JP2013134208A - カーボンナノチューブ含有感圧素子 - Google Patents

カーボンナノチューブ含有感圧素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2013134208A
JP2013134208A JP2011286151A JP2011286151A JP2013134208A JP 2013134208 A JP2013134208 A JP 2013134208A JP 2011286151 A JP2011286151 A JP 2011286151A JP 2011286151 A JP2011286151 A JP 2011286151A JP 2013134208 A JP2013134208 A JP 2013134208A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
thin film
film layer
carbon nanotube
sensitive element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011286151A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Endo
浩幸 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2011286151A priority Critical patent/JP2013134208A/ja
Publication of JP2013134208A publication Critical patent/JP2013134208A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

【課題】カーボンナノチューブを含有する薄膜を用いる、新たな構造の感圧素子を提供する。
【解決手段】カーボンナノチューブを含有する薄膜層と、該薄膜層に接して形成された第1電極及び第2電極を備え、該薄膜層が電気絶縁性物質を含有するカーボンナノチューブ含有感圧素子。
【選択図】図1

Description

本発明は、カーボンナノチューブを含有する感圧素子に関する。
カーボンナノチューブは、グラフェンシートを円筒状に丸めた構造を有しており、一般的には、ストローもしくは麦わら状の構造を有している。カーボンナノチューブは単一のチューブからなるシングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT;Single−Walled Carbon NanoTube)、直径の異なる2本のチューブが積層した構造のダブルウォールカーボンナノチューブ(DWCNT;Double−Walled Carbon NanoTube)、直径の異なる多数のチューブが積層した構造のマルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT;Multi−Walled Carbon NanoTube)に分類され、そのそれぞれの構造において特徴を活かした応用研究が進められている。
カーボンナノチューブを多数本分散させて薄膜を形成させるためには、カーボンナノチューブの溶液や分散液を用いると容易に薄膜を形成させることができる(例えば非特許文献1〜4参照)。
一方、ユビキタス社会の発展に伴い、情報の入出力手段の発展が著しい。情報の出力手段が先に発展をし、液晶ディスプレイ(LCD)をはじめとするフラットパネルディスプレイ(FPD)が情報表示デバイスの主流となっている。LCDとは異なるフラットパネルディスプレイとしては、有機エレクトロルミネッセントディスプレイ(OLED)、プラズマディスプレイ (PDP)などの自発光型ディスプレイも実用化され、大きさ、明るさ(輝度)、解像度などの特長によって使い分けられている。
また、低消費電力化を目的とした不揮発型の表示装置の開発も進められ、電子ペーパーとして一部製品化が進められている。ユビキタス情報社会のさらに発展した社会であるクラウド情報社会の発展に向けて、これら情報表示装置に情報入力手段も備えたインタラクティブな表示装置の開発も活発に行われている。インタラクティブな表示装置の実現に向けて、現在一般的に用いられている方法が表示された情報から直感的に情報を入力できるタッチパネル方式である。現在主流のタッチパネルは、抵抗式と静電容量式の2つであり、それぞれ21インチ程度の大きさまでのタッチパネルであれば、ほぼ100%前記2種の方式が採用されている。
N.Saranら、「Fabrication and Characterization of thin films of single−walled carbon nanotube bundles on flexible plastic substrates」、J.Am.Chem.Soc.、126巻、4462頁、2004年 Z.Wuら、「Transparent, conductive carbon nanotube films」、SCIENCE、305号、1273頁、2004年 M.Zhangら、「Strong, transparent, multifunctional, carbon nanotube sheets」、SCIENCE、309号、1215頁、2005年 Y.Zhouら、「A method of printing carbon nanotube thin films」、Appl.Phys.Lett.、88巻、123109頁、2006年
これらの方式は、製造が容易であり、仕様がほぼ固まっているため、採用率が高いのであるが、画面が大きくなると、抵抗値の増大、消費電力の増大などの課題が発生し、20インチを超えるような大きさへの適用は困難である。この課題を解決するために、別方式の採用も進められているが、解決方法として検討が進められている方法のひとつとして、アクティブマトリックス化が検討されている。特に、フレキシブルディスプレイなどの場合、IRセンサを用いた方式などは適用できず、画素一つ一つの物理量の変化が容易に検出できるアクティブマトリックス方式の開発が期待されている。
現在のタッチパネル方式の中で、抵抗式と静電容量式のふたつが主要な方式であることは先に記載したが、それぞれの方式にはそれぞれの特徴があり、その特徴に応じて応用製品毎に使い分けられているのが実情である。
抵抗式の場合、手、指のほか、ペンなどのツールを用いても使用することが出来、特にペン入力などが必要な応用には、抵抗式が用いられている。その反面、一般的な抵抗式のタッチパネルは、複数の入力(マルチタッチ)に対応することができないため、利用は、単数の入力に限定されてしまっている。
一方、静電容量式はマルチタッチ入力に対応しており、複数の入力に対応できたり、視野を広げたり、狭めたりするのに、2本の指などで入力したり非常に利用者に直感的に入力できるような方式である。その反面、静電容量式のタッチパネルは一般的なペン入力には対応できないため、微細なパターンの入力には適していない。これらのように、現在実用化されているタッチパネルは、マルチタッチとペン入力と言うごく一般的なふたつの入力方法に対応できるものは非常に複雑な構造が必要となってくる。
また、アクティブマトリックス型の入力方式を表示装置に組み込むばあい、表示のための画素と入力のための画素は、垂直に重ねるか、水平(横)に並べるかのどちらかであるが、垂直に重ねる場合、ディスプレイとしての明るさが損なわれたり、全体の厚みが厚くなってしまうという問題が発生する。横に並べる場合は、表示画素面積が小さくなってしまうため、こちらも画面が暗くなってしまうなどの問題が発生する。
本発明の目的は、カーボンナノチューブを含有する薄膜を用いる、新たな構造の感圧素子を提供することである。
本願発明者は、カーボンナノチューブを含む層の導電性が、カーボンナノチューブの濃度により変化することから、カーボンナノチューブ含有層に何らかの操作をすることにより電流量を変化させることができるのではないかと考えた。そして検討を重ねた結果、カーボンナノチューブを含む層に圧力を加えることによって電流量を変えることができることを発見し、感圧素子として利用できる構成を発明した。
本発明の第1の視点によれば、カーボンナノチューブを含有する薄膜層と、該薄膜層に接して形成された第1電極及び第2電極を備え、該薄膜層が電気絶縁性物質を含有するカーボンナノチューブ含有感圧素子が提供される。
本発明の第2の視点によれば、カーボンナノチューブを含有する薄膜層と、該薄膜層に接して形成された第1電極及び第2電極と、該第1電極と該第2電極との間に流れる電流を制御するための第3電極と、該薄膜層と該第3電極との間に形成された絶縁層と、を備え、該薄膜層が電気絶縁性物質を含有するカーボンナノチューブ含有感圧素子が提供される。
本発明の第3の視点によれば、上記に記載のカーボンナノチューブ含有感圧素子をマトリックス状に配列した、感圧センサシートが提供される。
本発明の第4の視点において、本発明に係るカーボンナノチューブ含有感圧素子の製造方法は、上記に記載のカーボンナノチューブ感圧素子の製造方法であって、基板の上に絶縁層を形成する工程と、該絶縁層の上にカーボンナノチューブを含む薄膜層を形成する工程と、を含み、該薄膜層を形成する工程は、カーボンナノチューブの分散液を塗布又は印刷して該薄膜層を形成することを特徴とする。
本発明によれば、カーボンナノチューブを含有する薄膜層を用い、入力した圧力に応じて流れる電流を変化させられる感圧素子を得ることが出来る。
なお、カーボンナノチューブを含む層が感圧効果を有する理由は十分解明されているわけではないが、カーボンナノチューブを含まない層は感圧効果を有さないことから、圧力を加えることにより層の密度が増加し、カーボンナノチューブ同士の接点の数の増加、及びカーボンナノチューブ同士の距離の短縮により、抵抗値が減少するためではないかと考えられる。
本発明の第1の実施形態に係る感圧素子の概略断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る感圧素子の概略断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る感圧素子の概略断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る感圧素子の概略断面図である。 本発明の実施例に示す感圧素子における電流変化を示す概略図である。
第1の視点において、前記第1電極及び前記第2電極が絶縁層上に形成され、前記薄膜層が該絶縁層上の該第1電極及び該第2電極の間に形成されていることが好ましい。
第2の視点において、前記薄膜層が前記絶縁層の上に形成され、該薄膜層の上に前記第1電極及び前記第2電極が形成されていることが好ましい。
また、第2の視点において、前記第1電極が前記絶縁層の上に形成され、前記薄膜層は該第1電極を覆うように該絶縁層の上に形成され、前記第2電極は該薄膜層の上に形成されていることが好ましい。
第1又は第2の視点において、前記薄膜層に含有される前記電気絶縁性物質が、天然ゴム又は合成ゴム材料であることが好ましい。
また、前記薄膜層に含有される前記電気絶縁性物質が、一般的な高分子材料、特にアクリル系高分子材料であることもまた好ましい。このアクリル系高分子材料は、例えばポリメタクリル酸メチルを用いることができる。
また、薄膜層のカーボンナノチューブ含有量が、95重量%以上であることが好ましい。
(実施形態1)
本発明の第1の実施形態に係る感圧素子について説明する。図1に、本発明の第1の実施形態に係る感圧素子の概略断面図を示す。感圧素子10は、基板11と、基板11上に形成された第1電極15及び第2電極16と、第1電極15及び第2電極16の間で両者に接するように形成された薄膜層14と、を備える。
薄膜層14は、カーボンナノチューブを含有する。好ましくは、薄膜層14の95質量%以上は、カーボンナノチューブである。カーボンナノチューブとしては、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)を用いることができる。半導体特性を示せば、二層カーボンナノチューブ(DWCNT)、多層カーボンナノチューブ(MWCNT)、カーボンナノホーンをカーボンナノチューブとして用いることもできる。あるいは、複数のカーボンナノチューブの混合物であってもよい。単層カーボンナノチューブを使用する場合、その直径は、0.5nm〜2.0nmであると好ましく、0.7nm〜1.2nmであるとより好ましい。また、単層カーボンナノチューブの長さは、0.5μm〜10μmであると好ましく、0.7μm〜2.0μmであるとより好ましい。
薄膜層14は、さらに電気絶縁性物質を含む。これは例えば天然ゴム又は合成ゴム材料でもよいし、高分子物質でもよい。高分子物質としては、アクリル系高分子材料、特にポリメタクリル酸メチルなどを好適に用いることができる。
このような構成により、薄膜層14に圧力をかけると、第1電極15及び第2電極16の間に流れる電流量が増加することが判明した。
(実施形態2)
本発明の第2の実施形態に係る感圧素子及びその製造方法について説明する。図2は、本発明の第2の実施形態に係る感圧素子の概略断面図である。図2に示す感圧素子は、一般的に電界効果型トランジスタとして知られている構造と同様である。
図2に示すように、感圧素子20は、基板21と、基板21上に形成された第3電極22と、第3電極22を覆うように形成された絶縁層23と、絶縁層23上に形成された第1電極25及び第2電極26と、第1電極25及び第2電極26の間に形成された薄膜層24と、を備える。
第1電極25及び第2電極26は、いわばソース電極及びドレイン電極として機能する。また第3電極22は、ゲート電極として機能する。すなわち、第1電極25と第2電極26の間に流れる電流は、第3電極22への電圧印加によって制御される。
薄膜層24は、カーボンナノチューブを含有する。このカーボンナノチューブの性質は実施形態1で説明したものと同様である。また、薄膜層2は電気絶縁性物質を含む。この電気絶縁性物質も実施形態1で説明したものと同様である。
カーボンナノチューブの製造方法は特に限定されない。カーボンナノチューブの製造方法としては、例えば、CVD法、レーザーアブレーション法等を使用することができる。
絶縁層23は、電気絶縁性を有する材料であれば、特に限定されずに使用することができる。例えば、絶縁層23に使用できる材料は酸化シリコンなどの無機酸化物薄膜、ポリイミド、ポリメタクリル酸メチルのような高分子材料が挙げられるが、例示した材料に限定されるものではなく、また、2種、3種の材料の積層構造、混合物を用いても良い。
基板21として用いることが可能な材料としては、この構造の感圧素子を支持可能なものであれば特に限定されることはなく、例えば、ガラス、シリコン等の無機材料やアクリル系樹脂等の有機材料を用いることができる。また、他の方法によって電界効果型トランジスタを支持できるのであれば、基板を使用しなくてもよい。
薄膜層24の形成方法は、薄膜を均一に形成することができる方法であれば、ウェットプロセスとドライプロセスのいずれであってもよい。単層カーボンナノチューブの均一な薄膜を形成する場合には、ウェットプロセスを用いると好ましい。ウェットプロセスで薄膜層24を形成する場合、例えば、カーボンナノチューブを含有するインクを作製し、これを塗布又は印刷することによって薄膜層24を形成することができる。カーボンナノチューブのインクにおけるカーボンナノチューブの含有率は、粘稠度の観点から1%〜10%以下であると好ましい。
第1電極25、第2電極26及び第3電極22に用いることが可能な材料としては、酸化インジウム錫合金(ITO)、酸化錫(NESA)、金、銀、白金、銅、インジウム、アルミニウム、マグネシウム、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、アルミニウム−リチウム合金、アルミニウム−スカンジウム−リチウム合金、マグネシウム−銀合金等の金属系導電体の他、導電性ポリマー等の有機材料系導電体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
第1電極25、第2電極26及び第3電極22は、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、エッチング法、リフトオフ等、通常の電極形成プロセスで作製することができる。また、導電性ポリマーのような有機材料で電極を形成する場合には、例えば、スピンコート法、ディップ法等の溶液プロセスも利用することができる。
第2の実施形態に係る感圧素子20は、例えば、以下の工程で作製することができる。まず、基板21上に第3電極22を形成する。次に、天然ゴム、合成ゴム材料その他の絶縁性高分子化合物を水又は有機溶媒に溶かして溶液を作製し、当該溶液を第3電極22上に塗布又は印刷して、絶縁層23の薄膜を形成する。次に、絶縁層23上に、所定の間隔をあけて第1電極25及び第2電極26を形成する。次に、水又は有機溶媒にカーボンナノチューブを分散させた分散液を第1電極25及び第2電極26の上に塗布して薄膜層24を形成する。
(実施形態3)
図3は、本発明の第3の実施形態に係る感圧素子の概略断面図である。図3に示す感圧素子30は、基板31と、基板31上に形成された第3電極32と、第3電極32の上に形成された絶縁層33と、絶縁層33の上に形成された薄膜層34と、薄膜層34の上に形成された第1電極35及び第2電極36と、を備える。
第3の実施形態における、基板31、第1電極35、第2電極36、第3電極32、絶縁層33、薄膜層34の組成は、第2の実施形態と同様に構成できる。このような構造によっても実施形態1、2と同様な効果を得ることができる。
(実施形態4)
図4は、本発明の第4の実施形態に係る感圧素子の概略断面図である。図4に示す感圧素子40は、基板41と、基板41上に形成された第3電極42と、第3電極42の上に形成された絶縁層43と、絶縁層43の上に形成された薄膜層44と、薄膜層44の上に形成された第2電極46と、を備える。第1電極45は、絶縁層43の上であって、かつ薄膜層44の内部に形成されている。
第4の実施形態における、基板41、第1電極45、第2電極46、第3電極42、絶縁層43、薄膜層44の組成は、第2の実施形態と同様に構成できる。このような構造によっても実施形態1、2と同様な効果を得ることができる。
(実施形態5)
上記実施形態に示す感圧素子をマトリックス状に配列して、感圧センサシートを形成することができる。実施形態1に係る感圧素子をマトリックス状に配列すれば、パッシブマトリックス感圧シートとなり、実施形態2以下の感圧素子をマトリックス状に配列すれば、アクティブマトリックス感圧シートとなる。このようなシートは、タッチセンサとして利用でき、特にアクティブマトリックス感圧シートは、従来のアクティブタッチセンサと比較すると、本発明の感圧素子がアクティブ素子を兼ねているため、構造が簡素化され、サイズを小さくすることが可能となる。
このように、本発明に係る感圧素子を、表示パネルの駆動トランジスタの一部として用いることにより、表示画素の大きさを損なうことなく、良好な開口率を保持した情報入力デバイス(タッチパネル等)を得ることが出来る。さらに、マルチタッチとペン入力の両方に対応が可能な簡便な構造の入力デバイスを提供することができる。
(実施例1)
(感圧素子の作製)
薄膜層をカーボンナノチューブで形成したカーボンナノチューブ含有感圧素子を作製した。ここで説明するのは、図2に示す第2の実施形態に係る感圧素子(電界効果型トランジスタと同様な構造)である。まず、ポリイミド基板上に、クロミウムを真空蒸着法により100nmの膜厚で成膜して第3電極(ゲート電極)を形成した。次いで、第3電極上に、上述の方法で合成した高分子化合物をクロロホルムに1.5wt%溶解させた溶液を用いてスピンコート法(2000rpm、60秒)によって300nmの膜厚に成膜し、絶縁層を形成した。次に、絶縁層上に、金属マスクを通して、マグネシウム−銀合金を100nmの膜厚でストライプ状に成膜して、第1電極及び第2電極(ソース電極及びドレイン電極に相当)を形成した。次に、カーボンナノチューブ(CNI社,purifiedグレカード)をジクロロエタン中に5ppm混合し、超音波装置で1時間処理し、単分散化させ、さらに超遠心分離装置で20分処理し、金属などの不純物を取り除いた後にさらに、ポリメタクリル酸メチルをカーボンナノチューブの10倍量を混合しカーボンナノチューブインクを作製した。このカーボンナノチューブインクを絶縁層上に、スピンコート法(2000rpm、60秒)により成膜して、カーボンナノチューブ含有感圧素子を作製した。
(圧力応答性の測定)
作製したカーボンナノチューブ感圧素子について圧力応答性を測定した。図5に、圧力応答性を説明するための概略図を示す。圧力応答性は、ゲート電極に−20Vの電圧をかけて、ドレイン電極に0Vから−5Vまでの電圧(0.1Vステップ)を掃引させて電気特性を測定し、カーボンナノチューブ薄膜層に圧力を印加しない場合と、印加した場合のドレイン電流値の値で評価した。
圧力を加えない場合に得られる電流値が、圧力を加えることによって、増加し、加えた圧力を検知できることができた。
(実施例2)
実施形態3に示す構造の感圧素子を以下のようにして製造した。ポリイミド基板上に、クロミウムを真空蒸着法により100nmの膜厚で成膜して第3電極(ゲート電極)を形成した。次いで、第3電極上に、上述の方法で合成した高分子化合物をクロロホルムに1.5wt%溶解させた溶液を用いてスピンコート法(2000rpm、60秒)によって300nmの膜厚に成膜し、絶縁層を形成した。絶縁層の上に、カーボンナノチューブ(CNI社,purifiedグレカード)をジクロロエタン中に5ppm混合し、超音波装置で1時間処理し、単分散化させ、さらに超遠心分離装置で20分処理し、金属などの不純物を取り除いた後にさらに、ポリメタクリル酸メチルをカーボンナノチューブの10倍量を混合して作製したカーボンナノチューブインクを用いて、スピンコート法(2000rpm、60秒)によりカーボンナノチューブ薄膜を成膜した。次に、カーボンナノチューブ薄膜上に、金属マスクを通して、マグネシウム−銀合金を100nmの膜厚でストライプ状に成膜して、第1電極及び第2電極(ソース電極及びドレイン電極)を形成して、カーボンナノチューブ薄膜トランジスタを作製した。
こうして製造した感圧素子においても、実施例1の感圧素子と同様な性質が得られた。
(実施例3)
実施形態4に示す構造の感圧素子を以下のようにして製造した。ポリイミド基板上に、クロミウムを真空蒸着法により100nmの膜厚で成膜して第3電極(ゲート電極)を形成した。次いで、第3電極上に、上述の方法で合成した高分子化合物をクロロホルムに1.5wt%溶解させた溶液を用いてスピンコート法(2000rpm、60秒)によって300nmの膜厚に成膜し、絶縁層を形成した。絶縁層上に、金属マスクを通して、マグネシウム−銀合金を100nmの膜厚でストライプ状に成膜して、第1電極(ソース電極)を形成した。第1電極を含む絶縁層の上に、カーボンナノチューブ(CNI社,purifiedグレカード)をジクロロエタン中に5ppm混合し、超音波装置で1時間処理し、単分散化させ、さらに超遠心分離装置で20分処理し、金属などの不純物を取り除いた後にさらに、ポリメタクリル酸メチルをカーボンナノチューブの10倍量を混合して作製したカーボンナノチューブインクを用いて、スピンコート法(2000rpm、60秒)によりカーボンナノチューブ薄膜を成膜した。次に、カーボンナノチューブ薄膜上に、金属マスクを通して、マグネシウム−銀合金を100nmの膜厚でストライプ状に成膜して、第2電極(ドレイン電極)を形成して、カーボンナノチューブ薄膜トランジスタを作製した。
こうして製造した感圧素子においても、実施例1の感圧素子と同様な性質が得られた。
本発明の感圧素子、またその製造方法は、上記実施形態に基づいて説明されているが、上記実施形態に限定されることなく、本発明の全開示(請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
10 感圧素子
11 基板
14 薄膜層
15 第1電極
16 第2電極
20,30,40 感圧素子
21,31,41 基板
22,32,42 第3電極
23,33,43 絶縁層
24,34,44 薄膜層
25,35,45 第1電極
26,36,46 第2電極

Claims (10)

  1. カーボンナノチューブを含有する薄膜層と、
    該薄膜層に接して形成された第1電極及び第2電極を備え、
    該薄膜層が電気絶縁性物質を含有することを特徴とする、カーボンナノチューブ含有感圧素子。
  2. 前記第1電極及び前記第2電極が絶縁層上に形成され、前記薄膜層が該絶縁層上の該第1電極及び該第2電極の間に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のカーボンナノチューブ含有感圧素子。
  3. カーボンナノチューブを含有する薄膜層と、
    該薄膜層に接して形成された第1電極及び第2電極と、
    該第1電極と該第2電極との間に流れる電流を制御するための第3電極と、
    該薄膜層と該第3電極との間に形成された絶縁層と、を備え、
    該薄膜層が電気絶縁性物質を含有することを特徴とする、カーボンナノチューブ含有感圧素子。
  4. 前記薄膜層が前記絶縁層の上に形成され、該薄膜層の上に前記第1電極及び前記第2電極が形成されていることを特徴とする、請求項3に記載のカーボンナノチューブ含有感圧素子。
  5. 前記第1電極が前記絶縁層の上に形成され、前記薄膜層は該第1電極を覆うように該絶縁層の上に形成され、前記第2電極は該薄膜層の上に形成されていることを特徴とする、請求項3に記載のカーボンナノチューブ含有感圧素子。
  6. 前記薄膜層に含有される前記電気絶縁性物質が、天然ゴム又は合成ゴム材料であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載のカーボンナノチューブ含有感圧素子。
  7. 前記薄膜層に含有される前記電気絶縁性物質が、アクリル系高分子材料であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載のカーボンナノチューブ含有感圧素子。
  8. 前記アクリル系高分子材料は、ポリメタクリル酸メチルであることを特徴とする、請求項7に記載のカーボンナノチューブ含有感圧素子。
  9. 請求項1〜8のいずれか一に記載のカーボンナノチューブ含有感圧素子をマトリックス状に配列した、感圧センサシート。
  10. 請求項1〜9のいずれか一に記載のカーボンナノチューブ含有感圧素子の製造方法であって、
    基板の上に絶縁層を形成する工程と、
    該絶縁層の上にカーボンナノチューブを含む薄膜層を形成する工程と、を含み、
    該薄膜層を形成する工程は、カーボンナノチューブの分散液を塗布又は印刷して該薄膜層を形成することを特徴とする、カーボンナノチューブ含有感圧素子の製造方法。
JP2011286151A 2011-12-27 2011-12-27 カーボンナノチューブ含有感圧素子 Pending JP2013134208A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011286151A JP2013134208A (ja) 2011-12-27 2011-12-27 カーボンナノチューブ含有感圧素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011286151A JP2013134208A (ja) 2011-12-27 2011-12-27 カーボンナノチューブ含有感圧素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013134208A true JP2013134208A (ja) 2013-07-08

Family

ID=48910986

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011286151A Pending JP2013134208A (ja) 2011-12-27 2011-12-27 カーボンナノチューブ含有感圧素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013134208A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015190910A1 (en) * 2014-06-11 2015-12-17 Mimos Berhad Flexible pressure-sensing device and process for its fabrication
JP2016170123A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 セイコーインスツル株式会社 ひずみセンサ
JP2018009820A (ja) * 2016-07-11 2018-01-18 東京電力ホールディングス株式会社 構造物の歪センサ及び構造物歪検出方法
KR20210041338A (ko) * 2019-10-07 2021-04-15 한남대학교 산학협력단 Cnt센서 및 그 제조방법

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015190910A1 (en) * 2014-06-11 2015-12-17 Mimos Berhad Flexible pressure-sensing device and process for its fabrication
JP2016170123A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 セイコーインスツル株式会社 ひずみセンサ
JP2018009820A (ja) * 2016-07-11 2018-01-18 東京電力ホールディングス株式会社 構造物の歪センサ及び構造物歪検出方法
KR20210041338A (ko) * 2019-10-07 2021-04-15 한남대학교 산학협력단 Cnt센서 및 그 제조방법
KR102251274B1 (ko) 2019-10-07 2021-05-11 한남대학교 산학협력단 Cnt센서 및 그 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Cao et al. Fully screen-printed, large-area, and flexible active-matrix electrochromic displays using carbon nanotube thin-film transistors
Lee et al. Synergistically enhanced stability of highly flexible silver nanowire/carbon nanotube hybrid transparent electrodes by plasmonic welding
US8237677B2 (en) Liquid crystal display screen
Li et al. Large‐area ultrathin graphene films by single‐step marangoni self‐assembly for highly sensitive strain sensing application
Yan et al. Stretchable graphene thermistor with tunable thermal index
Azoubel et al. Flexible electroluminescent device with inkjet-printed carbon nanotube electrodes
CN101599316B (zh) 透光电导体及其制造方法、静电消除片和电子装置
JP5191854B2 (ja) 炭素ナノチューブがコートされたポリカーボネート透明伝導性フィルム、およびこれを用いたタッチパネル
Azuma et al. Facile fabrication of transparent and conductive nanowire networks by wet chemical etching with an electrospun nanofiber mask template
JP5731510B2 (ja) タッチスクリーンおよびタッチスクリーンの製造方法
JP2008542953A5 (ja)
Zhao et al. Flexible 64× 64 pixel AMOLED displays driven by uniform carbon nanotube thin-film transistors
JP2009057042A (ja) 導電性薄膜と電極を備えた発熱基板およびその製造方法
Kim et al. Extremely foldable and highly transparent nanofiber-based electrodes for liquid crystal smart devices
Schrage et al. Flexible and transparent SWCNT electrodes for alternating current electroluminescence devices
Kim et al. Foldable transparent substrates with embedded electrodes for flexible electronics
JP2010537275A (ja) 配向した微小直線状導電性要素を用いたタッチスクリーン
TW200912721A (en) Touchscreen using both carbon nanoparticles and metal nanoparticles
JP2016504738A (ja) カーボンナノチューブ透明複合電極の製作方法
Yadav et al. Fabrication of ultrathin, free-standing, transparent and conductive graphene/multiwalled carbon nanotube film with superior optoelectronic properties
JP2013134208A (ja) カーボンナノチューブ含有感圧素子
CN106082693A (zh) 一种制备石墨烯透明导电薄膜的方法
WO2010053171A1 (ja) スイッチング素子及びその製造方法
CN102153367A (zh) 碳纳米管分散液及使用其制造薄层和显示面板的方法
TWI528075B (zh) 顯示面板