JP2013142356A - 軸流水車 - Google Patents

軸流水車 Download PDF

Info

Publication number
JP2013142356A
JP2013142356A JP2012003766A JP2012003766A JP2013142356A JP 2013142356 A JP2013142356 A JP 2013142356A JP 2012003766 A JP2012003766 A JP 2012003766A JP 2012003766 A JP2012003766 A JP 2012003766A JP 2013142356 A JP2013142356 A JP 2013142356A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow
runner
axial
turbine
suction pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012003766A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyuki Kawajiri
秀之 川尻
Tadanori Shioura
忠則 塩浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2012003766A priority Critical patent/JP2013142356A/ja
Publication of JP2013142356A publication Critical patent/JP2013142356A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy

Landscapes

  • Hydraulic Turbines (AREA)

Abstract

【課題】旋回流の抑制,および吸い出し管での損失の低減の確実性が向上された軸流水車を提供する。
【解決手段】一態様に係る軸流水車は,水流が流入する流入口と,この水流が流出する流出口と,を有するディスチャージリングと,前記ディスチャージリング内に配置され,前記流入口から流入する水流によって,1の軸を中心として,1の方向に回転可能なランナと,前記流出口に接続される吸い出し管と,前記吸出し管の内周に沿って配置され,流入側の第1の端部と,流出側の第2の端部と,を備える,少なくとも1以上の旋回抑制フィンと,を具備し,前記1の軸を中心とする,前記1の回転方向を正とする回転に対して,前記第1,第2の端部それぞれがなす角度θ1,θ2が,関係(θ2 − θ1 > 0)を満たす。
【選択図】図2

Description

本発明は,軸流水車に関する。
水車発電機での発電のために,軸流水車が用いられている。軸流水車では,流入した水流によってランナを回転し,吸い出し管から流出させる。
ここで,吸出し管内で旋回流が発生すると,吸出し管での損失(発電に利用されずに捨てられてしまうエネルギー)が増大し,軸流水車のエネルギー効率が低下することになる。
このため,吸出し管に旋回抑制フィンを設置し,旋回流を抑制する技術が公開されている(特許文献1〜4参照)。吸出し管内での旋回流を抑制することで,吸出し管での損失を低減できる。
特開平02−207182号公報 特開平02−140466号公報 特開平04−252874号公報 特開平08−82276号公報
しかしながら,旋回抑制フィンを設置しても,旋回流を抑制し,吸い出し管での損失が低減できるとは限らない。
本発明は,旋回流の抑制,および吸い出し管での損失の低減の確実性が向上された軸流水車を提供することを目的とする。
一態様に係る軸流水車は,水流が流入する流入口と,この水流が流出する流出口と,を有するディスチャージリングと,前記ディスチャージリング内に配置され,前記流入口から流入する水流によって,1の軸を中心として,1の方向に回転可能なランナと,前記流出口に接続される吸い出し管と,前記吸出し管の内周に沿って配置され,流入側の第1の端部と,流出側の第2の端部と,を備える,少なくとも1以上の旋回抑制フィンと,を具備し,前記1の軸を中心とする,前記1の回転方向を正とする回転に対して,前記第1,第2の端部それぞれがなす角度θ1,θ2が,次の関係を満たす。
θ2 − θ1 > 0
本発明によれば,旋回流を抑制でき,吸い出し管での損失を低減できる。
第1実施形態に係る軸流水車10を表す模式図である。 軸流水車10の拡大模式図である。 軸流水車10での旋回抑制フィン35の配置を表す図である。 旋回抑制フィン35の形状を表す斜視図である。 比較例に係る軸流水車10xの拡大模式図である。 軸流水車10xでの旋回抑制フィン35xの配置を表す図である。 規格化回転数と水車効率の関係を表すグラフである。 規格化回転数と水車効率,吸い出し管損失の関係を表すグラフである。 軸流水車10xの旋回抑制フィン35x近傍での水流の流れを表す模式図である。 軸流水車10の旋回抑制フィン35近傍での水流の流れを表す模式図である。 第2実施形態に係る軸流水車10aでの旋回抑制フィン35aの配置を表す図である。 旋回抑制フィン35aの形状を表す斜視図である。 第3実施形態に係る軸流水車10bでの旋回抑制フィン35bの配置を表す図である。 旋回抑制フィン35bの形状を表す斜視図である。 第4実施形態に係る軸流水車10cでの旋回抑制フィン35cの配置を表す図である。
以下,図面を参照して,本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は,第1実施形態に係る軸流水車10を表す模式図である。図2は,軸流水車10を拡大した状態を表す拡大模式図である。図3は,吸出し管32の出口方向(ランナ回転軸A1方向)から見たときの,軸流水車10での旋回抑制フィン35の配置を表す図である。図4は,旋回抑制フィン35の形状を表す斜視図である。
図1,図2は,子午面(後述のランナ回転軸A1を含む面)上での軸流水車10を表している。なお,図1では,軸流水車10の上半分のみを表し,下半分を省略している。また,図1では,旋回抑制フィン35の記載を省略している。
軸流水車10は,水流により回転するものであり,水車発電機に用いられる。ここでは,軸流水車10として横軸バルブ水車を示している。但し,横軸バルブ水車に替えて,立型バルブ水車を含む,バルブ水車一般とすることも可能である。また,軸流水車10を,バルブ水車一般を含むカプラン水車としても良い。
軸流水車10は,流路11に配置され,ケーシング12,ステーベーン13,ガイドベーン14,ランナ21,ランナコーン24,ディスチャージリング31,吸出し管32,旋回抑制フィン35を有する。
流路11は,上池からの水流Fを軸流水車10に供給する供給路である。例えば,鉄管によって,流路11を形成できる。流路11を介して,上池から流入した水流Fがステーベーン13,ガイドベーン14をぬけ,ランナ回転軸A1を中心としてランナ21を回転させ,吸出し管32を通って下池に排出される。
ケーシング12は,その中に発電機を収容する外殻である。
ステーベーン13は,ランナ21へ水流Fを均等に導くために,ケーシング12の周方向に複数枚設置された固定羽根である。
ガイドベーン14は,ランナ21に供給される水流Fの量(水量)を調節するために,ケーシング12の周方向に複数枚設置された可動羽根である。水の落差や水量等の運転条件に応じて,後述のランナベーン開度βと共に,ガイドベーン14の取り付け角度(ガイドベーン開度)αが調節される。
ランナ21は,ランナボス22,複数枚のランナベーン23とで構成され,水流Fによって,ランナ回転軸A1を中心として,回転方向D1に回転する回転部(タービン)である。
ランナボス22は,ランナ回転軸A1を中心に回転し,ケーシング12内に設置されている発電機と,主軸によってカップリング(接続)されて,回転力を伝達する。
複数枚のランナベーン23が,ランナボス22の周方向に,ランナ回転軸A1を中心とする放射状に取り付けられる。ランナベーン23は,ランナボス22に対して,ランナベーン回転軸A2を中心に回転できる。ランナ回転軸A1とランナベーン回転軸A2は,ランナ中心Oを交点として交わる。
ランナベーン23とランナボス22を接続し,この回転を可能とするリンク機構がランナボス22内に納められている。ランナベーン23を回転することで,ランナボス22に対するランナベーン23の取り付け角度(ランナベーン開度β)を調節できる。水の落差や水量の変動に応じて,ランナベーン開度βを適正化し,広い運転範囲で高効率な発電特性を得ることができる。
ランナベーン23は,球面形状の外周部を有する。この外周部は,ディスチャージリング31の内面(球面部)と対向する。
なお,ランナベーン回転軸A2は,紙面の上下方向としている。ランナ21を回転することで,ランナベーン回転軸A2は,ランナ回転軸A1に対して回転し,紙面上から外れる。ここでは,ランナベーン回転軸A2が紙面の上下方向となるように,ランナ21の回転角度が設定されているとする。
ディスチャージリング31は,ランナベーン23の外周部を極小隙間で覆うように構成される。ディスチャージリング31は,水流が流入する流入口と,この水流が流出する流出口とを有する。また,ディスチャージリング31は,一定半径の球面で形成されランナベーン23と対向する球面部と,吸出し管32と滑らかに接続されるスロート部とに区分できる。
吸出し管32は,ディスチャージリング31の出口側(流出口)に接続され,ディスチャージリング31から流出する水流を下池に導く。吸出し管32は,末広がりの形状を有し,徐々にその断面積を拡大しながら流れを減速させ,吸出し管の出口での流速を小さくする。この結果,損失(発電に利用されずに捨てられてしまうエネルギー)が低減され,軸流水車10のエネルギー効率が向上する。
旋回抑制フィン35は,吸出し管32内での旋回流を抑制することで,吸出し管32での損失Lを低減するフィンである。
図2,図3に示すように,旋回抑制フィン35は,吸出し管32の内壁(内周)に少なくとも一つ以上設置される。ここでは,一例として,吸出し管32の内壁(内周)に沿って,8つの旋回抑制フィン35が配置される例を示しているが,その数は8つに限定されない。
なお,図3の内周32p,32qは,後述の端点P,Qに沿う面Sp,Sq(図2参照)で,吸出し管32を切断したときの,吸出し管32の内壁がなす円弧を表す。
図4に示すように,旋回抑制フィン35は,端部351,352,端部351,352を接続する接続部353と,を有する。端部351,352はそれぞれ,水流の流入側,流出側に配置される。
このとき,ランナ回転軸A1を中心とする,ランナ21の回転方向D1を基準とする(正方向とする)回転に対して,端部351,352それぞれがなす角度θp,θqが,次の関係(1)を有する。
θq − θp > 0 ……(1)
なお,ここでは,端部351,352の代表点として,ランナ回転軸A1の内周側,外周側の中点(端点)P,Qを選択し,回転方向D1を基準とする(正方向とする)回転に対する,端点P,Qそれぞれの角度θp,θqを端部351,352の角度としている。
(比較例)
図5は,図2に対応し,比較例に係る軸流水車10xを拡大した状態を表す拡大模式図である。図6は,図3に対応し,吸出し管32の出口方向(ランナ回転軸A1方向)から見たときの,軸流水車10xでの旋回抑制フィン35xの配置を表す図である。
比較例に係る旋回抑制フィン35xでは,角度θp,θqが,次の関係(2)を有する。
θq − θp = 0 ……(2)
即ち,旋回抑制フィン35xの中心軸(端点P,Qを結ぶ線)がランナ回転軸A1と平行である。
(作用効果)
このように,第1の実施形態での旋回抑制フィン35,比較例での旋回抑制フィン35xでは,ランナ回転軸A1に対する向きが異なる。この結果,軸流水車10の吸出し管32での損失は,軸流水車10xの吸出し管32での損失より低減される。以下,詳細に説明する。
A.旋回抑制フィン35が無い場合
先に,旋回抑制フィン35が無い場合を説明する。
この場合でも,既述のように,軸流水車10での水の落差や水量等の運転条件に応じて,ガイドベーン14とランナベーン23の取り付け角度(ガイドベーン開度α,ランナベーン開度β)が調節される。
これらガイドベーン開度α,ランナベーン開度βの適正値は,通例,軸流水車10を縮小した模型を用いた模型試験等によって決定できる。例えば,ガイドベーン開度αをα1とし,ランナベーン開度βをβ1として,模型ランナの回転数を変えながら流量や効率などのデータを取っていく。必要な範囲のデータを取り終わったら,ガイドベーン開度αをα2,α3,α4,…と替えながら,同様にデータを取ってゆく。
図7は,ランナベーン開度β=β1のときの,規格化回転数(n/H1/2)と水車効率ηの関係を表すグラフである。横軸は規格化回転数であり,ランナ21の回転数nを落差(H)の1/2乗で除算した値(n/H1/2)に対応する。即ち,回転数nを一定とすると,規格化回転数が小さい方が高落差に対応し,規格化回転数が大きい方が低落差に対応する。
ガイドベーン開度αiでの水車効率ηのグラフG(αi)(G(α1)〜G(α5),…)の包絡線Eを描くことで,ランナベーン開度β1で,適正なガイドベーン開度αとしたときの,規格化回転数(n/H1/2)と水車効率ηの関係を決定できる。
ここで,包絡線Eの頂点付近では,ガイドベーン開度αi毎の水車効率ηのグラフG(αi)は,その頂点付近で包絡線Eに接している(G(α3))。これに対し,低落差運転時(規格化回転数:大)では,グラフG(αi)の頂点よりも高回転側で,包絡線Eに接している。
図8は,特定のランナベーン開度β・ガイドベーン開度αにおける,規格化回転数(n/H1/2)と水車効率η,吸い出し管32での損失(吸い出し管損失)Lの関係を表すグラフである。
水車効率ηのグラフのピーク付近(水車効率ηが最も高い運転状態)では,吸出し管32での損失Lは小さい。この場合,ランナ21に流入する水流の角運動量のほとんどはランナ21に作用して失われ,無旋回に近い流れが吸出し管32に排出されるため,吸出し管32で発生する摩擦損失が小さいからである。
一方,水車効率ηのグラフのピークから高回転側にずれた状態では,吸出し管32での損失Lは増大する。この場合,ランナ21に流入する水流の角運動量の一部はランナ21に作用しないで吸出し管32へと流出するため,旋回成分の強さに応じて,吸出し管32で発生する摩擦損失が大きくなるからである。
このように,運転状態に応じて羽根角度(ランナベーン開度β・ガイドベーン開度α)を変えることで高効率運転ができる可動翼を持つ軸流水車10でも,低落差側の運転時では旋回成分を持った流れ(旋回流)により吸出し管32での損失Lが比較的大きくなる。
B.旋回抑制フィン35が有る場合
吸出し管32に旋回抑制フィン35を設置し,旋回流を抑制し,吸出し管32での損失Lの低減が可能となる。
しかしながら,旋回抑制フィン35を設置した場合でも,ランナ回転軸A1に対して,端部351,352それぞれがなす角度θp,θq(ランナ回転軸A1に対する,旋回抑制フィン35の向き)によっては,旋回流の抑制が不十分となり,吸出し管32での損失Lの低減が不十分となる可能性があることが判った。
(1)比較例の場合
比較例に係る軸流水車10xでは,旋回抑制フィン35の中心軸がランナ回転軸A1と平行であるため,旋回抑制フィン35xによる損失低減効果が十分には得られ難い。
既述のように,旋回抑制フィン35xは,低落差運転時における旋回流の抑制のために設置される。しかしながら,図9に示すように,旋回流がランナ回転方向D1に沿った速度成分(旋回成分)を有する関係で,水流F(旋回流)が旋回抑制フィン35に沿って流れ難くなり,旋回流(流れ)が旋回抑制フィン35xから剥離する。即ち,旋回流が旋回抑制フィン35xから剥離した剥離領域Aが発生する。
旋回流(流れ)が旋回抑制フィン35から剥離すると,旋回流(流れの旋回)の抑制が不十分となる。また,流れの剥離に起因する渦が発生して損失が増加する。さらに,剥離領域Aでは流れが停滞するため,剥離領域Aの拡大によって,流路(吸い出し管32)の有効断面積が減少し,流れが閉塞する恐れもある。
比較例では,「θq − θp = 0」の場合を挙げている。「θq − θp < 0」の場合では,旋回流(水流F)が旋回抑制フィン35に沿ってさらに流れ難くなり,旋回流(流れ)が旋回抑制フィン35xからより剥離し易くなる。
(2)第1の実施形態の場合
第1の実施形態に係る軸流水車10では,低落差運転時におけるランナ21の出口の旋回流の旋回方向に対応するように,旋回抑制フィン35が設置される(「θq − θp > 0」の関係(1)を満たす)。従い,図10に示すように,旋回流の旋回抑制フィン35からの剥離が防止され,旋回流の抑制が図られる。この結果,吸出し管32での損失が低減され,水車効率の向上が図られる。
(第2の実施形態)
図11は,第2の実施形態に係る軸流水車10aでの旋回抑制フィン35aの配置を表す図である。図12は,旋回抑制フィン35aの形状を表す斜視図である。ここでは,旋回抑制フィン35aが,関係(1)を満足するのに加え,翼形状を有する。
旋回抑制フィン35aが,端点P,Qをそれぞれ含む端部351a,352a,端部351a,352aを接続する接続部353aと,を有する。接続部353aは,面PS,SSを有する。面PS,SSはそれぞれ,旋回抑制フィン35aのランナ21の回転方向D1から見て,上流側および下流側に位置する。上流側の面PSが平面形状であり,下流側の面SSが曲面形状である。
ここでは,翼形状は次のような条件(a)〜(e)を満たすものとする。
(a)端部351aは端部352aより幅広の形状を有する。
(b)接続部353aが端部351aから端部352aに向かって先細な形状を有する。
(c)端部351aは凸の曲面形状
(d)上流側の面PSは凸の曲面形状
(e)上流側の面SSは凸の曲面形状
旋回抑制フィン35aの形状を流れに沿った翼形状とすることによって,旋回抑制フィン35aからの流れの剥離の抑制効果が高まると共に,流れに対する旋回抑制フィン35aの抵抗を最小限に抑えることができる。この結果,吸出し管32での損失が低減できる。
但し,条件(a)〜(e)の全てが満たされなければならない訳では無く,その一部のみを満たすことでも,吸出し管32での損失を低減できる。例えば,条件(a),(b)のみ,条件(a)〜(c)のみ,条件(a)〜(d)のみが満たされる場合でも,吸出し管32での損失を低減できる。
以上のように,本実施形態でも,旋回抑制フィン35aからの旋回流の剥離を防止し,旋回流を抑制することで,吸出し管32での損失が低減できる。これに加え,旋回抑制フィン35で発生する損失を極小化できるため,水車効率ηの更なる向上が可能となる。
(第3の実施形態)
図13は,第3実施形態に係る軸流水車10bでの旋回抑制フィン35bの配置を表す図である。図14は,旋回抑制フィン35bの形状を表す斜視図である。ここでは,旋回抑制フィン35bが,関係(1)を満足するのに加え,平面状の面PS,曲面状の面SSを有する。
軸流水車10bでは,低落差運転時の旋回流において剥離が発生しやすい面SS面のみを曲面で形成している。なお,面PSを曲面形状としても良い。
本実施形態でも,旋回抑制フィン35aからの旋回流の剥離を防止し,旋回流を抑制することで,吸出し管32での損失が低減できる。これに加え,旋回抑制フィン35で発生する損失を低減できるため,水車効率ηの更なる向上が可能となる。また,面PS,面SSの双方を曲面とする場合に比べて,旋回抑制フィン35bの製作が容易となる。
(第4の実施形態)
図15は,第4実施形態に係る軸流水車10cでの旋回抑制フィン35cの配置を表す図である。
旋回抑制フィン35cは,回転軸36cを有する。回転軸36cは,吸出し管32の側壁を貫通し,不図示の駆動装置に接続される。この駆動装置によって,ディスチャージリング31に対して,旋回抑制フィン35cを回転することができる(旋回抑制フィン35cの取り付け角度の変更)。即ち,角度差「θq − θp」を変更できる。
回転軸36cおよび駆動装置は,ディスチャージリング31に対する,旋回抑制フィン35cの取り付け角度を変更する角度変更機構として機能する。
回転軸36cの軸方向A3がランナ回転軸A1に対して放射状に配置され,旋回抑制フィン35cを回転方向D2に回転を可能としている。ここでは,回転軸36cの軸方向A3を吸い出し管32の内壁面に垂直となるように設定している。但し,ランナ回転軸A1に対して,回転軸36cの軸方向A3が傾いていれば,角度差「θq − θp」の変更が可能である。例えば,回転軸36cの軸方向A3を回転軸36cに垂直となるように設定できる。
軸流水車10cでは,ランナ21の出口からの流れの向きに応じて旋回抑制フィン35cの向き(角度差「θq − θp」)を適正に変更できる。このため,あらゆる運転範囲で,旋回抑制フィン35cの効果を最大限に発揮することができる。
その結果,旋回流の旋回抑制フィン35からの剥離を防止し,旋回流の抑制を図ることで,吸出し管32での損失が低減できる。この結果,水車効率の更なる向上が図られる。
(その他の実施形態)
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張,変更可能であり,拡張,変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態では,横軸バルブ水車での例を示している。これに対して,横軸バルブ水車に替えて,立型バルブ水車を含む,バルブ水車一般とすることも可能である。また,軸流水車を,バルブ水車一般を含むカプラン水車としても良い。
10〜10c 軸流水車
11 流路
12 ケーシング
13 ステーベーン
14 ガイドベーン
21 ランナ
22 ランナボス
23 ランナベーン
24 ランナコーン
31 ディスチャージリング
32 吸い出し管
35〜35c 旋回抑制フィン
36c 回転軸
351,352 端部
353 接続部
A1 ランナ回転軸
A2 ランナベーン回転軸
D1 回転方向
E 包絡線
F 水流
Gi グラフ
L 損失
n 回転数
O ランナ中心
P,Q 端点
PS,SS 面

Claims (5)

  1. 水流が流入する流入口と,この水流が流出する流出口と,を有するディスチャージリングと,
    前記ディスチャージリング内に配置され,前記流入口から流入する水流によって,1の軸を中心として,1の方向に回転可能なランナと,
    前記流出口に接続される吸い出し管と,
    前記吸出し管の内周に沿って配置され,流入側の第1の端部と,流出側の第2の端部と,を備える,少なくとも1以上の旋回抑制フィンと,を具備し,
    前記1の軸を中心とする,前記1の回転方向を正とする回転に対して,前記第1,第2の端部それぞれがなす角度θ1,θ2が,次の関係を満たす
    θ2 − θ1 > 0
    軸流水車。
  2. 前記旋回抑制フィンが,前記第1,第2の端部を接続する接続部を有し,
    前記第1の端部が前記第2の端部より幅広で,
    前記接続部が前記第1の端部から前記第2の端部に向かって先細な形状を有する
    請求項1記載の軸流水車。
  3. 前記接続部が,上流側の第1の面と,下流側の第2の面と,を有し,この第2の面が曲面である
    請求項1または2に記載の軸流水車。
  4. 前記第1の面が曲面である
    請求項3記載の軸流水車。
  5. 前記ディスチャージリングに対する,前記旋回抑制フィンの取り付け角度を変更する角度変更機構
    をさらに具備する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の軸流水車。
JP2012003766A 2012-01-12 2012-01-12 軸流水車 Pending JP2013142356A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012003766A JP2013142356A (ja) 2012-01-12 2012-01-12 軸流水車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012003766A JP2013142356A (ja) 2012-01-12 2012-01-12 軸流水車

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013142356A true JP2013142356A (ja) 2013-07-22

Family

ID=49039069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012003766A Pending JP2013142356A (ja) 2012-01-12 2012-01-12 軸流水車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013142356A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107165764A (zh) * 2016-03-08 2017-09-15 黄国彰 流力叶片装置
KR102291395B1 (ko) * 2020-08-06 2021-08-20 한국생산기술연구원 가이드 베인 및 러너를 포함하는 마이크로 수력 터빈 및 이의 설계 방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107165764A (zh) * 2016-03-08 2017-09-15 黄国彰 流力叶片装置
KR102291395B1 (ko) * 2020-08-06 2021-08-20 한국생산기술연구원 가이드 베인 및 러너를 포함하는 마이크로 수력 터빈 및 이의 설계 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2011013258A1 (ja) 遠心圧縮機のインペラ
JP2012154283A5 (ja)
JP2018115581A (ja) タービン排気室
JP5135033B2 (ja) 軸流水力機械のランナベーン
JP4882939B2 (ja) 可動翼軸流ポンプ
JP2007291874A (ja) 軸流水車ランナ
JP2011111958A (ja) 水車ステーベーン及び水車
JP4918455B2 (ja) ターボチャージャー
WO2019087385A1 (ja) 遠心圧縮機及びこの遠心圧縮機を備えたターボチャージャ
JP2013142356A (ja) 軸流水車
JP5230568B2 (ja) ランナ及び流体機械
JP4280127B2 (ja) フランシス形ランナ
JP2011137407A (ja) 水車
JP2009185731A (ja) バルブ水車
JP2008163820A (ja) 遠心圧縮機
JP7222473B2 (ja) クロスフロー水車装置
JP2012172605A (ja) 流体機械のガイドベーンおよび流体機械
JP5977508B2 (ja) 水車ステーベーン及び水車
JP6239258B2 (ja) 軸流水車
JP5624523B2 (ja) 軸流水車およびそのディスチャージリング
JP6215154B2 (ja) 回転機械
JP6234343B2 (ja) 回転機械
JP2015010569A (ja) 水車ガイドベーンおよび水車
JP2012026455A (ja) タービンホイール
WO2017072844A1 (ja) 回転機械