JP2013141658A - 蒸発装置、蒸発システム及び蒸発方法 - Google Patents

蒸発装置、蒸発システム及び蒸発方法 Download PDF

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Abstract

【課題】伝熱管の詰まりを抑制して原料液の蒸発を円滑に行わせることが可能な蒸発装置を提供する。
【解決手段】本発明の蒸発装置1は、複数の伝熱管2と、複数の伝熱管2を互いに間隔を空けて支持する上部管板3と、上部管板3の上方に設けられた第1の分散板5と、を含み、第1の分散板5には、複数の伝熱管2の延在方向から見て、原料液を通す複数の通液孔51が上部管板3の伝熱管2が設けられていない領域と重なる位置に形成されているとともに、ガスを通す複数の通気孔52が複数の伝熱管2と重なる位置に形成されており、複数の伝熱管2は、上部管板3の上面から突出する突出部2aを有している
【選択図】図1

Description

本発明は、蒸発装置、蒸発システム及び蒸発方法に関するものである。
原料液を蒸発させる蒸発装置として、特許文献1に記載の蒸発装置が知られている。特許文献1の蒸発装置は、複数の伝熱管を有する縦型流下の液膜式熱交換器である。この蒸発装置は、原料液が複数の伝熱管の内部に流入され、当該複数の伝熱管の内壁面に原料液の膜が形成された状態で、熱媒により当該複数の伝熱管を加熱して原料液を蒸発させるように構成されている。
特開2002−284752号公報
特許文献1の蒸発装置では、複数の伝熱管の内壁面に原料液の残渣が残留することを抑制するために、複数の伝熱管の内壁面に原料液の膜が形成された状態で当該原料液を蒸発させており、その過程で原料液を溶剤とともに複数の伝熱管に供給しているが、溶剤として、一部ガスを使用している。原料液とガスを、縦型流下の液膜式熱交換器に並流で供給する。この場合、原料液とガスの供給部の配置によっては、複数の伝熱管の内壁面における原料液の膜の厚みが変化する。原料液の膜の厚みが薄くなると、当該原料液の蒸発により伝熱管の内壁面が露出することがある。内壁面が露出すると、当該露出した内壁面に原料液の残渣が残留し、伝熱管の詰まりを引き起こす惧れがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、良好な流下液膜を形成させることで、伝熱管の詰まりを抑制して原料液の蒸発を円滑に行わせることが可能な蒸発装置、蒸発システム及び蒸発方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の蒸発装置は、複数の伝熱管と、前記複数の伝熱管を互いに間隔を空けて支持する管板と、前記管板の上方に設けられた第1の分散板と、を含み、前記第1の分散板には、前記複数の伝熱管の延在方向から見て、原料液を通す複数の通液孔が前記管板の前記伝熱管が設けられていない領域と重なる位置に形成されているとともに、ガスを通す複数の通気孔が前記複数の伝熱管と重なる位置に形成されており、前記複数の伝熱管は、前記管板の上面から突出する突出部を有していることを特徴とする。
本発明において、前記第1の分散板の管板側の面の前記通液孔が形成された部分には、当該面から前記管板側に突出したノズルが設けられていることを特徴とする。
本発明において、前記第1の分散板に向けて前記原料液及び前記ガスを流入させる流入部を有することを特徴とする。
本発明において、前記第1の分散板と前記流入部との間には1つ以上の分散板が設けられており、前記分散板には前記流入部からの前記原料液を通す複数の通液孔が形成されており、少なくとも前記第1の分散板の直上に配置された前記分散板の複数の通液孔は、前記複数の伝熱管の延在方向から見て、前記第1の分散板の複数の通気孔と重ならない位置に配置されていることを特徴とする。
本発明において、前記管板と、前記第1の分散板とを収容する収容部を有し、前記流入部と前記第1の分散板との間には、第2の分散板が設けられており、前記第2の分散板には、前記流入部からの原料液を前記第1の分散板に形成された前記通液孔に向けて流入させる複数の通液孔と、前記流入部からのガスを通す複数の通気管と、が設けられており、前記第2の分散板の外周部と前記収容部の内壁面との間には隙間が形成されており、前記第2の分散板の複数の通気管は、前記複数の伝熱管の延在方向から見て、同心円状に配置されており、前記第2の分散板の複数の通気管は、前記流入部の側であって前記第2の分散板の中心部の側に切欠部を有していることを特徴とする。
本発明において、前記複数の伝熱管から流出された原料液を前記流入部へ移送させる移送機構を有していることを特徴とする。
本発明において、前記突出部の先端には溝が形成されていることを特徴とする。
本発明において、前記伝熱管の面積は、当該伝熱管の延在方向から見て、前記第1の分散板の通気孔の面積以上の面積であることを特徴とする。
本発明において、前記伝熱管の中心は、当該伝熱管の延在方向から見て、前記第1の分散板の通気孔の中心と一致していることを特徴とする。
本発明において、前記原料液はシクロヘキサノンオキシムを含むことを特徴とする。
本発明の蒸発システムは、蒸発装置と、前記蒸発装置により生成された原料ガスの残渣の一部を前記蒸発装置に循環させるポンプと、前記残渣の残りの一部を蒸留する減圧蒸留器と、前記減圧蒸留器により留去された原料を凝縮する凝縮器と、を有することを特徴とする。
本発明の蒸発方法は、前記蒸発装置を用いて、前記原料液を加熱蒸発させ、原料ガスを得た後の残渣を、加熱蒸発させる際の圧力よりも低い圧力の下に蒸留し、蒸留することにより留去された原料ガスを凝縮することで、前記残渣に含まれる原料液を回収することを特徴とする。
本発明の蒸発方法は、シクロヘキサノンオキシムとこれを希釈する溶剤との混合液を蒸発させる蒸発方法であって、前記溶剤がアルコールであり、前記蒸発装置内の全蒸発面が少なくともシクロヘキサノンオキシムで濡れた状態となるように、前記混合液を1060torr以下の圧力下で、かつ前記蒸発装置内の蒸発面下端でのシクロヘキサノンオキシム流下液量が、蒸発面下端の単位長さ(m)当たり170kg/時間以上で蒸発させ、前記蒸留は、1.4kPa〜10kPaの減圧下で蒸留させることを特徴とする。
本発明によれば、原料液とガスを縦型流下の液膜式熱交換器にて蒸発させる場合に、良好な流下液膜を形成させることで、伝熱管の詰まりを抑制して原料液の蒸発を円滑に行わせることが可能な蒸発装置、蒸発システム及び蒸発方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る蒸発装置を示す模式図である。 同、蒸発装置の第1の分散板における複数の通気孔の配置状態を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係る蒸発装置を示す模式図である。 同、蒸発装置の第2の分散板における複数の通気孔の配置状態を示す模式図である。 伝熱管の突出部の変形例を示す模式図である。 蒸発システムの一例を示す模式図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせてある。また、以下の説明及び図面中、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る蒸発装置1を示す縦断面図である。
図1に示すように、蒸発装置1は、複数の伝熱管2と、上部管板3と、下部管板4と、第1の分散板5と、分散板6と、収容部7と、塔底8と、原料液供給配管(流入部)9と、ガス供給配管(流入部)10と、熱媒供給配管11と、を含んで構成されている。
蒸発装置1は、複数の伝熱管2の内壁面に原料液の膜が形成された状態で、ガス供給配管10からのガスが複数の通気孔52を通過して複数の伝熱管2の内部に流入されており、熱媒により当該複数の伝熱管を加熱して、当該原料液を蒸発させる構成となっている。
収容部7の下部には円板状の上部管板3と、下部管板4と、が接続されている。上部管板3及び下部管板4には、複数の伝熱管2が互いに間隔を空けて支持されている。複数の伝熱管2は、上部管板3の上面から突出する突出部2aを有している。第1の分散板5は、収容部7の内部において、上部管板3の上方に設けられている。
図2は、蒸発装置1の第1の分散板5における複数の通気孔52の配置状態を示す模式図である。図2は第1の分散板5の平面図であり、便宜上、収容部7については破線で示している。
図2に示すように、収容部7は平面視円形である。第1の分散板5には、原料液を通す複数の通液孔51と、ガスを通す複数の通気孔52とが形成されている。通液孔51の形状は平面視円形である。通気孔52の形状は平面視円形である。平面視において、第1の分散板5には、各通気孔52が、2つの通液孔51の間に1つの通気孔52が位置するように交互に配置されている。なお、本実施形態に示す複数の通気孔52の配置状態は一例であり、これに限らず種々の配置状態を採用することができる。
図1に戻り、複数の通液孔51は、複数の伝熱管2の延在方向から見て、上部管板3の伝熱管2が設けられていない領域と重なる位置に配置されている。各通液孔51は、隣り合う2つの伝熱管2の間の略中央において上部管板3の上方に位置している。
第1の分散板5の上部管板3側の面の通液孔51が形成された部分には、当該面から上部管板3側に突出したノズル51aが設けられている。
複数の通気孔52は、複数の伝熱管2の延在方向から見て、複数の伝熱管2と重なる位置に配置されている。複数の通気孔52の下端と、複数の伝熱管2の上端との間の距離(伝熱管2の延在方向における間隔)は、収容部7の内径に対して、例えば1/50〜1/5の範囲の大きさとなっている。好ましくは、複数の通気孔52の下端と、複数の伝熱管2の上端との間の距離は収容部7の内径に対して1/10〜1/30の範囲の大きさとする。
伝熱管2の形状は、通気孔52の形状と同様に、当該複数の伝熱管2の延在方向から見て、円形である。伝熱管2の内径は、例えば20mm〜100mmの範囲の大きさとなっている。好ましくは、伝熱管2の内径は、35mm〜70mmの範囲の大きさとする。
なお、通気孔52及び伝熱管2を複数の伝熱管2の延在方向から見たときの形状は、円形に限らず、楕円形など種々の形状を採用することができる。ただし、ガスを円滑に通過させるためには、通気孔52及び伝熱管2を複数の伝熱管2の延在方向から見たときの形状は、円状であることが好ましい。
通気孔52の中心は、伝熱管2の延在方向から見て、伝熱管2の中心と一致している。なお、通気孔52の中心は、伝熱管2の延在方向から見て、伝熱管2の中心から多少ずれていてもよい。すなわち、複数の通気孔52が、複数の伝熱管2の延在方向から見て、複数の伝熱管2と重なる位置に配置されていればよい。
伝熱管2の面積は、当該伝熱管2の延在方向から見て、通気孔52の面積よりも大きい面積である。なお、複数の伝熱管2を当該複数の伝熱管2の延在方向から見たときの面積は、通気孔52の面積よりも大きい面積であることに限らず、通気孔52の面積と同じ面積であってもよい。すなわち、複数の伝熱管2を当該複数の伝熱管2の延在方向から見たときの面積は、通気孔52の面積以上の面積であればよい。
原料液供給配管9は、収容部7の上部側壁に接続されている。ガス供給配管10は、収容部7の上壁に接続されている。分散板6は、原料液供給配管9及びガス供給配管10と第1の分散板5との間に設けられている。
分散板6には、原料液供給配管9からの原料液を分液する複数の分液孔61が形成されている。図1では、複数の分液孔61は、複数の伝熱管2の延在方向から見て、複数の通液孔51と重なる位置に配置されているが、これに限らない。複数の分液孔61は、複数の伝熱管2の延在方向から見て、複数の通気孔52と重ならない位置に配置されていればよい。
分散板6の第1の分散板5側の面の分液孔61が形成された部分には、当該面から第1の分散板5側に突出したノズル61aが設けられている。
分散板6の外周部と収容部7の内壁面との間には隙間62が存在しているが、これに限らない。蒸発装置1は、ガス供給配管10からのガスが、分散板6の下方に流れ、複数の伝熱管2の内部に流入されるように構成されていればよい。
本実施形態では、原料液としてシクロヘキサノンオキシムと当該シクロヘキサノンオキシムを希釈する溶剤との混合液を用いる。当該混合液は、原料液供給配管9を経て蒸発装置1に供給される。
なお、前記溶剤としては、シクロヘキサノンオキシムよりも沸点が低く、かつシクロヘキサノンオキシムを溶解し希釈できるものを使用できる。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ターシャリーブタノール、1−ヘキサノール、1−オクタノール等から選ばれる炭素数1〜8の飽和アルコール、ベンゼン、トルエン等が挙げられ、中でもメタノールあるいはエタノールが好ましい。また、シクロヘキサノンオキシムと溶剤との混合割合は重量比で約100:1〜1:10であるのがよい。
また、原料液供給配管9を介して前記混合液を蒸発装置1に移送する際には、同時にガス供給配管10からメタノール等の低級アルコールと窒素ガス等の不活性ガスを蒸発装置1に導入することが好ましい。
また、不活性ガスとして窒素ガスを用いる。なお、不活性ガスは窒素ガスに限らず、種々の不活性ガスを用いることができる。
熱媒供給配管11は、収容部7の下部側壁に接続されている。熱媒供給配管11は、伝熱管2の外壁面に向けて熱媒を流入させる。熱媒としては、例えばスチーム等を用いる。
本実施形態の蒸発装置1は、原料液供給配管9からの原料液が伝熱管2の内部に流入されて複数の伝熱管2の内壁面に原料液の膜が形成される。この状態で、熱媒供給配管11からの熱媒により複数の伝熱管2の外壁面が加熱され、前記原料液を蒸発させる構成となっている。
以下、蒸発装置1において収容部7の内部を原料液及びガスが流れる様子について、図1を用いて一例を挙げて説明する。
図1に示すように、原料液供給配管9からの原料液は、分散板6の分液孔61を通過して、第1の分散板5に形成された通液孔51に向けて流入される。当該通液孔51に向けて流入された原料液は、上部管板3の伝熱管2が設けられていない領域に流入される。当該領域に流入された原料液は、オーバーフローして、複数の伝熱管2の内部に流入される。これにより、複数の伝熱管2の内壁面には原料液の膜が形成された状態(いわゆる濡れ壁状態)となる。
一方、熱媒供給配管11からの熱媒は、複数の伝熱管2の外壁面に向けて流入される。これにより、複数の伝熱管が加熱される。
ガス供給配管10からのガスは、分散板6の外周部と収容部7の内壁面との間の隙間62を通過して、第1の分散板5に形成された複数の通気孔52に向けて流入される。当該通気孔52に向けて流入されたガスは、複数の伝熱管2の内壁面に原料液の膜が形成された状態で、伝熱管の内部に流入される。
なお、複数の伝熱管2の下端での流下液量は、最小許容負荷以上とする。ここで、最小許容負荷以上とは、複数の伝熱管2の全ての内壁面に常時原料液の膜が形成される程度の量以上の未蒸発原料液を複数の伝熱管2の下端から流下させることを意味する。すなわち、当該複数の伝熱管2の下端での流下液量を最小許容負荷以上に管理することで、当該複数の伝熱管2の内壁面を流れる原料液を蒸発させた場合でも、当該内壁面には原料液の膜が形成された状態が維持されることとなる。
例えば、原料液としてシクロヘキサノンオキシムを供給する場合、伝熱管2の内壁面に液の膜が形成された状態を維持するためには、伝熱管2の内壁面下端での原料液の流下液量が、内壁面下端の単位長さ(m)当たり170kg/時間以上、好ましくは170〜1700kg/時間、より好ましくは340〜680kg/時間であるのがよい。
また、原料液としてシクロヘキサノンオキシムを供給する場合、混合液を蒸発させる際の圧力は1060torr以下の圧力下であることが好ましい。圧力が1060torrよりも大きいと、シクロヘキサノンオキシムの劣化を招くおそれがある。好ましくは、圧力が760torr(大気圧)〜1000torrの範囲で混合液を蒸発させるのがよい。
また、原料液としてシクロヘキサノンオキシムを供給する場合、混合液を蒸発させる際の温度は130℃以上かつ170℃以下の範囲であることが好ましい。蒸発装置1により得られた蒸発ガスは、伝熱管2を経て塔底8に取り出される。
本実施形態の蒸発装置1によれば、第1の分散板5には、複数の伝熱管2の延在方向から見て、複数の通液孔51が上部管板3の伝熱管2が設けられていない領域と重なる位置に形成されているとともに、複数の通気孔52が複数の伝熱管2と重なる位置に形成されている。これにより、原料液供給配管9からの原料液が通液孔51を通過して上部管板3の伝熱管2が設けられていない領域に流入されて当該複数の伝熱管2の内部に流入される。そして、当該複数の伝熱管2の内壁面に原料液の膜が形成された状態で、ガス供給配管10からのガスが複数の通気孔52を通過して複数の伝熱管2の内部に流入される。また、原料液供給配管9からの原料液が直接複数の伝熱管2に流入することが抑制される。さらに、ガス供給配管10からのガスの流れ方向を制限するため、ガスが複数の伝熱管2の内部にスムーズに流れる。そのため、複数の伝熱管2の内壁面に形成される原料液の膜の厚みを均一にすることができる。
ガスと原料液の供給部の配置によっては、複数の伝熱管の内壁面に形成される原料液の膜の厚みが変化する。原料液の膜の厚みが薄くなると、当該原料液の蒸発により伝熱管の内壁面が露出することがある。内壁面が露出すると、当該露出した内壁面に原料液の残渣が残留し、伝熱管の詰まりを引き起こす惧れがある。
これに対し、本実施形態においては、複数の伝熱管2の延在方向から見て、複数の通液孔51が上部管板3の伝熱管2が設けられていない領域と重なる位置に配置されるとともに、複数の通気孔52が複数の伝熱管2と重なる位置に配置される構成を採用しているので、複数の伝熱管2の内壁面に形成される原料液の膜の厚みが変化することが抑制される。さらに、複数の伝熱管2の全ての内壁面に常時原料液の膜が形成される程度の量以上の未蒸発原料液を複数の伝熱管2の下端から流下させる。これにより、当該伝熱管2の内壁面を流れる原料液を蒸発させても、内壁面が露出して原料液の残渣が残留することはない。よって、伝熱管の詰まりを抑制して原料液の蒸発を円滑に行わせることができる。
また、第1の分散板5の上部管板3側の面の通液孔51が形成された部分には、ノズル51aが設けられている。このため、ノズル51aが設けられていない場合に比べて、通液孔51を通過した原料液が上部管板3の伝熱管2が設けられていない領域に流入しやすくなる。これにより、通液孔51を通過した原料液が第1の分散板5の上部管板3側の面に沿って流れて滴り落ちることが抑制される。そのため、原料液が直接複数の伝熱管2に流入することが抑制される。よって、複数の伝熱管2の内壁面に均一な原料液の膜が形成された状態を維持することができる。
また、分散板6の第1の分散板5側の面の分液孔61が形成された部分には、ノズル61aが設けられている。このため、ノズル61aが設けられていない場合に比べて、分液孔61を通過した原料液が第1の分散板5に形成された通液孔51に向けて流入しやすくなる。これにより、分液孔61を通過した原料液が分散板6の第1の分散板5側の面に沿って流れて滴り落ちることが抑制される。そのため、原料液が直接複数の伝熱管2に流入することが抑制される。よって、複数の伝熱管2の内壁面に均一な原料液の膜が形成された状態を維持することができる。
また、ガス供給配管10からのガスが隙間62を通過し複数の通気孔52を通過して複数の伝熱管の内部に流入されるように構成されている。これにより、ガス供給配管10からのガスの流れ方向が制限されるため、ガスが複数の伝熱管2の内部にスムーズに流れる。そのため、ガスが複数の伝熱管2の内部を流れる過程において複数の伝熱管2の内壁面に均一な原料液の膜が形成された状態を維持することができる。よって、伝熱管の詰まりを抑制して原料液の蒸発を円滑に行わせることができる。
また、伝熱管2の面積が当該伝熱管2の延在方向から見て通気孔52の面積以上の面積である。そのため、通気孔52を通過したガスが伝熱管2の内部に流入しやすくなる。仮に、伝熱管2の面積が当該伝熱管2の延在方向から見て通気孔52の面積よりも小さい面積であると、通気孔52を通過したガスが伝熱管2の外部に流入し、上部管板3上の原料液の流れを乱すことがある。上部管板3上の原料液の流れが乱れると、伝熱管2の内壁面に形成される原料液の膜の厚みが変化してしまう。
これに対し、本実施形態においては、伝熱管2の面積が当該伝熱管2の延在方向から見て通気孔52の面積以上の面積であるので、通気孔52を通過したガスが伝熱管2の外部に流入することが抑制される。これにより、上部管板3上の原料液の流れが乱れることが抑制される。よって、伝熱管2の内壁面に形成される原料液の膜の厚みが変化することを抑制することができる。
また、伝熱管2の中心が当該伝熱管2の延在方向から見て通気孔52の中心と一致している。これにより、通気孔52を通過したガスが伝熱管2の内部に流入しやすくなる。すなわち、通気孔52を通過したガスが伝熱管2の外部に流入することが抑制される。これにより、上部管板3上の原料液の流れが乱れることが抑制される。よって、伝熱管2の内壁面に形成される原料液の膜の厚みが変化することを抑制することができる。
なお、本実施形態の蒸発装置においては、原料液としてシクロヘキサノンオキシムを用いているが、これに限らない。この他にも、蒸発させる際に原料液の残渣が残留することがある種々の原料液を用いることができる。
また、本実施形態の蒸発装置においては、第1の分散板5の上に1つの分散板6のみが設けられているが、これに限らない。例えば、第1の分散板5の上に複数の分散板6が設けられていてもよい。また、分散板6にはノズル61aが設けられていてもよいし、ノズル61aが設けられていなくてもよい。
(第2実施形態)
図3は、図1に対応した、本発明の第2実施形態に係る蒸発装置1Aを示す縦断面図である。図3に示すように、本実施形態に係る蒸発装置1Aは、分散板6に替えて第2の分散板12が設けられている点、複数の伝熱管2から流出された原料液を第2の分散板12の上方へ移送させる移送機構13を有している点、で上述の第1実施形態に係る蒸発装置1と異なっている。その他の点は上述の構成と同様であるので、図1と同様の要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図3に示すように、蒸発装置1Aにおいて、原料液供給配管9及びガス供給配管10と第1の分散板5との間には第2の分散板12が設けられている。第2の分散板12には、原料液供給配管9からの原料液を第1の分散板5に形成された通液孔51に向けて流入させる複数の通液孔121と、ガス供給配管10からのガスを通す複数の通気管122と、が設けられている。複数の通液孔121は、複数の伝熱管2の延在方向から見て、複数の通気孔52と重ならない位置に配置されている。
図4は、蒸発装置1Aの第2の分散板12における複数の通気管122の配置状態を示す模式図である。図4(a)は第2の分散板12の平面図であり、便宜上、収容部7については破線で示し、通気管122の切欠部122aについては二点鎖線で示している。図4(b)は第2の分散板12の斜視図である。
図4(a)に示すように、第2の分散板12には、原料液を通す複数の通液孔121と、ガスを通す複数の通気管122とが形成されている。通液孔121の形状は平面視円形である。通気管122の形状は平面視円形である。平面視において、第2の分散板12には、6つの通気管122が同心円状に配置されている。なお、本実施形態に示す通気管122の配置数は一例であり、これに限らず種々の配置数を採用することができる。
第2の分散板12の外周部と収容部7の内壁面との間には隙間123が存在している。第2の分散板12の複数の通気管122の開口面積を全て足し合わせた面積は、隙間123の面積の30%〜70%の範囲の面積となっている。なお、第2の分散板12の複数の通気管122の開口面積を全て足し合わせた面積は、隙間123の面積の40〜60%の面積とするのが好ましい。
複数の通気管122は、ガス供給配管10の側であって第2の分散板12の中心部の側に切欠部122aを有している。切欠部122aは、伝熱管2の延在方向から見て(平面視)において、通気管122の中心CP2と第2の分散板12の中心CP1とを結んだ直線と通気管122の円周との2つの交点P1,P2のうち、第2の分散板12の中心CP1に近い側の交点P1が、切欠部122aの弧ARの中点となるように配置されている。切欠部の弧ARに対する中心角θは、例えば90°〜270°とすることが望ましく、より好ましくは150〜210°程度である。
図3及び図4(b)に示すように、通気管122の上端は、第2の分散板12の側壁の上端よりも、上方に突き出している。図3の縦断面図において切欠部122aの縦方向の長さH2は通気管122の全長H1に対して、10%〜80%程度が望ましく、より好ましくは20〜50%程度である。
このように、ガス供給配管10の側に切欠部122aを有する通気管122が存在することにより、外周部の隙間123に強いガス流れが発生することを抑制し、液流れへの悪影響を抑制することができる。
図3に戻り、第2の分散板12の第1の分散板5側の面の通液孔121が形成された部分には、当該面から第1の分散板5側に突出したノズル121aが設けられている。
第2の分散板12の外周部と収容部7の内壁面との間には隙間123が存在している。蒸発装置1Aは、ガス供給配管10からのガスが、当該隙間123を通過し、複数の通気孔52を通過して複数の伝熱管2の内部に流入されるように構成されている。
移送機構13は、移送配管131とポンプ132とを有している。蒸発装置1Aにおいて、塔底8の底部には、移送配管131の一端が接続されている。原料液供給配管9には、移送配管131の他端が接続されている。
伝熱管2の内壁面に液の膜が形成された状態を維持するためには、伝熱管2の内壁面下端での原料液の流下液量を所定の液量以上にする必要がある。そのため、原料液が蒸発せずに伝熱管2を通過して塔底8に滴下する場合がある。当該原料液(未蒸発液)は、塔底8から移送配管131を経てポンプ132に供給される。当該未蒸発液の一部は、ポンプ132により移送配管131、原料液供給配管9を通って再び収容部7内に供給される。このようにして未蒸発液が循環される。当該供給された未蒸発液は、第2の分散板12の通液孔121を通過して第1の分散板5の通液孔51を経て上部管板3の伝熱管2が設けられていない領域に流入され、複数の伝熱管2の内部に流入される。
本実施形態の蒸発装置1Aによれば、第2の分散板12が設けられており、複数の通気管122が複数の伝熱管2の延在方向から見て同心円状に配置されている。そのため、複数の通気管122がランダムに配置される場合に比べて、ガス供給配管10からのガスの流れが収容部7内の一部に偏ることが抑制され、収容部7内の全域において均一になる。そのため、ガス供給配管10からのガスが第2の分散板12の外周部の隙間123及び通気管122を通って、第1の分散板5に均一に供給され、ガスの流れ方向が制限され、ガスが複数の伝熱管2の内部にスムーズに流れる。よって、複数の伝熱管2の内壁面に均一な原料液の膜が形成された状態を維持することができる。
また、移送機構13を有しているので、未蒸発液の一部を、再度、蒸発に供することができる。
なお、上記実施形態において、伝熱管の突出部の先端には溝が形成されていてもよい。
図5(a)〜(c)は、伝熱管の突出部の変形例を示す模式図である。
例えば、図5(a)に示すように、伝熱管2Aの突出部2Aaの先端にはV字状の溝2Abが形成されていてもよい。
また、図5(b)に示すように、伝熱管2Bの突出部2Baの先端にはU字状の溝2Bbが形成されていてもよい。
また、図5(c)に示すように、伝熱管2Cの突出部2Caの先端には凹状の溝2Cbが形成されていてもよい。
伝熱管の突出部の先端に溝が形成されていない構成であると、複数の伝熱管に原料液を均一に分配するためには、各伝熱管の突出部の先端の高さを同一にする必要がある。これに対し、伝熱管の突出部の先端に溝が形成された構成であると、複数の伝熱管に原料液を均一に分配するに当たり、伝熱管の製作精度及び設置精度の要求度合いが小さくなる。
(蒸発システム)
図6は、蒸発システムの一例を示す模式図である。
図6に示すように、蒸発システム100は、蒸発装置1と、ポンプ101と、減圧蒸留器102と、凝縮器103と、を含んで構成されている。
蒸発システム100は、蒸発装置1で蒸発されなかった、原料の未蒸発液と原料由来のタール分との混合物から、原料を回収し、蒸発装置1に再利用するものである。
原料液L1は、原料液供給配管を経て、収容部へ送られる。その供給過程において溶剤供給配管から溶剤L2が供給され、原料液L1と溶剤L2とが混合される。
ガスG1と溶剤ガスG2の混合ガスは、ガス供給配管を経て収容部へ送られる。
複数の伝熱管の内壁面に原料液の膜が形成された状態で、熱媒Hにより当該複数の伝熱管を加熱させ、当該原料液を蒸発させる。これにより、蒸発ガス(シクロヘキサノンオキシムガス)G3を得る。これと同時に、残渣Cとして、原料液と高沸点成分との混合物を得る。
残渣Cの一部(原料液の未蒸発液)C1は、ポンプ101により移送配管、原料液供給配管を通って再び収容部内に供給され、循環される。
残渣Cの残りの一部C1は、減圧蒸留器102に供給され、蒸留される。例えば、原料液がシクロヘキサノンオキシムの場合、前記蒸留は、1.4kPa〜10kPa(絶対圧力)の減圧下で、蒸留温度は90〜135℃とするのが好ましい。これにより、原料を含んだ低沸点成分Aを留去させるとともに、蒸留残渣である高沸点成分Tを排出する。
留去された原料を含んだ低沸点成分Aは、凝縮器103に導かれ、凝縮される。これにより、凝縮された原料を含んだ低沸点成分A1を回収するとともに、未凝縮の低沸点成分A2を排出する。回収された原料を含んだ低沸点成分A1は、移送配管、原料液供給配管を通って再び収容部内に供給され、循環される。
本発明によれば、伝熱管の詰まり及び原料のタール化を抑制して、原料液の蒸発、未蒸発原料の回収を円滑に行い、かつ原材料の蒸発を高効率に行うことが可能な蒸発装置1及び蒸発システム100を提供することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
実施例1
内径50mm、長さ6mの伝熱管を備えた蒸発装置に対して、循環形式により原料液を蒸発させた。当該原料液としては、シクロヘキサノンオキシムと当該シクロヘキサノンオキシムを希釈する溶剤との混合液を用いた。当該溶剤としてメタノールを用いた。ガスとして窒素ガスを用いた。分散板として第1の分散板を用い、分散板の段数は1段とした(図1参照)。主な運転条件は、以下の通りである。
・未蒸発液の循環量:140(140〜150)kg/時間・本
・伝熱管一本当たりのメタノール液供給量:0.85(0.825〜0.875)kg/時間・本
・伝熱管一本当たりのメタノールガス供給量:50(50〜52.5)kg/時間・本
・伝熱管一本当たりの窒素ガス供給量:メタノールガス供給量の5%
・蒸発温度:140〜160℃
・運転圧:950torr以下
その結果、伝熱管一本当たりのシクロヘキサノンオキシム蒸発量=95Tまで、伝熱管の詰まりは認められなかった。
実施例2
内径50mm、長さ6mの伝熱管を備えた蒸発装置に対して、循環形式により原料液を蒸発させた。当該原料液としては、シクロヘキサノンオキシムと当該シクロヘキサノンオキシムを希釈する溶剤との混合液を用いた。当該溶剤としてメタノールを用いた。ガスとして窒素ガスを用いた。分散板として第1の分散板と第2の分散板とを用い、分散板の段数は2段とした。また、第1の分散板の分液孔が形成された部分にはノズルを設置した(図3参照)。主な運転条件は、以下の通りである。
・未蒸発液の循環量:140(140〜150)kg/時間・本
・伝熱管一本当たりのメタノール液供給量:0.85(0.825〜0.875)kg/時間・本
・伝熱管一本当たりのメタノールガス供給量:55(49〜58)kg/時間・本
・伝熱管一本当たりの窒素ガス供給量:メタノールガス供給量の5%
・蒸発温度:140〜160℃
・運転圧:950torr以下
その結果、伝熱管一本当たりのシクロヘキサノンオキシム蒸発量=100Tまで、伝熱管の詰まりは認められなかった。
1,1A,1B…蒸発装置、2,2A,2B,2C…伝熱管、2a,2Aa,2Ba,2Ca…突出部、2Ab、2Bb、2Cb…溝、3…上部管板(管板)、5,5A,5B…第1の分散板、6…分散板、7…収容部、9…原料液供給配管(流入部)、10…ガス供給配管(流入部)、12…第2の分散板、13…移送機構、51…通液孔、51a…ノズル、52…通気孔、62…隙間、100…蒸発システム、101…ポンプ、102…減圧蒸留器、103…凝縮器、121…通液孔、122…通気管、122a…切欠部

Claims (13)

  1. 複数の伝熱管と、
    前記複数の伝熱管を互いに間隔を空けて支持する管板と、
    前記管板の上方に設けられた第1の分散板と、を含み、
    前記第1の分散板には、前記複数の伝熱管の延在方向から見て、原料液を通す複数の通液孔が前記管板の前記伝熱管が設けられていない領域と重なる位置に形成されているとともに、ガスを通す複数の通気孔が前記複数の伝熱管と重なる位置に形成されており、
    前記複数の伝熱管は、前記管板の上面から突出する突出部を有していることを特徴とする蒸発装置。
  2. 前記第1の分散板の管板側の面の前記通液孔が形成された部分には、当該面から前記管板側に突出したノズルが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の蒸発装置。
  3. 前記第1の分散板に向けて前記原料液及び前記ガスを流入させる流入部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の蒸発装置。
  4. 前記第1の分散板と前記流入部との間には1つ以上の分散板が設けられており、
    前記分散板には前記流入部からの前記原料液を通す複数の通液孔が形成されており、
    少なくとも前記第1の分散板の直上に配置された前記分散板の複数の通液孔は、前記複数の伝熱管の延在方向から見て、前記第1の分散板の複数の通気孔と重ならない位置に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の蒸発装置。
  5. 前記管板と、前記第1の分散板とを収容する収容部を有し、
    前記流入部と前記第1の分散板との間には、第2の分散板が設けられており、
    前記第2の分散板には、前記流入部からの原料液を前記第1の分散板に形成された前記通液孔に向けて流入させる複数の通液孔と、前記流入部からのガスを通す複数の通気管と、が設けられており、
    前記第2の分散板の外周部と前記収容部の内壁面との間には隙間が形成されており、
    前記第2の分散板の複数の通気管は、前記複数の伝熱管の延在方向から見て、同心円状に配置されており、
    前記第2の分散板の複数の通気管は、前記流入部の側であって前記第2の分散板の中心部の側に切欠部を有していることを特徴とする請求項3または4に記載の蒸発装置。
  6. 前記複数の伝熱管から流出された原料液を前記流入部へ移送させる移送機構を有していることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の蒸発装置。
  7. 前記突出部の先端には溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の蒸発装置。
  8. 前記伝熱管の面積は、当該伝熱管の延在方向から見て、前記第1の分散板の通気孔の面積以上の面積であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の蒸発装置。
  9. 前記伝熱管の中心は、当該伝熱管の延在方向から見て、前記第1の分散板の通気孔の中心と一致していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の蒸発装置。
  10. 前記原料液はシクロヘキサノンオキシムを含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の蒸発装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の蒸発装置と、
    前記蒸発装置により生成された原料ガスの残渣の一部を前記蒸発装置に循環させるポンプと、
    前記残渣の残りの一部を蒸留する減圧蒸留器と、
    前記減圧蒸留器により留去された原料を凝縮する凝縮器と、
    を有することを特徴とする蒸発システム。
  12. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の蒸発装置を用いて、前記原料液を加熱蒸発させ、原料ガスを得た後の残渣を、加熱蒸発させる際の圧力よりも低い圧力の下に蒸留し、蒸留することにより留去された原料ガスを凝縮することで、前記残渣に含まれる原料液を回収することを特徴とする蒸発方法。
  13. シクロヘキサノンオキシムとこれを希釈する溶剤との混合液を蒸発させる蒸発方法であって、前記溶剤がアルコールであり、前記蒸発装置内の全蒸発面が少なくともシクロヘキサノンオキシムで濡れた状態となるように、前記混合液を1060torr以下の圧力下で、かつ前記蒸発装置内の蒸発面下端でのシクロヘキサノンオキシム流下液量が、蒸発面下端の単位長さ(m)当たり170kg/時間以上で蒸発させ、前記蒸留は、1.4kPa〜10kPaの減圧下で蒸留させることを特徴とする請求項11に記載の蒸発方法。

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