JP2013198356A - 非接触受電装置、非接触送電装置および非接触送受電システム - Google Patents

非接触受電装置、非接触送電装置および非接触送受電システム Download PDF

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中智 周
Fumihiko Ito
文彦 伊藤
Hideki Toshima
秀樹 戸嶋
Tomokiyo Suzuki
智清 鈴木
Satoru Sasaki
悟 佐々木
Mihiro Nakagawa
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Abstract

【課題】小動物などの障害物の存在による充電の停止や効率の低下を避けることができる非接触受電装置、非接触送電装置、および非接触送受電システムを提供する。
【解決手段】非接触受電装置は、非接触で送電装置からの電力を受ける受電ユニット110と、受電ユニット110を冷却する冷却風を発生させる冷却装置114と、冷却風の通過に伴い警報を発生させる警報発生装置116Aとを備える。好ましくは、警報発生装置116Aは、非接触受電装置が送電装置に対向する表面の中央部分または外周縁部分に配置される。好ましくは、警報発生装置116Aは、警笛である。より好ましくは、警笛は、人に聞こえにくく、人以外の動物の可聴周波数範囲の音を発生させる。
【選択図】図10

Description

この発明は、非接触受電装置、非接触送電装置、および非接触送受電システムに関する。
近年、接続などの手間が少ないとして、非接触で機器に送受電する技術が注目されている。携帯型機器や電気自動車などの充電に対しても非接触充電が実用化されている。
特開平7−236204号公報(特許文献1)は、非接触充電システムにおいて、動物などの障害物が送電部と受電部の間に侵入した場合に、充電を停止し、充電効率の低下や障害物への被害が避けられる充電システムを開示する。
特開平7−236204号公報
特開平7−236204号公報は、動物が侵入した場合に充電を停止するので、侵入した動物が送電部と受電部との間に居座り続けると、いつまでたっても充電を開始することができない。
この発明の目的は、障害物の存在による充電の停止や効率の低下を避けることができる非接触受電装置、非接触送電装置、および非接触送受電システムを提供することである。
この発明は、要約すると、非接触受電装置であって、非接触で送電装置からの電力を受ける受電ユニットと、受電ユニットを冷却する冷却風を発生させる冷却装置と、冷却風の通過に伴い警報を発生させる警報発生装置とを備える。
好ましくは、警報発生装置は、非接触受電装置が送電装置に対向する表面の中央部分に配置される。
好ましくは、警報発生装置は、非接触受電装置が送電装置に対向する表面の外周縁部分に配置される。
好ましくは、警報発生装置は、警笛である。
より好ましくは、警笛は、人に聞こえにくく、人以外の動物の可聴周波数範囲の音を発生させる。
好ましくは、警報発生装置は、冷却風の通風により開閉する蓋と、冷却風の風量を蓋に時間的に変動させて供給する風量変更部とを含む。蓋は、冷却風の風量変化に応じて開閉することによって音を発生させる。
この発明は、他の局面では、非接触送電装置であって、非接触で受電装置に電力を送る送電ユニットと、送電ユニットを冷却する冷却風を発生させる冷却装置と、冷却風の通風に伴い警報を発生させる警報発生装置とを備える。
好ましくは、警報発生装置は、非接触送電装置が受電装置に対向する表面の中央部分に配置される。
好ましくは、警報発生装置は、非接触送電装置が受電装置に対向する表面の外周縁部分に配置される。
好ましくは、警報発生装置は、警笛である。
より好ましくは、警笛は、人に聞こえにくく、人以外の動物の可聴周波数範囲の音を発生させる。
好ましくは、警報発生装置は、冷却風の通風により開閉する蓋と、冷却風の風量を蓋に時間的に変動させて供給する風量変更部とを含む。蓋は、冷却風の風量変化に応じて開閉することによって音を発生させる。
この発明は、さらに他の局面では、非接触送受電システムであって、送電装置と、非接触で送電装置からの電力を受ける受電ユニットと、受電ユニットを冷却する冷却風を発生させる冷却装置と、冷却風の通風に伴い警報を発生させる警報発生装置とを備える。
この発明は、さらに他の局面では、受電装置と、非接触で受電装置に電力を送る送電ユニットと、送電ユニットを冷却する冷却風を発生させる冷却装置と、冷却風の通風に伴い警報を発生させる警報発生装置とを備える、非接触送受電システムである。
本発明によれば、障害物が受電部と送電部の間に存在する可能性を低くすることができるので、充電の中断や効率低下を避けることができる。
非接触送受電システムの一例を示す全体ブロック図である。 共鳴法による送電の原理を説明するための模式的な図である。 電力伝送システムのシミュレーションモデルを示す図である。 送電部93および受電部96の固有周波数のズレと、電力伝送効率との関係を示した図である。 固有周波数f0を固定した状態で、エアギャップAGを変化させたときの電力伝送効率と、図1の送電ユニット220中の共鳴コイルに供給される電流の周波数f3との関係を示すグラフである。 電流源または磁流源からの距離と電磁界の強度との関係を示した図である。 図1に示した電力送受電システム10の詳細な構成を示す回路図である。 送電ユニットおよび受電ユニットの変形例を示した図である。 充電中にコイルユニット周辺に生じる磁束を説明するための図である。 実施の形態1の送電ユニットおよび受電ユニットを説明するための図である。 実施の形態2の送電ユニットおよび受電ユニットを説明するための図である。 円板302の構成を示した図である。 図11の発音部116Bの構成を示した図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[非接触送受電システムの全体構成]
図1は、非接触送受電システムの一例を示す全体ブロック図である。車両100は、駆動源として回転電機を用いる電気自動車が例示されるが、非接触で受電するものであれば、他の自動車であってもよいし、さらに、受電対象は車両でなくてもよい。
図1を参照して、この非接触電力伝送システムは、送電装置200と、車両100とを備える。送電装置200は、電源部250と、送電ユニット220と、通信部230とを含む。車両100は、受電ユニット110と、整流器180と、蓄電装置190と、動力生成装置118とを含む。
電源部250は、電源12から電力を受けて高周波の交流電力を生成する。電源12は、商用電源であっても、独立電源装置であってもよい。送電ユニット220は、電源部250から高周波の交流電力の供給を受け、受電ユニット110へ非接触で電力を伝送する。一例として、送電ユニット220は、コイルおよびキャパシタを含む共振回路によって構成される。
一方、車両100において、受電ユニット110は、送電装置200側の送電ユニット220から送出される電力を非接触で受電して整流器180へ出力する。一例として、受電ユニット110も、コイルおよびキャパシタを含む共振回路によって構成される。
整流器180は、受電ユニット110から受ける交流電力を直流電力に変換し、その変換された直流電力を蓄電装置190へ出力することによって蓄電装置190を充電する。蓄電装置190は、整流器180から出力される電力を蓄えるほか、動力生成装置118によって発電される電力も蓄える。そして、蓄電装置190は、その蓄えられた電力を動力生成装置118へ供給する。なお、蓄電装置190として大容量のキャパシタも採用可能である。
動力生成装置118は、蓄電装置190に蓄えられる電力を用いて車両100の走行駆動力を発生する。図1には特に図示しないが、動力生成装置118は、たとえば、蓄電装置190から電力を受けるインバータ、インバータによって駆動されるモータ、モータによって駆動される駆動輪等を含む。なお、動力生成装置118は、蓄電装置190を充電するための発電機と、その発電機を駆動可能なエンジンを含んでもよい。
この非接触電力伝送システムにおいては、送電装置200の送電ユニット220の固有周波数は、車両100の受電ユニット110の固有周波数と同じである。ここで、送電ユニット220(受電ユニット110)の固有周波数とは、送電ユニット220(受電ユニット110)を構成する電気回路(共振回路)が自由振動する場合の振動周波数を意味する。なお、送電ユニット220(受電ユニット110)を構成する電気回路(共振回路)において、制動力または電気抵抗を零としたときの固有周波数は、送電ユニット220(受電ユニット110)の共振周波数とも称される。
また、固有周波数が「同じ」とは、完全に同じ場合だけでなく、固有周波数が実質的に同じ場合も含む。固有周波数が「実質的に同じ」とは、たとえば、送電ユニット220の固有周波数と受電ユニット110の固有周波数との差が、送電ユニット220または受電ユニット110の固有周波数の10%以内の場合を意味する。
そして、送電ユニット220は、送電ユニット220と受電ユニット110間に形成され、かつ、特定の周波数で振動する磁界と、送電ユニット220と受電ユニット110間に形成され、かつ、特定の周波数で振動する電界との少なくとも一方を通じて、車両100の受電ユニット110へ非接触で送電する。送電ユニット220と受電ユニット110との結合係数κは好ましくは、0.1以下であり、結合係数κと共鳴強度を示すQ値との積が所定値(たとえば1.0)以上になるように送電ユニット220,受電ユニット110が設計される。
このように、送電ユニット220と受電ユニット110とを電磁界によって共振(共鳴)させることで、送電装置200の送電ユニット220から車両100の受電ユニット110へ非接触で電力が伝送される。
なお、上記のように、この非接触電力伝送システムにおいては、送電ユニット220と受電ユニット110とを電磁界によって共振(共鳴)させることで、送電ユニット220から受電ユニット110へ非接触で電力が伝送される。電力伝送における、このような送電ユニット220と受電ユニット110との結合を、たとえば、「磁気共鳴結合」、「磁界(磁場)共鳴結合」、「磁場共振(共鳴)結合」、「近接場共振(共鳴)結合」、「電磁界(電磁場)共振結合」、または「電界(電場)共振結合」等という。「電磁界(電磁場)共振結合」は、「磁気共鳴結合」、「磁界(磁場)共鳴結合」、「電界(電場)共振結合」のいずれも含む結合を意味する。
送電ユニット220と受電ユニット110とが上記のようにコイルによって形成される場合には、送電ユニット220と受電ユニット110とは、主に磁界(磁場)によって結合し、「磁気共鳴結合」または「磁界(磁場)共鳴結合」が形成される。なお、送電ユニット220と受電ユニット110とに、たとえばメアンダライン等のアンテナを各々採用することも可能である。この場合には、送電ユニット220と受電ユニット110とは、主に電界(電場)によって結合し、「電界(電場)共鳴結合」が形成される。
図2は、共鳴法による送電の原理を説明するための模式的な図である。
図2を参照して、この共鳴法では、2つの音叉が共鳴するのと同様に、同じ固有振動数を有する2つのLC共振コイルが電磁場(近接場)において共鳴することによって、一方のコイルから他方のコイルへ電磁場を介して電力が伝送される。
具体的には、高周波電源310に一次コイル320を接続し、電磁誘導により一次コイル320と磁気的に結合される一次自己共振コイル330へ高周波電力を給電する。一次自己共振コイル330は、コイル自身のインダクタンスと浮遊容量とによるLC共振器であり、一次自己共振コイル330と同じ共振周波数を有する二次自己共振コイル340と電磁場(近接場)を介して共鳴する。そうすると、一次自己共振コイル330から二次自己共振コイル340へ電磁場を介してエネルギー(電力)が移動する。二次自己共振コイル340へ移動したエネルギー(電力)は、電磁誘導により二次自己共振コイル340と磁気的に結合される二次コイル350によって取出され、負荷360へ供給される。なお、共鳴法による送電は、一次自己共振コイル330と二次自己共振コイル340との共鳴強度を示すQ値がたとえば100よりも大きいときに実現される。
また、本実施の形態に係る電力送受電システムにおいては、送電ユニットと受電ユニットとを電磁界によって共鳴(共振)させることで送電ユニットから受電ユニットに電力を送電しており、送電ユニットと受電ユニットとの間の結合係数(κ)は、好ましくは0.1以下である。なお、結合係数(κ)は、この値に限定されるものではなく電力伝送が良好となる種々の値をとりうる。一般的に、電磁誘導を利用した電力伝送では、送電部と受電部と間の結合係数(κ)は1.0に近いものとなっている。
なお、図1との対応関係については、二次自己共振コイル340および二次コイル350が図1の受電ユニット110に対応し、一次コイル320および一次自己共振コイル330が図1の送電ユニット220に対応する。
次に、図3および図4を用いて、固有周波数の差と電力伝送効率との関係とを解析したシミュレーション結果について説明する。図3は、電力伝送システムのシミュレーションモデルを示す。電力伝送システム89は、送電ユニット90と、受電ユニット91とを備え、送電ユニット90は、電磁誘導コイル92と、送電部93とを含む。送電部93は、共鳴コイル94と、共鳴コイル94に設けられたキャパシタ95とを含む。
受電ユニット91は、受電部96と、電磁誘導コイル97とを備える。受電部96は、共鳴コイル99とこの共鳴コイル99に接続されたキャパシタ98とを含む。
共鳴コイル94のインダクタンスをインダクタンスLtとし、キャパシタ95のキャパシタンスをキャパシタンスC1とする。共鳴コイル99のインダクタンスをインダクタンスLrとし、キャパシタ98のキャパシタンスをキャパシタンスC2とする。このように各パラメータを設定すると、送電部93の固有周波数f1は、下記の式(1)によって示され、受電部96の固有周波数f2は、下記の式(2)によって示される。
f1=1/{2π(Lt×C1)1/2}・・・(1)
f2=1/{2π(Lr×C2)1/2}・・・(2)
図4は、送電部93および受電部96の固有周波数のズレと、電力伝送効率との関係を示した図である。図4においては、インダクタンスLrおよびキャパシタンスC1,C2を固定して、インダクタンスLtのみを変化させた場合が示されている。
なお、このシミュレーションにおいては、共鳴コイル94および共鳴コイル99の相対的な位置関係は固定した状態であって、さらに、送電部93に供給される電流の周波数は一定である。
図4に示すグラフのうち、横軸は、固有周波数のズレ(%)を示し、縦軸は、一定周波数での伝送効率(%)を示す。固有周波数のズレ(%)は、下記式(3)によって示される。
(固有周波数のズレ)={(f1−f2)/f2}×100(%)・・・(3)
図4からも明らかなように、固有周波数のズレ(%)が±0%の場合には、電力伝送効率は、100%近くとなる。固有周波数のズレ(%)が±5%の場合には、電力伝送効率は、40%となる。固有周波数のズレ(%)が±10%の場合には、電力伝送効率は、10%となる。固有周波数のズレ(%)が±15%の場合には、電力伝送効率は、5%となる。すなわち、固有周波数のズレ(%)の絶対値(固有周波数の差)が、受電部96の固有周波数の10%以下の範囲となるように各送電部および受電部の固有周波数を設定することで電力伝送効率を高めることができることがわかる。さらに、固有周波数のズレ(%)の絶対値が受電部96の固有周波数の5%以下となるように、各送電部および受電部の固有周波数を設定することで電力伝送効率をより高めることができることがわかる。なお、シミュレーションソフトしては、電磁界解析ソフトウェア(JMAG(登録商標):株式会社JSOL製)を採用している。
ここで、図1の送電ユニット220中の共鳴コイルの周囲に形成される特定の周波数の磁界について説明する。「特定の周波数の磁界」は、典型的には、電力伝送効率と送電ユニット220中の共鳴コイルに供給される電流の周波数と関連性を有する。そこで、まず、電力伝送効率と、送電ユニット220中の共鳴コイルに供給される電流の周波数との関係について説明する。送電ユニット220中の共鳴コイルから受電ユニット110中の共鳴コイルに電力を伝送するときの電力伝送効率は、送電ユニット220中の共鳴コイルおよび受電ユニット110中の共鳴コイルの間の距離などの様々な要因よって変化する。たとえば、送電ユニット220および受電ユニット110の固有周波数(共振周波数)を固有周波数f0とし、送電ユニット220中の共鳴コイルに供給される電流の周波数を周波数f3とし、受電ユニット110中の共鳴コイルおよび送電ユニット220中の共鳴コイルの間のエアギャップをエアギャップAGとする。
図5は、固有周波数f0を固定した状態で、エアギャップAGを変化させたときの電力伝送効率と、図1の送電ユニット220中の共鳴コイルに供給される電流の周波数f3との関係を示すグラフである。
図5に示すグラフにおいて、横軸は、送電ユニット220中の共鳴コイルに供給する電流の周波数f3を示し、縦軸は、電力伝送効率(%)を示す。効率曲線L1は、エアギャップAGが小さいときの電力伝送効率と、送電ユニット220中の共鳴コイルに供給する電流の周波数f3との関係を模式的に示す。この効率曲線L1に示すように、エアギャップAGが小さい場合には、電力伝送効率のピークは周波数f4,f5(f4<f5)において生じる。エアギャップAGを大きくすると、電力伝送効率が高くなるときの2つのピークは、互いに近づくように変化する。そして、効率曲線L2に示すように、エアギャップAGを所定距離よりも大きくすると、電力伝送効率のピークは1つとなり、送電ユニット220中の共鳴コイルに供給する電流の周波数が周波数f6のときに電力伝送効率がピークとなる。エアギャップAGを効率曲線L2の状態よりもさらに大きくすると、効率曲線L3に示すように電力伝送効率のピークが小さくなる。
たとえば、電力伝送効率の向上を図るため手法として次のような第1の手法が考えられる。第1の手法としては、エアギャップAGにあわせて、図1に示す送電ユニット220中の共鳴コイルに供給する電流の周波数を一定として、キャパシタのキャパシタンスを変化させることで、送電ユニット220と受電ユニット110との間での電力伝送効率の特性を変化させる手法が考えられる。具体的には、送電ユニット220中の共鳴コイルに供給される電流の周波数を一定とした状態で、電力伝送効率がピークとなるように、キャパシタのキャパシタンスを調整する。この手法では、エアギャップAGの大きさに関係なく、送電ユニット220中の共鳴コイルおよび受電ユニット110中の共鳴コイルに流れる電流の周波数は一定である。なお、電力伝送効率の特性を変化させる手法としては、送電ユニット220と電源部250との間に設けられた整合器を利用する手法や、受電側のコンバータを利用する手法などを採用することもできる。
また、第2の手法としては、エアギャップAGの大きさに基づいて、送電ユニット220中の共鳴コイルに供給する電流の周波数を調整する手法である。たとえば、図5において、電力伝送特性が効率曲線L1となる場合には、送電ユニット220中の共鳴コイルには周波数が周波数f4または周波数f5の電流を送電ユニット220中の共鳴コイルに供給する。そして、周波数特性が効率曲線L2,L3となる場合には、周波数が周波数f6の電流を送電ユニット220中の共鳴コイルに供給する。この場合では、エアギャップAGの大きさに合わせて送電ユニット220中の共鳴コイルおよび受電ユニット110中の共鳴コイルに流れる電流の周波数を変化させることになる。
第1の手法では、送電ユニット220中の共鳴コイルを流れる電流の周波数は、固定された一定の周波数となり、第2の手法では、送電ユニット220中の共鳴コイルを流れる周波数は、エアギャップAGによって適宜変化する周波数となる。第1の手法や第2の手法などによって、電力伝送効率が高くなるように設定された特定の周波数の電流が送電ユニット220中の共鳴コイルに供給される。送電ユニット220中の共鳴コイルに特定の周波数の電流が流れることで、送電ユニット220中の共鳴コイルの周囲には、特定の周波数で振動する磁界(電磁界)が形成される。受電ユニット110は、受電ユニット110と送電ユニット220の間に形成され、かつ特定の周波数で振動する磁界を通じて送電ユニット220から電力を受電している。したがって、「特定の周波数で振動する磁界」とは、必ずしも固定された周波数の磁界とは限らない。なお、上記の例では、エアギャップAGに着目して、送電ユニット220中の共鳴コイルに供給する電流の周波数を設定するようにしているが、電力伝送効率は、送電ユニット220中の共鳴コイルおよび受電ユニット110中の共鳴コイルの水平方向のずれ等のように他の要因によっても変化するものであり、当該他の要因に基づいて、送電ユニット220中の共鳴コイルに供給する電流の周波数を調整する場合がある。
本実施の形態に係る電力伝送システムにおいては、電磁界の「静電磁界」が支配的な近接場(エバネッセント場)を利用することで、送電および受電効率の向上が図られている。図6は、電流源または磁流源からの距離と電磁界の強度との関係を示した図である。図6を参照して、電磁界は3つの成分から成る。曲線k1は、波源からの距離に反比例した成分であり、「輻射電磁界」と称される。曲線k2は、波源からの距離の2乗に反比例した成分であり、「誘導電磁界」と称される。また、曲線k3は、波源からの距離の3乗に反比例した成分であり、「静電磁界」と称される。なお、電磁界の波長を「λ」とすると、「輻射電磁界」と「誘導電磁界」と「静電磁界」との強さが略等しくなる距離は、λ/2πとあらわすことができる。
「静電磁界」は、波源からの距離とともに急激に電磁波の強度が減少する領域であり、本実施の形態に係る電力伝送システムでは、この「静電磁界」が支配的な近接場(エバネッセント場)を利用してエネルギー(電力)の伝送が行なわれる。すなわち、「静電磁界」が支配的な近接場において、近接する固有周波数を有する送電ユニット220および受電ユニット110(たとえば一対のLC共振コイル)を共鳴させることにより、送電ユニット220から他方の受電ユニット110へエネルギー(電力)を伝送する。この「静電磁界」は遠方にエネルギーを伝播しないので、遠方までエネルギーを伝播する「輻射電磁界」によってエネルギー(電力)を伝送する電磁波に比べて、共鳴法は、より少ないエネルギー損失で送電することができる。
このように、この電力伝送システムにおいては、送電部と受電部とを電磁界によって共振(共鳴)させることで送電部と受電部との間で非接触で電力が送電される。このような受電部と送電部との間に形成される電磁場は、たとえば、近接場共振(共鳴)結合場という場合がある。そして、送電部と受電部との間の結合係数κは、たとえば、0.3以下程度であり、好ましくは、0.1以下である。当然のことながら、結合係数κを0.1〜0.3程度の範囲も採用することができる。結合係数κは、このような値に限定されるものでなく、電力伝送が良好となる種々の値をとり得る。
[非接触送受電の構成の詳細説明]
図7は、図1に示した電力送受電システム10の詳細な構成を示す回路図である。図7を参照して、車両100は、受電ユニット110および通信部160に加えて、整流器180と、充電リレー(CHR)170と、蓄電装置190と、システムメインリレー(SMR)115と、パワーコントロールユニットPCU(Power Control Unit)120と、モータジェネレータ130と、動力伝達ギヤ140と、駆動輪150と、制御装置である車両ECU(Electronic Control Unit)300と、電流センサ171と、電圧センサ172とを含む。受電ユニット110は、コイル111(以下二次自己共振コイル111といい、「共鳴コイル」などと適宜の呼び方をしてもよい)と、コンデンサ112と、二次コイル113とを含む。
なお、本実施の形態においては、車両100として電気自動車を例として説明するが、蓄電装置に蓄えられた電力を用いて走行が可能な車両であれば車両100の構成はこれに限られない。車両100の他の例としては、エンジンを搭載したハイブリッド車両や、燃料電池を搭載した燃料電池車などが含まれる。
二次自己共振コイル111は、送電装置200に含まれる一次自己共振コイル221から、電磁場を用いて電磁共鳴により受電する。
この二次自己共振コイル111については、送電装置200の一次自己共振コイル221との距離や、一次自己共振コイル221および二次自己共振コイル111の共鳴周波数等に基づいて、一次自己共振コイル221と二次自己共振コイル111との共鳴強度を示すQ値が大きくなり(たとえば、Q>100)、その結合度を示す結合係数(κ)等が小さく(たとえば0.1以下)となるようにその巻数やコイル間距離が適宜設定される。
コンデンサ112は、二次自己共振コイル111の両端に接続され、二次自己共振コイル111とともにLC共振回路を形成する。コンデンサ112の容量は、二次自己共振コイル111の有するインダクタンスに応じて、所定の共鳴周波数となるように適宜設定される。なお、二次自己共振コイル111自身の有する浮遊容量で所望の共振周波数が得られる場合には、コンデンサ112が省略される場合がある。
二次コイル113は、二次自己共振コイル111と同軸上に設けられ、電磁誘導により二次自己共振コイル111と磁気的に結合可能である。この二次コイル113は、二次自己共振コイル111により受電された電力を電磁誘導により取出して整流器180へ出力する。
整流器180は、二次コイル113から受ける交流電力を整流し、その整流された直流電力を、CHR170を介して蓄電装置190に出力する。整流器180としては、たとえば、ダイオードブリッジおよび平滑用のコンデンサ(いずれも図示せず)を含む構成とすることができる。整流器180として、スイッチング制御を用いて整流を行なう、いわゆるスイッチングレギュレータを用いることも可能であるが、整流器180が受電ユニット110に含まれる場合もあり、発生する電磁場に伴うスイッチング素子の誤動作等を防止するために、ダイオードブリッジのような静止型の整流器とすることがより好ましい。
なお、本実施の形態においては、整流器180により整流された直流電力が蓄電装置190へ直接出力される構成としているが、整流後の直流電圧が、蓄電装置190が許容できる充電電圧と異なる場合には、整流器180と蓄電装置190との間に、電圧変換するためのDC/DCコンバータ(図示せず)が設けられてもよい。
整流器180の出力部分には、直列に接続された位置検出用の負荷抵抗173とリレー174とが接続されている。本格的な充電が開始される前に、送電装置200から車両へはテスト用信号として微弱な電力が送電される。このとき、リレー174は車両ECU300からの制御信号SE3によって制御され、導通状態とされる。
電圧センサ172は、整流器180と蓄電装置190とを結ぶ電力線対間に設けられる。電圧センサ172は、整流器180の二次側の直流電圧、すなわち送電装置200から受電した受電電圧を検出し、その検出値VCを車両ECU300に出力する。車両ECU300は、電圧VCによって受電効率を判断し、通信部160を経由して送電装置に受電効率に関する情報を送信する。
電流センサ171は、整流器180と蓄電装置190とを結ぶ電力線に設けられる。電流センサ171は、蓄電装置190への充電電流を検出し、その検出値ICを車両ECU300へ出力する。
CHR170は、整流器180と蓄電装置190とに電気的に接続される。CHR170は、車両ECU300からの制御信号SE2により制御され、整流器180から蓄電装置190への電力の供給と遮断とを切換える。
蓄電装置190は、充放電可能に構成された電力貯蔵要素である。蓄電装置190は、たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池あるいは鉛蓄電池などの二次電池や、電気二重層キャパシタなどの蓄電素子を含んで構成される。
蓄電装置190は、CHR170を介して整流器180と接続される。蓄電装置190は、受電ユニット110で受電され整流器180で整流された電力を蓄電する。また、蓄電装置190は、SMR115を介してPCU120とも接続される。蓄電装置190は、車両駆動力を発生させるための電力をPCU120へ供給する。さらに、蓄電装置190は、モータジェネレータ130で発電された電力を蓄電する。蓄電装置190の出力はたとえば200V程度である。
蓄電装置190には、いずれも図示しないが、蓄電装置190の電圧VBおよび入出力される電流IBを検出するための電圧センサおよび電流センサが設けられる。これらの検出値は、車両ECU300へ出力される。車両ECU300は、この電圧VBおよび電流IBに基づいて、蓄電装置190の充電状態(「SOC(State Of Charge)」とも称される。)を演算する。
SMR115は、蓄電装置190とPCU120とを結ぶ電力線に介挿される。そして、SMR115は、車両ECU300からの制御信号SE1によって制御され、蓄電装置190とPCU120との間での電力の供給と遮断とを切換える。
PCU120は、いずれも図示しないが、コンバータやインバータを含む。コンバータは、車両ECU300からの制御信号PWCにより制御されて蓄電装置190からの電圧を変換する。インバータは、車両ECU300からの制御信号PWIにより制御されて、コンバータで変換された電力を用いてモータジェネレータ130を駆動する。
モータジェネレータ130は交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。
モータジェネレータ130の出力トルクは、動力伝達ギヤ140を介して駆動輪150に伝達されて、車両100を走行させる。モータジェネレータ130は、車両100の回生制動動作時には、駆動輪150の回転力によって発電することができる。そして、その発電電力は、PCU120によって蓄電装置190の充電電力に変換される。
また、モータジェネレータ130の他にエンジン(図示せず)が搭載されたハイブリッド自動車では、このエンジンおよびモータジェネレータ130を協調的に動作させることによって、必要な車両駆動力が発生される。この場合、エンジンの回転による発電電力を用いて、蓄電装置190を充電することも可能である。
通信部160は、上述のように、車両100と送電装置200との間で無線通信を行なうための通信インターフェースである。通信部160は、車両ECU300からの、蓄電装置190についてのSOCを含むバッテリ情報INFOを送電装置200へ出力する。また、通信部160は、送電装置200からの送電の開始および停止を指示する信号STRT,STPを送電装置200へ出力する。
車両ECU300は、いずれも図7には図示しないがCPU(Central Processing Unit)、記憶装置および入出力バッファを含み、各センサ等からの信号の入力や各機器への制御信号の出力を行なうとともに、車両100および各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
車両ECU300は、ユーザの操作などによる充電開始信号TRGを受けると、所定の条件が成立したことに基づいて、送電の開始を指示する信号STRTを、通信部160を介して送電装置200へ出力する。また、車両ECU300は、蓄電装置190が満充電になったこと、またはユーザによる操作などに基づいて、送電の停止を指示する信号STPを、通信部160を介して送電装置200へ出力する。
送電装置200は、充電スタンド210と、送電ユニット220とを含む。充電スタンド210は、通信部230に加えて、制御装置である送電ECU240と、電源部250と、表示部242と、料金受領部246とをさらに含む。また、送電ユニット220は、コイル221(以下一次自己共振コイル221といい、「共鳴コイル」などと適宜の呼び方をしてもよい)と、コンデンサ222と、一次コイル223とを含む。
電源部250は、送電ECU240からの制御信号MODによって制御され、商用電源などの交流電源から受ける電力を高周波の電力に変換する。そして、電源部250は、その変換した高周波電力を一次コイル223へ供給する。
なお、図7には、インピーダンス変換を行なう整合器が記載されていないが、電源部250と送電ユニット220の間または受電ユニット110と整流器180の間に整合器を設ける構成としても良い。
一次自己共振コイル221は、車両100の受電ユニット110に含まれる二次自己共振コイル111へ、電磁共鳴により電力を転送する。
一次自己共振コイル221については、車両100の二次自己共振コイル111との距離や、一次自己共振コイル221および二次自己共振コイル111の共鳴周波数等に基づいて、一次自己共振コイル221と二次自己共振コイル111との共鳴強度を示すQ値が大きくなり(たとえば、Q>100)、その結合度を示す結合係数κ等が小さく(たとえば0.1以下)となるようにその巻数やコイル間距離が適宜設定される。
コンデンサ222は、一次自己共振コイル221の両端に接続され、一次自己共振コイル221とともにLC共振回路を形成する。コンデンサ222の容量は、一次自己共振コイル221の有するインダクタンスに応じて、所定の共鳴周波数となるように適宜設定される。なお、一次自己共振コイル221自身の有する浮遊容量で所望の共振周波数が得られる場合には、コンデンサ222が省略される場合がある。
一次コイル223は、一次自己共振コイル221と同軸上に設けられ、電磁誘導により一次自己共振コイル221と磁気的に結合可能である。一次コイル223は、整合器260を介して供給された高周波電力を、電磁誘導によって一次自己共振コイル221に伝達する。
通信部230は、上述のように、送電装置200と車両100との間で無線通信を行なうための通信インターフェースである。通信部230は、車両100側の通信部160から送信されるバッテリ情報INFO、および、送電の開始および停止を指示する信号STRT,STPを受信し、これらの情報を送電ECU240へ出力する。
料金受領部246には充電に先立って、現金、プリペイドカード、クレジットカードなどが挿入される。送電ECU240は電源部250に微弱電力によるテスト信号を送信させる。ここで、「微弱電力」とは、認証後にバッテリを充電する充電電力よりも小さい電力、あるいは、位置合わせの際に送電する電力であって、間欠的に送電する電力も含んでも良い。
車両ECU300はテスト信号を受信するために、リレー174をオン状態とし、CHR170をオフ状態とするように制御信号SE2,SE3を送信する。そして電圧VCに基づいて受電効率および充電効率を算出する。車両ECU300は、算出した充電効率または受電効率を通信部160によって送電装置200に送信する。
送電装置200の表示部242は、充電効率やそれに対応する充電電力単価をユーザに対して表示する。表示部242は、たとえばタッチパネルのように入力部としての機能も有しており、充電電力単価をユーザが承認するか否かの入力を受け付けることができる。
送電ECU240は、充電電力単価が承認された場合には電源部250に本格的な充電を開始させる。充電が完了すると料金受領部246において料金が精算される。
送電ECU240は、いずれも図7には図示しないがCPU、記憶装置および入出力バッファを含み、各センサ等からの信号の入力や各機器への制御信号の出力を行なうとともに、充電スタンド210における各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
なお、送電装置200から車両100への電力伝送については、図3、図4で説明した送電ユニット90および受電ユニット91についての関係が成立する。図7の電力伝送システムにおいては、送電ユニット220の固有周波数と、受電ユニット110の固有周波数との差は、送電ユニット220の固有周波数または受電ユニット110の固有周波数の±10%以下である。このような範囲に送電ユニット220および受電ユニット110の固有周波数を設定することで電力伝送効率を高めることができる。一方、上記の固有周波数の差が±10%よりも大きくなると、電力伝送効率が10%よりも小さくなり、電力伝送時間が長くなるなどの弊害が生じる。
車両100は、さらに、送電装置200と通信を行ない、送電ユニット220が車両100の受電ユニット110に適合するか否かの判断結果を表示する表示部142を含む。
車両100は、さらに、冷却装置114と、発音部116とを含む。送電装置200は、さらに、冷却装置224と、発音部226とを含む。
冷却装置114が作動すると、発音部116は警告音を発生する。また、冷却装置224が作動すると、発音部226は警告音を発生する。発音部116,226の構成については、後に図10〜図13を用いて詳しく説明する。
図8は、送電ユニットおよび受電ユニットの変形例を示した図である。
図8に示すように、図7の電磁誘導コイル113,223を介在させないようにしてもよい。図8の構成では、送電装置200には送電ユニット220Kが設けられ、車両100には受電ユニット110Kが設けられる。
送電ユニット220Kは、電源部250に接続された自己共振コイル221と、自己共振コイル221と並列的に電源部250に接続されたコンデンサ222とを含む。
受電ユニット110Kは、整流器180に接続された自己共振コイル121と、自己共振コイル121と並列的に整流器180に接続されたコンデンサ112とを含む。
他の部分の構成については、図8の構成は図7で説明した構成と同じであるので説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図9は、充電中にコイルユニット周辺に生じる磁束を説明するための図である。
図9を参照して、コイルユニットは、送電ユニットは送電のコイル221を含み、受電ユニットは受電のコイル111を含む。そして、充電中には図中矢印で示すように磁束が発生する。
非接触給電では、送電ユニットと受電ユニットとの間には空間があり、犬や猫などの動物が入り込む可能性もある。送電ユニットと受電ユニットとの間には空間に障害物が入り込むと給電効率が低下する。このような場合には給電を停止させるように侵入物を検知することも考えられる。
実施の形態1では、このような動物が充電中に近づかないように、充電中に発音する発音部を設ける。
図10は、実施の形態1の送電ユニットおよび受電ユニットを説明するための図である。図10を参照して、非接触電力伝送システム10Aは、送電ユニット220と受電ユニット110とを含む。
送電ユニット220は、送電用のコイル221とコンデンサ222とを含む。送電ユニット220には、冷却装置224と、発音部226Aとが設けられる。
受電ユニット110は、受電用のコイル111とコンデンサ112とを含む。受電ユニット110には、冷却装置114と、発音部116Aとが設けられる。
冷却装置114,224は充電中はコイルを冷却するために冷却風を送風する。送電ユニット220、受電ユニット110には、冷却風の排出口が設けられている。好ましくは、送電ユニットと受電ユニットの各々において、排出口は、送電ユニットと受電ユニットが対向する面に設けられる。
電力伝送が開始されると、コイルを冷却するために冷却装置114,224が作動する。送電ユニット220の冷却ファンによって送られる冷却風は、コイル221を冷却した後に、排出口から排出される際に発音部226Aを通過する。発音部226Aは風が通過すると音が発生するように構成されている。
同様に、受電ユニット110の冷却ファンによって送られる冷却風は、コイル111を冷却した後に、排出口から排出される際に発音部116Aを通過する。発音部116Aは風が通過すると音が発生するように構成されている。
発音部116A、226Aは、一例として警笛(犬笛)を用いることができる。犬笛は、犬が嫌う周波数で、かつ人間には聞こえにくい周波数(30kHz)の音を発生する。冷却風の力を使用して警笛から音を発生させ、その音によって犬を威嚇して送電ユニットおよび受電ユニットに近づかないようにさせる。
犬以外の他の動物類(猫、鼠、鳥など)に対しても、同様な原理によってその動物が嫌う音を発生させるようにすれば、同様な効果が期待できる。
給電電力が大きくなると、一次コイルと二次コイルとの間に発生する電磁波の強度も強くなる。しかし、給電電力が大きくなるとコイルの発熱量も増加し、冷却装置の送風量も増加するので、警笛から発生する音の強度も強くなり威嚇効果も増加する。
[実施の形態2]
実施の形態2では、冷却装置の作動に伴い音を発生させる他の例を説明する。
図11は、実施の形態2の送電ユニットおよび受電ユニットを説明するための図である。図11を参照して、非接触電力伝送システム10Bは、送電ユニット220と受電ユニット110とを含む。
受電ユニット110は、受電用のコイル111とコンデンサ112とを含む。受電ユニット110には、冷却装置114と、発音部116Bとが設けられる。
受電ユニットの内部の送風排出口が設けられる面は、円板302で覆われている。円板302は回転軸306によって送電ユニットのケースに対して回転可能に支持されている。
図12は、円板302の構成を示した図である。図12を参照して、円板302は、冷却装置114からの送風を受ける4つの羽根304を含み、円板302には風を排出するための4つの孔308Aが設けられる。冷却装置114からの送風が羽根304に当たると、円板は矢印方向に回転する。すると孔308Aの位置も回転する。図11に示すように、受電ユニット110のケース表面の送電ユニットに対向する部分には、複数の風排出口が設けられている。
円板302が回転すると孔308Aの位置も変化するので、風排出口からの風量も変化する。
図13は図11の発音部116Bの構成を示した図である。図11、図13を参照して、受電ユニット110のケース319には、風排出口308が設けられている。発音部116Bは、蝶番316によってケース319に取り付けられた蓋311と、蓋311が閉まる際に互いに衝突して発音する発音部材312,314とを含む。蝶番316はバネを含んでおり、風量が弱いと蓋311が風排出口308を塞ぐような軸力を蓋311に付勢している。つまり蝶番316は付勢機構である。
電力伝送が開始されると、コイルを冷却するために冷却装置114,224が作動する。受電ユニット110の冷却ファンによって送られる冷却風は、コイル111を冷却する際に円板302を回転させる。円板302が回転すると、排出口が回転速度に応じた周期で遮られる。
まず図12の円板302に設けられた孔308Aの位置と図13のケース319に設けられた風排出口308の位置が一致すると、冷却風が通過するので蓋311が開く。
円板302が回転を続けると、孔308Aも移動して風排出口308から離れると、風排出口308には冷却風が通過できなくなり、蓋311はバネによる付勢力によって閉じる。その際に発音部材312,314が互いに衝突して発音する。
風量が変動すると、蓋311が開閉を繰返し、発音部材312,314が互いに衝突して発音することが繰返される。この音によって、動物を威嚇して給電時の送受電ユニットに動物を近づけないようにすることができる。
給電電力が大きくなると、一次コイルと二次コイルとの間に発生する電磁波の強度も強くなる。しかし、給電電力が大きくなるとコイルの発熱量も増加するので、冷却装置の送風量も増加し、円板の回転数も増加する。すると発音部116Bから音が発生する頻度が増加し、威嚇効果も増加する。
最後に、実施の形態1,2について再び図面を参照して総括する。非接触受電装置は、図10、図11に示すように、非接触で送電装置からの電力を受ける受電ユニット110と、受電ユニット110を冷却する冷却風を発生させる冷却装置114と、冷却風の通過に伴い警報を発生させる警報発生装置(116A,116B)とを備える。
好ましくは、警報発生装置(116A,116B)は、非接触受電装置が送電装置に対向する表面の中央部分に配置される。中央部分は、非接触受電装置のケースの対向面の形状が円形であれば円の中心付近であり、ケースの対向面の形状が四角形であれば対角線の交点付近である。非接触受電装置のケースの対向面の形状が多角形等の場合はその図形の重心として良い。中央部分に警報発生装置(116A,116B)を配置することによって、受電ユニットと送電ユニットとの間の空間に警報が行き渡る。とくに警報発生装置の数が1つであるなど少ない場合には、中央部分に設けることが好ましい。
好ましくは、警報発生装置(116A,116B)は、非接触受電装置が送電装置に対向する表面の外周縁部分に配置される。外周縁部分に配置することによって、侵入しようとする動物に対して早期に警報を察知させることができ、送電ユニットと受電ユニットとの間の空間への動物の侵入を未然に防ぐ確率が高くなる。動物の侵入方向が決まっている場合や、警報発生装置(116A,116B)を複数設ける場合などには、外周縁部分に配置することが好ましい。
好ましくは、図10に示すように、警報発生装置(116A)は、警笛である。
より好ましくは、警笛は、人間が聞こえにくく、犬の可聴周波数範囲の音を発生させる。人間の可聴範囲は、20kHz程度までといわれているので、音の周波数は好ましくは20kHz以上であり、たとえば22kHz、30kHzとすることが好ましい。
好ましくは、図11〜図13に示すように、警報発生装置(116B)は、冷却風の通風により開閉する蓋311と、冷却風の風量を蓋311に時間的に変動させて供給する風量変更部である円板302とを含む。円板302が風を受けて回転することによって、蓋311に供給される風の強さが変化する。蓋311にはバネによって付勢力が与えられているので風量が変化すると開閉する。蓋311は、冷却風の風量変化に応じて開閉することによって音を発生させる。
この発明は、他の局面では、非接触送電装置であって、非接触で受電装置に電力を送る送電ユニット220と、送電ユニット220を冷却する冷却風を発生させる冷却装置224と、冷却風の通風に伴い警報を発生させる警報発生装置(226A,226B)とを備える。
好ましくは、警報発生装置(226A,226B)は、非接触送電装置が受電装置に対向する表面の中央部分に配置される。非接触送電装置に設ける場合であっても、非接触受電装置に設ける場合と同様な効果が期待できる。
好ましくは、警報発生装置(226A,226B)は、非接触送電装置が受電装置に対向する表面の外周縁部分に配置される。非接触送電装置に設ける場合であっても、非接触受電装置に設ける場合と同様な効果が期待できる。
なお、図11〜図13に示した受電側に設けた警報発生装置(116B)を、送電ユニット220に設けても良い。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,10A,10B,89 非接触電力伝送システム、12 電源、90,220,220K 送電ユニット、91,110,110K 受電ユニット、92,97 電磁誘導コイル、93 送電部、94,99 共鳴コイル、95,98 キャパシタ、96 受電部、100 車両、111,221 コイル、112,222 コンデンサ、113,350 二次コイル、114,224 冷却装置、116,116A,116B,226,226A 発音部、118 動力生成装置、120 PCU、121 自己共振コイル、130 モータジェネレータ、140 動力伝達ギヤ、142,242 表示部、150 駆動輪、160,230 通信部、171 電流センサ、172 電圧センサ、173 負荷抵抗、174 リレー、180 整流器、190 蓄電装置、200 送電装置、210 充電スタンド、223,320 一次コイル、246 料金受領部、250 電源部、260 整合器、300 車両ECU、302 円板、304 羽根、306 回転軸、308 風排出口、308A 孔、310 高周波電源、311 蓋、312,314 発音部材、316 蝶番、319 ケース、360 負荷、240 送電ECU。

Claims (14)

  1. 非接触で送電装置からの電力を受ける受電ユニットと、
    前記受電ユニットを冷却する冷却風を発生させる冷却装置と、
    前記冷却風の通過に伴い警報を発生させる警報発生装置とを備える、非接触受電装置。
  2. 前記警報発生装置は、前記非接触受電装置が前記送電装置に対向する表面の中央部分に配置される、請求項1に記載の非接触受電装置。
  3. 前記警報発生装置は、前記非接触受電装置が前記送電装置に対向する表面の外周縁部分に配置される、請求項1に記載の非接触受電装置。
  4. 前記警報発生装置は、警笛である、請求項1に記載の非接触受電装置。
  5. 前記警笛は、人に聞こえにくく、かつ人以外の動物の可聴周波数範囲の音を発生させる、請求項4に記載の非接触受電装置。
  6. 前記警報発生装置は、
    前記冷却風の通風により開閉する蓋と、
    前記冷却風の風量を前記蓋に時間的に変動させて供給する風量変更部とを含み、
    前記蓋は、前記冷却風の風量変化に応じて開閉することによって音を発生させる、請求項1に記載の非接触受電装置。
  7. 非接触で受電装置に電力を送る送電ユニットと、
    前記送電ユニットを冷却する冷却風を発生させる冷却装置と、
    前記冷却風の通風に伴い警報を発生させる警報発生装置とを備える、非接触送電装置。
  8. 前記警報発生装置は、前記非接触送電装置が前記受電装置に対向する表面の中央部分に配置される、請求項7に記載の非接触送電装置。
  9. 前記警報発生装置は、前記非接触送電装置が前記受電装置に対向する表面の外周縁部分に配置される、請求項7に記載の非接触送電装置。
  10. 前記警報発生装置は、警笛である、請求項7に記載の非接触送電装置。
  11. 前記警笛は、人に聞こえにくく、かつ人以外の動物の可聴周波数範囲の音を発生させる、請求項10に記載の非接触送電装置。
  12. 前記警報発生装置は、
    前記冷却風の通風により開閉する蓋と、
    前記冷却風の風量を前記蓋に時間的に変動させて供給する風量変更部とを含み、
    前記蓋は、前記冷却風の風量変化に応じて開閉することによって音を発生させる、請求項7に記載の非接触送電装置。
  13. 非接触送受電システムであって、
    送電装置と、
    非接触で前記送電装置からの電力を受ける受電ユニットと、
    前記受電ユニットを冷却する冷却風を発生させる冷却装置と、
    前記冷却風の通風に伴い警報を発生させる警報発生装置とを備える、非接触送受電システム。
  14. 非接触送受電システムであって、
    受電装置と、
    非接触で前記受電装置に電力を送る送電ユニットと、
    前記送電ユニットを冷却する冷却風を発生させる冷却装置と、
    前記冷却風の通風に伴い警報を発生させる警報発生装置とを備える、非接触送受電システム。
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