JP2013149374A - 電線コネクタ固定構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】電線コネクタ固定構造において、電線の端部周囲に結合されたコネクタハウジングと取付部材とをロック機構により固定する構成において、コネクタハウジングの破損時でも電線の損傷を有効に防止することである。
【解決手段】電線コネクタ固定構造10は、電線であるケーブル14の端部周囲に結合されたコネクタハウジング16と、コネクタハウジング16にロック機構34により固定された取付部材であるコネクタ鉄板シェル18と、コネクタハウジング16の少なくとも一部を覆う樹脂カバー20とを含む。樹脂カバー20を、ケーブル14に対する変位を可能とした状態でコネクタ鉄板シェル18に固定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電線の端部周囲に結合されたコネクタハウジングと、取付部材とを備える電線コネクタ固定構造に関する。
電気自動車やハイブリッド車等の電動車両には、多相電動モータが搭載されている。多相電動モータのように、ステータに複数の相の巻線を配置する場合、各相の巻線の端子、例えばU相、V相、W相の巻線の端子と、電動モータを駆動するモータ駆動部であるインバータからの複数の端子、例えば、U相、V相、W相に対応する端子とを、電気的に接続する必要がある。このため、モータケース等に固定され、内部の電動モータの各相のステータコイルの端子に接続されたモータ側端子台と、パワーコントロールユニット(PCU)を含む車載電気回路収容ケースであるPCUケースに固定され、内部のインバータの各相の端子に接続されたインバータ側端子台とを、複数相の動力線である高圧電線であるケーブルを介して接続することが考えられる。
また、特許文献1には、2つの配線同士を接続するコネクタを保護する保護部材を備える車両用コネクタ保護構造であって、保護部材は、コネクタの全体を覆い、かつ伸張可能な絶縁カバーである構造が記載されている。コネクタは、雄、雌両コネクタの嵌合により形成され、絶縁カバーの一端は、雌コネクタに接続された配線に固着されている。この構造によれば、車両衝突等に伴うコネクタ破損時でも雄、雌両コネクタの嵌合が外れた場合に、電線端末である雌コネクタの全体を絶縁カバーで覆って、絶縁性を確保できるとされている。
特開2011−146195号公報
上記のように、車載電気回路収容ケースに固定された端子台にコネクタを設ける場合に、車両衝突時に車載電気回路収容ケースが車両後方に動いて、コネクタで固定され、モータ等の回転電機に接続されたケーブルがリザーブタンク等の後方の他の部材に衝突し、前方に押し返される可能性がある。この場合、例えば車載電気回路収容ケースに固定された取付部材と、ケーブルが接続されるコネクタハウジングとがロック機構により固定されていても、衝突時等に、ロック機構が破損して、コネクタハウジングからケーブルが引き出され、取付部材と他の部材(リザーブタンク等)との間でケーブルが挟まれケーブルの絶縁被覆が損傷する可能性がないとはいえない。
すなわち、リザーブタンク等の他の部材とコネクタとが衝突すると、コネクタハウジングが破壊され、ケーブルが引き出され、撓むように曲がるので、この余分な長さのケーブルが後方の他の部材と車載電気回路収容ケースとの間で挟まれてケーブルの絶縁被膜が破損する可能性がある。このため、コネクタハウジング破損時のケーブルの損傷を有効に防止する面から改良の余地がある。これに対して、特許文献1に記載されたコネクタ保護構造は、コネクタを絶縁カバーにより保護するもので、ケーブルを保護する面からは改良の余地がある。
本発明の目的は、電線コネクタ固定構造において、電線の端部周囲に結合されたコネクタハウジングと取付部材とをロック機構により固定する構成において、コネクタハウジングの破損時でも電線が他の部材との間で挟まれることによる損傷を有効に防止することである。
本発明に係る電線コネクタ固定構造は、電線の端部周囲に結合されたコネクタハウジングと、前記コネクタハウジングにロック機構により固定された取付部材と、前記コネクタハウジングの少なくとも一部を覆う樹脂カバーであって、前記電線に対する変位を可能とした状態で前記取付部材に固定されている樹脂カバーとを備えることを特徴とする電線コネクタ固定構造である。なお、「電線に対する変位を可能とした状態で取付部材に固定されている」とは、取付部材には固定されるが、電線に直接には固定されていないことを意味する(本明細書全体及び特許請求の範囲で同じである。)。
また、好ましくは、前記樹脂カバーは、前記取付部材の外周面に結合される周面結合部を有する。
また、好ましくは、前記ロック機構は、前記コネクタハウジングの前記電線側部分に設けられ、断面L字形で先端部に外周面側に突出する係止突部を有する変形可能腕部と、前記取付部材に設けられ、前記コネクタハウジングの前記電線側部分の周囲に嵌合可能で、前記係止突部に係止される筒部とを含む。
また、好ましくは、前記樹脂カバーと前記取付部材とを結合する貼着部材を備える。
また、好ましくは、前記樹脂カバーは、繊維強化樹脂により造られている。
本発明に係る電線コネクタ固定構造によれば、電線の端部周囲に結合されたコネクタハウジングと取付部材とをロック機構により固定する構成において、コネクタハウジングの破損時にロック機構が破損して、コネクタハウジングから電線が引き出され、引き出された電線とコネクタハウジングまたは取付部材との間に変形しやすい樹脂カバーが介在しやすくなる。このため、電線コネクタ固定構造を有する機器を搭載した車両の衝突時等の、コネクタハウジングの破損時でも電線が他の部材との間で挟まれることによる損傷を有効に防止できる。
本発明の実施形態の電線コネクタ固定構造を、一部透視して示す概略斜視図である。 図1のA−A断面図である。 比較例の電線コネクタ固定構造を有するPCUケースを搭載する車両において、衝突時にコネクタが後方の部品に衝突する様子を示す概略図である。 比較例の電線コネクタ固定構造がPCUケースに固定されている様子を示す断面図(a)と、衝突時にケーブルが後方の部品に押された様子を示す断面図(b)と、さらに電線保護プロテクタ及びコネクタハウジングからケーブルが引き出される様子を示す断面図(c)とである。 図4(c)からさらにケーブルが引き出され、後方の部品とコネクタハウジング及びコネクタ鉄板シェルとの間にケーブルが挟まれる様子を示す断面図である。 本発明の実施形態の電線コネクタ固定構造がPCUケースに固定されている様子を示す断面図(a)と、衝突時にケーブルが後方の部品とコネクタハウジング及びコネクタ鉄板シェルとの間に樹脂カバーを介して挟まれる様子を示す概略断面図(b)とである。
以下に、本発明に係る実施の形態を説明する。図1〜2は、本実施形態の電線コネクタ固定構造を示している。図1は、本実施形態の電線コネクタ固定構造を、一部透視して示す概略斜視図である。図2は、図1のA−A断面図である。本実施形態の電線コネクタ固定構造10は、例えば電気自動車やハイブリッド車、燃料電池車等の電動車両に搭載される車載電気回路収容ケースであり、インバータケースであるPCUケース12(図3等参照)に固定される。PCUケース12は、いずれも図示しない昇圧コンバータとインバータと制御回路とを含んでいる。昇圧コンバータ及びインバータは、バッテリと回転電機との間に接続されており、バッテリの電圧を昇圧コンバータで昇圧し、インバータにより直流電流及び交流電流の間の変換を行う。回転電機は、例えば走行用モータとして使用される3相の電動モータである。回転電機は、発電機としてもよく、また、電動モータ及び発電機の両方の機能を有するモータジェネレータとしてもよい。
また、回転電機に接続された高圧電線である3本のケーブル14が、PCUケース12に固定された電線コネクタ固定構造10を介して、PCUケース12内部の図示しないインバータに接続された3相のインバータ側動力線に接続されるようにしている。回転電機に接続された3本のケーブル14は、回転電機のU相、V相、W相のステータコイル(図示せず)に接続された3相の動力線である。なお、以下の説明では、同様の構成または対応する構成を有する部分に同じ符号を付して説明する場合がある。
図1に示すように、電線コネクタ固定構造10は、U相、V相、W相の3本のケーブル14の一端部周囲にまとめて結合されたコネクタハウジング16と、取付部材であるコネクタ鉄板シェル18と、樹脂カバー20と、貼着部材である固定用テープ22とを含んでいる。なお、図1では、斜線部で樹脂カバー20を示し、砂地部で固定用テープ22を示しており、樹脂カバー20及び固定用テープ22の内側を透視して示している。
コネクタ鉄板シェル18は、PCUケース12(図3、図6等参照)に図示しないボルト等の締結部材により固定されるもので、互いに直交するように一体に形成された本体板部24及び結合板部26と、本体板部24に設けられた長孔状の貫通孔の周囲から片側(図1の左側)に突出するように設けられた断面略長円形の嵌合筒部28とを有する。図2に示すように、嵌合筒部28は、先端部を内側に180度折り返すことで形成された折り返し部30を含んでいる。結合板部26及び本体板部24は、それぞれPCUケース12またはPCUケース12に取付部材(図示せず)を固定する場合の取付部材の取り付け面に沿う板状で、上側の結合板部26の複数個所にボルトを挿通させる貫通孔32が形成されている。なお、コネクタ鉄板シェル18に電磁波シールド機能を持たせることもできる。また、図示の例では、コネクタ鉄板シェル18において、嵌合筒部28の軸方向中間部から本体板部24との連結部分にわたる部分を樹脂モールドしているが、コネクタ鉄板シェル18を単に金属板等の金属材料のみにより形成することもできる。
コネクタハウジング16は、コネクタ鉄板シェル18の嵌合筒部28に一部を挿入した状態で、ロック機構34によりコネクタ鉄板シェル18に結合固定されている。図2に示すように、コネクタハウジング16には、PCUケース12の内側に配置される一端部(図2の右端部)に3本のケーブル14に対応する3つの端子36が設けられている。また、コネクタハウジング16の他側(図2の左側)に3本のケーブル14を挿入可能な3つの凹部38(図2では、1つの凹部のみを記載し、他の凹部の図示を省略する。)が形成されている。各相のケーブル14の一端部が対応する凹部38に挿入された状態で、ケーブル14が対応する相の端子36に導電性を有する接続部を介して接続されるようにしている。各相のケーブル14とコネクタハウジング16とは、図示しないロック機構により結合固定されている。コネクタハウジング16は、鉄等の金属部40と樹脂部42とを一体化させることにより形成されているが、コネクタハウジング16を鉄等の金属部のみにより形成することもできる。
また、電線コネクタ固定構造10は、上記のロック機構34を含んでいる。ロック機構34は、コネクタハウジング16のケーブル14結合側部分(図2の左側部分)の上側2個所と下側2個所とに設けられた変形可能腕部44と、コネクタ鉄板シェル18に設けられた嵌合筒部28とにより形成されている。各変形可能腕部44は、断面略L字形で先端部に外周面側に突出する係止突部46を有する。各変形可能腕部44は、鉄等の金属により造られており、図2の矢印αで示す方向に弾性変形が可能である。また、各変形可能腕部44の変形を可能とするために、コネクタハウジング16の樹脂部42と各変形可能腕部44との間に変形許容空間Pが形成されている。
このようなコネクタハウジング16のケーブル14結合側部分にはコネクタ鉄板シェル18の嵌合筒部28が嵌合されている。すなわち、図2でコネクタハウジング16に対して左側に、コネクタ鉄板シェル18を配置した状態で、変形可能腕部44を内側(図2の矢印α方向)に弾性変形させつつ、変形可能腕部44を含むコネクタハウジング16のケーブル14結合側部分の周囲に嵌合筒部28を、図2の矢印F方向に押し進めて、図2の状態で係止突部46が弾性復元することで係止突部46が変形可能腕部44の先端部に係止される。この状態で、本体板部24の片側面内周部はコネクタハウジング16のストッパ部48に突き当てられ、図2の矢印F方向のそれ以上の変位が阻止される。すなわち、嵌合筒部28は、コネクタハウジング16のケーブル14結合側部分の周囲に嵌合可能で、各係止突部46により係止されている。
さらに電線コネクタ固定構造10は、樹脂カバー20と、固定用テープ22と、それぞれ図2にのみ図示する編組線であるシールド線72と、かしめリング74とを含んでいる。樹脂カバー20は、高強度の繊維強化樹脂により造られるもので、コネクタ鉄板シェル18の嵌合筒部28の外周面に先端部が嵌合されるカバー側筒部50と、カバー側筒部50の一端を塞ぐようにカバー側筒部50に一体形成される蓋部52とを含む。樹脂カバー20は、コネクタハウジング16の一部である、ケーブル14結合側部分(図2の左側部分)の周囲を覆っており、コネクタ鉄板シェル18の嵌合筒部28の外周面に圧入等により結合固定される周面結合部54を含んでいる。また、樹脂カバー20の蓋部52が、コネクタハウジング16のケーブル14結合側端面(図2の左端面)に押し付けられている。周面結合部54は、カバー側筒部50の開口端部に設けられている。蓋部52の3個所位置には、3本のケーブル14を挿入可能な挿入孔が形成されている。このような樹脂カバー20は、ケーブル14に対する変位を可能とした状態で、コネクタハウジング16に固定されている。すなわち、樹脂カバー20は、コネクタハウジング16に直接に固定されているが、ケーブル14に直接には固定されていない。また、ケーブル14の外側はシールド線72で覆われており、さらにシールド線72の端部を樹脂カバー20と固定用テープ22とに被せて、さらにコネクタ鉄板シェル18の嵌合筒部28の外側で、樹脂カバー20及び固定用テープ22の外側に金属製のかしめリング74が嵌合されて、かしめ固定されている。これにより、シールド線72の内側に樹脂カバー20が設けられ、かしめリング74とコネクタ鉄板シェル18との間に樹脂カバー20とシールド線72とが一緒に挟まれ固定されている。
また、樹脂カバー20の剛性は、コネクタハウジング16の樹脂部42を構成する、ケーブル結合側端部58や、コネクタ鉄板シェル18の剛性よりも低くしている、すなわち樹脂カバー20は変形しやすい。また、樹脂カバー20とコネクタハウジング16との間の少なくとも一部に空間Gが形成されている。
また、固定用テープ22は、帯状で、樹脂カバー20のカバー側筒部50の先端部外周面とコネクタ鉄板シェル18の嵌合筒部28の本体板部24側とにかけ渡すように略1周分または略複数周分巻き付けられて、樹脂カバー20とコネクタ鉄板シェル18とを、固定用テープ22の貼着面で結合している。
上記のような電線コネクタ固定構造10によれば、コネクタハウジング16とコネクタ鉄板シェル18とをロック機構34により固定する構成において、コネクタハウジング16の破損時でもケーブル14が他の部材との間で挟まれることによる損傷を有効に防止できる。これについて、まず、比較例の電線コネクタ固定構造を用いて、本実施形態で解決しようとする課題を説明し、その後、本実施形態の作用を説明する。
図3は、比較例の電線コネクタ固定構造10を有するPCUケース12を搭載する車両において、車両の前方での衝突時に電線コネクタ固定構造10が後方の部品に衝突する様子を示す概略図である。図4は、比較例の電線コネクタ固定構造10がPCUケース12に固定されている様子を示す断面図(a)と、衝突時にケーブル14が後方の部品に押された様子を示す断面図(b)と、さらに電線保護プロテクタ60及びコネクタハウジング16からケーブル14が引き出される様子を示す断面図(c)とである。図5は、図4(c)からさらにケーブル14が引き出され、後方の部品とコネクタハウジング16及びコネクタ鉄板シェル18との間にケーブル14が挟まれる様子を示す断面図である。なお、図4(c)では、コネクタハウジング16の形状を簡略化して示している。
図3〜図5に示す比較例の電線コネクタ固定構造10は、上記の図1、図2に示した本実施形態の電線コネクタ固定構造10において、樹脂カバー20及び固定用テープ22を省略している。また、図4(a)に示すように、比較例では、ケーブル14のコネクタハウジング16に対する結合側端部の周囲を、樹脂等の絶縁材料により造られた円筒状の電線保護プロテクタ60により覆い、電線保護プロテクタ60の一端をコネクタハウジング16の端面に突き当てている。また、電線保護プロテクタ60の他端部とケーブル14の電線保護プロテクタ60から導出された部分とにプロテクタ固定テープ62を貼着し、ケーブル14に対する電線保護プロテクタ60の位置決めを図っている。
図3に示すように車両に搭載されたPCUケース12の後端部(「後」とは、車両の前後方向の後側をいい、図3の右側である。逆に「前」とは図3の左側をいう。以下同じである。)に電線コネクタ固定構造10が固定されている。この場合、コネクタ鉄板シェル18(図4)がPCUケース12にボルト等の締結手段により結合されている。図3では、破線により、車両の衝突が発生する前の通常状態での正規の各要素の位置を示しており、実線で車両が前方で衝突した後の各要素の位置を示している。
図3に実線で示すように車両衝突時には、PCUケース12が図示しない前方の部材により後方に押されて、後方に位置するインバータリザーブタンク64に、電線コネクタ固定構造10が衝突する。インバータリザーブタンク64は、図示しないインバータを冷却する冷却水貯留用のリザーブタンクである。この場合、インバータリザーブタンク64の後側上部にブレーキリザーブタンク66が対向しており、ブレーキリザーブタンク66に衝突する。ブレーキリザーブタンク66は、ブレーキ液を貯留するリザーブタンクである。そして、インバータリザーブタンク64は前方斜め下に向くように傾いた状態で電線コネクタ固定構造10を前方に押し返す。このため、図4(b)に示すようにインバータリザーブタンク64は、コネクタハウジング16に結合されたケーブル14を下側に曲げて電線保護プロテクタ60の端部からケーブル14を露出させる。また、さらにコネクタハウジング16が前方に押されることで、コネクタハウジング16のロック機構が破損すると、図4(c)に示すように、コネクタハウジング16がPCUケース12内に押し込まれ、コネクタハウジング16からもケーブル14が露出して、露出したケーブル14が撓んだ状態となる。そして、図5に示すように、インバータリザーブタンク64とコネクタハウジング16及びコネクタ鉄板シェル18との間で、コネクタハウジング16等から引き出され、撓んだケーブル14が挟まれる状態となる。この場合には、ケーブル14がコネクタハウジング16のケーブル14結合側端部の角部や、コネクタ鉄板シェル18の後端部に押し付けられる可能性がある。このため、ケーブル14の絶縁被膜に損傷を生じる可能性がある。
本実施形態は、このような不都合を解消すべく発明したものである。図6は、本実施形態の電線コネクタ固定構造10がPCUケース12に固定されている様子を示す断面図(a)と、衝突時にケーブル14が後方の部品とコネクタハウジング16及びコネクタ鉄板シェル18との間に樹脂カバー20を介して挟まれる様子を示す概略断面図(b)とである。なお、図6(b)では、コネクタハウジング16の形状を簡略化して示している。また、図6では、シールド線72とかしめリング74との図示を省略している。図6(a)に示すように、車両に搭載されたPCUケース12の後端部(図6(a)(b)の右端部)の天板部68と側壁部70との外面にコネクタ鉄板シェル18を突き当て、結合板部26に形成した貫通孔32(図1)に挿入したボルト(図示せず)と、ボルトに挿入したナット(図示せず)等の締結部材により、PCUケース12に電線コネクタ固定構造10を固定している。なお、電線コネクタ固定構造10は、このような状態でPCUケース12に固定する場合に限定するものではなく種々の状態でPCUケース12に固定できる。例えば、PCUケース12の側壁部70の内側に横方向に設けられた取り付け板部等、PCUケース12に固定の部材に、結合板部26を締結部材により結合固定することもできる。
このような状態から、図6(b)に示すように、車両の衝突時にPCUケース12が上記の比較例の場合と同様に後方(図6(b)の右側)に押されて、後方の部材、例えばインバータリザーブタンク64がコネクタハウジング16を前方に押し返し、ロック機構が破損してコネクタハウジング16が前方に移動する等により、ケーブル14の撓んだ部分が、コネクタハウジング16及びコネクタ鉄板シェル18とインバータリザーブタンク64等の後方の部材との間で挟まれる可能性がある。この状態でも、本実施形態によれば、ケーブル14の絶縁被膜の破損を有効に防止できる。すなわち、本実施形態のように、ケーブル14の端部周囲に結合されたコネクタハウジング16とコネクタ鉄板シェル18とをロック機構34(図2)により固定する構成において、コネクタハウジング16の破損時にロック機構34が破損して、コネクタハウジング16からケーブル14が引き出された場合でも、引き出されたケーブル14とコネクタハウジング16またはコネクタ鉄板シェル18との間に変形しやすい樹脂カバー20が介在しやすくなる。このため、電線コネクタ固定構造10を有する機器であるPCUケース12を搭載した車両の衝突時等の、コネクタハウジング16の破損時でも、樹脂カバー20が変形することでケーブル14に加わる衝撃を緩和して、ケーブル14が電線コネクタ固定構造10と他の部材(例えばインバータリザーブタンク64)との間で挟まれることによる損傷を有効に防止できる。したがって、ケーブル14を有効に保護でき、ケーブル14の絶縁被膜の損傷による漏電を有効に防止できる。
また、電線コネクタ固定構造10は、樹脂カバー20とコネクタ鉄板シェル18とを結合する固定用テープ22を備えるので、車両衝突時等の樹脂カバー20の変形時に樹脂カバー20のカバー側筒部50の端部がコネクタ鉄板シェル18から剥がれるのを防止して、より有効にケーブル14の損傷を防止できる。なお、図6(a)(b)では、ケーブル14に電線保護プロテクタやプロテクタ固定テープを設けない場合を示しているが、図4、図5に示した比較例の場合と同様、ケーブル14に電線保護プロテクタ60やプロテクタ固定テープ62を固定することもできる。なお、本実施形態では、シールド線72とかしめリング74とを設けた構成を説明したが、シールド線72及びかしめリング74を省略することもできる。この場合でも、コネクタ鉄板シェル18等の取付部材に樹脂カバー20が固定されていればよい。また、樹脂カバー20が取付部材に、固定用テープ22を設けることなく、または他の方法により、固定されるのであれば、固定用テープ22を省略することもできる。
なお、樹脂カバー20の形状は、図1、図2、図6(a)に示した形状に限定するものではなく、本発明の範囲で種々の形状を採用できる。また、上記では、電線コネクタ固定構造10をPCUケース12に固定した場合を説明したが、電線コネクタ固定構造10を固定する部材はPCUケース12に限定するものではなく、回転電機等の種々の電気機器を収容するケースに固定できる。また、コネクタハウジング16にロック機構により固定する取付部材は、コネクタ鉄板シェル18に限定するものではなく、例えばPCUケース12等の電気機器収容ケースに取り付けるための種々の構造を有する取付部材を採用することもできる。
10 電線コネクタ固定構造、12 PCUケース、14 ケーブル、16 コネクタハウジング、18 コネクタ鉄板シェル、20 樹脂カバー、22 固定用テープ、24 本体板部、26 結合板部、28 嵌合筒部、30 折り返し部、32 貫通孔、34 ロック機構、36 端子、38 凹部、40 金属部、42 樹脂部、44 変形可能腕部、46 係止突部、48 ストッパ部、50 カバー側筒部、52 蓋部、54 周面結合部、56 挿入孔、58 ケーブル結合側端部、60 電線保護プロテクタ、62 プロテクタ固定テープ、64 インバータリザーブタンク、66 ブレーキリザーブタンク、68 天板部、70 側壁部、72 シールド線、74 かしめリング。

Claims (5)

  1. 電線の端部周囲に結合されたコネクタハウジングと、
    前記コネクタハウジングにロック機構により固定された取付部材と、
    前記コネクタハウジングの少なくとも一部を覆う樹脂カバーであって、前記電線に対する変位を可能とした状態で前記取付部材に固定されている樹脂カバーとを備えることを特徴とする電線コネクタ固定構造。
  2. 請求項1に記載の電線コネクタ固定構造において、
    前記樹脂カバーは、前記取付部材の外周面に結合される周面結合部を有することを特徴とする電線コネクタ固定構造。
  3. 請求項2に記載の電線コネクタ固定構造において、
    前記ロック機構は、
    前記コネクタハウジングの前記電線側部分に設けられ、断面L字形で先端部に外周面側に突出する係止突部を有する変形可能腕部と、
    前記取付部材に設けられ、前記コネクタハウジングの前記電線側部分の周囲に嵌合可能で、前記係止突部に係止される筒部とを含むことを特徴とする電線コネクタ固定構造。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1に記載の電線コネクタ固定構造において、
    前記樹脂カバーと前記取付部材とを結合する貼着部材を備えることを特徴とする電線コネクタ固定構造。
  5. 請求項1から請求項4に記載の電線コネクタ固定構造において、
    前記樹脂カバーは、繊維強化樹脂により造られていることを特徴とする電線コネクタ固定構造。
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