JP2013164379A - 放射能汚染土砂の処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】泥水状の放射能汚染土砂を除染する場合、脱水して固形物として処理することにより、放射能汚染土砂の減容化・減量化が図れ、積み込み・運搬・仮置き・最終処分の各処理段階の作業を効率的にでき、事業費の低減を図れる放射能汚染土砂の処理装置を提供する。
【解決手段】本発明の放射能汚染土砂の処理装置は、放射能汚染土砂2、8を解砕撹拌機20や給水による洗浄後、分級機により放射性物質濃度の低い砂利・砂と高濃度のスラリーに分級し、スラリーに凝集剤を添加後、高圧フィルタープレス57により脱水させて放射性物質を脱水ケーキ60に集積することで、放射能汚染土砂の減容化・減量化を図ることを特徴とする。泥水状の放射能汚染土砂を脱水して固形物として処理するので、積み込み・運搬・仮置き・最終処分の各処理段階の作業を効率的にでき、事業費の低減を図れる。
【選択図】 図1−1

Description

本発明は、港湾や湖沼、河川などの底泥の放射能汚染土砂を処理するための放射能汚染土砂の処理装置に関する。
原子力発電所の事故などで大気中に放出された放射性物質は、風によって広範囲に拡散し、土壌に沈着する。山間部の汚染物質は、雨に流されて少しずつ移動しながら中小河川へと流れ、それが大河川の本流へと集まり、河口や河口よりやや上流のあたりで水底へと沈殿する。そして、放射能で汚染された土砂は、河川によって港湾や湖沼に運ばれ、海底や湖底に堆積することで放射性物質の濃度が高くなる。また、食物連鎖による生物濃縮も指摘されている。
このため、汚染土砂によって放射線被曝しないような対策、つまり掘削除去(除染)する必要がある。通常、除染には、放射能汚染土砂を剥ぎ取り、運搬し、仮置きした後、長期的にモニタリングしながら最終処分地に処分する、という手順が必要となる。また、高圧洗浄などによる除染作業で生じた含水比の高い泥状を呈した放射能汚染土砂に対しても同様な手順での処理が必要となる。
港湾や湖沼、河川などの底泥にある土砂、あるいは高圧洗浄で生じた高い含水比の泥状を呈した放射能汚染土砂は、泥水状のため剥ぎ取り・積み込み・運搬・仮置き・最終処分のいずれの工程に於いても扱い難く、かつ容積が大きいので処分量が膨大なものとなるため、処理が非効率で不経済である。しかも、水を切ると放射性物質が水とともに流出したり飛散したりする虞があり、運搬の際にも汚染を拡散させないための配慮が必要となる。
従って、減容化や減量化が必須であるが、放射能汚染土砂には水やゴミ、大小の礫、浮遊物などの各種の異物が混在しているため、それらを取り除かなければ、減容化・減量化し、その後の処理を容易化したり、資材として有効利用したりすることはできない。
従来、放射能汚染土砂を処理する方法として、例えば特許文献1に汚染土壌から金属や放射性汚染要因物を除去する方法が開示されている。この特許文献1に記載されている方法は、汚染土壌をふるい分け、これと液体でスラリーを作り、スラリーを洗浄して大径粒子の表面から微粒子を洗い落とし、向流状態の液体を利用してスラリー中の大径粒子から微粒子を分粒し、それにより微粒子を廃棄流の一部として液体に同伴させ、微粒子からデブリを除去して汚染微粒子流を生じさせ、密度分離器、常磁性分離器又はこれらの併用により、汚染微粒子流から金属、金属化合物及び/又は放射性汚染要因物を分離するものである。
また、本出願人による特許文献2および3には、浚渫土を分級、洗浄、脱水固化することにより減容化・減量化するとともに、分級した礫や砂を資材として有効利用する浚渫土の処理方法および処理装置が開示されている。
特開平7−185513号公報 特許第4364889号公報 特開2008−261789号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されている技術は、密度分離器や常磁性分離器を用いて、金属や金属化合物、放射性汚染要因物などの種々の汚染物質を分離するものであり、放射性汚染要因物の減容化や減量化はできない。
一方、上記特許文献2および3に記載されている技術では、浚渫土の減容化や減量化できるものの、放射能汚染土砂の処理については考慮していない。
この発明は上記のことに鑑み提案されたもので、その目的とするところは、泥水状の放射能汚染土砂を除染する場合、脱水して固形物として処理することにより、放射能汚染土砂の減容化・減量化を図れ、積み込み・運搬・仮置き・最終処分の各処理段階の作業を効率的にし、事業費の低減を図れる放射能汚染土砂の処理装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本願請求項1記載の放射能汚染土砂の処理装置は、土砂溜め槽3に溜められた放射能汚染土砂2を撹拌兼積込機4により撹拌混合した土砂5、又は土砂圧送装置6によって浚渫され、かつパイプ輸送管7で運ばれてきた放射能汚染土砂8中から大きな混在異物を除去するスクリーン9と、このスクリーン9を通過した第1の土砂11を土砂搬送装置12により所定の場所まで搬送し、加水して第1のスラリー21とする解砕撹拌機20と、前記第1のスラリー21から所定の粒径の第2の土砂24を分離させる第1の土砂分離機22と、この第1の土砂分離機22を通過したスラリー中から所定の粒径の第3の土砂25を分離させる第2の土砂分離機23と、前記第2の土砂分離機23を通過した第2のスラリー26を重い第3のスラリー29と軽い第4のスラリー30とに分離させるサイクロン28と、前記第3のスラリー29から所定の粒径の第4の土砂33を分離させる第3の土砂分離機31と、前記サイクロン28により分離された軽い前記第4のスラリー30から所定の粒径の第5の土砂45を分離させる第4の土砂分離機44と、前記第1、第2の土砂分離機22、23により分離された前記第2、第3の土砂24、25を加水しながら洗浄して礫35と第6のスラリー36とに分離させる礫洗浄機34と、前記第3、第4の土砂分離機31、44より分離された第4、第5の土砂33、45を洗浄して砂42と第7のスラリー43とに分離させる砂洗浄機41と、前記礫洗浄機34および砂洗浄機41より分離された第6のスラリー36、第7のスラリー43を、第8のスラリー38とゴミ39に分離するゴミ・土砂分離機37と、前記第8のスラリー38が投入されて貯留する泥水受け槽40と、前記第4の土砂分離機44を通過した第9のスラリー46に凝集剤を添加、混合して貯留するスラリー槽49と、前記スラリー槽49からの第10のスラリー52を高圧ポンプ55に供給し、高圧ポンプ55からの第11のスラリー56を脱水ケーキ60と濾水64とに分離する高圧フィルタープレス57と、前記高圧フィルタープレス57で分離された濾水64を貯留する濾水槽65、中和剤67を添加する中和槽66、凝集剤69を添加する凝集槽68、および放流水73を放流する放流槽72と、75μm以下の粒子又は75μm以下の粒子とした物質、および水溶液中でマイナスイオンとなる物質及び/又は粘土鉱物を含むセシウム吸着材を貯蔵するセシウム吸着材貯蔵槽81と、このセシウム吸着材貯蔵槽81に貯蔵されているセシウム吸着材を、前記土砂溜め槽3内の放射能汚染土砂2、前記スクリーン9に投入される土砂5又は放射能汚染土砂8、解砕撹拌機20内の第1のスラリー21、前記スラリー槽49内の第10のスラリー52、および前記凝集槽68内の濾水64の少なくともいずれか一つに添加する添加装置82〜86と、前記土砂溜め槽3内の放射能汚染土砂2、前記スクリーン9で土砂5又は放射能汚染土砂8中から除去された混在異物、第2のスラリー26、礫35、砂42、第10のスラリー52、脱水ケーキ60、および放流水73の放射線量を測定する放射線測定装置とを備え、前記解砕撹拌機20には前記第8のスラリー38が循環投入され、放射線量が基準値を超えた前記放流槽72内の水が前記泥水受け槽40に戻されることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の放射能汚染土砂の処理装置において、前記解砕撹拌機20、前記礫洗浄機34および前記砂洗浄機41に加水する清水槽19と、前記清水槽19から前記解砕撹拌機20、前記礫洗浄機34および前記砂洗浄機41への加水経路に設けられるマイクロバブル発生装置100〜102とを更に備えることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、放射能汚染土砂を解砕撹拌機や給水、セシウム吸着材の添加による洗浄後、分級機により放射性物質濃度の低い砂利・砂と高濃度のスラリーに分級し、スラリーにセシウム吸着材と凝集剤を添加後、高圧フィルタープレスにより脱水して放射性物質を脱水ケーキに集積することで、放射能汚染土砂の減容化・減量化を図れる。また、泥水状の放射能汚染土砂を脱水して固形物として処理するので、積み込み・運搬・仮置き・最終処分の各処理段階の作業を効率的にでき、事業費の低減を図れる。しかも、取り出した礫や砂は除染されているので、それらを有効な資材として利用することができる。
請求項2記載の発明によれば、マイクロバブルはマイナスに帯電しており、またマイクロバブルを含んでいる水は優れた浸透性を持っているので、この浸透性を生かし、細部に含まれるプラス帯電のセシウムと接触して反応し、マイクロバブルが消滅する前により強い結合力のあるセシウム吸着材に取り込まれることが期待できる。これによって、除染効果を向上できる。
本発明の実施例に係る放射能汚染土砂の処理装置を示す系統図である。 同じく本発明の実施例に係る放射能汚染土砂の処理装置の後続の系統図である。 解砕撹拌機の動作説明図である。 浚渫土の粒径加積曲線を示す図である。 分級後の砂と脱水ケーキの粒径加積曲線について説明するための図である。 本発明の他の実施例に係る放射能汚染土砂の処理装置の要部の系統図である。
本発明の実施の形態に係る放射能汚染土砂の処理装置は、放射能汚染土砂を解砕撹拌機や給水、セシウム吸着材の添加による洗浄後、分級機により放射性物質濃度の低い砂利・砂と高濃度のスラリーに分級し、スラリーにセシウム吸着材と凝集剤を添加後、超高圧(例えば4MPa)のフィルタープレスにより脱水して放射性物質を脱水ケーキに集積することで、放射能汚染土砂の減容化・減量化を図るものである。泥水状の放射能汚染土砂を脱水して固形物として処理することにより、積み込み・運搬・仮置き・最終処分の各処理段階の作業を効率的にでき、事業費の低減を図れる。
以下、図面に沿って本発明の実施例を説明する。
図1−1および図1−2は本発明に係る放射能汚染土砂の処理装置の一実施例の系統図を示す。ここでは、放射能汚染物質として最も重要視されるセシウム137とセシウム134(以下、これらを単にセシウムと総称する)の除染を例に取って説明する。
この処理装置は、例えばグラブ浚渫船1により浚渫された放射能汚染土砂2が投入される土砂溜め槽3と、この土砂溜め槽3内の放射能汚染土砂2を撹拌兼所定の場所に積み込む撹拌兼積込機4と、土砂溜め槽3の土砂5がスクリーン9を介し大礫、粗大ゴミ、木片などの大きな混在異物を除去して投入される受入れホッパー10と、この受入れホッパー10からの第1の土砂11を所定の場所へ搬送する土砂搬送装置12と、搬送されてきた土砂中から混在している鉄片18を除去する第1の磁力選別装置13とを備えている。
上記土砂溜め槽3内の放射能汚染土砂2、および撹拌兼積込機4からスクリーン9を介して受入れホッパー10に投入される土砂5には、セシウム吸着材貯蔵槽81から搬送されたセシウム吸着材が、それぞれ添加装置82、83により添加される。このセシウム吸着材には、75μm以下の粒子又は75μm以下の粒子とした物質、および水溶液中でマイナスイオンとなる物質及び/又は粘土鉱物を用いる。
小さい粒子ほど重さ当たりの表面積が大きく、セシウムは小さい粒子に付着しやすいので、75μm以下の粒子又は75μm以下の粒子とした物質にセシウムを吸着させることにより、セシウムを脱水ケーキに集積することができる。すなわち、小さい粒子を沢山集めればセシウムは沢山集まることになり除染効果が高くなる。また、セシウムは陽イオンとして振舞うので、水溶液中でマイナスイオンとなる物質や細粒化されるとマイナスイオンと成り易い粘土鉱物とイオン結合する。
セシウム吸着材の具体的な物質名としては、例えばゼオライト、珪藻土、ベントナイト、雲母、イライト、バーミキュライト、スメクタイト、クロライト、滑石、活性炭、モンモリロナイト、フェロシアン化ニッケルなどがある。
そして、上記土砂溜め槽3内の放射能汚染土砂2の放射線量、およびスクリーン9で除去された大礫、粗大ゴミ、木片などの大きな混在異物の放射線量をそれぞれ放射線測定装置90、91で測定し、除染処理の管理や作業員の被爆量の安全管理に用いる。
上記磁力選別装置13は、ベルトコンベア14を有している。このベルトコンベア14内にはマグネット15が設けられ、ベルト上に搬送されている土砂中に含まれている鉄片16を吸着自在となっており、吸着した鉄片16が所定位置に搬送されてきたとき、シュート17を介し所定の場所に搬送し収集するように構成されている。符号18は収集・集積された鉄片18を示す。前記鉄片18の表面に付着した放射性物質により、放射線量が基準値以上となる場合には、水による洗浄により基準値以下とする一方、放射能汚染した洗浄水は第1の泥水受け槽40に送泥し、除染処理工程に乗せ処理する。
前記土砂搬送装置12の次工程として、解砕撹拌機20が設けられている。この解砕撹拌機20には、鉄片16があるときはそれが除去された土砂搬送装置12からの第1の土砂11が投入される。この解砕撹拌機20内の第1の土砂11には、添加装置84によりセシウム吸着材貯蔵槽81から搬送されたセシウム吸着材が添加される。また、解砕撹拌機20には、マイクロバブル発生装置100でマイクロバブルを発生させた清水槽19内の水がポンプにより供給される。さらに、第1の泥水受け槽40の水(泥水)がポンプを介して循環して供給され、処理に用いた発生泥水の再使用化を図っている。
解砕撹拌機20の次工程として、第1のスラリー21が投入される第1の土砂分離機22、第2の土砂分離機23、第2の土砂分離機23からの第2のスラリー26が投入される第2の泥水受け槽27が設けられている。この第2の泥水受け槽27内の第2のスラリー26の放射線量は、放射線測定装置92で測定される。
第2の泥水受け槽27内の水(泥水)はポンプを介しサイクロン28に供給される。サイクロン28は重いスラリーと軽いスラリーとに分別するもので、サイクロン28からの第3のスラリー29は第3の土砂分離機31に供給され、取り出された第5のスラリー32は第1の土砂分離機22に投入されるように構成されている。
また、前記サイクロン28からの第4のスラリー30が投入される第4の土砂分離機44、この第4の土砂分離機44からの第9のスラリー46が投入される第3の泥水受け槽47を備えている。
また、第1、第2の土砂分離機22、23からの第2、第3の土砂24、25が投入され、マイクロバブル発生装置101でマイクロバブルを発生させた清水槽19内の水がポンプにより供給される礫洗浄機34を備えている。
さらに、第3の土砂分離機31から取り出される第4の土砂33、および第4の土砂分離機44から取り出される第5の土砂45が投入されるとともに、マイクロバブル発生装置102でマイクロバブルを発生させた清水槽19内の水がポンプにより供給される砂洗浄機41、礫洗浄機34からの第6のスラリー36、砂洗浄機41からの第7のスラリー43が投入されるゴミ・土砂分離機37、分離したゴミ39の放射線量を測定する放射線測定装置95を備え、このゴミ・土砂分離機37から排出される第8のスラリー38は前記第1の泥水受け槽40に投入される。
また、PAC50、消石灰51がそれぞれ供給される、撹拌機が設けられたスラリー槽49、第3の泥水受け槽47からの泥水が供給される、撹拌機が設けられた貯泥槽48を備えている。
スラリー槽49からの第10のスラリー52は、給泥ポンプ53、必要に応じ設けられた第2の磁力選別装置54を介し高圧ポンプ55へ供給され、高圧ポンプ55からの第11のスラリー56は高圧フィルタープレス57に投入される。
高圧フィルタープレス57からの濾水64は、濾水槽65、中和槽66、凝集槽68、放流槽72およびシックナー70などで適宜処理され、その過程で生じる第12のスラリー71が前記貯泥槽48に供給される。上記中和槽66には中和剤67が、上記凝集槽68には凝集剤69と添加装置86からセシウム吸着材がそれぞれ投入される。
そして、上記放流槽72内の水の放射線量が放射線測定装置98で測定され、予め設定された所定の基準値、例えばセシウム134は60ベクレル毎リットルまたはセシウム137は90ベクレル毎リットルを超えた時に、この放流槽72内の水を放流せずに泥水受け槽40に戻すようになっている。
なお、第2の磁力選別装置54は、流入口の配管bおよび流出口の配管cを有する円筒容器aと、この円筒容器a内に設けられた磁石dとを備えている。
その他、図1−2において、符号60は高圧フィルタープレス57から排出された脱水ケーキ、59は脱水ケーキ60を搬送するベルトコンベア、61は粉砕機、62は土砂ホッパー、63は粉砕土、97は放射線測定装置である。
次に本発明の処理方法を説明する。
まず、湖や、河川、港湾などの底泥をグラブ浚渫船1で浚渫し、土運船などから放射能汚染土砂2を土砂溜め槽3に貯留する。この際、添加装置82から土砂溜め槽3内の放射能汚染土砂2にセシウム吸着材を添加する。
土砂溜め槽3内に貯留された放射能汚染土砂2とセシウム吸着材は撹拌兼積込機4で均質となるように撹拌し、土砂5とする。このように処理することで、セシウム吸着材にセシウムを吸着し易くすると共に、次のスクリーン9での分離がよりスムーズとなる効果がある。
次に、土砂5を撹拌兼積込機4でスクリーン9に投入する。その際、撹拌兼積込機4の運転席から視覚によって大きな夾雑物の有無を確認できる特徴がある。
スクリーン9の篩目は100mm程度で、大きな石と夾雑物(大礫、粗大ゴミ、木片などの大きな混在異物)を取り除く。土砂5中の夾雑物には、バイクや自転車など大型ゴミが含まれている場合もあり、これら夾雑物は表面の細粒分の泥を水洗いされた後、除去される。そして、除去した夾雑物の放射線量を放射線測定装置91で測定し、放射線量に応じて処分方法を決定する。すなわち、放射能汚染が低レベル(予め定めた基準値より低い、例えば8000ベクレル毎kg以下の場合)であれば通常の粗大ゴミとして処分し、高レベル(基準値より高い場合)であれば放射能汚染物質として処分する。このスクリーン9には、フルイを通すことにより、放射能汚染土砂にある細粒分の塊をより小さくして、均質な第1の土砂11を作る機能がある。
スクリーン9から出てきた第1の土砂11は、土砂搬送装置12により解砕撹拌機20まで搬送され、投入される。大きな夾雑物を除去し、スクリーン9から出てきて、より均質化した第1の土砂11に金属片が含まれる場合、土砂搬送装置12を移動する間に、磁力選別装置13で除去される。
この磁力選別装置13の具体例としては、土砂搬送装置12の上空に直行するベルトコンベア14の内部にマグネット15を備え、第1の土砂11に含まれる金属片を鉄片16として除去し、シュート17にて鉄片18として集積する構成のものを採用すれば良い。
解砕撹拌機20には、第1の土砂11のほかに、添加装置84からセシウム吸着材と、振動ふるいで分離を容易にするために必要な量の水(マイクロバブルを発生させた水)を清水槽19から同時に加える。例えば、放射能汚染土砂の含水比が200%程度であれば、その約2倍程度の水を加える(泥水濃度約20%程度)。給水する水は、第1の泥水受け槽40の第8のスラリー38からも行う。
解砕撹拌機20は、例えば図2に示すように、シェル110と呼ばれる回転するドラムの内側に羽根を設け、内側に同じ様な羽根を設けたローター111と呼ばれる回転軸をドラムの軸とずらして設置し回転する機構があるなど、内部に投入した第1の土砂11の内、塊となった細粒分(75μm以下の土粒子)をバラバラに破砕し、加えた水、セシウム吸着材および土砂の撹拌と移動を同時に行い、均質なスラリーを作り出す機能を持った装置である。
すなわち、矢印のように外側のシェル110が回転し、内側のローター111が逆向きに回転すると、投入した土砂11がシェル110の底を移動するときに、ローター111との間が狭い部分に入って行くことですり潰される。これによって、揉み洗うような動作ができ、土砂11にセシウム吸着材を良く混ぜ、土砂11に付着しているセシウムを引き剥がしてセシウム吸着材に吸着させることができる。
また、マイクロバブルは、マイクロバブルはマイナスに帯電しており、またマイクロバブルを含んでいる水は優れた浸透性を持っていることが知られている。この浸透性を生かし、細部に含まれるセシウムと接触し、プラス帯電のセシウムと反応し、マイクロバブルが消滅する前に、より強い結合力のある吸着材に取り込まれることが期待できる。
この解砕撹拌機20は、破砕すべき細粒分の塊の大きさや量などにより外側と内側の羽根の角度、間隔、長さなどを適宜変えることができる。
解砕撹拌機20の種類としては、土砂の種類などにより、複数の羽根を多数取り付けた2軸以上の撹拌羽根を互いにラップさせて設置し、隣り合う回転軸を互いに逆方向に回転させることで、放射能汚染土砂と加えた水とを撹拌・混合することができるパドル式装置とする場合もある。
また、解砕撹拌機20の他の例として、回転するドラムの内側に球状の物体(例えば鉄の玉)を入れておき、その球状の物体は回転するドラムから逸失しない構造をドラムが持ち、内部に投入した第1の土砂11の内、塊となった細粒分をバラバラに破砕し、加えた水と土砂の撹拌と移動を同時に行い、均質なスラリーを作り出す機能を持った装置を用いても良い。
さらに、解砕撹拌機20の他の例として、クラッシュファイヤーおよびトロンメルなどのように、回転するドラムに加水、撹拌、混合しながら均質なスラリーを作成し得る装置がある。なお、これらには分級機能も持ち合わせているので、これらの場合は第1の土砂分離機22又は第2の土砂分離機23を兼ねた装置とする場合がある。
さらにまた、解砕撹拌機20の他の例として、後述する他の実施例における土砂圧送装置6による浚渫の場合、パイプ輸送管7で搬送された放射能汚染土砂8を壁に圧送されてきた土砂を直接吹き付けることで、細粒分の塊を破砕し、均質なスラリーを作成する方法もある。この壁は、例えばパイプ輸送管7より数倍大きな径で作成された茶筒状の鋼管をパイプ輸送管7とは直交させた形状で配管する、などの方法がある。
解砕撹拌機20で処理された第1のスラリー21を第1の土砂分離機22の例えば25mmのフルイで、粒径25mm以上の第2の土砂24を分別し、それ以下の粒径の土砂は、後続の第2の土砂分離機23の例えば3mmのフルイで、粒径3mm以上の第3の土砂25を分別する。第2の土砂分離機23を通過したそれ以下の粒径の第2のスラリー26は、第2の泥水受け槽27に貯められる。この第2の泥水受け槽27に貯留した第2のスラリー26の放射線量を、放射線測定装置92で測定する。
これら第1の土砂分離機22と第2の土砂分離機23の2つのフルイは、1つの場合や、3つ以上の場合もあり、規模、スラリーの性状など、必要に応じ適宜設けられる。
この実施例においては、土砂分離機は2台用意され、上述のように、第2の土砂分離機23で処理された第2のスラリー26は第2の泥水受け槽27に投入される。
この第2のスラリー26は、第2の泥水受け槽27からポンプで圧送され、サイクロン28に入りその遠心分離機能により、比重の小さな、つまり軽い第4のスラリー30と、比重の大きな、つまり重い第3のスラリー29とに分離される。第3のスラリー29は第3の土砂分離機(振動フルイ)31の例えば0.7mmのフルイで、粒径0.7mm以上の土砂33を分別する。それ以下の粒径は第5のスラリー32となる。第5のスラリー32は、解砕撹拌機20から搬出された第1のスラリー21に対し上部から合流し、そのシャワー効果で分級機能を補助する。それ以降、前述の第1の土砂分離機22の処理となる。
第1、第2の土砂分離機22、23からそれぞれ取り出された第2の土砂24と第3の土砂25は、礫洗浄機34で加水(マイクロバブルを発生させた水)され洗浄される。第2の土砂24と第3の土砂25は別々の大きさの礫35として有効活用する場合、その使用目的に応じて別々の礫洗浄機で処理される場合もある。そして、洗浄された礫35の放射線量を、放射線測定装置93で測定し、放射線量が低レベル(予め定めた基準値より低い、例えば8000ベクレル毎kg以下の場合)であればリサイクルし、高レベル(基準値より高い場合)であれば放射能汚染物質として処分する。
すなわち、この洗浄工程で、放射線測定装置93で測定した放射線量を考慮し、「有効活用する礫分」と、「放射能汚染物質、礫表面などに付着して混在している細粒分の土粒子およびゴミ」とを分離する。「礫」と「細粒分とゴミ」を分離する原理は、水中で物理的に強制撹拌すると、大きな粒子「礫」は直ぐ沈降して底に溜まるが、表面に付着していた細粒分は洗浄され、軽いゴミとともに沈降できずに水中に浮遊し、撹拌されている間は液状で存在する。その状態の違いを利用して2種類に分離する。
礫洗浄機34の一例として、スパイラル洗浄機と呼ばれる回転するφ1000程度のスクリュー羽根と羽根径よりやや大きいU字型の樋形状で、これを所定の角度に傾斜させて設置する。設置角度や回転速度を自在に制御できる機構を持った機械として、土砂の滞留時間をコントロールする場合もある。
礫洗浄機34は、回転するスクリューや羽根などで、第2の土砂24と第3の土砂25を水中で撹拌しながら、前述の土粒子の分離を行う。3mm以上の土粒子のみをスクリューなどで気中まで掻き上げて、自由落下させ礫35とする。残りの成分は、第6のスラリー36として、流体移送し別処理工程とする。
礫洗浄機34の種類は、回転ドラム状で第2の土砂24と第3の土砂25にマイクロバブルを発生させた水を加水しながら、付随するフルイで前述の分離の機能を果たす場合もある。
第6のスラリー36は、ゴミ・土砂分離機37で例えば0.7mmフルイに掛け、上に残ったのはゴミ39として堆積するので、このゴミ39の放射線量を放射線測定器95で測定し、放射線量が低レベル(予め定めた基準値より低い、例えば8000ベクレル毎kg以下の場合)であれば産業廃棄物として処理し、高レベル(基準値より高い場合)であれば放射能汚染物質として処分する。フルイを通過した第8のスラリー38は、第1の泥水受け槽40で貯留する。
第1の泥水受け槽40の水は、解砕撹拌機20に加水として利用し、リサイクルする。これにより、水の有効利用ができるので、水が不足する条件でも購入する水を少なく出来る利点がある。また、大幅な減水化を図ることができる。さらにこの水に含まれる細粒土を解砕撹拌機20を経て最終的に脱水ケーキ60とすることで放射性物質を脱水ケーキ60に集積することができる。
一方、サイクロン28から排出された第4のスラリー30は第4の土砂分離機44で、例えば0.7mmのフルイで残った第5の土砂45と通過成分の第9のスラリー46とに分離される。
第5の土砂45は第4の土砂33と共に砂洗浄機41に入り、礫洗浄機34と同様の機能で処理され、1つは0.7mm以上の土粒子で構成される砂42として分離される。この砂42の放射線量を放射線測定装置94で測定し、放射線量が基準値、例えば8000ベクレル毎kgよりも低い場合にはリサイクル可能と判定する。また、基準値より高い場合には放射能汚染物質として処分する。残りの成分は、第7のスラリー43として、第6のスラリー36と同じ処理とする。
砂42の使用目的や土質条件、汚染状況などにより、砂洗浄機41による砂洗浄工程を経ず、第5の土砂45と第4の土砂33をそのまま処分する場合もある。
礫洗浄機34で処理された礫35や、砂洗浄機41で処理された砂42には、土粒子の細粒分や比重の軽いゴミなどがほとんど混在しておらず、放射能汚染が少ない場合には利用価値の高い資材となる。
除染後の礫35、砂42は、例えば路床材、裏込め材、人工海浜や、コンクリートの骨材などに有効利用できる。
第4の土砂分離機44からの第9のスラリー46は第3の泥水受け槽47に入り、ポンプで貯泥槽48に貯泥される。また、第9のスラリー46は貯泥槽48から、さらにポンプでスラリー槽49に送泥される。この時、スラリー槽49内の第9のスラリー46に添加装置85からセシウム吸着材が添加されるとともに、その送泥される第9のスラリー46に含まれる乾燥重量に応じて、凝集剤を必要量添加(凝集剤として例えば、土質によるが、PAC50と消石灰51が各3%程度添加)し、スラリー槽49内の撹拌装置により、均質に混合されて第10のスラリー52となる。また、このスラリー槽49内のスラリー52の放射線量が、放射線測定装置96により測定され、除染処理の管理や作業員の被爆量の安全管理に用いられる。
第10のスラリー52は、スラリー槽49から高圧ポンプ55(例えば圧力4MPa)により、第11のスラリー56として高圧フィルタープレス57に打ち込まれる。第10のスラリー52は、高圧ポンプ55を通過する前に、必要に応じ設けられた第2の磁力選別装置54を通過することにより、その中に含まれる高圧ポンプ55の機能障害となり得る微小鉄片74を除去する工程を行う場合がある。
高圧ポンプ55の一例として、油圧を特殊ゴムを介してスラリーに伝えて送泥する装置が挙げられる。
高圧ポンプ55の他の例として、ヘイシンモーノポンプの名称に代表され、内側で回転するローターと呼ばれる特殊加工の1条の雄ネジと、外側のステーターと呼ばれる弾性材で成型された雌ネジなどで構成され、ローターの回転速度で送泥速度を調整し送泥に脈動がなく送泥する装置が挙げられる。
さらに、高圧ポンプ55の他の例として、油圧ピストンの往復運動で送泥するスラッジポンプによる装置がある。
高圧フィルタープレス57(例えば4MPa)で第11のスラリー56を脱水し、脱水ケーキ60を作る(脱水時間例えば約40〜60分)。
高圧フィルタープレス57から排出される濾水64は濾水槽65に貯留し、中和剤67を添加する中和槽66、凝集剤69を添加する凝集槽68、シックナー70、放流槽72を経て放流水73として放流する。
シックナー70に沈降したスラッジ(スラリー71)は、貯泥槽48に戻し、再処理する。また、放流槽72内の水の放射線量を放射線測定装置98で測定し、予め設定された所定の基準値、例えばセシウム134は60ベクレル毎リットルまたはセシウム137は90ベクレル毎リットルを超えた時には、この放流槽72内の水を放流せずに泥水受け槽40に戻すようになっている。放射線量が基準値より低い場合には、水質試験を行い、水質に問題がないことを確認後、放流水73として放流する。
高圧フィルタープレス57の濾布洗浄水や、そのほかの機器の洗浄水は、すべて第1の泥水受け槽40に集められ、再処理される。
高圧フィルタープレス57で第11のスラリー56を脱水した際の余剰分は、余剰スラリーとしてスラリー槽49に返送し、再処理される。
脱水ケーキ60は必要により粉砕機61で破砕し、土砂ホッパー62や粉砕土63として貯留する。
粉砕機61は、例えば下部に複数の突起を持つ回転軸を2軸装備し、互いに逆方向に回転できるもので、羽根の間隔、長さ、回転速度を変えられる機構を装備している。
粉砕機61は、粉砕後のケーキの形状寸法などにより、複数台設けることもある。
脱水ケーキ60は、使用目的に応じ、粉砕機61を用いないで、高圧フィルタープレス57から分離したのみで、地上で自由落下させて破砕を行う場合もある。
脱水ケーキ60や粉砕土63は、含水比が40〜50%程度であり、減容化・減量化を図れるとともに、取り扱いが容易であるため、積み込み・運搬・仮置き・最終処分の各処理段階の作業を効率的にでき、事業費の低減を図れる。
図3は、浚渫土の粒径加積曲線を示す図である。また、図4(a)は、分級後の砂の粒径加積曲線、図4(b)は分級および脱水後の脱水ケーキの粒径加積曲線を示している。
図3に示すように、浚渫土には色々な粒径の土砂が入っており、大きなものは3mm程度から小さなものは0.001mm(1μm)程度まで様々である。通常、図4(c)に示すように、粒径が1〜5μmは粘土、0.005〜0.075mmはシルト、0.075〜2mmは砂、2mm以上が礫と呼ばれ、粒径が0.075mmより大きい粗粒分と小さい細粒分とに大別される。
図3(a)に示すように、分級後の砂には0.075mm以下の細かい粒子は含まれておらず、0.1〜2mmまでの粒径が80%位になる。このように砂の粒径(粒)が揃っており、細かい粒子の砂分が大部分であり、シルト分はほとんど含まれていない。
一方、図3(b)に示すように、分級後の脱水ケーキはほとんどがシルト分である。すなわち、0.075mm以下の粒子は脱水ケーキに集積されたことを示している。
上述したように、本工法実施例における粒径加積曲線によると、細粒分はリサイクル可能な砂42や礫35への移行はなく、脱水ケーキ60に集積しており、放射能汚染土砂の減容化・減量化に格段の効果があることが分かる。
なお、体内に取り込まれると内部被爆を招くため、除染物質として最も重要視されているセシウム137とセシウム134は、粘土鉱物などに強く結合する性質があるので、洗浄後のスラリー処理段階で細粒分などにほとんどが移行し、水に抽出されるのは0.1%と言われている。
従って、上記のような構成の放射能汚染土砂の処理装置によれば、泥水状の放射能汚染土砂を除染する場合、脱水して固形物として処理することにより、放射能汚染土砂の減容化・減量化を図れる。また、泥水状の放射能汚染土砂を脱水して固形物として処理するので、積み込み・運搬・仮置き・最終処分の各処理段階の作業を効率的にでき、事業費の低減を図れる。
しかも、処理中に発生した放射能汚染水を、解砕撹拌機や撹拌機に戻して給水に使用することで再処理し、脱水ケーキ60に集積できる。
また、分級した礫35と砂42は、元々セシウムを吸着し難い物質なので、低い放射能測定値となることが予想され、分級することによりリサイクル可能な土木材料となる。さらに、木材や枝葉などのゴミは、マイクロバブルやセシウム吸着剤の作用により、低い放射能測定値となることが予想され、通常の焼却が可能でさらに減容化が図れる。
なお、上述した実施例では、セシウム(セシウム137とセシウム134)の除染を例に取って説明したが、吸着材を変えれば同様にして他の放射性物質の除染にも適用できる。また、放射能汚染が低レベルの場合などには、セシウム吸着材の添加は必須とはいえないが、粒径が75μm以下の吸着材を添加することで、セシウムを確実にシルト粘土分に凝縮できる。さらに、マイクロバブル発生装置100〜102を清水槽19から解砕撹拌機20、礫洗浄機34および砂洗浄機41への加水経路にそれぞれ設けたが、一台のマイクロバブル発生装置を用いても良いのはもちろんである。
図5は本発明の他の実施例であり、図1−1に対応する。
前述の実施例では、湖や河川、港湾などの底泥をグラブ浚渫船1で浚渫したが、この実施例では土砂圧送装置6で浚渫したことに特徴を有し、土砂圧送装置6による浚渫の場合は、放射能汚染土砂8をパイプ輸送管7で搬送しスクリーン9に入れるようにしている。
なお、この実施例において、大きな夾雑物は放射能汚染土砂の吸込み口に引っかかる。この場合、吸込み口を移動させることで、回避される。
他の装置の構成、処理方法は前述の実施例と同様であるので、説明の重複を避けるために、詳細は省略する。このような構成であっても上述した実施例と同様な作用効果が得られる。
現状の法律(経済産業省告示第187号「実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則の規定に基づく線量限度等を定める告示」平成13年3月21日)を参考にすると、通常時の作業員に関する放射線量の年間限度は50ミリシーベルトとなっている。本発明による処理装置は、ほぼ自動化されたものであり、放射性物質に近接する作業が短いので、除染作業にあたり作業員の放射線被曝量が低減するよう配慮されている。
1 グラブ浚渫船
2 放射能汚染土砂
3 土砂溜め槽
4 撹拌兼積込機
5 土砂
6 土砂圧送装置
7 パイプ輸送管
8 放射能汚染土砂
9 スクリーン
10 受入れホッパー
11 土砂
12 土砂搬送装置
13 磁力選別装置
14 ベルトコンベア
15 マグネット
16 鉄片
17 シュート
18 鉄片
19 清水槽
20 解砕撹拌機
21 スラリー
22 土砂分離機
23 土砂分離機
24 土砂
25 土砂
26 スラリー
27 泥水受け槽
28 サイクロン
29 スラリー
30 スラリー
31 土砂分離機
32 スラリー
33 土砂
34 礫洗浄機
35 礫
36 スラリー
37 ゴミ・土砂分離機
38 スラリー
39 ゴミ
40 泥水受け槽
41 砂洗浄機
42 砂
43 スラリー
44 土砂分離機
45 土砂
46 スラリー
47 泥水受け槽
48 貯泥槽
49 スラリー槽
50 PAC
51 消石灰
52 スラリー
53 給泥ポンプ
54 磁力選別装置
55 高圧ポンプ
56 スラリー
57 高圧フィルタープレス
59 ベルトコンベア
60 脱水ケーキ
61 粉砕機
62 土砂ホッパー
63 粉砕土
64 濾水
65 濾水槽
66 中和槽
67 中和剤
68 凝集槽
69 凝集剤
70 シックナー
71 スラリー
72 放流槽
73 放流水
74 微小鉄片
81 セシウム吸着材貯蔵槽
82〜86 添加装置
90〜98 放射線測定装置
100〜102 マイクロバブル発生装置
110 シェル
111 ローター
a 円筒容器
b、c 配管
d 磁石

Claims (2)

  1. 土砂溜め槽(3)に溜められた放射能汚染土砂(2)を撹拌兼積込機(4)により撹拌混合した土砂(5)、又は土砂圧送装置(6)によって浚渫され、かつパイプ輸送管(7)で運ばれてきた放射能汚染土砂(8)中から大きな混在異物を除去するスクリーン(9)と、
    このスクリーン(9)を通過した第1の土砂(11)を土砂搬送装置(12)により所定の場所まで搬送し、加水して第1のスラリー(21)とする解砕撹拌機(20)と、
    前記第1のスラリー(21)から所定の粒径の第2の土砂(24)を分離させる第1の土砂分離機(22)と、
    この第1の土砂分離機(22)を通過したスラリー中から所定の粒径の第3の土砂(25)を分離させる第2の土砂分離機(23)と、
    前記第2の土砂分離機(23)を通過した第2のスラリー(26)を重い第3のスラリー(29)と軽い第4のスラリー(30)とに分離させるサイクロン(28)と、
    前記第3のスラリー(29)から所定の粒径の第4の土砂(33)を分離させる第3の土砂分離機(31)と、
    前記サイクロン(28)により分離された軽い前記第4のスラリー(30)から所定の粒径の第5の土砂(45)を分離させる第4の土砂分離機(44)と、
    前記第1、第2の土砂分離機(22)、(23)により分離された前記第2、第3の土砂(24)、(25)を加水しながら洗浄して礫(35)と第6のスラリー(36)とに分離させる礫洗浄機(34)と、
    前記第3、第4の土砂分離機(31)、(44)より分離された第4、第5の土砂(33)、(45)を洗浄して砂(42)と第7のスラリー(43)とに分離させる砂洗浄機(41)と、
    前記礫洗浄機(34)および砂洗浄機(41)より分離された第6のスラリー(36)、第7のスラリー(43)を、第8のスラリー(38)とゴミ(39)に分離するゴミ・土砂分離機(37)と、
    前記第8のスラリー(38)が投入されて貯留する泥水受け槽(40)と、
    前記第4の土砂分離機(44)を通過した第9のスラリー(46)に凝集剤を添加、混合して貯留するスラリー槽(49)と、
    前記スラリー槽(49)からの第10のスラリー(52)を高圧ポンプ(55)に供給し、高圧ポンプ(55)からの第11のスラリー(56)を脱水ケーキ(60)と濾水(64)とに分離する高圧フィルタープレス(57)と、
    前記高圧フィルタープレス(57)で分離された濾水(64)を貯留する濾水槽(65)、中和剤(67)を添加する中和槽(66)、凝集剤(69)を添加する凝集槽(68)、および放流水(73)を放流する放流槽(72)と、
    75μm以下の粒子又は75μm以下の粒子とした物質、および水溶液中でマイナスイオンとなる物質及び/又は粘土鉱物を含むセシウム吸着材を貯蔵するセシウム吸着材貯蔵槽(81)と、
    このセシウム吸着材貯蔵槽(81)に貯蔵されているセシウム吸着材を、前記土砂溜め槽(3)内の放射能汚染土砂(2)、前記スクリーン(9)に投入される土砂(5)又は放射能汚染土砂(8)、解砕撹拌機(20)内の第1のスラリー(21)、前記スラリー槽(49)内の第10のスラリー(52)、および前記凝集槽(68)内の濾水(64)の少なくともいずれか一つに添加する添加装置(82〜86)と、
    前記土砂溜め槽(3)内の放射能汚染土砂(2)、前記スクリーン(9)で土砂(5)又は放射能汚染土砂(8)中から除去された混在異物、第2のスラリー(26)、礫(35)、砂(42)、第10のスラリー(52)、脱水ケーキ(60)、および放流水(73)の放射線量を測定する放射線測定装置とを備え、
    前記解砕撹拌機(20)には前記第8のスラリー(38)が循環投入され、放射線量が基準値を超えた前記放流槽(72)内の水が前記泥水受け槽(40)に戻されることを特徴とする放射能汚染土砂処理装置。
  2. 請求項1記載の放射能汚染土砂の処理装置において、
    前記解砕撹拌機(20)、前記礫洗浄機(34)および前記砂洗浄機(41)に加水する清水槽(19)と、前記清水槽(19)から前記解砕撹拌機(20)、前記礫洗浄機(34)および前記砂洗浄機(41)への加水経路に設けられるマイクロバブル発生装置(100〜102)とを更に備えることを特徴とする放射能汚染土砂処理装置。
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