JP2013153312A - 送信装置、送信方法及び通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】オーディオ再生部とオーディオ再生部とは異なる基準クロックで動作する無線通信部を接続した場合に、オーディオ再生部と無線送信部の間で伝送されるデータの同期を確実にとること。
【解決手段】本開示に係る送信装置は、オーディオデータを再生するオーディオ再生部と、前記オーディオ再生部から受信した前記オーディオデータの量に基づいて、前記オーディオデータに時刻情報を付与して送信する無線送信部と、を備える。この構成により、オーディオ再生部とオーディオ再生部とは異なる基準クロックで動作する無線通信部を接続した場合に、オーディオ再生部と無線送信部の間で伝送されるデータの同期を確実にとることができる。
【選択図】図2
【解決手段】本開示に係る送信装置は、オーディオデータを再生するオーディオ再生部と、前記オーディオ再生部から受信した前記オーディオデータの量に基づいて、前記オーディオデータに時刻情報を付与して送信する無線送信部と、を備える。この構成により、オーディオ再生部とオーディオ再生部とは異なる基準クロックで動作する無線通信部を接続した場合に、オーディオ再生部と無線送信部の間で伝送されるデータの同期を確実にとることができる。
【選択図】図2
Description
本開示は、送信装置、送信方法及び通信システムに関する。
従来、下記の特許文献1には、ネットワークで接続されたスピーカ側とオーディオ再生側とのクロック誤差を補正する方法が開示されている。また、下記の特許文献2には、2つ以上のストリーミングデータを同期させるために、あるストリーミングの処理時間をもとに、他のストリーミングのタイムスタンプ値をシフトする方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、オーディオ再生部と無線送信部は一体化されていることが前提となっており、オーディオ再生部と無線送信部とのクロック誤差を想定したものではない。また、特許文献2においても、オーディオ再生部と通信装置との間のクロックずれの問題は想定していない。すなわち、オーディオ再生部と無線送信部のクロックを同一にする、ということが従来技術の前提であった。
このため、それぞれ独立した基準クロックを持つ、既存のオーディオ再生部と既存の無線送信デバイスを、例えばUSB等のインターフェイスで接続して、無線オーディオシステムを構築する、ということは従来の方法では実現することは困難である。また、オーディオ再生部と無線通信部との間のデータインターフェイスは、USBなどの非同期システムで接続されるため、完全な同期システムではなく、時間的なバラツキを有しているという問題があった。
そこで、オーディオ再生部とオーディオ再生部とは異なる基準クロックで動作する無線通信部を接続した場合に、オーディオ再生部と無線送信部の間で伝送されるデータの同期を確実にとることが望まれていた。
本開示によれば、オーディオデータを再生するオーディオ再生部と、前記オーディオ再生部から受信した前記オーディオデータの量に基づいて、前記オーディオデータに時刻情報を付与して送信する無線送信部と、を備える、送信装置が提供される。
また、前記無線送信部は、前記オーディオデータの量に基づいて前記オーディオデータに時刻情報を付与することで、前記オーディオ再生部と前記無線送信部のそれぞれのクロックの誤差に起因する前記時刻情報の誤差を補正するものであってもよい。
また、前記無線送信部は、前記オーディオデータの量に応じて所定時間を加算して前記時刻情報を付与するものであってもよい。
また、前記無線送信部は、前記オーディオデータを所定量受信する毎に、前記時刻情報をクロックに応じて補正するものであってもよい。
また、前記無線送信部は、オーディオ再生部からのデータ受信時刻を複数回に渡って平均化することにより、前記時刻情報を補正するものであってもよい。
また、前記無線送信部から送られた前記オーディオデータを受信する受信装置の無線受信部は互いに同期した時間基準を保持しており、各オーディオデータの再生時刻が前記時間基準で表されるものであってもよい。
また、本開示によれば、オーディオデータを再生することと、前記オーディオ再生部から受信した前記オーディオデータの量に基づいて、前記オーディオデータに時刻情報を付与して送信することと、を備える、送信方法が提供される。
また、本開示によれば、オーディオデータを再生するオーディオ再生部と、前記オーディオ再生部から受信した前記オーディオデータの量に基づいて、前記オーディオデータに時刻情報を付与して送信する無線送信部と、を有する、送信装置と、前記無線送信部から送られた前記オーディオデータを受信する無線受信部を有する受信装置と、と備え、前記無線送信部と前記無線受信部は互いに同期した時間基準を保持しており、各オーディオデータの再生時刻が前記時間基準で表される、通信システムが提供される。
本開示によれば、オーディオ再生部と、オーディオ再生部とは異なる基準クロックで動作する無線通信部を接続した場合に、オーディオ再生部と無線送信部の双方において、伝送されるデータの同期を確実にとることができる。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.前提となる技術
2.本実施形態の概要
3.本実施形態の構成例
4.本実施形態の処理の具体例
1.前提となる技術
2.本実施形態の概要
3.本実施形態の構成例
4.本実施形態の処理の具体例
1.前提となる技術
本実施形態は、再生部において再生されたオーディオストリーミング信号を、この再生部に接続された無線送信部から無線通信によって送信し、離れた場所にある無線受信部によってこれを受信しオーディオ信号の再生を行う、無線オーディオシステムに関するものである。
本実施形態は、再生部において再生されたオーディオストリーミング信号を、この再生部に接続された無線送信部から無線通信によって送信し、離れた場所にある無線受信部によってこれを受信しオーディオ信号の再生を行う、無線オーディオシステムに関するものである。
無線オーディオシステムにおいて、例えばサラウンドシステムでは、フロント側のスピーカが有線で接続されており、リア側のスピーカが無線(ワイヤレス)で接続されている場合がある。この場合、有線接続のフロントスピーカとワイヤレスのリアスピーカの同期を実現することになる。
図1は、本開示の前提となるシステムを示す模式図である。図1に示すシステムは、送信装置300と受信装置400を備えている。送信装置300は、無線LANを介して音声データを受信装置400へ送信する。送信装置300は、オーディオ再生部(Audio Player)302、無線送信部(WLAN Tx)304、クロック306、クロック308を有して構成される。オーディオ再生部102はクロック306に基づいて動作し、無線送信部304はクロック308に基づいて動作する。オーディオ再生部302で再生された音声信号は、USBインターフェイスを介して無線送信部304へ送られる。無線送信部304は、オーディオ再生部302から送られた音声信号をパケット化して、無線LANを介して受信装置400へ送信する。
送信装置300が有線でスピーカと接続されている場合、オーディオ再生部302で再生された音声信号は、スピーカから外部へ出力される。
また、受信装置400は、無線受信部(WLAN Rx)402、オーディオアンプ404、スピーカ406、クロック408、クロック410を有して構成される。無線受信部402はクロック408に基づいて動作し、オーディオアンプ404はクロック410に基づいて動作する。無線受信部402は、送信装置300から送られた音声信号を受信し、オーディオアンプ404へ送る。オーディオアンプ404は、音声信号を増幅してスピーカ406へ送る。スピーカ406は、音声を外部に出力する。
図1のような無線オーディオシステムでは、送信装置300のオーディオ再生部302と無線送信部304は、それぞれクロック306、クロック308によって動作するため、異なる基準クロックで動作する。また、オーディオ再生部302と無線送信部304を結ぶインターフェイスに非同期アクセス方式を用いる場合は、オーディオ再生部302でのオーディオ信号の時間間隔と、無線送信部304がオーディオ再生部302から受け取った時のオーディオ信号の時間間隔とは異なったものとなる。
また、オーディオ再生部302と無線送信部304を結ぶインターフェイスに同期アクセス方式を用いた場合であっても、無線送信部304がソフトウェアによる受信処理を用いる場合、無線送信部304における処理負荷に応じて受信時刻が異なることになる。処理負荷が大きいほど受信時刻は遅れる。このため、オーディオ再生部302でのオーディオ信号の時間間隔と、無線送信部304がオーディオ再生部302から受け取った時のオーディオ信号の時間間隔とは異なったものとなる。
一例として、オーディオ再生部302で再生されたリニアPCM信号を、USBインターフェイスを使って無線送信部304に伝送するシステムの場合、以下のような問題が生じる。
第1の問題は、オーディオ再生部302と無線送信部304が異なる基準クロック306,308を使用するため、動作にずれが生じる点である。オーディオ再生部302と無線送信部304が異なる基準クロックで動作するため、オーディオ再生部302から送出されるストリーミング信号は、無線送信部304のクロック308で観測すると時間の経過とともに次第にずれていく。このずれ、すなわちドリフトは、一般に10−100ppm程度であり、1秒間では10−100us程度のずれになる。例えばサンプリング周波数が48kHzの場合、オーディオ再生部302のクロック306で1秒間に48000サンプルのデータが送出される。無線通信部304のクロック308がオーディオ再生部302のクロック306に対して100ppm遅い場合、無線送信部304は999.9msで48000サンプルのデータを受け取ることになる。このため、無線送信部304にて、バッファのオーバーフロー、アンダーフローが生じてしまう。また、クロック308に基づいてタイムスタンプ等の時刻情報を付加すると、無線通信部304から送信されるオーディオデータは、オーディオ再生部302で再生されたオーディオデータと同期しないものとなる。
リニアPCMデータにはタイムスタンプ等の時刻情報が付加されていないので、無線送信部304で何らかの時刻情報を付加することが望ましい。この時刻情報は、無線LANを介して受信した受信装置400側で参照されるものである。送信装置300の無線送信部304と受信装置400の無線受信部402は、例えば無線LANシステムのTSF(Time Synchronization Function)などによって時刻同期を行うことができ、クロック308とクロック408が同期される。受信装置400では、クロック408に基づいてオーディオストリームの再生時刻を決定する。従って、無線送信部304で付加する時刻情報は、無線送信部304の基準クロック308に基づいた時刻情報を付加することが望ましい。しかしながら、クロック306とクロック308の間にずれ(ドリフト)が存在すると、無線送信部304は正確な時刻情報を付加することができない。すなわち、USBインターフェイスにより一定間隔(例えば2ms間隔)でデータが送信されるが、無線送信部304が受信したデータに一定間隔(例えば2ms間隔)の時刻情報を機械的に付加してしまうと、その時刻情報はオーディオ再生部302の基準クロック306に対する時刻情報になり、無線送信部304の基準クロック308に対して、時間の経過とともにずれが生じてしまう。
第2の問題は、無線送信部304がソフトウェア処理を行う場合、データの受信時刻にバラツキが生じる点である。USBインターフェイスがオーディオ再生部302と同一のクロック306で動作し、アイソクロナス(Isochronous)伝送を使用すれば、オーディオ再生部302による再生時に一定であったストリーミング信号の時間間隔は、USB区間までは保持される。しかしながら、無線送信部304でUSBデータの受信処理をソフトウェアで行うと、処理の負荷に応じて、USBの受信割り込みからの処理タイミングがばらつくので、無線送信部304での受信時刻にバラツキが生じる。このため、USB受信処理の過程で、タイムスタンプ等の時刻情報を付加しようとすると、バラツキを有する受信時刻によって時刻情報が付加されてしまう。
以上の2つの問題があるため、無線送信部304においては、無線受信部402がオーディオデータを再生すべき時刻の情報(タイムスタンプ)を無線送信部304および無線受信部402の同期した基準クロック(クロック308、クロック408)に基づいて正しく付加できなかった。
以上のように、異なる基準クロックとデータインターフェイスでのばらつきという2つの問題があることが、無線送信部304が正しく時刻情報を付加することを困難にしている。前記第1の問題点は、比較的長い時間の経過に伴う問題であり、前記第2の問題点は、各処理時間に生じる短い時間に伴う問題である。
2.本実施形態の概要
本実施形態は、上記第1及び第2の問題点の時間軸に対する性質の違いを考慮し、両者を同時に解決するものである。上記第1の問題については、タイムスタンプの基準となる時刻を一定時間おき、例えば1秒に1回更新する。こうすることで、クロックドリフトによる時刻のずれを補正できる。
本実施形態は、上記第1及び第2の問題点の時間軸に対する性質の違いを考慮し、両者を同時に解決するものである。上記第1の問題については、タイムスタンプの基準となる時刻を一定時間おき、例えば1秒に1回更新する。こうすることで、クロックドリフトによる時刻のずれを補正できる。
一方、上記第2の問題については、USB経由で受信したパケットの個数をカウントし、カウント値に応じて所定間隔でタイムスタンプを付与する。この際、USB経由で受信したパケットの受信間隔を例えば16回程度平均化することで、ばらつきを最小限に抑えることができる。
以上の2つを組み合わせることで、オーディオ再生部302のクロック306に同期したタイムスタンプを付加することができる。以下、詳細に説明する。
3.本実施形態の構成例
図2は、本実施形態の送信装置100の構成例を示す模式図である。図2に示すように、送信装置100は、オーディオ再生部(Audio DSP)102、USB親機(USB Host)104、USB子機(USB Device)106、無線送信部110、クロック114、クロック116を有して構成される。無線送信部110は、パケット部(Packetize)108、タイムスタンプ部(Time Stamp)112、無線LANのマック層/物理層114を含む。本実施形態において、受信装置400の構成は図1と同様である。
図2は、本実施形態の送信装置100の構成例を示す模式図である。図2に示すように、送信装置100は、オーディオ再生部(Audio DSP)102、USB親機(USB Host)104、USB子機(USB Device)106、無線送信部110、クロック114、クロック116を有して構成される。無線送信部110は、パケット部(Packetize)108、タイムスタンプ部(Time Stamp)112、無線LANのマック層/物理層114を含む。本実施形態において、受信装置400の構成は図1と同様である。
オーディオ再生部102は、図1のオーディオ再生部302と基本的な機能は同様であり、符号化されたオーディオデータを復号し、リニアPCM信号に再生する。USB親機104は、USB子機106とのデータ送受信を制御し、リニアPCM信号をUSB子機106へ送る。USB子機106は、USB親機104に接続され、USB親機104の指示によってデータの送受信を行う。パケット部108は、バッファに記憶したリニアPCM信号のデータを所定のデータサイズにし、無線送信の単位(パケット)とする。また、パケット部108は、ヘッダやフレームチェック(Frame check)のためのパリティデータを付加する
タイムスタンプ部112では、USB子機106の受信回数をカウントし、基準時刻の補正を行い、補正された基準時刻をもとにタイムスタンプを生成し、パケット部108へ送る。パケット部108では、USB子機106から送られた2回分(96サンプル分)のデータをまとめ、さらにタイムスタンプ部112から送られたタイムスタンプ値を付加して無線送信のパケットを生成する。無線LANのマック層/物理層114は、パケット部108が生成したパケットを受信装置400へ送信する。クロック114、クロック116は、水晶発振器等を使った基準クロック生成部である。
USBインターフェイス120からは、1msごとに48サンプル分のオーディオデータが無線送信部110へ伝送されてくる。これを2つまとめて96サンプル分のデータパケットとし、無線伝送の基本単位とする。無線送信部110では、このデータパケットにタイムスタンプを付加する。
USBインターフェイス120から伝送されてくるデータの受信処理に時間的なばらつきがない場合、無線送信部110において、48サンプル分のオーディオデータの受信時刻は正確に1msステップになる。96サンプル単位のデータパケットでは、受信時刻は正確に2msステップになり、タイムスタンプを2msステップで付加することができる。しかしながら、実際には、USBデータの受信処理には時間的なばらつきがあるため、USBでの受信時刻をそのままタイムスタンプに使用すると、2msステップのタイムスタンプを付加することはできない。
このため、本実施形態では、タイムスタンプとして、USBデータの受信時刻ではなく、基準時刻T0に機械的に2msを足し込んだ時刻を使用する。つまり、96サンプル単位のデータを受信する場合、最初に受信したデータパケットのタイムスタンプとして基準時刻T0を付加し、次に受信したデータパケットのタイムスタンプとしてT0+2msを付加し、その次に受信したデータパケットのタイムスタンプとしてT0+4msを付加する。オーディオ再生部102では、96サンプル分のデータパケットが2ms毎に再生されてUSBデータとして送られてくる。このため、2msずつ足しこんだタイムスタンプを付与することで、タイムスタンプがオーディオ再生部102のクロック114と同期したものとなり、USB受信処理における時刻ばらつきの影響を受けないタイムスタンプを付加することができる。
一方、無線送信部110では、クロック116を使用してタイムスタンプが付加されたデータパケットを受信装置400へ送信する。タイムスタンプは、基準時刻T0に機械的に2msを足し込んだ時刻情報であるため、オーディオ再生部102のクロック114と同期しているが、クロック116とは同期していない。従って、タイムスタンプの時刻情報は、時間の経過とともにオーディオ再生部102のクロック114とのずれが生じる。
このため、本実施形態の送信装置100は、所定の時間間隔で、タイムスタンプとクロック116を一致させる処理を行う。ここでは、USBによる1000回の受信毎にタイムスタンプをクロック116に一致させる処理を行うものとする。
上述したように、オーディオ再生部102からは、48サンプル分のオーディオデータが1msステップで送信されてくる。USB子機106でのUSB受信1000回は、オーディオ再生部102のクロック114で1秒間に相当する。一方、無線送信部110のクロック116では、クロック114とクロック116が完全に一致していないため、受信1000回分の時間は1msに完全に一致せず、例えば999.99msであったり1000.01msであったりする。そこでタイムスタンプの基準時刻T0を基点にUSB受信の回数をカウントし、受信が1000回になった時点の無線送信部110のクロック116の時刻を新しいタイムスタンプの基準時刻T1とする。例えば、無線送信部110のクロック116において、受信1000回分の時間が999.99msの場合、受信1000回の時点でのタイムスタンプをT1=T0+999.99msとする。
この基準時刻T1の補正により、クロック114とクロック116の誤差によるオーディオ再生部102と無線送信部110の基準時刻のドリフトがキャンセルされる。それ以降のタイムスタンプはT1を基準として付加していくようにする。つまり、以降のタイムスタンプはT1+2ms,T1+4ms・・・とする。これによって、時間とともにオーディオ再生部102と無線送信部110のクロックずれに起因するタイムスタンプのずれを確実に回避することができる。
4.本実施形態の処理の具体例
以上の処理を図3に基づいて説明する。図3は、オーディオ再生部102から送られたUSBパケット300と、無線LANのマック層/物理層114から受信装置400へ送信されるWLANパケット302と、クロック114,116、タイムスタンプとの関係を説明するためのタイミングチャートである。
以上の処理を図3に基づいて説明する。図3は、オーディオ再生部102から送られたUSBパケット300と、無線LANのマック層/物理層114から受信装置400へ送信されるWLANパケット302と、クロック114,116、タイムスタンプとの関係を説明するためのタイミングチャートである。
上述のように、オーディオ再生部102からは、1msごとに48サンプル分のオーディオデータ(USBパケット300)が無線送信部304へ伝送されてくる。パケット部108は、オーディオデータの2回受信分(96サンプル分)のデータをまとめ、タイムスタンプ値を付加して無線送信のパケット(WLANパケット302)を生成する。
この際、タイムスタンプは、受信したオーディオデータの個数に応じて、1つ目のWLANパケット302に対しては基準時刻T0を付加し、2つ目のWLANパケット302に対しては基準時刻T0+2msを付加し、以降T0+4ms,T0+6ms,・・・,T0+1000msと2ms間隔でWLANパケット302にタイムスタンプを付加する。これにより、タイムスタンプはオーディオ再生部102のクロック114と同期するため、無線通信部110側でのソフトウェア処理に起因するタイムスタンプのバラツキを抑止できる。
また、図3に示すように、1000個目のUSBパケット300は、オーディオ再生部102のクロック114では基準時刻T0から1000ms経過時点で送信されるが、無線送信部110のクロック116の受信時刻は999.99msである。このため、無線送信部110では、1000個目のUSBパケット300の受信時刻をT1=999.99msとして補正する。そして、次のWLANパケット302にはT1+2ms,のタイムスタンプを付与する。図3に示すように、1000個目のUSBパケット300までは基準時刻(Base value of Timestamp)はT0であり、1001個目のUSBパケット300からは基準時刻はT1となり、基準時刻にWLANパケット302の個数に応じた間隔(個数×2ms)を加算した値がタイムスタンプの値となる。これにより、WLANパケット302のタイムスタンプを無線送信部110のクロック116と同期させることができる。また、無線LANにより無線送信部110のクロック116と受信装置400の無線受信部402のクロック408は同期しているため、WLANパケット302のタイムスタンプを無線受信部402のクロック408と同期させることができる。
以上のように本実施形態によれば、無線送信部110でのソフトウェア処理に起因するよるタイムスタンプのバラツキと、クロック114とクロック116の誤差に起因するタイムスタンプの誤差を確実に抑えることが可能となる。従って、受信装置400側では、正確に付与されたタイムスタンプに基づいてオーディオデータを再生することが可能となる。
また、基準時刻T1を設定する場合は、上述したようにUSB受信時刻自体がバラツキを有するため、基準時刻に影響しないように補正を行うことが望ましい。すなわち、1000回目のUSB受信時刻をそのまま使用するのではなく、前後の所定回数の受信時刻を平均化することで、バラツキの影響を小さくする。例えば16回分の受信時刻の平均をとるには、以下のような手順で行う。
一例として、984回目のUSB受信時刻をTusb984、1000回目の受信時刻をTusb1000とする。このとき、
T=(Tusb984+Tusb1000)÷2+8ms
が平均化された1000回目のUSB受信時刻である。従って、この平均化された1000回目のUSB受信時刻をT1として使用することで、USB受信時刻のバラツキの影響を最小限に抑えることができる。なお、平均をとるUSBの受信回数は適宜設定することができる。
T=(Tusb984+Tusb1000)÷2+8ms
が平均化された1000回目のUSB受信時刻である。従って、この平均化された1000回目のUSB受信時刻をT1として使用することで、USB受信時刻のバラツキの影響を最小限に抑えることができる。なお、平均をとるUSBの受信回数は適宜設定することができる。
なお、付加されたタイムスタンプを受信装置400の無線受信部402でどのように使用するかは、受信装置400側で適宜設定することができ、受信装置400は、タイムスタンプに基づいて再生を行うことで、送信装置100側の再生と同期をとることができる。従って、ステレオ、サラウンドなどのシステムにおいて、各スピーカの音声を想定どおりに出力することができ、高品質の音場を構築することが可能となる。また、受信装置400では、一例として、タイムスタンプを当該オーディオデータの再生前の所定時間に設定し、その時刻までに対応するオーディオパケットが受信できなかった場合、補間処理やミュート処理を開始するためのトリガとして使用することができる。
また、上記の説明ではクロック誤差の補正やタイムスタンプの付加は無線送信部110で行っているが、USB受信時刻をパケットに付加して送付することで、受信装置400の無線受信部402で等価な処理を行うことができる。
以上の方法によれば、オーディオ再生部からのデータ送受信が、正確に一定間隔でない場合にも、オーディオクロック同期が実現できる。すなわち、従来はI2Sなどの完全な時刻同期が必要であったが、ソフトウェア処理による通信やEthernet(登録商標)のように時刻同期ができないシステムにおいても、システムを構築することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)オーディオデータを再生するオーディオ再生部と、
前記オーディオ再生部から受信した前記オーディオデータの量に基づいて、前記オーディオデータに時刻情報を付与して送信する無線送信部と、
を備える、送信装置。
(1)オーディオデータを再生するオーディオ再生部と、
前記オーディオ再生部から受信した前記オーディオデータの量に基づいて、前記オーディオデータに時刻情報を付与して送信する無線送信部と、
を備える、送信装置。
(2)前記無線送信部は、前記オーディオデータの量に基づいて前記オーディオデータに時刻情報を付与することで、前記オーディオ再生部と前記無線送信部のそれぞれのクロックの誤差に起因する前記時刻情報の誤差を補正する、前記(1)に記載の送信装置。
(3)前記無線送信部は、前記オーディオデータの量に応じて所定時間を加算して前記時刻情報を付与する、前記(1)に記載の送信装置。
(4)前記無線送信部は、前記オーディオデータを所定量受信する毎に、前記時刻情報をクロックに応じて補正する、前記(1)に記載の送信装置。
(5)前記無線送信部は、オーディオ再生部からのデータ受信時刻を複数回に渡って平均化することにより、前記時刻情報を補正する、前記(4)に記載の送信装置。
(6)前記無線送信部から送られた前記オーディオデータを受信する受信装置の無線受信部は互いに同期した時間基準を保持しており、各オーディオデータの再生時刻が前記時間基準で表される、前記(1)の送信装置。
(7)オーディオデータを再生することと、
前記オーディオ再生部から受信した前記オーディオデータの量に基づいて、前記オーディオデータに時刻情報を付与して送信することと、
を備える、送信方法。
前記オーディオ再生部から受信した前記オーディオデータの量に基づいて、前記オーディオデータに時刻情報を付与して送信することと、
を備える、送信方法。
(8)オーディオデータを再生するオーディオ再生部と、前記オーディオ再生部から受信した前記オーディオデータの量に基づいて、前記オーディオデータに時刻情報を付与して送信する無線送信部と、を有する、送信装置と、
前記無線送信部から送られた前記オーディオデータを受信する無線受信部を有する受信装置と、と備え、
前記無線送信部と前記無線受信部は互いに同期した時間基準を保持しており、各オーディオデータの再生時刻が前記時間基準で表される、通信システム。
前記無線送信部から送られた前記オーディオデータを受信する無線受信部を有する受信装置と、と備え、
前記無線送信部と前記無線受信部は互いに同期した時間基準を保持しており、各オーディオデータの再生時刻が前記時間基準で表される、通信システム。
100 送信装置
102 オーディオ再生部
110 無線送信部
400 受信装置
402 無線受信部
102 オーディオ再生部
110 無線送信部
400 受信装置
402 無線受信部
Claims (8)
- オーディオデータを再生するオーディオ再生部と、
前記オーディオ再生部から受信した前記オーディオデータの量に基づいて、前記オーディオデータに時刻情報を付与して送信する無線送信部と、
を備える、送信装置。 - 前記無線送信部は、前記オーディオデータの量に基づいて前記オーディオデータに時刻情報を付与することで、前記オーディオ再生部と前記無線送信部のそれぞれのクロックの誤差に起因する前記時刻情報の誤差を補正する、請求項1に記載の送信装置。
- 前記無線送信部は、前記オーディオデータの量に応じて所定時間を加算して前記時刻情報を付与する、請求項1に記載の送信装置。
- 前記無線送信部は、前記オーディオデータを所定量受信する毎に、前記時刻情報をクロックに応じて補正する、請求項1に記載の送信装置。
- 前記無線送信部は、オーディオ再生部からのデータ受信時刻を複数回に渡って平均化することにより、前記時刻情報を補正する、請求項4に記載の送信装置。
- 前記無線送信部から送られた前記オーディオデータを受信する受信装置の無線受信部は互いに同期した時間基準を保持しており、各オーディオデータの再生時刻が前記時間基準で表される、請求項1の送信装置。
- オーディオデータを再生することと、
前記オーディオ再生部から受信した前記オーディオデータの量に基づいて、前記オーディオデータに時刻情報を付与して送信することと、
を備える、送信方法。 - オーディオデータを再生するオーディオ再生部と、前記オーディオ再生部から受信した前記オーディオデータの量に基づいて、前記オーディオデータに時刻情報を付与して送信する無線送信部と、を有する、送信装置と、
前記無線送信部から送られた前記オーディオデータを受信する無線受信部を有する受信装置と、と備え、
前記無線送信部と前記無線受信部は互いに同期した時間基準を保持しており、各オーディオデータの再生時刻が前記時間基準で表される、通信システム。
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---|---|---|---|
JP2012012907A JP2013153312A (ja) | 2012-01-25 | 2012-01-25 | 送信装置、送信方法及び通信システム |
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2012
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