JP2013129541A - ガラス板の成形強化装置およびガラス板の製造方法 - Google Patents

ガラス板の成形強化装置およびガラス板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薄板のガラス板であっても好適に強化処理を行うことができるガラス板の成形強化装置を提供する。
【解決手段】ガラス板の成形強化装置1は、ガラス板Gを成形する成形手段10と、成形されたガラス板を加熱する加熱手段5と、ガラス板の両面を冷却する冷却手段30と、成形されたガラス板の周縁部を支持する支持体41を有し、ガラス板を搬送して所定位置に支持する搬送支持部40とを備え、加熱手段は少なくとも、ガラス板に高周波を印加して加熱する電極部26と、電極部に高周波電圧を印加する電源部と、電極と所定位置に支持されたガラス板との距離を調節可能な電極配置調節手段とを備え、冷却手段は、先端に開口が設けられた複数のノズルを有し、ガラス板の板厚方向の両面に前記開口を向けて配置されたノズル部と、開口から冷却媒体を排出させる排出手段とを備え、電極部と、ノズル部および搬送支持部と、は絶縁されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス板の成形強化装置および成形強化方法、より詳しくは、薄板のガラス板を好適に成形強化することができるガラス板の成形強化装置および製造方法に関する。
強化ガラス板の規格は、割れた際の単位面積あたりの破片数で定義される場合があり、たとえば自動車用安全ガラスでは、50ミリメートル(mm)角の範囲内において、破片数が40〜400の範囲におさまることが求められている。破片数を増加させる(破砕を改善する)方法としては、ガラス板の板厚方向の残留応力を高める方法と、ガラス板の平面方向に残留応力パターンを発生させる方法があり、これらを組み合わせて所望の性能に強化される。
製造したいガラス板が平板状でなく、湾曲形状を有する等の場合は、ガラス板を所望の形状に成形した後に強化処理を行う。このような成形強化装置として、ガラス板の周縁部を支持する支持体を用いていわゆるシャトル式の搬送を行うものが知られている(たとえば、特許文献1参照。)。
シャトル式搬送を行う成形強化装置では、ガラス板を停止させて冷却することが可能なため、平面方向に残留応力パターンを形成することが比較的容易である。また、特に自動車用安全ガラス板では、更なる軽量化のためにより薄い(板厚3.0mm以下、以下、「薄板」と称する。)ガラス板が求められている。ガラス板の板厚が薄くなるほど、板厚方向の温度差がつけづらくなるため、板厚方向の残留応力を高めることは難しくなる。したがって、シャトル式搬送を行う成形強化装置で薄い強化ガラス板を製造しようとすると、平面方向の残留応力パターンの効果に依存する比率が大きくなる。
より薄いガラス板を強化して前述の規格を達成するためには、強化処理における冷却前のガラス板の温度を高めるか、装置の冷却能力を高める必要がある。しかし、通常の加熱方法では、ガラス板を所定の温度に加熱した後に表面を急速に冷却することしかできないため、ガラス板の表面に支持体の痕がついたり、過度の冷却によってガラス板が割れる、いわゆる冷却割れを起こしたりする等の問題がある。
これを解決する方法として、特許文献2には、高周波誘電加熱(以下、単に「高周波加熱」と称する。)を利用してガラス板を内部から加熱すると同時に表面を冷却して強化することが記載されている。この方法では、ガラス板の内部が加熱されつつ表面が冷却されるため、温度差がつけやすくなり残留応力や残留応力パターンを形成しやすくなるとされている。
特開2000−302466号公報 特表2006−500308号公報
しかし、高周波加熱を用いてガラス板を強化するにあたって、発明者らは以下の問題点があることを見出した。すなわち、高周波加熱を行うための電極に高周波電圧を印加すると、ガラス板自体も電位を持つため、より電位の低い点との間で放電が発生する。たとえば、電極と、ガラス板と直接接触する支持体との間や、電極と、ガラス板の表面を冷却するためのノズル等との間に放電が生じることがある。
放電が生じると、高周波加熱が行えなくなるため、印加できる高周波電圧の上限は放電を起こさない値に制限される。その結果、強化処理に必要な加熱能力を確保することが困難となるという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、ガラス板の周縁部を支持する支持体を用いた搬送手段で搬送されるガラス板が三次元に湾曲した形状に成形されたガラス板であっても、ガラス板を支持または搬送しながらその形状に合わせて高周波加熱及び冷却をおこなうことができ、その際に高周波加熱用の電極から放電が生じるのを防止してガラス板を好適に強化処理することができるガラス板の成形強化装置を提供する。これにより、薄板のガラス板であっても好適に強化処理を行うことができるガラス板の成形強化装置およびこれを用いたガラス板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様であるガラス板の成形強化装置は、ガラス板を搬送する搬送手段と、前記ガラス板を湾曲形状に成形する成形手段と、成形された前記ガラス板を軟化点近くの温度まで加熱する加熱手段と、前記ガラス板の板厚方向の両面に冷却媒体を吹き付けて前記ガラス板を冷却する冷却手段と、を備え、前記搬送手段は、成形された前記ガラス板の周縁部を支持する支持体を有し、成形された前記ガラス板を搬送して所定位置に支持する搬送支持部を備え、前記加熱手段は、一つ以上の電極を有し、前記ガラス板に高周波を印加して前記ガラス板を加熱する電極部と、前記電極部に高周波電圧を印加するための電源部と、前記電極と前記所定位置に支持された前記ガラス板との距離を調節可能な電極配置調節手段と、を備え、前記冷却手段は、先端に開口が設けられた複数のノズルを有し、前記所定位置に支持された前記ガラス板の板厚方向の両面に前記開口を向けて配置されたノズル部と、前記開口から前記冷却媒体を排出させる排出手段と、を備え、前記電極部と、前記ノズル部および前記搬送手段と、は電気的に絶縁されていることを特徴とする。
前記ノズル部は、絶縁体によって形成されて前記電極部と近接して配置され、前記ノズル部と前記所定位置に支持された前記ガラス板との距離を調節可能なノズル配置調節手段をさらに備えてもよい。
前記複数の開口の面積の合計値は、成形された前記ガラス板の板厚方向の両面の面積の3パーセント以上10パーセント以下に設定されてもよい。
前記電極部は、前記電極として、板状に形成され、前記ガラス板の板厚方向の両面の一方に対向して配置された供給電極と、板状に形成され、前記ガラス板の板厚方向の両面の他方に対向して配置された受動電極とを有し、前記供給電極および前記受動電極の前記ガラス板に対向する面の面積の合計値は、成形された前記ガラス板の板厚方向の両面の面積の15パーセント以上35パーセント以下に設定されてもよい。
前記電極部に対して最も近接して配置された導体と前記電極部との間の距離は、前記供給電極と前記受動電極との距離よりも長くてもよい。
前記電極部は、前記供給電極および前記受動電極を複数有し、各々の前記供給電極は、前記高周波電圧が印加される給電点と、前記給電点と前記電源部とを接続する電極配線とを有し、前記電極配線は、前記給電点のそれぞれと前記電源部との電気的距離が等しくなるように形成されてもよい。
前記電極配線は、前記ノズル部の外面上に配置されてもよい。
前記複数の開口の位置は、前記湾曲形状に対応させて設定されてもよい。
前記ノズル部は、前記複数のノズルが板状または格子状に接続されて形成され、前記所定位置に支持された前記ガラス板に対向する面に複数の開口を備えてもよい。
本発明の第二の態様は、本発明のガラス板の成形強化装置を用いたガラス板の製造方法である。
本発明のガラス板の成形強化装置およびガラス板の製造方法によれば、ガラス板の周縁部を支持する支持体を用いた搬送手段で搬送されるガラス板が三次元に湾曲した形状に成形されたガラス板であっても、ガラス板を支持または搬送しながらその形状に合わせて高周波加熱及び冷却をおこなうことができる。また、その際に高周波加熱用の電極から放電が生じるのを防止してガラス板を好適に強化処理することができるガラス板の成形強化装置を提供する。これにより、薄板のガラス板であっても好適に強化処理を行うことができる。
本発明の第1実施形態のガラス板の成形強化装置の全体構成を示す縦断面模式図である。 同成形強化装置における強化処理部の第一ユニットを示す平面模式図である。 同第一ユニットの一部を示す斜視図である。 同第一ユニットにおける電極配線の配置態様を示す模式図である。 本発明の第2実施形態の成形強化装置における第一ユニットを示す斜視図である。 本発明の変形例において第一及び第二ユニットに配置されるプレートを示す平面模式図である。 本発明の第一及び第二ユニットの他の変形例を示す平面模式図である。
本発明の第1の実施形態について、図1から図4を参照して説明する。図1は本実施形態のガラス板の成形強化装置(以下、単に「成形強化装置」と称する。)1の全体構成を示す縦断面模式図である。成形強化装置1は、ガラス板を所定の湾曲形状に成形して強化する装置であり、図1に示すように、ガラス板を湾曲形状に成形する成形手段10と、ガラス板を加熱する加熱手段5と、ガラス板を冷却する冷却手段30と、ガラス板を搬送して所定位置に支持する搬送支持部(搬送手段)40とを備えている。
加熱手段5は、ガラス板Gを軟化点近くの温度に加熱する加熱炉(予熱手段)11および成形手段10で成形されたガラス板を加熱する高周波加熱手段20からなる。
成形手段10は、加熱炉11で加熱されたガラス板Gを湾曲形状に成形する成形炉12を備える。
プレスリング(プレス下型)15上に載置されたガラス板Gは、シャトル13によって加熱炉11内に搬入され、図示しないヒーター等の加熱機構によって軟化点近くの所定の温度に加熱される。
成形炉12は、モールド(プレス上型)14を備える公知の構成を有し、モールド14でプレスリング15上のガラス板Gを押圧して所定の湾曲形状に成形する。
高周波加熱手段20および冷却手段30は、成形炉12に隣接して設置された強化処理部2内に配置されている。成形手段10で成形されたガラス板Gは、搬送支持部40によって搬送され、強化処理部2内の所定の位置に支持される。強化処理部2は、所定の位置に支持されたガラス板Gの上側に配置された第一ユニット3と、ガラス板Gの下側に配置された第二ユニット4とを備えている。
冷却手段30は、第一ユニット3に設けられた第1ノズル部31と、第二ユニット4に設けられた第2ノズル部32との2つのノズル部を有する。第1ノズル部31および第2ノズル部32は、それぞれガラス板Gの搬送方向D1に直交(略直交を含む)する方向(以下、「延設方向」と称する。)に延び、搬送方向に並んだ複数のブレードノズル33Aおよび33Bで構成されている。ブレードノズル33A、33Bは、セラミックやポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂等の絶縁体で形成されている。
図2は、第一ユニット3の第1ノズル部31を下方から見た状態を示す平面模式図である。各ブレードノズル33Aは、先端に開口34を有する複数のノズルが、それぞれ間隔をあけて形成され、複数の開口34を接続した板状に形成されている。開口34は、搬送支持部40によって所定の位置に支持されたガラス板Gの板厚方向両面に向くように配置されており、搬送方向D1から見たときに、搬送方向D1において隣接するブレードノズルの開口と重ならないように配置されている。
各ブレードノズル33Aには、図示しないブロア(排出手段)等から冷却用の空気(冷却媒体)が供給され、各開口34から搬送支持部40に支持されたガラス板Gの板厚方向両面に向かって吹き付けられる。冷却媒体としては、加圧した空気を用いてもよく、空気以外の流体を冷却媒体として用いてもよい。
なお、図2には第一ユニット3の第1ノズル部31を示したが、第二ユニット4の第2ノズル部32およびブレードノズル33Bも概ね同様に構成されている。
第1ノズル部31および第2ノズル部32のすべての開口34の面積の合計値は、適宜設定されてよいが、成形されたガラス板Gの板厚方向両面の面積の合計値に対して3パーセント(%)以上10%以下に設定されると、後述する強化処理をより好適に行うことができる。開口34の面積が3%よりも小さくなると排出される空気の量が少なくなりすぎて、冷却能力が低下し、所望の冷却能力が得にくくなる。開口34の面積が10%よりも大きくなると排気すべき空気が増えすぎ、汎用的な構造の空冷強化装置においては排出される空気の流速が低下し、装置全体での冷却能力が低下する。具体的な最適値は、熱履歴シミュレーション等により算出することができ、本実施形態においては4.2%に設定されている。
図1に示すように、各ブレードノズル33A、33Bの上下方向の寸法は、各開口34と、対向するガラス板Gの面との距離がほぼ同一となるように、ガラス板Gの形状に対応させて設定されている。ガラス板Gが延設方向にも湾曲する形状である場合は、1つのブレードノズルにおいて、延設方向における位置で上下方向における寸法が異なるように設定されてもよい。
図1に示すように、高周波加熱手段20は、第一ユニット3側に配置された複数の供給電極21と、第二ユニット4側に配置された複数の受動電極22とを有する。
供給電極21は、後述する電源部と接続されて高周波電圧が印加される電極であり、金属等の導体で長方形の板状に形成されている。図1および図2に示すように、各供給電極21は、ガラス板を加熱する加熱面21Sが、支持されたガラス板Gに対向するように、第1ノズル部31を形成する各ブレードノズル33Aの開口34間に配置されている。各供給電極21の加熱面21Sは、自身の延設方向両側に位置する2つの開口34Aと、自身が取り付けられたブレードノズルと搬送方向D1において隣接するブレードノズルに形成された開口34Bおよび34Cとで形成される菱形R1の中心に位置するように配置されている。
図3に示すように、供給電極21の搬送方向D1における両端部21Wは、支持されたガラス板Gから離間するように折り返されており、ブレードノズル33Aの搬送方向D1両側の壁面と平行(略平行を含む)に延びている。両端部21Wの一方には、電源部からの高周波電圧が供給される給電点23が設けられており、供給電極21と電源部とを電気的に接続する電極配線24が給電点23に接続されている。
両端部21Wには、供給電極21の高さを調節するための電極配置調節手段27が設けられている。電極配置調節手段27は、絶縁体で形成され、ブレードノズル33Aの高さ方向に移動することにより、供給電極21を移動させてガラス板Gとの距離を調節することができる。ブレードノズル33Aの壁面には、両端部21Wを挟んで延設方向両側にガイド28が設けられており、供給電極21が垂直に移動できるよう補助している。
電極配置調節手段27の駆動部としては、モータや油圧シリンダ等の公知の各種構成を採用することができる。駆動態様としては、すべての供給電極を同時に駆動してもよいし、個別に駆動してもよい。さらに、たとえばブレードノズル単位など、所定の領域ごとに駆動するよう構成しても構わない。
図4は、電極配線24の配置態様を示す模式図である。図4においては、16個の供給電極21が電極配線24を介して一つの電源部25に接続されている。電源部25から延びる電極配線24は、第1分岐点S1で2つに分岐し、2箇所の第2分岐点S2まで延びている。各第2分岐点S2で電極配線24はさらに2つに分岐し、それぞれ2箇所の第3分岐点S3まで延びている。さらに、各第3分岐点S3で電極配線24は2つに分岐し、それぞれ2箇所の第4分岐点S4まで延びている。そして、計8箇所の第4分岐点S4から各供給電極21の給電点23まで電極配線24が延び、電源部と各供給電極21とが電気的に接続されている。
第1分岐点S1と各第2分岐点S2との間の電極配線24の長さはほぼ等しい。また、第2分岐点S2と第3分岐点S3との間の電極配線24の長さはほぼ等しい。さらに、第3分岐点S3と第4分岐点S4との間の電極配線24の長さはほぼ等しい。そして、第4分岐点S4から各供給電極21の給電点23との間の電極配線24の長さもほぼ等しい。すなわち、電源部25から各供給電極21には、図4に示すようにトーナメント表状に電極配線24が配置されており、電源部25と各供給電極21の給電点23との電気的距離はすべて略同一である。
受動電極22は、供給電極21と同様の形状に形成され、概ね供給電極21と同様の態様で第二ユニット4に配置されているため詳細な説明は省略するが、受動電極22は、電極配線24を介して電源部25と、図示しないアース(接地手段)とに接続されている。受動電極22には放電の問題がないため、接続された電極配線24の配置態様は供給電極21に接続された電極配線と同様である必要はないが、同様の態様で配置されても構わない。
このように、第一ユニット3および第二ユニット4に配置された供給電極21、受動電極22、給電点23、および電極配線24によって、図1に示すように、ガラス板Gを高周波加熱により加熱する電極部26が構成されている。
なお、ここでは第一ユニット3側に供給電極21、第二ユニット4側に受動電極22を設ける例を示したが、本発明はこれに限定されず、第一ユニット3側に受動電極22、第二ユニット4側に供給電極21がそれぞれ配置され、高周波電圧が逆方向に印加されてもよい。
供給電極21および受動電極22のガラス板Gに対向する側の面積の合計値は、適宜設定されてよいが、成形されたガラス板Gの板厚方向両面の面積の合計値に対して15%以上35%以下に設定されると、強化処理をより好適に行うことができ、20%以上30%以下がより好適である。前述の電極の面積が小さくなりすぎると、電界の発生面積が減少し同じ印加電圧では加熱能力が低下する。加熱能力を上げるために印加電圧を高めると放電などの問題が起きやすくなるどの問題が発生する。一方で、電極の面積が大きくなりすぎると空気などの冷却媒体の排気に必要な空間を確保することが難しくなり、排気流速が低下する。その結果、加熱能力に対する冷却能力が不足して所望の強化が難しくなる。同時に加熱手段である電極と冷却手段である開口が近づきすぎてガラス板Gの平面(XY平面)方向の温度差がつき難くなる。その結果、薄板の強化で有効なガラス板Gの平面方向の残留応力パターンを発生させることが難しくなる。なお、具体的な最適値は、熱履歴シミュレーション等により算出することができ、本実施形態では26%に設定されている。
搬送支持部40は、図1に示すように、ガラス板Gの周縁部を支持する支持体41を有する。支持体41はリング状に形成されており、成形炉12で所定の形状に成形されたガラス板Gは、支持体(以下搬送リング)41上に置かれた状態で強化処理部2に搬送され、第一ユニット3と第二ユニット4との間の所定位置にガラス板Gを支持する。前述の第1ノズル部31および第2ノズル部32は、図示しないノズル配置調節手段を備えており、当該所定位置に支持されたガラス板Gとの距離を調節することができる。
搬送リング41は、少なくともガラス板Gに接触する部分が絶縁体で形成されている。その態様に特に制限はなく、導体で形成された基体42の上側に絶縁性の接触部材43が配置されてもよいし、基体42の表面全体に絶縁性のコーティングが施されてもよい。さらに、搬送リング41全体がセラミックやPPS樹脂等の絶縁体で形成されても構わない。基体42が導電性を有する場合は、受動電極22よりも基体42が供給電極21に近くならないように配置する。
上記の構成を備えた成形強化装置1の使用時の動作について説明する。
前工程から送られてきた平板状のガラス板Gは、加熱炉11で軟化点近くの温度に加熱され、シャトル13によって成形手段10内に搬送される。成形手段10内に進入したガラス板Gは、成形炉12内で、モールド14とプレスリング15との間で押圧されて所定の湾曲形状に成形される。
成形手段10で成形されたガラス板Gは、搬送支持部40の搬送リング41に支持されて強化処理部2に搬送される。搬送リング41は第一ユニット3と第二ユニット4との間に移動し、搬送リング41によってガラス板Gが強化処理部2内の所定位置に支持される。
続いて、強化処理部2内に支持されたガラス板Gに対して強化処理が施される。冷却手段30の第1ノズル部31および第2ノズル部32から空気が吹き付けられ、ガラス板Gの板厚方向における両面が冷却される。また、電源部25から各供給電極21に高周波電圧が印加され、ガラス板Gが徐冷点以上軟化点近くの強化処理に適した温度にガラス内部より加熱される。これにより、ガラス板Gの板厚方向中心部と、板厚方向両面である上面および下面との間に温度分布が生じる。同時に、平面視において加熱されやすい電極の直下(直上)と冷却されやすいノズルの開口の直下(直上)との間にも温度分布が生じる。温度分布が生じたガラス板は、応力緩和を起こした後常温まで冷却されると、公知の原理により表面に圧縮応力が作用した強化ガラス板となる。なお、上述の冷却と加熱は同時に行われても順次行われてもよいが、冷却開始後に高周波加熱が開始されることがさらに好ましい。
強化処理終了後、ガラス板Gは、搬送リング41によって次工程に搬送される。
本実施形態の成形強化装置1によれば、成形手段10で所定の形状に成形されたガラス板Gが搬送支持部40の搬送リング41によって、高周波加熱手段20および冷却手段30を備えた強化処理部2の所定位置に支持される。
そして、高周波加熱手段20の電極部26が高周波加熱を行うことにより、ガラス板Gを内部から加熱すると同時に冷却手段30がガラス板Gの表面を冷却することでガラス板G全体が均一または所望の温度分布を持って加熱され、冷却手段30の第1ノズル部31および第2ノズル部32によってガラス板Gの板厚方向両面がさらに冷却されることにより強化処理が行われる。
成形強化装置1においては、電極部26の供給電極21と、供給電極21の周囲に配置された第1ノズル部31および第2ノズル部32とは電気的に絶縁されている。また、搬送支持部40の搬送リング41も、ガラス板Gに接触する部位が絶縁体で形成されているため、供給電極21と搬送リング41の当該部位との間も電気的に絶縁されている。
したがって、ガラス板Gの高周波加熱時に供給電極21と成形強化装置1の周囲の構造物との間に放電が発生することが好適に抑制されるため、充分な大きさの高周波電圧を供給電極に印加することができ、ガラス板Gを高周波加熱で好適に加熱することができる。その結果、薄板のガラス板であっても、板厚方向のみならず平面方向に良好な残留応力パターンを形成して好適に強化処理を行うことができる。
また、供給電極21と第1ノズル部31および第2ノズル部32とは、第1ノズル部31および第2ノズル部32が絶縁体で形成されることにより電気的に絶縁されているため、本実施形態のように、これらノズル部が導体で形成されていれば放電を生じる程度に両者が近接して配置されても、放電を起こすことがない。
ノズル部の配置の自由度が高く保持され、強化処理により適した配置を行うことができる。その結果、容易にガラス板を強化することができるとともに、従来の方法では強化が難しかった薄板のガラス板や、熱伝導率の高いガラス板の強化が可能になった。
さらに、冷却手段30の各開口34の位置は、成形されたガラス板Gの湾曲形状に対応させて設定されているため、各開口34と対向するガラス板Gの板厚方向の面との距離は、当該面上における位置によらず略一定となる。したがって、空気の吹き付けをより好適な条件で行うことができ、好適に強化処理を行うことができる。
さらに、冷却手段30の各開口34の位置は、ガラス板Gの搬送方向D1から見たときに、搬送方向D1において隣接するブレードノズルの開口と重ならないように設定されている。したがって、開口34から吹き付けられた空気は、主にガラス板Gに当たった後にガラス板Gと平行に進む。その際に、搬送方向D1において隣接する開口から排気された空気と衝突しにくい。その結果、冷却手段30から吹き付けられる空気の流速が落ちず、流れがスムーズとなり、好適に成形強化装置1の周囲に排出されて効率よくガラス板Gを冷却することができる。
さらに、供給電極21は、冷却手段30の開口34のうちの4つで形成される菱形R1の中心に設置されているため、供給電極21と、当該4つの開口に連なる第1ノズル部31の壁面との距離を均一化しやすく、供給電極21周囲の電気的環境を安定化させやすい。
さらに、電極部26の電極配線24は、トーナメント表状に配置され、各供給電極21の給電点23のそれぞれと電源部25との電気的距離が等しくなるように形成されているため、供給電極ごとの電位差が発生しにくく、より安定して高周波加熱を行うことができる。また、供給電極21の面積をガラス板Gの面積に対して最適化するために一部の供給電極(たとえば図4に示す供給電極21a)を除去しても、残りの供給電極と電源部との電気的距離に影響がなく、電極部の面積の最適化を容易に行うことができる。
さらに、電極配線24は、冷却手段30のブレードノズルの外面上に、当該外面に沿って配置されているため、空気の流れの障害となりにくく、好適に冷却を行うことができる。
加えて、電極部26には、電極配置調節手段27が設けられているため、冷却手段30の開口34の位置を変化させずに供給電極21とガラス板Gとの距離を調節することができる。その結果、当該距離を常に最適化して、より好適な条件で強化処理を行うことができる。
本実施形態において、電極配線の具体的引き回しは、上述の態様のほかにも適宜変更することができる。たとえば、電極部に接続される電源部の数、一つの電源部に接続される供給電極の数、供給電極に到達するまでの電極配線の分岐の数等を、設計者や使用者が適宜決定して具体的な引き回しに反映させてもよい。このようにすると、各供給電極に印加する高周波電圧の大きさをどの程度詳細に変更できるか等についての成形強化装置1の性能・仕様を自由に調整することができる。
本実施形態においてガラス板Gを内部より加熱する高周波加熱手段20の電源部25は、27.12MHzの高周波電圧を電極部26へ印加する。
なお、電源部25において印加できる高周波電圧の周波数はこれに限られるものではない。本発明における高周波電圧の周波数は、実用的な電極電圧や加熱対象の誘電体損失などに基づいて適宜定めることができるが、1MHz〜100MHzとすることが好ましく、10〜50MHzがさらに好ましい。この範囲であれば、日本国内で法令により工業的に使用できる周波数で実施できる。高周波加熱における高周波電圧の周波数は、低ければ電極内の定在波長が長くなって均一な加熱に有利になり、周波数が高くなれば低い電圧で加熱することができ、放電し難くなる。
次に、本発明の第2実施形態について図5および図6を参照して説明する。本実施形態の成形強化装置51と第1実施形態の成形強化装置1との異なるところは、冷却手段および高周波加熱手段の構成である。なお、以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図5は、成形強化装置51の強化処理部2aにおける第1ユニット3aを示す斜視図である。冷却手段30aに設けられた複数のブレードノズル52は、概ね第1実施形態のブレードノズル33Aと同様の構造を有するが、開口34の位置は、搬送方向Dに見たときに、隣接するブレードノズルの開口と重なるように設定されている点のみ異なっている。
高周波加熱手段20aの供給電極21は、格子状に形成された絶縁性のプレート53上に配置されている。
プレート53は、第一の方向に延びる第一延設部54と、第一延設部54と直交する第二の方向に延びる第二延設部55とが複数組み合わされて構成されており、全体として成形されたガラス板Gの曲面形状に対応した仮想面を形成している。平行に並ぶ第一延設部54の間隔は、ブレードノズル52の間隔と同一(略同一を含む。以下同様。)であり、平行に並ぶ第二延設部55の間隔は、ブレードノズル52に形成された開口34の間隔と同一である。
第一延設部54と第二延設部55とが交差する部位には、開口から吹き出される空気を通過させるための通風口56が形成されている。通風口56の形状に特に制限はないが、空気の流れを阻害しない観点からは、開口34と同一以上の寸法を有するように設定されるのが好ましい。
供給電極21は、第一延設部54および第二延設部55上であって通風口56間の位置に取り付けられている。供給電極21が取り付けられたプレート53は、第一延設部54が平面視においてブレードノズル52と重なり、かつ各開口34が平面視において通風口56と重なるように配置される。したがって、供給電極21は、延設方向に延びるブレードノズル52に沿って配置されるとともに、一部の供給電極21bは、ブレードノズル52間の位置に配置される。
高周波加熱手段20aの高さを調節するための電極配置調節手段57は、プレート53の端部に設けられている。電極配置調節手段57は、絶縁体で形成されており、第1実施形態の電極配置調節手段27と同様に動作して高周波加熱手段20aとガラス板Gとの距離を調節する。本実施形態では、電極配置調節手段57は第二延設部55の端部に設けられているが、第一延設部54の端部に設けられてもよい。
本実施形態の成形強化装置51においても、第1実施形態の成形強化装置1同様、薄板のガラス板であっても、平面方向に良好な残留応力パターンを形成して好適に強化処理を行うことができる。
また、プレート53の形状を適宜変更することにより、ブレードノズル52間の領域にも容易に供給電極21を設置することができる。供給電極の配置はガラス板に転写される残留応力パターンに影響を与えるため、供給電極の配置の自由度を向上させると、より詳細な残留応力パターンの設定が可能となる。
したがって、本実施形態において、プレートの形状は自由に設定することができる。たとえば、図6に示す変形例のプレート63のように、第一延設部54が、搬送方向D1と直交しないように配置されてもよい。この例では、第1実施形態で説明した菱形R1の中心ではなく、四辺上に供給電極が設置される。このほか、菱形R1を対角線で二つの三角形としたときのそれぞれの三角形の重心に供給電極が配置されてもよい。
このほか、第一延設部と第二延設部とのなす角度も直角以外の大きさに設定されてもよい。また、格子状のプレートでなく、第一延設部または第二延設部のみで形成された帯状のプレートを単数または複数有して構成されてもよい。
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において各実施形態の構成要素の組み合わせを変えたり、各構成要素に種々の変更を加えたり、削除したりすることが可能である。
たとえば、上述した各実施形態においては、ノズル部が直線状のブレードノズルで構成された例を説明したが、これに代えて、図7に示すように、延在方向の位置によって搬送方向D1における位置が異なるように屈曲したブレードノズル64が用いられてもよい。この場合、屈曲の形状によっては、3つの開口34で形成される正三角形TR1の重心位置に供給電極21及び電極配線24を配置することも可能である。
この他にも、強化処理部においては、開口をガラス板に向けて設けられた複数のノズルを接続していれば、ブレードノズルの形状は波状や屏風状に形成されてもよいし、同心円や渦巻き型などの曲線状でもよい。また、複数のブレードノズルが接続された格子状にノズル部が形成されてもよい。このとき、格子の形状は直角を有するものに限られず、平行四辺形やハニカム構造など適宜選択することができる。さらに、直線状、曲線状、および格子状等の形状が組み合わされてもよい。電極部を上述のプレートに配置する場合は、上述したブレードノズルの形状に対応した形状のプレートが用いられてもよい。
この他、ブレードノズルに代えて、通常の管状のノズルを複数配置してノズル部が構成されてもよいし、複数の管状ノズルの上流側が空気を供給する共通の風箱に接続されていてもよい。
また、上述の各実施形態においては、ノズル部、搬送手段や距離調節機構等の供給電極周囲の各部が絶縁体で形成されることにより電極部と絶縁されている例を説明したが、これに代えて、最も近接して配置された導体製の各部を電極部から充分離れた位置に配置することにより電極部と当該各部とが絶縁されてもよい。たとえば、供給電極と当該各部とが、供給電極と受動電極との距離(距離調節機構により可変である場合は、設定可能な最長距離)の3倍以上の距離離れるように設置することで、放電を充分に抑制してガラス板を高周波加熱することができる。
このほか、電極部における供給電極および受動電極は、それぞれ最低1つずつあればよく、製造するガラス板の大きさ等に応じて適宜設定することができる。
また、ガラス板を湾曲形状に成型するプレス機構が成形炉12内にある例(炉内成形法)で説明したが、プレス機構は加熱炉11の直後の炉外に設けられてもよい(炉外成形法)。
また、プレスリング15と搬送リング41を別の治具として設けてガラス板Gの受け渡しを行う例を説明したが、プレスリング15と搬送リング41とは兼用することもできる。支持体41としての搬送リングをプレス用の下型と兼用する場合は、公知のプレスリングの構造や機能、例えば、二重リング構造や、リングの一部の曲率が成形するガラス板の形状・プレスの上型の形状に合わせて変化する機構(所謂煽り機構)を備えてもよい。また、これらの機構はプレス工程におけるプレス動作を動力として動作してもよく、それぞれの機能が独自に動作するための電気、油圧、空圧などの動力を別途備えてもよい。
また、ガラス板Gが強化処理部2内の所定の位置に支持される例を説明したが、ガラス板Gと冷却手段30および加熱手段5は、一定の範囲で相対的に移動する機構を備えてもよく、たとえば、冷却手段や加熱手段に揺動機構や摺動機構を備えることができる。
また、上述の実施形態では冷却媒体の例としてブロアなどにより排出される空気が用いられる例について説明したが、より圧力を高めた圧縮空気を用いて冷却をおこなってもよい。また、冷却媒体は空気に限られるものではない。すなわち、冷却媒体は流体であればよく、霧状に噴霧した液体、気体、あるいは液体と気体との混合物、などを適宜採用することができる。また、冷却媒体の組成についても特に限定されるものではなく、空気以外にも、窒素、二酸化炭素、などを用いることができる。
また、本発明はガラス板の表面と中心部の温度差を大きくすることが可能となるためより板厚の薄いガラス板を好適に強化することができ、このように強化されたガラス板は、車両窓用安全ガラスとして好適に用いることができる。
例えば、本発明の製造方法及び強化装置によれば、板厚が2.8mm以下のガラス板を効率よく強化することができる。2.8mmのガラス板は、従来の成形方法で容易に生産できるため、既存の生産設備への適用が容易で効率的に板厚の薄い強化ガラス板の生産ができる。
また、本発明により2.5mm以下、あるいは2.0mm以下の強化ガラス板の生産が可能になり、これまで生産が難しかった板厚の薄い車両窓用安全ガラスの生産を実現する。その結果、自動車など車両の軽量化に寄与し、車両の燃費が向上する。
また、ガラス板の板厚を薄くすることでガラス板の生産に必要な原料も減少するため、ガラス板生産時に必要なエネルギーも節約でき環境にやさしい強化ガラス板の提供が可能になる。
1、51 ガラス板の成形強化装置
5 加熱手段
10 成形手段
11 加熱炉(予熱手段)
20、20a 高周波加熱手段
21、21a、21b 供給電極
22 受動電極
23 給電点
24 電極配線
25 電源部
26 電極部
27、57 電極配置調節手段
30、30a 冷却手段
31 第1ノズル部
32 第2ノズル部
34 開口
40 搬送支持部(搬送手段)
41 支持体(搬送リング)
G ガラス板

Claims (10)

  1. ガラス板を搬送する搬送手段と、
    前記ガラス板を湾曲形状に成形する成形手段と、
    成形された前記ガラス板を加熱する加熱手段と、
    前記ガラス板の板厚方向の両面に冷却媒体を吹き付けて前記ガラス板を冷却する冷却手段と、
    を備え、
    前記搬送手段は、成形された前記ガラス板の周縁部を支持する支持体を有し、成形された前記ガラス板を搬送して所定位置に支持する搬送支持部を備え、
    前記加熱手段は、少なくとも
    一つ以上の電極を有し、前記ガラス板に高周波を印加して前記ガラス板を加熱する電極部と、
    前記電極部に高周波電圧を印加するための電源部と、
    前記電極と前記所定位置に支持された前記ガラス板との距離を調節可能な電極配置調節手段と、を備え、
    前記冷却手段は、
    先端に開口が設けられた複数のノズルを有し、前記所定位置に支持された前記ガラス板の板厚方向の両面に前記開口を向けて配置されたノズル部と、
    前記開口から前記冷却媒体を排出させる排出手段と、
    を備え、
    前記電極部と、前記ノズル部および前記搬送手段と、は電気的に絶縁されている、ガラス板の成形強化装置。
  2. 前記ノズル部は、
    絶縁体によって形成されて前記電極部と近接して配置され、
    前記ノズル部と前記所定位置に支持された前記ガラス板との距離を調節可能なノズル配置調節手段をさらに備える、
    請求項1に記載のガラス板の成形強化装置。
  3. 前記複数の開口の面積の合計値は、成形された前記ガラス板の板厚方向の両面の面積の3パーセント以上10パーセント以下に設定されている、請求項1または2に記載のガラス板の成形強化装置。
  4. 前記電極部は、前記電極として、板状に形成され、前記ガラス板の板厚方向の両面の一方に対向して配置された供給電極と、板状に形成され、前記ガラス板の板厚方向の両面の他方に対向して配置された受動電極とを有し、
    前記供給電極および前記受動電極の前記ガラス板に対向する面の面積の合計値は、成形された前記ガラス板の板厚方向の両面の面積の15パーセント以上35パーセント以下に設定されている、請求項1から3のいずれか1項に記載のガラス板の成形強化装置。
  5. 前記電極部に対して最も近接して配置された導体と前記電極部との間の距離は、前記供給電極と前記受動電極との距離よりも長い、請求項4に記載のガラス板の成形強化装置。
  6. 前記電極部は、
    前記供給電極および前記受動電極を複数有し、
    各々の前記供給電極は、前記高周波電圧が印加される給電点と、前記給電点と前記電源部とを接続する電極配線とを有し、
    前記電極配線は、前記給電点のそれぞれと前記電源部との電気的距離が等しくなるように形成されている、請求項4または5に記載のガラス板の成形強化装置。
  7. 前記電極配線は、前記ノズル部の外面上に配置されている、請求項6に記載のガラス板の成形強化装置。
  8. 前記複数の開口の位置は、前記湾曲形状に対応させて設定されている、請求項1から7のいずれか1項に記載のガラス板の成形強化装置。
  9. 前記ノズル部は、前記複数のノズルが板状または格子状に接続されて形成され、前記所定位置に支持された前記ガラス板に対向する面に複数の開口を備える、請求項1から8のいずれか1項に記載のガラス板の成形強化装置。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載のガラス板の成形強化装置を用いたガラス板の製造方法。
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