JP2013149690A - 発光装置および照明装置 - Google Patents

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健治 高田
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Abstract

【課題】発光装置の厚さを増大させることなく、光取出し効率の高い発光装置を提供する。
【解決手段】発光装置10は、発光素子3を封止する第1樹脂体41と、第1樹脂体41を被覆する第2樹脂体42とからなる封止体4を備えている。第1樹脂体41および第2樹脂体42の底面部は、基板1の発光素子搭載面1aに接しており、第2樹脂体42の側面部42aは、露出している。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光装置および発光装置を備えた照明装置に関し、より詳細には、発光素子を樹脂体で封止した発光ダイオード等の発光装置および照明装置に関する。
近年、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)は、モバイル端末機の小型照明、室内外の一般照明、自動車照明、大型の液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)用のバックライトとしてその適用範囲が順次拡大している。
LEDは、使用目的および要求される形態の応じたパッケージの形態で提供される。例えば、図8は、一般的な発光装置(LED)100を模式的に示す断面図である。図8に示すように、発光装置100は、一対の電極102が形成された基板101と、基板101上に設けられた発光素子103と、発光素子103を封止する透光性樹脂体104とから構成されている。発光素子103は、ボンディングワイヤ107を介して電極102と接続されている。透光性樹脂体104は、発光素子103の上方(出射方向)を封止している。透光性樹脂体104は、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、またはその組み合わせた樹脂から構成されている。また、特に、発光装置100が白色ダイオードである場合、黄色蛍光体、または、赤色蛍光体および緑色蛍光体が添加された透光性樹脂体104によって、青色の発光素子103が封止される。そして、青色の発光素子103から放出される青色光と、蛍光体にて波長変換された光とをミキシングすることにより、白色光が得られる。このようにして、白色光を得る方法が一般的である。また、近年、外形寸法が小さなLEDチップが製造されるようになり、1つのパッケージに複数のLEDチップを搭載したLEDパッケージも製造されている。
例えば、図10は、特許文献1に記載されたLEDパッケージ200の断面図である。図10に示すように、LEDパッケージ200では、複数の発光素子203が搭載された基板201上に、白色セラミックスからなり発光素子203を囲むリフレクタ本体208と、そのリフレクタ本体208の外側面一体に周設された枠体209とが搭載されている。リフレクタ本体208には複数の貫通孔が形成されており、それぞれの貫通孔に発光素子203が単数または複数個収容されている。さらに、それぞれの貫通孔に、波長変換材である蛍光体210を分散混合した封止樹脂体204が充填されている。このLEDパッケージ200では、発光素子203からの出射光が、白色セラミックスからなるリフレクタ本体208の表面で反射し、LEDパッケージ200の前方に光が取出されている。
一方、図11は、特許文献2に記載された発光装置300の断面図である。図11に示すように、発光装置300では、発光装置300の光取出し効率を高めるために、発光素子303が、ドーム状の波長変換部材342および透明部材341によって封止されている。具体的には、波長変換部材342および透明部材341におけるドーム状の半径が、波長変換部材342または透明部材341と空気との屈折率差に起因する全反射角度未満となるように設定される。例えば、図11では、空気への光出射面となる透明部材341の外表面の断面形状Rが、光出射面を形成する透明部材341の全反射角未満の角度となる半楕円R1から半円R2までの範囲に設定される。これにより、発光素子303から発せられた光が空気中に効率よく取出される。
特開2010‐118560号公報(2010年 5月27日公開) 特開2007‐317952号公報(2007年12月 6日公開)
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、発光装置(パッケージ)全体としての光取出し効率が低いという問題がある。また、特許文献2に記載の技術は、発光装置の厚さが増大するという問題がある。
具体的には、特許文献1に記載の技術では、発光素子203(LEDチップ)から出射された光の一部は、白色セラミックスからなるリフレクタ本体208の表面で反射する。また、蛍光体210によって波長変換された光の一部も、リフレクタ本体208の表面で反射する。白色セラミックス表面における可視光領域の光(波長380nm〜780nmの領域の光)の反射率は、80〜90%程度であるため、リフレクタ本体208の表面による反射損失が発生する。その結果、LEDパッケージ200全体の光取出し効率が低下するという問題がある。
また、図10のLEDパッケージ200において、発光素子203の近傍に白色セラミックスからなるリフレクタ本体208が存在せず、枠体209のみが存在する場合もある。しかし、この場合、リフレクタ本体208の設置部分に、封止樹脂部を形成するための枠体209が設けられる。しかし、枠体209は、白色樹脂で形成されているのが一般的である。このため、リフレクタ本体208が存在しない場合も、枠体209による反射損失が発生し、LEDパッケージパッケージ全体の光取出し効率が低下するという問題がある。
また、特許文献2に記載の技術では、波長変換部材342および透明部材341の外表面の断面形状を、波長変換部材342または透明部材341と空気との界面で生じる全反射を防止するように設定している。このため、発光素子303の大きさに比べて、波長変換部材342または透明部材341の断面形状(ドーム形状)の半径が必要以上に大きくなる。また、基板301上に複数の発光素子303が実装される場合、波長変換部材342または透明部材341の断面形状(ドーム形状)の半径はさらに大きくなる。その結果、発光装置300の厚さが増大するという問題がある。さらに、波長変換部材342または透明部材341の断面形状(ドーム形状)の半径が大きくなると、必然的に波長変換部材342または透明部材341の使用量が増大する。その結果、発光装置300のコスト高を招来するという問題もある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、発光装置の厚さを増大させることなく、光取出し効率の高い発光装置および照明装置を提供することにある。
本発明にかかる発光装置は、上記の課題を解決するために、基板と、基板上に搭載された発光素子と、発光素子を封止する封止樹脂とを備えた発光装置において、上記封止樹脂の底面部は、上記基板の発光素子搭載面に接しており、上記封止樹脂の側面部は、露出していることを特徴としている。
上記の構成によれば、封止樹脂の底面部は基板に接している一方、封止樹脂の側面部は露出している。つまり、発光素子の近傍には、特許文献1(図10)に記載されているようなリフレクタ本体208も枠体209も存在しない。このため、リフレクタ本体208および枠体209による発光素子から出射された光の損失はない。すなわち、発光素子から出射される光の損失は、封止樹脂表面(光出射面)と外部(例えば空気)との界面でのフレネル反射によるロスだけに軽減される。従って、光取出し効率を高めることができる。このため、光取出し効率を高めるために、特許文献2のように封止樹脂の厚さを必要以上に大きくする必要がない。
このように、上記の構成によれば、封止樹脂の厚さ、ひいては発光装置の厚さを増大させることなく、光取出し効率の高い発光装置を提供することができる。
本発明にかかる発光装置では、上記封止樹脂は、上記発光素子の出射光を出射する光出射面が、上記発光素子の出射光を散乱させる散乱面になっていることが好ましい。
上記の構成によれば、封止樹脂の光出射面が散乱面になっている。これにより、封止樹脂の光出射面で全反射条件が破られる。このため、発光素子からの出射光のうち、封止樹脂表面(光出射面)と外部(例えば空気)との界面での全反射によって取出されていなかった光を、取出すことが可能となる。従って、光取出し効率をより一層高めることができる。
本発明にかかる発光装置では、上記散乱面は、単数または複数の円錐または角錐が形成された凹凸面であってもよい。
上記の構成によれば、封止樹脂の光出射面が凹凸面になっている。これにより、封止樹脂の光出射面に形成された円錐または角錐によって全反射条件が破られる。このため、発光素子からの出射光のうち、封止樹脂表面(光出射面)と外部(例えば空気)との界面での全反射によって取出されていなかった光を、取出すことが可能となる。従って、光取出し効率をより一層高めることができる。
さらに、上記の構成によれば、封止樹脂の光出射面が凹凸面になっているため、光出射面に円錐または角錐が形成されていない場合よりも、封止樹脂の量を削減することができる。つまり、封止樹脂の薄型化、ひいては発光装置の薄型化が可能となると共に、発光装置の製造コストを削減することが可能となる。
本発明にかかる発光装置では、上記封止樹脂は、上記発光素子を封止する第1樹脂と、第1樹脂を被覆する第2樹脂とを備え、上記第1樹脂および第2樹脂の少なくとも一方が、上記発光素子の出射光の波長を変換する蛍光体を含むことが好ましい。
上記の構成によれば、第1樹脂および第2樹脂の少なくとも一方に、発光素子の出射光の波長を変換する蛍光体が添加されている。このため、発光素子からの出射光の一部は、蛍光体によって波長変換される。従って、発光素子から出射された光(波長変換されていない光)と、蛍光体によって波長変換された光とを混合した光を取出すことができる。
本発明にかかる発光装置では、上記第1樹脂および第2樹脂が、それぞれ同一材料の樹脂を含むことが好ましい。
上記の構成によれば、第1樹脂および第2樹脂が、それぞれ同一の樹脂を含んで構成されている。このため、第1樹脂と第2樹脂との界面でのフレネル反射によるロスを軽減することができる。特に、第1樹脂と第2樹脂とが同一の樹脂からなる場合、このロスを無くすことができる。従って、発光素子からの出射光と、蛍光体によって波長変換された光との光取出し効率を高めることができる。それゆえ、より一層光取出し効率の高い発光装置を提供することができる。
本発明にかかる照明装置は、上記の課題を解決するために、前記いずれかの発光装置を備えることを特徴としている。それゆえ、発光装置の厚さを増大させることなく、光取出し効率の高い発光装置を備えた照明装置を提供することができる。
本発明の発光装置および照明装置は、以上のように、上記封止樹脂の底面部は、上記基板の発光素子搭載面に接しており、上記封止樹脂の側面部は、露出している構成である。それゆえ、発光装置の厚さを増大させることなく、光取出し効率の高い発光装置および照明装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る発光装置の構成を示す断面図である。 図1の発光装置における発光素子から出射された光の軌跡を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る発光装置と、従来の発光装置との光取出し効率を比較したグラフである。 本発明の一実施形態に係る発光装置の構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る発光装置の構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る発光装置と、従来の発光装置との光取出し効率を比較したグラフである。 図5の発光装置を備えた照明装置の構成を示す概略図である。 従来の一般的な発光装置の構成を示す断面図である。 図8の発光装置における発光素子から出射された光の軌跡を示す断面図である。 特許文献1に記載されたLEDパッケージの断面図である。 特許文献2に記載された発光装置300の断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、本発明の実施の形態との比較のため、図8および図9も適宜参照する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。また、本発明は、以下の各実施の形態および図面の構成に限定されるものではない。さらに、説明の便宜上、各実施形態において同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
〔実施の形態1〕
(発光装置10の構成)
本発明の実施の形態1における発光装置の基本構成について、図1を用いて説明する。図1は、実施形態1に係る発光装置10の構成を示す断面図である。図1に示すように、発光装置10は、基板1、基板1上に形成された1対の電極2、基板1上に搭載された発光素子3、発光素子3を封止する封止体(封止樹脂)4から主に構成される。
基板1には配線11が形成されており、この配線11を介して、電極2と発光素子3とが電気的に接続される。電極2は、基板1上の発光素子搭載面1aに形成されている。発光素子3は、発光装置10における光源である。発光素子3は、LED、蛍光体、エレクトロルミネッセンス素子、半導体光源等であってもよい。封止体4は、発光素子3を封止する第1樹脂体41(第1樹脂)と、第1樹脂体41を被覆する第2樹脂体42(第2樹脂)とから構成されている。第1樹脂体41は、発光素子3の出射光の波長を変換する蛍光体43を含む透光性樹脂から構成されている。第2樹脂体42は蛍光体43を含まない透光性樹脂から構成されている。第2樹脂体42の側面部42aは露出している。第2樹脂体42の底面部42bは基板1の発光素子搭載面1aに接している。
(発光装置10の特徴的構成:従来構成との比較)
図2は、図1の発光装置10における発光素子3から出射された光の軌跡を示す断面図である。図8は、従来の一般的な発光装置100の構成を示す断面図である。図9は、図8の発光装置における発光素子から出射された光の軌跡を示す断面図である。
図1の発光装置10と、図8の発光装置100との最大の相違点は、本実施形態の発光装置10は、図8の発光装置100が搭載するリフレクタ本体208も枠体209も備えない点である。すなわち、発光装置10の最大の特徴は、封止体4の側面部(具体的には第2樹脂体42の側面部42a)が露出している点である。
(1)従来の発光装置
具体的には、図8の発光装置100は、基板101、電極102、発光素子103、蛍光体を含有する透光性樹脂体104、リフレクタ(枠体)106によって主に構成されている。発光装置100では、発光素子103が白色ダイオードの場合、発光素子3から波長450nm付近の青色光が放出され、その青色光の一部は透光性樹脂体104の外部へ放出され、また一部は透光性樹脂体104内部の蛍光体を励起し波長変換される。この青色光と波長変換された光とがミキシングされることで白色光が得られる。
一方、図9内の矢印は、発光素子103から出射される光の軌跡を示している。発光装置100では、発光素子103はリフレクタ106によって囲われ、その中に透光性樹脂体104が封入されている。一般的に使用されるリフレクタ106は、白色セラミックスや、白色レジスト等の材料で作製されており、可視光線に対する反射率は80〜90%程度である。また、透光性樹脂体104の表面は平坦面であることが一般的である。特に照明用の高輝度パッケージでは、複数の発光素子103が基板101上で平面的に実装されており、複数の発光素子103が、蛍光体を含有した透光性樹脂体104が大面積で一括封止されている。このため、透光性樹脂体104の表面(光出射面、封止界面)104aは、基板101の発光素子搭載面に対して略平行な面で平坦な形状である。発光装置100では、透光性樹脂体104に含まれる封止樹脂および蛍光体の員数低減を考慮して、少量の蛍光体樹脂での封止が行われる。このため、発光素子103と透光性樹脂体104の表面104aとの距離が数百μmと非常に接近している。図9内の矢印に示すように、発光素子103から放出された光、および蛍光体によって波長変換された光の軌跡は、以下に述べる(a)〜(c)の3パターンとなる。
(a)透光性樹脂体104と空気との屈折率の違いにより、臨界角以下の角度にて透光性樹脂体104と空気との界面に入射する光は透光性樹脂体104外部に屈折して出射される。
(b)臨界角以上の角度にて透光性樹脂体104と空気との界面に入射する光は透光性樹脂体104内部に向けて全反射される。その結果、全反射された光は、透光性樹脂体104の内部でロスされるか、もしくは、透光性樹脂体104内部の蛍光体を励起することで波長変換される。例えば透光性樹脂体104が一般的に使用されるシリコーン樹脂である場合、その屈折率は1.4程度であるため、スネルの法則より臨界角は約45度となる。このため、45度以上の角度の青色光(発光素子103からの出射光)は、透光性樹脂体104内部へ反射することになる。
(c)最後に、発光素子103の周囲に設けられたリフレクタ106で反射し、透光性樹脂体104と空気との界面で屈折して外部に出射される。このとき、一般的なリフレクタ106の反射率が80〜90%程度であるため、反射損失が発生し、外部へ出射される光の強度(光の取出し効率)が低下する。
(2)本実施形態の発光装置10
一方、本実施形態における発光装置10は、図1のように、基板1、電極2、発光素子3、封止体4(第1樹脂体41、第2樹脂体42)から主に構成される。発光装置10では、一例として、第2樹脂体42の側面部42aと、基板1の発光素子搭載面1aとのなす角度θは30°となっている。
一方、図2内の矢印は発光素子3から出射される光の軌跡を示している。一般的な発光装置100と同様の経路を辿る。
(A)第2樹脂体42と空気との屈折率の違いにより、臨界角以下の角度にて第2樹脂体42と空気との界面に入射する光は、第2樹脂体42外部に屈折して出射される。すなわち、発光素子3から放出された光と、蛍光体43によって波長変換された光との一部は、発光素子3と対向する第2樹脂体42と空気との界面において、臨界角以下の角度で入射した光は空気中に屈折して放出される。
(B)第2樹脂体42と空気との界面に臨界角以上の角度にて入射する光は第2樹脂体42内部に向けて全反射される。
(C)第2樹脂体42の側面部42aに入射する光は、第2樹脂体42の側面部42aと空気との界面におけるスネルの法則に従い、空気中に屈折して放出される。ここで、第2樹脂体42の側面部42aと基板1とのなす角度θを調整することにより、側面部42aと空気との界面に臨界角以上の角度で入射する光の割合を大きくすることが可能となる。その結果、側面部42aと空気との界面でのフレネル反射によるロスを生じることなく、第2樹脂体42から外部へ光を出射させることが可能となる。
(3)光取出し効率の比較
図3は、本実施形態に係る発光装置10と、従来の発光装置100との光取出し効率を比較したグラフである。図3の三角のプロットは、図8の発光装置100において、リフレクタ106と基板101とのなす角度(θ’)を変化させたときの、発光装置100から得られる光取出し効率との関係を解析した結果である。リフレクタ106の反射率は90%として解析した。
一方、図3の四角のプロット(θ≦90)は、第2樹脂体42と基板1とのなす角度(θ)と、発光装置10から得られる光取出し効率との関係を解析した結果である。第2樹脂体42は、一般的に使用されるシリコーン樹脂であり、屈折率1.4とした。また、基板1は、白色セラミックス材料とし、発光素子搭載面1aでの反射率90%として解析した。
図3のグラフより、第2樹脂体42の側面部42aが露出した発光装置10は、従来の発光装置100よりも光取出し効率が高くなることがわかる。さらに、角度θが90°よりも小さくなるほど(鋭角になればなるほど)、光取出し効率が高くなることがわかる。これは、第2樹脂体42の側面部42aと基板1とのなす角度θが小さくなるほど、側面部42aと空気との界面に臨界角以上の角度で入射する光の割合が大きくなるためである。また、角度θを鋭角にした場合、鈍角にした場合よりも、基板1のサイズ(発光素子搭載面1aの面積)を小さくすることができる。
このように、リフレクタ106も枠体も存在しない本実施形態の発光装置10は、リフレクタ106が存在する発光装置100よりも、発光装置10からの光取出し効率が顕著に高くなっている。
(発光装置10の製造例)
本実施形態の発光装置10は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、基板1上に発光素子3を載置し、基板1上の同一面に設けられた電極2と発光素子3とをワイヤボンディングし、配線11を介して互いに電気的に接続する。次に、蛍光体43を含有する第1樹脂体41を、ディスペンサー等を用いて発光素子3上に定量塗布する。この後、加熱等の方法により蛍光体43を含有する第1樹脂体41を硬化させ、第1樹脂体41によって発光素子3を封止する。
次に、第1樹脂体41表面に、透光性を有する液状の第2樹脂体42を定量塗布し、第2樹脂体42によって第1樹脂体41を被覆する。なお、上述のように、第2樹脂体42の側面部42aの形状(角度θ)が、発光装置10の光取出し効率に影響する。このため、第2樹脂体42は金型成型等によって精密に作製することが好ましい。最後に、加熱等の手段により、液状の第2樹脂体42を硬化させることによって、蛍光体43を含有する第1樹脂体41と、蛍光体43を含有しない第2樹脂体42とを接合させる。このようにして発光装置10を製造することができる。
なお、第1樹脂体41と第2樹脂体42とを接合する工程は、第1樹脂体41と第2樹脂体42との界面に空気が混入することを防止するため、真空状態にて行うことが好ましい。
以上のように、発光装置10によれば、第2樹脂体42の底面部42bは基板1に接している一方、第2樹脂体42の側面部42aは露出している。つまり、発光素子3の近傍には、一般的な発光装置に搭載されるリフレクタ本体も枠体も存在しない(図8〜図11参照)。このため、リフレクタ本体および枠体による発光素子から出射された光の損失はない。すなわち、発光素子3から出射される光の損失は、封止体表面(第2封止体42の光出射面42c)と外部(例えば空気)との界面でのフレネル反射によるロスだけに軽減される。従って、発光装置10の光取出し効率を高めることができる。このため、光取出し効率を高めるために、特許文献2のように封止体4の厚さを必要以上に大きくする必要がない。
このように、発光装置10によれば、封止体4の厚さ、ひいては発光装置10の厚さを増大させることなく、光取出し効率の高い発光装置10を提供することができる。
また、発光装置10では、封止体4が、発光素子3を封止する第1樹脂体41と、第1樹脂体41を被覆する第2樹脂体42とを備えており、第1樹脂体41に発光素子3が出射光の波長を変換する蛍光体43が添加されている。このため、発光素子3からの出射光の一部は、蛍光体43によって波長変換される。従って、発光素子3から出射された光(波長変換されていない光)と、蛍光体43によって波長変換された光とを混合した光を取出すことができる。
なお、このように光を混合する場合、蛍光体43は、第1樹脂体41および第2樹脂体42の少なくとも一方に添加されていればよい。また、光を混合しない場合(波長変換する必要のない場合)、第1樹脂体41および第2樹脂体42のいずれにも蛍光体43を添加する必要はない。この場合、第1樹脂体41または第2樹脂体42の一方から封止体4を構成すればよい。
第1樹脂体41および第2樹脂体42を構成する樹脂材料は特に限定されるものではない。しかし、第1樹脂体41および第2樹脂体42が、それぞれ同一材料の樹脂を含むことが好ましく、同一材料の樹脂から構成されていることがより好ましい。第1樹脂体41および第2樹脂体42が、それぞれ同一の樹脂を含んで構成されている場合、第1樹脂体41と第2樹脂体42との界面でのフレネル反射によるロスを軽減することができる。特に、第1樹脂体41および第2樹脂体42とが同一の樹脂からなる場合、このロスを無くすことができる。従って、発光素子3からの出射光と、蛍光体43によって波長変換された光との光取出し効率を高めることができる。それゆえ、より一層光取出し効率の高い発光装置10を提供することができる。
第1樹脂体41と第2樹脂体42の材料は、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂またはそれらを組み合わせた樹脂などから構成することができる。
このように、本実施形態の発光装置10では、一般的な発光装置に設けられているリフレクタも枠体も存在しない。また、第2樹脂体42の側面部42aと基板1の発光素子搭載面1aとのなす角θが鋭角となっている。これにより、反射損失が軽減され、高い光取出し効率を得ることができる。このような発光装置10は、種々の照明機器に搭載することで、光取出し効率の高い照明機器を実現することができる。
〔実施の形態2〕
次に、図4に基づいて、本発明の別の実施形態における発光装置10aについて説明する。図4は、実施の形態2に係る発光装置10aの構成を示す断面図である。以下では、実施の形態1の発光装置10との相違点を中心に説明する。
図1に示すように発光装置10では、第2樹脂体42の側面部42aと基板1の発光素子搭載面1aとのなす角θを鋭角となっていた。これに対し、図4に示すように、第2樹脂体42の側面部42aと基板1の発光素子搭載面1aとのなす角θが、鈍角となっている。例えば、図4では、この角度θは、150°となっている。それ以外の構成は、発光装置10と発光装置10aとは略同一である。
図4内の矢印は、発光素子3から出射される光の軌跡を示している。発光装置10aにおける発光素子3の出射光の軌跡も、発光装置10における上記(A)〜(C)と同様の軌跡をたどる。
図3では、本実施形態に係る発光装置10aと、従来の発光装置100との光取出し効率も比較されている。すなわち、図3の四角のプロット(θ>90)は、第2樹脂体42と基板1とのなす角度(θ)と、発光装置10aから得られる光取出し効率との関係を解析した結果である。第2樹脂体42は、一般的に使用されるシリコーン樹脂であり、屈折率1.4とした。また、基板1は、白色セラミックス材料とし、発光素子搭載面1aでの反射率90%として解析した。
図3のグラフより、第2樹脂体42の側面部42aが露出した発光装置10aは、従来の発光装置100よりも光取出し効率が高くなることがわかる。さらに、角度θが90°よりも大きくなるほど(180°に近いほど)、光取出し効率が高くなることがわかる。
なお、発光装置10aのように、リフレクタを設けず、蛍光体43を含有した第2樹脂体42を発光素子3上に塗布して硬化させた場合、第2樹脂体42の側面部42aの形状は、蛍光体43を含有する第2樹脂体42と基板1との濡れ性によって決定される。このため、発光装置10aにおいて、第2樹脂体42の側面部42aと基板1とのなす角度θを制御することが困難となる。また、蛍光体43を含有する第1樹脂体41の塗布量のバラツキも発生するため、前記角度θを制御することが困難である。従って、本実施形態では、発光素子3が蛍光体43を含有する第1樹脂体41で封止され、第1樹脂体41が、透光性樹脂からなる第2樹脂体42によって封止(被覆)されている。また、第2樹脂体42は金型成型等によって作製されるのが望ましい。
以上のように、本実施形態の発光装置10aでは、一般的な発光装置に設けられているリフレクタも枠体も存在しない。また、第2樹脂体42の側面部42aと基板1の発光素子搭載面1aとのなす角θが鈍角となっている。これにより、反射損失が軽減され、高い光取出し効率を得ることができる。このような発光装置10aは、種々の照明機器に搭載することで、光取出し効率の高い照明機器を実現することができる。
〔実施の形態3〕
(発光装置10bの構成)
次に、図5に基づいて、本発明の別の実施形態における発光装置10bについて説明する。図5は、実施の形態3に係る発光装置10bの構成を示す断面図である。以下では、実施の形態1の発光装置10との相違点を中心に説明する。
図1に示すように発光装置10では、第2樹脂体42の表面(光出射面42c)は平坦面である。これに対し、図5に示すように、発光装置10bでは、第2樹脂体42の表面(光出射面42c)は、発光素子3の出射光を散乱させる散乱面となっている。具体的には、発光装置10bでは、光出射面42cが、凹凸面になっている。それ以外の構成は、発光装置10と発光装置10bとは略同一である。
具体的には、発光装置10bでは、第2樹脂体42の表面(光出射面42c)に、単数または複数の円錐または角錐が形成されており、光出射面42cが凹凸面になっている。図5内の矢印は、光出射面42cが凹凸面である場合の発光素子3から出射された光の軌跡を示している。この場合、光出射面42cの凹凸表面から空気層に対して、臨界角以下の角度で入射する光の確率が高くなるため、光出射面42cが基板1と略平行な場合と比べて、光の取出し効率が大きくなる。
図5は構成の一例であり、個々の凹凸の幅、個々の凹凸間の距離、凹凸先端の角度などを変化させることで、光の取出し効率を大きくできると共に、配光特性を制御することが可能となる。なお、光の取出し効率を大きくするためには、凹凸の先端の角度はできる限り小さいことが好ましい。言い換えれば、凹凸のアスペクト比はできる限り大きいことが好ましい。
また、発光装置10bの光出射面42c(凹凸面)と、特許文献2に記載された凹凸構造とは機能的にも構造的にも異なる。具体的には、発光装置10bにおける凹凸は、発光素子3の出射光を散乱させる機能を有する。このため、mm(ミリメートル)オーダーの凹凸が形成されている。これに対し、特許文献2の凹凸構造は、反射損失を無くすことが意図されている。このため、波長オーダーの凹凸構造が形成されている。
なお、凹凸面は金型成形等により形成すれば、数mmオーダーで形成することができる。このため、特許文献2(図11)のように、波長変換部材342または透明部材341の断面形状をドーム状にして光取出し効率を高める発光装置300よりも、封止体4の厚さ(第1樹脂体41厚さ+第2樹脂体42の厚さ)を薄型化できる。これにより、従来よりも封止体4に使用する樹脂量を削減することが可能となり、封止体4のコスト削減、ひいては発光装置10bのコスト削減に繋がる。
また、発光装置10bでは、第2樹脂体42の側面部42aと基板1とのなす角度は30°となっている。発光装置10bにおける発光素子3の出射光の軌跡も、発光装置10における上記(A)〜(C)と同様の軌跡をたどる。また、発光素子3から放出された光および蛍光体43によって波長変換された光の一部は、第2樹脂体42の側面部42aと空気との界面におけるスネルの法則に従い、空気中に屈折して放出される。ここで、側面部42aと基板1とのなす角度θを小さくすることにより、側面部42aと空気との界面に臨界角以上の角度で入射する光の割合を大きくすることが可能となる。従って、側面部42aと空気との界面でのフレネル反射によるロスを生じることなく光を立ち上げることが可能となる。
これに加えて、後述するように、発光装置10bでは、第2樹脂体42の光出射面42cが散乱面になっているため、光出射面42cが平坦面である場合よりも光取出し効率を高めることができる。
(光取出し効率の比較)
図6は、本実施形態に係る発光装置10bと、従来の発光装置100との光取出し効率を比較したグラフである。図6の三角のプロットは、図8の発光装置100において、リフレクタ106と基板101とのなす角度(θ’)を変化させたときの、発光装置100から得られる光取出し効率との関係を解析した結果である。リフレクタ106の反射率は90%として解析した。
一方、図6の四角のプロット(θ≦90)は、第2樹脂体42と基板1とのなす角度(θ)と、発光装置10bから得られる光取出し効率との関係を解析した結果である。第2樹脂体42は、一般的に使用されるシリコーン樹脂であり、屈折率1.4とした。また、基板1は、白色セラミックス材料とし、発光素子搭載面1aでの反射率90%として解析した。
図6のグラフより、第2樹脂体42の側面部42aが露出した発光装置10は、従来の発光装置100よりも光取出し効率が高くなることがわかる。さらに、角度θが90°よりも小さくなるほど(鋭角になればなるほど)、光取出し効率が高くなることがわかる。これは、第2樹脂体42の側面部42aと基板1とのなす角度θが小さくなるほど、側面部42aと空気との界面に臨界角以上の角度で入射する光の割合が大きくなるためである。また、角度θを鋭角にした場合、鈍角にした場合よりも、基板1のサイズ(発光素子搭載面1aの面積)を小さくすることができる。
また、図6の四角のプロット(θ>90)では、本実施形態に係る発光装置10bにおいて、角度θを鈍角とした構成と、従来の発光装置100との光取出し効率も比較されている。図6のグラフより、第2樹脂体42の側面部42aが露出した発光装置10bは、角度θを鈍角とした場合も、従来の発光装置100よりも光取出し効率が高くなることがわかる。さらに、角度θが90°よりも大きくなるほど(180°に近いほど)、光取出し効率が高くなることがわかる。
このように、リフレクタ106も枠体も存在しない本実施形態の発光装置10bは、リフレクタ106が存在する発光装置100よりも、発光装置10bからの光取出し効率が顕著に高くなっている。また、発光装置10bの角度θがどの角度でも、従来の発光装置100よりも光取出し効率が高くなっている。具体的には、角度θが90°である場合の光取出し効率が極小となり、角度θが90°より小さくなるにつれ、または、角度θが90°より大きくなるにつれて、光取出し効率が高くなっている。
さらに、図3と図6とを比較すれば明らかなように、光出射面42cが凹凸面である発光装置10bは、光出射面42cが平坦面である発光装置10a・10bよりも光取出し効率が高くなっている。
(発光装置10bの製造例)
本実施形態の発光装置10bは、例えば、以下のようにして製造することができる。
基板1上に発光素子3を載置し、基板1上の同一面に設けられた電極2と発光素子3とをワイヤボンディングし、配線11を介して互いに電気的に接続する。次に、蛍光体43を含有する第1樹脂体41を、ディスペンサー等を用いて発光素子3上に定量塗布する。この後、加熱等の方法により蛍光体43を含有する第1樹脂体41を硬化させ、第1樹脂体41によって発光素子3を封止する。
次に、第1樹脂体41表面に、透光性を有する液状の第2樹脂体42を定量塗布し、第2樹脂体42によって第1樹脂体41を被覆する。第2樹脂体42の側面部42aの形状(角度θ)が、発光装置10の光取出し効率に影響する。このため、第2樹脂体42は金型成型等によって精密に作製することが好ましい。
第2樹脂体42の別の形成方法としては、表面に凹凸形状が形成された1枚の平面シート状の第2樹脂体42を形成する。次に、平面シート状の第2樹脂体42を、蛍光体43を含有する第1樹脂体41上に載置した後、第2樹脂体42の側面を折り曲げることで、側面部42aと基板1とのなす角度θを決定する。このようにして第2樹脂体42を形成することもできる。
最後に、加熱等の手段により、液状の第2樹脂体42を硬化させることによって、蛍光体43を含有する第1樹脂体41と、蛍光体43を含有しない第2樹脂体42とを接合させる。このようにして発光装置10を製造することができる。
以上のように、発光装置10bによれば、第2樹脂体42の光出射面42cが散乱面になっている。これにより、第2樹脂体42の光出射面42cで全反射条件が破られる。このため、発光素子3からの出射光のうち、第2樹脂体42の光出射面42cと外部(例えば空気)との界面での全反射によって取出されていなかった光を、取出すことが可能となる。従って、光取出し効率をより一層高めることができる。
より具体的には、発光装置10bによれば、封止樹脂の光出射面が凹凸面になっている。これにより、第2樹脂体42の光出射面42cに形成された円錐または角錐によって全反射条件が破られる。このため、発光素子3からの出射光のうち、光出射面42cと外部(例えば空気)との界面での全反射によって取出されていなかった光を、取出すことが可能となる。従って、光取出し効率をより一層高めることができる。
さらに、発光装置10bでは、光出射面42cが凹凸面になっているため、光出射面に円錐または角錐が形成されていない場合よりも、封止体4を構成する樹脂の量を削減することができる。つまり、封止体4の薄型化、ひいては発光装置10bの薄型化が可能となると共に、発光装置10bの製造コストを削減することが可能となる。
以上のように、本実施形態の発光装置10bでは、一般的な発光装置に設けられているリフレクタも枠体も存在しない。これにより、第2樹脂体42の側面部42aと基板1の発光素子搭載面1aとのなす角θに関係なく。反射損失が軽減され、高い光取出し効率を得ることができる。しかも、光出射面42cを凹凸面とすることによって、光出射面42cが平坦面である場合よりも光取出し効率を高くすることができる。
このような発光装置10bは、種々の照明機器に搭載することで、光取出し効率の高い照明機器を実現することができる。例えば、発光装置10bは、図7に示す電球タイプの照明装置に搭載することができる。図7は、図5の発光装置10を備えた照明装置20の構成を示す概略図である。照明装置20は、グローブ21と、発光装置10bを備える発光部22と、口金23とが、この順に配置された構成である。
グローブ21は、ドーム形状であり、内部に発光部22に設けられた発光装置10bが収容される。グローブ21は、発光装置10bが発する光を透光させる機能と、発光部22を覆うことによって発光部22(特に発光装置10b)を保護する機能とを有する。グローブ21は、例えば、透明または光拡散性を有するガラスや合成樹脂などから形成することができる。
発光部22は、照明装置20の本体部である。発光部22の一方の端部(上端)には、グローブ21が装着され、他方の端部(下端)には口金23が装着されている。発光部22の上端面には、発光装置10bが実装されている。一方、発光部22の内部には、図示しない電源モジュールが設けられている。電源モジュールは、発光装置10bに電力を供給すると共に、発光素子の点灯状態(発光量等)も制御する。
発光装置10bが発光素子(光源)としてLEDを備える場合、特に発熱量が多くなる。このため、発光部22(特に外装部)は、ヒートシンクから構成されていることが好ましい。例えば、発光部22は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)等の熱伝導性の良好な金属またはこれらの合金から構成することが好ましい。また、発光部22は、このような金属または合金に限らず、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、シリコーンカーバイト(SiC)、高熱伝導性樹脂等から構成されていてもよい。これにより、発光部22は、発光装置10bから発生する熱を、外部に効果的に放熱することができる。
口金23は、外部接続用の金具であり、例えば、一般的なE26型の金具である。これにより、照明装置20が天井等に設けられたソケットに装着可能となる。
このような構成により、照明装置20は、口金23を商用電源(外部電源)のソケット等に取り付けられると、発光装置10bの発光素子が点灯する。発光素子からの光は、グローブ21を透過すると共にグローブ21で拡散される。これにより、グローブ21の略全体が明るくなり、略均一な輝度の光が外部に出射される。照明装置20は、発光装置10bを備えているため、発光装置10bの厚さを増大させることなく、光取出し効率の高い照明装置20を提供することができる。
〔補足〕
なお、本発明に係る発光装置は、以下のように表現することもできる。
(1)電極が形成された基板の上面に、少なくとも一つ以上の発光素子が設けられ、発光素子と前記電極とが電気的に接続されると共に、前記発光素子を第1の透光性樹脂体で封止してなる発光装置において、前記発光素子の発光面と対向する第1の透光性樹脂体(第2樹脂体42)の表面および側面は空気と接していることを特徴とする発光装置。
上記構成によれば、第1の透光性樹脂体のみで基板上の発光素子を封止しているため、発光素子から出射される光は、第1の透光性樹脂体と空気との界面で生じる屈折作用によって取出される。リフレクタや枠体等の部材が存在しないため、それらによる反射損失はなく、発光素子から出射される光の損失は、第1の透光性樹脂体と空気との界面でのフレネル反射によるロスだけに抑えることができる。結果として、光取出し効率の大きい発光装置を得ることができる。
(2)また、本発明の発光装置は、電極が形成された基板の上面に、少なくとも一つ以上の発光素子が設けられ、発光素子と前記電極とが電気的に接続され、前記発光素子が波長変換材料である蛍光体を混合した第2の蛍光体樹脂体(第1樹脂体41)で封止されると共に、前記第2の蛍光体樹脂体を第1の透光性樹脂体で封止してなる発光装置において、前記第1の透光性樹脂体の一方の面は前記第2の蛍光体樹脂体と密着しており、それと対向する第1の透光性樹脂体の表面および側面は空気と接していることを特徴としている。
上記構成によれば、発光素子から出射される光、および、波長変換材である蛍光体によって波長変換された光は、第1の透光性樹脂体と空気との界面で生じる屈折作用によって取出される。リフレクタや枠体等の部材が存在しないため、それらによる反射損失はなく、発光素子から出射される光の損失は、第1の透光性樹脂体と空気との界面でのフレネル反射によるロスだけに抑えることができる。結果として、光取出し効率の大きい発光装置を得ることができる。
(3)また、本発明の発光装置では、第2の蛍光体樹脂体を構成する樹脂(蛍光体を混合している樹脂)と、第1の透光性樹脂体が同一材料であってもよい。
上記構成によれば、第2の蛍光体樹脂体における蛍光体を混合している樹脂と、第1の透光性樹脂体とが同一材料であるため、第2の蛍光体樹脂体と第1の透光性樹脂体との界面では光の界面が存在しない。このため、発光素子からの出射光、および蛍光体によって波長変換された光は、前記界面でのフレネル反射によるロスを生じることなく空気中に取りだすことができる。結果として、光取出し効率の大きい発光装置を得ることができる。
(4)また、本発明の発光装置では、第1の透光性樹脂体の表面が円錐状もしくは角錐状の、単数或いは複数の凹凸形状が形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、第1の透光性樹脂体表面の円錐状、もしくは角錐状の凹凸形状によって全反射条件が破られるため、第1の透光性樹脂体表面と空気界面における全反射によって取出されていなかった光を空気中に取出すことが可能となる。また、リフレクタや枠体等の部材が存在しないため、それらによる反射損失はなく、発光素子から出射される光の損失は、第1の透光性樹脂体表面の円錐状、もしくは角錐状の凹凸形状と空気界面でのフレネル反射によるロスだけに抑えることができる。また、円錐状、もしくは角錐状の凹凸形状により全反射条件を破っているため、従来のドーム状の形状に比べて薄型化が可能となり、かつ、第1の透光性樹脂体の使用量を削減することが可能、すなわち、コスト削減が可能となる。結果として、薄型で光取出し効率が大きく、かつ低コストな発光装置を得ることができる。
(5)また、この発明の照明装置は、上記(1)〜(4)のいずれかの発光装置を搭載したこと特徴としている。
上記構成によれば、発光素子から出射される光、および蛍光体によって波長変換された光を高い光取出し効率で空気中に取出すことが可能な発光装置を搭載している。従って、当該照明装置に対して、前記機能を持たせることができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の発光装置は、照明器具を始めとする種々の照明装置に搭載することができる。特に、本発明の発光装置を搭載した照明装置は、高輝度照明分野(全光束2000〜5000lm、色温度2500〜6500Kでの調光および調色)への適用が好適である。
1 基板
1a 発光素子搭載面
2 電極
3 発光素子
4 封止体(封止樹脂)
10 発光装置
10a 発光装置
10b 発光装置
20 照明装置
41 第1樹脂体(第1樹脂)
42a 側面部
42 第2樹脂体(第2樹脂)
42b 底面部
42c 光出射面(散乱面・凹凸面)
43 蛍光体

Claims (6)

  1. 基板と、基板上に搭載された発光素子と、発光素子を封止する封止樹脂とを備えた発光装置において、
    上記封止樹脂の底面部は、上記基板の発光素子搭載面に接しており、
    上記封止樹脂の側面部は、露出していることを特徴とする発光装置。
  2. 上記封止樹脂は、上記発光素子の出射光を出射する光出射面が、上記発光素子の出射光を散乱させる散乱面になっていることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 上記散乱面は、単数または複数の円錐または角錐が形成された凹凸面であることを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  4. 上記封止樹脂は、上記発光素子を封止する第1樹脂と、第1樹脂を被覆する第2樹脂とを備え、
    上記第1樹脂および第2樹脂の少なくとも一方が、上記発光素子の出射光の波長を変換する蛍光体を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光装置。
  5. 上記第1樹脂および第2樹脂が、それぞれ同一材料の樹脂を含むことを特徴とする請求項4に記載の発光装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の発光装置を備えた照明装置。
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