JP2013153609A - 回転電機 - Google Patents

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直孝 樋田
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Abstract

【課題】毎相毎極のスロット数が2以上の回転電機に関し、渦電流損を効率よく低減し、エネルギ効率を高めた回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機1は、3相6極36スロットの回転電機であり、毎相毎極のスロット数が2である。当該回転電機1は、スロット20〜スロット55が形成されたステータコア11と、U相、V相、W相に係るコイル70を有するステータ10と、回転方向Rへ回転可能に取り付けられたロータ80を有している。隣接する2つの同相同極に係るスロットの内、ロータ80の回転方向R上流側に位置するスロットは、回転方向R上流側に位置するスロット内壁面であって、スロット開口部側の部分に、切欠部61を有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、コイルが巻装される複数のスロットを有するステータとロータとを備える回転電機に関する。
従来、モータ(電動機)やジェネレータ(発電機)等として用いられる回転電機においては、より小さな体格でより大きな出力が可能であるものが求められる。従って、回転電機のエネルギ効率を高めることは重要な課題の一つである。
回転電機のエネルギ効率を低下させる要因の一つとして、渦電流損を挙げることができる。コイル中の渦電流損は、ロータ側で永久磁石等によって発生した磁束がコイル中を鎖交することで生じる渦電流によって発生する。ロータ側で発生した磁束は、一般的にステータとロータとのギャップ面近傍で多くなるため、ギャップ面近傍のコイルを鎖交する磁束も多くなり、コイル中の渦電流損も大きくなる。
このような渦電流損の低減を目的とする発明として、特許文献1や特許文献2記載の発明が知られている。特許文献1記載の発明においては、コイルを構成する巻線として、導体断面積の大きい平角線と、導体断面積の小さな丸線を溶接にて接続した線材を用いている。そして、特許文献1記載の発明では、ステータに形成された各スロットの先端側(ロータ側)に、前記線材の丸線部分を配置するようにして巻装することにより、ステータ側のコイルを構成している。そして、渦電流損は、ステータ、ロータ間における漏れ磁束の通過面積が大きいほど大きくなる。従って、特許文献1記載の発明によれば、導体断面積の小さな丸線を、各スロットの先端側に配置することにより、漏れ磁束の通過面積を小さくすることができ、もって、渦電流損を低減することができる。
又、特許文献2記載の発明においては、コイルを構成する巻線として、導体抵抗率の小さな平角線と、導体抵抗率の大きな平角線を溶接にて接続した線材を用いている。そして、特許文献2記載の発明では、ステータに形成された各スロットの先端側(ロータ側)に、前記線材の抵抗率の大きい部分を配置するようにして巻装することにより、ステータ側のコイルを構成している。そして、渦電流損の大きさは、導体抵抗率の大きさに反比例するため、特許文献2記載の発明によれば、導体抵抗率の大きな平角線を、各スロットの先端側に配置することで、渦電流損を低減することができる。
特開2011−147312号公報 特開2010−183741号公報
ここで、特許文献1記載の回転電機では、導体断面積の異なる2種類の線材を、溶接により接続しており、特許文献2記載の回転電機では、導体抵抗率の異なる2種類の線材を、溶接により接続している。従って、特許文献1、2記載の発明の場合、コイルを構成する巻線を製造する過程で、溶接接点が増加してしまい、結果として、回転電機のコストを増加させてしまう。又、異なる2種類の線材を接続した巻線を用いて、各スロットを介してコイルを形成するため、当該コイルの各スロットに対する挿入性を低下させてしまい、もって、回転電機のコストを増加させてしまう。
又、特許文献1、2の何れにおいても、ステータにおける全スロットにおいて、渦電流損が均等に発生することを前提としてなされている。即ち、特許文献1、2においては、各スロットにおいて発生する渦電流損の大小については、何ら考慮されていない。ここで、ステータにおける毎相毎極のスロット数が2以上の回転電機においては、スロットにおける渦電流損の大きさは、当該スロットの位置によって異なるため、特許文献1、2記載の発明を適用すると、渦電流損が小さなスロットに対しても、渦電流損に係る対策を施してしまうこととなり、回転電機におけるトルクの低減を招いてしまう虞があった。
本発明は、毎相毎極のスロット数が2以上の回転電機に関し、渦電流損を効率よく低減し、エネルギ効率を高めた回転電機を提供する。
本発明の一側面に係る回転電機は、周方向に分散配置された複数のスロットを有するステータコアと、前記スロットに巻装されるコイルとを有し、毎相毎極のスロット数が2以上であるステータと、前記スロットに対して対向配置され、所定の回転方向に回転するロータと、を有する回転電機であって、前記スロットは、前記ロータの回転軸から離間する方向に所定の深さを有し、前記コイルを構成する線状導体は、前記スロットの深さ方向に複数本並ぶように整列配置され、2以上隣接配置された同相同極のスロットの内、前記ロータの回転方向において一方の端に位置するスロットは、当該スロットにおける最もロータ側に配置される線状導体に対向するスロット内壁面のうち少なくとも一方に位置する内壁面に、切欠部を有していることを特徴とする。
当該回転電機は、毎相毎極のスロット数が2以上であるステータを有しており、この構成の回転電機においては、2以上の隣接配置された同相同極スロットの内、ロータの回転方向において一方の端に位置するスロットにおける渦電流損は、同相同極スロットを構成する他のスロットにおける渦電流損よりも大きくなる傾向にある。当該回転電機によれば、同相同極スロットの内、ロータの回転方向において一方の端に位置するスロットには、切欠部が、当該スロットにおける最もロータ側に配置される線状導体に対向するスロット内壁面のうち少なくとも一方に位置する内壁面に形成されている。これにより、ロータの回転方向において一方の端に位置するスロット内のコイルにおいて、最もロータ側に位置する線状導体近傍に、切欠部によって所定以上の間隙が形成される。ここで、空気は、ステータコアの構成材料に比べて低い透磁率を示す。従って、ロータの回転方向において一方の端に位置するスロットにおいて、切欠部を形成することによって、当該スロットのコイルを通過する鎖交磁束を低減することができ、もって、渦電流損を低減し、エネルギ効率を高めることができる。
そして、本発明の他の側面に係る回転電機は、請求項1記載の回転電機であって、前記コイルを構成する線状導体として、平角線が用いられていることを特徴とする。
当該回転電機においては、前記コイルを構成する線状導体として平角線を用いることにより、前記ステータの各スロットにおける前記コイルの占積率を高めることができる。この結果、当該回転電機によれば、各スロットにおけるコイルの占積率を高め、単位断面積当たりのアンペアターンを向上させて、出力の向上を図ることができる。
又、本発明の他の側面に係る回転電機は、請求項1又は請求項2記載の回転電機であって、前記線状導体は、同一スロット内に巻装される同相のコイルが直列接続されるように巻装されることで、前記コイルを構成することを特徴とする。
当該回転電機においては、同一スロット内に巻装される同相のコイルが直列接続されるように巻装されることで、前記コイルを構成する。従って、同一スロット内における磁束の影響が異なる場合であっても、同一スロット内に巻装される同相のコイルを構成する線状導体において、還流電流が生じることはない。この結果、当該回転電機は、エネルギ効率を高めることができる。
そして、本発明の他の側面に係る回転電機は、請求項3記載の回転電機であって、前記線状導体は、2以上隣接配置された同相同極スロット内のコイルが直列接続されるように巻装されることで、前記コイルを構成することを特徴とする。
当該回転電機においては、2以上隣接配置された同相同極スロット内のコイルが直列接続されるように巻装されることで、前記コイルが構成される。従って、2以上隣接配置された同相同極スロットの間で磁束の影響が異なる場合であっても、2以上隣接配置された同相同極スロット内のコイルを構成する線状導体において、還流電流が生じることはない。この結果、当該回転電機は、エネルギ効率を高めることができる。
本実施形態に係る回転電機の概略平面図である。 一般的なステータにおける同相同極のスロット数が2である場合の同相同極スロットにおける磁束に関する説明図である。 本実施形態における同相同極スロットの構成を示す拡大図である。 本発明における他の実施形態に係る同相同極スロットの構成を示す拡大図である。
以下、本発明に係る回転電機を、回転電機1に具体化した実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態における回転電機1は、略円筒状のステータコア11にコイル70が巻装されてなるステータ10と、このステータ10の径方向内側において、所定の回転方向Rへ回転可能に支持されたロータ80と、を備えている。即ち、本実施形態における回転電機1は、ステータ10を備えたインナーロータ型の回転電機である。又、本実施形態に係る回転電機1は、3相6極36スロットの回転電機として構成されており、毎相毎極のスロット数が2として構成されている。以下、この回転電機1の各部の構成について詳細に説明する。
先ず、本実施形態に係る回転電機1のステータ10の構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1に示すように、ステータ10は、周方向に分散配置された複数のスロット(即ち、スロット20〜スロット55)を有するステータコア11と、各スロットに巻装されるコイル70とを備えている。
本実施形態に係るステータコア11は、略円環板状の電磁鋼板を複数枚積層することにより略中空の円筒形状に形成されており、軸方向に延びる複数のスロット20〜スロット55を有している。又、複数のスロット20〜スロット55は、ステータコア11の内周面から径方向外側に向かって延び、ステータコア11の周方向に隣り合うティース60によって区画されて構成されており、ステータコア11の周方向に沿って所定間隔で設けられている。即ち、当該ステータコア11は、ステータコア11の全周で計36個のスロットを有している。
そして、スロット20〜スロット55は、ティース60の先端から基端に向けて一定の開口幅を有して形成されている。尚、スロットの開口幅とは、ステータコア11の径方向に対し直交する方向へのスロットの開口長さである。又、ティース60は、その平面形状が基端から先端に向かうに従い徐々に細くなるように形成されている。
又、各スロット20〜スロット55は、径方向外周側に所定の深さを有して形成されている。尚、本発明においては、ステータコア11において、ロータ80の回転軸Cから離間する方向を、「深さ方向」という。本実施形態では、ステータコア11が軸方向に延びる複数のスロット20〜スロット55を有して略中空の円筒状に形成されているので、スロットの深さ方向は径方向と一致している。
そして、ステータ10は、複数の互いに異なる相のコイル70を備えている。本実施形態に係る回転電機1は、三相交流で駆動される回転電機であるため、ステータ10は、U相、V相、及びW相の三相のコイル70を備えている。各相のコイル70は、線状導体である平角線71を用いて形成されている。当該平角線71は、断面が長方形の均一な幅の線状導体であり、その周方向幅は、スロットの周方向幅と略等しくなるように形成されている。より具体的には、平角線71の周方向幅は、平角線71を用いて形成されるコイル70が物理的にスロット20〜スロット55内に挿入可能であるという前提条件の下で、スロット内の周方向幅と略等しい値に設定されている。尚、線状導体である平角線71の表面は樹脂等からなる絶縁被膜により被覆されている。
図1に示すように、各スロット20〜スロット55には、コイル70をなす線状導体としての平角線71が、スロットの深さ方向に複数本(本実施形態においては8本)並ぶように整列配置されている。ここで、「整列配置」とは、コイル70をなす平角線71が、スロットの深さ方向(径方向)に互いに隣接して予め定められた位置に整然と配列された状態を意味する。このとき、スロットの深さ方向(径方向)には必ず複数本の線状導体が整列配置されるが、スロットの幅方向(周方向)には1本又は複数本の線状導体が整列配置され得る。このように、スロット内に線状導体を整列配置することで、スロット内における空隙部分を減少させ、コイル70の占積率の向上を図ることができる。
上述したように、本実施形態に係る回転電機1は、U相、V相、及びW相の三相のコイル70を備えている。ここで、U相に係るコイル70は、スロット22、スロット23、スロット28、スロット29、スロット34、スロット35、スロット40、スロット41、スロット46、スロット47、スロット52、スロット53に対して、平角線71を巻装することにより構成される。
また、V相に係るコイル70は、スロット24、スロット25、スロット30、スロット31、スロット36、スロット37、スロット42、スロット43、スロット48、スロット49、スロット54、スロット55に対して、平角線71を巻装することにより構成される。
そして、W相に係るコイル70は、スロット20、スロット21、スロット26、スロット27、スロット32、スロット33、スロット38、スロット39、スロット44、スロット45、スロット50、スロット51に対して、平角線71を巻装することにより構成される。
又、本実施形態に係る回転電機1は、同相同極のスロット数が2である回転電機として構成されている。即ち、本実施形態におけるU相正極に係るスロットは、スロット28とスロット29の組と、スロット40とスロット41の組と、スロット52とスロット53の組である。又、U相負極に係るスロットは、スロット22とスロット23の組と、スロット34とスロット35の組と、スロット46とスロット47の組である。
又、本実施形態に係るV相正極に係るスロットは、スロット30とスロット31の組と、スロット42とスロット43の組と、スロット54とスロット55の組である。そして、V相負極に係るスロットは、スロット24とスロット25の組と、スロット36とスロット37の組と、スロット48とスロット49の組である。
更に、本実施形態に係るW相正極に係るスロットは、スロット26とスロット27の組と、スロット38とスロット39の組と、スロット50とスロット51の組である。そして、W相負極に係るスロットは、スロット20とスロット21の組と、スロット32とスロット33の組と、スロット44とスロット45の組である。
図1に示すように、ロータ80は、略円筒状に形成されており、ステータ10の径方向内側において、回転軸Cによって、ケースに回転方向Rへ回転可能に支持されている。ロータ80は、複数枚の電磁鋼板を積層して構成されており、ここでは略円環板状の電磁鋼板を複数枚積層することにより略円筒形状に形成されている。又、ロータ80は、その周方向に沿ってステータ10に対する磁界の向きが交互に反対となるように磁界を発生させるように構成されている。尚、磁界の発生源としては、永久磁石であってもよく、電磁石であってもよい。又、誘導機のロータであってもよい。
ここで、同相同極のスロット数が2である回転電機において、同相同極のスロットにおける渦電流損について、図2を参照しつつ説明する。図2は、一般的なステータにおける同相同極に係る2つのスロットと、回転方向Rに回転するロータROの一部を示す。尚、以下の説明において、同相同極に係る2つのスロットの内、回転方向R上流側(図2中、右側)に位置するスロットを「上流スロットSA」といい、回転方向R下流側(図2中、左側)に位置するスロットを「下流スロットSB」という。又、図2におけるコイルIの断面の濃淡は、渦電流損の大小を示し、濃い程、渦電流損が大きいことを示している。
図2に示すように、上流スロットSA、下流スロットSBの何れにおいても、コイルIが、その内部に配設されている。そして、上流スロットSA及び下流スロットSBは、同相同極のスロットであるので、ともに同じ方向に電流が流れる。例えば、上流スロットSA内のコイルIにおいて、電流が、紙面手前側から奥側に向かって流れるならば、同様に、下流スロットSB内のコイルIにおいても、電流は、紙面手前側から奥側に向かって流れる。従って、ステータにおける上流スロットSA、及び下流スロットSBの周囲には、右ねじの法則に従った磁束Bが生じる。尚、電流が逆方向に流れるのであれば、磁束Bも逆方向であることはいうまでもない。
ここで、上流スロットSAに対して、回転方向R上流側に位置するティースTにおいては、上流スロットSAにおけるコイルIに伴い生じたステータ側からロータROへ向かう磁束Bのみが作用する。一方、上流スロットSAと下流スロットSBの間に位置するティースTにおいては、コイルIの電流に伴い生じたステータ側からロータROへ向かう磁束Bのみならず、ロータRO側からステータに向かう磁束Bも作用している。即ち、上流スロットSAと下流スロットSBの間に位置するティースTでは、2つの磁束Bが相互に打ち消し合うように作用する。この結果、上流スロットSAと下流スロットSBの間に位置するティースTにおける漏れ磁束は、上流スロットSAよりも上流側のティースTにおける漏れ磁束よりも小さくなる。
スロット開口部に位置する線状導体に流れ込む漏れ磁束は、モータトルクに寄与できず、渦電流損の原因になるところ、上記のようにティースT間で漏れ磁束に差があることから、下流スロットSBの開口部近傍に位置する線状導体における渦電流損は、上流スロットSAの開口部近傍に位置する線状導体における渦電流損よりも小さくなる(図2参照)。即ち、同相同極スロット数が2以上である場合、渦電流損は、何れのスロットにおいても均等に生じるものではなく、ロータROの回転方向上流側に位置するスロットでは、下流側に位置するスロットよりも大きな渦電流損が生じてしまう。
図2を用いて説明したように、同相同極のスロット数が2以上である場合には、同相同極スロットにおける位置関係によって、各スロットにおける渦電流損の大きさが異なる。本実施形態に係る回転電機1は、このような事情を鑑みてなされた回転電機であり、同相同極スロットにおいて、ロータ80の回転方向R上流側に位置するスロットと、回転方向R下流側に位置するスロットでその構成が相違する。この点について、W相負極に係るスロットであるスロット20と、スロット21を、具体例として図3を参照しつつ詳細に説明する。
図1、図3に示すように、スロット21は、W相負極に係るスロットを構成するスロット20よりも、ロータ80の回転方向R上流側に位置している。当該スロット21は、当該スロット21における回転方向R上流側の内壁面に切欠部61を有している。切欠部61は、スロット21のスロット開口部近傍に形成されている。より具体的に説明すると、切欠部61は、スロット21内のコイル70を構成する平角線71の内、最もスロット開口部側に位置する平角線71と、回転方向R上流側で対向するティース60の表面部分を切り欠いて構成される。これにより、ロータ80の回転方向Rに関して、スロット21における最もスロット開口部側に位置する平角線71と、スロット21の内壁面(即ち、スロット21の回転方向R上流側に位置するティース60表面)との間には、切欠部61によって、所定量の間隙が形成される。ここで、空気の透磁率は、ステータコア11の構成材料よりも小さい為、スロット21に切欠部61を形成することによって、スロット21のコイル70に対して鎖交する磁束を減らすことができる。この結果、当該回転電機1は、スロット21における渦電流損を低減することができる。
そして、図2を用いて説明したように、スロット20とスロット21の間のティース60において、磁束の打ち消し合いが生じるので、スロット20においては、大きな渦電流損が生じることはない。
即ち、W相負極に係るスロット(スロット20、スロット21)においては、回転方向R上流側に位置するスロット21に、切欠部61を形成することにより、W相負極に係るスロットにおける渦電流損を効率よく低減することができる。
尚、図3においては、W相負極に係るスロット(スロット20、スロット21)を具体例として挙げて説明したが、その他の同相同極に係る2つのスロットについても同じ構成を有している。即ち、本実施形態においては、スロット22とスロット23の組、スロット24とスロット25の組、スロット26とスロット27の組、スロット28とスロット29の組、スロット30とスロット31の組、スロット32とスロット33の組、スロット34とスロット35の組、スロット36とスロット37の組、スロット38とスロット39の組、スロット40とスロット41の組、スロット42とスロット43の組、スロット44とスロット45の組、スロット46とスロット47の組、スロット48とスロット49の組、スロット50とスロット51の組、スロット52とスロット53の組、スロット54とスロット55の組においても、図1に示すように、回転方向R上流側のスロット(例えば、スロット23、スロット25、スロット27等)に、切欠部61が夫々形成されている。
又、本実施形態に係る回転電機1において、1つのスロット内に複数の巻き線が巻装されているが、それらは直列接続されている。即ち、例えば、スロット20内には、8本の同相(W相負極)の平角線71が巻装されているが、この8本の平角線71は、直列接続されている。従って、スロットの奥側と開口側とでロータ80からの磁束の影響が異なっても、この8本の平角線71の間で還流電流が生じることはない。
又、本実施形態に係る回転電機1において、隣接配置された同相同極に係るスロット内に複数の巻き線が巻装されているが、それらは直列接続されている。即ち、例えば、スロット20とスロット21は、共に同相同極(W相負極)であり、平角線71が計16本巻装されているが、この16本の平角線71が直列接続されている。従って、スロット20とスロット21は、スロット形状(ティース形状)が異なり、スロット20内の平角線71とスロット21内の平角線71とでロータ80からの磁束の影響が異なっていても、この16本の平角線71の間で、還流電流が生じることはない。従って、本実施形態に係る回転電機1は、エネルギ効率を高めることができる。尚、直列接続は、一本の連続した導体で形成する必要はなく、別々の導体で形成したものを接続して直列とすればよい。
以上説明したように、本実施形態に係る回転電機1は、3相6極36スロットの回転電機として構成されており、毎相毎極のスロット数が2として構成されている。回転電機1は、スロット20〜スロット55を有するステータコア11と、U相、V相、W相のコイル70を有するステータ10と、所定の回転方向Rに回転可能なロータ80を有している。
隣接する同相同極のスロットの内、回転方向R上流側に位置するスロットは、当該スロットにおける回転方向R方向上流側の内壁面に、切欠部61を有している。従って、回転方向R上流側に位置するスロットにおいて、最もスロット開口部側に位置する線状導体と、ティース60の間には、切欠部61に基づく間隙が位置する。この結果、空気の透磁率は、ステータコア11の構成材料よりも低い為、当該回転電機1によれば、同相同極のスロットの内、ロータ80の回転方向R上流側に位置するスロットのコイル70を通過する鎖交磁束を低減することができ、もって、渦電流損を低減し、エネルギ効率を高めることができる。
又、本実施形態に係る回転電機1においては、各相のコイル70を構成する線状導体として、平角線71が用いられているので、各スロットにおける前記コイル70の占積率を高めることができる。この結果、当該回転電機1によれば、各スロットにおけるコイル70の占積率を高め、単位断面積当たりのアンペアターンを向上させて、出力の向上を図ることができる。
又、本実施形態に係る回転電機1において、1つのスロット内に複数の平角線71が直列接続されている。従って、スロットの奥側と開口側とで、ロータ80からの磁束の影響が異なっても還流電流が生じることはなく、エネルギ効率を高めることができる。
又、本実施形態に係る回転電機1において、同相同極に係るスロット内に複数の平角線71が巻装されているが、それらは直列接続されている。従って、回転電機1においては、同相同極に係るスロットの間においても還流電流が生じることはなく、エネルギ効率を高めることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、本実施形態においては、同相同極のスロットの内、回転方向R上流側に位置するスロットには、回転方向R側上流側に位置するスロット内壁面にのみ、切欠部61が形成されていたが、この態様に限定されるものではない。例えば、図4に示すように、同相同極のスロットの内、回転方向R上流側に位置するスロット(例えば、スロット21)には、回転方向R上流側に位置するスロット内壁面にのみならず、回転方向R下流側に位置するスロット内壁面に、切欠部61を形成してもよい。
この図4に示す例によれば、当該スロットにおけるスロット開口部側の線状導体については、回転方向R上流側及び下流側の両側において、切欠部61に基づく間隙が位置することになるため、当該線状導体に対して鎖交する磁束を、より低減することができる。この結果、この図4に示す態様によれば、同相同極スロットにおける渦電流損を低減することができる。又、回転方向Rの上流側に位置するスロットの内で、回転方向Rの下流側の内壁面だけに切欠部61を形成してもよい。
又、本実施形態に係る回転電機1は、3相6極36スロットであったが、この態様に限定されるものではない。例えば、48スロットの8極モータに適用することも可能である。更に、本実施形態に係る回転電機1においては、毎相毎極のスロット数が2であったが、これに限定されるものではない。例えば、毎相毎極のスロット数が3以上であってもよい。この場合、少なくとも、3以上隣接する同相同極スロットの内、ロータの回転方向R最上流側に位置するスロットに、切欠部61が形成されていればよい。
そして、本実施形態においては、コイル70を構成する線状導体として、平角線71を用いていたが、この態様に限定されるものではない。例えば、導体断面積が大きく、渦電流損が問題となる線状導体であれば、本発明を適用することにより、渦電流損を低減することが可能となる。
又、本実施形態においては、図1等に示すように、回転方向Rを反時計回りとして説明したが、回転方向Rを回転電機1の使用頻度が高い方向(例えば、回転電機1が車両駆動用であれば、車両が前進する場合の回転方向)として、切欠部を形成するスロットを決めればよい。即ち、回転電機1単体で考えた場合は、回転方向のどちらか一方端のスロットに切欠部を形成すればよい。これにより、両方の端のスロットに切欠部を形成する場合と比較して、コア量の減少を抑えることができるため、トルクの減少を抑えることができる。
1 回転電機
10 ステータ
11 ステータコア
20〜55 スロット
60 ティース
61 切欠部
70 コイル
71 平角線
80 ロータ
R 回転方向

Claims (4)

  1. 周方向に分散配置された複数のスロットを有するステータコアと、前記スロットに巻装されるコイルとを有し、毎相毎極のスロット数が2以上であるステータと、
    前記スロットに対して対向配置され、所定の回転方向に回転するロータと、を有する回転電機であって、
    前記スロットは、前記ロータの回転軸から離間する方向に所定の深さを有し、
    前記コイルを構成する線状導体は、前記スロットの深さ方向に複数本並ぶように整列配置され、
    2以上隣接配置された同相同極のスロットの内、前記ロータの回転方向において一方の端に位置するスロットは、当該スロットにおける最もロータ側に配置される線状導体に対向するスロット内壁面のうち少なくとも一方に位置する内壁面に、切欠部を有している
    ことを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1記載の回転電機であって、
    前記コイルを構成する線状導体として、平角線が用いられている
    ことを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1又は請求項2記載の回転電機であって、
    前記線状導体は、同一スロット内に巻装される同相のコイルが直列接続されるように巻装されることで、前記コイルを構成する
    ことを特徴とする回転電機。
  4. 請求項3記載の回転電機であって、
    前記線状導体は、2以上隣接配置された同相同極スロット内のコイルが直列接続されるように巻装されることで、前記コイルを構成する
    ことを特徴とする回転電機。
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CN113036954A (zh) * 2021-03-19 2021-06-25 浙江方正电机股份有限公司 一种双绕组定子及永磁电机

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