JP2013173243A - ハニカム構造体の検査方法、ハニカム構造体の製造方法、ハニカム構造体、封口用マスクの設計方法、及びハニカム構造体の検査プログラム - Google Patents

ハニカム構造体の検査方法、ハニカム構造体の製造方法、ハニカム構造体、封口用マスクの設計方法、及びハニカム構造体の検査プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】より高精度にハニカム構造体のセル位置のズレを検出できるハニカム構造体の検査方法、検査プログラム、この検査方法によるハニカム構造体の製造方法及び封口用マスクの設計方法並びにこの製造方法で製造されたハニカム構造体を提供する。
【解決手段】ハニカム構造体70のセル70aの端面71a,71bにおけるセル実位置Pを検出しておき(S104a)、ハニカム構造体70を押出成形する金型20の金型セル20aをセル基準点pとして、セル実位置Pとセル基準点p位置とを比較する(S104b)。ハニカム構造体70を押出成形する金型20を基準とし、当該金型20で押出成形されたハニカム構造体70の実際のセル位置のズレを評価するため、単に押出成形されたハニカム構造体70の各部の寸法を測定する手法に比べて、より高精度にハニカム構造体70のセル位置のズレを検出することができる。
【選択図】図13

Description

本発明は、ハニカム構造体の検査方法、ハニカム構造体の製造方法、ハニカム構造体及びハニカム構造体の検査プログラムに関する。
従来より、ハニカムフィルタ構造体が、DPF(Diesel particulate filter)用等として広く知られている。このハニカムフィルタ構造体は、多数の貫通孔が略平行に配置され且つ端面から見て複数の貫通孔がセル状に配置されたハニカム構造体を所定の金型を用いた押出成形により製造する。押出成形されたハニカム構造体を乾燥させ、所定の長さに切断した後、多数の貫通孔からなるセル構造の一部のセルの一端側を封口材で封じると共に、残りのセルの他端側を封口材で封じる。
ハニカム構造体の端面の所望の貫通孔のみを封口材により封じる際に、封口すべき貫通孔に対応する箇所に開口が設けられた金属等からなる封口用マスクを使用する。下記特許文献1,2には、封口用マスクを用いてハニカム構造体を封口する方法が記載されている。
特開2004−290766号公報 特開2008−132749号公報
ところで、上記のようにハニカム構造体の製造においては、封口用マスクの開口とハニカム構造体の貫通孔との位置合わせが重要となる。封口用マスクの設計は、例えば、ハニカム構造体の押出成形に用いる金型の設計図面を基に、押出成形工程後に行われる乾燥工程での収縮率を換算して行われる。しかしながら、このようにして封口用マスクの開口とハニカム構造体の貫通孔との位置合わせを行ったとしても、製造されたハニカム構造体の貫通孔の位置が理想の位置からズレてしまうセルよれと呼ばれる状態が生じることがあり、生産効率及び歩留まりの向上のための課題となっている。特に、ハニカム構造体の直径が大口径化すると、特に外周部におけるセルよれが問題となる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、より高精度にハニカム構造体のセル位置のズレを検出することができるハニカム構造体の検査方法、ハニカム構造体の検査プログラム、この検査方法を用いたハニカム構造体の製造方法、この検査方法を用いた封口用マスクの設計方法、及びこの製造方法で製造されたハニカム構造体を提供することを目的とする。
本発明は、多数の貫通孔が略平行に配置され且つ端面から見て複数の貫通孔が配置されたハニカム構造体の貫通孔の端面における実位置を検出する実位置検出工程と、ハニカム構造体を押出成形するための金型における貫通孔に対応する部位を基準位置として、実位置検出工程で検出された実位置と基準位置とを比較する位置比較工程とを含むハニカム構造体の検査方法。
この構成によれば、位置検出工程でハニカム構造体の貫通孔の端面における実位置を検出しておいて、位置比較工程でハニカム構造体を押出成形するための金型における貫通孔に対応する部位を基準位置として、実位置検出工程で検出された実位置と基準位置とを比較する。つまり、ハニカム構造体を押出成形するための金型を基準として、当該金型で押出成形されたハニカム構造体の実際のセル位置のズレを評価するため、単に押出成形されたハニカム構造体の各部の寸法を測定するような手法に比べて、より高精度にハニカム構造体のセル位置のズレを検出することができる。
この場合、実位置検出工程では、複数の貫通孔の実位置それぞれを検出し、位置比較工程では、金型における複数の貫通孔それぞれに対応する部位を貫通孔それぞれの基準位置として、実位置検出工程で検出された実位置それぞれと基準位置それぞれとを比較し、実位置それぞれと基準位置それぞれとの変位それぞれを導出し、変位それぞれの中の最大変位を導出することが好適である。
この構成によれば、実位置検出工程では、複数の貫通孔の実位置それぞれを検出し、位置比較工程では、金型における複数の貫通孔それぞれに対応する部位を貫通孔それぞれの基準位置として、実位置検出工程で検出された実位置それぞれと基準位置それぞれとを比較し、実位置それぞれと基準位置それぞれとの変位それぞれを導出し、変位それぞれの中の最大変位を導出する。これにより、金型に対するセル位置のズレを簡単な数値で定量的に評価することができる。このため、金型に対するセル位置のズレを上流の押出成形工程及び乾燥工程等や、下流の封口工程等の条件に反映させて(フィードバック)、ハニカム構造体の製造の精度及び歩留まりを向上させることが可能となる。
この場合、位置比較工程では、実位置の全体に対して基準位置の全体を修正した場合に、最大変位が最小となるような修正量を導出することが好適である。
この構成によれば、位置比較工程では、実位置の全体に対して基準位置の全体を修正した場合に、最大変位が最小となるような修正量を導出する。これにより、金型に対するセル位置のズレをさらに具体的な数値で定量的に評価することができる。また、金型に対するセル位置のズレを上流の押出成形工程及び乾燥工程等や、下流の封口工程等の条件に反映させることがさらに容易となる。
この場合、位置比較工程では、所定の原点に直交する座標軸による直交座標系において、実位置の全体に対する基準位置の全体の修正量を、座標軸に平行な方向への移動量、原点周りの回転角度、及び原点を中心とする縮小率の少なくともいずれかとして導出することが好適である。
この構成によれば、位置比較工程では、所定の原点に直交する座標軸による直交座標系において、実位置の全体に対する基準位置の全体の修正量を、座標軸に平行な方向への移動量、原点周りの回転角度、及び原点を中心とする縮小率の少なくともいずれかとして導出する。これにより、金型に対するセル位置のズレをさらに具体的な数値で定量的に評価することができる。また、金型に対するセル位置のズレを上流の押出成形工程及び乾燥工程等や、下流の封口工程等の条件に反映させることがさらに容易となる。
また、本発明は、金型によりハニカム構造体を押出成形する押出成形工程と、押出成形工程により押出成形されたハニカム構造体を乾燥させる乾燥工程と、乾燥工程で乾燥させたハニカム構造体を上記本発明のハニカム構造体の検査方法により検査する検査工程と、検査工程により検査されたハニカム構造体の複数の貫通孔の一部を封口用マスクで被覆し、封口用マスクを介して封口用マスクで被覆されていない貫通孔に封口材を供給して貫通孔の一部を封口する封口工程とを含むハニカム構造体の製造方法である。
この構成によれば、金型によりハニカム構造体を押出成形する押出成形工程と、押出成形されたハニカム構造体を乾燥させる乾燥工程の後に、上記本発明の検査方法によりハニカム構造体を検査する検査工程を行い、その後に封口用マスクを用いてハニカム構造体の貫通孔を封口する封口工程を行う。このため、金型に対するセル位置のズレを上流の押出成形工程及び乾燥工程等や、下流の封口工程等の条件に反映させて、ハニカム構造体の製造の精度及び歩留まりを向上させることが可能となる。
この場合、封口工程では、検査工程での検査結果に応じて封口工程を行わないハニカム構造体を選別することが好適である。
この構成によれば、封口工程では、検査工程での検査結果に応じて封口工程を行わないハニカム構造体を選別する。これにより、例えばセル位置のズレが大きく封口が不可能なハニカム構造体を省き、不良品の発生を防止することができる。
また、乾燥工程では、検査工程での検査結果に応じてハニカム構造体を乾燥させる乾燥条件を変更することが好適である。
この構成によれば、乾燥工程では、検査工程での検査結果に応じてハニカム構造体を乾燥させる乾燥条件を変更する。これにより、例えば検査工程で検出された乾燥工程での収縮率のバラツキを抑えるような乾燥条件に変更し、ハニカム構造体の製造の精度と歩留まりを向上させることができる。
また、押出成形工程では、検査工程での検査結果に応じてハニカム構造体を押出成形する押出成形条件を変更することが好適である。
この構成によれば、押出成形工程では、検査工程での検査結果に応じてハニカム構造体を押出成形する押出成形条件を変更する。これにより、例えば検査工程で検出されたセル位置のズレを抑えるような押出成形条件に変更し、ハニカム構造体の製造の精度と歩留まりを向上させることができる。
また、封口工程では、検査工程での検査結果に応じて封口用マスクを選択することが好適である。
この構成によれば、封口工程では、検査工程での検査結果に応じて封口用マスクを選択する。これにより、実際に製造されるハニカム構造体により合致した封口用マスクを選択することができる。
また、本発明は、上記本発明のハニカム構造体の製造方法により製造されたハニカム構造体である。
この構成によれば、上記本発明の検査方法による検査工程を行い、高精度及び高歩留まりで製造されたハニカム構造体とできるため、より安価なものとできる。
また、本発明は、ハニカム構造体の複数の貫通孔の一部を封口用マスクで被覆し、封口用マスクを介して封口用マスクで被覆されていない貫通孔に封口材を供給して貫通孔の一部を封口するための封口用マスクを、上記本発明のハニカム構造体の検査方法による検査結果に応じて設計する封口用マスクの設計方法である。
この構成によれば、上記本発明の検査方法による検査結果に応じて封口用マスクを製造するため、最適な収縮率等の性質を持つ封口用マスクを設計することができる。
また、本発明は、多数の貫通孔が略平行に配置され且つ端面から見て複数の貫通孔が配置されたハニカム構造体の貫通孔の端面における実位置を検出する実位置検出工程と、ハニカム構造体を押出成形するための金型における貫通孔に対応する部位を基準位置として、実位置検出工程で検出された実位置と基準位置とを比較する位置比較工程とを電子計算機に実行させるハニカム構造体の検査プログラムである。
この場合、実位置検出工程では、電子計算機に複数の貫通孔の実位置それぞれを検出させ、位置比較工程では、電子計算機に、金型における複数の貫通孔それぞれに対応する部位を貫通孔それぞれの基準位置として、実位置検出工程で検出された実位置それぞれと基準位置それぞれとを比較させ、電子計算機に、実位置それぞれと基準位置それぞれとの変位それぞれを導出させ、変位それぞれの中の最大変位を導出させることが好適である。
この場合、位置比較工程では、電子計算機に、実位置の全体に対して基準位置の全体を修正した場合に、最大変位が最小となるような修正量を導出させることが好適である。
この場合、位置比較工程では、電子計算機に、所定の原点に直交する座標軸による直交座標系において、実位置の全体に対する基準位置の全体の修正量を、座標軸に平行な方向への移動量、原点周りの回転角度、及び原点を中心とする縮小率の少なくともいずれかとして導出させることが好適である。
本発明のハニカム構造体の検査方法及びハニカム構造体の検査プログラムによれば、より高精度にハニカム構造体のセル位置のズレを検出することができる。また、本発明のハニカム構造体の製造方法によれば、ハニカム構造体の製造の精度及び歩留まりを向上させることが可能となる。また、本発明のハニカム構造体は、より安価なものとできる。また、本発明の封口用マスクの設計方法によれば、最適な収縮率等の性質を持つ封口用マスクを設計することができる。
(a)はハニカム構造体の斜視図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。 実施形態に係る金型が装着された押出成形装置の一例を示す概略断面図である。 (a)は実施形態に係るハニカム構造体の押出成形に用いる金型の一例を示す図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。 端面に封口用マスクが装着されたハニカム構造体を示す斜視図である。 (a)はハニカム構造体の一方の端面に装着する封口用マスクを示す図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。 (a)はハニカム構造体の他方の端面に装着する封口用マスクを示す図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。 本実施形態に係る封口用装置を示す図である。 (a)は図5(a)の封口用マスクを介して封口されたハニカム構造体の一方の端面を示す図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。 (a)は図6(a)の封口用マスクを介して封口されたハニカム構造体の一方の端面を示す図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。 各セルが基準位置からずれたセルよれの状態を示す図である。 (a)は図6(a)の封口用マスクを介して封口されたハニカム構造体の一方の端面を示す図であり、(b)は(a)の部分拡大図であって、領域Sは封口が成功した例を示し、領域Fはセルよれにより封口が失敗した例を示す。 本実施形態のハニカム構造体の製造方法の工程を示すフローチャートである。 本実施形態のハニカム構造体の検査工程の詳細を示すフローチャートである。 押出成形されたハニカム構造体の端面画像を基に各セルの実位置を検出する工程を示す図である。 図14の各セルの実位置を直交座標上で座標化したものを示す図である。 押出成形に用いる金型の設計図面を基に各セルの基準位置を決定する工程を示す図である。 図16で決定された基準位置と図15の実位置とを直交座標上で比較する工程を示す図である。 図17の基準位置全体をX軸及びY軸に沿って平行移動させ、原点周りに回転させる処理を示す図である。 図17の基準位置全体を原点を中心に収縮させる処理を示す図である。 図18及び図19の処理を繰り返し、基準位置と実位置との最大ズレが最小となった状態を示す図である。 図20の基準位置と実位置との各ズレをベクトルで表示した状態を示す図である。 図20の基準位置と実位置との各ズレをベクトル及び数値で表示した状態を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。まず、本発明に係る検査方法、検査プログラム及び製造方法の説明に先立ち、ハニカム構造体について説明する。
(ハニカム構造体)
図1の(a)に示すように、ハニカム構造体1は、多数の貫通孔(セル)70aが略平行に配置された円柱体である。貫通孔70aの断面形状は、図1の(b)に示すように正六角形である。これらの貫通孔70aによる複数のセルは、ハニカム構造体70において、端面71a,71bから見て、貫通孔70aそれぞれの中心軸が正三角形の頂点にそれぞれ位置するように配置されている。貫通孔70aの大きさ及び個数は任意に設定することができる。ハニカム構造体70の大きさも任意に設定することが可能であるが、後述するように本実施形態においては、押出成形工程及び乾燥工程後のハニカム構造体70について、高精度な検査が可能なため、例えば、端面71a,71bの直径が6インチ(15.24cm)、10.5インチ(26.67cm)あるいは12.5インチ(31.75cm)以上といった大型のハニカム構造体70を高精度及び高歩留まりで製造することが可能となる。
ハニカム構造体70の材料は特に限定されないが、高温耐性の観点から、セラミクス材料が好ましい。例えば、アルミナ、シリカ、ムライト、コーディエライト、ガラス、チタン酸アルミニウム等の酸化物、シリコンカーバイド、窒化珪素、金属等が挙げられる。なお、チタン酸アルミニウムは、さらに、マグネシウム及び/又はケイ素を含むことができる。このような、ハニカム構造体70は通常多孔質である。
また、ハニカム構造体70は、後で焼成することにより上述のようなセラミック材料となるグリーン成形体(未焼成成形体)であってもよい。グリーン成形体は、セラミクス原料である無機化合物源粉末、及び、メチルセルロース等の有機バインダ、及び、必要に応じて添加される添加剤を含む。
例えば、チタン酸アルミニウムのグリーン成形体の場合、無機化合物源粉末は、αアルミナ粉等のアルミニウム源粉末、及び、アナターゼ型やルチル型のチタニア粉末等のチタニウム源粉末を含み、必要に応じて、さらに、マグネシア粉末やマグネシアスピネル粉末等のマグネシウム源粉末及び/又は、酸化ケイ素粉末やガラスフリット等のケイ素源粉末を含むことができる。
有機バインダとしては、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシルメチルセルロースなどのセルロース類;ポリビニルアルコールなどのアルコール類;リグニンスルホン酸塩を例示できる。
添加物としては、例えば、造孔剤、潤滑剤および可塑剤、分散剤、溶媒が挙げられる。
造孔剤としては、グラファイト等の炭素材;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル等の樹脂類;でんぷん、ナッツ殻、クルミ殻、コーンなどの植物材料;氷;およびドライアイス等などが挙げられる。
潤滑剤および可塑剤としては、グリセリンなどのアルコール類;カプリル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、アラキジン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの高級脂肪酸;ステアリン酸Alなどのステアリン酸金属塩などが挙げられる。
分散剤としては、たとえば、硝酸、塩酸、硫酸などの無機酸;シュウ酸、クエン酸、酢酸、リンゴ酸、乳酸などの有機酸;メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類;ポリカルボン酸アンモニウム、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルなどの界面活性剤などが挙げられる。
溶媒としては、たとえば、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノールなどのアルコール類;プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコールなどのグリコール類;および水などを用いることができる。
(押出成形装置及び金型)
次に、上述したハニカム構造体70を押出成形により製造するための押出成形装置及び金型について説明する。図2に示す押出成形装置10は、金型20が装着されており、粉末状又はペースト状の原料組成物からハニカム構造体70を製造するためのものである。
押出成形装置10は、ハウジング1内の上段に設けられたスクリュー2A及び下段に設けられたスクリュー2Bを備える。スクリュー2A,2Bは、入口1aから供給された原料組成物を混錬すると共に流路1bを通じて下流側へと移送するためのものである。スクリュー2A,2Bの間には、真空室3が設けられており、真空室3内を減圧することによって原料組成物を脱気処理できるようになっている。真空室3内の原料組成物はローラ3aによって下段のスクリュー2Bに導入される。
押出成形装置10は、スクリュー2Bの下流側に設けられた整流板5と、原料組成物からなる成形体70Aが押し出される金型20と、流路1bと金型20を連通する抵抗管9とを更に備える。抵抗管9は、内部の流路がテーパ状になっており、上流側から下流側に向けて流路断面積が徐々に小さくなっている。金型20から押し出された成形体70Aが変形しないように、押出成形装置10の隣には成形体70Aを支持するための支持台15が設置されている。整流板5は、金型20に原料組成物を導入するに先立ち、その流速分布の均一化を図るためのものである。
図3(a)に示す金型20は、図3(b)の拡大視に示すように、押出成形するハニカム構造体70の貫通孔70aに対応した金型溝20bと、金型溝20bにより区画される正六角形の金型セル20aとを複数有する。金型溝20からは、整流板5側から導入された原料組成物が正六角形の貫通孔70aが複数配置された成形体70Aとして押出される。金型70の材質としては、炭素鋼;ニッケル、クロム、タングステン等を含有する特殊鋼等が挙げられる。
(ハニカム構造体の押出成形)
次に、押出成形装置10を用いてハニカム構造体70を製造する方法について説明する。まず、金型20を押出成形装置10に装着する。押出成形装置10の準備が完了したら、原料組成物を入口1aから流路1b内に導入する。スクリュー2A,2B及びローラ3aを作動させることによって原料組成物を混練すると共に下流側に移送する。混練物を整流板5の開口5aを通過させて流速分布を均一化させた後、抵抗管9を通じて金型20に導入する。金型20の下流側における原料組成物の線速度は例えば10〜150cm/分程度であることが好ましい。
流速分布の均一化が図られた原料組成物を金型20から押し出し、支持台15上に成形体70Aを回収する。成形体70Aを乾燥後、所定の長さに精密切断することによって上述したハニカム構造体70を得る。
(封口用マスク及びセルの封口)
次に、上記のように押出成形されたハニカム構造体70の封口用マスクと、封口用マスクを用いたセル70aの封口について説明する。図4に示すように、ハニカム構造体70のセル70aの封口は、端面71aに封口用マスク170aを装着することによって行う。図5(a)に示す封口用マスク170aは、図1に示すハニカム構造体70の端面71a側において所定の貫通孔70aによるセル70aを封口するのに使用されるものである。図5(b)の拡大視に示すように、封口用マスク170aは、ハニカム構造体70の端面71a側の貫通孔70aの内、互いに隣接しない貫通孔70aの部位のみが開口するような封口用マスク開口171が設けられている。一方、図6(a)に示す封口用マスク170bは、図1に示すハニカム構造体70の端面71b側において所定の貫通孔70aによるセル70aを封口するのに使用されるものである。図6(b)の拡大視に示すように、封口用マスク170bは、ハニカム構造体70の端面71b側の貫通孔70aの内、端面71a側で開口していない互いに隣接しない貫通孔70a以外の貫通孔70aのみが開口するような封口用マスク開口171が設けられている。
封口用マスク170a,170bの材質としては、金属及び樹脂等を用いることができるが、後述するように本実施形態においては、押出成形工程及び乾燥工程後のハニカム構造体70について、高精度な検査が可能なため、耐久性に優れたステンレス鋼等からなるものとできる。
ハニカム構造体70の各貫通孔70aの封口は、図7に示すような封口装置200により行うことができる。封口装置200は、封口装置本体210と支持具80とを有する。支持具80は、端面71aに封口用マスク170aを装着されたハニカム構造体70を封装置本体210に押し付ける荷重を加える。封口装置本体210は、封口用マスク170aの封口用マスク開口171を介して封口材130を貫通孔70aに注入し貫通孔70aを可能となっている。端面71a側の封口が終了すると、同様に端面71b側に封口用マスク170bが装着され、同様に端面71b側の封口が行われる。
封口材130は、ハニカム構造体70の貫通孔70aの端部を閉鎖できるものであれば、特に限定されないが、液状であることが好ましい。例えば、封口材130として、セラミクス材料又はセラミクス原料と、バインダと、潤滑剤と、造孔剤と、溶媒とを含むスラリーが例示できる。
セラミクス材料としては、上述のハニカム構造体の構成材料や、その原料が挙げられる。セラミクス材料の使用量は、例えば、スラリー100重量部に対して50〜85重量部とすることができる。
バインダとしては、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシルメチルセルロースなどのセルロース類;ポリビニルアルコールなどのアルコール類;リグニンスルホン酸塩等の有機バインダが挙げられる。バインダの使用量は、例えば、スラリー100重量部に対して0〜30重量部とすることができる。
潤滑剤としては、グリセリンなどのアルコール類;カプリル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、アラキジン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの高級脂肪酸;ステアリン酸アルミウムなどのステアリン酸金属塩などが挙げられる。潤滑剤の使用量は、例えば、スラリー100重量部に対して0.5〜20重量部とすることができる。
造孔剤としては、グラファイト等の炭素材;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル等の樹脂類;でんぷん、ナッツ殻、クルミ殻、コーンなどの植物材料;氷;およびドライアイス等などが挙げられる。造孔剤の使用量は、例えば、スラリー100重量部に対して0〜20重量部とすることができる。
溶媒としては、たとえば、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノールなどのアルコール類;プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコールなどのグリコール類;および水などを用いることができる。なかでも、水が好ましく、不純物が少ない点で、より好ましくはイオン交換水が用いられる。溶媒の使用量は、例えば、スラリー100重量部に対して10〜40重量部とすることができる。
このような封口を行った結果、図8に示すように、ハニカム構造体70の端面71a側は、互いに隣接しない貫通孔70aのみが封口される。一方、図9に示すように、ハニカム構造体70の端面71b側は、端面71a側で封口されなかった互いに隣接しない貫通孔70a以外の貫通孔70aが封口される。
上述した押出成形及び乾燥後のハニカム構造体70の貫通孔70の位置と封口用マスク170a,170bの封口用マスク開口171との位置が一致している場合は問題が無い。しかし、図10に示すように、押出成形や乾燥の条件により、貫通孔70aの位置が理想位置70sからズレるセルよれが生じる場合がある。この場合、図11(a)(b)の拡大視である図11(b)に示すように、領域Sのように正常な封口が行われず、領域Fのように意図しない異常な封口が行われることがある。そこで、本実施形態では、以下のように、押出成形工程及び乾燥工程が終了したハニカム構造体70に対して検査工程を施し、その結果を各工程にフィードバックする。
(ハニカム構造体の製造及びセルよれの評価)
以下、本実施形態のハニカム構造体の製造方法及びセルよれの評価方法について説明する。図12に示すように、本実施形態では、上述したように押出成形工程(S101)、乾燥工程(S102)及び精密切断工程(S103)が順次行われる。精密切断工程の後に、本実施形態では以下に説明するセルよれ評価工程が行われる(S104)。
以下、本実施形態のセルよれ評価工程について説明する。なお、以下に説明するセルよれ評価工程の一連の処理は、電子計算機にインストールされた本実施形態のハニカム構造体の検査プログラムが、電子計算機に対して各処理を実行させることにより、自動的に行なわれる。なお、以下のセルよれ評価工程は、精密切断工程後のハニカム構造体70全てに対して行なっても良いし、精密切断工程後のハニカム構造体70の一部に対して行うこともできる。
図13に示すように、検査プログラムは電子計算機に対して、ハニカム構造体70の端面71a,71bの画像を基に各セルを座標化する処理を実行させる(S104a)。図14に示すような精密切断工程後のハニカム構造体70の端面71aの画像データが与えられているとすると、検査プログラムは電子計算機に、端面71aの中心に位置するセル70aの重心を読み込み、中心に位置するセル70aの重心を図14に示す座標の原点と規定させる。
検査プログラムは電子計算機に、原点を通り他のセル70aの重心を通る直線をY軸として規定させる。検査プログラムは電子計算機に、原点を通りY軸に垂直な直線をX軸として規定させる。検査プログラムは電子計算機に、X軸及びY軸上のセル70aであって原点のセル70aから端面71aの外周に向かって1〜9番目ごとのセル70aの重心をセル70aのセル実位置Pとして座標化させる。図13及び図14の例では、検査プログラムは電子計算機に、X軸から角度30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°及び330°を成す直線上のセル70aについても、原点のセル70aから端面71aの外周に向かって1〜9番目ごとのセル70aの重心をセル70aのセル実位置Pとして座標化させる。また、検査プログラムは電子計算機に、X軸上、Y軸上、X軸から角度30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°及び330°を成す直線上のセル70aであって端面71aの最も外周に位置するセル71aの重心をセル実位置Pとして規定させる。
検査プログラムは電子計算機に、押出成形工程(S101)における金型20の設計図面を基にした基準点と、座標化したセル実位置Pとを比較させる(S104b)。図16に示すように、金型20の金型設計図面20Dのデータが与えられているとすると、検査プログラムは電子計算機に、上述したセル実位置Pを規定したのと同様に、金型設計図面20Dの金型セル20aの重心をセル基準点pとして規定させる。この結果、図17に示すように、直交座標上において、乾燥工程(S102)による収縮のために、セル実位置Pそれぞれは対応するセル基準点pそれぞれに比べて原点寄りに位置することとなる。
なお、上記のセル実位置P及びセル基準点pの規定の手法は、個々の状況に応じて変更することができる。セル実位置P及びセル基準点pの配置、個数、間隔等も任意に設定することができる。また、セル実位置P及びセル基準点pの配置は必ずしも端面71a上において平均的に配置することに限定されず、状況によっては端面71aの特定の範囲にセル実位置P及びセル基準点pを局在させて規定しても良い。
図18に示すように、検査プログラムは電子計算機に、セル位置基準点pの全体に対して原点周りに所定の角度を移動させてセル実位置Pそれぞれとのズレを小さくする処理を実行させる(S104c)。検査プログラムは電子計算機に、セル位置基準点pの全体に対してX軸に沿って所定距離を移動させてセル実位置Pそれぞれとのズレを小さくする処理を実行させる(S104d)。検査プログラムは電子計算機に、セル位置基準点pの全体に対してY軸に沿って所定距離を移動させてセル実位置Pそれぞれとのズレを小さくする処理を実行させる(S104e)。図19に示すように、検査プログラムは電子計算機に、セル位置基準点pの全体に対して原点を中心として所定の収縮率を乗算してセル実位置Pそれぞれとのズレを小さくする処理を実行させる(S104f)。
図20に示すように、検査プログラムは電子計算機に、セル実位置Pそれぞれに対するセル位置基準点pそれぞれのズレの内で最大のものの量が最小となるまで、上記S104c〜S104fの処理を繰り返し実行させる(S104g)。検査プログラムは電子計算機に、セル実位置Pそれぞれに対するセル位置基準点pそれぞれのズレの内で最大のものの量が最小となったときの収縮率α(%)、角度β(°)、最大ズレγ(mm)、X座標δ(mm)及びY座標ε(mm)の値を算出させる。
図21に示すように、検査プログラムは電子計算機に、セル実位置Pそれぞれとセル基準位置pそれぞれとのズレをベクトルで表示させる。図22に示すように、検査プログラムは電子計算機に、セル実位置Pそれぞれとセル基準位置pそれぞれとのズレを数値でも表示させる。以上の処理は、端面71bに対しても同様に行うことができる。
図12に戻り、上述したようなセルよれ評価工程(S104)で得られた検査結果は、各工程にフィードバックされる。セルよれ評価工程で得られた収縮率αのバラツキは、乾燥工程にフィードバックされる(S105)。セルよれ評価工程で得られた最大ズレγ、角度β、X座標δ、Y座標ε及びずれのベクトル等は、押出成形工程にフィードバックされる(S106)。セルよれ評価工程で得られた収縮率αや最大ズレγの値により、下流の封口工程(S110)で封口不可能なハニカム構造体70は除去される(S107)。セルよれ評価工程で得られた収縮率αにより、複数種類の収縮率で設計された封口用マスク170の中から最適な封口用マスク170が選択される(S108)。また、特に、工程S101〜S103の新しい諸条件で製造された収縮率が不明なハニカム構造体70の収縮率αをセルよれ評価工程で算出することにより、最適な収縮率の封口用マスク170が設計される(S109)。なお、セルよれ評価工程で得られた検査結果の各工程へのフィードバックは、図22のようなデータを人力により各工程に反映させても良いし、上述した検査プログラムと同様のプログラムを用いて電子計算機に検査結果を各工程に反映させる処理を実行させても良い。
セルよれ評価工程による検査結果により選別されたハニカム構造体70に対して(S107)、セルよれ評価工程による検査結果が反映された封口用マスク170によりセル70aの封口が行われる(S110)。
本実施形態によれば、ハニカム構造体70のセル70aの端面71a,71bにおけるセル実位置Pを検出しておいて(S104a)、ハニカム構造体70を押出成形するための金型20における金型セル20aをセル基準点pとして、セル実位置Pとセル基準点p位置とを比較する(S104b)。つまり、ハニカム構造体70を押出成形するための金型20を基準として、当該金型20で押出成形されたハニカム構造体70の実際のセル位置のズレを評価するため、単に押出成形されたハニカム構造体70の各部の寸法を測定するような手法に比べて、より高精度にハニカム構造体70のセル位置のズレを検出することができる。
また、本実施形態では、複数のセル70aのセル実位置Pそれぞれを検出し(S104a)、金型20における複数の金型セル20それぞれをセル基準点pとして、セル実位置Pそれぞれとセル基準点pそれぞれとを比較し、セル実位置Pそれぞれとセル基準点pそれぞれとの変位それぞれの中の最大変位を導出する(S104b)。これにより、金型20に対するセル位置のズレを簡単な数値で定量的に評価することができる。このため、金型20に対するセル位置のズレを上流の押出成形工程(S101)及び乾燥工程(S102)等や、下流の封口工程(S110)等の条件に反映させて、ハニカム構造体70の製造の精度及び歩留まりを向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、セル実位置Pの全体に対してセル基準点pの全体を修正した場合に、最大変位が最小となるような修正量を導出する(S104g)。これにより、金型20に対するセル位置のズレをさらに具体的な数値で定量的に評価することができる。また、金型20に対するセル位置のズレを上流の押出成形工程(S101)及び乾燥工程(S102)等や、下流の封口工程(S110)等の条件に反映させることがさらに容易となる。
また、本実施形態では、所定の原点に直交する座標軸による直交座標系において、実位置の全体に対する基準位置の全体の修正量を、座標軸に平行な方向への移動量(S104d,S104e)、原点周りの回転角度(S104c)、及び原点を中心とする縮小率(S104f)として導出する。これにより、金型20に対するセル位置のズレをさらに具体的な数値で定量的に評価することができる。また、金型20に対するセル位置のズレを上流の押出成形工程(S101)及び乾燥工程(S102)等や、下流の封口工程(S110)等の条件に反映させることがさらに容易となる。
また、本実施形態では、金型20によりハニカム構造体70を押出成形する押出成形工程(S101)と、押出成形されたハニカム構造体70を乾燥させる乾燥工程(S102)の後に、上記本実施形態の検査方法によりハニカム構造体70を検査するセルよれ評価工程を行い(S104)、その後に封口用マスク170を用いてハニカム構造体70のセル70aを封口する封口工程(S110)を行う。このため、金型70に対するセル位置のズレを上流の押出成形工程(S101)及び乾燥工程(S102)等や、下流の封口工程(S110)等の条件に反映させて、ハニカム構造体70の製造の精度及び歩留まりを向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、封口工程では、セルよれ評価工程での収縮率αや最大ズレγ等の検査結果に応じて封口工程を行わないハニカム構造体を選別する(S107)。これにより、例えばセル位置のズレが大きく封口が不可能なハニカム構造体70を省き、不良品の発生を防止することができる。
また、本実施形態では、乾燥工程では、セルよれ評価工程での収縮率α等の検査結果に応じてハニカム構造体を乾燥させる乾燥条件を変更する(S105)。これにより、例えばセルよれ評価工程で検出された乾燥工程での収縮率αのバラツキを抑えるような乾燥条件に変更し、ハニカム構造体70の製造の精度と歩留まりを向上させることができる。
また、本実施形態では、押出成形工程では、セルよれ評価工程での最大ズレγやベクトル等の検査結果に応じてハニカム構造体70を押出成形する押出成形条件を変更する。これにより、例えばセルよれ評価工程で検出されたセル位置のズレを抑えるような押出成形条件に変更し、ハニカム構造体70の製造の精度と歩留まりを向上させることができる。
また、本実施形態では、封口工程では、セルよれ評価工程での検査結果に応じて収縮率が異なる複数の封口用マスク170の内から最適な物を選択する。これにより、実際に製造されるハニカム構造体70により合致した封口用マスク170を選択することができる。
また、本実施形態では、上記本実施形態の検査方法によるセルよれ評価工程を行い、高精度及び高歩留まりで製造されたハニカム構造体70とできるため、より安価なものとできる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、様々な変形態様が可能である。例えば、上記実施形態では、正六角形のセル70aが配置されたハニカム構造体70について中心に説明したが、例えば正方形のセル70aが正方配置されたハニカム構造体についても本発明は適用可能である。
10…押出成形装置、20…金型、20a…金型セル、20b…金型溝、70…ハニカム構造体、70a…貫通孔(セル)、70s…理想位置、71a,71b…端面、80…支持具、130…封口材、170a,170b…封口用マスク、171…封口用マスク開口、200…封口装置、210…封口装置本体。

Claims (15)

  1. 多数の貫通孔が略平行に配置され且つ端面から見て複数の前記貫通孔が配置されたハニカム構造体の前記貫通孔の前記端面における実位置を検出する実位置検出工程と、
    前記ハニカム構造体を押出成形するための金型における前記貫通孔に対応する部位を基準位置として、前記実位置検出工程で検出された前記実位置と前記基準位置とを比較する位置比較工程と、
    を含むハニカム構造体の検査方法。
  2. 前記実位置検出工程では、複数の前記貫通孔の前記実位置それぞれを検出し、
    前記位置比較工程では、
    前記金型における複数の前記貫通孔それぞれに対応する部位を前記貫通孔それぞれの前記基準位置として、前記実位置検出工程で検出された前記実位置それぞれと前記基準位置それぞれとを比較し、
    前記実位置それぞれと前記基準位置それぞれとの変位それぞれを導出し、変位それぞれの中の最大変位を導出する、請求項1に記載のハニカム構造体の検査方法。
  3. 前記位置比較工程では、前記実位置の全体に対して前記基準位置の全体を修正した場合に、前記最大変位が最小となるような修正量を導出する、請求項2に記載のハニカム構造体の検査方法。
  4. 前記位置比較工程では、所定の原点に直交する座標軸による直交座標系において、前記実位置の全体に対する前記基準位置の全体の修正量を、前記座標軸に平行な方向への移動量、前記原点周りの回転角度、及び前記原点を中心とする縮小率の少なくともいずれかとして導出する、請求項3に記載のハニカム構造体の検査方法。
  5. 前記金型により前記ハニカム構造体を押出成形する押出成形工程と、
    前記押出成形工程により押出成形された前記ハニカム構造体を乾燥させる乾燥工程と、
    前記乾燥工程で乾燥させた前記ハニカム構造体を請求項1〜4のいずれか1項に記載のハニカム構造体の検査方法により検査する検査工程と、
    前記検査工程により検査された前記ハニカム構造体の複数の前記貫通孔の一部を封口用マスクで被覆し、前記封口用マスクを介して前記封口用マスクで被覆されていない前記貫通孔に封口材を供給して前記貫通孔の一部を封口する封口工程と、
    を含むハニカム構造体の製造方法。
  6. 前記封口工程では、前記検査工程での検査結果に応じて前記封口工程を行わない前記ハニカム構造体を選別する、請求項5に記載のハニカム構造体の製造方法。
  7. 前記乾燥工程では、前記検査工程での検査結果に応じて前記ハニカム構造体を乾燥させる乾燥条件を変更する、請求項5又は6に記載のハニカム構造体の製造方法。
  8. 前記押出成形工程では、前記検査工程での検査結果に応じて前記ハニカム構造体を押出成形する押出成形条件を変更する、請求項5〜7のいずれか1項に記載のハニカム構造体の製造方法。
  9. 前記封口工程では、前記検査工程での検査結果に応じて前記封口用マスクを選択する、請求項5〜8のいずれか1項に記載のハニカム構造体の製造方法。
  10. 請求項5〜9のいずれか1項に記載のハニカム構造体の製造方法により製造されたハニカム構造体。
  11. 前記ハニカム構造体の複数の前記貫通孔の一部を封口用マスクで被覆し、前記封口用マスクを介して前記封口用マスクで被覆されていない前記貫通孔に封口材を供給して前記貫通孔の一部を封口するための前記封口用マスクを、請求項1〜4のいずれか1項に記載のハニカム構造体の検査方法による検査結果に応じて設計する封口用マスクの設計方法。
  12. 多数の貫通孔が略平行に配置され且つ端面から見て複数の前記貫通孔が配置されたハニカム構造体の前記貫通孔の前記端面における実位置を検出する実位置検出工程と、
    前記ハニカム構造体を押出成形するための金型における前記貫通孔に対応する部位を基準位置として、前記実位置検出工程で検出された前記実位置と前記基準位置とを比較する位置比較工程と、
    を電子計算機に実行させるハニカム構造体の検査プログラム。
  13. 前記実位置検出工程では、前記電子計算機に複数の前記貫通孔の前記実位置それぞれを検出させ、
    前記位置比較工程では、
    前記電子計算機に、前記金型における複数の前記貫通孔それぞれに対応する部位を前記貫通孔それぞれの前記基準位置として、前記実位置検出工程で検出された前記実位置それぞれと前記基準位置それぞれとを比較させ、
    前記電子計算機に、前記実位置それぞれと前記基準位置それぞれとの変位それぞれを導出させ、変位それぞれの中の最大変位を導出させる、請求項12に記載のハニカム構造体の検査プログラム。
  14. 前記位置比較工程では、前記電子計算機に、前記実位置の全体に対して前記基準位置の全体を修正した場合に、前記最大変位が最小となるような修正量を導出させる、請求項13に記載のハニカム構造体の検査プログラム。
  15. 前記位置比較工程では、前記電子計算機に、所定の原点に直交する座標軸による直交座標系において、前記実位置の全体に対する前記基準位置の全体の修正量を、前記座標軸に平行な方向への移動量、前記原点周りの回転角度、及び前記原点を中心とする縮小率の少なくともいずれかとして導出させる、請求項14に記載のハニカム構造体の検査プログラム。
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