JP2013142153A - 機械的強度に優れた生分解性シートおよびその製造方法並びにこれを用いた生理用品および衛生用品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 米糠成分を除去した米の外層組織成分を主成分とする所定粒径の固形粒が、合成生分解性樹脂により結合されてなる生分解性樹脂組成物は、前記合成分解樹脂が脂肪族ポリエステル系合成生分解性樹脂、芳香族ポリエステル系生分解生樹脂またはこれらの混合物から成る群から選択されたエステル系生分解性樹脂であり、前記米糠成分を除去した米の外層組織成分を主成分とする所定粒径の固形粒と合成生分解性樹脂とが、その合計を100質量部とした場合、前記固形粒:合成生分解性樹脂の質量比が30:70から70:30になるように混合されている。
【選択図】なし
Description
例えば下記特許文献1では生分解性樹脂として水溶性ポリマーや脂肪族ポリエステル等の合成生分解性樹脂を使用している。しかし、合成生分解性樹脂は既存の合成樹脂に比してコスト高である。そのため、より安価な生分解可能な天然高分子、たとえばでんぷんを多量に含む穀粉等を天然高分子型の生分解性樹脂成分として合成生分解性樹脂に多量に加えた複合型の生分解性樹脂が提案されている。このような複合型の生分解性樹脂が開示された一例として特許文献2を例示する。特許文献2では天然高分子型の生分解性樹脂成分として米ぬかが使用されている。
すなわち、米ぬかを使用した複合型の生分解性樹脂では加熱によって米でんぷん中のアミロースとアミロペクチンが糊化し(いわゆるα化)、流動化して他の合成生分解性樹脂と混練することによって溶融樹脂が製造されるわけであるが、米ぬかの粒径は必ずしも一定ではなく、所定の温度帯では十分米でんぷんが糊化せず、粒状に残る場合がある。このような粒状体の残存は特に薄手のシート体では存在が顕著に現れ外観や手触りが悪く、引っ張り強度の低下をももたらす原因ともなっていた。この場合にでんぷんの糊化を促進しようと加熱時間を長くしたり加熱温度を上げるというように条件設定を変更すると材料の劣化が生じるおそれがありかえって製品の強度に悪影響を与えることとなっていた。
前記合成分解樹脂が脂肪族ポリエステル系合成生分解性樹脂、芳香族ポリエステル系生分解生樹脂またはこれらの混合物から成る群から選択されたエステル系生分解性樹脂であり、前記米糠成分を除去した米の外層組織成分を主成分とする所定粒径の固形粒と合成生分解性樹脂とが、その合計を100質量部とした場合、前記固形粒:合成生分解性樹脂の質量比が25:75から75:25になるように混合されていることを特徴とする生分解性樹脂組成物をシート状に成型してなる生分解性シート。
(1)から(5)のいずれか1項に記載の生分解性シートからなる***物の液体成分を透過可能な透過性表面部材と
前記液体成分の漏出を防ぐ(1)から(5)のいずれか1項に記載の生分解性シートからなる防漏性裏面部材と、
前記透過性表面部材及び前記防漏性裏面部材の間に内包され、前記液体成分を吸収し、内部に保持する吸収部材と、
を具備することを特徴とする生理用品または衛生用品。
前記消臭剤がヒノキチオール、グレープフルーツ種子抽出エキス、ポリリジン、貝殻焼成カルシウム、フィトンチットン系精油。キチンキトサン、植物醗酵抽出エキス、ニガリパウダー、カゼイン、加水分解シルク、銀イオンからなる群から選択された少なくとも1つであることを特徴とする(8)または(9)に記載の生理用品または衛生用品。
(11) 前記吸収部材が生分解性吸収部材であることを特徴とする(7)から(10)のいずれか1項に記載の生理用品または衛生用品。
(生分解樹脂組成物)
本発明の生分解性樹脂組成物は、本発明者等が先に出願した特許文献3に記載の通り、米糠成分を除去した米の外層組織成分を主成分とする所定粒径の固形粒が、合成生分解性樹脂により結合されてなる生分解性樹脂組成物であって、前記米糠成分を除去した米の外層組織成分を主成分とする所定粒径の固形粒と合成生分解性樹脂とが、その合計を100質量部とした場合、前記固形粒:合成生分解性樹脂の質量比が60〜95:40〜5になるように混合されている生分解性樹脂組成物(特許文献3)をベースにし、この配合から生分解性を保持しつつ高い引張り強度、突刺し強度、ピンホール強度を有する生分解性シートが得られるように配合を鋭意検討したものである。
係るペレットを用いて、食品包装用シート、サイレージフィルム等の生分解性シートを製造すれば、従来の生分解性樹脂から製造した製品に比べて、低コストで製造することができる。しかも本発明の生分解性シートを食品包装用シートやサイレージフィルムとして適用した場合、従来品と同等の引張り強度、突刺し強度、耐ピンホール性を有することを見出した。
また、本発明の特定の実施形態において、増量材としてまた生分解遅延成分として、オレフィン系樹脂等の既存の非生分解性プラスチック樹脂成分をフィラーとして添加することもできる。これらのフィラーのうち、引張り強度、突刺し強度を補強できる点でメタロセン触媒により合成されたオレフィン系樹脂、特にポリエチレン樹脂、メタロセンポリエチレンを使用することが好ましい。
次に、本発明の第2実施形態に係る発明を説明する。第2実施形態に係る発明は、第1実施形態に係る生分解性シートを適用した生理用品または衛生用品に関する発明である。
Claims (11)
- 米糠成分を除去した米の外層組織成分を主成分とする所定粒径の固形粒が、合成生分解性樹脂により結合されてなる生分解性樹脂組成物であって、
前記合成分解樹脂が脂肪族ポリエステル系合成生分解性樹脂、芳香族ポリエステル系生分解生樹脂またはこれらの混合物から成る群から選択されたエステル系生分解性樹脂であり、前記米糠成分を除去した米の外層組織成分を主成分とする所定粒径の固形粒と合成生分解性樹脂とが、その合計を100質量部とした場合、前記固形粒:合成生分解性樹脂の質量比が30:70から70:30になるように混合されていることを特徴とする生分解性樹脂組成物をシート状に成型してなる生分解性シート。 - 前記エステル系生分解性樹脂が、ポリブチレンサクシネート、ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)、ポリ(ブチレンサクシネート・コアジペート)、ポリ(ε・カプロラクトン・ブチレン・サクシネート)、ポリカプロラクトン、ポリ(ブチレンサクシネート/カーボネイト)、ポリエチレンサクシネート、ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)、ポリ(ブチレンアジペート・コ・テレフタレート)、ポリ(エチレンテレフタレート/サクシネート)、ポリ(エチレンテレフタレート)共重合体またはこれらの混合物から成る群から選択された少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の生分解性シート。
- 前記エステル系生分解性樹脂が質量比で10:90から90:10の割合の脂肪族ポリエステル系合成生分解性樹脂と芳香族ポリエステル系生分解生樹脂との混合物からなることを特徴とする請求項1または2に記載の生分解性シート。
- 更に、全質量の5質量%未満の量で前記エステル系生分解性樹脂の一部をオレフィン系重合体または共重合体を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の生分解性シート。
- 前記オレフィン系重合体または共重合体がメタロセン触媒により重合されたものであることを特徴とする請求項4に記載の生分解性シート。
- 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の生分解性シートの製造方法であって、
天然高分子型の生分解性樹脂素材としての米の外層組織成分をほぼ均一な所定粒径の固形粒に分別し、分別後に同固形粒を乾燥させ、その後加熱下で合成生分解性樹脂と混練して混練材料を得た後、同混練材料をシート状に成形するようにしたことを特徴とする生分解性樹脂製シート体の製造方法。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の生分解性シートまたはセルロース系繊維からな体液を透過可能な透過性部材と、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の生分解性シートからなる***物の液体成分を透過可能な透過性表面部材と
前記液体成分の漏出を防ぐ請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の生分解性シートからなる防漏性裏面部材と、
前記透過性表面部材及び前記防漏性裏面部材の間に内包され、前記液体成分を吸収し、内部に保持する吸収部材と、
を具備することを特徴とする生理用品または衛生用品。 - 更に、吸収部材とともに消臭剤が内包されていることを特徴とする請求項7に記載の生理用品または衛生用品。
- 前記生理用品または衛生用品が生理用ナプキンまたは使い捨てオムツであることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の生理用品または衛生用品。
- 前記消臭剤がヒノキチオール、グレープフルーツ種子抽出エキス、ポリリジン、貝殻焼成カルシウム、フィトンチットン系精油。キチンキトサン、植物醗酵抽出エキス、ニガリパウダー、カゼイン、加水分解シルク、銀イオンからなる群から選択された少なくとも1つであることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の生理用品または衛生用品。
- 前記吸収部材が生分解性吸収部材であることを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか1項に記載の生理用品または衛生用品。
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