JP2013141369A - パワーロードアンバランス検出装置およびパワーロードアンバランス検出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1〜第3相電圧レベル判定器30〜32は、それぞれ、送電系統の電圧を表す三相電圧のうちの第1相〜第3相の電圧の値が基準値以下である場合に出力信号を出力する。系統事故検出用AND回路33は、全ての判定器から出力信号を受け取った場合、複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する。変化率検出器19は、発電機端電流18の値に設定値以上の変化がある場合に変化率検出信号を出力する。論理回路46(OR回路23、AND回路24)は、系統事故検出信号または変化率検出信号に基づいて、流入蒸気量低減信号26を出力する。
【選択図】図1
Description
(構成)
第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置は、前述の蒸気タービンプラントに適用される。その蒸気タービンプラントは、蒸気タービン(高圧タービン5および低圧タービン8)と、弁(主蒸気止め弁3およびインターセプト弁7)と、蒸気発生器1と、主蒸気管2と、主蒸気加減弁4と、湿分分離器6と、復水器9と、発電機10と、主変圧器11と、主遮断器12と、送電系統13と、圧力計14と、発電機端電流検出器15と、発電機端電圧検出器16と、送電系統電圧検出器17と、を具備している(図2参照)。
系統事故の種類には、三相地絡・三相短絡のような重大な系統事故と、流入蒸気量の低減が不要な一線地絡や二線地絡のような頻度の高い系統事故とが挙げられる。
以上の説明により、第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置では、第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32が送電系統13の各相での事故の発生の有無を判定し、その判定結果が送電系統13の全ての相で事故が発生したことを表している場合、系統事故検出用AND回路33が複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故の発生を検出する。このように、第1実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置によれば、系統事故の種類を確実に判定し、複数種類の系統事故の中から重大な系統事故のみを速やかに検出することができる。
第2実施形態について、第1実施形態の変更点のみ説明する。特に記載していない部分は第1実施形態と同様である。
図6は、第2実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置の構成を示すブロック図である。
まず、三相地絡・三相短絡のような重大な系統事故が発生した場合について説明する。
以上の説明により、第2実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置では、第1相インピーダンスレベル判定器38、第2相インピーダンスレベル判定器39および第3相インピーダンスレベル判定器40が送電系統13の各相での事故の発生の有無を判定し、その判定結果が送電系統13の全ての相で事故が発生したことを表している場合、系統事故検出用AND回路41が複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故の発生を検出する。このように、第2実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置によれば、系統事故の種類を確実に判定し、複数種類の系統事故の中から重大な系統事故のみを速やかに検出することができる。
第3実施形態について、第1実施形態の変更点のみ説明する。特に記載していない部分は第1実施形態と同様である。
第3実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置は、第1実施形態における送電系統電圧検出器17に代えて、発電機端電圧検出器16に接続されている。
まず、三相地絡・三相短絡のような重大な系統事故が発生した場合について説明する。
以上の説明により、第3実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置によれば、第1実施形態と同様に、系統事故の種類を確実に判定し、複数種類の系統事故の中から重大な系統事故のみを速やかに検出することができる。
第4実施形態について、第1実施形態の変更点のみ説明する。特に記載していない部分は第1実施形態と同様である。
図8は、第4実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置の構成を示すブロック図である。
第4実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置では、AND回路24が重大な系統事故の発生と負荷遮断の発生との少なくとも一方を検出したとき、流入蒸気量低減信号26がAND回路24からオンディレータイマー回路45に出力される。オンディレータイマー回路45は、AND回路24から流入蒸気量低減信号26を入力したときにカウントを開始する。オンディレータイマー回路45は、設定時間(例えば15msや50msなど)を経過するまで流入蒸気量低減信号26を入力した場合、流入蒸気量低減信号26を主蒸気加減弁4およびインターセプト弁7に出力する。このとき、主蒸気加減弁4およびインターセプト弁7が流入蒸気量低減信号26に応じて急閉し、タービンへの流入蒸気量を減少させる。
以上の説明により、第4実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置によれば、第1実施形態の効果に加えて、送電系統13の三相電圧の瞬間的な変化によって生じる可能性がある誤動作を防ぐことができる。
第5実施形態について、第1実施形態および第4実施形態の変更点のみ説明する。特に記載していない部分は第1実施形態および第4実施形態と同様である。
第1相電圧レベル判定器30、第2相電圧レベル判定器31および第3相電圧レベル判定器32が保持する送電系統電圧基準値は、健全時の各相の送電系統電圧の値から、許容電圧振動値以上の値を減算した値である。
系統事故の際の事故点における各相の電圧の特徴を列挙すると、次のとおりである。(1)一線地絡時においては故障相の電圧が0になり、二つの健全相電圧が約ルート3の倍数になる。(2)二線地絡時においては故障相の電圧は二相とも0になり、健全相の電圧は約1.5倍になる。(3)二線短絡においては故障相の電圧は二相とも健全時の約半分となり、健全相の電圧はほとんど変化しない。(4)三線地絡・短絡の時は三相とも同じように電圧が減少する。
以上の説明により、第5実施形態に係るパワーロードアンバランス検出装置によれば、第1実施形態の効果、または、第1実施形態および第4実施形態の効果に加えて、系統動揺を検出せずに三線地絡・短絡だけ検出することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、また各実施形態の特徴を組み合わせることができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
2 … 主蒸気管
3 … 主蒸気止め弁
4 … 主蒸気加減弁
5 … 高圧タービン
6 … 湿分分離器
7 … インターセプト弁
8 … 低圧タービン
9 … 復水器
10 … 発電機
11 … 主変圧器
12 … 主遮断器
13 … 送電系統
14 … 圧力計
15 … 発電機端電流検出器
16 … 発電機端電圧検出器
17 … 送電系統電圧検出器
18 … 発電機端電流
19 … 変化率検出器
20 … タービン出力
21 … 差分器
22 … 偏差信号判定器
23 … OR回路
24 … AND回路
25 … パワーロードアンバランス信号
26 … 流入蒸気量低減信号
27 … 第1相送電系統電圧
28 … 第2相送電系統電圧
29 … 第3相送電系統電圧
30 … 第1相電圧レベル判定器
31 … 第2相電圧レベル判定器
32 … 第3相電圧レベル判定器
33 … 系統事故検出用AND回路(系統事故検出器)
34 … 事故点
35 … 第1相発電機端電流
36 … 第2相発電機端電流
37 … 第3相発電機端電流
38 … 第1相インピーダンスレベル判定器
39 … 第2相インピーダンスレベル判定器
40 … 第3相インピーダンスレベル判定器
41 … 系統事故検出用AND回路(系統事故検出器)
42 … 第1相発電機端電圧
43 … 第2相発電機端電圧
44 … 第3相発電機端電圧
45 … オンディレータイマー回路
46 … 論理回路
Claims (10)
- 蒸気タービンで駆動される発電機の出力端または前記発電機の出力端に接続された送電系統の電圧を表す三相電圧のうちの第1相の電圧の値が基準値以下である場合に出力信号を出力する第1相電圧レベル判定器と、
前記三相電圧のうちの第2相の電圧の値が前記基準値以下である場合に出力信号を出力する第2相電圧レベル判定器と、
前記三相電圧のうちの第3相の電圧の値が前記基準値以下である場合に出力信号を出力する第3相電圧レベル判定器と、
前記第1相電圧レベル判定器、前記第2相電圧レベル判定器および前記第3相電圧レベル判定器のうちの全ての判定器から出力信号を受け取った場合、前記送電系統の事故である複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する系統事故検出器と、
前記発電機の出力端の電流を表す発電機端電流の値に設定値以上の変化がある場合に変化率検出信号を出力する変化率検出器と、
前記系統事故検出信号または前記変化率検出信号に基づいて、前記蒸気タービンの上流に設けられた弁を閉じるための流入蒸気量低減信号を前記弁に出力する論理回路と、
を具備することを特徴とするパワーロードアンバランス検出装置。 - 前記三相電圧は、前記送電系統の電圧を表す送電系統電圧であり、
前記第1相電圧レベル判定器は、前記送電系統電圧のうちの第1相の電圧を表す第1相送電系統電圧の値が前記基準値として送電系統電圧基準値以下である場合に出力信号を出力し、
前記第2相電圧レベル判定器は、前記送電系統電圧のうちの第2相の電圧を表す第2相送電系統電圧の値が前記送電系統電圧基準値以下である場合に出力信号を出力し、
前記第3相電圧レベル判定器は、前記送電系統電圧のうちの第3相の電圧を表す第3相送電系統電圧の値が前記送電系統電圧基準値以下である場合に出力信号を出力する、
ことを特徴とする請求項1に記載のパワーロードアンバランス検出装置。 - 前記送電系統電圧基準値は、健全時の各相の送電系統電圧の値から、許容電圧振動値以上の値を減算した値である、
ことを特徴とする請求項2に記載のパワーロードアンバランス検出装置。 - 前記三相電圧は、前記発電機の出力端の電圧を表す発電機端電圧であり、
前記第1相電圧レベル判定器は、前記発電機端電圧のうちの第1相の電圧を表す第1相発電機端電圧の値が前記基準値として発電機端電圧基準値以下である場合に出力信号を出力し、
前記第2相電圧レベル判定器は、前記発電機端電圧のうちの第2相の電圧を表す第2相発電機端電圧の値が前記発電機端電圧基準値以下である場合に出力信号を出力し、
前記第3相電圧レベル判定器は、前記発電機端電圧のうちの第3相の電圧を表す第3相発電機端電圧の値が前記発電機端電圧基準値以下である場合に出力信号を出力する、
ことを特徴とする請求項1に記載のパワーロードアンバランス検出装置。 - 蒸気タービンで駆動される発電機の出力端に接続された送電系統の電圧を表す三相電圧として送電系統電圧のうちの第1相の電圧を表す第1相送電系統電圧の値を、前記発電機の出力端の電流を表す発電機端電流のうちの第1相の電流を表す第1相発電機端電流の値で除算した第1相のインピーダンスを算出し、前記第1相のインピーダンスの値が前記基準値としてインピーダンス基準値以下である場合に出力信号を出力する第1相インピーダンスレベル判定器と、
前記送電系統電圧のうちの第2相の電圧を表す第2相送電系統電圧の値を前記発電機端電流のうちの第2相の電流を表す第2相発電機端電流の値で除算した第2相のインピーダンスを算出し、前記第2相のインピーダンスの値が前記インピーダンス基準値以下である場合に出力信号を出力する第2相インピーダンスレベル判定器と、
前記送電系統電圧のうちの第3相の電圧を表す第3相送電系統電圧の値を前記発電機端電流のうちの第3相の電流を表す第3相発電機端電流の値で除算した第3相のインピーダンスを算出し、前記第3相のインピーダンスの値が前記インピーダンス基準値以下である場合に出力信号を出力する第3相インピーダンスレベル判定器と、
前記第1相インピーダンスレベル判定器、前記第2相インピーダンスレベル判定器および前記第3相インピーダンスレベル判定器のうちの全ての判定器から出力信号を受け取った場合、前記送電系統の事故である複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する系統事故検出器と、
前記発電機端電流の値に設定値以上の変化がある場合に変化率検出信号を出力する変化率検出器と、
前記系統事故検出信号または前記変化率検出信号に基づいて、前記蒸気タービンの上流に設けられた弁を閉じるための流入蒸気量低減信号を前記弁に出力する論理回路と、
を具備することを特徴とするパワーロードアンバランス検出装置。 - 設定時間を経過するまで前記論理回路から前記流入蒸気量低減信号を入力し続けた場合にのみ前記流入蒸気量低減信号を前記弁に出力するオンディレータイマー回路、
をさらに具備することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のパワーロードアンバランス検出装置。 - 前記発電機端電流の値と前記蒸気タービンの出力の値との偏差を算出する差分器と、
前記差分器により算出された偏差を表す値が設定偏差値以上である場合に偏差判定信号を出力する偏差信号判定器と、
をさらに具備し、
前記論理回路は、前記系統事故検出信号または前記変化率検出信号と前記偏差判定信号とに基づいて、前記流入蒸気量低減信号を前記弁に出力する、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のパワーロードアンバランス検出装置。 - 前記論理回路は、
前記系統事故検出信号、前記変化率検出信号、および、パワーロードアンバランス信号のいずれかの信号を入力した場合に出力信号を出力するOR回路と、
前記OR回路からの出力信号と前記偏差判定信号との両方の信号を入力した場合に、前記流入蒸気量低減信号を前記弁に出力するとともに、前記流入蒸気量低減信号を前記パワーロードアンバランス信号として前記OR回路に出力するAND回路と、
を具備することを特徴とする請求項7に記載のパワーロードアンバランス検出装置。 - 蒸気タービンで駆動される発電機の出力端または前記発電機の出力端に接続された送電系統の電圧を表す三相電圧のうちの第1相の電圧の値が基準値以下である場合に第1出力信号を出力する工程と、
前記三相電圧のうちの第2相の電圧の値が前記基準値以下である場合に第2出力信号を出力する工程と、
前記三相電圧のうちの第3相の電圧の値が前記基準値以下である場合に第3出力信号を出力する工程と、
前記第1出力信号、前記第2出力信号および前記第3出力信号のうちの全ての出力信号を受け取った場合、前記送電系統の事故である複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する工程と、
前記発電機の出力端の電流を表す発電機端電流の値に設定値以上の変化がある場合に変化率検出信号を出力する工程と、
前記系統事故検出信号または前記変化率検出信号に基づいて、前記蒸気タービンの上流に設けられた弁を閉じるための流入蒸気量低減信号を前記弁に出力する工程と、
を具備することを特徴とするパワーロードアンバランス検出方法。 - 蒸気タービンで駆動される発電機の出力端に接続された送電系統の電圧を表す三相電圧として送電系統電圧のうちの第1相の電圧を表す第1相送電系統電圧の値を、前記発電機の出力端の電流を表す発電機端電流のうちの第1相の電流を表す第1相発電機端電流の値で除算した第1相のインピーダンスを算出し、前記第1相のインピーダンスの値が前記基準値としてインピーダンス基準値以下である場合に第1出力信号を出力する工程と、
前記送電系統電圧のうちの第2相の電圧を表す第2相送電系統電圧の値を前記発電機端電流のうちの第2相の電流を表す第2相発電機端電流の値で除算した第2相のインピーダンスを算出し、前記第2相のインピーダンスの値が前記インピーダンス基準値以下である場合に第2出力信号を出力する工程と、
前記送電系統電圧のうちの第3相の電圧を表す第3相送電系統電圧の値を前記発電機端電流のうちの第3相の電流を表す第3相発電機端電流の値で除算した第3相のインピーダンスを算出し、前記第3相のインピーダンスの値が前記インピーダンス基準値以下である場合に第3出力信号を出力する工程と、
前記第1出力信号、前記第2出力信号および前記第3出力信号のうちの全ての出力信号を受け取った場合、前記送電系統の事故である複数種類の系統事故のうちの重大な系統事故が発生したことを表す系統事故検出信号を出力する工程と、
前記発電機端電流の値に設定値以上の変化がある場合に変化率検出信号を出力する工程と、
前記系統事故検出信号または前記変化率検出信号に基づいて、前記蒸気タービンの上流に設けられた弁を閉じるための流入蒸気量低減信号を前記弁に出力する工程と、
を具備することを特徴とするパワーロードアンバランス検出方法。
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