JP2013208797A - 金型の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】再現性良く所望の表面凹凸形状を有する金型を製造することができる表示装置用部材の作製に用いられる金型の製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】金型用基材の金属表面上に、感光性樹脂及びその露光波長とは吸収極大波長が異なる光吸収剤を含有する塗工液を塗工して感光性樹脂膜を形成する感光性樹脂膜形成工程;感光性樹脂膜にパターンを露光する露光工程;パターンが露光された感光性樹脂膜を現像液を用いて現像する現像工程;感光性樹脂膜の現像を停止する現像停止工程を含み、現像工程において、光吸収剤の吸収波長域内であって、金属表面によって吸収される光量が感光性樹脂膜によって吸収される光量よりも小さい波長の照射光を露光波長表面に照射し、その反射光の光量に基づいて現像停止工程への移行タイミングを判定する表示装置用部材の作製に用いられる金型の製造方法、並びに、該方法の実施に好適な現像装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示装置用部材の作製に用いられる金型の製造方法及び製造装置に関し、より詳しくは、所望の表面凹凸形状を有する金型を再現性良く製造する方法及びその製造装置に関する。
防眩処理フィルム、光拡散板、導光板などの光散乱機能を有する表示装置用部材の製造においては、金型を用いることによって、部材表面に数μm〜数百μmの間隔で、高さ0.1μm〜数百μmのランダムな凹凸形状が付与されている。これらの表示装置用部材は、凹凸の形状制御が不十分であると、形成された凹凸による光散乱状態にムラが生じるため、凹凸の精密な形状制御が必要となる。そのため、表示装置用部材の作製に用いられる金型にも同様に、表面凹凸の精密な形状制御が求められる。
精密な形状制御が可能な金型の製造方法としては、例えば切削加工による方法がある。しかし、高精細の表示装置に適用する場合には緻密な凹凸形状加工が必要となり、加工時間が膨大となる問題がある。
切削加工を用いない金型の製造方法として、例えば防眩処理においては、特許文献1に記載されているように、防眩処理フィルムを得るために、フィルムを成形するための金型の表面に微粒子を衝突させて凹凸形状を予め設けておく技術が開示されている。しかし、この技術では、凹凸分布を精密に制御することができず、カラーフィルターと凹凸形状の関係によって生じるギラツキと呼ばれる不具合が生じてしまう。
実用的な加工速度が達成でき、かつ高度な金型表面の凹凸形状制御を実現するために、金型用の基材の表面に感光性の物質を塗布した上で、形状パターンを露光し、現像を行う方法が考えられる。現像された感光性樹脂膜(レジスト)を保護膜として食刻により金属表面に凹凸形状を付与する方法や、ネガ型の感光性樹脂を用い、感光性樹脂自体の凹凸を金型として用いる方法が考えられるが、いずれの場合においても、量産性が要求される場合は現像された感光性樹脂膜の凹凸形状を再現性良く形成することが必要となる。
すなわち、露光された感光性樹脂膜を現像する工程において、現像未達や現像超過を防止するために、現像終点を正確に判定し、該現像終点で現像を停止する必要がある。現像未達や現像超過が生じると、レジストパターンが所望するパターンから逸脱するために、所望する凹凸形状が得られず、かかる金型によっては表面凹凸形状が所望の形状に制御された表示装置用部材が得られないからである。
特許文献2及び3には、被処理基板上の感光性樹脂膜にデバイスパターンを露光した後、現像により感光性樹脂膜にデバイスパターンを形成するパターン形成方法において、デバイスパターン内にモニタ領域と呼ばれる領域をデバイス領域とは別途に設けておき、感光性樹脂膜の現像時に、露光されたモニタ領域に光を照射し、その反射光を測定することにより現像終点を管理する方法が記載されている。
特開2006−053371号公報 特開2002−025883号公報 特開2006−313935号公報
特許文献2及び3に記載の方法は、現像終点管理用のモニタ領域を必要とする。従って、表示装置用部材の作製に用いる金型のように、露光領域内外が同じ現像状態であるとみなすことが難しい大面積露光が必要であり、かつパターンに継ぎ目を入れることができず現像状態の管理が必要な範囲にモニタ領域を形成できない場合には適用することができない。
本発明の目的は、表示装置用部材の作製に用いられる金型の製造方法及び製造装置であって、前述したようにモニタ領域を別途設けることができない場合であっても、所望の表面凹凸形状を有する金型を再現性良く製造する方法及びその製造装置を提供することにある。
本発明は、以下のものを含む。
[1] 金属表面を有する金型用基材の該金属表面上に塗工液を塗工して感光性樹脂膜を形成する感光性樹脂膜形成工程と、
感光性樹脂膜に、露光範囲において目視では継ぎ目が認識されないパターンを露光する露光工程と、
パターンが露光された感光性樹脂膜を、現像液を用いて現像する現像工程と、
感光性樹脂膜の現像を停止する現像停止工程と、を含み、
前記塗工液は、感光性樹脂、及び、該感光性樹脂の露光波長とは吸収極大波長が異なる光吸収剤を少なくとも含有し、
現像工程は、光吸収剤の吸収波長域内であって、金属表面によって吸収される光量が感光性樹脂膜によって吸収される光量よりも小さい波長の照射光を金型用基材表面に照射し、その反射光の光量に基づいて現像停止工程への移行タイミングを判定する工程を少なくとも含む、表示装置用部材の作製に用いられる金型の製造方法。
[2] 前記反射光の光量は、別途検出する前記現像液の吸光度に基づいて補正された光量である、[1]に記載の製造方法。
[3] 現像工程の間、連続的に又は間欠的に前記反射光の光量を検出し、検出された光量が予め設定した所定の光量に達したときに現像停止工程へ移行する、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4] 現像工程の間、金型用基材表面の光照射領域を変化させながら前記照射光を照射し、複数の光照射領域における反射光の光量の平均値に基づいて、現像停止工程への移行タイミングを判定する、[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5] 露光工程において、感光性樹脂膜の全面にパターンを露光する、[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6] 金属表面を有する金型用基材であって、該金属表面上に感光性樹脂、及び、該感光性樹脂の露光波長とは吸収極大波長が異なる光吸収剤を少なくとも含有し、パターンが露光された感光性樹脂膜を有する金型用基材に現像液を接触させて現像を行う現像部と、
光吸収剤の吸収波長域内であって、金属表面によって吸収される光量が感光性樹脂膜によって吸収される光量よりも小さい波長の照射光を金型用基材表面に照射する光源部と、
前記光源部からの照射光が金型用基材表面によって反射されることにより生じる前記波長の反射光の光量を検出する反射光量検出部と、
感光性樹脂膜の現像を停止させる現像停止部と、
反射光量検出部の検出結果に基づいて、現像部及び現像停止部の稼働状態を制御する制御部と、
を少なくとも備える、表示装置用部材の作製に用いられる金型の製造装置。
[7] 前記現像液の吸光度を検出する吸光度検出部をさらに備え、
前記制御部は、吸光度検出部の検出結果に基づいて反射光量検出部によって検出された反射光の光量を補正し、該補正された光量に基づいて現像部及び現像停止部の稼働状態を制御する、[6]に記載の製造装置。
[8] 前記反射光量検出部は、金型用基材が現像部において現像されている間、連続的に又は間欠的に前記反射光の光量を検出するものであり、
前記制御部は、反射光量検出部によって検出された反射光の光量が予め設定した所定の光量に達したと判定したとき、現像部による金型用基材への現像液の接触を停止するとともに、現像停止部を稼働させて現像を停止するように現像部及び現像停止部を制御する、[6]又は[7]に記載の製造装置。
本発明に係る金型の製造方法及び製造装置によれば、感光性樹脂膜の全面にパターンを露光する場合のように大面積露光が必要であり、かつパターンに継ぎ目を入れることができないためにモニタ領域を別途設けることができない場合であっても現像終点を正確に判定することができる。従って、所望の開口率で再現性良く現像を行うことができ、所望の表面凹凸形状を有する金型を再現性良く製造することができる。また、当該金型を用いることにより、表面凹凸形状が所望の形状に再現性良く制御された表示装置用部材を製造することができる。
本発明に係る表示装置用部材の作製に用いられる金型の製造方法におけるレジストパターン形成工程を示すフローチャートである。 感光性樹脂膜に露光されるパターンの一例を一部拡大して示す図である。 感光性樹脂膜に露光されるパターンの他の一例を示す図である。 本発明に係る表示装置用部材の作製に用いられる金型の製造装置におけるレジストパターン形成部の構成の一例を示すブロック図である。 本発明に係る表示装置用部材の作製に用いられる金型の製造装置が備える現像部及び現像停止部の構成の一例を模式的に示す図である。 本発明に係る表示装置用部材の作製に用いられる金型の製造装置が備える現像部及び現像停止部の構成の他の一例を模式的に示す図である。 本発明に係る表示装置用部材の作製に用いられる金型の製造方法における第1エッチング工程、感光性樹脂膜剥離工程、めっき工程の様子を模式的に示す断面図である。 第1エッチング工程によって形成された凹凸面が第2エッチング工程によって鈍る状態を模式的に示す図である。 実施例1で用いた単位パターンを一部拡大して示す図である。
図1に示されるように、本発明に係る表示装置用部材の作製に用いられる金型の製造方法は、次の工程からなる感光性樹脂膜パターニング工程を含む。
(1)金属表面を有する金型用基材の該金属表面上に、感光性樹脂、及び、該感光性樹脂の露光波長とは吸収極大波長が異なる光吸収剤を少なくとも含有する塗工液を塗工して感光性樹脂膜を形成する感光性樹脂膜形成工程S10、
(2)感光性樹脂膜にパターンを露光する露光工程S20、
(3)パターンが露光された感光性樹脂膜を、現像液を用いて現像する現像工程S30、及び
(4)感光性樹脂膜の現像を停止する現像停止工程S40。
本発明では現像工程S30において、光吸収剤の吸収波長域内であって、金属表面によって吸収される光量が感光性樹脂膜によって吸収される光量よりも小さい波長の照射光を金型用基材表面に照射し、その反射光の光量(以下、反射光量ともいう)に基づいて現像停止工程S40への移行タイミングを判定する。このような現像終点管理を実施することにより、現像終点を正確に判定することが可能になり、この判定結果に基づいて適切なタイミングで現像を停止させることができるため、所望の開口率で再現性良く感光性樹脂膜の現像を行うことができる。「開口率」とは、単位面積当りの開口部の割合を意味し、本発明においては、露光領域面積に対する現像により除去される感光性樹脂膜面積の比である。
〔A〕感光性樹脂膜形成工程S10
本工程において、金型用基材の金属表面上に感光性樹脂及び光吸収剤を含有する塗工液を塗工して感光性樹脂膜を形成する。金型用基材は、金属表面を有するものである限り特に制限されず、典型的には、その表面全体が金属から構成されるものであり、より典型的には、金型用基材の全体が1種又は2種以上の金属(例えば、1種の金属層又は異種の金属からなる2種以上の金属層)から構成されるものである。
金型用基材の表面を形成する金属は、例えば、銅、アルミニウム、鉄、ニッケル、クロム、又は、これらの金属を1種若しくは2種以上含む合金等であることができる。中でも、金型用基材への加工性に優れることから銅を好ましく用いることができる。
金型用基材の形状は特に制限されず、例えば、板状(平板状)、又は、円柱状若しくは円筒状等のロール形状であることができる。これらの形状であれば、現像工程S30において、簡易な機構で反射光量を検出することができる。
感光性樹脂膜が形成される金型用基材の金属表面は平坦であることが好ましく、具体的にはその表面粗度は、JIS B 0601の規定に準拠した中心線平均粗さRaで0.1μm以下であることが好ましく、0.05μm以下であることがより好ましい。これにより、現像工程S30において金型用基材表面に照射光を照射したときの散乱の影響を低減し、信頼性の高い反射光量の検出を安定して行うことができる。金属表面の平坦化には、機械研磨法(例えば、超仕上げ法、ラッピング、流体研磨法、バフ研磨法)、電解研磨法、化学研磨法等の研磨法を用いることができる。
塗工液が含有する感光性樹脂は、ある波長域(感光波長域)で、ある強度以上の光を照射することによって現像液への溶解度が増大又は低下するように設計された樹脂であり、露光によって現像液への溶解度が増大する感光性樹脂をポジ型、露光によって現像液への溶解度が低下する感光性樹脂をネガ型と呼ぶ。本発明ではいずれも使用することができる。
ポジ型の感光性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂系やノボラック樹脂系等を用いることができる。ネガ型の感光性樹脂としては、例えば、分子中に(メタ)アクリル基を有するアクリル酸エステルの単量体又はそのプレポリマー、ビスアジドとジエンゴムとの混合物、ポリビニルシンナマート系化合物等を用いることができる。
塗工液が含有する光吸収剤としては、現像工程S30において金型用基材表面に照射される照射光を吸収できる(照射光の波長域と光吸収剤の光吸収波長域とが重複する)ものであり、かつ、感光性樹脂の露光波長とは吸収極大波長の位置が異なるものが用いられる。露光波長は、感光性樹脂の感光波長域内にある。光吸収剤が上記照射光を吸収できる物質である必要があるのは次の理由による。
すなわち、本発明では現像工程S30において金型用基材表面に所定波長の照射光を照射し、その所定波長の反射光量に基づき、典型的には、該反射光量が予め設定した所定の光量に達したか否かを判定指標として所定の開口率に達したか否か(現像停止工程に移行すべき時期に達したか否か)を判定する。この際、現像処理によっても除去されない感光性樹脂膜が、照射光を吸収する光吸収剤を含有している場合には、感光性樹脂膜が除去されることにより露出した金属表面に照射されたときの反射光量Aと、照射光が感光性樹脂膜に照射されたときの反射光量Bとの差を大きくすることができる。所定の開口率に達したか否かを判定するために検出される反射光量は、現像により感光性樹脂膜が除去された金属表面からの反射光量と、感光性樹脂膜が除去されていない部分からの反射光量との和であるので、反射光量Aと反射光量Bとの差を大きくすることにより、開口率の増大に伴う反射光量の増大量をより大きくすることができ、従って、反射光量からより精度良く所定の開口率に達したか否かを判定することができる。感光性樹脂膜が光吸収剤を含有しない場合には、開口率の増大に伴う反射光量の増大量が極めて小さくなって、所定の開口率に達したにもかかわらず、有意な反射光量の増大を検出できないおそれがある。
また、光吸収剤が感光性樹脂の露光波長とは吸収極大波長の位置が異なる必要があるのは、感光性樹脂の露光・現像を化学的又は光学的に妨げないようにするためである。「感光性樹脂の露光・現像を化学的又は光学的に妨げない」とは、露光光量の調整等を行うことによって実質的に現像可能な状況が実現できることを意味する。例えば、光吸収剤の吸収スペクトル(光吸収波長域)の裾が、露光工程S20において露光光源から発せられる光の発光スペクトル(露光波長域)と重複している場合であっても、光吸収剤が感光性樹脂の露光波長とは異なる位置に吸収極大波長を有しており、露光強度の調整等により所望するパターン露光及び現像を実現できるのであれば、そのような光吸収剤も用いることができる。
このように光吸収剤の吸収極大波長は、感光性樹脂の感光波長域にあってもよいが、露光波長における光吸収剤の光吸収が大きくなるに従い感光性樹脂膜の感度が低下する。特に、本発明においては、金型用基材に照射し、その反射光を測定する光の波長において、強い光吸収が必要とされるため、両者が一致していると著しく感光性樹脂膜の感度が低下してしまう。従って、実用上、光吸収剤の吸収極大波長は、露光波長とは異なるように選択される。
光吸収剤としては、上記のような光吸収特性を有する色素(例えば染料)を用いることができる。例えば、現像工程S30において金型用基材表面に照射する光の光源として赤色レーザーを用いる場合には、青色染料又は緑色染料を用いることができる。また、上記光源として青色LED(青色発光ダイオード)等を用いる場合には、オレンジ色染料又は黄色染料を用いることができる。塗工液は2種以上の光吸収剤を含有していてもよい。
塗工液中の光吸収剤の含有量は、本発明所定の照射光、すなわち、光吸収剤の吸収波長域内であって、金型用基材の金属表面によって吸収される光量が感光性樹脂膜によって吸収される光量よりも小さい波長の光を含む照射光を感光性樹脂膜に照射したときに得られる反射光量が、金型用基材の金属表面に照射光を照射したときに得られる(感光性樹脂膜を形成しない状態で得られる)反射光量の10%以下となるように調整することが好ましく、より好ましくは6%以下であり、さらに好ましくは1%以下である。これは金型用基材の金属表面の露出部が増加することに伴う反射光量の増加を、より明確に検出するためである。
塗工液は、必要に応じて、溶剤、増感剤、現像促進剤、密着性改質剤、塗布性改良剤等の各種添加剤を含有することができる。溶剤としては、セロソルブ系溶媒、プロピレングリコール系溶媒、エステル系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、その他の高極性溶媒等を使用することができる。
塗工液を金型用基材の金属表面に塗工する方法としては、メニスカスコート、ファウンティンコート、ディップコート、回転塗布、ロール塗布、ワイヤーバー塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布又はカーテン塗布等の方法を用いることができる。塗工膜の厚みは通常、乾燥後の厚みで1〜10μmの範囲である。塗工液を塗工した後、必要に応じて乾燥処理を施し、感光性樹脂膜が得られる。感光性樹脂膜の厚みは通常、1〜10μmの範囲である。
〔B〕露光工程S20
本工程では、感光性樹脂膜に所望のパターンを露光する。露光光源は感光性樹脂の感光波長域や感度等を考慮して選択され、例えば、高圧水銀灯のg線(波長:436nm)、高圧水銀灯のh線(波長:405nm)、高圧水銀灯のi線(波長:365nm)、半導体レーザー(波長:830nm、532nm、488nm、405nm等)、YAGレーザー(波長:1064nm)、KrFエキシマーレーザー(波長:248nm)、ArFエキシマーレーザー(波長:193nm)、F2エキシマーレーザー(波長:157nm)等を用いることができる。半導体レーザーとして、発振波長750nm〜1064nmの高出力タイプの半導体レーザーを用いることもできる。
パターンを露光する方法としては、感光性樹脂膜上に精度良くパターンを露光するために、コンピュータ上で作成したパターンである画像データ等に基づいて、コンピュータ制御されたレーザヘッドから発するレーザー光によって感光性樹脂膜上にパターンを描画するレーザー描画を用いることが好ましい。レーザー描画には、例えば印刷版作成用のレーザー描画装置を使用することができる。
本発明において感光性樹脂膜に露光されるパターンは、露光範囲において目視では継ぎ目が認識されないパターンである。上述のように従来技術では、現像終点管理用のモニタ領域を要するため、単位パターン間に隙間を空けて、この隙間にモニタ領域を形成するか、又は、感光性樹脂膜にパターン露光しない部分を設けて、そこにモニタ領域を形成せざるを得ないが、これらの方法はいずれも、露光されるパターンが単位パターンを目視では継ぎ目が認識されない程度に密に敷き詰めたものであり、あるいはさらに感光性樹脂膜の全面にパターン露光を行うことが典型的である表示装置用部材の作製に用いられる金型の製造には不利なものであった。
目視では継ぎ目が認識されないパターンとしては、例えば2つが例示できる。
(1)露光範囲全体のパターンを一括して生成したパターン。このようなものは、例えば図2に示すようなドット密度が序々に変化するグラデーションパターンが例示される。
(2)上下及び/又は左右で同じ接続境界パターンを有する複数の単位パターンを、同じ接続境界パターン同士が接続されるように並べることにより、単位パターンの境界部分に不連続が認識されないものとしたパターン。このようなパターンの一例を図3(a)に示す。図3(a)に示すパターンは、図3(b)に示す単位パターンを上下及び左右に並べたものである。図3(b)に示す単位パターンは、左右に同じ接続境界パターン(A)を有しており、上下に同じ接続境界パターン(B)を有している。図3(a)に示すパターンは、図3(b)に示す単位パターンを同じ接続境界パターン同士が接続されるように並べたものであり、これにより目視では継ぎ目が認識されないパターンとなっている。なお、上下のみに同じ接続境界パターンを有する複数の単位パターンを上下に並べてパターンとしてもよいし、左右のみに同じ接続境界パターンを有する複数の単位パターンを左右に並べてパターンとしてもよい。
感光性樹脂膜へのパターン露光は、感光性樹脂膜の一部に対して行ってもよいし、全面に対して行ってもよい。上述のように、本発明の製造方法によれば、感光性樹脂膜上にモニタ領域を設けることなく現像の終点管理を精度良く行うことができるため、感光性樹脂膜の全面に隙間なくパターンを露光する必要がある場合や、さらには微細なパターンを感光性樹脂膜の全面に均一に露光する必要がある場合にも有利である。
〔C〕現像工程S30及び現像停止工程S40
現像工程S30は、パターンが露光された感光性樹脂膜を現像液を用いて現像する工程であり、現像停止工程S40は、現像工程S30において金型用基材表面に照射した光の反射光量に基づいて判定された現像終点の直後に感光性樹脂膜の現像を停止する工程である。現像処理により、ポジ型の感光性樹脂を用いた場合には露光部分のみが現像液に溶解し、除去される。ネガ型の感光性樹脂を用いた場合には非露光部分のみが現像液に溶解し、除去される。現像により感光性樹脂膜が除去された領域では、下地の金属表面が露出することとなる。
以下、現像工程S30及び現像停止工程S40について、これらの工程を好適に実施することができる本発明に係る金型の製造装置とともに詳細に説明する。
図4は、本発明に係る表示装置用部材の作製に用いられる金型の製造装置における感光性樹脂膜パターニング部の構成の一例を示すブロック図である。図4に示される感光性樹脂膜パターニング部100は、本発明に係る金型の製造方法における現像工程S30及び現像停止工程S40を実施するのに好適な装置部分であり、次の構成要素:
現像工程S30(現像処理中)において、現像終点管理を行うために、パターンが露光された金型用基材表面に所定波長の照射光を照射する光源部101、
光源部101からの照射光が金型用基材表面によって反射されることにより生じる上記所定波長の反射光の光量(反射光量)を検出する反射光量検出部102、
パターンが露光された感光性樹脂膜に対して現像液を用いて現像を行う現像部103、
感光性樹脂膜の現像を停止するための手段を備える現像停止部104、
反射光量検出部102の検出結果に基づいて、現像部103及び現像停止部104の稼働状態を制御する制御部105、及び
現像工程S30(現像処理中)において、現像部103が備える現像液の吸光度を検出するための、任意で設けられる吸光度検出部106、
からなる。
(i)現像処理
パターンが露光された感光性樹脂膜の現像は、現像部103が備える現像液を金型用基材の表面に接触させることにより行うことができる。現像部103は、例えば図5に示されるように、現像液201を収容する現像液タンク200、並びに、現像液201を現像液タンク200から現像液吐出ノズル202へ送液する現像液吐出ポンプ203を備え、現像液吐出ノズル202から現像液を吐出させ、金型用基材300に現像液を接触させた後、再度、現像液タンク200に戻す循環系を備えるものであることができる。
現像停止部104は、例えば図5に示されるように、洗浄水ポンプ204と洗浄水ノズル205を備えるものであることができる。現像を停止させる場合は、現像液吐出ポンプ203を停止させると同時に、洗浄水ポンプ204を用いて現像停止用の洗浄水を洗浄水ノズル205へ送液し、感光性樹脂膜301の表面に付着した現像液201を速やかに洗い流す。現像液201の希釈化を防ぐため、洗浄水ノズル205から吐出された洗浄水の一部が現像液タンク200内に混入しないような機構を設けることが好ましく、その一例は、図5に示される、現像液タンク200の開口の一部を覆うように設けられている蓋部206である。なお、図5には光源部101及び反射光量検出部102を併せて示している。
現像部103は上記循環系を必ずしも有していなくてもよいが、現像液201は環境負荷が高いことが多いため、とりわけ金型用基材が大型であり、大面積の感光性樹脂膜に対して現像処理を行う場合には、廃液量(使用済み現像液量)を少なくし、環境負荷を低減させる観点から、循環系を設け、現像液201を循環して使用することが好ましい。ただし例えば、1回の現像処理毎に現像液201を使い捨てにする場合などにおいては、現像液201の循環系を省略することができる。
図5は、パターン露光された感光性樹脂膜301によって一方の表面全体が被覆された平板状を有する金型用基材300の表面に現像液201を流すことで現像処理を行う様子を一例として示したものであるが、これに限定されず、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の他の方法を用いてもよい。
現像液201としては従来公知のものを使用することができ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類;エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一級アミン類;ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二級アミン類;トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三級アミン類;ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩;ピロール、ピペリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液;及び、キシレン、トルエン等の有機溶剤を挙げることができる。
(ii)現像終点管理
本発明に係る金型の製造方法では、現像工程S30において光源部101から所定波長の光を金型用基材表面に照射し、反射光量検出部102によって検出される金型用基材表面からの当該所定波長の反射光の反射光量に基づいて現像停止工程S40への移行タイミングを判定する。この判定は、反射光量検出部102、現像部103及び現像停止部104に接続された制御部105が行う。例えば制御部105は、反射光量に基づいて現像停止工程S40に移行すべき時期に達したと判定したとき、現像部103による現像操作(金型用基材300への現像液201の接触)を停止するとともに、現像停止部104を稼働させて現像を完全に停止させる。
光源部101から発せられる照射光は、感光性樹脂膜301に含有される光吸収剤の吸収波長域内であって、金型用基材300の金属表面によって吸収される光量が感光性樹脂膜301によって吸収される光量よりも小さい波長の光を含むものであり、反射光量検出部102は、照射光が金型用基材表面によって反射されることにより生じた、当該波長の反射光の光量を検出する。
このような反射光量に基づく現像終点管理方法では、感光性樹脂膜301の現像の進行(開口率の増加)に伴い、上で説明した、感光性樹脂膜301が除去されることにより露出した金属表面に照射されたときの反射光量Aが増大するので、反射光量検出部102によって検出される反射光量が増大する。従って、現像工程S30の間、連続的に又は間欠的に反射光量検出部102によって上記所定波長の反射光の光量を検出し、検出された光量が予め設定した所定の光量に達したか否かを判定指標として、現像停止工程S40に移行すべき時期に達したか否かを判定することができる。すなわち、検出された反射光量が予め設定した所定の光量に達したと制御部105が判定したとき、制御部105は、現像部103及び現像停止部104の稼働状態を上記のように制御して現像停止工程S40に移行させる。これにより所望の開口率で現像を停止させることができる。
予め設定する所定の光量は、例えば、事前に現像テストを行い、所望のパターンが設計どおり得られていることが顕微鏡観察等により確認された現像進行度のサンプルにおける反射光量とすることができる。
光源部101の光源は、感光性樹脂膜301に含有される光吸収剤の吸収波長域内であって、金型用基材300の金属表面によって吸収される光量が感光性樹脂膜301によって吸収される光量よりも小さい波長の光を含む照射光を照射できるものである限り特に制限されないが、当該波長が可視光領域である光源を選択することは、金型製造装置の製作・保守を容易にすることから好ましい。同様の理由から、光源部101の光源は、光源及び反射光量検出部102を構成する光検出器の入手容易性を考慮して選択することが好ましい。
金型用基材300の金属表面によって吸収される光量が感光性樹脂膜301によって吸収される光量よりも小さい波長の光は、例えば金属表面が青色領域に吸収を示す銅からなる場合においては、可視光領域で吸収の少ない波長の光、例えば赤色光である。
光源部101の光源としては、白熱灯、ハロゲンランプ等の各種電球、蛍光管、LED(発光ダイオード)、レーザー等を好ましく用いることができる。中でもレーザーは、直進性が高いため、現像液が飛散する付近から離して光源を遠くに置くことができ、また、単色性が高いため、グレーティングや干渉フィルタなどの分光手段無しに、反射光量を計測している波長を特定することができるという利点があり、特に好ましく用いることができる。レーザーとしては、半導体レーザー、HeNeレーザーなど、所望する発光波長に応じて任意のものを用いることができる。
光源部101の光源は、反射光量が計測される反射光が環境光とクロストークすることを防止するために、その強度が変調されていることが好ましい。強度を変調する手段としては、供給電流のスイッチング等の電気的手段、電気光学効果による変調手段、スリットを有する円形ホイールを回転させて光路に設ける等の機械的手段を挙げることができる。
光源部101からの照射光は、例えば光源にレンズ系を設けることにより、金型用基材表面上で形成される光スポットが一定サイズ以上となるように照射されることが好ましい。これにより、より広い領域についての開口率を反映した反射光量を検出できるようになるため、反射光量に基づく現像終点管理の精度をより向上させることができる。例えば、露光されたパターンが、ある単位パターンの繰り返しによって構成されている場合には、光スポットのサイズは、この単位パターンのサイズよりも大きいことが好ましい。
また、現像工程S30の間、金型用基材表面の光照射領域を変化させながら照射光を照射したり、金型用基材表面の異なる領域に光を照射する複数の光源部101及び複数の反射光量検出部102を設けたりすることにより、複数の光照射領域における反射光量を検出し、その平均値に基づいて現像停止工程S40への移行タイミングを判定するようにしてもよい。このような手法によっても、より広い領域についての開口率を反映した反射光量を検出できるようになるため、反射光量に基づく現像終点管理の精度をより向上させることができる。
金型用基材表面の光照射領域を変化させながら照射光を照射する方法としては、例えば、金型用基材300がロール形状(例えば円柱形状)を有している場合などにおいて金型用基材300を連続的に回転させながら、固定された光源部101から照射光を照射する方法が挙げられる。この場合、例えば金型用基材300が1周する間に複数回反射光量を検出し、これらの平均値が予め設定した所定の反射光量に達したか否かを判定する。このように金型用基材300が1周する間の反射光量の平均値を採用することにより、金型用基材回転時の偏芯に起因する反射光量の変動(振れ)を軽減することもできる。
金型用基材表面の光照射領域を変化させながら照射光を照射する他の方法としては、固定された光源部101に対して金型用基材300の位置を移動させる方法、固定された金型用基材300に対して光源部101の位置を移動させる方法等が挙げられる。
反射光量検出部102としては、フォトダイオード、光電子増倍管等の各種光検出器を用いることができる。中でも、フォトダイオードが、よりコンパクトな検出系を構築できることから好ましく用いることができる。
現像停止部104は感光性樹脂膜301の現像を停止するための手段を備えている。現像を停止するための手段としては特に制限されず、例えば、図5に示される洗浄水ポンプ204と洗浄水ノズル205のような、金型用基材表面に付着した現像液201を水などで洗い流す手段の他、金型用基材表面に現像停止液を接触させる手段を用いることもできる。
制御部105は、反射光量検出部102による反射光量の検出結果を受信し、その検出結果に応じて、現像部103及び現像停止部104の稼働状態を制御する。より具体的には、制御部105は、例えば、検出された反射光量が予め設定した所定の光量に達したと判定したとき、速やかに現像部103による現像操作(金型用基材300への現像液201の接触)を停止するとともに、速やかに現像停止部104を稼働させて現像を完全に停止させる。
制御部105は、例えばパーソナルコンピュータ又はPLC(programmable logic controller)等であることができる。制御部105は通常、予め設定する反射光量と反射光量検出部102から受信した反射光量情報を記憶する記憶手段、及び、予め設定する反射光量と反射光量検出部102から受信した反射光量とを比較する演算手段を含む。
(iii)現像液の吸光度に基づく反射光量の補正
図5に示されるように、循環系により現像液201を循環して繰り返し使用する場合、感光性樹脂膜301に含有される光吸収剤が次第に現像液201中に蓄積する。現像中、現像液201は感光性樹脂膜301と同じく金型用基材300の金属表面を覆うこととなるため、現像液201中に光吸収剤が蓄積されていくと、金属表面を覆う現像液201が含有する光吸収剤が光源部101からの照射光を吸収する分、反射光量検出部102によって検出される反射光量は、現像液201が光吸収剤を含有しない場合と比べて小さくなり、特に高濃度で光吸収剤が蓄積された場合、現像停止工程S40へ移行するか否かの判定に支障をきたすおそれがある。
従って、現像液201を循環して繰り返し使用する場合には、反射光量検出部102によって検出される反射光量を、蓄積された光吸収剤による光吸収を考慮して補正し、補正された反射光量に基づいて現像停止工程S40への移行タイミングを判定する(制御部105により現像部103及び現像停止部104の稼働状態を制御する)ことが好ましい。上記補正とは、具体的には、循環している現像液201の吸光度を吸光度検出部106によって検出し、その検出結果(吸光度)から光吸収剤による光吸収によって生じた反射光量ロス分を算出し、このロス分を反射光量検出部102によって検出された反射光量に加えることである。
吸光度検出部106を備える製造装置の一例を図6に示す。図6は吸光度検出部106を有すること以外は図5と同様の図である。図6に示されるように吸光度検出部106は、例えば現像部103の循環ライン250上に設置することができる。現像液201は、循環ポンプ251を用いて、循環ライン250内を循環させることができる。吸光度検出部106は、図示されるように、循環ライン250内に介在するフローセル410と、フローセル410内の現像液201に対して光を照射するための吸光度検出用光源401と、フローセル410を基準に吸光度検出用光源401とは反対側に配置されるミラー403と、フローセル410を基準に吸光度検出用光源401と同じ側に配置される吸光度検出器402とから構成することができる。なお、図6の例では、現像液吐出ノズル202を含む循環系とは別の循環系である循環ライン250上に吸光度検出部106を設けているが、これに限定されず、現像液吐出ノズル202を含む循環系に設けることもできる。
フローセル410としては石英製の一般的なフローセルを使用することができ、また、測定する現像液201の性質や測定に用いる波長によっては透明樹脂製(例えば、透明塩化ビニル樹脂製)のものも使用できる。吸光度検出用光源401としては、光源部101の光源について例示したものを同様に用いることができるが、中でもレーザーが好ましく用いられる。蓄積された光吸収剤による反射光量への影響をより的確に判定するために、吸光度検出用光源401の発光波長と光源部101の発光波長とは同じであることが好ましい。
吸光度検出器402は、ミラー403によって反射され、再度フローセル401を透過した透過光から現像液201の吸光度を測定するものである。吸光度検出器402としては分光器を用いることができる他、レーザー光源のように使用する吸光度検出用光源401の発光スペクトルが十分狭く、またおおよその発光波長が分かっている場合には、フォトダイオード等の光検出器を用いて透過光量を測定し、吸光度を算出することもできる。
好ましく用いられる分光器の市販品の一例を挙げれば、オーシャンオプティクス社製のUSB4000等である。また、吸光度検出用光源401としてレーザー光源を使用する場合には、レーザー光源と光検出器(フォトダイオード)とアンプを組み合わせて使用できるレーザーセンサを用いることもできる。このようなレーザーセンサの市販品としては、例えば株式会社キーエンスから販売されているLV−Nシリーズが挙げられる。
反射光量検出部102によって検出される反射光量を現像液の吸光度に基づいて補正する(製造装置が吸光度検出部106を備える)ことにより、現像液循環型の現像プロセスにおいても、再現良く現像終点管理(開口率制御)ができるようになる。現像液循環型の現像プロセスの採用は、環境負荷の低減に寄与する。
表示装置用部材の作製に用いられる金型は、特に制限されないが、上述のレジストパターン形成工程に引き続く、例えば、第1エッチング工程、感光性樹脂膜剥離工程、めっき工程を経て作製することができる。
〔D〕第1エッチング工程
本工程では、金型用基材300表面上に残存した感光性樹脂膜301をマスクとして用いて、主にマスクの無い箇所の金型用基材300をエッチングして表面に凹凸を形成する。図7(a)には第1エッチング工程によって、主にマスクの無い箇所302の金型用基材300がエッチングされる状態を模式的に示している。マスク301の下部の金型用基材300は金型用基材表面からはエッチングされないが、エッチングの進行とともにマスクの無い箇所302からのエッチングが進行する。よって、マスク301とマスクの無い箇所302との境界付近では、マスク301の下部の金型用基材301もエッチングされる(サイドエッチング)。
第1エッチング工程におけるエッチング処理は、通常、塩化第二鉄(FeCl3)液、塩化第二銅(CuCl2)液、アルカリエッチング液(Cu(NH34Cl2)等を用いて、金属表面を腐食させることによって行なわれるが、塩酸や硫酸などの強酸を用いることもできるし、電解めっき時と逆の電位をかけることによる逆電解エッチングを用いることもできる。エッチング処理を施した際の金型用基材300に形成される凹形状は、下地金属の種類、感光性樹脂膜301の種類およびエッチング手法等によって異なるため、一概にはいえないが、エッチング量が10μm以下である場合には、エッチング液に触れている金属表面から略等方的にエッチングされる。ここでいうエッチング量とは、エッチングにより削られる基材の厚みである。
第1エッチング工程におけるエッチング量は好ましくは1〜50μmであり、より好ましくは2〜10μmである。エッチング量が1μm未満である場合には、金属表面に凹凸形状がほとんど形成されずに、ほぼ平坦な金型となってしまうので、表示装置用部材(特には光散乱機能を有する表示装置用部材)の作製に用いられる金型として適さない。また、エッチング量が50μmを超える場合には、金属表面に形成される凹凸形状の高低差が大きくなり、得られた金型を使用して作製した部材、例えば防眩処理フィルムを適用した画像表示装置において白ちゃけが生じる虞がある。
第1エッチング工程におけるエッチング量によって防眩処理フィルム等の表示装置用部材の微細凹凸表面の傾斜角度を制御することができる。傾斜角度が5°以下である面を95%以上含む微細凹凸表面を有する表示装置用部材を得るためには、第1エッチング工程におけるエッチング量は2〜8μmの範囲内とすることが好ましい。
第1エッチング工程におけるエッチング処理は1回のエッチング処理によって行ってもよいし、エッチング処理を2回以上に分けて行ってもよい。エッチング処理を2回以上に分けて行う場合には、2回以上のエッチング処理におけるエッチング量の合計が上記範囲内とされることが好ましい。
〔E〕感光性樹脂膜剥離工程
続く感光性樹脂膜剥離工程では、第1エッチング工程でマスクとして使用した残存する感光性樹脂膜301を完全に溶解し除去する。感光性樹脂膜剥離工程では剥離液を用いて感光性樹脂膜301を溶解する。剥離液としては、上述した現像液と同様のものを用いることができる。剥離方法は特に制限されず、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法を用いることができる。図7(b)は、感光性樹脂膜剥離工程によって、第1エッチング工程でマスクとして使用した感光性樹脂膜301を完全に溶解し除去した状態を模式的に示している。感光性樹脂膜301からなるマスクを利用したエッチングによって、第1の表面凹凸形状315が金型用基材表面に形成されている。
〔F〕めっき工程
続いて、形成された凹凸面(第1の表面凹凸形状315)にクロムめっきを施すことによって、表面の凹凸形状を鈍らせる。図7(c)には、第1の表面凹凸形状315にクロムめっき層316を形成することにより、第1の表面凹凸形状315よりも凹凸が鈍った表面(クロムめっきの表面317)が形成されている状態が示されている。
クロムめっきとしては、光沢があって、硬度が高く、摩擦係数が小さく、良好な離型性を与え得るクロムめっきを採用することが好ましい。このようなクロムめっきとしては特に制限されないが、いわゆる光沢クロムめっきや装飾用クロムめっきなどと呼ばれる、良好な光沢を発現するクロムめっきを用いることが好ましい。クロムめっきは通常、電解によって行われ、そのめっき浴としては、無水クロム酸(CrO3)と少量の硫酸を含む水溶液が用いられる。電流密度と電解時間を調節することにより、クロムめっきの厚みを制御することができる。
なお、めっき工程において、クロムめっき以外のめっきを施すことは好ましくない。何故なら、クロム以外のめっきでは、硬度や耐摩耗性が低くなるため、金型としての耐久性が低下し、使用中に凹凸が磨り減ったり、金型が損傷したりする。そのような金型から得られた表示装置用部材、例えば防眩処理フィルムでは、十分な防眩機能が得られにくい可能性が高く、また、防眩処理フィルム上に欠陥が発生する可能性も高くなる。
また、めっき後の表面研磨も好ましくない。すなわち、めっき工程後に表面を研磨する工程を設けることなく、クロムめっきが施された凹凸面を、そのまま表示装置用部材の基材表面に転写される金型の凹凸面として用いることが好ましい。研磨することにより、最表面に平坦な部分が生じるため、光学特性の悪化を招く可能性があること、また、形状の制御因子が増えるため、再現性の良い形状制御が困難になることなどの理由による。
以上のように、微細な表面凹凸形状が形成された表面にクロムめっきを施すことにより、凹凸形状が鈍らせられるとともに、その表面硬度が高められた金型が得られる。この際の凹凸の鈍り具合は、下地金属の種類、第1エッチング工程より得られた凹凸のサイズと深さ、まためっきの種類や厚みなどによって異なるため、一概にはいえないが、鈍り具合を制御する上で最も大きな因子はめっき厚みである。クロムめっきの厚みが薄いと、クロムめっき加工前に得られた凹凸の表面形状を鈍らせる効果が不十分であり、その凹凸形状を転写して得られる表示装置用部材の光学特性があまり良くならない傾向がある。一方で、めっき厚みが厚すぎると、生産性が悪くなるうえに、ノジュールと呼ばれる突起状のめっき欠陥が発生しやすい。そこで、クロムめっきの厚みは1〜10μmの範囲内であるのが好ましく、3〜6μmの範囲内であるのがより好ましい。
当該めっき工程で形成されるクロムめっき層は、ビッカース硬度が800以上となるように形成されていることが好ましく、1000以上となるように形成されていることがより好ましい。。クロムめっき層のビッカース硬度が800未満である場合には、金型使用時の耐久性が低下する上に、クロムめっきで硬度が低下することはめっき処理時にめっき浴組成、電解条件などに異常が発生している可能性が高く、欠陥の発生状況についても好ましくない影響を与える可能性が高いためである。
また、上述した感光性樹脂膜剥離工程とめっき工程との間に、第1エッチング工程によって形成された凹凸面をエッチング処理によって鈍らせる第2エッチング工程を含むことが好ましい。第2エッチング工程では、感光性樹脂膜301をマスクとして用いた第1エッチング工程によって形成された第1の表面凹凸形状315を、エッチング処理によって鈍らせる。この第2エッチング処理によって、第1エッチング処理により形成された第1の表面凹凸形状315における表面傾斜が急峻な部分がなくなり、得られた金型を用いて製造された表示装置用部材の光学特性を好ましい方向へ変化させることができる。図8には、第2エッチング処理によって、金型用基材300の第1の表面凹凸形状315が鈍化し、表面傾斜が急峻な部分が鈍らされ、緩やかな表面傾斜を有する第2の表面凹凸形状318が形成された状態が示されている。
第2エッチング工程のエッチング処理も、第1エッチング工程と同様に、通常、塩化第二鉄(FeCl3)液、塩化第二銅(CuCl2)液、アルカリエッチング液(Cu(NH34Cl2)などを用い、表面を腐食させることによって行われるが、塩酸や硫酸などの強酸を用いることもできるし、電解めっき時と逆の電位をかけることによる逆電解エッチングを用いることもできる。エッチング処理を施した後の凹凸の鈍り具合は、下地金属の種類、エッチング手法、および第1エッチング工程により得られた凹凸のサイズと深さなどによって異なるため、一概にはいえないが、鈍り具合を制御する上で最も大きな因子はエッチング量である。ここでいうエッチング量も、第1エッチング工程と同様に、エッチングにより削られる基材の厚みである。エッチング量が小さいと、第1エッチング工程により得られた凹凸の表面形状を鈍らせる効果が不十分であり、その凹凸形状を転写して得られる表示装置用部材の光学特性があまり良くならない傾向にある。一方で、エッチング量が大きすぎると、凹凸形状がほとんどなくなってしまい、ほぼ平坦な金型となってしまう。そこで、エッチング量は1〜50μmの範囲内であることが好ましい。
第2エッチング工程におけるエッチング量によって防眩処理フィルム等の表示装置用部材の微細凹凸表面の傾斜角度を制御することができる。第2エッチング工程におけるエッチング量を増加させることによって、第1の表面凹凸形状315の表面傾斜が急峻な部分を効果的に鈍らすことが可能となり、傾斜角度が5°以下である面の割合を増加させることができる。傾斜角度が5°以下である面を95%以上含む微細凹凸表面を有する表示装置用部材を得るためには、第2エッチング工程におけるエッチング量は4〜20μmの範囲内とすることが好ましい。
第2エッチング工程におけるエッチング処理についても、第1エッチング工程と同様に、1回のエッチング処理によって行ってもよいし、エッチング処理を2回以上に分けて行ってもよい。エッチング処理を2回以上に分けて行う場合には、2回以上のエッチング処理におけるエッチング量の合計が上記範囲内とされることが好ましい。
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこの例によって限定されるものではない。
<実施例1>
直径200mmのアルミロール(JISによるA5056)の表面に銅バラードめっきが施されたものを用意した。銅バラードめっきは、銅めっき層/薄い銀めっき層/表面銅めっき層からなるものであり、3層構造からなるめっき層全体の厚みは約200μmであった。表面銅めっき層の表面全体を鏡面研磨し、ファウンテンコート方式の塗工装置を用いて、研磨面全体に感光性樹脂、光吸収剤及び溶剤を含有する塗工液を塗工し、次いで乾燥することにより厚み約7μmの感光性樹脂膜を形成した。
感光性樹脂にはポジ型の感光性樹脂を用い、光吸収剤には青色色素を用いた。この青色色素の吸収極大波長は約650nmであり、一方、感光性樹脂の露光波長は約830nmである。なお、感光性樹脂膜を形成した後、後述する光源部及び反射光量検出部として用いた株式会社キーエンス製 反射型レーザーセンサヘッド「LV−NH32」に搭載されている半導体レーザーを光源に用いて感光性樹脂膜に光を照射したときに、感光性樹脂膜を透過し、銅めっき層表面で反射し、再び感光性樹脂膜を透過して戻ってくる光の強度を測定したところ、感光性樹脂膜が無い銅めっき層表面で反射される光の強度の約6%であった。
次に、図9にその一部を示す単位パターンを繰り返し並べたパターンを感光性樹脂膜上に波長約830nmのレーザー光によって露光し、引き続き現像を行った。露光処理及びこれに引き続く後述の現像処理において、光吸収剤による解像感の低下は見られなかった。
現像処理は、図6に示す現像液タンク200上でロール中心軸を保持し、現像液吐出ポンプ203は停止した状態でロールの露光領域が存在する側面の一部を現像液201に接触させ、ロールを連続的に回転させることでロール上の露光領域全面に現像液201を接触させて行った。
ロールを連続回転させて現像を行っている間、終始、光源部及び反射光量検出部としての株式会社キーエンス製 反射型レーザーセンサヘッド「LV−NH32」を用いてロール表面にレーザー光を照射し、その反射光量を検出した。「LV−NH32」が搭載する光源は半導体レーザーであり、その発光波長は約660nmである。従って、この半導体レーザーから照射されるレーザー光の発光波長は、光吸収剤の吸収波長域内の波長であり、かつ、銅めっき層表面によって吸収される光量が感光性樹脂膜によって吸収される光量よりも小さい波長である。
半導体レーザーのレーザーヘッドは、ロール表面から上方約30cmの距離に設置し、現像液に浸漬されていない部分のロール表面にレーザー光が照射されるようにした。また、「LV−NH32」に付属するレンズの焦点を調整することにより、ロール表面上での光スポットのサイズ(ビーム幅)が約4cm×約1cmとなるようにした。
「LV−NH32」は、ロールが1回転する間に複数回反射光量を検出する。「LV−NH32」に接続された制御部としての株式会社キーエンス製 アンプユニット「LV−N11MN」は、反射光量検出結果を取得し、ロールが1回転する間に計測された複数の反射光量の平均値を算出するとともに、図6に示される構成の吸光度検出部による現像液の吸光度検出結果を取得して、この吸光度検出結果に基づいて反射光量の平均値を補正し、補正された平均反射光量が予め設定した所定の反射光量に達したか否かを判定する。
吸光度検出用光源の発光波長と光源部の発光波長とを一致させるために、吸光度検出用光源及び吸光度検出部には、上記光源部及び反射光量検出部と同じ、株式会社キーエンス製 反射型レーザーセンサヘッド「LV−NH32」を用いる。
補正された平均反射光量が予め設定した所定の反射光量に達したとき、制御部は現像操作を停止するとともに、現像停止部としてのスプレーを稼働させることによりロール表面に水を吹き付け、ロール表面に付着している現像液を速やかに除去する。
その後、塩化第二銅液で第1のエッチング処理を行う。その際のエッチング量は3μmとなるように設定する。第1のエッチング処理後のロールから感光性樹脂膜を除去し、再度、塩化第二銅液で第2のエッチング処理を行う。その際のエッチング量は10μmとなるように設定する。その後、クロムめっき加工を行い、金型を作製する。このとき、クロムめっき厚みが4μmとなるように設定する。以上の方法により、再現性良く所望の表面凹凸形状を有する金型、ひいては表面凹凸形状が所望の形状に再現性良く制御された、防眩処理フィルム等の表示装置用部材を製造することができる。
100 金型製造装置のレジストパターン形成部、101 光源部、102 反射光量検出部、103 現像部、104 現像停止部、105 制御部、106 吸光度検出部、200 現像液タンク、201 現像液、202 現像液吐出ノズル、203 現像液吐出ポンプ、204 洗浄水ポンプ、205 洗浄水ノズル、206 蓋部、250 循環ライン、251 循環ポンプ、300 金型用基材、301 感光性樹脂膜、302 マスクの無い箇所、315 第1の表面凹凸形状、316 クロムめっき層、317 クロムめっきの表面、318 第2の表面凹凸形状、401 吸光度検出用光源、402 吸光度検出器、403 ミラー、410 フローセル。

Claims (8)

  1. 金属表面を有する金型用基材の該金属表面上に塗工液を塗工して感光性樹脂膜を形成する感光性樹脂膜形成工程と、
    感光性樹脂膜に、露光範囲において目視では継ぎ目が認識されないパターンを露光する露光工程と、
    パターンが露光された感光性樹脂膜を、現像液を用いて現像する現像工程と、
    感光性樹脂膜の現像を停止する現像停止工程と、を含み、
    前記塗工液は、感光性樹脂、及び、該感光性樹脂の露光波長とは吸収極大波長が異なる光吸収剤を少なくとも含有し、
    現像工程は、光吸収剤の吸収波長域内であって、金属表面によって吸収される光量が感光性樹脂膜によって吸収される光量よりも小さい波長の照射光を金型用基材表面に照射し、その反射光の光量に基づいて現像停止工程への移行タイミングを判定する工程を少なくとも含む、表示装置用部材の作製に用いられる金型の製造方法。
  2. 前記反射光の光量は、別途検出する前記現像液の吸光度に基づいて補正された光量である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 現像工程の間、連続的に又は間欠的に前記反射光の光量を検出し、検出された光量が予め設定した所定の光量に達したときに現像停止工程へ移行する、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 現像工程の間、金型用基材表面の光照射領域を変化させながら前記照射光を照射し、複数の光照射領域における反射光の光量の平均値に基づいて、現像停止工程への移行タイミングを判定する、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 露光工程において、感光性樹脂膜の全面にパターンを露光する、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 金属表面を有する金型用基材であって、該金属表面上に感光性樹脂、及び、該感光性樹脂の露光波長とは吸収極大波長が異なる光吸収剤を少なくとも含有し、パターンが露光された感光性樹脂膜を有する金型用基材に現像液を接触させて現像を行う現像部と、
    光吸収剤の吸収波長域内であって、金属表面によって吸収される光量が感光性樹脂膜によって吸収される光量よりも小さい波長の照射光を金型用基材表面に照射する光源部と、
    前記光源部からの照射光が金型用基材表面によって反射されることにより生じる前記波長の反射光の光量を検出する反射光量検出部と、
    感光性樹脂膜の現像を停止させる現像停止部と、
    反射光量検出部の検出結果に基づいて、現像部及び現像停止部の稼働状態を制御する制御部と、
    を少なくとも備える、表示装置用部材の作製に用いられる金型の製造装置。
  7. 前記現像液の吸光度を検出する吸光度検出部をさらに備え、
    前記制御部は、吸光度検出部の検出結果に基づいて反射光量検出部によって検出された反射光の光量を補正し、該補正された光量に基づいて現像部及び現像停止部の稼働状態を制御する、請求項6に記載の製造装置。
  8. 前記反射光量検出部は、金型用基材が現像部において現像されている間、連続的に又は間欠的に前記反射光の光量を検出するものであり、
    前記制御部は、反射光量検出部によって検出された反射光の光量が予め設定した所定の光量に達したと判定したとき、現像部による金型用基材への現像液の接触を停止するとともに、現像停止部を稼働させて現像を停止するように現像部及び現像停止部を制御する、請求項6又は7に記載の製造装置。
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