JP2013217104A - 遮音扉の製造方法 - Google Patents

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Kenichiro Okuma
賢一郎 大隈
Koji Ikeda
弘二 池田
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Okuma Corp
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Abstract

【課題】従来の防音ドアの製造方法よりも少ない工程で効率よく製造できる遮音扉の製造方法を提供する。
【解決手段】遮音扉の製造方法は、二枚の一枚構造の化粧板(2,3)をあらかじめ用意し、一方の化粧板(2)を作業面に置くステップ、外枠(10)とその内側に接着され表裏両側に複数の開口部(103)を有するハニカム状のペーパーコア板(101,102)とを含む芯材(1)をあらかじめ用意し、芯材(1)の外枠(10)の表裏両側の表面とペーパーコア板(101,102)の表裏両側の各開口部(103)縁に接着剤を塗布するステップ、作業面上の一方の化粧板(2)の上面に接着剤を塗布した芯材(1)を合わせて載置するステップ、載置した芯材(1)の上に他方の化粧板(3)を合わせて載置するステップ、芯材(1)と各化粧板(2,3)からなる積層体の全体を厚み方向にプレスして接着するステップを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、遮音扉の製造方法に関するものである。更に詳しくは、従来の遮音扉の製造方法よりも少ない工程で効率よく製造できる遮音扉の製造方法に関する。
遮音扉又は防音扉は、一般家屋の他、特に静粛さが求められる病院やホテル、騒音が発生する機械室等の扉として広く使用されている。このような遮音扉又は防音扉の一例をあげれば、例えば特許文献1で開示されている防音ドアがある。
特許文献1の防音ドアは、ドア本体<1>を、外枠<2>と、外枠<2>の内外両面に添設してなる面板<3,4>との二重壁構造に形成し、ドア本体<1>内に内外両面板<3,4>間に固着される補強桟<5,6>を配設し、補強桟<5,6>を静的圧縮弾性率が特定の範囲内の弾性体にて形成し、固体伝搬音による遮音性能の低下を軽減させるというものである。
特開平10−61342号公報
前記従来の防音ドアは、固体伝搬音による遮音性能の低下を軽減させることはできるが、一方で次のような課題があった。
すなわち、ドア本体<1>は、単板積層材からなる外枠<2>と、外枠<2>の内外両面に添設される中質繊維板からなる面板<3,4>との二重壁構造に形成され、外枠<2>には、上下左右間に跨る補強桟<5,6>とが縦横に十字形に配設されているとともに、その空隙にはグラスウール等の吸音部材<7>が充填されている。
前記のような構造の防音ドアを製造する方法は、特には記載がないが、一般的には次のように製造されると考えられる。
図3に示すように、まず、(1)化粧板と遮音シートを接着する等して面板<3,4>と同等の表面板4、5を形成し、(2)一方の表面板4の内面側(図3では上面側)の全面に接着剤を塗布して作業面に置き、(3)内側に補強桟7を固着した外枠6を表面板4の接着剤を塗布した上面に合わせて接着する。
次に、(4)外枠6の各補強桟7間の空間にグラスウール等の吸音部材8を詰め、(5)他方の表面板5の接着側(図3では下面側)の全面に接着剤を塗布し、その面を外枠6の上面に合わせて接着する。そして、(6)積層したものの全体を各表面板4、5側からプレスして接着する。このように、防音ドアの製造には、前記のような多くの工程を経る必要があり、相当の手間がかかると考えられる。
また、前記(2)、(5)の工程において、各表面板4、5の接着側には、作業の手間を省くためにロールコーターを通して接着剤が全面に塗布されるが、吸音部材8については、各表面板4、5に接着してもドアの強度が上がるわけではないため、本来は各表面板4、5に接着する必要はない。また、接着しないでも、遮音性能は問題なく発揮できる。つまり、必要のない部分を接着することになり、その分、接着剤が無駄である。
(本発明の目的)
本発明は、前記従来の防音ドアの製造における課題を軽減するものであり、従来の防音ドアの製造方法よりも少ない工程で効率よく製造できる遮音扉の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、前記目的に加えて、外枠及び吸音部材と、各表面板とを接着する際に使用する接着剤に無駄が生じないようにした遮音扉の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために本発明が講じた手段は次のとおりである。
(1)本発明は、
二枚の一枚構造の化粧板をあらかじめ用意し、当該化粧板のうち一方の化粧板を作業面に置くステップ、
外枠と当該外枠の内側に接着され表裏両側に複数の開口部を有するハニカム状のペーパーコアとを含む芯材をあらかじめ用意し、当該芯材の前記外枠の表裏両側の表面と前記ペーパーコアの表裏両側の前記各開口部縁に接着剤を塗布するステップ、
前記作業面上の前記一方の化粧板の上面に前記接着剤を塗布した芯材を合わせて載置するステップ、
前記載置した芯材の上に前記二枚の化粧板のうち他方の化粧板を合わせて載置するステップ、
前記芯材と前記各化粧板からなる積層体の全体を厚み方向にプレスして接着するステップ、
を含む、遮音扉の製造方法である。
(2)本発明は、
芯材を構成しているペーパーコアの厚み方向の中間部にロックウールの層が挟まれている、
前記(1)の遮音扉の製造方法である。
本明細書及び特許請求の範囲に記載した「作業面」の用語は、例えば単なる作業台の台面のような動かない作業面の他、ベルトコンベヤのベルト上の搬送面のような動きを伴う作業面を含む意味で使用している。
本発明は、遮音扉の製造において、あらかじめ用意した二枚の一枚構造の化粧板と、同じくあらかじめ用意した外枠とペーパーコアからなる芯材とを積層してプレスし接着するので、遮音扉を従来の防音ドアの一般的な製造方法よりも少ない工程で効率よく製造できる。
また、本発明は、製造において、接着剤を芯材の外枠の表裏両側の表面とペーパーコアの表裏両側の各開口部縁に塗布する。したがって、従来のように接着剤を表面板の接着側の全面に塗布するのと相違して、互いに当接し接着する部分だけに塗布されることになるので接着剤に無駄が生じない。
本発明に係る遮音扉の製造方法を示す説明図。 本発明に係る遮音扉の要部断面図。 従来の遮音扉の一般的な製造方法を示す説明図。
〔実施の形態〕
図1及び図2を参照し、本発明に係る製造方法で製造された遮音扉の構造を図面に示した実施の形態に基づき詳細に説明する。
遮音扉Aは、芯材1と、芯材1を表裏両側から挟むようにして芯材1に接着された化粧板2、3を備えている。
芯材1は、木製の角材で形成された外枠10を有している。外枠10は、二本の長尺材11、12と二本の短尺材13、14を有し、これらを長方形状に枠組みした構造である。外枠10の長手方向の中間部には、補強桟15が長尺材11、12の間に架け渡すように短尺材13、14と平行に固定されている。
外枠10の長手方向の両側には、それぞれ補強桟15と長尺材11、12の半分及び短尺材13、14で囲まれた平面視で長方形状の収容空間部16、17が形成されている。収容空間部16、17には、収容空間部16、17と平面視形状がほぼ同じ形状でちょうど収まる大きさの吸音材18、19が固定されている。
吸音材18、19は、外枠10の厚さの約1/3の厚さを有するロックウール板100を、同じく外枠10の厚さの約1/3の厚さを有するペーパーコア板101、102により表裏両側から挟んで接着し、一体化した構造である。ロックウール板100は、人造の鉱物繊維で形成したもので、ペーパーコア板101、102は、芯材1としての表裏両面側に多数の開口部103が形成された構造である。
吸音材18、19は、収容空間部16、17に収められて固定されている。収容空間部16、17を形成している補強桟15と長尺材11、12の半分及び短尺材13、14の各内面には接着剤が塗布され、吸音材18、19は、この接着剤を塗布し面に対し吸音材18、19の外周面(ロックウール板100とペーパーコア板101、102を含む側面)を接着することにより、収容空間部16、17内に固定されている。なお、吸音材18、19の厚さと外枠10及び補強桟15の厚さはほぼ同じに設定されており、全体が面一となっている。
そして、芯材1の表裏側の面には、外枠10の外形と同じ大きさの化粧板2、3が接着されている。化粧板2、3は一枚構造であり、中密度繊維板(MDF:medium density fiberboard)で形成されている。芯材1と化粧板2、3の接着は、芯材1の外枠10の表裏両側の表面とペーパーコア板101、102の厚み方向の端部に接着剤を塗布し、表面に接着剤を塗布していない化粧板2、3を接着して行う。
この構造の遮音扉Aの製造方法は次の通りである。
まず、補強桟15を固定した外枠10と吸音材18、19からなる前記構造の芯材1と、中密度繊維を材料とした一枚構造で長方形状の前記化粧板2、3を遮音扉Aの構成材料として形成し、あらかじめ用意しておく。
(1)二枚の化粧板2、3のうち一方の化粧板2を作業面であるベルトコンベヤ(図示省略)のベルト面上に載置する。
(2)芯材1を構成する外枠10の表裏両側の表面と、同じくペーパーコア板101、102の表裏両側の各開口部103縁に、芯材1をロールコーターに通すことにより接着剤を塗布する。
(3)ベルトコンベヤのベルト面上に載置している化粧板2の上面に芯材1を合わせて載置する。これにより、芯材1の下側の外枠10表面と、同じくペーパーコア板101、102の各開口部103縁の何れも接着剤を塗布した部分が化粧板2の上面に当接する。
(4)芯材1の上に他方の化粧板3を合わせて載置する。これにより、化粧板3の下面が芯材1の上側の外枠10表面と、同じくペーパーコア板101、102の各開口部103縁の何れも接着剤を塗布した部分に当接する。
(5)前記のように形成した芯材1と各化粧板2、3からなる積層体をベルトコンベヤでプレス機(図示省略)へ送り、積層体全体を厚み方向にプレスし、芯材1と各化粧板2、3を接着する。
このように、本発明に係る遮音扉の製造方法によれば、あらかじめ作成し用意した二枚の一枚構造の化粧板2、3と、同じくあらかじめ作成し用意した外枠10とペーパーコア板101、102からなる芯材1と、を積層してプレスし接着するので、遮音扉Aを従来の防音ドアの一般的な製造方法よりも少ない工程で効率よく製造できる。
また、本発明に係る遮音扉の製造方法は、接着剤を芯材1の外枠10の表裏両側の表面とペーパーコア板101、102の表裏両側の各開口部13縁に塗布するので、従来のように接着剤を表面板の接着側の全面に塗布するのと相違して、互いに当接し接着する部分だけに塗布されることになり、接着剤に無駄が生じない。
なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形が可能であるということは言うまでもない。
A 遮音扉
1 芯材
2 化粧板
3 化粧板
10 外枠
11、12 長尺材
13、14 短尺材
15 補強桟
16、17 収容空間部
18、19 吸音材
100 ロックウール板
101、102 ペーパーコア板
103 開口部

Claims (2)

  1. 二枚の一枚構造の化粧板をあらかじめ用意し、当該化粧板のうち一方の化粧板を作業面に置くステップ、
    外枠と当該外枠の内側に接着され表裏両側に複数の開口部を有するハニカム状のペーパーコアとを含む芯材をあらかじめ用意し、当該芯材の前記外枠の表裏両側の表面と前記ペーパーコアの表裏両側の前記各開口部縁に接着剤を塗布するステップ、
    前記作業面上の前記一方の化粧板の上面に前記接着剤を塗布した芯材を合わせて載置するステップ、
    前記載置した芯材の上に前記二枚の化粧板のうち他方の化粧板を合わせて載置するステップ、
    前記芯材と前記各化粧板からなる積層体の全体を厚み方向にプレスして接着するステップ、
    を含む、遮音扉の製造方法。
  2. 芯材を構成しているペーパーコアの厚み方向の中間部にロックウールの層が挟まれている、請求項1記載の遮音扉の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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