JP2013164028A - ピストン - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼室を断熱するにあたり、熱特性が一定のレベルの多孔質断熱材を断熱材として頂部に適用する場合であっても、冷却損失の低減と吸気加熱の抑制との両立を図ることが可能なピストンを提供する。
【解決手段】ピストン1Aは例えばエンジン50に設けられ、燃焼ガスに曝される頂部2aと、頂部2aの中央部2aaおよび周辺部2abのうち、周辺部2abに設けられた断熱材3とを備えている。断熱材3は多孔質断熱材であり、断熱材3には例えばジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素、アルミナ、イットニア、窒化アルミ、ステアタイト、コージェライト、ムライト、シリカなどのセラミックスを用いることができる。断熱材3はこれらの複合化材料によって作製されてもよい。
【選択図】図2

Description

本発明はピストンに関する。
エンジンでは燃焼室の断熱性を高めることで、冷却損失の低減による熱効率の向上を図ることができる。この点、特許文献1ではエンジン燃焼室の内面に空孔率が20%以上である陽極酸化被膜を形成するエンジン燃焼室構造が開示されている。このエンジン燃焼室構造では空孔率を20%以上とすることで、陽極酸化被膜の熱伝導率および体積熱容量を低減し、これにより燃焼室の断熱性を高めている。
このほか例えば特許文献2では燃焼室の壁面に多孔質断熱部材を備える内燃機関が開示されている。また、特許文献3ではピストン頂面の燃料衝突部を含む領域が低熱伝導率且つ低比熱の部材または構造体により構成されている筒内噴射式火花点火内燃機関が開示されている。
特開2010−249008号公報 特開2011−225407号公報 特開平11−193721号公報
多孔質断熱材を燃焼室の断熱に利用する場合、熱伝導率が低く、且つ体積熱容量が小さいという熱特性を利用して燃焼室の断熱性を高めることができる。ところが、多孔質断熱材の熱特性が必ずしも良好とは言えないレベルである場合には、筒内ガス温に対する燃焼室壁温の追従性(以下、壁温スイングと称す)が低下する結果、冷却損失の低減効果が縮小する虞があるほか、定常的な燃焼室壁温の上昇を招くことで、吸気が加熱される虞がある。以下、この点について説明する。
図13は壁温スイングの説明図である。図13(a)は燃焼室壁面を構成する多孔質断熱材の熱特性が良好である場合を示す。図13(b)は燃焼室壁面を構成する多孔質断熱材の熱特性が図13(a)の場合ほど良好ではない場合を示す。図13(a)、図13(b)において縦軸は温度、横軸は燃焼サイクルを示し、線L1は筒内ガス温、線L2は燃焼室壁温を示す。
図13(a)に示すように多孔質断熱材の熱特性が良好である場合には、熱伝導率が低いだけでなく、体積熱容量も小さい結果、高い壁面スイングが得られる。一方、図13(b)に示すように多孔質断熱材の熱特性が図13(a)の場合ほど良好でない場合には、壁面スイングも低下する。
結果、図13(a)に示すように多孔質断熱材の熱特性が良好である場合には、燃焼行程から排気行程にかけて燃焼室壁面の温度が大きく上昇する。また、排気行程から圧縮行程にかけて燃焼室壁面の温度が大きく低下する。そしてこれにより、燃焼行程から排気行程にかけて高い冷却損失の低減効果を得ることができる。また、排気行程から圧縮行程にかけて高い吸気加熱の抑制効果を得ることできる。
一方、図13(b)に示すように多孔質断熱材の熱特性が図13(a)の場合ほど良好でない場合には、燃焼行程から排気行程にかけて燃焼室壁面の温度上昇度合いが図13(a)に示す場合よりも小さくなる。結果、図13(a)に示す場合と比較して冷却損失の低減効果が縮小することになる。
また、この場合には排気行程から圧縮行程にかけて燃焼室壁面の温度低下度合いが図13(a)に示す場合よりも小さくなる。同時にこの場合には、冷却水温と比較して燃焼室壁面の温度が相当高くなっている。これは、熱特性が良好ではない分、燃焼室壁温の上昇が定常的になったためである。このためこの場合には吸気が加熱される結果、異常燃焼やノッキングが発生する虞もある。
この点、このような懸念は熱特性が良好な多孔質断熱材で燃焼室壁面を構成する場合には特に必要がないものとも言える。ところが、熱特性が良好な多孔質断熱材ですべての燃焼室壁面を構成することは必ずしも現実的とは言えない面もある。このため、燃焼室壁面のうち、可能な部分については、仮に熱特性が燃焼室の断熱にとって必ずしも良好或いは理想的とは言えない一定のレベルの多孔質断熱材を断熱材として適用した場合であっても、冷却損失の低減と吸気加熱の抑制との両立を図ることが可能な技術が望まれる。
本発明は上記課題に鑑み、燃焼室を断熱するにあたり、熱特性が一定のレベルの多孔質断熱材を断熱材として頂部に適用する場合であっても、冷却損失の低減と吸気加熱の抑制との両立を図ることが可能なピストンを提供することを目的とする。
本発明は燃焼ガスに曝される頂部と、前記頂部の中央部および周辺部のうち、周辺部に設けられた多孔質断熱材とを備え、エンジンに設けられるピストンである。
本発明は前記エンジンの燃焼室とは反対の側から前記多孔質断熱材に隣接する空間を形成する空間形成部をさらに備える構成とすることができる。
本発明によれば、燃焼室を断熱するにあたり、熱特性が一定のレベルの多孔質断熱材を断熱材として頂部に適用する場合であっても、冷却損失の低減と吸気加熱の抑制との両立を図ることができる。
エンジンの概略構成図である。 実施例1のピストンを示す図である。 実施例1のピストンの作用効果の説明図である。 実施例1のピストンの第1の変形例を示す図である。 実施例2のピストンを示す図である。 実施例2のピストンの作用効果の第1の説明図である。 実施例2のピストンの作用効果の第2の説明図である。 実施例1のピストンの第2の変形例を示す図である。 実施例3のピストンを示す図である。 実施例3のピストンの第1の変形例を示す図である。 実施例3のピストンの第2の変形例を示す図である。 実施例3のピストンの第3の変形例を示す図である。 壁温スイングの説明図である。
図面を用いて、本発明の実施例について説明する。
図1はエンジン50の概略構成図である。エンジン50は火花点火式の内燃機関となっている。また、筒内燃料直接噴射式の内燃機関となっている。エンジン50はピストン1Aのほか、シリンダブロック51とシリンダヘッド52と吸気弁53と排気弁54と点火プラグ55と燃料噴射弁56とを備えている。
シリンダブロック51には、シリンダ51aが形成されている。シリンダ51a内にはピストン1Aが収容されている。シリンダブロック51の上面にはシリンダヘッド52が固定されている。燃焼室Eはピストン1A、シリンダブロック51およびシリンダヘッド52に囲まれた空間として形成されている。シリンダヘッド52には燃焼室Eに吸気を導く吸気ポート52aと、燃焼室Eからガスを排出する排気ポート52bとが形成されている。また、吸気ポート52aを開閉する吸気弁53と、排気ポート52bを開閉する排気弁54とが設けられている。点火プラグ55は燃焼室Eの上死点側中央の部分に電極を突出させた状態でシリンダヘッド52に設けられている。燃料噴射弁56は燃焼室Eに燃料を噴射できるようにシリンダヘッド52に設けられている。
図2はピストン1Aを示す図である。図2(a)はピストン1Aの正面図、図2(b)はピストン1Aの上面図となっている。ピストン1Aは母材2Aと断熱材3とを備えている。なお、図2(a)では厚さを誇張して断熱材3を示している。母材2Aはアルミ合金製であり、燃焼ガスに曝される頂部2aを備えている。頂部2aは中央部2aaと周辺部2abとを備えている。中央部2aaは燃料噴射弁56が噴射する燃料が衝突する燃料衝突部になっている。
断熱材3は多孔質断熱材であり、頂部2aの中央部2aaおよび周辺部2abのうち、周辺部2abに設けられている。断熱材3には例えばジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素、アルミナ、イットニア、窒化アルミ、ステアタイト、コージェライト、ムライト、シリカなどのセラミックスを用いることができる。断熱材3はこれらの複合化材料によって作製されてもよい。断熱材3は空孔率が例えば20%以上の多孔質断熱材とすることができる。
次にピストン1Aの作用効果について説明する。図3はピストン1Aの作用効果の説明図である。ピストン1Aは中央部2aaおよび周辺部2abのうち、周辺部2abに設けられた断熱材3を備えている。このため、ピストン1Aは頂部2aのうち、周辺部2abに断熱材3を設けている分、冷却損失の低減を図ることができる。また、ピストン1Aは頂部2aに占める断熱材3の占有面積が頂部2a全体に断熱材3を設ける場合と比較して中央部2aaの分だけ小さい分、断熱材3が保持可能な熱量を少なくすることができる。このため、ピストン1Aは吸気が断熱材3を冷却するように作用しても、吸気が加熱されることも抑制できる。
この点、ピストン1Aは周辺部2abに断熱材3を設けることで、吸気行程や圧縮行程において新気のほかスキッシュエリアSで発生するスキッシュ流や渦流によって、断熱材3を冷却することができる。そしてこれにより、断熱材3を冷却することで断熱材3の定常的な温度上昇を招くことも回避できる。このため、ピストン1Aは燃焼室Eを断熱するにあたり、熱特性が一定のレベルの多孔質断熱材を断熱材3として頂部2aに適用する場合であっても、冷却損失の低減と吸気加熱の抑制との両立を図ることができる。なお、周辺部2abは具体的には図3に示すようにスキッシュ流を形成可能なように形成されていてよい。
ピストン1Aは中央部2aaにおいて母材2Aを燃焼室Eに露出させることで、中央部2aaにおける熱の引きを良くし、これにより吸気加熱を抑制することもできる。この場合、ピストン1Aは例えば異常燃焼やノッキングを抑制可能な範囲内で頂部2aに占める周辺部2abの占有面積を大きく確保することで、冷却損失の低減と吸気加熱の抑制との両立をより好適に図ることを可能にすることもできる。
火花点火式の内燃機関であるエンジン50では、中央部2aaが2000℃以上の高温となる燃焼初期火炎Hが接する部分となる。すなわち、中央部2aaが頂部2aのうち、最も熱負荷が高い部分となる。このため、エンジン50では中央部2aaに熱特性が一定のレベルの多孔質断熱材を断熱材3として設けると断熱材3が溶融する虞もある。これに対し、ピストン1Aは中央部2aaおよび周辺部2abのうち、周辺部2abに断熱材3を設けることで、断熱材3が溶融することも防止できる。このため、ピストン1Aはさらに断熱材3の溶融を防止できることと相俟って、エンジン50が火花点火式の内燃機関である場合に好適である。
筒内燃料直接噴射式の内燃機関であるエンジン50では、燃焼噴射弁56から噴射された燃料Fが中央部2aaに衝突する。このため、エンジン50では中央部2aaに断熱材3を設けると断熱材3に燃料が浸透することで、断熱材3の断熱性が低下する虞もある。これに対し、ピストン1Aは中央部2aaおよび周辺部2abのうち、周辺部2abに断熱材3を設けることで、断熱材3に燃料が浸透することも抑制できる。このため、ピストン1Aはさらに断熱材3の断熱性低下を抑制できることと相俟って、エンジン50が中央部2aaに燃料が衝突する筒内燃料直接噴射式の内燃機関である場合に好適である。
ピストン1Aは次に説明するように燃料の気化潜熱の観点から吸気通路に燃料を噴射する内燃機関にも好適である。すなわち、吸気通路に燃料を噴射する内燃機関においては、燃料の気化潜熱を冷却に利用できないところ、仮に中央部2aaにも断熱材3を設けた場合には頂部2aに占める断熱材3の占有面積が大きくなる。そして、この場合に熱特性が一定のレベルの多孔質断熱材を断熱材3として適用すると、占有面積が大きい分、吸気加熱が特に助長され易くなる。
これに対し、ピストン1Aは中央部2aaおよび周辺部2abのうち、周辺部2abに断熱材3を設けることで、頂部2aに占める断熱材3の占有面積が中央部2aaの分だけ小さい分、吸気加熱が助長され難くなるようにすることができる。このため、ピストン1Aは気化潜熱の観点から吸気加熱が特に助長され易くなることに対し、吸気加熱が助長され難くなるようにすることができることと相俟って、吸気通路に燃料を噴射する内燃機関にも好適である。
ピストン1Aは次のように構成されてもよい。図4はピストン1Aの第1の変形例であるピストン1AAを示す図である。図4(a)はピストン1AAの正面図、図4(b)はピストン1AAの上面図となっている。ピストン1AAは断熱材4をさらに備えている点以外、ピストン1Aと実質的に同一となっている。断熱材4は中央部2aaおよび周辺部2abのうち、中央部2aaに設けられている。断熱材4は断熱材3よりも空孔率が低い緻密質断熱材となっている。また、燃焼初期火炎に耐えることが可能な耐熱性(例えば2000℃以上の耐熱性)を有している。断熱材4には例えばジルコニア、窒化アルミなどのセラミックス、またはカーボンを主成分とする材料を用いることができる。断熱材3、4は空孔率が互いに異なる同じ材料で作製されてもよい。
このように構成されたピストン1AAは中央部2aaに断熱材4を備えることで、ピストン1Aと比較して更なる冷却損失の低減を図ることができる。また、断熱材4が燃焼初期火炎に耐えることが可能な耐熱性を有することから、火花点火式の内燃機関に用いることもできる。また、中央部2aaに設けた断熱材4が断熱材3よりも空孔率が低い緻密質断熱材となっていることから、中央部2aaに燃料が衝突する筒内燃料直接噴射式の内燃機関に用いた場合に断熱性が低下することも抑制できる。
図5はピストン1Bを示す図である。ピストン1Bは母材2Bと断熱材5とを備えている。母材2Bは空間形成部2acをさらに備える点以外、母材2Aと実質的に同一となっている。断熱材5には断熱材3と同様の多孔質断熱材が適用されている。ピストン1Bは例えばピストン1Aの代わりにエンジン50に設けることができる。この点、断熱材5には例えば断熱材4と同様の緻密質断熱材を適用してもよい。
ピストン1Bでは空間形成部2acが中央部2aaに凹状に設けられるとともに、断熱材5が空間形成部2acの底部との間に空間Rを有して空間形成部2acに設けられている。そしてこれにより、空間形成部2acと断熱材5とがともに中央部2aaに設けられている。ピストン1Bではこのように空間形成部2acと断熱材5とを設けることで、空間形成部2acが燃焼室Eとは反対の側から断熱材5に隣接する空間Rを形成するようになっている。
次にピストン1Bの作用効果について説明する。図6はピストン1Bの作用効果の第1の説明図である。図7はピストン1Bの作用効果の第2の説明図である。図6(a)から図6(d)は吸気行程、圧縮行程、燃焼行程、排気行程の順でピストン1Bの頂部2aに作用する燃焼室Eの状態を模式的に示す。図7において線L11は筒内ガス温、線L12は断熱材5の表面温度を示す。
図6に示すように、吸気行程では新気が導入されることで、断熱材5が冷却され、圧縮行程では筒内ガスの圧力が高まる。そして、燃焼行程では高温の燃焼ガスが頂部2aに作用し、排気行程では筒内ガスが排出される。この点、ピストン1Bは空間Rを形成する空間形成部2acを備えることで、断熱材5の背後から燃焼室Eの断熱性を高めるようにすることができる。
このため、ピストン1Bは図7に示すように燃焼行程において断熱材5の温度を高めることができる。そしてこれにより、中央部2aaに断熱材5を設けた分、冷却損失を低減するだけでなく、筒内ガス温と断熱材5の表面温度との温度差を縮小することでも、冷却損失を低減できる。また、ピストン1Bでは頂部2aに占める断熱材5の占有面積が頂部2a全体に断熱材5を設ける場合と比較して周辺部2abの分だけ小さいことから、この分、断熱材5が保持可能な熱量を少なくすることで、吸気加熱も抑制できる。このため、ピストン1Bは熱特性が一定のレベルの多孔質断熱材を断熱材5として適用した場合でも、冷却損失の低減と吸気加熱の抑制との両立を図ることができる。
一方、同様の構造は例えばピストン1Aにも適用できる。図8はピストン1Aの第2の変形例であるピストン1ABを示す図である。ピストン1ABは空間形成部2ac´をさらに備える点以外、ピストン1Aと実質的に同一となっている。空間形成部2ac´は周辺部2abに一周に亘って溝状に設けられている。そしてこれにより、燃焼室Eとは反対の側から断熱材3に隣接する空間Rを形成している。このように構成されたピストン1ABは筒内ガス温と断熱材3の表面温度との温度差を縮小することで、ピストン1Aと比較して更なる冷却損失の低減を図ることができる。
図9はピストン1Cを示す図である。図9(a)はピストン1Cの正面図、図9(b)はピストン1Cの要部拡大図となっている。ピストン1Cはメッシュ構造体6をさらに備える点以外、ピストン1Bと実質的に同一となっている。同様の変更は後述する変形例を含め、例えばピストン1ABに対して行うこともできる。メッシュ構造体6は空間Rに設けられている。メッシュ構造体6は金属製であり、複数の金属線を互いに直交する3つの方向それぞれに沿って張り巡らせながら互いに連結したような構造を有している。複数の金属線は具体的にはピストン1Cの中心軸線と当該中心軸線に直交する2つの方向それぞれに沿って張り巡らされている。複数の金属線は互いに直交する3つの方向それぞれに沿って例えば等間隔に張り巡らせることができる。
次にピストン1Cの作用効果について説明する。ピストン1Cは空間Rにメッシュ構造体6を備えることで、空間Rを空間として維持しつつ、断熱材5を支持することができる。そしてこれにより、断熱材5の背後から燃焼室Eの断熱性を高めることを可能にしつつ、断熱材5を支持することができる。
ピストン1Cはさらに次のように構成されてもよい。図10はピストン1Cの第1の変形例であるピストン1CAを示す図である。図10(a)はピストン1CAの正面図、図10(b)はピストン1CAの要部拡大図となっている。ピストン1CAはさらに断熱材5に一部が埋没するようにメッシュ構造体6が設けられている点以外、ピストン1Cと実質的に同一となっている。この場合にはさらに断熱材5と母材2Bとの接合力を高めることができるほか、断熱材5からの熱の引きを良くすることもできる。
ピストン1Cはさらに次のように構成することもできる。図11はピストン1Cの第2の変形例であるピストン1CBを示す図である。図11(a)はピストン1CBの正面図、図10(b)はピストン1CBの要部拡大図となっている。ピストン1CBはメッシュ構造体6の代わりにメッシュ構造体6´を備える点以外、ピストン1Cと実質的に同一となっている。メッシュ構造体6´はさらに複数の金属線のうち、中心軸線に沿って延伸する金属線の太さが中心軸線に直交する2つの方向それぞれに沿って延伸する金属線の太さよりも太く設定されている点以外、メッシュ構造体6と実質的に同一となっている。この場合には断熱材5を支持するにあたって、さらに圧縮強度を高めることができる。
ピストン1Cはさらに次のように構成することもできる。図12はピストン1Cの第3の変形例であるピストン1CCを示す図である。図12(a)はピストン1CCの正面図、図12(b)はピストン1CCの要部拡大図となっている。ピストン1CCはメッシュ構造体6の代わりにメッシュ構造体6´´を備える点以外、ピストン1Cと実質的に同一となっている。メッシュ構造体6´´はさらにピストン1CCの中心軸線に沿った各部の位置が断熱材5に近い場合ほど、各部の熱膨張率が小さく設定されている点以外、メッシュ構造体6と実質的に同一となっている。この場合には断熱材5を支持するにあたって、さらに熱膨張差による断熱材5の破損が発生することを抑制できる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
ピストン 1A、1AA、1AB、1B、1C、1CA、1CB、1CC
母材 2A、2B
頂部 2a
中央部 2aa
周辺部 2ab
空間形成部 2ac、2ac´
断熱材 3、4、5

Claims (2)

  1. 燃焼ガスに曝される頂部と、
    前記頂部の中央部および周辺部のうち、周辺部に設けられた多孔質断熱材とを備え、エンジンに設けられるピストン。
  2. 請求項1記載のピストンであって、
    前記エンジンの燃焼室とは反対の側から前記多孔質断熱材に隣接する空間を形成する空間形成部をさらに備えるピストン。
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