JP2013170152A - 泡沫形成エアゾール組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭酸ガスのみを噴射剤として用い、良好な泡沫形成性の得られる泡沫形成エアゾール組成物を提供すること、また炭酸ガスのみを噴射剤として用い、良好な泡沫形成性が得られると共に、人体に適用する場合において良好な使用感を得ることのできる泡沫形成エアゾール組成物を提供することにある。
【解決手段】泡沫形成エアゾール組成物は、原液と、炭酸ガスよりなる噴射剤とからなり、
前記原液は、エアゾール組成物の全体に対する割合が0.1〜1.5質量%の疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、エアゾール組成物の全体に対する割合が50.0〜99.0質量%の水とを含有することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、原液と炭酸ガスよりなる噴射剤とからなる泡沫形成エアゾール組成物に関する。
従来、エアゾール組成物の或る種のものとしては、有効成分などを含有する原液と、炭酸ガスよりなる噴射剤とからなり、泡沫状の吐出物を形成するものが知られている。
このような炭酸ガスを噴射剤として用いた泡沫形成エアゾール組成物においては、通常、良好な起泡性を得るために、原液には界面活性剤が配合されており、また、噴射剤として炭酸ガスと共に液化石油ガスおよびジメチルエーテルなどの液化ガスが併用される場合もある(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。更に、良好な起泡性を得ると共に液ダレ(泡ダレ)の発生を抑制、すなわち吐出物において良好な付着性を得るためには、原液にキサンタンガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)またはヒドロキシエチルセルロース(HEC)などの増粘剤が配合される場合もある。
しかしながら、炭酸ガスを噴射剤として用いた泡沫形成エアゾール組成物において良好な起泡性および付着性を得るために、原液に界面活性剤または増粘剤を配合した場合、また、噴射剤として液化ガスを併用した場合には、種々の弊害が生じる、という問題がある。
具体的には、界面活性剤が含有されてなるエアゾール組成物においては、用いられる界面活性剤の種類あるいは含有割合によっては、界面活性剤との相互作用によって有効成分に十分な安定性が得られなくなり、また特に人体用として用いる場合には、皮膚刺激またはベタツキ感などが生じることによって良好な使用感が得られなくなるおそれがある。
また、噴射剤として液化ガスが併用されてなるエアゾール組成物においては、特に人体用として用いる場合には液化ガスによる皮膚刺激が生じるおそれがある。
また、増粘剤が含有されてなるエアゾール組成物においては、その目的とする効果を十分に発揮させるために増粘剤を高い割合で含有させた場合に、原液中に増粘剤を均一に分散させるために多くの時間を要することとなり、また特に人体用として用いる場合には、皮膜感またはベタツキ感などが生じることによって良好な使用感が得られなくなるおそれがある。
特開2011−93877号公報 特許第4690863号公報
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、炭酸ガスのみを噴射剤として用い、良好な泡沫形成性の得られる泡沫形成エアゾール組成物を提供することにある。
また本発明の他の目的は、炭酸ガスのみを噴射剤として用い、良好な泡沫形成性が得られると共に、人体に適用する場合において良好な使用感を得ることのできる泡沫形成エアゾール組成物を提供することにある。
本発明の泡沫形成エアゾール組成物は、原液と、炭酸ガスよりなる噴射剤とからなり、
前記原液は、エアゾール組成物の全体に対する割合が0.1〜1.5質量%の疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、エアゾール組成物の全体に対する割合が50.0〜99.0質量%の水とを含有することを特徴とする。
本発明の泡沫エアゾール組成物においては、前記原液は、温度20℃における粘度が100〜10,000mPa・sであることが好ましい。
本発明の泡沫形成エアゾール組成物は、人体用であることが好ましい。
本発明の泡沫形成エアゾール組成物においては、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースが高い増粘性を有すると共に炭酸ガスに対して大きな親和性(なじみやすさ)を有するものであることから、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースに大きな起泡性向上作用および付着性向上作用(液ダレ抑制作用)が発現されるため、吐出物を十分に起泡したものとすることができると共に、吐出物に適用箇所に対する十分な付着性が得られて液ダレの発生を十分に抑制することができる。
また、本発明の泡沫形成エアゾール組成物においては、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースが大きな起泡性向上作用および付着性向上作用(液ダレ抑制作用)を発揮するものであることから、その使用量は少量でよく、しかも疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースが疎水基を有するものであるため、その大きな増粘作用によって原液が粘度の高い状態とされている場合であっても、皮膚上における適用箇所にベタツキ感が生じることが抑制される。
従って、本発明の泡沫形成エアゾール組成物によれば、炭酸ガスのみを噴射剤として用いた場合であっても、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースの作用によって吐出物を十分に起泡したものとすることができると共に、吐出物に適用箇所に対する十分な付着性が得られて液ダレ(泡ダレ)の発生を防止することができ、よって極めて良好な泡沫形成性を得ることができ、しかも人体に適用する場合においては、ベタツキ感および皮膚刺激のない良好な使用感を得ることができる。また、液化ガスを噴射剤として併用する必要がなく、更に界面活性剤および疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース以外の増粘性を有する物質を原液中に高い割合で含有することが必ずしも必要とされないことから、これらを用いることに起因する、例えば皮膚刺激およびベタツキ感などの弊害が生じることがない。
本発明の泡沫形成エアゾール組成物は、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび水を特定の割合で含有する原液と、炭酸ガスよりなる噴射剤とから構成されるものであり、エアゾール用バルブを備えた耐圧容器(以下、「エアゾール容器」ともいう。)内に充填されてエアゾール製品とされるものである。
また、本発明の泡沫形成エアゾール組成物は、噴射剤である炭酸ガスの一部が原液に溶解されており、その炭酸ガスの作用によって泡沫が形成されるものである。
以下、本発明の泡沫形成エアゾール組成物を構成する成分について説明する。
原液の必須成分である疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、増粘剤として作用し、高い増粘性を有するものであることに基づいて液ダレ抑制作用を発揮し、また炭酸ガスに対して大きな親和性(なじみやすさ)を有するものであることに基づき、炭酸ガスのみを噴射剤とする本発明の泡沫形成エアゾールにおいて起泡性向上作用を発揮するものである。
而して、本発明の泡沫形成エアゾール組成物においては、原液に界面活性剤、および例えばキサンタンガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)などの疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース以外の増粘性を有する物質(増粘剤)を含有させることなく、吐出物を十分に起泡したものとすることができると共に、吐出物に適用箇所に対する十分な付着性が得られて液ダレ(泡ダレ)の発生を防止することができ、よって極めて良好な泡沫形成性を得ることができる。
疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースとしては、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロースが用いられる。
ここに、「疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース」とは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースに疎水基が導入されてなる化合物を示す。そして、「ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース」は、ステアリルグリシジルエーテルとヒドロキシプロピルメチルセルロースとの反応生成物であり、ヒドロキシプロピルメチルセルロースに疎水基としてステアリルオキシヒドロキシプロポキシ基が導入されてなるものである。
疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有割合は、エアゾール組成物全体100質量%において0.1〜1.5質量%であることが好ましく、更に好ましくは0.2〜1.0質量%であり、特に好ましくは0.3〜0.7質量%である。
疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有割合が過大である場合には、原液の粘度が大きくなり、十分な流動性が得られなくなることに起因して良好な噴射特性を得ることができなくなるおそれがある。一方、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有割合が過小である場合には、吐出物に適用箇所に対する十分な付着性が得られず、液ダレ(泡ダレ)が生じるおそれがある。
(水)
原液の必須成分である水は、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースの溶剤として作用するものである。
水としては、精製水あるいはイオン交換水が用いられる。
水の含有割合は、エアゾール組成物全体100質量%において50.0〜99.0質量%であることが好ましく、更に好ましくは60.0〜90.0質量%であり、特に好ましくは70.0〜80.0質量%である。
水の含有割合が過大である場合には、原液に他の成分を十分な割合で含有させることができなくなるおそれがある。一方、水の含有割合が過小である場合には、原液中において疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースを均一に分散させて均一系を形成することが困難となり、吐出物に良好な起泡性が得られなくなると共に良好な使用性が得られなくなるおそれがある。また、特に人体への適用に際してベタツキ感が生じ、良好な使用感が得られなくなるおそれがある。
(任意成分)
原液には、必須成分である、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび水の他、例えばエアゾール組成物の使用目的や用途に応じて、種々の任意成分が含有されていてもよい。
任意成分の具体例としては、薬剤などの泡沫形成エアゾール組成物の用途との関係における各種の有効成分、各種の有効成分を溶解するための溶剤、保湿剤、防腐剤、pH調整剤、界面活性剤、増粘剤(疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース以外の増粘剤)、香料、その他を挙げることができる。
任意成分の含有割合は、任意成分の種類などによっても異なるが、エアゾール組成物全体100質量%において0.1〜50.0質量%であることが好ましく、更に好ましくは5.0〜40.0質量%であり、特に好ましくは10.0〜30.0質量%である。
任意成分の含有割合が過大である場合には、必須成分を必要とされる割合で含有させることができなくなるおそれがある。一方、任意成分の含有割合が過小である場合には、その目的とする効果を十分に得ることができなくなるおそれがある。
以上のような必須成分および任意成分により構成される原液は、温度20℃における粘度が100〜10000mPa・sであることが好ましく、更に好ましくは400〜4000mPa・sであり、特に好ましくは1000〜3000mPa・sである。
原液の粘度が過大である場合には、良好な噴射状態を得ることができなくなる、具体的には、噴射自体を行うことができなくなる、あるいは所期の量の吐出物を得ることができなくなるおそれがあり、また、特に人体への適用に際してベタツキ感が生じ、良好な使用感が得られなくなるおそれがある。一方、原液の粘度が過小である場合には、吐出物に適用箇所に対する十分な付着性が得られず、液ダレ(泡ダレ)が生じるおそれがある。
本発明の泡沫形成エアゾール組成物を構成する噴射剤としては、炭酸ガスが用いられる。
本発明の泡沫形成エアゾール組成物においては、炭酸ガスは、水に対する溶解性を有するものであることから原液に溶解しており、以て泡沫形成作用を発揮するものである。
以上の泡沫形成エアゾール組成物は、エアゾール容器内に充填されて、エアゾール製品とされるが、エアゾール容器の製品内圧が、温度35℃において0.8MPa以下となるように噴射剤を含有させることが好ましい。また温度35℃におけるエアゾール容器の製品内圧は、0.3〜0.7MPaであることが更に好ましい。
製品内圧が過大である場合には、噴射剤の充填圧力が過剰に大きくなることに起因して十分な安全性を得ることができなくなるおそれがある。
また、エアゾール容器の温度35℃における製品内圧が0.3〜0.7MPaであることにより、エアゾール製品に十分な安全性が得られると共に、吐出物に良好な起泡性を得ることができる。
このような本発明の泡沫形成エアゾール組成物においては、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースが高い増粘性を有すると共に炭酸ガスに対して大きな親和性(なじみやすさ)を有するものであることから、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースに大きな起泡性向上作用および付着性向上作用(液ダレ抑制作用)が発現されるため、吐出物を十分に起泡したものとすることができると共に、吐出物に適用箇所に対する十分な付着性が得られて液ダレ(泡ダレ)の発生を十分に抑制することができる。そして、本発明の泡沫形成エアゾール組成物によって形成された泡沫状の吐出物は、気泡を潰すようにして塗り広げた状態においても、その適用箇所に対して十分な付着性が得られるものであることから、液ダレが生じることがなく、よって塗り広げられた状態の吐出物が適用箇所において比較的長時間にわたって存在することにより原液の含有成分による効果が持続して作用されることとなる。
また、本発明の泡沫形成エアゾール組成物においては、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースが大きな起泡性向上作用および付着性向上作用(液ダレ抑制作用)を発揮するものであることから、その使用量は少量でよく、しかも疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースが疎水基を有するものであるため、その大きな増粘作用によって原液が粘度の高い状態とされている場合であっても、皮膚上における適用箇所にベタツキ感を感じることがない。
従って、本発明の泡沫形成エアゾール組成物によれば、炭酸ガスのみを噴射剤として用いた場合であっても、吐出物を十分に起泡したものとすることができると共に、吐出物に適用箇所に対する十分な付着性が得られて液ダレ(泡ダレ)の発生を防止することができ、よって極めて良好な泡沫形成性を得ることができる。しかも人体に適用する場合においては、ベタツキ感および皮膚刺激のない良好な使用感を得ることができる。また、液化ガスを噴射剤として併用する必要がなく、更に界面活性剤および疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース以外の増粘性を有する物質(増粘剤)を原液中に高い割合で含有することが必ずしも必要とされないことから、これらを用いることに起因する、例えば皮膚刺激およびベタツキ感などの弊害が生じることがない。
また、本発明の泡沫形成エアゾール組成物は、例えば人体用あるいはその他の様々な用途に用いることができるが、ベタツキ感および皮膚刺激のない良好な使用感が得られると共に、噴射剤として炭酸ガスのみが用いられており、泡沫が炭酸ガスによって形成されるものであることから、炭酸ガスによる血行促進効果などが得られるため、特に人体用として好適に用いることができる。
具体的には、美容剤、冷却剤、日焼け止め剤、ヘアスタイリング剤、ヘアワックス剤、ヘアトリートメント剤、染毛剤、シャンプー剤、コンディショナー剤、育毛剤、マッサージング剤、洗顔剤、クレンジング剤、シェービング剤、化粧下地剤、皮膚保護剤、保湿剤、除毛剤、ハンドソープ剤、ボディーソープ剤、水虫薬、筋肉消炎剤、アルコール除菌剤などとして用いることができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
〔実施例1〜10および比較例1〜7〕
先ず、表1および表2に示す配合処方に従って原液の原料をガラスビーカー内に仕込み、プロペラ撹拌機を用いて撹拌することによって原液を調整した。その後、得られた原液を、容積100mlの透明な耐圧ガラス瓶に充填し、その耐圧ガラス瓶にエアゾール用バルブを装着した後、当該耐圧ガラス瓶内に炭酸ガスよりなる噴射剤を充填した。そして、エアゾール用バルブが装着された耐圧ガラス瓶を上下方向に20回振とうすることにより、エアゾール製品を作製した。
ここに、特に実施例8は、美容剤(美容美白液フォーム)として用いる場合の例であり、実施例9は、冷却剤(冷却フォーム)として用いる場合の例であり、実施例10は、日焼け止め剤(日焼け止めフォーム)として用いる場合の例である。
また、比較例1は、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースが含有されていない場合の例であり、比較例2および比較例3は、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースが含有されておらず、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースに代えて他の増粘剤が含有されている場合の例であり、比較例4は、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有割合が過小である場合の例であり、比較例5は、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有割合が過大である場合の例であり、比較例6は、水の含有割合が過小である場合の例であり、また比較例7は、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースが含有されておらず、非イオン性界面活性剤(ポリソルベート80(モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン))が含有されている場合の例である。
<評価試験>
上記の実施例1〜10および比較例1〜7により作製されたエアゾール製品の各々に関して、下記の手法により、吐出物における起泡性、吐出物における液ダレ抑制性およびエアゾール容器内において形成されている液状内容物の流動性(以下、「内容物の流動性」ともいう。)、ベタツキ感の有無を評価した。結果を表1および表2に示す。
(吐出物における起泡性)
実施例および比較例の各々により作製されたエアゾール製品を25℃に設定した恒温水槽に30分間浸漬した後、各エアゾール製品の内容物3gを、容積20mlのガラスビーカー内に噴射し、噴射直後におけるガラスビーカー内の吐出物の体積を測定し、体積が10ml以上である場合を起泡性が非常に良好であるとして「A」、体積が5ml以上であって10ml未満である場合を起泡性が良好であるとして「B」、体積が5ml未満である場合を起泡性が不十分であるとして「C」と評価した。
(吐出物における液ダレ抑制性)
実施例および比較例の各々により作製されたエアゾール製品を25℃に設定した恒温水槽に30分間浸漬した後、各エアゾール製品の内容物1gを、床に対して水平なガラス板上に噴射し、特に吐出物が泡沫状である場合には気泡を潰すようにして当該吐出物を塗り延ばした後、そのガラス板を床に対して垂直となるように傾けて液ダレの有無を目視により確認し、液ダレがまったく生じなかった場合を液ダレ抑制性が極めて良好であるとして「A」、極めてわずかに液ダレが生じるものの、実用上問題がない場合を液ダレ抑制性が良好であるとして「B」、液ダレが生じ、実用上問題がある場合を液ダレ抑制性が不十分であるとして「C」と評価した。
(内容物の流動性)
実施例および比較例の各々により作製されたエアゾール製品に係るエアゾール組成物50gを透明な耐圧ガラス瓶に充填し、そのガラス瓶を瓶底が上方となる状態(さかさま状態)として静置し、耐圧ガラス瓶内の液状内容物の全量を当該耐圧ガラス瓶における瓶口側(さかさま状態の耐圧ガラス瓶の下方側)に移動させた後、瓶底が下方となる状態として、液状内容物の全量が落下、すなわち液状内容物の全量が耐圧ガラス瓶の瓶口側から瓶底側に移動するまでに要する時間(以下、「全量落下時間」ともいう。)を確認し、全量落下時間が5秒以内である場合を内容物の流動性が極めて良好であるとして「A」、全量落下時間が5秒を超えて11秒未満である場合を内容物の流動性が良好であるとして「B」、全量落下時間が11秒以上である場合を内容物の流動性が不十分であるとして「C」と評価した。
(ベタツキ感の有無)
実施例および比較例の各々により作製されたエアゾール製品を25℃に設定した恒温水槽に30分間浸漬した後、各エアゾール製品の内容物1gを、床に水平であって上方に向いた状態の手の平上に噴射し、特に吐出物が泡沫状である場合には気泡を潰すようにして当該吐出物を手の平に塗り延ばし、ベタツキ感の有無を確認する官能試験を行い、ベタツキ感をまったく感じない場合をベタツキ感がないとして「A」、極めてわずかにベタツキ感を感じるものの、実用上問題がない場合をベタツキ感が殆どないとして「B」、ベタツキ感を感じ、実用上問題がある場合をベタツキ感があるとして「C」と評価した。
表1および表2において、「原液粘度」は、原液の温度20℃における粘度であり、また製品内圧は、エアゾール製品の温度35℃における内部圧力である。
また同表において、「疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース」は、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース「サンジェロース60L」(大同化成工業(株)製)であり、ヒドロキシエチルセルロースは、「HEC SE900」(ダイセルファインケム(株)製)であり、「キサンタンガム」は、「エコーガムT」(DSP五協フード&ケミカル(株)製)である。
表1の結果から、実施例1〜実施例10に係るエアゾール組成物は、十分な流動性を有すると共に泡沫状の吐出物が得られ、しかもその吐出物が十分に起泡し、また液ダレの発生がないものであり、更にはベタツキ感が生じないものであることが確認された。
一方、比較例1に係るエアゾール組成物は、原液に疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースが含有されていないため、吐出物が十分に起泡したものとならず、液ダレが発生し、また、比較例2および比較例3に係るエアゾール組成物は、原液に疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースに代えて他の増粘剤が含有されているため、ベタツキ感が生じて良好な使用感が得られず、しかも吐出物が十分に起泡したものとならず、あるいは液ダレが発生した。比較例4に係るエアゾール組成物は、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有割合が過小であるため、液ダレが発生し、比較例5に係るエアゾール組成物は、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有割合が過大であるため、十分な流動性が得られなかった。また、比較例6に係るエアゾール組成物は、水の含有割合が過小であるため、ベタツキ感が生じて良好な使用感が得られなかった。比較例7に係るエアゾール組成物は、原液に疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースに代えて界面活性剤が含有されているため、吐出物は十分に起泡するものの、液ダレが発生し、しかもベタツキ感が生じて良好な使用感が得られなかった。

Claims (3)

  1. 原液と、炭酸ガスよりなる噴射剤とからなり、
    前記原液は、エアゾール組成物の全体に対する割合が0.1〜1.5質量%の疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、エアゾール組成物の全体に対する割合が50.0〜99.0質量%の水とを含有することを特徴とする泡沫形成エアゾール組成物。
  2. 前記原液は、温度20℃における粘度が100〜10,000mPa・sであることを特徴とする請求項1に記載の泡沫形成エアゾール組成物。
  3. 人体用であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の泡沫形成エアゾール組成物。
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