流探傷システムは、さらに、前記光ファイバの一端から取り込まれ、前記光ファイバの他端から出力された光信号を電気信号に変換し、この電気信号を基準信号として前記データ配列装置に出力する光検出装置を備えることを特徴とする渦電流探傷システム。
  7. 請求項1に記載の渦電流探傷システムであって、
    前記基準部位センサは、前記管に渦電流を誘起し、誘起された渦電流の変化を検出する渦電流探傷センサを有し、
    前記渦電流探傷センサは、検出された渦電流の変化に基づいて前記管の基準部位に応じた基準信号を出力することを特徴とする渦電流探傷システム。
  8. 複数の管の欠陥を検出する渦電流探傷方法であって、
    前記管に渦電流を誘起し、誘起された渦電流の変化を検出する探傷コイルと、前記管の構造が変化する部位を表す基準部位に応じた基準信号を出力する基準部位センサを有するプローブを前記管に挿入し、挿入された前記プローブを前記管から引抜く挿入引抜工程と、
    前記基準部位センサから出力された基準信号に基づいて、複数の前記管の探傷データにおいて前記基準部位を示す信号をそろえるように前記探傷データをシフトするシフト工程と、
    シフトされた複数の前記管の探傷データを二次元表示する表示工程を有することを特徴とする渦電流探傷方法。
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