JP2013210506A - 駆動装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ギヤ等の摩耗部品に対し、非効率な定期交換を無くし、マージン過多な設計による無駄を排除するとともに、リユースを行う場合に、分解を伴う検品の手間を省ける駆動装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】モータ101と、ギヤ102と、エンコーダディスクと、フォトセンサと、位置・速度追従制御器と、ドライバ回路と、を備える駆動装置151において、速度成分をFFT分析して周波数別に回転ムラ値を算出する演算手段3と、周波数別の回転ムラ値と対応付けたギヤ102の部位別の摩耗量およびその摩耗量に対応付けられた余命を記憶した寿命テーブル41と、その寿命テーブル41に記憶された摩耗量の初期値と現在値との比率を算出可能な演算手段3と、その演算手段3の算出した比率を余命に対応付けて表示することが可能な表示手段40と、を備えた。
【選択図】図4

Description

本発明は、画像形成装置および画像形成装置の駆動装置に関する。
従来、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置においては、パスル制御により位置・速度・Hold制御が可能なステッピングモータが、これらの制御が必要なレジスト部、紙搬送部、読取部等の多くの部位で駆動力源として用いられてきた。
このステッピングモータは、パスル制御により位置・速度・Hold制御が可能であるという利点はあるが、負荷変動や経時変化による脱調を考慮して必要以上のトルクを出力して使用する必要が有るため、エネルギー効率が悪く、また、実負荷以上の高出力モータが必要になることから、必然的に大きく重いモータとなってしまうという欠点がある。
一方、DCモータは、負荷に応じた電流が流れるため高効率であるという利点があるが、モータ単体ではステッピングモータのような位置・Hold制御ができないという欠点がある。
DCモータを制御する技術としては、所定のデューティから成るパルス信号を出力するパルス幅変調手段と、パルス幅変調手段から出力されたパルス信号に基づきブリッジ回路を介して所定方向に回転するDCモータと、DCモータの回転停止を維持するに当たり、DCモータの回転の有無およびその回転方向を回転検出手段の出力に基づき検出し、この検出結果に基づいてパルス幅変調手段におけるパルス信号のデューティを補正する制御を行う制御手段とを備えたモータ制御装置により、DCモータにて位置・速度・Hold制御を可能とする制御装置が知られている。
ステッピングモータをDCブラシレスモータに置き換えることにより、以下の効果が得られる。すなわち、エネルギー効率が向上するので、モータを小型軽量化できる。また、ブラシ付モータと比較すれば、ブラシレスモータにはブラシ磨耗が無いため、耐久性が向上し、メンテナンスフリーの目的にかなうことになる。
また、モータの制御装置(以下、単に制御装置ともいう)を設計する際、被駆動体上に回転検出手段や移動量検出手段を設ける条件、すなわちモータ軸上に回転検出手段などの回転検出手段を設けない条件においては、モータ1回転当りの被駆動体の移動量などの条件を考慮する必要がある。そして、伝達系や被駆動体の構成が使用モードに応じて変化するという条件もある。さらに、単一または少数の駆動装置で、それよりも多くの被駆動体を、複数の箇所にわたって駆動するという条件もある。以上の条件に合わせて制御装置を設計する必要がある。
そこで、上述した複数の条件を、モータ軸の回転だけに一元化すれば、制御装置の設計を容易にすることが可能となる。そのような理由により、モータ軸上に回転検出手段などの回転検出手段を設けてモータ軸の回転を測定するような構成にした回転検出手段一体型のDCブラシレスモータが知られている。
しかし、モータから駆動を伝達するための各部品に対しては、機械寿命を満足する強度を確保しなければならず、そのためには強度目標より相当のマージンを加えた設計を行う必要がある。それにより、コストの高い材料への変更が必要になるほか、機械のレイアウトに対する制約が生じることもある。また、長期間にわたって強度を確保できない部品に対しては、定期交換の対象となり、機械の寿命以前での交換を要する。そのようなことによって、交換の手間、コストが余計にかかる。そしてリユースの品質管理の際、機械を分解して目視検査しないことには、ギヤの摩耗劣化の程度が分からないという問題があった。
また、ピニオンギヤ等が速く回転しても確実にギヤの歯面磨耗を検知することができ、磨耗量の検知をユーザの任意の量で確実に検知できる手段として以下の磨耗検知機構が知られている。すなわち、ギヤの歯面の側面を検出する第1のセンサおよび第2のセンサと、を備え、ギヤを回転させた時の、第1のセンサの信号の変化するタイミングから第2のセンサの信号の変化するタイミングの時間の差が、予め設定した閾値よりも大きくなった時、ギヤが磨耗したと判断するという磨耗検知機構である(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された磨耗検知機構では、ギヤの磨耗状況を検知という目的で、センサを用いて算出する方法が開示されている。その磨耗検知機構は、ギヤの歯厚を測定するため相当の追加部品、すなわち「ギヤの歯面の側面を検出する第1のセンサおよび第2のセンサ」を備える必要がある。しかも、1箇所のギヤ歯面の摩耗状態しか検知できない。すなわち、複数の箇所のギヤ歯面の摩耗状態を、簡素な装置によってリアルタイムに検知することはできないという問題があった。
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、ギヤ等の摩耗部品に対する品質管理において、非効率な定期交換を無くし、マージン過多な設計による無駄を排除するとともに、中古製品の再生利用(以下、リユースという)を行う場合に、分解を伴う検品の手間を省ける駆動装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る駆動装置は、駆動源であるDCブラシレスモータと、前記駆動源から被駆動体へ動力伝達する歯車機構と、前記DCブラシレスモータの回転に応じた回転検出信号を出力する回転検出手段と、前記DCブラシレスモータの回転目標となる目標駆動信号を生成する目標生成手段と、前記回転検出手段が出力する回転検出信号と前記目標駆動信号に基づいて前記DCブラシレスモータを制御する制御手段と、前記制御手段から出力される制御信号に基づいて制御された駆動電力を前記DCブラシレスモータへ供給するドライバと、を備える駆動装置において、前記回転検出信号から速度成分を得る速度成分生成手段と、前記速度成分生成手段により生成された速度成分をFFT分析して周波数別に回転ムラ値を検出する回転精度検出手段と、前記周波数別の回転ムラ値と対応付けた前記歯車機構の部位別の摩耗量およびその摩耗量に対応付けられた余命を記憶した寿命テーブルと、前記寿命テーブルに記憶された摩耗量の初期値と現在値との比率を算出可能な演算手段と、前記演算手段の算出した比率を前記余命に対応付けて表示することが可能な表示手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ギヤ等の摩耗部品に対する品質管理において、非効率な定期交換を無くし、マージン過多な設計による無駄を排除するとともに、リユース品に対する、分解を伴う検品の手間を省ける駆動装置および画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置のプロセスカートリッジの構成図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の原稿搬送装置の構成図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の原稿搬送装置のローラ駆動部の概略構成図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の原稿搬送装置のローラ駆動部の概略構成図である。 本発明の実施形態に係る駆動装置のモータの斜視図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置のエンコーダディスクの斜視図である。 本発明の実施形態に係る駆動装置のブロック構成図である。 本発明の実施形態に係る駆動装置の寿命予測の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る駆動装置の回転検出信号と速度成分をオシロスコープで観測した画像であり、(i)は分析による回転ムラ画像、モータ軸上の回転成分、(ii)はその回転成分を速度成分の電圧値に変換したものである。 本発明の実施形態に係る駆動装置のFFT分析画像である。なお、FFTとは、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform)の略称である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。図1に示す画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、それぞれ「Y」、「M」、「C」、「K」と記す。)の可視像たるトナー像を生成するための4つのプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kを備えている。
これらは、画像形成剤として、互いに異なる色のYトナー、Mトナー、Cトナー、Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。各プロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kは、それぞれ画像形成装置100本体に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっており、寿命到達時に交換される。以下、Yトナー像を生成するためのプロセスカートリッジ6Yを例に挙げて説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のプロセスカートリッジの構成図であり、Yトナー像を生成するためのプロセスカートリッジ6Yを示す概略構成図である。このプロセスカートリッジ6Yは、潜像担持体としての感光体ドラム1Y、ドラムクリーニング装置2Y、除電装置(不図示)、帯電装置4Y、現像装置5Y等を備えている。
上記帯電装置4Yは、不図示のドラム駆動機構によって、図中時計回りに回転する感光体ドラム1Yの表面を一様帯電する。一様に帯電した感光体ドラム1Yの表面は、レーザ光Lによって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。このY静電潜像は、Yトナーを用いる現像装置5YによってYトナー像に現像される。そして、中間転写ベルト8上に中間転写される。
ドラムクリーニング装置2Yは、中間転写工程を経た後の感光体ドラム1Yの表面に残留したトナーを除去する。また、上記除電装置は、クリーニング後の感光体ドラム1Yの残留電荷を除電する。この除電により、感光体ドラム1Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。
他のプロセスカートリッジ6M、6C、6Kにおいても、同様にして各感光体ドラム1M、1C、1K上にそれぞれMトナー像、Cトナー像、Kトナー像が形成されて、中間転写ベルト8上に中間転写される。また、図1に示したように、各プロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kの図中下方には、露光装置7が配設されている。
露光装置7は潜像形成手段であり、画像情報に基づいて発射されたレーザ光Lを、プロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kにおけるそれぞれの感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kに照射して露光する。
この露光により、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上にそれぞれY静電潜像、M静電潜像、C静電潜像、K静電潜像が形成される。なお、露光装置7は、光源から発したレーザ光Lを、モータによって回転駆動したポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体ドラムに照射するものである。また、図1において、露光装置7の図中下側には、紙収容カセット26、これらに組み込まれた給紙ローラ27、レジストローラ対28等を有する給紙手段が設けられている。
紙収容カセット26は、記録材としての用紙99を複数枚重ねて収納しており、それぞれの一番上の用紙99には給紙ローラ27が押し当てられている。給紙ローラ27が不図示の駆動機構によって図中反時計回りに回転すると、一番上の用紙99がレジストローラ対28のローラ間に向けて給紙される。
レジストローラ対28は、用紙99を挟み込むべく両ローラを回転駆動するが、挟み込んですぐに回転を一旦停止させる。そして、用紙99を適切なタイミングで後述の二次転写ニップ部に向けて送り出す。また、図1において、プロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kの図中上方には、被転写材である中間転写体としての中間転写ベルト8を掛け渡すことにより無端移動する中間転写ユニット15が設けられている。
この中間転写ユニット15は、中間転写ベルト8のほか、ベルトクリーニング装置10等を備えている。また、4つの一次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9K、二次転写バックアップローラ12、クリーニングバックアップローラ13、テンションローラ14等も備えている。
中間転写ベルト8は、これら7つのローラに掛け渡されながら、少なくともいずれか1つのローラの回転駆動によって図中反時計回りに無端移動する。一次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、このように無端移動する中間転写ベルト8を各感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kとの間に挟み込んでそれぞれ一次転写ニップ部を形成している。これらは中間転写ベルト8の裏面、すなわちループ内周面にトナーとは逆極性として、例えばプラス極性の転写バイアスを印加する方式のものである。
一次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kを除くローラは、全て電気的に接地されている。中間転写ベルト8は、その無端移動に伴ってY、M、C、K用の一次転写ニップ部を順次通過していく過程で、各感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上のYトナー像、Mトナー像、Cトナー像、Kトナー像が重ね合わせて一次転写される。これにより、中間転写ベルト8上に4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
また、上記中間転写ユニット15には、中間転写ベルト8が感光体ドラム1Kに接触した状態で、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y、1M、1Cに対して接離するための不図示の接離機構も設けられている。
上記二次転写バックアップローラ12は、二次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで二次転写ニップ部を形成している。中間転写ベルト8上に形成された4色トナー像は、この二次転写ニップ部で用紙99に転写される。そして、用紙99の白色と相まって、フルカラートナー像となる。
二次転写ニップ部を通過した後の中間転写ベルト8には、用紙99に転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、上記ベルトクリーニング装置10によってクリーニングされる。二次転写ニップ部においては、用紙99が互いに順方向に表面移動する中間転写ベルト8と二次転写ローラ19との間に挟まれて、上記レジストローラ対28側とは反対方向に搬送される。
二次転写ニップ部から送り出された用紙99は、画像形成装置100本体に対して着脱自在なユニットとしての定着ユニット20のローラ間を通過する際に、熱と圧力と影響を受けて、表面のフルカラートナー像が定着される。その後、用紙99は、排紙ローラ対29のローラ間を経て機外へと排出される。
画像形成装置100本体の筺体の上面には、スタック部30が形成されており、上記排紙ローラ対29によって機外に排出された用紙99は、このスタック部30に順次スタックされる。
上記中間転写ユニット15と、これよりも上方にあるスタック部30との間には、ボトル支持部31が配設されている。このボトル支持部31には、各色トナーをそれぞれ収容する剤収容器としてのトナーボトル32Y、32M、32C、32Kがセットされている。
各トナーボトル32Y、32M、32C、32K内の各色トナーは、それぞれ不図示のトナー供給装置により、プロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kの現像装置に適宜補給される。各トナーボトル32Y、32M、32C、32Kは、プロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kとは独立して画像形成装置100本体に対して脱着可能である。
図3は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の原稿搬送装置の構成図である。なお、この原稿搬送装置は、被読取原稿を固定された読取装置部に搬送し、所定の速度で搬送しながら画像読取を行う、被読取原稿処理装置(以下、ADFという)に適用されるものである。以下、これらの基本的な構成、動作、作用について説明する。
原稿搬送装置150は、コピー装置のほか、MFP(Multifunction Peripheral)、すなわち多機能周辺装置等として構成された画像形成装置100の一部としてその上部に配置されるものであり、被読取原稿束をセットする原稿セット部A、セットされた原稿束から1枚毎原稿を分離して給送する分離給送部B、給送された原稿を一時、突当整合する機能と、整合後の原稿を引き出し搬送する機能のレジスト部C、搬送される原稿をターンさせて、原稿面を読取側、すなわち下方に向けて搬送するターン部D、原稿の表面画像を、コンタクトガラスの下方より読取を行わせる第1読取搬送部E、読取後の原稿の裏面画像を読取る第2読取搬送部F、表裏の読取が完了した原稿を機外に排出する排紙部G、読取完了後の原稿を積載保持するスタック部Hを備える。
また原稿搬送装置150は、これら搬送動作の駆動を行う駆動部である不図示のピックアップモータ、給紙モータ、読取モータ、排紙モータ、底板上昇モータ、更に、一連の動作を制御するADF制御部を備えている。
原稿テーブル42は、可動原稿テーブル43を備えて構成され、読取られる用紙99がセットされる。用紙99は原稿テーブル42に原稿面を上向きの状態でセットされる。原稿テーブル42には、不図示のサイドガイドが備えられ、用紙99の幅方向を搬送方向と直行する方向に位置する。
可動原稿テーブル43の先端部の下方には、ホームポジションセンサ46が設けられている。ホームポジションセンサ46は、可動原稿テーブル43がホームポジションにあることを検知するようになっている。
第1読取搬送部Eは、スリットガラス61に搬送経路を挟んで対向する位置に配置された第1読取ローラ59と、読取終了後の搬送経路を挟むように配置された一対のローラからなる第1読取出口ローラ63とを有している。第1読取搬送部Eは、スリットガラス61の近傍まで搬送された原稿の表面を第1読取ローラ59によりスリットガラス61に接触させながら搬送し、読取終了後の原稿を第1読取出口ローラ63によりさらに搬送するようになっている。
第2読取搬送部Fは、原稿の裏面を読取る第2読取部65に搬送経路を挟んで対向する位置に配置された第2読取ローラ66と、第2読取部65の搬送方向下流に配置された一対の第2読取出口ローラ67とを有している。第2読取搬送部Fでは、表面が読取られた原稿の裏面が第2読取部65により読取られるようになっている。裏面が読取られた原稿は、第2読取出口ローラ67により排紙口に向けて搬送される。第2読取ローラ66は、第2読取部65における原稿の浮きを抑えると同時に、第2読取部65におけるシェーディングデータを取得する為の基準白部を兼ねるものである。
なお、両面読取を行わない場合、原稿は第2読取部65を素通りするようになっている。
排紙部Gは、排紙口の近傍に一対の排紙ローラ68が設けられ、第2読取出口ローラ67により搬送された原稿を排紙トレイ12に排紙するようになっている。以下に、より詳細な説明を続ける。
セットされた用紙99はセットフィラー44、セットセンサ45により検知され、本体制御部に送信される。更に原稿テーブル42には、原稿長さ検知センサ70、71(反射型センサまたは、用紙99においても検知可能なアクチエーター・タイプのセンサが用いられる)が配置され、原稿長さ検知センサ70、71は、原稿の搬送方向長さを判定する。この時原稿長さ検知センサ70、71は少なくとも同一原稿サイズの縦か横かを判断可能に配置される。
可動原稿テーブル43は、底板上昇モータにより矢印a、b方向に上下動可能となっている。可動原稿テーブル43に原稿がセットされたことをセットフィラー44、セットセンサ45により検知すると、不図示の底板上昇モータを正転させて原稿束の最上面がピックアップローラ47と接触するように可動原稿テーブル43を上昇させる。ピックアップローラ47は、不図示のピックアップモータによりカム機構で矢印c、dの方向に動作する。それに伴って、可動原稿テーブル43が上昇し、可動原稿テーブル43上の原稿上面により押されてc方向に上がり、テーブル上昇検知センサ48により上限を検知されるように構成されている。
本体操作部のプリン時が押下されると、本体制御部からインターフェース(以下、I/Fという)を介してADF制御部に原稿給紙信号が送信される。それによって、ピックアップローラ47は、不図示の給紙モータが正転することによりコロが回転駆動し、原稿テーブル42上に載置された数枚の原稿をピックアップする。なお、ピックアップする原稿は本来1枚が理想的である。また、ピックアップローラ47の回転方向は、最上位の原稿を給紙口に搬送する方向である。
給紙ベルト49は、給紙モータの正転により給紙方向に駆動され、リバースローラ50は給紙モータの正転により給紙と逆方向に回転駆動され、最上位の原稿とその下の原稿を分離して、最上位の原稿のみを給紙できる構成となっている。
すなわち、リバースローラ50は給紙ベルト49と所定圧で接し、給紙ベルト49と直接に接している状態、または用紙99を介して接している状態において、給紙ベルト49の回転に伴って反時計方向に連れ回る。そして、2枚以上の原稿が給紙ベルト49とリバースローラ50の間に進入した時は、連れ回り力がトルクリミッターのトルクよりも低くなるように設定されている。また、リバースローラ50は、本来の駆動方向である時計方向に回転し、余分な原稿を押し戻すように作用するとともに、用紙の重送を防止する。
給紙ベルト49とリバースローラ50との作用により1枚に分離された原稿は、給紙ベルト49によって更に送られ、突き当てセンサ51によって先端が検知され、更に進んで停止しているプルアウトローラ52に突き当てられる。その後、1枚の原稿は、突き当てセンサ51の検知した位置から、定められた距離だけ送られる。結果的に、1枚の原稿は、プルアウトローラ52に所定撓みを持って押し当てられた状態となる。その時、給紙モータが停止することにより、給紙ベルト49の駆動が停止する。
この時、不図示のピックアップモータを回転させることによって、ピックアップローラ47を原稿上面から退避させる。そして、原稿を給紙ベルト49の搬送力のみで送ることにより、原稿先端は、プルアウトローラ52の上下ローラ対のニップ部へ進入し、先端の整合、すなわちスキュー補正が行われる。
プルアウトローラ52は、前記スキュー補正機能を有すると共に、分離後にスキュー補正された原稿を中間ローラ54まで搬送するものであり、給紙モータの逆転により駆動される。なお、給紙モータ逆転時、プルアウトローラ52と中間ローラ54は駆動されるが、ピックアップローラ47と給紙ベルト49は駆動されない。
原稿幅センサ53は、奥行き方向に複数個並べられ、プルアウトローラ52により搬送された原稿の搬送方向に直行する幅方向のサイズを検知する。また、原稿の搬送方向の長さは、原稿の先端と後端を突き当てセンサ51で、それぞれ読取ったタイミングによりカウントしたモータパルス数から原稿の長さを算出して検知する。
プルアウトローラ52および中間ローラ54が駆動することにより、レジスト部Cからターン部Dへ原稿が搬送される際、レジスト部Cでの搬送速度を、第1読取搬送部Eでの搬送速度よりも高速に設定することによって、原稿を読取部へ送り込む処理時間を短縮する。
原稿の先端が読取入口センサ55により検出されると、読取入口ローラ56の上下ローラ対のニップ部に原稿先端が進入する前に、原稿搬送速度を読取搬送速度と同速にするために減速を開始する。その減速開始と同時に、読取モータを正転駆動して読取入口ローラ56、第1読取出口ローラ63、第2読取出口ローラ67を駆動する。
原稿の先端が、レジストセンサ57にて検知されると、所定の搬送距離を搬送されなから減速される。そして、不図示の第1読取部が配置されている読取位置60の手前で、原稿は一時停止する。一時停止と同時に、レジストセンサ57が、本体制御部へI/Fを介してレジスト停止信号を送信する。
続いて本体制御部より読取開始信号を受信すると、レジスト停止していた原稿は、読取位置に原稿先端が到達するまでに所定の搬送速度にまで増速されながら搬送される。
読取モータのパルスカウントにより検出された原稿先端が、読取部に到達するタイミングで、本体制御部に対して第1面の副走査方向有効画像領域を示すゲート信号が、第1読取部を原稿後端が抜けるまで送信される。
片面原稿の読取の場合には、第1読取搬送部Eを通過した原稿は第2読取部65を経て排紙部Gへ搬送される。この際、排紙センサ64により原稿の先端を検知すると、不図示の排紙モータを正転駆動して排紙ローラ68を反時計方向に回転させる。
また、排紙センサ64による原稿の先端検知からの排紙モータパルスカウントにより、原稿後端が排紙ローラ68の上下ローラ対のニップ部から抜ける直前に排紙モータ駆動速度を減速させて、排紙トレイ69上に排出される原稿が飛び出さないように制御される。
両面原稿読取の場合には、排紙センサ64にて原稿先端を検知してから読取モータのパルスカウントにより第2読取部65に原稿先端が到達するタイミングで、第2読取部65に対してADF制御部から副走査方向の有効画像領域を示すゲート信号が読取部を原稿後端が抜けるまで送信される。なお、第2読取部65はCCDラインセンサで構成されている。
第2読取部65の表面は、原稿に付着した糊上のものが読取ライン上に転写することにより、縦すじが付く不具合を防止するため、コーティング処理が施されコーティング部材が配置されている。
このコーティング部材は、第2読取部65の読取面に汚れ分解機能を有するコーティング材、または、親水性を有するコーティング材を塗布して形成したものである。これらのコーティング材は公知のものを使用することができる。
つぎに、図4、図5を用いて、モータが駆動ローラを駆動する減速ギヤ機構(以下、駆動列ともいう)について、まず構成を簡単に説明する。図4、図5は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の原稿搬送装置のローラ駆動部の概略構成図である。図4、図5において、駆動装置151は、図3に示す原稿搬送装置150の何れかの駆動ローラを駆動するモータおよびその制御回路等から構成されている。なお、図4に沿っての動作・作用・効果については後程詳しく説明する。
駆動装置151において、駆動源であるモータ101は、インナーロータ型DCブラシレスモータとして構成されており、出力軸124に固定されたギヤ102a、減速ギヤ102b、102c、102d、102e、102f(以下、まとめてギヤ102ともいう)を介し、ローラ104を回転させるようになっている。このローラ104は、例えば、図3における原稿搬送装置150の読取入口ローラ56、第1読取出口ローラ63、または第2読取出口ローラ67である。
なお、ローラ104は、例えば、図1における画像形成装置100本体の給紙ローラ27等であってもよい。また、本実施形態に係るモータ101は、本発明に係るDCブラシレスモータである。さらに、本実施形態に係るギヤ102a、減速ギヤ102b、102c、102d、102e、102fは、本発明に係る歯車機構である。
また、エンコーダディスク123は、周方向に所定の角度間隔で所定数のスリットを有し、出力軸124に対して垂直かつ同心にて固定され、出力軸124の回転とともに回転するようになっている。このエンコーダディスク123の1周当たりのパルス数を、例えば100以上となるようにエンコードパターンを緻密にすることで、読取の分解能が向上する。したがって、後述する回転ムラをより高精度に検出することによって、的中率の高い寿命予測をすることが可能となる。なお、本実施形態に係る「エンコーダディスク123の1周当たりのパルス数が、例えば100以上となるようにエンコードパターンを緻密にする」は、本発明に係る「回転検出手段の1回転当たりのパルス数が100以上となるようにエンコードパターンを緻密にした」に該当する。
光学センサであるフォトセンサ122は、エンコーダディスク123を挟み込む状態でモータ101に取り付けられている。エンコーダパルスA,Bは、エンコーダディスク123のスリットにより光路の伝達・遮断がなさることにより生成され、位置・速度追従制御器133へと伝達されるように構成されている。また、モータ101の出力軸にエンコーダディスク123が同軸結合された構造のため、フォトセンサ122の配置数を最小限にすることができる。
その理由は、モータ101の出力軸から得られる回転信号だけに基づいて、そのモータ101と駆動連携する機構のほとんどの動作状態を検出するからである。つまり、以下3つの条件を、モータ軸の回転だけに一元化することによって、制御装置の構成を簡素化することにつながるからである。すなわち、第1に、モータ1回転当たりの被駆動体の移動量などの条件、第2に、伝達系や被駆動体の構成が使用モードに応じて変化するという条件、第3に、単一または少数の駆動装置で、それよりも多くの被駆動体を複数の箇所にわたって駆動するという条件を一元化することを意味する。なお、本実施形態に係るエンコーダディスク123は、本発明に係る「DCブラシレスモータの回転子に同軸結合されたエンコーダディスク」に該当する。
位置・速度追従制御器133では、フォトセンサ122からのパルス信号を計測することで、モータ101の回転量および回転速度を導出し、ローラ104の位置および速度情報から、用紙99の位置および速度情報を得ることが可能となる。なお、本実施形態に係るエンコーダディスク123およびフォトセンサ122は、本発明に係る回転検出手段である。
フォトセンサ122は、2組の発光素子と受光素子を有し、各々のパルス信号の位相差が所定量となるように配置されている。なお、本実施形態では位相差をπ/2[rad]に設定している。π/2[rad]とは、一般的な角度表示でいう90度である。1つの回転体から90度の位相差を有する2つの回転信号が得られた場合、2つのうちのどちら側のセンサでとらえた円周部が進んでいるか遅れているかは、オシロスコープで1波長が明示されるような不図示の観測波形などからも一目瞭然であるように、モータ位置・速度計算回路132ではその位相差を利用して、回転方向を検知することができる。
位置・速度追従制御器133は、目標位置・速度計算回路131の生成する目標駆動信号およびフォトセンサ122からのエンコーダパルスA,Bの信号に基づいて、モータ101の動作信号を生成し、ドライバ回路125に動作信号を送る。その結果、ドライバ回路125から動作信号に対応する電流をモータ101に流すことで、ローラ104を駆動させる。
図6(a)、図6(b)は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のモータの構成を示す斜視図である。図6(a)に示すように、モータ101の出力軸124にギヤ102aを直接歯切りすることにより、そのピニオンギヤの歯数を最小化できる。したがって、モータ初段のギヤ比、すなわち減速比を大きくすることができる。これによって、所望のトルクおよび低速回転を得るための減速ギヤ段数を少なくできるので、その分コストダウンできる。
また、出力軸124の駆動伝達部であるギヤ102aと逆側の端部には、エンコーダディスク123が同軸上に固定されている。また、フォトセンサ122は、モータ101の固定子側(以下、モータ101上ともいう)に、エンコーダディスク123と対面するように取り付けられている。また、ドライバ回路125(図5,図8参照)もモータ101上の基板に取り付けられている。モータ101上の基板には、コネクタ127が取り付けられており、モータ信号と回転検出信号の入出力がなされるようになっている。この構成であれば、ハーネス本数の削減が図れるため、コストダウンにつながる。なお、これらが、別構成であっても構わない。
また、モータ101の軸受け部には、玉軸受けが用いられている。このことにより、焼結軸受け等を用いた場合と比較して摩擦力を低減できる。したがって、モータ101にDCモータを採用したことによる効果、すなわち高効率化および高耐久化を更に高めることができる。
つぎに、図7(a)、図7(b)を用いて、エンコーダディスク123を詳細に説明する。図7(a)、図7(b)は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のエンコーダディスクの構成を示す斜視図である。
図7(a)は、エンコーダディスク123を溝穴タイプとしたものである。図7(a)において、エンコーダディスク123は、金属板にエッチング加工等により周方向(回転方向)に等間隔にスリット形状の穴123aを開けたものから構成されている。このようにエンコーダディスク123が有するスリット形状の穴の有無により、フォトセンサ122の受光素子が信号の有無を検知して、回転に伴って発生するモータパルスを検知するようになっている。
図7(b)は、エンコーダディスク123をフォトエッチングタイプとしたものである。図7(b)において、エンコーダディスク123は、フィルム上に黒インクでスリット123bを印刷したものから構成されており、この黒インクの有無により、フォトセンサ122の受光素子が信号の有無または光量の差異を検知し、パルス検知をするようになっている。図7(b)に示すエンコーダディスク123では、黒インクを用いているが、光量の差異(有無を含む)が検知できれば、黒インクでなくても構わない。
つぎに、図8を用いて基本となる駆動装置151を詳細に説明する。図8は本発明の実施形態に係る駆動装置のブロック構成図である。制御回路内のモータ位置・速度計算回路132では、2チャンネルのフォトセンサ122にて、エンコーダディスク123のパルスを計測している。なお、本実施形態のエンコーダディスク123では1周100パルスの精度を採用している。
モータ位置・速度計算回路132では、得られた情報と不図示のオシレータの時間情報から、モータの回転位置(以下、単に位置ともいう)およびモータの速度(以下、単に速度ともいう)を導き出す。目標位置・速度計算回路131とモータ位置・速度計算回路132から得られる信号から、位置、速度の偏差を求め、位置・速度追従制御器133へと信号を伝達する。
回転精度検出手段134は、図4も用いて後述するように、エンコーダパルスA,Bから速度成分を得て、寿命テーブル41に記憶されたデータを参照しながら、回転ムラ値を算出し、ギヤ102の摩耗量を推定することにより、寿命予測まで行う。なお、本実施形態に係る回転精度検出手段134は、演算手段3を含むとともに、本発明に係る速度成分生成手段も構成している。また、本実施形態に係る、目標位置・速度計算回路131およびそれから得られた位置・速度の信号は、それぞれ本発明に係る目標生成手段および目標駆動信号である。
位置・速度追従制御器133では、目標位置とモータ位置が一致するよう、また目標速度とモータ速度が一致するように制御する。位置・速度追従制御器133は、必要に応じてPWM(Pulse Width Modulation)出力、回転方向、スタートストップ、ブレーキといった信号をドライバ回路125へと送る。ドライバ回路125では、位置・速度追従制御器133から得られた信号およびホールICからのホール信号から、モータ電流およびPWM電圧を制御する。これにより、PWMの変化からトルク変動が分かる。なお、本実施形態に係る、位置・速度追従制御器133およびPWM出力、回転方向、スタートストップ、ブレーキといった信号は、それぞれ本発明に係る制御手段および制御信号を意味する。
トルク変動算出手段135はPWM波形の変化または消費電流の変化からトルク変動を検出し、初期値から変化する経過を、図4に示す寿命テーブル41に記憶する。また、回転精度検出手段134は、寿命テーブル41に記憶されたトルク変動の経過に関連するデータを読み出して寿命予測をすることも可能である。なお、本実施形態に係る「トルク変動算出手段135はPWM波形の変化または消費電流の変化からトルク変動を検出」とは、本発明に係る「演算手段はPWM波形の変化からトルク変動を検出」および「演算手段は消費電流の変化からトルク変動を検出」に該当する。したがって、トルク変動算出手段135は、演算手段3と寿命テーブル41を含んで構成されている。
また、回転精度検出手段134は、エンコーダパルスA,Bから得られた速度成分を用いて、FFT分析し、周波数成分を確認し、あらかじめ寿命テーブル41(図4)に、特定の1ギヤの噛み合い周波数に関連してデータ保存されている周波数成分の初期値との比較により、そのギヤ102の回転ムラを把握することができる。
より具体的には、寿命テーブル41に、図11に示すような減速ギヤ別の噛み合い周波数として、減速ギヤ102fは26Hz、減速ギヤ102eは152Hz、減速ギヤ102dは190Hz、減速ギヤ102cは205Hz、減速ギヤ102bは232Hzという周波数別の回転ムラ値を初期値から現在までの経過を記憶する。また、寿命テーブル41に、減速ギヤ102dの噛み合い周波数26Hzを、検索指標として記憶しておく。そうすることにより、寿命テーブル41の記憶の中から、周波数26Hzを検索指標として検索すれば、噛み合い周波数26Hzの減速ギヤ102fに関する回転ムラ値を初期値から現在までの経過を、寿命を表す指標値として容易に表示することができる。
さらに、演算手段3が、寿命テーブル41の記憶の中から適宜情報を引き出して演算処理することにより、寿命予測の情報を表示手段40に表示させることもできる。具体的には、画像形成装置100のユーザまたはメンテナンス担当者、あるいはサービス技術者の操作により、演算手段3が、減速ギヤ102fの回転ムラ値から、その摩耗量を算出し、さらに余命時間を算出して余命2000時間などと表示することができる。また、減速ギヤ102fは26Hz、減速ギヤ102eは152Hz、減速ギヤ102dは190Hz、減速ギヤ102cは205Hz、減速ギヤ102bは232Hzという周波数別の回転ムラ値を、品質管理の都合により、適宜読み出して個別の寿命予測することも可能である。
なお、本実施形態に係る、ドライバ回路125および回転精度検出手段134は、それぞれ本発明に係るドライバおよび回転精度検出手段である。また、本実施形態に係る寿命テーブル41は、本発明に係る「寿命テーブルは、FFT分析による周波数別の回転ムラ値を初期値から現在までの経過を記憶」に該当するものであり、かつ「寿命テーブルには、前記歯車機構の部位別に少なくとも1箇所の噛み合い周波数を記憶し、前記周波数別に経過記録された回転ムラ値を読み出す時の検索指標とする」にも該当するものである。
つぎに、図9に沿って、速度から速度ムラを算出し、寿命予測を行うまでの手順を説明する。図9は本発明の実施形態に係る駆動装置の寿命予測の手順を示すフローチャートである。図9に示すように、まず回転速度検出手段が、回転速度を検出する(ステップS1)。エンコーダパルスA,B信号により回転速度を検出したら、回転精度検出手段134がFFT分析を行う(ステップS2)。
そして、回転精度検出手段134が周波数を分析し、各周波数成分のレベルから回転速度ムラを算出する(ステップS3)。ステップS3において、回転精度検出手段134が、寿命テーブル41に記憶された初期値との比較により磨耗量を測定し、寿命の予測を行う。初期値は、予め取得済みの実験値、もしくは、駆動装置151が新品状態における初期値を寿命テーブル41に保存しておき、適宜参照する。なお、回転精度検出手段134は、図4に示した演算手段と寿命テーブル41が含まれている。
ここで、図4に示したギヤとモータの駆動列に戻って説明する。駆動列における検品対象ギヤの噛み合い周波数を、例えば工場出荷前の検査工程において、駆動装置が新品状態での初期値を、RAM(Random Access Memory)等の記憶手段でなる寿命テーブル41に保存する。
また、図11に沿って後述するように、寿命予測に有効な周波数のみを、不図示のバンドパスフィルターにより抽出して用いることが好ましい。そして、他の不要な周波数成分のノイズを除去すれば、情報が簡素かつ高精度になるので寿命予測の精度を高めることができる。さらに、記憶手段のメモリ容量を少なくしてコストダウンすることもできる。
また、寿命テーブル41に記憶していた噛み合い周波数の記憶と、回転ムラ値の経過記憶と、エンコーダパルスA,Bから算出された回転ムラ精度と、PWM波形の変化から算出したトルク変動と、の複数を参照し、演算手段3により演算処理することにより、検品対象ギヤの劣化程度を推定することが可能である。演算処理した結果は、表示手段40により、回転ムラ値、監視対象ギヤの摩耗量、余命に対応付けて数値表示することが可能である。なお、本実施形態に係るエンコーダパルスA,B、演算手段3、表示手段40は、それぞれ、本発明に係る回転検出信号、演算手段、表示手段である。
つぎに、検品対象ギヤの劣化程度を推定する要領を、図10、図11に沿って、より具体的に説明する。図10は本発明の実施形態に係る駆動装置の回転検出信号と速度成分をオシロスコープで観測した画像である。図10(i)はモータ軸の回転成分である。すなわち、図8に示すエンコーダパルスA,Bを直接観測するか、またはモータ位置・速度計算回路132にて、波形整形等の処理を施した後の信号を、オシロスコープで観測した画像である。図10(ii)は、上述した回転成分を速度成分の電圧値に変換したものである。なお、本実施形態に係るモータ位置・速度計算回路132には、本発明に係る速度成分生成手段も含まれる。
図11は本発明の実施形態に係る駆動装置のFFT分析画像であり、分析による各周波数別の回転ムラのレベルを%表示している。図11において、周波数の高い方から図4に示した減速ギヤ102b,102c,102d,102e,102fで生じるギヤ噛み周波数に該当したピーク値が、それぞれ示されている。
図10(ii)に示した速度成分を、図11に示すようにFFT分析することにより、各周波数成分を確認することができる。あらかじめ各駆動体(ギヤ)の1歯の噛み合い周波数を、当初からの履歴として寿命テーブル41に記録することにより、その駆動体の回転ムラの推移を把握することができる。より具体的には、半導体メモリRAMで構成され、読み書き自在の寿命テーブル41に、周波数別の回転ムラ値、閾値、当初からの履歴等を、摩耗量に対応する数値として記憶する。
なお、本実施形態に係る寿命テーブル41は、本発明に係る「周波数別の回転ムラ値と対応付けた前記歯車機構の部位別の摩耗量およびその摩耗量に対応付けられた余命を記憶した寿命テーブル」に該当する。また、本実施形態に係る演算手段3は、本発明に係る「寿命テーブルに記憶された摩耗量の初期値と現在値との比率を算出可能な演算手段」を含む。
そして、演算手段3は、予め設定した回転ムラの閾値までのマージンがどの程度あるかにより、寿命予測を行うことができる。すなわち、演算手段3は、寿命と考えられる摩耗量が推定される程の回転ムラ値が検出されたならば、閾値までのマージンはゼロ、または閾値までのマージンによっては推定余命2000時間、あるいは推定劣化程度80%と算出する。演算手段3は算出結果を表示手段40(図4)に表示する。
そのための表示手段40として、簡素な数値表示器を設けるか、あるいは本体操作部上に配置された不図示の液晶表示器をモード切替するなど兼用しても構わない。また、本実施形態に係る表示手段40は、本発明に係る「演算手段の算出した比率を前記余命に対応付けて表示することが可能な表示手段」に該当する。このように、本実施形態に係る駆動装置151を搭載した画像形成装置100では、ギヤ102の推定余命が寿命時間として表示されるので、ユーザまたはメンテナンス担当者、あるいはサービス技術者は、無駄なく最適な対応することが可能となる。
なお、説明のため、図10、図11にそれぞれの観測波形を示しているが、最終目的にかなった表示だけあれば足りる。上述したように、検品対象ギヤの劣化程度を推定値で%表示するとともに、寿命までの使用可能時間、すなわち余命を簡素な数値表示するだけでも構わない。上述したように、減速ギヤ102dの噛み合い周波数26Hzを、検索指標として半自動的に検索すれば、減速ギヤ102fに関する回転ムラ値から算出した寿命を、表示手段40に表示させられる。それだけでも、駆動装置151および画像形成装置100全体の寿命を推定することができる。
以下、FFT分析について、簡単に説明する。FFT分析により検出される周波数成分は、監視対象物の各部位から発生する固有周波数の振動に相当するので、その周波数によって異常箇所の特定が可能である点が優れている。一方、振動計により振動全体のレベル、すなわちオーバオール値を測定した場合、振動の大小しか判断できないため、異常箇所の特定までは困難であった。
また、オシロスコープによる時間軸波形の観測では、波形の時間的な変化を見ることはできるが、その変化が何に起因しているのかを求めることは困難である。
しかし、FFTによる周波数分析によれば、ある周波数成分がどこの部位から発生するのかを予め確認し、どの周波数成分でどれほどのレベル変化が生じたかを、検出することにより、異常の原因およびその部位を推定することが可能である。
特に、故障の初期段階や微小な異常の場合、オーバオール値や時間軸波形にはほとんど変化が無く検出は困難であるところを、FFTによる周波数分析によれば、微小な異常の検出も可能となる。このように優れた分析手法を本実施形態において、劣化診断、寿命予測に応用している。
以下、マージン過多の設計による無駄と、リユース品の品質管理について、より詳しく説明する。モータから駆動力を伝達するための駆動部品に対しては、機械寿命を満足する強度を確保する必要がある。そのためには、強度目標にマージンを上乗せして設計する。これにより、コストアップと機械のレイアウトの制約を招く。一方、強度を長期間にわたって確保し難い部品に対しては、定期交換の対象部品となる。したがって、機械寿命を全うする前に部品交換するという前提でサービス体制を構築することになる。このサービス体制には、部品供給システムと人員配置の二面から莫大なコスト負担を要する。したがって、定期交換の頻度および交換対象となる部品点数が少ない程有利である。
また、そしてリユース品の品質管理の際、検品対象のギヤ機構の損耗程度については、機械を分解して目視確認しなければ劣化具合が分からない。これを分解することなしに品質管理できれば、大幅なコストダウンに直結する。
本実施の形態に係る駆動装置151およびそれを搭載した画像形成装置100の作用・効果を簡潔に説明する。まず、モータの出力軸124上にエンコーダディスク123を取り付けられた回転検出手段からエンコーダパルスA,Bを出力する。つぎに、エンコーダパルスA,Bから速度成分を得て、それをFFT分析する。その分析結果を、演算手段3が寿命テーブル41に記憶されたデータを参照しながら演算処理する。演算処理した結果、ギヤ102の磨耗による噛み合い率低下の影響から回転精度のムラをリアルタイムに検知することができる。回転精度のムラをリアルタイムに検知することにより、寿命テーブル41の記録内容を参照して磨耗状況を把握する。すなわち寿命予測ができる。
また、PWM波形の変化や消費電流の変化からバックラッシ増や噛み合い率低下によるトルク変動をリアルタイムに検知することによっても、寿命テーブル41の記録内容を参照して磨耗状況を把握することもできる。なお、寿命テーブル41の記録内容として不可欠の品質管理データには、耐久試験の実験データ、市場故障データなどが有用である。
また、業務用事務機器において、損耗部品のメンテナンス周期として、サービスマニュアル等に規定された機種ごと一律時期による交換では非効率であった点を改善することができる。つまり、実際に摩耗した程度に応じて適切な交換時期を算出することができる。そのため、損耗程度が軽いにもかかわらずに一律交換する無駄や、マージン過多の設計による無駄も避けられる。また、リユース品に対して、経時劣化を把握することで、分解を伴う検品の手間を無くすことができる。
なお、本実施の形態において、原稿搬送装置150は、画像形成装置100の一部と位置付けている。また、駆動装置151は、画像形成装置100の駆動ローラや、画像形成装置100の一部としての原稿搬送装置150の駆動ローラを駆動するものとして説明している。しかし、原稿搬送装置150を画像形成装置100の周辺装置として位置付ける場合もあり得る。その場合、駆動装置151は、画像形成装置100の駆動ローラや画像形成装置100の周辺装置としての原稿搬送装置150の駆動ローラを駆動することとなる。
3 演算手段
40 表示手段
41 寿命テーブル
100 画像形成装置
101 モータ(駆動源、DCブラシレスモータ)
102 ギヤ(歯車機構)
121 表示手段
124 出力軸
125 ドライバ回路
131 目標位置・速度計算回路
132 モータ位置・速度計算回路(速度成分生成手段)
133 位置・速度追従制御器
134 回転精度検出手段(速度成分生成手段)
135 トルク変動算出手段
特開2008−82759号公報

Claims (8)

  1. 駆動源であるDCブラシレスモータと、前記駆動源から被駆動体へ動力伝達する歯車機構と、前記DCブラシレスモータの回転に応じた回転検出信号を出力する回転検出手段と、前記DCブラシレスモータの回転目標となる目標駆動信号を生成する目標生成手段と、前記回転検出手段が出力する回転検出信号と前記目標駆動信号に基づいて前記DCブラシレスモータを制御する制御手段と、前記制御手段から出力される制御信号に基づいて制御された駆動電力を前記DCブラシレスモータへ供給するドライバと、を備える駆動装置において、
    前記回転検出信号から速度成分を得る速度成分生成手段と、
    前記速度成分生成手段により生成された速度成分をFFT分析して周波数別に回転ムラ値を検出する回転精度検出手段と、
    前記周波数別の回転ムラ値と対応付けた前記歯車機構の部位別の摩耗量およびその摩耗量に対応付けられた余命を記憶した寿命テーブルと、
    前記寿命テーブルに記憶された摩耗量の初期値と現在値との比率を算出可能な演算手段と、
    前記演算手段の算出した比率を前記余命に対応付けて表示することが可能な表示手段と、
    を備えたことを特徴とする駆動装置。
  2. 前記回転検出手段は、
    前記DCブラシレスモータの回転子に同軸結合されたエンコーダディスクと、
    前記エンコーダディスクの回転を検知するフォトセンサと、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記寿命テーブルは、FFT分析による周波数別の回転ムラ値を初期値から現在までの経過を記憶したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の駆動装置。
  4. 前記寿命テーブルには、前記歯車機構の部位別に少なくとも1箇所の噛み合い周波数を記憶し、前記周波数別に経過記録された回転ムラ値を読み出す時の検索指標とすることを特徴とする請求項3に記載の駆動装置。
  5. 前記演算手段はPWM波形の変化からトルク変動を算出することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の駆動装置。
  6. 前記演算手段は消費電流の変化からトルク変動を算出することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の駆動装置。
  7. 前記回転検出手段の1回転当たりのパルス数が100以上となるようにエンコードパターンを緻密にしたことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の駆動装置。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の駆動装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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