JP2013192305A - インバータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチングを行うスイッチング素子を任意に選択して、各々のスイッチング周波数の制約条件を守ったまま、全体のスイッチング周波数を引き上げることのできるインバータ装置を提供する。
【解決手段】1つのスイッチング素子と1つのダイオードで構成されるアームを少なくとも2つ備え、一方の前記アームのスイッチング素子と他方の前記アームのスイッチング素子との間に負荷を接続するインバータ装置1において、前記スイッチング素子をゲート信号に基づいてスイッチングして交流電圧を出力する通電手段15と、前記ゲート信号を生成して前記スイッチング素子に出力するゲート信号生成手段14と、スイッチングを行う前記スイッチング素子を任意に選択するスイッチング素子選択信号を生成して出力するスイッチング素子選択手段13を備え、前記ゲート信号生成手段14は、前記スイッチング素子選択信号に基づいて前記ゲート信号を生成して出力する。
【選択図】図1

Description

この発明は、インバータ装置に係り、特に1つのスイッチング素子と1つのダイオードで構成されるアームを少なくとも2つ備え、少なくとも2つのスイッチング素子の間に負荷を接続するように構成されたインバータ装置に関するものである。
電動機を駆動するインバータ装置のうち、2つのスイッチング素子の間に負荷を接続する構成のインバータ装置がある。特に、スイッチトリラクタンスモータ(以下、SRMと称する)を駆動する場合、非対称Hブリッジ回路と呼ばれる回路を含む回路で構成されるインバータ装置を用いることが一般的である。この場合、このインバータ装置のスイッチング素子をオン・オフさせることにより、SRMを駆動する。
SRMの巻線電流を制御する技術として、例えば、特開2010−206872号公報(特許文献1)に開示された技術、あるいは特開2008−125321号公報(特許文献2)に開示された技術がある。
特許文献1に開示された技術では、スイッチング素子のスイッチング方法として、ハードチョッピングとソフトチョッピングの2種類が用いられている。ハードチョッピングは、スイッチング制御時に両側のスイッチング素子をスイッチングするものである。また、ソフトチョッピングは、スイッチング制御時に片側のスイッチング素子のみスイッチングするものである。
ソフトチョッピングは、片側のスイッチング素子のみをスイッチングするので、両側のスイッチング素子をスイッチングするハードチョッピングに比べて全体のスイッチング損失を下げられるという効果が得られる。また、スイッチング周波数が一定のPWM制御に適用すると電流リップルが小さいという効果が得られ、電流ヒステリシス幅一定のヒステリシス制御に適用するとスイッチング周波数が下がり、さらにスイッチング損失を下げられるという効果が得られる。なお、スイッチングを行う1つのスイッチング素子は2つのうちいずれでもよい。
また、特許文献2に開示された技術は、Y結線されたコイルを持つSRMを制御するものである。2つのスイッチング素子のうち、一方のスイッチング素子をオン、もう一方のスイッチング素子をPWM制御によりスイッチングする(ソフトチョッピング)場合に、通電相を切り替えるごとにスイッチングするスイッチング素子を切り替えている。
特開2010−206872号公報 特開2008−125321号公報
しかし、スイッチング素子には、主としてスイッチング素子の許容スイッチング損失で制約される許容スイッチング周波数が存在するため、特許文献1に記載されているようなハードチョッピングやソフトチョッピングでは、1つのスイッチング素子の許容スイッチング周波数で全体のスイッチング周波数(出力電圧のスイッチング周波数)が制約されることになる。制約されたスイッチング周波数の値によっては、電流リップルが所望の値以下に抑えられなかったり、所望の電流応答性が得られないといったことが生じる。
また、スイッチング素子を固定的に選択してスイッチングを行うと、スイッチングを行っているスイッチング素子とそれに対応するダイオードのみ損失が増えて発熱量や温度が上昇し、これがインバータ装置や電動機の運転領域を制約することがある。
また、特許文献2については、スイッチングするスイッチング素子を分散させているために、PWM制御を行うスイッチング素子に関しては電気角2周期分の時間、PWM制御中に常時オンするスイッチング素子に関しては2相分の通電時間でみれば損失はバランスされているが、1相における1回分の通電でみれば、スイッチング素子を固定的に選択してスイッチングしているため、損失の偏りが生じる。
また、1相における1回分の通電においては、スイッチング素子を固定的に選択してスイッチングしていることから、特許文献1と同様、1つのスイッチング素子の許容スイッチング周波数で全体のスイッチング周波数(出力電圧のスイッチング周波数)が制約されることになる。さらに、各スイッチング素子や各ダイオードの特性、周囲温度などのばらつきによっては、単純に交互にスイッチング素子を選択するだけでは、あるスイッチング素子やダイオードのみ発熱量や温度が上昇し、インバータ装置や電動機の運転領域を制約することがある。
この発明の目的は、上記の課題に鑑み、スイッチングを行うスイッチング素子を任意に選択して、各々のスイッチング周波数の制約条件を守ったまま、全体のスイッチング周波数を引き上げることのできるインバータ装置を提供することにある。
前記課題を解決するためにこの発明に係るインバータ装置は、1つのスイッチング素子と1つのダイオードで構成されるアームを少なくとも2つ備え、一方の前記アームのスイッチング素子と他方の前記アームのスイッチング素子との間に負荷を接続するインバータ装置において、前記スイッチング素子をゲート信号に基づいてスイッチングして交流電圧を出力する通電手段と、前記ゲート信号を生成して前記スイッチング素子に出力するゲート信号生成手段と、スイッチングを行う前記スイッチング素子を任意に選択するスイッチング素子選択信号を生成して出力するスイッチング素子選択手段と、を備え、前記ゲート信号生成手段は、前記スイッチング素子選択信号に基づいて前記ゲート信号を生成して出力するものである。
この発明に係るインバータ装置によれば、個々のスイッチング素子のスイッチング周波数の制約条件を守ったまま、全体のスイッチング周波数を引き上げることが可能である。
この発明の実施の形態1に係るインバータ装置の概略構成を負荷である3相電動機とともに示す図である。 この発明の実施の形態1に係るインバータ装置の1相分についての通電手段の概略構成を負荷である電動機の固定子巻線とともに示す図である。 この発明の実施の形態1に係るインバータ装置の通電手段のモードM1における動作を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るインバータ装置の通電手段のモードM2における動作を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るインバータ装置の通電手段のモードM3における動作を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るインバータ装置において、スイッチングするスイッチング素子を交互に選択する場合のゲート信号と出力電圧を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るインバータ装置のスイッチング素子選択手段が温度余裕量、第1の損失及び第2の損失に基づいてスイッチング素子選択信号を生成する際のフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係るインバータ装置のモードM2におけるオンしている方のスイッチング素子間電圧Vとスイッチング素子電流Iを示す図である。 この発明の実施の形態1に係るインバータ装置のモードM2におけるスイッチングしている方のスイッチング素子間電圧Vとスイッチング素子電流Iを示す図である。
以下、この発明に係るインバータ装置の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。なお、この実施の形態により発明が限定されるものではなく、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変更、省略することが可能である。
実施の形態1.
図1〜図9は、この発明の実施の形態1に係るインバータ装置を説明する図である。図1は、インバータ装置の概略構成を負荷である3相電動機とともに示す図である。なお、以降では、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
図1において、インバータ装置1は電動機2を制御する。電動機2は3相SRMであり、固定子21、回転子22、位置センサ23を有している。位置センサ23は回転子22の位置情報を回転子位置信号として出力する。また、インバータ装置1は、温度把握手段11と、電流指令生成手段12と、スイッチング素子選択手段13と、ゲート信号生成手段14と、通電手段15と、損失把握手段16とを有している。
温度把握手段11は、2つのダイオードまたは2つのスイッチング素子のそれぞれの温度を検出または推定して出力する。電流指令生成手段12は、電動機2の固定子21に流す電流を定める電流指令を生成して出力する。
スイッチング素子選択手段13は、2つのスイッチング素子を交互に選択するようにスイッチング素子選択信号を生成して出力する。あるいは、温度把握手段11の出力である2つのダイオードまたは2つのスイッチング素子のそれぞれの温度を、それぞれの許容温度から差し引くことで得られる温度余裕量、あるいは第1の損失及び第2の損失、または温度余裕量、第1の損失、第2の損失に基づいてスイッチングするスイッチング素子を選択するスイッチング素子選択信号を生成して出力する。なお、スイッチング素子選択手段13の詳細な機能については後述する。
ゲート信号生成手段14は、回転子位置信号、電流指令、電流及びスイッチング素子選択信号に基づいてゲート信号を生成する。具体的には、回転子位置信号に応じて各相に通電するか否かを定め、通電しない場合には2つのスイッチング素子をともにオフするようにゲート信号を生成し、通電する場合には電流指令と電流からDuty指令を生成して、PWM制御とスイッチング素子選択信号によりゲート信号を生成して出力する。Duty指令は、PI制御によって求める。つまり、電流指令から電流を減算して得られる電流偏差に比例する項と電流偏差の積分値に比例する項の和としてDuty指令を求める。
なお、電流偏差が負の値で、電流偏差の絶対値が所定の値ε1を超える場合には、2つのスイッチング素子をともにオフする。これにより、電流値が指令値を大きく上回っている場合に、電流を速やかに指令値にまで追従させることができる。
また、2つのスイッチング素子をともにオフする場合に、ヒステリシス手段、タイマー手段の少なくともいずれか1つを備える。これにより、回転子位置信号にノイズがある場合に通電オン・オフが繰り返されて電動機2の運転が不安定になることを防ぐことができる。また、電流偏差の値が所定の値ε1の近傍で変動している場合に、通常のPWM制御の動作と2つのスイッチング素子をオフする動作が繰り返されて、電流リップルが増大することや、電動機2の運転が不安定になることを防ぐことができる。
通電手段15は、ゲート信号に基づいて電動機2の固定子21に通電する。通電手段15の機能について図2を参照しながら説明する。
図2において、通電手段15は、直流電圧源151、ダイオード152、スイッチング素子153、ダイオード154、スイッチング素子155を有し、電動機2の固定子巻線156が接続されている。なお、ダイオード152とスイッチング素子153で1つのアームを構成し、これを上アーム、ダイオード154とスイッチング素子155で1つのアームを構成し、これを下アームと呼ぶこととする。
次に、通電手段15の動作について図3〜図5を用いて説明する。図3はスイッチング素子153、スイッチング素子155をともにオンにしたときの電流経路(電流が流れる経路)を示すものである。電流経路は実線、電流が流れない経路は破線で示している。このとき、電流はスイッチング素子153、固定子巻線156、スイッチング素子155を流れ、固定子巻線156には正電圧Eがかかる。この状態をモードM1とする。
モードM1からスイッチング素子153のみオフしたときの電流経路を図4に示す。電流経路は実線、電流が流れない経路は破線で示している。このとき、電流は固定子巻線156、スイッチング素子155、ダイオード154を流れ、固定子巻線156にかかる電圧は0であり、電流は減少していく。なお、スイッチング素子153の代わりにスイッチング素子155だけオフした場合、電流経路は異なるが(電流はスイッチング素子153、固定子巻線156、ダイオード152を流れる)、固定子巻線156にかかる電圧は同様に0であり、巻線電流は減少していく。このように、スイッチング素子153、スイッチング素子155のどちらか一方のみをオフしたこの状態をモードM2とする。
モードM1からスイッチング素子153、スイッチング素子155をともにオフしたときの電流経路を図5に示す。電流経路は実線、電流が流れない経路は破線で示している。このとき、電流はダイオード154、固定子巻線156、ダイオード152を流れ、固定子巻線には−Eの電圧がかかり、電流は減少していく。この状態をモードM3とする。
PWM制御時には、モードM1とモードM2を繰り返し、通電区間が終了すると前述の通り上アーム、下アームをともにオフするため、モードM3に移行する。なお、モードM2とモードM3では電流が減少するが、モードM3では固定子巻線156に負電圧(−E)を印加しているため、モードM2に比べて電流の時間的減少率が大きい。また、電流の減少は0までであり、負電流が流れることはない。
図1に戻り、損失把握手段16は、モードM1からモードM2に移行する場合における、オンしたままの方のスイッチング素子と、それに対応するダイオードのそれぞれの損失の和を第1の損失として生成して出力し、さらにモードM1からモードM2に移行する場合における、スイッチングする方のスイッチング素子とそれに対応するダイオードのそれぞれの損失の和を第2の損失として生成して出力する。第1の損失と第2の損失の求め方については後述する。
次に、スイッチング素子選択手段13の詳細な機能について説明する。まず、2つのスイッチング素子を交互に選択する場合について図6を用いて説明する。図6は2つのスイッチング素子を交互に選択したときの、個々のスイッチング素子に入力されるゲート信号と出力電圧とを示す図である。交互に選択する場合、図6のように全体のスイッチング周波数(出力電圧のスイッチング周波数)を個々のスイッチング周波数(ゲート信号のスイッチング周波数)の2倍にすることができる。
続いて、温度余裕量、第1の損失及び第2の損失に基づいてスイッチング素子選択信号を生成する場合について図7を用いて説明する。図7はスイッチング素子選択手段13の動作を示すフローチャートであり、温度余裕量、第1の損失及び第2の損失に基づくスイッチング素子選択信号の生成処理(ステップS1〜S9)を示している。
本実施の形態では、6つのスイッチング素子それぞれに対するゲート信号を生成するため、例えばスイッチング素子選択信号を6ビットとし、1つのスイッチング素子のスイッチングの有無を1ビットで表す(ある1つのスイッチング素子をスイッチングする場合は1、そうでない場合は0とする)ようにすればよい。
図7において、まずステップS1で、スイッチング素子選択手段13は、第1の損失と第2の損失の大小を判定する。
ステップS1において、第1の損失L1と第2の損失L2との間で所定の値ε2(>0)を超える差があり、第1の損失L1が第2の損失L2よりも小さい(即ち、YES)と判定されれば、ステップS2に、そうでない場合(即ち、NO)にはステップS5にそれぞれ進む。
ステップS2において、ダイオード152とダイオード154、あるいはスイッチング素子153とスイッチング素子155の温度余裕量を比較する。比較する2つの温度余裕量をT1、T2とし、これらの間に所定の値ε3を超える差があるかを判定する。所定の値ε3を超える差がある(即ち、YES)と判定されればステップS3に、そうでない場合(即ち、NO)にはステップS4にそれぞれ進む。
ステップS1で第1の損失L1が第2の損失L2よりも小さいと判定されたため、スイッチングを行った方が、スイッチング素子をオンし続けるよりも損失が大きい。従って、ステップS3では温度余裕量の大きいアームのスイッチング素子を選択するようにスイッチング素子選択信号を生成する。
ステップS4では、温度余裕量に所定の値ε3を超える差がないため、任意のスイッチング素子を選択する。ただ、第1の損失L1と第2の損失L2との間に所定の値ε2を超える差があるため、どちらか一方のスイッチング素子を選択し続けると、2つのスイッチング素子間の損失に偏りが生じるため、例えば交互にスイッチング素子を選択するようにスイッチング素子選択信号を生成する。
ステップS5において、第1の損失L1と第2の損失L2との間で所定の値ε2(>0)を超える差があり、第1の損失L1が第2の損失L2よりも大きい(即ち、YES)と判定されれば、ステップS6に、そうでない場合(即ち、NO)にはステップS7にそれぞれ進む。
ステップS6において、ダイオード152とダイオード154、あるいはスイッチング素子153とスイッチング素子155の温度余裕量を比較する。比較する2つの温度余裕量をT1、T2とし、これらの間に所定の値ε3を超える差があるかを判定する。所定の値ε3を超える差がある(即ち、YES)と判定されればステップS7に、そうでない場合(即ち、NO)にはステップS8にそれぞれ進む。
ステップS5で第1の損失L1が第2の損失L2よりも大きいと判定されたため、スイッチングを行った方が、スイッチング素子をオンし続けるよりも損失が小さい。従って、ステップS7では温度余裕量の小さいアームのスイッチング素子を選択するようにスイッチング素子選択信号を生成する。
ステップS8では、温度余裕量に所定の値ε3を超える差がないため、任意のスイッチング素子を選択する。ただ、第1の損失L1と第2の損失L2との間に所定の値ε2を超える差があり、どちらか一方のスイッチング素子を選択し続けると、2つのスイッチング素子間の損失に偏りが生じるため、例えば交互にスイッチング素子を選択するようにスイッチング素子選択信号を生成する。
ステップS9では、ステップS5で第1の損失L1と第2の損失L2との間に所定の値ε2を超える差はないと判定されているため、任意のスイッチング素子を選択する。
温度余裕量、第1の損失L1及び第2の損失L2に応じてスイッチング素子選択信号を生成するか、あるいは単に交互にスイッチング素子を選択するようにスイッチング素子選択信号を生成するかは、インバータ装置1や電動機2の運転状態によって切り替えることができる。
例えば、温度余裕量が比較的大きいときには単に交互にスイッチング素子を選択するようにし、温度余裕量がある所定の値以下になったときには、温度余裕量、第1の損失L1及び第2の損失L2に応じてスイッチング素子選択信号を生成するようにすることができる。これにより、比較的温度余裕量が大きい場合には全体のスイッチング周波数を高くとることができる。
また、PWM制御のキャリア周波数が一定の場合、全体のスイッチング周波数も一定となるが、電動機2が高回転する場合には、電気角1周期内のパルスが少なくなり、電動機2の制御特性が劣化する場合がある。このようなときには、ある交流電圧の周波数以上の場合にはスイッチング素子を交互に選択するようにした上でキャリア周波数を2倍にすることにより、全体のスイッチング周波数を2倍に引き上げて制御特性の劣化を抑制することができる。交流電圧の周波数は、電動機2の回転速度から極数を考慮して求めることができる。例えば、電動機2が回転子12極のSRMである場合には、交流電圧の周波数は電動機2の回転速度の12倍として求めることができる。
また、電動機2は3相SRMであるため、電気角1周期中に1相ずつ通電する相を切り替える。その際、1相あたりの通電長さ(通電時間)によって1相あたりの通電時間内のパルスの数が変わるため、通電長さがある値以下の場合には、スイッチング素子を交互に選択するようにした上でキャリア周波数を2倍にすることにより、全体のスイッチング周波数を2倍に引き上げて制御特性の劣化を抑制することができる。
また、本実施の形態ではキャリア周波数一定のPWM制御を用いているが、ヒステリシス制御で電流を制御する場合、電流の挙動によってはスイッチング周波数が高くなり、スイッチング素子の許容スイッチング周波数を超えてしまうことがある。このような場合には、スイッチング周波数を監視し、所定のスイッチング周波数以上に達した場合には、スイッチングするスイッチング素子を交互に選択するようにして、個々のスイッチング素子のスイッチング周波数を半分にする。これにより、全体のスイッチング周波数を下げることなく、スイッチング素子の許容スイッチング周波数に対する余裕量を確保することができる。
また、PWMのキャリア周波数と電気角周波数の比が一定となる同期PWM制御で電流を制御する場合も、電動機2が高回転することによってキャリア周波数が高くなり、スイッチング素子の許容スイッチング周波数を超えてしまうことがある。このような場合にも、スイッチングするスイッチング素子を交互に選択するようにして、全体のスイッチング周波数を下げることなく、スイッチング素子の許容スイッチング周波数に対する余裕量を確保することができる。
次に、第1の損失L1の求め方について図8を用いて説明する。図8(a)、(b)は、モードM2時において、オンしている方のスイッチング素子間電圧Vとスイッチング素子電流Iを示すものである。
モードM1からモードM2へ移行したとき、例えばスイッチング素子をともにオンしていた状態からスイッチング素子153のみオフしたとき、スイッチング素子155の部分の電圧降下は理想的には0であるが、実際は0にならない。このとき、スイッチング素子間電圧Vとスイッチング素子電流Iの積は0にはならず、これの時間平均がスイッチング素子の損失となる。
対応するダイオード154についても同様にダイオード間電圧とダイオード電流の積の時間平均により、ダイオードの損失を求めることができる。こうして得られたスイッチング素子の損失とダイオードの損失の和を第1の損失L1とする。
続いて第2の損失L2の求め方について図9を用いて説明する。図9(a)、(b)は、モードM1とモードM2を繰り返しているときの、スイッチングしている方のスイッチング素子間電圧Vとスイッチング素子電流Iを示すものである。
モードM1からモードM2へ移行したとき、例えばスイッチング素子をともにオンしていた状態からスイッチング素子155のみオフしたとき、スイッチング素子間電圧Vは立ち上がって、スイッチング素子電流Iは立ち下がる。また、スイッチング素子155のみオフの状態からスイッチング素子155をオンしたとき、スイッチング素子間電圧Vは立ち下がって、スイッチング素子電流Iは立ち上がる。それぞれの立ち上がり及び立ち下がりは、図9のようにある傾きをもって行われるため、この間のスイッチング素子間電圧Vとスイッチング素子電流Iの積は0にならない。これの時間平均がスイッチング素子の損失となる。
対応するダイオード154は、モードの移行によらずオフのままである。したがって、第2の損失としては上述のスイッチング素子の損失そのものとなる。
以上、第1の損失L1と第2の損失L2の求め方について説明したが、第1の損失L1と第2の損失L2は必ずしもリアルタイムで算出する必要はなく、あらかじめ電流などの動作条件に応じて算出しておいた値をルックアップテーブルに入れて参照してもよい。
また、第1の損失L1と第2の損失L2や、2つのアーム間の温度余裕量についてはその大小関係がわかっていれば、スイッチング素子選択信号は生成できるため、第1の損失L1と第2の損失L2、2つのアーム間の温度余裕量についての大小関係の情報のみをルックアップテーブルに入れて参照してもよい。例えば、第1の損失L1と第2の損失L2の大小関係は、3パターンあるので、これを値0、1、2に割り当てる。2つのアーム間の温度余裕量の大小関係についても3パターンあるため、同様に値0、1、2に割り当てる。
以上のように、実施の形態1に係るインバータ装置によれば、スイッチングするスイッチング素子を交互に選択することにより、個々のスイッチング素子の許容スイッチング周波数の制約条件を守ったまま、全体のスイッチング周波数を引き上げることができ、電流リップル量の低減、電流制御系の電流制御応答性の向上が実現できる。
また、スイッチング素子やダイオードの温度、発熱量を考慮してスイッチングするスイッチング素子を選択することにより、スイッチング素子やダイオードの損失を適切に分配することができる。このため、一方のアームのスイッチング素子とダイオードの損失が増大し、許容損失にまで達して運転領域が狭められるのを防ぐことができる。
また、スイッチング素子選択手段13は、温度余裕量、第1の損失L1及び第2の損失L2に基づく代わりに、温度、第1の損失L1及び第2の損失L2に基づいてスイッチング素子選択信号を生成して出力する。この場合、図7のステップS2、ステップS6で温度余裕量を比較する代わりに、温度を比較する。また、ステップS3では温度の低い方、ステップS7では温度の高い方のスイッチング素子を選択するようにスイッチング素子選択信号を生成して出力する。
また、スイッチング素子選択手段13は、温度余裕量、第1の損失L1及び第2の損失L2に基づく代わりに、平均温度、第1の損失L1及び第2の損失L2に基づいてスイッチング素子選択信号を生成して出力する。平均温度は、1つのアームにおけるスイッチング素子の温度とダイオードの温度を重み付け平均して生成する。重み付け平均の各係数は、例えば各々の許容温度に応じて設定するようにする。この場合、図7のステップS2、ステップS6で温度余裕量を比較する代わりに、平均温度を比較する。また、ステップS3では平均温度の低い方、ステップS7では平均温度の高い方のスイッチング素子を選択するようにスイッチング素子選択信号を生成して出力する。
また、スイッチング素子選択手段13は、温度余裕量、第1の損失L1及び第2の損失L2に基づく代わりに、平均温度余裕量、第1の損失L1及び第2の損失L2に基づいてスイッチング素子選択信号を生成して出力する。平均温度余裕量は、1つのアームにおけるスイッチング素子の温度余裕量とダイオードの温度余裕量を重み付け平均して生成する。重み付け平均の各係数は、例えば各々の許容温度に応じて設定するようにする。この場合、図7のステップS2、ステップS6で温度余裕量を比較する代わりに、平均温度余裕量を比較する。また、ステップS3では平均温度余裕量の大きい方、ステップS7では平均温度余裕量の小さい方のスイッチング素子を選択するようにスイッチング素子選択信号を生成して出力する。
また、インバータ装置1は温度把握手段11に代えて、発熱量把握手段17を有し、発熱量把握手段17は、スイッチング素子またはダイオードの少なくともいずれか一方の発熱量を生成して出力し、スイッチング素子選択手段13は温度余裕量、第1の損失L1及び第2の損失L2に基づく代わりに、発熱量、第1の損失L1及び第2の損失L2に基づいてスイッチング素子選択信号を生成して出力する。この場合、図7のステップS2、ステップS6で温度余裕量を比較する代わりに、発熱量を比較する。また、ステップS3では発熱量の小さい方、ステップS7では発熱量の大きい方のスイッチング素子を選択するようにスイッチング素子選択信号を生成して出力する。
また、インバータ装置1は温度把握手段11に代えて、発熱量把握手段17を有し、発熱量把握手段17は、スイッチング素子またはダイオードの少なくともいずれか一方の発熱量を生成して出力し、スイッチング素子選択手段13は温度余裕量、第1の損失L1及び第2の損失L2に基づく代わりに、発熱余裕量、第1の損失L1及び第2の損失L2に基づいてスイッチング素子選択信号を生成して出力する。発熱余裕量は、2つのダイオードまたは2つのスイッチング素子のそれぞれの発熱量を、それぞれの許容発熱量から差し引くことで生成する。この場合、図7のステップS2、ステップS6で温度余裕量を比較する代わりに、発熱余裕量を比較する。また、ステップS3では発熱余裕量の大きい方、ステップS7では発熱余裕量の小さい方のスイッチング素子を選択するようにスイッチング素子選択信号を生成して出力する。
また、インバータ装置1は温度把握手段11に代えて、発熱量把握手段17を有し、発熱量把握手段17は、スイッチング素子またはダイオードの少なくともいずれか一方の発熱量を生成して出力し、スイッチング素子選択手段13は温度余裕量、第1の損失L1及び第2の損失L2に基づく代わりに、平均発熱量、第1の損失L1及び第2の損失L2に基づいてスイッチング素子選択信号を生成して出力する。平均発熱量は、1つのアームにおけるスイッチング素子の発熱量とダイオードの発熱量を重み付け平均して生成する。重み付け平均の各係数は、例えば各々の許容発熱量に応じて設定するようにする。この場合、図7のステップS2、ステップS6で温度余裕量を比較する代わりに、平均発熱量を比較する。また、ステップS3では平均発熱量の小さい方、ステップS7では平均発熱量の大きい方のスイッチング素子を選択するようにスイッチング素子選択信号を生成して出力する。
また、インバータ装置1は温度把握手段11に代えて、発熱量把握手段17を有し、発熱量把握手段17は、スイッチング素子またはダイオードの少なくともいずれか一方の発熱量を生成して出力し、スイッチング素子選択手段13は温度余裕量、第1の損失L1及び第2の損失L2に基づく代わりに、平均発熱余裕量、第1の損失L1及び第2の損失L2に基づいてスイッチング素子選択信号を生成して出力する。平均発熱余裕量は、1つのアームにおけるスイッチング素子の発熱余裕量とダイオードの発熱余裕量を重み付け平均して生成する。重み付け平均の各係数は、例えば各々の許容発熱量に応じて設定するようにする。この場合、図7のステップS2、ステップS6で温度余裕量を比較する代わりに、平均発熱余裕量を比較する。また、ステップS3では平均発熱余裕量の大きい方、ステップS7では平均発熱余裕量の小さい方のスイッチング素子を選択するようにスイッチング素子選択信号を生成して出力する。
また、本実施の形態では、第1の損失L1及び第2の損失L2に応じてスイッチング素子選択信号を生成するか、単に交互にスイッチング素子を選択するようにスイッチング素子選択信号を生成するかを切り替える条件としては、以上の説明に挙げた、温度余裕量、交流電圧の周波数、通電長さ、スイッチング素子のスイッチング周波数に加えて、温度把握手段の出力、平均温度、平均温度余裕量、発熱量把握手段の出力、発熱余裕量、平均発熱量、平均発熱余裕量も用いることができる。
また、本実施の形態では、ゲート信号はPWM制御に基づいて生成したが、この発明はこれに限定されない。例えば、電流ヒステリシス幅一定のヒステリシス制御の場合にも適用できる。ヒステリシス制御の場合、交互にスイッチングするスイッチング素子を選択すると、個々のスイッチング素子のスイッチング周波数が下がり、個々のスイッチング素子のスイッチング損失を下げられるという効果が得られる。
また、本実施の形態では、インバータ装置1が非対称Hブリッジ回路で構成される場合を示したが、この発明はこれに限定されない。Y結線された固定子巻線のSRMを制御できるような構成であってもよい。
また、本実施の形態では、電動機2が3相SRMである場合を示したが、他の種類の電動機であってもよい。また、固定子巻線156は各相独立していたが、Y結線されているものであってもよい。
また、本実施の形態では、電動機2が位置センサ23を備え、回転子位置信号を用いて電動機2を制御する位置センサ制御を行っていたが、位置センサ23を備えず回転子位置信号なしに電動機2を駆動する位置センサレス制御であってもよい。
また、本実施の形態では、Duty指令をPI制御に基づいて生成していたが、Duty指令の生成方法はこれに限定されない。P制御、I制御に基づいて生成してもよい。また、電動機2の電流をフィードバックせずに、電流指令からルックアップテーブル等によりDuty指令を生成しても良い。
また、本実施の形態では、第1の損失L1、第2の損失L2を求めるにあたって、スイッチング素子またはダイオードのリーク電流を考慮していなかったが、リーク電流も加味して求めてもよい。
以上、この発明に係るインバータ装置を具体化した実施の形態について詳細に説明したが、この発明に係るインバータ装置は以下の特徴を備えるものである。
(1)この発明に係るインバータ装置は、1つのスイッチング素子と1つのダイオードで構成されるアームを少なくとも2つ備え、一方の前記アームのスイッチング素子と他方の前記アームのスイッチング素子との間に負荷を接続するインバータ装置において、前記スイッチング素子をゲート信号に基づいてスイッチングして交流電圧を出力する通電手段と、前記ゲート信号を生成して前記スイッチング素子に出力するゲート信号生成手段と、スイッチングを行う前記スイッチング素子を任意に選択するスイッチング素子選択信号を生成して出力するスイッチング素子選択手段と、を備え、前記ゲート信号生成手段は、前記スイッチング素子選択信号に基づいて前記ゲート信号を生成して出力することを特徴とする。
この構成によれば、個々のスイッチング素子のスイッチング周波数の制約条件を守ったまま、全体のスイッチング周波数を引き上げることが可能である。
(2)前記スイッチング素子選択手段は、通電中に前記スイッチング素子を任意の回数ずつ選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする。
この構成によれば、個々のスイッチング素子のスイッチング周波数の制約条件を守ったまま、全体のスイッチング周波数を引き上げることが可能である。
(3)前記スイッチング素子選択手段は、通電中に前記スイッチング素子を交互に選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする。
この構成によれば、個々のスイッチング素子のスイッチング周波数の制約条件を守ったまま、全体のスイッチング周波数を引き上げることが可能である。
(4)前記スイッチング素子または前記ダイオードの少なくとも一方の温度を検出あるいは推定して出力する温度把握手段、または発熱量を検出あるいは推定して出力する発熱量把握手段の少なくとも何れか1つを備え、前記スイッチング素子選択手段は、前記スイッチング素子または前記ダイオードの少なくとも一方の、前記温度把握手段の出力または前記発熱量把握手段の出力の少なくとも何れか1つに基づいて前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする。
この構成によれば、スイッチング素子とダイオードの発熱量と温度の許容範囲内でインバータ装置や負荷である電動機の運転領域を拡大することができる。
(5)前記スイッチング素子がオンしているときの前記スイッチング素子と前記ダイオードの少なくとも一方の損失を第1の損失として生成して出力し、前記スイッチング素子をスイッチングするときの損失を第2の損失として生成して出力する損失把握手段を備え、前記スイッチング素子選択手段は、前記スイッチング素子または前記ダイオードの少なくとも一方の、前記温度把握手段の出力または前記発熱量把握手段の出力の少なくとも何れか1つに基づくとともに、前記第1の損失と前記第2の損失に基づいて前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする。
この構成によれば、スイッチング素子とダイオードの発熱量と温度の許容範囲内でインバータ装置や負荷である電動機の運転領域を拡大することができる。
(6)前記スイッチング素子選択手段は、2つの前記スイッチング素子のそれぞれの前記温度把握手段の出力の間、またはそれぞれの許容温度からそれぞれの前記温度把握手段の出力を減算して得られる2つの温度余裕量の間に所定の値を超える差がある場合に、前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも小さい場合には、前記温度把握手段の出力の低い方、または前記温度余裕量の大きい方の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力し、前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも大きい場合には、前記温度把握手段の出力の高い方、または前記温度余裕量の小さい方の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする。
この構成によれば、スイッチング素子とダイオードの発熱量と温度の許容範囲内でインバータ装置や負荷である電動機の運転領域を拡大することができる。
(7)前記スイッチング素子選択手段は、2つの前記ダイオードのそれぞれの前記温度把握手段の出力の間、または前記温度余裕量の間に所定の値を超える差がある場合に、前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも小さい場合には、前記温度把握手段の出力の低い方、または前記温度余裕量の大きい方の前記ダイオードに対応する前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力し、前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも大きい場合には、前記温度把握手段の出力の高い方、または前記温度余裕量の小さい方の前記ダイオードに対応する前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする。
この構成によれば、スイッチング素子とダイオードの発熱量と温度の許容範囲内でインバータ装置や負荷である電動機の運転領域を拡大することができる。
(8)前記スイッチング素子選択手段は、2つの前記スイッチング素子のそれぞれの前記温度把握手段の出力または前記温度余裕量の間、または2つの前記ダイオードのそれぞれの前記温度把握手段の出力または前記温度余裕量の間に所定の値を超える差がない場合には、任意の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする。
この構成によれば、個々のスイッチング素子のスイッチング周波数の制約条件を守ったまま、全体のスイッチング周波数を引き上げることが可能である。また、スイッチング素子とダイオードの発熱量と温度の許容範囲内でインバータ装置や負荷である電動機の運転領域を拡大することができる。
(9)前記スイッチング素子選択手段は、2つの前記スイッチング素子のそれぞれの前記発熱量把握手段の出力の間、またはそれぞれの許容発熱量からそれぞれの前記発熱量把握手段の出力を減算して得られる2つの発熱余裕量の間に所定の値を超える差がある場合に、前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも小さい場合には、前記発熱量把握手段の出力の小さい方、または前記発熱余裕量の大きい方の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力し、前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも大きい場合には、前記発熱量把握手段の出力の大きい方、または前記発熱余裕量の小さい方の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする。
この構成によれば、スイッチング素子とダイオードの発熱量と温度の許容範囲内でインバータ装置や負荷である電動機の運転領域を拡大することができる。
(10)前記スイッチング素子選択手段は、2つの前記ダイオードのそれぞれの前記発熱量把握手段の出力または前記発熱余裕量の間に所定の値を超える差がある場合に、前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも小さい場合には、前記発熱量把握手段の出力の小さい方、または前記発熱余裕量の大きい方の前記ダイオードに対応する前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力し、前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも大きい場合には、前記発熱量把握手段の出力の大きい方、または前記発熱余裕量の小さい方の前記ダイオードに対応する前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする。
この構成によれば、スイッチング素子とダイオードの発熱量と温度の許容範囲内でインバータ装置や負荷である電動機の運転領域を拡大することができる。
(11)前記スイッチング素子選択手段は、2つの前記スイッチング素子のそれぞれの前記発熱量把握手段の出力または前記発熱余裕量の間、または2つの前記ダイオードのそれぞれの前記発熱量把握手段の出力または前記発熱余裕量の間に所定の値を超える差がない場合には、任意の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする。
この構成によれば、個々のスイッチング素子のスイッチング周波数の制約条件を守ったまま、全体のスイッチング周波数を引き上げることが可能である。また、スイッチング素子とダイオードの発熱量と温度の許容範囲内でインバータ装置や負荷である電動機の運転領域を拡大することができる。
(12)前記スイッチング素子選択手段は、それぞれの前記アームの前記スイッチング素子と前記ダイオードの前記温度把握手段の出力または前記温度余裕量を重み付け平均してそれぞれの前記アームの平均温度または平均温度余裕量を算出し、2つの前記アームの前記平均温度または前記平均温度余裕量に所定の値を超える差がある場合に、前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも小さい場合には、前記平均温度が低い方または前記平均温度余裕量の大きい方の前記アームのスイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力し、前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも大きい場合には、前記平均温度が高い方または前記平均温度余裕量の小さい方の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする。
この構成によれば、スイッチング素子とダイオードの発熱量と温度の許容範囲内でインバータ装置や負荷である電動機の運転領域を拡大することができる。
(13)前記スイッチング素子選択手段は、それぞれの前記アームの前記スイッチング素子と前記ダイオードの前記発熱量把握手段の出力または前記発熱余裕量を重み付け平均してそれぞれの前記アームの平均発熱量または平均発熱余裕量を算出し、2つの前記アームの前記平均発熱量または前記発熱余裕量に所定の値を超える差がある場合に、前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも小さい場合には、前記平均発熱量の小さい方または前記平均発熱余裕量の大きい方の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力し、前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも大きい場合には、前記平均発熱量の大きい方または前記平均発熱余裕量の小さい方の前記アームの前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする。
この構成によれば、スイッチング素子とダイオードの発熱量と温度の許容範囲内でインバータ装置や負荷である電動機の運転領域を拡大することができる。
(14)前記スイッチング素子選択手段は、2つの前記アームの前記平均温度または前記平均発熱量の間に所定の値を超える差がない場合には、任意の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする。
この構成によれば、個々のスイッチング素子のスイッチング周波数の制約条件を守ったまま、全体のスイッチング周波数を引き上げることが可能である。また、スイッチング素子とダイオードの発熱量と温度の許容範囲内でインバータ装置や負荷である電動機の運転領域を拡大することができる。
(15)前記スイッチング素子選択手段は、前記第1の損失と前記第2の損失とに所定の値を超える差がない場合には、任意の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする。
この構成によれば、個々のスイッチング素子のスイッチング周波数の制約条件を守ったまま、全体のスイッチング周波数を引き上げることが可能である。また、スイッチング素子とダイオードの発熱量と温度の許容範囲内でインバータ装置や負荷である電動機の運転領域を拡大することができる。
(16)前記スイッチング素子選択手段は、前記温度把握手段の出力、前記温度余裕量、前記平均温度、前記平均温度余裕量、前記発熱量把握手段の出力、前記発熱余裕量、前記平均発熱量、前記平均発熱余裕量、前記交流電圧の周波数、前記通電手段の通電する長さを表す通電長さ、前記スイッチング素子のスイッチング周波数の少なくとも何れか1つに基づいて、任意の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力するように切り替えることを特徴とする。
この構成によれば、個々のスイッチング素子のスイッチング周波数の制約条件を守ったまま、全体のスイッチング周波数を引き上げることが可能である。また、スイッチング素子とダイオードの発熱量と温度の許容範囲内でインバータ装置や負荷である電動機の運転領域を拡大することができる。
(17)前記スイッチング素子選択手段は、前記温度把握手段の出力、前記温度余裕量、前記平均温度、前記平均温度余裕量、前記発熱量把握手段の出力、前記発熱余裕量、前記平均発熱量、前記平均発熱余裕量、前記交流電圧の周波数、前記通電長さ、前記スイッチング素子の前記スイッチング周波数の少なくとも何れか1つに基づいて、交互に前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力するように切り替えることを特徴とする。
この構成によれば、個々のスイッチング素子のスイッチング周波数の制約条件を守ったまま、全体のスイッチング周波数を引き上げることが可能である。また、スイッチング素子とダイオードの発熱量と温度の許容範囲内でインバータ装置や負荷である電動機の運転領域を拡大することができる。
(18)前記ゲート信号生成手段は、通電停止時には2つの前記スイッチング素子をともにオフすることを特徴とする。
この構成によれば、通電停止時に速やかに電流を0にすることができる。
(19)電流指令を生成する電流指令生成手段を備え、前記ゲート信号生成手段は、前記通電手段に接続された前記負荷の電流を検出または推定し、前記負荷の電流を前記電流指令から減算して得られる電流偏差に基づいて前記ゲート信号を生成し、前記電流偏差が負の値で、前記電流偏差の絶対値が所定の値を超えている場合には、2つの前記スイッチング素子をともにオフすることを特徴とする。
この構成によれば、電流値が指令値を大きく上回っている場合に、電流を速やかに指令値にまで追従させることができる。
(20)2つの前記スイッチング素子をともにオフする場合に、ヒステリシス手段、タイマー手段の少なくとも何れか1つを備えることを特徴とする。
この構成によれば、負荷である電動機の回転子位置信号にノイズがある場合に通電オン・オフが繰り返されて、電動機の運転が不安定になることを防ぐことができる。また、電流偏差の値が所定の値の近傍で変動している場合に、通常のPWM制御の動作と2つのスイッチング素子をオフする動作が繰り返されて、電流リップルが増大することや、電動機の運転が不安定になることを防ぐことができる。
1 インバータ装置 2 電動機
11 温度把握手段 12 電流指令生成手段
13 スイッチング素子選択手段 14 ゲート信号生成手段
15 通電手段 16 損失把握手段
17 発熱量把握手段 21 固定子
22 回転子 23 位置センサ
151 直流電圧源 152 ダイオード
153 スイッチング素子 154 ダイオード
155 スイッチング素子 156 固定子巻線

Claims (20)

  1. 1つのスイッチング素子と1つのダイオードで構成されるアームを少なくとも2つ備え、一方の前記アームのスイッチング素子と他方の前記アームのスイッチング素子との間に負荷を接続するインバータ装置において、
    前記スイッチング素子をゲート信号に基づいてスイッチングして交流電圧を出力する通電手段と、
    前記ゲート信号を生成して前記スイッチング素子に出力するゲート信号生成手段と、
    スイッチングを行う前記スイッチング素子を任意に選択するスイッチング素子選択信号を生成して出力するスイッチング素子選択手段と、を備え、
    前記ゲート信号生成手段は、前記スイッチング素子選択信号に基づいて前記ゲート信号を生成して出力することを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記スイッチング素子選択手段は、通電中に前記スイッチング素子を任意の回数ずつ選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 前記スイッチング素子選択手段は、通電中に前記スイッチング素子を交互に選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする請求項1または2に記載のインバータ装置。
  4. 前記スイッチング素子または前記ダイオードの少なくとも一方の温度を検出あるいは推定して出力する温度把握手段、または発熱量を検出あるいは推定して出力する発熱量把握手段の少なくとも何れか1つを備え、
    前記スイッチング素子選択手段は、前記スイッチング素子または前記ダイオードの少なくとも一方の、前記温度把握手段の出力または前記発熱量把握手段の出力の少なくとも何れか1つに基づいて前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  5. 前記スイッチング素子がオンしているときの前記スイッチング素子と前記ダイオードの少なくとも一方の損失を第1の損失として生成して出力し、前記スイッチング素子をスイッチングするときの損失を第2の損失として生成して出力する損失把握手段を備え、
    前記スイッチング素子選択手段は、前記第1の損失と前記第2の損失に基づいて前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする請求項1または4に記載のインバータ装置。
  6. 前記スイッチング素子選択手段は、2つの前記スイッチング素子のそれぞれの前記温度把握手段の出力の間、またはそれぞれの許容温度からそれぞれの前記温度把握手段の出力を減算して得られる2つの温度余裕量の間に所定の値を超える差がある場合に、
    前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも小さい場合には、前記温度把握手段の出力の低い方、または前記温度余裕量の大きい方の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力し、
    前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも大きい場合には、前記温度把握手段の出力の高い方、または前記温度余裕量の小さい方の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする請求項5に記載のインバータ装置。
  7. 前記スイッチング素子選択手段は、2つの前記ダイオードのそれぞれの前記温度把握手段の出力の間、または前記温度余裕量の間に所定の値を超える差がある場合に、
    前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも小さい場合には、前記温度把握手段の出力の低い方、または前記温度余裕量の大きい方の前記ダイオードに対応する前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力し、
    前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも大きい場合には、前記温度把握手段の出力の高い方、または前記温度余裕量の小さい方の前記ダイオードに対応する前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする請求項5に記載のインバータ装置。
  8. 前記スイッチング素子選択手段は、2つの前記スイッチング素子のそれぞれの前記温度把握手段の出力または前記温度余裕量の間、または2つの前記ダイオードのそれぞれの前記温度把握手段の出力または前記温度余裕量の間に所定の値を超える差がない場合には、任意の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする請求項6または7に記載のインバータ装置。
  9. 前記スイッチング素子選択手段は、2つの前記スイッチング素子のそれぞれの前記発熱量把握手段の出力の間、またはそれぞれの許容発熱量からそれぞれの前記発熱量把握手段の出力を減算して得られる2つの発熱余裕量の間に所定の値を超える差がある場合に、
    前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも小さい場合には、前記発熱量把握手段の出力の小さい方、または前記発熱余裕量の大きい方の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力し、
    前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも大きい場合には、前記発熱量把握手段の出力の大きい方、または前記発熱余裕量の小さい方の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする請求項5に記載のインバータ装置。
  10. 前記スイッチング素子選択手段は、2つの前記ダイオードのそれぞれの前記発熱量把握手段の出力または前記発熱余裕量の間に所定の値を超える差がある場合に、
    前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも小さい場合には、前記発熱量把握手段の出力の小さい方、または前記発熱余裕量の大きい方の前記ダイオードに対応する前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力し、
    前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも大きい場合には、前記発熱量把握手段の出力の大きい方、または前記発熱余裕量の小さい方の前記ダイオードに対応する前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする請求項5に記載のインバータ装置。
  11. 前記スイッチング素子選択手段は、2つの前記スイッチング素子のそれぞれの前記発熱量把握手段の出力または前記発熱余裕量の間、または2つの前記ダイオードのそれぞれの前記発熱量把握手段の出力または前記発熱余裕量の間に所定の値を超える差がない場合には、任意の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする請求項9または10に記載のインバータ装置。
  12. 前記スイッチング素子選択手段は、それぞれの前記アームの前記スイッチング素子と前記ダイオードの前記温度把握手段の出力または前記温度余裕量を重み付け平均してそれぞれの前記アームの平均温度または平均温度余裕量を算出し、2つの前記アームの前記平均温度または前記平均温度余裕量に所定の値を超える差がある場合に、
    前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも小さい場合には、前記平均温度が低い方または前記平均温度余裕量の大きい方の前記アームのスイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力し、
    前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも大きい場合には、前記平均温度が高い方または前記平均温度余裕量の小さい方の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする請求項5に記載のインバータ装置。
  13. 前記スイッチング素子選択手段は、それぞれの前記アームの前記スイッチング素子と前記ダイオードの前記発熱量把握手段の出力または前記発熱余裕量を重み付け平均してそれぞれの前記アームの平均発熱量または平均発熱余裕量を算出し、2つの前記アームの前記平均発熱量または前記発熱余裕量に所定の値を超える差がある場合に、
    前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも小さい場合には、前記平均発熱量の小さい方または前記平均発熱余裕量の大きい方の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力し、
    前記第1の損失と前記第2の損失との間に所定の値を超える差があり、前記第1の損失が前記第2の損失よりも大きい場合には、前記平均発熱量の大きい方または前記平均発熱余裕量の小さい方の前記アームの前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする請求項5に記載のインバータ装置。
  14. 前記スイッチング素子選択手段は、2つの前記アームの前記平均温度または前記平均発熱量の間に所定の値を超える差がない場合には、任意の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする請求項12または13に記載のインバータ装置。
  15. 前記スイッチング素子選択手段は、前記第1の損失と前記第2の損失とに所定の値を超える差がない場合には、任意の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力することを特徴とする請求項5乃至14の何れか一項に記載のインバータ装置。
  16. 前記スイッチング素子選択手段は、前記温度把握手段の出力、前記温度余裕量、前記平均温度、前記平均温度余裕量、前記発熱量把握手段の出力、前記発熱余裕量、前記平均発熱量、前記平均発熱余裕量、前記交流電圧の周波数、前記通電手段の通電する長さを表す通電長さ、前記スイッチング素子のスイッチング周波数の少なくとも何れか1つに基づいて、任意の前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力するように切り替えることを特徴とする請求項4乃至15の何れか一項に記載のインバータ装置。
  17. 前記スイッチング素子選択手段は、前記温度把握手段の出力、前記温度余裕量、前記平均温度、前記平均温度余裕量、前記発熱量把握手段の出力、前記発熱余裕量、前記平均発熱量、前記平均発熱余裕量、前記交流電圧の周波数、前記通電長さ、前記スイッチング素子の前記スイッチング周波数の少なくとも何れか1つに基づいて、交互に前記スイッチング素子を選択するように前記スイッチング素子選択信号を生成して出力するように切り替えることを特徴とする請求項4乃至15の何れか一項に記載のインバータ装置。
  18. 前記ゲート信号生成手段は、通電停止時には2つの前記スイッチング素子をともにオフすることを特徴とする請求項1乃至17の何れか一項に記載のインバータ装置。
  19. 電流指令を生成する電流指令生成手段を備え、
    前記ゲート信号生成手段は、前記通電手段に接続された前記負荷の電流を検出または推定し、前記負荷の電流を前記電流指令から減算して得られる電流偏差に基づいて前記ゲート信号を生成し、
    前記電流偏差が負の値で、前記電流偏差の絶対値が所定の値を超えている場合には、2つの前記スイッチング素子をともにオフすることを特徴とする請求項1乃至18の何れか一項に記載のインバータ装置。
  20. 2つの前記スイッチング素子をともにオフする場合に、ヒステリシス手段、タイマー手段の少なくとも何れか1つを備えることを特徴とする請求項18または19に記載のインバータ装置。
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