JP2013147578A - 洗剤添加用粒子群の製造方法 - Google Patents

洗剤添加用粒子群の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013147578A
JP2013147578A JP2012009535A JP2012009535A JP2013147578A JP 2013147578 A JP2013147578 A JP 2013147578A JP 2012009535 A JP2012009535 A JP 2012009535A JP 2012009535 A JP2012009535 A JP 2012009535A JP 2013147578 A JP2013147578 A JP 2013147578A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alcohol
anionic surfactant
detergent
acid precursor
particle group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012009535A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichiro Kawamoto
賢一郎 川元
Takashi Kamei
崇 亀井
Hiroaki Katsuta
浩章 割田
Hiroshi Kitagaito
博士 北垣外
Makoto Takahashi
誠 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2012009535A priority Critical patent/JP2013147578A/ja
Publication of JP2013147578A publication Critical patent/JP2013147578A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)

Abstract

【課題】炭素数12〜14のアルコールを一定量以上含有する洗剤用添加粒子を製造する際に、噴霧乾燥法を含まない陰イオン性界面活性剤の酸前駆体と水溶性アルカリ剤を乾式中和する方法を用いることで、ハンドリング性(破壊荷重)に優れ、粉末洗剤組成物の泡立ち性を改良することができる洗剤添加用粒子群を製造する方法を提供すること。
【解決手段】水溶性アルカリ剤と陰イオン性界面活性剤の酸前駆体とを混合することにより、該酸前駆体と該水溶性アルカリ剤とが乾式中和する工程を含む洗剤添加用粒子群の製造方法であって、該乾式中和する工程の前、工程中又は工程の後に炭素数12〜14のアルコールを添加して、得られる洗剤添加用粒子群中に該アルコールを3.5〜20質量%含有させ、かつ該酸前駆体の量と該アルコールの量との質量比を1/10〜10/1とする、洗剤添加用粒子群の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体と水溶性アルカリ剤を乾式中和し、かつ、高級アルコールを用いた洗剤添加用粒子群の製造方法に関する。
粉末洗剤の低温水での溶解性改良剤として高級アルコールを含有した洗剤組成物が提案されている。
例えば、特許文献1には、洗浄性界面活性剤と洗浄ビルダー、および、低温水での溶解度を改良するための6℃〜70℃の融点を有する高級アルコールを有効量含有する粒状洗剤組成物が開示されている。
また、特許文献2には、攪拌造粒機を用いた洗剤添加用粒子群の製造方法において、核粒子に液体原料を添加し、核粒子を表面処理することで、造粒機内の付着量が低減し、粒子群の壊れが抑制されることを特徴とする製造方法が開示されており、液体原料のひとつに高級アルコールが用いられている。
しかしながら、特許文献1の粒状洗剤組成物は、洗剤添加用粒子群とは異なり、実際に用いられている高級アルコール含有量は1.9〜3.2%と少ない。
また、特許文献2の攪拌造粒機を用いた洗剤添加用粒子群の製造方法は、核粒子群と液体原料の質量比と各粒子群の流動化におけるFr.数、かつ、液体原料の添加流量等により製造条件を調整するため、操作が煩雑となる。
特表平10−500116号公報 特開2006−143998号公報
従って本発明の課題は、炭素数12〜14のアルコール(以下、単に高級アルコールともいう)を一定量以上含有する洗剤用添加粒子を製造する際に、噴霧乾燥法を含まない陰イオン性界面活性剤の酸前駆体と水溶性アルカリ剤を乾式中和する方法を用いることで、ハンドリング性(破壊荷重)に優れ、粉末洗剤組成物の泡立ち性を改良することができる洗剤添加用粒子群を製造する方法を提供することにある。
即ち、本発明の要旨は、水溶性アルカリ剤と陰イオン性界面活性剤の酸前駆体とを混合することにより、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体と水溶性アルカリ剤とが乾式中和する工程を含む洗剤添加用粒子群の製造方法であって、該乾式中和する工程の前、工程中又は工程の後に炭素数12〜14のアルコールを添加して、得られる洗剤添加用粒子群中に該アルコールを3.5〜20質量%含有させ、かつ陰イオン性界面活性剤の酸前駆体の量と炭素数12〜14のアルコールの量との質量比(陰イオン性界面活性剤の酸前駆体/炭素数12〜14のアルコール)を1/10〜10/1とする、洗剤添加用粒子群の製造方法、に関するものである。
本発明の製造方法により得られる洗剤添加用粒子群がハンドリング性(破壊荷重)に優れる理由としては、水溶性アルカリ剤を陰イオン性界面活性剤の酸前駆体で乾式中和し、造粒すると共に、例えば高級アルコールを水溶性アルカリ剤に添加しているため、高級アルコールを洗剤添加剤用粒子中又は粒子表面上に分散して存在させることができ、得られる洗剤添加剤粒子群の粘着性が低減されたためと考えられる。
本発明の製造方法を使用することにより、高級アルコールを含有した洗剤添加用粒子群であって、粒子群の粘着性が抑制されたハンドリング性に優れる洗剤添加用粒子群を製造することができる。更に造粒品の粗収率(1000μmON)を低減でき、生産性の高い洗剤添加用粒子群の製造法が提供できる。また、本発明で得られる洗剤添加用粒子群を用いることで粉末洗剤組成物の泡立ち性を改良することができる。
本発明の洗剤添加用粒子群の製造方法は、[A]乾式中和工程、[B]高級アルコール混合工程、さらに任意の工程として、[C]表面改質工程に分けることができる。次いで各工程について説明する。
工程[A]乾式中和工程
本工程は、水溶性アルカリ剤と陰イオン性界面活性剤の酸前駆体とを混合することによって、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体と水溶性アルカリ剤との乾式中和を行う工程である。本工程においては、ハンドリングの観点から、水溶性アルカリ剤に陰イオン性界面活性剤の酸前駆体を添加する態様がより好ましい。
陰イオン性界面活性剤の酸前駆体とは、陰イオン性界面活性剤の前駆体であって酸形態を示し、中和反応により塩を形成するものである。よって陰イオン性界面活性剤の酸前駆体としては公知の陰イオン性界面活性剤の前駆体であって上記の性質を有するものであれば特に限定されるものではなく、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)、α−オレフィンスルホン酸(AOS)、アルキル硫酸(AS)、内部オレフィンスルホン酸、脂肪酸エステルスルホン酸、アルキルエーテル硫酸、ジアルキルスルホコハク酸等が例示される。酸前駆体は一成分のみを用いても良く、二成分以上を組み合わせて用いても良い。
本発明で好ましい酸前駆体は、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸であり、次の代表的な二方法により、製造される。
(1)オレウム(発煙硫酸)スルホン化法
(2)SO3ガススルホン化法
現在は、品質及び生産性の面から、純度の高い直鎖アルキルベンゼンスルホン酸の製造法として、主として(2)の製造法が用いられ、本発明においては、(2)により製造された直鎖アルキルベンゼンスルホン酸を好適に用いることができる。
なお、特許第3313372号に記載されているように、上記酸前駆体に、所定量の硫酸等の無機酸を予め混合しておいてもよい。
供給時の酸前駆体の温度は特に限定されないが、例えば、酸前駆体の安定性の観点より、10〜80℃が好ましく、20〜70℃がより好ましい。陰イオン性界面活性剤の酸前駆体は、液体酸前駆体として供給される。
陰イオン性界面活性剤の酸前駆体(好ましくは直鎖アルキルベンゼンスルホン酸)の量は粒子群のハンドリング性の観点より、中和反応により生成する陰イオン性界面活性剤の理論量として、得られる洗剤添加用粒子群中、5〜25質量%が好ましく、7〜25質量%がより好ましく、7〜20質量%がさらに好ましい。
水溶性アルカリ剤としては、通常洗剤組成物においてアルカリ剤として用いられるものが挙げられ、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム等が例示される。これらは単独で用いても良く、二種以上を混合して用いても良い。水溶性アルカリ剤の中でも、ハンドリングの容易さ及び入手のし易さ、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体との反応性及び得られる洗剤添加用粒子群のハンドリング性の観点から、炭酸ナトリウムが好ましく、ライト灰が更に好ましい。これはライト灰が多孔質であり高級アルコールを含浸させることができるためと考えられる。
また、炭酸ナトリウムは最終組成物において、洗剤ビルダー及びアルカリ剤として機能させ得るものである。従って、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体を中和するのに必要な量に、上記機能のための炭酸ナトリウムを加えた量で、本工程においてかかる水溶性アルカリ剤を添加混合させることにより、中和反応を良好に行うことができる。
即ち、かかる水溶性アルカリ剤の量は、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体の中和に必要な量(中和当量)より実質的に多い量が好ましく、例えば、好ましくは中和当量の1〜150倍であり、より好ましくは3〜125倍、特に好ましくは4〜100倍である。無機酸を酸前駆体と併用する場合、当該中和当量は、その無機酸の中和に必要な量がさらに加わることになる。
また、水溶性アルカリ剤の平均粒径は特に限定されないが、収率の向上及び保存安定性の観点から30μm以上が好ましく、より好ましくは40〜200μmであり、特に好ましくは50〜100μmである。
本明細書において、水溶性とは25℃の水に対する溶解度が0.5g/100g以上であることを意味し、水不溶性とは、25℃の水に対する溶解度が0.5g/100g未満であることを意味する。
工程[A]において、水溶性アルカリ剤及び陰イオン界面活性剤の酸前駆体以外に、任意成分の一部ないし全部を添加する事ができる。ここで配合可能な任意成分としては、例えば結晶性ケイ酸塩、蛍光剤、顔料、非イオン界面活性剤、脂肪酸、水溶性ポリマー(ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸マレイン酸コポリマー等)、粒状界面活性剤(脂肪塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等)、噴乾粉末、珪藻土、方解石、カオリン、ベントナイト、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等が挙げられる。
工程[A]において添加される任意成分は粒子群状ないし粉体状のものを使用することが好ましく、塊状を粉砕して得られたもの、もしくは別途造粒されたものを用いても良い。その粒子群径は溶解性の観点より200μm以下が好ましい。なお、任意成分は、液体状のものを添加してもよいが、過度の凝集を防ぐために、得られる洗剤添加用粒子中、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましい。
上記固体状化合物を添加する場合には、工程[A]における中和を行う前に、予め水溶性アルカリ剤と混合しておく事が好ましい。混合の程度は各成分が一様に混合されている事が好ましい。
工程[A]において中和を行う際、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体に例えば硫酸等の無機酸を事前に添加する事が好ましい。このような無機塩と該酸前駆体をあらかじめ添加しておいたものを用いて、粉末ないし粒状の水溶性アルカリ剤を中和反応して得られる粒子群は、無機酸由来の中和塩が粒子群内部よりも粒子群表面近傍に多く存在するため、粒子群の粘着性が低く、よりハンドリング性に優れた粒子群の製造が可能である。無機酸の添加量は、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体1モルに対して0.1〜1.0モルであり、好ましくは該前駆体1モルに対して0.1〜0.8モル、より好ましくは0.15〜0.75モル、さらに好ましくは0.2〜0.7モル、特に好ましくは0.25〜0.65モルである。粒子群の粘着性抑制の観点から0.1モル以上である事が好ましい。
工程[A]においては、水溶性アルカリ剤と陰イオン性界面活性剤の酸前駆体とを混合する。無機酸を併用する場合は、酸前駆体と無機酸との混合物を用いることが好ましい。これにより、陰イオン性界面活性剤をバインダーとして、水溶性アルカリ剤を造粒しながら、陰イオン性界面活性剤を乾式中和することができる。
陰イオン性界面活性剤の酸前駆体又は上述の混合物は、連続的又は複数回に分割して水溶性アルカリ剤と混合しても良く、混合するための添加手段は複数回設けても良い。
酸前駆体又は上述の混合物の混合に要する時間は、用いる量に依存するため一概には言えないが、未反応の液体酸が蓄積し、過度の凝集を引き起こすのを抑制する観点から、0.5分以上が好ましく、より好ましくは0.7〜10分、更に好ましくは1〜7分である。水溶性アルカリ剤に酸前駆体又は上述の混合物を添加する場合の添加する速度としては、同観点から、水溶性アルカリ剤100kgに対して、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体を1〜35kg/分で添加することが好ましく、1.5〜25kg/分で添加することがより好ましく、2〜15kg/分で添加することが更により好ましい。無機酸を併用する場合は、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体と無機酸との混合物を上記の速度で添加することが好ましい。
工程[A]において、水溶性アルカリ剤に酸前駆体又は上述の混合物を添加する場合、水溶性アルカリ剤に陰イオン性界面活性剤の酸前駆体を添加した後は、さらに攪拌造粒機を30秒以上、より好ましくは1分以上作動させる事が好ましい。このような操作を設ける事により、中和反応を完結させる事ができるため好適である。
工程[B]高級アルコール混合工程
本工程は、高級アルコールを添加、混合する工程である。
用いる高級アルコールは炭素数12〜14のアルコールであり、泡立ち性、消泡性の観点から、炭素数12及び/又は14のアルコールが好ましく、炭素数12のアルコールがより好ましい。高級アルコールは、飽和アルコールが好ましく、直鎖状のアルコールが好ましい。
高級アルコールの具体例としては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコールが挙げられる。高級アルコールとしては、一成分を単独で使用してもよく、複数の成分を併用してもよい。
供給時の高級アルコールの温度は、融点と安定性の観点より、30〜80℃が好ましく、40〜70℃がより好ましい。通常は、融点以上の温度を用いることが好ましい。
高級アルコールの量は、洗剤添加用粒子として用いる観点より、得られる洗剤添加用粒子群中、3.5質量%以上が好ましく、4質量%以上がより好ましく、5質量%以上が更に好ましく、また、洗剤添加用粒子群のハンドリング性の観点より、20質量%以下が好ましく、18質量%以下がより好ましく、15質量%以下がさらに好ましく、13質量%以下がさらに好ましく、これらの観点から、3.5〜20質量%が好ましく、4〜18質量%がより好ましく、5〜15質量%がさらに好ましく、5〜13質量%がより更に好ましい。
添加される陰イオン性界面活性剤の酸前駆体の量と添加される高級アルコールの量との質量比(即ち、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体/高級アルコール)は、得られる粒子群のハンドリング性の観点から、1/10〜10/1が好ましく、1/5〜5/1がより好ましく、1/4〜4/1がより好ましく、1/3〜3/1がより好ましく、2/5〜5/2がより好ましく、1/2〜5/2がさらに好ましく、2/3〜2/1がさらに好ましく、1/1〜3/2がさらに好ましい。
また、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体と水溶性アルカリ剤とが中和してなる陰イオン性界面活性剤の理論量と高級アルコールとの質量比(即ち、陰イオン性界面活性剤/高級アルコール)は、ハンドリング性の観点から、1/10〜10/1が好ましく、1/5〜5/1がより好ましく、1/4〜4/1がより好ましく、1/3〜3/1がより好ましく、2/5〜5/2がより好ましく、1/2〜5/2がさらに好ましく、2/3〜2/1がさらに好ましく、1/1〜3/2がさらに好ましい。本明細書において、陰イオン性界面活性剤の理論量とは、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体の添加量と水溶性アルカリ剤の添加量とから算出される中和物、即ち塩としての陰イオン性界面活性剤の量をいう。
高級アルコールを添加する方法としては、乾式中和する工程前、工程中又は工程後のいずれかの工程で添加すればよく、複数の工程で添加してもよい。
具体的には、1)工程[A]で、水溶性アルカリ剤に高級アルコールを添加した後、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体と混合、乾式中和しても良く、2)水溶性アルカリ剤と陰イオン性界面活性剤の酸前駆体とを混合、乾式中和した後に、高級アルコールを添加してもよく、3)水溶性アルカリ剤に高級アルコールと陰イオン性界面活性剤の酸前駆体とを同時に又はこれらの混合物を添加、乾式中和しても良い。乾式中和する前に高級アルコールを添加する例としては、上記の1)の態様が挙げられる。
即ち、本発明の製造方法においては、工程[A]及び工程[B]を同時に行う態様を包含する。2)の態様、即ち、水溶性アルカリ剤に陰イオン性界面活性剤の酸前駆体を添加、乾式中和した後に高級アルコールを添加する工程を実施することが、得られる洗剤添加用粒子群の過度の凝集を抑制し、造粒品の粗収率(1000μmON)を低減することができ、生産性を向上させることができるため好ましい。特に、用いられる陰イオン性界面活性剤の酸前駆体量が、用いられる高級アルコール量より多い場合に顕著に凝集を抑制することができる。
工程[B]において、高級アルコールを添加する速度としては、洗剤添加用粒子群の過度の凝集を抑制する観点から、水溶性アルカリ剤100kgに対して、高級アルコールを1〜80kg/分で添加することが好ましく、2〜60kg/分で添加することがより好ましく、3〜50kg/分で添加することが更に好ましい。また、かかる高級アルコールの添加方法としては、連続的または複数回に分割して行ってもよく、添加手段は複数設けても良い。
工程[C]表面改質工程
本工程は、工程[A]と工程[B]にて得られた粒子群について表面改質する工程である。
即ち、本発明の洗剤添加用粒子群の製造方法は、工程[A]と工程[B]の後さらに流動助剤を添加して表面改質を行う工程を有していても良い。洗剤粒子群の表面改質を行うことにより、得られる粒子群の粘着性の低減、流動性の向上、保存安定性の向上を図ることができ、また洗剤組成物の一成分として用いる場合、好適である。表面改質は、得られる粒子群を攪拌造粒機で混合しつつ、流動助剤としての表面改質剤を添加する(表面改質工程)ことにより実施される。
表面改質剤としては通常用いられる公知のものが使用でき、結晶性又は非結晶性アルカリ金属アルミノケイ酸塩(ゼオライト)、方解石、ケイソウ土、シリカ等が好適に用いられ、ゼオライトが好ましい。かかるアルミノケイ酸塩は、平均粒径が10μm以下のものがより好ましい。また表面改質剤の量としては、工程[A]と工程[B]にて得られた粒子群100質量部に対して、10〜40質量部が好ましく、15〜35質量部がより好ましい。
また、他の工程で用いられる表面改質剤以外のゼオライトも含め、最終産物である洗剤添加剤粒子群中のゼオライトの量としては、5〜35質量%が好ましく、8〜30質量%がより好ましく、10〜28質量%がさらに好ましい。なお、表面改質剤の平均粒径とはメジアン径であって、体積基準で算出されるものであり、レーザー回折式粒度分布測定装置:LA−920(堀場製作所(株)製)を用いて測定される値である。
また、表面改質剤を添加した場合の攪拌造粒機の運転時間は特に限定されないが、1〜5分間が好ましい。
なお、本製造方法においては、得ようとする粒子群の組成により、所望の液体成分を添加する工程(液体成分添加工程)をさらに実施することができる。液体成分の添加時期は特に限定されるものではないが、表面改質剤の添加前が好ましい。表面改質剤の添加前に、かかる液体成分を添加する液体成分添加工程と、それに続いて表面改質工程を行う場合、液体成分添加工程と表面改質工程とをまとめて工程[C]の表面改質工程とすることができる。但し、液体成分の添加後、得られた粒子群が粘着性が低く、良好な流動性及び/又は良好な保存安定性を有する場合には、流動助剤としての表面改質剤を添加することは必須ではない。この場合、液体成分添加工程が実施され、工程[C]は省略されることとなる。
液体成分としては、例えば非イオン性界面活性剤、水溶性ポリマー(ポリエチレングリコール、アクリル酸マレイン酸コポリマー等)、脂肪酸等の、洗剤分野で用いられる任意の液体成分が挙げられる。液体成分は一成分のみを用いてもよく、二成分以上を併用しても良い。
さらに本発明においては、一般に洗剤組成物に用いられている公知の物質を添加して混合しても良い。かかる物質としては、トリポリリン酸塩、結晶性ケイ酸塩、蛍光剤、顔料、再汚染防止剤(ポリカルボキシレートポリマー、ナトリウムカルボキシメチルセルロース等)、粒子群状界面活性剤(脂肪酸又はその塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等)、噴乾粉末、カオリン、ベントナイト、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等が挙げられる。かかる物質は、その用途に応じて任意に用いられる。
工程[A]、工程[B]又は工程[C]において用いられる、上記の各成分を混合するための混合機としては特に限定されるものではないが、攪拌造粒機が好適に用いられる。攪拌造粒機としては特に限定されるものではないが、攪拌羽根と解砕/分散用チョッパー(又はこれに機能的に同等なもの)を具備するものが好ましく、主翼と解砕翼を備えた竪型又は横型造粒機がより好ましい。
本発明に用いられる攪拌造粒機の具体例としては、バッチ式のものとして、レディゲミキサー((株)マツボー製)、プロシェアミキサー(太平洋機工(株)製)、バーチカルグラニュレータ((株)パウレック製)、ハイスピードミキサー(深江工業(株)製)、ゲーリッケミキサー(明治機械(株)製)等が挙げられる。より好ましくは、レディゲミキサー、プロシェアミキサーである。連続式のものとして、連続式レディゲミキサー(中速ミキサー:滞留時間が比較的長い)や、高速ミキサー(滞留時間が比較的短い)としてCBリサイクラー(Loedige製)、タービュライザー(ホソカワミクロン(株)製)、シュギミキサー((株)パウレック製)、フロージェットミキサー((株)粉研製)等が挙げられる。なお、本発明においては上記ミキサーを適宜組み合わせて用いても良い。例えば、水溶性アルカリ剤とその他任意成分の混合、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体の添加による中和反応と高級アルコールの添加、粒子群表面改質を異なった攪拌造粒機にて処理しても良い。
また、攪拌造粒機は、内部の温度を調節するためのジャケットを具備するものや、ガス吹き込み操作を行うためのノズルを具備するものがより好適である。
工程[A]、工程[B]、工程[C]における攪拌造粒機の作動条件としては、以下の式で定義される攪拌造粒機の主翼フルード数を、攪拌造粒機内壁面付着による振動抑制と過度の凝集抑制の観点より、0.1以上が好ましく、0.3以上がより好ましく、0.5以上が更に好ましく、洗剤添加剤粒子群のハンドリング性向上の観点から、1.0未満が好ましく、これらの観点から、0.1以上〜1.0未満が好ましく、0.3以上〜1.0未満がより好ましく、0.5以上〜1.0未満が好ましい。また、解砕/分散用チョッパー周速度は液体原料や表面改質剤等の分散性と凝集物解砕の観点より、1m/s以上が好ましく、10m/s以上がより好ましく、30m/s以上がさらに好ましい。一方、液体原料の染み出しによる過度の凝集発生抑制の観点より、50m/s以下が好ましく、40m/s以下がより好ましく、30m/s以下が更に好ましい。
フルード数:Fr=V2/(R×g)
V:周速[m/s]
R:主翼半径[m]
g:重力加速度[m/s2]
上記の条件は、本製造方法に好ましいバッチ式の攪拌造粒機であるレディゲミキサー、プロシェアミキサーを用いる場合に好ましい。
工程[A]においては、ガスを吹き込みつつ中和を行うことが好ましい。これは中和反応で生じた余剰の水分を蒸発させ、かつ粒状物をガスを用いて冷却させることにより粒状物が大きな塊となるのを防止するためである。かかるガスとしては、N2ガス、空気等が挙げられる。ガスの吹き込み量(通気量)は特に限定されないが、粒状物1kgに対して毎分1L以上が好ましく、毎分5〜100Lの範囲がより好ましい。さらにガスの温度としては、例えば0〜70℃の範囲が好ましい。
また、ガスを吹き込む操作は工程[A]移行の工程[B]、工程[C]においても行ってよい。かかるガスとしては、N2ガス、空気等が挙げられる。ガスの吹き込み量(通気量)は特に限定されないが、粒状物1kgに対して毎分1L以上が好ましく、毎分5〜100Lの範囲がより好ましい。さらにガスの温度としては、例えば0〜70℃の範囲が好ましい。
なお、本発明においては、得られた洗剤添加用粒子群の分級操作を行って、比較的大きな粒径の粒子(例えば、目開き1180μmの篩を通過しない粒子)を除去してもよい。除去された粒子については、ミル等で粉砕して、分級されて所定の篩を通過した後の洗剤添加用粒子群と混合してもよい。このような分級操作や粉砕操作を経て得られた洗剤添加用粒子群も、本発明の製造方法によって得られた洗剤添加用粒子群に包含される。
上記の本発明の製造方法により得られる洗剤添加用粒子群を含有してなる洗剤組成物も、本発明に包含される。かかる洗剤組成物は、得られた洗剤添加用粒子群に、粉末洗剤分野で公知の各種の界面活性剤、ビルダー等を配合することにより、製造することができる。
<造粒品並びに洗剤添加用粒子群の物性>
本発明の製造方法により、所定の特性を有する粒子群を得ることができる。かかる本発明の製造方法により得られた粒子群も、本発明に包含される。本発明による粒子群の好ましい物性は、以下の通りである。
尚、本実施例に記載する造粒品とは、工程[A]、工程[B]、工程[C]によって得られた粒子群を表し、洗剤添加用粒子群とは篩分け装置を用いて分級を行い、篩上にて除去された凝集粒子を粉砕機を用いて粉砕し、得られた粉砕物を分級操作後の篩下の粒子群と混合したもの表す。
洗剤添加用粒子群の嵩密度としては、好ましくは400g/L以上であり、より好ましくは450〜1000g/L、さらに好ましくは450〜950g/L、より好ましくは500〜900g/Lである。平均粒径としては、好ましくは100〜800μm、より好ましくは130〜700μm、更に好ましくは150〜600μmである。
本発明による洗剤添加用粒子群の粘着性の指標として破壊荷重値を用いることとし、自由流動性や凝集抑制等のハンドリング性の観点より、250gf以下が好ましく、200gf以下がより好ましく、150gf以下がさらに好ましく、100gf以下が特に好ましい。下限は、30gf以上であれば十分である。
尚、前記嵩密度、平均粒径、破壊荷重は、後述の物性の測定方法に記載の方法で測定することができる。
<物性の測定方法>
1.嵩密度
嵩密度は、JIS K 3362により規定された方法で測定する。
尚、本願においては造粒品の嵩密度は、ジャイロシフター((株)徳寿工作所製、目開き1180μm)を用いて分級を行い、1180μm以上の粒子群を除去した後の嵩密度とする。
尚、本願においては洗剤添加用粒子群の嵩密度は、ジャイロシフター((株)徳寿工作所製、目開き1180μm)を用いて、分級を行い、1180μm以上の粒子群をフィッツミルDKA−6(ホソカワミクロン(株)製、周速60m/s)で粉砕し、得られた粉砕物を分級操作後の篩下の粒子群と混合する。このようにして得られた混合物を洗剤添加用粒子群とし、その嵩密度とする。
2.平均粒径
平均粒径については、以下の方法により測定する。
(1)平均粒径が125μm以上のものについては、JIS Z 8801−1の標準篩(目開き2000〜125μm)を用いて5分間振動させた後、篩目のサイズによる重量分率からメジアン径を算出する。より詳細には、目開き125μm、180μm、250μm、355μm、500μm、710μm、1000μm、1400μm、2000μmの9段の篩と受け皿を用いて、受け皿上に目開きの小さな篩から順に積み重ね、最上部の2000μmの篩の上から100gの粒子群を添加し、蓋をしてロータップ型ふるい振とう機(HEIKO製作所製、タッピング156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、5分間振動させたあと、それぞれの篩及び受け皿上に残留した該粒子群の重量を測定し、各篩上の該粒子群の重量割合(%)を算出する。受け皿から順に目開きの小さな篩上の該粒子群の重量割合を積算していき、合計が50%となる粒径を平均粒径とする。
(2)平均粒径が80μm以上125μm未満の物については、目開き45μm、63μm、90μm、125μm、180μm、250μm、355μm、500μm、710μm、1000μm、1400μm、2000μmの12段の篩と受け皿を用いて同様の測定を行い、平均粒径の算出を行う。
(3)平均粒径が80μm未満のものについては、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920((株)堀場製作所製)を用い、該粒子群を溶解させない溶媒に分散させて測定したメジアン径を平均粒径とする。
尚、本願においては造粒品粒子群並びに洗剤添加用粒子群の平均粒径は全粒の平均粒径とする。
3.破壊荷重
破壊荷重の測定については、以下の方法により測定する。
直径40mmのシリンダーに50mLのサンプルを均一に充填し、ピストンで1kgの荷重をかけて3分間静置することにより、粒子群を円筒状に成形する。成形したサンプルをシリンダーから取り出し、この成形したサンプルを崩壊させるのに要する力をレオメーター(株式会社レオテック製)を用いて測定する。この力を破壊荷重と定義する。一般に、この破壊荷重の値が小さい程、粒子群の粘着性が小さく、凝集性も小さく、自由流動性に優れる為、ハンドリング性に優れる。
ジャイロシフター((株)徳寿工作所製、目開き1180μm)を用いて、分級を行い、1180μm以上の粒子群をフィッツミルDKA−6(ホソカワミクロン(株)製、周速60m/s)で粉砕し、得られた粉砕物を分級操作後の篩下の粒子群と混合する。このようにして得られた混合物を洗剤添加用粒子群とし、その破壊荷重とする。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の製造方法を開示する。
<1>水溶性アルカリ剤と陰イオン性界面活性剤の酸前駆体とを混合することにより、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体と水溶性アルカリ剤とが乾式中和する工程を含む洗剤添加用粒子群の製造方法であって、該乾式中和する工程の前、工程中又は工程の後に炭素数12〜14のアルコールを添加して、得られる洗剤添加用粒子群中に該アルコールを3.5〜20質量%、好ましくは3.5質量%以上、より好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上、好ましくは20質量%以下、より好ましくは18質量%以下、より好ましくは15質量%以下、より好ましくは13質量%以下、さらに好ましくは4〜18質量%、さらに好ましくは5〜15質量%、さらに好ましくは5〜13質量%含有させ、かつ陰イオン性界面活性剤の酸前駆体の量と炭素数12〜14のアルコールの量との質量比(陰イオン性界面活性剤の酸前駆体/炭素数12〜14のアルコール)を1/10〜10/1、好ましくは1/5〜5/1とする、洗剤添加用粒子群の製造方法。
<2>陰イオン性界面活性剤の酸前駆体が直鎖アルキルベンゼンスルホン酸である、前記<1>に記載の製造方法。
<3>陰イオン性界面活性剤の酸前駆体の量と炭素数12〜14のアルコールの量との質量比(陰イオン性界面活性剤の酸前駆体/炭素数12〜14のアルコール)を1/4〜4/1、好ましくは1/3〜3/1、より好ましくは2/5〜5/2、より好ましくは1/2〜5/2、より好ましくは2/3〜2/1、より好ましくは1/1〜3/2とする、前記<1>又は<2>に記載の製造方法。
<4>陰イオン性界面活性剤の酸前駆体と水溶性アルカリ剤が中和してなる陰イオン性界面活性剤の理論量が洗剤添加用粒子群の5〜25質量%であり、7〜25質量%がより好ましく、7〜20質量%がさらに好ましい、前記<1>〜<3>いずれか記載の製造方法。
<5>炭素数12〜14のアルコールがラウリルアルコール又はミリスチルアルコールである、前記<1>〜<4>いずれかに記載の製造方法。
<6>
水溶性アルカリ剤と陰イオン性界面活性剤の酸前駆体とを混合して乾式中和した後に、炭素数12〜14の高級アルコールを添加する工程を実施する、前記<1>〜<5>いずれかに記載の製造方法。
<7>水溶性アルカリ剤がライト灰である、前記<1>〜<6>いずれかに記載の製造方法。
<8>主翼と解砕翼を備えた竪型又は横型造粒機を用いて乾式中和工程を行う前記<1>〜<7>いずれかに記載の製造方法であって、主翼のフルード数が0.1以上1.0未満であり、0.3以上が好ましく、0.5以上がより好ましく、0.3以上〜1.0未満がさらに好ましく、0.5以上〜1.0未満がさらに好ましい、製造方法。
<9>前記<1>〜<8>いずれかに記載の製造方法により得られる洗剤添加用粒子群を含有してなる、洗剤組成物。
以下、本発明を実施例等に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例等により何ら制限されるものではない。
<品質評価方法>
泡立ち性評価用肌着の調製方法
市販肌着2.5kg〔グンゼ社製(YG1614丸首Lサイズ:木綿100%)〕を洗濯機(Panasonic製、NA-F70PB1、'2008)で、水温20℃、炭酸カルシウム換算で89.5mg/L[ドイツ硬度で5°DH]の硬水を用いて洗濯を5回繰り返した〔洗濯条件:水量54L、洗い12分、すすぎ2回(ためすすぎ)、脱水5分〕。その際に、非イオン界面活性剤(炭素数12の1級アルコールにオキシエチレンを平均6モル付加させたもの)、非晶質ケイ酸ナトリウム、炭酸ナトリウムを1:1:3(質量比)で混合したものを0.5g/Lで使用した。その後、水温20℃、炭酸カルシウム換算で89.5mg/Lの硬水を用いて、2槽式洗濯機(HITACHI製、PS-H35L、'2008)で、流水すすぎを行った。すすぎを止めた際に完全に泡がなくなるまですすぎを行い、洗浄成分を除去したものを自然乾燥にて乾燥させ評価用肌着として使用した。
粉末洗剤組成物泡立ち性評価
モデル円形洗面器(底面の直径(内径)25cm、高さ15cmの円柱のアクリル製容器)に、水温20℃、炭酸カルシウム換算で179mg/Lの硬水[ドイツ硬度で10°DH]を〔塩化カルシウムCaCl2・2H2Oを1.58gと硫酸マグネシウムMgSO4・6H2Oを1.45gにイオン交換水を加えて10Lとしたもの、Ca/Mg=6/4(モル比)〕3L注入した。次に実施例又は比較例で得られた洗剤添加用粒子群のそれぞれと混合した際に表3に示す組成の粉末洗剤組成物になるように下記に記す方法にて調製し得られた粉末洗剤組成物と、実施例又は比較例で得られた洗剤添加用粒子群のそれぞれを混合し、合計で15gになるように添加し、溶解させた。
次いでそこに下記に示す調製油を加温(60℃)して、3枚で1gになるように(1枚当り約0.33g)襟元にスポイド(φ:2mm)を用いて滴下した肌着を投じ、洗浄液に完全に浸る状態で15分間放置した。放置後、肌着1枚に付き襟元を50回もみ洗い(襟元同士を擦り合わせながら1往復(約1秒)で1回と換算)した。その後、肌着を取り出さず、水に浸けたままの状態での泡立ち性を評価した。
泡立ち性の評価の判断基準としては、上記方法にてもみ洗い後、モデル円形洗面器内の洗浄水面が泡で覆われ見えない状態であれば泡立ち性良好(○)とし、泡量が少なく洗浄水面が見える状態であれば泡立ち性不良(×)とした。
*調製油
ラウリン酸1質量%、ミリスチン酸7.1質量%、ペンタデカン酸5.3質量%、パルチミチン酸14.2質量%、ヘプタデカン酸1質量%、ステアリン酸3.6質量%、オレイン酸17.8質量%、トリオレイン30質量%、パルミチン酸n−ヘキサデシル5質量%、スクアレン15質量%を約60℃に加温し、均一に溶解混合したものを調製油とした。
<泡立ち性評価用の粉末洗剤組成物の製造方法>
実施例で得られたそれぞれの洗剤添加用粒子群と下記成分とを混合した組成が表3に示す粉末洗剤組成物1となるように、及び比較例2で得られた洗剤添加用粒子群と下記成分とを混合した組成が表3に示す粉末洗剤組成物2となるように、下記の方法にて粉末洗剤組成物を調製した。
・LAS−Na:アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製、直鎖アルキル(炭素数12〜14)ベンゼンスルホン酸ナトリウム)
・AS−Na:アルキル基の炭素数が12〜14のアルキル硫酸エステル(花王(株)製、エマール10P、全アルキル基中の直鎖アルキル基の割合が100質量%)
・炭酸ナトリウム:デンス灰(セントラル硝子(株)製)
・非晶質ケイ酸ナトリウム:けい酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)
・ゼオライト:「ゼオビルダー」(ゼオビルダー社製、メジアン径:3.5μm)
・硫酸ナトリウム:無水中性芒硝(四国化成工業(株)製)
・ポリアクリル酸ナトリウム:40質量%ポリアクリル酸ナトリウム水溶液(花王(株)製、オリゴマーD、質量平均分子量:1万)を有効分が表中の値となるように用いた。
具体的には、レディゲミキサー(松阪技研(株)製、容量20L)を用いて、洗剤組成物を5kg単位で製造した。
実施例又は比較例で得られた添加用粒子群と混合して合計した際の組成物が表3に示す粉末洗剤組成物になるように、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、非晶質ケイ酸ナトリウム、LAS−Na、AS−Naを上記レディゲミキサーにより混合した。その後、液体原料(ポリアクリル酸ナトリウム水溶液、水)を加えた。得られた混合物粒子をジャイロシフターGS−B2−25((株)徳寿工作所製、目開き1180μm)で分級操作を行った。分級操作後の篩上の粒子を回収し、フィッツミルDKA−6(ホソカワミクロン(株)製、周速60m/s)で粉砕し、得られた粉砕物を分級操作後の篩下の粒子と混合した。更にその分級操作で得られた粒子に、ドラムミキサー(容量75L)を用いて、ゼオライト及び香料をブレンドし、泡立ち性評価用粉末洗剤組成物粒子を得た。
なお、以下の実施例1〜4は工程[A]の乾式中和工程前に工程[B]の高級アルコール混合工程を持つ製造方法であり、実施例5〜8は工程[A]の乾式中和工程後に工程[B]の高級アルコール混合工程を持つ製造方法である。
実施例1
レディゲミキサーFKM−130D(松坂技研(株)製、容量130L、ジャケット付き)に炭酸ナトリウム(ライト灰:セントラル硝子(株)製、メジアン径100μm)21.98kgを投入し、主翼55rpm(フルード数Fr.:0.85、周速:1.44m/s)、チョッパー3600rpm(周速30m/s)、ジャケット温度40℃の条件で、1分間混合した。
<高級アルコール混合工程>
ミキサーを前記と同条件で作動させながら、60℃にしたC12アルコール(ラウリルアルコール、花王(株)製、カルコール2098)3.25kgを0.48分間で加えた。引き続きミキサーを前記と同条件で1分間作動させ混合した。
<乾式中和工程>
ミキサーを前記と同条件で作動させながら、予め混合させて60℃にした直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS:分子量322)3.12kg及び98%硫酸0.31kgを1.4分間で加えた。なお、上記のLASはSO3ガススルホン化法により製造されたものであり、LAS中1.5質量%の硫酸を含有するものであった。
LAS添加後、引き続きミキサーを同条件で3.0分間作動させ、中和反応及び造粒操作を完結させた。また、LASの添加開始後0.5分より機内の通気(300L/min、25℃)を行った。
<表面改質工程>
中和反応及び造粒操作が完了した時点で、続いて表面改質剤としてゼオライト(ゼオビルダー社製、メジアン径3.5μm)3.25kgを加え、ミキサーと通気を前記と同条件で1分間作動させ表面改質処理を行い、造粒品を得た。
得られた造粒品は、平均粒径が158μm、1000μm篩上の粒子率が4.0%、125μm篩下の粒子率が25.5%、嵩密度が815g/Lの粒子であった。
<その他の工程>
表面改質された造粒品19.4kgを、ジャイロシフターGS−B2−25((株)徳寿工作所製、目開き1180μm)で分級操作を行った。分級操作後の篩上の粒子を回収し、ゼオライト0.6kgとともに、フィッツミルDKA−6(ホソカワミクロン(株)製、周速60m/s)で粉砕し、得られた粉砕物を分級操作後の篩下の粒子と混合し洗剤添加用粒子群1を得た。
得られた洗剤添加用粒子群1は、平均粒径が134μm、1000μm篩上の粒子率が0.7%、125μm篩下の粒子率が45.5%、嵩密度が821g/L、破壊荷重が110gfの粒子であり、粒子の粘着性が低減された優れた物性の粒子であった。また、粉末洗剤組成物の泡立ち性評価結果は良好であった。
実施例2
レディゲミキサーFKM−130D(松坂技研(株)製、容量130L、ジャケット付き)に炭酸ナトリウム(ライト灰:セントラル硝子(株)製、メジアン径100μm)20.25kgを投入し、主翼55rpm(フルード数Fr.:0.85、周速:1.44m/s)、チョッパー3600rpm(周速30m/s)、ジャケット温度40℃の条件で、1分間混合した。
<高級アルコール混合工程>
ミキサーを前記と同条件で作動させながら、60℃にしたC12アルコール(ラウリルアルコール、花王(株)製、カルコール2098)3.25kgを0.45分間で加えた。引き続きミキサーを前記と同条件で1分間作動させ混合した。
<乾式中和工程>
ミキサーを前記と同条件で作動させながら、予め混合させて60℃にした直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS:分子量322)1.56kg及び98%硫酸0.12kgを0.7分間で加えた。なお、上記のLASはSO3ガススルホン化法により製造されたものであり、LAS中1.5質量%の硫酸を含有するものであった。
LAS添加後、引き続きミキサーを同条件で4.0分間作動させ、中和反応及び造粒操作を完結させた。また、LASの添加開始後0.5分より機内の通気(300L/min、25℃)を行った。
<表面改質工程>
中和反応及び造粒操作が完了した時点で、続いて表面改質剤としてゼオライト(ゼオビルダー社製、メジアン径3.5μm)6.5kgを加え、ミキサーと通気を前記と同条件で1分間作動させ表面改質処理を行い、造粒品を得た。
得られた造粒品は、平均粒径が138μm、1000μm篩上の粒子率が1.6%、125μm篩下の粒子率が39.0%、嵩密度が730g/Lの粒子であった。
<その他の工程>
表面改質された造粒品19.4kgを、ジャイロシフターGS−B2−25((株)徳寿工作所製、目開き1180μm)で分級操作を行った。分級操作後の篩上の粒子を回収し、ゼオライト0.6kgとともに、フィッツミルDKA−6(ホソカワミクロン(株)製、周速60m/s)で粉砕し、得られた粉砕物を分級操作後の篩下の粒子と混合し洗剤添加用粒子群2を得た。
得られた洗剤添加用粒子群2は、平均粒径が133μm、1000μm篩上の粒子率が0.3%、125μm篩下の粒子率が44.0%、嵩密度が746g/L、破壊荷重が220gfの粒子であり、粒子の粘着性が低減された優れた物性の粒子であった。また、粉末洗剤組成物の泡立ち性評価結果は良好であった。
実施例3
レディゲミキサーFKM−130D(松坂技研(株)製、容量130L、ジャケット付き)に炭酸ナトリウム(ライト灰:セントラル硝子(株)製、メジアン径100μm)19.03kgを投入し、主翼55rpm(フルード数Fr.:0.85、周速:1.44m/s)、チョッパー3600rpm(周速30m/s)、ジャケット温度40℃の条件で、1分間混合した。
<高級アルコール混合工程>
ミキサーを前記と同条件で作動させながら、60℃にしたC12アルコール(ラウリルアルコール、花王(株)製、カルコール2098)3.25kgを0.43分間で加えた。引き続きミキサーを前記と同条件で1分間作動させ混合した。
<乾式中和工程>
ミキサーを前記と同条件で作動させながら、予め混合させて60℃にした直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS:分子量322)2.81kg及び98%硫酸0.21kgを1.3分間で加えた。なお、上記のLASはSO3ガススルホン化法により製造されたものであり、LAS中1.5質量%の硫酸を含有するものであった。
LAS添加後、引き続きミキサーを同条件で3.5分間作動させ、中和反応及び造粒操作を完結させた。また、LASの添加開始後0.5分より機内の通気(300L/min、25℃)を行った。
<表面改質工程>
中和反応及び造粒操作が完了した時点で、続いて表面改質剤としてゼオライト(ゼオビルダー社製、メジアン径3.5μm)6.5kgを加え、ミキサーと通気を前記と同条件で1分間作動させ表面改質処理を行い、造粒品を得た。
得られた造粒品は、平均粒径が153μm、1000μm篩上の粒子率が4.1%、125μm篩下の粒子率が34.9%、嵩密度が822g/Lの粒子であった。
<その他の工程>
表面改質された造粒品19.4kgを、ジャイロシフターGS−B2−25((株)徳寿工作所製、目開き1180μm)で分級操作を行った。分級操作後の篩上の粒子を回収し、ゼオライト0.6kgとともに、フィッツミルDKA−6(ホソカワミクロン(株)製、周速60m/s)で粉砕し、得られた粉砕物を分級操作後の篩下の粒子と混合し洗剤添加用粒子群3を得た。
得られた洗剤添加用粒子群3は、平均粒径が155μm、1000μm篩上の粒子率が0.5%、125μm篩下の粒子率が34.2%、嵩密度が834g/L、破壊荷重が110gfの粒子であり、粒子の粘着性が低減された優れた物性の粒子であった。また、粉末洗剤組成物の泡立ち性評価結果は良好であった。
実施例4
レディゲミキサーFKM−130D(松坂技研(株)製、容量130L、ジャケット付き)に炭酸ナトリウム(ライト灰:セントラル硝子(株)製、メジアン径100μm)17.82kgを投入し、主翼55rpm(フルード数Fr.:0.85、周速:1.44m/s)、チョッパー3600rpm(周速30m/s)、ジャケット温度40℃の条件で、1分間混合した。
<高級アルコール混合工程>
ミキサーを前記と同条件で作動させながら、60℃にしたC12アルコール(ラウリルアルコール、花王(株)製、カルコール2098)3.25kgを0.47分間で加えた。引き続きミキサーを前記と同条件で1分間作動させ混合した。
<乾式中和工程>
ミキサーを前記と同条件で作動させながら、予め混合させて60℃にした直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS:分子量322)4.06kg及び98%硫酸0.31kgを1.8分間で加えた。なお、上記のLASはSO3ガススルホン化法により製造されたものであり、LAS中1.5質量%の硫酸を含有するものであった。
LAS添加後、引き続きミキサーを同条件で3.0分間作動させ、中和反応及び造粒操作を完結させた。また、LASの添加開始後0.5分より機内の通気(300L/min、25℃)を行った。
<表面改質工程>
中和反応及び造粒操作が完了した時点で、続いて表面改質剤としてゼオライト(ゼオビルダー社製、メジアン径3.5μm)6.5kgを加え、ミキサーと通気を前記と同条件で1分間作動させ表面改質処理を行い、造粒品を得た。
得られた造粒品は、平均粒径が460μm、1000μm篩上の粒子率が18.6%、125μm篩下の粒子率が8.5%、嵩密度が862g/Lの粒子であった。
<その他の工程>
表面改質された造粒品19.4kgを、ジャイロシフターGS−B2−25((株)徳寿工作所製、目開き1180μm)で分級操作を行った。分級操作後の篩上の粒子を回収し、ゼオライト0.6kgとともに、フィッツミルDKA−6(ホソカワミクロン(株)製、周速60m/s)で粉砕し、得られた粉砕物を分級操作後の篩下の粒子と混合し洗剤添加用粒子群4を得た。
得られた洗剤添加用粒子群4は、平均粒径が285μm、1000μm篩上の粒子率が2.1%、125μm篩下の粒子率が13.1%、嵩密度が884g/L、破壊荷重が80gfの粒子であり、粒子の粘着性が低減された優れた物性の粒子であった。また、粉末洗剤組成物の泡立ち性評価結果は良好であった。
実施例5
レディゲミキサーFKM−130D(松坂技研(株)製、容量130L、ジャケット付き)に炭酸ナトリウム(ライト灰:セントラル硝子(株)製、メジアン径100μm)19.80kgを投入し、主翼55rpm(フルード数Fr.:0.85、周速:1.44m/s)、チョッパー3600rpm(周速30m/s)、ジャケット温度40℃の条件で、1分間混合した。
<乾式中和工程>
ミキサーを前記と同条件で作動させながら、予め混合させて60℃にした直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS:分子量322)3.69kg及び98%硫酸0.28kgを1.6分間で加えた。なお、上記のLASはSO3ガススルホン化法により製造されたものであり、LAS中1.5質量%の硫酸を含有するものであった。
LAS添加後、引き続きミキサーを同条件で3.5分間作動させ、中和反応及び造粒操作を完結させた。また、LASの添加開始後0.5分より機内の通気(300L/min、25℃)を行った。
<高級アルコール混合工程>
ミキサーと通気を前記と同条件で作動させながら、60℃にしたC12アルコール(ラウリルアルコール、花王(株)製、カルコール2098)1.63kgを0.23分間で加えた。引き続きミキサーを前記と同条件で1分間作動させ混合した。
<表面改質工程>
中和反応及び造粒操作が完了した時点で、続いて表面改質剤としてゼオライト(ゼオビルダー社製、メジアン径3.5μm)6.5kgを加え、主翼55rpm(フルード数Fr.:0.85、周速:1.44m/s)、チョッパー1800rpm(周速15m/s)のミキサー条件で1分間作動させ表面改質処理を行い、造粒品を得た。
得られた造粒品は、平均粒径が208μm、1000μm篩上の粒子率が5.6%、125μm篩下の粒子率が19.3%、嵩密度が684g/Lの粒子であった。
<その他の工程>
表面改質された造粒品19.4kgを、ジャイロシフターGS−B2−25((株)徳寿工作所製、目開き1180μm)で分級操作を行った。分級操作後の篩上の粒子を回収し、ゼオライト0.6kgとともに、フィッツミルDKA−6(ホソカワミクロン(株)製、周速60m/s)で粉砕し、得られた粉砕物を分級操作後の篩下の粒子と混合し洗剤添加用粒子群5を得た。
得られた洗剤添加用粒子群5は、平均粒径が197μm、1000μm篩上の粒子率が0.7%、125μm篩下の粒子率が21.1%、嵩密度が690g/L、破壊荷重が160gfの粒子であり、粒子の粘着性が低減された優れた物性の粒子であった。また、粉末洗剤組成物の泡立ち性評価結果は良好であった。
実施例6
レディゲミキサーFKM−130D(松坂技研(株)製、容量130L、ジャケット付き)に炭酸ナトリウム(ライト灰:セントラル硝子(株)製、メジアン径100μm)18.43kgを投入し、主翼55rpm(フルード数Fr.:0.85、周速:1.44m/s)、チョッパー3600rpm(周速30m/s)、ジャケット温度40℃の条件で、1分間混合した。
<乾式中和工程>
ミキサーを前記と同条件で作動させながら、予め混合させて60℃にした直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS:分子量322)3.43kg及び98%硫酸0.26kgを1.7分間で加えた。なお、上記のLASはSO3ガススルホン化法により製造されたものであり、LAS中1.5質量%の硫酸を含有するものであった。
LAS添加後、引き続きミキサーを同条件で3.5分間作動させ、中和反応及び造粒操作を完結させた。また、LASの添加開始後0.5分より機内の通気(300L/min、25℃)を行った。
<高級アルコール混合工程>
ミキサーと通気を前記と同条件で作動させながら、60℃にしたC12アルコール(ラウリルアルコール、花王(株)製、カルコール2098)3.25kgを0.45分間で加えた。引き続きミキサーを前記と同条件で1分間作動させ混合した。
<表面改質工程>
中和反応及び造粒操作が完了した時点で、続いて表面改質剤としてゼオライト(ゼオビルダー社製、メジアン径3.5μm)6.5kgを加え、ミキサーと通気を前記と同条件で1分間作動させ表面改質処理を行い、造粒品を得た。
得られた造粒品は、平均粒径が205μm、1000μm篩上の粒子率が6.9%、125μm篩下の粒子率が25.1%、嵩密度が794g/Lの粒子であった。
<その他の工程>
表面改質された造粒品19.4kgを、ジャイロシフターGS−B2−25((株)徳寿工作所製、目開き1180μm)で分級操作を行った。分級操作後の篩上の粒子を回収し、ゼオライト0.6kgとともに、フィッツミルDKA−6(ホソカワミクロン(株)製、周速60m/s)で粉砕し、得られた粉砕物を分級操作後の篩下の粒子と混合し洗剤添加用粒子群6を得た。
得られた洗剤添加用粒子群6は、平均粒径が180μm、1000μm篩上の粒子率が0.4%、125μm篩下の粒子率が28.3%、嵩密度が806g/L、破壊荷重が125gfの粒子であり、粒子の粘着性が低減された優れた物性の粒子であった。また、粉末洗剤組成物の泡立ち性評価結果は良好であった。
実施例7
レディゲミキサーFKM−130D(松坂技研(株)製、容量130L、ジャケット付き)に炭酸ナトリウム(ライト灰:セントラル硝子(株)製、メジアン径100μm)17.82kgを投入し、主翼55rpm(フルード数Fr.:0.85、周速:1.44m/s)、チョッパー3600rpm(周速30m/s)、ジャケット温度40℃の条件で、1分間混合した。
<乾式中和工程>
ミキサーを前記と同条件で作動させながら、予め混合させて60℃にした直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS:分子量322)4.06kg及び98%硫酸0.31kgを1.8分間で加えた。なお、上記のLASはSO3ガススルホン化法により製造されたものであり、LAS中1.5質量%の硫酸を含有するものであった。
LAS添加後、引き続きミキサーを同条件で3.0分間作動させ、中和反応及び造粒操作を完結させた。また、LASの添加開始後0.5分より機内の通気(300L/min、25℃)を行った。
<高級アルコール混合工程>
ミキサーと通気を前記と同条件で作動させながら、60℃にしたC12アルコール(ラウリルアルコール、花王(株)製、カルコール2098)3.25kgを0.43分間で加えた。引き続きミキサーを前記と同条件で1分間作動させ混合した。
<表面改質工程>
中和反応及び造粒操作が完了した時点で、続いて表面改質剤としてゼオライト(ゼオビルダー社製、メジアン径3.5μm)6.5kgを加え、ミキサーと通気を前記と同条件で1分間作動させ表面改質処理を行い、造粒品を得た。
得られた造粒品は、平均粒径が303μm、1000μm篩上の粒子率が10.9%、125μm篩下の粒子率が10.7%、嵩密度が800g/Lの粒子であった。
<その他の工程>
表面改質された造粒品19.4kgを、ジャイロシフターGS−B2−25((株)徳寿工作所製、目開き1180μm)で分級操作を行った。分級操作後の篩上の粒子を回収し、ゼオライト0.6kgとともに、フィッツミルDKA−6(ホソカワミクロン(株)製、周速60m/s)で粉砕し、得られた粉砕物を分級操作後の篩下の粒子と混合し洗剤添加用粒子群7を得た。
得られた洗剤添加用粒子群7は、平均粒径が228μm、1000μm篩上の粒子率が0.4%、125μm篩下の粒子率が17.0%、嵩密度が882g/L、破壊荷重が80gfの粒子であり、粒子の粘着性が低減された優れた物性の粒子であった。また、粉末洗剤組成物の泡立ち性評価結果は良好であった。
実施例8
レディゲミキサーFKM−130D(松坂技研(株)製、容量130L、ジャケット付き)に炭酸ナトリウム(ライト灰:セントラル硝子(株)製、メジアン径100μm)16.60kgを投入し、主翼55rpm(フルード数Fr.:0.85、周速:1.44m/s)、チョッパー3600rpm(周速30m/s)、ジャケット温度40℃の条件で、1分間混合した。
<乾式中和工程>
ミキサーを前記と同条件で作動させながら、予め混合させて60℃にした直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS:分子量322)5.30kg及び98%硫酸0.41kgを2.7分間で加えた。なお、上記のLASはSO3ガススルホン化法により製造されたものであり、LAS中1.5質量%の硫酸を含有するものであった。
LAS添加後、引き続きミキサーを同条件で2.5分間作動させ、中和反応及び造粒操作を完結させた。また、LASの添加開始後0.5分より機内の通気(300L/min、25℃)を行った。
<高級アルコール混合工程>
ミキサーと通気を前記と同条件で作動させながら、60℃にしたC12アルコール(ラウリルアルコール、花王(株)製、カルコール2098)3.25kgを0.48分間で加えた。引き続きミキサーを前記と同条件で1分間作動させ混合した。
<表面改質工程>
中和反応及び造粒操作が完了した時点で、続いて表面改質剤としてゼオライト(ゼオビルダー社製、メジアン径3.5μm)6.5kgを加え、ミキサーと通気を前記と同条件で1分間作動させ表面改質処理を行い、造粒品を得た。
得られた造粒品は、平均粒径が596μm、1000μm篩上の粒子率が26.0%、125μm篩下の粒子率が4.0%、嵩密度が784g/Lの粒子であった。
<その他の工程>
表面改質された造粒品19.4kgを、ジャイロシフターGS−B2−25((株)徳寿工作所製、目開き1180μm)で分級操作を行った。分級操作後の篩上の粒子を回収し、ゼオライト0.6kgとともに、フィッツミルDKA−6(ホソカワミクロン(株)製、周速60m/s)で粉砕し、得られた粉砕物を分級操作後の篩下の粒子と混合し洗剤添加用粒子群8を得た。
得られた洗剤添加用粒子群8は、平均粒径が396μm、1000μm篩上の粒子率が2.1%、125μm篩下の粒子率が8.1%、嵩密度が823g/L、破壊荷重が90gfの粒子であり、粒子の粘着性が低減された優れた物性の粒子であった。また、粉末洗剤組成物の泡立ち性評価結果は良好であった。
比較例1
レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量20L、ジャケット付)に炭酸ナトリウム(ライト灰:セントラル硝子(株)製、メジアン径100μm)2.7kgを投入し、主翼55rpm(フルード数Fr.:1.07、周速:1.26m/s)、チョッパー1800rpm、ジャケット温度60℃の条件で、1分間混合した。
<高級アルコール混合工程>
ミキサーを前記と同条件で作動させながら、50℃にしたC12アルコール(ラウリルアルコール、花王(株)製、カルコール2098)0.3kgを0.5分間で加えた。引き続きミキサーを前記と同条件で3分間作動させ混合した。
得られた造粒品は、高い粘着性を有する小さな粒子であり正確な物性測定が不可能であり、洗剤添加用粒子に不適当な粒子であった。
比較例2
レディゲミキサーFKM−130D(松坂技研(株)製、容量130L、ジャケット付き)に炭酸ナトリウム(ライト灰:セントラル硝子(株)製、メジアン径100μm)17.79kgを投入し、主翼55rpm(フルード数Fr.:0.85、周速:1.44m/s)、チョッパー3600rpm(周速30m/s)、ジャケット温度40℃の条件で、1分間混合した。
<乾式中和工程>
ミキサーを前記と同条件で作動させながら、予め混合させて60℃にした直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS:分子量322)4.07kg及び98%硫酸0.40kgを1.7分間で加えた。なお、上記のLASはSO3ガススルホン化法により製造されたものであり、LAS中1.5質量%の硫酸を含有するものであった。
LAS添加後、引き続きミキサーを同条件で2.5分間作動させ、中和反応及び造粒操作を完結させた。また、LASの添加開始後0.5分より機内の通気(300L/min、25℃)を行った。
<表面改質工程>
中和反応及び造粒操作が完了した時点で、続いて表面改質剤としてゼオライト(ゼオビルダー社製、メジアン径3.5μm)6.5kgを加え、ミキサーと通気を前記と同条件で1分間作動させ表面改質処理を行い、造粒品を得た。
得られた造粒品は、平均粒径が235μm、1000μm篩上の粒子率が6.1%、125μm篩下の粒子率が18.4%、嵩密度が634g/Lの粒子であった。
<その他の工程>
表面改質された造粒品19.4kgを、ジャイロシフターGS−B2−25((株)徳寿工作所製、目開き1180μm)で分級操作を行った。分級操作後の篩上の粒子を回収し、ゼオライト0.6kgとともに、フィッツミルDKA−6(ホソカワミクロン(株)製、周速60m/s)で粉砕し、得られた粉砕物を分級操作後の篩下の粒子と混合し洗剤添加用粒子群10を得た。
得られた比較例としての洗剤添加用粒子群10は、平均粒径が217μm、1000μm篩上の粒子率が0.5%、125μm篩下の粒子率が19.2%、嵩密度が644g/L、破壊荷重が230gfの粒子であったが、高級アルコールを含有しない為、粉末洗剤組成物の泡立ち性評価結果は不良であった。
上記の実施例、比較例の条件、結果を以下の表に示す。
Figure 2013147578
Figure 2013147578
Figure 2013147578
水溶性アルカリ剤を陰イオン性界面活性剤の酸前駆体で乾式中和する方法を用い、かつ、高級アルコールを用いることで、ハンドリング性に優れ、粉末洗剤組成物の泡立ち性を改良する陰イオン性界面活性剤と高級アルコールを含有した粉末洗剤添加用粒子群を製造する方法が得られた。
また、実施例1〜8と比較例1との比較より、水溶性アルカリ剤にC12アルコールを添加する方法のみでは、粒子の粘着性が高く評価不可能な物性であり、ハンドリングが困難な粒子となることが明らかとなり、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体と水溶性アルカリ剤を乾式中和する方法を用いた場合の、粒子の粘着性が抑制されたハンドリング性に優れた粉末洗剤添加用粒子群の製造可能なことが明らかになった。
また、実施例1〜8と比較例2との比較より、高級アルコールを含有しない粉末洗剤添加用粒子組成においては、その粉末洗剤添加用粒子群を添加し、高級アルコールを含有しない粉末洗剤組成物を調整し泡立ち評価をした結果、高級アルコールを含有する粉末組成物と比較し泡立ち性が劣ることが明らかになった。
また、実施例4と実施例7との比較より、水溶性アルカリ剤に陰イオン性界面活性剤の酸前駆体を添加、乾式中和した後に高級アルコールを添加する方が、得られる洗剤添加用粒子群の過度の凝集を抑制し、造粒品の粗収率(1000μmON)を低減することができ、生産性を向上させることができることが明らかになった。
噴霧乾燥法を含まない方法にて、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体と水溶性アルカリ剤を乾式中和する方法を用い、かつ、高級アルコールを用いることで、ハンドリング性に優れ、粉末洗剤組成物の泡立ち性を改良する陰イオン性界面活性剤と高級アルコールを含有した粉末洗剤添加用粒子群を製造できる。かかる粉末洗剤添加用粒子群を、例えば、衣料用粉末洗剤の構成成分として用いることができる。

Claims (9)

  1. 水溶性アルカリ剤と陰イオン性界面活性剤の酸前駆体とを混合することにより、陰イオン性界面活性剤の酸前駆体と水溶性アルカリ剤とが乾式中和する工程を含む洗剤添加用粒子群の製造方法であって、該乾式中和する工程の前、工程中又は工程の後に炭素数12〜14のアルコールを添加して、得られる洗剤添加用粒子群中に該アルコールを3.5〜20質量%含有させ、かつ陰イオン性界面活性剤の酸前駆体の量と炭素数12〜14のアルコールの量との質量比(陰イオン性界面活性剤の酸前駆体/炭素数12〜14のアルコール)を1/10〜10/1とする、洗剤添加用粒子群の製造方法。
  2. 陰イオン性界面活性剤の酸前駆体が直鎖アルキルベンゼンスルホン酸である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 陰イオン性界面活性剤の酸前駆体の量と炭素数12〜14のアルコールの量との質量比(陰イオン性界面活性剤の酸前駆体/炭素数12〜14のアルコール)を1/4〜4/1とする、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 陰イオン性界面活性剤の酸前駆体と水溶性アルカリ剤が中和してなる陰イオン性界面活性剤の理論量が洗剤添加用粒子群の5〜25質量%である、請求項1〜3いずれか記載の製造方法。
  5. 炭素数12〜14のアルコールがラウリルアルコール又はミリスチルアルコールである、請求項1〜4いずれかに記載の製造方法。
  6. 水溶性アルカリ剤と陰イオン性界面活性剤の酸前駆体とを混合して乾式中和した後に、炭素数12〜14の高級アルコールを添加する工程を実施する、請求項1〜5いずれかに記載の製造方法。
  7. 水溶性アルカリ剤がライト灰である、請求項1〜6いずれかに記載の製造方法。
  8. 主翼と解砕翼を備えた竪型又は横型造粒機を用いて乾式中和工程を行う請求項1〜7いずれかに記載の製造方法であって、主翼のフルード数が0.1以上1.0未満である製造方法。
  9. 請求項1〜8いずれかに記載の製造方法により得られる洗剤添加用粒子群を含有してなる、洗剤組成物。
JP2012009535A 2012-01-20 2012-01-20 洗剤添加用粒子群の製造方法 Pending JP2013147578A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012009535A JP2013147578A (ja) 2012-01-20 2012-01-20 洗剤添加用粒子群の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012009535A JP2013147578A (ja) 2012-01-20 2012-01-20 洗剤添加用粒子群の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013147578A true JP2013147578A (ja) 2013-08-01

Family

ID=49045413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012009535A Pending JP2013147578A (ja) 2012-01-20 2012-01-20 洗剤添加用粒子群の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013147578A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5525755B2 (ja) 界面活性剤担持用顆粒群
JPH04227700A (ja) 高嵩密度顆粒状洗剤組成物及びその製造方法
EP2841553B1 (en) Process for the production of a detergent granule, detergent granule and detergent composition comprising said granule
JP4033895B2 (ja) コンパクト洗剤の製法および組成物
JPH0586400A (ja) 洗剤組成物及びその製造方法
US5633224A (en) Low pH granular detergent composition
JP5432345B2 (ja) 衣料用粉末洗剤組成物及びその製造方法
JPH09505349A (ja) 洗剤組成物
EP3030641B1 (en) Process for the production of a detergent granule, detergent granule and detergent composition comprising said granule
WO2002092748A1 (en) Granular composition
WO2012067226A1 (ja) 洗剤粒子群の製造方法
JPH0762160B2 (ja) 粘土を含有する高嵩密度の洗剤粉末の製造方法
WO2012067227A1 (ja) 洗剤粒子群の製造方法
JP2011127106A (ja) 洗剤粒子群の製造方法
EP1438381A1 (en) Process for the production of detergent granules
JP2936220B2 (ja) ノニオン洗剤粒子の製造方法
JP5537800B2 (ja) 洗剤粒子群の製造方法
JP2013147578A (ja) 洗剤添加用粒子群の製造方法
JP2011127104A (ja) 洗剤粒子群の製造方法
JP4970036B2 (ja) 非イオン性界面活性剤含有粒子およびその製造方法
JP2000351999A (ja) ベース顆粒群
WO2000077159A1 (fr) Particules d'addition a un detergent
EP1550712A1 (en) Process for producing a granular anionic surfactant
CA2444930C (en) Granular detergent composition
WO2011061045A1 (en) Detergent granule and its manufacture