JP2013149981A - 発光素子並びにそれを用いた照明装置、画像表示装置 - Google Patents

発光素子並びにそれを用いた照明装置、画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】輝度が高く演色性の高い発光素子、及び、その発光素子を光源とする画像表示装置及び照明装置を提供する。
【解決手段】波長変換材料としての蛍光体と、可視光を発光する半導体発光素子とを含む発光素子であって、該蛍光体が、酸化物、酸窒化物、窒化物からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の蛍光体であって、且つ、半導体発光素子からの可視光により励起される際の室温においての発光効率が35%以上の2種類以上の蛍光体の混合物を使用し、この混合物が、第1の蛍光体と、第1の蛍光体からの発光を吸収し得る第1の蛍光体とは異なる第2の蛍光体を含有し、第1の蛍光体を蛍光体の混合物に対して重量百分率で85%以上含有させた発光素子。
【選択図】なし

Description

本発明は、発光素子、並びに、それを用いた照明装置、画像表示装置に関する。
従来より、半導体発光素子としての窒化ガリウム(GaN)系発光ダイオード(LED)と、波長変換材料としての蛍光体とを組み合わせて構成される白色発光の発光素子が、消費電力が小さく長寿命であるという特徴を活かして画像表示装置や照明装置の発光源として注目されている。
中でも、In添加GaN系青色LEDとCe付活イットリウムアルミニウムガーネット系黄色蛍光体を組み合わせた白色LEDが代表的な発光素子として挙げられるが、従来から指摘されている赤色領域(600nm以上)の光量が少ないこと、及び、青緑色領域(480〜510nm)の光量が少ないことが問題であり、発光素子からの光の平均演色評価数Raが低く、改良が求められていた。
この問題を改良すべく、特許文献1では、(Y1-a-bGdaCeb3(Al1-cGac512系緑色蛍光体の発光色に加え、赤色成分を増大させるために(Ca1-a-bSraEub)S:Eu2+系赤色蛍光体からなる蛍光体を青色LEDで励起することにより白色合成光を発する白色LEDが得られることを開示している。そして、緑色蛍光体と赤色蛍光体の混合物における緑色蛍光体の重量比を40〜80%とすることで、白色光を得る方法を示している。ここで使用されている赤色蛍光体は、緑色蛍光体の発光により励起される物質である。しかし、これらの蛍光体の組合せと重量比の蛍光体の混合物を使用した場合には、緑色蛍光体の発光効率に比べて赤色蛍光体の発光効率が低いために、赤色蛍光体の重量比を20%〜60%と比較的多く使用する必要があり、緑色蛍光体から発せられる緑色光を発光効率の低い多量の赤色蛍光体が吸収してしまうために、白色LEDから発せられる光束が低くなるという問題点があった。また、使用される赤色蛍光体が耐湿性の低い硫化物系赤色蛍光体であり劣化しやすく、合成が困難なために製造コストが高く、これを使用して得られる白色LEDは、耐久性が低く高価格になるという問題点があった。また、使用される緑色蛍光体の発光色が黄色に偏っているために青緑色領域の発光が不足し演色性が劣ると言う問題点も有った。また、非特許文献1では、緑色蛍光体としてSrGa24:Eu2+、赤色蛍光体としてZnCdS:Ag,Clを使用した白色LEDを開示しているが、これによっても十分な光束と演色性が得られないことと、硫化物が白色LED使用時に劣化し易いという問題点があった。
特開2003−243715号公報
J.Electrochem.Soc.Vol.150(2003)pp.H57−H60
本発明は、前述の従来技術に鑑み、輝度が高く演色性の高い発光素子を開発すべくなされたものである。従って、本発明は、輝度が高く演色性の高い発光素子、発光素子並びにそれを用いた照明装置、画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、半導体発光素子からの可視光により励起される際の室温においての発光効率が35%以上の2種類以上の蛍光体の混合物を使用し、この混合物が、第1の蛍光体と、第1の蛍光体からの発光を吸収し得る第1の蛍光体とは異なる第2の蛍光体を含有し、第1の蛍光体を蛍光体の混合物に対して重量百分率で85%以上含有させることにより、輝度が高く演色性の高い発光素子が得られることを見出し、本発明に到達した。
本発明によれば、輝度と演色性の高い発光素子を得ることができる。また、本発明の発光素子を用いれば、発光効率及び演色性に優れた照明装置及び画像表示装置を提供することができる。
波長変換材料としての本発明の蛍光体と、半導体発光素子とから構成される発光素子の一実施例を示す模式的断面図である。 図2に示す発光素子を組み込んだ面発光照明装置の一実施例を示す模式的断面図である。
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明は以下の例示などによって何ら制限されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変形して実施することができる。
本発明の発光素子は、波長変換材料としての蛍光体と、可視光を発光する半導体発光素子とを含む発光素子であって、該蛍光体が、酸化物、酸窒化物、窒化物からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の蛍光体であって、且つ、半導体発光素子からの可視光により励起される際の室温においての発光効率が35%以上の2種類以上の蛍光体の混合物からなり、該混合物が、第1の蛍光体と、第1の蛍光体からの発光を吸収し得る第1の蛍光体とは異なる第2の蛍光体を含有し、第1の蛍光体を蛍光体の混合物に対して重量百分率で85%以上含有するものである。
本発明の蛍光体として使用する物質としては、酸化物、酸窒化物、窒化物からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の蛍光体であるが、これらを使用することで、発光素子の使用時の劣化が少なく、パワーLEDなど高負荷の光照射下での蛍光体の温度上昇時に高い発光効率を示すので、劣化が少なく高い輝度を示すので好ましい。中でも、無機の酸化物、無機の酸窒化物、無機の窒化物からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の蛍光体を使用することが発光素子の使用時の劣化が極めて少ないので好ましい。
また、本発明で使用される蛍光体は、半導体発光素子からの可視光により励起される際の室温においての発光効率が35%以上の2種類以上の蛍光体の混合物からなる。35%未満の蛍光体を使用すると、蛍光体を励起する半導体発光素子の効率が高くても、これらを組み合わせて得られる発光素子全体の発光効率が低くなるので好ましくない。蛍光体の混合物は、第1の蛍光体と、第1の蛍光体からの発光を吸収し得る第1の蛍光体とは異なる第2の蛍光体を含有するが、特に、第1の蛍光体の発光効率は、第1の蛍光体からの発光が第2の蛍光体の励起に使用されるために、40%以上であることがより好ましく、45%以上が更に好ましく、50%以上であることが特に好ましく、発光効率は高いほど良い。また、第2の蛍光体の発光効率も高いほど好ましく、発光効率が40%以上であることが好ましく、45%以上であることがより好ましく、50%以上であることが更に好ましい。
以下に、量子吸収効率αqと内部量子効率ηiの積で表される発光効率を求める方法を説明する。まず、測定対象となる粉末状などにした蛍光体サンプルを、測定精度が保たれるように、十分に表面を平滑にしてセルに詰め、積分球などがついた分光光度計に取り付ける。この分光光度計としては、例えば大塚電子株式会社製MCPD2000などがある。積分球などを用いるのは、サンプルで反射したフォトンおよびサンプルからフォトルミネッセンスで放出されたフォトンを全て計上できるようにする、すなわち、計上されずに測定系外へ飛び去るフォトンをなくすためである。この分光光度計に蛍光体を励起する発光源を取り付ける。この発光源は、例えばXeランプ等であり、発光ピーク波長が400nmとなるようにフィルター等を用いて調整がなされる。この400nmの波長ピークを持つように調整された発光源からの光を測定しようとしているサンプルに照射し、その発光スペクトルを測定する。この測定スペクトルには、実際には、励起発光光源からの光(以下では単に励起光と記す。)でフォトルミネッセンスによりサンプルから放出されたフォトンの他に、サンプルで反射された励起光の分のフォトンの寄与が重なっている。吸収効率αqは、サンプルによって吸収された励起光のフォトン数Nabsを励起光の全フォトン数Nで割った値である。まず、後者の励起光の全フォトン数Nは、次のように求める。すなわち、励起光に対してほぼ100%の反射率Rを持つ物質、例えばLabsphere製Spectralon(400nmの励起光に対して98%の反射率を持つ。)等の反射板を、測定対象として該分光光度計に取り付け、反射スペクトルIref(λ)を測定する
。ここでこの反射スペクトルIref(λ)から(式1)で求められた数値は、Nに比例す
る。
Figure 2013149981
ここで、積分区間は実質的にIref(λ)が有意な値を持つ区間のみで行ったもので良い。前者のNabsは(式2)で求められる量に比例する。
Figure 2013149981
ここで、I(λ)は,αqを求めようとしている対象サンプルを取り付けたときの、反射スペクトルである。(式2)の積分範囲は(式1)で定めた積分範囲と同じにする。このように積分範囲を限定することで、(式2)の第二項は,対象サンプルが励起光を反射することによって生じたフォトン数に対応したもの、すなわち、対象サンプルから生ずる全フォトンのうち励起光によるフォトルミネッセンスで生じたフォトンを除いたものに対応したものになる。実際のスペクトル測定値は、一般にはλに関するある有限のバンド幅で区切ったデジタルデータとして得られるため、(式1)および(式2)の積分は、そのバンド幅に基づいた和分によって求まる。以上より、αq=Nabs/N=(式2)/(式1)と求まる。
次に、内部量子効率ηiを求める方法を説明する。ηiは、フォトルミネッセンスによって生じたフォトンの数NPLをサンプルが吸収したフォトンの数Nabsで割った値である。
ここで、NPLは、(式3)で求められる量に比例する。
Figure 2013149981
この時、積分区間は、サンプルからフォトルミネッセンスによって生じたフォトンが持つ波長域に限定する。サンプルから反射されたフォトンの寄与をI(λ)から除くためである。具体的に(式3)の積分の下限は、(式1)の積分の上端を取り、フォトルミネッセンス由来のスペクトルを含むのに好適な範囲を上端とする。以上により、ηi=(式3)/(式2)と求まる。なお、デジタルデータとなったスペクトルから積分を行うことに関しては、αqを求めた場合と同様である。
そして、上記のように求められた量子吸収効率αqと内部量子効率ηiの積をとることで、本発明で定義される発光効率を求める。
また、半導体発光素子からの発光波長における第2の蛍光体の吸収効率が、第1の蛍光体の発光ピーク波長における第2の蛍光体の吸収効率より大きいことが好ましく、この場合には、半導体発光素子からの発光が第2の蛍光体に吸収されて第2の蛍光体が励起されて発光する確率が、第1の蛍光体からの発光が第2の蛍光体に吸収されて第2の蛍光体が励起されて発光する確率より高くなり、発光効率がより高い発光素子を得ることができるので好ましい。
本発明の発光素子においては、前述の通り、発光効率が35%以上の2種類以上の蛍光体の混合物を含み、第1の蛍光体と、第1の蛍光体からの発光を吸収し得る第1の蛍光体とは異なる第2の蛍光体を含有するが、その際に、蛍光体の混合物に対して、具体的には、第1の蛍光体と第2の蛍光体の合計に対して、第1の蛍光体を重量百分率で85%以上含有している。第1の蛍光体の重量百分率が85%未満の場合には、高輝度で好ましい白色を示す白色LEDを得ることができず、赤みの強い白色LEDとなる傾向にある。より好ましい白色を得るためには、第1の蛍光体と第2の蛍光体の発光効率のバランスや、第2の蛍光体についての第1の蛍光体からの発光の吸収効率にもよるが、第1の蛍光体を重量百分率で89%以上含有していることが好ましい。また、さらに純粋な白色を得るためには、第1の蛍光体の重量百分率を92%以上とすることがより好ましい。
高輝度で緑色や赤色の成分が多い演色性の高い発光を示す発光素子の得るためには、通常、第1の蛍光体の発光ピーク波長L1が490nm≦L1≦550nmの範囲とし、第2の蛍光体の発光ピーク波長L2が600nm≦L2≦700nmの範囲となるように蛍光体を選択する。さらに、第1の蛍光体の発光ピーク波長L1が490nm≦L1≦550nmの範囲であり、且つ、第2の蛍光体の発光ピーク波長L2が600nm≦L2≦700nmの範囲となるように蛍光体を選択することが好ましい。
この様な組合せの蛍光体を選択すると、380〜480nmの可視域にピーク波長を有する半導体発光素子からの発光でこれらの蛍光体を励起すると、ほぼ全ての色に発光スペクトルを持つ演色性の高い発光素子を得ることができる。半導体発光素子のピーク波長が420nm〜480nmの青色光である時に特に高輝度で演色性が高くなる。また、半導体発光素子のピーク波長が435nm〜465nmの純青色光である時に最も高輝度で演色性が高くなる。
本発明の高輝度で演色性の高い白色光を示す発光素子は、この発光素子からの光の平均演色評価数Raが80以上、中でもRaは85以上が好ましく、最も良好な半導体発光素子と蛍光体との組合せではRaが88以上と非常に高くなる。なお、Raの上限値は100である。
第1の蛍光体の発光ピーク波長L1が490nm≦L1≦550nmの範囲より小さいか大きい場合や、第2の蛍光体の発光ピーク波長L2が600nm≦L2≦700nmの範囲より小さいか大きい場合には、輝度と演色性に劣る発光素子となり好ましくない。この理由で、第1の蛍光体の発光ピーク波長L1が500nm≦L1≦540nmの範囲とし、第2の蛍光体の発光ピーク波長L2が610nm≦L2≦670nmの範囲とすることがより好ましい。また、第1の蛍光体の発光ピーク波長L1が510nm≦L1≦540nmの範囲とし、第2の蛍光体の発光ピーク波長L2が620nm≦L2≦660nmの範囲とすることにより、緑色や赤色が強く高輝度で演色性が高いだけではなく、画像表示装置に使用する際に色再現範囲が広くなるので特に好ましい。
以下、本発明の発光素子に用いられる第1の蛍光体及び第2の蛍光体の例を説明するが、蛍光体は以下の例示物に限定されるものではない。
第1の蛍光体としては、下記一般式(1)又は(2)で表される母体結晶内に発光中心イオンとして少なくともCeを含有する蛍光体が挙げられ、少なくともいずれかを含むことが、発光素子を使用している際の劣化が少なく、発光素子の使用温度の変化による輝度の変化が少なく、高輝度で演色性の高い発光素子を得る上で特に好ましい。
1 a2 b3 cd (1)
4 e5 fg (2)
以下、上記一般式(1)について説明する。
1は2価の金属元素、M2は3価の金属元素、M3は4価の金属元素をそれぞれ示し、a、b、c、dはそれぞれ下記の範囲の数である。
2.7≦a≦3.3
1.8≦b≦2.2
2.7≦c≦3.3
11.0≦d≦13.0
ここで、式(1)におけるM1は2価の金属元素であるが、発光効率等の面から、Mg、Ca、Zn、Sr、Cd、及びBaからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、Mg、Ca、又はZnであることが更に好ましく、Caが特に好ましい。この場合、Caは単独系でも良く、Mgとの複合系でもよい。基本的には、M1は上記において、好ましいとされる元素からなることが好ましいが、性能を損なわない範囲で、他の2価の金属元素を含んでいてもよい。
また、式(1)におけるM2は3価の金属元素であるが、同様の面から、Al、Sc、Ga、Y、In、La、Gd、及びLuからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、Al、Sc、Y、又はLuであるのが更に好ましく、Scが特に好ましい。この場合、Scは単独系でもよく、YまたはLuとの複合系でもよい。基本的には、M2は上記において好ましいとされる元素からなることが好ましいが、性能を損なわない範囲で、他の3価の金属元素を含んでいてもよい。
また、式(1)におけるM3は4価の金属元素であるが、同様の面から、少なくともSiを含むことが好ましく、通常、M3で表される4価の金属元素の50モル%以上がSiであり、好ましくは70モル%以上、更に好ましくは80モル%以上、特に90モル%以上がSiであることが好ましい。Si以外の4価の金属元素M3としては、Ti、Ge、Zr、Sn、及びHfからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、Ti、Zr、Sn、及びHfからなる群から選択される少なくとも1種であることがより好ましく、Snであることが特に好ましい。特に、M3がSiであることが好ましい。基本的には、M3は上記において好ましいとされる元素からなることが好ましいが、性能を損なわない範囲で、他の4価の金属元素を含んでいてもよい。
なお、本発明において、性能を損なわない範囲で含むとは、上記M1、M2、M3それぞれに対し、通常10モル%以下、好ましくは5モル%以下、より好ましくは1モル%以下で含むことをいう。
又、式(1)において、a、b、c、dはそれぞれ2.7≦a≦3.3、1.8≦b≦2.2、2.7≦c≦3.3、11.0≦d≦13.0の範囲の数である。本蛍光体は、発光中心イオンの元素が、M1、M2、M3のいずれかの金属元素の結晶格子の位置に置換するか、或いは、結晶格子間の隙間に配置する等により、a〜dは上記範囲の中で変動するが、本蛍光体の結晶構造はガーネット結晶構造であり、a=3、b=2、c=3、d=12の体心立方格子の結晶構造をとるのが一般的である。
また、この結晶構造の化合物母体内に含有される発光中心イオンとしては、少なくともCeを含有し、発光特性の微調整のためにCr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、及びYbからなる群から選択された1種以上の2〜4価の元素を共付活剤として含むことも可能であり、特に、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Sm、Eu、Tb、Dy、及びYbからなる群から選択された1種以上の2〜4価の元素を含めることが可能であり、2価のMn、2〜3価のEu、又は3価のTbを好適に添加できる。共付活剤を含有させる場合、Ce1molに対する共付活
剤の量は、通常、0.01〜20molである。
付活剤となるCeの濃度は、小さすぎると発光する付活剤が少なすぎて発光強度が低く、大きすぎると濃度消光が大きくなって発光強度が下がる。発光強度の観点から、Ceの濃度は、M1の1モルに対してモル比で0.0001以上0.3以下の範囲が好ましく、0.001以上0.1以下の範囲がより好ましく、0.005以上0.05以下の範囲が更に好ましい。
次に、下記一般式(2)について説明する。
4 e5 fg (2)
ここで、式(2)中、M4は2価の金属元素、M5は3価の金属元素をそれぞれ示し、e、f、gはそれぞれ下記の範囲の数である。
0.9≦e≦1.1
1.8≦f≦2.2
3.6≦g≦4.4
式(2)におけるM4は2価の金属元素であるが、発光効率等の面から、Mg、Ca、Zn、Sr、Cd、及びBaからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、Mg、Ca、又はZnであることが更に好ましく、Caが特に好ましい。この場合、Caは単独系でも良く、Mgとの複合系でもよい。基本的には、M4は上記において好ましいとされる元素からなることが好ましいが、性能を損なわない範囲で、他の2価の金属元素を含んでいても良い。
また、式(2)におけるM5は3価の金属元素であるが、同様の面から、Al、Sc、Ga、Y、In、La、Gd、及びLuからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、Al、Sc、Y、又はLuであることが更に好ましく、Scが特に好ましい。この場合、Scは単独系でもよく、YまたはLuとの複合系でもよい。基本的には、M5は上記において好ましいとされる元素からなることが好ましいが、性能を損なわな
い範囲で、他の3価の金属元素を含んでいてもよい。
なお、本発明において、性能を損なわない範囲で含むとは、上記M4、M5それぞれに対し、通常10モル%以下、好ましくは5モル%以下、より好ましくは1モル%以下で含むことを言う。
元素比は、下記の範囲とするのが発光特性の面で好ましい。特に、付活剤となるCeの濃度は、小さすぎると発光する付活剤が少なすぎて発光強度が低く、大きすぎると濃度消光が大きくなって発光強度が下がる。発光強度の観点から、Ceの濃度は、M4の1モルに対してモル比で0.0001以上0.3以下の範囲が好ましく、0.001以上0.1以下の範囲がより好ましく、0.005以上0.05以下の範囲が更に好ましい。
また、この結晶構造の化合物母体内に含有される発光中心イオンとしては、少なくともCeを含有し、発光特性の微調整のためにCr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、及びYbからなる群から選択された1種以上の2〜4価の元素を共付活剤として含むことも可能であり、特に、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Sm、Eu、Tb、Dy、及びYbからなる群から選択された1種以上の2〜4価の元素を含めることが可能であり、2価のMn、2〜3価のEu、又は3価のTbを好適に添加できる。共付活剤を含有させる場合、Ce1molに対する共付活
剤の量は、通常、0.01〜20molである。
次に、第2の蛍光体について説明する。第2の蛍光体は、上述の第1の蛍光体からの発光を吸収し得るものであれば特に制限はないが、少なくともM元素と、A元素と、D元素と、E元素と、X元素とを含有する組成物(ただし、Mは、Mn、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybからなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であって、少なくともEuを含み、Aは、M元素以外の2価の金属元素からなる群から選ばれる1種または2種以上の元素、Dは、4価の金属元素からなる群から選ばれる1種または2種以上の元素、Eは、3価の金属元素からなる群から選ばれる1種または2種以上の元素、Xは、O、N、Fからなる群からから選ばれる1種または2種以上の元素)を含むことが発光素子を使用している際の劣化が少なく、発光素子の使用温度の変化による輝度の変化が少なく、高輝度で演色性の高い発光素子を得る上で特に好ましい。
ここで、Mは、少なくともEuを含み、Mn、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybからなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であるが、中でも、Mn、Ce、Sm、Eu、Tb、Dy、Er、Ybからなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であることが好ましく、Euであることが更に好ましい。
Aは、M元素以外の2価の金属元素からなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であるが、中でも、Mg、Ca、Sr、Baからなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であることが好ましく、Caであることが更に好ましい。
Dは、4価の金属元素からなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であるが、中でも、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であることが好ましく、Siであることが更に好ましい。
Eは、3価の金属元素からなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であるが、中でも、B、Al、Ga、In、Sc、Y、La、Gd、Luからなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であることが好ましく、Alであることが更に好ましい。
Xは、O、N、Fからなる群からから選ばれる1種または2種以上の元素であるが、中でも、N、またはNとOからなることが好ましい。
上記組成物の具体的な組成式としては、例えば、下記一般式(3)で示される。
abcde (3)
式(3)中、a、b、c、d、eの値は、
0.00001≦ a ≦0.1 ・・・・・・・・・・・・・・・(i)
a+b=1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(ii)
0.5≦ c ≦ 4 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(iii)
0.5≦ d ≦ 8 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(iv)
0.8×(2/3+4/3×c+d)≦ e ・・・・・・・・・・(v)
e≦ 1.2×(2/3+4/3×c+d) ・・・・・・・・・・(vi)
の条件を全て満たす値から選ばれる。
aは発光中心となる元素Mの添加量を表し、蛍光体中のMと(M+A)の原子数の比a(ただし、a=M/(M+A))が0.00001以上0.1以下となるようにするのがよい。a値が0.00001より小さいと発光中心となるMの数が少ないため発光輝度が低下する。a値が0.1より大きいとMイオン間の干渉により濃度消光を起こして輝度が低下する。
中でも、MがEuの場合には発光輝度が高くなる点で、a値が0.002以上0.03以下であることが好ましい。
c値はSiなどのD元素の含有量であり、0.5≦ c ≦4で示される量である。好ましくは、0.5≦ c ≦1.8、さらに好ましくはc=1がよい。c値が0.5より小さい場合および4より大きい場合は発光輝度が低下する。0.5≦ c ≦1.8の範囲は発光輝度が高く、中でもc=1が特に発光輝度が高い。
d値はAlなどのE元素の含有量であり、0.5≦ d ≦8で示される量である。好ましくは、0.5≦ d ≦1.8、さらに好ましくはd=1がよい。d値が0.5より小さい場合および8より大きい場合は発光輝度が低下する。0.5≦ d ≦1.8の範囲は発光輝度が高く、中でもd=1が特に発光輝度が高い。
e値はNなどのX元素の含有量であり、
0.8×(2/3+4/3×c+d)以上1.2×(2/3+4/3×c+d)以下で示される量である。さらに好ましくは、e=3がよい。e値がこの値の範囲外では発光輝度が低下する。
以上の組成の中で、発光輝度が高く好ましい組成は、少なくとも、M元素にEuを含み、A元素にCaを含み、D元素にSiを含み、E元素にAlを含み、X元素にNを含むものである。中でも、M元素がEuであり、A元素がCaであり、D元素がSiであり、E元素がAlであり、X元素がNまたはNとOとの混合物の無機化合物である。
X元素がNまたはNとOとの混合物の場合、(Oのモル数)/(Nのモル数+Oのモル数)は大きすぎると発光強度が低くなる。発光強度の観点からは(Oのモル数)/(Nのモル数+Oのモル数)は0.5以下が好ましく、0.3以下がより好ましく、0.1以下が発光波長640〜660nmに発光ピーク波長を持つ色純度の良い赤色蛍光体となるので、更に好ましい。また、(Oのモル数)/(Nのモル数+Oのモル数)を0.1〜0.3とすることで発光ピーク波長を600〜640nmに調整でき、人間の視感度が高い波長域に近づくために輝度の高い発光素子が得られるので、別の観点で好ましい。
半導体発光素子からの光を照射する蛍光体の混合物は、第1の蛍光体と第2の蛍光体の混合比率を、半導体発光素子からの距離に応じて、その距離が大きくなるほど第1の蛍光体の混合比率が高くなるように、段階的または連続的に調整することが好ましい。
すなわち、第1の蛍光体と第2の蛍光体を混合してそれを半導体発光素子からの光が直接照射される部位に配置する際に、半導体発光素子の近くでそれからの光が直接照射される場所には蛍光体混合物中の第1の蛍光体の混合比率を比較的低くし、半導体発光素子から遠くなりそれからの光が直接照射されない場所には蛍光体混合物に含まれる第1の蛍光体の混合比率を比較的高くすることが好ましい。この様に蛍光体混合比率にグラデーションを付けることにより、半導体発光素子からの光の一部をまず第2の蛍光体が多く混合されている部分に吸収させて第2の蛍光体を強く励起し、次に第2の蛍光体に吸収されなかった残りの光で、第1の蛍光体の比率のより多い蛍光体混合物を励起させることにより、蛍光体全体の発光効率を高くすることができる。
半導体発光素子からの発光により照射される際の蛍光体混合物からの発光の色度座標値が、CIE色度座標において色度座標値(0.450、0.350)、(0.550、0.450)、(0.400、0.600)、(0.300、0.500)を頂点とする四辺形で囲まれる範囲となる蛍光体混合物を含有することが、高輝度で演色性の高い白色光を示す発光素子を得る上で好ましい。この範囲外の発光を示す蛍光体混合物を使用した場合には、青色光を発する半導体発光素子と組み合わせた場合には白色光を得ることが難しい。より純度の高い白色光を示す発光素子を得るためには、蛍光体混合物からの発光の色度座標値が(0.500、0.400)、(0.550、0.450)、(0.400、0.600)、(0.320、0.520)を頂点とする四辺形で囲まれる範囲となることがより好ましく、(0.480、0.420)、(0.520、0.480)、(0.410、0.590)、(0.340、0.520)を頂点とする四辺形で囲まれる範囲となることが更に好ましい。
また、本発光素子においては、半導体発光素子からの発光と該半導体発光素子からの発光により励起される蛍光体混合物からの発光の合成光の色度座標値は、CIE色度座標において色度座標値(0.275、0.175)、(0.450、0.400)、(0.350、0.450)、(0.175、0.250)を頂点とする四辺形で囲まれる範囲となるように、半導体発光素子の発光波長と蛍光体混合物の混合比と半導体発光素子上への蛍光体の塗布量を調整することが、輝度と色度と演色性が好ましい白色系の光となるので好ましい。同様の理由で、半導体発光素子の発光波長と蛍光体混合物の混合比と蛍光体塗布量を調整して発光素子の合成光の色度座標値を(0.278、0.210)、(0.410、0.385)、(0.353、0.420)、(0.215、0.265)を頂点とする四辺形で囲まれる範囲とすることがより好ましく、(0.280、0.250)、(0.370、0.370)、(0.355、0.390)、(0.255、0.275)を頂点とする四辺形で囲まれる範囲となることが更に好ましく、(0.295、0.275)、(0.340、0.330)、(0.330、0.340)、(0.285、0.295)を頂点とする四辺形で囲まれる範囲となることが最も好ましい。
本発明の発光素子は、波長変換材料としての蛍光体を少なくとも2種類以上含み、可視光を発光する半導体発光素子、例えばLEDやLD等の半導体発光素子とを含んでおり、半導体発光素子の発する可視光を吸収してより長波長の可視光を発する高輝度で演色性の高い発光素子であるため、カラー液晶ディスプレイ等の画像表示装置や面発光等の照明装置等の光源として好適である。
本発明の発光素子を図面に基づいて説明すると、図1は、波長変換材料としての蛍光体と、半導体発光素子とから構成される発光素子の一実施例を示す模式的断面図、図2は、図1に示す発光素子を組み込んだ面発光照明装置の一実施例を示す模式的断面図であり、図1及び図2において、1は発光素子、2はマウントリード、3はインナーリード、4は半導体発光素子、5は蛍光体含有樹脂部、6は導電性ワイヤー、7はモールド部材、8は面発光照明装置、9は拡散板、10は保持ケースである。
本発明の発光素子1は、図1に示されるように、一般的な砲弾型の形態をなし、マウントリード2の上部カップ内には、GaN系青色発光ダイオード等からなる半導体発光素子4が、その上が、本発明の蛍光体をエポキシ樹脂やアクリル樹脂等のバインダーに混合、分散させ、カップ内に流し込むことにより形成された蛍光体含有樹脂部5で被覆されることにより固定されている。一方、半導体発光素子4とマウントリード2は銀ペースト等のマウント部材で導通されており、半導体発光素子4とインナーリード3は、導電性ワイヤー6で導通されており、これら全体がエポキシ樹脂等によるモールド部材7で被覆、保護されてなる。
又、この発光素子1を組み込んだ面発光照明装置8は、図2に示されるように、内面を白色の平滑面等の光不透過性とした方形の保持ケース10の底面に、多数の発光素子1を、その外側に発光素子1の駆動のための電源及び回路等(図示せず。)を設けて配置し、保持ケース10の蓋部に相当する箇所に、乳白色としたアクリル板等の拡散板9を発光の均一化のために固定してなる。
そして、面発光照明装置8を駆動して、発光素子1の半導体発光素子4に電圧を印加することにより青色光等を発光させ、その発光の一部を、蛍光体含有樹脂部5における波長変換材料としての蛍光体混合物が吸収し、より長波長の光を発光し、一方、蛍光体に吸収されなかった青色光等との混色により演色性の高い発光が得られ、この光が拡散板9を透過して、図面上方に出射され、保持ケース10の拡散板9面内において均一な明るさの照明光が得られることとなる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
発光効率が46%であり付活剤としてCeを0.03モル(化学組成式Ca1モルに対して0.01モル)含有しCa3Sc2Si312の化学組成を有し505nmに発光ピーク波長を有する第1の酸化物の蛍光体と、発光効率が54%であり付活剤としてEuを0.01モル含有しCaAlSiN3の化学組成を有し650nmに発光ピーク波長を有する第2の窒化物の蛍光体とを、第1の蛍光体の重量百分率が94%となり第2の蛍光体の重量百分率が6%となるように混合して蛍光体混合物を得た。
この第1の蛍光体の発光スペクトルに観察される強い発光ピークは、第2の蛍光体の励起スペクトルに観察される励起帯の波長と十分に重なっており、第1の蛍光体からの発光が第2の蛍光体により吸収されて第2の蛍光体を励起することが確認された。
次に、発光ピーク波長460nmのIn添加GaN系半導体発光素子からの青色発光をこの蛍光体混合物に照射したところ、蛍光体はCIE色度座標における色度座標値(x、y)が(0.420、0.500)の発光を示した。
また、以下の手順で砲弾型白色LEDを作製した。まず、砲弾型LED用のフレームのカップ部に、460nmの波長で発光するLED(Cree社製C460XT)を、銀ペーストの導電性のマウント部材を使ってマウントした。次に、Au線を使用してLEDの電極とインナーリードをボンディングした。そして、前記の蛍光体混合物1gに対してエポキシ樹脂を10gの比率で良く混合して得られた蛍光体と樹脂の混合物(以下、蛍光体ペースト、という)を、LEDをマウントしたフレームのカップ部分に注いだ。これを120℃で1時間保持し、エポキシ樹脂を硬化させた。次に、エポキシ樹脂を流し込んだ砲弾型の型に、上述のようにしてLEDおよび蛍光体を装着したフレームを挿入し、120℃で1時間保持した。樹脂を硬化させた後、型から外し、砲弾型白色LEDを得た。
この様にして得られた白色LEDを室温(約24℃)において電流20mAで駆動し、白色LEDからの全ての発光を積分球で受けて光ファイバーによって分光器に導き入れて発光スペクトルを測定した。発光スペクトルのデータは、380nmから780nmの範囲を5nmおきに発光強度の数値を記録した。その結果、この白色LEDは、色温度が6800K、CIE色度座標値x、yがそれぞれ0.309、0.318、平均演色評価数Raが90、全光束が2.5lmと高い発光特性を示した。
この白色LEDは、従来の製品である青色LEDとイットリウムアルミニウムガーネット系蛍光体とを組み合わせた擬白色LEDの平均演色評価数79や全光束1.9lmと比較して、平均演色評価数と全光束が顕著に高く良好な発光を示した。
そのために、本発光素子を使用することで、従来の製品と比較して高い輝度を有し色再現範囲の広い画像表示装置や、高輝度で演色性の高い照明装置を得ることができることが分かった。
発光効率が43%であり付活剤としてCeを0.01モル含有しCaSc24の化学組成を有し516nmに発光ピーク波長を有する第1の酸化物の蛍光体と、発光効率が54%であり付活剤としてEuを0.01モル含有しCaAlSiN3の化学組成を有し650nmに発光ピーク波長を有する第2の窒化物の蛍光体とを、第1の蛍光体を重量百分率が95%となるように混合して蛍光体の混合物を得た。
この第1の蛍光体の発光スペクトルに観察される強い発光ピークは、第2の蛍光体の励起スペクトルに観察される励起帯の波長と十分に重なっており、第1の蛍光体からの発光が第2の蛍光体により吸収されて第2の蛍光体を励起することが確認された。
次に、波長460nmのIn添加GaN系半導体発光素子からの青色発光をこの蛍光体混合物に照射したところ、蛍光体はCIE色度座標における色度座標値(x、y)が(0.420、0.495)の発光を示した。
また、実施例1に示す手順で砲弾型白色LEDを作製し発光特性を測定した。
その結果、この白色LEDは、色温度が6400K、CIE色度座標値x、yがそれぞれ0.320、0.320、平均演色性評価数Raが89、全光束が2.3lmとなる発光特性を有し、平均演色評価数と全光束が従来の擬白色LEDと比較して顕著に高く良好な発光を示した。
そのために、本発光素子を使用することで、従来の製品と比較して高い輝度を有し色再現範囲の広い画像表示装置や、高輝度で演色性の高い照明装置を得ることができることが分かった。
1;発光素子
2;マウントリード
3;インナーリード
4;半導体発光素子
5;蛍光体含有樹脂部
6;導電性ワイヤー
7;モールド部材
8;面発光照明装置
9;拡散板
10;保持ケース

Claims (6)

  1. 波長変換材料としての蛍光体と、可視光を発光する半導体発光素子とを含む発光素子であって、該蛍光体が、酸化物、酸窒化物、窒化物からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の蛍光体であって、且つ、半導体発光素子からの可視光により励起される際の室温においての発光効率が35%以上の2種類以上の蛍光体の混合物からなり、該混合物が、第1の蛍光体と、第1の蛍光体からの発光を吸収し得る第1の蛍光体とは異なる第2の蛍光体を含有し、第1の蛍光体を蛍光体の混合物に対して重量百分率で85%以上含有していることを特徴とする発光素子。
  2. 第1の蛍光体の発光ピーク波長L1が490nm≦L1≦550nmの範囲であり、且つ、第2の蛍光体の発光ピーク波長L2が600nm≦L2≦700nmの範囲となることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  3. 半導体発光素子からの発光により照射される際の蛍光体混合物からの発光の色度座標値(x、y)が、CIE色度座標における色度座標値で(0.450、0.350)、(0.550、0.450)、(0.400、0.600)、(0.300、0.500)を頂点とする四辺形で囲まれる範囲となる蛍光体の混合物を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発光素子。
  4. 半導体発光素子からの発光と該半導体発光素子からの発光により励起される蛍光体の混合物からの発光の合成光の色度座標値が、CIE色度座標における色度座標値で(0.275、0.175)、(0.450、0.400)、(0.350、0.450)、(0.175、0.250)を頂点とする四辺形で囲まれる範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の発光素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の発光素子を用いたことを特徴とする照明装置。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の発光素子を用いたことを特徴とする画像表示装置。
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