JP2013132632A - 金属酸化物触媒担持体、およびその製造方法 - Google Patents

金属酸化物触媒担持体、およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】例えば、画像形成装置等において画像形成に伴い装置内部に発生するVOCを、オゾンや光・熱を利用して、金属酸化物触媒により効率的に分解除去することが可能な金属酸化物触媒担持体およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る金属酸化物触媒担持体は、多孔質シリカと、少なくとも前記多孔質シリカの内部に内包された金属酸化物触媒であって、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウムおよび酸化マンガンからなる群より選ばれる少なくとも1種とからなり、比表面積が400m/g以上あることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属酸化物触媒担持体、およびその製造方法に関し、より詳細には、オゾン等を利用した金属酸化物触媒による揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)等の吸着分解性能に優れた金属酸化物触媒担持体、及びその製造方法に関する。
従来の画像形成装置においては、帯電時に発生するオゾンを除去するために、オゾンフィルターが設けられている(例えば、下記特許文献1、2参照)。このような画像形成装置においては、トナー像をコート紙に熱定着させる必要がある。
しかし、熱定着の際、トナーおよび各種高分子成型部材等に含まれるベンゼンやクロロエチレン等の揮発性有機化合物(以下、「VOC」という。)が、画像形成装置内で発生する場合がある。そのため、従来の画像形成装置においては、VOCの機外への漏出を防止することを目的として、装置内部の熱を系外に排出する排出経路中に活性炭フィルターを設け、当該活性炭フィルターによりVOCを回収していた。しかし、カラー化により、活性炭フィルターだけでは、オゾンや揮発性有機化合物の十分な回収および除去は困難な状況になっている。
また、下記特許文献3には、帯電器で生じたオゾンを含む空気と、定着部で生じたVOCを含む空気を、共通の経路に合流させて筐体外部に排出する画像形成装置が開示されている。当該発明によれば、画像形成装置は、VOC酸化触媒フィルターやオゾンフィルターを介して排出すると共に、発生したオゾンを酸化剤として利用することで、筐体外部へ排出する空気からオゾン及びVOCを除去している。
しかし、特許文献3に記載の画像形成装置は、主として、VOC酸化触媒フィルター及びオゾンフィルターにより、オゾンとVOCを除去するものであり、オゾンを酸化剤として利用する点については副次的なものとして取り扱われている。即ち、特許文献3においては、発生したオゾンの酸化剤としての効果をより高めるような構成は採用されていない。
特開平08−030159号公報 特開平11−316526号公報 特開2006−018240号公報
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、例えば、画像形成装置等において画像形成に伴い装置内部に発生するVOCを、オゾンや光・熱を利用して、金属酸化物触媒により効率的に分解除去することが可能な金属酸化物触媒担持体およびその製造方法を提供することにある。
本願発明者等は、前記従来の問題点を解決すべく検討した結果、下記の構成を採用することにより、前記の課題を解決できることを見出して、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明に係る金属酸化物触媒担持体は、前記の課題を解決するために、多孔質シリカと、少なくとも前記多孔質シリカの内部に内包された金属酸化物触媒であって、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウムおよび酸化マンガンからなる群より選ばれる少なくとも1種とからなり、比表面積が400m/g以上あることを特徴とする。
前記の構成によれば、本発明の金属酸化物触媒担持体は、多孔質シリカを構成要素の一つとして備え、これにより金属酸化物触媒担持体としての比表面積を400m/g以上にしているので、VOCの吸着性能に優れている。一方、前記の金属酸化物触媒は、例えば、オゾンを酸化剤として、或いは光照射や熱により触媒作用の活性化を示すので、これにより当該VOCを効率よく二酸化炭素と水に分解させることができる。金属酸化物触媒がオゾンを酸化剤として利用することによりVOCを分解除去する場合には、多孔質シリカはオゾンの吸着性能にも優れているため、多孔質シリカ内のオゾン濃度の上昇にあいまって金属酸化物触媒の活性点は高濃度化され、同時に吸着により濃縮されたVOCを高速で分解可能となる。従って、前記構成のように、多孔質シリカの内部に金属酸化物触媒を内包した複合体の構造にすることにより、金属酸化物触媒単独の場合と比べて、VOCの吸着濃度を増大させるだけでなく、あわせてオゾン吸着濃度の上昇により金属酸化物触媒のより一層の活性化を促進する。その結果、金属酸化物触媒によるオゾン等を利用したVOCの分解を効率的に行うことができる。また、例えば、前記金属酸化物触媒を単独で画像写真用記録紙のトナー受像層等に添加すると、当該金属酸化物触媒による分解作用がバインダー樹脂等に働き、画像のガサツキや滲みといった画質の劣化の問題が生じる場合がある。しかし、前記構成のように金属酸化物触媒が多孔質シリカの内部に内包された複合体にすると、金属酸化物触媒とバインダー等との接触を防止し、当該バインダー樹脂等が分解するのを防ぐことができる。
尚、前記金属酸化物触媒が「多孔質シリカの内部に内包」されるとは、単に多孔質シリカの細孔内に金属酸化物触媒が担持された状態を意味するものではない。多孔質シリカの形成と共に、金属酸化物触媒が多孔質シリカと複合化しながら、その内部に内包された構造を意味する
前記の構成に於いて、前記金属酸化物触媒の表面には助触媒が担持されており、前記助触媒は、白金、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、金、銀、銅、鉄、ニッケル、亜鉛およびこれらの金属のうち何れかの酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、前記の構成に於いて、前記金属酸化物触媒担持体は、その表面のシラノール基に反応する官能基と疎水基とを分子中に有する疎水化処理剤により疎水化処理されて、前記シラノール基における水酸基が前記疎水基に置換されたものであることが好ましい。
また、本発明の金属酸化物触媒担持体の製造方法は、前記の課題を解決する為に、金属酸化物触媒担持体の製造方法であって、金属酸化物触媒が分散した分散溶液を用意し、当該分散溶液にアルコキシシランを加えてシリカゾルを生成させる工程と、前記シリカゾルをゲル化して、湿潤ゲル体を生成させる工程と、前記湿潤ゲル体を乾燥して乾燥ゲル体を生成させる工程と、前記乾燥ゲル体を焼成する工程とを含むことを特徴とする。
前記の方法によれば、先ず、金属酸化物触媒が分散した分散溶液にアルコキシシランを加えてこれを加水分解し、シリカゾルを生成する。その後、シリカゾルのゲル化を行う。このゲル化においては、シリカゾルの重縮合によりシロキサン結合(Si-O-Si)が三次元的に広がってゾルゲル転移が進行するが、分散溶液には、予め金属酸化物触媒が加えられているため、得られる湿潤ゲル体は金属酸化物触媒を内部に含んだ状態となっている。さらに、湿潤ゲル体を乾燥させた後、焼成を行う。これにより、金属酸化物触媒を複合化しながら多孔質シリカを形成させることができ、その内部に金属酸化物触媒が内包された、多孔質シリカと金属酸化物触媒の複合体からなる金属酸化物触媒担持体が得られる。そして、前記多孔質シリカはVOCの吸着性能に優れているので、金属酸化物触媒によるオゾン等を利用したVOCの分解を効率的に行うことが可能な金属酸化物触媒担持体を製造することができる。
前記の方法に於いては、前記焼成後の乾燥ゲル体に対し、当該乾燥ゲル体表面のシラノール基に反応する官能基と疎水基とを分子中に有する疎水化処理剤を用いて疎水化処理をし、前記シラノール基における水酸基を前記疎水基に置換することが好ましい。
また、前記の方法に於いては、前記分散溶液に加える金属酸化物触媒として、その表面に助触媒が担持されたものを用いることが好ましい。
本発明は、前記に説明した構成により、以下に述べるような効果を奏する。
即ち、本発明によれば、多孔質シリカを用いて金属酸化物触媒担持体としての比表面積を400m/g以上にするので、VOCを効率よく吸着すると共に、少なくとも当該多孔質シリカの内部に内包された金属酸化物触媒がオゾンや光・熱を利用したVOCの分解を行うので、効率的なVOCの低減が可能になる。また、金属酸化物触媒は多孔質シリカの内部に内包されているので、例えば、電子写真用記録紙のトナー受像層中に添加した場合にも、当該金属酸化物触媒が水溶性バインダー等と接触してこれを分解するのを抑制することができる。その結果、例えば、バインダー樹脂等の分解に起因した電子写真用記録紙の画像のガサツキや滲みといった画質の劣化を誘発することなくオゾンやVOCを吸着、分解し有害ガスの機外漏洩を専用フィルターなしで防止することができる。また、電子写真用記録紙以外にも、フィルムやブラシ、ハネカム等の各種部材に本発明に係る金属酸化物触媒担持体を適用することにより、これらの各種部材の機能等を損なうことなく、周辺オゾン、VOCを効率よく除去することができる。
本発明の実施の形態に係る電子写真用記録紙を表す断面模式図である。
(金属酸化物触媒担持体)
本実施の形態に係る金属酸化物触媒担持体は、多孔質シリカと、少なくとも多孔質シリカの内部に内包された金属酸化物触媒とからなる構成である。より詳細には、前記多孔質シリカは3次元網目骨格の多孔質構造となっているが、金属酸化物触媒は、この多孔質シリカの形成と共に複合化しながら、その内部に内包されたものである。すなわち、本実施の形態に係る金属酸化物触媒担持体は、金属酸化物触媒−多孔質シリカ複合体の構造となっている。その結果、金属酸化物触媒は、多孔質シリカの細孔内で、その一部が露出する様な状態で存在している。尚、本発明において、金属酸化物触媒は少なくとも多孔質シリカの内部に内包されていればよいが、その表面に付着した状態で担持された場合を除外するものではない。
前記金属酸化物触媒担持体の比表面積は400m/g以上であり、好ましくは、500m/g〜1400m/gの範囲内、より好ましくは700m/g〜1000m/gの範囲内である。前記比表面積を400m/g以上にすることにより、VOCやオゾンの吸着性能の低下を防止することができる。前記比表面積の上限値は、オゾンの吸着分解ガスの拡散不良を防止するとの観点からは、1300m/g以下であることが好ましい。また、金属酸化物触媒担持体の比表面積は、BET法により測定されたものである。当該方法は、気相吸着法による粉体の表面積測定法の一つであって、吸着等温線から1gの試料の持つ総表面積、即ち比表面積が求められる。吸着気体としては、通常、窒素ガスが多く用いられ、吸着量を被吸着気体の圧、または容積の変化から測定する。前記総表面積は、BET式に基づいて吸着量を求め、吸着分子1個が表面に占める面積を掛けることにより得られる。尚、金属酸化物触媒担持体の比表面積は、pHを調節してゲル化速度を制御することにより制御可能である。また、後述のシリカゾルの生成前に予め添加する鋳型材の種類や分子量を調節することによっても制御可能である。
前記金属酸化物触媒担持体の形状は、球状でもよく非球状でもよい。ここで、球状は真球に限定されるものではなく、楕円形状のもの等、変形した球状のものも含む。
前記金属酸化物触媒担持体は、空気中で乾燥させた造粒物でもよく、粉砕物でもよい。金属酸化物触媒担持体の平均粒径(形状が非球状の場合は、平均最大径)は、各種の用途に応じて適宜設定されるものであるが、通常は0.1μm〜50μmの範囲内が好ましく、0.1μm〜30μmの範囲内がより好ましい。前記平均粒径を0.1μm以上にすることにより、金属酸化物触媒担持体の表面積を大きくすることができ、分解効率を向上させることができる。その一方、前記平均粒径を50μm以下にすることにより、重量あたりの金属酸化物触媒担持体の表面積が低くなり過ぎて、分解効率が低下するのを抑制することができる。尚、前記平均粒径とは、金属酸化物触媒担持体を電子顕微鏡により観察し、一定面積内に存在する100個の金属酸化物触媒担持体それぞれの投影面積に等しい円の直径を粒子径とし、その平均を求めたものである。
前記金属酸化物触媒担持体の細孔容積は、0.1m/g〜1.9m/g範囲内が好ましく、0.3m/g〜1.6m/gの範囲内がより好ましく、0.4m/g〜1.5m/gの範囲内が特に好ましい。前記細孔容積を0.1m/g以上にすることにより、VOCの吸着分解効率が低下するのを防止することができる。また、酸化セリウム等のオゾンを酸化剤として利用する金属酸化物触媒の場合には、オゾンの吸着分解効率が低下するのも防止することができる。その一方、前記細孔容積を1.9m/g以下にすることにより、金属酸化物触媒担持体の機械的強度が低下し壊れやすくなるのを防止すると共に、金属酸化物触媒と多孔質シリカの適合性が低下し、VOCの分解速度が頭打ちとなるのを防止することができる。金属酸化物触媒担持体の前記細孔容積は、比表面積測定装置(日本ベル(株)製、商品名;BELSORPMAX)を用いて、金属酸化物触媒担持体粉末に窒素ガスを吸脱着させて吸着等温線を測定し、吸着等温線をBJH法により解析することにより、質量当たりの細孔容積が得られる。また、金属酸化物触媒担持体の細孔容積は、前記の比表面積の場合と同様、pHを調節してゲル化速度を制御したり、後述のシリカゾルの生成前に予め添加する鋳型材の種類や分子量を調節することによって制御可能である。
前記金属酸化物触媒担持体の平均細孔径は、1nm〜20nmの範囲内が好ましく、1nm〜15nmの範囲内がより好ましく、1nm〜10nmの範囲内が特に好ましい。前記平均細孔径を1nm以上にすることにより、吸着分解ガスの拡散不良による分解速度の低下を防止することができる。その一方、前記平均細孔径を20nm以下にすることにより、吸着によるオゾン、VOCの濃度アップと吸着分解ガスの入れ替わり拡散を適正化することができる。尚、前記平均細孔径は、前記比表面積測定装置を用いて、金属酸化物触媒担持体粉末に窒素ガスを吸脱着させて吸着等温線を測定し、吸着等温線をBJH法により解析することにより、質量当たりの細孔容積および細孔分布曲線を求め、この細孔分布曲線における径のピークを細孔径として求めることができる。また、金属酸化物触媒担持体の平均細孔径は、前記の比表面積の場合と同様、pHを調節してゲル化速度を制御したり、後述のシリカゾルの生成前に予め添加する鋳型材の種類や分子量を調節することによって制御可能である。
尚、前記金属酸化物触媒担持体においては、疎水化処理が施されたものが特に好ましい。すなわち、多孔質シリカの細孔表面には親水性基であるシラノール基が多く存在して吸湿の原因になるが、このシラノール基に、シラノール基と優先的または選択的に反応する官能基と疎水基であるアルキル基を有する有機ケイ素化合物等の疎水化処理剤を反応させることにより、疎水化処理を行うのが好ましい。尚、疎水化処理の具体的な方法については、後段において詳述する。
前記金属酸化物触媒は、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウムおよび酸化マンガンからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属酸化物である。これらの金属酸化物触媒は、トルエン(CCH)、アルデヒド(HCHO)、ホルムアルデヒド(HCHO)、アセトアルデヒド(CHCHO)、その他の揮発性有機化合物(VOC)を、無毒の炭酸ガス(CO)と水(HO)等に分解することができる。これらの金属酸化物触媒のうち、酸化チタンは紫外光域の光が照射されることにより触媒作用を示す。酸化セリウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウムはオゾンを酸化剤とする触媒作用を示すと共に、熱による触媒作用も示す。また、酸化チタンに後述の金を助触媒として担持した場合は、熱による触媒作用の活性化を示す。さらに、酸化セリウムに金を助触媒として担持した場合は、可視光域の光照射により触媒作用が発現すると共に、熱による触媒作用の活性化も示す。従って、VOCを一層効果的に分解させるには、高い温度下で行うのが好ましいが、酸化セリウム等のオゾンを酸化剤として触媒作用を示す金属酸化物触媒においては、オゾンが熱分解しない程度に温度制御を行うことが好ましい。この様な観点からは、170℃以下、より好ましくは100℃以下に加熱された環境下で使用するのが好ましい。
前記金属酸化物触媒の形状は、球状でもよく非球状でもよい。ここで、球状は真球に限定されるものではなく、楕円形状のもの等、変形した球状のものも含む。
前記金属酸化物触媒の平均粒径(形状が非球状の場合は、平均最大径)は、前記多孔質シリカの細孔内に充填されて担持可能な程度であれば特に限定されないが、好ましくは0.01μm〜3μmの範囲内であり、より好ましくは、0.01μm〜1μmの範囲内であり、特に好ましくは、0.01μm〜0.5μmの範囲内である。前記平均粒径を0.01μm以上にすることにより、金属酸化物触媒の結晶性が劣化し、VOCの分解効率が低下するのを防止することができる。その一方、前記平均粒径を3μm以下にすることにより、金属酸化物触媒担持体の比表面積が低下するのを抑制し、VOCの吸着性能が低下するのを防止することができる。また、製造過程において、分散溶液中に分散させる際の分散性も良好にすることができる。なお、前記金属酸化物触媒の平均粒径の数値範囲は、光散乱法により測定した場合の値である。
前記金属酸化物触媒の含有量は、金属酸化物触媒と多孔質シリカの合計質量に対し、0.001質量%〜5質量%の範囲内が好ましく、0.05質量%〜3質量%の範囲内がより好ましく、0.1質量%〜2質量%の範囲内が特に好ましい。前記含有量を0.001質量%以上にすることにより、VOC(酸化セリウム等を用いる場合にはオゾンも含む)の吸着分解効果が低減するのを防止することができる。その一方、前記含有量を5質量%以下にすることにより、多孔質シリカの内部に内包することができず、外部に露出した金属酸化物触媒の割合が増加するのを抑制する。その結果、例えば、画像写真用記録紙のトナー受像層等に添加された場合にも、金属酸化物触媒による分解作用が水溶性バインダー等に働き、画像のガサツキや滲みといった画質の劣化が生じるのを防止することができる。
前記金属酸化物触媒の表面には、当該金属酸化物触媒の活性を向上させる助触媒が担持されていてもよい。前記助触媒としては、白金、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、金、銀、銅、鉄、ニッケル、亜鉛およびこれらの金属のうち何れかの酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。助触媒を金属酸化物触媒の表面に担持させると、助触媒は光吸収により生成された励起電子を集める機能を発揮するので、金属酸化物触媒に正孔が残りやすくなり、触媒活性の低下を防止する。その結果、VOCの酸化分解を一層効率よく行うことができる。尚、触媒として、複数の前記金属酸化物を組み合わせて用いる場合には、適宜必要に応じて、助触媒を担持させた金属酸化物と、担持させていない金属酸化物を混合して用いてもよい。
前記助触媒の担持量は、金属酸化物触媒活性の観点からは、助触媒と金属酸化物触媒の合計質量に対し、0.005質量%〜0.25質量%の範囲内が好ましい。前記担持量を0.005質量%以上にすることにより、VOCの分解能が低減するのを防止することができる。
前記助触媒の形状は、球状でもよく非球状でもよい。ここで、球状は真球に限定されるものではなく、楕円形状のもの等、変形した球状のものも含む。
前記助触媒の平均粒径(形状が非球状の場合は、平均最大径)は、金属酸化物触媒の受光を妨げない範囲内であれば特に限定されないが、好ましくは、0.1μm以下の範囲内である。前記平均粒径を0.1μm以下にすることにより、金属酸化物触媒表面における助触媒の面積被覆率を抑制し、金属酸化物触媒の受光が妨げられるのを防止することができる。
前記多孔質シリカとしては合成非晶質シリカが好ましく、ゾルゲル法により作製されたゾルゲル法シリカが特に好ましい。ゾルゲル法シリカは、微細孔を有した構造であることから、分子量の大きいVOC等のガスの吸着等に適している。また、ゾルゲル法シリカにおいては、その生成過程で触媒を添加できるので、当該ゾルゲル法シリカと金属酸化物触媒との複合化が可能となる。そのため、金属酸化物触媒−多孔質シリカ複合体としての金属酸化物触媒担持体が得られ、オゾン及びVOCの吸着に優れ、さらに当該オゾンを利用した金属酸化物触媒によるVOCの分解性能にも優れたものにできる。尚、金属酸化物触媒−多孔質シリカ複合体としての金属酸化物触媒担持体の製造方法については、後段において詳述する。
前記ゾルゲル法シリカは、例えば、アルコキシシランを加水分解してシリカゾルとし、該シリカゾルをゲル化後乾燥して得られるものである。また、ケイ酸ナトリウム等のケイ酸ソーダと酸との反応による複分解により得られるものや、ケイ酸ナトリウムとイオン交換樹脂を用いて得られるシリカゾルを加熱熟成して得られるものがある。市販のものとしては、例えば、スノーテックス(商品名、日産化学工業(株))等が挙げられる。
(金属酸化物触媒担持体の製造方法)
本実施の形態に係る金属酸化物触媒担持体は、例えば、次の通りにして製造することができる。
先ず、前記金属酸化物触媒に対し助触媒を担持する場合、その担持方法としては特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。具体的には、例えば、金属酸化物触媒を金属塩水溶液中に懸濁させ、還元剤を加えて光照射する光析出法や金属酸化物触媒を金属塩水溶液の中に浸漬して乾燥後、還元処理する含浸法、共沈法、析出沈殿法、コロイド混合法、気相グラフティング法等が挙げられる。
出発材料としては、次の様な化合物が挙げられる。すなわち、助触媒の前駆体としては、白金、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、金、銀、銅、鉄、ニッケルまたは亜鉛のハロゲン化物、硝酸塩、炭酸塩、アセチルアセトナート、テトラアンミン塩、アルコキシド等が用いられる。これらのうち、例えば、金またはその金属酸化物を助触媒として用いる場合、それらの前駆体としては、金の水溶性化合物(例えば、塩化金酸等)、アセチルアセトナト錯体(例えば、金アセチルアセトナト錯体等)等の加熱により気化する化合物が挙げられる。また、助触媒としてパラジウムまたはその金属酸化物を用いる場合、それらの前駆体としては、塩化パラジウム、硝酸パラジウム、パラジウムアセチルアセトナート等が挙げられる。
前記金属酸化物触媒として、チタン、ジルコニウムまたはセリウム、マンガンの金属酸化物を採用する場合、当該金属酸化物の原料としては、例えば、それぞれの金属の硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、塩化物等が用いられている。具体的には、硝酸セリウム、硝酸ジルコニウム等の硝酸塩、硫酸チタン等の硫酸塩、塩化セリウム、三塩化チタン、四塩化チタン等の塩化物等が挙げられる。
前記に挙げた公知の方法により、沈澱を析出させた後、沈殿物を乾燥する。さらに、乾燥後の沈殿物を酸素雰囲気中または還元性ガス中で熱処理する。これにより、助触媒を最終的に金属の状態にすることができる。前記酸素雰囲気下とは、空気下、あるいは酸素を窒素、ヘリウム、アルゴン等で希釈した混合気体下をいう。また、前記還元性ガスとしては、例えば、窒素ガスで希釈した1〜10vol%程度の水素ガス、一酸化炭素ガス等を用いることができる。熱処理温度および熱処理時間は、公知の還元条件の範囲から適宜選択すればよい。
次に、金属酸化物触媒(助触媒が担持された金属酸化物触媒を含む)が、多孔質シリカの内部に内包された金属酸化物触媒担持体の作製は、例えば、次の様にして行われる。
先ず、アルコール等の溶媒に金属酸化物触媒(助触媒が担持された金属酸化物触媒を含む)を分散させた分散溶液を作製する。前記金属酸化物触媒等の添加量は特に限定されないが、例えば、分散溶液の質量に対し、0.001質量%〜5質量%の範囲内で行うことができる。
前記溶媒としては従来公知のものを使用できる。具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、ヘプタノール−3、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチルヘプタノール−4、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェニルメチルカルビノール、ジアセトンアルコール、クレゾール等のモノアルコール系溶媒、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンタンジオール−2,4、2−メチルペンタンジオール−2,4、ヘキサンジオール−2,5、ヘプタンジオール−2,4、2−エチルヘキサンジオール−1,3、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−i−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−i−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、2−ヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール、アセトフェノン、フェンチョン等のケトン系溶媒、エチルエーテル、i−プロピルエーテル、n−ブチルエーテル、n−ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、ジエチルカーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル等のエステル系溶媒、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン等の含窒素系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
尚、前記金属酸化物触媒の分散溶液に、鋳型材を分散させた溶液を予め添加しておいてもよい。これにより、多孔質シリカの細孔径や比表面積の制御が可能になる。前記鋳型材としては特に限定されず、例えば、セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)等の界面活性剤等が挙げられる。
次に、前記分散溶液にアルコキシシラン、触媒および水を添加し、アルコキシシランの加水分解を行うことにより、シリカゾルを生成する。アルコキシシラン、触媒および水の各成分の分散溶液への混合方法は任意である。また、混合順序も特に制限されないが、アルコキシシランと水との混合においては、アルコキシシランに水を添加するのが一般的である。また、加水分解の際の反応温度としては特に限定されず、通常は、20℃〜50℃の範囲内で行われる。
前記アルコキシシランとしては特に限定されず、従来公知のものを使用できる。具体的には、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブチルシラン等の4級アルコキシシラン類、トリメトキシフルオロシラン、トリエトキシフルオロシラン、トリイソプロポキシフルオロシラン、トリブトキシフルオロシラン等の級アルコキシフルオロシラン類、CF(CF)CHCHSi(OCH)、CF(CF)CHCHSi(OCH)、CF(CF)CHCHSi(OCH)、CF(CF)CHCHSi(OCH)、(CF)CF(CF)CHCHSi(OCH)、(CF)CF(CF)CHCHSi(OCH)、(CF)CF(CF)CHCHSi(OCH)、CF(C)CHCHSi(OCH)、CF(CF)(C)CHCHSi(OCH)、CF(CF)(C)CHCHSi(OCH)、CF(CF)(C)CHCHSi(OCH)、CF(CF)CHCHSiCH(OCH)、CF(CF)CHCHSiCH(OCH)、CF(CF)CHCHSiCH(OCH)、CF(CF)CHCHSiCH(OCH)、(CF)CF(CF)CHCHSiCH(OCH)、(CF)CF(CF)CHCHSiCH(OCH)、(CF)CF(CF)CHCHSiCH(OCH)、CF(C)CHCHSiCH(OCH)、CF(CF)(C)CHCHSiCH(OCH)、CF(CF)(C)CHCHSiCH(OCH)、CF(CF)(C)CHCHSiCH(OCH)、CF(CF)CHCHSi(OCHCH)、CF(CF)CHCHSi(OCHCH)、CF(CF)CHCHSi(OCHCH)、CF(CF)CHCHSi(OCHCH)等のフッ素含有アルコキシシラン類、トリメトキシメチルシラン、トリエトキシメチルシラン、トリメトキシエチルシラン、トリエトキシエチルシラン、トリメトキシプロピルシラン、トリエトキシプロピルシラン等の3級アルコキシアルキルシラン類、トリメトキシフェニルシラン、トリエトキシフェニルシラン、トリメトキシクロロフェニルシラン、トリエトキシクロロフェニルシラン等の3級アルコキシアリールシラン類、トリメトキシフェネチルシラン、トリエトキシフェネチトリエトキシフェネチルシラン等の3級アルコキシフェネチルシラン類、ジメトキシジメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン等の2級アルコキシアルキルシラン類等が挙げられる。これらのうち、4級アルコキシシラン類が好ましく、テトラエトキシシランが特に好ましい。また、これらのアルコキシシランは、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記アルコキシシランの配合量は特に限定されず、適宜必要に応じて設定され得る。通常は、全質量に対し、5質量%〜40質量%の範囲内が好ましい。
前記触媒としては、酸触媒またはアルカリ触媒を用いることができる。
前記酸触媒としては特に限定されず、従来公知のものを使用できる。具体的には、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸、ホウ酸、臭化水素酸等の無機酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、マレイン酸、メチルマロン酸、アジピン酸、セバシン酸、没食子酸、酪酸、メリット酸、アラキドン酸、シキミ酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、マロン酸、スルホン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、リンゴ酸等の有機酸が挙げられる。これらの酸触媒は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記アルカリ触媒としては特に限定されず、従来公知のものを使用できる。具体的には、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等のアンモニウム塩、ピリジン、ピロール、ピペリジン、1−メチルピペリジン、2−メチルピペリジン、3−メチルピペリジン、4−メチルピペリジン、ピペラジン、1−メチルピペラジン、2−メチルピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、ピロリジン、1−メチルピロリジン、ピコリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルモノエタノールアミン、モノメチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジアザビシクロオクテン、ジアザビシクロノナン、ジアザビシクロウンデセン、2−ピラゾリン、3−ピロリン、キヌキリジン、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N,N−ジプロピルアミン、N,N−ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン等の窒素含有化合物が挙げられる。これらのアルカリ触媒は、1種単独で、または2種以上を組み合わせても用いることができる。
前記触媒の配合量は特に限定されず、適宜必要に応じて設定され得る。通常は、全質量に対し、5質量%〜300質量%の範囲内が好ましい。
前記水の配合量は特に限定されず、適宜必要に応じて設定され得る。通常は、全質量に対し、50質量%〜1000質量%の範囲内が好ましい。
次に、前記シリカゾルをゲル化して湿潤ゲル体を生成する。具体的には、シリカゾルの重縮合によりシロキサン結合(Si-O-Si)が三次元的に広がると共に、その間隙に溶媒や金属酸化物触媒等を含んだ状態でゾルゲル転移が進行し、湿潤ゲル体が得られる。
続いて、前記湿潤ゲル体を乾燥させて乾燥ゲル体を得る。乾燥方法としては特に限定されず、例えば、所定の温度に調整された乾燥風を乾燥ゲル体に吹き付けて乾燥してもよい。また、乾燥温度も特に限定されず、通常は、40℃〜100℃の範囲内で行われる。さらに、乾燥時間についても特に限定されず、通常は、10時間〜72時間の範囲内で行われる。尚、湿潤ゲル体の乾燥は、スプレードライにより行ってもよい。これにより、ゲル体が急激に乾燥し、得られた吸着分解材料の比表面積を向上させることが可能になる。
さらに、前記乾燥ゲル体を焼成することにより、本実施の形態に係る金属酸化物触媒担持体が得られる。このときの焼成温度としては特に限定されず、通常は、400℃〜600℃の範囲内で行われる。また、焼成時間についても特に限定されず、通常は、3時間〜10時間の範囲内で行われる。
また、本実施の形態に於いては、前述の通り、疎水化処理が施された金属酸化物触媒担持体が好ましい。これにより、金属酸化物触媒担持体の表面に疎水性を付与し、気中水蒸気の吸着による性能劣化を防ぐことができる。疎水化処理の方法としては特に限定されず、公知の方法が挙げられる。具体的には、例えば、疎水化処理剤中に金属酸化物触媒担持体を浸漬したり、金属酸化物触媒担持体を超臨界流体中で疎水化処理剤と反応させたり、金属酸化物触媒担持体に対し疎水化処理剤を塗布することにより行うことができる。
前記疎水化処理剤とは、多孔質シリカ表面のシラノール基(SiOH基)に対して反応する官能基と、疎水基とを少なくとも有する化合物を意味し、具体的には有機ケイ素化合物等が挙げられる。前記シラノール基に対して反応する官能基としては特に限定されず、例えば、ハロゲン、アミノ基、イミノ基、カルボキシル基、アルコキシル基等が挙げられる。また、前記疎水基についても特に限定されず、例えば、アルキル基、フェニル基、それらのフッ化物等が挙げられる。より具体的には、化学式RSiX(但し、前記Rはアルキル基、フルオロ基またはフェニル基等の疎水基を表し、前記Xはハロゲンまたはアルコキシ基等の官能基を表し、前記aは1〜3の自然数であり、bは2〜4の自然数である。)で表されるものが挙げられる。
さらに、前記化学式で表される疎水化処理剤としては、例えば、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ジメチルビニルメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン類;トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン、メチルビニルジクロロシラン、メチルクロロジシラン、トリフェニルクロロシラン、メチルジフェニルクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン等のクロロシラン類;ヘキサメチルジシラザン、N,N’−ビス(トリメチルシリル)ウレア、N−トリメチルシリルアセトアミド、ジメチルトリメチルシリルアミン、ジエチルトリエチルシリルアミン、トリメチルシリルイミダゾール等のシラザン類;(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリエトキシシラン、ペンタフルオロフェニルトリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルトリエトキシシラン等のフッ化アルキル基やフッ化アリール基を有するアルコキシシラン類;等が挙げられる。これらの疎水化処理剤は1種単独で、または2種以上を併用して用いることができる。
前記疎水化処理剤中に金属酸化物触媒担持体を浸漬する場合、浸漬時間は特に限定されず、疎水化処理材の種類、濃度に応じて適宜設定することができる。また、浸漬温度についても特に限定されず、適宜必要に応じて設定することができる。
前記金属酸化物触媒担持体を超臨界流体中で疎水化処理剤と反応させる場合、前記超臨界流体としては特に限定されず、例えば、二酸化炭素、一酸化二窒素、エタン、プロパン、ブタン、ベンゼン、ジエチルエーテル等が挙げられ、本実施の形態に於いては、特に二酸化炭素が好適である。この場合二酸化炭素の臨界温度31.3℃、臨界圧力7.4MPaをそれぞれ下限として、疎水化処理材の種類により適宣設定することが出来る。これらの超臨界流体はそれぞれ単独で使用できる他、疎水化処理剤の溶解度を向上させるためにメタノールやトルエンのようなモディファイヤーとの混合流体として使用することも可能である。
(電子写真用記録紙)
本実施の形態に係る金属酸化物触媒担持体は、各種の用途に適用することができ、例えば、空気浄化部材としてフィルター、壁剤等をはじめとして各種分野で適用可能である。オゾン発生が少ない空間では、金属酸化物触媒担持体を用いた部材の近傍に、オゾン発生器や光源を設けることにより、一層効果的にVOCを分解することができる。光源から照射される光の波長は、触媒、助触媒の種類により適宜選択することが好ましい。
また、電子写真複写機では、帯電部でオゾンおよびNO等が、定着部近傍では高温のため成型部品等からVOCが発生し易い。これらのVOC等の外部への漏洩は環境汚染の原因になるため、その対策が望まれている。本実施の形態に係る金属酸化物触媒担持体は、このような電子写真複写機に対しても極めて効果的に適用することができる。すなわち、本実施の形態の金属酸化物触媒担持体を電子写真用記録紙やトナー後処理剤等の消耗品に適用することにより、VOC等の有害ガスを効率よく吸着・分解して除去することができる。前記消耗品の場合では、触媒を担持しない多孔質シリカによるVOC等の吸着除去が可能であるが、脱離による外部への再放出を防ぐためには、触媒を担持させることによって、これらを分解することが望ましい。そのため、本実施の形態に係る金属酸化物触媒担持体を前記消耗品に適用することにより、このような問題の発生を防止することができる。また、本実施の形態に係る金属酸化物触媒担持体は、電子写真複写機のクリーニングニングブラシや各種ローラー等に適用することもできる。尚、VOCの分解に際して、電子写真複写機内のオゾン濃度が低い場合には、機内に保有する高圧電源により複写プロセスに支障がないタイミングで、例えば間欠的にオゾンを発生させてもよい。これにより、多孔質シリカに吸着されたVOCを、オゾンを用いて効果的に高速分解することができる。また、この場合、オゾンの発生は、金属酸化物触媒担持体を備えた部材の近傍で行うことが好ましい。
例えば、電子写真用記録紙に適用する場合は、例えば、図1に示すような態様が考えられる。同図に示す電子写真用記録紙(以下、「記録紙」という。)1は、基材11上にトナー受像層13が設けられており、本実施の形態に係る金属酸化物触媒担持体はトナー受像層13中に含ませることができる。これにより、金属酸化物触媒によるオゾン等を利用したVOCの分解を効率的に行うことができる。オゾンおよびVOCの分解除去は、適切な助触媒を金属酸化物触媒に担持させることにより一層促進させることができるが、熱を加えることによっても促進可能である。但し、加熱し過ぎるとオゾンやVOCの吸着を低下させるとともに、金属酸化物触媒担持体に起因しないオゾンの分解も助長される場合がある。その結果、オゾンの分解によるVOCの吸着分解性能を十分機能させることが困難になる場合がある。従って、加熱をする場合には、200℃以下の雰囲気で行うのが望ましい。
前記トナー受像層13は基材11上に少なくとも1層設けられていればよい。また、トナー受像層13は、基材11の最表面の全面に設けられていることが好ましい。これにより、トナー受像層13の金属酸化物触媒担持体とVOCとの接触頻度を増大させ、VOCの吸着効率を向上させると共に、オゾンによる当該VOCの分解効率を向上させることができる。また、当該トナー受像層13は、基材11の一方の面にのみ設けられていてもよく、図1に示すように、基材11の両方の面に設けられていてもよい。VOCおよびオゾンの低減の観点からは、基材11の両面に設けられていることが好ましい。この場合、一方に設けられるトナー受像層13と、他方の面に設けられるトナー受像層13は、成分や物性、厚み、構成等について同一であってもよく、異なっていてもよい。
前記基材11としては特に限定されず、例えば、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系等の合成紙)、上質紙、アート紙、(両面)コート紙、(両面)キャストコート紙、ポリエチレン等の合成樹脂パルプと天然パルプとから作られる混抄紙、ヤンキー紙、バライタ紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂またはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙、セルロース繊維紙、ポリオレフィンコート紙、(特にポリエチレンで両側を被覆した紙)等の紙支持体、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレンメタクリレート、ポリエチレンナフタレート等の各種プラスチックフィルムまたはシート、該プラスチックフィルムまたはシートに白色反射性を与える処理(例えば、フィルム中へ酸化チタン等の顔料を含有させる等の処理)を施したフィルムまたはシート、布類、金属、ガラス類等が挙げられる。
前記基材11の厚さは特に限定されないが、通常は、0.5μm〜2000μmの範囲内が好ましい。
前記トナー受像層13は、平滑化装置(定着装置)等により加えられる定着熱によって、その表面に形成されているトナー像と共に軟化・溶融し平滑化される樹脂層である。すなわち、平滑化装置による平滑化処理に伴い、トナー受像層13内にトナー像が埋め込まれることにより平滑化される層である。本実施の形態に係る前記トナー受像層13においては、前記金属酸化物触媒担持体および水溶性バインダーが配合されて構成されている。
前記金属酸化物触媒担持体のトナー受像層13における含有量は、トナー受像層13の全固形分に対して5質量%〜50質量%の範囲内が好ましく、その範囲内でトナー受像層の材料や膜厚に応じて、画質と吸着能の兼ね合いから調整すればよい。
前記トナー受像層13の厚さは特に限定されないが、通常は0.1μm〜100μmの範囲内が好ましい。
前記水溶性バインダーとしては特に限定されないが、変性ポリビニルアルコール樹脂が好ましく、当該変性ポリビニルアルコール樹脂の中でもアセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ジアセトンアクリルアミド変性ポリビニルアルコールまたはシラノール変性ポリビニルアルコールが特に好ましい。
前記シラノール変性ポリビニルアルコールは、シラノール基をポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に有するポリビニルアルコールである。
前記アセトアセチル変性ポリビニルアルコールは、ポリビニルアルコールとジケテンを反応させる等、公知の方法により得られるものである。アセトアセチル化度は0.1〜20モル%が好ましく、更に1〜15モル%が好ましい。ケン化度は80モル%以上が好ましく、更に85モル%以上が好ましい。重合度としては、500〜5000のものが好ましく、特に2000〜4500のものが更に好ましい。
前記ジアセトンアクリルアミド変性ポリビニルアルコールは、ジアセトンアクリルアミド−酢酸ビニル共重合体をケン化する等公知の方法により得られるものである。ジアセトンアクリルアミド単位の含有量としては、0.1〜15モル%の範囲が好ましく、更に0.5〜10モル%の範囲が好ましい。ケン化度としては85モル%以上、重合度としては500〜5000のものが好ましい。
本実施の形態では、変性ポリビニルアルコールに加えて、更に他の公知の樹脂バインダーを併用してもよい。例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体、澱粉や各種変性澱粉、ゼラチンや各種変性ゼラチン、キトサン、カラギーナン、カゼイン、大豆蛋白、ポリビニルアルコールや各種変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等を必要に応じて併用することができる。更に、バインダー樹脂として各種ラテックスを併用してもよい。
前記金属酸化物触媒担持体の水溶性バインダーに対する割合は、質量基準で、2倍〜20倍の範囲内が好ましい。前記金属酸化物触媒担持体の割合を2倍以上にすることにより、吸着分解性を発揮しつつトナー受像層13を機械的を維持すると共に、記録紙に印字の際に、トナーが剥がれたり、ひび割れを生じるのを防止することができる。その一方、前記水溶性バインダーの割合を20倍以下にすることにより、金属酸化物触媒担持体によってトナー受像層13のひび割れ、にじみを防止し、適度な空隙の形成により吸着分解能を効率よく発揮できる。
前記トナー受像層13には、水溶性多価金属化合物が含まれていてもよい。前記水溶性多価金属塩としては特に限定されず、例えば、カルシウム、バリウム、マンガン、銅、コバルト、ニッケル、アルミニウム、鉄、亜鉛、ジルコニウム、クロム、マグネシウム、タングステン、モリブデン等が挙げられる。より具体的には、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酪酸カルシウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、シュウ酸バリウム、ナフトレゾルシンカルボン酸バリウム、酪酸バリウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガンニ水和物、硫酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化アンモニウム銅(II)ニ水和物、硫酸銅、酪酸銅(II)、シュウ酸銅、フタル酸銅、クエン酸銅、グルコン酸銅、ナフテン銅、塩化コバルト、チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、酢酸コバルト(II)、ナフテン酸コバルト、硫酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニッケル四水和物、スルファミン酸ニッケル、2−エチルヘキサン酸ニッケル、硫酸アルミニウム、亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物、酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、塩基性チオグリコール酸アルミニウム、臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、クエン酸鉄(III)、乳酸鉄(III)三水和物、三シュウ酸三アンモニウム鉄(III)三水和物、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛、乳酸亜鉛、酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、塩化酸化ジルコニウム八水和物、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、酢酸クロム、硫酸クロム、酢酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、クエン酸マグネシウム九水和物、りんタングステン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムタングステン、12タングストりん酸n水和物、12タングストけい酸26水和物、塩化モリブデン、12モリブドりん酸n水和物等が挙げられる。これらの水溶性多価金属化合物は、1種単独でもよく、2種以上を併用してもよい。尚、本実施の形態において、前記水溶性多価金属化合物における水溶性とは、20℃の水に対し1質量%以上が溶解することを意味する。
前記水溶性多価金属化合物の中でも、アルミニウムもしくは周期律表4A族金属(例えばジルコニウム、チタン)からなる化合物が好ましく、特に好ましくは水溶性アルミニウム化合物である。前記水溶性アルミニウム化合物としては、例えば無機塩としては塩化アルミニウムまたはその水和物、硫酸アルミニウムまたはその水和物、アンモニウムミョウバン等が知られている。さらに、無機系の含アルミニウムカチオンポリマーである塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物が知られており、好ましく用いられる。
前記周期表4A族元素を含む水溶性化合物としては、チタンまたはジルコニウムを含む水溶性化合物がより好ましい。さらに、チタンを含む水溶性化合物としては特に限定されず、例えば、塩化チタン、硫酸チタンが挙げられる。また、ジルコニウムを含む水溶性化合物としては特に限定されず、例えば、酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、塩基性炭酸ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、乳酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウム・アンモニウム、炭酸ジルコニウム・カリウム、硫酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム化合物等が挙げられる。
前記した水溶性多価金属化合物の配合量は適宜必要に応じて設定することができる。
また、本実施の形態に於いては、前記水溶性バインダーの架橋剤(硬膜剤)を添加するのが好ましい。前記架橋剤としては、特に限定されず、例えば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの様なアルデヒド系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンの様なケトン化合物、ビス(2−クロロエチル尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5トリアジン、米国特許第3,288,775号記載の様な反応性のハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、米国特許第3,635,718号記載の様な反応性のオレフィンを持つ化合物、米国特許第2,732,316号記載の様なN−メチロール化合物、米国特許第3,103,437号記載の様なイソシアナート類、米国特許第3,017,280号、同2,983,611号記載の様なアジリジン化合物類、米国特許第3,100,704号記載の様なカルボジイミド系化合物類、米国特許第3,091,537号記載の様なエポキシ化合物、ムコクロル酸の様なハロゲンカルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンの様なジオキサン誘導体、クロムミョウバン、硫酸ジルコニウム、ほう酸及びほう酸塩の様な無機硬膜剤等が挙げられる。また、例示した各架橋剤は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、前記水溶性バインダーとしてアセトアセチル変性ポリビニルアルコールまたはジアセトンアクリルアミド変性ポリビニルアルコールを用いる場合、前記架橋剤としては、以下の化合物が好ましいものとして挙げられる。
(1)ポリアミン類
脂肪族ポリアミン類;
・アルキレンジアミン(例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)、
・ポリアルキレンポリアミン(例えば、ジエチレントリアミン、イミノビス(プロピルアミン)、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等)、
・これらのアルキルまたはヒドロキシアルキル置換体(例えば、アミノエチルエタノールアミン、メチルイミノビス(プロピルアミン)等)
・脂環または複素環含有脂肪族ポリアミン(例えば、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等)
・芳香環含有脂肪族アミン類(例えば、キシリレンジアミン、テトラクロル−p−キシリレンジアミン等)
〜C15の脂環式ポリアミン;
例えば、1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンタンジアミン、4,4’−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)等。
〜C15の複素環式ポリアミン;
例えば、ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノピペラジン等。
〜C20の芳香族ポリアミン類;
・非置換芳香族ポリアミン(たとえば1,2−,1,3−および1,4−フェニレンジアミン、2,4’−および4,4’−ジフェニルメタンジアミン、ポリフェニルポリメチレンポリアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン,チオジアニリン,ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、2,6−ジアミノピリジン、m−アミノベンジルアミン、トリフェニルメタン−4,4’,4”−トリアミン、ナフチレンジアミン等)
・核置換アルキル基(たとえばC1〜C4のアルキル基)を有する芳香族ポリアミン(例えば、2,4−および2,6−トリレンジアミン、クルードトリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン,4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、ジアミノジトリルスルホン、1,3−ジメチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジメチル−2,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジエチル−2,5−ジアミノベンゼン、1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベンゼン、1,4−ジブチル−2,5−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノメシチレン、1,3,5−トリエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3,5−トリイソプロピル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン、2,3−ジメチル−1,4−ジアミノナフタレン、2,6−ジメチル−1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジイソプロピル−1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジブチル−1,5−ジアミノナフタレン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、3,3’,5,5’−テトライソプロピルベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−3’−メチル−2’,4−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジイソプロピル−3’−メチル−2’,4−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−2,2’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン等)
ポリアミドポリアミン;
例えば、ジカルボン酸(ダイマー酸等)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)ポリアミン類:(上記アルキレンジアミン,ポリアルキレンポリアミン等)との縮合により得られる低分子量(例えば分子量200〜5000)ポリアミドポリアミン等
ポリエーテルポリアミン;
例えば、分子量100〜5000のポリエーテルポリオール(ポリアルキレングリコール等)のシアノエチル化物の水素化物等
(2)ジシアンジアミド誘導体;
ジシアンジアミド、ジシアンジアミド・ホルマリン重縮合物、ジシアンジアミド・ジエチレントリアミン重縮合物等。
(3)ヒドラジン化合物;
ヒドラジン、モノアルキルヒドラジン、ヒドラジンの無機塩類(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸、チオシアン酸、炭酸等の無機塩類)、ヒドラジンの有機塩類(例えば、ギ酸、シュウ酸等の有機塩類)。
(4)ポリヒドラジド化合物(ジヒドラジド、トリヒドラジド);
カルボヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド等。
(5)アルデヒド類;
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒド等のモノアルデヒド、グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、グルタルジアルデヒド、マレインジアルデヒド、1,8−オクタンジアール、フタルアルデヒド、イソフタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド、両末端アルデヒド化PVA等のジアルデヒド類、アリリデン酢酸ビニルジアセテート共重合体をケン化して得られる側鎖アルデヒド含有共重合体、ジアルデヒド澱粉、ポリアクロレイン等。
(6)メチロール化合物;
メチロールホスフィン、ジメチロール尿素、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、尿素樹脂初期重合物、メラミン樹脂初期重合物等。
(7)活性化ビニル化合物;
ジビニルスルホン系化合物、β−ヒドロキシエチルスルホン系化合物等。
(8)エポキシ化合物;
エピクロルヒドリン、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジ又はトリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン、ポリエポキシ化合物等。
(9)イソシアネート系化合物;
トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、トリメチロールプロパン−トリレンジイソシアネートアダクト、トリフェニルメタントリイソシアネート、メチレンビス−4−フェニルメタントリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、及びこれらのケトオキシムブロック物又はフェノールブロック物、ポリイソシアネート等が挙げられる。
(10)フェノール系化合物;
フェノール系樹脂初期縮合物、レゾルシノール系樹脂等。
(11)多価金属塩;
・ジルコニウム塩(硝酸ジルコニウム、塩基性炭酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウム・アンモニウム、炭酸ジルコニウム・カリウム、フッ化ジルコニウム化合物等)
・チタン塩(4塩化チタン、乳酸チタン、テトライソプロピルチタネート等)
・アルミニウム塩(塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、乳酸アルミニウム等)
・カルシウム塩(塩化カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム等)
・マグネシウム塩(塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム等)
・亜鉛塩(塩化亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛等)
前記架橋剤の添加量は特に限定されず、適宜必要に応じて設定することができる。
また、前記トナー受像層13には、適宜必要に応じて、界面活性剤、硬膜剤の他に着色染料、着色顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤等の公知の各種添加剤を含ませることもできる。この場合、各添加剤の配合量は特に限定されず、適宜必要に応じて設定され得る。
また、トナー受像層13としては、金属酸化物触媒担持体とバインダーとしての熱可塑性樹脂とを含有する構成であってもよい。この態様の場合、前記熱可塑性樹脂としては特に限定されず、例えば、以下のものが例示できる。
1.ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂や、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体樹脂や、アクリル樹脂等、
2.エステル結合を有するもの
例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、アビエチン酸、コハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等のジカルボン酸成分(これらのジカルボン酸成分にはスルホン酸基、カルボキシル基等が置換していてもよい)と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールAのジエーテル誘導体(例えば、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2付加物など)、ビスフェノールS、2−エチルシクロヘキシルジメタノール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキシルジメタノール、グリセリン等のアルコール成分(これらのアルコール成分には水酸基などが置換されていてもよい)との縮合により得られるポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリブチルアクリレート等のポリアクリル酸エステル樹脂又はポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンアクリレート樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体樹脂、ビニルトルエンアクリレート樹脂等、
3.ポリウレタン樹脂等、
4.ポリアミド樹脂、尿素樹脂等、
5.ポリスルホン樹脂等、
6.ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体樹脂等、
7.ポリビニルブチラール等の、ポリオール樹脂、エチルセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等のセルロース樹脂等、
8.ポリカプロラクトン樹脂、スチレン−無水マレイン酸樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等。
これらの各熱可塑性樹脂は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施の形態において、基材11の一方の面にトナー受像層13を設ける場合には、他方の面に各種のバックコート層を設けてもよい。前記バックコート層としては、具体的には、例えば無機帯電防止剤、有機帯電防止剤、水溶性バインダー、ラテックス、硬化剤、顔料または界面活性剤等を適宜組み合わせ、含有させたものが挙げられる。これにより、記録紙に対し、帯電防止性、搬送性、カール防止性等の向上が図れる。尚、電子写真装置内での搬送性を安定させる観点からは、帯電防止性を有したバックコート層を設けるのが好ましい。
以上の様に、本実施の形態に係る記録紙においては、記録紙1上に鮮明なカラー画像を形成する機能を備えると共に、VOCの吸着・分解機能も備えている。そのため、前記の記録紙を画像形成装置に用いることにより、当該装置内で発生し外部に漏洩していた、環境汚染の原因となるVOCを、帯電、現像、転写、定着の各プロセスで効率的に分解除去することが可能になる。特に、従来の画像形成装置においては、平滑化装置等による熱定着の際に、トナーに含まれるベンゼンやクロロエチレン等のVOCが印刷後の記録紙から発生していたが、例えば金属酸化物触媒としての酸化セリウムは、オゾンを酸化剤として触媒作用を示し、かつ、20℃〜170℃の環境下で優れたVOC分解性能も示すため、極めて有効にVOCの分解除去およびオゾンの低減が図れる。
(電子写真用記録紙の製造方法)
次に、トナー受像層13に金属酸化物触媒担持体が含まれる記録紙の製造方法について説明する。
先ず、トナー受像層13の材料となる塗布液を調製する。この塗布液には、金属酸化物触媒担持体の分散液が、トナー受像層13の全固形分に対して、好ましくは5質量%〜50質量%の範囲内となるように添加するのが好ましい。添加量を50質量%以下にすることにより、画質の劣化を防止することができる。その一方、添加量を5質量%以上にすることにより、オゾンやVOCの吸着・分解能が低下するのを防止することができる。
次に、前述したトナー受像層13の塗布液を、支持体上に塗工する。塗布液の塗工量は、記録紙1の用途等に応じて設定されるものであるが、通常は、金属酸化物触媒担持体の固形分換算で5g/m〜20g/mの範囲内が好ましい。塗布液の塗工方法については特に限定されず、従来公知の塗布方法を用いることができる。具体的には、例えば、スライドビード方式、カーテン方式、エクストルージョン方式、エアナイフ方式、ロールコーティング方式、ロッドバーコーティング方式等が挙げられる。
続いて、前記塗布液の塗工により形成された塗布膜の乾燥を行う。乾燥方法については特に限定されず、従来公知の塗布方法を用いることができる。具体的には、例えば、乾燥風を吹き付ける方法や、オーブン等により加熱する方法等が挙げられる。乾燥風の吹き付けによる乾燥の場合、乾燥温度および乾燥風の吹き付け時間は適宜必要に応じて設定され得る。また、オーブン等による加熱の場合についても、加熱温度および加熱時間は適宜必要に応じて設定され得る。
以上により、本実施の形態に係る記録紙1を製造することができる。
以下に、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されている材料や配合量等は、特に限定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨ではない。
(比表面積及び平均細孔径の測定)
金属酸化物触媒担持体の比表面積は、高精度比表面積/細孔分布測定装置(日本ベル(株)製)を使用し、BET法により求めた。また、金属酸化物触媒担持体の平均細孔径は、窒素吸着装置を用いて、金属酸化物触媒担持体粉末に窒素ガスを吸脱着させて吸着等温線を測定し、吸着等温線をBET法により解析することにより、比表面積と均細孔容積を求めた。又、吸着等温線をINS法により解析することによりこの細孔分布曲線における径のピークを細孔径として求めた。
(平均粒径)
金属酸化物触媒、金属酸化物触媒担持体の平均粒径は、それぞれ各試料を水に分散させ、粒度分布測定装置((株)島津製作所製)を用いて、光散乱法により求めたものである。
(実施例1)
先ず、蒸留水50gに金属酸化物触媒としての酸化セリウム(平均粒径0.1μm)を添加し、分散溶液を作製した。酸化セリウムの添加量は、分散溶液の全質量に対し1質量%とした。
次に、前記分散溶液にアルコキシシランとしてのTEOS、触媒としての塩酸および水を添加し、アルコキシシランの加水分解を行った。これにより、シリカゾルを生成させた。TEOSの配合量は、全質量に対し50質量%とした。または、塩酸の配合量は、全質量に対し0.1質量%とした。さらに、水の配合量は、全質量に対し25質量%とした。
次に、前記シリカゾルにアンモニア水を添加してこれをゲル化し、湿潤ゲル体を生成させた。さらに、この湿潤ゲル体を乾燥させて乾燥ゲル体を得た。乾燥は送風定温高温器により行った。また、乾燥温度は50℃とし、乾燥時間は24時間とした。
さらに、前記乾燥ゲル体を焼成することにより、本実施例に係る金属酸化物触媒担持体を製造した。焼成は焼成炉により行い、また焼成温度は、500℃、焼成時間は5時間とした。得られた金属酸化物触媒担持体の比表面積は400.5m/g、細孔容積は0.5m/g、平均細孔径は3.0nm、平均粒径は3.0μmであった。また、酸化セリウムの含有量は、酸化セリウムと多孔質シリカの合計質量に対し1質量%であった。
以上の様にして得られた金属酸化物触媒担持体について、トルエンおよびオゾンの吸着分解性能の評価を行った。すなわち、内容積5lの密閉容器内に、金属酸化物触媒担持体を200mg入れておいた。次に、トルエン400ppmおよびオゾン3000ppmのガスをそれぞれ密閉容器内に流入させた。
次に、密閉容器を、室温(25℃)下で120分間放置した後、密閉容器内のトルエンの濃度を測定し、トルエンの濃度の減少率を算出した。結果を下記表1に示す。尚、トルエン濃度の減少率(%)は、下記式により求めた値である。
(トルエン濃度の減少率)=((初期トルエン濃度)−(放置後のトルエン濃度))/(初期トルエン濃度)×100(%)
(実施例2)
本実施例に於いては、金属酸化物触媒として、酸化セリウムに助触媒としての金が担持されたものを用いたこと以外は、前記実施例1と同様にして、本実施例に係る金属酸化物触媒担持体を作製した。さらに、得られた金属酸化物触媒担持体について、前記実施例1と同様にして、トルエンおよびオゾンの吸着分解性能の評価を行った。結果を下記表1に示す。尚、金の平均粒径は0.02μmであり、担持量は助触媒と金属酸化物触媒の合計質量に対し0.2質量%とした。
(実施例3)
本実施例に於いては、前記実施例2と同様の金属酸化物触媒担持体を用いた。但し、トルエンおよびオゾンの吸着分解性能の評価においては、密閉容器に120分間放置する際の温度を室温から80℃に変更した。結果を下記表1に示す。
(実施例4)
本実施例に於いては、金属酸化物触媒担持体として、比表面積が700.0m/g、細孔容積が0.8m/g、平均細孔径が2.5nmのものを用いたこと以外は、前記実施例1と同様にして、本実施例に係る金属酸化物触媒担持体を作製した。さらに、得られた金属酸化物触媒担持体について、前記実施例1と同様にして、トルエンおよびオゾンの吸着分解性能の評価を行った。結果を下記表1に示す。
(実施例5)
本実施例に於いては、金属酸化物触媒として、酸化セリウムに助触媒としての金が担持されたものを用いたこと以外は、前記実施例4と同様にして、本実施例に係る金属酸化物触媒担持体を作製した。さらに、得られた金属酸化物触媒担持体について、前記実施例1と同様にして、トルエンおよびオゾンの吸着分解性能の評価を行った。結果を下記表1に示す。尚、金の平均粒径は0.02μmであり、担持量は助触媒と金属酸化物触媒の合計質量に対し0.2質量%とした。
(実施例6)
本実施例に於いては、金属酸化物触媒として、疎水化処理を施したものを用いたこと以外は、前記実施例3と同様にして、本実施例に係る金属酸化物触媒担持体を作製した。疎水化処理は、疎水化処理剤としてのヘキサメチルシラザン中に金属酸化物触媒担持体を浸漬させることにより行った。浸漬時間は 3時間、浸漬温度(疎水処理剤の液温)は 30℃とした。さらに、疎水化処理後の金属酸化物触媒担持体について、前記実施例3と同様にして、トルエンおよびオゾンの吸着分解性能の評価を行った。結果を下記表1に示す。
(実施例7)
本実施例に於いては、金属酸化物触媒として、疎水化処理を施したものを用いたこと以外は、前記実施例3と同様にして、本実施例に係る金属酸化物触媒担持体を作製した。疎水化処理は、二酸化炭素の超臨界流体中で、疎水化処理剤と反応させることにより行った。疎水化処理剤としてはヘキサメチルシラザンを用い、温度100℃、圧力20.0MPa、4時間とした。さらに、疎水化処理後の金属酸化物触媒担持体について、前記実施例3と同様にして、トルエンおよびオゾンの吸着分解性能の評価を行った。結果を下記表1に示す。
(実施例8)
本実施例に於いては、前記実施例7と同様の金属酸化物触媒担持体を用いた。但し、トルエンおよびオゾンの吸着分解性能の評価においては、密閉容器を120分間放置する際の温度を室温から80℃に変更した。結果を下記表1に示す。
(実施例9)
本実施例に於いては、金属酸化物触媒として酸化チタンを用いたこと以外は、前記実施例7と同様にして、本実施例に係る金属酸化物触媒担持体を作製した。さらに、疎水化処理後の金属酸化物触媒担持体について、前記実施例7と同様にして、トルエンおよびオゾンの吸着分解性能の評価を行った。結果を下記表1に示す。
(実施例10)
本実施例に於いては、金属酸化物触媒として酸化ジルコニウムを用いたこと以外は、前記実施例7と同様にして、本実施例に係る金属酸化物触媒担持体を作製した。さらに、疎水化処理後の金属酸化物触媒担持体について、前記実施例7と同様にして、トルエンおよびオゾンの吸着分解性能の評価を行った。結果を下記表1に示す。
(実施例11)
本実施例に於いては、金属酸化物触媒として酸化マンガンを用いたこと以外は、前記実施例7と同様にして、本実施例に係る金属酸化物触媒担持体を作製した。さらに、疎水化処理後の金属酸化物触媒担持体について、前記実施例7と同様にして、トルエンおよびオゾンの吸着分解性能の評価を行った。結果を下記表1に示す。
(比較例1)
本比較例においては、金属酸化物触媒を内部に内包しておらず、ゾルゲル法により作製した多孔質シリカを用いた。
先ず、アルコキシシランとしてのTEOS、触媒としての塩酸および水を混合して、アルコキシシランの加水分解を行った。これにより、シリカゾルを生成させた。TEOSの配合量は全質量に対し50質量%とした。また、塩酸の配合量は全質量に対し0.1質量%とした。さらに、水の配合量は全質量に対し25質量%とした。
次に、前記シリカゾルにアンモニア水を添加してこれをゲル化し、湿潤ゲル体を生成させた。さらに、この湿潤ゲル体を乾燥させて乾燥ゲル体を得た。乾燥は送風定温高温器により行った。また、乾燥温度は50℃とし、乾燥時間は24時間とした。
さらに、前記乾燥ゲル体を焼成することにより、本比較例に係る金属酸化物触媒担持体を製造した。焼成は焼成炉により行い、焼成温度は500℃、焼成時間は5時間とした。得られた金属酸化物触媒担持体の比表面積は400.5m/g、細孔容積は0.5m/g、平均細孔径は3.0nm、平均粒径は3.0μmであった。
得られた多孔質シリカについて、前記実施例1と同様にして、トルエンおよびオゾンの吸着分解性能の評価を行った。結果を下記表1に示す。
(比較例2)
本比較例に於いては、金属酸化物触媒担持体として、比表面積が200.0m/g、細孔容積が0.1m/gのものを用いたこと以外は、前記実施例2と同様にして、本比較例に係る金属酸化物触媒担持体を作製した。さらに、得られた金属酸化物触媒担持体について、前記実施例2と同様にして、トルエンおよびオゾンの吸着分解性能の評価を行った。結果を下記表1に示す。
(比較例3)
本比較例に於いては、金属酸化物触媒として酸化カルシウムを用いたこと以外は、前記実施例7と同様にして、本比較例に係る金属酸化物触媒担持体を作製した。さらに、疎水化処理後の金属酸化物触媒担持体について、前記実施例7と同様にして、トルエンおよびオゾンの吸着分解性能の評価を行った。結果を下記表1に示す。
(比較例4)
本比較例においては、金属酸化物触媒を内部に内包しておらず、ゾルゲル法により作製した多孔質シリカ分散液に酸化セリウム分散液を十分混合した後、これを乾燥し、再焼成したものを用いた。
多孔質シリカについては、次の通りにして作製した。すなわち、先ず、アルコキシシランとしてのTEOS、触媒としての塩酸および水を混合して、アルコキシシランの加水分解を行った。これにより、シリカゾルを生成させた。TEOSの配合量は全質量に対し50質量%とした。また、塩酸の配合量は全質量に対し0.1質量%とした。さらに、水の配合量は全質量に対し25質量%とした。
次に、前記シリカゾルにアンモニア水を添加してこれをゲル化し、湿潤ゲル体を生成させた。さらに、この湿潤ゲル体を乾燥させて乾燥ゲル体を得た。乾燥は送風定温高温器により行った。また、乾燥温度は50℃とし、乾燥時間は24時間とした。このようにして得られた多孔質シリカを水に分散させて多孔質シリカ分散液を作製した。
一方、蒸留水50gに金属酸化物触媒としての酸化セリウム(平均粒径0.1μm)を添加し、酸化セリウムの分散溶液を作製した。酸化セリウムの添加量は、分散溶液の全質量に対し1質量%とした。
さらに、前記多孔質シリカ分散液に、酸化セリウム分散液を適量比で十分混合した後に乾燥させ、再焼成した。乾燥温度は50℃とし、乾燥時間は24時間とした。また、再焼成は焼成炉により行い、焼成温度は500℃、焼成時間は3時間とした。
得られた金属酸化物触媒担持体の比表面積は400.5m/g、細孔容積は0.5m/g、平均細孔径は3.0nm、平均粒径は3.0μmであった。また、酸化セリウムの含有量は、酸化セリウムと多孔質シリカの合計質量に対し1質量%であった。
得られた多孔質シリカについて、前記実施例1と同様にして、トルエンおよびオゾンの吸着分解性能の評価を行った。結果を下記表1に示す。
Figure 2013132632
(結果)
前記表1から明らかな通り、各実施例1〜11に係る金属酸化物触媒担持体においては、いずれも良好なトルエンの除去率を示した。特に、実施例2〜5から分かる通り、酸化セリウムに金を担持させたり、放置時の温度を25℃から80℃に上げたり、金属酸化物触媒担持体の比表面積を大きくすることにより、トルエンの分解効率が向上させることができた。また、実施例6〜8から分かる通り、金属酸化物触媒担持体に疎水化処理を施すことによって、一層トルエンの分解効率が向上させることができた。さらに、酸化チタンや酸化ジルコニウム、酸化マンガンにおいても、金を担持させ、比表面積を大きくし、さらに疎水化処理を施すことにより、極めて効果的にトルエンを分解除去させることができた。
1 電子写真用記録紙
11 基材
13 トナー受像層


Claims (6)

  1. 多孔質シリカと、
    少なくとも前記多孔質シリカの内部に内包された金属酸化物触媒であって、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウムおよび酸化マンガンからなる群より選ばれる少なくとも1種とからなり、
    比表面積が400m/g以上ある金属酸化物触媒担持体。
  2. 前記金属酸化物触媒の表面には助触媒が担持されており、前記助触媒は、白金、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、金、銀、銅、鉄、ニッケル、亜鉛およびこれらの金属のうち何れかの酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の金属酸化物触媒担持体。
  3. 前記金属酸化物触媒担持体は、その表面のシラノール基に反応する官能基と疎水基とを分子中に有する疎水化処理剤により疎水化処理されて、前記シラノール基における水酸基が前記疎水基に置換されたものである請求項1または2に記載の金属酸化物触媒担持体。
  4. 金属酸化物触媒担持体の製造方法であって、
    金属酸化物触媒が分散した分散溶液を用意し、当該分散溶液にアルコキシシランを加えてシリカゾルを生成させる工程と、
    前記シリカゾルをゲル化して、湿潤ゲル体を生成させる工程と、
    前記湿潤ゲル体を乾燥して乾燥ゲル体を生成させる工程と、
    前記乾燥ゲル体を焼成する工程とを含む金属酸化物触媒担持体の製造方法。
  5. 前記焼成後の乾燥ゲル体に対し、当該乾燥ゲル体表面のシラノール基に反応する官能基と疎水基とを分子中に有する疎水化処理剤を用いて疎水化処理をし、前記シラノール基における水酸基を前記疎水基に置換する請求項4に記載の金属酸化物触媒担持体の製造方法。
  6. 前記分散溶液に加える金属酸化物触媒として、その表面に助触媒が担持されたものを用いる請求項4または5に記載の金属酸化物触媒担持体の製造方法。


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