JP2013199164A - 車両用駆動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過給機を有するエンジンと自動変速機とを備えた車両において、エンジンが高回転化する機会を減らしつつ運転者の出力要求に応えることが可能な車両用駆動制御装置を提供する。
【解決手段】電子制御装置は、登坂路を走行する高出力走行状況において、自動変速機12のアップシフトを制限する変速制限制御を、路面勾配(上り勾配)が比較的小さい第1走行状況では実行せずに、その第1走行状況よりも路面勾配が大きい第2走行状況にて実行する。その一方で、過給圧を高くする過給圧上昇制御を、前記第1走行状況と第2走行状況との両方にて実行する。従って、前記高出力走行状況において、少なくとも過給圧上昇制御は実行されるので、運転者の出力要求に応えることが可能となる。そして、前記高出力走行状況では、変速制限制御よりも過給圧上昇制御の方が優先的に実行されるので、エンジン10が高回転化する機会を減らすことが可能である。
【選択図】図5

Description

本発明は、過給機を有するエンジンと自動変速機とを備えた車両において、ドライバビリティの向上を図る技術に関するものである。
過給機を有するエンジンと自動変速機とを備えた車両において用いられる車両用駆動制御装置が、従来からよく知られている。例えば、特許文献1の車両用駆動状態制御装置がそれである。その特許文献1の車両用駆動状態制御装置は、登坂走行時には、自動変速機のアップシフトを制限する登坂制御を実行し、運転者の加速志向が強いほど、前記登坂制御の実行期間を長くする。また、前記車両用駆動状態制御装置は、運転者の加速志向が強いほど過給圧を高くする高過給圧制御を実行する。
特開平9−257124号公報 特開平3−024362号公報
ところで、前記車両は平坦路を走行することもあれば登坂路を走行することもあり、車両単体で走行することもあれば、従動車両を牽引しつつ走行することもある。すなわち、前記車両が走行する走行状況は種々変わり得る。そして、例えば登坂路の走行のような車両の高出力が要求される走行状況では、エンジンの高出力を応答性良く得るために、前記登坂制御や前記高過給圧制御を実行することは有効であると考えられる。しかし、前記登坂制御と前記高過給圧制御とのそれぞれのメリット及びデメリットが考慮された上で、走行状況に応じて前記登坂制御と前記高過給圧制御との何れかが又は両方が実行されるのが好ましいと考えられるが、そのようなことについては未公知であり前記特許文献1は開示していなかった。例えば、前記登坂制御が実行されるとそれの非実行時と比較してエンジンが高回転化するので、燃費が悪化し易く、騒音及び振動が大きくなり易いというデメリットがある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、過給機を有するエンジンと自動変速機とを備えた車両において、エンジンが高回転化する機会を減らしつつ運転者の出力要求に応えることが可能な車両用駆動制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための第1発明の要旨とするところは、(a)過給機とその過給機による過給圧を調節する過給圧調節装置とを有するエンジンと、そのエンジンの動力を駆動輪へ出力する自動変速機とを備えた車両において、所定の走行状況と比較して前記車両の高出力が要求される高出力走行状況では、前記所定の走行状況と比較して前記自動変速機のアップシフトを制限する変速制限制御と、前記過給圧調節装置の作動によって過給圧を前記所定の走行状況と比較して高くする過給圧上昇制御との一方または両方を実行する車両用駆動制御装置であって、(b)前記高出力走行状況は第1走行状況とその第1走行状況よりも前記車両の高出力が要求されることが予測される第2走行状況とを含み、(c)前記変速制限制御を前記第1走行状況では実行せずに前記第2走行状況にて実行する一方で、前記過給圧上昇制御を前記第1走行状況と前記第2走行状況との両方にて実行することを特徴とする。
このようにすれば、前記高出力走行状況において、少なくとも前記過給圧上昇制御は実行されるので、それにより車両加速時の過給遅れが低減され運転者の出力要求に応えることが可能となる。そして、前記高出力走行状況では、前記変速制限制御よりも前記過給圧上昇制御の方が優先的に実行されるので、前記変速制限制御が前記過給圧上昇制御と同等に前記第1走行状況でも実行される場合と比較して、前記エンジンが高回転化する機会を減らすことが可能である。
ここで、第2発明の要旨とするところは、前記第1発明の車両用駆動制御装置であって、(a)前記所定の走行状況は前記車両が平坦路を走行している走行状況であり、前記高出力走行状況は前記車両が登坂路を走行している走行状況であり、(b)前記第2走行状況は、前記第1走行状況と比較して上り勾配が大きい登坂路を前記車両が走行している走行状況であることを特徴とする。このようにすれば、前記車両が走行する走行路面の勾配を検出することにより、前記変速制限制御と前記過給圧上昇制御との各々を実行するか否かを容易に決定することが可能である。
また、第3発明の要旨とするところは、前記第2発明の車両用駆動制御装置であって、(a)前記高出力走行状況は、前記登坂路の上り勾配が予め定められた第1判定値よりも大きい場合の走行状況であり、(b)前記第1走行状況は、前記登坂路の上り勾配が、前記第1判定値よりも大きい予め定められた第2判定値以下である場合の走行状況であり、(c)前記第2走行状況は前記登坂路の上り勾配が前記第2判定値よりも大きい場合の走行状況であることを特徴とする。このようにすれば、前記過給圧上昇制御を実行するか否かを前記第1判定値を用いて容易に決定でき、前記変速制限制御を実行するか否かを前記第2判定値を用いて容易に決定できる。
また、第4発明の要旨とするところは、前記第2発明又は前記第3発明の車両用駆動制御装置であって、前記過給圧上昇制御では、前記登坂路の上り勾配が大きいほど過給圧を高くすることを特徴とする。このようにすれば、前記高出力走行状況において、運転者の出力要求に応えることができる過不足のない適度な過給圧を確保することが可能である。
また、第5発明の要旨とするところは、前記第1発明の車両用駆動制御装置であって、(a)前記車両の走行モードとして、ノーマルモードと第1パワーモードと第2パワーモードとが択一的に選択されるように設けられており、(b)前記所定の走行状況は前記車両が前記ノーマルモードにて走行している走行状況であり、前記第1走行状況は前記車両が前記第1パワーモードにて走行している走行状況であり、且つ、前記第2走行状況は前記車両が前記第2パワーモードにて走行している走行状況であることを特徴とする。このようにすれば、複数の走行モードを有する車両において、エンジンが高回転化する機会を減らしつつ運転者の出力要求に応えることが可能である。
ここで、好適には、前記過給機は、前記エンジンの排気によって回転駆動されてそのエンジンの吸気を昇圧する排気タービン過給機である。
また、好適には、前記変速制限制御と前記過給圧上昇制御とはそれぞれ、アクセルペダルが踏み込まれている場合に実行される。
本発明が好適に適用される車両に備えられた車両用駆動装置の構成を説明するための骨子図である。 図1の車両用駆動装置に含まれる自動変速機において複数の変速段(ギヤ段)を成立させる際の係合要素の作動状態を説明するための作動表である。 図1の車両用駆動装置を制御するための電子制御装置に入力される信号を例示した図であると共に、その電子制御装置に備えられた制御機能の要部を説明するための機能ブロック線図である。 図3の電子制御装置が実行する過給圧上昇制御において用いられる、路面勾配とウェイストゲートバルブ開度との予め定められた関係を示した図である。 図3の電子制御装置の制御作動の要部、すなわち、高出力走行状況において過給圧上昇制御と変速制限制御との一方または両方を実行する制御作動を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が好適に適用される車両6に備えられた車両用駆動装置7の構成を説明するための骨子図である。車両6は車両用駆動装置7及び一対の駆動輪38等を備えており、その車両用駆動装置7は車両用動力伝達装置8(以下、「動力伝達装置8」という)とエンジン10とを備えている。その動力伝達装置8は、エンジン10と駆動輪38との間に介装されており、自動変速機12と、エンジン10の出力軸13に連結されてそのエンジン10と自動変速機12との間に介装されたトルクコンバータ14とを備えている。そして、動力伝達装置8は、車両6(図3参照)の左右方向(横置き)に搭載するFF車両に好適に用いられるものである。
自動変速機12は、エンジン10から駆動輪38(図3参照)への動力伝達経路の一部を構成しており、エンジン10の動力を駆動輪38に向けて出力する。すなわち、変速機入力軸26に入力されたエンジン10の動力を出力歯車28から駆動輪38に向けて出力する。自動変速機12は、複数の遊星歯車装置16,20,22と、複数の油圧式摩擦係合装置(クラッチC、ブレーキB)具体的には5つの油圧式摩擦係合装置(第1クラッチC1,第2クラッチC2,第1ブレーキB1,第2ブレーキB2,第3ブレーキB3)と、一方向クラッチF1とを備え、その複数の油圧式摩擦係合装置の何れかの掴み替えにより複数の変速段(ギヤ段)が択一的に成立させられる有段の変速機である。例えば、自動変速機12は、車速Vとアクセルペダル開度PAP(単位は例えば%)とで表される車両状態に基づき予め設定された関係(変速線図)に従って変速を行う。端的に言えば、一般的な車両によく用いられる所謂クラッチツークラッチ変速を行う有段変速機である。すなわち、自動変速機12の変速(ダウンシフト又はアップシフト)は、その変速のために係合される係合装置である係合側係合装置が係合作動すると共に、その変速のために解放される係合装置である解放側係合装置が解放作動することにより、進行する。具体的に、自動変速機12の第1遊星歯車装置16はシングルピニオン型であり、第1サンギヤS1と第1ピニオンギヤP1と第1キャリヤCA1と第1リングギヤR1とを備えている。また、第2遊星歯車装置20はダブルピニオン型であり、第2サンギヤS2と第2ピニオンギヤP2と第3ピニオンギヤP3と第2キャリヤCA2と第2リングギヤR2とを備えている。また、第3遊星歯車装置22はシングルピニオン型であり、第3サンギヤS3と第3ピニオンギヤP3と第3キャリヤCA3と第3リングギヤR3とを備えている。その第2遊星歯車装置20および第3遊星歯車装置22は、第2、第3リングギヤR2およびR3が共通の部材にて構成されており、且つ第3遊星歯車装置22の第3ピニオンギヤP3が第2遊星歯車装置20の一方のピニオンギヤを兼ねているラビニヨ型の遊星歯車列とされている。図1から判るように、自動変速機12の入力回転部材である変速機入力軸26はトルクコンバータ14のタービン軸である。また、自動変速機12の出力回転部材である出力歯車28は、差動歯車装置32(図3参照)のデフドリブンギヤ(大径歯車)34と噛み合うデフドライブギヤとして機能している。エンジン10の出力は、トルクコンバータ14、自動変速機12、差動歯車装置32、および一対の車軸36を介して一対の駆動輪(前輪)38へ伝達されるようになっている(図3参照)。なお、この自動変速機12は中心線に対して略対称的に構成されており、図1ではその中心線の下半分が省略されている。
図2は、自動変速機12において複数の変速段(ギヤ段)を成立させる際の係合要素の作動状態を説明するための作動表である。図2の作動表は、上記各変速段とクラッチC1、C2、ブレーキB1〜B3の作動状態との関係をまとめたものであり、「○」は係合、「◎」はエンジンブレーキ時のみ係合、「△」は駆動時のみ係合を表している。図2に示すように、自動変速機12は、各係合要素(クラッチC1、C2、ブレーキB1〜B3)の作動状態に応じて第1速ギヤ段「1st」〜第6速ギヤ段「6th」の6つの前進変速段が成立させられるとともに、後進変速段「R」の後進変速段が成立させられる。なお、第1変速段「1st」を成立させるブレーキB2には並列に一方向クラッチF1が設けられているため、発進時(加速時)には必ずしもブレーキB2を係合させる必要は無いのである。また、自動変速機12の変速比γatは、変速機入力軸26の回転速度Ninである入力回転速度Ninと出力歯車28の回転速度Noutである出力回転速度Noutとに基づいて「変速比γat=入力回転速度Nin/出力回転速度Nout」という式から算出される。
上記クラッチC1、C2、およびブレーキB1〜B3(以下、特に区別しない場合は単にクラッチC、ブレーキBという)は、多板式のクラッチやブレーキなど油圧アクチュエータによって係合制御される油圧式摩擦係合装置であり、油圧制御回路40(図1参照)に設けられたリニアソレノイドバルブの励磁、非励磁や電流制御により、係合、解放状態が切り換えられるとともに、係合、解放時の過渡油圧などが制御される。
トルクコンバータ14は、エンジン10の出力軸(クランク軸)13に連結されたポンプ翼車14aと、自動変速機12の変速機入力軸26に連結されたタービン翼車14bと、一方向クラッチを介して自動変速機12のハウジング(トランスミッションケース)30に連結されたステータ翼車14cとを備えており、エンジン10により発生させられた動力を自動変速機12へ流体を介して伝達する流体伝動装置である。また、上記ポンプ翼車14a及びタービン翼車14bの間には、直結クラッチであるロックアップクラッチ46が設けられており、油圧制御等により係合状態、スリップ状態、或いは解放状態とされるようになっている。このロックアップクラッチ46が係合状態とされることにより、厳密に言えば、完全係合状態とされることにより、上記ポンプ翼車14a及びタービン翼車14bが一体回転させられる。
エンジン10は、ディーゼルエンジンまたはガソリンエンジンなどの内燃機関であり、過給機54を備えている。その過給機54は、エンジン10の吸排気系に設けられており、エンジン10の排気の一部又は全部によって回転駆動されてエンジン10の吸気を昇圧する公知の排気タービン過給機、すなわちターボチャージャーである。具体的には図1に示すように、過給機54は、エンジン10の排気管56内に設けられエンジン10の排気によって回転駆動される排気タービンホイール58と、エンジン10の吸気管60内に設けられ排気タービンホイール58により回転させられることでエンジン10の吸気を圧縮する吸気コンプレッサーホイール62と、排気タービンホイール58と吸気コンプレッサーホイール62とを連結する回転軸64とを備えている。エンジン10は、過給機54を駆動するのに十分なエンジン10の排気が排気タービンホイール58に導かれると、過給機54により過給されている過給状態で動作する。一方で、排気タービンホイール58に導かれるエンジン10の排気が過給機54の駆動に不十分であると過給機54が殆ど駆動されず、エンジン10は、前記過給状態に比して過給が抑制された状態すなわち過給機54の無い自然吸気エンジンと同等の過給されない吸気の状態である自然吸気状態(NA状態又は非過給状態とも言う)で動作する。
また、エンジン10は、過給機54により過給された吸入空気を冷却するインタークーラー65を備えている。そのインタークーラー65は、エンジン10の吸気管60によって構成される吸気経路において吸気コンプレッサーホイール62と電子スロットル弁72との間に配設されている。そのため、吸気コンプレッサーホイール62から吐出された吸入空気はインタークーラー65を介して電子スロットル弁72に流れる。
また、排気管56内の排気タービンホイール58が設けられている排気経路と並列に配設された排気バイパス経路66と、その排気バイパス経路66を開閉するウェイストゲートバルブ68とが設けられている。ウェイストゲートバルブ68は、そのウェイストゲートバルブ68の開度θwg(以下、ウェイストゲートバルブ開度θwgという)が連続的に調節可能になっており、電子制御装置52は、電動アクチュエータ70を制御することにより、吸気管60内の圧力を利用してウェイストゲートバルブ68を連続的に開閉する。また、ウェイストゲートバルブ開度θwgが大きいほどエンジン10の排気は排気バイパス経路66を通って排出され易くなるので、エンジン10を前記過給状態にすることが可能な程度にエンジン10の排気ポートからの排気が得られていれば、吸気管60内での吸気コンプレッサーホイール62の下流側気圧PLin、要するに吸気コンプレッサーホイール62の出口圧力である過給機54による過給圧Pcm(=PLin)は、ウェイストゲートバルブ開度θwgが大きいほど低くなる。すなわち、ウェイストゲートバルブ68は、過給機54を駆動する排気の量、具体的にはその過給機54の排気タービンホイール58に供給される排気の量を調節することにより過給圧Pcmを調節する過給圧調節装置として機能する。例えば、エンジン10を前記過給状態にする動作範囲(エンジン動作点の範囲)である過給域と、その過給域に対して低エンジントルク側に設けられ且つエンジン10を前記非過給状態にする動作範囲である非過給域とに領域分けされた過給動作マップが予め実験的に設定されている。そして、電子制御装置52は、エンジン回転速度NeとエンジントルクTeとで表されるエンジン10の動作点(エンジン動作点)を前記非過給域から前記過給域に移行する場合には、例えばウェイストゲートバルブ68を閉方向に作動させることにより過給機54に過給させる。逆に、前記エンジン動作点を前記過給域から前記非過給域に移行する場合には、ウェイストゲートバルブ68を開方向に作動させることにより過給機54による過給を停止又は抑制する。前記過給動作マップは、例えば、運転者の要求に従って可及的に大きな駆動力Fcが得られるように、且つ、車両6の燃費悪化が可及的に抑えられるように、予め実験的に設定されている。駆動力Fcとは車両6を進行方向へ推進する推進力である。
また、電子制御装置52は、エンジン10が前記過給状態にある場合には、予め実験的に定められた関係から、アクセルペダル開度PAP及び車速V等で表される車両状態に基づいて、過給圧Pcmの目標値である目標過給圧Pcmtgtを逐次決定し、その予め決定した目標過給圧Pcmtgtに過給圧Pcmを近づけるように過給機54を作動させる。具体的には、ウェイストゲートバルブ開度θwgまたはスロットル開度θthを制御することにより過給圧Pcmを目標過給圧Pcmtgtに近づける。例えば、目標過給圧Pcmtgtは、前記予め実験的に定められた関係に従って、アクセルペダル開度PAPが大きいほど大きく設定される。すなわち、電子制御装置52は、エンジン10が前記過給状態にある場合には、アクセルペダル開度PAPが小さいほど、例えばウェイストゲートバルブ68の作動により過給圧Pcmを低くする。
また、エンジン10は電子スロットル弁72を備えている。その電子スロットル弁72は、エンジン10の吸入空気量Qinを調節する弁機構であって、電動のスロットルアクチュエータ94により開閉作動させられる。具体的には、電子スロットル弁72の開度であるスロットル開度θthが小さいほど、言い換えれば電子スロットル弁72が閉じられる(絞られる)ほど、エンジン10の吸入空気量Qinは減少する。また、電子スロットル弁72は、エンジン10の吸気管60によって構成される吸気経路において過給機54の下流に配設されている。具体的には、その過給機54の吸気コンプレッサーホイール62よりも下流に配設されている。
図3は、車両用駆動装置7の制御装置すなわち車両用駆動制御装置としての機能を含む電子制御装置52に入力される信号を例示した図であると共に、電子制御装置52に備えられた制御機能の要部を説明するための機能ブロック線図である。この電子制御装置52は、所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより例えばエンジン10や自動変速機12に関する車両制御を実行するものである。
電子制御装置52には、図3に示すような各センサやスイッチなどから、スロットル開度センサ74により検出される電子スロットル弁72の開度θthすなわちスロットル開度θthを表す信号、第1吸気センサ76により検出される吸気管60内での吸気コンプレッサーホイール62の上流側気圧PHinを表す信号、第2吸気センサ(過給圧センサ)78により検出される吸気管60内での吸気コンプレッサーホイール62の下流側気圧PLin(=過給圧Pcm)を表す信号、ウェイストゲートバルブ開度センサ82により検出されるウェイストゲートバルブ開度θwgを表す信号、エンジン回転速度センサ84により検出されるエンジン回転速度Neを表す信号、出力回転速度センサ86により検出される出力歯車28の回転速度Noutを表す信号、運転者の要求出力に対応するアクセルペダル88の踏込量であるアクセルペダル開度PAP(アクセル開度とも呼ぶ)を表すアクセルペダル開度センサ90からの信号、タービン翼車14bの回転速度Nt(以下、「タービン回転速度Nt」という)すなわち変速機入力軸26の回転速度Nin(=Nt)を表すタービン回転速度センサ92からの信号、車輪速センサ96により検出される車輪速Nwhを表す信号、加速度センサ97により検出される車両前後方向の車両加速度Acrを表す信号、および、吸入空気量センサ98により検出されるエンジン10の吸入空気量Qin(以下、エンジン吸入空気量Qinという)を表す信号等が、それぞれ供給される。なお、車速Vは出力歯車28の回転速度Noutと車輪速Nwhとにそれぞれ対応するので、出力回転速度センサ86または車輪速センサ96が車速センサとして機能する。また、コンプレッサー上流側気圧PHinは大気圧Pairと同じであるので、第1吸気センサ76はその大気圧Pairを検出する大気圧センサとしても機能する。
また、電子制御装置52から、車両6に設けられた各装置に各種出力信号が供給されるようになっている。例えば、電子制御装置52は、逐次検出されるアクセルペダル開度PAP及びエンジン回転速度Neに基づき、運転者の意思に沿った駆動力Fcが得られるように予め実験的に設定された関係から、エンジントルクTeの目標値である目標エンジントルクTetを逐次決定する。そして、エンジントルクTeがその目標エンジントルクTetになるようにスロットル開度θth及びエンジン10の点火時期などを制御する。例えば、電子制御装置52は、アクセルペダル開度PAPが大きいほどスロットル開度θthを大きくする。
ところで、車両6が登坂路を走行している走行状況では、平坦路の走行時と比較して走行抵抗が大きいので、車両6の高出力が運転者から要求され易い。そこで、本実施例では、そのような登坂路走行時に、自動変速機12の変速が頻繁に行われるビジーシフトを抑制し、過給の応答遅れを抑えるための制御が実行される。その制御機能の要部について、図3を用いて説明する。なお、車両6の走行状況は車両6の走行状態と言い換えられても差し支えない。
図3に示すように、電子制御装置52は、走行路勾配算出部である走行路勾配算出手段110と、第1走行路勾配判定部である第1走行路勾配判定手段112と、第2走行路勾配判定部である第2走行路勾配判定手段114と、過給圧上昇制御部である過給圧上昇制御手段116と、変速制限制御部である変速制限制御手段118とを機能的に備えている。
走行路勾配算出手段110は、車輪速センサ96および加速度センサ97により車輪速Nwhおよび車両加速度Acrを逐次検出しており、その車輪速Nwhおよび車両加速度Acrに基づいて、公知の算出方法により車両6が現在走行している走行路の路面勾配ΔRDを逐次算出する。すなわち、その路面勾配ΔRDは、直接測定される勾配ではなく、走行路勾配算出手段110によって推定される推定勾配である。また、前記路面勾配ΔRDは車両6の上り方向を正方向として算出され、本発明における上り勾配に対応する。
第1走行路勾配判定手段112は、車両6の走行状況が、所定の走行状況と比較して車両6の高出力が要求される高出力走行状況であるか否かを逐次判定する。ここで、車両6が登坂路を走行するときには平坦路の走行時に比して走行抵抗が大きくなり運転者は車両6の高出力を要求するものであるので、本実施例において、前記所定の走行状況とは車両6が平坦路を走行している走行状況であり、前記高出力走行状況とは車両6が登坂路を走行している走行状況である。具体的には、第1走行路勾配判定手段112は、走行路勾配算出手段110が算出した路面勾配ΔRDに基づいて、車両6の走行状況が前記高出力走行状況であるか否かを判定しており、その路面勾配ΔRDが予め定められた第1判定値ΔRD1xよりも大きい場合に、車両6の走行状況が前記高出力走行状況であると判定する。要するに、前記高出力走行状況は、車両6が走行している登坂路の上り勾配すなわち前記路面勾配ΔRDが前記第1判定値ΔRD1xよりも大きい場合の走行状況である。なお、前記第1判定値ΔRD1xは正の値であって、過給遅れに起因した加速応答性の悪化を抑えるために後述の過給圧上昇制御を実行する必要性が高いと考えられる場合に前記路面勾配ΔRDがその第1判定値ΔRD1xよりも大きいと判定されるように、予め実験的に設定されている。
第2走行路勾配判定手段114は、第1走行路勾配判定手段112により車両6の走行状況が前記高出力走行状況であると判定された場合において、その車両6の走行状況が、前記高出力走行状況のうちの第1走行状況と第2走行状況との何れに該当するかを判定する。ここで、その第1走行状況とその第2走行状況とは何れも前記高出力走行状況に含まれる走行状況であって、その第2走行状況はその第1走行状況よりも車両6の高出力が要求されることが予測される走行状況である。具体的には、前記第2走行状況は、前記第1走行状況と比較して前記上り勾配すなわち前記路面勾配ΔRDが大きい登坂路を車両6が走行している走行状況である。従って、第2走行路勾配判定手段114は、走行路勾配算出手段110が算出した路面勾配ΔRDに基づいて、車両6の走行状況が前記第1走行状況と前記第2走行状況との何れに該当するかを判定する。詳細には、第2走行路勾配判定手段114は、その路面勾配ΔRDが、前記第1判定値ΔRD1xよりも大きい予め定められた第2判定値ΔRD2x以下である場合に、車両6の走行状況が前記第1走行状況であると判定する。その一方で、その路面勾配ΔRDがその第2判定値ΔRD2xよりも大きい場合に、車両6の走行状況が前記第2走行状況であると判定する。要するに、前記高出力走行状況のうち、前記第1走行状況は前記路面勾配ΔRDが前記第2判定値ΔRD2x以下である場合の走行状況であり、前記第2走行状況は前記路面勾配ΔRDが前記第2判定値ΔRD2xよりも大きい場合の走行状況である。なお、前記第2判定値ΔRD2x(>ΔRD1x)は正の値であって、自動変速機12の変速が頻繁になることを抑えるために後述の過給圧上昇制御に加えて後述の変速制限制御を実行する必要性が高いと考えられる場合に前記路面勾配ΔRDがその第2判定値ΔRD2xよりも大きいと判定されるように、予め実験的に設定されている。
過給圧上昇制御手段116は、前記高出力走行状況に含まれる前記第1走行状況および前記第2走行状況において、要するに、前記路面勾配ΔRDが前記第1判定値ΔRD1xよりも大きいと第1走行路勾配判定手段112により判定された場合において、ウェイストゲートバルブ68の作動によって過給圧Pcmを前記所定の走行状況と比較して高くする過給圧上昇制御を実行する。例えば、過給圧上昇制御手段116は、その過給圧上昇制御では、ウェイストゲートバルブ68を完全に閉じてもよいが(θwg=0%)、本実施例では、前記所定の走行状況である平坦路走行時に比してウェイストゲートバルブ開度θwgが小さくなる範囲内で、図4に示される予め実験的に設定された関係(マップ)に従って、前記路面勾配ΔRDが大きいほどウェイストゲートバルブ開度θwgを小さくする。すなわち、前記路面勾配ΔRDが大きいほど過給圧Pcmを高くする。その図4に示される関係は、例えば、前記高出力走行状況において良好な燃費性能と加速性能とが得られるように予め実験的に設定されており、前記第2走行状況ではウェイストゲートバルブ開度θwgが零になるように設定されている。すなわち、前記第2走行状況においては、過給圧上昇制御手段116は、ウェイストゲートバルブ68の作動可能範囲内にて過給圧Pcmが最も高くなるように、そのウェイストゲートバルブ68を作動させる。
変速制限制御手段118は、前記第2走行状況において、要するに、前記路面勾配ΔRDが前記第2判定値ΔRD2xよりも大きいと第2走行路勾配判定手段114により判定された場合において、前記所定の走行状況と比較して自動変速機12のアップシフトを制限する変速制限制御を実行する。そのアップシフトを制限することとは、自動変速機12の最も高車速側のギヤ段である第6速(図2参照)よりも低いギヤ段までのアップシフトしか許容せず、或いは、自動変速機12のアップシフトを禁止するということである。例えば、変速制限制御手段118は、その変速制限制御では、自動変速機12のアップシフトを全面的に禁止してもよいが、本実施例では、前記路面勾配ΔRDに基づいてアップシフトを部分的に禁止する。言い換えれば、アップシフトを許容することがある。すなわち、変速制限制御手段118は、その変速制限制御を実行する際には、前記路面勾配ΔRDをパラメータとした予め実験的に定められた関係である上限ギヤ段マップから、その路面勾配ΔRDに基づいて自動変速機12の上限ギヤ段を決定する。そして、自動変速機12の現在のギヤ段がその上限ギヤ段と同じ又はその上限ギヤ段よりも高車速側のギヤ段であればアップシフトを禁止する。その一方で、前記現在のギヤ段が前記上限ギヤ段よりも低車速側のギヤ段であればその上限ギヤ段までのアップシフトを許容する。なお、前記変速制限制御は、前記現在のギヤ段が前記上限ギヤ段よりも高車速側のギヤ段であったとしてもダウンシフトを行うというものではない。また、前記上限ギヤ段マップは、自動変速機12の変速が頻繁になることが抑えられるように且つエンジン10の高回転化に起因した燃費の悪化が抑えられるように、予め実験的に定められている。また、前記上限ギヤ段マップによれば、前記上限ギヤ段は前記路面勾配ΔRDが大きいほど低車速側のギヤ段に設定される。
図5は、電子制御装置52の制御作動の要部、すなわち、前記高出力走行状況において前記過給圧上昇制御と前記変速制限制御との一方または両方を実行する制御作動を説明するためのフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行される。この図5に示す制御作動は、単独で或いは他の制御作動と並列的に実行される。なお、図5のフローチャートは、アクセルペダル88が踏み込まれているアクセルオンである場合、例えばエンジン10が前記過給状態である場合に実行されるのが好ましい。
先ず、ステップ(以下、「ステップ」を省略する)SA1においては、車輪速Nwhおよび車両加速度Acrが車輪速センサ96および加速度センサ97により検出され、車両6が現在走行している走行路の路面勾配ΔRDがその車輪速Nwhおよび車両加速度Acrに基づいて算出される。すなわち、その路面勾配ΔRDは、直接測定される勾配ではなく、このSA1にて推定される推定勾配である。SA1の次はSA2に移る。なお、SA1は走行路勾配算出手段110に対応する。
第1走行路勾配判定手段112に対応するSA2においては、前記SA1にて算出された路面勾配ΔRDが前記第1判定値ΔRD1xよりも大きいか否かが判定される。このSA2の判定が肯定された場合、すなわち、路面勾配ΔRDが第1判定値ΔRD1xよりも大きい場合には、SA3に移る。一方で、このSA2の判定が否定された場合には、本フローチャートは終了する。
過給圧上昇制御手段116に対応するSA3においては、前記過給圧上昇制御が実行される。すなわち、過給圧Pcmが、前記所定の走行状況(平坦路走行時)と比較して高められる。例えば、その過給圧上昇制御では、ウェイストゲートバルブ開度θwgは、図4に示される予め設定された関係(マップ)から、前記路面勾配ΔRDに基づいて決定される。SA3の次はSA4に移る。
第2走行路勾配判定手段114に対応するSA4においては、前記SA1にて算出された路面勾配ΔRDが前記第2判定値ΔRD2xよりも大きいか否かが判定される。このSA4の判定が肯定された場合、すなわち、路面勾配ΔRDが第2判定値ΔRD2xよりも大きい場合には、SA5に移る。一方で、このSA4の判定が否定された場合には、本フローチャートは終了する。
変速制限制御手段118に対応するSA5においては、前記変速制限制御が実行される。その変速制限制御では、前記上限ギヤ段マップに従って自動変速機12のアップシフトが禁止され或いは制限される。
上述のように、本実施例によれば、電子制御装置52は、前記高出力走行状況では、前記所定の走行状況(平坦路走行時)と比較して自動変速機12のアップシフトを制限する前記変速制限制御と、ウェイストゲートバルブ68の作動によって過給圧Pcmを前記所定の走行状況と比較して高くする前記過給圧上昇制御との一方または両方を実行する。そして、前記高出力走行状況は前記第1走行状況と、その第1走行状況よりも前記路面勾配ΔRDが大きい前記第2走行状況とを含んでおり、電子制御装置52は、前記変速制限制御を前記第1走行状況では実行せずに前記第2走行状況にて実行する一方で、前記過給圧上昇制御を前記第1走行状況と前記第2走行状況との両方にて実行する。従って、前記高出力走行状況において、少なくとも前記過給圧上昇制御は実行されるので、それにより車両加速時の過給遅れが低減され運転者の出力要求に応えることが可能となる。そして、前記高出力走行状況では、前記変速制限制御よりも前記過給圧上昇制御の方が優先的に実行されるので、前記変速制限制御が前記過給圧上昇制御と同等に前記第1走行状況でも実行される場合と比較して、エンジン10が高回転化する機会を減らすことが可能である。そのため、前記変速制限制御の実行により生じ得るデメリット例えばエンジン10の高回転化に起因した燃費悪化、振動及び騒音の増大などを抑制することが可能である。また、前記第1走行状況よりも前記路面勾配ΔRDが大きい前記第2走行状況では、運転者のより高い出力要求に応える必要が生じ得るところ、前記変速制限制御と前記過給圧上昇制御との両方が実行されるので、その第2走行状況にて何れか一方だけしか実行されない場合と比較して、運転者の出力要求に応え易くなる。
また、本実施例によれば、具体的に、前記所定の走行状況は車両6が平坦路を走行している走行状況であり、前記高出力走行状況は前記車両が登坂路を走行している走行状況である。そして、前記第2走行状況は、前記第1走行状況と比較して前記路面勾配ΔRDが大きい登坂路を車両6が走行している走行状況である。従って、車両6が走行する走行路面の勾配を検出又は推定することにより、前記変速制限制御と前記過給圧上昇制御との各々を実行するか否かを容易に決定することが可能である。
また、本実施例によれば、前記高出力走行状況は、車両6が走行している登坂路の上り勾配すなわち路面勾配ΔRDが前記第1判定値ΔRD1xよりも大きい場合の走行状況である。そして、その高出力走行状況のうち、前記第1走行状況は前記路面勾配ΔRDが前記第2判定値ΔRD2x以下である場合の走行状況であり、前記第2走行状況は前記路面勾配ΔRDが前記第2判定値ΔRD2xよりも大きい場合の走行状況である。従って、前記過給圧上昇制御を実行するか否かを前記第1判定値ΔRD1xを用いて容易に決定でき、前記変速制限制御を実行するか否かを前記第2判定値ΔRD2xを用いて容易に決定できる。
また、本実施例によれば、図4に示されるように、過給圧上昇制御手段116は、前記過給圧上昇制御では、前記路面勾配ΔRDが大きいほど過給圧Pcmを高くする。従って、前記高出力走行状況において、運転者の出力要求に応えることができる過不足のない適度な過給圧Pcmを確保することが可能である。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
例えば、前述の実施例において、車両6は走行用の駆動力源として電動機を備えていないが、走行用の電動機を備えたハイブリッド車両であっても差し支えない。
また、前述の実施例において、前記所定の走行状況は車両6が平坦路を走行している走行状況であり、且つ、前記高出力走行状況は車両6が登坂路を走行している走行状況であるが、その所定の走行状況と高出力走行状況とがそれぞれ他の走行状況であると定義されていても差し支えない。例えば、前記所定の走行状況は車両6が車両単体で走行している走行状況であり、且つ、前記高出力走行状況は車両6が従動車両を牽引しつつ走行している走行状況であるとされていても差し支えない。或いは、車両6の走行モードとしてノーマルモードとそのノーマルモードよりも加速性能を重視したパワーモードとが択一的に選択されるように設けられており、前記所定の走行状況は車両6が前記ノーマルモードにて走行している走行状況であり、且つ、前記高出力走行状況は車両6が前記パワーモードにて走行している走行状況であるとされていても差し支えない。更に、そのパワーモードは第1パワーモードとその第1パワーモードよりも一層加速性能を重視した第2パワーモードとを含み、その第1パワーモードと第2パワーモードとの一方に切り換えられるようになっており、前記第1走行状況は車両6が前記第1パワーモードにて走行している走行状況であり、且つ、前記第2走行状況は車両6が前記第2パワーモードにて走行している走行状況であるとされていてもよい。そのようにしたとすれば、複数の走行モードを有する車両において、前記第1パワーモードでは前記過給圧上昇制御が実行され、前記第2パワーモードではその過給圧上昇制御に加えて前記変速制限制御が実行されることとなり、エンジン10が高回転化する機会を減らしつつ運転者の出力要求に応えることが可能である。なお、前記ノーマルモードと前記第1パワーモードと前記第2パワーモードとの相互間での走行モード切換えの一部又は全部は、運転者のスイッチ操作などによる手動切換えであってもよいし、アクセルペダル開度PAP等に応じた自動的な切換えであってもよい。
また、前述の実施例において、自動変速機12は有段変速機であるが、ベルト式等の無段変速機(CVT)であってもよい。
また、前述の実施例において、ウェイストゲートバルブ68が過給圧Pcmを調節する前記過給圧調節装置として機能するが、そのウェイストゲートバルブ68以外の機構もしくは装置が前記過給圧調節装置として機能しても差し支えない。
また、前述の実施例において、ウェイストゲートバルブ開度θwgが大きいほど過給圧Pcmは低くなるが、例えばウェイストゲートバルブ68およびそれに関連する部材の構成が図1とは異なっており、ウェイストゲートバルブ開度θwgが大きいほど過給圧Pcmが高くなる構成であっても差し支えない。
また、前述の実施例において、前記変速制限制御の実行により自動変速機12のアップシフトが禁止され又は制限されるが、前記変速線図を構成するアップシフト線及びダウンシフト線が高車速側にずらされるほど自動変速機12のアップシフトは発生し難くなるので、前記変速制限制御では、前記所定の走行状況と比較して、前記変速線図のアップシフト線及びダウンシフト線が高車速側にずらされてもよい。
また、前述の実施例において、図1に示すように車両6はトルクコンバータ14を備えているが、そのトルクコンバータ14は必須ではない。
6:車両
10:エンジン
12:自動変速機
38:駆動輪
52:電子制御装置(車両用駆動制御装置)
54:過給機
68:ウェイストゲートバルブ(過給圧調節装置)

Claims (5)

  1. 過給機と該過給機による過給圧を調節する過給圧調節装置とを有するエンジンと、該エンジンの動力を駆動輪へ出力する自動変速機とを備えた車両において、所定の走行状況と比較して前記車両の高出力が要求される高出力走行状況では、前記所定の走行状況と比較して前記自動変速機のアップシフトを制限する変速制限制御と、前記過給圧調節装置の作動によって過給圧を前記所定の走行状況と比較して高くする過給圧上昇制御との一方または両方を実行する車両用駆動制御装置であって、
    前記高出力走行状況は第1走行状況と該第1走行状況よりも前記車両の高出力が要求されることが予測される第2走行状況とを含み、
    前記変速制限制御を前記第1走行状況では実行せずに前記第2走行状況にて実行する一方で、前記過給圧上昇制御を前記第1走行状況と前記第2走行状況との両方にて実行する
    ことを特徴とする車両用駆動制御装置。
  2. 前記所定の走行状況は前記車両が平坦路を走行している走行状況であり、前記高出力走行状況は前記車両が登坂路を走行している走行状況であり、
    前記第2走行状況は、前記第1走行状況と比較して上り勾配が大きい登坂路を前記車両が走行している走行状況である
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動制御装置。
  3. 前記高出力走行状況は、前記登坂路の上り勾配が予め定められた第1判定値よりも大きい場合の走行状況であり、
    前記第1走行状況は、前記登坂路の上り勾配が、前記第1判定値よりも大きい予め定められた第2判定値以下である場合の走行状況であり、
    前記第2走行状況は前記登坂路の上り勾配が前記第2判定値よりも大きい場合の走行状況である
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両用駆動制御装置。
  4. 前記過給圧上昇制御では、前記登坂路の上り勾配が大きいほど過給圧を高くする
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の車両用駆動制御装置。
  5. 前記車両の走行モードとして、ノーマルモードと第1パワーモードと第2パワーモードとが択一的に選択されるように設けられており、
    前記所定の走行状況は前記車両が前記ノーマルモードにて走行している走行状況であり、前記第1走行状況は前記車両が前記第1パワーモードにて走行している走行状況であり、且つ、前記第2走行状況は前記車両が前記第2パワーモードにて走行している走行状況である
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動制御装置。
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