JP2013145207A - ガス検知センサ - Google Patents

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Masashi Kida
真史 喜田
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Abstract

【課題】車両への搭載が可能であるとともに、測定精度の維持が可能なガス検知センサを提供する。
【解決手段】赤外線を発する光源11、赤外線を受光する受光部13,15、赤外線を透過するフィルタ12,14が含まれる検知セル16を備え、フィルタ12,14は、アルコールに吸収される第1特定波長の赤外線、および、水蒸気に吸収される第2特定波長の赤外線を透過し、受光部13は、フィルタ12を透過した第1特定波長の赤外線により、アルコールセンサとして被検知ガスに含まれるアルコール濃度を測定し、受光部15は、フィルタ14を透過した第2特定波長の赤外線により、湿度センサとして被検知ガスに含まれる湿度を測定し、検知セル16に被検知ガスを導く経路20に、第2特定波長の赤外線の測定による湿度の測定とは異なる検出原理により湿度を測定する他の湿度センサ21が更に設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、赤外線などの光の吸収波長に基づいてガスを検知するガス検知センサ、特に、呼気に含まれるアルコール濃度の検出に用いて好適なガス検知センサに関する。
近年の飲酒運転防止の機運の高まりに対応して、車両の運転者の呼気に含まれるアルコール濃度が規制値よりも高い場合には、車両のエンジンの始動を不可とする装置(以下「アルコールインターロック」と表記する。)が注目を浴びている。アルコールインターロックには、呼気に含まれるアルコール濃度を測定するアルコール検知センサが備えられており、アルコールインターロックは、アルコール検知センサによる測定結果に基づいて、エンジン始動の許可、不許可を判定している。
アルコールを検出するガスセンサとしては、種々のアルコール検出方法を用いたセンサが知られており、その一つとして赤外線吸収式のガスセンサが知られている(例えば、特許文献1参照)。赤外線吸収式のガスセンサは、赤外線のうちのアルコールによって吸収される波長帯域の赤外線に着目したセンサであり、当該波長帯域の赤外線が吸収される程度に基づいてアルコール濃度を測定するものである。
アルコールインターロックに用いられるガスセンサには、高い検出精度が求められる。赤外線吸収式のガスセンサの場合には、検出対象の呼気などによるセンサ内部の汚損によってアルコール濃度が正確に測定できなくなる問題があった。つまり、センサによって検出された赤外線の光量の変化が、アルコールによる吸収に起因するものか、センサ内部の汚損に起因するものなのか、判別できないためアルコール濃度の測定精度が悪化する問題があった。
特開2005−292009号公報
上述の問題を解決してガスセンサの検出精度を高く維持するために、アルコールなどの測定対象ガスの濃度が予め既知の較正用ガスを用いたセンサの較正が、一般的に行われている。較正用ガスとしては、例えばガスボンベに充填されたものや、固形材料を加熱等して発生させたものが利用されている。
しかしながら、車両に搭載されるアルコールインターロックに含まれ、測定対象がアルコールであるガスセンサの場合には、以下の制約によって較正用ガスを用いることが難しいという問題があった。
つまり、固形材料を加熱等して較正用のアルコールを発生させる場合には、当該固形材料は可燃物となる。一般に、車両への可燃物の搭載は望ましくないため、アルコールインターロックに用いられるガスセンサの較正用ガス発生源としての使用は困難であった。
さらに、アルコールは揮発物質であるため、固形材料のアルコール含有量は、時間の経過に伴うアルコールの揮発によって変化する(減少する)おそれがある。つまり、固形材料から発生された較正用ガスに含まれるアルコール濃度の長期安定性に問題があり、ガスセンサの較正を正確に行うことが困難であった。
また、ガスボンベに充填された較正用ガスを用いる場合には、ガスボンベ中に高圧の較正用ガスを充填することになる。一般に、車両への高圧ガスボンベの搭載は望ましくないため、アルコールインターロックに用いられるガスセンサの較正用ガス発生源としての使用は困難であった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、車両への搭載が可能であるとともに、測定精度の維持が可能なガス検知センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明のガス検知センサは、赤外線を発する光源、前記赤外線を受光する受光部、および、前記光源と前記受光部との間に配置されて特定波長の赤外線を透過するフィルタが含まれる検知セルを備えたガス検知センサであって、前記フィルタは、アルコールにより吸収される波長である第1特定波長の赤外線、および、水蒸気により吸収される波長である第2特定波長の赤外線を透過し、前記受光部は、前記フィルタを透過した前記第1特定波長の赤外線を測定することにより、アルコールセンサとして被検知ガスに含まれるアルコール濃度を測定し、前記フィルタを透過した前記第2特定波長の赤外線を測定することにより、湿度センサとして前記被検知ガスに含まれる湿度を測定し、前記検知セルに前記被検知ガスを導く経路に、前記第2特定波長の赤外線の測定による前記湿度の測定とは異なる検出原理により湿度を測定する他の湿度センサが更に設けられていることを特徴とする。
本発明のガス検知センサによれば、光源、受光部およびフィルタを用いた赤外線吸収方式により測定された被検知ガスのアルコール濃度および湿度と、赤外線吸収方式とは異なる方式により測定された被検知ガスの湿度が得られる。湿度は赤外線吸収方式と、それと異なる方式とにより測定されているため、両者の値の違いに着目することで、赤外線吸収方式による測定値に誤差が生じているか否かを判定することができる。さらには、赤外線吸収方式とは異なる方式により測定された湿度を用いることにより、赤外線吸収方式による測定値の較正を行うことができ、測定精度を維持することができる。
また、検出原理の異なる他の湿度センサを用いて赤外線吸収方式による測定値の較正を行うため、較正用ガスを用いる特許文献1および2の方法と比較して、ガス検知センサの車両への搭載が容易となる。つまり、特許文献1に記載された可燃性を有する固形材料や、特許文献2に記載された高圧ガスボンベなどの、車両に搭載する際に障害となりうる構成要素を用いる必要がない。
上記発明においては、前記受光部により測定された前記湿度の値、および、前記他の湿度センサにより測定された前記湿度の値に基づいて、前記受光部により測定された前記アルコール濃度の値を補正する演算部が更に設けられていることが好ましい。
このように演算部がガス検知センサに設けられることにより、ガス検知センサから、較正済みのアルコール濃度の測定値を直接出力することができる。言い換えると、ガス検知センサ単体で、測定精度の維持が可能となる。
上記発明において前記演算部は、前記受光部により測定された前記湿度の値と、前記他の湿度センサにより測定された前記湿度の値と、をパラメータとして前記アルコール濃度の値の補正処理を行うことが好ましい。
このように、赤外線吸収方式により測定された湿度の値と、赤外線吸収方式とは異なる方式で測定された湿度の値とをパラメータとして、赤外線吸収方式で測定されたアルコール濃度の値の補正処理を行うことにより、補正処理を正確に行うと共に補正処理が行いやすくなる。
例えば、赤外線吸収方式とは異なる方式で測定された湿度の値に基づいて赤外線吸収方式により測定された湿度の値を較正する較正係数を求め、当該較正係数を用いて赤外線吸収方式で測定されたアルコール濃度の値の補正処理を行う方法や、両湿度の値をパラメータとした演算式に基づいてアルコール濃度の値を補正する演算処理を行う方法や、両湿度の値をパラメータとしたアルコール濃度の値の補正値をまとめたテーブルを用いて補正処理を行う方法等を挙げることができる。
上記発明において前記演算部は、前記受光部により測定された前記湿度の値と、前記他の湿度センサにより測定された前記湿度の値とを比較し、2つの測定された前記湿度の値に差がある場合に、前記アルコール濃度の値の補正処理を行うことが好ましい。
このように、赤外線吸収方式により測定された湿度の値と、赤外線吸収方式とは異なる方式で測定された湿度の値とを比較して、両者の値に差がある場合にのみ赤外線吸収方式で測定されたアルコール濃度の値の補正処理を行うことにより、過度の補正処理が行われることを抑制できる。言い換えると、測定されたアルコール濃度の値が、実際のアルコール濃度の値から外れる誤った補正処理が行われることを抑制できる。
つまり、赤外線吸収方式により測定された湿度の値と、赤外線吸収方式とは異なる方式で測定された湿度の値との間に差がない場合には、赤外線吸収方式により測定された湿度の値にフィルタの汚損等による誤差が含まれていないと考えられる。同じ赤外線吸収方式により測定されたアルコール濃度の値についても、フィルタの汚損等による誤差が含まれていないと考えられる。この場合には、測定されたアルコール濃度の値に含まれる誤差を取り除く補正処理を行わないことにより、測定されたアルコール濃度の値の精度を維持することができる。
本発明のガス検知センサによれば、被検知ガスの湿度を赤外線吸収方式および赤外線吸収方式以外の方式で測定するとともに、被検知ガスのアルコール濃度を赤外線吸収方式で測定することにより、較正用ガスを用いることなく、アルコール濃度の測定値を構成することができるため、車両への搭載が可能であるとともに、測定精度の維持が可能になるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るガス検知センサの構成を説明する模式図である。 湿度のセンサ出力の時間の経過に伴う変化を説明するグラフである。 図1の演算部における補正処理を説明するフローチャートである。 アルコール濃度のセンサ出力における補正前後の関係を説明するグラフである。
この発明の一実施形態に係るガス検知センサ1について、図1から図4を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るガス検知センサ1の構成を説明する模式図である。
本実施形態のガス検知センサ1は、自動車などの車両に搭載されるアルコールインターロックに用いられるものであり、車両の運転者の呼気(被検知ガス)に含まれるアルコール濃度を測定するものである。
ガス検知センサ1には、図1に示すように、呼気に含まれるアルコール濃度および湿度を測定する検知セル10と、検知セル10に呼気を導く経路20と、呼気の湿度を測定する経路湿度センサ(他の湿度センサ)21と、検知セル10により測定されたアルコール濃度の値の補正処理を行う演算部22と、検知セル10、経路20、経路湿度センサ21および演算部22を内部に収納する筺体23と、が主に設けられている。
検知セル10には、赤外線を含む光を放つ光源11と、赤外線吸収式のアルコールセンサとして機能する第1フィルタ(フィルタ)12および第1受光部(受光部)13と、赤外線吸収式の湿度センサとして機能する第2フィルタ(フィルタ)14および第2受光部(受光部)15と、光源11、第1フィルタ12、第2フィルタ14、第1受光部13および第2受光部15を内部に収納するセル容器16と、が主に設けられている。
光源11はセル容器16の内部に配置され、セル容器16の内部空間に導入された呼気に対して赤外線を含む光を照射するものである。より具体的には、光源11は、内部空間を形成するセル容器16の内面における上側の端面(図1の上側の端面)にされている。当該上側の端面は、光源11から放たれた光を反射する反射面であり、光源11を焦点とするパラボラ形状に形成されていることが好ましい。なお、本実施形態で述べる「光」とは、波長が可視光の帯域に属する電磁波のみに限らず、赤外線の波長帯域に属する電磁波も含むものである。
第1フィルタ12および第2フィルタ14は、第1受光部13および第2受光部15を内部に収納する収納部17における光源11と対向する面に設けられた、特定波長の光を透過させる波長選択フィルタである。収納部17は、セル容器16の内部空間における下側の端部に配置される部材であり、第1フィルタ12および第2フィルタ14を透過した光以外の光が、第1受光部13および第2受光部15に受光されることを防止するものである。
第1フィルタ12は、赤外線のうちアルコールに吸収される波長または波長帯(第1特定波長:以下、「波長等」と表記する。)の赤外線を透過し、その他の波長等の光を遮るものである。第1フィルタ12は、収納部17における光源11と第1受光部13との間の位置に配置されている。
第2フィルタ14は、赤外線のうち水蒸気に吸収される波長等(第2特定波長)の赤外線を透過し、その他の波長等の光を遮るものである。第2フィルタ14は、収納部17における光源11と第2受光部15との間の位置に配置されている。第1フィルタ12および第2フィルタ14を構成する材料としては、公知の材料を用いることができ、特にその種類を限定するものではない。
なお、赤外線のうちのアルコールに吸収される波長等や、水蒸気に吸収される波長等としては、公知の吸収波長等を用いることができ、本実施形態では詳細に限定した波長等を用いるものではない。
第1受光部13は、第1フィルタ12を透過した赤外線の光強度を測定するものであり、第1フィルタ12を透過する赤外線の強度が、呼気に含まれるアルコールによって、どの程度弱まるか測定するものである。第2受光部15は、第2フィルタ14を透過した赤外線の光強度を測定するものであり、第2フィルタ14を透過する赤外線の強度が、呼気に含まれる水蒸気によって、どの程度弱まるか測定するものである。
なお、第1受光部13および第2受光部15としては、光の強度などを測定する公知の光センサを用いることができるものであり、特に、光の検出方法や、センサの構造上の特徴などを限定するものではない。
セル容器16は、赤外線吸収式のアルコールセンサおよび湿度センサを構成する光源11、第1フィルタ12、第1受光部13、第2フィルタ14および第2受光部15を内部に収納するものである。セル容器16の内部には、運転者の呼気が導かれる内部空間が設けられている。セル容器16は、当該内部空間に、外部から光が差し込まないように構成されている。また、セル容器16の側面には、内部空間と外部とをつなぎ、内部空間に導かれた呼気を外部に排出する排出孔18が設けられている。
経路20は、運転者の呼気をセル容器16の内部空間に導く流路である。経路20におけるセル容器16側の端部はセル容器16に接続されており、反対側の端部は、ガス検知センサ1の筺体23から突出している。経路20における筺体23から突出した部分は、運転者が呼気を吹き込む際に咥えるマウスピースと接続されていてもよいし、当該部分が直接マウスピースを構成してもよい。
経路湿度センサ21は経路20の途中に設けられ、経路20を流れる呼気に含まれる水蒸気を測定するセンサである。経路湿度センサ21は、水蒸気による赤外線の吸収を利用した湿度の測定方法以外の方法、例えば、高分子膜やセラミック焼結体における湿分の吸脱着によるインピーダンスや容量の変化を利用した湿度の測定方法を用いて湿度を測定するセンサである。なお、経路湿度センサ21は、設置個所が限られるため、小型で信頼性に優れたセンサであることが望ましい。
演算部22は、第2受光部15から出力される湿度の測定信号であるセンサ出力IRや、経路湿度センサ21から出力される湿度の測定信号であるセンサ出力RTに基づいて、第1受光部13から出力されるアルコール濃度の測定信号であるセンサ出力ALの補正処理を行う演算部である。演算部22は、CPU(中央演算処理ユニット)、ROM、RAM、入出力インタフェース等を有するマイクロコンピュータであり、ROM等の記憶装置に記憶している制御プログラムを実行することにより、上述の補正処理等の演算処理を実行するものである。なお、上述の補正処理の詳細については以下に説明する。
次に、上記の構成からなるガス検知センサ1におけるアルコール濃度の測定およびセンサ出力の較正について図2から図4を参照しながら説明する。
運転者によってガス検知センサ1の経路20に呼気が吹きこまれると、呼気は経路20を経由して検知セル10の内部空間に導かれる。経路湿度センサ21は、経路20を通過する呼気に含まれる水蒸気の濃度つまり呼気の湿度を測定し、呼気に含まれる湿度に応じたセンサ出力RTを演算部22に出力する。
検知セル10では、内部空間に導かれた呼気に対して光源11から赤外線を含む光が照射される。呼気に照射された光のうち、一部の波長または波長帯域の光は、呼気に含まれるアルコールや水蒸気によって吸収される。
第1受光部13は、呼気に照射された光のうち、第1フィルタ12を透過した光の強度、言い換えると、アルコールに吸収される波長等の赤外線の強度を測定し、呼気に含まれるアルコール濃度に応じたセンサ出力ALを演算部22に出力する。第2受光部15は、呼気に照射された光のうち、第2フィルタ14を透過した光の強度、言い換えると、水蒸気に吸収される波長等の赤外線の強度を測定し、呼気に含まれる湿度に応じたセンサ出力IRを演算部22に出力する。
なお、時間の経過に伴うセンサ出力RTおよびセンサ出力IRの値は、図2に示すように変化する。つまり、赤外線吸収方式に基づく測定結果であるセンサ出力IRは、第2フィルタ14の汚損などによって時間の経過に伴い値が低下する傾向を示す。これに対して、赤外線吸収方式以外の方式に基づく経路湿度センサ21の測定結果であるセンサ出力RTは、時間の経過に関わらず概ね同一の値を示す傾向にある。
呼気に含まれる湿度を測定したセンサ出力である、経路湿度センサ21のセンサ出力RTと、第2受光部15のセンサ出力IRとが入力された演算部22は、図3に示すように、呼気に含まれるアルコール濃度を測定したセンサ出力ALに対する補正処理を行う。
まず、演算部22は、湿度のセンサ出力RTおよびセンサ出力IRの比較を行い、両出力の値が異なるか否かの判定処理を行う(S11)。センサ出力RTの値と、センサ出力IRの値とが等しいと判定された場合(NOの場合)には、センサ出力ALに第1フィルタ12の汚損などによる誤差が含まれていないと考えられ、センサ出力ALに対する補正演算が行われない。
なお、S11における両出力の値が異なるか否かの判定処理は、両出力の差が厳密な意味でないか否かの判定に限られるものではなく、所定の許容範囲を含む意味での値が異なるか否かの判定処理が行わるものも含まれる。
センサ出力RTの値と、センサ出力IRの値とが異なると判定された場合(YESの場合)には、演算部22は、センサ出力IRの値が、センサ出力RTの値と等しくなる補正係数(または較正係数)を求めてセンサ出力IRの値を補正する演算処理を行う(S12)。その後、演算部22はS12で求められた補正係数を用いて、センサ出力ALの値を補正する(較正する)演算処理を行う(S13)。
補正前のセンサ出力ALと、S13の補正処理後の補正後のセンサ出力ALとの関係は、図4に示す通りとなる。つまり、図4の点線で示す補正前のセンサ出力ALが、S13の補正処理によって、図4の実線で示す補正後のセンサ出力ALとなる。
上記の構成のガス検知センサ1によれば、光源11、第1フィルタ12、第1受光部13、第2フィルタ14および第2受光部15により測定された呼気のアルコール濃度および湿度と、経路湿度センサ21により測定された呼気の湿度が得られる。湿度は赤外線吸収方式と、それと異なる方式とにより測定されているため、両者の値の違いに着目することで、赤外線吸収方式による測定値に誤差が生じているか否かを判定することができる。さらには、経路湿度センサ21により測定された呼気の湿度を用いることにより、赤外線吸収方式による測定値の較正を行うことができ、ガス検知センサ1によるアルコール濃度の測定精度を維持することができる。
また、検出原理の異なる経路湿度センサ21のセンサ出力RTを用いて赤外線吸収方式によるセンサ出力ALおよびセンサ出力IRの較正を行うため、較正用ガスを用いる特許文献1および2の方法と比較して、ガス検知センサ1の車両への搭載が容易となる。つまり、特許文献1に記載された可燃性を有する固形材料や、特許文献2に記載された高圧ガスボンベなどの、車両に搭載する際に障害となりうる構成要素を用いる必要がない。
演算部22がガス検知センサ1に設けられているため、ガス検知センサ1から、較正済みのアルコール濃度の測定値を直接出力することができる。言い換えると、ガス検知センサ1単体で、測定精度の維持が可能となる。
第2受光部15から出力されたセンサ出力IRの値(湿度の値)と、経路湿度センサ21から出力されたセンサ出力RTの値(湿度の値)とを比較して、両者の値に差がある場合にのみ第1受光部13から出力されたセンサ出力ALの値(アルコール濃度の値)の補正処理を行うことにより、過度の補正処理が行われることを抑制できる。言い換えると、第1受光部13により測定されたアルコール濃度の値が、実際のアルコール濃度の値から外れる誤った補正処理が行われることを抑制できる。
つまり、第2受光部15から出力されたセンサ出力IRの値と、経路湿度センサ21から出力されたセンサ出力RTの値との間に差がない場合には、第2受光部15から出力されたセンサ出力IRの値に第2フィルタ14の汚損等による誤差が含まれていないと考えられる。同じ赤外線吸収方式により測定されたアルコール濃度の値についても、第1フィルタ12の汚損等による誤差が含まれていないと考えられる。この場合には、測定されたアルコール濃度の値に含まれる誤差を取り除く補正処理を行わないことにより、測定されたアルコール濃度の値の精度を維持することができる。
第2受光部15から出力されたセンサ出力IRの値と、路湿度センサ21から出力されたセンサ出力RTの値とをパラメータとして、第1受光部13から出力されたセンサ出力ALの値の補正処理を行うことにより、補正処理を正確に行うと共に補正処理が行いやすくなる。
本実施形態のように、経路湿度センサ21から出力されたセンサ出力RTの値に基づいて第2受光部15から出力されたセンサ出力IRの値を較正する較正係数(補正係数)を求め、当該較正係数を用いて第1受光部13から出力されたセンサ出力ALの値の補正処理を行う方法であってもよいし、センサ出力RTおよびセンサ出力IR値をパラメータとした演算式に基づいてセンサ出力ALを補正する演算処理を行う方法や、センサ出力RTおよびセンサ出力IR値をパラメータとしたセンサ出力ALの値の補正値をまとめたテーブルを用いて補正処理を行う方法を用いてもよく、特に限定するものではない。
また、一連の補正処理は、第2受光部15から出力されたセンサ出力IRの値(湿度の値)と、経路湿度センサ21から出力されたセンサ出力RTの値(湿度の値)とを比較して、両者の値に差がある場合にのみ行うことのほか、所定の時間が経過した時に補正処理を行う態様や、所定のタイミングで周期的に補正処理を行う態様も可能であり、特に限定するものではない。
なお、上述の実施形態のように異なる検出原理で測定した湿度のセンサ出力を用いてアルコール濃度のセンサ出力ALを補正してもよいし、湿度のセンサ出力の代わりに酸素や二酸化炭素のセンサ出力を用いてアルコール濃度のセンサ出力ALを補正することもできる。
1…ガス検知センサ、10…検知セル、11…光源、12…第1フィルタ(フィルタ)、13…第1受光部(受光部)、14…第2フィルタ(フィルタ)、15…第2受光部(受光部)、20…経路、21…経路湿度センサ(他の湿度センサ)、22…演算部

Claims (4)

  1. 赤外線を発する光源、前記赤外線を受光する受光部、および、前記光源と前記受光部との間に配置されて特定波長の赤外線を透過するフィルタが含まれる検知セルを備えたガス検知センサであって、
    前記フィルタは、アルコールにより吸収される波長である第1特定波長の赤外線、および、水蒸気により吸収される波長である第2特定波長の赤外線を透過し、
    前記受光部は、前記フィルタを透過した前記第1特定波長の赤外線を測定することにより、アルコールセンサとして被検知ガスに含まれるアルコール濃度を測定し、前記フィルタを透過した前記第2特定波長の赤外線を測定することにより、湿度センサとして前記被検知ガスに含まれる湿度を測定し、
    前記検知セルに前記被検知ガスを導く経路に、前記第2特定波長の赤外線の測定による前記湿度の測定とは異なる検出原理により湿度を測定する他の湿度センサが更に設けられていることを特徴とするガス検知センサ。
  2. 前記受光部により測定された前記湿度の値、および、前記他の湿度センサにより測定された前記湿度の値に基づいて、前記受光部により測定された前記アルコール濃度の値を補正する演算部が更に設けられていることを特徴とする請求項1記載のガス検知センサ。
  3. 前記演算部は、前記受光部により測定された前記湿度の値と、前記他の湿度センサにより測定された前記湿度の値と、をパラメータとして前記アルコール濃度の値の補正処理を行うことを特徴とする請求項2記載のガス検知センサ。
  4. 前記演算部は、前記受光部により測定された前記湿度の値と、前記他の湿度センサにより測定された前記湿度の値とを比較し、2つの測定された前記湿度の値に差がある場合に、前記アルコール濃度の値の補正処理を行うことを特徴とする請求項2記載のガス検知センサ。
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