JP2013211493A - 高周波シールド構造 - Google Patents

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Fumie Yamaguchi
文枝 山口
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悟 鳥光
Sadahisa Matsushima
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Abstract

【課題】高周波通信装置のコネクタ近傍からの電波漏洩を容易且つ確実に抑制することができる高周波シールド構造を提供する。
【解決手段】高周波通信装置1は、上部ケース11および下部ケース12で構成される金属製の筐体10と、筐体10内に収容される高周波回路基板13と、制御回路基板14と、高周波回路基板13と制御回路基板14との間に配置され、高周波回路基板13の表面全体を覆うシールドケース15とを備えている。下部ケース12の側壁には、制御回路基板14からの信号を外部機器へ送信するための外部接続用オス側コネクタ20が取り付けられている。下部ケース12の側壁22には、外部接続用オス側コネクタ20が挿入される開口部60が形成されている。導電性環状部材30は、開口部60に収容されており、且つ筐体10と外部接続用オス側コネクタ20との間で該外部接続用オス側コネクタを囲むように配置され、筐体10と外部接続用オス側コネクタ20とで挟持される。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両等に搭載される高周波通信装置からの電波漏洩を防止するための高周波シールド構造に関する。
従来、高周波通信装置では、高周波回路基板の表面の送受信回路から装置外への不要な電波の漏洩や、装置外から送受信回路への不要な電波の飛び込み、また送受信回路中の回路コンポーネント同士の不要な結合、信号の回り込みを防ぐこと等を目的として、種々のシールド構造が採用されている。
一般に、高周波通信装置は局部発振回路を備えている。コスト面から、局部発振回路の発振周波数は搬送波の1/2や1/4になっており、逓倍器でアップコンバートされ準ミリ波やミリ波の電波として空中線より送出される。この局部発振回路から空中線を通さずに漏洩する電波が、自らおよび他の機器の動作に影響を与えるおそれがある。したがって、この漏洩電波(電波ノイズ)の強度を極力低減する必要がある。
特許文献1には、従来のシールド構造が施された一次放射器の構成を示す図が開示されている。
特許文献1の一次放射器では、シャーシとLNBカバーが螺合により密着するために、シャーシに収容されたLNB内の局部発振回路からの電波の漏洩を低減している。また、フランジとLNBカバーの間に、導電ゴム等の弾性体からなるOリングを挟持して、回路を密閉空間に閉じ込めることで、電波の漏洩を防止している。
また、特許文献2の車載電波レーダ装置では、筐体の内部に該筐体と電気的に接続して設けられ、信号処理回路基板のグランドプレーンと電気的に接続し、筐体とともに該筐体内部のコネクタを内包する導電性の仕切り板が設けられている。コネクタのピンを覆う筐体および仕切り板により、ピンから空間へ放出されたノイズがコネクタ内包空間の外へ放出されることが抑制される。
特開平11−186845号公報 特開2008−175622号公報
しかしながら、近年、電子機器からの不要輻射によるEMI(Electro-Magnetic Interference) ノイズに対する規制が国内外で実施されており、特に海外でのノイズ規制が強化されていることから、上記のような高周波通信装置においても電波漏洩に対する更なる対策を講じる必要がある。
漏洩電波を抑制する方法として、一般的に、回路基板にローパスフィルタやスタブを設ける等の方法が知られているが、基板サイズ、コスト、組上げ後の調整に時間がかかる等の制限が非常に多い。特に、高周波通信装置の場合、全てパーツを組上げた状態で電波を放射するので、最終的に漏洩現象を確認できるのは、既に回路設計後になることが多く、漏洩現象を確認した後で、上記方法を採用して電波の漏洩対策を回路基板上に施すのは非常に難しい。
また、高周波通信装置では、装置外部に設けられた機器とコネクタにより電気的接続を行うため、コネクタピンを通す為の開口部が設けられている。このような高周波通信装置は一般的にバンパー等の車外に搭載されることが多いため、防水機構としてこの開口部にOリングを使用しているものがある。しかしながら、漏洩電波は、電気的に遮蔽の難しいコネクタ近傍から生じ易いことが分かっており、このコネクタ近傍からの電波漏洩を抑制することが、高周波通信装置全体からの電波漏洩を抑制するための重要課題となっている。
また、他の従来技術では、漏洩電波を抑制する方法として、不要な電波を放射している部分に金属製シールドケースや電波吸収体を使用する方法が知られているが、ケース追加による構造の複雑化、コストアップ、回路を密閉できない構造への適用が難しいことなどから、電波抑制の効果が十分とは言えなかった。
本発明の目的は、高周波通信装置のコネクタ近傍からの電波漏洩を容易且つ確実に抑制することができる高周波シールド構造を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の高周波シールド構造は、導電性の筐体と、前記筐体の内部に設けられた回路基板と、前記回路基板に接続され、前記筐体の外部に設けられた外部装置と電気的に接続可能なコネクタとを備える高周波通信装置に設けられる高周波シールド構造であって、前記筐体に形成され且つ前記コネクタが挿通される開口部に収容され、前記開口部において前記筐体と前記コネクタとの間で該コネクタを囲むように配置され、前記筐体と前記コネクタとで挟持される、弾性且つ導電性の環状部材であることを特徴とする。
上記環状部材は、カーボンまたは導電性金属材料を含有する樹脂からなるのが好ましい。
また、前記コネクタは、前記筐体に取り付けられるオス側コネクタと、前記オス側コネクタと着脱可能に接続されるメス側コネクタとで構成され、前記オス側コネクタは、非導電性材料からなり、そのほぼ全体に第1シールド層を有していてもよい。
さらに、前記メス側コネクタは、非導電性材料からなり、そのほぼ全体に第2シールド層を有していてもよい。
また、前記筐体と前記コネクタとの当接面を覆うように金属製マスキング部材が配置されてもよい。
また、本発明の高周波シールド構造は、導電性の筐体と、前記筐体の内部に設けられた回路基板と、前記回路基板に接続され、前記筐体の外部に設けられた外部装置と電気的に接続可能なコネクタとを備える高周波通信装置に設けられる高周波シールド構造であって、前記コネクタは、前記筐体に固定される筐体側コネクタと、前記筐体側コネクタと着脱可能に接続される外部装置側コネクタとで構成され、前記筐体側コネクタは、非導電性材料からなり、そのほぼ全体に第1シールド層を有することを特徴とする。
前記外部装置側コネクタは、非導電性材料からなり、そのほぼ全体に第2シールド層を有していてもよい。
また、前記筐体と前記筐体側コネクタとの当接面を覆うように金属製マスキング部材が配置されてもよい。
本発明によれば、高周波シールド構造は、筐体に形成され且つコネクタが挿通される開口部に収容される、弾性且つ導電性の環状部材で構成される。そして、環状部材は、筐体の開口部において該筐体とコネクタとの間で該コネクタを囲むように配置され、筐体とコネクタとで挟持される。これにより、環状部材を介してコネクタ20とGNDである筐体との接触面積が増大し、筐体内の漏洩電波が開口部から外部に漏洩するのを確実に抑制することができる。また、本構成によれば、回路基板に新たにローパスフィルタやスタブ等を設ける必要がなく、電波漏洩を容易に抑制することができる。さらに、本構成によれば、車載用レーダとして使用される準ミリ波の周波数帯に対しても十分な遮蔽効果を得ることができる。
本発明の実施形態に係る高周波シールド構造が適用される高周波通信装置の構成を概略的に示す分解斜視図である。 図1における下部ケースと外部接続用コネクタとの接続構造を示す斜視図である。 図2における外部接続用オス側コネクタの構成を示す斜視図である。 図3の線A−Aに沿う側断面図である。 図4における高周波シールド構造が高周波通信装置に取り付けられた状態を示す側断面図である。 図4の外部接続用オス側コネクタの変型例を示す側断面図である。 図2における外部接続用メス側コネクタの構成を示す断面図である。 導電性環状部材を実装した高周波通信装置からの不要輻射を測定したグラフである。 導電性環状部材以外のシールド構造を適用した高周波通信装置からの不要輻射を測定したグラフである。 図5の高周波シールド構造の変形例を示す平面図である。 図5の高周波シールド構造の他の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1において、高周波通信装置1は、上部ケース11および下部ケース12で構成される金属製の筐体10と、筐体10内に収容される高周波回路基板13と、制御回路基板14と、高周波回路基板13と制御回路基板14との間に配置され、高周波回路基板13の表面全体を覆うシールドケース15とを備えている。下部ケース12の側壁には、制御回路基板14からの信号を外部機器へ送信するための外部接続用オス側コネクタ20が取り付けられている。
高周波回路基板13と制御回路基板14との間には基板間コネクタ16が配置されている。シールドケース15の所定位置には開口部17が形成されており、上記基板間コネクタ16が開口部17に挿通される。高周波回路基板13表面には凸形コネクタ16aが、制御回路基板14表面には凹形コネクタ16bがそれぞれ取り付けられており、凸形コネクタ16aと凹形コネクタ16bが接続されることで、上記2つの回路基板が電気的に接続される。
本実施形態における高周波シールド構造は、筐体10と外部接続用オス側コネクタ20との間で該外部接続用オス側コネクタを囲むように配置され、筐体10と外部接続用オス側コネクタ20とで挟持される導電性環状部材30で構成される。この導電性環状部材30は、カーボンまたは導電性金属材料を含有する樹脂からなり、好ましくは導電性合成ゴム製のOリングである。上記導電性合成ゴムの主成分としては、例えばフッ素ゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム等が挙げられ、導電性合成ゴムに含有される導電性材料としては、電波吸収性に優れているといった観点からカーボンフィラーが望ましい。加えて、この導電性環状部材30は弾性体であり、筐体10と外部接続用オス側コネクタ20とで挟持されることで、外部から水分の侵入を防止する役割を果たしている。
外部接続用オス側コネクタ20(筐体側コネクタ)は、PBT等の非導電性材料からなり、後述するフランジ部の端面が下部ケース12の側壁22に当接した状態で、ネジ21により側壁22に固定されている(図2)。この外部接続用オス側コネクタ20には、例えばスナップ機構により、外部接続用メス側コネクタ40(外部装置側コネクタ)が着脱可能に接続される。そして、外部接続用オス側コネクタ20が外部接続用メス側コネクタ40と嵌合することで、これらコネクタが電気的に接続される。
図3は、図2における外部接続用オス側コネクタ20の構成を示す斜視図であり、図4は、図3の線A−Aに沿う側断面図である。
図3および図4に示すように、外部接続用オス側コネクタ20は、筐体10に固定されるフランジ部41と、フランジ部41の一方の側面41aから延出するハウジング42と、フランジ部41の他方の側面41bに取り付けられた基部43と、基部43から側面41aに対して略直角方向に延出する突出部44と、前端部45が突出部44の前端面44aから略L字状に延出し、かつ後端部46がハウジング42内で直線状に延出した複数の端子47とを有している。
フランジ部41はその長手方向両端部に孔48を有しており、ネジ21が孔48を介して下部ケース12の不図示の孔と螺合することで、フランジ部41が下部ケース12に固定される。
ハウジング42は、外部接続用メス側コネクタ40の後述するハウジング内に挿入され、該メス側コネクタのハウジング内で係止される。また、ハウジング内には穴部50が形成されており(図4)、該穴部の最奥面50aから後端部46が延出している。ハウジング42が外部接続用メス側コネクタ40の後述するハウジング内に挿入されると、この穴部50に、外部接続用メス側コネクタ40の後述する突出部が挿入されることとなる。
突出部44は、断面略矩形の四角柱であり、その前端面44aから複数の端子47が一列に並んで延出している。
導電性環状部材30は、本実施形態では断面略楕円形のOリングであり、基部43の外周面43aに当接し、かつフランジ部41の側面41bに当接するように配置されている。
端子47は、前端部45および後端部46以外の部分が外部接続用オス側コネクタ20に埋設して配置されており、突出部44の前端面44aから穴部50の最奥面50aまで貫通して配置されている。前端部45は制御回路基板14の端部に形成された孔(図1)に嵌入されており、信号処理基板に形成されたプリントパターン等の各種回路と端子47とが電気的に接続される。また、外部接続用オス側コネクタ20に外部接続用メス側コネクタ40が接続されることで、後端部46が外部接続用メス側コネクタ40内の後述する端子と電気的に接続される。
図5は、図4における高周波シールド構造が高周波通信装置に取り付けられた状態を示す側断面図である。
図5において、下部ケース12の側壁22には、外部接続用オス側コネクタ20が挿入される開口部60が形成されている。この開口部60は、外側面22a側に形成されたテーパー部61と、テーパー部61に連結された孔部62とを有している。
この開口部60に外部接続用オス側コネクタ20が挿入されると、テーパー部61に基部43が収容され、孔部62に突出部44がそれぞれ収容される。そして導電性環状部材30はテーパー部61に収容される。このとき、導電性環状部材30は、テーパー部61のテーパー面61aに押圧されて弾性変形し、テーパー面61a、側面41bおよび外周面43aと当接あるいは圧接した状態にてテーパー部61内に挟持される。このように、導電性環状部材30が挟持されることで、外部接続用オス側コネクタ20と筐体10との接触面積が増大し、筐体10内で放射される電波が開口部60から漏洩するのを防止することが可能となる。また、導電性環状部材30がGNDである筐体10と電気的に確実に接続されるので、外部接続用オス側コネクタ20の近傍から漏洩する不要輻射が確実に抑制される。
上述したように、本実施形態によれば、導電性環状部材30が、筐体10に形成され且つ外部接続用オス側コネクタ20が挿通される開口部60に収容される。そして、導電性環状部材30は、筐体10の開口部60において該筐体とオス側コネクタ20との間で該オス側コネクタを囲むように配置され、筐体10とオス側コネクタ20とで挟持される。これにより、導電性環状部材30を介して外部接続用オス側コネクタ20と筐体10との接触面積が増大し、筐体10内の電波が開口部60から外部に漏洩するのを確実に抑制することができる。また、本構成によれば、回路基板に新たにローパスフィルタやスタブ等を設ける必要がなく、電波漏洩を容易に抑制することができる。さらに、導電性環状部材30が弾性体であるため、車体からの振動を吸収することができ、長期に亘って電波漏洩を確実に抑制することができる。
図6は、図4の外部接続用オス側コネクタ20の変型例を示す側断面図である。尚、図6の外部接続用オス側コネクタは、その構成が図4の外部接続用オス側コネクタ20と基本的に同じであるので、以下に異なる部分を説明する。
図6の外部接続用オス側コネクタ70は、PBT等の非導電性材料からなり、その外表面のほぼ全体に金属めっき層71(第1シールド層)を有している。具体的には、金属めっき層71は、フランジ部41の外表面およびハウジング42の外表面に形成されており、外部接続用オス側コネクタ70が筐体10に取り付けられた際に外部に露出する表面の全てに形成されている。また、金属めっき層71は、コネクタ下部ケース15の外側面22aと当接する前端面71aを有しており、GNDである筐体10と電気的に接続されている。
上記金属めっき層71は、好ましくは無電解Niおよび無電解Cuからなり、好ましくは厚さ1.0〜2.0μmで形成されている。なお、金属めっき層71は、電波を遮蔽する効果を有していれば他の金属からなるものであってもよく、また、外部接続用メス側コネクタ40との接続の際に問題とならない範囲であれば上記範囲の厚さでなくてもよいし、均一な厚さで形成されていなくてもよい。
このように、外部接続用オス側コネクタ70の外表面に金属めっき層71にて電波シールド層を形成することで、外部接続用オス側コネクタ70内を伝搬する電波が該コネクタ外に放射されるのを抑制することができる。したがって、外部接続用オス側コネクタ70の近傍から漏洩する不要輻射を更に抑制することが可能となる。また、金属めっき層71が筐体10と電気的に接続されるため、金属めっき層71の遮蔽効果が増大し、外部接続用オス側コネクタ70の近傍から漏洩する不要輻射を確実に抑制することができる。
なお、金属めっき層71の前端面71aは、側面41b上に形成され且つ導電性環状部材30と当接する構成であってもよい。本構成によれば、金属めっき層が筐体10および導電性環状部材30と電気的に確実に接続されるため、導電性環状部材30および金属めっき層71の遮蔽効果を更に向上させることができる。
また、図6では外部接続用オス側コネクタ70に電波シールド機能を持たせた構成について説明したが、外部接続用メス側コネクタ40に電波シールド機能を持たせることも可能である。
図7は、図2の線B−Bに沿う外部接続用オス側コネクタ40の側断面図である。
図7に示すように、外部接続用メス側コネクタ40は、外部接続用オス側コネクタ20のハウジング42が挿入されるハウジング81と、ハウジング81内の略中央で挿入方向に延設され、外部接続用オス側コネクタ20の穴部50に挿入される突出部82とを有している。突出部82は、その先端面82aに複数の端子保持穴83を有しており、コネクタ20,40の接続時に、端子47の後端部46が挿入される。端子保持穴83には不図示のメス側コンタクトが収容されており、メス側コンタクトの後端部84が不図示のケーブルに接続されている。コネクタ20,40の接続時には、オス側コンタクトである端子47の後端部46が端子保持穴83に挿入されると共に上記メス側コンタクトに嵌入され、メス側コンタクトがオス側コンタクトに圧接される。これにより、外部接続用メス側コネクタ40が外部接続用オス側コネクタ20に電気的に接続される。
そして本実施形態における外部接続用メス側コネクタ40は、ハウジング81の外表面に形成された導電性樹脂層85(第2シールド層)を有している。導電性樹脂層85は、例えばAgおよびCuを含有する合成樹脂塗料からなり、好ましくは厚さ100μm〜数百μmで形成されている。また、導電性樹脂層85は、フランジ部41の側面41a上に形成された金属めっき層71の側面71bに当接する前端面85aを有しており、GNDとなる金属めっき層71と電気的に接続されている。
このように、ハウジング81の外表面に導電性樹脂層85にて電磁シールド層を形成することで、ハウジング81内を伝搬する電波が該コネクタ外に放射されるのを抑制することができる。したがって、コネクタ20,40の近傍から漏洩する不要輻射を更に抑制することが可能となる。また、導電性樹脂層85を合成樹脂塗料で形成することにより、該層が剥がれにくく、長期に亘って抑制効果を維持することができる。
図8は、上記の各高周波シールド構造を適用した高周波通信装置からの不要輻射を測定したグラフである。
本実施形態では、測定点となるホーンアンテナを、高周波通信装置から約1m離れた位置に設置し、高周波通信装置で一般的に使用される13GHz帯の電界強度を測定している。図中、ホーンアンテナに対して高周波通信装置の平面(上部ケース11の上面)を向けたときを0deg、外部接続用オス側コネクタ20を対向させた場合を−90deg、外部接続用オス側コネクタ20をホーンアンテナと反対に向けた場合を90degとし、−90degから90degまで3.0deg間隔で電界強度を測定した。
図8において、導電性環状部材30(例えば、導電性Oリング)のみを実装した高周波通信装置では(実線)、電界強度が約−75〜約−57degにて規定値33.9dBμV/mを超えたものの、他の角度では規定値以下となっている。
また、導電性環状部材30を実装するのに加え、さらに外部接続用オス側コネクタ20にめっき処理を施して金属めっき層71を形成した場合(一点鎖線)、電界強度が約−40〜約−35degにて規定値を若干超えたのみで、ほぼ全角度にて既定値以下となっている。
また、導電性環状部材30を実装するのに加え、外部接続用オス側コネクタ20にめっき処理を施して金属めっき層71を形成し、さらに外部接続用メス側コネクタ40に導電性塗料を塗布して導電性樹脂層85を形成した場合(点線)、電界強度は全角度にて規定値以下となっている。
したがって上記測定結果により、本発明に係る高周波シールド構造として導電性環状部材30を配置することで、車載用レーダとして使用される準ミリ波の周波数帯に対して十分な遮蔽効果を得られることが分かった。特に、図中点線で示す形態では、電界強度が全角度にて規定値以下となったことから、米国のFCC(Federal Communications Commission)定められている規格を満たすこととなり、本発明の有用性を実証できた。
図9は、導電性環状部材30以外のシールド構造を適用した高周波通信装置からの不要輻射を測定したグラフである。測定方法は図7の場合と同様である。
図9において、外部接続用オス側コネクタ20にめっき処理を施して金属めっき層71を形成した場合(実線)、約−40deg以上で電界強度が規定値を超えたものの、それ以外の範囲では規定値を下回り、コネクタ側からの不要輻射が抑制されていることが分かる。
また、外部接続用オス側コネクタ20にめっき処理を施して金属めっき層71を形成するのに加え、外部接続用メス側コネクタ40に導電性塗料を塗布して導電性樹脂層85を形成した場合(点線)、約−15deg以上で電界強度が規定値を超えたものの、それ以外の範囲では規定値を下回り、コネクタ側からの不要輻射が十分に抑制されている。
外部接続用メス側コネクタ40に導電性塗料を塗布して導電性樹脂層85を形成した場合には(一点鎖線)、複数の範囲で規定値を超えたものの、未処理品と比較するとコネクタ側からの不要輻射が抑制されている。
上記測定結果より、本発明に係る高周波シールド構造として、外部接続用オス側コネクタ20に金属めっき層71及び/又は外部接続用メス側コネクタ40に導電性樹脂層85を形成することで、コネクタ側での遮蔽効果を得られることが分かった。
図10(a)および(b)は、図5の高周波シールド構造の変形例を示す平面図である。
図10(a)示すように、図5の導電性環状部材30に加えて、筐体10と前記コネクタとの当接面を覆うように金属製マスキング部材90が配置されてもよい。この金属製マスキング部材90は、具体的には、下部ケースの外側面22aと外部接続用オス側コネクタ20のフランジ部41の側面41bとが当接する面のほぼ全周を覆って配置されている。また、図10(b)に示すように、金属製マスキング部材91は、上記高周波回路基板で使用される周波数のλ/2以下の間隔で、上記当接面に配置されてもよい。これらの構成によれば、上記当接面に沿って漏洩する不要輻射を抑制することができ、外部接続用オス側コネクタ20近傍から放射される不要輻射を更に確実に抑制することができる。
また、図11に示すように、外部接続用オス側コネクタ95は、フランジ部41の側面41bに端子47を囲むように形成される環状突起部96を有していてもよい。この突起部96は、フランジ部41と一体的に形成されており、また、下部ケース12における側壁22の外側面22aに形成された環状溝97に挿入される。本構成によれば、上記当接面に沿って漏洩する不要輻射を抑制することができ、加えて外部接続用オス側コネクタ95の位置決めを確実に行うことができる。
また、環状突起部96を設けることで、位置決めが行い易くなるとともに、側面41bと外側面22aの当接面が1つの平面とならず、段差平面となるため、シールド効果を増大させることが可能となる。なお、環状突起部に限らず、所定間隔で端子47の周りに配置された複数の突起が設けられてもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、開口部60はテーパー部61と孔部62とを有しているが、これに限らず、導電性環状部材30を筐体10と外部接続用オス側コネクタ20とで挟持できれば、他の形状を有していてもよい。
また、上記実施形態では、導電性環状部材30は、断面略楕円形のOリングであるが、テーパー面61a、側面41bおよび外周面43aと当接あるいは圧接した状態にてテーパー部61内に挟持されるものであれば、他の形状を有する環状部材であってもよい。
また、上記実施形態では、突起部96はフランジ部41と一体的に形成されているが、これに限らず、リベット等の金属片をフランジ部41の側面41bに打ち込むことにより形成されてもよい。
また上記実施形態では、外部接続用オス側コネクタ70の外表面に金属めっき層71を形成したが、これに限らず、金属箔にて電波シールド層を形成してもよい。また、外部接続用オス側コネクタ70の内部に金属めっき層や金属箔を形成してもよい。
1 高周波通信装置
10 筐体
11 上部ケース
12 下部ケース
13 高周波回路基板
14 制御回路基板
15 シールドケース
16 基板間コネクタ
16a 凸形コネクタ
16b 凹形コネクタ
17 開口部
20,70,95 外部接続用オス側コネクタ
22 側壁
22a 外側面
30 導電性環状部材
40 外部接続用メス側コネクタ
41 フランジ部
42 ハウジング
43 基部
44 突出部
45 前端部
46 後端部
47 端子
60 開口部
71 金属めっき層
85 導電性樹脂層
90,91 金属製マスキング部材

Claims (8)

  1. 導電性の筐体と、前記筐体の内部に設けられた回路基板と、前記回路基板に接続され、前記筐体の外部に設けられた外部装置と電気的に接続可能なコネクタとを備える高周波通信装置に設けられる高周波シールド構造であって、
    前記筐体に形成され且つ前記コネクタが挿通される開口部に収容され、
    前記開口部において前記筐体と前記コネクタとの間で該コネクタを囲むように配置され、前記筐体と前記コネクタとで挟持される、弾性且つ導電性の環状部材であることを特徴とする高周波シールド構造。
  2. 前記環状部材は、カーボンまたは導電性金属材料を含有する樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の高周波シールド構造。
  3. 前記コネクタは、前記筐体に固定される筐体側コネクタと、前記筐体側コネクタと着脱可能に接続される外部装置側コネクタとで構成され、
    前記筐体側コネクタは、非導電性材料からなり、そのほぼ全体に第1シールド層を有することを特徴とする請求項1または2記載の高周波シールド構造。
  4. 前記外部装置側コネクタは、非導電性材料からなり、そのほぼ全体に第2シールド層を有することを特徴とする請求項3記載の高周波シールド構造。
  5. 前記筐体と前記コネクタとの当接面を覆うように金属製マスキング部材が配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の高周波シールド構造。
  6. 導電性の筐体と、前記筐体の内部に設けられた回路基板と、前記回路基板に接続され、前記筐体の外部に設けられた外部装置と電気的に接続可能なコネクタとを備える高周波通信装置に設けられる高周波シールド構造であって、
    前記コネクタは、前記筐体に固定される筐体側コネクタと、前記筐体側コネクタと着脱可能に接続される外部装置側コネクタとで構成され、
    前記筐体側コネクタは、非導電性材料からなり、そのほぼ全体に第1シールド層を有することを特徴とする高周波シールド構造。
  7. 前記外部装置側コネクタは、非導電性材料からなり、そのほぼ全体に第2シールド層を有することを特徴とする請求項6記載の高周波シールド構造。
  8. 前記筐体と前記筐体側コネクタとの当接面を覆うように金属製マスキング部材が配置されることを特徴とする請求項6または7記載の高周波シールド構造。
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