JP2013175285A - 発光装置の作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレキシブルで、且つ信頼性の高い発光装置を提供する。
【解決手段】支持基板上に接着層を介して可とう性を有する基板を貼り付けた状態で、発光性の有機化合物を含む層や上部電極を形成し、その後、発光素子が形成された可とう性を有する基板を、支持基板から剥離する。このとき、可とう性を有する基板と支持基板とを貼り合わせる接着層に用いる材料として、室温で固体であり、且つ加熱することにより溶融する材料を用いればよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光装置の作製方法に関する。
有機EL(ElectroLuminescence)素子の研究開発が盛んに行われている。有機EL素子(以下、EL素子、または発光素子ともいう)の基本的な構成は、一対の電極間に発光性の有機化合物を含む層を挟持したものである。この素子に電圧を印加することにより、発光性の有機化合物から発光を得ることができる。
有機EL素子が適用された発光装置としては、例えば照明装置や、薄膜トランジスタを組み合わせた画像表示装置などが挙げられる。
有機EL素子は膜状に形成することが可能であるため、大面積の素子を容易に形成することができ、照明灯に応用できる面光源としての利用価値も高い。例えば、特許文献1には、有機EL素子を用いた照明器具が開示されている。
また、有機EL素子が適用された画像表示装置は、液晶表示装置等で必要であったバックライトが不要なため、薄型、軽量、高コントラストで且つ低消費電力な表示装置を実現できる。
有機EL素子を形成する際に、絶縁表面を有する基板上に形成した下部電極上に、発光性の有機化合物を含む層を形成する方法としては、例えば真空蒸着法や塗布法などがある。また下部電極や上部電極を形成する方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法のほか、塗布法、印刷法などがある。
また近年では、発光装置の形状の多様化が求められている。その一つに、曲面を再現できるフレキシブルな発光装置がある。有機EL素子が形成される基板として可とう性を有する基板を用いることにより、フレキシブルな発光装置を実現できる。このようなフレキシブルな発光装置は、ガラス基板等を支持基板として用いた場合と比較して非常に軽量化することができる。
また、発光装置をフレキシブルとすることにより、デザイン性や汎用性が高まり、設置する場所や組み込む部材の形状の自由度が高まる。例えば建造物や自動車の内装または外装の曲面に沿って、照明装置や表示装置を組み込むことができる。またリストバンドなどの着用可能な照明装置や表示装置、曲面を有する表示部を備えた携帯電話やタブレット端末など、様々な用途に用いることができる。
特開2009−130132号公報
ここで、下部電極が設けられた基板上に、発光性の有機化合物を含む層を真空蒸着法により形成する場合において、被形成面が下向きになるように保持して形成する方法(フェイスダウン方式ともいう)が多くの場合に用いられる。被形成面を下向きに保持することにより、被形成面へのゴミの付着を抑制することができるため、信頼性の高い発光素子を形成することができる。また、同様に、上部電極を形成する場合でも、当該フェイスダウン方式が多く用いられる。
しかしながら、可とう性を有する基板を用いた場合では、発光性の有機化合物を含む層や上部電極を形成する際にフェイスダウン方式を採用したときに基板がたわんでしまうことにより不具合が生じることがある。例えば、真空蒸着法やスパッタリング法では、成膜源と被形成面との距離が変化するため、均一な厚さに膜を形成できない不具合や、基板の搬送時に装置の部材と被形成面が接触してしまうなどの不具合が生じる。
このような不具合を解消するためには、例えば支持基板上に硬化性の樹脂からなる接着層を介して可とう性を有する基板を貼り付けた状態で、発光性の有機化合物を含む層や上部電極を形成し、その後、発光素子が形成された可とう性を有する基板を、支持基板から剥離する。
しかしながらこの方法において、支持基板から可とう性を有する基板を物理的に剥離する際に、発光素子に物理的なストレスが掛かり発光素子を構成する電極等にクラックが生じてしまう恐れがある。また、接着層を溶媒や酸などで溶解させて剥離する方法では当該応力の大きさを低減できるが、用いる溶媒や酸によって発光素子を構成する材料や可とう性を有する基板の一部が溶解されてしまう、または発光素子に不純物が混入することにより、発光素子の信頼性が損なわれる恐れがある。
本発明は、このような技術的背景のもとでなされたものである。したがって本発明の一態様は、フレキシブルで、且つ信頼性が高い発光装置を提供することを課題の一とする。
上記課題を解決するため、本発明は、可とう性を有する基板と支持基板とを貼り合わせる接着層の材料に着眼した。当該接着層に用いる材料として、室温で固体、且つ加熱することにより溶融する材料を用いればよい。
すなわち、本発明の一態様の発光装置の作製方法は、可とう性を有する第1の基板の一面上に、第1の電極を形成する工程と、支持基板の一面上に、有機物層を設ける工程と、有機物層を加熱して溶融させた状態で第1の基板の上記一面と対向する裏面と有機物層とを密着させた後、有機物層を冷却して固化させ、第1の基板と支持基板とを有機物層を介して接着し、第1の電極上に、発光性の有機化合物を含む層を形成し、発光性の有機化合物を含む層上に第2の電極を形成し、有機物層を加熱して溶融させた状態で、支持基板から第1の基板を剥離する工程と、を有し、有機物層に、融点が30℃以上150℃以下の有機化合物を含む材料を用いることを特徴とする。
このような方法によれば、発光性の有機化合物を含む層や上部電極(第2の電極)を形成する際、接着層として用いる有機物層によって、可とう性を有する第1の基板と支持基板とが確実に接着されているため、第1の基板がたわむことによる不具合を解消することができる。
さらに、支持基板から発光素子が形成された第1の基板を剥離する際、接着層として用いる有機物層が溶融した状態で剥離を行うため、有機物層の接着性は消失し、第1の基板に設けられた発光素子への物理的なストレスが生じない。その結果、発光素子を構成する層にクラックが生じるなどのダメージを極めて低減できる。さらに、剥離を行う際には有機物層が液化しているため、剥離工程におけるESD(Electro Static Discharge)の発生が抑制され、信頼性の高い発光装置を作製することができる。
上記接着層として用いる有機物層に用いることできる材料としては、室温で固体、且つ加熱することにより溶融する材料を用いることができる。
ここで、有機物層に用いる材料の融点が高いほど、支持基板に貼り付けた状態における第1の基板を高温で処理可能であるが、発光素子への熱的なダメージを考慮して処理する温度を設定する必要がある。
例えば、処理温度が150℃以下であれば発光素子への熱的なダメージによる特性への影響を抑制できる。また処理温度が100℃以下の材料を用いると発光素子への熱的な影響をほぼ無視できる。
一方、融点が30℃よりも低い場合には、発光性の有機化合物を含む層や第2の電極の形成時に有機物層の一部が溶融し、第1の基板が支持基板からずれ、滑落してしまう恐れがある。
したがって、有機物層に用いる材料の融点としては、30℃以上150℃以下、好ましくは30℃以上100℃以下とする。
有機物層に用いる材料としては、例えば、上記の性質を備える蝋を用いることができる。本明細書中において、蝋は、高級脂肪酸と一価又は二価の高級アルコールとのエステルである油脂状の物質(ワックス・エステル)、中性脂肪、高級脂肪酸、炭化水素等を含む。蝋は、動植物由来のものであってもよいし、鉱物、石油等由来のものであってもよい。具体的には、例えば、パラフィン、パラフィンワックス(固形パラフィン)、合成ワックス、または、上述した温度以下の融点を有する公知のホットメルト型の接着剤を用いることができる。パラフィンを主成分としたパラフィンワックスは、化学的に安定であるため好ましい。
また、本発明の他の一態様の発光装置の作製方法は、可とう性を有する第1の基板の一面上に、第1の電極を形成する工程と、支持基板の一面上に、有機物層を設ける工程と、有機物層を加熱して溶融させた状態で第1の基板の上記一面と対向する裏面と有機物層とを密着させた後、有機物層を冷却して固化させ、第1の基板と支持基板とを有機物層を介して接着し、第1の電極上に、発光性の有機化合物を含む層を形成し、発光性の有機化合物を含む層上に第2の電極を形成し、第1の基板の一方の面と対向し、且つ可とう性を有する第2の基板と、第1の基板と、を封止層を介して接着し、有機物層を加熱して溶融させた状態で、支持基板から第1の基板を剥離する工程と、を有し、有機物層に、融点が30℃以上150℃以下の有機化合物を含む材料を用いることを特徴とする。
ここで、従来の接着層を用いた場合では、発光素子が形成された第1の基板と、当該第1の基板と対向する第2の基板とを封止層により接着した後に、当該第1の基板と支持基板とを剥離すると、剥離の際の物理的なストレスにより封止層と第1の基板の界面、または封止層と第2の基板の界面で剥がれてしまい、封止不良が発生してしまう恐れがあった。
しかしながら、上記本発明の一態様の方法によれば、剥離の際の物理的なストレスが生じないため、封止工程を終えた後に第1の基板と支持基板とを剥離することが可能となる。したがって、第2の電極層を形成した直後の清浄度の高い状態で封止を行うことが可能となり、第1の基板と第2の基板との間にゴミ等が混入することが抑制されるため、信頼性の高い発光装置を作製することができる。
また、本発明の他の一態様の発光装置の作製方法は、上記いずれかの発光装置の作製方法において、第1の基板及び第2の基板は、いずれか一方に、金属材料または合金材料を用い、いずれか他方に、発光性の有機化合物からの発光を透過する材料を用いることを特徴とする。
このように、第1の基板または第2の基板のいずれか一方に、金属材料または合金材料を含む基板を用いると、発光装置自体の放熱性が高まるため好ましい。またこのような導電性材料を用いることにより、発光装置の作製工程中、または使用中におけるESDの影響を抑制できるため、信頼性の高い発光装置を作製できる。さらに、支持基板から第1の基板を剥離する際、発光装置自体の熱伝導性が向上するため有機物層を均一に加熱することができ、剥離が容易になる。
また、本発明の他の一態様の発光装置の作製方法は、上記いずれかの発光装置の作製方法において、第1の基板及び第2の基板は、いずれか一方に、金属材料または合金材料を用い、いずれか他方に、第1の電極に近い側からガラス層と有機樹脂層とが順に積層され、且つ発光性の有機化合物からの発光を透過する積層体を用いることを特徴とする。
またこのように、発光を取り出す側の基板としてガラス層を含む材料を用いることにより、外部からの水分や酸素などの不純物の拡散が抑制されるため、信頼性の高い発光装置を実現できる。また、ガラス層よりも外側に有機樹脂層設けることにより、ガラス層の割れやクラックの発生を抑制し、基板の強度を高めることができる。
ここで、上述した本発明の一態様の発光装置の作製方法において、第1の基板と支持基板とを剥離する際、溶融した有機物層の一部を第1の基板の裏面側に付着させることができる。このようにして、発光素子が形成される第1の基板の裏面に有機物層が設けられた発光装置とすることにより、従来の発光装置にはない特徴的な効果を備える発光装置を実現できる。
すなわち、本発明の一態様の発光装置は、可とう性を有する第1の基板と、第1の基板の一面上に設けられた第1の電極と、第1の電極上に設けられた発光性の有機化合物を含む層と、発光性の有機化合物を含む層上に設けられた第2の電極と、第1の基板の上記一面と対向し、且つ可とう性を有する第2の基板と、第1の基板と第2の基板を接着する封止層と、第1の基板の上記一面と対向する裏面上に設けられた有機物層と、を備える。さらに、第1の基板は、金属材料又は合金材料からなり、第2の基板は、発光性の有機化合物からの発光を透過する材料からなり、有機物層は、融点が30℃以上150℃以下の蝋を含むことを特徴とする。
このように、発光素子が設けられる第1の基板に、金属材料または合金材料を含む基板を用いることにより、放熱性を向上させることができる。さらに、第1の基板の裏面側に有機物層を設けることにより、第1の基板の露出する表面に絶縁性を持たせることができ、取り扱いが容易になる。さらに、有機物層として化学的に安定な蝋を含む材料を用いることで、当該有機物層が第1の基板の表面の保護膜として作用する。また、有機物層に蝋を含む材料を用いることで、当該有機物層に撥水性を持たせることができるため、湿度の高い環境下であっても、金属材料または合金材料を含む第1の基板自体の腐食を抑制することができる。
また、本発明の他の一態様の発光装置は、上記発光装置において、第2の基板は、第1の電極に近い側からガラス層と有機樹脂層とが順に積層され、且つ発光性の有機化合物からの発光を透過する積層体であることを特徴とする。
またこのように第1の基板として金属材料または合金材料を含む基板を用いた場合において、発光が取り出される第2の基板には、ガラス層と有機樹脂層とが積層された基板を用いることで、信頼性の高い発光装置とすることができる。
また、本発明の他の一態様の発光装置は、可とう性を有する第1の基板と、第1の基板の一面上に設けられた第1の電極と、第1の電極上に設けられた発光性の有機化合物を含む層と、発光性の有機化合物を含む層上に設けられた第2の電極と、第1の基板の上記一面と対向し、且つ可とう性を有する第2の基板と、第1の基板と第2の基板を接着する封止層と、第1の基板の上記一面と対向する裏面上に設けられた有機物層と、を備え、第1の基板は、発光性の有機化合物からの発光を透過する材料からなり、第2の基板は、金属材料または合金材料からなり、有機物層は、融点が30℃以上150℃以下の蝋を含むことを特徴とする。
このように、発光が取り出される第1の基板の表面に、蝋を含む有機物層を設ける。蝋はその屈折率が空気に対して高く(例えばパラフィンの屈折率は約1.45)、且つ、光散乱性を有する。したがって、有機物層を設けない場合に比べて透光性の第1の基板側から射出される光の全反射が抑制される。さらに、有機物層に入射した光は、有機物層内で散乱されて外部(空気)に射出されるため、有機物層と空気との界面における全反射も抑制される。その結果、光取り出し効率が高められた発光装置を実現できる。
また、光散乱性を向上させるために、有機物層に光を散乱させる粒子を分散させてもよい。例えば、有機物層に用いる材料とは屈折率の異なる材料の粒子や光を反射する粒子を用いることができる。例えば、ガラスや金属の粒子を用いてもよいし、気泡を混入させてもよい。
また有機物層は、発光が取り出される第1の基板の表面を保護するための撥水性の保護膜としても機能する。また特に第1の基板としてガラス層を有する基板を用いた場合には、有機物層を設けることにより機械的強度を向上させ、割れやクラックの発生を抑制することができる。
なお、本明細書において、EL層とは発光素子の一対の電極間に設けられ、少なくとも発光性の有機化合物を含む層(発光層とも呼ぶ)、または発光層を含む積層体を示すものとする。
なお、本明細書中において、発光装置とは画像表示デバイス、発光デバイス、もしくは光源(照明装置含む)をいう。また、発光装置にコネクタ、例えばFPC(Flexible printed circuit)もしくはTAB(Tape Automated Bonding)テープもしくはTCP(Tape Carrier Package)が取り付けられたモジュール、TABテープやTCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、または発光素子が形成された基板にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て発光装置に含むものとする。
本発明によれば、フレキシブルで、且つ信頼性が高い発光装置を提供できる。
本発明の一態様の発光装置の作製方法を説明する図。 本発明の一態様の発光装置の作製方法を説明する図。 本発明の一態様の発光装置を説明する図。 本発明の一態様の発光装置を説明する図。 本発明の一態様の発光装置の作製方法を説明する図。 本発明の一態様の発光装置の作製方法を説明する図。 本発明の一態様の発光装置が適用された電子機器を説明する図。 本発明の一態様の発光装置が適用された電子機器を説明する図。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
なお、本明細書で説明する各図において、各構成の大きさ、層の厚さ、または領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の発光装置の構成例、及び発光装置の作製方法の一例について、図面を参照して説明する。
<作製方法例>
以下では、本実施の形態で例示する発光装置の作製方法の一例について、図面を参照して説明する。本作製方法例では、発光素子が形成される基板表面側に発光を取り出す上面発光型の発光装置の作製方法について説明する。
図1(A)〜(E)は、発光装置の作製工程中のそれぞれの段階における上面概略図と、上面概略図中に示す切断線A−Bで切断した断面概略図である。
まず、第1の基板101を準備する。第1の基板101には、可とう性を有する材料を用い、少なくとも被形成面が平坦な基板を用いる。
第1の基板101としては、有機樹脂や可とう性を有する程度の厚さのガラス材料などを用いることができる。
上面発光型の発光装置の場合には特に、第1の基板101として、金属又は合金材料を含む導電性の基板を用いると、後に形成される発光素子からの発熱に対する放熱性が高まるため好ましい。
また、導電性の基板の表面を酸化する、または表面に絶縁膜を形成するなどし、絶縁処理が施された基板を用いることが好ましい。例えば、電着法、スピンコート方やディップ方などの塗布法、スクリーン印刷法などの印刷法、蒸着法やスパッタリング法など堆積法などの方法を用いて導電性の基板表面に絶縁膜を形成してもよいし、酸素雰囲気下で放置又は加熱する方法や、陽極酸化法などの公知の方法により、第1の基板101の表面を酸化してもよい。
本実施の形態では、第1の基板101として例えば厚さ200μm程度のステンレス基板を用いればよい。
続いて、第1の基板101の被形成面上に平坦化層113を形成する。
平坦化層113は、第1の基板101の凹凸形状を被覆して平坦化した絶縁表面を形成する目的で形成する。平坦化層113としては絶縁性の材料を用いることができ、有機材料または無機材料で形成することができる。
平坦化層113は、スパッタリング法などの堆積法、スピンコート法やディップ法などの塗布法、インクジェット法やディスペンス法などの吐出法、スクリーン印刷法などの印刷法等を用いて形成することができる。
また、平坦化層113に、金属または合金材料からなる粒子が分散された有機樹脂を用いることもできる。このように導電性材料が分散された平坦化層113を用いることにより、後に形成される発光素子からの発熱を効率的に第1の基板101に伝導させることができるため、より放熱性を高めることができる。また、平坦性や絶縁性を向上させるため、導電性粒子が分散された有機樹脂上にさらに有機樹脂を積層して用いてもよい。
なお、第1の基板101の被形成面が絶縁表面で、且つその平坦性が十分に高い場合には、平坦化層113を設けなくてもよい。
続いて、平坦化層113上に、第1の電極層103、及び配線111を形成する。
第1の電極層103及び配線111は、同一の材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。また少なくとも第1の電極層103上の発光素子が形成される領域には、後に形成されるEL層105からの発光に対して反射性を有する材料を用いる。また、第1の電極層103上の発光素子が形成される領域に、光反射性の高い材料を積層してもよい。
第1の電極層103及び配線111は、スパッタリング法や蒸着法などの堆積法、スクリーン印刷法などの印刷法、インクジェット法やディスペンス法などの吐出法、またはメッキ法などを用いて形成できる。特に、スクリーン印刷法を用い、第1の電極層103及び配線111を同時に形成することが好ましい。
続いて、第1の電極層103及び配線111の端部を覆い、且つ、第1の電極層103及び配線111の一部を露出させる開口部を備える絶縁層115を形成する。
絶縁層115は、後に形成される第2の電極層107の被覆性を良好なものとするため、絶縁層115の上端部または下端部に曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。
絶縁層115は、スパッタリング法などの堆積法、インクジェット法やディスペンス法などの吐出法、スクリーン印刷法などの印刷法、フォトリソグラフィ法などを用いて形成できる。
この段階における上面概略図及び断面概略図が、図1(A)に相当する。
続いて、あらかじめ有機物層123が形成された支持基板121に、第1の基板101を貼り付ける。
支持基板121は、支持する面が平坦であり、且つ、第1の基板101よりも剛性の高い材料を用いる。支持基板121は少なくとも後の工程で、第1の基板101が接着された状態でフェイスダウン方式を用いてEL層105や第2の電極層107を形成する際に、支持基板121がたわんで第1の基板101の被形成面が成膜装置の一部と接触することがない程度の剛性を有する基板を用いる。
支持基板121として、ガラス基板、セラミック基板、半導体基板、プラスチック基板、金属基板などを用いることができる。支持基板121の剛性を高めるためにはその厚さを厚くすればよいが、厚くするとその分自重が増え、かえってたわみ量が増加してしまう恐れもある。その場合、支持基板121に用いる材料自体の物理的特性(密度、ヤング率、熱膨張係数など)、支持基板121の面積、EL層105や第2の電極層107を形成する成膜装置の装置構成(支持体を支持する部材の位置や面積)などを考慮して、厚さを調整すればよい。
また、支持基板121の被接着面とは反対の面(裏面)を、平坦面とは異なる形状とし、支持基板121のたわみを調整してもよい。例えば、支持基板121の端部から中央部に向かって厚みが増すような形状とすることにより、たわみ量を調整できる。また例えば、支持基板121の裏面にスリット状または格子状の溝を設けることにより、支持基板121の剛性を高めてもよい。また例えば、支持基板121の平坦な裏面上に伸縮性の小さい異なる材料からなる薄膜や、リボン状のシート、またはワイヤーなどの部材をスリット状または格子状に設けてもよい。
また、支持基板121の裏面に、上記成膜装置に固定するためのレールなどの固定具を備えていてもよい。このような固定具により支持基板121を成膜装置に固定可能な構成とすることにより、支持基板121の厚さが薄く剛性が不十分であっても支持基板121のたわみを低減できる。したがって支持基板121を軽量化でき、取り扱いが容易となる。
本実施の形態では、支持基板121として厚さ0.7mmのガラス基板を用いる。
支持基板121の被接着面に設ける有機物層123は、支持基板121と第1の基板101とを接着する接着層として機能する。ここで有機物層123としては、室温において固体で、且つ加熱することにより溶融する材料を用いる。
有機物層123に用いる材料としては、例えば、上記の性質を備える蝋を用いることができる。本明細書中において、蝋は、高級脂肪酸と一価又は二価の高級アルコールとのエステルである油脂状の物質(ワックス・エステル)、中性脂肪、高級脂肪酸、炭化水素等を含む。蝋は、動植物由来のものであってもよいし、鉱物、石油等由来のものであってもよい。具体的には、例えば、パラフィン、パラフィンワックス(固形パラフィン)、合成ワックス、または、後に示す温度の融点を有する公知のホットメルト型の接着剤を用いることができる。パラフィンを主成分としたパラフィンワックスは、化学的に安定であるため好ましい。
有機物層123を支持基板121に設ける方法としては、例えば、有機物層123を構成する材料からなる固形材料を支持基板121の被接着面上に配置し、固形材料を融点以上になるように加熱して溶融させ、支持基板121の被接着面に密着した有機物層123を形成する方法を用いる。固形材料は溶融して支持基板121の被接着面上に広がるため、固形材料の形状は問わず、ブロック状であってもよいし、シート状であってもよい。シート状の固形材料を用いると、短時間で固形材料が溶融し支持基板121の被形成面上に均一に広がるため好ましい。
また、有機物層123を支持基板121に設ける他の方法としては、スリットコータ、カーテンコータ、グラビアコータ、ロールコータ、スピンコータなどのコーティング装置を用いる方法や、ディスペンス法やインクジェット法などの吐出法、スクリーン印刷法などの印刷法などを用いることができる。いずれの方法においても、有機物層123となる固形材料を加熱して液化させた状態で支持基板121に形成可能とするため、加熱機構を備える構成とすればよい。
このようにして支持基板121上に形成した有機物層123を融点以上に加熱して溶融させた状態で、第1の基板101を、有機物層123と第1の基板101の被形成面とは反対側の面(裏面)が接するように配置する(図1(B)参照)。
有機物層123を加熱する方法としては、有機物層123を直接的に加熱する、又は支持基板121を加熱手段125で加熱することにより有機物層123を間接的に加熱する方法がある。
有機物層123を直接加熱する場合は、有機物層123に光を照射して加熱することが好ましい。その場合、光源としてハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウムランプ、高圧水銀ランプなどのランプを用いることができる。
また支持基板121を加熱する場合は、上述と同様に光を照射して加熱する方法や、発熱体を接触させて加熱する方法を用いることができる。また加熱するときに、支持基板121の裏面から加熱することが好ましい。
特に、加熱手段としてホットプレートを用い、支持基板121の裏面とホットプレートとが接触するように配置して加熱することが好ましい。ホットプレートを用いることにより支持基板121全体を均一に加熱することが可能であるため、有機物層123の溶融状態を均一化できる。
このようにして、溶融状態の有機物層123に接して第1の基板101を配置した後、有機物層123を冷却して固化させ、有機物層123により支持基板121と第1の基板101とを接着する。
例えばホットプレートを用いる場合、ホットプレートに冷却機構を持たせることにより、短い時間で且つ均一に有機物層123を固化させることができる。
ここで、有機物層123に用いる材料の融点が高いほど、支持基板121に貼り付けた状態における第1の基板101を高温で処理可能であるが、発光素子への熱的なダメージを考慮して設定する必要がある。
例えば、処理温度が150℃以下であれば発光素子への熱的なダメージによる特性への影響を抑制できる。また処理温度が100℃以下の材料を用いると発光素子への熱的な影響をほぼ無視できる。
一方、融点が30℃よりも低い場合には、発光性の有機化合物を含む層や第2の電極の形成時に有機物層の一部が溶融し、第1の基板が支持基板からずれる、若しくは滑落してしまう恐れがある。
したがって、有機物層に用いる材料の融点としては、30℃以上150℃以下、好ましくは30℃以上100℃以下とすることが好ましい。
続いて、フェイスダウン方式の成膜方法を用いて、第1の電極層103上にEL層105を形成する。EL層105は真空蒸着法により形成する。真空蒸着法を用いることにより、第1の基板101として大型の基板を用いても均一な厚さに形成することができる。
EL層105は、少なくとも発光性の有機化合物を含む層(発光層ともいう)を含めば良く、単数の層で構成されていても、複数の層が積層されていてもよい。複数の層で構成されている構成としては、陽極側から正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、並びに電子注入層が積層された構成を例に挙げることができる。なお、発光層を除くこれらの層はEL層105中に必ずしも全て設ける必要はない。また、これらの層は重複して設けることもできる。具体的にはEL層105中に複数の発光層を重ねて設けてもよく、電子注入層に重ねて正孔注入層を設けてもよい。また、中間層として電荷発生層の他、電子リレー層など他の構成を適宜加えることができる。また、例えば、異なる発光色を呈する発光層を複数積層する構成としてもよい。例えば補色の関係にある2以上の発光層を積層することにより白色発光を得ることができる。
続いて、フェイスダウン方式の成膜装置を用いて、EL層105上、及び配線111の露出した領域上に第2の電極層107を形成する。第2の電極層107は、EL層105を形成した後、大気に触れさせることなく連続して形成することが好ましい。
第2の電極層107は、EL層105からの発光に対して透光性を有する導電性の材料を用いる。例えば第2の電極層107に用いる材料として、透光性を有する導電性金属酸化物を用いることができる。また金属を用いる場合には、透光性を示す程度に薄く形成すればよい。
第2の電極層107は、蒸着法やスパッタリング法により形成する。なお、第2の電極層107として透光性金属酸化物の薄膜を用いる場合には、当該導電性金属酸化物を、アルゴン及び酸素を含む雰囲気下で成膜すると、透光性を向上させることができる。
また導電性金属酸化物をEL層105上に形成する場合、酸素濃度が低減されたアルゴンを含む雰囲気下で成膜した第1の導電性金属酸化物膜と、アルゴン及び酸素を含む雰囲気下で成膜した第2の導電性金属酸化物膜の積層膜とすると、EL層105への酸素によるダメージを低減できるため好ましい。ここで特に、第1の導電性金属酸化物膜を成膜する際に用いるアルゴンガスの純度が高いことが好ましく、例えば露点が−70℃以下、好ましくは−100℃以下のアルゴンガスを用いることが好ましい。
このように、有機物層123によって第1の基板101を支持基板121に接着させた状態でEL層105及び第2の電極層107を形成することにより、フェイスダウン方式を適用した場合であっても第1の基板101がたわむことによる不具合が抑制されるため、被形成面へのゴミなどの付着や、成膜装置に触れることによるキズなどの発生が抑制され、信頼性の高い発光素子を形成することができる。
以上の工程により、第1の電極層103、EL層105、及び第2の電極層107が積層された発光素子120が形成される。この段階における上面概略図及び断面概略図が図1(C)に相当する。なお、図1(C)中の有機物層123は固化した状態であるため、図1(B)で示した溶融状態である有機物層123とはハッチングを異ならせている。
ここで、第2の電極層107上に保護膜を形成してもよい。保護膜を形成することにより、発光素子120への水や酸素などの不純物の拡散が抑制され、より信頼性の高い発光装置とすることができる。保護膜としては、透光性を有し、且つ水や酸素に対するバリア性を備える材料を用いる。例えばシリコンなどの半導体やアルミニウムなどの金属の酸化物又は窒化物を用いればよい。
続いて、第1の基板101と第2の基板102とを封止層119を用いて貼り合わせる(図1(D)参照)。
封止層119に用いる材料としては、光硬化性の有機樹脂や2液混合型の硬化性樹脂、熱硬化性の有機樹脂などを用いることができる。なお、当該材料として熱硬化性の有機樹脂を用いる際、封止層119を硬化させるための熱により有機物層123が溶融する場合には、第1の基板101がずれて滑落しないように、支持基板121を水平に保持しつつ加熱することが好ましい。また、硬化する温度が有機物層123の融点よりも低い熱硬化性の有機樹脂を用いると、このような配慮が不要となるためが好ましい。また封止層119としては、硬化した後の状態において少なくとも発光素子120からの発光に対して透光性を有する材料を用いる。また、封止層119に用いる材料はできるだけ水や酸素を透過しない材料であることが好ましい。また封止層119に用いる材料に乾燥剤を含む材料を用いることが好ましい。
第2の基板102は、少なくとも発光素子120からの発光に対して透光性を有する材料を用い、且つ、可とう性を有する材料を用いる。例えば、有機樹脂や可とう性を有する程度の厚さのガラス材料などを用いることができる。
特に、第2の基板102として、第1の電極層103に近い側からガラス層と有機樹脂層とが順に積層された積層体を用いることが好ましい。ガラス層を含む材料を用いることにより、外部からの水分や酸素などの不純物の拡散が抑制されるため、信頼性の高い発光装置を実現できる。また、ガラス層よりも外側に有機樹脂層設けることにより、ガラス層の割れやクラックの発生を抑制し、基板の機械的強度を高めることができる。
例えば、第1の電極層103に近い側からガラス層、接着層、及び有機樹脂層を積層したシートを用いることが好ましい。当該ガラス層の厚さとしては20μm以上200μm以下、好ましくは25μm以上100μm以下の厚さとする。このような厚さのガラス層は、水や酸素に対する高いバリア性と可とう性を同時に実現できる。また、有機樹脂層の厚さは、10μm以上200μm以下、好ましくは20μm以上50μm以下とする。
貼り合わせは、封止層119となる封止材料を第1の基板101又は第2の基板102の表面に塗布し、その後第1の基板101と第2の基板102とが当該封止材料を介して密着するように配置し、その後、封止材料を硬化させて封止層119を形成することにより行うことができる。
貼り合わせ工程は、できるだけ酸素や水分が低減された環境下で行うことが好ましい。特に、減圧雰囲気化で貼り合わせを行うと、上記封止材料中に含まれる酸素や水分を含む気泡を脱泡することができるため、硬化後の封止層119内の不純物が低減され、信頼性の高い発光装置を作製することができる。
この段階における上面概略図及び断面概略図が、図1(D)に相当する。
続いて、有機物層123を加熱して溶融した状態で、第1の基板101を支持基板121から剥離する(図1(E)参照)。
有機物層123を加熱する方法としては、上述の方法を用いることができる。特に、加熱手段125として、ホットプレートを用いることが好ましい。
第1の基板101の支持基板121からの剥離は、機械的な力を加えること(人間の手や治具で引き剥がす処理や、ローラーを回転させながら分離する処理等)を用いて行えばよい。
このとき、有機物層123は溶融した状態で剥離を行うため、有機物層123の接着性は消失しており、第1の基板101や第1の基板101に設けられる発光素子120への物理的なストレスを与えることなく、容易に剥離することができる。その結果、発光素子120を構成する層(第1の電極層103、第2の電極層107、又はEL層105)にクラックが生じる、または各層間で剥離するなどの、発光素子120へのダメージを極めて低減できる。さらに、剥離を行う際には有機物層123が液化しているため、剥離工程におけるESDの発生が抑制され、信頼性の高い発光装置を作製できる。
また、有機物層123を溶融させた状態で支持基板121と第1の基板101を剥離することにより、剥離の際の発光装置にかかる物理的なストレスが極めて低減されているため、第1の基板101に第2の基板102を貼り合わせた状態であっても、剥離の際に封止層119と第1の基板または第2の基板との界面で剥がれることによる封止不良が発生することなく良好に、第1の基板101と支持基板121とを剥離することが可能となる。
このように、第2の電極層107を形成した直後の清浄度の高い状態で封止を行うことが可能となるため、第1の基板と第2の基板との間にゴミ等が混入することが抑制され、信頼性の高い発光装置を作製することができる。なお、第2の電極層107を形成した直後に支持基板121から第1の基板101を剥離し、その後上述した貼り合わせの工程を行ってもよい。
以上の工程により、第1の基板101上に発光素子120が形成された、発光装置100を作製することができる。
[有機物層123の形成について]
ここで、第1の基板101と支持基板121とを接着する有機物層123は、少なくともEL層105及び第2の電極層107を形成する際に第1の基板101が支持基板121から剥離しないように設ければよく、様々な形態をとりうる。
図2(A)、図2(B)、及び図2(C)はそれぞれ、支持基板121上に形成された有機物層123の上面概略図である。また、各々の図において、第1の基板101が配置される領域を破線で示している。
図2(A)では、第1の基板101が設けられる領域と完全に重なるように、有機物層123が設けられている。このように、第1の基板101の裏面の全面が有機物層123によって支持基板121と接着される構成とすることで、第1の基板101と支持基板121との接着強度を十分に高めることができる。
また、第1の基板101の端部も有機物層123によって接着する構成とすることにより、当該端部をきっかけとして剥離してしまうことを抑制することができる。
図2(B)では、有機物層123は一定の間隔をあけて帯状(ストライプ状)に設けられている。
ここで例えば、支持基板121に対して第1の基板101の線熱膨張係数が異なる場合、処理中の温度の変化によって第1の基板101が伸縮することにより、支持基板121が大きくたわんでしまう恐れがある。
そこで、図2(B)に示すように、第1の基板101と支持基板121との接着部を、間隔をあけて複数設けることにより、上述した第1の基板101の伸縮に起因して支持基板121にかかる応力は、少なくとも帯状の有機物層123の短辺方向で緩和され、その結果、支持基板121のたわみ量を低減することができる。
また、図2(C)に示すように、有機物層123を一定の間隔をあけて島状(ドット状)に設けてもよい。このような構成とすることにより、第1の基板101の伸縮に起因する支持基板121にかかる応力を2次元的に緩和することができるため、その結果、より支持基板121のたわみ量を低減することができる。
以上が本作製方法例についての説明である。
<変形例>
上記作製方法例では、発光素子が形成される基板の表面側に発光を取り出す上面発光型の発光装置の作製方法について説明したが、基板や電極に用いる材料を変更することにより、発光素子が形成される基板の裏面側に発光を取り出す下面発光型の発光装置や、基板の表面側と裏面側の両方に発光を取り出す両面発光型の発光装置を作製することができる。いかでは、下面発光型の発光装置と、両面発光型の発光装置を作製する方法について説明する。なお以下では、上記作製方法例で説明した内容と重複する部分については、説明を省略する。
[下面発光型の発光装置]
下面発光型の発光装置では、発光素子120が形成される第1の基板101として、発光素子120からの発光に対して透光性を有する基板を用いる。また発光素子120を構成する第1の電極層103に、EL層105からの発光に対して透光性を有する材料を用いる。また、第2の電極層107に、EL層105からの発光に対して反射性を有する材料を用いる。
また、少なくとも発光素子120と重なる領域において、発光素子120よりも第1の基板101側に設けられる層(例えば平坦化層)には、発光素子120からの発光に対して透光性を有する材料を用いる。
下面発光型の発光装置を作製する場合、上述した作製方法例において、第1の基板101、第1の電極層103、及び第2の電極層107に用いる各々の材料を置き換えることにより、作製することができる。
また、第2の基板102として、金属または合金材料を含む導電性の基板を用いると、発光装置の放熱性を高めるため好ましい。
また、第2の基板102と発光素子120との間に、乾燥剤や吸着剤を設けることができる。例えば、乾燥剤として、アルカリ土類金属の酸化物(酸化カルシウムや酸化バリウム等)のように、化学吸着によって水分を吸収する物質を用いることができる。また吸着剤として、ゼオライトやシリカゲル等のように、物理吸着によって水分を吸着する物質を用いてもよい。
また、発光素子120よりも第2の基板102側に配置される層(例えば封止層119など)には、透光性の材料を用いる必要がないため、最適な材料を選択すればよい。
[両面発光型の発光装置]
両面発光型の発光装置では、第1の基板101と第2の基板102の両方に、発光素子120からの発光に対して透光性を有する基板を用いる。さらに、発光素子120を構成する第1の電極層103と第2の電極層107の両方に、EL層105からの発光に対して透光性を有する材料を用いる。
また、少なくとも発光素子120と重なる領域の層(例えば封止層119や平坦化層113など)には、発光素子120からの発光に対して透光性を有する材料を用いる。
両面発光型の発光装置を作製する場合、上述した作製方法例において、第1の基板101、第1の電極層103に用いる材料を置き換えることにより、作製することができる。
このようにして、上述した作製方法例を応用することにより、極めて信頼性の高い下面発光型の発光装置や、両面発光型の発光装置を作製することができる。
以上が発光装置の作製方法についての説明である。
<構成例>
以下では、本発明一態様の発光装置の作製方法によって作製可能な発光装置の構成例について説明する。
図3(A)は、発光装置100の断面概略図である。
発光装置100は、第1の基板101の発光素子120が形成される面側に光を射出する上面発光型の発光装置である。また、発光装置100を構成する第1の基板101及び第2の基板102は可とう性を有しているため、発光装置100はフレキシブルな発光装置である。
発光装置100は、発光素子120が形成される第1の基板101として、導電性の材料を含む基板を用いる。このように、発光素子120が形成される側の基板に放熱性の高い材料を用いることにより、発光素子120からの発熱に対する放熱性を高めることができる。
また、第2の基板として、第1の電極層103に近い側からガラス層と有機樹脂層とが順に積層された積層体を用いることが好ましい。ガラス層を含む材料を用いることにより、外部からの水分や酸素などの不純物の拡散が抑制されるため、信頼性の高い発光装置を実現できる。また、ガラス層よりも外側に有機樹脂層設けることにより、ガラス層の割れやクラックの発生を抑制し、基板の強度を高めることができる。
例えば、第1の電極層103に近い側からガラス層、接着層、及び有機樹脂層を積層したシートを用いることが好ましい。当該ガラス層の厚さとしては20μm以上200μm以下、好ましくは25μm以上100μm以下の厚さとする。このような厚さのガラス層は、水や酸素に対する高いバリア性と可とう性を同時に実現できる。また、有機樹脂層の厚さとしては、10μm以上200μm以下、好ましくは20μm以上50μm以下とする。
以上が発光装置100の説明である。
また、図3(B)は、発光装置130の断面概略図である。
発光装置130は、第1の基板101の発光素子120が形成される被形成面とは反対側の面(裏面)に、有機物層123が設けられている点で、上記発光装置100と相違している。
このように、発光素子120が設けられる第1の基板101に、導電性の材料を含む基板を用いることにより、放熱性を向上させることができる。さらに、第1の基板101の裏面側に有機物層123を設けることにより、第1の基板101の露出する表面に絶縁性を持たせることができ、取り扱いが容易になる。さらに、有機物層123として化学的に安定な蝋を含む材料を用いることで、当該有機物層123が第1の基板101の表面の保護膜として作用する。また、有機物層123に蝋を含む材料を用いることで、有機物層123に撥水性を持たせることができるため、湿度の高い環境下であっても、金属材料または合金材料を含む第1の基板101自体の腐食を抑制することができる。
以上が発光装置130の説明である。
また、図3(C)は、発光装置140の断面概略図である。
発光装置140は、発光素子120が形成される第1の基板101の裏面側に発光を取り出す下面発光型の発光装置である。
発光装置140が備える発光素子120は、EL層105と、EL層105からの発光を透過する第1の電極層103と、当該発光を反射する第2の電極層107と、を備える。
また、発光装置140は、第1の電極層103と電気的に接続し、第2の基板102と重なる領域よりも外側に延びて設けられる配線117を備える。配線117は、第1の電極層103に用いる導電性材料よりも導電率の高い材料を用いることが好ましい。また配線117は、配線111と同一の材料により同時に形成されていることが好ましい。
なお、図3(C)には、第1の電極層103上に配線117が接して設けられ、これらが電気的に接続する構成としたが、第1の電極層103と配線117とが電気的に接続されていれば接続方法は問わない。例えば配線117上に接して第1の電極層103が設けられていてもよい。また配線117上に、当該配線117の一部が露出する開口部を備える絶縁層を設け、当該開口部を介して配線117と電気的に接続するように、当該絶縁層上に第1の電極層103が設けられていてもよい。
ここで、発光装置140には、第1の基板101の裏面側に蝋を含む有機物層123が設けられている。蝋はその屈折率が空気に対して高く(例えばパラフィンの屈折率は約1.45)、且つ、光散乱性を有する。したがって、有機物層123を設けない場合に比べて透光性の第1の基板101から射出する光の全反射が抑制される。さらに、有機物層123に入射した光は、有機物層123内で散乱されて外部(空気)に射出されるため、有機物層123と空気との界面における全反射も抑制される。その結果、光取り出し効率が高められた発光装置140を実現できる。
また、光散乱性を向上させるために、有機物層123に光を散乱させる粒子を分散させてもよい。例えば、有機物層123に用いる材料とは屈折率の異なる材料の粒子や光を反射する粒子を用いることができる。例えば、ガラスや金属の粒子を用いてもよいし、気泡を混入させてもよい。
また有機物層123は、発光が取り出される第1の基板101の表面を保護する、撥水性の保護膜としても機能する。また特に第1の基板101としてガラス層を有する基板を用いた場合には、有機物層123を設けることにより機械的強度を向上させ、割れやクラックの発生を抑制することができる。
以上が発光装置140の説明である。
本構成例で例示した発光装置の構成とすることにより、フレキシブルで且つ極めて信頼性の高い発光装置を実現できる。
<材料及び形成方法について>
以下では、本発明の一態様の発光装置の各構成に用いることのできる材料と、その形成方法について説明する。なお、材料や形成方法については以下に限られず、同様の機能や効果を奏する材料や形成方法であれば、適宜用いることができる。
[第1の基板、第2の基板]
光射出側に設けられる基板の材料としては、ガラスや有機樹脂などの透光性を有する材料を用いることができる。また光射出とは反対側に設けられる基板の場合は、透光性を有していなくともよく、上記の材料に加え金属や、有色の有機樹脂などの材料を用いることができる。導電性の基板を用いる場合、その表面を酸化させる、若しくは表面に絶縁膜を形成することにより絶縁を持たせることが好ましい。
金属又は合金材料としては、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、チタン、マグネシウムなどの金属や、当該金属を含む合金材料を用いることができる。また、ステンレスやジュラルミンを用いてもよい。
金属や合金などの導電性の基板の表面を絶縁処理する方法としては、陽極酸化法や電着法などがある。例えば基板としてアルミニウム基板を用いた場合、陽極酸化法により表面に形成される酸化アルミニウムは絶縁性が高いため、絶縁皮膜を薄く形成できるため好ましい。また、電着法ではポリアミドイミド樹脂やエポキシ樹脂などの有機樹脂を基板表面に形成することができる。このような有機樹脂は絶縁性が高く、可とう性を有しているため、基板を曲げて使用した場合であっても表面にクラックが発生しにくいため好ましい。また、耐熱性の高い材料を選択して用いると、発光装置を駆動させたときに発生する熱で基板表面が変形してしまうことを抑制できる。
基板として有機樹脂を用いる場合、有機樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリアクリルニトリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエーテルスルフォン(PES)樹脂、ポリアミド樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、またはポリ塩化ビニル樹脂などを用いることができる。また、ガラス繊維に有機樹脂を含浸した基板や、無機フィラーを有機樹脂に混ぜた基板を使用することもできる。
特に、上面発光型の発光装置の場合、発光素子が形成される光射出とは反対側の基板には金属基板などの熱伝導性の高い基板を用いることが好ましい。例えば発光素子を用いた照明装置の場合、発光素子からの発熱が問題となる場合があるため、このような熱伝導性の高い基板を用いると放熱性が高まる。例えば、ステンレス基板のほかに、アルミニウム酸化物、ジュラルミンなどを用いると、軽量且つ放熱性を高めることができる。また、アルミニウムとアルミニウム酸化物との積層、ジュラルミンとアルミニウム酸化物との積層、ジュラルミンとマグネシウム酸化物との積層などを用いると、基板表面を絶縁性とすることができるため好ましい。
[平坦化層]
平坦化層は、第1の基板の表面の凹凸形状を被覆し、平坦化する目的で形成する。平坦化層としては絶縁性の材料を用いることができ、例えばポリイミド、アクリル、エポキシ、ベンゾシクロブテン等の有機材料を用いることができる。
平坦化層は、スピンコート法、ディップ法などの塗布法、インクジェット法やディスペンス法などの吐出法、スクリーン印刷などの印刷法などを用いて形成することができる。
[第1の電極層、第2の電極層、配線]
光射出側とは反対側に用いる電極層や配線に用いる材料としては、例えばアルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、又はパラジウム等の金属、またはこれらを含む合金を用いることができる。またこれら金属材料を含む金属または合金にランタンやネオジム、ゲルマニウムなどを添加してもよい。そのほか、アルミニウムとチタンの合金、アルミニウムとニッケルの合金、アルミニウムとネオジムの合金などのアルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)や、銀と銅の合金、銀とマグネシウムの合金などの銀を含む合金を用いることもできる。銀と銅の合金は耐熱性が高いため好ましい。さらに、アルミニウム合金膜に接する金属膜、または金属酸化物膜を積層することで、アルミニウム合金膜の酸化を抑制することができる。該金属膜、金属酸化物膜の材料としては、チタン、酸化チタンなどが挙げられる。また、上記透光性を有する材料からなる膜と金属材料からなる膜とを積層してもよい。例えば、銀と酸化インジウム酸化スズの積層膜、銀とマグネシウムの合金と酸化インジウム酸化スズの積層膜などを用いることができる。
また、光射出側の電極層に用いることができる透光性を有する材料としては、酸化インジウム、酸化インジウム酸化スズ、酸化インジウム酸化亜鉛、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛、グラフェンなどを用いることができる。
また、上記電極層として、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、又はチタン等の金属材料や、これらの合金を用いることができる。または、それら金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等を用いてもよい。なお、金属材料(又はその窒化物)を用いる場合、透光性を有する程度に薄くすればよい。
また、上記材料の積層膜を電極層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金と酸化インジウム酸化スズとの積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。
第1の電極層103及び配線111は、スパッタリング法、真空蒸着法、スクリーン印刷法などの印刷法、インクジェット法やディスペンス法などの吐出法、またはメッキ法などを用いて形成できる。上面発光型の発光装置の場合、スクリーン印刷法を用いて第1の電極層103と配線111を同時に形成することが好ましい。
第2の電極層107は、蒸着法やスパッタリング法により形成できる。ここで、第2の電極層107をフェイスダウン方式で形成することが好ましい。
[EL層]
EL層105は、少なくとも発光性の有機化合物を含む層(発光層ともいう)を含めば良く、単数の層で構成されていても、複数の層が積層されていてもよい。複数の層で構成されている構成としては、陽極側から正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、並びに電子注入層が積層された構成を例に挙げることができる。なお、発光層を除くこれらの層はEL層105中に必ずしも全て設ける必要はない。また、これらの層は重複して設けることもできる。具体的にはEL層105中に複数の発光層を重ねて設けてもよく、電子注入層に重ねて正孔注入層を設けてもよい。また、中間層として電荷発生層の他、電子リレー層など他の構成を適宜加えることができる。また、例えば、異なる発光色を呈する発光層を複数積層する構成としてもよい。例えば補色の関係にある2以上の発光層を積層することにより白色発光を得ることができる。
EL層105は、蒸着法により形成できる。ここで、EL層105をフェイスダウン方式で形成することが好ましい。
[絶縁層]
絶縁層115に用いる材料としては、平坦化層113と同様の材料の他、光の照射によってエッチャントに不溶解性となるネガ型の感光性樹脂、あるいは光の照射によってエッチャントに溶解性となるポジ型の感光性樹脂などの有機化合物や、酸化シリコン、酸窒化シリコン等の無機化合物を用いることができる。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態で例示した発光装置の作製方法において、表示装置を適用する場合について、図面を参照して説明する。
なお以下では、実施の形態1で説明した内容と重複する部分については、説明を省略するか、簡略化して説明する。
可塑性を有する第1の基板101上に形成される表示装置は、少なくとも一つの発光素子を有する画素を複数備える。表示装置としては、一つの画素が一つの発光素子で構成された、パッシブマトリクス型の表示装置や、一つの画素に発光素子と、少なくとも一つのトランジスタとで構成される、アクティブマトリクス型の表示装置がある。
以下では、本発明の一態様の発光装置の作製方法に適用可能な表示装置の一例として、アクティブマトリクス型の表示装置を例に挙げてについて説明する。
<構成例>
図4(A)は、表示装置150の画素の一部分であり、図4(B)は、図4(A)中の切断線C−Dで切断した断面における断面概略図である。
図4(A)に示す表示装置150は、複数のソース配線151が互いに平行且つ互いに離間して配置しており、またソース配線151と交差する複数のゲート配線152が互いに平行且つ互いに離間して配置している。また、ソース配線151とゲート配線152に囲まれた領域が表示装置150の一つの画素となり、これがマトリクス状に配置されている。
また、各画素には、トランジスタ153及びトランジスタ154と、トランジスタ154上に形成された発光素子120と、を備える。
第1の基板101は、実施の形態1と同様の基板を用いることができる。
図4(B)には、第1の基板101と、第1の基板101上に設けられた接着層161と、接着層161上に設けられた絶縁層163と、絶縁層163上に形成されたトランジスタ154と、トランジスタ154と電気的に接続された発光素子120と、を含む断面概略図を示す。
トランジスタ154は、ゲート電極層、ゲート絶縁層、半導体層、並びにソース電極層及びドレイン電極層を備える。
表示装置150を構成するトランジスタの構造は特に限定されない。例えばスタガ型のトランジスタとしてもよいし、逆スタガ型のトランジスタとしてもよい。また、トップゲート型又はボトムゲート型のトランジスタのいずれのトランジスタ構造としてもよい。
また、トランジスタに用いる半導体材料としては、例えばシリコンやゲルマニウムなどの半導体材料を用いてもよいし、インジウム、ガリウム、及び亜鉛のうち少なくともひとつを含む酸化物半導体材料を用いてもよい。また、トランジスタに用いる半導体の結晶性についても特に限定されず、非結晶半導体、または結晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、単結晶半導体、または一部に結晶領域を有する半導体)のいずれを用いてもよい。結晶性を有する半導体を用いるとトランジスタ特性の劣化が抑制されるため好ましい。
発光素子120は、実施の形態1と同様の構成とすることができ、第1の電極層103、EL層105、及び第2の電極層107が順に積層して構成されている。また、第1の電極層103は、トランジスタ154のソース電極層又はドレイン電極層に、絶縁層165、及び絶縁層167に設けられた開口部を介して電気的に接続している。
また、発光素子120を覆う絶縁層166が形成されている。絶縁層166は、発光素子に水や酸素などの不純物が拡散することを抑制するために設けられる。例えばシリコンなどの半導体の酸化物または窒化物、或いはアルミニウムなどの金属の酸化物または窒化物といった、無機絶縁材料を用いることができる。
隣接する画素の発光素子120は、異なる発光色を呈するEL層105を備える。例えばそれぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光色を呈するEL層105を備える発光素子120とすることにより、フルカラー表示可能な表示装置150とすることができる。また、上記3色に加え、黄色(Y)や白色(W)の発光色を呈するEL層105を備える発光素子120を設けてもよい。
また、上記絶縁層165及び絶縁層167に設けられた開口部、及び第1の電極層103を覆って絶縁層115が形成されている。絶縁層115の構成は、実施の形態1と同様の構成とすることができる。
絶縁層165は、下部に設けられるトランジスタなどにより凹凸形状の影響を抑制するための平坦化層として機能する。絶縁層165を設けることにより、発光素子120のショートなどを抑制することができる。絶縁層165は、有機樹脂などを用いて形成することができる。
また、トランジスタの半導体層に接する絶縁層168及び絶縁層169、トランジスタを覆う絶縁層167は、トランジスタを構成する半導体への不純物の拡散を抑制することが好ましい。これら絶縁層には、例えばシリコンなどの半導体の酸化物または窒化物、或いはアルミニウムなどの金属の酸化物または窒化物を用いることができる。また、このような無機絶縁材料の積層膜、または無機絶縁材料と有機絶縁材料の積層膜を用いてもよい。
ここで、接着層161は、絶縁性の材料を用いることができる。また接着層161は、実施の形態1で例示した平坦化層113と同様に、第1の基板101の表面の凹凸形状を被覆する機能を有する。また、金属または合金材料からなる粒子が分散された有機樹脂を備える構成とすると、発光素子120からの発熱を効率的に第1の基板101に伝導させることができるため、より放熱性を高めることができる。
以上が、表示装置150の構成例についての説明である。
<作製方法例>
以下では、表示装置150の作製方法について、図面を参照して説明する。
まず、支持基板171上に剥離層173と、絶縁層163とを積層して形成する(図5(A))。絶縁層163の形成は、剥離層173を形成した後、大気に曝すことなく連続して形成すると、不純物の混入を抑制できるため好ましい。
支持基板171としては、平坦面を有する基板を用いる。例えばガラス、石英、サファイア、セラミックや金属などの基板を用いることができる。また、作製工程にかかる温度に対する耐熱性を有する場合にはプラスチックなどの有機樹脂基板を用いてもよい。ここでプラスチック基板を用いる場合には、剥離層173が不要な場合もある。
また、本実施の形態では、支持基板171に接して剥離層173を形成しているが、支持基板171にガラス基板を用いる場合に、支持基板171と剥離層173の間に酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の絶縁層を形成することにより、ガラス基板からの汚染を防止でき、より好ましい。
剥離層173は、タングステン、モリブデン、チタン、タンタル、ニオブ、ニッケル、コバルト、ジルコニウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、シリコンから選択された元素、又は前記元素を含む合金材料、又は前記元素を含む化合物材料からなり、単層又は積層された層である。シリコンを含む層の結晶構造は、非晶質、微結晶、多結晶のいずれの場合でもよい。
また、剥離層173は、スパッタリング法やプラズマCVD法、塗布法、印刷法等により形成できる。なお、塗布法はスピンコート法、液滴吐出法、ディスペンス法を含む。
剥離層173が単層構造の場合、好ましくは、タングステン層、モリブデン層、又はタングステンとモリブデンの混合物を含む層を形成する。又は、タングステンの酸化物若しくは酸化窒化物を含む層、モリブデンの酸化物若しくは酸化窒化物を含む層、又はタングステンとモリブデンの混合物の酸化物若しくは酸化窒化物を含む層を形成する。なお、タングステンとモリブデンの混合物とは、例えば、タングステンとモリブデンの合金に相当する。
また、剥離層173として、タングステンを含む層とタングステンの酸化物を含む層の積層構造を形成する場合、タングステンを含む層を形成し、その上層に酸化物で形成される絶縁層を形成することで、タングステン層と絶縁層との界面に、タングステンの酸化物を含む層が形成されることを活用してもよい。また、タングステンを含む層の表面を、熱酸化処理、酸素プラズマ処理、オゾン水等の酸化力の強い溶液での処理等を行ってタングステンの酸化物を含む層を形成してもよい。またプラズマ処理や加熱処理は、酸素、窒素、亜酸化窒素単体、あるいは前記ガスとその他のガスとの混合気体雰囲気下で行ってもよい。上記プラズマ処理や加熱処理により、剥離層173の表面状態を変えることにより、剥離層173と後に形成される絶縁層163との密着性を制御することが可能である。
次に、絶縁層163を剥離層173上に形成する。絶縁層163は、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、及び窒化酸化シリコン等を単層または多層で形成するのが好ましい。
絶縁層163は、スパッタリング法やプラズマCVD法、塗布法、印刷法等を用いて形成することが可能であり、例えば、プラズマCVD法によって成膜温度を250℃以上400℃以下として形成することで、緻密で非常に透水性の低い膜とすることができる。なお、絶縁層163の厚さは10nm以上3000nm以下、さらには200nm以上1500nm以下が好ましい。
続いて、絶縁層163上にトランジスタ153(図示しない)、トランジスタ154、ソース配線151、ゲート配線152(図示しない)などを形成する。ここでは、ボトムゲート型のトランジスタを作製する。
まず、ゲート電極層となる導電膜を形成後、公知のフォトリソグラフィ法を用いて当該導電膜の不要な部分を除去し、ゲート電極層を形成する。なお、ここで同時にゲート電極層と同一の層で形成される配線等が形成される。
ゲート電極層の材料は、モリブデン、チタン、クロム、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、ネオジム、スカンジウム等の金属材料又はこれらの元素を含む合金材料を用いて、単層で又は積層して形成することができる。
次に、ゲート電極層上にゲート絶縁層となる絶縁層169を形成する。絶縁層169は、プラズマCVD法又はスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、または酸化アルミニウムを単層で又は積層して形成することができる。例えば、成膜ガスとして、SiH、NOを用いてプラズマCVD法により酸化窒化シリコン膜を形成すればよい。
次に、半導体膜を形成し、フォトリソグラフィ法を用いて島状の半導体層を形成する。
半導体膜の材料は、シリコン半導体や酸化物半導体を用いて形成することができる。シリコン半導体としては、単結晶シリコンや多結晶シリコン、または微結晶シリコンなどがあり、酸化物半導体としては、例えばIn、Ga、Znのいずれか一を少なくとも含む酸化物半導体を用いることができる。代表的にはIn−Ga−Zn−O系金属酸化物などが挙げられる。ただし、半導体層としては、In−Ga−Zn−O系金属酸化物である酸化物半導体を用いて、オフ電流の低い半導体層とすることで、後に形成される発光素子のオフ時のリーク電流が抑制でき、好ましい。
続いて、半導体層を覆う絶縁膜を成膜した後、フォトリソグラフィ法を用いて半導体層の一部を露出する開口部が形成された絶縁層168を形成する。
その後、導電膜を形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてソース電極及びドレイン電極を形成する。またこのとき同時に、ソース電極及びドレイン電極と同一の層で形成される配線等が形成される。
ソース電極及びドレイン電極に用いる導電膜としては、例えば、Al、Cr、Cu、Ta、Ti、Mo、Wから選ばれた元素を含む金属膜、または上述した元素を含む金属窒化物膜(窒化チタン膜、窒化モリブデン膜、窒化タングステン膜)等を用いることができる。また、Al、Cuなどの金属膜の下側又は上側の一方または双方にTi、Mo、Wなどの高融点金属膜またはそれらの金属窒化物膜(窒化チタン膜、窒化モリブデン膜、窒化タングステン膜)を積層させた構成としてもよい。また、ソース電極及びドレイン電極層に用いる導電膜としては、導電性の金属酸化物で形成してもよい。導電性の金属酸化物としては酸化インジウム(In等)、酸化スズ(SnO等)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム酸化スズ(In―SnO等)、酸化インジウム酸化亜鉛(In―ZnO等)、またはこれらの金属酸化物材料に酸化シリコンを含ませたものを用いることができる。
以上の工程により、トランジスタ154が形成される。
次に、半導体層、ソース電極及びドレイン電極上に、絶縁層167を形成する。絶縁層167としては、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン、酸化アルミニウム膜などの無機絶縁膜を用いることができる。
次に、絶縁層167上に絶縁層165を形成する(図5(B)参照)。
絶縁層165としては、トランジスタ起因の表面凹凸を低減するために平坦化機能を有する絶縁膜を選択するのが好適である。例えば、ポリイミド、アクリル、ベンゾシクロブテン系樹脂、等の有機材料を用いることができる。また上記有機材料の他に、低誘電率材料(low−k材料)等を用いることができる。なお、これらの材料で形成される絶縁膜を複数積層させることで、絶縁層165を形成してもよい。
次に、フォトリソグラフィ法を用いて、絶縁層165、及び絶縁層167にソース電極又はドレイン電極に達する開口部を形成する。開口方法は、ドライエッチング、ウェットエッチングなど適宜選択すればよい。または、絶縁層165として感光性の材料を用い、フォトリソグラフィ法を用いて開口部を備える絶縁層165を形成した後、これをマスクとして絶縁層167の一部をエッチングして開口部を形成してもよい。または、絶縁層167を形成した後に開口部を形成し、その後開口部を備える絶縁層165を形成してもよい。
次に、絶縁層165上に導電膜を形成し、フォトリソグラフィ法を用いて、トランジスタ154のソース電極又はドレイン電極に電気的に接続する第1の電極層103を形成する。
続いて、第1の電極層103の端部、及び絶縁層165に形成された開口部を覆う絶縁層115を形成する(図5(C)参照)。
続いて、絶縁層163と剥離層173との間で剥離(分離)を行う(図6(A)参照)。剥離方法には様々な方法を用いることができる。
例えば、剥離層173と絶縁層163がトランジスタの形成工程中の加熱により、剥離層173と絶縁層163の界面に金属酸化膜が形成されている。剥離層173に達する溝を形成し(図示しない)、該溝をきっかけとして金属酸化膜が脆弱化し、剥離層173と絶縁層163との界面で剥離が生じる。
剥離方法としては、機械的な力を加えること(人間の手や治具で引き剥がす処理や、ローラーを回転させながら分離する処理等)を用いて行えばよい。また、溝に液体を滴下し、剥離層173及び絶縁層163の界面に液体を浸透させて剥離層173から絶縁層163を剥離してもよい。また、溝にNF、BrF、ClF等のフッ化ガスを導入し、剥離層173をフッ化ガスでエッチングし除去して、絶縁表面を有する支持基板171から絶縁層163を剥離する方法を用いてもよい。
その他の剥離方法としては、剥離層173をタングステンで形成した場合は、アンモニア水と過酸化水素水の混合溶液により剥離層をエッチングしながら剥離を行うことができる。
また剥離層173として、窒素、酸素や水素等を含む膜(例えば、水素を含む非晶質シリコン膜、水素含有合金膜、酸素含有合金膜など)を用い、支持基板171として透光性を有する基板を用いた場合には、支持基板171から剥離層173にレーザー光を照射して、剥離層内に含有する窒素、酸素や水素を気化させて、支持基板171と剥離層173との間で剥離する方法を用いることができる。
次に、絶縁層163と、第1の基板101とを接着層161を用いて接着する(図6(B)参照)。この工程を転写ともよぶ。
接着層161としては、紫外線硬化型接着剤など光硬化型の接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、または嫌気型接着剤など各種硬化型接着剤を用いることができる。これらの接着剤の材質としてはエポキシ樹脂やアクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂などを用いることができる。
以上の工程により、支持基板171上に形成した構造物を、可塑性を有する第1の基板101上に転写することができる(図6(C)参照)。
続いて、実施の形態1で例示した方法を用いて、EL層105、第2の電極層107を形成する。また、ここでは第2の電極層107上に保護膜として機能する絶縁層166を形成する。
具体的には、トランジスタ等が形成された第1の基板101を、有機物層123によって支持基板121に接着し、フェイスダウン方式によりEL層105、第2の電極層107、及び絶縁層166を順に形成する。
ここで、EL層105は、メタルマスクを用いて選択的に、隣接する画素に異なる発光色を呈するEL層105を蒸着法により形成する。
なお、EL層105として共通して白色の発光を呈するEL層を用い、隣接する画素の発光素子120よりも上方に、それぞれ異なる光を透過するカラーフィルタを設けてフルカラーを表示させる構成としてもよい。その場合には、カラーフィルタを絶縁層166上に形成する、または第2の基板102の一表面にあらかじめ形成しておく。白色発光のEL層を共通して用いることにより、画素間を塗り分けるためのメタルマスクが不要となるため好ましい。
また、第1の電極層103、または第2の電極層107は、いずれか一方は発光素子120の陽極として機能し、他方は発光素子120の陰極として機能する。陽極として機能する電極には、仕事関数の大きな物質が好ましく、陰極として機能する電極には仕事関数の小さな物質が好ましい。
以上の工程により、発光素子120が形成される。
最後に、第2の電極層107を覆う絶縁層166を形成する。
その後、実施の形態1で例示した方法により、封止層119によって第1の基板101と第2の基板102とを接着する。続いて、有機物層123を加熱して溶融させ、第1の基板101を支持基板121から剥離することにより、表示装置150を作製することができる。
この段階における断面概略図が図6(D)に相当する。
以上が本作製方法例についての説明である。
このような方法によれば、フレキシブルで且つ極めて信頼性の高い発光装置を作製することができる。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態及び実施例と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の発光装置が適用された電子機器や照明装置の例について、図面を参照して説明する。
フレキシブルな形状を備える発光装置を適用した電子機器として、例えば、テレビジョン装置(テレビ、又はテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。
また、照明や表示装置を、家屋やビルの内壁または外壁や、自動車の内装または外装の曲面に沿って組み込むことも可能である。
図7(A)は、携帯電話機の一例を示している。携帯電話機7400は、筐体7401に組み込まれた表示部7402の他、操作ボタン7403、外部接続ポート7404、スピーカ7405、マイク7406などを備えている。なお、携帯電話機7400は、発光装置を表示部7402に用いることにより作製される。
図7(A)に示す携帯電話機7400は、表示部7402を指などで触れることで、情報を入力することができる。また、電話を掛ける、或いは文字を入力するなどのあらゆる操作は、表示部7402を指などで触れることにより行うことができる。
また操作ボタン7403の操作により、電源のON、OFFや、表示部7402に表示される画像の種類を切り替えることができる。例えば、メール作成画面から、メインメニュー画面に切り替えることができる。
ここで、表示部7402には、本発明の一態様の発光装置が組み込まれている。したがって、湾曲した表示部を備え、且つ信頼性の高い携帯電話機とすることができる。
図7(B)は、リストバンド型の表示装置の一例を示している。携帯表示装置7100は、筐体7101、表示部7102、操作ボタン7103、及び送受信装置7104を備える。
携帯表示装置7100は、送受信装置7104によって映像信号を受信可能で、受信した映像を表示部7102に表示することができる。また、音声信号を他の受信機器に送信することもできる。
また、操作ボタン7103によって、電源のON、OFF動作や表示する映像の切り替え、または音声のボリュームの調整などを行うことができる。
ここで、表示部7102には、本発明の一態様の発光装置が組み込まれている。したがって、湾曲した表示部を備え、且つ信頼性の高い携帯表示装置とすることができる。
図7(C)〜(E)は、照明装置の一例を示している。照明装置7200、7210、7220はそれぞれ、操作スイッチ7203を備える台部7201と、台部7201に支持される発光部を有する。
図7(C)に示す照明装置7200は、波状の発光面を有する発光部7202を備える。したがってデザイン性の高い照明装置となっている。
図7(D)に示す照明装置7210の備える発光部7212は、凸状に湾曲した2つの発光部が対称的に配置された構成となっている。したがって照明装置7210を中心に全方位を照らすことができる。
図7(E)に示す照明装置7220は、凹状に湾曲した発光部7222を備える。したがって、発光部7222からの発光を、照明装置7220の前面に集光するため、特定の範囲を明るく照らす場合に適している。
また、照明装置7200、照明装置7210及び照明装置7220の備える各々の発光部はフレキシブル性を有しているため、当該表示部を可塑性の部材や可動なフレームなどの部材で固定し、用途に合わせて発光部の発光面を自在に湾曲可能な構成としてもよい。
ここで、表示部7102には、本発明の一態様の発光装置が組み込まれている。したがって、湾曲した表示部を備え、且つ信頼性の高い照明装置とすることができる。
図8(A)には、携帯型の表示装置の一例を示している。表示装置7300は、筐体7301、表示部7302、操作ボタン7303、引き出し部材7304、制御部7305を備える。
表示装置7300は、筒状の筐体7301内にロール状に巻かれたフレキシブルな表示部7102を備える。
また、表示装置7300は制御部7305によって映像信号を受信可能で、受信した映像を表示部7302に表示することができる。また、制御部7305にはバッテリをそなえる。また、制御部7305にコネクタを備え、映像信号や電力を直接供給する構成としてもよい。
また、操作ボタン7303によって、電源のON,OFF動作や表示する映像の切り替え等を行うことができる。
図8(B)には、表示部7302を引き出し部材7304により引き出した状態を示す。この状態で表示部7302に映像を表示することができる。また、筐体7301の表面に配置された操作ボタン7303によって、片手で容易に操作することができる。
なお、表示部7302を引き出した際に表示部7302が湾曲しないよう、表示部7302の端部に補強のためのフレームを設けていてもよい。
なお、この構成以外に、筐体にスピーカを設け、映像信号と共に受信した音声信号によって音声を出力する構成としてもよい。
表示部7302には、本発明の一態様の発光装置が組み込まれている。したがって、表示部7302はフレキシブルで且つ信頼性の高い表示装置であるため、表示装置7300は軽量で且つ信頼性の高い表示装置とすることができる。
なお、本発明の一態様の発光装置を具備していれば、上記で示した電子機器や照明装置に特に限定されないことは言うまでもない。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
100 発光装置
101 第1の基板
102 第2の基板
103 第1の電極層
105 EL層
107 第2の電極層
111 配線
113 平坦化層
115 絶縁層
117 配線
119 封止層
120 発光素子
121 支持基板
123 有機物層
125 加熱手段
130 発光装置
140 発光装置
150 表示装置
151 ソース配線
152 ゲート配線
153 トランジスタ
154 トランジスタ
161 接着層
163 絶縁層
165 絶縁層
166 絶縁層
167 絶縁層
168 絶縁層
169 絶縁層
171 支持基板
173 剥離層
7100 携帯表示装置
7101 筐体
7102 表示部
7103 操作ボタン
7104 送受信装置
7200 照明装置
7201 台部
7202 発光部
7203 操作スイッチ
7210 照明装置
7212 発光部
7220 照明装置
7222 発光部
7300 表示装置
7301 筐体
7302 表示部
7303 操作ボタン
7304 引き出し部材
7305 制御部
7400 携帯電話機
7401 筐体
7402 表示部
7403 操作ボタン
7404 外部接続ポート
7405 スピーカ
7406 マイク

Claims (7)

  1. 可とう性を有する第1の基板の一面上に、第1の電極を形成する工程と、
    支持基板の一面上に、有機物層を設ける工程と、
    前記有機物層を加熱して溶融させた状態で前記第1の基板の前記一面と対向する裏面と前記有機物層とを密着させた後、前記有機物層を冷却して固化させ、前記第1の基板と前記支持基板とを前記有機物層を介して接着し、
    前記第1の電極上に、発光性の有機化合物を含む層を形成し、前記発光性の有機化合物を含む層上に第2の電極を形成し、
    前記有機物層を加熱して溶融させた状態で、前記支持基板から前記第1の基板を剥離する工程と、を有し、
    前記有機物層に、融点が30℃以上150℃以下の有機化合物を含む材料を用いる、
    発光装置の作製方法。
  2. 可とう性を有する第1の基板の一面上に、第1の電極を形成する工程と、
    支持基板の一面上に、有機物層を設ける工程と、
    前記有機物層を加熱して溶融させた状態で前記第1の基板の前記一面と対向する裏面と前記有機物層とを密着させた後、前記有機物層を冷却して固化させ、前記第1の基板と前記支持基板とを前記有機物層を介して接着し、
    前記第1の電極上に、発光性の有機化合物を含む層を形成し、前記発光性の有機化合物を含む層上に第2の電極を形成し、
    前記第1の基板の前記一面と対向し、且つ可とう性を有する第2の基板と、前記第1の基板とを封止層を介して接着し、
    前記有機物層を加熱して溶融させた状態で、前記支持基板から前記第1の基板を剥離する工程と、を有し、
    前記有機物層に、融点が30℃以上150℃以下の有機化合物を含む材料を用いる、
    発光装置の作製方法。
  3. 前記第1の基板及び前記第2の基板は、
    いずれか一方に、金属材料または合金材料を用い、
    いずれか他方に、前記発光性の有機化合物からの発光を透過する材料を用いる、
    請求項2に記載の、発光装置の作製方法。
  4. 前記第1の基板及び前記第2の基板は、
    いずれか一方に、金属材料または合金材料を用い、
    いずれか他方に、前記第1の電極に近い側からガラス層と有機樹脂層とが順に積層され、且つ前記発光性の有機化合物からの発光を透過する積層体を用いる、
    請求項2に記載の、発光装置の作製方法。
  5. 可とう性を有する第1の基板と、
    前記第1の基板の一面上に設けられた第1の電極と、
    前記第1の電極上に設けられた発光性の有機化合物を含む層と、
    前記発光性の有機化合物を含む層上に設けられた第2の電極と、
    前記第1の基板の前記一面と対向し、且つ可とう性を有する第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板を接着する封止層と、
    前記第1の基板の前記一面と対向する裏面上に設けられた有機物層と、を備え、
    前記第1の基板は、金属材料又は合金材料からなり、
    前記第2の基板は、前記発光性の有機化合物からの発光を透過する材料からなり、
    前記有機物層は、融点が30℃以上150℃以下の蝋を含む、
    発光装置。
  6. 前記第2の基板は、前記第1の電極に近い側からガラス層と有機樹脂層とが順に積層され、且つ前記発光性の有機化合物からの発光を透過する積層体である、
    請求項5に記載の、発光装置。
  7. 可とう性を有する第1の基板と、
    前記第1の基板の一面上に設けられた第1の電極と、
    前記第1の電極上に設けられた発光性の有機化合物を含む層と、
    前記発光性の有機化合物を含む層上に設けられた第2の電極と、
    前記第1の基板の前記一面と対向し、且つ可とう性を有する第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板を接着する封止層と、
    前記第1の基板の前記一面と対向する裏面上に設けられた有機物層と、を備え、
    前記第1の基板は、前記発光性の有機化合物からの発光を透過する材料からなり、
    前記第2の基板は、金属材料または合金材料からなり、
    前記有機物層は、融点が30℃以上150℃以下の蝋を含む、
    発光装置。
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