JP2013164894A - ディスク・ドライブの電力消費量を低減するための装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】起動中におけるディスク・ドライブの電力消費量を低減するための装置を提供すること。
【解決手段】一実施形態では、この装置は、(1)ディスク・ドライブ・モータに連結された速度制御モジュールと、(2)速度制御モジュールに結合され、起動中におけるディスク・ドライブ・モータのスピンドルの回転速度を増分的に増大させるコントローラとを備える。
【選択図】図1B
【解決手段】一実施形態では、この装置は、(1)ディスク・ドライブ・モータに連結された速度制御モジュールと、(2)速度制御モジュールに結合され、起動中におけるディスク・ドライブ・モータのスピンドルの回転速度を増分的に増大させるコントローラとを備える。
【選択図】図1B
Description
本発明は、一般に、電力制御装置を対象とし、より詳細には、起動中におけるディスク・ドライブの電力消費量を低減するための装置および方法に関する。
ポータブル・コンピュータを含めてほとんどのコンピュータは、標準機能として1つまたは複数のディスク・ドライブを含む。従来のコンピュータ機能を含めたますます多くの機能が、携帯電話、PDAおよびデジタル・カメラなど他の装置に組み込まれるにつれて、これらの装置には、ディスク・ドライブがますます装備され、または装備されることになる。したがって、今や、非常に高速で動作される非常に小型のコンピュータ装置がある。ディスク・ドライブのデータ・アクセス時間を最小にするには、ドライブが非常に高速で動作することが重要である。実際には、これらのドライブの回転が速くなるほど、データ転送性能がより良好になり、これは、順次動作中にデータをディスクからより高速で読み取ることができることを意味する。スピードが増すと、回転待ち時間、すなわちディスクからデータを読み取るヘッドが、正しいセクタ番号になるまでに待たなければならない時間も短くなり、それによってランダム動作が向上する。このような理由で、ディスク・ドライブ・モータのスピンドル速度を増大させる傾向が続いている。
ディスク・ドライブのスピンドル速度を増大させる上でいくつかの設計上の挑戦課題が存在する。これらの挑戦課題をいくつか挙げると、ドライブの電力消費量の増加によって引き起こされる振動および熱を制御することがある。これらの問題または挑戦課題は、通常、精巧な機能をディスク・ドライブに組み込んで設計することによって対処される。例えば、より高速のスピンドル速度を有するディスク・ドライブの中には、それらが熱、振動、および騒音の問題なしに動作できるように、特別な監視および冷却機能を必要とするものがある。ある程度までは、スピンドル速度と、電力、熱、および騒音の問題の間で、トレードオフが行われる。さらに、ディスク・ドライブが携帯電話、PDA、またはカメラなどより小型の装置内にあるときには、そのような問題を克服することはより困難になることがある。
多くのディスク・ドライブ、特に最近のものでは、電力使用量の多くがディスク・ドライブ・モータによって消費される。通常、より小さいディスク・ドライブは、より大きいドライブに比べて、ディスク・プラッタが回転し続けるのを保つのに必要な電力が比較的少ない。実際には、技術の向上により、高速のスピンドルを備えるより大きなドライブであっても、数年前の同等のサイズのドライブよりも電力消費量は大幅に少なくなっている。
当業者が理解するように、ディスク・ドライブが最初に起動されるとき、ディスク・ドライブ・モータは、ドライブの回転を維持するのに通常必要な電力の2〜4倍の電力を消費することがある。この理由は、慣性に打ち勝つためにより多くのエネルギーが必要になるからである。さらに一部のシステムでは、ディスク・ドライブを起動させるのに必要なトルクの量が大きいために、電流ドレイン量に加えて他の問題が発生する。例えば、過剰なトルクがかかると、ディスク・ドライブのギヤ・トレインの早期故障がもたらされる恐れがある。ディスク・ドライブ・モータを激しく駆動させると、装置の他のいくつかの面に干渉する恐れがある電気雑音が発生することにもなる。
したがって、起動時におけるディスク・ドライブの電力消費量を低減するための装置が必要とされている。
上記で論じた従来技術の欠点に対処するために、本発明の一実施形態は、起動中におけるディスク・ドライブの電力消費量を低減するための装置を提供する。一実施形態では、本装置は、(1)ディスク・ドライブ・モータに連結された速度制御モジュールと、(2)速度制御モジュールに結合され、起動中にディスク・ドライブのスピンドルの回転速度を増分的に増大させるコントローラとを備える。
したがって、本発明の諸実施形態は、起動時の突入電流を低減しながら、ディスク・ドライブを動作速度まで上げていくための装置を提供する。これらの実施形態は、ディスク・ドライブを備えたバッテリ式の装置に組み込まれる場合に特に有利になり得る。というのは、ディスク・ドライブは、増分的に速度を上げ、それによって1つのまたは複数のバッテリにかかる負荷が低減され、したがってバッテリの次の充電または交換までの装置の動作寿命が延びるからである。この装置は、バッテリ式装置のユーザにさらなる動作上の機能を与える。
一実施形態では、コントローラは、起動中におけるディスク・ドライブ・モータのスピンドルの回転速度を増分的に所定の一連のステップずつ増大させる。これらの所定のステップを、ディスク・ドライブ・モータのスピンドルの回転速度が増大されるレートを制御するソフトウエアに事前にプログラミングすることができる。
本発明の特に有益な一実施形態は、上記の装置をバッテリ式の携帯装置に組み込むことを実現する。上記で指摘したように、こうすることによって、コントローラが、起動中におけるディスク・ドライブ・モータのスピンドルの回転速度を増分的に増大させ、かつ突入電流を回避することが可能になり、その結果使用可能なバッテリの寿命が延ばされる。
いくつかの実施形態では、バッテリ式の携帯装置は、例えば、携帯電話、PDA、MDA、ポケットPC、タブレットPC,カメラ、MP3プレーヤなどのデジタル音楽プレーヤまたはこれらの装置のいかなる組合せでもよい。
いくつかの実施形態では、バッテリ式の携帯装置は、例えば、携帯電話、PDA、MDA、ポケットPC、タブレットPC,カメラ、MP3プレーヤなどのデジタル音楽プレーヤまたはこれらの装置のいかなる組合せでもよい。
別の実施形態では、コントローラは、値を上げながらデジタル/アナログ変換器を駆動するソフトウエアを含む。このソフトウエアは、線形で、あるいは別の実施形態では、非線形で増加する値を提供することができる。
本発明の別の実施形態は、起動中におけるディスク・ドライブの電力消費量を低減するための装置の使用方法を提供する。このような一実施形態は、(1)速度制御モジュールをディスク・ドライブ・モータに連結するステップと、(2)速度制御モジュールに結合されたコントローラに、起動中、ディスク・ドライブのスピンドルの回転速度を増分的に増大させるステップとを含む。
本発明のさらに別の実施形態は、ディスク・ドライブの電力消費量を低減する装置の製造方法を提供する。一実施形態では、本方法は、(1)速度制御モジュールを形成し、これをディスク・ドライブ・モータに連結するステップと、(2)起動中、ディスク・ドライブ・モータのスピンドルの回転速度を増分的に増大させるためのコントローラを速度制御モジュールに結合させるステップとを含む。
以上、当業者が以下の本発明の詳細な説明をより良く理解できるように、本発明の様々な特徴および実施形態を概説してきた。本発明の特許請求の範囲の主題を形成する本発明の追加の特徴および実施形態を、以下に説明する。本発明の同様の目的を実施するために他の構造を設計または改変するための基礎として、開示された概念および特定の実施形態を容易に使用できることが当業者には理解されるはずである。当業者はまた、このような等価の構造が、本発明の趣旨および範囲から逸脱しないことも理解されたい。
本発明をより完全に理解するために、次に、以下の詳細な説明を添付図面と併せ参照する。
本発明をより完全に理解するために、次に、以下の詳細な説明を添付図面と併せ参照する。
最初に図1Aおよび図Bを参照すると、ディスク・ドライブ110を備えたバッテリ式の携帯装置100の等角図が示されている。起動中におけるディスク・ドライブ110の電力消費量を低減するための本発明の一実施形態が、ディスク・ドライブ110に連結されている。図示の実施形態は、ディスク・ドライブ・モータ130に連結された速度制御モジュール120を有する。ディスク・ドライブ・モータ130から、ディスク150またはプラッタを保持するためのスピンドル135が延びている。速度制御モジュール120には、ディスク・ドライブ・モータ130が起動するときにスピンドル135が回転する速度を増分的に制御するコントローラ140が結合されている。
図示のバッテリ式の携帯装置100は、携帯情報端末(PDA)100を表すものとする。関連技術分野の当業者なら容易に理解するように、本発明は、多くの異なるタイプまたは種類のバッテリ式の携帯装置100のいずれにも使用でき、やはり本発明の意図した範囲に含まれ得る。例えば、バッテリ式の携帯装置100は、携帯電話、モバイルの情報端末(MDA)、ポケットPC、タブレットPC、カメラ、MP3プレーヤなどのデジタル音楽プレーヤなどでもよく、本明細書で説明する本発明の特徴の一実施形態が含まれるなら、やはり本発明の範囲内に含まれる。
次に、図2を参照すると、図1Bに示すタイプのバッテリ式の携帯装置100の起動中にディスク・ドライブ110の電力消費量を低減するための本発明の一実施形態のブロック図200が示されている。図示された実施形態では、1つのバッテリ210、あるいは装置によっては複数のバッテリ210によって、ディスク・ドライブ・システムに電力が提供される。バッテリ式の携帯装置100が従来技術の装置の場合、電源スイッチ220が入るとバッテリ210からの電流がディスク・ドライブ・モータ130に直接流れる。
通常、従来技術の装置は、直ちにフル電力をディスク・ドライブ・モータ130に与え、次いでディスク・ドライブ・モータはその動作速度まで回転を上げるはずである。スピンドル135の回転速度は、ラップトップ・コンピュータの場合の4,200rpmから、最高級のSCSI装置用の15,000rpmまでの範囲にあり得、あるいは最近開発された特定の装置の場合はさらに速いこともある。動作速度まで回転を上げると、従来技術の場合は通常、大きな電流スパイクまたは「突入」電流が生じるはずである。バッテリ式装置の場合、電流スパイクは、バッテリの放電率を増大させ、それによって装置100を動作させるのに使用可能な総充電量を低減させることがある。さらに、「突入」電流からの他の悪影響には、他の構成要素への雑音の伝達、およびことによるとディスク・ドライブ・モータ130の信頼性の低下が含まれ得る。
通常、従来技術の装置は、直ちにフル電力をディスク・ドライブ・モータ130に与え、次いでディスク・ドライブ・モータはその動作速度まで回転を上げるはずである。スピンドル135の回転速度は、ラップトップ・コンピュータの場合の4,200rpmから、最高級のSCSI装置用の15,000rpmまでの範囲にあり得、あるいは最近開発された特定の装置の場合はさらに速いこともある。動作速度まで回転を上げると、従来技術の場合は通常、大きな電流スパイクまたは「突入」電流が生じるはずである。バッテリ式装置の場合、電流スパイクは、バッテリの放電率を増大させ、それによって装置100を動作させるのに使用可能な総充電量を低減させることがある。さらに、「突入」電流からの他の悪影響には、他の構成要素への雑音の伝達、およびことによるとディスク・ドライブ・モータ130の信頼性の低下が含まれ得る。
起動時の突入電流の影響を低減するために、本発明の諸実施形態は、起動中においてバッテリ210の全電流が一気にディスク・ドライブ・モータ130に送り込まれないようにスピンドル135の回転速度を制御することによって、ディスク・ドライブ110の電力消費量を低減する。ディスク・ドライブ・モータ130に連結された速度制御モジュール120が、起動時にプッシュされる電流量を制御する。速度制御モジュール120には、スピンドル135の回転速度を増分的に増大させるためにコントローラ140が結合されている。
本発明の一実施形態では、コントローラ140は、電圧値を上げながらデジタル/アナログ変換器240を駆動させるソフトウエア230を含む。関連する一実施形態では、この値は、線形に増加し、一方、別の実施形態では、非線形に増加する。非線形に増加させる場合、スピンドル135の回転速度を、所定の一連のステップずつ増大させることができる。例えば、スピンドル135の動作速度が10,000rpmである場合、回転速度を、4,800rpmから5,400rpmへ、7,200rpmへ、そして最終的に10,000rpmの動作速度へと段階的に増大させることができる。
図3に移ると、起動中におけるディスク・ドライブ110の従来技術の電力プロファイル300が示されている。この従来技術の電力プロファイル300は、起動中、従来技術の装置が、電流量を、定常時運転に必要な電流量(320を参照)の約4倍の最大値(310を参照)にまで増加させることを示している。従来技術の電力プロファイル300は、電流要求の頻繁な変動のために「ノイズがある」ように見えることに留意されたい。
次に図4に移ると、ディスク・ドライブ110が本発明の一実施形態を含む場合の起動中におけるディスク・ドライブ110の電力プロファイル400の代表例が示されている。この電力プロファイル400は、所定の一連のステップ410ずつ増大させるスピンドル135の回転速度を示し、起動中、電力プロファイル400は、定常時運転420に必要な電流量の約2倍の最大値にまで増加させることを示している。それにより、起動中に必要な電流が大幅に低減され、バッテリ式装置の場合は、バッテリの寿命が著しく延長する。
次に図5に移ると、起動時におけるディスク・ドライブの電力消費量を低減するための装置の動作方法500の一実施形態のブロック図が示されている。本方法は、開始ステップ510から始まる。モータ速度制御信号を生成するステップ520で、速度制御モジュールが、ディスク・ドライブのスピンドル速度を制御するのに使用される信号を生成する。モータ速度制御信号を提供するステップ530では、モータ速度制御信号が、ディスク・ドライブ・モータに結合されたコントローラによってディスク・ドライブ・モータに与えられる。モータ速度制御信号は、ディスク・ドライブ・モータに、起動中におけるその回転速度を増分的に増大させるように動作可能である。本発明の一実施形態では、モータ速度制御信号は、起動中におけるスピンドルの回転速度を増分的に所定の一連のステップずつ増大させるように動作可能である。
本発明の一実施形態では、本方法は、ソフトウエアを備えたコントローラを提供するステップ540を必要とする。このステップでは、電圧値を上げながらデジタル/アナログ変換器を駆動するソフトウエアを備えるコントローラが提供される。このソフトウエアは、線形または非線形に、あるいはその組合せで増加する値をもたらすことができる。
有用な一実施形態は、装置に取り付けるステップ550を必要とし、ここで本発明がバッテリ式の携帯装置に組み込まれる。このバッテリ式の携帯装置は、携帯電話、PDA,MDA、ポケットPC、タブレットPC,カメラ、またはデジタル音楽プレーヤからなる群から選択されてよく、意図した本発明の範囲内に含まれ得る。本方法は、終了ステップ560で完了する。
本発明はまた、前述の説明から当業者には容易に明らかな、いくつかの追加の実施形態を含む。本発明について詳細に説明してきたが、最も広い形の本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に様々な変更、代用、改変を加えることができることを当業者なら理解されたい。
Claims (9)
- ディスク・ドライブの電力消費量を低減してバッテリ寿命を延長する装置であって、
ディスク・ドライブ・モータに連結されたバッテリ式デバイス用の速度制御モジュールと、
前記速度制御モジュールに結合され、起動中における前記ディスク・ドライブ・モータに供給されるバッテリ電流を制限して、前記ディスク・ドライブ・モータのスピンドル回転速度を、所定の一連の増加分より増大させるコントローラとを備える、装置。 - 前記ディスク・ドライブ・モータのスピンドル回転速度は、第一の所定の回転速度から所定の一連の増加分により増大されて、前記第一の所定の回転速度よりも速い第二の所定の回転速度、前記第二の回転速度よりも速い第三の回転速度、更には第四の回転速度、とされることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- 前記コントローラが、値を上げながらデジタル/アナログ変換器を駆動するソフトウエアを含む、請求項2に記載の装置。
- 前記値が線形に増加する請求項3に記載の装置。
- 前記値が電圧値である請求項3に記載の装置。
- ディスク・ドライブの電力消費量を低減してバッテリ寿命を延長する方法であって、
バッテリ式デバイスにおいてディスク・ドライブ・モータに連結される速度制御モジュールを供給するステップと、
前記速度制御モジュールと結合されたコントローラにより、起動中に前記ディスク・ドライブ・モータのスピンドルの回転速度を所定の一連の増加分より増大させるために前記ディスク・ドライブ・モータに供給されるバッテリ電流の量を制する、ことを特徴とする方法。 - 前記ディスク・ドライブ・モータのスピンドル回転速度は、第一の所定の回転速度から所定の一連の増加分により増大されて、前記第一の所定の回転速度よりも速い第二の所定の回転速度、前記第二の回転速度よりも速い第三の回転速度、更には第四の回転速度、とされる、請求項6に記載の方法。
- 前記コントローラが、電圧値を上げながらデジタル/アナログ変換器を駆動するソフトウエアを含む、請求項7に記載の方法。
- 前記電圧値が線形に増加するようになっている、請求項8に記載の方法。
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