JP2013213620A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遠心ファンと熱交換器との配置関係により発生する風切り音、及びこの風切り音を抑制するために設置される整流部材に発生するNZ音をそれぞれ効果的に低減できるようにした空気調和機を提供すること。
【解決手段】遠心ファンの吹出側となる遠心ファンの外周部に近接して配置された熱交換器を備えた空気調和機において、熱交換器の空気吸入面に整流部材(30)が設けられている。整流部材(30)は、遠心ファンからの空気流を整流する整流部(31)と、熱交換器への取付機能を有する取付脚部(32)とからなる。整流部(31)は、基礎部(41)と先端部(42)とからなる。基礎部(41)は、先端部(42)を取り付ける取付部材として機能するとともに、遠心ファンからの空気流を低下させる壁面として機能する。先端部(42)は、羽根との干渉時に圧力上昇を緩和するように空気を通過させる空気通過部を有する壁面として形成される。
【選択図】図4

Description

本発明は、空気調和機に関し、特に、遠心ファンとこの遠心ファンを取り囲む熱交換器との間に発生する騒音を抑制した空気調和機に関する。
従来の空気調和機として、羽根車のシュラウド内周側の開口部から空気を吸い込み、羽根車の外周部から外周方向へ空気を吹き出すように構成された遠心ファンを用いるとともに、遠心ファンの吹出側にプレートフィンコイル式の熱交換器を配置したものがある。そして、この熱交換器の空気吸い込み面の少なくとも一部が羽根車の外周部に近接するように配置されているものがある。
このような空気調和機としては、例えば、特許文献1の天井埋込型の空気調和機がある。これを図8〜図10に基づき説明する。この空気調和機は、図9に示されるように、天井穴部を覆うように化粧パネル110が取り付けられている。化粧パネル110には室内吸込口111と室内吹出口112とが形成されている。そして、天井内には、平面視略四角形の箱状のユニット本体120が取り付けられ、下端部において化粧パネル110に連続するように組み付けられている。このユニット本体120内の中央部には、図8に示すように、回転軸方向をほぼ鉛直方向として遠心ファン121が設けられている。また、この遠心ファン121の羽根車121aを取り囲むようにU字形のプレートフィンコイル式の熱交換器122が設けられている。
この空気調和機は、図示しない室外ユニットに搭載された圧縮機および遠心ファン121が運転されることにより空調運転が行われる。空調運転に入ると、遠心ファン121は、シュラウド内周側の開口部121bを介して室内空気を吸い込み、図9に実線矢印で示すように羽根車121aの外周部121cから外周方向へ空気を吹き出す。そして、遠心ファン121から吹き出された空気は、熱交換器122で熱交換されて、室内吹出口112から室内へ吹き出される。このようにして、空気調和運転は、図9に白抜き矢印で示すように室内吸込口111から室内空気を吸い込み、温度調節された空気が室内吹出口112から吹き出される。
ところで、斯かる空調運転時、遠心ファン121と熱交換器122との最接近位置Aの近傍においは、熱交換器122のプレートフィンと遠心ファン121の直径方向とがほぼ平行になっており、プレートフィンの先端を斜めに通り過ぎる空気流の速度が速いため、風切り音が発生する。このように風切り音は、流速の速い空気流が熱交換器122の空気吸入面122aにおいてプレートフィンに対して斜めに通り過ぎるために生ずるヒュルヒュル音である。そこで、特許文献1の空気調和機においては、プレートフィンに衝突する空気流の流速を落とすための整流板130を置き、風切り音を低減している。
しかし、整流板130は、遠心ファン121の羽根車と接近しているため、羽根車の羽根との干渉により所謂NZ音を発生する。整流板130におけるNZ音の発生メカニズムは次のように考えられる。遠心ファン121の回転に伴って羽根が整流板130の近くを通過する瞬間に、整流板130の前後に大きな圧力差が発生する。そして、この大きな圧力差に起因して空気流が整流板130から剥離し、羽根が整流板130から遠ざかると空気流が整流板130に付着するという現象が発生する。NZ音は、このような現象が周期的に繰り返されることにより発生する騒音であると考えられる。
そこで、特許文献1においては、このNZ音の発生を抑制するために、整流板130を図10に示すように折れ曲がった形状に形成している。
この整流板130は、具体的には図8お及び図9に示すように、遠心ファン121とプレートフィンコイル式の熱交換器122の空気吸入面122aとが最も接近する最接近位置A(すなわち、遠心ファン121の中心線と熱交換器122の空気吸入面122aとが直交する位置)よりもやや送風方向の下流側となる位置にそれぞれ取り付けられている。また、整流板130は、図10に示すように、上下方向の中間部分131が回転軸方向に対し傾いた傾斜部となっている。整流板130が熱交換器122に取り付けられた状態においては、整流板130の上端部132が下端部133よりよりも送風方向の下流側に位置するように折り曲げられている。
特許文献1における整流板130は、このような構成とすることにより、整流板130全体として見れば遠心ファン121の羽根との距離が近くなる部分を少なくするとともに傾斜部を成す中間部分131により風向きをスムーズに変化させることにより、羽根通過時の圧力変化を抑制して、NZ音を抑制するものである。
特開2003−269738号公報
しかしながら、特許文献1の整流板130は、上端部132の位置を、風切り音を抑制するための最適位置から下流側にずらせることになるため、整流板130を部分的に遠心ファン121から遠ざけたものと等しくなる。したがって、特許文献1の整流板130は、NZ音を低減しているが、これと引き換えに風切り音の低減効果を犠牲にしていると考えられる。この点において、特許文献1の空気調和機は、なお改善の余地があった。
本発明は、このような観点に立ち、遠心ファンと熱交換器との配置関係により発生する風切り音、及びこの風切り音を抑制するために設置される整流部材に発生するNZ音をそれぞれ効果的に低減できるようにした空気調和機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る空気調和機は、羽根車のシュラウド内周側の開口部から空気を吸入するとともに、この羽根車の外周部から外周方向へ吹き出すように形成された遠心ファンと、前記羽根車の外周部に対し少なくとも一部の空気吸入面が近接するように配設されたプレートフィンコイル式の熱交換器と、前記羽根車の外周部に近接する熱交換器の空気吸入面において、プレートフィン間から遠心ファンに向けて突設するように前記熱交換器に取り付けられた整流部材とを備え、前記整流部材は、遠心ファンの回転軸と平行な方向を長手方向とするとともに、熱交換器の空気吸入面と略直角の方向に表面が形成された平面的なものであって、遠心ファンからの空気流を整流する整流部と、前記熱交換器への取付機能を有する取付脚部とからなり、前記整流部は、遠心ファンからの空気流の流速を低下させるように機能するとともに、羽根との干渉時に圧力上昇を緩和するように空気を通過させる空気通過部を有する壁面として形成された先端部と、先端部を取り付ける取付部材として機能するとともに、遠心ファンからの空気流を低下させる壁面として機能する基礎部とからなることを特徴とする。
上記構成によれば、整流部材は、基礎部及び先端部により遠心ファンから送風される空気流の流速を低下させることにより、風切り音を低下させる。また、整流部は、羽根が整流部材に近づいたときに、空気通過部から空気流の一部を整流部材の風下側に逃がすことができるので、整流部材の前後間で大きな圧力差が形成されることを回避することができ、NZ音を抑制することができる。また、この整流部材は、遠心ファンの回転軸と平行な方向を長手方向とするとともに、熱交換器の空気吸入面と略直角の方向に表面が形成された平面的なものであるので、全体として風切り音を抑制するために最適と考えられる位置に配置することができる。したがって、本発明に係る空気調和機においては、風切り音及びNZ音を効果的に低減させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の空気調和機において、前記整流部における前記先端部は、メッシュ部材から形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、一般市販のメッシュ部材の仕様を選択することにより、メッシュ部材の開口面積、すなわち、本整流部における空気通過部の開口面積を調節することができる。また、本整流部における空気通過部の開口面積を調節することにより、適正なNZ音抑制効果を得ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の空気調和機において、前記取付脚部と前記整流部における前記基礎部とは、一体に形成された板状部材からなり、前記整流部における前記先端部は、シート状のメッシュ部材からなり、このメッシュ部材の一端が前記基礎部の一側面に取り付けられ、さらに、その他端が整流部の先端部で折り返されるとともに、前記基礎部の反対側の側面に取り付けられていることを特徴とする。
上記構成によれば、取付脚部と基礎部とを一体に形成された板状部材とするとともに、これら部分からなる板状部材と先端部とを別部材としているので、適正なメッシュ部材を容易に選択することができる。また、メッシュ部材をシート状とし、このシート状のメッシュ部材を折り返してその端部を板状の基礎部の側面に取り付けているので、基礎部に対しシート状のメッシュ部材を容易に取り付けることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3記載の空気調和機において、前記整流部材は、ナイロンを素材として形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、整流部材がナイロン素材から形成されているので、適正な強度や剛性の整流部を構成することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1記載の空気調和機において、前記整流部における前記先端部は、毛部材が密集して植え付けられ、密集して植え付けられた壁面として形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、毛部材の材料、太さなどの素材の仕様、及び取付密度などの植毛仕様を選択することにより、毛部材間に形成される空気通過部の開口面積を調節することができる。また、本整流部における空気通過部の開口面積を調節することにより、適正なNZ音抑制効果を得ることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5記載の空気調和機において、前記整流部は、プラスチック製であって、シート状部材の一表面部の巾方向の中心部に、このシート状部材と同一の材料からなる毛部材が長手方向に植毛され、毛部材からなる壁面が構成されるとともに、前記シート状部材の両端が前記基礎部を構成する板部を挟みこむように折り返されて、シート状部材の両端部が前記基礎部の両表面部に取り付けられていることを特徴とする。
上記構成によれば、プラスチック製シート状部材の一表面部の巾方向の中心部に毛部材を植毛するので、従来公知の植毛技術を駆使して容易に植毛を行うことができる。また、このように毛部材が植毛されたシート状部材を介して毛部材を基礎部に取り付けるようにしているので、基礎部に対し毛部材からなる先端部を容易に取り付けることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項6記載の空気調和機において、前記整流部材は、ポリエステルを素材として形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、整流部材がポリエステル素材から形成されているので、適正な強度や剛性の整流部を構成することができる。
本発明によれば、整流部材は、基礎部及び先端部により風切り音を低下させることができる。また、整流部材は、先端部に空気通過部が形成されているので、NZ音を抑制することができる。また、この整流部材は、全体として風切り音を抑制するために最適と考えられる位置に配置することができる。したがって、本発明に係る空気調和機においては、風切り音及びNZ音を効果的に低減させることができる。
本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機の外観斜視図である。 同空気調和機におけるユニット本体の内部の機器配置を示した下面図である。 同空気調和機の内部の機器配置を示した側断面図である。 同空気調和機における整流部材の斜視図である。 図4におけるV−V断面図である。 本発明の実施の形態2に係る空気調和機における整流部材の斜視図である。 同整流部材における毛部材の取付要領図である。 従来例に係る空気調和機におけるユニット本体の内部の機器配置を示した下面図である。 同空気調和機の内部の機器配置を示した側断面図である。 同空気調和機における整流板を示す図であって、(a)は側面図、(b)は正面図である。
(実施の形態1)
以下図1〜図5を参照しながら、本発明の実施の形態1について説明する。
実施の形態1に係る空気調和機は、天井埋込型の空気調和機である。この空気調和機は、図1〜図3に示されるように、化粧パネル10とこの化粧パネル10の上方に連結されるユニット本体20とから構成されている。化粧パネル10は天井材1に取り付けられている。ユニット本体20は、天井裏の建築構造部材(不図示)に対し吊り下げられるように取り付けられている。
化粧パネル10は、図1に示すように、平面視略正方形であって、中央部が下方に突出した平面を形成している。そして、この中央部の平面部に室内吸込口11が形成されている。また、化粧パネル10は、室内吸込口11の外周側の四辺の傾斜面部それぞれに室内吹出口12が形成されている。なお、図3に示すように、室内吸込口11の内側にはエアフィルタ13が取り付けられている。
ユニット本体20は、図2に示すように、平面視略正方形の箱形の本体ケーシング21内における中央部に遠心ファン22が取り付けられている。遠心ファン22の外周部には、平面配置的に見て遠心ファン22を取り囲む形状に形成されたプレートフィンコイル式の熱交換器23が取り付けられている。そして、図3に示すように熱交換器23の下方部にはドレンパン24が取り付けられ、遠心ファン22と室内吸込口11との間にはベルマウス25が取り付けられている。
遠心ファン22は、図3に示すように、羽根車22aのシュラウドの内周側に形成された開口部22bから空気を吸入するとともに、羽根車22aの外周部22cから外周方向へ吹き出すように形成されたターボファンである。この遠心ファン22は、回転軸が鉛直方向となるように配置され、本体ケーシング21の天面に取り付けられたモータ22dにより駆動される。なお、この実施の形態において、遠心ファン22は、羽根車22aの回転軸が鉛直方向とされるとともに、羽根車22aのシュラウドの開口部22bが下方となるように配置されている。また、羽根車22aの外周部は側方に向いている。そして、羽根車22aは、図2に示される破線矢印Rの方向に回転され、羽根車22aの外周部22cから、外周方向の熱交換器23に向かって実線矢印のように吹き出されている。
熱交換器23は、プレートフィンコイルであって、図2に示すように、一部円弧状に形成されているが本体ケーシング21の四つの側面に平行する略四辺形に折り曲げられている。なお、熱交換器23の両端部は、本体ケーシング21の一つの角部21aにおいて出会うように形成されている。そして、熱交換器23は、この角部21aにおいて、室外ユニットと連絡する配管(不図示)に接続されている。また、このように略四辺形に形成された熱交換器23と本体ケーシング21の各側面との間が、室内吹出口12へ連通する空気通路に形成されている。
上記構成の遠心ファン22と熱交換器23とは、本体ケーシング21の各辺の略中央となる部位において最接近する。そして、図2に示すように、四つの最接近位置Aのやや下流側における熱交換器23の空気吸入面23aには、プレートフィン間から遠心ファン22に向かって突出するように平面状の整流部材30が取り付けられている。
整流部材30は、遠心ファン22と熱交換器23の最接近位置Aの近傍において発生する風切り音を低減させるとともに、この整流部材30と遠心ファン22との干渉により発生するNZ音を低減させるものである。
整流部材30は、図2及び図3に示すように、遠心ファン22の回転軸と平行な方向を長手方向とするとともに、熱交換器23の空気吸入面23aと略直角の方向に表面が形成された平板状のものである。また、整流部材30は、図4及び図5に示すように、遠心ファン22からの空気流を整流する整流部31と、熱交換器23への取付機能を有する取付脚部32とからなる。
整流部31は、基礎部41と、基礎部41に取り付けられる先端部42とからなる。基礎部41は、遠心ファン22からの空気流の流速を低下させる壁面として機能するとともに、先端部42を取り付ける取付部材としても機能する。先端部42は、遠心ファン22からの空気流の流速を低下させるように機能するとともに、遠心ファン22の羽根の干渉時に上昇する圧力を逃がすための空気通過部を有する。
整流部材30において、基礎部41と取付脚部32とは一体に形成され、先端部42は別体に形成されている。そして、別体に形成された先端部42が基礎部41に取り付けられている。
基礎部41は、厚み寸法の小さい平板状をなした部分であって、熱交換器23の空気吸入面23aから突出して位置する。基礎部41の長手方向の寸法は、羽根車22aの高さ寸法に同等またはそれ以上の寸法に形成されている。基礎部41の巾寸法は、熱交換器23の空気吸入面23aから遠心ファンに向かって突出する適正な寸法として形成されている。基礎部41の厚さ寸法は、プレートフィン間の寸法に略等しい寸法に形成されている。基礎部41は、このように平板状をなして熱交換器23の空気吸入面23aから突出するように形成されていることにより、プレートフィン端部を流れる空気流の流速を抑制するものである。
先端部42は、シート状のメッシュ部材からなる。シート状のメッシュ部材は、一端が板状の基礎部41の一側面に固着され、さらに、他端が整流部31の先端部で折り返されて、基礎部41の反対側の側面に戻され、この反対側の側面に固着されている。先端部42は、このような構造物であって、メッシュ部材のメッシュにより空気を通過させる空気通過部が形成されている。空気通過部は、羽根がこの整流部材30の先端を通過するときに、圧力上昇する空気流の流れを逃がすことにより、NZ音を抑制する機能を有する。また、このような空気通過部を備えた先端部42は、空気流の流速を軽減する壁面としても機能する。
このために、シート状のメッシュ部材は、適正な強度及び剛性を備えたナイロン素材から形成されている。また、前述の基礎部41と取付脚部32も同一のナイロン素材から形成されている。メッシュ部材のメッシュの仕様及び巾方向の寸法(基礎部41から遠心ファン22に向かって突出する寸法)は、NZ音の低減効果及び風切り音の低減効果を最大とするように実験的に選択される。
取付脚部32は、基礎部41の両端付近から突出するように形成された突出部分であって、この突出部分の端部に、プレートフィンコイルの熱交換器チューブに嵌合される嵌合部を形成する二股部分32aが形成されている。また、二股部分32aと基礎部41との間に形成されている平面部には嵌合時に二股部分32aを拡げて熱交換器チューブとの嵌合を容易とするように、スリット32bが形成されている。この取付脚部32は、熱交換器23に対し、熱交換器23の空気吸入面23aからプレートフィン間に差し込まれ、二股部分32aが熱交換器チューブに嵌合されることにより、整流部材30を熱交換器23の空気吸入面23aに取り付けられる。したがって、二股部分32aの間隔は、取り付けようとする熱交換チューブの間隔寸法に合うように形成されている。
以上のように構成された本実施の形態に係る空気調和機の作用について述べる。
先ず、本実施の形態に係る空気調和機における空調運転について説明する。
この空気調和機は、図示しない室外ユニットに搭載された圧縮機および遠心ファン22が運転されることにより空調運転が行われる。空調運転に入ると、遠心ファン22は、シュラウド内周側の開口部22bを介して室内空気を吸い込み、図2に実線矢印で示すように羽根車22aの外周部22cから外周方向に空気を吹き出す。そして、遠心ファン22から吹き出された空気が、熱交換器23で熱交換されて、室内吹出口12を介して室内へ吹き出される。このようにして、空気調和運転は、図3に白抜き矢印で示すように室内吸込口11から室内空気を吸い込み、温度調節された空気が室内吹出口12から吹き出される。
次にこのような空調運転が行われるときの整流部材30の作用について、さらに説明する。
この空気調和機においては、遠心ファン22の外周部22cからその外周部を取り巻くように配置された熱交換器23に向かって空気が吹き出される。このため、整流部材30がなければ、遠心ファン22と四辺の熱交換器23の空気吸入面23aとのそれぞれの最接近位置Aの付近において、流速の早い空気が熱交換器23のプレートフィンに対して斜め方向から衝突し、これにより、風切り音(ヒュルヒュル音)が発生する。
ところが、本実施の形態に係る空気調和機においては、熱交換器23の四辺の空気吸入面23aそれぞれにおいて、最接近位置Aのやや下流側に整流部材30が取り付けられている。このため、整流部材30の上流側では、整流部材30の整流部31により風が遮られるため、熱交換器23のプレートフィンを横切る空気流の流速が低下され、風切り音が低減される。また、整流部材30の下流側においては、遠心ファン22から吹き出された空気流が整流部材30の先端を乗り越えて熱交換器23に流入するため、風向きが変わるとともに熱交換器23のプレートフィンを横切る空気流の流速が低下するので、風切り音が低減される。
また、この整流部材30の先端部42が単なる板部材の場合は、遠心ファン22の回転に伴って羽根が整流部材30の近くを通過する瞬間に、整流部材30の前後に大きな圧力差が発生する。そして、この大きな圧力差に起因して空気流が整流部材30から剥離し、羽根が整流部材30から遠ざかると空気流が整流部材30に付着するという現象が発生する。このような現象が周期的に繰り返されることにより所謂NZ音と称される騒音が発生する。
ところが、本実施の形態に係る空気調和機においては、整流部材30の整流部31における先端部42には、羽根との干渉時に圧力上昇を緩和するように空気を通過させる空気通過部が形成されているので、羽根が整流部材30に近づいたときに、空気通過部から空気流の一部を整流部材30の風下側に逃がすことができる。これにより、整流部材30の前後間で大きな圧力差が形成されることを回避することができ、NZ音を抑制することができる。
本実施の形態に係る空気調和機は、以上のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
(1)整流部材30は、羽根車22aの外周部に近接する熱交換器23の空気吸入面23aにおいて、プレートフィン間から遠心ファン22に向けて突設するように形成されているので、基礎部41及び先端部42により、整流部材30の風上側及び風下側の空気流を低下させることができ、これにより風切り音を低下させることができる。また、整流部31は、羽根が整流部材30に近付いたときに、空気通過部から空気流の一部を整流部材30の風下側に逃がすことができるので、整流部材30の前後間で大きな圧力差が形成されることを回避することができ、NZ音を抑制することができる。
(2)また、この整流部材30は、遠心ファン22の回転軸と平行な方向を長手方向とするとともに、熱交換器23の空気吸入面23aと略直角の方向に表面が形成された平面的なものであるので、全体として風切り音を抑制するために最適と考えられる位置に配置することができる。したがって、本発明に係る空気調和機においては、風切り音及びNZ音を効果的に低減させることができる。
(3)整流部材30の先端部42は、メッシュ部材から形成されているので、一般市販のメッシュ部材の仕様を選択することにより、整流部31における空気通過部の開口面積を調節することができる。このように、整流部31における空気通過部の開口面積を調節することにより、適正なNZ音抑制効果を得ることができる。
(4)取付脚部32と整流部31の基礎部41とは、一体に形成された板状部材からなる。そして、先端部42を構成するメッシュ部材は、一端が基礎部41の一側面に取り付けられ、他端が整流部31の先端部42で折り返されて基礎部41の反対側の側面に取り付けられている。このように、先端部42は、板状の取付脚部32及び基礎部41とは別体に形成されているので、適正なメッシュ部材を容易に選択することができる。また、メッシュ部材を基礎部41に対して容易に取り付けることができる。
(5)整流部材30は、ナイロンを素材として形成されているので、適正な強度や剛性を備えることができる。
(実施の形態2)
次に実施の形態2について、図6および図7に基づき説明する。
実施の形態2は、整流部材の構成を一部変更したものであって、空気調和機に係るその他の構成は実施の形態1と同一である。以下実施の形態2の整流部材について、実施の形態1との相違点を中心に説明する。なお、実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
実施の形態2に係る整流部材30は、実施の形態1と同様に、風切り音とNZ音とを低減することを目的としたものである。その基本的構成は、実施の形態1と同様であって、取付脚部32と整流部31とにより形成されている。さらに、整流部31は、実施の形態1の場合と同様に、基礎部41と先端部42から構成されている。しかし、整流部31における先端部42の構成が大きく異なる。
先端部42は、実施の形態1の場合と異なり、毛部材42aにより空気通過部を有する壁面として構成されている。また、先端部42は、図7に示すように、一定巾のシート状部材42bの中心部において、ポリエステルを素材とした毛部材42aが長手方向に植毛されている。この植毛は、毛部材42aをU字状に形成し、そのU字上の曲げ部においてシート状部材42bに対し、毛部材42aを密集させて固着している。
整流部31における基礎部41は、実施の形態1と同様の形状のものであるが、材料については先端部42を構成する毛部材42aと同様のポリエステル素材を使用したプラスチック成形品として形成されている。
そして、図6に示すように、毛部材42aを密集して植毛したシート状部材42bの巾方向の中央部が基礎部41の遠心ファン22側の端面に位置するように、相互の長手方向同士を沿わせている。これにより、基礎部41の端面上に毛部材42aが長手方向に立設される状態となる。ここで、シート状部材42bを図7に示す2点鎖線の矢印のように折り曲げ、シート状部材42bで基礎部41の端部を包み込むようにして図6に示した状態とし、シート状部材42bを基礎部41の端部に固着している。
実施の形態2の空気調和機は以上のように構成されているので、実施の形態1に係る(1)及び(2)の効果を奏するとともに、次の効果を奏することができる。
(6)整流部材30の先端部42は、毛部材42aから形成されているので、毛部材42aの材料、太さなどの素材の仕様、及び取付密度などの植毛仕様を選択することにより、毛部材42a間に形成される空気通過部の開口面積を調節することができる。また、整流部31における空気通過部の開口面積を調節することにより、適正なNZ音抑制効果を得ることができる。
(7)毛部材42aは、プラスチック製であるシート状部材42bの一表面部の巾方向の中心部において長手方向に植毛されるので、植毛を容易に行うことができる。また、毛部材42aは、このようにシート状部材42bに植毛された状態で基礎部41に取り付けられるので、基礎部41に対し毛部材42aからなる先端部42を容易に取り付けることができる。
(8)整流部材30は、ポリエステル素材から形成されているので、適正な強度や剛性の整流部を構成することができる。
(変形例)
本発明の空気調和機は、上記実施の形態に限定されることなく、以下の変形例も可能である。なお、以下の変形例は、異なる変形例同士を適宜互いに組み合わせてもよい。
・整流部材30を形成する素材は、先の実施の形態に挙げた材料に限られるものではなく、風切り音、NZ音を低減するのに適した強度、剛性を備え、経年変化の少ないものであれば他のものでもよい。
・実施の形態1及び実施の形態2において、シート状のメッシュ部材の基礎部41への取り付けや、実施の形態2における毛部材42aを植毛したシート状部材42bの基礎部41への取り付けは、以上のようなものには限定されない。例えば、基礎部41の片方の面や、端面のみに固着して取り付けたものでもよい。
・先端部42として毛部材42aを使用する場合の植毛構造は、実施の形態2に例示したものに限定されない。例えば、毛部材42aとして1本の根元に対し途中で毛が分岐されるような毛部材を用いてもよい。また、植毛方法としても他の適切な方法を用いてもよい。
・整流部材30の取付位置や、詳細寸法は、適用される空気調和機の構造、遠心ファン22等の仕様により画一的には決め難いので、実験的に適切な位置、形状等を定めることが好ましい。
・前記実施の形態においては、天井埋込型の空気調和機を例に掲げて説明しているが、このような構成は、他の形態の空気調和機にも適用することもできる。例えば、天吊下げ型空気調和機や壁掛型空気調和機などにも適用することができる。前者の場合は、遠心ファンや熱交換器を、前記天井埋込型の空気調和機と同様に配置して形成することができる。後者の壁掛型の空気調和機の場合は、遠心ファン22の回転軸を前後方向とし、前面又は背面側にシュラウド内周側の開口部22bを向けるとともに、外周部22cから外周方向への吹出を左右方向に調整し、この左右方向に熱交換器23を配置するような構成とすることも可能である。
22…遠心ファン、22a…羽根車、22b…開口部、22c…外周部、23…熱交換器、23a…空気吸入面、30…整流部材、31…整流部、32…取付脚部、41…基礎部、42…先端部、42a…毛部材、42b…シート状部材。

Claims (7)

  1. 羽根車(22a)のシュラウド内周側の開口部(22b)から空気を吸入するとともに、この羽根車(22a)の外周部(22c)から外周方向へ吹き出すように形成された遠心ファン(22)と、前記羽根車(22a)の外周部に対し少なくとも一部の空気吸入面(23a)が近接するように配設されたプレートフィンコイル式の熱交換器(23)と、前記羽根車(22a)の外周部に近接する熱交換器(23)の空気吸入面(23a)において、プレートフィン間から遠心ファン(22)に向けて突設するように前記熱交換器(23)に取り付けられた整流部材(30)とを備え、
    前記整流部材(30)は、遠心ファン(22)の回転軸と平行な方向を長手方向とするとともに、熱交換器(23)の空気吸入面(23a)と略直角の方向に表面が形成された平面的なものであって、遠心ファン(22)からの空気流を整流する整流部(31)と、前記熱交換器(23)への取付機能を有する取付脚部(32)とからなり、
    前記整流部(31)は、遠心ファン(22)からの空気流の流速を低下させるように機能するとともに、羽根との干渉時に圧力上昇を緩和するように空気を通過させる空気通過部を有する壁面として形成された先端部(42)と、先端部(42)を取り付ける取付部材として機能するとともに、遠心ファン(22)からの空気流を低下させる壁面として機能する基礎部(41)とからなる
    ことを特徴とする空気調和機。
  2. 請求項1記載の空気調和機において、
    前記整流部(31)における前記先端部は、メッシュ部材から形成されている
    ことを特徴とする空気調和機。
  3. 請求項2記載の空気調和機において、
    前記取付脚部(32)と前記整流部(31)における前記基礎部(41)とは、一体に形成された板状部材からなり、
    前記整流部(31)における前記先端部(42)は、前記基礎部(41)とは別体に形成されたシート状のメッシュ部材からなり、このメッシュ部材の一端が前記基礎部(41)の一側面に取り付けられ、さらに、その他端が整流部(31)の先端部で折り返されるとともに、前記基礎部(41)の反対側の側面に取り付けられている
    ことを特徴とする空気調和機。
  4. 請求項2又は3に記載の空気調和機において、
    前記整流部材(30)は、ナイロンを素材として形成されている
    ことを特徴とする空気調和機。
  5. 請求項1記載の空気調和機において、
    前記整流部(30)における前記先端部(42)は、毛部材が密集して植え付けられた壁面として形成されている
    ことを特徴とする空気調和機。
  6. 請求項5記載の空気調和機において、
    前記整流部(31)は、プラスチック製であって、シート状部材(42b)の一表面部の巾方向の中心部に、このシート状部材(42b)と同一の材料からなる毛部材(42a)が長手方向に植毛され、毛部材(42a)からなる壁面が構成されるとともに、前記シート状部材(42b)の両端が前記基礎部(41)を構成する板部を挟みこむように折り返されて、シート状部材(42b)の両端部が前記基礎部(41)の両表面部に取り付けられている
    ことを特徴とする空気調和機。
  7. 請求項5又は6に記載の空気調和機において、
    前記整流部材(30)は、ポリエステルを素材として形成されている
    ことを特徴とする空気調和機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016142450A (ja) * 2015-02-02 2016-08-08 ジョンソンコントロールズ ヒタチ エア コンディショニング テクノロジー(ホンコン)リミテッド 空気調和機

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