JP2013141369A - パワーロードアンバランス検出装置およびパワーロードアンバランス検出方法 - Google Patents

パワーロードアンバランス検出装置およびパワーロードアンバランス検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】重大な系統事故と負荷遮断との両方に対応する。
【解決手段】第1〜第3相電圧レベル判定器30〜32は、それぞれ、送電系統の電圧を表す三相電圧のうちの第1相〜第3相の電圧の値が基準値以下である場合に出力信号を出力する。系統事故検出用AND回路33は、全ての判定器から出力信号を受け取った場合、複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する。変化率検出器19は、発電機端電流18の値に設定値以上の変化がある場合に変化率検出信号を出力する。論理回路46(OR回路23、AND回路24)は、系統事故検出信号または変化率検出信号に基づいて、流入蒸気量低減信号26を出力する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、蒸気タービンプラントにおけるパワーロードアンバランス検出装置およびパワーロードアンバランス検出方法に関する。
蒸気タービンプラントにおいて、タービン発電機(以下、発電機と称する)は、通常運転時において、流入する蒸気エネルギー(加速エネルギー)と、放出する電気エネルギー(減速エネルギー)とをバランスさせて、タービン回転数を一定に制御している。そのため、発電機の運転中に系統の負荷がなくなると減速エネルギーがなくなり、加速エネルギーが蓄積される。加速エネルギーの蓄積量が大きくなると、発電機内部の相差角が大きくなり、発電機と送電系統の同期が維持できなくなる。そこで、蒸気タービンプラントには、発電機の負荷急減を検出するパワーロードアンバランス検出装置が設置されている。
発電機の負荷が急減する事象としては、大きく二種類の事象に分けられる。1つ目の事象としては、主遮断器の誤開放などに起因する負荷遮断が挙げられ、この事象では送電系統電圧は変化せず、発電機端電流が0になる。2つ目の事象としては、落雷などによる送電線の地絡や短絡に起因する送電系統の事故(系統事故)が挙げられ、この事象では送電系統電圧が低下し、発電機端電流は増加する。ただし、日本では最も厳しい想定系統事故は、送電系統電圧が約20%まで低下し、200ms間継続後に電圧が回復する事象であり、この条件では特別な操作なしで発電機は送電網の同期を維持できる。そのため、発電機で系統事故を検出する必要がない。
そこで、系統事故を検出せず負荷遮断のみを検出するために、従来のパワーロードアンバランス検出装置では、発電機端電流の減少を検出して、負荷急減の有無を判定している。パワーロードアンバランス検出装置は、負荷急減であると判定した場合、蒸気タービンの入口の弁に対して、弁を閉じるための信号として流入蒸気量低減信号を出力する。弁は流入蒸気量低減信号に応じて急閉する。
図2は、蒸気タービンプラントを示す系統概略図である。
蒸気タービンプラントは、上記蒸気タービンである高圧タービン5および低圧タービン8と、上記弁である主蒸気止め弁3およびインターセプト弁7と、蒸気発生器1と、主蒸気管2と、主蒸気加減弁4と、湿分分離器6と、復水器9と、発電機10と、主変圧器11と、主遮断器12と、送電系統13と、圧力計14と、電流検出器(Current Transformer(CT))である発電機端電流検出器15と、電圧検出のための計器用変圧器(Potential Transformer(PT))である発電機端電圧検出器16および送電系統電圧検出器17と、を具備している。
蒸気発生器1で発生した蒸気は、主蒸気管2と主蒸気止め弁3と主蒸気加減弁4を経由して高圧タービン5に送られる。高圧タービン5は蒸気の熱エネルギーの一部を機械エネルギーに変換し、その後、高圧タービン5を通過した蒸気は湿分分離器6とインターセプト弁7を経由して低圧タービン8に送られる。低圧タービン8は蒸気のエネルギーを機械エネルギーに変換し、その後、低圧タービン8を通過した蒸気は復水器9に送られる。高圧タービン5と低圧タービン8とで得られた機械エネルギーは発電機10で電気エネルギーに変換され、その電気エネルギーは主変圧器11と主遮断器12とを通って送電系統13に送られる。
高圧タービン5の出口側には圧力計14が設置されている。圧力計14は、高圧タービン5を通過した蒸気の量であるタービン蒸気量を圧力により計測して、そのタービン蒸気量を高圧タービン5の出力の値として出力する。発電機10の下流には発電機端電流検出器15と発電機端電圧検出器16とが設置されている。発電機端電流検出器15は、発電機10の出力端の電流を表す発電機端電流を計測し、その発電機端電流の値を出力する。発電機端電圧検出器16は、発電機10の出力端の電圧を表す発電機端電圧を計測し、その発電機端電圧の値を出力する。送電系統13には送電系統電圧検出器17が設置されている。送電系統電圧検出器17は、送電系統13の電圧を表す送電系統電圧を計測し、その送電系統電圧の値を出力する。
図9は、特許文献1に記載されたパワーロードアンバランス検出装置として、従来のパワーロードアンバランス検出装置の構成を示すブロック図である。
従来のパワーロードアンバランス検出装置は、変化率検出器19と、差分器21と、偏差信号判定器22と、OR回路23と、AND回路24と、を具備している。
変化率検出器19は、発電機端電流検出器15により計測された上述の発電機端電流(発電機端電流18)を入力し、その発電機端電流18の値の変化を監視する。変化率検出器19は、その発電機端電流18の値に設定値以上の変化があった場合に、その旨を表す変化率検出信号を出力する。上記設定値は、健全時の発電機端電流18の値から設定発電機端電流値を減算したものである。すなわち、変化率検出器19は、発電機端電流18の値が設定発電機端電流値以下である場合、変化率検出信号を出力する。この変化率検出信号のレベルはハイレベル“1”である。
差分器21は、発電機端電流検出器15により計測された発電機端電流18と、圧力計14により計測された高圧タービン5の出力(タービン出力20)とを入力する。差分器21は、発電機端電流18の値とタービン出力20の値との偏差を算出する。
偏差信号判定器22は、差分器21により算出された偏差を入力する。偏差信号判定器22は、その偏差を表す値が設定偏差値以上である場合に、その旨を表す偏差判定信号を出力する。この偏差判定信号のレベルはハイレベル“1”である。
OR回路23は、変化率検出器19からの変化率検出信号“1”とAND回路24からのパワーロードアンバランス信号25“1”とのいずれかの信号を入力した場合に出力信号を出力する。この出力信号のレベルはハイレベル“1”である。
AND回路24は、OR回路23からの出力信号“1”と偏差信号判定器22からの偏差判定信号“1”との両方の信号を入力した場合に、上述の流入蒸気量低減信号(流入蒸気量低減信号26)を、高圧タービン5の上流(高圧タービン5の入口)に設けられた主蒸気加減弁4と、低圧タービン8の上流(低圧タービン8の入口)のインターセプト弁7とに出力する。この場合、主蒸気加減弁4およびインターセプト弁7は流入蒸気量低減信号26に応じて急閉し、タービンへの流入蒸気量を低減させる。
また、AND回路24は、OR回路23からの出力信号“1”と偏差信号判定器22からの偏差判定信号“1”との両方の出力信号を入力した場合に、流入蒸気量低減信号26をパワーロードアンバランス信号25としてOR回路23に出力する。このパワーロードアンバランス信号25のレベルはハイレベル“1”である。そのため、変化率検出器19の出力がセルフホールドされる。
従来のパワーロードアンバランス検出装置では、OR回路23が変化率検出器19により発電機端電流18の減少を検出し、偏差信号判定器22が差分器21により負荷急減の有無を判定し、その判定結果が負荷急減を表している場合、AND回路24が負荷遮断の発生を検出し、流入蒸気量低減信号26が出力される。このとき、主蒸気加減弁4およびインターセプト弁7が流入蒸気量低減信号26に応じて急閉し、タービンへの流入蒸気量を減少させる。このように、従来のパワーロードアンバランス検出装置によれば、負荷遮断に対応することができる。
特開平2−67401号公報 特開平5−65805号公報
従来のパワーロードアンバランス検出装置は、発電所外の系統事故を検出する必要がないが、負荷遮断は検出する必要があるため、発電機端電流の減少速度を監視している。これは日本の想定系統事故では流入蒸気量の低減をしなくても、タービン発電機は送電網との同期を維持できるため、系統事故を検出する必要がないからである。
しかし、北欧のグリッドでは、送電系統電圧が0Vになる三相地絡・三相短絡のような重大な系統事故が250ms以下継続した場合でも、送電系統電圧が復帰したときに系統との同期維持が要求される。この条件では系統事故によるタービン加速の影響が大きく、発電機が系統と同期を維持するためには、系統事故の発生を速やかに検出する必要がある。そして、系統事故を検出するときに費やされる時間が短いほど、タービン発電機が同期を維持できる系統事故時間を長くできる。
ただし、系統事故の種類には、三相地絡・三相短絡のような重大な系統事故と、流入蒸気量の低減が不要な一線地絡や二線地絡のような頻度の高い系統事故とが挙げられる。北欧のグリッド要求のような厳しい系統事故に対応する場合、重大な系統事故とそれ以外の系統事故とを区別しないと、財産保護の観点から望ましくない。
パワーロードアンバランス検出装置で系統事故を検出する方法として、特許文献2に記載された技術では、発電機端電流だけでなく、発電機端電流および発電機端電圧から発電機電力(=負荷)を算出し、発電機電力の時間変化率を判定することで、系統事故検知を行っている。この方法は、系統事故の種類を区別しないため、電力低下幅の大きい三線地絡・短絡と二線短絡の判別が難しい。二線短絡は三相地絡・短絡と比べて頻度が高く、これらを判別できる方が系統事故用の特別な操作の回数が減るため、財産保護上望ましい。
このように、北欧のグリッド要求のような厳しい系統事故にも対応するためには、系統事故の種類を確実に判定し、複数種類の系統事故の中から重大な系統事故のみを速やかに検出する必要がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、重大な系統事故と負荷遮断との両方に対応することにある。
実施形態のパワーロードアンバランス検出装置は、蒸気タービンで駆動される発電機の出力端または前記発電機の出力端に接続された送電系統の電圧を表す三相電圧のうちの第1相の電圧の値が基準値以下である場合に出力信号を出力する第1相電圧レベル判定器と、前記三相電圧のうちの第2相の電圧の値が前記基準値以下である場合に出力信号を出力する第2相電圧レベル判定器と、前記三相電圧のうちの第3相の電圧の値が前記基準値以下である場合に出力信号を出力する第3相電圧レベル判定器と、前記第1相電圧レベル判定器、前記第2相電圧レベル判定器および前記第3相電圧レベル判定器のうちの全ての判定器から出力信号を受け取った場合、前記送電系統の事故である複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する系統事故検出器と、前記発電機の出力端の電流を表す発電機端電流の値に設定値以上の変化がある場合に変化率検出信号を出力する変化率検出器と、前記系統事故検出信号または前記変化率検出信号に基づいて、前記蒸気タービンの上流に設けられた弁を閉じるための流入蒸気量低減信号を前記弁に出力する論理回路と、を具備することを特徴とする。
実施形態のパワーロードアンバランス検出装置は、蒸気タービンで駆動される発電機の出力端に接続された送電系統の電圧を表す三相電圧として送電系統電圧のうちの第1相の電圧を表す第1相送電系統電圧の値を、前記発電機の出力端の電流を表す発電機端電流のうちの第1相の電流を表す第1相発電機端電流の値で除算した第1相のインピーダンスを算出し、前記第1相のインピーダンスの値が前記基準値としてインピーダンス基準値以下である場合に出力信号を出力する第1相インピーダンスレベル判定器と、前記送電系統電圧のうちの第2相の電圧を表す第2相送電系統電圧の値を前記発電機端電流のうちの第2相の電流を表す第2相発電機端電流の値で除算した第2相のインピーダンスを算出し、前記第2相のインピーダンスの値が前記インピーダンス基準値以下である場合に出力信号を出力する第2相インピーダンスレベル判定器と、前記送電系統電圧のうちの第3相の電圧を表す第3相送電系統電圧の値を前記発電機端電流のうちの第3相の電流を表す第3相発電機端電流の値で除算した第3相のインピーダンスを算出し、前記第3相のインピーダンスの値が前記インピーダンス基準値以下である場合に出力信号を出力する第3相インピーダンスレベル判定器と、前記第1相インピーダンスレベル判定器、前記第2相インピーダンスレベル判定器および前記第3相インピーダンスレベル判定器のうちの全ての判定器から出力信号を受け取った場合、前記送電系統の事故である複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する系統事故検出器と、前記発電機端電流の値に設定値以上の変化がある場合に変化率検出信号を出力する変化率検出器と、前記系統事故検出信号または前記変化率検出信号に基づいて、前記蒸気タービンの上流に設けられた弁を閉じるための流入蒸気量低減信号を前記弁に出力する論理回路と、を具備することを特徴とする。
実施形態のパワーロードアンバランス検出方法は、蒸気タービンで駆動される発電機の出力端または前記発電機の出力端に接続された送電系統の電圧を表す三相電圧のうちの第1相の電圧の値が基準値以下である場合に第1出力信号を出力する工程と、前記三相電圧のうちの第2相の電圧の値が前記基準値以下である場合に第2出力信号を出力する工程と、前記三相電圧のうちの第3相の電圧の値が前記基準値以下である場合に第3出力信号を出力する工程と、前記第1出力信号、前記第2出力信号および前記第3出力信号のうちの全ての出力信号を受け取った場合、前記送電系統の事故である複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する工程と、前記発電機の出力端の電流を表す発電機端電流の値に設定値以上の変化がある場合に変化率検出信号を出力する工程と、前記系統事故検出信号または前記変化率検出信号に基づいて、前記蒸気タービンの上流に設けられた弁を閉じるための流入蒸気量低減信号を前記弁に出力する工程と、を具備することを特徴とする。
実施形態のパワーロードアンバランス検出方法は、蒸気タービンで駆動される発電機の出力端に接続された送電系統の電圧を表す三相電圧として送電系統電圧のうちの第1相の電圧を表す第1相送電系統電圧の値を、前記発電機の出力端の電流を表す発電機端電流のうちの第1相の電流を表す第1相発電機端電流の値で除算した第1相のインピーダンスを算出し、前記第1相のインピーダンスの値が前記基準値としてインピーダンス基準値以下である場合に第1出力信号を出力する工程と、前記送電系統電圧のうちの第2相の電圧を表す第2相送電系統電圧の値を前記発電機端電流のうちの第2相の電流を表す第2相発電機端電流の値で除算した第2相のインピーダンスを算出し、前記第2相のインピーダンスの値が前記インピーダンス基準値以下である場合に第2出力信号を出力する工程と、前記送電系統電圧のうちの第3相の電圧を表す第3相送電系統電圧の値を前記発電機端電流のうちの第3相の電流を表す第3相発電機端電流の値で除算した第3相のインピーダンスを算出し、前記第3相のインピーダンスの値が前記インピーダンス基準値以下である場合に第3出力信号を出力する工程と、前記第1出力信号、前記第2出力信号および前記第3出力信号のうちの全ての出力信号を受け取った場合、前記送電系統の事故である複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する工程と、前記発電機端電流の値に設定値以上の変化がある場合に変化率検出信号を出力する工程と、前記系統事故検出信号または前記変化率検出信号に基づいて、前記蒸気タービンの上流に設けられた弁を閉じるための流入蒸気量低減信号を前記弁に出力する工程と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、重大な系統事故と負荷遮断との両方に対応することができる。
第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置の構成を示すブロック図である。 蒸気タービンプラントを示す系統概略図である。 系統事故の発生箇所を示す概略図である。 系統事故時の事故点での電圧挙動を示す図である。 系統事故時の電圧計測点での電圧挙動を示す図である。 第2実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置の構成を示すブロック図である。 第3実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置の構成を示すブロック図である。 第4実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置の構成を示すブロック図である。 特許文献1に記載されたパワーロードアンバランス検出装置として、従来のパワーロードアンバランス検出装置の構成を示すブロック図である。
以下、本発明に係るパワーロードアンバランス検出装置の実施形態について、図面を参照して説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1実施形態]
(構成)
第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置は、前述の蒸気タービンプラントに適用される。その蒸気タービンプラントは、蒸気タービン(高圧タービン5および低圧タービン8)と、弁(主蒸気止め弁3およびインターセプト弁7)と、蒸気発生器1と、主蒸気管2と、主蒸気加減弁4と、湿分分離器6と、復水器9と、発電機10と、主変圧器11と、主遮断器12と、送電系統13と、圧力計14と、発電機端電流検出器15と、発電機端電圧検出器16と、送電系統電圧検出器17と、を具備している(図2参照)。
第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置は、圧力計14、発電機端電流検出器15および送電系統電圧検出器17に接続されている。
圧力計14は、高圧タービン5を通過した蒸気の量であるタービン蒸気量を圧力により計測して、そのタービン蒸気量を高圧タービン5の出力の値として出力する。発電機端電流検出器15は、発電機10の出力端の電流を表す発電機端電流18を計測してその値を出力する。
送電系統電圧検出器17は、送電系統13の電圧を表す三相電圧として送電系統電圧を計測して、その送電系統電圧の値を出力する。
図1は、第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置の構成を示すブロック図である。
第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置は、第1相電圧レベル判定器30と、第2相電圧レベル判定器31と、第3相電圧レベル判定器32と、系統事故検出用AND回路(系統事故検出器)33と、変化率検出器19と、差分器21と、偏差信号判定器22と、論理回路46と、を具備している。論理回路46は、OR回路23と、AND回路24と、を具備している。
すなわち、第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置は、従来のパワーロードアンバランス検出装置に対して、さらに、第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31、第3相電圧レベル判定器32、および、系統事故検出用AND回路33を具備している。
第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32は、予め設定された基準値として、送電系統電圧基準値を保持している。
第1相電圧レベル判定器30は、送電系統電圧検出器17により計測された送電系統電圧のうちの第1相の電圧を表す第1相送電系統電圧27を入力する。第1相電圧レベル判定器30は、第1相送電系統電圧27の値が送電系統電圧基準値以下である場合に出力信号“1”を出力する。
第2相電圧レベル判定器31は、送電系統電圧検出器17により計測された送電系統電圧のうちの第2相の電圧を表す第2相送電系統電圧28を入力する。第2相電圧レベル判定器31は、第2相送電系統電圧28の値が送電系統電圧基準値以下である場合に出力信号“1”を出力する。
第3相電圧レベル判定器32は、送電系統電圧検出器17により計測された送電系統電圧のうちの第3相の電圧を表す第3相送電系統電圧29を入力する。第3相電圧レベル判定器32は、第3相送電系統電圧29の値が送電系統電圧基準値以下である場合に、その旨を表す出力信号“1”を出力する。
系統事故検出用AND回路33の入力は、第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32の出力に接続されている。系統事故検出用AND回路33は、第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32のうちの全ての判定器から出力信号“1”を受け取った場合、送電系統13の事故である複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する。この系統事故検出信号のレベルはハイレベル“1”である。
変化率検出器19は、発電機端電流検出器15により計測された発電機端電流18を入力する。変化率検出器19は、その発電機端電流18の値に設定値以上の変化があった場合に、その旨を表す変化率検出信号を出力する。上記設定値は、健全時の発電機端電流18の値から設定発電機端電流値を減算したものである。すなわち、変化率検出器19は、発電機端電流18の値が設定発電機端電流値以下である場合、変化率検出信号を出力する。この変化率検出信号のレベルはハイレベル“1”である。
差分器21は、発電機端電流検出器15により計測された発電機端電流18と、圧力計14により計測された高圧タービン5の出力(タービン出力20)とを入力する。差分器21は、発電機端電流18の値とタービン出力20の値との偏差を算出する。
偏差信号判定器22は、差分器21により算出された偏差を入力する。偏差信号判定器22は、その偏差を表す値が設定偏差値以上である場合に、その旨を表す偏差判定信号を出力する。この偏差判定信号のレベルはハイレベル“1”である。
OR回路23は、系統事故検出信号“1”、変化率検出信号“1”、および、パワーロードアンバランス信号25“1”のいずれかの信号を入力した場合に出力信号を出力する。この出力信号のレベルはハイレベル“1”である。
AND回路24は、OR回路23からの出力信号“1”と偏差信号判定器22からの偏差判定信号“1”との両方の信号を入力した場合に、高圧タービン5の上流(高圧タービン5の入口)に設けられた主蒸気加減弁4と、低圧タービン8の上流(低圧タービン8の入口)のインターセプト弁7とに対して、主蒸気加減弁4およびインターセプト弁7を閉じるための信号として流入蒸気量低減信号26を出力する。この場合、主蒸気加減弁4およびインターセプト弁7は流入蒸気量低減信号26に応じて急閉し、タービンへの流入蒸気量を低減させる。
また、AND回路24は、OR回路23からの出力信号“1”と偏差信号判定器22からの偏差判定信号“1”との両方の出力信号を入力した場合に、流入蒸気量低減信号26をパワーロードアンバランス信号25としてOR回路23に出力する。このパワーロードアンバランス信号25のレベルはハイレベル“1”である。そのため、変化率検出器19の出力がセルフホールドされる。
(作用)
系統事故の種類には、三相地絡・三相短絡のような重大な系統事故と、流入蒸気量の低減が不要な一線地絡や二線地絡のような頻度の高い系統事故とが挙げられる。
まず、三相地絡・三相短絡のような重大な系統事故が発生した場合について説明する。図3は、系統事故の発生箇所を示す概略図である。図4は、系統事故時の事故点での電圧挙動を示す図である。図5は、系統事故時の電圧計測点での電圧挙動を示す図である。
図3に示される事故点34で三相地絡・三相短絡のような重大な系統事故が発生した場合、事故点34での送電系統電圧は、事故が発生してから除去されるまでの時間(事故除去時間)において、図4に示されるように低下する。そして、事故除去時間においては、送電系統電圧検出器17により計測された送電系統電圧も全相、すなわち、第1相送電系統電圧27、第2相送電系統電圧28および第3相送電系統電圧29が、図5に示されるように低下する。そのため、送電系統13の第1相、第2相および第3相で事故が発生した場合、第1相送電系統電圧27、第2相送電系統電圧28および第3相送電系統電圧29が健全時の電圧よりも小さくなり、その値が送電系統電圧基準値以下になったときに、第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32がそれぞれ第1相送電系統電圧27、第2相送電系統電圧28および第3相送電系統電圧29の低下を検出し、出力信号“1”を出力する。第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32のうちの全ての判定器から出力信号“1”が出力されるため、複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号“1”が系統事故検出用AND回路33からOR回路23に出力される。
次に、流入蒸気量の低減が不要な一線地絡や二線地絡のような頻度の高い系統事故が発生した場合について説明する。
二線地絡・二線短絡が発生した場合、三相のうちの二相の送電系統電圧が低下し、健全な一相の送電系統電圧が維持される。例えば、送電系統13の第1相および第2相で事故が発生した場合、第1相送電系統電圧27および第2相送電系統電圧28が健全時の電圧よりも小さくなり、その値が送電系統電圧基準値以下になったときに、第1相電圧レベル判定器30および第2相電圧レベル判定器31がそれぞれ第1相送電系統電圧27および第2相送電系統電圧28の低下を検出し、出力信号“1”を出力する。しかし、第3相送電系統電圧29は健全時の電圧に維持されているため、第3相電圧レベル判定器32から出力信号“1”が出力されない。すなわち、第3相電圧レベル判定器32の出力信号のレベルは“0”を表したままである。このため、系統事故検出信号“1”が系統事故検出用AND回路33から出力されない。送電系統13の第2相および第3相で事故が起きた場合でも、送電系統13の第1相および第3相で事故が起きた場合でも、送電系統13の第1相および第2相で事故が発生した場合と同様の挙動を示す。
一線地絡が発生した場合、三相のうちの一相の送電系統電圧が大幅に低下し、健全な二相の送電系統電圧が維持される。例えば、送電系統13の第1相で事故が発生した場合、第1相送電系統電圧27が健全時の電圧よりも小さくなり、その値が送電系統電圧基準値以下になったときに、第1相電圧レベル判定器30が第1相送電系統電圧27の低下を検出し、出力信号“1”を出力する。しかし、第2相送電系統電圧28および第3相送電系統電圧29は健全時の電圧に維持されているため、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32から出力信号“1”が出力されない。すなわち、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32の出力信号のレベルは“0”を表したままである。このため、系統事故検出信号“1”が系統事故検出用AND回路33から出力されない。送電系統13の第2相で事故が起きた場合でも、送電系統13の第3相で事故が起きた場合でも、送電系統13の第1相で事故が発生した場合と同様の挙動を示す。
(効果)
以上の説明により、第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置では、第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32が送電系統13の各相での事故の発生の有無を判定し、その判定結果が送電系統13の全ての相で事故が発生したことを表している場合、系統事故検出用AND回路33が複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故の発生を検出する。このように、第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置によれば、系統事故の種類を確実に判定し、複数種類の系統事故の中から重大な系統事故のみを速やかに検出することができる。
また、第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置では、OR回路23が変化率検出器19により発電機端電流18の減少を検出し、偏差信号判定器22が差分器21により負荷急減の有無を判定し、その判定結果が負荷急減を表している場合、AND回路24が負荷遮断の発生を検出し、流入蒸気量低減信号26が出力される。このとき、主蒸気加減弁4およびインターセプト弁7が流入蒸気量低減信号26に応じて急閉し、タービンへの流入蒸気量を減少させる。このように、第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置によれば、負荷遮断に対応することができる。
また、第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置では、OR回路23が重大な系統事故の発生と発電機端電流18の減少との少なくとも一方を検出し、偏差信号判定器22が差分器21により負荷急減の有無を判定し、その判定結果が負荷急減を表している場合、AND回路24が重大な系統事故の発生と負荷遮断の発生との少なくとも一方を検出し、流入蒸気量低減信号26が出力される。このとき、主蒸気加減弁4およびインターセプト弁7が流入蒸気量低減信号26に応じて急閉し、タービンへの流入蒸気量を減少させる。このように、第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置によれば、重大な系統事故と負荷遮断との両方に対応することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態について、第1実施形態の変更点のみ説明する。特に記載していない部分は第1実施形態と同様である。
(構成)
図6は、第2実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置の構成を示すブロック図である。
第2実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置は、第1相インピーダンスレベル判定器38と、第2相インピーダンスレベル判定器39と、第3相インピーダンスレベル判定器40と、系統事故検出用AND回路(系統事故検出器)41と、変化率検出器19と、差分器21と、偏差信号判定器22と、論理回路46(OR回路23およびAND回路24)と、を具備している。
すなわち、第2実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置は、第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置の第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31、第3相電圧レベル判定器32および系統事故検出用AND回路33に代えて、第1相インピーダンスレベル判定器38、第2相インピーダンスレベル判定器39、第3相インピーダンスレベル判定器40および系統事故検出用AND回路41を具備している。
第1相インピーダンスレベル判定器38、第2相インピーダンスレベル判定器39および第3相インピーダンスレベル判定器40は、予め設定された基準値として、インピーダンス基準値を保持している。
第1相インピーダンスレベル判定器38は、送電系統電圧検出器17により計測された送電系統電圧のうちの第1相の電圧を表す第1相送電系統電圧27と、発電機端電流検出器15により計測された発電機端電流18のうちの第1相の電流を表す第1相発電機端電流35とを入力する。第1相インピーダンスレベル判定器38は、第1相送電系統電圧27の値を第1相発電機端電流35の値で除算した第1相のインピーダンスを算出する。第1相インピーダンスレベル判定器38は、この第1相のインピーダンスの値がインピーダンス基準値以下である場合に出力信号“1”を出力する。
第2相インピーダンスレベル判定器39は、送電系統電圧検出器17により計測された送電系統電圧のうちの第2相の電圧を表す第2相送電系統電圧28と、発電機端電流検出器15により計測された発電機端電流18のうちの第2相の電流を表す第2相発電機端電流36とを入力する。第2相インピーダンスレベル判定器39は、第2相送電系統電圧28の値を第2相発電機端電流36の値で除算した第2相のインピーダンスを算出する。第2相インピーダンスレベル判定器39は、この第2相のインピーダンスの値がインピーダンス基準値以下である場合に出力信号“1”を出力する。
第3相インピーダンスレベル判定器40は、送電系統電圧検出器17により計測された送電系統電圧のうちの第3相の電圧を表す第3相送電系統電圧29と、発電機端電流検出器15により計測された発電機端電流18のうちの第3相の電流を表す第3相発電機端電流37とを入力する。第3相インピーダンスレベル判定器40は、第3相送電系統電圧29の値を第3相発電機端電流37の値で除算した第3相のインピーダンスを算出する。第3相インピーダンスレベル判定器40は、この第3相のインピーダンスの値がインピーダンス基準値以下である場合に出力信号“1”を出力する。
系統事故検出用AND回路41の入力は、第1相インピーダンスレベル判定器38、第2相インピーダンスレベル判定器39および第3相インピーダンスレベル判定器40の出力に接続されている。系統事故検出用AND回路41は、第1相インピーダンスレベル判定器38、第2相インピーダンスレベル判定器39および第3相インピーダンスレベル判定器40のうちの全ての判定器から出力信号“1”を受け取った場合、送電系統13の事故である複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する。この系統事故検出信号のレベルはハイレベル“1”である。
(作用)
まず、三相地絡・三相短絡のような重大な系統事故が発生した場合について説明する。
三相地絡・三相短絡のような重大な系統事故が発生した場合、第1相送電系統電圧27、第2相送電系統電圧28および第3相送電系統電圧29が低下し、第1相発電機端電流35、第2相発電機端電流36、第3相発電機端電流37が増加する。インピーダンスは電圧÷電流であるため、第1相、第2相および第3相のインピーダンスは低下する。そのため、送電系統13の第1相、第2相および第3相で事故が発生した場合、第1相、第2相および第3相のインピーダンスが健全時のインピーダンスよりも小さくなり、その値がインピーダンス基準値以下になったときに、第1相インピーダンスレベル判定器38、第2相インピーダンスレベル判定器39および第3相インピーダンスレベル判定器40がそれぞれ第1相、第2相および第3相のインピーダンスの低下を検出し、出力信号“1”を出力する。第1相インピーダンスレベル判定器38、第2相インピーダンスレベル判定器39および第3相インピーダンスレベル判定器40のうちの全ての判定器から出力信号“1”が出力されるため、複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号“1”が系統事故検出用AND回路41からOR回路23に出力される。
次に、流入蒸気量の低減が不要な一線地絡や二線地絡のような頻度の高い系統事故が発生した場合について説明する。
二線地絡・二線短絡が発生した場合、三相のうちの二相のインピーダンスが低下し、健全な一相のインピーダンスが維持される。例えば、送電系統13の第1相および第2相で事故が発生した場合、第1相および第2相のインピーダンスが健全時のインピーダンスよりも小さくなり、その値がインピーダンス基準値以下になったときに、第1相インピーダンスレベル判定器38および第2相インピーダンスレベル判定器39がそれぞれ第1相および第2相のインピーダンスの低下を検出し、出力信号“1”を出力する。しかし、第3相のインピーダンスは健全時のインピーダンスに維持されているため、第3相インピーダンスレベル判定器40から出力信号“1”が出力されない。すなわち、第3相インピーダンスレベル判定器40の出力信号のレベルは“0”を表したままである。このため、系統事故検出信号“1”が系統事故検出用AND回路41から出力されない。送電系統13の第2相および第3相で事故が起きた場合でも、送電系統13の第1相および第3相で事故が起きた場合でも、送電系統13の第1相および第2相で事故が発生した場合と同様の挙動を示す。
一線地絡が発生した場合、三相のうちの一相のインピーダンスが大幅に低下し、健全な二相のインピーダンスが維持される。例えば、送電系統13の第1相で事故が発生した場合、第1相のインピーダンスが健全時のインピーダンスよりも小さくなり、その値がインピーダンス以下になったときに、第1相インピーダンスレベル判定器38が第1相のインピーダンスの低下を検出し、出力信号“1”を出力する。しかし、第2相送電系統電圧28および第3相送電系統電圧29は健全時の電圧に維持されているため、第2相インピーダンスレベル判定器39および第3相インピーダンスレベル判定器40から出力信号“1”が出力されない。すなわち、第2相インピーダンスレベル判定器39および第3相インピーダンスレベル判定器40の出力信号のレベルは“0”を表したままである。このため、系統事故検出信号“1”が系統事故検出用AND回路41から出力されない。送電系統13の第2相で事故が起きた場合でも、送電系統13の第3相で事故が起きた場合でも、送電系統13の第1相で事故が発生した場合と同様の挙動を示す。
(効果)
以上の説明により、第2実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置では、第1相インピーダンスレベル判定器38、第2相インピーダンスレベル判定器39および第3相インピーダンスレベル判定器40が送電系統13の各相での事故の発生の有無を判定し、その判定結果が送電系統13の全ての相で事故が発生したことを表している場合、系統事故検出用AND回路41が複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故の発生を検出する。このように、第2実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置によれば、系統事故の種類を確実に判定し、複数種類の系統事故の中から重大な系統事故のみを速やかに検出することができる。
また、第2実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置によれば、インピーダンスの変化は送電系統電圧の変化よりも早いため、第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置よりも早く重大な系統事故を検出することができる。
また、第2実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置では、第1実施形態と同様に、重大な系統事故と負荷遮断との両方に対応することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態について、第1実施形態の変更点のみ説明する。特に記載していない部分は第1実施形態と同様である。
(構成)
第3実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置は、第1実施形態における送電系統電圧検出器17に代えて、発電機端電圧検出器16に接続されている。
発電機端電圧検出器16は、発電機10の出力端の電圧を表す三相電圧として発電機端電圧を計測し、その発電機端電圧の値を出力する。
図7は、第3実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置の構成を示すブロック図である。
第3実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置は、第1相電圧レベル判定器30と、第2相電圧レベル判定器31と、第3相電圧レベル判定器32と、系統事故検出用AND回路(系統事故検出器)33と、変化率検出器19と、差分器21と、偏差信号判定器22と、論理回路46(OR回路23およびAND回路24)と、を具備している。
第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32は、予め設定された基準値として、第1実施形態における送電系統電圧基準値に代えて、発電機端電圧基準値を保持している。
第1相電圧レベル判定器30は、発電機端電圧検出器16により計測された発電機端電圧のうちの第1相の電圧を表す第1相発電機端電圧42を入力する。第1相電圧レベル判定器30は、第1相発電機端電圧42の値が発電機端電圧基準値以下である場合に出力信号“1”を出力する。
第2相電圧レベル判定器31は、発電機端電圧検出器16により計測された発電機端電圧のうちの第2相の電圧を表す第2相発電機端電圧43を入力する。第2相電圧レベル判定器31は、第2相発電機端電圧43の値が発電機端電圧基準値以下である場合に出力信号“1”を出力する。
第3相電圧レベル判定器32は、発電機端電圧検出器16により計測された発電機端電圧のうちの第3相の電圧を表す第3相発電機端電圧44を入力する。第3相電圧レベル判定器32は、第3相発電機端電圧44の値が発電機端電圧基準値以下である場合に、その旨を表す出力信号“1”を出力する。
系統事故検出用AND回路33の入力は、第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32の出力に接続されている。系統事故検出用AND回路33は、第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32のうちの全ての判定器から出力信号“1”を受け取った場合、送電系統13の事故である複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する。この系統事故検出信号のレベルはハイレベル“1”である。
(作用)
まず、三相地絡・三相短絡のような重大な系統事故が発生した場合について説明する。
三相地絡・三相短絡のような重大な系統事故が発生した場合、第1相発電機端電圧42、第2相発電機端電圧43および第3相発電機端電圧44が低下する。そのため、送電系統13の第1相、第2相および第3相で事故が発生した場合、第1相発電機端電圧42、第2相発電機端電圧43および第3相発電機端電圧44が健全時の電圧よりも小さくなり、その値が発電機端電圧基準値以下になったときに、第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32がそれぞれ第1相発電機端電圧42、第2相発電機端電圧43および第3相発電機端電圧44の低下を検出し、出力信号“1”を出力する。第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32のうちの全ての判定器から出力信号“1”が出力されるため、複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号“1”が系統事故検出用AND回路33からOR回路23に出力される。
次に、流入蒸気量の低減が不要な一線地絡や二線地絡のような頻度の高い系統事故が発生した場合について説明する。
二線地絡・二線短絡が発生した場合、三相のうちの二相の送電系統電圧が低下し、健全な一相の送電系統電圧が維持される。例えば、送電系統13の第1相および第2相で事故が発生した場合、第1相発電機端電圧42および第2相発電機端電圧43が健全時の電圧よりも小さくなり、その値が送電系統電圧基準値以下になったときに、第1相電圧レベル判定器30および第2相電圧レベル判定器31がそれぞれ第1相発電機端電圧42および第2相発電機端電圧43の低下を検出し、出力信号“1”を出力する。しかし、第3相発電機端電圧44は健全時の電圧に維持されているため、第3相電圧レベル判定器32から出力信号“1”が出力されない。すなわち、第3相電圧レベル判定器32の出力信号のレベルは“0”を表したままである。このため、系統事故検出信号“1”が系統事故検出用AND回路33から出力されない。送電系統13の第2相および第3相で事故が起きた場合でも、送電系統13の第1相および第3相で事故が起きた場合でも、送電系統13の第1相および第2相で事故が発生した場合と同様の挙動を示す。
一線地絡が発生した場合、三相のうちの一相の送電系統電圧が大幅に低下し、健全な二相の送電系統電圧が維持される。例えば、送電系統13の第1相で事故が発生した場合、第1相発電機端電圧42が健全時の電圧よりも小さくなり、その値が送電系統電圧基準値以下になったときに、第1相電圧レベル判定器30が第1相発電機端電圧42の低下を検出し、出力信号“1”を出力する。しかし、第2相発電機端電圧43および第3相発電機端電圧44は健全時の電圧に維持されているため、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32から出力信号“1”が出力されない。すなわち、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32の出力信号のレベルは“0”を表したままである。このため、系統事故検出信号“1”が系統事故検出用AND回路33から出力されない。送電系統13の第2相で事故が起きた場合でも、送電系統13の第3相で事故が起きた場合でも、送電系統13の第1相で事故が発生した場合と同様の挙動を示す。
(効果)
以上の説明により、第3実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置によれば、第1実施形態と同様に、系統事故の種類を確実に判定し、複数種類の系統事故の中から重大な系統事故のみを速やかに検出することができる。
また、第3実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置では、第1実施形態と同様に、重大な系統事故と負荷遮断との両方に対応することができる。
[第4実施形態]
第4実施形態について、第1実施形態の変更点のみ説明する。特に記載していない部分は第1実施形態と同様である。
(構成)
図8は、第4実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置の構成を示すブロック図である。
第4実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置は、第1相電圧レベル判定器30と、第2相電圧レベル判定器31と、第3相電圧レベル判定器32と、系統事故検出用AND回路(系統事故検出器)33と、変化率検出器19と、差分器21と、偏差信号判定器22と、論理回路46(OR回路23およびAND回路24)と、オンディレータイマー回路45と、を具備している。
すなわち、第4実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置は、第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置に対して、さらに、オンディレータイマー回路45を具備している。
オンディレータイマー回路45は、AND回路24と主蒸気加減弁4およびインターセプト弁7との間に設けられている。オンディレータイマー回路45は、設定時間を経過するまでAND回路24から流入蒸気量低減信号26を入力し続けた場合にのみ流入蒸気量低減信号26を主蒸気加減弁4およびインターセプト弁7に出力する。
(作用)
第4実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置では、AND回路24が重大な系統事故の発生と負荷遮断の発生との少なくとも一方を検出したとき、流入蒸気量低減信号26がAND回路24からオンディレータイマー回路45に出力される。オンディレータイマー回路45は、AND回路24から流入蒸気量低減信号26を入力したときにカウントを開始する。オンディレータイマー回路45は、設定時間(例えば15msや50msなど)を経過するまで流入蒸気量低減信号26を入力した場合、流入蒸気量低減信号26を主蒸気加減弁4およびインターセプト弁7に出力する。このとき、主蒸気加減弁4およびインターセプト弁7が流入蒸気量低減信号26に応じて急閉し、タービンへの流入蒸気量を減少させる。
(効果)
以上の説明により、第4実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置によれば、第1実施形態の効果に加えて、送電系統13の三相電圧の瞬間的な変化によって生じる可能性がある誤動作を防ぐことができる。
なお、第4実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置では、第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置に対してオンディレータイマー回路45を追加し、第1実施形態の変更点のみ説明しているが、これに限定されない。第4実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置では、第2実施形態および第3実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置に対してオンディレータイマー回路45を追加することもでき、上述の効果を実現する。
[第5実施形態]
第5実施形態について、第1実施形態および第4実施形態の変更点のみ説明する。特に記載していない部分は第1実施形態および第4実施形態と同様である。
(構成)
第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32が保持する送電系統電圧基準値は、健全時の各相の送電系統電圧の値から、許容電圧振動値以上の値を減算した値である。
(作用)
系統事故の際の事故点における各相の電圧の特徴を列挙すると、次のとおりである。(1)一線地絡時においては故障相の電圧が0になり、二つの健全相電圧が約ルート3の倍数になる。(2)二線地絡時においては故障相の電圧は二相とも0になり、健全相の電圧は約1.5倍になる。(3)二線短絡においては故障相の電圧は二相とも健全時の約半分となり、健全相の電圧はほとんど変化しない。(4)三線地絡・短絡の時は三相とも同じように電圧が減少する。
以上より、三相とも健全時より電圧が低下する系統事故は三線地絡・短絡だけである。ただし、系統事故以外にも系統動揺による電圧振動によって、三相とも健全時より電圧が低下することがあるため、第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32が保持する送電系統電圧基準値を、健全時の各相の送電系統電圧の値から、系統動揺時の許容電圧振動以上の値を減算した値(例えば、健全時の電圧の70%以下と設定)と設定しておくことにより、系統動揺を検出せずに三線地絡・短絡だけ検出するようになる。
(効果)
以上の説明により、第5実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置によれば、第1実施形態の効果、または、第1実施形態および第4実施形態の効果に加えて、系統動揺を検出せずに三線地絡・短絡だけ検出することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、また各実施形態の特徴を組み合わせることができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 … 蒸気発生器
2 … 主蒸気管
3 … 主蒸気止め弁
4 … 主蒸気加減弁
5 … 高圧タービン
6 … 湿分分離器
7 … インターセプト弁
8 … 低圧タービン
9 … 復水器
10 … 発電機
11 … 主変圧器
12 … 主遮断器
13 … 送電系統
14 … 圧力計
15 … 発電機端電流検出器
16 … 発電機端電圧検出器
17 … 送電系統電圧検出器
18 … 発電機端電流
19 … 変化率検出器
20 … タービン出力
21 … 差分器
22 … 偏差信号判定器
23 … OR回路
24 … AND回路
25 … パワーロードアンバランス信号
26 … 流入蒸気量低減信号
27 … 第1相送電系統電圧
28 … 第2相送電系統電圧
29 … 第3相送電系統電圧
30 … 第1相電圧レベル判定器
31 … 第2相電圧レベル判定器
32 … 第3相電圧レベル判定器
33 … 系統事故検出用AND回路(系統事故検出器)
34 … 事故点
35 … 第1相発電機端電流
36 … 第2相発電機端電流
37 … 第3相発電機端電流
38 … 第1相インピーダンスレベル判定器
39 … 第2相インピーダンスレベル判定器
40 … 第3相インピーダンスレベル判定器
41 … 系統事故検出用AND回路(系統事故検出器)
42 … 第1相発電機端電圧
43 … 第2相発電機端電圧
44 … 第3相発電機端電圧
45 … オンディレータイマー回路
46 … 論理回路

Claims (10)

  1. 蒸気タービンで駆動される発電機の出力端または前記発電機の出力端に接続された送電系統の電圧を表す三相電圧のうちの第1相の電圧の値が基準値以下である場合に出力信号を出力する第1相電圧レベル判定器と、
    前記三相電圧のうちの第2相の電圧の値が前記基準値以下である場合に出力信号を出力する第2相電圧レベル判定器と、
    前記三相電圧のうちの第3相の電圧の値が前記基準値以下である場合に出力信号を出力する第3相電圧レベル判定器と、
    前記第1相電圧レベル判定器、前記第2相電圧レベル判定器および前記第3相電圧レベル判定器のうちの全ての判定器から出力信号を受け取った場合、前記送電系統の事故である複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する系統事故検出器と、
    前記発電機の出力端の電流を表す発電機端電流の値に設定値以上の変化がある場合に変化率検出信号を出力する変化率検出器と、
    前記系統事故検出信号または前記変化率検出信号に基づいて、前記蒸気タービンの上流に設けられた弁を閉じるための流入蒸気量低減信号を前記弁に出力する論理回路と、
    を具備することを特徴とするパワーロードアンバランス検出装置。
  2. 前記三相電圧は、前記送電系統の電圧を表す送電系統電圧であり、
    前記第1相電圧レベル判定器は、前記送電系統電圧のうちの第1相の電圧を表す第1相送電系統電圧の値が前記基準値として送電系統電圧基準値以下である場合に出力信号を出力し、
    前記第2相電圧レベル判定器は、前記送電系統電圧のうちの第2相の電圧を表す第2相送電系統電圧の値が前記送電系統電圧基準値以下である場合に出力信号を出力し、
    前記第3相電圧レベル判定器は、前記送電系統電圧のうちの第3相の電圧を表す第3相送電系統電圧の値が前記送電系統電圧基準値以下である場合に出力信号を出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のパワーロードアンバランス検出装置。
  3. 前記送電系統電圧基準値は、健全時の各相の送電系統電圧の値から、許容電圧振動値以上の値を減算した値である、
    ことを特徴とする請求項2に記載のパワーロードアンバランス検出装置。
  4. 前記三相電圧は、前記発電機の出力端の電圧を表す発電機端電圧であり、
    前記第1相電圧レベル判定器は、前記発電機端電圧のうちの第1相の電圧を表す第1相発電機端電圧の値が前記基準値として発電機端電圧基準値以下である場合に出力信号を出力し、
    前記第2相電圧レベル判定器は、前記発電機端電圧のうちの第2相の電圧を表す第2相発電機端電圧の値が前記発電機端電圧基準値以下である場合に出力信号を出力し、
    前記第3相電圧レベル判定器は、前記発電機端電圧のうちの第3相の電圧を表す第3相発電機端電圧の値が前記発電機端電圧基準値以下である場合に出力信号を出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のパワーロードアンバランス検出装置。
  5. 蒸気タービンで駆動される発電機の出力端に接続された送電系統の電圧を表す三相電圧として送電系統電圧のうちの第1相の電圧を表す第1相送電系統電圧の値を、前記発電機の出力端の電流を表す発電機端電流のうちの第1相の電流を表す第1相発電機端電流の値で除算した第1相のインピーダンスを算出し、前記第1相のインピーダンスの値が前記基準値としてインピーダンス基準値以下である場合に出力信号を出力する第1相インピーダンスレベル判定器と、
    前記送電系統電圧のうちの第2相の電圧を表す第2相送電系統電圧の値を前記発電機端電流のうちの第2相の電流を表す第2相発電機端電流の値で除算した第2相のインピーダンスを算出し、前記第2相のインピーダンスの値が前記インピーダンス基準値以下である場合に出力信号を出力する第2相インピーダンスレベル判定器と、
    前記送電系統電圧のうちの第3相の電圧を表す第3相送電系統電圧の値を前記発電機端電流のうちの第3相の電流を表す第3相発電機端電流の値で除算した第3相のインピーダンスを算出し、前記第3相のインピーダンスの値が前記インピーダンス基準値以下である場合に出力信号を出力する第3相インピーダンスレベル判定器と、
    前記第1相インピーダンスレベル判定器、前記第2相インピーダンスレベル判定器および前記第3相インピーダンスレベル判定器のうちの全ての判定器から出力信号を受け取った場合、前記送電系統の事故である複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する系統事故検出器と、
    前記発電機端電流の値に設定値以上の変化がある場合に変化率検出信号を出力する変化率検出器と、
    前記系統事故検出信号または前記変化率検出信号に基づいて、前記蒸気タービンの上流に設けられた弁を閉じるための流入蒸気量低減信号を前記弁に出力する論理回路と、
    を具備することを特徴とするパワーロードアンバランス検出装置。
  6. 設定時間を経過するまで前記論理回路から前記流入蒸気量低減信号を入力し続けた場合にのみ前記流入蒸気量低減信号を前記弁に出力するオンディレータイマー回路、
    をさらに具備することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のパワーロードアンバランス検出装置。
  7. 前記発電機端電流の値と前記蒸気タービンの出力の値との偏差を算出する差分器と、
    前記差分器により算出された偏差を表す値が設定偏差値以上である場合に偏差判定信号を出力する偏差信号判定器と、
    をさらに具備し、
    前記論理回路は、前記系統事故検出信号または前記変化率検出信号と前記偏差判定信号とに基づいて、前記流入蒸気量低減信号を前記弁に出力する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のパワーロードアンバランス検出装置。
  8. 前記論理回路は、
    前記系統事故検出信号、前記変化率検出信号、および、パワーロードアンバランス信号のいずれかの信号を入力した場合に出力信号を出力するOR回路と、
    前記OR回路からの出力信号と前記偏差判定信号との両方の信号を入力した場合に、前記流入蒸気量低減信号を前記弁に出力するとともに、前記流入蒸気量低減信号を前記パワーロードアンバランス信号として前記OR回路に出力するAND回路と、
    を具備することを特徴とする請求項7に記載のパワーロードアンバランス検出装置。
  9. 蒸気タービンで駆動される発電機の出力端または前記発電機の出力端に接続された送電系統の電圧を表す三相電圧のうちの第1相の電圧の値が基準値以下である場合に第1出力信号を出力する工程と、
    前記三相電圧のうちの第2相の電圧の値が前記基準値以下である場合に第2出力信号を出力する工程と、
    前記三相電圧のうちの第3相の電圧の値が前記基準値以下である場合に第3出力信号を出力する工程と、
    前記第1出力信号、前記第2出力信号および前記第3出力信号のうちの全ての出力信号を受け取った場合、前記送電系統の事故である複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する工程と、
    前記発電機の出力端の電流を表す発電機端電流の値に設定値以上の変化がある場合に変化率検出信号を出力する工程と、
    前記系統事故検出信号または前記変化率検出信号に基づいて、前記蒸気タービンの上流に設けられた弁を閉じるための流入蒸気量低減信号を前記弁に出力する工程と、
    を具備することを特徴とするパワーロードアンバランス検出方法。
  10. 蒸気タービンで駆動される発電機の出力端に接続された送電系統の電圧を表す三相電圧として送電系統電圧のうちの第1相の電圧を表す第1相送電系統電圧の値を、前記発電機の出力端の電流を表す発電機端電流のうちの第1相の電流を表す第1相発電機端電流の値で除算した第1相のインピーダンスを算出し、前記第1相のインピーダンスの値が前記基準値としてインピーダンス基準値以下である場合に第1出力信号を出力する工程と、
    前記送電系統電圧のうちの第2相の電圧を表す第2相送電系統電圧の値を前記発電機端電流のうちの第2相の電流を表す第2相発電機端電流の値で除算した第2相のインピーダンスを算出し、前記第2相のインピーダンスの値が前記インピーダンス基準値以下である場合に第2出力信号を出力する工程と、
    前記送電系統電圧のうちの第3相の電圧を表す第3相送電系統電圧の値を前記発電機端電流のうちの第3相の電流を表す第3相発電機端電流の値で除算した第3相のインピーダンスを算出し、前記第3相のインピーダンスの値が前記インピーダンス基準値以下である場合に第3出力信号を出力する工程と、
    前記第1出力信号、前記第2出力信号および前記第3出力信号のうちの全ての出力信号を受け取った場合、前記送電系統の事故である複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する工程と、
    前記発電機端電流の値に設定値以上の変化がある場合に変化率検出信号を出力する工程と、
    前記系統事故検出信号または前記変化率検出信号に基づいて、前記蒸気タービンの上流に設けられた弁を閉じるための流入蒸気量低減信号を前記弁に出力する工程と、
    を具備することを特徴とするパワーロードアンバランス検出方法。
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