JP2013206657A - 燃料電池発電システム - Google Patents
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Abstract
【課題】発電運転の停止時に、純水ポンプを逆流運転させて、水供給通路に滞留した水を貯留タンクに回収又は外部に排水可能な燃料電池発電システムを提供する。
【解決手段】燃料電池発電システム1は、燃料電池2の排気ガスを冷却して凝縮水を回収する水回収手段21と、凝縮水中の不純物を除去する水処理部22と、この水処理部22で処理された水を貯留する貯留手段23と、この貯留手段23に貯留された水を蒸発部15へ供給する水供給手段24と、この水供給手段24を制御する制御手段41とを備え、水供給手段24は、貯留手段23と蒸発部15とを接続する水供給通路31と、この水供給通路31に設置された正逆両方向へ供給可能な純水ポンプ32とを備え、燃料電池2の発電運転が停止した場合、制御手段41は、水供給通路31内に滞留した水を貯留手段23側へ戻す逆流運転となるように純水ポンプ32を制御する。
【選択図】 図2
【解決手段】燃料電池発電システム1は、燃料電池2の排気ガスを冷却して凝縮水を回収する水回収手段21と、凝縮水中の不純物を除去する水処理部22と、この水処理部22で処理された水を貯留する貯留手段23と、この貯留手段23に貯留された水を蒸発部15へ供給する水供給手段24と、この水供給手段24を制御する制御手段41とを備え、水供給手段24は、貯留手段23と蒸発部15とを接続する水供給通路31と、この水供給通路31に設置された正逆両方向へ供給可能な純水ポンプ32とを備え、燃料電池2の発電運転が停止した場合、制御手段41は、水供給通路31内に滞留した水を貯留手段23側へ戻す逆流運転となるように純水ポンプ32を制御する。
【選択図】 図2
Description
本発明は燃料電池発電システムに関し、特に発電運転の停止時に、水処理装置の水供給通路内に滞留した純水を回収又は排水するものに関する。
従来、空気と改質燃料ガス(水素含有ガス)とを燃料電池セルスタックに供給することで電力を発生させ、この発電の際に副次的に発生する熱を湯水として回収する燃料電池コージェネレーションシステムが実用に供されている。従来の燃料電池コージェネレーションシステムは、発電を行なう燃料電池発電システムと、熱交換後の湯水を貯湯する貯湯槽を有する貯湯システムと、燃料電池発電システムと貯湯システムとの間に湯水を循環させる湯水循環通路等を備えている。
ここで、上記の燃料電池発電システムは、一般に、空気と改質燃料ガスとで発電を行なう燃料電池セルスタックとこの燃料電池セルスタックに供給する改質燃料ガスを純水(水蒸気)と天然ガス等の燃料ガスから生成する改質器とを有する燃料電池発電モジュールと、この燃料電池発電モジュールからの排気ガスと貯湯槽の湯水との間で熱交換する熱交換器と、この熱交換器で回収された凝縮水を改質器に供給する純水へ浄化する水処理装置等を備えている。
ところで、上記の水処理装置では、凝縮水を処理タンクでイオン交換して純水を生成するが、この生成された純水は純水タンクに一時的に貯留され、純水ポンプの駆動に伴い水供給通路を介して、燃料ガスに混合する為の水蒸気を生成する蒸発器に供給されるので、水供給通路の純水ポンプと蒸発器との間の通路部には、発電運転時・運転停止時に関わらず純水が常時滞留してしまう。
そこで、上記の純水の滞留を防止する技術として、例えば、特許文献1では、燃料電池発電システムの発電運転の停止時に、純水が流れる純水通路に空気導入経路を介してエアを導入し、このエア圧によって純水通路に滞留した純水を純水タンクに押し流して回収することで、純水通路内で純水が滞留するのを防止する構造が開示されている。
しかし、特許文献1の水の滞留防止構造では、発電には寄与しない滞留防止の為の専用のエア供給機構を設ける必要があるので、燃料電池発電システム全体が大型化する上にコスト高となってしまう。このため、専用のエア供給機構を設けない事が望ましい。ところが、水供給通路内に水が滞留した状態のままでは、寒冷地や冬場等で発電運転を停止した場合、純水の凍結に伴う体積膨張によって内部の圧力が上昇し、水供給通路が損傷してしまう虞がある。従って、水の凍結防止の為に、水供給通路には、複数のヒータが設置されている場合が多いが、水供給通路の全体に亙って複数のヒータを設置すると、消費電力が増加してしまい、コストが増加してしまう。
また、燃料電池発電システムの発電運転の停止時でも、水供給通路の純水ポンプと蒸発器との間の通路部に滞留した純水が、蒸発器の余熱によって蒸発してしまい、純水が無駄に消費されてしまう上、この水蒸気が運転停止状態の燃料電池発電モジュールの内部に入り込むことで結露が発生し、燃料電池発電システムに不具合が生じる虞がある。
本発明の目的は、発電運転停止時における燃料電池モジュール内の結露の発生を防止可能な燃料電池発電システムを提供すること、及び、水供給通路内の純水の凍結防止が可能な燃料電池発電システムを提供すること、等である。
請求項1の燃料電池発電システムは、燃料電池の排気ガスを冷却して凝縮水を回収する水回収手段と、前記凝縮水中の不純物を除去する水処理部と、この水処理部で処理された水を貯留する貯留手段と、この貯留手段に貯留された水を蒸発部へ供給する水供給手段と、この水供給手段を制御する制御手段とを備えた燃料電池発電システムにおいて、前記水供給手段は、前記貯留手段と前記蒸発部とを接続する水供給通路と、この水供給通路に設置された正逆両方向へ供給可能な純水ポンプとを備え、前記燃料電池の発電運転が停止した場合、前記制御手段は、前記水供給通路内に滞留した水を前記貯留手段側へ戻す逆流運転となるように前記純水ポンプを制御することを特徴としている。
請求項2の燃料電池発電システムは、請求項1の発明において、前記水供給通路の前記貯留手段と前記純水ポンプとの間の通路部に、前記水供給通路内に滞留した水と前記貯留手段に貯留された水を排水する為の排水手段を設け、凍結予防が必要な場合、前記排水手段を開放状態に切り換えると共に、前記制御手段は、前記水供給通路内に滞留した水を前記貯留手段側へ戻す逆流運転となるように前記純水ポンプを制御することで、前記貯留手段と前記水供給通路内の水を排水することを特徴としている。
請求項3の燃料電池発電システムは、請求項1又は2の発明において、前記純水ポンプが、バルブレスプランジャポンプで構成されたことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、水供給手段は、貯留手段と蒸発部とを接続する水供給通路と、この水供給通路に設置された正逆両方向へ供給可能な純水ポンプとを備え、燃料電池の発電運転が停止した場合、制御手段は、水供給通路内に滞留した水を貯留手段側へ戻す逆流運転となるように純水ポンプを制御するので、水供給通路内に滞留した水を貯留手段に回収することができる。従って、蒸発部の余熱により水供給通路内に滞留した水が蒸発するのを防止するので、純水の無駄な消費を抑制することができ、さらに、発電運転停止時に燃料電池内に結露が発生するのを抑制して、燃料電池の耐久性を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、水供給通路の貯留手段と純水ポンプとの間の通路部に、水供給通路に滞留した水と貯留手段に貯留された水を排水する為の排水手段を設け、凍結予防が必要な場合、排水手段を開放状態に切り換えると共に、制御手段は、水供給通路内に滞留した水を貯留手段側へ戻す逆流運転となるように純水ポンプを制御することで、貯留手段と水供給通路内の水を排水するので、水供給通路に凍結予防の為のヒータを設置せずとも、寒冷地や冬場等における水の凍結を防止することができ、コストを低減することができる。
請求項3の発明によれば、純水ポンプが、バルブレスプランジャポンプで構成されたので、汎用性のあるポンプを採用することができ、基本的に請求項1,2と同様の効果を奏する。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
先ず、燃料電池発電システム1の全体構成について説明する。
図1に示すように、燃料電池発電システム1は、燃料電池発電モジュール2(燃料電池に相当する)、カソード空気ブロア6、燃料ガス昇圧ブロア7、燃料改質空気ブロア8、排気ガス排出通路9、熱交換器11、水処理装置12、インバータ13等から構成されている。燃料電池発電モジュール2にて発電された直流電力は、インバータ13を介して交流電力に変換されて外部に出力される。
図1に示すように、燃料電池発電システム1は、燃料電池発電モジュール2(燃料電池に相当する)、カソード空気ブロア6、燃料ガス昇圧ブロア7、燃料改質空気ブロア8、排気ガス排出通路9、熱交換器11、水処理装置12、インバータ13等から構成されている。燃料電池発電モジュール2にて発電された直流電力は、インバータ13を介して交流電力に変換されて外部に出力される。
尚、この燃料電池発電システム1は、熱交換器11による熱交換後の湯水を貯湯する貯湯槽を有する貯湯システムと、この貯湯システムと燃料電池発電システム1との間に循環ポンプ19を介して湯水を循環させる為の湯水循環配管4等と組み合わせることで燃料電池コージェネレーションシステムを構成しているが、燃料電池発電システム1以外の構成の詳細な説明は省略する。
次に、燃料電池発電モジュール2について説明する。
図1に示すように、燃料電池発電モジュール2(以下、発電モジュール2という)は、燃料電池セルスタック14、蒸発器15(蒸発部に相当する)、燃料改質器16、オフガス燃焼室17等を備え、燃料改質器16によって改質された改質燃料ガス及び酸化剤としての空気を燃料電池セルスタック14で化学反応させることで発電を行うものである。
図1に示すように、燃料電池発電モジュール2(以下、発電モジュール2という)は、燃料電池セルスタック14、蒸発器15(蒸発部に相当する)、燃料改質器16、オフガス燃焼室17等を備え、燃料改質器16によって改質された改質燃料ガス及び酸化剤としての空気を燃料電池セルスタック14で化学反応させることで発電を行うものである。
蒸発器15は、燃料ガスに混合する為の水蒸気を純水から生成して燃料改質器16に供給するものである。蒸発器15には、燃料ガス昇圧ブロア7によって取り込まれて昇圧された燃料ガス(都市ガスやLPG等)と、燃料改質空気ブロア8によって取り込まれた燃料改質用の空気とが、共通通路18aを介して供給され、水処理装置12から水供給通路31を介して純水が供給される。
燃料改質器16は、その内部に白金等の改質触媒を備え、蒸発器15から混合通路18bを介して供給される燃料ガスと空気と水蒸気とを混合して反応(所謂、水蒸気改質)させて、水素リッチな改質燃料ガスを生成し、この改質燃料ガスを、改質燃料ガス供給路18cを介して燃料電池セルスタック14の燃料極側に供給する。
燃料電池セルスタック14は、複数の燃料電池セルを並べて構成されている。各燃料電池セルは、ジルコニア等の固体電解質と燃料極と酸素極から夫々形成されている。燃料電池セルスタック14の燃料極(アノード)側には、燃料改質器16から改質燃料ガスが供給され、燃料電池セルスタック14の酸素極(カソード)側には、カソード空気ブロア6から空気通路18dを介して空気が供給され、これらを高温の環境下で電気化学反応させて直流電力を生成する。
オフガス燃焼室17は、燃料電池セルスタック14の発電に伴い生じる残余燃料ガスを燃焼処理する為のものであり、燃料電池セルスタック14の燃料極側及び酸素極側の各排出側と接続されている。このオフガス燃焼室17では、燃料極側から排出された残余燃料ガスを含む反応燃料ガスと、酸素極側から排出された酸素を含む空気とを公知の燃焼触媒を用いて燃焼させることによって高温の排気ガスを生成し、この排気ガスで燃料改質器16と熱交換器11を加熱してから、排気ガス排出通路9を介して外部に排出する。
熱交換器11は、排気ガス排出通路9の途中部に設けられ、湯水循環通路4の一部を構成する熱交換通路部11aを備えている。この熱交換器11において、発電モジュール2から排出される排気ガスを、熱交換通路部11aを流れる湯水との間で熱交換させて、排気ガス中に含まれる水蒸気は冷却され凝縮されて凝縮水となる。
次に、水処理装置12について説明する。
図1,図2に示すように、水処理装置12は、水回収手段21、水処理部22、貯留手段23、水供給手段24、排水手段25等を備え、水回収手段21にて凝縮された凝縮水を回収し、水処理部22により不純物を取り除いた純水を、貯留手段23で貯留し、水供給手段24介して発電モジュール2の蒸発器15に供給するものである。尚、水処理装置12(又は燃料電池発電システム1)の外気温度は温度センサ20により検出され、この検出された信号は制御装置41に送信される。
図1,図2に示すように、水処理装置12は、水回収手段21、水処理部22、貯留手段23、水供給手段24、排水手段25等を備え、水回収手段21にて凝縮された凝縮水を回収し、水処理部22により不純物を取り除いた純水を、貯留手段23で貯留し、水供給手段24介して発電モジュール2の蒸発器15に供給するものである。尚、水処理装置12(又は燃料電池発電システム1)の外気温度は温度センサ20により検出され、この検出された信号は制御装置41に送信される。
次に、水回収手段21と水処理部22と貯留手段23とを順に説明する。
水回収手段21は、発電モジュール2から排出される排気ガスから凝縮水を回収する為のものであり、排気ガスを冷却する上記の熱交換器11と、この熱交換器11により冷却された凝縮水を回収する為に排気ガス排出通路9に上流端が接続された回収通路26とを備えている。
水回収手段21は、発電モジュール2から排出される排気ガスから凝縮水を回収する為のものであり、排気ガスを冷却する上記の熱交換器11と、この熱交換器11により冷却された凝縮水を回収する為に排気ガス排出通路9に上流端が接続された回収通路26とを備えている。
水処理部22は、熱交換器11から回収した凝縮水の不純物を除去する為のものであり、処理タンク27を備えている。処理タンク27には、凝縮水に含まれる不純物をイオン交換により除去するイオン交換樹脂が設けられている。処理タンク27の上端部に回収通路26の下流端が接続されている。
貯留手段23は、水処理部22により処理された水を貯留する為のものであり、貯留タンク29を備えている。貯留タンク29の上端部には、処理タンク27の下端部と接続するタンク連結通路28が接続されている。
次に、水供給手段24について説明する。
図1,図2に示すように、水供給手段24は、貯留タンク29内の浄化された純水を発電モジュール5の蒸発器15へ供給する為のものであり、貯留タンク29の下端部と蒸発器とを接続する水供給通路31と、この水供給通路31に設置された純水ポンプ32とを備えている。純水ポンプ32の駆動により、貯留タンク29内の純水を、水供給通路31を介して蒸発器15に供給する。
図1,図2に示すように、水供給手段24は、貯留タンク29内の浄化された純水を発電モジュール5の蒸発器15へ供給する為のものであり、貯留タンク29の下端部と蒸発器とを接続する水供給通路31と、この水供給通路31に設置された純水ポンプ32とを備えている。純水ポンプ32の駆動により、貯留タンク29内の純水を、水供給通路31を介して蒸発器15に供給する。
純水ポンプ32は、正逆両方向(図2の矢印aで示す正方向と矢印bで示す逆方向)へ水を供給可能なバルブレスプランジャポンプで構成されているが、ポンプの種類はこれに限定する必要はなく、正逆両方向へ水の供給が可能な構成であれば、ギアポンプや軸流ポンプ等の種々のポンプを採用しても良い。この純水ポンプ32は、蒸発器15に水を供給する通常運転時には、制御装置41により水が正方向に流れるように運転される。
次に、排水手段25について説明する。
図2に示すように、排水手段25は、水供給通路31内に滞留した純水と貯留タンク29内に貯留された純水とを排水する為のものであり、さらに、回収通路26内、処理タンク27内、タンク連結通路28内の水も排水する為のものである。
図2に示すように、排水手段25は、水供給通路31内に滞留した純水と貯留タンク29内に貯留された純水とを排水する為のものであり、さらに、回収通路26内、処理タンク27内、タンク連結通路28内の水も排水する為のものである。
排水手段25は、回収通路26から分岐して外部に延びる第1排水通路33、タンク連結通路28から分岐して外部に延びる第2排水通路34、水供給通路31の貯留タンク29と純水ポンプ32との間の通路部31aから分岐して外部に延びる第3排水通路35、第1排水通路33に設置された電磁弁からなる第1開閉弁36、第2排水通路34に設置された電磁弁からなる第2開閉弁37、第3排水通路35に設置された電磁弁からなる第3開閉弁38を備えている。
次に、制御装置41について説明する。
図2に示すように、燃料電池発電システム1は、純水ポンプ32等を制御する制御装置41(制御手段に相当する)を備えている。温度センサ20を含む各種の温度センサや流量センサ(図示略)からの信号を制御装置41が受信し、この信号に基づいて、制御装置41は純水ポンプ32、第1〜第3開閉弁36〜38等を制御し、各種運転(通常の純水回収運転、凍結防止運転等)を実行する。
図2に示すように、燃料電池発電システム1は、純水ポンプ32等を制御する制御装置41(制御手段に相当する)を備えている。温度センサ20を含む各種の温度センサや流量センサ(図示略)からの信号を制御装置41が受信し、この信号に基づいて、制御装置41は純水ポンプ32、第1〜第3開閉弁36〜38等を制御し、各種運転(通常の純水回収運転、凍結防止運転等)を実行する。
次に、制御装置41より実行される純水回収運転制御について、図3のフローチャートに基づいて説明する。この運転制御の制御プログラムは、制御装置41のコンピュータの記憶部(例えば、ROM)に予め格納されている。尚、図中Si(i=1,2・・・)は各ステップを示す。
先ず、発電モジュール2の発電運転が停止したか否かを判定し(S1)、S1の判定がYesの場合、水供給通路31内に滞留した水を貯留タンク29に戻す為に純水回収運転モードを実行する(S2)。つまり、制御装置41は、水が逆方向に流れるように純水ポンプ32を逆流運転させて、S3に移行する。このとき、第1〜第3開閉弁36〜38は閉弁状態を維持する。S1の判定がNoの場合は、そのままリターンする。
S3にて、純水ポンプ32が逆流運転されてから所定時間経過したか否かを判定し、S3の判定がYesの場合、つまり、水供給通路31(特に純水ポンプ32より下流側の通路部31b)内に滞留した水が、貯留タンク29に戻されたと判定した場合、純水ポンプ32の運転を停止し(S4)、この純水回収運転モードを終了する。S3の判定がNoの場合は、水供給通路31内の純水が貯留タンク29に回収されたと判定される迄、S3の判定を繰り返す。
尚、燃料電池発電システムを再稼動する際は、制御装置41は、貯留タンク29から水供給通路31を通り蒸発器15に純水が至る迄、純水ポンプ32を予備純水送水運転させる。
次に、本発明の燃料電池発電システム1の作用及び効果について説明する。
この燃料電池発電システム1は、発電モジュール2の発電運転が停止した場合、水供給通路31内に滞留した純水を貯留タンク29に戻す純水回収運転モードを有する。この純水回収運転モードにおいては、制御装置41は、水供給通路31内に滞留した水を貯留タンク29側へ戻す逆流運転となるように純水ポンプ32を制御する。このとき、第1〜第3開閉弁36〜38は閉弁状態を維持する。
この燃料電池発電システム1は、発電モジュール2の発電運転が停止した場合、水供給通路31内に滞留した純水を貯留タンク29に戻す純水回収運転モードを有する。この純水回収運転モードにおいては、制御装置41は、水供給通路31内に滞留した水を貯留タンク29側へ戻す逆流運転となるように純水ポンプ32を制御する。このとき、第1〜第3開閉弁36〜38は閉弁状態を維持する。
このように、発電モジュール2(燃料電池)の発電運転が停止した場合、制御装置41は、水供給通路31内に滞留した水を貯留手段23側へ戻す逆流運転となるように純水ポンプ32を制御するので、水供給通路31内に滞留した水を貯留タンク29に回収することができる。従って、蒸発器15の余熱により水供給通路31内に滞留した水が蒸発するのを防止するので、純水の無駄な消費を抑制することができ、さらに、発電運転停止時に発電モジュール2内に結露が発生するのを抑制して、発電モジュール2の耐久性を向上させることができる。
次に、実施例1の燃料電池発電システム1を部分的に変更した実施例2について説明する。尚、実施例1では、純水回収運転モードに関して説明したが、実施例2では、凍結防止時に実行される凍結防止運転モードに関して説明する。
制御装置41より実行される凍結防止運転制御について、図4のフローチャートに基づいて説明する。この運転制御の制御プログラムは、制御装置41のコンピュータの記憶部(例えば、ROM)に予め格納されている。尚、図中Si(i=11,12・・・)は各ステップを示す。
先ず、発電モジュール2の発電運転が停止したか(又は停止中か)否かを判定し(S11)、S11の判定がYesの場合、温度センサ20の検出値に応じて、つまり、外気温度に応じて凍結防止運転が必要か否かを判定する(S12)。S11の判定がNoの場合は、そのままリターンする。
S12の判定がYesの場合、つまり、寒冷地や冬場等において運転停止中に水が凍結する虞があると判定した場合、凍結防止運転モードを実行する為に、制御装置41は、第1〜第3開閉弁36〜38を開放状態に切り換え、純水ポンプ32を純水の流れが逆方向となる逆流運転となるように制御する(S13)。S12の判定がNoの場合は、そのままリターンする。
S14にて、純水ポンプ32が逆流運転されてから所定時間経過したか否かを判定し、S14の判定がYesの場合、つまり、水供給通路31内、貯留タンク29内、タンク連結通路28内、処理タンク27内、回収通路26内のこれら全ての水が外部に排水されたと判定した場合、純水ポンプ32の運転を停止し、第1〜第3開閉弁36〜38を閉弁状態に切り換えて(S15)、この凍結防止運転を終了する。S14の判定がNoの場合は、全ての水が外部に排水される迄、S14の判定を繰り返す。
次に、実施例2の燃料電池発電システム1の作用及び効果について説明する。
この燃料電池発電システム1は、発電運転の停止時又は停止中であって純水の凍結防止が必要な場合に、水供給通路31内に滞留した純水や貯留タンク29内に貯留された純水を含む水処理装置12内の水を外部に排水する凍結防止運転モードを有している。
この燃料電池発電システム1は、発電運転の停止時又は停止中であって純水の凍結防止が必要な場合に、水供給通路31内に滞留した純水や貯留タンク29内に貯留された純水を含む水処理装置12内の水を外部に排水する凍結防止運転モードを有している。
この凍結防止運転モードは、排水手段25を開放状態に切り換えると共に、制御装置41は、水供給通路31内に滞留した純水を貯留手段23側へ戻す逆流運転となるように純水ポンプ32を制御することで、貯留タンク29内と水供給通路31内の水を排水すると共に、回収通路26内と処理タンク27内とタンク連結通路28内の水も排水する。
このように、第3排水通路35と第3開閉弁38とを設けて、第3開閉弁38を開放状態に切り換えて、貯留タンク29と水供給通路31内の水を第3排水通路35を介して排水するので、貯留タンク29や水供給通路31に凍結予防の為のヒータを設置せずとも、寒冷地や冬場等における水の凍結を防止することができ、コストを低減することができる。
さらに、第1排水通路33と第1開閉弁36及び第2排水通路34と第2開閉弁37を設けることで、回収通路26内に滞留した水と、処理タンク27内に貯留された水と、タンク連結通路28内に滞留した水とを排水できるので、水処理装置12内の水を完全に排水することができ、回収通路26、処理タンク27及びタンク連結通路28に凍結予防の為のヒータを設置する必要がなく、コストを低減することができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した形態について説明する。
[1]図5に示すように、前記実施例2の凍結防止運転モードにおいて、S12の判定がNoの場合、S16に移行して、実施例1の純水回収運転モードを実行しても良い。つまり、燃料電池発電システム1の外気温度に応じて、純水が凍結する可能性があると判断した場合は凍結防止運転モードが実行されるが、発電運転停止時に凍結防止する必要がないと判断した場合、水供給通路31内の水を貯留タンク29に戻す純水回収運転モードを実行するので、水供給通路31内の純水の凍結を防止すると共に燃料電池モジュール2内の結露の発生も防止することできる。
[1]図5に示すように、前記実施例2の凍結防止運転モードにおいて、S12の判定がNoの場合、S16に移行して、実施例1の純水回収運転モードを実行しても良い。つまり、燃料電池発電システム1の外気温度に応じて、純水が凍結する可能性があると判断した場合は凍結防止運転モードが実行されるが、発電運転停止時に凍結防止する必要がないと判断した場合、水供給通路31内の水を貯留タンク29に戻す純水回収運転モードを実行するので、水供給通路31内の純水の凍結を防止すると共に燃料電池モジュール2内の結露の発生も防止することできる。
[2]前記実施例1,2において、第1〜第3開閉弁36〜38は電磁弁から夫々構成され、制御装置41により開弁状態と閉弁状態とを択一的に切り換え可能に構成されているが、この構成に限定する必要はなく、手動で開閉可能な開閉弁で構成しても良い。この場合、凍結防止運転モードでは、純水ポンプ32の逆流運転に伴い手動で開弁状態に切り換える必要がある。
[3]前記実施例1の純水回収運転制御のS3及び前記実施例2の凍結防止運転制御のS14において、制御装置41は、所定時間の経過に基づいて、純水ポンプ32の運転を停止するか否かを判定しているが、この所定時間の経過に代えて、純水ポンプ32の所定の回転数に基づいて判定するようにしても良い。この場合、水供給通路31の通路部31bの配管容量に応じた回転数に設定することが望ましい。
[4]その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態を包含するものである。
1 燃料電池発電システム
2 燃料電池発電モジュール
12 水処理装置
15 蒸発器(蒸発部)
21 水回収手段
22 水処理部
23 貯留手段
24 水供給手段
25 排水手段
31 水供給通路
32 純水ポンプ
41 制御装置(制御手段)
2 燃料電池発電モジュール
12 水処理装置
15 蒸発器(蒸発部)
21 水回収手段
22 水処理部
23 貯留手段
24 水供給手段
25 排水手段
31 水供給通路
32 純水ポンプ
41 制御装置(制御手段)
Claims (3)
- 燃料電池の排気ガスを冷却して凝縮水を回収する水回収手段と、前記凝縮水中の不純物を除去する水処理部と、この水処理部で処理された水を貯留する貯留手段と、この貯留手段に貯留された水を蒸発部へ供給する水供給手段と、この水供給手段を制御する制御手段とを備えた燃料電池発電システムにおいて、
前記水供給手段は、前記貯留手段と前記蒸発部とを接続する水供給通路と、この水供給通路に設置された正逆両方向へ供給可能な純水ポンプとを備え、
前記燃料電池の発電運転が停止した場合、前記制御手段は、前記水供給通路内に滞留した水を前記貯留手段側へ戻す逆流運転となるように前記純水ポンプを制御することを特徴とする燃料電池発電システム。 - 前記水供給通路の前記貯留手段と前記純水ポンプとの間の通路部に、前記水供給通路内に滞留した水と前記貯留手段に貯留された水を排水する為の排水手段を設け、
凍結予防が必要な場合、前記排水手段を開放状態に切り換えると共に、前記制御手段は、前記水供給通路内に滞留した水を前記貯留手段側へ戻す逆流運転となるように前記純水ポンプを制御することで、前記貯留手段と前記水供給通路内の水を排水することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池発電システム。 - 前記純水ポンプが、バルブレスプランジャポンプで構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池発電システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012072931A JP2013206657A (ja) | 2012-03-28 | 2012-03-28 | 燃料電池発電システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012072931A JP2013206657A (ja) | 2012-03-28 | 2012-03-28 | 燃料電池発電システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2013206657A true JP2013206657A (ja) | 2013-10-07 |
Family
ID=49525551
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012072931A Abandoned JP2013206657A (ja) | 2012-03-28 | 2012-03-28 | 燃料電池発電システム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2013206657A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113082233A (zh) * | 2021-04-06 | 2021-07-09 | 宁波方太厨具有限公司 | 一种蒸汽消毒柜 |
CN113209322A (zh) * | 2021-04-06 | 2021-08-06 | 宁波方太厨具有限公司 | 一种分层消毒柜 |
-
2012
- 2012-03-28 JP JP2012072931A patent/JP2013206657A/ja not_active Abandoned
Cited By (2)
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CN113082233A (zh) * | 2021-04-06 | 2021-07-09 | 宁波方太厨具有限公司 | 一种蒸汽消毒柜 |
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