JP2013163402A - 車両用後席シート - Google Patents
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Abstract
【課題】同列に複数配列されたシートに着座した各着座者の肩同士の接触を未然に回避して快適な着座姿勢を確保することのできる車両用後席シートを提供する。
【解決手段】車両用後席シート1において、各シート1A、1B、1Cに着座する着座者の肩同士の接触を防止する肩位置移動手段を有している。肩位置移動手段の一つとしては、シートバック3の向きを車両内側に向けるシートバック回転手段からなる。シートバック回転手段は、シートバック3内のシートフレーム6のうち車両高さ方向に延びる部分を主軸としてモータ7で回転駆動してシートバック3の向きを車両内側に向けるように構成している。
【選択図】図3
【解決手段】車両用後席シート1において、各シート1A、1B、1Cに着座する着座者の肩同士の接触を防止する肩位置移動手段を有している。肩位置移動手段の一つとしては、シートバック3の向きを車両内側に向けるシートバック回転手段からなる。シートバック回転手段は、シートバック3内のシートフレーム6のうち車両高さ方向に延びる部分を主軸としてモータ7で回転駆動してシートバック3の向きを車両内側に向けるように構成している。
【選択図】図3
Description
本発明は、同列に複数個のシートが配列されたシートに着座した着座者の肩同士の接触を防止する車両用後席シートに関する。
特許文献1には、シートクッションのサイドクッション部にエアマットを内蔵し、アシストグリップを握った荷重に応じた補助力を算出し、その補助力に基づいてアクチュエータを動作してエアマットを膨らませることより、乗員の大腿部を支持補助するようにした乗降動作補助装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の乗降動作補助装置では、高齢者や障害者乗員の乗降時の動作を補助するためにシートクッションに内蔵したエアマットを膨らませるだけの構造であるため、同列に着座した乗員同士の快適性を考慮したものではありません。
例えば、3列シートに乗員3名が乗車すると、体格や着座位置によっては隣りに着座した着座者の肩が接触し快適な着座姿勢を確保することができない。要するに、特許文献1の乗員動作補助装置では、隣接する着座者の肩同士が接触した場合にそれを防止することは不可能である。
そこで本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、同列に複数配列されたシートに着座した各着座者の肩同士の接触を未然に回避して快適な着座姿勢を確保することのできる車両用後席シートを提供することを目的とする。
本発明の車両用後席シートは、同列に少なくとも3つ以上のシートを配した後席シートである。この車両用後席シートは、シートに着座した乗員を検出する手段と、シートクッション若しくはシートバックを可動する可動手段と、該可動手段を制御する制御手段とからなる肩位置移動手段とを備えている。制御手段は、中央のシートに着座する乗員を検出すると可動手段を駆動し、中央以外の乗員の姿勢を変化させて着座する着座者の肩同士の接触を防止するように制御する。
本発明に係る車両用後席シートによれば、中央のシートに着座する乗員を検出する手段により乗員が検出されると、制御手段がシートクッション若しくはシートバックを可動する可動手段を駆動して、中央以外の乗員の姿勢を変化させることで着座する着座者の肩同士の接触が防止される。そのため、隣りに着座する者同士それぞれが快適な着座姿勢をとることができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
各実施形態は、本発明を自動車等の車両用シートのうち後席に適用した例である。なお、各実施形態の説明に使用した図面の説明においては、同一の構成部材には同一の符号を付し、その説明は省略するものとする。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合があるものとする。各実施形態は、何れも3列シートの例であるが、3つ以上のシートが配列された車両用後席シートであってもよい。
各実施形態は、本発明を自動車等の車両用シートのうち後席に適用した例である。なお、各実施形態の説明に使用した図面の説明においては、同一の構成部材には同一の符号を付し、その説明は省略するものとする。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合があるものとする。各実施形態は、何れも3列シートの例であるが、3つ以上のシートが配列された車両用後席シートであってもよい。
<第1実施形態>
第1実施形態の車両用後席シート1は、図1及び図2に示すように、座面を形成するシートクッション2と、背もたれを形成するシートバック3とを備えたシート1A、1B、1Cを同列に複数有している。この例では、3列シートとしている。両側のシート1A、1Cのシートバック3は、シートクッション2の後端部に、リクライニング装置を介して車両前後方向Yに傾動可能に連結されている。そして、シートバック3の上端部には、ヘッドレスト4が設けられている。中央のシート1Bは、リクライニングしない構造となっている。図1及び図2中、矢印Yが車両前後後方、矢印Xが車幅方向、矢印Zが車両高さ方向である。
第1実施形態の車両用後席シート1は、図1及び図2に示すように、座面を形成するシートクッション2と、背もたれを形成するシートバック3とを備えたシート1A、1B、1Cを同列に複数有している。この例では、3列シートとしている。両側のシート1A、1Cのシートバック3は、シートクッション2の後端部に、リクライニング装置を介して車両前後方向Yに傾動可能に連結されている。そして、シートバック3の上端部には、ヘッドレスト4が設けられている。中央のシート1Bは、リクライニングしない構造となっている。図1及び図2中、矢印Yが車両前後後方、矢印Xが車幅方向、矢印Zが車両高さ方向である。
また、この車両用後席シート1は、図1に示すように各シート1A、1B、1Cに着座する着座者5A、5B、5Cの肩5As、5Bs、5Cs同士の接触を防止する肩位置移動手段を有している。肩位置移動手段は、シート1に着座した乗員(着座者)を検出する手段と、シートバック3を可動する可動手段と、該可動手段を制御する制御手段とにより構成される。第1実施形態では、可動手段を、シートバック3の向きを車両内側に向けるシートバック回転手段としている。3列シートの場合は、中央のシート1Bを挟んだ乗降口側の両側のシート1A、1Cのシートバック3を、矢印Mで示すように車両内側に向くように回転させる。
シートバック回転手段は、図2、図3及び図4に示すように、シートバック3内のシートフレーム6のうち車両高さ方向Zに延びる部分6Aを主軸としてモータ7で回転駆動してシートバック3の向きを車両内側に向けるように構成されている。シートフレーム6は、主として車両高さ方向Zに延びる車両内側の部分6A(車両内側延在部6Aという)及び車両外側の部分6B(車両外側延在部6Bという)と、車幅方向Xに延びる車両高さ方向Zで上下に配置された部分6C(車両上方部分6Cという)及び部分6D(車両下方部分6Dという)とにより平面視略矩形状とされている。
モータ7は、シートバック3後方のフロアパネル8下に固定されている。モータ7の回転軸9は、車室R側に突出しており、その先端に駆動ギア10が固定されている。この駆動ギア10は、同じくシートバック3後方のフロアパネル8上に固定され且つ中央シート1B寄りに設けられたシートフレーム6の車両内側延在部6Aに固定された回転軸11の一端側の従動ギア12と噛み合うようになっている。
このように構成された車両用後席シート1においては、図1(A)に示すように、同列の各シート1A、1B、1Cに着座した着座者5A、5B、5Cの体格や座り方によっては、肩5As、5Bs、5Cs同士が接触することがある。このままの状態であると、背中をシートバック3に十分に押し当てることができないため、きちんとした着座姿勢を取ることができない。そこで、シートバック3を可動する可動手段であるシートバック回転手段でシートバック3の向きを車両内側に向くように回転させる。
シートバック回転動作について図5及び図6を参照して以下に説明する。このシートバック回転手段を動作させる制御手段である制御回路は、図5に示すように、各シート1A、1B、1Cに着座者5A、5B、5cが着座したことを検知する手段である乗員検知手段(具体的は乗員検知センサ)14と、中央のシート1Bに着座者5Bが着座し且つ両側の何れのシート5A、5Bにも着座者5A、5Cが着座したことを乗員検知センサ14が検知すると、シートバック回転手段15を動作させる制御部16とを有している。
図6のシートバック回転動作フローにおいて、先ずステップS1の処理で中央のシート1Bのシートバック3に埋め込まれた乗員検知センサ14が、乗員である着座者5Bがこのシート1Bに着座したか否かを検知する。制御部16は、着座者5Bを検知したと判断した場合は、次のステップS2に進み、着座者5Bを検知しなかったと判断した場合は、ステップS1の処理を繰り返す。
ステップS2の処理では、乗員検知センサ14が、乗降口側の両端席であるシート1A、1Cに着座者5A、5Cが着座したか否かを検知する。制御部16は、着座者5A、5Cを検知したと判断した場合は、次のステップS3に進み、着座者5A、5Cを検知しなかったと判断した場合は、ステップS2の処理を繰り返す。ステップS2の処理では、両端のシート1A、1Cにそれぞれ着座者5A、5Cが着座している場合であり、片方のシートのみに着座している場合は含まない。
ステップS3の処理では、制御部16は、モータ7を作動させる。具体的には、モータ7の回転駆動により回転軸9が回り、その回転軸9に固定された駆動ギア10が従動ギア12に噛み合ってこの従動ギア12に固定された回転軸11が回転する。すると、次のステップS4の処理で、回転軸11に固定されたシートフレーム6が車両内側へと回転して、シート1A、1Cに着座している着座者5A、5Cの身体の向きを中央寄りに向ける。その結果、隣り合う着座者5A、5B、5Cの肩5As、5Bs、5Cs同士の接触が回避され、図1(B)で示すようにシートバック3に背中をきちんと押し付けて座ることのできる適正着座姿勢をとることができる。
第1実施形態の車両用後席シートによれば、各シート1A〜1Cに着座する着座者の肩同士が接触しても、肩位置移動手段が作動して隣りに座る着座者の肩同士の接触を回避するため、快適な着座姿勢をとることができる。
また、第1実施形態の車両用後席シートによれば、可動手段としてシートバック3の向きを車両内側に向けるシートバック回転手段としたので、シートバック3の向きを車両内側に向けるだけで隣りに着座する着座者の肩同士の接触を回避することができる。
また、第1実施形態の車両用後席シートによれば、シートバック回転手段が、シートバック3内のシートフレーム6のうち車両高さ方向に延びる部分6Aを主軸としてモータ7で回転駆動してシートバック3の向きを車両内側に向ける構造であるので、体重の重い着座者であってもシートバック3の向きを容易に変えることができる。
また、第1実施形態の車両用後席シートによれば、3列シートのそれぞれに設けた乗員検知センサ14が、中央のシート1Bに着座者5Bが着座し且つ両側の何れのシート1A、1Cにも着座者5A、5Cが着座したことを検知し、制御部16が可動手段であるシートバック回転手段を動作させるようにしているため、自動的にシートバック3の向きが変わって着座者の肩同士の接触を防止できる。
図7及び図8は、第1実施形態の車両用後席シート1のうちシートバック回転手段の回転機構の変形例である。この例では、フロアパネル8に固定した台座17にガイドレール18を設け、そのガイドレール18にモータ7の駆動ギア10と歯合するラックギア19を摺動自在に取り付け、そのラックギア19の一端を車両下方部分6Dに固定した構造としている。ラックギア19と車両下方部分6Dとの固定位置は、車両内側延在部6Aに固定した回転軸11とは離れた位置とされている。
モータ7が駆動回転すると、駆動ギア10が回転してラックギア19を車両前後方向Yにガイドレール18に沿って移動させる。その結果、ラックギア19に押されたシートバック3は、回転軸11を回動中心として車両内側に向けて回転する。このシートバック回転手段も図5に示す制御回路で図6に示すように動作するようになっている。
なお、第1実施形態では、3列シートの例であるが、3つ以上のシートを同列に配した車両用後席シートとしても構わない。例えば、3つ以上のシートを配列した場合は、中央のシートとは、車両ドア側の両側シートを除くシートを指すものとする。
<第2実施形態>
第2実施形態では、可動手段として、シートバック3に内蔵したエアバッグを膨出させて着座者の肩の位置を移動させるエアバッグ手段とした例である。第1実施形態と同一の構成部材には同一の符号を付しその説明は省略するものとする。図9は、第2実施形態の車両用後席シートを示し、シートバックに内蔵したエアバッグを膨張させるエアバッグ手段を備えた斜視図である。図10は、そのシートバックのシートフレームとエアバッグとを取り出して示した斜視図である。
第2実施形態では、可動手段として、シートバック3に内蔵したエアバッグを膨出させて着座者の肩の位置を移動させるエアバッグ手段とした例である。第1実施形態と同一の構成部材には同一の符号を付しその説明は省略するものとする。図9は、第2実施形態の車両用後席シートを示し、シートバックに内蔵したエアバッグを膨張させるエアバッグ手段を備えた斜視図である。図10は、そのシートバックのシートフレームとエアバッグとを取り出して示した斜視図である。
第2実施形態のエアバッグ手段は、図9及び図10に示すように、シートバック3のうちサイドクッション部分3aに設けられたエアバッグ20とこのエアバッグ20を膨らませる手段とを有し、エアバッグ20の膨張で着座者5A、5Cの肩を押して肩5As、5Bs、5Csの位置を移動させるように構成されている。
エアバッグ20は、乗降口側のサイドクッション部分3aのみに設けてある。このエアバッグ20は、図示を省略したインフレータからのエアーの導入により膨らんで図9の二点鎖線で示すように膨れるようになっている。サイドクッション部分3aは、内部に設けられたエアバッグ20が膨らんだときに突っ張らないように伸縮可能な素材で形成されていることが望ましい。
エアバッグ膨出動作について図11及び図12を参照して以下に説明する。このエアバッグ20を膨出させる制御回路は、図11に示すように、各シート1A、1B、1Cに着座者5A、5B、5cが着座したことを検知する乗員検知手段(具体的には乗員検知センサ)14と、エアバッグ20を膨らませる手段であるインフレータと、乗員検知センサ14の検知を受けてエアバッグ20を膨出させる制御を行う制御部16とを備えたエアバッグ手段21からなる。
図12のエアバッグ膨出動作フローにおいて、先ずステップS5の処理で中央のシート1Bのシートバック3に埋め込まれた乗員検知センサ14が、乗員である着座者5Bがこのシート1Bに着座したか否かを検知する。制御部16は、着座者5Bを検知したと判断した場合は、次のステップS6に進み、着座者5Bを検知しなかったと判断した場合は、ステップS1の処理を繰り返す。
ステップS6の処理では、乗員検知センサ14が、乗降口側の両端席であるシート1A、1Cに着座者5A、5Cが着座したか否かを検知する。制御部16は、着座者5A、5Cを検知したと判断した場合は、次のステップS7に進み、着座者5A、5Cを検知しなかったと判断した場合は、ステップS6の処理を繰り返す。ステップS6の処理では、両端のシート1A、1Cにそれぞれ着座者5A、5Cが着座している場合であり、片方のシートのみに着座している場合は含まない。
ステップS7の処理では、制御部16は、エアバッグ手段21を動作させてインフレータからエアーをエアバッグ20に供給する。すると、ステップS8の処理において、エアバッグ20が膨出し、シートバック3のサイドクッション部3aが着座者5A、5Cの肩5As、5Csを車両前方内側へ押す。この結果、シート1A、1Cに着座している着座者5A、5Cの身体の向きが中央寄りに向くことになり、隣り合う着座者5A、5B、5Cの肩5As、5Bs、5Cs同士の接触が回避され、図1(B)で示すようにシートバック3に背中をきちんと押し付けて座ることのできる適正着座姿勢をとることができる。
第2実施形態の車両用後席シートによれば、各シート1A〜1Cに着座する着座者の肩同士が接触しても、可動手段であるエアバッグ手段が作動して隣りに座る着座者の肩同士の接触を回避するため、快適な着座姿勢をとることができる。
また、第2実施形態の車両用後席シートによれば、エアバッグ手段をサイドクッション部に設けたエアバッグとこのエアバッグを膨らませる手段であるインフレータとで構成したので、エアバッグを膨らませることで簡単で隣りに座る着座者の肩同士の接触を回避することができる。
<第3実施形態>
第3実施形態では、可動手段として、複数あるシート1A〜1Cのうち何れか1つを他のシートに対して車両前後方向Yに移動させて着座者の肩の位置を移動させるシート移動手段とした例である。第1実施形態と同一の構成部材には同一の符号を付しその説明は省略するものとする。
第3実施形態では、可動手段として、複数あるシート1A〜1Cのうち何れか1つを他のシートに対して車両前後方向Yに移動させて着座者の肩の位置を移動させるシート移動手段とした例である。第1実施形態と同一の構成部材には同一の符号を付しその説明は省略するものとする。
第3実施形態の車両用後席シートでは、図13に示すように、同列に配列された3人掛けのシート1A〜1Cに着座者5A〜5Cがそれぞれ着座したときに、中央のシート1Bが車両前方Yに移動することで、隣同士の着座者5A〜5Cの肩5As、5Bs、5Cs同士が前後方向に離れることで快適な着座姿勢をとることができるようにしたものである。
シート移動手段は、図14及び図15に示すように、シートバック3内のシートフレーム6に連結する部材であるラックギア19をモータ7で車両前後方向に移動駆動してシート1Bを他のシート3A、3Cに対して車両前後方向に移動させる。シート移動手段の具体構成は、駆動源であるモータ7と、このモータ7の回転を直線運動に変換するラックギア19及びラックギア19をスライド自在とするガイドレール18とから構成されている。
ラックギア19は、フロアパネル8に固定された台座17に設けられたガイドレール18にスライド自在とされている。このラックギア19は、中央のシート1Bにおけるシートバック3のシートフレーム6にその一端部が連結されている。具体的には、ラックギア19の一端部は、シートフレーム6のうち車両下方部分6Dに固定されている。
なお、中央のシート1Bのシートバック3は、シートクッション2と固定されておらず、車両前後方向にスライド保持機構(図示は省略する)によってスライド可能とされている。
シート移動動作について図16及び図17を参照して以下に説明する。シート移動手段を動作させる制御回路は、図16に示すように、各シート1A、1B、1Cに着座者5A、5B、5cが着座したことを検知する乗員検知手段(具体的は乗員検知センサ)14と、中央のシート1Bに着座者5Bが着座し且つ両側の何れのシート5A、5Bにも着座者5A、5Cが着座したことを乗員検知センサ14が検知すると、シート移動手段22を動作させる制御部16とを有している。
図17のシート移動動作フローにおいて、先ずステップS9の処理で中央のシート1Bのシートバック3に埋め込まれた乗員検知センサ14が、乗員である着座者5Bがこのシート1Bに着座したか否かを検知する。制御部16は、着座者5Bを検知したと判断した場合は、次のステップS10に進み、着座者5Bを検知しなかったと判断した場合は、ステップS9の処理を繰り返す。
ステップS10の処理では、乗員検知センサ14が、乗降口側の両端席であるシート1A、1Cに着座者5A、5Cが着座したか否かを検知する。制御部16は、着座者5A、5Cを検知したと判断した場合は、次のステップS11に進み、着座者5A、5Cを検知しなかったと判断した場合は、ステップS10の処理を繰り返す。ステップS10の処理では、両端のシート1A、1Cにそれぞれ着座者5A、5Cが着座している場合であり、片方のシートのみに着座している場合は含まない。
ステップS11の処理では、制御部16は、モータ7を作動させる。具体的には、モータ7の回転駆動により回転軸9が回り、その回転軸9に固定された駆動ギア10がラックギア19と歯合する。すると、駆動ギア10の回転力がラックギア19に伝達され、ラックギア19はガイドレール18にガイドされて車両前後方向Yに移動する。ここでは、ラックギア19は、車両前方に移動する。
ラックギア19が車両前方へ移動すると、その一端部に連結された中央シート1Bのシートバック3がこのラックギア19に押されて両側シート1A、1Cのシートバック3から車両前方へ前進する。その結果、隣り合う着座者5A、5B、5Cの肩5As、5Bs、5Cs同士の接触が回避され、図13(B)で示すようにシートバック3に背中をきちんと押し付けて座ることのできる適正着座姿勢をとることができる。
中央シート1Bのスライド移動量は、隣りに着座する着座者5A、5Cの肩5As、5Cs同士が接触しない程度の僅かなスライド量である。そのため、中央シート1Bに着座する着座者5Bのシートクッション2に対する臀部の着座状態に違和感が生じない。
第2実施形態の車両用後席シートによれば、各シート1A〜1Cに着座する着座者の肩同士が接触しても、可動手段であるシート移動手段が作動して隣りに座る着座者の肩同士の接触を回避するため、快適な着座姿勢をとることができる。
また、第2実施形態の車両用後席シートによれば、シート移動手段をシートフレームに連結する部材をモータで車両前後方向に移動駆動してシートを他のシートに対して車両前後方向に移動させる構成としたので、シートの移動だけで簡単で隣りに座る着座者の肩同士の接触を回避することができる。
<第4実施形態>
第4実施形態では、可動手段として、複数あるシート1A〜1Cのうち何れか1つのシートクッション3を他のシートのシートクッション3に対して上下動させて着座者の肩の位置を移動させるシートクッション移動手段とした例である。第1実施形態と同一の構成部材には同一の符号を付しその説明は省略するものとする。
第4実施形態では、可動手段として、複数あるシート1A〜1Cのうち何れか1つのシートクッション3を他のシートのシートクッション3に対して上下動させて着座者の肩の位置を移動させるシートクッション移動手段とした例である。第1実施形態と同一の構成部材には同一の符号を付しその説明は省略するものとする。
第4実施形態の車両用後席シートでは、図18に示すように、同列に配列された3人掛けのシート1A〜1Cに着座者5A〜5Cがそれぞれ着座したときに、乗降口側のシート1A、1Cのシートクッション3が車両高さ方向Zに上下動することで、隣同士の着座者5A〜5Cの肩5As、5Bs、5Cs同士が上下方向に離れることで快適な着座姿勢をとることができるようにしたものである。
シートクッション移動手段は、図19及び図20に示すように、シートクッション3内に設けられたエアバッグ23と、このエアバッグ23を膨らませる手段とを有し、エアバッグ23の膨張でシートクッション座面の高さ位置を上下させる構造となっている。
エアバッグ23は、乗降口側のシート1A、1Cのシートクッション3内に設けられている。具体的には、シートクッション2のうち乗降口側の大腿部を支えるサイドクッション部2aのクッション材24に埋め込まれる形で設けられている。シートクッション2は、クッション材24と、そのクッション材24を被覆する表皮25と、図示を省略したシートフレームとから構成されている。
このエアバッグ23は、エアバッグ23を膨らませる手段であるインフレータからエアーの導入によって図20(A)に示すように膨らみ、エアー導入が停止することで図20(B)に示すように萎んだ状態になる。表皮25は、エアバッグ23が膨らんだときに突っ張らないように伸縮可能な素材で形成されていることが望ましい。
シートクッション移動動作について図21及び図22を参照して以下に説明する。シートクッション2を移動させる制御回路は、図11に示すように、各シート1A、1B、1Cに着座者5A、5B、5cが着座したことを検知する乗員検知手段(具体的には乗員検知センサ)14と、エアバッグ23を膨らませる手段であるインフレータと、乗員検知センサ14の検知を受けてエアバッグ23を膨出させる制御を行う制御部16とを備えたシートクッション移動手段26からなる。
図22のシートクッション上下動作フローにおいて、先ずステップS13の処理で中央のシート1Bのシートバック3に埋め込まれた乗員検知センサ14が、乗員である着座者5Bがこのシート1Bに着座したか否かを検知する。制御部16は、着座者5Bを検知したと判断した場合は、次のステップS14に進み、着座者5Bを検知しなかったと判断した場合は、ステップS14の処理を繰り返す。
ステップS14の処理では、乗員検知センサ14が、乗降口側の両端席であるシート1A、1Cに着座者5A、5Cが着座したか否かを検知する。制御部16は、着座者5A、5Cを検知したと判断した場合は、次のステップS15に進み、着座者5A、5Cを検知しなかったと判断した場合は、ステップS14の処理を繰り返す。ステップS14の処理では、両端のシート1A、1Cにそれぞれ着座者5A、5Cが着座している場合であり、片方のシートのみに着座している場合は含まない。
ステップS15の処理では、制御部16は、シートクッション上下動手段26を動作させてエアーをエアバッグ23から抜く。すると、ステップS16の処理において、図18(A)に示すように膨らんだ状態にあったエアバッグ23が、図18(B)に示すように萎む。この結果、図18(A)のように乗降口側に着座する着座者5A、5Cの身体が車両内側に傾いて肩5As、5Bs、5Cs同士が接触した状態から、エアバッグ23が萎んでサイドクッション部2aの高さ位置が低くなることで身体の傾きが無くなることで、図18(B)に示すように肩5As、5Bs、5Cs同士の接触が回避される。これにより、シートバック3に背中をきちんと押し付けて座ることのできる適正着座姿勢をとることができる。
第4実施形態の車両用後席シートによれば、各シート1A〜1Cに着座する着座者の肩同士が接触しても、可動手段であるシートクッション上下手段が作動して隣りに座る着座者の肩同士の接触を回避するため、快適な着座姿勢をとることができる。
また、第4実施形態の車両用後席シートによれば、シートクッション上下手段をサイドクッション部に設けたエアバッグとこのエアバッグを膨らませる手段であるインフレータとで構成したので、エアバッグを膨らませたり萎ませるようにしたことで簡単で隣りに座る着座者の肩同士の接触を回避することができる。
本発明は、例えば自動車などの車両用後席シートに用いることができる。
1 車両用後席シート
2 シートクッション
3 シートバック
5A、5B、5C 着座者
5As、5Bs、5Cs 肩
6 シートフレーム
8 シートフレーム
14 乗員検知センサ(乗員検知手段)
15 シートバック移動手段
20、23 エアバッグ
21 エアバッグ手段
22 シート移動手段
26 シートクッション上下動手段
2 シートクッション
3 シートバック
5A、5B、5C 着座者
5As、5Bs、5Cs 肩
6 シートフレーム
8 シートフレーム
14 乗員検知センサ(乗員検知手段)
15 シートバック移動手段
20、23 エアバッグ
21 エアバッグ手段
22 シート移動手段
26 シートクッション上下動手段
Claims (10)
- 同列に少なくとも3つ以上のシートを配した車両用後席シートにおいて、
シートに着座した乗員を検出する手段と、
シートクッション若しくはシートバックを可動する可動手段と、
該可動手段を制御する制御手段とからなる肩位置移動手段とを備え、
中央の乗員を検出する手段により中央のシートに着座する乗員を検出すると前記制御手段により前記可動手段を駆動し、中央以外の乗員の姿勢を変化させて着座する着座者の肩同士の接触を防止する
ことを特徴とする車両用後席シート。 - 請求項1記載の車両用後席シートであって、
前記可動手段は、前記シートバックの向きを車両内側に向けるシートバック回転手段からなる
ことを特徴とする車両用後席シート。 - 請求項1記載の車両用後席シートであって、
前記可動手段は、前記シートバックに内蔵したエアバッグを膨出させて着座者の肩の位置を移動させるエアバッグ手段からなる
ことを特徴とする車両用後席シート。 - 請求項1記載の車両用後席シートであって、
前記可動手段は、前記シートのうち何れか1つが他のシートに対して車両前後方向に移動して着座者の肩の位置を移動させるシート移動手段からなる
ことを特徴とする車両用後席シート。 - 請求項1記載の車両用後席シートであって、
前記可動手段は、前記シートのうち何れか1つのシートクッションが他のシートのシートクッションに対して車両高さ方向に上下動して着座者の肩の位置を移動させるシートクッション上下手段からなる
ことを特徴とする車両用後席シート。 - 請求項2記載の車両用後席シートであって、
前記シートバック回転手段は、前記シートバック内のシートフレームのうち車両高さ方向に延びる部分を主軸としてモータで回転駆動してシートバックの向きを車両内側に向ける
ことを特徴とする車両用後席シート。 - 請求項3記載の車両用後席シートであって、
前記エアバッグ手段は、前記シートバックのうちサイドクッション部分に設けられたエアバッグとこのエアバッグを膨らませる手段とを有し、エアバッグの膨張で着座者の肩を押して肩の位置を移動させる
ことを特徴とする車両用後席シート。 - 請求項4記載の車両用後席シートであって、
前記シート移動手段は、前記シートバック内のシートフレームに連結する部材をモータで車両前後方向に移動駆動して前記シートを他のシートに対して車両前後方向に移動させる
ことを特徴とする車両用後席シート。 - 請求項5記載の車両用後席シートであって、
前記シートクッション上下手段は、前記シートクッション内に設けられたエアバッグとこのエアバッグを膨らませる手段とを有し、エアバッグの膨張でシートクッション座面の高さ位置を上下させる
ことを特徴とする車両用後席シート。 - 請求項1から請求項9の何れか1項に記載の車両用後席シートであって、
前記シートが3列とされ、中央のシートに着座者が着座し且つ両側の何れのシートにも着座者が着座したことを検出すると、両側のシートクッション若しくはシートバックを可動させる
ことを特徴とする車両用後席シート。
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---|---|---|---|
JP2012026183A JP2013163402A (ja) | 2012-02-09 | 2012-02-09 | 車両用後席シート |
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JP2012026183A JP2013163402A (ja) | 2012-02-09 | 2012-02-09 | 車両用後席シート |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020055529A (ja) * | 2018-09-06 | 2020-04-09 | テイ・エス テック株式会社 | 回転シート装置 |
US11338706B2 (en) | 2019-01-16 | 2022-05-24 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle cabin control device |
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-
2012
- 2012-02-09 JP JP2012026183A patent/JP2013163402A/ja not_active Withdrawn
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