JP2013168783A - 放送受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】妨害信号の排除性能を高めた放送受信装置を提供すること。
【解決手段】制御装置(5)の制御下において、メモリ(52)は、第1のチューナ装置(3)が希望信号を受信している状態で、第1の周波数設定回路(39)が設定した希望信号の周波数値を蓄積し、第2の増幅装置(42)の増幅度を所定量だけ下げた後、第2のチューナ装置(4)が受信対象帯域を掃引して希望信号とは異なる妨害信号を受信し、受信した妨害信号のレベルをレベル検出回路(45)で検出し、第2の周波数設定回路(49)で設定された周波数値と共にメモリに蓄積し、妨害信号のレベル及び周波数それぞれの大きさによってAGC回路(37)のAGCスタートレベルを設定することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、妨害信号の排除性能を高めた放送受信装置に関する。
車載用FM受信機等の放送受信装置においては、妨害信号による受信障害を回避するために自動利得制御(AGC:Automatic Gain Control)が行われている(例えば、特許文献1参照)。この放送受信装置において、受信電界強度がAGCのスタートレベル以上に高くなるとAGCが有効になり、増幅器に設定される増幅度が低下されて受信電界強度は所定量低下される。これにより、妨害信号の受信電界強度が抑制されて受信障害が回避される。特許文献1の放送受信装置においては、希望信号周辺の所定周波数帯域において受信電界強度を制御するN−AGC(狭帯域AGC)と、希望信号から所定周波数以上離れた周波数帯域において受信電界強度を制御するW−AGC(広帯域AGC)とが併用されている。
特開2009−152873号公報
ところで、FM音声放送受信用の受信機(FM音声受信機)において、妨害信号の排除能力は主にAGCのスタートレベルに依存している。AGCのスタートレベルの最適値は、妨害信号の周波数や受信電界強度に応じて異なる。このため、妨害信号の周波数や受信電界強度をモニタし、AGCのスタートレベルを適切に制御できれば、妨害信号の排除能力を最適化して受信性能を高めることができる。しかしながら、FM音声受信機の機能的制約から、妨害信号の周波数や受信電界強度に応じてAGCのスタートレベルを制御するのは困難であり、現状のFM音声受信機においては、十分に高いレベルの妨害信号の排除性能は得られていなかった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、妨害信号の排除性能を高めた放送受信装置を提供することを目的とする。
本発明の放送受信装置は、受信対象帯域を掃引して希望信号を検出するシーク機能を有する放送受信装置であって、アンテナからの受信信号がそれぞれ入力される第1及び第2のチューナ装置と、前記第1及び第2のチューナ装置を制御する制御装置と、を備え、前記第1のチューナ装置は、アンテナからの受信信号を増幅する第1の増幅装置と、前記受信信号から取り出される信号に対応した周波数を設定する第1の周波数設定回路と、前記受信信号のレベルを制御するAGC回路と、を有し、前記第2のチューナ装置は、アンテナからの受信信号を増幅する第2の増幅装置と、前記受信信号から取り出される信号に対応した周波数を設定する第2の周波数設定回路と、前記受信信号のレベルを検出するレベル検出回路と、を有し、前記制御装置は、前記レベル検出回路の検出結果を蓄積し、前記第1及び第2の周波数設定回路の設定周波数値を蓄積するメモリを有し、前記制御装置の制御下において、前記メモリは、前記第1のチューナ装置が希望信号を受信している状態で、前記第1の周波数設定回路が設定した前記希望信号の周波数値を蓄積し、前記第2の増幅装置の増幅度を所定量だけ下げた後、前記第2のチューナ装置が受信対象帯域を掃引して前記希望信号とは異なる妨害信号を受信し、前記受信した妨害信号のレベルを前記レベル検出回路で検出し、前記第2の周波数設定回路で設定された周波数値と共に前記メモリに蓄積し、前記妨害信号のレベル及び周波数それぞれの大きさによって前記AGC回路のAGCスタートレベルを設定することを特徴とする。
この構成によれば、第2のチューナ装置により妨害信号のレベルと周波数を取得するようにしたので、第1のチューナ装置に負荷をかけることなく、AGC回路のAGCスタートレベルを適切に設定できる。また、第2の増幅装置の増幅度を所定量だけ下げた後で妨害信号のレベルを検出するので、妨害信号のレベルを適切に検出してAGC回路のAGCスタートレベルを適切に設定できる。これらの結果、妨害信号の排除性能を高めることができる。
本発明の放送受信装置において、妨害信号が複数検出される場合、前記複数の妨害信号のレベル及び周波数それぞれの大きさを比較することによって前記AGC回路のAGCスタートレベルを設定することが好ましい。また、前記複数の妨害信号のレベル及び周波数に応じて前記AGC回路のAGCスタートレベルの設定の基礎となる2信号を選択し、前記2信号のレベル及び周波数それぞれの大きさを比較することによって前記AGC回路のAGCスタートレベルを設定することが好ましい。これらの構成によれば、AGC回路のAGCスタートレベルを設定するのに適した妨害信号に基づいてAGC回路のAGCスタートレベルを設定できるので、妨害信号の排除性能をさらに高めることができる。
本発明の放送受信装置において、前記第2のチューナ装置は、前記妨害信号の想定される最大信号レベルに対して前記第2の増幅装置のリニアリティを維持可能なレベルまで前記第2の増幅装置の増幅度を下げることが好ましい。この構成によれば、想定される最大信号レベルの妨害信号に対して第2の増幅装置のリニアリティを維持できるので、妨害信号のレベルを適切に検出できる。その結果、妨害信号の排除性能をさらに高めることができる。
本発明の放送受信装置において、前記AGC回路は、前記希望信号近傍に存在する妨害信号に対してゲインコントロールする狭帯域AGC回路と、前記希望信号から所定周波数以上離れた妨害信号に対してゲインコントロールする広帯域AGC回路と、を備え、前記狭帯域AGC回路と前記広帯域AGC回路のそれぞれに対してAGCスタートレベルを設定することが好ましい。
本発明の放送受信装置において、FM放送を受信可能に構成されていることが好ましい。
本発明の放送受信装置において、前記第1のチューナ装置は音声放送受信用のチューナ装置であり、前記第2のチューナ装置はデータ放送受信用のチューナ装置であることが好ましい。この構成によれば、データ放送受信用のチューナである第2のチューナ装置を用いて妨害信号を検出できるので、音声放送受信用の第1のチューナ装置に負荷をかけることなくAGC回路のAGCスタートレベルを適切に設定できる。
本発明によれば、妨害信号の排除性能を高めた放送受信装置が提供される。
本実施の形態に係る放送受信装置の構成例を示す回路ブロック図である。 本実施の形態に係る放送受信装置においてAGC回路のスタートレベルを設定するための主要な処理を示す概念図である。 スタートレベルを設定するために行われる希望信号及び妨害信号の検出処理を示すフローチャートである。 スタートレベルの算出処理の一部を示すフローチャートである。 スタートレベルの算出処理の別の一部を示すフローチャートである。 LNAの増幅度と電界強度との関係を示すグラフである。 設定されるスタートレベルのパターンを示すテーブルである。 妨害信号の周波数及びレベルと、AGC回路のスタートレベルとの関係を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の一実施の形態に係る放送受信装置の構成について説明する。なお、以下においては、本発明を説明するために簡略化された放送受信装置について説明するが、通常の放送受信装置が備える構成は不足なく備えるものとする。
図1は、本実施の形態に係る放送受信装置1の構成例を示す回路ブロック図である。本実施の形態に係る放送受信装置1は、アンテナ2と、音声放送を受信可能な音声放送受信機(第1のチューナ装置)3と、データ放送を受信可能なデータ放送受信機(第2のチューナ装置)4と、音声放送受信機3及びデータ放送受信機4を制御するマイコン(制御装置)5とを備えている。アンテナ2は、各放送局から放送された放送波を受信して、受信RF(無線周波数)信号を音声放送受信機3及びデータ放送受信機4に供給する。
音声放送受信機3は、FM音声放送を受信可能な放送受信機である。この音声放送受信機3にアンテナ2から受信RF信号が入力されると、RFフィルタ31において放送帯域のRF信号が抽出される。RFフィルタ31の後段にはLNA(第1の増幅装置)32が接続されており、抽出された放送帯域のRF信号は低雑音で増幅される。LNA32において増幅されたRF信号は、ミキサ33で局部発振回路36からの局部発振信号と混合されてIF(中間周波数)信号に変換される。シーク時には、ミキサ33に供給される局部発振回路36からの信号周波数をPLL回路39(第1の周波数設定回路)にて切り替えることで放送帯域全体が掃引される。PLL回路39は、後述の制御回路51から供給されるPLL回路制御信号によって制御されており、PLL回路制御信号に応じて局部発振回路36からの局部発振信号の周波数を切り替える。つまり、PLL回路制御信号には設定周波数に対応する情報が含まれている。
ミキサ33から出力されるIF信号は、IFフィルタ34において受信チャンネル信号以外がフィルタリングされる。IFフィルタ34を通過した受信チャンネル信号は、シグナルメータ35に入力される。受信チャンネル信号は、シグナルメータ35においてレベル(受信電界強度:RSSI)に応じたシグナルメータ信号に変換される。
ユーザがチャンネルを選局すると、IFフィルタ34を通過した受信チャンネル信号は、音声復調部(不図示)において復調されてスピーカ(不図示)から音声として出力される。ユーザの選局したチャンネルに対応するシグナルメータ信号及びPLL回路39の設定周波数の情報(例えば、PLL回路制御信号)は、それぞれ、希望信号のレベル情報及び周波数情報としてマイコン5のメモリ52に格納される。
音声放送受信機3は、受信RF信号の信号レベルを検出し、LNA32の利得を制御するAGC回路37を備えている。このAGC回路37は、広帯域用のW−AGC回路(広帯域AGC回路)と、狭帯域用のN−AGC回路(狭帯域AGC回路)とを含んで構成されている。強電界の妨害信号が検出されると、AGC回路37は、設定されたスタートレベル(AGCスタートレベル)に応じて妨害信号の電界強度を抑圧する制御電圧を出力する。具体的には、広帯域用のW−AGC回路は、LNA32からの出力レベルに対応する直流電圧を生成してLNA32に出力する。狭帯域用のN−AGC回路は、IFフィルタ34からの出力レベルに対応する直流電圧を生成してLNA32に出力する。
AGC回路37のAGC動作を開始するスタートレベルは、後述するように、データ放送受信機4で検出される妨害信号に応じて設定されるようになっている。例えば、受信RF信号中の妨害信号が増大して、音声放送受信機3における希望チャンネルの受信感度が低下すると、受信感度を高めるためにAGC回路37のスタートレベルの再設定処理が行われる。LNA32の増幅度は、AGC回路37からの出力によって制御される。このため、AGC回路37のスタートレベルを再設定することで、LNA32の利得を制御して放送波中の妨害信号を適切に抑制し、希望チャンネルの受信感度を高めることができる。
アッテネータ(Attenuator:ATT)38は、AGC回路37の制御電圧に応じてアンテナ2から入力される受信RF信号のレベルを減衰させて、受信RF信号のレベルを最適化するように動作する。アッテネータ38には、AGC回路37で生成された直流電圧そのもの、またはそれに対応して生成された直流電圧が入力される。
データ放送受信機4は、VICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System)、RDS(Radio Data System)等のデータ放送を受信可能な放送受信機である。このデータ放送受信機4に受信RF信号が入力されると、RFフィルタ41において放送帯域のRF信号が抽出され、後段のLNA(第2の増幅装置)42において低雑音で増幅される。LNA42で増幅されたRF信号は、ミキサ43で局部発振回路48からの局部発振信号と混合されてIF信号に変換される。ミキサ43から出力されるIF信号は、IFフィルタ44において受信チャンネル信号以外がフィルタリングされ、受信チャンネル信号中の放送データはデコーダ(不図示)でデコードされる。
また、データ放送受信機4は、データ放送の受信動作の空き時間を利用して音声放送の放送波中の妨害信号を検出できるようになっている。妨害信号の検出動作において、LNA42で増幅されたRF信号は、ミキサ43で局部発振回路48からの局部発振信号と混合されてIF信号に変換される。ミキサ43に供給される局部発振回路48からの信号周波数をPLL回路(第2の周波数設定回路)49にて切り替えることで音声放送の放送帯域全体がシークされ、放送帯域中に存在する妨害信号が検出される。PLL回路49は、後述の制御回路51から供給されるPLL回路制御信号によって制御されており、PLL回路制御信号に応じて局部発振回路48からの局部発振信号の周波数を切り替える。つまり、PLL回路制御信号には設定周波数に対応する情報が含まれている。
妨害信号の検出動作において、ミキサ43から出力されるIF信号は、IFフィルタ44でフィルタリングされてシグナルメータ(レベル検出回路)45及びIFカウント部46に入力される。IFフィルタ44から入力された受信チャンネル信号は、シグナルメータ45においてレベルに応じたシグナルメータ信号に変換される。IFカウント部46は、ミキサ43にて変換されたIF信号の周波数に相当するパルス数をカウントしてIFカウント信号を生成する。シグナルメータ信号及びIFカウント信号は、後段のストップ判定部47に入力される。
ストップ判定部47は、シグナルメータ信号がシークスレッショルド(閾値)以上となる周波数位置において制御回路51にストップ信号を出力する。制御回路51は、ストップ信号に対応するシグナルメータ信号及びPLL回路49の設定周波数の情報(例えば、PLL回路制御信号)を、妨害信号のレベル情報及び周波数情報としてメモリ52に格納させる。つまり、ストップ判定部47により、シークスレッショルド以上の高レベルの妨害信号の有無が判定され、その妨害信号のレベル及び周波数がメモリ52に記憶される。
マイコン5は、音声放送受信機3及びデータ放送受信機4の各構成を制御する制御回路51と、シグナルメータ信号及びPLL回路49の設定周波数の情報に対応するレベル情報及び周波数情報を蓄積するメモリ52とを備えている。制御回路51は、メモリ52に格納されたレベル情報及び周波数情報に基づいて、AGC回路37のスタートレベルを設定する。具体的には、制御回路51は、音声放送受信機3で取得されてメモリ52に格納された希望信号のレベル情報及び周波数情報、並びに、データ放送受信機4で取得されてメモリ52に格納された妨害信号のレベル情報及び周波数情報を元に、AGC回路37のスタートレベルを設定する。なお、希望信号のレベル情報は、AGC回路37のスタートレベルの設定に用いなくとも良い。
また、制御回路51は、妨害信号の検出に適した増幅度をLNA42に設定する。具体的には、制御回路51は、データ放送の受信動作時と比較して妨害信号の検出動作時においてLNA42の増幅度が低くなるように設定する。LNA42のリニア(線形)な出力範囲は決まっており、通常、LNA42の増幅度は、データ放送の受信動作に最適化されている。この状態において、出力のリニアリティを維持可能な上限を超える高レベルの妨害信号が入力されると、LNA42の出力は飽和して妨害信号のレベルを適切に検出できない。そこで、制御部51は、妨害信号の検出動作時において、データ放送の受信動作時より低い増幅度をLNA42に設定する。より具体的には、妨害信号の検出動作時において、妨害信号の想定される最大信号レベルに対してLNA42のリニアリティを維持可能なレベルまでLNA42の増幅度を下げる。これにより、高レベルの妨害信号のレベルを適切に検出できる。
図2は、本実施の形態に係る放送受信装置1においてAGC回路37のスタートレベルを再設定するために行われる主要な処理を示す概念図である。スタートレベルの再設定処理に先立ち、マイコン5は、音声放送受信機3が希望波を受信している状態において希望信号のレベル情報及び周波数情報を取得しておく。つまり、制御回路51は、音声放送受信機3においてユーザの選局したチャンネルに対応するシグナルメータ信号及びPLL回路39に設定された周波数情報を、希望信号のレベル情報及び周波数情報としてメモリ52に蓄積させておく(ステップST101)。スタートレベルの再設定処理が開始されると、制御回路51は、妨害信号の検出に適したシークスレッショルドとLNAゲインとを、データ放送受信機4のストップ判定部47とLNA42とにそれぞれ設定する(ステップST102)。
その後、音声放送の放送波中の妨害信号を検出するために、データ放送受信機4において放送帯域全域がシークされる。シーク時において、ストップ判定部47は、シグナルメータ信号がシークスレッショルド以上となる周波数位置でストップ信号を出力する(ステップST103)。ストップ信号を受信した制御回路51は、ストップ信号に対応するシグナルメータ信号及びPLL回路49に設定された周波数情報を、妨害信号のレベル情報及び周波数情報としてメモリ52に蓄積させる(ステップST104)。
シークが終了すると、制御回路51は、メモリ52に蓄積された希望信号のレベル情報及び周波数情報、並びに、妨害信号のレベル情報及び周波数情報を元に、AGC回路37のスタートレベルを算出する(ステップST105)。そして、算出されたスタートレベルをAGC回路37に設定する(ステップST106)。このように、放送受信装置1は、データ放送受信機4により妨害信号のレベル情報及び周波数情報を取得し、取得した情報に基づいてAGC回路37のスタートレベル(つまり、W−AGC回路及びN−AGC回路のスタートレベル)を設定する。
次に、スタートレベルの再設定処理の詳細を説明する。図3は、主に希望信号及び妨害信号の検出処理を示すフローチャートである。図4及び図5は、スタートレベルの算出処理を示すフローチャートである。以下では、希望信号のレベルをA、周波数をaとする。また、音声放送の周波数帯域において、レベルがBで周波数がbの妨害信号1と、レベルがCで周波数がcの妨害信号2とが共に存在するものとする。ただし、希望信号及び妨害信号はこれに限られるものではない。なお、音声放送の周波数帯域において妨害信号が複数存在する場合には、スタートレベルの再設定に適した2信号を選択するのが望ましい。この場合、例えば、複数の妨害信号のレベル及び周波数を比較して受信感度への影響が大きい2信号を選択し、これらに基づいてスタートレベルを再設定すればよい。
図3に示すように、マイコン5の制御部51は、希望波を受信している状態の音声放送受信機3においてシグナルメータ35で検出された希望信号のレベル情報及びPLL回路39の設定周波数に基づく希望信号の周波数情報をメモリ52に格納させる(ステップST201,ST202)。その後、スタートレベルの再設定処理が開始されると、制御部51は、LNA42の増幅度を50dBμV下げる(ステップST203)。
図6は、LNA42の増幅度と電界強度との関係を示すグラフである。LNA42は、70dBμVまでの範囲においてリニアな出力が得られるように構成されている。このため、例えば、図6Aに示すように、データ放送の受信動作時の設定(初期設定)において120dBμVに相当する高レベルの妨害信号が入力されると、LNA42からの出力は飽和して70dBμVとなる。このように、LNA42の増幅度がデータ放送の受信動作に最適化された状態では、高レベルの妨害信号を後段のシグナルメータ45で適切に検出できない。
そこで、上述のステップST203に示すように、制御部51は、データ放送の受信動作時より低い増幅度をLNA42に設定する。具体的には、妨害信号の想定される最大信号レベルに対してリニアリティを維持できる程度に増幅度を下げる。例えば、図6Aの場合には最大で120dBμV相当の妨害信号が想定されるから、LNA42のリニアリティを維持するためには、増幅度を50dBμV下げればよいことになる(図6B)。このようにLNA42の増幅度を下げることで、高レベルの妨害信号が入力されても、シグナルメータ45で妨害信号のレベルを適切に検出できる。
次に、制御部51は、ストップ判定部47のシークスレッショルドを50dBμVに設定する(ステップST204)。これにより、50dBμV以上の妨害信号を検出可能になる。LNA42の増幅度の設定処理(ステップST203)、及びストップ判定部47のシークスレッショルドの設定処理(ステップST204)により、データ放送受信機4は、妨害信号の検出モードに移行する。そして、シークの開始点となる周波数位置が設定され(ステップST205)、シークが開始される(ステップST206)。シークが開始されると、ストップ判定部47は、シグナルメータ45からのシグナルメータ信号(レベル)がストップ判定部47に設定されたシークスレッショルド以上であるか否かを判定する(ステップST207)。
シグナルメータ信号(レベル)がシークスレッショルド以上の場合(ステップST207;YES)、ストップ判定部47は、制御部51に対してその旨を通知する。そして、制御部51は、ストップ判定部47に対してIFカウント部46からIFカウント信号を取得するように通知する(ステップST208)。IFカウント部46からIFカウント信号を取得できた場合(ステップST208;YES)、ストップ判定部47は、制御部51に対してその旨を通知する。
通知を受けた制御部51は、シグナルメータ45で検出されたレベル情報及びPLL回路49の設定周波数に基づく周波数情報をメモリ52に蓄積させる(ステップST209,210)。制御部51はシークが終了するまで待機し(ステップST211)、必要に応じてレベル情報及び周波数情報をメモリ52に蓄積させる。
次に、ストップ判定部47は、周波数が音声放送の周波数帯域のバンドリミット(上限又は下限)に達しているか否かを判定する(ステップST212)。周波数がバンドリミットに達していない場合(ステップST212;NO)、ミキサ43で混合される局部発振信号の周波数を変更し(ステップST213)、変更された周波数で再びシークする(ステップST206〜213)。なお、レベルがシークスレッショルド以上でない場合(ステップST207;NO)、及びIFカウント部46から周波数情報を取得できない場合(ステップST208;NO)にも周波数を変更する(ステップST213)。
周波数が音声放送の周波数帯域のバンドリミットに達している場合(ステップST212;YES)、データ放送受信機4はシークを停止して制御回路51にその旨を通知する(ステップST214)。シークが停止されると、制御回路51はAGC回路37のスタートレベルの算出処理を開始する(ステップST215)。また、制御回路51は、LNA42の増幅度を50dBμV引き上げ(ステップST216)、ストップ判定部47のシークスレッショルドを25dBμVに設定する(ステップST217)。これにより、データ放送受信機4は、データ放送の受信モードに戻る。後述するスタートレベルの算出処理が終了すると、制御回路51は、算出結果に応じてAGC回路37のスタートレベルを設定する(ステップST218)。
図4及び図5に示すように、AGC回路37のスタートレベルの算出処理が開始されると、制御回路51は、妨害信号のレベル情報及び周波数情報がメモリ52に蓄積されているか否かを判定する(ステップST301)。妨害信号のレベル情報及び周波数情報がメモリ52に蓄積されていない場合(ステップST301;NO)、制御回路51はスタートレベルをパターンBで設定する。図7は、設定されるスタートレベルのパターンを示すテーブルである。図7に示すように、パターンBでは、N−AGC回路のスタートレベルは70dBμVに設定され、W−AGC回路のスタートレベルは80dBμVに設定される。
妨害信号のレベル情報及び周波数情報がメモリ52に蓄積されている場合(ステップST301;YES)、制御回路51は、妨害信号1がW−AGCの範囲に存在するか、N−AGCの範囲に存在するかを判定する。具体的には、希望信号の周波数aと妨害信号1の周波数bとの差を判定する(ステップST302)。ステップST302において−1(MHz)<a−b<1(MHz)と判定された場合、つまり、妨害信号1が希望信号に近接している場合、制御回路51は、妨害信号2がW−AGCの範囲に存在するか、N−AGCの範囲に存在するかを判定する。具体的には、図4に示すように、希望信号の周波数aと妨害信号2の周波数cとの差を判定する(ステップST303)。
ステップST303において−1(MHz)<a−c<1(MHz)と判定された場合、つまり、妨害信号2が希望信号に近接している場合、制御回路51は、妨害信号1のレベルBと妨害信号2のレベルCとの差を判定する(ステップST304)。
ステップST304において0<B−Cと判定された場合、つまり、妨害信号2より妨害信号1のレベルが高い場合、妨害信号1のレベルBを判定する(ステップST305)。B<50(dBμV)の場合、つまり、妨害信号1のレベルが低い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンAで設定する。図7に示すように、パターンAでは、N−AGC回路のスタートレベルは80dBμVに設定され、W−AGC回路のスタートレベルは80dBμVに設定される。50(dBμV)<B<60(dBμV)の場合、つまり、妨害信号1のレベルが中程度の場合、制御回路51はスタートレベルをパターンBで設定する。60(dBμV)<Bの場合、つまり、妨害信号1のレベルが高い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンCで設定する。図7に示すように、パターンCでは、N−AGC回路のスタートレベルは60dBμVに設定され、W−AGC回路のスタートレベルは80dBμVに設定される。
一方、ステップST304においてB−C<0と判定された場合、つまり、妨害信号1より妨害信号2のレベルが高い場合、妨害信号2のレベルCを判定する(ステップST306)。C<50(dBμV)の場合、つまり、妨害信号2のレベルが低い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンAで設定する。50(dBμV)<C<60(dBμV)の場合、つまり、妨害信号2のレベルが中程度の場合、制御回路51はスタートレベルをパターンBで設定する。60(dBμV)<Cの場合、つまり、妨害信号2のレベルが高い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンCで設定する。
また、ステップST303においてa−c<−1(MHz)、又は1(MHz)<a−cと判定された場合、つまり、妨害信号2が希望信号から離れた周波数位置に存在する場合、制御回路51は、妨害信号1のレベルBを判定する(ステップST307)。
ステップST307においてB<50(dBμV)と判定された場合、つまり、妨害信号1のレベルが低い場合、次に、妨害信号2のレベルCを判定する(ステップST308)。C<50(dBμV)の場合、つまり、妨害信号2のレベルが低い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンFで設定する。図7に示すように、パターンFでは、N−AGC回路のスタートレベルは80dBμVに設定され、W−AGC回路のスタートレベルは90dBμVに設定される。50(dBμV)<C<60(dBμV)の場合、つまり、妨害信号2のレベルが中程度の場合、制御回路51はスタートレベルをパターンAで設定する。60(dBμV)<Cの場合、つまり、妨害信号2のレベルが高い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンHで設定する。図7に示すように、パターンHでは、N−AGC回路のスタートレベルは80dBμVに設定され、W−AGC回路のスタートレベルは70dBμVに設定される。
ステップST307において50(dBμV)<B<60(dBμV)と判定された場合、つまり、妨害信号1のレベルが中程度の場合、次に、妨害信号2のレベルCを判定する(ステップST309)。C<50(dBμV)の場合、つまり、妨害信号2のレベルが低い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンDで設定する。図7に示すように、パターンDでは、N−AGC回路のスタートレベルは70dBμVに設定され、W−AGC回路のスタートレベルは90dBμVに設定される。50(dBμV)<C<60(dBμV)の場合、つまり、妨害信号2のレベルが中程度の場合、制御回路51はスタートレベルをパターンBで設定する。60(dBμV)<Cの場合、つまり、妨害信号2のレベルが高い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンEで設定する。図7に示すように、パターンEでは、N−AGC回路のスタートレベルは70dBμVに設定され、W−AGC回路のスタートレベルは70dBμVに設定される。
ステップST307において60(dBμV)<Bと判定された場合、つまり、妨害信号1のレベルが高い場合、次に、妨害信号2のレベルCを判定する(ステップST310)。C<50(dBμV)の場合、つまり、妨害信号2のレベルが低い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンGで設定する。図7に示すように、パターンGでは、N−AGC回路のスタートレベルは60dBμVに設定され、W−AGC回路のスタートレベルは90dBμVに設定される。50(dBμV)<C<60(dBμV)の場合、つまり、妨害信号2のレベルが中程度の場合、制御回路51はスタートレベルをパターンCで設定する。60(dBμV)<Cの場合、つまり、妨害信号2のレベルが高い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンIで設定する。図7に示すように、パターンIでは、N−AGC回路のスタートレベルは60dBμVに設定され、W−AGC回路のスタートレベルは70dBμVに設定される。
ステップST302においてa−b<−1(MHz)、又は1(MHz)<a−bと判定された場合、つまり、妨害信号1が希望信号から離れた周波数位置に存在する場合、制御回路51は、妨害信号2がW−AGCの範囲に存在するか、N−AGCの範囲に存在するかを判定する。具体的には、図5に示すように、希望信号の周波数aと妨害信号2の周波数cとの差を判定する(ステップST311)。
ステップST311においてa−c<−1(MHz)、又は1(MHz)<a−cと判定された場合、つまり、妨害信号2が希望信号から離れた周波数位置に存在する場合、制御回路51は、妨害信号1のレベルBと妨害信号2のレベルCとの差を判定する(ステップST312)。
ステップST312において0<B−Cと判定された場合、つまり、妨害信号2より妨害信号1のレベルが高い場合、妨害信号1のレベルBを判定する(ステップST313)。B<50(dBμV)の場合、つまり、妨害信号1のレベルが低い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンDで設定する。50(dBμV)<B<60(dBμV)の場合、つまり、妨害信号1のレベルが中程度の場合、制御回路51はスタートレベルをパターンBで設定する。60(dBμV)<Bの場合、つまり、妨害信号1のレベルが高い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンEで設定する。
一方、ステップST312においてB−C<0と判定された場合、つまり、妨害信号1より妨害信号2のレベルが高い場合、妨害信号2のレベルCを判定する(ステップST314)。C<50(dBμV)の場合、つまり、妨害信号2のレベルが低い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンDで設定する。50(dBμV)<C<60(dBμV)の場合、つまり、妨害信号2のレベルが中程度の場合、制御回路51はスタートレベルをパターンBで設定する。60(dBμV)<Cの場合、つまり、妨害信号2のレベルが高い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンEで設定する。
また、ステップST311において−1(MHz)<a−c<1(MHz)と判定された場合、つまり、妨害信号2が希望信号に近接している場合、制御回路51は、妨害信号1のレベルBを判定する(ステップST315)。
ステップST315においてB<50(dBμV)と判定された場合、つまり、妨害信号1のレベルが低い場合、次に、妨害信号2のレベルCを判定する(ステップST316)。C<50(dBμV)の場合、つまり、妨害信号2のレベルが低い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンFで設定する。50(dBμV)<C<60(dBμV)の場合、つまり、妨害信号2のレベルが中程度の場合、制御回路51はスタートレベルをパターンDで設定する。60(dBμV)<Cの場合、つまり、妨害信号2のレベルが高い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンGで設定する。
ステップST315において50(dBμV)<B<60(dBμV)と判定された場合、つまり、妨害信号1のレベルが中程度の場合、次に、妨害信号2のレベルCを判定する(ステップST317)。C<50(dBμV)の場合、つまり、妨害信号2のレベルが低い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンAで設定する。50(dBμV)<C<60(dBμV)の場合、つまり、妨害信号2のレベルが中程度の場合、制御回路51はスタートレベルをパターンBで設定する。60(dBμV)<Cの場合、つまり、妨害信号2のレベルが高い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンCで設定する。
ステップST315において60(dBμV)<Bと判定された場合、つまり、妨害信号1のレベルが高い場合、次に、妨害信号2のレベルCを判定する(ステップST318)。C<50(dBμV)の場合、つまり、妨害信号2のレベルが低い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンHで設定する。50(dBμV)<C<60(dBμV)の場合、つまり、妨害信号2のレベルが中程度の場合、制御回路51はスタートレベルをパターンEで設定する。60(dBμV)<Cの場合、つまり、妨害信号2のレベルが高い場合、制御回路51はスタートレベルをパターンIで設定する。
このように、妨害信号のレベル情報及び周波数情報、並びに希望信号の周波数情報に基づいてAGC回路37のスタートレベルを設定することにより、妨害信号の排除性能を高めることができる。図8は、妨害信号の周波数及びレベルと、AGC回路のスタートレベルとの関係を示すグラフである。各グラフには、周波数が83MHzでレベルが40dBμVの希望信号が示されている。また、グラフ毎に異なるレベル及び周波数の妨害信号が示されている。
図8Aは、82〜84MHzの範囲に120dBμV弱に相当する妨害信号(シグナルメータ45の検出レベルは70dBμV弱)が存在する状態である。この場合、N−AGC回路のスタートレベルは60dBμVに設定され、W−AGC回路のスタートレベルは80dBμVに設定される(図7のパターンCに相当)。このように、希望信号近傍に高レベルの妨害信号が存在する場合、N−AGC回路のスタートレベルを低く設定することで、早い段階でのゲインコントロールが可能になり、高レベルの妨害信号を適切に抑制できる。
図8Bは、82〜84MHzの範囲に110dBμV弱に相当する妨害信号(シグナルメータ45の検出レベルは60dBμV弱)が存在する状態である。この場合、N−AGC回路のスタートレベルは70dBμVに設定され、W−AGC回路のスタートレベルは80dBμVに設定される(図7のパターンBに相当)。このように、希望信号近傍に中程度の妨害信号が存在する場合、N−AGC回路のスタートレベルを中程度に設定することで、適切なゲインコントロールが可能になり、希望信号に悪影響を与えることなく妨害信号を抑制できる。
図8Cは、82〜84MHzの範囲に100dBμV弱に相当する妨害信号(シグナルメータ45の検出レベルは50dBμV弱)が存在する状態である。この場合、N−AGC回路のスタートレベルは80dBμVに設定され、W−AGC回路のスタートレベルは80dBμVに設定される(図7のパターンAに相当)。このように、希望信号近傍に低レベルの妨害信号が存在する場合、N−AGC回路のスタートレベルを高めに設定することで、適切なゲインコントロールが可能になり、希望信号に悪影響を与えることなく妨害信号を抑制できる。
図8Dは、84MHzより高い周波数領域に120dBμV弱に相当する妨害信号(シグナルメータ45の検出レベルは70dBμV弱)が存在する状態である。この場合、N−AGC回路のスタートレベルは70dBμVに設定され、W−AGC回路のスタートレベルは70dBμVに設定される(図7のパターンEに相当)。このように、希望信号から所定周波数以上離れた周波数位置に高レベルの妨害信号が存在する場合、W−AGC回路のスタートレベルを低く設定することで、早い段階でのゲインコントロールが可能になり、高レベルの妨害信号を適切に抑制できる。
図8Eは、84MHzより高い周波数領域に110dBμV弱に相当する妨害信号(シグナルメータ45の検出レベルは60dBμV弱)が存在する状態である。この場合、N−AGC回路のスタートレベルは70dBμVに設定され、W−AGC回路のスタートレベルは80dBμVに設定される(図7のパターンBに相当)。このように、希望信号から所定周波数以上離れた周波数位置に中程度の妨害信号が存在する場合、W−AGC回路のスタートレベルを中程度に設定することで、適切なゲインコントロールが可能になり、希望信号に悪影響を与えることなく妨害信号を抑制できる。
図8Fは、84MHzより高い周波数領域に100dBμV弱に相当する妨害信号(シグナルメータ45の検出レベルは50dBμV弱)の妨害信号が存在する状態である。この場合、N−AGC回路のスタートレベルは70dBμVに設定され、W−AGC回路のスタートレベルは90dBμVに設定される(図7のパターンDに相当)。このように、希望信号から所定周波数以上離れた周波数位置に低レベルの妨害信号が存在する場合、W−AGC回路のスタートレベルを高めに設定することで、適切なゲインコントロールが可能になり、希望信号に悪影響を与えることなく妨害信号を抑制できる。
以上のように、本実施の形態に係る放送受信装置1においては、データ放送受信機(第2のチューナ装置)4の空き時間を利用して、データ放送受信機4により妨害信号のレベルと周波数を取得するようにしたので、音声放送受信機(第1のチューナ装置)3に負荷をかけることなく、AGC回路37のスタートレベル(AGCスタートレベル)を適切に設定できる。また、データ放送受信機4の増幅度を所定量だけ下げた後で妨害信号のレベルを検出するので、妨害信号のレベルを適切に検出してAGC回路37のスタートレベルを適切に設定できる。これらの結果、妨害信号の排除性能を高めることができる。
また、本実施の形態に係る放送受信装置1においては、複数の妨害信号のレベル及び周波数それぞれの大きさを比較することによってAGC回路37のスタートレベルを設定するようにしたので、妨害信号の状態に応じた細やかな設定が可能になり、妨害信号の排除性能を高めることができる。特に、複数の妨害信号からAGC回路37のスタートレベルの設定の基礎となる2信号を選択し、それらのレベル及び周波数それぞれの大きさを比較することによってAGC回路37のスタートレベルを設定することにより、AGC回路37のスタートレベルを設定するのに適した妨害信号に基づいてスタートレベルを設定できるので、処理の負荷を軽減しつつ、妨害信号の排除性能を高めることができる。
また、本実施の形態に係る放送受信装置1においては、妨害信号の想定される最大信号レベルに対してLNA(第2の増幅装置)42のリニアリティを維持可能なレベルまでLNA42の増幅度を下げるので、LNA42のリニアリティを維持して妨害信号のレベルを適切に検出できる。その結果、妨害信号の排除性能を高めることができる。
なお、本発明は上記実施の形態の記載に限定されず、その効果が発揮される態様で適宜変更して実施することができる。例えば、上記実施の形態においては、2信号(妨害信号1,2)に基づいてAGC回路37のスタートレベルを設定する場合を例示したが、3以上の信号を用いてAGC回路のスタートレベルを設定しても良い。また、上記実施の形態のスタートレベル設定のためのパターンA〜Iはあくまで一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の放送受信装置は、例えば、車載用の放送受信装置として有用である。
1 放送受信装置
2 アンテナ
3 音声放送受信機(第1のチューナ装置)
4 データ放送受信機(第2のチューナ装置)
5 マイコン(制御装置)
31,41 RFフィルタ
32 LNA(第1の増幅装置)
33,43 ミキサ
34,44 IFフィルタ
35 シグナルメータ
36 局部発振回路
37 AGC回路
38 アッテネータ(ATT)
39 PLL回路(第1の周波数設定回路)
42 LNA(第2の増幅装置)
45 シグナルメータ(レベル検出回路)
46 IFカウント部
47 ストップ判定部
48 局部発振回路
49 PLL回路(第2の周波数設定回路)
51 制御回路
52 メモリ

Claims (7)

  1. 受信対象帯域を掃引して希望信号を検出するシーク機能を有する放送受信装置であって、
    アンテナからの受信信号がそれぞれ入力される第1及び第2のチューナ装置と、前記第1及び第2のチューナ装置を制御する制御装置と、を備え、
    前記第1のチューナ装置は、アンテナからの受信信号を増幅する第1の増幅装置と、前記受信信号から取り出される信号に対応した周波数を設定する第1の周波数設定回路と、前記受信信号のレベルを制御するAGC回路と、を有し、
    前記第2のチューナ装置は、アンテナからの受信信号を増幅する第2の増幅装置と、前記受信信号から取り出される信号に対応した周波数を設定する第2の周波数設定回路と、前記受信信号のレベルを検出するレベル検出回路と、を有し、
    前記制御装置は、前記レベル検出回路の検出結果を蓄積し、前記第1及び第2の周波数設定回路の設定周波数値を蓄積するメモリを有し、
    前記制御装置の制御下において、
    前記メモリは、前記第1のチューナ装置が前記希望信号を受信している状態で、前記第1の周波数設定回路が設定した前記希望信号の周波数値を蓄積し、
    前記第2の増幅装置の増幅度を所定量だけ下げた後、前記第2のチューナ装置が受信対象帯域を掃引して前記希望信号とは異なる妨害信号を受信し、前記受信した妨害信号のレベルを前記レベル検出回路で検出し、前記第2の周波数設定回路で設定された周波数値と共に前記メモリに蓄積し、
    前記妨害信号のレベル及び周波数それぞれの大きさによって前記AGC回路のAGCスタートレベルを設定することを特徴とする放送受信装置。
  2. 妨害信号が複数検出される場合、前記複数の妨害信号のレベル及び周波数それぞれの大きさを比較することによって前記AGC回路のAGCスタートレベルを設定することを特徴とする請求項1記載の放送受信装置。
  3. 前記複数の妨害信号のレベル及び周波数に応じて前記AGC回路のAGCスタートレベルの設定の基礎となる2信号を選択し、前記2信号のレベル及び周波数それぞれの大きさを比較することによって前記AGC回路のAGCスタートレベルを設定することを特徴とする請求項2記載の放送受信装置。
  4. 前記第2のチューナ装置は、前記妨害信号の想定される最大信号レベルに対して前記第2の増幅装置のリニアリティを維持可能なレベルまで前記第2の増幅装置の増幅度を下げることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の放送受信装置。
  5. 前記AGC回路は、前記希望信号近傍に存在する妨害信号に対してゲインコントロールする狭帯域AGC回路と、前記希望信号から所定周波数以上離れた妨害信号に対してゲインコントロールする広帯域AGC回路と、を備え、
    前記狭帯域AGC回路と前記広帯域AGC回路のそれぞれに対してAGCスタートレベルを設定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の放送受信装置。
  6. FM放送を受信可能に構成されたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の放送受信装置。
  7. 前記第1のチューナ装置は音声放送受信用のチューナ装置であり、前記第2のチューナ装置はデータ放送受信用のチューナ装置であることを特徴とする請求項6記載の放送受信装置。
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